JP3702200B2 - 光半導体素子収納用パッケージおよび光半導体装置 - Google Patents

光半導体素子収納用パッケージおよび光半導体装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ(LD)、フォトダイオード(PD)等の光半導体素子を収容するための光半導体素子収納用パッケージ、およびその光半導体素子収納用パッケージを用いた光半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光半導体素子収納用パッケージ(以下、光半導体パッケージという)を図6に平面図、図7に図6のB−B’の断面図、図8に図6のネジ取付部の部分拡大平面図で示す。これらの図において、101は基体、102は枠体、103は入出力端子、104は内部にレンズ等の透光性部材を有する筒状の光ファイバ固定部材(以下、固定部材という)、106は蓋体を示し、これら基体101,枠体102,入出力端子103,固定部材104,蓋体106とで、内部空間に光半導体素子105を収容する容器が基本的に構成される。
【0003】
基体101は、銅(Cu)−タングステン(W)合金や鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金等の金属材料から成り、上面に光半導体素子105を載置する略四角形の載置部101aを有するとともに、基体101の四隅に外側に延出して設けられた張出部に貫通穴または切欠きから成るネジ穴101cが設けられたネジ取付部101bを有する。この基体101は、光半導体素子105が載置部101aに載置固定され作動した際に、光半導体素子105が発する熱を効率良く外部電気回路基板(図示せず)のヒートシンク部に伝達する、所謂熱伝達媒体として機能し、またネジ取付部101bのネジ穴101cにネジを挿入し外部電気回路基板にネジ止めして固定される。
【0004】
基体101の上面には、Fe−Ni−Co合金やFe−Ni合金等の金属材料から成り、側部に貫通開口または切欠き部から成る入出力端子取付部102aを、他の側部に貫通孔から成る光ファイバ固定部材取付部(以下、固定部材取付部という)102bを有する枠体102が、載置部101aを囲繞するように銀(Ag)ロウ等のロウ材で接合される。
【0005】
また、固定部材取付部102bの外側開口の周辺部またはその内周面には、光半導体素子105と光信号を入出力する光ファイバ(図示せず)が接続される筒状の固定部材104が取着される。また、入出力端子取付部102aの内周面には、光半導体素子105と外部電気回路基板との高周波信号の入出力を行う入出力端子103が取着される。なお、入出力端子103には、高周波信号が伝送されるメタライズ層103aが形成されている。
【0006】
なお、図8に示すように、ネジ取付部101bのネジ穴101cの中心101c−Aは、基体101の隣接する二辺の延長線Lに挟まれる領域の外側に位置する。即ち、ネジ取付部101bの張出部は基体101の隅部で一辺側にのみつながるように形成されており、その張出部内にネジ穴101cが設けられている。
【0007】
このような構成の光半導体パッケージに光半導体素子105を載置固定した後、光半導体素子105とメタライズ層103aとをボンディングワイヤ(図示せず)で電気的に接続し、蓋体106により光半導体素子105を気密に封止することにより、製品としての光半導体装置となる。なお、光半導体素子105は、外部電気回路基板から入力される高周波信号、または光ファイバから入力される光信号により作動する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ネジ取付部101bのネジ穴101cの中心101c−Aが、基体101の隣接する二辺の延長線Lに挟まれる領域の外側に位置するため、ネジ穴101cにネジを挿入して外部電気回路基板にネジ止め固定する際、入出力端子103等が取着されている枠体102と基体101とのわずかな熱膨張差による基体101の反りを平坦に矯正しようとする大きな応力が、中心101c−Aを起点としてネジ取付部101bから枠体102に伝わる。そのため、この応力が枠体102と入出力端子103とを接合した際に内在した応力に加わることとなり、枠体102と入出力端子103との間で剥がれが発生する場合があった。その結果、光半導体素子105の気密性が損なわれるという問題点があった。
