JP3700519B2 - 温水洗浄装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、洋風便器等に設けられ、人体臀部を温水で洗浄するための温水洗浄装置に係り、特に初期冷水を捨てるための機構を備えた温水洗浄装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種の温水洗浄装置は、周知の通り洗浄ノズルから温水を人体臀部に向けて噴出して該臀部を洗浄するものであり、通常は、シャワーノズル（肛門洗浄ノズル）とビデノズルとの２個のノズルが設けられている。シャワースイッチと称される第１の洗浄スイッチを操作する（例えば、押す、触れる、又は指先を近づける）と、温水源からの温水がシャワーノズルに供給される。また、ビデスイッチと称される第２の洗浄スイッチを操作すると、ビデノズルへ温水が供給される。
【０００３】
この温水は、温水洗浄装置に組み込まれた温水タンクや瞬間湯沸し型温水供給器から供給される場合と、ホテル等の如くボイラ給湯を利用して供給される場合とがある。
【０００４】
このような温水洗浄装置において、温水源から最初に供給される水は水温が低いので、この低温水を洗浄ノズルから人体臀部に噴出させないように便鉢等へ排出する機構が設けられている。このような機構は初期冷水の排出機構あるいは捨て水機構等と称されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
従来の初期冷水の捨て水機構は、温水供給配管から分岐して便鉢へ達する配管と、この分岐配管へ初期冷水を流すための弁とを有した構成のものとなっている。
【０００６】
本発明は、このような初期冷水の捨て水専用の配管や弁を不要とした初期冷水排出機能付きの温水洗浄装置を提供することを目的とする。また、暖かい温水を無駄に捨てることが防止された初期冷水排出機能付きの温水洗浄装置を提供することを別の目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明の温水洗浄装置は、第１及び第２の洗浄ノズルと、温水源からの水を該第１及び第２の洗浄ノズルに切り替えて供給するための切替弁と、該第１の洗浄ノズルから温水を噴出させるための第１の洗浄スイッチと、第２の洗浄ノズルから温水を噴出させるための第２の洗浄スイッチと、該洗浄スイッチからの信号に基づいて該切替弁を制御する制御手段とを有する温水洗浄装置において、該制御手段は、一方の洗浄ノズルから温水を噴出させるための一方の洗浄スイッチが操作されたときにまず他方の洗浄ノズルに該温水源からの水を所定時間流し、その後該一方の洗浄ノズルに温水源からの水を流すように該切替弁を制御するものであり、便座への着座を検知するための着座検知手段が設けられており、前記制御手段は、該着座検知手段が着座を検知した後、第１回目の洗浄スイッチ操作時に前記の制御を行い、第２回目以降の洗浄スイッチ操作時にあっては第１の洗浄スイッチが操作されたときに直ちに第１の洗浄ノズルへ温水源からの水を流し、第２の洗浄スイッチが操作されたときには直ちに第２の洗浄ノズルへ温水源からの水を流すものであることを特徴とするものである。
【０００８】
かかる温水洗浄装置にあっては、例えばシャワーノズルによってシャワー洗浄すべくシャワースイッチを操作した場合、初期冷水が短時間だけビデノズルへ供給され、該ビデノズルから便鉢へ排出される。逆に、ビデノズルを用いてビデ洗浄すべくビデスイッチを操作した場合、初期冷水が短時間だけシャワーノズルへ供給され、該シャワーノズルから便鉢へ排出される。
【０００９】
この温水洗浄装置にあっては、このようにシャワーノズル又はビデノズルとそのための切替弁を用いて初期冷水を捨てることができ、捨て水専用の配管や弁が不要であり、低コストを実現できる。
【００１０】
本発明では、便座への着座を検知するための着座検知手段が設けられており、前記制御手段は、該着座検知手段が着座を検知した後、第１回目の洗浄スイッチ操作時に前記の制御を行い、第２回目以降の洗浄スイッチ操作時にあっては第１の洗浄スイッチが操作されたときに直ちに第１の洗浄ノズルへ温水源からの水を流し、第２の洗浄スイッチが操作されたときには直ちに第２の洗浄ノズルへ温水源からの水を流すものであることから、暖かい温水を無駄に捨てることが防止される。
