JP3699845B2 - 締結部材の分解方法及び分解工具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、締結部材の分解方法及び分解工具に関し、詳しくは、中空または容易に中空化できる胴部と、該胴部の軸径よりも大きな外径の該胴部と一体のフランジ部とを有し、該胴部を母材の締結穴に挿通して該母材に締結された締結部材を、該母材から取り外す締結部材の分解方法及び分解工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋼板やプラスチックなどの母材同士、あるいは、該母材に他の部材を接合する接合技術として、リベット締結が知られている。このリベット締結の一種に、図10(a)、(b)に示すチューブラリベット9、及び、図11(a)、(b)に示すブラインドリベット10のように、貫通穴9a、11aが形成された胴部9b、11bと、該胴部9b、11bの軸径よりも大きな外径のフランジ部9c、11cとで、母材1、2を機械的に接合する締結方法がある。
【0003】
例えば、上記ブラインドリベット10は、図11(a)に示すように、リベットボディ11と、該リベットボディ11の貫通軸穴11aに挿通されたマンドレル(締結軸)12とで構成されており、例えば、図12(a)、(b)、(c)、(d)に示すような手順で、上記母材1、2の締結穴1a、2aに締結される。
このブラインドリベット10を母材1、2に締結するには、先ず、図12(a)に示すように、母材1、2の締結穴1a、1bに、リベットボディ11の胴部11bを差し込む。
次いで、図12(b)に示すように、このブラインドリベット10のマンドレル12にリベッティング工具13をセットする。
そして、図12(c)に示すように、リベットボディ11のフランジ部11cに、リベティング工具13のノーズピース13aを密着させた状態で、リベティング工具13のトリガーを引く。
これにより、該リベッティング工具13のジョー13bによって、ブラインドリベット10のリベットボディ11の貫通軸穴11aに挿通されたマンドレル12が掴まれて引き上げられる。
そして、リベットボディ11の胴部11bの母材2から突出している部分が、マンドレル12のマンドレルヘッド12aによって絞り加工のように塑性変形されて、母材2にカシメ付けられる。
この状態で、上記ジョー13bによって上記マンドレル12が更に引き上げられると、図12(d)に示すように、該マンドレル12の破断部12b(図11(a)参照)で、該マンドレル12が破断される。これにより、図11(b)に示すように、ブラインドリベット10による母材1、2の締結が完了する。
【0004】
上述のブラインドリベット10は、その胴部側(母材の背面側)を支持せずに母材1、2への締結作業ができるので、例えば、母材2の背面側に手が入らないような箇所の締結に適している。
また、このブラインドリベット10は、従来のねじ等による締結方法に比べて、
(1)締結に要する時間が短くて済む。
(2)締結時に回転トルクがかからないので作業者への負担が少ない。
(3)母材にタップ穴加工などを施す必要がない。
などの多くの利点を有している。
こうしたことから、近年では、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの事務機器の構造体の締結部材としても、上記ブラインドリベット10が広く使用されるようになってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前述のチューブラリベット9やブラインドリベット10は、母材1、2に一旦締結した後、母材1、2から分解して再締結することを前提として構成されていない。例えば、ブラインドリベット10は、図12に示したように、そのリベットボディ11の貫通軸穴11aに挿通されたマンドレル12によって、その胴部11bが塑性変形されることによって母材1、2に締結されている。
従って、このブラインドリベット10の締結時に締結ミスが発生した場合には、この締結不良を起こしたブラインドリベット10の母材1、2からの取り外しが不可能になったり、可能な場合でもその取り外しや修理に時間がかかったりする不具合があった。
このように、リベット締結により締結された製品は、その分解が困難なため、そのリサイクル性が悪く、環境保護や省資源化などの面でも難点があった。
【0006】
なお、上記ブラインドリベット10を分解する場合の一般的な方法としては、例えば、図13に示すように、ドリル(不図示)により回転するキリ14によって、ブラインドリベット10のフランジ部11cを切削し、該ブラインドリベットのフランジ部を胴部11bから取り除いた後、この切削部側から該胴部11bを叩いて、母材1、2から該胴部11bを抜き取るようにしている。
しかし、このような従来の分解方法では、ドリルやキリ14の準備や選定、及び、切削作業等の段取りに手間がかかる。
【0007】
また、上記従来の分解方法では、フランジ部11cの切削時に、キリ14の回転中心と、ブラインドリベット10の軸中心とを常に一致させておくことが困難なため、図14に示すように、キリ14の先端部が母材1に達して、該母材1の締結穴1aが切削されてしまうことがしばしばあった。
このように、該母材1の締結穴1aが切削されてしまった場合には、該母材1をリサイクルできなくなったり、該母材1にブラインドリベット10を再締結しても十分な締結力を確保できなくなったりする不具合があった。
