JP3697268B2 - スペクトラム拡散cdma通信用の直交符号同期システムおよび方法 - Google Patents

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Description

技術分野
この発明はスペクトラム拡散通信に関し、より詳細にいうと、直交符号および移動端末・基地局間距離既知値を用いて情報チャンネルの位相調節整合を行い基地局の直交性を達成するシステムおよび方法に関する。
背景技術
図1を参照すると、スペクトラム拡散変調器51においてメッセージデータd(t)をメッセージ・チップ符号信号g1(t)の利用により処理し、スペクトラム拡散データ信号を生ずる。このスペクトラム拡散データ信号を周波数f0のキャリア信号の利用により送信機52において処理し、通信チャンネル53経由で送信する。
受信機では、受信したスペクトラム拡散信号をスペクトラム拡散復調器54が逆拡散し、同期データ復調器60がメッセージデータを受信データとして再生する。この同期データ復調器60はスペクトラム逆拡散ずみのスペクトラム拡散信号を同期復調するのに基準信号を用いる。受信した被変調データ信号から基準信号を発生するための2乗デバイス55、帯域フィルタ56および分周器57は周知である。Costasループほかの基準信号発生回路でこの目的は十分に充たされる。
電離層やマルチパスなどフェージングを伴うチャンネル、より一般的に受信信号振幅の時間的変動を伴うチャンネルでは、入来信号の位相は基準位相と通常一致しないので同期式復調は実際的でない。そのような場合は差動位相キーイング(DPSK)を用いる。DPSKでは受信信号を1シンボルだけ遅延させて被遅延信号と乗算する。その出力の位相が±90°以下であればビット0と判定し、そうでない場合はビット1と判定する。この種のシステムは複雑であり、誤り率10-2で約6dBの劣化を伴う。
米国特許第5,228,056号(シリング)はスペクトラム拡散CDMA信号の送信および受信システムおよび方法を記載している。メッセージデータを擬似ランダムチップ符号シーケンスと混合し、スペクトラム拡散CDMA信号を生ずるように変調する。米国特許第5,544,156号は同期用にパイロット信号を用いたスペクトラム拡散CDMAシステムを記載している。
米国特許第5,506,864号は遠隔ユニットの位置特定のためのシステムおよび方法を記載している。基地局パイロット信号および受信遠隔ユニットパイロット信号のチップ符号シーケンスを比較し基地局・遠隔ユニット間距離を算定する。
上述の従来技術は、スペクトラム拡散変調の利用による基地局・移動局間同期通信であって、基地局・移動局間距離の併用により基地局での直交性を達成する基地局・移動局間通信を提供することはできない。
発明の開示
発明の目的
この発明の概括的な目的はパーソナル通信サービスとして利用可能な地上位置特定システムおよび方法を提供することである。
この発明のもう一つの目的は、移動端末の地上位置特定およびCDMA信号中の被変調データ信号の復調のためのデータリンク用パイロット信号として個別のスペクトラム拡散チャンネルを用いる地上位置特定システムおよび方法を提供することである。
この発明のさらに他の目的は同期スペクトラム拡散通信および地上位置特定システムを提供することである。
この発明のさらに他の目的は、直交符号および移動端末までの既知距離を用いて基地局における移動端末ユーザデータ信号の直交性を達成するスペクトラム拡散システムおよび方法を提供することにある。
この発明のさらに他の目的は2重無線チャンネルの逆方向リンクに直交符号を用いるシステムおよび方法を提供することにある。
現在のセルラーCDMAシステムは逆方向リンクに直交符号を用いていない。実際にはIS-95システムは逆方向リンクに非コヒーレント検波を用いている。多数の移動端末から基地局が受信する拡散符号相互間の同期をとることが難しいからである。符号相互間が直交関係にあるためには、互いに異なる符号が実質的に同時に始まり正しい時点で終わらなければならない。したがって、複数の移動局の各々と基地局との間の距離は互いに異なり、しかも変動してるので、移動局発信時に信号全部が互いに同期していても、信号経路長が互いに異なっているために基地局到達時には信号相互間は非同期になる。
サンプリングを正しい時点で行うか所定波形を時間的に正しく整合させることによって検波時に利得可能な信号は少なくとも三つある。これら二つの手法、すなわち正しい時点におけるサンプリングおよび既知波形の整合は一般に同期と呼ばれる。キャリア同期の場合は正しいキャリア位相を追跡しなければならない。すなわち、正しい周波数を追跡することになり、したがって既知波形を位相整合させる。PN符号同期の場合は、ローカルに発生したPN符号の位相を受信PN符号の位相に対して両者間位相整合までずらさなければならない。この位相整合を、ローカルに発生したPN符号のためのチップクロックと受信PN符号クロックとの同期状態保持によって維持する。これも既知波形の位相整合である。
情報信号の場合はある程度の不確定性を伴い、さもなければ情報伝送は行われ得ない。したがって、情報をビットごとに伝送する場合は情報の各ビットの期間中に判定を行う。雑音平均化フィルタまたは積分器を所定ビットレートに整合させて所定波形の所定位相には整合させないでおき、積分過程が最大値に達するようにサンプリングをビット周期の終わりに行うと、受信信号の位相または振幅を測定して情報内容を判定できる。例えば、周波数fcで所定波形の正弦波状キャリアは所定位相で数百サイクルにわたり継続する。情報信号の位相はもう一つの所定の受容可能な位相に変化できる。この位相変化が情報ビット含有符号を表し得る。受信キャリアの位相が情報のためにときどき変動してもローカルキャリアの同期状態を維持する手法は従来技術で多数周知である。
CDMAシステムにおいては、受信機で完全なローカルキャリアを情報チャンネルから抽出するよりも優れた抽出手法がある。すなわち、CDMAシステムでは同一のRFキャリアを異なるPN符号を重畳させた状態で送ることが可能である。この信号は未知の情報を含まず、リンク両端で完全に既知の信号である。この信号はユーザ情報チャンネル符号とは異なる符号を有するので、ユーザ情報チャンネルから完全に分離可能である。したがって、これら二つの信号は同一スペクトラムを同時に占有でき、両者間の干渉はごく小さい。この信号はパイロットチャンネルと呼ばれ、受信機で狭帯域フィルタにより選択でき、ごく安定した基準信号として使用可能である。ユーザ情報チャンネル位相をこの基準信号と比較して、そのユーザ情報チャンネルの情報を反映するのに生じた変化を判定する。順方向リンクでは、同じパイロットチャンネルを多数の移動局ユーザのための基準として用いる。その結果、パイロットチャンネルの電力を個々のユーザ情報チャンネルの電力の数倍にし、しかも基地局合計送信電力への影響をごく低く抑えることができる。この送信電力の要因に、全信号が同じ発信点および同じタイミング源を有することが加わって、この順方向伝送リンクに直交符号を用いやすくなる。移動局加入者はすべて同一の複合CDMA順方向伝送信号を受信し、同一のパイロットチャンネルを用いて複合CDMA信号からそれぞれの割当てユーザ情報チャンネルを抽出する。
直交符号の抽出および検出が複雑であるために、実用的な直交符号は比較的短く、すなわち、IS-95システムでは64チップ、それ以外の方式でも128チップにしてある。これら短符号のために検出前処理利得は制約を受ける。符号は連続的に反復されるので、スペクトラム構成は間隔の大きい少数のスペクトル線となり、所望の雑音様スペクトラム構成とは異なる。したがって、IS-95システムの場合と同様に、より長くより雑音様の符号を直交符号に重畳する。パイロットチャンネル符号も直交符号の一つにした場合は、情報チャンネルに雑音をもたらすことはない。IS-95システムの場合は、このパイロットはウォルシュ符号0にしてある。ウォルシュ0符号は全部0であるのでこれは重畳した雑音様符号にすぎない。付随直交符号を完全に消去するには、その符号の零交叉発生点全部と正確に整合していなければならない。不整合が少しでもあると、所望信号に干渉を及ぼす不整合グリッチが生ずる。順方向リンクでは移動加入者局全部に向けて伝送される複合信号は互いに加算されて一つの複合CDMA信号を形成する。その結果、全信号が互いに整合した状態を保ち、同一伝搬経路を伝搬するので、整合状態に留まる。したがって、直交符号は実際的で実働化が簡単である。処理利得に制約があること、および利用可能な符号の数に制限があることだけが不利な点である。
逆方向リンクに直交符号を用いることはより難しい。すなわち、互いに異なる符号が基地局からの距離のランダムな互いに異なる移動加入者局から発信され、しかも基地局における受信が完全に整合していなければならないからである。すなわち、全信号が完全に同期した状態で基地局に受信されるためには、各移動加入者局が自局・基地局間距離のばらつきを補償するように互いに異なる時点で基準点を始動させる必要がある。これを現行のシステムで実行することは難しすぎると考えられてきた。米国特許第5,404,376号は移動加入者局受信C/Iと測定データにより継続的に更新される距離との関係を基地局が設定して伝達するようにすることによってこの問題に対処している。上記関係に基づいて、移動加入者局は、基地局にPN符号が到達した時点で他の移動加入者局からの信号とほぼ同期状態に達するためのPN位相を推定する。この手法には多数の問題が伴う。とくに、C/Iと基地局からの距離との関係を終始一貫させることは難しい。この関係は最良状態でも伝搬経路の方向に左右される。上記米国特許第5,404,376号はこの方向または移動加入者局現在地点所属セクタなどを考慮した補正因子を加える複雑な技法をいくつか提案している。その結果は推定値どまりであり、探索すべき大幅な不確定性が残る。この発明は、基地局・移動加入者局間の距離を独特の単純で直接的な手法で測定することによりこれらの困難を解消する。
発明の概要
この発明によると、実施例について後述のとおり、少なくとも一つの基地局と複数の移動加入者端末とを含み両者間で2重無線チャンネル経由で交信するスペクトラム拡散通信システムおよび方法を提供できる。基地局と移動加入者端末との間でメッセージデータを相互伝達する。メッセージデータはディジタル化音声信号、コンピュータデータ、ファクシミリデータ、ビデオデータなどを含むがこれらに限られない。基地局は順方向チャンネル経由で複数の移動加入者端末に基地局メッセージデータを伝達する。移動加入者端末は逆方向チャンネル経由で基地局に遠隔メッセージデータを伝達する。基地局メッセージデータを基地局発信のメッセージデータと定義し、遠隔メッセージデータを移動加入者端末発信のメッセージデータと定義する。
遠隔メッセージデータは擬似雑音(PN)符号を用いてスペクトラム拡散処理し、スペクトラム拡散処理ずみ遠隔メッセージデータを発生する。このスペクトラム拡散処理ずみ遠隔メッセージデータに遠隔パイロット信号を組み合わせて遠隔CDMA信号を発生する。この遠隔CDMA信号は遠隔パイロット信号とデータ信号とを含む。
遠隔CDMA信号は移動加入者端末から2重無線チャンネルの逆方向チャンネル経由で基地局に伝送される。基地局はこの遠隔CDMA信号を受信してそれをパイロットチャンネルとデータチャンネルとに分割する。基地局はさらに基地局パイロット信号と基地局パイロット基準信号とを発生する。基地局パイロット基準信号を分割するとともに遅延をかけて、同相基地局パイロット基準信号、進相基地局パイロット基準信号および遅相基地局パイロット基準信号を生ずる。これら同相、進相および遅相パイロット基準信号を遠隔パイロット信号の同相、進相および遅相成分の相関選択にそれぞれ用いる。基地局は基地局データ基準信号を生じ、この基地局データ基準信号を用いてデータ信号を相関選択する。
遠隔パイロット信号の位相をその信号のピーク値に応答して追跡し、遠隔パイロット信号と基地局パイロット基準信号との間の同期を表す捕捉信号を生ずる。この捕捉信号に応答して基地局パイロット信号と基地局パイロット基準信号との間の符号位相差を測定し移動加入者端末と基地局との間の距離を判定する。この距離を順方向チャンネル経由で移動加入者端末に送信し、移動加入者端末はこの距離に応答して擬似雑音符号の位相を調節して、データ信号の基地局への到達時点を調節するとともに基地局入来の他移動加入者端末データ信号との間の直交性を達成する。
基地局は移動加入者端末からのデータを2重無線チャンネルの逆方向リンク経由で四つの制御モードの一つで受信できる。第1のモードでは、移動加入者端末は基地局パイロットと非同期の独立のユーザパイロットを逆方向リンク経由で送出し、ユーザデータチャンネルはこの独立のユーザパイロットに同期する。第2のモードでは、移動加入者端末はそのユーザパイロットを基地局からの受信パイロット信号に制御させ、ユーザデータチャンネルはこの被制御ユーザパイロットに同期する。この第2のモードは現在地点特定および高速再捕捉のための往復遅延情報を移動加入者端末が受けることを可能にする。第3のモードでは、移動加入者端末はそのパイロットを第2のモードの場合と同様に基地局からの受信パイロット信号に制御させるが、ユーザデータチャンネルは基地局から受けた距離情報を用いて直交モードで動作する。ユーザパイロットチャンネルとユーザデータチャンネルとの間の位相関係を較正する。ユーザパイロットキャリアはユーザデータチャンネルのためのキャリアでもあり、ユーザデータチャンネル検出用のキャリア基準としても使うことができる。第4のモードでは、上記第3のモードの被制御パイロット信号を捕捉に用いるが、捕捉後はユーザパイロット符号を移相させてユーザデータチャンネルと同期させ、直交チャンネルとする。このモードでは、セル内のユーザデータチャンネルにパイロットが干渉を生じさせることはなく、したがって、パイロット送信電力を高めることができる。
この発明の上記以外の目的および利点は次の説明に述べてあり、またその説明から自明であり、さらにこの発明の実施から明らかになろう。この発明の目的および利点は添付の請求の範囲に記載した構成および組合せにより実現達成できる。
【図面の簡単な説明】
この明細書に組み入れられこの明細書の一部を構成する添付図面はこの発明の好適な実施例を図解し、説明との組合せによりこの発明の原理を説明している。
図1はメッセージデータの同期再生のための従来技術の回路構成である。
図2はこの発明により基準チップ符号に同期したビット同期手段つき同期スペクトラム拡散システムを示す。
図3Aは複数のメッセージデータのための同期スペクトラム拡散送信装置を示す。
