JP3695884B2 - タイヤ空気圧推定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はタイヤ空気圧推定装置に関し、タイヤ空気圧を推定し異常判定を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車輪速度は例えば、車輪のスリップ率や制動・駆動力等、車輪の運動状態を制御して車両の運動を制御する車両制御装置において使用される。さらに、車輪のタイヤ空気圧等の車輪の特性を検出する車輪特性検出装置においても使用される。
【0003】
従来より、4輪夫々の車輪速度又は回転角速度を用いて各輪のタイヤ空気圧を推定して、いずれかの車輪のタイヤ空気圧が低下したとき、例えば警報を発するタイヤ空気圧警報装置が開発されている。例えば、特開平7−156621号公報には4輪夫々の回転角速度を検出し、初期化スイッチが運転者に操作されたとき算出した車速が閾値より大きければ上記回転角速度から車輪の動荷重半径の初期異差の補正係数を求め、この補正係数に基づいて上記初期異差を補正することが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来装置では、初期化スイッチを操作しなければ初期異差の補正係数を求めることができない。このため、荷重変動があったときに初期化スイッチを操作しなければタイヤ空気圧の推定を誤ってしまうという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、始動後、保存されている、もしくは初期状態を学習して得た動荷重初期値と現在の動荷重値との偏差からタイヤ空気圧を推定し、タイヤ空気圧の異常判定時に上記動荷重初期値を保存することにより、異常状態での初期値を演算しないため運転者が初期化スイッチを操作する必要がなく、誤推定を防止できるタイヤ空気圧推定装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、図1に示すように、車両の各輪の回転を検出する回転検出手段M1と、
上記回転検出手段で得た各輪の回転検出信号から上記各輪のタイヤ半径のばらつきに対応する動荷重を算出する動荷重算出手段M2と、
動荷重初期値を保存する保存手段M4と、
上記保存手段に動荷重初期値が保存されていない場合には、始動後の車輪速データを基に演算した動荷重初期値に対する現在の動荷重値の偏差から、上記保存手段に動荷重初期値が保存されている場合には、保存されている動荷重初期値に対する現在の動荷重値の偏差からタイヤ空気圧が異常か否かを判定する判定手段M3と、
上記動荷重初期値が保存されているときタイヤ空気圧の調整が行われたか否かを判定し、調整が行われたと判定した場合に上記保存手段に保存されている動荷重初期値を破棄する破棄手段M5とを有する。
【0006】
このように、始動後すぐに得た動荷重初期値に対する現在の動荷重値の偏差からタイヤ空気圧を推定するため、初期化スイッチの操作の必要なく始動時の荷重変動の影響を受けることなくタイヤ空気圧を推定でき、誤推定を防止できる。また、タイヤ空気圧の異常判定後、タイヤ空気圧の調整なくして次の始動を行ったときに保存されている動荷重初期値と現在の動荷重値との偏差からタイヤ空気圧の異常を誤りなく判定でき、上記タイヤ空気圧の調整がなされて次の始動を行ったときは保存されている動荷重初期値が破棄されて新たな動荷重初期値が得られ、タイヤ空気圧を誤りなく推定できる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載のタイヤ空気圧推定装置において、
タイヤ空気圧の異常判定時に偏差の符号を保存し、前記動荷重初期値に対する現在の動荷重値の偏差の符号が、保存されている偏差の符号と異なるときに、タイヤ空気圧の調整が行われたと判定する。
これによって、タイヤ空気圧の異常判定後、タイヤ空気圧の調整があったことを簡単に判定することができる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載のタイヤ空気圧推定装置において、
前記破棄手段は、前記回転検出信号から車輪の力学モデルに基づいてタイヤ空気圧を推定するオブザーバからタイヤ空気圧の調整が行われたか否かを通知される。