【0009】
また、中心101c−Aを起点としてネジ取付部101bから枠体102に伝わる大きな応力が固定部材104に伝わることにより固定部材104が変形し、光ファイバの光入出力端面が光半導体素子105の光入出力端面と位置ずれを起こし、それらの光の結合効率が劣化する。その結果、光半導体素子105の作動性が損なわれるという問題点があった。
【0010】
従って、本発明は上記問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、LD,PD等の光半導体素子の気密性を確実なものとするとともに、光半導体素子と光ファイバとの光の結合効率を良好なものとすることにより、光半導体素子を長期にわたり正常かつ安定に作動させることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の光半導体パッケージは、略四角形であり、上面に光半導体素子を載置する載置部が設けられているとともに四隅に外側に延出して設けられた張出部に円形の貫通穴または円弧状の切欠きが形成されて成るネジ取付部を有する基体と、該基体の上面に前記載置部を囲繞するように接合され、側部に貫通開口または切欠き部から成る入出力端子取付部を有する枠体と、前記入出力端子取付部に取着された入出力端子とを具備した光半導体素子収納用パッケージにおいて、前記ネジ取付部は、前記張出部が前記基体の隣接する二辺の延長線に挟まれるように設けられているとともに前記基体との間の継ぎ目部が幅方向両側を凹状と成すように括れており、前記円形の貫通穴または円弧状の切欠きの中心が前記延長線上または前記延長線に挟まれた内側に位置していることを特徴とする。
【0012】
本発明は、上記の構成により、光半導体パッケージを外部電気回路基板にネジ止め固定した際に発生する大きな応力が、ネジ穴の中心からネジ取付部、枠体へと伝わり難くなり、枠体と入出力端子との間で剥がれを発生させない。その結果、光半導体素子の気密性を確実に保持できる。また、光ファイバの光入出力端面と光半導体素子の光入出力端面との位置ずれを有効に防止できる。そのため、光ファイバと光半導体素子との光の結合効率が十分なものとなり、光半導体素子の作動性が良好となる。
【0013】
本発明において、好ましくは、前記ネジ取付部の継ぎ目部は円弧状に括れていることを特徴とする。
【0014】
本発明は、上記の構成により、光半導体パッケージを外部電気回路基板にネジ止め固定した際に継ぎ目部が適度に変形するため、発生した応力を十分に吸収し緩和できる。そのため、光半導体素子の気密性,作動性を、より確実に良好なものとできる。
【0015】
本発明の光半導体装置は、上記本発明の光半導体素子収納用パッケージと、前記載置部に載置固定され前記入出力端子に電気的に接続された光半導体素子と、前記枠体の上面に接合された蓋体とを具備したことを特徴とする。
【0016】
本発明は、上記の構成により、光半導体素子に誤作動や酸化腐食等を発生させず、光半導体素子を長期にわたり正常かつ安定に作動させることができる。従って、信頼性の高い光半導体装置となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の光半導体パッケージについて以下に詳細に説明する。図1に本発明の光半導体パッケージについて実施の形態の一例を示す平面図を、図2に図1のA−A’線の断面図を、図3に図1の要部の部分拡大平面図を示す。これらの図において、1は略四角形の基体、2は枠体、3は入出力端子、4は固定部材、6は蓋体を示し、これら基体1,枠体2,入出力端子3,固定部材4,蓋体6とで、内部空間に光半導体素子5を収容する容器が基本的に構成される。
【0018】