図3Bは複数のスペクトラム拡散処理ずみ信号の受信のための同期検波器を用いたスペクトラム拡散受信装置を示す。
図3Cは複数のスペクトラム拡散処理ずみ信号の受信のための非同期検波器を用いたスペクトラム拡散受信装置を示す。
図4は同期スペクトラム拡散復調方法を示す。
図5は移動加入者端末と同期的に信号授受し現在地点特定を行う基地局のブロック図である。
図6は基地局との交信および現在地点特定のための移動加入者端末のブロック図である。
図7はこの発明の直交符号同期方式および方法による移動加入者端末のブロック図である。
図8はこの直交符号同期方式および方法の基地局のブロック図である。
発明の最良の実施の態様
全体を通じて同一の構成要素には同一の参照数字を付けて示した添付図面の好ましい実施例を詳細に述べる。
この発明のスペクトラム拡散通信直交符号同期システムおよび方法は、1990年12月14日提出のドナルド エル.シリング名義米国特許出願第07/626,109号、対応米国特許第5,228,056号「同期スペクトラム拡散通信システムおよび方法」に開示した発明の拡張したものである。開示を完全にするために、次の説明には原特許出願の説明を含め、次にこの発明による直交符号同期の説明を行う。
この発明のスペクトラム拡散信号は他のユーザには「トランスペアレント」になるように、すなわち、他の現行ユーザの交信には干渉をほとんど生じさせないように設計してある。スペクトラム拡散信号の存在は判定困難である。この特徴は低傍受可能性(LPI)および低検出可能性(LPD)として知られる。スペクトラム拡散のこれらLPIおよびLPD特性はスペクトラム拡散CDMA通信システムユーザ間の信号伝送を既存セルラー移動電話ユーザに干渉を与えることなく可能にする。この発明は移動加入者局用セルラー電話システムまたは固定加入者局用マイクロ波電話システムにおける所定チャンネルにLPIまたはLPDを利用する。各スペクトラム拡散信号の電力レベルを所定レベル以下にすることによって、一つのセル内で使用中のスペクトラム拡散信号全部の合計電力がセルラー電話システム内の移動加入者局にも固定加入者局用マイクロ波電話システム内加入者にも干渉を生ずることはなくなる。
スペクトラム拡散は妨害または干渉に対する耐性を備える。スペクトラム拡散受信装置は干渉信号のスペクトラムを拡散する。これによって干渉信号からの干渉は減らされ、スペクトラム拡散システムの性能に認識可能な程度の劣化が生ずることはない。干渉低減のこの特徴は、スペクトル拡散の商用通信への有用性、すなわちスペクトラム拡散波形を既存の狭帯域信号に重畳できるようにすることによる有用性を高める。
この発明は位相変調手法による直接シーケンススペクトラム拡散を用いる。直接シーケンススペクトラム拡散は送信すべき電力を広い帯域幅にわたって拡散し単位帯域幅あたりの電力(ワット/ヘルツ)が最小になるようにする。これが達成されると、移動加入者局またはマイクロ波加入者局の受信する比較的狭帯域の送信スペクトラム拡散電力は実際に送信された電力のごく一部になる。
例えば、固定加入者局用マイクロ波電話システムにおいては、電力10ミリワットのスペクトラム拡散信号を帯域幅10MHzの固定加入者局用マイクロ波に拡散しマイクロ波ユーザがチャンネル帯域幅2MHzの通信システムを用いると、狭帯域通信システムにおいて一つのスペクトラム拡散信号に起因する実効干渉電力は10MHz/2MHzの割合で低減される。スペクトラム拡散を50のユーザが同時並行的に用いる場合は、スペクトラム拡散に起因する干渉信号電力は50だけ増加する。
干渉低減をもたらすスペクトラム拡散の特徴は、スペクトラム拡散受信装置がこの例では10MHzの広帯域幅にわたって受信干渉信号エネルギーを実際に拡散し、一方所望の受信信号の帯域幅を元の帯域幅に圧縮することである。例えば、所望のメッセージデータのもとの帯域幅が30KHzであった場合は、基地局で生ずる干渉信号電力は10MHz/30MHzだけ減少する。
直接シーケンススペクトラム拡散は、もとの信号をデータ帯域幅対比でごく広帯域の信号で変調することによってスペクトラム拡散を達成する。この広帯域信号は二つの振幅+1および−1をもつように選び、これら振幅を周期的に「擬似ランダム的に」切り換える。すなわち、互いに等しい時間間隔ごとに広帯域変調信号が+1か−1かについて判定を行う。この判定を行うためにコインを放り上げると、系列は全くランダムになる。しかし、その場合は受信装置は上記シーケンスを先験的に知ることはなく、送信を正しく行うことはできない。これと対照的にチップ符号発生器は擬似雑音シーケンスと呼ばれるほぼランダムなシーケンス、すなわち、送信装置および受信装置に先験的に既知の擬似ランダムシーケンスを電子的に発生する。
符号分割多重接続
符号分割多重接続(CDMA)は直接シーケンススペクトラム拡散システム、すなわち各々が同一の周波数帯域で動作する少なくとも二つの多数のスペクトラム拡散信号を同時並行的に伝達するシステムである。CDMAシステムにおいては、各ユーザは特有のチップ符号を割り当てられる。このチップ符号でユーザを特定する。例えば、第1のユーザが第1のチップ符号g1(t)を有する場合は、第2のユーザは第2のチップ符号g2(t)を有し、以下同様とし、第1のユーザからの信号を受信しようとする受信装置はそのアンテナに全ユーザからの送信信号全部を受ける。しかし、第1のユーザからの信号を逆拡散したあとでは、その受信装置は第1のユーザからの信号エネルギー全部を出力するが、第2、第3ほかのユーザからのエネルギーはそのごく一部だけを出力する。
CDMAは干渉により制約を受ける。すなわち、同一スペクトラムを使用ししかも受信可能な性能を確保できるユーザの数はユーザ全体が受信装置で発生する干渉電力総合計で定まる。電力制御に細心の注意を払わないと、受信装置近傍のCDMA送信装置は圧倒的な干渉を生ずる。この結果は「近接−遠隔」問題として知られる。移動通信環境では、この近接遠隔問題が重大な問題になる。個々の移動遠隔ユーザの各々の電力の制御は、各遠隔ユーザからの受信電力が互いに等しくなるように行うことができる。この手法は「適応型電力制御」と呼ばれる。詳細については1992年3月3日提出のドナルド エル.シリング名義の米国特許第5,093,840号「スペクトラム拡散システム用適応型電力制御および方法」を参照されたい。
この発明のスペクトラム拡散通信システムは符号分割多重接続(CDMA)システムである。スペクトラム拡散CDMAはスペクトラムの利用効率を著しく高める。CDMAにおいては、セル内の各ユーザは同一の周波数帯域を用いる。しかし、各CDMA信号は受信機が所望の信号をそれ以外の信号から区別できるようにするための特有の擬似ランダム符号を有する。隣接セル内の遠隔ユーザも同一の周波数帯域と同一の帯域幅とを有し、したがって互いに「干渉」する。受信信号はPCN基地局の受信するユーザ信号の数が増えるに伴って少し雑音量が多くなったと見受けられよう。
所望信号以外のユーザ信号の各々は処理利得で定まる大きさの干渉信号を生ずる。隣接セル内の遠隔ユーザは、その隣接セル内における遠隔ユーザの分布が均一であれば、特定セル内の遠隔ユーザに比べて干渉電力予測値を50%だけ増加させる。干渉増加率は厳しくないので、周波数再利用は行わない。
スペクトラム拡散セルの各々は10MHz帯域全部を送信に、10MHz帯域全部を受信にそれぞれ利用できる。したがって、毎秒500万チップのチップ速度、4800bpsの符号化データ速度を用いると、1ビットあたり約1000チップの処理利得を達成できる。一つの周波数帯域を同時並行的に使えるCDMA遠隔ユーザ数の最大値がこの処理利得にほぼ等しいことは当業者に周知である。
直交符号
復路リンクのパイロットは実際的と考えられる。所望のEb/N0値の達成に必要なC/I値がそれによって米国特許第5,506,864号および同第5,544,156号記載のとおり減少するからである。この改善は同期検波またはコヒーレント検波の利用可能性に由来する。上記特許にも記載してあるとおり、パイロットまたは基準チップ符号の利用により、直交符号採用リンクおよび直交符号非採用リンクの両方の性能が改善される。直交符号チャンネルについては各移動局加入者が特有のパイロットと情報符号とを必要とするので、活性状態のユーザの数は二つだけ減少する。符号の数に制限がある場合は、これは深刻な影響を与える。上記米国特許第5,506,864号は移動加入者局からのパイロットを非直交符号利用による基地局・移動局間距離の測定に用いている。この発明は、この特許をさらに拡張して、直交符号を含み移動加入者局までの距離の既知値を用いて情報チャンネルの位相を調節し、他移動加入者から基地局への到達信号と位相整合させている。移動加入者局は基地局からパイロット信号または基準チップ符号信号を受信し、その基地局パイロット信号のタイミングと位相とを用いて基地局への遠隔パイロット信号を発信する。すなわち、戻りのパイロット信号は移動加入者局通過に伴う遅延を受けず、移動加入者局からのレーダ反射と同様の外観を呈する。信号強度はもちろんレーダ反射波よりも大きい。また、基地局への戻りの遠隔パイロット信号は多数あるが、基地局パイロット擬似ランダム符号とは類似ながら異なる擬似雑音符号である。
基地局は活性状態にあるすべての移動加入者局からパイロット信号を受信し、可能な場合は0.1チップに至るまで、それら移動加入者局の各々について戻りの擬似雑音シーケンスと送信擬似雑音シーケンスとの間の位相差を測定する。ここで測定するのは往復伝搬遅延であり、実際の距離はチップ数で0.1チップの精度で測った数値の半分である。この情報を移動加入者局に送り、その移動加入者局が戻りのリンクで直交モードで作動中の場合は、移動加入者局はこの情報を用いて遠隔メッセージPN符号の位相を基地局の確立した所定時点に基地局に到達するように調節する。したがって、遠隔パイロット信号および遠隔ユーザメッセージチャンネルのPN符号の位相を基地局の確立した所定時点に基地局に到達するように調節する。したがって、遠隔パイロット信号および遠隔ユーザメッセージチャンネルのPN符号は互いに位相が異なるが、同一のキャリア信号を有し、パイロット信号キャリアはユーザメッセージチャンネルのコヒーレント検波用基準の発生に使用できる。
データサンプリング点はPN系列の繰返し周期に通常関連づけてあり、ユーザメッセージチャンネルのデータタイミングに合致するよう位相調節してある。したがって、共通の基地局と交信状態にある移動加入者局のユーザメッセージチャンネルに起因する相互干渉を大幅に減らすことができる。
隣接セル内の移動加入者局からの干渉は直交関係になく、非直交干渉の外観を呈する。通常の直交符号CDMAシステムは符号再使用および干渉抑圧のためにセクタ型アンテナを用いる。したがって、セルの端部では、各セル内の移動加入者局はセクタ全体にわたり最大電力で送信し、両セルに最大電力で送信する。しかし、隣接セル内移動加入者局がそのセルの基地局に向かって移動するに伴い、その送信出力電力をセル端部に位置していた時点での値に維持するよう低下させる。4乗減衰曲線とすると、対距離比4乗の速度で送信電力を低下させる。その移動加入者局はその移動加入者局から干渉を受けている基地局から遠ざかっているので、距離の4乗に従って低下中の送信電力レベルはさらに低下する。これによって距離4乗効果が2倍になり、隣接セル内移動加入者局からの干渉は送信電力制御非利用の場合に比べてずっと小さくなる。したがって、外部干渉、すなわち隣接基地局と交信中の移動加入者局から主基地局が受ける干渉は、その主基地局と交信中の他移動加入者局から受ける干渉よりも少なくとも6dB低い。したがって、移動加入者局ユーザの数を4倍増やすことができる。上述のとおり、活性状態にある移動加入者局の各々はパイロットチャンネルおよび情報チャンネルまたはメッセージチャンネル経由で信号送出する。情報チャンネルは基地局到達時に互いに直交状態になるように調節する。しかし、パイロットチャンネルは直交状態になく、情報チャンネル作動後は電力が6dBだけ減少する。したがって、外部干渉の影響の下のパイロットチャンネルでも、この発明の効果により容量は2倍になる。
移動加入者情報チャンネルとの整合を捕捉したあと遠隔パイロット信号を移相させることによって、さらに改良が可能である。これが達成されると遠隔パイロットも直交状態になり、干渉は隣接セル内移動加入者局から主基地局への外部干渉のみとなる。上述のとおり、この干渉は少なくとも6dB低いので、容量4倍増が可能になる。逆方向リンクでの符号追跡はより困難になる。基地局で誤りが発生しその誤り電圧の制御を受ける発振器が移動加入者局にあるからである。したがって、順方向リンクを移動加入者局へのこの誤り電圧の伝送に用いなければならない。一般に距離変動は比較的緩やかに生じ、移動加入者局符号クロックの上記制御は問題にならない。深刻な非整合状態を生ずるほどの急激で大幅な距離変動が生じた場合は、移動加入者局はパイロット符号を移相させて捕捉モードに戻す。情報チャンネルを正しい整合状態に復帰させる再捕捉と所要調整が完了すると、移動加入者局は直交状態追跡モードに切り替わる。したがって、非直交遠隔パイロットは全期間のごく一部だけに生じ、通話容量への影響は小さい、この利点を実際に利用するのに十分な符号組み中の直角符号があれば、通話容量は依然として非直交符号システムの場合のほぼ4倍になる。
同期スペクトラム拡散通信
図2に示したとおり、通信チャンネル110経由のスペクトラム拡散符号分割多重接続(CDMA)通信システムが、基準手段、メッセージ手段、拡散手段、加算手段、送信手段、基準スペクトラム拡散処理手段、メッセージスペクトラム拡散処理手段、捕捉追跡手段、検出手段および同期手段を備えた形で得られる。基準手段およびメッセージ手段は、送信側基準チップ符号発生器101および送信側メッセージチップ符号発生器102で構成する。拡散手段は排他的論理和ゲートで構成可能な排他的論理和デバイス103として示す。加算手段は合成器105であり、送信手段は変調器107に接続した信号源108で構成した送信装置を含む。送信側メッセージチップ符号発生器102は排他的論理和デバイス103に接続する。送信側基準チップ符号発生器101は送信側メッセージチップ符号発生器102およびメッセージデータ減に接続した形で示してある。排他的論理和デバイス103および送信側基準チップ符号発生器101は合成器105に接続してある。変調器107は合成器105と通信チャンネル110との間に接続してある。
受信装置側では基準スペクトラム拡散処理手段を受信側基準チップ符号発生器121、基準ミキサ123および基準帯域フィルタ125で構成する。基準ミキサ123を受信側基準チップ符号発生器121と基準帯域フィルタ125との間に接続する。メッセージスペクトラム拡散処理手段は受信側メッセージチップ符号発生器122、メッセージミキサ124およびメッセージ帯域フィルタ126で構成する。メッセージミキサ124を受信側メッセージチップ符号発生器122とメッセージ帯域フィルタ126との間に接続する。電力分割器115を通信チャンネル110と基準ミキサ123およびメッセージミキサ124との間に接続する。