更に、このようなドリルを用いたブラインドリベット10の分解方法では、該ブラインドリベット10のフランジ部11cの切削時に、キリ14の回転によって該ブラインドリベット10が連れ廻りして、母材1に擦り傷が付いたり、フランジ部11cの切削ができなくなったりすることもあった。
このため、上記母材1が製品の外装面を構成しているような場合には、締ブラインドリベット10の連れ廻りによって該母材1の外装面が損傷するため、該製品の商品価値が著しく低下して、製品自体が不良品となる虞が高い。
【0008】
ここで、上述のように、ブラインドリベット10のフランジ部11cの切削時に、キリ14の回転によってブラインドリベット10が連れ廻りするような場合には、通常、図13に示すように、ブラインドリベット10のフランジ部11cや胴部11bを、プライヤーやペンチなどの把持工具15で掴んで、その連れ廻りを阻止する方法が採られる。しかし、この作業を単独で行うことは難しく、且つ、危険が伴うため、複数の作業員を必要とする。
【0009】
特に、図15に示すように、ブラインドリベット10のフランジ部11cの形状が皿状に形成されていて、該フランジ部11cを把持工具15で掴むことが不可能な場合や、ブラインドリベット10が、その胴部11b側に手が入らないような箇所に締結されている場合には、該ブラインドリベット10の胴部11bを把持工具15で掴んで、その連れ廻りを阻止することが難しいため、上述のようなドリルを用いたフランジ部11cの切削作業は極めて難しい。
このように、ブラインドリベット10の分解作業には、手間を要したり分解時に母材を損傷したりする不具合があった。
【0010】
そこで、本出願人は、例えば、図16に示すように、上記母材1、2の締結穴1a、2aの内径dよりも小径の刃先103を有する切断刃102を、該母材1、2に締結されたブラインドリベット10の胴部11bとフランジ部11cとの胴部軸方向の境界領域に沿って、所定の切断力で打ち込むことによって、該ブラインドリベット10の胴部11bとフランジ部11cとを切断する分解工具100を提案した。
【0011】
ところが、この分解工具100においては、上記切断刃102が、母材1、2に締結されたブラインドリベット10フランジ部11cに打ち込まれる際の切断力によって、該母材1、2が変形して、そのリサイクル使用や再締結ができなくなる不具合があった。
また、この分解工具100においては、上記切断刃102が打ち込まれる際の衝撃によって、該切断刃102の刃先103と、母材1、2に締結されたブラインドリベット10フランジ部11cとの位置がずれて、該フランジ部11cが正確に切断されなかったり、該切断刃102の刃先103が母材側に食い込んで母材1が損傷する不具合があった。
【0012】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、母材に締結された締結部材を該母材を変形させたり損傷したりすることなく、且つ、該締結部材の胴部とフランジ部とを、正確な位置で確実に切断できる締結部材の分解方法及び分解工具を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、中空または容易に中空化できる胴部と、該胴部の軸径よりも大きな外径の該胴部と一体のフランジ部とを有し、該胴部を母材の締結穴に挿通して該母材に締結された締結部材を、該母材から取り外す締結部材の分解工具であって、上記締結部材の胴部とフランジ部との胴部軸方向に沿って、該胴部からフランジ部を切断する切断刃と、該切断刃に対して、該胴部からフランジ部を切断する切断力を付与する切断力付与手段と、該胴部の中空部に挿通されることによって、先端部が該締結部材のフランジ部から突出し、基端部で該胴部を支承する治具ピンと、該治具ピンを該胴部の中空部に挿通した状態で、該治具ピンの先端部を保持する治具ピン保持手段とを有することを特徴とするものである。
【0014】
この分解工具においては、まず、母材に締結された締結部材の胴部の中空部に上記治具ピンを挿通して、該治具ピンの先端部を該締結部材のフランジ部から突出させる。ここで、該締結部材が前記ブラインドリベットの場合には、該ブラインドリベットの胴部に残留しているマンドレルを抜去した後に、該胴部の中空部に該治具ピンを挿通する。次いで、該フランジ部から突出した治具ピンの先端部を、上記治具ピン保持手段によって保持して、該治具ピンの基端部で該胴部を支承する。この状態で、上記切断力付与手段によって上記切断刃に切断力を付与する。これにより、該切断刃が、該締結部材の胴部とフランジ部との胴部軸方向の境界領域に沿って食い込み、該胴部とフランジ部とが切断されて、該母材と該締結部材とが分離可能な状態になる。
このように、この分解工具においては、その切断刃の刃先が、締結部材の胴部軸方向に沿って直線的に移動されることによって、該締結部材の胴部とフランジ部とが切断されるので、前記従来のドリルを用いた分解方法のように、締結部材の分解時に締結部材が空回りしたり、この空回りなどにより母材が損傷したすることがなく、母材に締結された締結部材のフランジ部と胴部とを、一度の操作で容易に切断することができる。また、該締結部材の切断時に、該締結部材のフランジ部や胴部を、プライヤーやペンチなどの把持工具で掴んで固定しておく必要がないので、該締結部材のフランジ部や胴部の形状が、該把持工具で掴み難い場合でも、該締結部材を比較的容易に切断することができる。