本発明の基体1は、Cu−W合金やFe−Ni−Co合金等の金属材料から成り、上面に光半導体素子5を載置する載置部1aが設けられているとともに四隅に外側に延出して設けられた張出部に円形の貫通穴または円弧状の切欠き(ネジ穴1c)が形成されて成るネジ取付部1bを有する。この基体1は、光半導体素子5が載置部1aの上面に載置固定され作動した際に、光半導体素子5が発する熱を効率良く外部電気回路基板のヒートシンク部に伝達する、所謂熱伝達媒体として機能し、またネジ取付部1bのネジ穴1cにネジを挿入し外部電気回路基板にネジ止めして固定される。
【0019】
また、基体1は、例えばFe−Ni−Co合金から成る場合、この合金のインゴットに圧延加工やプレス加工等の金属加工を施すことにより所定の形状に作製される。また、その表面には酸化腐食の防止や光半導体素子5の載置固定を良好なものとするために、厚さ0.5〜9μmのNi層や厚さ0.5〜5μmの金(Au)層等の金属層をメッキ法により被着させておくと良い。
【0020】
本発明において、図3に示すように、ネジ取付部1bは張出部が基体1の隣接する二辺の延長線に挟まれるように設けられており、ネジ取付部1bのネジ穴1cは、円形の貫通穴または円弧状の切欠きの中心1c−Aが延長線上または延長線に挟まれた内側に位置している。図3の場合、円形の貫通穴から成るネジ穴1cの中心1c−Aは略四角形の基体1の略対角線の延長線上に位置する。
【0021】
ネジ穴1cの中心1c−Aをこのような位置に設けているため、光半導体パッケージを外部電気回路基板にネジ止め固定した際に発生する大きな応力が、ネジ穴1cの中心1c−Aからネジ取付部1b、枠体2へと伝わり難くなり、枠体2と入出力端子3との間で剥がれを発生させない。そのため、光半導体素子5の気密性を確実に保持できる。さらには、中心1c−Aを起点としてネジ取付部1bから枠体2に伝わる応力が固定部材4にも伝わり難くなり、光ファイバの光入出力端面と光半導体素子5の光入出力端面との位置ずれを有効に防止できる。その結果、光ファイバと光半導体素子5との光の結合効率が非常に良好なものとなる。
【0022】
また、ネジ穴1cの中心1c−Aを基体1の隅部から略対角線上で適度な距離でもって離すことにより、光半導体パッケージをネジ止め固定した際に発生する応力を小さくできる。即ち、この応力は、載置部1a直下部の反りを略平坦に矯正させ得る程度の大きさであり、枠体2,固定部材4まで大きな強度で伝わることはなくなる。
【0023】
また、中心1c−Aは、基体1の隅部の角から2〜10mm離れていることが良く、2mm未満の場合、ネジ止め固定した際に中心1c−Aから枠体2,固定部材4に大きな応力が伝わり、枠体2と入出力端子3との間の剥がれや、光ファイバの光入出力端面と光半導体素子5の光入出力端面との位置ずれを発生させ易い。一方、10mmを超えると、光半導体パッケージ自体が大型化して近時の小型化から外れるとともに、載置部1a直下の面の反りを平坦に矯正することが全くできなくなり、光半導体素子5が作動時に発する熱を効率良く外部電気回路基板のヒートシンク部に伝達させ難くなる。
【0024】
なお、ネジ穴1cの中心1c−Aは、ネジ取付部1bの略中央部に位置する必要はなく、例えば図4(a)に示すように、ネジ取付部1bの一方の延長線側にあっても良い。この場合にも、ネジ止め固定した際に発生する応力は、載置部1a直下の面の反りをほぼ平坦に矯正し得る程度のものであり、枠体2と入出力端子3との間の剥がれや、光ファイバの光入出力端面と光半導体素子5の光入出力端面との位置ずれが発生する程度に大きくなることはない。
【0025】
また、ネジ取付部1bの外周縁とネジ穴1cの内周面との距離は0.5〜5mmであれば良く、この範囲内であれば図4(b)に示すようにネジ取付部1bの外周縁の近傍にネジ穴1cの内周面全面が位置するように設けても良い。
【0026】
中心1c−Aの内周面とネジ取付部1bの外周縁との距離が0.5mm未満の場合、この距離が非常に短いため、ネジ止め固定した際に中心1c−Aを起点としてネジ取付部1bから枠体2、固定部材4に大きな応力が伝わり易い。そのため、光半導体素子5の気密性や、光ファイバと光半導体素子5との光の結合効率が損なわれ、光半導体素子5に誤作動や酸化腐食等を発生させることとなる。一方、距離が5mmを超える場合、光半導体パッケージ自体が大型化し近時の小型化から外れるとともに、載置部1a直下の面の反りを平坦に矯正することが全くできなくなり、光半導体素子5が作動時に発する熱を効率良く外部電気回路基板のヒートシンク部に伝達させ難くなる。