捕捉追跡手段を捕捉追跡回路131で構成する。捕捉追跡回路131を基準帯域フィルタ125の出力および受信側基準チップ符号発生器121に接続する。受信側メッセージチップ符号発生器122を受信側基準チップ符号発生器121に接続するのが好ましい。
検出手段は検出器139で構成する。この検出器139をメッセージ帯域フィルタ126および基準帯域フィルタ125に接続する。検出器139は包絡線検波器や2乗検波器などの非同期検出器で構成できる。検波器139を、基準帯域通過フィルタ125からの再生キャリア信号利用の同期検波器で構成することもできる。
同期手段はビット手段、低域フィルタ128および電子スイッチ130を含む。ビット手段はビット同期回路129で構成してある。低域フィルタ128および電子スイッチ130はビット同期回路129に接続してある。ビット同期回路129は、図2に示すとおり、受信側基準チップ符号発生器121に接続するのが好ましい。ビット同期回路129を検波器139の出力に接続することもできる。
送信側基準チップ符号発生器101は基準チップ符号信号g0(t)を発生し、送信側メッセージチップ符号発生器102はメッセージチップ符号信号g1(t)を発生する。図2において、メッセージデータおよびメッセージチップ符号信号の同期タイミングd1(t)は基準チップ符号信号から供給する。同期用の共通クロックなど上記以外の信号源を用いることもできる。排他的論理和デバイス103はメッセージデータをメッセージチップ符号信号によりスペクトラム拡散処理することによりスペクトラム拡散信号を生ずる。スペクトラム拡散処理はメッセージデータをメッセージチップ符号信号にモジュロ2加算することによって行う。合成器105はこの基準チップ符号信号をスペクトラム拡散処理信号と合成する。合成した基準チップ符号信号およびスペクトラム拡散処理ずみ信号はこれら両信号の電圧レベル瞬時値を有するマルチレベル信号である。
送信装置の一部を構成する変調器107は、上記合成ずみの基準チップ符号信号およびスペクトラム拡散処理ずみ信号を周波数f0のキャリアcosω0tで変調する。変調ずみのこれら信号を通信チャンネル110経由でCDMA信号xc(t)として送信する。このCDMA信号は、基準チップ符号信号とスペクトラム拡散処理ずみ信号とを、これら信号が個別に同期して同一キャリア周波数f0の個別のキャリア信号を変調し通信チャンネル経由で送信された形で含む。
受信装置では、基準スペクトラム拡散処理手段がCDMA信号xc(t)からキャリア信号cosω0tを再生し、メッセージスペクトラム拡散処理手段がCDMA信号xc(t)をデータ信号d1(t)として逆拡散する。図2を参照してより詳細に述べると、通信チャンネル110から受信したCDMA信号を電力分割回路115で分割する。受信側基準チップ符号発生器121が基準チップ符号信号g0(t)のレプリカを発生する。基準ミキサ123はこの基準チップ符号信号レプリカを用いて電力分割器115からのCDMA信号xc(t)を逆拡散して再生キャリア信号とする。基準チップ符号信号g0cosω0tを有するCDMA信号のスペクトラム拡散チャンネルは一般にはデータを含まないのでCDMA信号の逆拡散はキャリア信号を生ずるだけである。基準帯域通過フィルタ125はキャリア周波数またはそれと等価の中間周波数の再生キャリア信号をフィルタ処理する。変調ずみデータ信号のフィルタ処理に十分な帯域幅を有するメッセージ帯域フィルタ126に比べて基準帯域通過フィルタ125は再生ずみキャリア信号のフィルタ処理には狭い帯域幅を備え得るにすぎない。基準帯域通過フィルタ125のこの狭い通過帯域は再生キャリア信号を雑音から抽出するのに有用である。
捕捉追跡回路131は基準帯域通過フィルタ125の出力から再生キャリア信号を捕捉し追跡する。受信側基準チップ符号発生器121からの基準チップ符号信号のレプリカは捕捉追跡回路131経由で再生キャリア信号に同期する。
受信側メッセージチップ符号発生器122はメッセージチップ符号信号g1(t)のレプリカを発生する。メッセージチップ符号信号g1(t)のレプリカは受信側基準チップ符号発生器121からの基準チップ符号信号g0(t)のレプリカに同期している。すなわち、受信側メッセージチップ符号発生器122は、受信側基準チップ符号発生器121を通じて、送信側基準チップ符号発生器101への同期を通じた送信側メッセージチップ符号発生器と同じ同期に達する。したがって、基準チップ符号信号を有するスペクトラム拡散通信チャンネルはスペクトラム拡散チャンネルのコヒーレントスペクトラム拡散復調によりデータを生ずる。
メッセージミキサ124は電力分割回路115からのCDMA信号の逆拡散にメッセージチップ符号信号のレプリカを用い、変調ずみデータ信号d1(t)を生ずる。この変調ずみデータ信号は実効的にはキャリア信号で変調したメッセージデータである。メッセージ帯域通過フィルタ126でキャリア周波数またはそれと等価の中間周波数(IF)の変調ずみデータ信号をフィルタ処理する。この変調ずみデータ信号をIFに変換するダウンコンバータをこの発明の特徴に変更を加えることなくオプションとして追加採用できる。
検波器139は変調ずみデータ信号を検波出力信号に復調する。この検波出力信号を低域フィルタ128でフィルタ処理し、電子スイッチ130でサンプリングし、受信データd1(t)として出力する。この受信データは誤りがなければメッセージデータと同一である。低域フィルタ128および電子スイッチ130はビット同期回路129による制御のもとに「積分およびダンプ」動作を行う。
ビット同期回路129は低域フィルタ128および電子スイッチ130による積分動作および出力動作を制御する。このビット同期回路129は図2に示すとおり受信側基準チップ符号発生器121からの基準チップ符号信号のレプリカの利用により同期成分を抽出するのが好ましい。ビット同期回路129は、図1に示すとおり、検波器139の出力からも同期成分を抽出できる。
好ましい実施例ではビット同期回路129は基準チップ符号信号g0(t)のレプリカを受信側チップ符号発生器121から受ける。この基準チップ符号信号のレプリカは例えば8250チップのチップ符号ワードを含む。チップ符号ワードあたり11ビットとすると、データビットあたり750チップである。基準チップ符号信号のレプリカはチップ符号ワード始点についての情報をビット同期回路129に供給するので、ビット同期回路129はそれによって同期のための対応ビットのタイミングを把握する。
複数のメッセージデータを処理するための複数のスペクトラム拡散処理ずみ信号をCDMA信号として送信する過程をこの発明にさらに含めることもできる。その場合は複数のメッセージ手段と複数のスペクトラム拡散手段とをこの発明の実施例に備える。図3Aを参照すると、複数のメッセージ手段を複数の送信側メッセージチップ符号発生器で構成し、複数のスペクトラム拡散手段を複数の排他的論理和ゲートで構成してある。複数の送信側メッセージチップ符号発生器は複数のメッセージチップ符号信号を発生する。図3Aにおいて、複数の送信側メッセージチップ符号発生器は、第1のメッセージチップ符号信号g1(t)を発生する第1の送信側メッセージチップ符号発生器102、第2のメッセージチップ符号信号g2(t)を発生する第2の送信側メッセージチップ符号発生器172、乃至第Nのメッセージチップ符号信号gN(t)を発生する第Nの送信側メッセージチップ符号発生器182として示してある。複数の排他的論理和ゲートは、第1、第2乃至第Nの排他的論理和ゲート103、173乃至183として示してある。これら複数の排他的論理和ゲートは複数のスペクトラム拡散処理ずみ信号の発生を、複数のメッセージデータd1(t)、d2(t)、・・・dN(t)を複数のメッセージチップ符号信号g1(t)、g2(t)、・・・gN(t)にそれぞれモジュロ2加算することによって行う。より詳細に述べると、第1のメッセージデータd1(t)を第1のメッセージチップ符号信号g1(t)にモジュロ2加算し、第2のメッセージデータd2(t)を第2のメッセージチップ符号信号g2(t)にモジュロ2加算し、以下同様に第NのメッセージデータdN(t)を第Nのメッセージチップ符号信号gN(t)にモジュロ2加算する。
送信側基準チップ符号発生器101を複数の送信側メッセージチップ符号発生器および複数のメッセージデータd1(t)、d2(t)、・・・dN(t)の供給源に接続する。好ましい実施例では、基準チップ信号g0(t)は複数のメッセージチップ符号信号g1(t)、g2(t)、・・・gN(t)および複数のメッセージデータd1(t)、d2(t)、・・・dN(t)の同期タイミングを提供する。
合成器105は基準チップ符号信号と複数のスペクトラム拡散処理ずみ信号との合成をこれら両信号の直線的加算により行う。合成出力は通常マルチレベル信号、すなわち基準チップ符号信号および複数のスペクトラム拡散処理ずみ信号の電圧レベル瞬時値を有するマルチレベル信号である。
送信装置の一部としての変調器107は合成ずみの基準チップ符号信号および複数のスペクトラム拡散処理ずみ信号を周波数f0のキャリア信号cosω0tで変調する。変調ずみの基準チップ符号信号および複数のスペクトラム拡散処理ずみ信号をCDMA信号xc(t)として通信チャンネル110経由で送信する。このCDMA信号xc(t)は次式、すなわち
Figure 0003697268
で表される。すなわち、このCDMA信号は基準チップ符号信号および複数のスペクトラム拡散処理ずみ信号を、それら両信号が同一周波数f0の個々のキャリア信号に個別に同期して変調されて通信チャンネル経由で送信された外観を呈するような形で含む。
この発明は複数のスペクトラム拡散処理ずみ信号を有するCDMA信号を受信する過程を含む。受信装置は複数のメッセージスペクトラム拡散処理手段と、複数の検波手段と複数の同期手段とをさらに含む。複数のメッセージスペクトラム拡散処理手段は、図3Bに示すとおり、複数のメッセージチップ符号発生器、複数のメッセージミキサおよび複数のメッセージ帯域通過フィルタの形に構成する。ミキサを各メッセージチップ符号発生器とメッセージ帯域通過フィルタとの間に接続する。複数のメッセージミキサを電力分割器115に接続する。より詳細にいうと、複数のメッセージチップ符号発生器は、第1のメッセージチップ符号発生器122、第2のメッセージチップ符号発生器172、乃至第Nのメッセージチップ符号発生器182で構成する形で図示してある。複数のメッセージミキサは第1のメッセージミキサ124、第2のメッセージミキサ174、乃至第Nのメッセージミキサ184で構成する形で示してある。複数のメッセージ帯域通過フィルタは第1のメッセージ帯域通過フィルタ126、第2のメッセージ帯域通過フィルタ176、乃至第Nのメッセージ帯域通過フィルタ186で構成するものとして示してある。
複数の検波手段は第1の同期検波器127、第2同期検波器、乃至第Nの同期検波器187で構成するものとして示した複数の同期検波器で構成できる。これら複数の同期検波器の各々は複数のメッセージ帯域通過フィルタの一つに接続する。
複数の同期手段にはビット同期回路129、複数の低域フィルタおよび複数の電子スイッチを含めることができる。複数の低域フィルタは第1の低域フィルタ128、第2の低域フィルタ178、乃至第Nの低域フィルタ188で構成する形で示してある。複数の電子スイッチは第1の電子スイッチ130、第2の電子スイッチ180、乃至第Nの電子スイッチ190で構成する形で示してある。これら複数の同期検波器の各々は基準帯域通過フィルタ125の出力に接続する。基準帯域通過フィルタ125からの再生キャリア信号は複数のメッセージデータ信号の各々を複数の同期検波器により複数の受信データd1(t)、d2(t)、・・・dN(t)に同期復調する際の基準信号として作用する。
検波手段は図3Cに示すように包絡線検波器139、189、199などの複数の非同期検波器の形に構成することもできる。通常は非同期検波器は再生キャリア信号を必要としない。
ビット同期回路129は基準チップ符号信号g0(t)のレプリカからタイミングを抽出し、複数の低域フィルタおよび複数の電子スイッチの積分・ダンピング機能のタイミングを制御する。
図3Bの実施例を用いて、CDMA信号の一部としての基準スペクトラム拡散チャンネルは上述のとおり再生キャリア信号を生ずる。捕捉追跡回路131は基準帯域通過フィルタ125の出力からの再生キャリア信号を捕捉し追跡する。受信側基準チップ符号発生器121からの基準チップ符号信号のレプリカを捕捉追跡回路131経由で再生キャリア信号に同期させる。受信側基準チップ符号発生器121は基準チップ符号信号g0(t)のレプリカを発生し、それによってビット同期回路129および複数の受信側メッセージチップ符号発生器122、172、192へのタイミングを提供する。
この発明はCDMA信号の同期復調の方法も含む。メッセージデータをスペクトラム拡散手段に入力する。図4を参照すると、この方法は基準チップ符号信号を発生する過程403を含む。この方法はさらに、基準チップ符号信号に同期したメッセージデータを発生する過程405と、基準チップ符号信号に同期したメッセージチップ符号信号を発生する過程407とを含む。スペクトラム拡散変調器においてメッセージデータをメッセージチップ符号信号で処理し、スペクトラム拡散処理ずみ信号を発生する。基準チップ符号信号をスペクトラム拡散処理ずみ信号と合成する過程409にかける。次にこの方法は合成ずみの基準チップ符号信号およびスペクトラム拡散処理ずみ信号をキャリア信号により通信チャンネル経由でCDMA信号として送信する過程を含む。
受信装置において、この方法はCDMA信号からキャリア信号を再生する過程413とCDMA信号を変調ずみデータ信号に逆拡散する過程415とを含む。再生したキャリア信号は、CDMA信号の逆拡散過程を同期させ、変調ずみデータ信号を受信データにオプションとして同期復調する過程417および出力する過程418に用いる。
図3Aに示したシステムの使用の際には、送信側基準チップ符号発生器101が基準チップ符号信号g0(t)を発生する。メッセージデータを排他的論理和デバイス103によって送信側メッセージチップ符号発生器102からのメッセージチップ符号信号g1(t)でスペクトラム拡散処理する。合成器105は基準チップ符号信号とスペクトラム拡散処理ずみ信号とを合成する。この合成出力信号は、基準チップ符号信号およびスペクトラム拡散処理ずみ信号の電圧レベルを直線的に加算するか、基準チップ符号信号および複数のスペクトラム拡散処理ずみ信号の電圧レベルを加算することによって生ずるマルチレベル信号になる。送信装置は周波数f0のキャリアによりこの合成出力信号を送信する。CDMA信号は通信チャンネル110を通じて伝送される。