更に、この分解工具においては、上記治具ピンと上記治具ピン保持手段とによって、上記締結部材の胴部が保持された状態で、上記切断刃によって該締結部材の該胴部とフランジ部とが切断されるので、該フランジ部に該切断刃が打ち込まれる際の切断力によって、該母材が変形することがない。
また、この分解工具においては、上記治具ピンと上記切断刃との位置関係が常に一定に保たれるように構成できるので、母材に締結された締結部材の胴部の中空部に治具ピンを挿通させることによって、該締結部材のフランジ部に対して上記切断刃の刃先を正確に位置決めできる。従って、この分解工具においては、該フランジ部に該切断刃が打ち込まれる際の衝撃によって、該切断刃の刃先と該フランジ部との位置がずれて、該フランジ部が正確に切断されなかったり、該切断刃の刃先が母材側に食い込んで母材1が損傷したりする不具合が解消される。
また、該治具ピンと該治具ピン保持手段とによって、該締結部材の胴部が保持されているので、該切断刃に大きな切断力を加えることができ、該締結部材の該胴部とフランジ部とを確実に切断できる。
ここで、上記締結部材の胴部とフランジ部との胴部軸方向の境界領域とは、例えば、図11(b)に示す該締結部材としてのブラインドリベット10のリベットボディ11の胴部11bとフランジ部11cとの境界であって、同図において破線Aで示す該胴部11bの外周面に略平行な円筒状の領域をいう。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1の締結部材の分解工具において、上記治具ピン保持手段は、上記治具ピンの先端部に螺合することによって、該治具ピンに対して進退自在に構成され、上記切断力付与手段は、該治具ピン保持手段の進退動作に連動して、上記切断刃を上記締結部材の胴部とフランジ部との胴部軸方向に沿って進退させる切断刃連動手段で構成されていることを特徴とするものである。
【0016】
この分解工具においては、上記治具ピン保持手段が、上記治具ピンの先端部に螺合することによって、該治具ピンに対して進退され、且つ、該治具ピン保持手段の進退動作に連動して、上記切断力付与手段としての切断刃連動手段を介して、上記切断刃が、上記締結部材の胴部とフランジ部との胴部軸方向に沿って進退される。すなわち、この分解工具においては、該治具ピンの先端部に螺合して進退する治具ピン保持手段が、そのまま該切断刃の駆動源となって、該切断刃に切断力が付与される。従って、この分解工具においては、該切断刃に切断力を付与する切断力付与手段として、例えば、エアーや油圧などの大掛かりな駆動源が不要となり、構成が簡素で取り扱いの容易な分解工具が提供される。
【0017】
請求項3の発明は、請求項1の締結部材の分解工具において、上記切断刃の刃先が、1つあるいは複数個の円弧状刃で形成されていることを特徴とするものである。
【0018】
この分解工具においては、上記切断刃の刃先が、1つあるいは複数個の円弧状刃で形成されているので、該切断刃の刃先が上記締結部材のフランジ部に食い込む際の負荷が低減される。これにより、該分解工具の簡素化や低廉化を図ることが可能になる。
【0019】
請求項4の発明は、請求項1の締結部材の分解工具において、上記切断刃の刃先が、1つあるいは複数個の針状刃で形成されていることを特徴とするものである。
【0020】
この分解工具においては、上記切断刃の刃先が、1つあるいは複数個の針状刃で形成されているので、該切断刃の刃先が上記締結部材のフランジ部に食い込み易くなり、該フランジ部の切断時における該切断刃の負荷が低減される。これにより、該分解工具の簡素化や低廉化を図ることが可能になる。
【0021】
請求項5の発明は、請求項1、3、または、4の締結部材の分解工具において、上記切断刃の軸中心を回転中心として、該切断刃を所定角度回転させるための回転手段を有していることを特徴とするものである。
【0022】
この分解工具においては、上記回転手段により、上記切断刃を、その軸中心を回転中心として所定角度回転させることができる。これにより、該切断刃によって上記締結部材の締結部を複数回に分割して切断できるので、一回の切断動作時に付与する該切断刃の切断力が小さくて済む。
【0023】
請求項6の発明は、中空または容易に中空化できる胴部と、該胴部の軸径よりも大きな外径の該胴部と一体のフランジ部とを有し、該胴部を母材の締結穴に挿通して該母材に締結された締結部材を、該母材から取り外す締結部材の分解方法であって、上記締結部材の胴部の中空部に挿通されることによって、先端部が該締結部材のフランジ部から突出し、基端部で該胴部を支承する治具ピンを、該胴部の中空部に挿通し、該治具ピンの先端部を治具ピン保持手段で保持した状態で、該締結部材の胴部とフランジ部との胴部軸方向に沿って、該胴部からフランジ部を切断する切断刃に対して、該胴部からフランジ部を切断する切断力を切断力付与手段により付与して、該切断刃により該胴部からフランジ部を切断することを特徴とするものである。
【0024】
この締結部材の分解方法においては、まず、母材に締結された締結部材の胴部の中空部に上記治具ピンが挿通され、該治具ピンの先端部が該締結部材のフランジ部から突出される。ここで、該締結部材が前記ブラインドリベットの場合には、該ブラインドリベットの胴部に残留しているマンドレルを抜去した後に、該胴部の中空部に該治具ピンが挿通される。次いで、該フランジ部から突出した治具ピンの先端部が、上記治具ピン保持手段によって保持され、該治具ピンの基端部で該胴部が支承される。この状態で、上記切断力付与手段によって上記切断刃に切断力が付与される。これにより、該切断刃が、該締結部材の胴部とフランジ部との胴部軸方向の境界領域に沿って食い込み、該胴部とフランジ部とが切断される。