【0027】
なお、ネジ穴1cは上述のような貫通穴に限らず、図5(a)〜(d)に示すような円弧状の切欠きであっても良く、この場合仮想円(仮想貫通穴)の中心が中心1c−Aとなる。
【0028】
この場合においても、ネジ穴1cの中心1c−Aが基体1の隣接する二辺の延長線上または延長線に挟まれた内側に位置するように構成しており、これにより、光半導体パッケージを外部電気回路基板にネジ止め固定した際に発生する応力が、ネジ穴1cの中心1c−Aからネジ取付部1b、枠体2へと伝わり難くなり、枠体2と入出力端子3との間で剥がれを発生させず光半導体素子5の気密性を確実に保持できる。さらには、応力が枠体2に伝わり難いため固定部材4にはほとんど伝わらない。そのため、光ファイバの光入出力端面と光半導体素子5の光入出力端面との位置ずれが発生せず、それらの光の結合効率が良好に保持される。その結果、光半導体素子5の作動性が非常に良好なものとなる。
【0029】
また、図5(a)は、中心1c−Aが略四角形の張出部で基体1の角から遠い方の隣接した二辺の延長線の交点上にある構成である。図5(b)は、中心1c−Aが略四角形の張出部で基体1の角から遠い方の隣接した二辺の延長線の交点よりも基体1の角側(内側)にある構成である。図5(c)は、中心1c−Aが略四角形の張出部で基体1の角から遠い方の隣接した二辺の延長線の交点よりも外側にある構成である。このように、中心1c−Aは、略四角形の張出部で基体1の角から遠い方の隣接した二辺の延長線の交点上、交点の内側、交点の外側のいずれに位置してもよい。
【0030】
また、図5(d)は、中心1c−Aが、略四角形の張出部で基体1の角に近い方の一辺と隣接した遠い方の一辺の延長線の交点よりも、遠い方の一辺上で張出部の最外角側にある構成である。この場合、中心1c−Aは、基体1の辺の延長線のうち近い方との距離が0mmを超え7mm以下であれば良い。この距離が7mmを超える場合は、光半導体パッケージ自体が大型化し近時の小型化から外れるものとなり易い。
【0031】
上記実施の形態では、ネジ取付部1bの張出部は略四角形であるが、正方形,長方形等の四角形に限らず、菱形,平行四辺形,円形,楕円形等種々の形状とし得る。
【0032】
本発明では、このようにネジ取付部1bは、その張出部が基体1の隣接する二辺の延長線に挟まれるように設けられ、ネジ穴1cの中心1c−Aが延長線上または延長線に挟まれた内側に位置していることにより、光半導体パッケージを外部電気回路基板にネジ止め固定した際に発生する応力は、載置部1a直下の面の反りをほぼ平坦に矯正し得る程度のものとなり、枠体2と入出力端子3との間の剥がれや、光ファイバの光入出力端面と光半導体素子5の光入出力端面との位置ずれを発生させる程度には大きくならない。その結果、光半導体素子5の気密性,作動性を非常に良好なものとできる。
【0033】
また、本発明において、ネジ取付部1bの基体1との継ぎ目部が括れており、その継ぎ目部は曲率半径が0.5〜3mmの円弧状に括れていることが好ましい。この構成により、光半導体パッケージを外部電気回路基板にネジ止め固定した際に括れ部が適度に変形して、発生した応力を十分に吸収し緩和できる。即ち、ネジ取付部1bが括れ部を有することにより、ネジ止め固定した際の応力が、載置部1a直下の面の反りのみをほぼ平坦に矯正できる程度となるように、より確実に小さくできる。その結果、この応力は、枠体2と入出力端子3との間の剥がれや、光ファイバと光半導体素子5との光の結合効率が損なわれる程度に大きくはならない。
【0034】
継ぎ目部の曲率半径が0.5mm未満の場合、ネジ止め固定した際の応力が枠体2や固定部材4まで伝わり、枠体2と入出力端子3との間の剥がれや、光ファイバと光半導体素子5との光の結合効率が損なわれる場合がある。一方、5mmを超えると、ネジ止め固定した際の応力を継ぎ目部が大きく変形することで十分すぎる程度に吸収し緩和してしまい、載置部1a直下の面の反りを平坦に矯正できなくなる。そのため、光半導体素子5が作動時に発する熱を外部電気回路基板に効率良く伝え難くなり、光半導体素子5が誤作動を起こす場合がある。