受信装置では、図3Bに示すとおり、受信側基準チップ符号発生器121で構成した基準スペクトラム拡散処理手段と、基準ミキサ123と、基準帯域通過フィルタ125とが協働してCDMA信号からキャリア信号を再生する。受信側メッセージチップ符号発生器122で構成したメッセージスペクトラム拡散処理手段と、メッセージミキサ124と、メッセージ帯域通過フィルタ126とが協働してCDMA信号を変調ずみデータ信号に逆拡散する。受信側メッセージチップ符号発生器122は受信側基準チップ符号発生器121からの基準チップ符号信号の再生波形に同期させるのが好ましい。基準チップ符号信号のレプリカに同期した複数の受信側メッセージチップ符号発生器を用いることもできる。再生ずみキャリア信号に同期した同期検波器127で構成した同期手段が変調ずみデータ信号を受信データに復調する。
受信データをビット同期回路129による制御のもとに低域フィルタ128および電子スイッチ130により積分しダンプする。ビット同期回路129はこの積分およびダンプ機能の同期のために基準チップ符号信号の再生波形を用いるのが好ましい。
スペクトラム拡散位置特定
少なくとも一つの基地局と複数の遠隔加入者局とを含み通信チャンネル経由の利用のためのスペクトラム拡散CDMA通信および位置特定システムおよび方法を提供する。遠隔加入者局は移動式でも固定式でもよい。基地局とそれら遠隔加入者局との間でメッセージデータを伝達する。メッセージデータはディジタル化した音声信号、コンピュータデータ、ファクシミリデータ、ビデオデータなどが含まれるが、これらに限定されない。基地局は基地局メッセージデータをそれら複数の遠隔加入者局に伝達する。遠隔加入者局は遠隔メッセージデータを基地局に伝達する。基地局メッセージデータは基地局発信のメッセージデータであり、遠隔メッセージデータは遠隔加入者局発信のメッセージデータである。次の説明は基地局・遠隔加入者局間距離を基地局で測定する好ましい実施例についての説明である。基地局および遠隔加入者局の役割は、上記距離を遠隔加入者局で測定する形にして互いに逆にしてもよい。
図5に例示した構成では、基地局に基地局スペクトラム拡散手段、基地局基準手段、基地局合成手段、基地局送信手段および基地局アンテナを備える。用語「基地」はその構成要素が基地局に配置されること、または信号が基地局から発信されることを表す。
基地局スペクトラム拡散手段は基地局メッセージデータd1(t)をスペクトラム拡散処理する。基地局スペクトラム拡散手段は基地局スペクトラム拡散変調器で構成する。基地局スペクトラム拡散変調器はメッセージチップ符号発生器502および排他的論理和ゲート503の形で図示してある。排他的論理和ゲート503はメッセージチップ符号発生器502に接続してある。メッセージチップ符号発生器502は基地局メッセージデータd1(t)のスペクトラム拡散処理のためのチップ符号シーケンスの発生にチップ符号ワードを用いる。メッセージチップ符号発生器502からのチップ符号シーケンスを排他的論理和ゲート503でモジュロ2加算によりスペクトラム拡散処理する。基地局スペクトラム拡散変調には、当業者に周知のとおり、チップ符号シーケンスに基地局メッセージデータを乗算する積発生デバイス、チップ符号シーケンスに整合したインパルスレスポンスを有する整合フィルタおよび弾性表面波デバイスなど多数の同等の回路を利用できる。
基地局基準手段は基地局基準チップ符号信号を発生する。「基準」という用語は基準チップ符号信号が未変調低データ速度直接シーケンススペクトラム拡散信号であってパイロットチャンネルとして作用可能であることを表す。パイロットチャンネルは、ユーザにタイミング捕捉を可能にし、コヒーレント復調のための位相基準を提供する。基地局基準手段は基地局基準チップ符号発生器501で構成する。基地局基準チップ符号発生器501は、基地局と交信しているすべての遠隔加入者局に共通に使われるチップ符号ワードを用いて、基地局基準チップ符号信号を発生する。メッセージチップ符号発生器501は共通タイミング抽出のために基地局基準チップ符号発生器502に接続する。メッセージチップ符号発生器502および基地局基準チップ符号発生器501へのタイミング信号を供給するために共通クロックを用いることもできる。
基地局合成手段は基地局基準チップ符号信号をスペクトラム拡散処理ずみ基地局メッセージデータと合成して基地局CDMA信号を生ずる。基地局合成手段は基地局合成器505で構成する。基地局合成器505は基地局基準チップ符号発生器501および排他的論理和ゲート503に接続する。基地局合成器505は基地局基準チップ符号信号を排他的論理和ゲート503からのスペクトラム拡散処理ずみの基地局メッセージデータに直線的に加算する。基地局合成器505の出力に得られる出力信号はCDMA信号であり、この信号をこの明細書では基地局CDMA信号と呼ぶ。出力の基地局CDMA信号がそのチャンネルをスペクトラム拡散受信装置で検出できる形で保有する限り、多様な非直線合成が利用可能である。
基地局送信手段は基地局CDMA信号を基地局から遠隔加入者局に送信する。基地局送信手段は信号源508および乗算デバイス507で構成する。この乗算デバイス507を基地局合成器505と信号源508との間に接続する。信号源508は第1のキャリア周波数f1の第1のキャリア信号を発生する。基地局合成器505の出力に得られる基地局CDMA信号は乗算デバイス507で第1のキャリア信号と乗算する。上記以外の送信装置も当業者には周知である。
基地局アンテナ509をアイソレータ513経由で基地局送信手段に接続する。基地局アンテナ509は基地局CDMA信号を第1のキャリア周波数で輻射する。
図6に示したとおり、遠隔加入者局は遠隔アンテナ511、遠隔検波手段、遠隔スペクトラム拡散手段、遠隔合成手段および遠隔送信手段を備える。用語「遠隔」は遠隔加入者局に配置してある素子または遠隔加入者局の発信する信号を表す。
遠隔アンテナ511は基地局からの基地局CDMA信号を受信する。
遠隔検波手段をこのアンテナ511に接続してある。遠隔検波手段は基地局CDMA信号に含まれる基地局基準チップ符号信号を検出する。遠隔検波手段はこの検出ずみ基地局基準チップ符号信号を用いて基地局からの基地局メッセージデータを再生する。遠隔加入者局は検出ずみの基地局基準チップ符号信号を再送信でき、また、オプションにより、遠隔基準手段に上記とは異なる遠隔基準チップ符号信号を発生させることができる。
図6においては、遠隔検波手段は乗算デバイス536、帯域通過フィルタ537、捕捉追跡回路538、基準チップ符号発生器539、メッセージチップ符号発生器541、乗算デバイス542、帯域通過フィルタ543、データ検出器544、低域フィルタ545およびビット同期回路540で構成してある。この技術分野で周知のとおり、同じ機能のための上記以外のデバイス、例えば整合フィルタ、弾性表面波デバイスなども利用できる。この回路は基地局CDMA信号に含まれる基地局基準チップ符号信号を捕捉し追跡する。基地局CDMA信号を遠隔アンテナ511で受信し、アイソレータ534経由で電力分割器535に加える。基地局基準チップ符号信号を、乗算デバイス536、帯域通過フィルタ537、捕捉追跡回路538および基準チップ符号発生器539を用いて検出する。この回路の機能は前節に述べたとおりである。メッセージチップ符号発生器541、乗算デバイス542、帯域通過フィルタ543、データ検出器544、低域フィルタ545およびビット同期回路540を用いた基地局CDMA信号からの基地局メッセージの再生に上記の基地局基準チップ符号信号検出出力を用いる。データ検出器544にはコヒーレント動作も非コヒーレント動作も可能である。基地局メッセージデータ検出出力を検出ずみデータdR1(t)として出力する。
基地局基準チップ符号信号を遠隔CDMA信号の一部として合成すれば基準チップ符号発生器546は不要である。基地局基準チップ符号信号は基準チップ符号発生器539の出力に得られるからである。基地局基準符号信号とは異なる遠隔基準チップ符号信号を使う必要がある場合は、基準チップ符号発生器546を遠隔基準チップ符号信号の発生に用いることができる。後者の場合は、遠隔基準チップ符号信号を検出ずみの基地局基準チップ符号信号に同期させる。遠隔基準チップ符号信号は遠隔加入者局から基地局に送信されたものであると考えられるが、この遠隔基準チップ符号信号は検出ずみの基地局基準チップ符号信号と同一であり得る。
遠隔スペクトラム拡散手段は遠隔メッセージデータをスペクトラム拡散処理する。この遠隔スペクトラム拡散手段は遠隔スペクトラム拡散変調器で構成する。遠隔スペクトラム拡散変調器はメッセージチップ符号発生器548および排他的論理和ゲート547として図示してある。排他的論理和ゲート547はメッセージチップ符号発生器548に接続する。メッセージチップ符号発生器548は、遠隔メッセージデータd2(t)をスペクトラム拡散処理するためのチップ符号シーケンス発生用のチップ符号ワードを用いる。メッセージチップ符号発生器548からのチップ符号シーケンスを排他的論理和ゲート547でモジュロ2加算によりスペクトラム拡散処理する。遠隔スペクトラム拡散手段としては、当業者に周知のとおり、チップ符号シーケンスに基地局メッセージデータを乗算する乗算デバイス、整合フィルタ、弾性表面波デバイスなど多数の均等回路を利用できる。
遠隔基準チップ符号信号とスペクトラム拡散処理ずみ遠隔メッセージデータとを遠隔合成手段で合成して遠隔CDMA信号とする。遠隔合成手段は遠隔合成器549で構成する。遠隔合成器549を排他的論理和ゲート547および遠隔基準チップ符号発生器546または基準チップ符号発生器539に接続する。遠隔合成器549は遠隔基準チップ符号信号を排他的論理和ゲート547からのスペクトラム拡散処理ずみの遠隔メッセージデータと直線的に加算する。遠隔合成器549の出力に得られる合成出力はこの明細書で遠隔CDMA信号と呼ぶCDMA信号である。この遠隔CDMA信号がそのチャンネルをスペクトラム拡散受信装置で検出可能である限り、種々の非直線合成も利用可能である。
遠隔加入者局には基地局への遠隔CDMA信号送信のための遠隔送信手段も備える。この遠隔送信手段を信号源551および乗算デバイス550で構成する。乗算デバイス550を遠隔合成器549と信号源551との間に接続する。信号源551は第2のキャリア周波数f2のキャリアを発生する。遠隔合成器の入力に得られる遠隔CDMA信号を乗算デバイス550でこの第2のキャリア信号と乗算する。所望の信号を所望のキャリア周波数で搬送する上記以外のデバイスは当業者に周知である。第2のキャリア周波数は上記第1のキャリア周波数と同じでも異なっていても差し支えない。
遠隔アンテナ511をアイソレータ534経由で遠隔送信手段に接続する。遠隔アンテナ511は第2のキャリア周波数で遠隔CDMA信号を輻射する。
基地局の各々は基地局検波手段および距離測定手段をさらに含む。基地局検波手段はアイソレータ513および電力分割器515経由でアンテナ509に接続する。基地局検波手段は遠隔CDMA信号の中の遠隔基準チップ符号信号を検出する。基地局検波手段は、図5に示すとおり、乗算デバイス523、帯域通過フィルタ525、捕捉追跡回路531、基準チップ符号発生器521、メッセージチップ符号発生器522、乗算回路524、帯域通過フィルタ526、データ検出器527、低域フィルタ528、およびビット同期回路529で構成する。この技術分野で周知のとおり、この基地局検波手段は、整合フィルタ、弾性表面波デバイスなど同一機能を持つ上記以外のデバイスや回路で構成できる。この回路は遠隔CDMA信号の中の遠隔基準チップ符号信号を捕捉し追跡する。遠隔CDMA信号は基地局アンテナ509で受信され、アイソレータ513経由で電力分割器515に供給される。遠隔基準チップ符号信号の検出を、乗算デバイス523、帯域フィルタ525、捕捉追跡回路531および基準チップ符号発生器521を用いて行う。この回路の機能は前に述べたとおりである。ここで検出した遠隔基準チップ符号信号を、メッセージチップ符号発生器522、乗算デバイス524、帯域通過フィルタ526、データ検出器527、低域フィルタ528およびビット同期回路529を用いた遠隔CDMA信号中の遠隔メッセージデータ再生に用いる。データ検出器527の動作はコヒーレント動作でも非コヒーレント動作でもよい。検出された遠隔メッセージデータは検出データdR2(t)として出力される。このようにして、基地局検出器は検出ずみの遠隔基準チップ符号信号を用いて遠隔加入者局からの遠隔メッセージデータを再生する。
距離測定手段は、検出ずみの遠隔基準チップ符号信号および基地局基準チップ符号信号を用いて遠隔加入者局・基地局間の距離遅延を算定する。この距離測定手段は、基準チップ符号発生器501からの基地局基準チップ符号信号と基準チップ符号発生器521からの検出ずみ遠隔基準チップ符号信号との間をタイミング比較できる距離遅延デバイス530で構成する。
この発明の方法はさらに、基地局メッセージデータをスペクトラム拡散処理する過程と、基地局基準チップ符号信号を発生する過程と、基地局基準チップ符号信号をスペクトラム拡散処理ずみ基地局メッセージデータと合成し基地局CDMA信号を発生する過程と、基地局CDMA信号を基地局から遠隔加入者局に送信する過程と、基地局CDMA信号の中の基地局基準チップ符号信号を検出する過程と、検出ずみの基地基準チップ符号信号を用いて基地局メッセージデータを再生する過程と、遠隔メッセージデータをスペクトラム拡散処理する過程と、検出ずみの基準チップ符号信号およびスペクトラム拡散処理ずみの遠隔データを用いて遠隔CDMA信号を発生する過程と、遠隔CDMA信号を遠隔ユニットから基地局に送信する過程と、遠隔CDMA信号の中の遠隔基準チップ符号を検出する過程と、検出ずみの遠隔基準チップ符号信号を用いて遠隔メッセージデータを再生する過程と、検出ずみの遠隔基準チップ符号信号および基地局基準チップ符号信号を用いて遠隔加入者局・基地局間距離遅延を算定する過程とを含むことができる。
動作させる際には、基地局は基地局メッセージデータをメッセージチップ符号信号でスペクトラム拡散処理し、その処理ずみの基地局メッセージデータを基地局基準チップ符号信号と合成する。この合成信号は基地局CDMA信号であり、これを通信チャンネル経由で少なくとも一つの遠隔加入者局に送信する。