これによって、タイヤ空気圧の異常判定後、タイヤ空気圧の調整があったことを、タイヤ空気圧の推定精度の高いオブザーバからの通知によって高精度に判定することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図2は本発明装置の一実施例の概略構成図を示す。同図中、左右前輪11,12及び左右後輪13,14夫々には回転検出手段M1としての車輪速センサ21,22,23,24夫々が設けられており、この車輪速センサ21〜24夫々で検出した4輪夫々の車輪速パルスは電子制御回路(ECU)25及びオブザーバ26に供給される。また、ECU25には警報器30が接続されている。
【0010】
ECU25は図3に示す如く、中央処理装置(CPU)40と、リードオンリメモリ(ROM)42と、揮発性メモリであるランダムアクセスメモリ(RAM)44と、入力ポート回路46と、出力ポート回路48と、通信回路49と、不揮発性メモリであるエレクトリックイレーザブルプログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)50とを有し、これらは双方向性のバス52により互いに接続されている。
【0011】
入力ポート回路46には車輪速センサ21〜24夫々で検出された車輪速パルスが入力される。通信回路49にはオブザーバ26よりメッセージが供給される。出力ポート回路48には警報器30が接続されている。
まず、オブザーバ26について説明する。
オブザーバ26は、車輪の図4に示すモデルに基づいて構成されている。車輪70を、慣性モーメントJR のリム側部72と慣性モーメントJB のベルト側部74とがばね定数Kのねじりばね76により接続されたものとしてモデル化すれば、(1)〜(3)の状態方程式が成立し、これによって線形システムが構成される。
【0012】
Figure 0003695884
ただし、
ωR :リム側部72の角速度
ωR ′:リム側部72の角加速度
ωB :ベルト側部74の角速度
ωB ′:ベルト側部74の角加速度
θRB :リム側部72とベルト側部74とのねじり角
1 :駆動・制動トルク
d :路面からの外乱トルク
なお、実際にはリム側部72とベルト側部74との間にはダンパが存在するが、その影響は比較的小さいため、本実施例においてはその存在が無視されている。
【0013】
上記状態方程式をベクトルおよび行列を用いて表わせば(4)式となる。
【0014】
【数1】
Figure 0003695884
【0015】
ここで、タイヤ78の空気圧が変化し、ねじりばね76のばね定数がKからK+ΔKに変化したときの車輪70の運動は(5)式で表わされる。
【0016】
【数2】
Figure 0003695884
【0017】
すなわち、ばね定数KがΔKだけ変化することは正常なタイヤ78に(5)式の右辺の最終項で表わされる外乱が加えられるのと等価である。この外乱にはばね定数Kの変化量ΔKの情報が含まれており、かつ、ばね定数Kはタイヤ78の空気圧に応じて変化するので、この外乱を推定することによってタイヤの空気圧の変化量を推定することができる。この外乱の推定にオブザーバの手法を用いるのであり、いま路面からのトルクTd をも外乱として扱うことにすれば、推定すべき外乱wは(6)式で表わされる。
【0018】
【数3】
Figure 0003695884
【0019】
しかし、理論上、外乱〔w〕の中の一つの要素しか推定することができないため、第2要素であるw2 を推定することとする。外乱w2 を(7)式で定義すれば、車輪70の状態方程式は(8)式のようになるため、この(8)式に基づいてオブザーバを構成する。
2 =(−1/JB )Td +(ΔK/JB )θRB ・・・(7)
【0020】
【数4】
Figure 0003695884
【0021】
オブザーバは外乱をシステムの状態変数の一つとして推定するものである。そこで、(8)式の外乱w2 をシステムの状態に含めるために、推定すべき外乱のダイナミクスを(10)式で近似する。
2 ′=0 ・・・(9)
これは連続して変化する外乱を段階状に近似(零次近似)することを意味し、オブザーバの外乱推定速度を推定すべき外乱の変化に比べて十分速くすれば、この近似は十分に許容される。(9)式より、外乱w2 をシステムの状態に含めると(10)式の拡張系が構成される。
【0022】
【数5】
Figure 0003695884
【0023】
(10)式において、[wB θRB2 T が検出することができない状態となる。従って、このシステムに基づいてオブザーバを構成すれば、外乱w2 と元々測定できない状態変数ωB ,θRBとを推定することができる。
記述を簡単にするために、(10)式のベクトルおよび行列を分解して次のように表わすこととする。
【0024】
【数6】