【0035】
また、継ぎ目部の最小幅は1〜5mm程度がよく、1mm未満の場合、ネジ止め固定した際の応力を継ぎ目部が大きく変形することで十分すぎる程度に吸収し緩和してしまい、載置部1a直下の面の反りを平坦に矯正できなくなる。5mmを超えると、ネジ止め固定した際の応力が枠体2や固定部材4まで伝わり易くなり、枠体2と入出力端子3との間の剥がれや、光ファイバと光半導体素子5との光の結合効率が損なわれる場合がある。
【0036】
このようなネジ取付部1bを有する基体1の上面には、Fe−Ni−Co合金やFe−Ni合金等の金属材料から成り、側部に貫通開口または切欠き部から成る入出力端子取付部2aを有し、他の側部に貫通孔から成る固定部材取付部2bを有する枠体2が、載置部1aを囲繞するようにAgロウ等のロウ材で接合される。この枠体2は、例えばFe−Ni−Co合金から成る場合、基体1と同様に、合金のインゴットに圧延加工やプレス加工等の金属加工を施すことにより所定の形状に作製される。また、その表面には酸化腐食を有効に防止するために、厚さ0.5〜9μmのNi層や厚さ0.5〜5μmのAu層等の金属層をメッキ法により被着させておくと良い。
【0037】
また、固定部材取付部2bの枠体2の外側開口の周辺部またはその内周面には、光半導体素子5と光信号を入出力する光ファイバが接続される、筒状の固定部材4がAgロウ等のロウ材で取着される。また、入出力端子取付部2aの内周面には、光半導体素子5と外部電気回路基板との高周波信号の入出力を行う入出力端子3がAgロウ等のロウ材で取着される。なお、入出力端子3には、高周波信号が伝送されるメタライズ層3aが形成される。
【0038】
固定部材4は、Fe−Ni−Co合金やFe−Ni合金等の金属材料から成り、例えばFe−Ni−Co合金から成る場合、基体1や枠体2と同様に、合金のインゴットに圧延加工やプレス加工等の金属加工を施すことにより所定の形状に作製される。また、その表面には酸化腐食を有効に防止するために、厚さ0.5〜9μmのNi層や厚さ0.5〜5μmのAu層等の金属層をメッキ法により被着させておくと良い。なお、光ファイバを固定部材4に固定するために、光ファイバを支持しているホルダーが固定部材4の端部にYAGレーザ溶接等で接合される。
【0039】
なお、固定部材4の内周面には、集光レンズとして機能するとともに光半導体パッケージの内部を塞ぐ非晶質ガラス等から成る透光性部材7が、その接合部の表面に形成されたメタライズ層を介して、200〜400℃の融点を有するAu−Sn合金等の低融点ロウ材で接合される。
【0040】
透光性部材7は、熱膨張係数が4〜12ppm/℃(室温〜400℃)のサファイア(単結晶アルミナ)や非晶質ガラス等から成り、球状,半球状,凸レンズ状,ロッドレンズ状等の形状である。そして、光ファイバを伝わってきた外部のレーザ光等の光を光半導体素子5に入力させる、または光半導体素子5で出力したレーザ光等の光を光ファイバに入力させるための集光用部材として用いられる。透光性部材7が、例えば結晶軸の存在しない非晶質ガラスの場合、酸化珪素(SiO2),酸化鉛(PbO)を主成分とする鉛系、またはホウ酸やケイ砂を主成分とするホウケイ酸系のものを用いる。
【0041】
また、透光性部材7は、その熱膨張係数が枠体2のそれと異なっていても、固定部材4が熱膨張差による応力を吸収し緩和するので、結晶軸が応力のためにある方向に揃うことにより光の屈折率の変化を起こすようなことは発生し難い。従って、このような透光性部材7を用いることにより、光半導体素子5と光ファイバとの間の光の結合効率を高くできる。
【0042】
また、入出力端子取付部2aには、その内周面に入出力端子3がAgロウ等のロウ材を介して嵌着されている。入出力端子3は、絶縁性のセラミック基板に導電性のメタライズ層3aが被着されたものであり、光半導体パッケージ内部の気密性を保持する機能を有するとともに、光半導体パッケージと外部電気回路基板との高周波信号の入出力を行う機能を有する。なお、セラミック基板の材料は、誘電率や熱膨張係数等の特性に応じて、アルミナ(Al23)セラミックスや窒化アルミニウム(AlN)セラミックス等のセラミックス材料から選定される。