このように、この締結部材の分解方法においては、その切断刃の刃先が、締結部材の胴部軸方向に沿って直線的に移動されることによって、該締結部材の胴部とフランジ部とが切断されるので、締結部材の分解時に締結部材が空回りしたり、この空回りなどにより母材が損傷したすることがない。また、該締結部材の切断時に、該締結部材のフランジ部や胴部を、プライヤーやペンチなどの把持工具で掴んで固定しておく必要がない。
更に、この分解方法においては、上記治具ピンと上記治具ピン保持手段とによって、上記締結部材の胴部が保持された状態で、上記切断刃によって該締結部材の該胴部とフランジ部とが切断されるので、該フランジ部に該切断刃が打ち込まれる際の切断力によって、該母材が変形することがない。
また、この分解方法においては、上記治具ピンと上記切断刃との位置関係が常に一定に保たれるように構成できるので、母材に締結された締結部材の胴部の中空部に治具ピンを挿通させることによって、該締結部材のフランジ部に対して上記切断刃の刃先が正確に位置決めされる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した締結部材の分解工具の実施形態について説明する。
なお、本実施形態にかかる分解工具の分解対象となる締結部材は、前述したチューブラリベット9や、ブラインドリベット10などのように、中空または容易に中空化できる胴部と、該胴部の軸径よりも大きな外径の該胴部と一体のフランジ部とを有する締結部材であれば、どのようなタイプの締結部材であってもよい。ここでは、説明の便宜上、図16(f)に示したようなブラインドリベット10を、該分解工具の分解対象とする。
【0026】
図1に、本実施形態に係る分解工具100Aの概略構成を示す。
この分解工具100Aは、ブラインドリベット10の胴部11bとフランジ部11cとの胴部軸方向に沿って、該胴部11bからフランジ部11cを切断する切断刃102を備えている。
該切断刃102は、円筒状に形成された工具本体101の下端側に配設されており、その上端部にはピストン104が設けられている。このピストン104は、該工具本体101の中腹部に設けられたエアーシリンダ105内に上下動自在に配設されている。該ピストン104のストロークは、該ピストン104の下降によって、該切断刃102の刃先103が、ブラインドリベット10の胴部11bからフランジ部11cを切断できる深さまで該フランジ部11cに食い込むように、エアーシリンダ105の内周壁に設けられた上下一対のストッパ105a、105bによって規制されている。また、該ピストン105は、切断刃102の外周面に形成された凸部102aと、工具本体101の内周面に形成された凸部101aとの間に装着された伸張性のスプリング106の弾力によって、元位置(図1の上方位置)に復帰する習性が付与されている。
【0027】
一方、工具本体101の上端側には、後述する治具ピン108の先端部(上端部)を保持するための治具ピン保持部材107が配設されている。この治具ピン保持部材107には、工具本体101の軸中心に沿って、治具ピン保持軸107aが一体形成されている。この治具ピン保持軸107aは、上記エアーシリンダ105のシリンダ壁105c、及び、上記ピストン104の軸中心を貫通して、その下端が切断刃102の刃先103の近傍に延出している。また、この治具ピン保持軸107aと、エアーシリンダ105のシリンダ壁105c、及び、ピストン104との貫通部には、該エアーシリンダ105のエアー漏れを防止するためのエアーパッキン109が設けられている。更に、治具ピン保持部材107は、その外周面に形成された雄ねじ107bが、工具本体101の内周面に形成された雌ねじ101bに螺合して回転するように構成されている。なお、この治具ピン保持部材107は、その治具ピン保持軸107aの下端に治具ピン108を保持した状態で、工具本体101に位置決めされる構造であれば、必ずしも工具本体101に対して螺合させなくてもよい。
【0028】
この分解工具100Aは、工具本体101の外部に設置された切断力付与手段としてのコンプレッサ200に接続されているエアーホース201を通して、エアーシリンダ105にエアーを送り込むことによって駆動される。すなわち、図1において、ONボタン202を押すと、エアーホース201を通してコンプレッサ200からエアーシリンダ105内にエアーが送り込まれる。これにより、エアーシリンダ105内の圧が上昇して、ピストン104がスプリング106の弾力に抗して下降される。このピストン104の下降により、切断刃102の刃先103が、ブラインドリベット10のフランジ部11cに食い込んで、該フランジ部11cが胴部11bから切断される。切断を終えた切断刃102は、 OFFボタン203が押下されて、エアーシリンダ105内に送り込まれたエアーが排気パイプ204を通して排気されることによって、ピストン104がスプリング106の弾力により上昇して元位置に復帰される。ここで、この分解工具100Aでは、そのピストン104の駆動源としてエアーを用いているが、該駆動源としては油圧を用いてもよい。