Figure 0003695884
【0025】
このとき、状態[Z]=[ωB θRB2 T を推定する最小次元オブザーバの構成は(11)式で表わされる。
[Zp ′]=[A21][Xa ]+[A22][Zp ]+[B2 ][u]+[G]{[Xa ′]−([A11][Xa ]+[A12][Zp ]+[B1 ][u])}=([A21]−[G][A11])[Xa ]+([A22]−[G][A12])[Zp ]+[G][Xa ′]+([B2 ]−[G][B1 ])[u] ・・・(11)
ただし、
[Zp ]:[Z]の推定値
[Zp ′]:推定値[Zp ]の変化率
[G] :オブザーバの推定速度を決めるゲイン
また、真値[Z]と推定値[Zp ]との誤差[e]を[e]=[Z]−[Zp ]とおき、誤差[e]の変化率を[e′]とすると、(12)式の関係を得る。
【0026】
[e′]=([A22]−[G][A12])[e] ・・・(12)
これはオブザーバの推定特性を表わしており、行列([A22]−[G][A12])の固有値がすなわちオブザーバの極となる。従って、この固有値がs平面の左半面において原点から離れるほどオブザーバの推定速度が速くなる。オブザーバゲイン[G]は希望の推定速度になるように決定すればよい。
【0027】
なお、以上は、外乱w2 が前記(7)式、すなわちw2 =(1/JB )Td +(ΔK/JB )θRBで表わされるものとして、オブザーバのうち、ねじりばね76のばね定数KがΔK変化した場合の外乱w2 を推定する部分の構成を説明したが、オブザーバの、ベルト側部74の慣性モーメントJB がJB +ΔJB に変化した場合、ならびにリム側部72の慣性モーメントJR がJR +ΔJR に変化した場合の外乱をそれぞれ推定する部分も同様にして構成することができる。
【0028】
以上のようにして車輪70の回転速度vからタイヤ半径Rを考慮して演算された角速度ωR を入力として、ねじりばね76のばね定数KがΔK変化した場合の外乱w2 、ベルト側部74の慣性モーメントJB がΔJB 変化した場合の外乱w2 、およびリム側部72の慣性モーメントJR がΔJR 変化した場合の外乱w1 が推定され、外乱推定値w2p,w2p1pが取得されるが、それら外乱と共に、検出が不可能であるベルト側部74の角速度ωB 、リム側部一ベルト側部間のねじり角θRBも推定され、それぞれ推定値ωBp,θRBp が取得される。
【0029】
この後、前処理部によって検出されたリム側部72の角速度ωR と推定されベルト側部74の角速度推定値ωBpとから角加速度ωR ′と角加速度推定値ωBp′とが求められるのである。そして、上記ωR ,ωBp,ωR ′,ωBp′夫々についてフィルタリングを行い、タイヤ振動の共振周波数付近の周波数帯域(例えば周波数20Hz〜50Hz)の成分だけを取り出す。
【0030】
上記外乱w2p,w2p,w1p,角速度ωR ,ωBp,角加速度ωR ′,ωBp′、ねじり角θRBp 等を用いて相関演算及び正規化が行われて、ねじりばね76のばね定数Kの変化量ΔK,リム側部72の慣性モーメントJR の変化量ΔJR ,ベルト側部74の慣性モーメントJB の変化量ΔJB 等が求められる。
この後、判定処理で変化量ΔKが基準値ΔK0 と比較される。変化量ΔKが負の値である基準値ΔK0 より小さい場合にはタイヤ78の空気圧が異常に低いと判定されて、ECU25に知らされる。なお、変化量ΔKと空気圧変化量ΔPとの関係が空気圧変化テーブルとして予め決められており、その関係に従って今回の変化量ΔKに対応する空気圧変化量ΔPが取得される。同様に、変化量ΔJB が正の値である基準値ΔJB0より大きいか否かが判定され、判定がYESであれば、タイヤ76が異物をかみ込んだことがECU25に知らされる。また、変化量ΔJB が基準値−ΔJB0より小さいか否かが判定され、判定がYESであれば、タイヤ78の摩耗が許容限度に達して交換が必要であることがECU25に知らされる。そして、上記2つの判定の結果がいずれもNOであった場合には、タイヤ78の慣性モーメントJB に大きな変化はなく、タイヤ空気圧が正常と判定され、ECU25に知らされる。
【0031】
図5はECU25のCPU40が実行するタイヤ空気圧推定処理の一実施例のフローチャートを示す。この処理は、車両のイグニッションスイッチが投入されると開始される。同図中、ステップS10では動荷重初期値β0がEEPROM50に保存されているかどうかを判別する。ここで、動荷重初期値β0が保存されていなければステップS12で動荷重初期値β0を算出し、次のステップS14で動荷重値βave を算出する。
