JP3696975B2 - リードフレーム整列搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リードフレーム上の半導体素子を樹脂封止成形する樹脂封止装置に於けるリードフレーム整列搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、半導体樹脂封止装置に於ける成形レイアウトは、図9に示すようにリードフレーム1,2を樹脂注入孔3或いは樹脂注入路を挟んで、品種に関係なく距離F一定で対向配置される。また、樹脂の流入を左右のリードフレーム1,2で同条件にすることから、一方のリードフレーム1は他方のリードフレーム2に対し反転されている。
【0003】
リードフレーム整列搬送装置より直接リードフレームを受取り、金型上へ搬送供給するローダは、前記成形レイアウトと同一のレイアウトでリードフレームを把持または係止することは実公平1−42343で知られている。この為、ローダ9のリードフレームチャック爪8は、図9のように樹脂注入孔3側の内爪4は樹脂注入孔3間のみへの配置となり、一方外爪6は金型上のパイロットピン5を掛け、図10(a)のようにリードフレーム7把持時のフレーム弛みのない爪レイアウトにする必要がある。
【0004】
リードフレームチャック爪8間が狭いと図10(b)のようにリードフレーム端面側が弛み易くなり、広いと図10(c)のようにリードフレーム7がリードフレームチャック爪8間で弛み易くなる。リードフレーム整列搬送装置12のベルトプーリ配置も上記リードフレームチャック爪8間寸法と同様に、ベルトプーリ間が広くなるとベルトプーリ間でリードフレームが弛み易くなる。このため生産品種切替えにより樹脂注入孔3ピッチ,数,配置,リードフレーム長さ,幅寸法の変更が必要となり、これに伴ってローダ9のリードフレームチャック爪8のレイアウト変更も必要となる。
【0005】
半導体樹脂封止装置に於けるリードフレーム整列搬送装置は、図11に示すようにマガジン10内に収納されたリードフレーム7がマガジン10から突出し、装置11にて突出された後に駆動ローラ13が回転して駆動ローラ13,ベルトプーリ14,テンションプーリ15に巻き掛けられたベルト16により搬送され、ストッパ19に当接し位置決めされた後にセンサにて当接(到達)検知をした後、搬送停止する。尚、ベルトプーリ14はリードフレーム7の弛みが発生しない間隔で配置されている。そして、ローダ9のリードフレームチャック爪8にてリードフレーム7を受取り金型へ供給する。この場合、側板17及び巻き掛けられたベルト16は、ローダ9のリードフレームチャック爪8との干渉を回避するために逃げ20を備えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上により、ローダ9へ直接リードフレーム7を供給するリードフレーム整列搬送装置12では、品種切替に伴い爪逃げ位置の変更が必要となると共に、成形レイアウトに対応して搬送ガイド,リードフレーム位置決めストッパ,リードフレーム検出センサを位置変更し、更にリードフレーム7に弛みの発生しないベルトプーリ位置とした専用のものに交換している。
【0007】
上記従来技術のリードフレーム整列搬送装置12では、ローダ9へのリードフレーム7供給をリードフレーム整列搬送装置12で直接行っていることから品種が専用化され、品種切替に於いてリードフレーム整列搬送装置12全体を交換する必要があり、品種に対応した専用のリードフレーム整列搬送装置12を多く必要としていた。
半発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、リードフレーム整列搬送装置を専用から汎用とすることで品種対応を容易にすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ローダチャック爪レイアウト変更に対応し品種対応を容易にするため、移動可能なブロックにプーリを取付け、このプーリにリードフレーム搬送用ベルトを巻き掛けてローダのリードフレームチャック爪逃げを形成し、プーリを取付けたブロック位置を変更する事によりローダのリードフレームチャック爪逃げ位置を変更可能とする。即ちブロックを、側板に設けた移動用ガイドをリードフレーム長手方向に移動可能とした事により、ローダのチャック爪逃げ位置が変更可能となる。(請求項1)
そして、片側の側板を搬送手段ごとリードフレーム幅方向に移動可能とし、搬送手段間をリードフレームの幅寸法変更に対応する。(請求項2)