遠隔加入者局は基地局CDMA信号を受信し、その基地局CDMA信号の中の基地局基準チップ符号信号を検出し、その検出した基地局基準チップ符号信号を用いて基地局CDMA信号の中の基地局メッセージデータを再生する。
検出した基地局基準チップ符号信号を遠隔基準チップ符号として中継するか別の遠隔基準チップ符号信号用タイミングの設定に用い、その遠隔基準チップ符号信号を遠隔加入者局から基地局に送る。遠隔加入者局は遠隔メッセージデータを遠隔チップ符号信号でスペクトラム拡散処理し、その処理した遠隔メッセージデータを遠隔基準チップ符号信号と合成して遠隔CDMA信号を生ずる。この遠隔CDMA信号を通信チャンネル経由で基地局に送信する。
基地局では、遠隔基準チップ符号信号を遠隔CDMA信号から検出し、検出ずみの遠隔基準チップ符号信号を遠隔CDMA信号の中の遠隔メッセージデータの検出に用いる。また、検出ずみの遠隔基準チップ符号信号を距離遅延回路で基地局基準チップ符号信号と比較し、遠隔加入者局・基地局間距離を算定する。この距離は、実効的に、基地局基準チップ符号信号発生用チップ符号ワードシーケンスの発信と遠隔基準チップ符号信号発生用チップ符号ワードで発生したシーケンスの受信との時間差の関数である。
距離測定のためにRF信号を用いる考え方は周知である。RF信号は一定の伝搬速度3×108メートル/秒を有する。RF信号は受信装置に到達する少し前に送信装置から送信される。時間軸上の印として、独特のシーケンスの基地局基準チップ符号信号および遠隔基準チップ符号信号を用いる。遠隔加入者局で見た基地局基準チップ符号信号のシーケンスと基地局送信装置で見たシーケンスとの時間差が基地局・遠隔加入者局間距離に直接に関連している。同様に、基地局受信装置でみた遠隔局基準チップ符号信号のシーケンスと遠隔加入者局送信装置でみたシーケンスとの時間差が遠隔加入者局・基地局間距離に直接に関連している。
基地局基準チップ符号信号および遠隔基準チップ符号信号の利用はレーダシステムに用いられている反響測距方法の普通の形式である。多くのレーダシステムはRFパルス信号を用いて目標物体からの反射エネルギーを待つ。レーダはパルス発信の瞬間から反射波受信までの時間を測定する。パルスの往復に要する時間が目標物体までの往復の距離の関数になる。信号伝搬速度から距離は容易に算定できる。
この発明のスペクトラム拡散信号はこれと同じ距離/時間関係に支配される。この発明のスペクトラム拡散信号は位相の分解が容易であるという利点を有する。基地局チップ符号信号または遠隔チップ符号信号のシーケンスの基本的分解能は1符号チップである。すなわち、チップレートが高いほど測定精度は高くなる。チップレート10Mチップ/秒では、基本距離分解能は10-7秒または30メートルである。遠隔加入者局回路では追加の遅延が生ずる。これらの遅延は基地局・遠隔加入者局間距離の算定の際に基地局で補償できる。
直交符号同期
この発明は、直交符号と遠隔加入者局までの距離の既知値とを用いて情報チャンネルの位相を調節し整合させて基地局における直交性を達成するシステムおよび方法としても実施できる。
このシステムは複数の移動加入者局と基地局とを含む。複数の移動加入者局の各々は遠隔スペクトラム拡散処理手段と、遠隔パイロット手段と、合成手段と、遠隔送信手段と、符号位相調節手段とを含む。
遠隔スペクトラム拡散処理手段および遠隔パイロット手段を合成手段に接続する。遠隔送信手段を合成手段に接続する。
基地局は受信手段と、第1の基地局パイロット手段と、第2の基地局パイロット手段と、第1の遅延手段と、第2の遅延手段と、相関手段と、追跡手段と、距離遅延手段と、基地局送信手段とを含む。
遠隔スペクトラム拡散処理手段は擬似雑音符号を用いて遠隔メッセージデータを処理する。遠隔パイロット手段は遠隔パイロット信号を発生する。合成手段は遠隔パイロット信号をスペクトラム拡散処理ずみの遠隔メッセージデータと合成して遠隔複合信号を発生する。遠隔複合信号は遠隔パイロット信号と少なくとも一つの遠隔ユーザ情報チャンネルとを有する。遠隔送信手段は遠隔複合信号を2重無線チャンネルの逆方向チャンネル経由で基地局に送信する。
基地局では受信手段が遠隔複合信号を受信する。第1の基地局パイロット手段は基地局パイロット信号を発生する。第2の基地局パイロット手段は基地局パイロット基準信号を発生する。第1の遅延手段は同相、進相および遅相の基地局パイロット基準信号を発生する。第2の遅延手段は情報基準信号を発生する。情報基準信号は同相基地局パイロット基準信号と同期している。相関手段は遠隔複合信号を同相、進相および遅相の基地局パイロット基準信号と乗算して、遠隔パイロット信号の同相、進相および遅相成分とそれぞれ相関をとる。また、相関手段は遠隔複合信号を情報基準信号と乗算して遠隔ユーザ情報チャンネルの相関をとる。
追跡手段は遠隔パイロット信号の位相を追跡し、その遠隔パイロット信号のピーク値に応答して捕捉信号を出力する。捕捉信号は遠隔パイロット信号と基地局パイロット基準信号との同期を表す。
この捕捉信号に応答して、距離遅延手段が基地局パイロット信号と基地局パイロット基準信号との間の位相差を計算して移動加入者局・基地局間距離を算定する。基地局送信手段がこの基地局・移動加入者局間距離を2重無線チャンネルの順方向チャンネル経由で送信する。
基地局からの距離情報に応答して、移動加入者局の符号位相調節手段が擬似雑音符号の位相を調節してスペクトラム拡散処理ずみ遠隔メッセージデータの基地局到着時点を算定する。
擬似雑音符号の位相を調節する際には、遠隔スペクトラム拡散処理手段において符号チップ増分で擬似雑音を調節できる。基地局プロセッサが、移動加入者局による擬似雑音符号調節の間に、スペクトラム拡散処理ずみの遠隔メッセージデータの信号強度レベルを比較する。最高性能に対応する符号チップ増分に応答して遠隔パイロット信号とスペクトラム拡散処理ずみの遠隔メッセージデータとの関係をチップ符号増分で較正する。
このスペクトラム拡散CDMAセルラー無線通信システムは基地局スペクトラム拡散手段および基地局合成手段をさらに含むことができる。基地局スペクトラム拡散手段は基地局メッセージデータをスペクトラム拡散処理する。基地局スペクトラム拡散手段は特定の移動加入者局への基地局メッセージデータを被選択チップ符号で処理する手段を備え得る。基地局合成手段はスペクトラム拡散処理ずみの基地局メッセージデータと基地局パイロット信号とを合成して複合基地局信号とする。この複合基地局信号は共通スペクトラム拡散パイロット信号と各移動加入者局への少なくとも一つの特定スペクトラム拡散ユーザ情報チャンネルとを含む。これら共通スペクトラム拡散パイロット信号および特定スペクトラム拡散ユーザ情報の各々のスペクトラム拡散符号は直交符号エレメントを含み得る。遠隔パイロット信号は共通スペクトラム拡散パイロット信号に従属させて遠隔パイロット信号の位相およびタイミングの基準にすることができる。
各移動加入者局の遠隔ユーザ情報チャンネルの遠隔パイロット信号およびスペクトラム拡散符号は直交符号エレメントを含み得る。また、遠隔ユーザ情報チャンネルは遠隔パイロット信号に同期させることもできる。
上記システムには誤差信号発生用および遠隔パイロット信号追跡用の基地局遅延ロックループをさらに備えることができる。移動加入者局は基地局からの誤差信号受信に応答して直交擬似雑音符号位相を調節して移動加入者局のセル内移動に伴う距離の変動を補償する。
より詳細に述べると、この発明の移動加入者局は遠隔ユーザデータ源、第1の直交符号組発生器、第1の雑音様符号発生器、遠隔パイロットデータ源、信号合成器、第1のモジュロ2加算器、第2のモジュロ2加算器、第3のモジュロ2加算器、第4のモジュロ2加算器、変調器、アンテナ手段、符号位相調節器およびプロセッサを備える。
第1のモジュロ2加算器は遠隔ユーザデータ源および第1の直交符号組発生器に接続する。第2のモジュロ2加算器は第1のモジュロ2加算器の出力および第1の雑音様符号発生器に接続する。第3のモジュロ2加算器は第1の直交符号組発生器および遠隔パイロットデータ源に接続する。第4のモジュロ2加算器は第3のモジュロ2加算器の出力および第1の雑音様符号発生器に接続する。信号合成器は第4のモジュロ2加算器および第2のモジュロ2加算器に接続する。変調器は信号合成器に接続する。符号位相調節器は第1の直交符号組発生器および第1の雑音様符号発生器に接続する。プロセッサは符号位相調節器に接続する。
遠隔ユーザデータ源はユーザデータ信号を発生する。第1の直交符号組発生器は第1の直交符号と第1の遠隔パイロット符号とを発生する。第1のモジュロ2加算器はユーザデータ信号を第1の直交符号でスペクトラム拡散処理しスペクトラム拡散信号を発生する。第1の雑音様符号発生器は第1の擬似雑音符号を発生する。第2のモジュロ2加算器はスペクトラム拡散信号を第1の擬似雑音符号で処理してスペクトラム拡散ユーザデータ信号を発生する。
遠隔パイロットデータ源はパイロットデータ信号を発生する。パイロットデータ信号は全部1の符号で構成できる。遠隔パイロットデータ源で全部0の符号を発生することもできる。
第3のモジュロ2加算器はパイロットデータ信号を第1の遠隔パイロット符号でスペクトラム拡散処理し、スペクトラム拡散パイロット信号を発生する。第4のモジュロ2加算器はスペクトラム拡散パイロット信号を第1の擬似雑音符号で処理し、遠隔スペクトラム拡散パイロットデータ信号を発生する。
信号合成器は遠隔スペクトラム拡散パイロットデータ信号とスペクトラム拡散ユーザデータとを合成して合成ずみスペクトラム拡散データ信号とする。変調器は合成ずみスペクトラム拡散データ信号でキャリアを変調して変調ずみ合成スペクトラム拡散データ信号とする。アンテナ手段はこの信号を2重無線チャンネルの逆方向チャンネル経由で送信する。また、アンテナ手段は2重無線チャンネルの順方向チャンネル経由で基地局から送信されてきた変調ずみ複合スペクトラム拡散キャリア信号を受信する。順方向チャンネル経由のこの複合信号は共通スペクトラム拡散パイロット信号および移動加入者用の特定スペクトラム拡散ユーザ情報チャンネルを有する。
符号位相調節器はプロセッサからの入力および共通スペクトラム拡散パイロット信号に応答して第1の直交符号の位相を調節し、スペクトラム拡散ユーザデータ信号の基地局への到達時点を調節する。この位相調節は上記到達時点を他の入来スペクトラム拡散ユーザデータ信号と直交状態にする。第1の遠隔パイロット符号の位相を共通スペクトラム拡散パイロット信号に従属させ、基地局が往復伝搬遅延に基づき基地局・移動加入者局間距離の算定をできるようにする。プロセッサは入力を処理して基地局・移動加入者局間距離を蓄積する。
符号位相調節器はさらに第1の直交符号を調節して第1の擬似雑音符号と同じ位相にすることもできる。第1の擬似雑音符号の長さは第1の直交符号の長さの整数倍である。符号位相調整器は、捕捉に応答して、第1の遠隔パイロット符号の位相をスペクトラム拡散ユーザデータ信号と同期するようにさらにシフトさせることができる。
この発明の移動加入者局はさらに電力分割器、第2の直交符号組発生器、第2の直交符号組発生器、第2の雑音様符号発生器、モード制御および捕捉装置、クロックパルス発生器、第5のモジュロ2加算器、第6のモジュロ2加算器、第1の遅延デバイス、第2の遅延デバイス、第1の乗算器/相関器、第2の乗算器/相関器、第3の乗算器/相関器、第4の乗算器/相関器、遅延ロックループおよび位相同期発振器を含み得る。
モード制御および捕捉装置は第2の直交符号組発生器および第2の雑音様符号発生器の間に接続する。クロックパルス発生器はモード制御および捕捉装置、第1の直交符号組発生器および第1の雑音様符号発生器に接続する。第5のモジュロ2加算器は第2の直交組発生器および第2の雑音様符号発生器に接続する。第6のモジュロ2加算器は第2の直交組発生器および第2の雑音様符号発生器に接続する。第5の遅延デバイスは第5のモジュロ2加算器に接続する。第1、第2および第3の乗算器/相関器は電力分割器および第1の遅延デバイスにそれぞれ接続する。第2の遅延デバイスは第6のモジュロ2加算回路およびプロセッサに接続する。第4の乗算器/相関器は第2の遅延デバイスおよび電力分割器に接続する。遅延同期ループは第2および第3の乗算器/相関器に接続する。位相同期発振器は第1の乗算器/相関器に接続する。
電力分割器は複合スペクトラム拡散被変調キャリア信号をパイロットチャンネルとデータチャンネルとに分離する。第2の直交符号組発生器は基地局からのコマンドに応答して複数のローカルに発生したパイロット符号を発生し、それらパイロット符号の任意の一つまたは任意の複数個が任意の時間に発生されたり用いられたりする。
第2の雑音様符号発生器は第2の擬似雑音符号を発生する。モード制御および捕捉デバイスは基地局からタイミング情報を受信し、第2の直交符号組発生器および第2の雑音様符号発生器のためのクロックを発生する。モード制御および捕捉デバイスは同期信号も発生する。クロックパルス発生器は同期クロック信号を発生する。クロックパルス発生器は専用の発振器を含むものでもモード制御・捕捉デバイスに同期させたものでもよい。第6のモジュロ2加算器は特定直交符号と第2の擬似雑音符号とを合成して第1のローカルスペクトラム拡散情報基準信号を構成する。第1の遅延デバイスはプロセッサに応答して第1のローカルスペクトラム拡散パイロット基準信号を遅延させ、同相、進相および遅相の第1のローカルスペクトラム拡散パイロット基準信号を発生する。
第1、第2および第3の乗算器/相関器は複合スペクトラム拡散変調キャリア信号と同相、進相および遅相の第1のローカルスペクトラム拡散パイロット基準信号とを乗算し、共通スペクトラム拡散パイロット信号の同相、進相および遅相分とそれぞれ相関をとる。第2の遅延デバイスは同相の第1のローカルスペクトラム拡散パイロット基準信号と同期下情報信号を生ずる。第4の乗算器/相関器は複合スペクトラム拡散変調キャリア信号と第1のローカルスペクトラム拡散情報基準信号とを乗算し、特定のスペクトラム拡散ユーザ情報チャンネルの相関をとる。遅延ロックループは入来共通スペクトラム拡散パイロット信号の位相を追跡し、相関ピーク値に応答して、クロック信号および捕捉信号をモード制御および捕捉デバイスに出力する。位相同期ループ付き発振器は相関ピーク値を中心値とし、コヒーレントなキャリア基準をローカルデータ検出器および遅延ロックループに供給する。
上述のシステムを用いて基地局は共通スペクトラム拡散パイロット信号と第1のパイロット符号との間の符号位相差の測定により基地局・移動加入者間距離を算定できる。共通スペクトラム拡散パイロット信号は直交エレメントを含み得る。第1の遠隔パイロット符号も直交符号エレメントを含み得る。