【0032】
ここで、動荷重初期値β0及び動荷重値βave は次のようにして演算する。車輪速センサ21〜24夫々で検出した車輪速パルスをカウンタpfl,pfr,prl,prrで各別にカウントする。そして例えばカウンタpflのカウント値が所定値(例えば30000)を越えたとき(13)式で動荷重βを計算する。
【0033】
β=pfr−pfl−prr+prl ・・・(13)
動荷重初期値β0及び動荷重値βave は最新の所定回(例えば数回)分の動荷重βの平均値である。ここで、前輪の左右差と後輪の左右差である動荷重βについて考えると、4輪11〜14夫々のタイヤ空気圧が正常で各輪のタイヤ半径が略同一であると、pfr−pfl≒0,prr−prl≒0となりβ≒0となる。また、例えば前輪の左右いずれかがパンクして、そのタイヤ半径が小さくなれば、pfr−pfl=a,prr−prl=0となりβ=aとなる。
【0034】
上記のステップS12では動荷重初期値β0を算出するものの、β0はRAM44に記憶するだけでEEPROM50への保存は行わない。ステップS14の実行後、ステップS16に進んで動荷重によるタイヤ空気圧低下の判別を次式により行う。
|β0−βave |>βTH ・・・(14)
上記のβTHは警報しきい値であり、例えば数100程度の値である。ここで|β0−βave |≦βTHの場合は4輪全てのタイヤ空気圧が正常としてステップS14に進む。一方、|β0−βave |>βTHの場合はいずれかのタイヤ空気圧が異常としてステップS18に進む。ステップS18ではステップS12で算出した動荷重初期値β0をEEPROM50に書き込んで保存する。次にステップS20でβ0−βave の符号だけを取り出してEEPROM50に書き込んで保存し、ステップS21で警報器30からタイヤ空気圧異常の警報を発してステップS14に進む。
【0035】
一方、ステップS10で動荷重初期値β0が保存されている場合にはステップS22で動荷重値βave を算出する。次にステップS24でオブザーバ26からタイヤ空気圧正常のメッセージがあるか否かを判別する。ここでオブザーバ26からタイヤ空気圧異常のメッセージがある場合にはステップS26に進む。ステップS26ではEEPROM50から動荷重初期値β0を読み出してβ0−βave の符号を求め、この符号がEEPROM50から読み出した保存の符号と異なっているか、つまり符号が反転しているか否かを判別する。
【0036】
ここで、前回の運転時に例えば右前輪のタイヤ空気圧が低下してタイヤ空気圧異常の判定がなされ、動荷重初期値β0及びβ0−βave の符号(例えば「負」)が保存され、その後イグニッションスイッチをオフとし、次にイグニッションスイッチをオンとして運転を開始した場合について考える。イグニッションオフ後に上記右前輪のタイヤに空気を補充してこの右前輪のタイヤ空気圧が他の3輪のタイヤ空気圧より高くなると、β0−βave の符号は反転する(この場合、符号は「正」)。つまり、このような状況でβ0−βave の符号が反転したときはタイヤ空気圧の調整が行われたとしてステップS28に進む。オブザーバ26からタイヤ空気圧正常のメッセージがあったときもタイヤ空気圧の調整が行われたとしてステップS28に進む。
【0037】
ステップS28ではEEPROM50に保存していたβ0及びβ0−βave の符号をクリアする。次にステップS29で動荷重初期値β0を算出してステップS30に進む。一方、オブザーバ26からタイヤ空気圧異常のメッセージがあり、かつ、β0−βave の符号がEEPROM50に保存されているβ0−βave の符号と同一の場合には、タイヤ空気圧の調整がされてないためEEPROM50の保存β0及びβ0−βave の符号をクリアすることなくステップS30に進む。
【0038】
ステップS30では動荷重によるタイヤ空気圧低下の判別を(14)式により行う。ここで|β0−βave |≦βTHの場合は4輪全てのタイヤ空気圧が正常としてステップS10に進む。一方、|β0−βave |>βTHの場合はいずれかのタイヤ空気圧が異常としてステップS32に進む。ステップS32ではEEPROM50から読み出した、又はステップS29で算出した動荷重初期値β0をEEPROM50に書き込んで保存する。次にステップS34でβ0−βave の符号だけを取り出してEEPROM50に書き込んで保存し、ステップS36で警報器30からタイヤ空気圧異常の警報を発してステップS10に進む。
【0039】