又、リードフレーム弛み防止ローラを、側板に設けた移動用ガイドの任意の位置に移動可能に取付けたことにより、ベルト又はローラ間が拡大又は挟まった時にリードフレーム弛み防止ローラを取付け移動できるので、リードフレームの弛みを防止する。(請求項3)
或いは、リードフレーム位置決め用ストッパ位置を、側板に移動用ガイドに移動可能に取付け、リードフレームの長さ寸法変更,停止位置変更に対応する。 (請求項4)
更に、リードフレーム検出センサ位置を、側板に設けた移動用ガイドに移動可能に取付け、リードフレームの長さ寸法変更,停止位置変更に対応する。(請求項5)
【0009】
【発明の実施の形態】
(第1実施例)
以下、本発明の請求項1に対応する実施例を図1乃至図9にて説明する。
まず、成形レイアウトは図9に示すように、リードフレーム1,2は樹脂注入孔3を挟んで品種に関係なくレイアウト内寸法F一定で対向配置されており、品種が変更となりリードフレームサイズが変更となった場合には、幅方向はリードフレーム幅外側1b,2b、長さ方向はリードフレーム長側1c,1d,2c,2d寸法が変更となる。
【0010】
図1に示す本発明の第1実施例では、移動ブロック21にベルトプーリ14,テンションプーリ15を回転可能に取付け、リードフレーム搬送用のベルト16を巻き掛けローダリードフレームチャック爪逃げ20を形成する。又、側板17に配したスライドガイド22にリードフレーム長さ方向に移動可能に取付け、固定ねじ35でスライドガイド22に固定出来るようにする。そして、ベルト16にてリードフレーム1,2を搬送するものである。
【0011】
これによれば、スライドガイド22に取付けた移動ブロック21をリードフレーム長さ方向に移動させる事により、ローダ9のリードフレームチャック爪レイアウトが変更となり、リードフレームチャック爪逃げ20の位置変更が必要となっても対応でき、リードフレーム整列搬送装置全体を専用品に交換しなくても良い。
【0012】
(第2実施例)
図2に示す本発明の第2実施例では、前記第1実施例に対し、移動ブロック21に回転可能に取付けられたリードフレーム送りローラ23,テンションプーリ15にベルト16を巻き掛け、リードフレーム搬送をリードフレーム送りローラ23にて行うようにしたものである。これにもて第1実施例と同様の効果が得られる。
【0013】
(第3実施例)
請求項2に対応する図3に示す本発明の第3実施例では、リードフレーム基準側(金型上で樹脂注入孔側)を固定側板24とし、反対側を移動側板25として直動ガイド26に取付け、リードフレーム7幅方向に移動可能にしたものである。これによれば、移動側板25を移動することによりリードフレーム7幅寸法に対応でき、対応可能品種が拡大する。
【0014】
(第4実施例)
請求項3に対応する図4に示す本発明の第4実施例では、ベルト16及びリードフレーム1,2の弛み防止のための弛み防止プーリ27を側板17に配したスライドガイド22に、固定ねじ35で着脱可能に取付けたものである。これによれば、弛み防止プーリ27を任意の位置に取付けられるため、プーリ間距離が長い場合のリードフレーム1,2または搬送用ベルトの弛み発生時やリードフレーム1,2端面が弛む場合に取付けて弛み防止とし、リードフレーム1,2の弛みにワイヤダメージを防止できる。又、弛み発生のない場合の不要時は取外せられる事により、爪逃げ位置のレイアウトが自在となる。
【0015】
(第5実施例)
請求項4に対応する図5に示す本発明の第5実施例では、リードフレーム位置決め用の移動可能な移動ストッパ30を、側板17に配したスライドガイト22に固定ねじ35で固定可能に取付けたものである。これによれば、移動ストッパ30を移動させることにより、リードフレーム長さ寸法変更時によるリードフレームの位置決め寸法変更に対応でき、対応可能品種が拡大する。
【0016】
(第6実施例)
請求項5に対応する図6に示す本発明の第6実施例では、リードフレーム検出用のセンサ32を移動可能なセンサブラケット31を、側板17に配したスライドガイド22に、固定ねじ35で固定可能に取付けたものである。これによれば、センサ32を移動させることにより、リードフレーム長さ寸法変更及びフレームレイアウト変更によるリードフレームの検出位置変更に対応できることにより、対応可能品種が拡大する。
【0017】