【００１１】
【発明の実施の形態】
図１は実施の形態に係る温水洗浄装置の系統図であり、温水源（例えば温水タンク、瞬間湯沸し型の水加熱装置、ボイラからの給湯と水道水とを混合するミキシングバルブ等）からの温水は、電磁弁等よりなるメインバルブ１、流量調節弁２、配管３、切替弁４及び配管５を介してシャワーノズル６へ供給可能とされると共に、該切替弁４から配管７を介してビデノズル８へ供給可能とされている。流量調節弁２には手動用のダイヤル２ａが設けられている。
【００１２】
該切替弁４は配管３を配管５又は７へ連通させるようにソレノイド又はモータ等の動力手段（図示略）によって切替動作する。
【００１３】
シャワーノズル６及びビデノズル８は、いずれもシリンダ６ａ，８ａと、該シリンダ６ａ，８ａから水圧によって突出するノズル本体６ｂ，８ｂとを有し、該ノズル本体６ｂ，８ｂの先端側の上面に温水の噴出孔が設けられている。ただし、このような水圧前進式以外のモータ前進式の洗浄ノズルを用いた温水洗浄装置についても本発明を適用できる。
【００１４】
このメインバルブ１及び切替弁４は制御器９によって制御される。この制御器９にはシャワースイッチ１０、ビデスイッチ１１及びストップスイッチ１２並びに便座への着座を検知する着座センサ１３が接続されている。
【００１５】
このように構成された温水洗浄装置において、着座センサ１３が着座を検知してから最初にシャワースイッチ１０を操作すると、メインバルブ１が開弁すると共に、切替弁４が配管３と配管７を短い秒数Ｔ（例えば１秒）だけ連通させ、初期冷水をビデノズル８へ流す。この初期冷水はビデノズル８から便鉢へ流出する。なお、この秒数Ｔが短いので、ノズル本体８ｂは前進せず、初期冷水はシリンダ８ａとノズル本体８ｂとの隙間や、ノズル本体８ｂの噴出孔からごく弱い水勢にて流出する。
【００１６】
秒数Ｔが経過した後、制御器９は切替弁４を動作させ、配管３と配管５とを連通させる。これにより、暖かい温水がシャワーノズル６へ供給され、シャワー洗浄が開始する。このときの洗浄強さは流量調節弁２によって調節することができる。
【００１７】
ストップスイッチ１２を操作すると、メインバルブ１が閉弁する。なお、この場合、切替弁４はそのままとされてもよく、配管５，７を連通するように切替動作されてもよい。
【００１８】
この第１回目のシャワースイッチ１０の操作の後、もう１回シャワースイッチ１０が操作された場合には、上記の捨て水を行うことなく、直ちに配管３からの温水を配管５に流すように切替弁４が動作する。これにより、温水が無駄に捨てられることが防止される。
【００１９】
第１回目のシャワースイッチ１０の操作の後にビデスイッチ１１が操作された場合も、捨て水を行うことなく、切替弁４は直ちに配管３，７を連通させ、温水を直ちにビデノズル８へ供給する。
【００２０】
上記と同様に、着座センサ１３が着座を検知してから最初にビデノズル１１を操作すると、切替弁４は配管３，５をＴ秒間だけ連通し、初期冷水をシャワーノズル６を介して便鉢へ捨てた後、配管３，７を連通させ、ビデノズル８へ暖かい温水を供給してビデ洗浄を開始させる。ストップスイッチを操作するとメインバルブ１が閉弁する。この場合も、その後ビデスイッチ１１を第２回目の操作した場合、捨て水を行うことなく配管３，７を直ちに連通させ、直ちにビデ洗浄を開始する。第１回目のビデ洗浄後に離座（便座から立ち上ること）することなしにシャワースイッチ１１が操作された場合も、捨て水を行うことなく配管３，５を直ちに連通させて直ちにシャワー洗浄を開始する。
【００２１】
上記の秒数Ｔは０．５〜５秒とくに１〜３秒の間から選定されるのが好ましい。また、この秒数Ｔをスイッチ操作等により調節できるようにしておくことが望ましい。
【００２２】
また、上記実施の形態ではＴ秒が経過すると切替弁４を切替動作させているが、配管３又は配管５，７に水温センサを設けておき、このセンサの検出水温が所定温水に達するまで捨て水を続行するようにしてもよい。