上記のステップS14,S22が動荷重算出手段M2に対応し、ステップS16,S30が判定手段M3に対応し、ステップS18,S20,S32,S34が保存手段M4に対応し、ステップS24,S26,S28が破棄手段M5に対応する。
このように、始動後すぐに得た動荷重初期値に対する現在の動荷重値の偏差からタイヤ空気圧を推定するため、初期化スイッチの操作の必要なく始動時の荷重変動の影響を受けることなくタイヤ空気圧を推定でき、誤推定を防止できる。また、タイヤ空気圧の異常があると、そのときの動荷重初期値を保存し、次の始動後は保存されている動荷重初期値に対する現在の動荷重値の偏差からタイヤ空気圧を推定し、かつタイヤ空気圧が正常であれば保存されている動荷重初期値を破棄するため、タイヤ空気圧の異常判定後、タイヤ空気圧の調整なくして次の始動を行ったときに保存されている動荷重初期値と現在の動荷重値との偏差からタイヤ空気圧の異常を誤りなく判定でき、上記タイヤ空気圧の調整がなされて次の始動を行ったときは保存されている動荷重初期値が破棄されて新たな動荷重初期値が得られ、タイヤ空気圧を誤りなく推定できる。
【0040】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1に記載の発明によれば、始動後すぐに得た動荷重初期値に対する現在の動荷重値の偏差からタイヤ空気圧を推定するため、初期化スイッチの操作の必要なく始動時の荷重変動の影響を受けることなくタイヤ空気圧を推定でき、誤推定を防止できる。また、タイヤ空気圧の異常判定後、タイヤ空気圧の調整なくして次の始動を行ったときに保存されている動荷重初期値と現在の動荷重値との偏差からタイヤ空気圧の異常を誤りなく判定でき、上記タイヤ空気圧の調整がなされて次の始動を行ったときは保存されている動荷重初期値が破棄されて新たな動荷重初期値が得られ、タイヤ空気圧を誤りなく推定できる。
【0042】
また、請求項2に記載の発明によれば、タイヤ空気圧の異常判定後、タイヤ空気圧の調整があったことを簡単に判定することができる。
【0043】
また、請求項3に記載の発明によれば、タイヤ空気圧の異常判定後、タイヤ空気圧の調整があったことを、タイヤ空気圧の推定精度の高いオブザーバからの通知によって高精度に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の概略構成図である。
【図3】ECUのブロック図である。
【図4】車輪の力学モデルを示す図である。
【図5】タイヤ空気圧警報処理のフローチャートである。
【符号の説明】
11〜14 車輪
21〜24 車輪速センサ
25 ECU
26 オブザーバ
30 警報器
40 CPU
42 ROM
44 RAM
46 入力ポート回路
48 出力ポート回路
49 通信回路
70 車輪
72 リム側部
74 ベルト側部
76 ねじりばね
78 タイヤ
M1 回転検出手段
M2 動荷重算出手段
M3 判定手段
M4 保存手段
M5 破棄手段

Claims (3)

  1. 車両の各輪の回転を検出する回転検出手段と、
    上記回転検出手段で得た各輪の回転検出信号から上記各輪のタイヤ半径のばらつきに対応する動荷重を算出する動荷重算出手段と、
    動荷重初期値を保存する保存手段と、
    上記保存手段に動荷重初期値が保存されていない場合には、始動後の車輪速データを基に演算した動荷重初期値に対する現在の動荷重値の偏差から、上記保存手段に動荷重初期値が保存されている場合には、保存されている動荷重初期値に対する現在の動荷重値の偏差からタイヤ空気圧が異常か否かを判定する判定手段と、
    上記動荷重初期値が保存されているときタイヤ空気圧の調整が行われたか否かを判定し、調整が行われたと判定した場合に上記保存手段に保存されている動荷重初期値を破棄する破棄手段とを有することを特徴とするタイヤ空気圧推定装置。
  2. 請求項1記載のタイヤ空気圧推定装置において、
    タイヤ空気圧の異常判定時に偏差の符号を保存し、前記動荷重初期値に対する現在の動荷重値の偏差の符号が、保存されている偏差の符号と異なるときに、タイヤ空気圧の調整が行われたと判定することを特徴とするタイヤ空気圧推定装置。
  3. 請求項1又は2記載のタイヤ空気圧推定装置において、
    前記破棄手段は、前記回転検出信号から車輪の力学モデルに基づいてタイヤ空気圧を推定するオブザーバからタイヤ空気圧の調整が行われたか否かを通知されることを特徴とするタイヤ空気圧推定装置。
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