他の実施例として、リードフレームチャック爪8とリードフレーム端面33の寸法Eを一定とし(図7に示す)、爪逃げ用ブロックとリードフレーム位置決め用ストッパとリードフレーム検出センサを一体移動ブロック34としたもの(図8に示す)。或いは、図示しないが爪逃げ用ブロックとリードフレーム位置決め用ストッパ、爪逃げ用ブロックとリードフレーム検出センサを一体としたもの、又はリードフレーム位置決め用ストッパとリードフレーム検出センサを一体としたものでは、品種切替時の移動調整時間が削減出来る。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明にて明らかなように、請求項1では、ベルトプーリを取付けベルトを巻き掛けリードフレームチャック爪逃げを形成したブロックを、リードフレーム長さ方向に移動可能にスライドガイドに取付けたものでは、ローダのリードフレームチャック爪レイアウトが変更となり、リードフレームチャック爪逃げの位置変更が必要となっても爪逃げの位置変更で対応でき、リードフレーム整列搬送装置全体を交換しなくて良く、品種対応の汎用性が向上する。
【0019】
請求項2では、移動側板を移動可能にしたものでリードフレーム幅寸法変更に対応でき、品種対応の汎用性が向上する。
請求項3の、任意の位置に着脱可能に弛み防止プーリ取付けたものでは、プーリ間距離が長い場合のリードフレームまたは搬送用ベルトの弛み発生時やリードフレーム端面が弛む場合等に取付けて弛み防止とし、リードフレームの弛みによるワイヤダメージを防止できる。又、弛み発生のない場合の不要時は取外せられる事により、爪逃げ位置のレイアウトが自在となる。
【0020】
請求項4の、移動可能にリードフレーム位置決め用ストッパを取付けたものでは、リードフレーム長さ寸法変更時によるリードフレームの位置決め寸法変更に対応でき、対応可能品種が拡大する。
【0021】
請求項4の、移動可能にリードフレーム検出センサ取付けたものでは、リードフレーム長さ寸法変更及びフレームレイアウト変更によるリードフレームの検出位置変更に対応でき、対応可能品種が拡大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すリードフレーム整列搬送装置を示す(a)は側面断面図で(b)は正面図、
【図2】本発明の第2実施例を示すリードフレーム整列搬送装置を示す(a)は側面断面図で、(b)は正面図、
【図3】本発明の第3実施例を示すリードフレーム整列搬送装置を示す正面図、
【図4】本発明の第4実施例を示すリードフレーム整列搬送装置を示す側面断面図、
【図5】本発明の第5実施例を示すリードフレーム整列搬送装置を示す側面部分断面図、
【図6】本発明の第6実施例を示すリードフレーム整列搬送装置を示す側面部分断面図、
【図7】リードフレームチャック爪とリードフレーム端面配置関係図、
【図8】本発明の第7実施例を示すリードフレーム整列搬送装置を示す側面部分断面図、
【図9】従来のリードフレームレイアウト図、
【図10】リードフレームチャック爪間寸法によるリードフレーム弛み発生説明図、
【図11】従来のリードフレーム整列搬送装置を示す側面部分断面図。
【符号の説明】
1,2,7…リードフレーム、 8…リードフレームチャック爪、
9…ローダ、 14…ベルトプーリ、
15…テンションプーリ、 16…ベルト、
17…側板、 21…移動ブロック、
22…スライドガイド、 27…弛み防止プーリ、
30…移動ストッパ、 32…リードフレーム検出センサ。
Claims (5)
- リードフレーム整列搬送装置の上方に位置してリードフレームチャック爪を有し前記リードフレーム整列搬送装置上のリードフレームを把持するローダと、ベルトプーリとテンションプーリーで稼動するリードフレーム搬送用ベルトによりリードフレームを搬送し所定位置に整列するリードフレーム整列搬送装置に於いて、前記ベルトプーリとテンションプーリを移動可能なブロックに取付け、この両プーリに前記リードフレーム搬送用ベルトを巻き掛けてローダのリードフレームチャック爪逃げを形成し、両プーリを取付けたブロック位置を変更する事によりローダのリードフレームチャック爪逃げ位置を変更可能とすることを特徴とするリードフレーム整列搬送装置。
- リードフレームのガイド幅を変更可能とする請求項1記載のリードフレーム整列搬送装置。
- 移動可能な形でリードフレーム弛み防止ローラを取付けた請求項1記載のリードフレーム整列搬送装置。
- 移動可能な形でリードフレーム停止用ストッパを取付けた請求項1記載のリードフレーム整列搬送装置。
- 移動可能な形でリードフレーム検出センサを取付けた請求項1記載のリードフレーム整列搬送装置。
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1996
- 1996-05-22 JP JP12717496A patent/JP3696975B2/ja not_active Expired - Fee Related
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