【0029】
図2に、上記治具ピン108の外観を示す。この治具ピン108は、分解対象となるブラインドリベット10の胴部11bの貫通穴11aの内径d(図3(b)参照)よりも小さい外径dの軸部108aと、該軸部108aに一体形成されたフランジ状のリベット支承部108bとを有している。また、この治具ピン108の軸部108aの先端部には、上記治具ピン保持軸107aの下端部に穿たれた保持穴107cに螺合する雄ねじ108cが形成されている。ここで、図示の治具ピン108のリベット支承部108bは、円盤状に形成されているが、該リベット支承部108bとしては、分解対象となるリベットを背面側(フランジ部と反対の側)から支承できる形状であれば、どのような形状であってもよい。
【0030】
次に、上記分解工具100Aを用いて、母材1、2に締結されたブラインドリベット10を分解する方法について説明する。
このブラインドリベット10を分解するには、まず、図3(a)に示すように、上記治具ピン108と略同様に形成されたノックピン300を、該ブラインドリベット10の貫通穴11aに、フランジ部11c側から挿通し、該ノックピン300の頭部を叩いて、該貫通穴11a内に残留しているマンドレル12を、図3(b)に示すように、該ブラインドリベット10の胴部11bから抜き取る。ここで、上記ノックピン300の代用品として、上記治具ピン108を用いてもよい。
そして、このマンドレル12を抜き取ったブラインドリベット10の貫通穴11aに、図3(c)に示すように、該ブラインドリベット10の胴部11b側から上記治具ピン108を挿通して、該治具ピン108の先端部を、該ブラインドリベット10のフランジ部11cから突出させる。
【0031】
次いで、上記治具保持部材107の頭部に形成されているスリ割り107dに、マイナスドライバ(不図示)を差し込んで、該治具保持部材107の治具ピン保持軸107aを所定方向に回転して、図3(c)に示すように、ブラインドリベット10のフランジ部11cから突出した治具ピン108の先端部を、図1に示すように、該治具保持部材107の保持穴107cに螺合させる。このとき、該治具ピン108のリベット支承部108aと、ブラインドリベット10の胴部11bとの間に隙間が生じないように、治具ピン108の先端部と治具保持部材107の保持穴107cとを螺合させる。これにより、該治具ピン108の先端部が該治具ピン保持部材107によって保持されて、該治具ピン108のリベット支承部108aによって、母材1、2に締結されたブラインドリベット10の胴部11bが支承された状態となる。
【0032】
この状態で、図1において、ONボタン202を押す。これにより、エアーホース201を通してコンプレッサ200からエアーシリンダ105内にエアーが送り込まれて、エアーシリンダ105内の圧が上昇し、ピストン104がスプリング106の弾力に抗して下降される。そして、このピストン104の下降により、図3(d)に示すように、切断刃102の刃先103が、ブラインドリベット10のフランジ部11cに食い込んで、該フランジ部11cが胴部11bから切断される。切断を終えた切断刃102は、 OFFボタン203が押下されて、エアーシリンダ105内に送り込まれたエアーが排気パイプ204を通して排気されることによって、ピストン104がスプリング106の弾力により上昇して元位置に復帰される。これにより、母材1、2とブラインドリベット10とが分離可能な状態になる。
【0033】
ここで明らかなように、この分解工具100Aを用いた分解方法においては、その切断刃102の刃先103が、ブラインドリベット10の胴部軸方向に沿って直線的に移動されることによって、該ブラインドリベット10の胴部11bとフランジ部11cとが切断されるので、前記従来のドリルを用いた分解方法のように、ブラインドリベット10の分解時にブラインドリベット10が空回りしたり、この空回りなどにより母材1が損傷したすることがなく、該ブラインドリベット10の胴部11bとフランジ部11cとを、一度の操作で容易に切断することができる。
また、該切断時に、ブラインドリベット10のフランジ部や胴部を、プライヤーやペンチなどの把持工具で掴んで固定しておく必要がないので、図15にしたように、該ブラインドリベット10のフランジ部11cや胴部11bの形状が、該把持工具で掴み難い場合でも、該胴部11bとフランジ部11cとを比較的容易に切断することができる。
【0034】
更に、この分解工具100Aを用いた分解方法においては、上記治具ピン108と上記治具ピン保持部材107とによって、母材1、2に締結されたブラインドリベット10の胴部11bが保持された状態で、上記切断刃102によって該胴部11bとフランジ部11cとが切断されるので、該フランジ部11cに切断刃102が打ち込まれる際の切断力によって、母材1、2が変形することがない。
また、この分解工具100Aは、上述のように、ブラインドリベット10の貫通穴11aに治具ピン108を挿通させ、この治具ピン108の先端部を治具ピン保持部材107で保持することによって、母材1、2に締結されたブラインドリベット10のフランジ部11cに対して、該分解工具100Aの切断刃102の刃先103を正確に位置決めできる。