この発明のスペクトラム拡散CDMAディジタルセルラー電話システムは基地局を含む。基地局は基地局ユーザデータ源、第1の直交符号組発生器、第1の雑音様符号発生器、第1のモジュロ2加算器、第2のモジュロ2加算器、システムデータ拡散手段、基地局パイロットデータ源、パイロットデータ拡散手段、信号合成器、変調器、アンテナ手段、パイロット基準信号発生器、クロックパルス発生器、距離遅延手段およびプロセッサを備える。
第1のモジュロ2加算器は基地局ユーザデータ源および第1の直交符号組発生器に接続する。第2のモジュロ2加算器は第1のモジュロ2加算器の出力および第1の雑音様符号発生器に接続する。信号合成器はパイロットデータ信号拡散手段、システムデータ拡散手段および第2のモジュロ2加算器に接続する。変調器は信号合成器に接続する。クロックパルス発生器は第1の直交符号組発生器および第1の雑音様符号発生器に接続する。距離遅延手段はパイロットデータ拡散手段およびパイロット基準信号発生手段出力に接続する。
基地局ユーザデータ源は基地局ユーザデータ信号を発生する。第1の直交符号組発生器は第1の直交符号および第1の基地局パイロット符号を発生する。第1のモジュロ2加算器は基地局ユーザデータ信号を第1の直交符号でスペクトラム拡散処理し、拡散信号を発生する。第1の雑音様符号発生器は第1の擬似雑音符号を発生する。第2のモジュロ2加算器は第1の擬似雑音符号で拡散ずみ信号を処理しスペクトラム拡散ユーザデータ信号を発生する。システムデータ源は複数の移動加入者局に送信すべきシステムデータを発生する。システムデータ拡散手段はシステムデータをスペクトラム拡散処理する。基地局パイロットデータ源は基地局データ信号を発生する。パイロットデータ信号拡散手段は基地局パイロットデータ信号を第1の基地局パイロット符号で処理し共通スペクトラム拡散パイロット信号とする。
信号合成器は共通スペクトラム拡散パイロット信号と、スペクトラム拡散ずみシステムデータと、スペクトラム拡散ユーザデータ信号とを合成して、合成ずみスペクトラム拡散データ信号とする。変調器は合成ずみスペクトラム拡散データ信号でキャリアを変調し、合成ずみスペクトラム拡散被変調データ信号とする。アンテナ手段はこの合成ずみスペクトラム拡散被変調データ信号を送信する。また、アンテナ手段は複数の移動加入者局からの複数の符号スペクトラム拡散被変調キャリア信号を受信する。複合スペクトラム拡散被変調キャリア信号は受信した遠隔スペクトラム拡散パイロット信号および各移動加入者局のための情報チャンネルを有する。
パイロット基準信号発生手段はパイロット基準信号を発生する。クロックパルス発生器はシステム全体のタイミングを維持する。距離遅延手段はパイロット基準信号と共通スペクトラム拡散パイロット信号との位相差を算出して第1の数値を生ずる。プロセッサはこの第1の数値を蓄積し、この数値を用いて移動加入者局までの往復伝搬遅延を表すプロセッサ出力を生ずる。
パイロットデータ信号拡散手段は第3のモジュロ2加算器と第4のモジュロ2加算器とを含む。第3のモジュロ2加算器は第3の直交符号組発生器および基地局パイロットデータ源に接続する。第4のモジュロ2加算器は第3のモジュロ2加算器および第1の雑音様符号発生器に接続する。
第3のモジュロ2加算器はパイロットデータ信号を第1の基地局パイロット符号でスペクトラム拡散処理し、拡散ずみパイロット信号を生ずる。第4のモジュロ2加算器は拡散ずみパイロット信号を第1の擬似雑音符号で処理し、共通スペクトラム拡散パイロット信号を発生する。
システムデータ拡散手段は第5のモジュロ2加算器および第6のモジュロ2加算器を備える。第5のモジュロ2加算器は第1の直交符号組発生器およびシステムデータ源に接続する。第6のモジュロ2加算器は第5のモジュロ2加算器の出力および第1の雑音様符号発生器に接続する。
第1の直交符号組発生器は第2の直交符号を発生する。第5のモジュロ2加算器はシステムデータを第2の直交符号でスペクトラム拡散処理し、スペクトラム拡散データ信号を発生する。第6のモジュロ2加算器はスペクトラム拡散データ信号を第1の擬似雑音符号で処理し、スペクトラム拡散システムデータ信号を発生する。
基地局はさらに電力分割器、第2の直交符号組発生器、第2の雑音様符号発生器、モード制御および捕捉デバイス、第7のモジュロ2加算器、第8のモジュロ2加算器、第1の遅延デバイス、第2の遅延デバイス、第1の乗算器/相関器、第2の乗算器/相関器、第3の乗算器/相関器、第4の乗算器/相関器、遅延ロックループおよび位相同期ループ発振器を含み得る。
モード制御および捕捉デバイスを第2の直交符号組発生器および第2の雑音様符号発生器の間に接続する。第7のモジュロ2加算器は第2の直交符号組発生器および第2の雑音様符号発生器に接続する。第8のモジュロ2加算器は第2の直交符号組発生器および第2の雑音様符号発生器に接続する。第1の遅延デバイスは第7のモジュロ2加算器に接続する。第2の遅延デバイスは第8のモジュロ2加算器およびプロセッサに接続する。第1、第2および第3の乗算器/相関器を電力分割器および第1の遅延デバイスにそれぞれ接続する。第4の乗算器/相関器は第2の遅延デバイスおよび電力分割器に接続する。遅延ロックループは第2および第3の乗算器/相関器に接続する。位相同期ループ発振器は第1の乗算器/相関器に接続する。
電力分割器は複合スペクトラム拡散被変調キャリア信号をパイロットチャンネルとデータチャンネルとに分離する。第2の直交符号組発生器は第3の直交符号を発生する。第2の雑音様符号発生器は第2の擬似雑音符号を発生する。モード制御および捕捉デバイスはクロック信号および制御信号を生ずる。
第7のモジュロ2加算器は割り当てられたパイロット直交符号および第2の擬似雑音符号を合成して第1のスペクトラム拡散パイロット基準信号を形成する。第8のモジュロ2加算器は割当てデータ直交符号および第2の擬似雑音符号を合成して第1のスペクトラム拡散データ基準信号を形成する。
第1の遅延デバイスはプロセッサに応答して第1のスペクトラム拡散パイロット基準信号を遅延させ、同相、進相および遅相の第1のスペクトラム拡散パイロット基準信号を生ずる。第1、第2および第3の乗算器/相関器は複合スペクトラム拡散被変調キャリア信号を上記同相、進相および遅相の第1のスペクトラム拡散パイロット基準信号と乗算し、受信遠隔スペクトラム拡散パイロット信号の同相、進相および遅相分とそれぞれ相関をとる。
第2の遅延デバイスは第1のスペクトラム拡散パイロット基準信号の同相分と同期した情報基準信号を生ずる。第4の乗算器/相関器は複合スペクトラム拡散被変調キャリア信号を情報基準信号と乗算し情報信号と相関をとる。
遅延ロックループは受信した遠隔スペクトラム拡散パイロット信号の位相を追跡する。相関のピーク値に応答して、遅延ロックループはモード制御および捕捉デバイスにクロック信号および捕捉信号を出力する。位相同期ループ発振器はコヒーレントキャリアの基準をデータ検出器および遅延ロックループに供給する。
上述のシステムを用いて、基地局は共通スペクトラム拡散パイロット信号と受信遠隔スペクトラム拡散パイロット信号との間の符号位相差の測定により各移動加入者局までの距離を算定できる。
移動加入者局は、往復伝搬遅延に応答して、各符号スペクトラム拡散被変調キャリア信号の情報チャンネルの符号位相をその被変調キャリア信号の基地局到達時に特定の時間マークに一致するように調節する。基地局はセル直交性規格を充たすようにこの特定時間マークを絶対時間値に設定できる。
図7に図解したとおり、この発明の移動加入者局は遠隔アンテナ727、遠隔端末データ源700、遠隔パイロットデータ源701、遠隔直交符号組発生器702および740、雑音様符号発生器703および741、6個のモジュロ2加算器710−715、合成器716、無線周波数変調器720、クロックパルス発生器730、プロセッサ732、符号位相調節器731、モード制御および捕捉デバイス733、4個の帯域通過フィルタ754、755、756および757、ビット同期回路759、コヒーレント検波器758、積分およびダンプ回路760、遅延ロックループ、2個の遅延素子752および753、4個の乗算器/相関器725、726、728および729、位相同期ループ発振器750、電力分割器722、デュプレクサ721、およびキャリア発生器719を備える。図7には、プロセッサ入出力手段771、ユーザデータ入力手段770、および無線周波数入出力手段773も示してある。
図7の遠隔端末データ源700は遠隔ユーザがこの移動加入者端末に供給した情報である。この情報は音声、データ、ファクスまたは移動加入者端末経由で他のユーザ、機器またはシステムに送るべきそれら以外の形式の情報である。プロセッサ732は無線システムまたは他遠隔加入者局の用いるメッセージを発生し、それらメッセージをデータ多重化用のユーザデータ入力手段770経由で遠隔ユーザデータ源に供給する。遠隔ユーザデータ源は多重化したユーザデータ信号をモジュロ2加算器710に供給し、この加算器710でユーザデータよりもずっと高いビット速度の割当て直交符号をユーザデータ信号に重畳する。直交符号はユーザデータ信号を拡散し、いくつかの同様の信号が同じスペクトラムを占め基地局で再生されるようにする。モジュロ2加算器において拡散ずみの信号にさらにPN符号を重畳し、より雑音様のスペクトラム拡散信号とする。PN符号は雑音様符号発生器703で発生する。スペクトラム拡散ユーザデータ信号を合成器716とスペクトラム拡散パイロットデータ信号と合成する。合成したスペクトラム拡散データ信号は無線周波数変調器720で周波数ωcのキャリア信号を変調する。スペクトラム拡散被変調データ信号をアンテナ送受共用のためのデュプレクサ721経由で遠隔アンテナ727に送る。遠隔アンテナ727は複合スペクトラム拡散被変調キャリア信号を基地局に送信し、基地局はこれを受信する。上記以外の多数の実施の態様が可能であり、それらは当業者に自明であろう。例えば、直交符号および雑音様符号はデータへの加算の前に合成できる。変調は直交成分の利用および無線周波数におけるそれら成分の合成によりベースバンドで行うこともできる。互いに異なる直交成分に互いに別々のPN符号を用いて複合信号のランダム性を高めることもできる。これらの手法は当業者に周知である。
直交符号組発生器702は所定符号組の任意のものに属する任意の符号を発生でき、特定符号発生の指示をプロセッサ732から受ける。プロセッサ732は、基地局制御手段からの指示を制御チャンネルおよび入出力手段771経由で受ける。直交符号組発生器702は、上述のとおり、割当て直交符号をセットアップして発生し、その直交符号はモジュロ2加算器710でユーザデータ信号の拡散に用いられる。直交符号組発生器702は第2の割当て直交符号をも発生し、その第2の割当て直交符号はモジュロ2加算器712でパイロットデータ信号を拡散するのに用いられる。これら符号の位相は互いに独立に調節されるがクロック周波数は両符号に共通である。捕捉のあと、全動作モードについてクロックパルス発生器をモード制御および捕捉デバイス733からの基地局タイミングおよびクロックに制御させる。捕捉モードの期間中は、クロックパルス発生器730は、基地局から受信するはずの予想周波数近傍で動作している内部発振器を用いる。この内部発振器は入来複合スペクトラム拡散信号の走査を可能にするためにクロック周波数をわずかに高くまたは低く設定できる。捕捉ができると、モード制御および捕捉デバイス733はクロック同期信号をクロックパルス発生器730に供給する。
直交符号の位相は基地局からの入来パイロット符号と同じ位相に調節できる。これによって、送信ユーザパイロット信号は移動加入者局からの返送信号と同様になり、したがって基地局は各特定移動加入者局への往復伝搬遅延を測定できる。符号チップで測定するこの往復伝搬遅延を移動加入者局に送り、プロセッサ732に蓄積する。往復伝搬遅延の半分が符号チップ測定による移動加入者局・基地局間距離に対応する。測距精度は、チップ時間の1/8または1/10刻みを用いるとともに基地局相関器からの出力電力のピーク値を算定し、その遅延時間を移動端末にチップ精度の数倍で送ることにより高めることができる。
移動加入者局は直交符号の位相調節をチップの数分の一、例えば符号位相調節器731の指示する1/8、1/10または1/16の精度で行う機能を有し、符号位相調節器731はプロセッサ732と協働して受信パイロット信号の位相を算定しその算定結果を遠隔パイロット拡散符号のための正しい初期状態に反映させる。
逆方向リンク経由で伝送されてきたスペクトラム拡散ユーザデータ信号がそれ以外の伝送スペクトラム拡散ユーザデータ信号と基地局到達時に直交関係になるようにするには、各ユーザの送信する符号の位相を、個々の移動加入者局への互いに異なる伝送経路または距離を補償するように調整しなければならない。移動加入者局の各々は基地局までの距離をメモリに蓄積している。この情報によりプロセッサ732はスペクトラム拡散ユーザデータ信号の基地局への到達時点を特定の時点にするのに必要な位相調整を算定する。次に、符号位相調整器731は直交符号組発生器702のための初期符号設定を行い、適切な時点でその発生器を起動させる。基地局ユーザデータチャンネル較正検出器は相関出力電力を最大にするようにチップの一部期間中に誤差電圧を検出し、較正信号を移動加入者局に送って、伝送信号の相対位置の微調整を行うようにユーザデータ直交符号位相の刻み目ごとの調節を行う。この刻み目ごとの調節はパイロット追跡誤差信号と協働して移動加入者局の正常な動きを補償し、移動加入者局でその領域内の移動に伴って追跡する。
符号位相のごく急速な変動は、上述のとおり、パイロットを用いた距離測定の反復によりデータ信号の再捕捉を要する。雑音様符号発生器703を符号位置調整器731で位相調整し、直交符号組発生器702と同相になるようにする。雑音様PN符号は直交符号よりもずっと長いので、直交符号および雑音様PN符号を同時始動の外観を呈するように調節し、直交符号を雑音様PN符号1サイクルの期間中に多数回反復し同時に終了する。したがって、これら符号は雑音様PN符号の長さの期間の始点で始まる。直交符号の長さはより長い雑音様PN符号の偶数分の1である。同じ雑音様PN符号は全ユーザに用い、全ユーザ信号用のディジタルキャリアになる。雑音様PN符号を同期検出する際には、その符号は互いに異なる直交符号間の識別には何ら影響しない。
上述のプロセスにより、送信ユーザデータ信号およびシステム時間基準に対して異なる位相の送信パイロットを生ずる。したがって、パイロットスペクトラム拡散信号はユーザデータ信号と直交には成り得ない。すなわち、各ユーザ端末がパイロット信号を有すると、信号の半分がランダム雑音に見え、残りの半分が干渉に影響しない場合に、干渉は3dB減らされる。遠隔パイロットデータ源701からのパイロットデータは全部0でも全部1でもあり得る。また、そのパイロットデータは実際にはパイロットチャンネルに入力された低速度情報信号を含み得る。遠隔パイロットデータ源701への入力が「全部1」の場合は、パイロットチャンネルはパイロットおよび雑音様PN符号のために選んだ直交符号の追加分を送信するだけである。