【0043】
入出力端子3は、メタライズ層3aとなるタングステン(W),モリブデン(Mo),マンガン(Mn)等の粉末に有機溶剤,溶媒を添加混合して得た金属ペーストを、セラミック基板となる原料粉末に適当な有機バインダや溶剤等を添加混合しペースト状と成すとともに、このペーストをドクターブレード法やカレンダーロール法によって形成されたセラミックグリーンシートに、予め従来周知のスクリーン印刷法により所望の形状に印刷塗布し、約1600℃の高温で焼結することにより作製される。
【0044】
また、メタライズ層3aの枠体2外側の上面には、入出力端子3との接合を強固なものとするために、熱膨張係数が入出力端子3のセラミック基板に近似した材料から成るリード端子(図示せず)がAgロウ等のロウ材で接合される。例えば入出力端子3のセラミック基板がAl23セラミックスから成る場合、リード端子はFe−Ni−Co合金やFe−Ni合金から成る。
【0045】
入出力端子3や固定部材4が取着される枠体2の上面には、Fe−Ni−Co合金等から成る金属製の蓋体6、またはAl23セラミックス,AlNセラミックス等から成るセラミックス製の蓋体6が接合され、この蓋体6により光半導体素子5を光半導体パッケージ内部に気密に封止する。
【0046】
このように、本発明の光半導体パッケージは、略四角形であり、上面に光半導体素子5を載置する載置部1aが設けられているとともに四隅に外側に延出して設けられた張出部に円形の貫通穴または円弧状の切欠きが形成されて成るネジ取付部1bを有する基体1と、基体1の上面に載置部1bを囲繞するように接合され、側部に貫通開口または切欠き部から成る入出力端子取付部2aを有するとともに他の側部に貫通孔から成る光ファイバ固定部材取付部2bを有する枠体2と、入出力端子取付部2aに取着された入出力端子3と、光ファイバ固定部材取付部2bに取着された筒状の光ファイバ固定部材4とを具備し、ネジ取付部1bは、張出部が基体1の隣接する二辺の延長線に挟まれるように設けられているとともに基体1との継ぎ目部が括れており、円形の貫通穴または円弧状の切欠きの中心が延長線上または延長線に挟まれた内側に位置している。
【0047】
また、上記本発明の光半導体パッケージと、載置部1bに載置固定され入出力端子3に電気的に接続された光半導体素子5と、枠体2の上面に接合された蓋体6とを具備したことにより、製品としての光半導体装置となる。なお、固定部材4に端部が挿着される光ファイバは、一般に光半導体装置の使用時に設けられるが、単品としての光半導体装置に付加されていてもよく、または光半導体装置が外部電気回路基板に固定されて使用される際に取り付けるようにしてもよい。
【0048】
具体的には、載置部1aの上面に光半導体素子5をガラス,樹脂,ロウ材等の接着剤を介して接着固定するとともに光半導体素子5の電極をボンディングワイヤを介して所定のメタライズ層3aに電気的に接続させ、しかる後、枠体2の上面に蓋体6をガラス,樹脂,ロウ材,シーム溶接等により接合することにより、基体1,枠体2,入出力端子3,固定部材4,透光性部材5から成る光半導体パッケージの内部に光半導体素子5を収容した製品としての光半導体装置となる。
【0049】
このような光半導体装置は、例えば外部電気回路基板から供給される高周波信号により光半導体素子5を光励起させ、励起したレーザ光等の光を透光性部材7を通して光ファイバに授受させるとともに光ファイバ内を伝送させることにより、大容量の情報を高速に伝送できる光電変換装置として機能し、光通信分野等に多く用いることができる。
【0050】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行うことは何等支障ない。例えば、光半導体装置は、内部または外部に、または枠体2外側の光ファイバの途中に、戻り光防止用の光アイソレータを設けてもよい。この場合、光半導体素子5と光ファイバとの光の結合効率がさらに良好になる。