従って、この分解工具100Aを用いた分解方法においては、切断時における治具ピン108と切断刃102との位置関係が常に一定に保たれるので、該フランジ部11cに切断刃102が打ち込まれる際の衝撃によって、該切断刃102の刃先103と該フランジ部11cとの位置がずれて、該フランジ部11cが正確に切断されなかったり、該切断刃102の刃先103が母材側に食い込んで母材1が損傷したりする不具合を解消できる。
また、この分解工具100Aを用いた分解方法においては、該治具ピン108と治具ピン保持部材107とによって、ブラインドリベット10の胴部11bが保持されているので、切断刃102に大きな切断力を加えることができ、該ブラインドリベット10の胴部11bとフランジ部11cとを確実に切断できる。
【0035】
図4に、本発明の他の実施形態に係る分解工具100Bの概略構成を示す。
なお、図4において、前記分解工具100Aの各構成部品と同等の機能及び構成を有する該分解工具100Bの部品には、該分解工具100Aの各構成部品と同符号を付して、その説明を省略することとする。
この分解工具100Bにおいては、治具ピン保持部材107が所定の方向に回転して、その治具ピン保持軸107aの保持穴107cが、ブラインドリベット10の貫通穴11aに挿通された治具ピン108の先端部に螺合することによって、該治具ピン保持部材107が治具ピン108に対して進退されるように構成されている。
また、この分解工具100Bの切断刃102は、該治具ピン保持部材107の進退動作に連動して、母材1、2に締結されたブラインドリベット10の胴部11bとフランジ部11cとの胴部軸方向に沿って進退するように構成されている。
すなわち、この分解工具100Bにおいては、図4に示すように、治具ピン108に螺合した治具ピン保持部材107の治具ピン保持軸107aと頭部との段部107eが、該切断刃102ピストン104のヘッド面に摺接しながら、その回転により治具ピン108に対して進退することによって、該切断刃102に切断力が付与される。
従って、この分解工具100Bにおいては、該切断刃102に切断力を付与する切断力付与手段として、例えば、エアーや油圧などの大掛かりな駆動源が不要となり、構成が簡素で取り扱いの容易な分解工具が提供される。
【0036】
図5(a)、(b)、及び、図6(a)、(b)、(c)に、上記分解工具100A、100Bに用いられる切断刃の一例を示す。
図5(a)に示す切断刃102Aは、その刃先103が、外周面側が傾斜した一枚のリング状刃で形成されているものである。
また、図5(b)に示す切断刃102Bは、その刃先103が、内周面側が傾斜した一枚のリング状刃で形成されているものである。
これらの切断刃102A、102Bを用いた場合には、その刃先103が一枚のリング状刃で形成されているので、上記ブラインドリベット10に対する刃先103の当接位置を変化させずに、該ブラインドリベット10の胴部11bとフランジ部11cとを切断できる利点がある。
【0037】
図6(a)に示す切断刃102Cは、その刃先103が、外周面側が傾斜し、且つ、複数(図では4つ)に分割された円弧状刃で形成されているものである。
また、図6(b)に示す切断刃102Dは、その刃先103が、内周面側が傾斜し、且つ、複数(図では4つ)に分割された円弧状刃で形成されているものである。
更に、図6(c)に示す切断刃102Eは、その刃先103が、1つあるいは複数個の針状刃で形成されているものである。
これらの切断刃102C、102D、102Eを用いる場合には、後述する切断刃間歇回転手段により該切断刃102C、102D、102Eを間歇回転させて、上記ブラインドリベット10に対する刃先103の当接位置を変化させながら、該ブラインドリベット10の胴部11bとフランジ部11cとを切断する必要があるが、該刃先103が複数に分割されているので、該胴部11bとフランジ部11cとを切断する際の切断力が小さくて済む利点を有している。
【0038】
図7乃至図9に、上記切断刃102C、102Dを、その軸中心を回転中心として所定角度づつ間歇回転させるための切断刃間歇回転手段の動作の一例を示す。
図7(a)は、各切断刃102C、102Dを、その刃先103側から見たピストン104及び刃先103を示す。
この切断刃102C、102Dは、図7(a)に示すように、例えば、その中心角45度に対応する刃先103を、45度づつ間隔をあけて、円周上に4個配列した構成になっている。なお、円周上に配列した切断刃102C、102Dの直径は、母材1を損傷させないために、母材1の締結穴1aの穴径d(図16参照)よりも小さく形成されている。
また、上記切断刃102C、102Dは、そのピストン104が、前述したように、工具本体101のエアーシリンダ105内で進退(上下動)することによって、等角度間歇回転するように構成されている。
【0039】
図8は、上記工具本体101の内面展開図である。工具本体101の内面には、切断刃102C、102Dの外周面に形成されている円柱状の凸部33の外径よりも若干広い幅の溝部が形成されている。該溝部は、45度間隔の8箇所の直線状溝部53a〜53hと、これらの直線状溝部53a〜53hをつなぐような形の螺旋状溝部54a〜54hとで構成されている。また、直線状溝部53a〜53hと螺旋状溝部54a〜54hの分岐点42a〜42hには、それぞれ板バネ39a〜39hが配設されている。上記凸部33は、ピストン104と実質的に一体であるので、該ピストン104の上下動により、該凸部33が直線状溝部53a〜53hと螺旋状溝部54a〜54hに沿って移動することに伴って、切断刃102C、102Dを等角度で間欠的に回転させることができる。