【００２３】
上記実施の形態の着座センサとしては、着座荷重検知方式のもの、静電容量式のもの、赤外線等の光学式のものなど各種のものを用いてもよい。
【００２４】
本発明では、着座後第１回目のスイッチ操作と第２回目のスイッチ操作との間隔が過度に長い場合（例えば１０分以上）ときには、この１０分を経過した後の最初の洗浄スイッチ操作を着座後の第１回目洗浄スイッチ操作とみなすように制御プログラムを構成してもよい。この１０分は一例であり、通常は２分〜６０分とくに１０〜３０分の間から選択されるのが好ましい。周囲の気温に応じてこの時間を自動的に調節してもよい。また、この時間をスイッチ操作等によって長短調節できるように構成しておくことが望ましい。
【００２５】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によると、初期冷水の捨て水専用の配管や弁を不要とした初期冷水排出機能付きの温水洗浄装置が提供される。また、本発明によると、暖かい温水を無駄に捨てることが防止された初期冷水排出機能付きの温水洗浄装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施の形態に係る温水洗浄装置の系統図である。
【符号の説明】
１ メインバルブ
２ 流量調節弁
２ａ ダイヤル
３，５，７ 配管
４ 切替弁
６ シャワーノズル
８ ビデノズル
９ 制御器
Claims (1)
- 第１及び第２の洗浄ノズルと、
温水源からの水を該第１及び第２の洗浄ノズルに切り替えて供給するための切替弁と、
該第１の洗浄ノズルから温水を噴出させるための第１の洗浄スイッチと、
第２の洗浄ノズルから温水を噴出させるための第２の洗浄スイッチと、
該洗浄スイッチからの信号に基づいて該切替弁を制御する制御手段とを有する温水洗浄装置において、
該制御手段は、一方の洗浄ノズルから温水を噴出させるための一方の洗浄スイッチが操作されたときにまず他方の洗浄ノズルに該温水源からの水を所定時間流し、その後該一方の洗浄ノズルに温水源からの水を流すように該切替弁を制御するものであり、
便座への着座を検知するための着座検知手段が設けられており、前記制御手段は、該着座検知手段が着座を検知した後、第１回目の洗浄スイッチ操作時に前記の制御を行い、第２回目以降の洗浄スイッチ操作時にあっては第１の洗浄スイッチが操作されたときに直ちに第１の洗浄ノズルへ温水源からの水を流し、第２の洗浄スイッチが操作されたときには直ちに第２の洗浄ノズルへ温水源からの水を流すものであることを特徴とする温水洗浄装置。
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| JP2000041511A JP3700519B2 (ja) | 2000-02-18 | 2000-02-18 | 温水洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2000041511A JP3700519B2 (ja) | 2000-02-18 | 2000-02-18 | 温水洗浄装置 |
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|---|---|
| JP2001227033A JP2001227033A (ja) | 2001-08-24 |
| JP3700519B2 true JP3700519B2 (ja) | 2005-09-28 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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2000
- 2000-02-18 JP JP2000041511A patent/JP3700519B2/ja not_active Expired - Fee Related
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