前述のとおり、遠隔パイロットの位相とタイミングは基地局からの入来パイロットに制御させる。このパイロットは移動加入者局通過の際に遅延なしに見えるように制御させる。これはこの発明の重要な特徴であり、基地局による往復伝搬遅延の正確な測定を可能にする。基地局はこの往復伝搬遅延情報を移動加入者局に送り、移動加入者局はその情報を捕捉の期間中に用いて送信ユーザデータ信号の位相を調節し、基地局が直交動作モードでユーザデータ信号を急速に捕捉できるようにする。移動加入者局はパイロットとユーザデータ信号の両方に同じキャリアを用いるので、パイロットからの距離情報は通常のデータ伝送モードの期間中不要になる。したがって、移動加入者局は、捕捉後に用いるモードすなわちパイロット符号位相をユーザデータチャンネルと等しくなるようにシフトさせるモードを有する。このモードでは、パイロットは割当てパイロット符号が直交符号組の一部である場合はやはり直交符号になる。この発明のこの特徴はシステム容量をほぼ2倍にする。これはパイロットを比較的高い電力レベルで送信できることを意味する。パイロットはそれ以外の信号に干渉を生じさせないからである。しかし、システム容量の制限が直交符号数の制限に起因し処理利得に影響されていない場合は、ユーザ数が減らされることを意味する。この特徴機能は基地局から制御されるので、基地局は最大システム容量で最良の性能を発揮するモードについて評価でき、その評価に基づき然るべく動作する。
パイロットデータをそのパイロットに割り当てられた符号に加算器712でモジュロ2加算し、スペクトラム拡散逆方向リンクパイロット信号とする。この信号に加算器713で雑音様PN信号を加算し、パイロット信号がランダム雑音スペクトラム拡散信号により近似するようにする。この雑音様スペクトラム拡散パイロット信号を合成器716でスペクトラム拡散ユーザデータ信号と合成して複合スペクトラム拡散信号を形成し、その合成信号により変調器720でキャリアを変調する。変調ずみ複合スペクトラム拡散信号はデュプレクサ721経由でアンテナ727に導かれる。
アンテナ727は基地局から送信された複合スペクトラム拡散信号の受信も行う。受信信号は送受分離用のデュプレクサ721経由で電力分割器に導かれ、パイロットチャンネルとデータチャンネルに分離される。パイロットチャンネルは、キャリアおよび拡散符号の追跡用に、三つの相関器、すなわち乗算器/相関器726、728および729並びに積分器/帯域通過フィルタ754、756および757から成る相関器を用いる。遅延ロックループ751は入来符号の位相を追跡し、ローカルに発生した直交符号および雑音様符号のモジュロ2加算から発生したローカルパイロット符号を基地局からの複合スペクトラム拡散信号と同期状態に保つ。ローカルパイロット符号を乗算器/相関器726、728および729で入来複合スペクトラム拡散信号と乗算する。遅延素子752は乗算器/相関器726、728および729への基準パイロット信号への遅延を、同相、進相および遅相の基準パイロット信号をそれぞれ生ずるように与える。乗算器/相関器728および729でそれぞれ乗算した進相信号および遅相信号は入来信号追跡用に遅延ロックループ751で用いる。電力分割器722から三つの乗算器/相関器726、728および729への入力とこれら符号が位相整合している場合は、これら乗算器/相関器726、728および729の各々の出力に最大信号が出力される。このように入来信号が追跡されている状態では、遅延ロックループ751はクロック信号および捕捉信号をモード制御および捕捉デバイス733に送る。当業者に周知のとおり、この遅延ロックループと均等な機能の誤差発生手段を代わりに用いることができる。
遅延素子752は位相同期ループ発振器750の用いる同相経路を構成する。位相同期ループ発振器750は相関ピーク値に周波数中心が一致させてあり、キャリア信号強度最大値を生ずる。データチャンネル遅延素子753はデータチャンネルをキャリア信号強度最大値において位相同期ループ経路と整合させる。位相同期ループ発振器750はコヒーレント基準キャリアをコヒーレント検出器758および遅延ロックループ751に供給する。直交符号組発生器740は、基地局からプロセッサ732で割り当てられたとおりの直交符号をモジュロ2加算器715に供給し、この加算器715で直交符号を雑音様符号発生器741の出力と合成してローカルデータスペクトラム基準信号を形成する。基地局パイロット符号チャンネルとユーザデータ符号チャンネルとは同期状態で同じRFキャリアで送信されるので、ローカル符号の位相とパイロットチャンネルのキャリア位相とは捕捉後にユーザデータチャンネルの復調に利用可能である。加算器715からの基準信号は遅延素子753で遅延を与えられ、乗算器/相関器725で入来合成スペクトラム拡散信号と乗算されユーザデータチャンネルと相関をとる。乗算器/相関器725の出力は帯域通過フィルタ755で積分され、情報チャンネルが相関のピークで到達するようにしてコヒーレント検出器758による検出に備える。コヒーレント検出器758の出力は積分およびダンプ回路760により情報ビット周期にわたり積分される。積分およびダンプ回路760はビット同期回路759の定めるタイミングで検出器758の出力をサンプリングする。ビット同期回路759は直交符号組発生器740と同期し、符号同期時にはデータビットも自動的に同期するようになっている。基地局送信装置におけるデータは基地局直交符号発生器とも同期しているからである。出力信号775は特定チャンネルオーバーヘッドデータ、すなわち図示してない回線分離装置で分離されプロセッサ732に送られるオーバーヘッドデータと多重化したユーザデータである。このオーバーヘッドデータは電力制御メッセージ、符号位相整合メッセージ、モード変更メッセージなどを含む。これらメッセージはプロセッサ入出力手段771経由でプロセッサ732に供給される。
直交符号組発生器740は直交符号組発生器702と同一であり、雑音様符号発生器741は雑音様符号発生器703と同一である。直交符号組発生器740および雑音様符号発生器741はモード制御および捕捉デバイス733でクロック制御する。捕捉以前はモード制御および捕捉デバイスは符号発生器へのタイミング信号発生用に安定化内部クロックを用いるが、捕捉以後はPLL発振器750を遅延ロックループ751からのクロックに制御させる。クロックパルス発生器730もモード制御および捕捉デバイス733の出力に制御させる。
図8に図解したとおり、この発明による基地局は基地局アンテナ827、ユーザデータ源800、パイロットデータ源801、直交符号組発生器802および840、雑音様符号発生器803および841、8個のモジュロ2加算器810−818、信号合成器816、無線周波数変調器820、クロックパルス発生器830、距離遅延デバイス834、プロセッサ832、コントローラ836、符号位相調節器831、モード制御および捕捉デバイス833、4個の帯域通過フィルタ854、855、856および857、ビット同期回路859、コヒーレント検出器858、積分およびダンプ回路860、遅延ロックループ851、遅延素子852および853、4個の乗算器/相関器825、826、828および829、位相同期ループ発振器850、電力分割器822、送受共用器821およびキャリア発生器819を備える。図8にはプロセッサ入出力手段871、ユーザデータ入力手段870、ユーザデータ出力手段875および無線周波数入出力手段873も示してある。
図8はこの発明の特徴を発揮する基地局を示す。図8の基地局と図7の移動加入者局との間には多数の類似点がある。次の説明では基地局と移動加入者局との間の相違点を強調する。
図8には三つのデータ源が示してある。図7に示したユーザデータおよびパイロットデータのほかに基地局につながるユーザ全部に送信するシステムデータが必要である。このシステムデータには、システムパラメータ、呼出情報、システム同期情報、制御情報およびチャンネル割当て情報が含まれる。このシステムデータの大部分は公衆網の電話局コントローラから有線回線経由で基地局コントローラ836に送られ、そのコントローラ836で個々のセルに適応化される。プロセッサ832はコントローラ836と連携してこれらメッセージを基地局に導き入れる。このシステムデータは通常一斉送信され、全ユーザが特定チャンネル割当てを受ける前に受信するようにする。
移動加入者局が割り当てチャンネルで動作中に特定ユーザに送信されたシステムデータは、ユーザデータ入力手段870に入力されユーザデータと多重化される。このシステムデータは直交符号組発生器820で発生した特有の直交符号で加算器817において拡散し、さらに加算器818において追加の雑音様PN符号を加えてランダム化する。雑音様PN符号は雑音様符号発生器803で発生する。
各々を特有の直交符号で拡散する一方、同一の雑音様PN符号を共用するいくつかのシステムデータチャンネルもあり得る。同じ雑音様PN符号を、全データチャンネル、全システムチャンネルおよびパイロットチャンネルなど全チャンネルに加える。パイロットチャンネルは一つであり、そのチャンネルは特有の直交符号の一つ、通常は全部0の符号を用いる。すなわち、雑音様PN符号はパイロット符号であるが、それ以外の全符号の位置成分でもある。順方向リンクへのパイロット利用の考え方は広く採用されており文献にも記載されている。米国特許第5,228,056号、同第5,420,896号、同第5,103,459号および同第5,416,797号を参照されたい。基地局ごとに異なるパイロット符号の発生のための手段には固定符号位相シフトをわざわざ与える手法などいくつかある。米国特許第5,103,459号および同第5,416,797号を参照されたい。
図8は図解のためにユーザデータ源800一つだけを示すが、通常は活性状態のユーザごとに一つずつ多数のデータ源を用いる。活性状態のユーザの各々は特有の直交符号の割当てを受け、同じ雑音様PN符号を用いる。したがって、合成器816への入力は通常多数のユーザデータチャンネルといくつかのシステムチャンネルおよびパイロットチャンネルを含む。合成器816の出力は複合スペクトラム拡散信号であり、変調器820において周波数ωcのキャリアを変調する。変調ずみの複合スペクトラム拡散信号を送受共用器821経由で基地局アンテナ827に送る。送受共用器821は移動加入者局の場合と同様に送受信信号間の分離を行うだけでなく多数の送信信号を互いに分離する必要がある。代替手段としては、信号を低電力レベルで合成し最終段に直線増幅器を用いる手法がある。
クロックパルス発生器830は安定な発振器で構成し、この発振器の出力がセル全体の基本クロックとなる。システム全体にわたって絶対タイミングを維持する。基地局全部についてのこの絶対タイミングを確保すると、移動加入者局においていくつかの基地局までの絶対遅延時間を算定でき、正確な現在位置算定が可能になる。クロックパルス発生器830は直交符号発生器802および雑音様符号発生器803の両方のためのクロックを供給する。また、逆方向リンクの直交符号モード動作時には直交符号発生器840および雑音様符号発生器841へのクロックも発生する。受信装置が直交符号モードで動作していないときおよび割当てユーザ信号を捕捉したときは、直交符号発生器840および雑音様符号発生器841は遅延ロックループ851の発生したクロックをクロックとして用いる。
パイロット受信チャンネルが逆方向チャンネルでユーザパイロット信号を捕捉し遅延ロックループ851が入来パイロット信号を追跡しているときは、直交符号組発生器840および雑音様符号発生器841の出力の加算器814における加算により発生した基準パイロット符号はユーザからのパイロット信号に完全に同期する。この状態が生ずると、加算器814の出力が距離遅延デバイス834に受け入れられ、このパイロット符号の位相が加算器813の出力から抽出された基地局パイロット符号の位相と比較される。プロセッサ832と協働して距離遅延デバイス834は二つの信号の間の位相差を算出し、その算出値をプロセッサ832のメモリに蓄積する。往復伝搬遅延の値は、ユーザデータ源800の入力ポート870経由でまたは割当てチャンネルにセットアップコマンドの一部としてユーザパイロット信号を送信中の移動加入者局にも送る。
移動加入者局がパイロット測距直交動作モードにある場合は、基地局はユーザ端末測距情報を送信しており、ユーザ端末は直交モードで応答リンク経由でユーザデータを送信している。パイロットチャンネル測距と直交チャンネル雑音抑制最適化のための正しい位相との間には小さい固定のオフセットがあり得る。このオフセットを解消するためにプロセッサ832はコマンドを移動加入者局に送り、ユーザパイロットとユーザデータチャンネルとの間の位相関係を1チップの1/8、1/10または1/16ずつ動かし、一方積分およびダンプ回路860の出力を測定する。出力信号ピーク値が観測されたときオフセットをロックしその値を維持する。このプロセスはユーザパイロットとユーザデータチャンネルとの間の関係を較正する。最適化が達成されたあとは、通常の送信の期間中この関係は大幅には変えない。一定の時間間隔で最適化を反復することができる。
移動加入者局がユーザデータチャンネルと同期した直交パイロットをも送信するモードにある場合は、遅延ロックループ851の誤差電圧がプロセッサ832に送られ、分析され、予測成分で補充され、移動加入者局に送られて、移動加入者局からの返送複合信号の位相の補正に用いられる。この誤差は基地局で検出されその補正は移動加入者局で行われるので、ループには遅延が付き物である。しかし、この遅延はユーザの通常の移動に比べて小さい。すなわち、ユーザの動きの方向は通常急速には変動せず、それまでの動きに基づいて予測できるからである。経路長がチップ数個分の急変動を示す場合は、移動加入者局が再捕捉のための測距情報を用いて前のモードに戻るようコマンドを送る。主マルチパルスによる急変動のフェージングの場合であって2次受信信号がなく、1次受信信号減衰のあとの2次受信信号の受信の場合だけこの状態は生ずる。
したがって、この発明によると、基地局受信装置は移動加入者局からのデータの受信を四つのモードの一つで行うことができる。