【0040】
すなわち、図1において、前記ONボタン202を押圧すると、エアーシリンダ105に空気圧が加わり、まず、ピストン104が直線状溝部53aに沿ってまっすぐに押し出される。このとき、分岐点42aに配設された板バネ39aの先端部は、凸部33が通過する方向に対して下流側に向いているので、凸部33が通過する際に弾性変形する。このことによって、凸部33は分岐点42aをそのまま通過する。そして、ピストン104は、工具本体101のストッパ105aに突き当たるまで動く。このようにして、 ONボタン202を押圧したときには、ピストン104と一体の切断刃102C、102Dは回転しないでまっすぐに押し出される。
【0041】
次いで、OFFボタン203を押圧すると、ピストン104は、スプリング106によって元位置に押し戻される。このとき、凸部33は、分岐点42aに配設された板バネ39aによって動きを規制され、図8のX方向に移動し、螺旋状溝部54aに入る。凸部33は切断刃102C、102Dに形成されているので、切断刃102C、102Dがこの螺旋状溝部54aに沿って回転される。さらにピストン104が押し戻されると、凸部33は直線状溝部53bに入る。
このような動作によって、切断刃102C、102Dは、直線状溝部53aと53bに対応する角度、すなわち、45度回転する。
以降、ONボタン202、OFFボタン203の操作を繰り返す度に、ピストン104がは押し出されて戻るときに、切断刃102C、102Dが45度づつ回転する。
【0042】
図9は、上記切断刃102C、102Dにより、ブラインドリベット10のフランジ部11cと胴部11bとの胴部軸方向の境界領域に沿って、ブラインドリベット10の締結部を切断している状態の断面図を示し、図9(a)は、上記ONボタン202、OFFボタン203の1回の操作によって、切断刃102C、102Dにより、フランジ部11cに、4ヶ所の円弧状の切断部55が形成された状態を示す平面図である。
また、図9(b)は、上記ONボタン202、OFFボタン203を少なくとも二回操作することにより、フランジ部11cに、リング状の円周状切断部506が形成されたことを示す平面図である。
このようにして、フランジ部11cにリング状の円周状切断部56が形成されることによって、フランジ部11cと胴部11bとが切断されて分離される。
【0043】
【発明の効果】
請求項1乃至6の発明によれば、切断刃の刃先が、締結部材の胴部軸方向に沿って直線的に移動されることによって、該締結部材の胴部とフランジ部とが切断されるので、締結部材の分解時に締結部材が空回りしたり、この空回りなどにより母材が損傷したすることがなく、母材に締結された締結部材のフランジ部と胴部とを、一度の操作で容易に切断することができる。また、該締結部材の切断時に、該締結部材のフランジ部や胴部を、プライヤーやペンチなどの把持工具で掴んで固定しておく必要がないので、該締結部材のフランジ部や胴部の形状が、該把持工具で掴み難い場合でも、該締結部材を比較的容易に切断することができる。更に、上記治具ピンと上記治具ピン保持手段とによって、上記締結部材の胴部が保持された状態で、上記切断刃によって該締結部材の該胴部とフランジ部とが切断されるので、該フランジ部に該切断刃が打ち込まれる際の切断力によって、該母材が変形することがない。また、上記治具ピンと上記切断刃との位置関係が常に一定に保たれるように構成できるので、母材に締結された締結部材の胴部の中空部に治具ピンを挿通させることによって、該締結部材のフランジ部に対して上記切断刃の刃先を正確に位置決めでき、該フランジ部に該切断刃が打ち込まれる際の衝撃によって、該切断刃の刃先と該フランジ部との位置がずれて、該フランジ部が正確に切断されなかったり、該切断刃の刃先が母材側に食い込んで母材が損傷する不具合を解消できる。更に、該治具ピンと該治具ピン保持手段とによって、該締結部材の胴部が保持されているので、該切断刃に大きな切断力を加えることができ、該締結部材の該胴部とフランジ部とを確実に切断できるという優れた効果がある。
【0044】
特に、請求項2の発明によれば、上記治具ピン保持手段が、上記治具ピンの先端部に螺合することによって、該治具ピンに対して進退され、且つ、該治具ピン保持手段の進退動作に連動して、上記切断力付与手段としての切断刃連動手段を介して、上記切断刃が、上記締結部材の胴部とフランジ部との胴部軸方向に沿って進退される。これにより、該治具ピンの先端部に螺合して進退する治具ピン保持手段が、そのまま該切断刃の駆動源となって、該切断刃に切断力が付与される。従って、該切断刃に切断力を付与する切断力付与手段として、例えば、エアーや油圧などの大掛かりな駆動源が不要となり、構成が簡素で取り扱いの容易な分解工具を提供できるという優れた効果がある。
【0045】
また、請求項3の発明によれば、上記切断刃の刃先が、1つあるいは複数個の円弧状刃で形成されているので、該切断刃の刃先が上記締結部材のフランジ部に食い込む際の負荷を低減でき、該分解工具の簡素化や低廉化を図ることができるという優れた効果がある。
【0046】
また、請求項4の発明によれば、上記切断刃の刃先が、1つあるいは複数個の針状刃で形成されているので、該切断刃の刃先が上記締結部材のフランジ部に食い込み易くなり、該フランジ部の切断時における該切断刃の負荷を低減でき、該分解工具の簡素化や低廉化を図ることができるという優れた効果がある。