【0051】
【発明の効果】
本発明は、略四角形であり、四隅に外側に延出して設けられた張出部に円形の貫通穴または円弧状の切欠きが形成されて成るネジ取付部を有する基体のそのネジ取付部は、張出部が基体の隣接する二辺の延長線に挟まれるように設けられているとともに基体との間の継ぎ目部が幅方向両側を凹状と成すように括れており、円形の貫通穴または円弧状の切欠きの中心が延長線上または延長線に挟まれた内側に位置していることにより、光半導体パッケージを外部電気回路基板にネジ止め固定した際に発生する大きな応力が、ネジ穴の中心からネジ取付部、枠体へと伝わり難くなり、枠体と入出力端子との間で剥がれを発生させない。その結果、光半導体素子の気密性を確実に保持できる。また、光ファイバの光入出力端面と光半導体素子の光入出力端面との位置ずれを有効に防止できる。そのため、光ファイバと光半導体素子との光の結合効率が十分なものとなり、光半導体素子の作動性が良好となる。
【0052】
本発明は、好ましくはネジ取付部の継ぎ目部は円弧状に括れていることにより、光半導体パッケージを外部電気回路基板にネジ止め固定した際に継ぎ目部が適度に変形するため、発生した応力を十分に吸収し緩和できる。そのため、光半導体素子の気密性および作動性をより確実に良好なものとできる。
【0053】
本発明の光半導体装置は、上記本発明の光半導体素子収納用パッケージと、載置部に載置固定され入出力端子に電気的に接続された光半導体素子と、枠体の上面に接合された蓋体とを具備したことにより、光半導体素子に誤作動や酸化腐食等を発生させず、光半導体素子を長期にわたり正常かつ安定に作動させることができる。従って、信頼性の高い光半導体装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光半導体パッケージについて実施の形態の一例を示す平面図である。
【図2】図1の光半導体パッケージのA−A’線における断面図である。
【図3】図1の光半導体パッケージの要部の部分拡大平面図である。
【図4】(a),(b)は本発明の光半導体パッケージについて実施の形態の他の例を示し、それぞれ要部の部分拡大平面図である。
【図5】(a)〜(d)は本発明の光半導体パッケージについて実施の形態の他の例を示し、それぞれ要部の部分拡大平面図である。
【図6】従来の光半導体パッケージの平面図である。
【図7】図6の光半導体パッケージのB−B’線における断面図である。
【図8】図6の光半導体パッケージのネジ取付部の部分拡大平面図である。
【符号の説明】
1:基体
1a:載置部
1b:ネジ取付部
1c:ネジ穴
1c−A:ネジ穴の中心
2:枠体
2a:入出力端子取付部
2b:光ファイバ固定部材取付部
3:入出力端子
4:光ファイバ固定部材
5:光半導体素子
6:蓋体

Claims (3)

  1. 略四角形であり、上面に光半導体素子を載置する載置部が設けられているとともに四隅に外側に延出して設けられた張出部に円形の貫通穴または円弧状の切欠きが形成されて成るネジ取付部を有する基体と、該基体の上面に前記載置部を囲繞するように接合され、側部に貫通開口または切欠き部から成る入出力端子取付部を有する枠体と、前記入出力端子取付部に取着された入出力端子とを具備した光半導体素子収納用パッケージにおいて、前記ネジ取付部は、前記張出部が前記基体の隣接する二辺の延長線に挟まれるように設けられているとともに前記基体との間の継ぎ目部が幅方向両側を凹状と成すように括れており、前記円形の貫通穴または円弧状の切欠きの中心が前記延長線上または前記延長線に挟まれた内側に位置していることを特徴とする光半導体素子収納用パッケージ。
  2. 前記ネジ取付部の継ぎ目部は円弧状に括れていることを特徴とする請求項1記載の光半導体素子収納用パッケージ。
  3. 請求項1または請求項2記載の光半導体素子収納用パッケージと、前記載置部に載置固定され前記入出力端子に電気的に接続された光半導体素子と、前記枠体の上面に接合された蓋体とを具備したことを特徴とする光半導体装置。
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