第1のモードでは移動加入者局は基地局と非同期の独立のユーザパイロットを逆方向リンクで送ることができ、ユーザデータチャンネルはこの独立のユーザパイロットに同期している。第2のモードではユーザ端末がそのユーザパイロットを基地局からのパイロットで制御するようにし、ユーザデータチャンネルはこの被制御ユーザパイロットに同期する。この第2のモードではユーザ端末は地上位置特定および急速再捕捉のための往復伝搬遅延情報を受信できる。第3のモードではユーザ端末がそのユーザパイロットを第2のモードの場合と同様に入来基地局パイロットで制御するようにするが、ユーザデータチャンネルは基地局からの測距情報を用いて直交モードで動作する。ユーザパイロットチャンネルとユーザデータチャンネルとの間の位相関係を較正する。一つの手法は上述のとおりであるが、これ以外にも多数の手法があることは当業者には自明であろう。ユーザパイロットキャリアはユーザデータチャンネルのためのキャリアでもあり、ユーザデータチャンネル検出用のキャリア基準としても使うことができる。第4のモードは第3のモードの被制御パイロットを捕捉に用いるが、捕捉のあとはユーザパイロット符号を位相シフトさせてユーザデータチャンネルと同期させ、パイロットを直交チャンネルにする。すなわち、パイロットはセル内ではユーザデータチャンネルに干渉を生じさせることはなく高電力レベルで送信できる。
この発明はさらに移動加入者局から2重無線チャンネル経由で基地局に遠隔メッセージデータを伝達するスペクトラム拡散CDMAセルラー無線通信方法を含む。この方法は基地局アンテナで直交性を達成するように戻りリンクでパイロットを用いることを含む。
この方法は擬似雑音符号を用いて遠隔メッセージデータをスペクトラム拡散処理する過程と、遠隔パイロット信号を発生する過程と、遠隔パイロット信号をスペクトラム拡散処理ずみ遠隔メッセージデータと合成して遠隔CDMA信号を発生する過程とを含む。遠隔CDMA信号は遠隔パイロット信号とデータ信号とを含む。
この方法は遠隔CDMA信号を移動加入者局から2重無線チャンネルの逆方向チャンネル経由で基地局に送信する過程を次に含む。基地局は遠隔CDMA信号を受信してその遠隔CDMA信号をパイロットチャンネルとデータチャンネルとに分割する。次に、この方法は基地局パイロット信号を発生する過程と基地局パイロット基準信号を発生する過程とを含む。基地局パイロット信号は分割され遅延をかけられて、同相、進相および遅相の基地局パイロット基準信号を生ずる。これら同相、進相および遅相の基地局パイロット基準信号は遠隔パイロット信号の同相、進相および遅相分とそれぞれ相関をとるのに使われる。
この方法は、基地局データ基準信号を発生する過程と、この基地局データ基準信号を用いてデータ信号の相関をとる過程とを次に含む。遠隔パイロット信号の位相を追跡し、遠隔パイロット信号のピーク値に応答して、遠隔パイロット信号と基地局パイロット基準信号との間の同期を表す捕捉信号を出力する。捕捉信号に応答して遠隔パイロット信号の位相をデータ信号と同期するようにシフトさせることができる。遠隔パイロット信号は基地局パイロット信号に制御させることもできる。
この方法はさらに、捕捉信号に応答して基地局パイロット信号と基地局パイロット基準信号との間の符号位相差を測定し移動加入者局・基地局間距離を算定する過程を含む。この距離を移動加入者局に送り、移動加入者局はこの距離に応答して擬似雑音符号の位相を調節し、基地局へのデータ信号到達時間を調節し、基地局での直交性を達成する。
この発明のスペクトラム拡散通信システムおよび方法にこの発明の範囲を逸脱することなく種々の改変が可能であり、この明細書に記載したスペクトラム拡散通信システムおよび方法が添付請求の範囲の範囲内にある限りこの発明に含めるよう意図していることは当業者には明らかであろう。

Claims (10)

  1. スペクトラム拡散CDMA通信システム用の移動端末装置であって、スペクトラム拡散のための擬似ランダムチップ符号シーケンスを用いて発生した基地局パイロット信号および基地局データ信号を基地局から受信し、スペクトラム拡散のための擬似ランダムチップ符号シーケンスを用いて発生した遠隔データ信号および遠隔パイロット信号を前記基地局に送信する移動端末装置において、
    前記基地局が距離算定値を発生できるように、前記送信した遠隔パイロット信号の前記チップ符号シーケンスを前記受信した基地局パイロット信号の前記チップ符号シーケンスに同期させる手段(732)と、
    距離算定値を前記基地局から受信する手段(727、773、722、725、758、775)と、
    前記基地局が他の距離調節ずみの前記遠隔信号と直交する前記遠隔データ信号および遠隔パイロット信号を受信するように受信した距離算定値に応答して前記遠隔データ信号および遠隔パイロット信号の位相を距離調節する符号位相調節手段(731)と、
    前記遠隔信号の位相におけるチップ微小部調整を表す相関信号、すなわち前記遠隔信号の位相の調整をもたらす相関信号を前記基地局から受信する手段(727、773、722、725、758、775)と
    前記遠隔データ信号および遠隔パイロット信号の前記チップシーケンスが前記受信した基地局パイロット信号の前記チップ符号シーケンスに同期している第1のモードと、前記遠隔データ信号の前記チップ符号シーケンスを距離調節するとともに前記遠隔パイロット信号が前記受信した基地局パイロット信号に同期している第2のモードと、前記遠隔データ信号および遠隔パイロット信号を距離調節する第3のモードとを含む前記移動端末装置の複数の動作モードから一つの動作モードを選択するモード選択手段(733)と
    を含むことを特徴とする移動端末装置。
  2. 前記同期させる手段(732)が前記符号位相調節手段(731)に接続されていることをさらに特徴とする請求項1記載の移動端末装置。
  3. スペクトラム拡散CDMA通信システム用の基地局であって、スペクトラム拡散のための擬似ランダムチップ符号シーケンスを用いて発生した遠隔データ信号および遠隔パイロット信号を複数の移動端末装置から受信し、スペクトラム拡散のための擬似ランダムチップ符号シーケンスを用いて発生した基地局パイロット信号および基地局データ信号を前記移動端末装置に送信する基地局において、
    選ばれた移動端末装置からの前記受信した遠隔パイロット信号の前記チップ符号シーケンスに基づき前記選ばれた移動端末装置と関連する距離算定値を特定する手段(871)と、
    前記選ばれた移動端末装置について特定された前記距離算定値を前記選ばれた移動端末装置に送信する手段(827、800、870、802、810、811、803、816、820、819、821)であって、その距離算定値に基づき前記選ばれた移動端末装置が前記遠隔データ信号および遠隔パイロット信号の位相を距離調節し、前記基地局が他の移動端末装置からの距離調節ずみの前記遠隔信号と直交する前記選ばれた移動端末装置からの前記遠隔データ信号および遠隔パイロット信号を受信できるようにする手段と、
    前記選ばれた移動端末装置の受信した前記遠隔データ信号の遠隔位相におけるチップ微小部調整を表す相関信号、すなわち前記選ばれた移動端末装置における前記遠隔信号の位相の調整をもたらす相関信号を送信する手段(827、800、870、802、810、811、803、816、820、819、821)と
    を含み、
    前記受信した遠隔データ信号および遠隔パイロット信号のチップ符号シーケンスが前記距離算定を可能にするように同期している第1のモードと、前記遠隔パイロット信号が前記距離算定を可能にするように同期しているとともに前記遠隔データ信号を距離調節する第2のモードと、前記受信した遠隔データ信号および遠隔パイロット信号を距離調節する第3のモードとを含む動作モードで前記遠隔データ信号および遠隔パイロット信号を受信する
    ことを特徴とする基地局。
  4. 前記距離算定値特定手段(871)に前記基地局パイロット信号および前記受信した前記遠隔パイロット信号の前記チップ符号シーケンス間の遅延を算定する距離遅延手段(834)を接続し、前記算定された遅延に基づき前記距離算定値特定手段(871)が前記移動端末装置に関連する距離算定値を算定することをさらに特徴とする請求項記載の基地局。
  5. 前記受信した遠隔パイロット信号を基地局パイロット基準信号を用いて逆拡散する逆拡散手段(828)を含み、前記距離遅延手段(834)が前記基地局パイロット信号および前記基地局パイロット基準信号の前記チップ符号シーケンスを比較して遅延を算定することをさらに特徴とする請求項記載の基地局。
  6. 前記基地局パイロット基準信号の前記チップ符号シーケンスを前記受信した遠隔パイロット信号に同期させる遅延ロックループ(851)を含むことをさらに特徴とする請求項記載の基地局。
  7. 基地局と複数の移動端末装置とを有するスペクトラム拡散CDMA通信システムであって、前記基地局がスペクトラム拡散のための擬似ランダムチップ符号シーケンスを用いて発生した基地局パイロット信号および基地局データ信号を送信するとともに、前記複数の移動端末装置の各々から擬似ランダムチップ符号シーケンスを各々が含む遠隔パイロット信号および遠隔データ信号を受信し、前記移動端末装置の各々がスペクトラム拡散のための擬似ランダムチップ符号シーケンスを用いて発生した遠隔パイロット信号および遠隔データ信号を送信するとともに前記基地局パイロット信号および前記基地局データ信号を受信するスペクトラム拡散CDMA通信システムにおいて、
    前記基地局が、
    選ばれた移動端末装置からの前記受信した前記遠隔パイロット信号の前記チップ符号シーケンスに基づき前記選ばれた移動端末装置と関連する距離算定値を特定する手段(871)と、
    前記選ばれた移動端末装置に前記距離算定値を送信する手段(827、800、802、810、811、803、816、820、819、821)と、
    前記選ばれた移動端末装置の受信した前記遠隔信号の位相におけるチップ微小部調整を表す相関信号を送信する手段(827、800、870、802、810、811、816、820、819、821)と
    を有し、前記複数の端末装置が選ばれる機能を有しそれら端末装置の各々が、
    前記基地局が距離算定値を発生できるように、前記遠隔パイロット信号および遠隔データ信号の前記チップ符号シーケンスを、受信した基地局パイロット信号のチップ符号シーケンスに同期させる手段(732)と、
    距離算定値を前記基地局から受信する手段(727、773、722、725、758、775)と、
    受信した距離算定値に応答して送信遠隔データ信号および遠隔パイロット信号の位相を距離調節する符号位相調節手段(731)であって、前記基地局が他の移動端末装置の送信した距離調節ずみの前記遠隔信号と直交する前記遠隔データ信号および遠隔パイロット信号を受信するようにする符号位相調節手段(731)と、
    前記遠隔信号の位相の調整をもたらす前記相関信号を受信する手段(727、773、722、725、758、775)と
    前記遠隔データ信号および遠隔パイロット信号の前記チップシーケンスが前記受信した基地局パイロット信号の前記チップ符号シーケンスに同期している第1のモードと、前記遠隔データ信号の前記チップ符号シーケンスを距離調節するとともに前記遠隔パイロット信号が前記受信した基地局パイロット信号と同期している第2のモードと、前記遠隔データ信号および遠隔パイロット信号を距離調節する第3のモードとを含む前記移動端末装置の複数の動作モードから一つの動作モードを選択するモード選択手段(733)と
    を含むことを特徴とするスペクトラム拡散CDMA通信システム。
  8. 前記基地局が前記遠隔パイロット信号のピーク値に応答して捕捉信号を送信する手段(827、800、802、810、811、803、816、820、819、821)を含み、前記選ばれる機能を有する前記複数の移動端末装置の各々が前記基地局から捕捉信号を受信する手段(727、773、722、725、758、775)を有し、前記符号位相調節手段(731)が受信捕捉信号に応答して前記遠隔パイロット信号の位相を前記距離調節した遠隔データ信号と同期するように調節することをさらに特徴とする請求項記載のスペクトラム拡散CDMA通信システム。
  9. スペクトラム拡散CDMA通信システムの中の基地局により複数の移動端末装置からスペクトラム拡散CDMA信号を直交位相で受信する方法であって、前記基地局がスペクトラム拡散のための擬似ランダムチップ符号シーケンスを用いて発生した基地局パイロット信号および基地局データ信号を送信するとともに、前記複数の移動端末装置の各々からスペクトラム拡散のための擬似ランダムチップ符号シーケンスを用いて発生した遠隔データ信号および遠隔パイロット信号を受信し、前記移動端末装置の各々が前記遠隔データ信号および遠隔パイロット信号を送信するとともに前記基地局パイロット信号および前記基地局データ信号を受信するスペクトラム拡散CDMA信号の直交位相受信方法において、
    選ばれた移動端末装置においてその端末装置の遠隔データ信号および遠隔パイロット信号のチップ符号シーケンスを前記受信した基地局パイロット信号の前記チップ符号シーケンスに同期させる過程と、
    前記基地局において、前記選ばれた移動端末装置からの前記受信した遠隔パイロット信号の前記チップ符号シーケンスに基づき、前記選ばれた移動端末装置に関連する距離算定値を特定する過程と、
    前記距離算定値を前記選ばれた移動端末装置に送信する過程と、
    前記選ばれた移動端末装置において前記距離測定値を受信する過程と、
    前記選ばれた移動端末装置の動作モードを選択する過程と、
    第1のモードの場合に、前記選ばれた移動端末装置の前記遠隔データ信号の位相を距離調節して、前記基地局が前記選ばれた移動端末装置からそれ以外の移動端末装置からの距離調節ずみ遠隔データ信号と直交関係にある距離調節ずみの遠隔信号を受信するようにする過程と
    第2のモードの場合に、前記選ばれた移動端末装置の前記遠隔パイロット信号の位相を前記距離調節ずみの遠隔データ信号の位相に距離調節する過程と、
    前記基地局から前記選ばれた移動端末装置の遠隔データ信号の位相におけるチップ微小部調整値を表す相関信号を送信する過程と、
    前記選ばれた移動端末装置の前記遠隔データ信号の位相を前記相関信号に応答して調節する過程と
    を含むことを特徴とするスペクトラム拡散CDMA信号の直交位相受信方法。
  10. 基地局パイロット基準信号を発生して前記選ばれた移動端末装置からの前記受信した遠隔パイロット信号を逆拡散する過程をさらに含み、前記特定された距離算定値が前記基地局パイロット基準信号および前記基地局パイロット信号に基づくことをさらに特徴とする請求項記載の方法。
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