【0047】
また、請求項5の発明によれば、上記回転手段により、上記切断刃を、その軸中心を回転中心として所定角度回転させることができるので、該切断刃によって上記締結部材の締結部を複数回に分割して切断でき、一回の切断動作時に付与する該切断刃の切断力が小さくて済むという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る分解工具の構成を示す概略断面図。
【図2】上記分解工具に用いられる治具ピンの概略斜視図。
【図3】(a)、(b)、(c)、(d)は、上記分解工具を用いてブラインドリベットの締結部を切断する過程を示す概略断面図。
【図4】本発明の他の実施形態に係る分解工具を示す概略断面図。
【図5】(a)、(b)は、上記分解工具に用いられる切断刃の一例を示す概略斜視図。
【図6】(a)、(b)、(c)は、上記分解工具に用いられる刃先が分割された切断刃の一例を示す概略斜視図。
【図7】(a)、(b)は、上記切断刃の分割された刃先の構成を示す説明図。
【図8】上記分解工具の工具本体の内面展開図。
【図9】上記分割された刃先で締結部材を切断している状態を示す説明図。
【図10】(a)、(b)は、チューブラリベットについて説明するための要部断面図。
【図11】(a)、(b)は、ブラインドリベットについて説明するための要部断面図。
【図12】(a)、(b)、(c)、(d)は、上記ブラインドリベットの母材への締結手順を示す行程図。
【図13】従来の締結部材の分解方法について説明するための概略断面図。
【図14】従来の締結部材の分解方法の不具合について説明するための概略断面図。
【図15】上記分解工具により皿状のフランジ部を有する締結部材を切断する状態を示す概略断面図。
【図16】上記切断刃を設けた分解工具の構成を示す概略断面図。
【符号の説明】
1、2 母材
1a、2a 母材の締結穴
10 ブラインドリベット
11a ブラインドリベットの軸穴
12 ブラインドリベットのマンドレル
11b ブラインドリベットの胴部
11c ブラインドリベットのフランジ部
33 切断刃の凸部
39a〜39h 板バネ
42a〜42h 分岐点
53a〜53h 直線状溝部
54a〜54h 螺旋状溝部
100A、100B 分解工具
101 工具本体
102、102A、102B、102C、102D 切断刃
103 切断刃の刃先
104 ピストン
105 エアーシリンダ
106 スプリング
107 治具ピン保持部材
108 治具ピン
200 コンプレッサ
201 エアーホース
202 ONボタン
203 OFFボタン
204 排気パイプ
300 ノックピン

Claims (6)

  1. 中空または容易に中空化できる胴部と、該胴部の軸径よりも大きな外径の該胴部と一体のフランジ部とを有し、該胴部を母材の締結穴に挿通して該母材に締結された締結部材を、該母材から取り外す締結部材の分解工具であって、
    上記締結部材の胴部とフランジ部との胴部軸方向に沿って、該胴部からフランジ部を切断する切断刃と、
    該切断刃に対して、該胴部からフランジ部を切断する切断力を付与する切断力付与手段と、
    該胴部の中空部に挿通されることによって、先端部が該締結部材のフランジ部から突出し、基端部で該胴部を支承する治具ピンと、
    該治具ピンを該胴部の中空部に挿通した状態で、該治具ピンの先端部を保持する治具ピン保持手段とを有することを特徴とする締結部材の分解工具。
  2. 請求項1の締結部材の分解工具において、
    上記治具ピン保持手段は、上記治具ピンの先端部に螺合することによって、該治具ピンに対して進退自在に構成され、
    上記切断力付与手段は、該治具ピン保持手段の進退動作に連動して、上記切断刃を上記締結部材の胴部とフランジ部との胴部軸方向に沿って進退させる切断刃連動手段で構成されていることを特徴とする締結部材の分解工具。
  3. 請求項1の締結部材の分解工具において、
    上記切断刃の刃先が、1つあるいは複数個の円弧状刃で形成されていることを特徴とする締結部材の分解工具。
  4. 請求項1の締結部材の分解工具において、
    上記切断刃の刃先が、1つあるいは複数個の針状刃で形成されていることを特徴とする締結部材の分解工具。
  5. 請求項1、3、または、4の締結部材の分解工具において、
    上記切断刃の軸中心を回転中心として、該切断刃を所定角度回転させるための回転手段を有していることを特徴とする締結部材の分解工具。
  6. 中空または容易に中空化できる胴部と、該胴部の軸径よりも大きな外径の該胴部と一体のフランジ部とを有し、該胴部を母材の締結穴に挿通して該母材に締結された締結部材を、該母材から取り外す締結部材の分解方法であって、
    上記締結部材の胴部の中空部に挿通されることによって、先端部が該締結部材のフランジ部から突出し、基端部で該胴部を支承する治具ピンを、該胴部の中空部に挿通し、
    該治具ピンの先端部を治具ピン保持手段で保持した状態で、
    該締結部材の胴部とフランジ部との胴部軸方向に沿って、該胴部からフランジ部を切断する切断刃に対して、該胴部からフランジ部を切断する切断力を切断力付与手段により付与して、
    該切断刃により該胴部からフランジ部を切断することを特徴とする締結部材の分解方法。
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