JP3695360B2 - フーリエ変換赤外分光光度計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフーリエ変換赤外分光光度計に関する。
【0002】
【従来の技術】
フーリエ変換赤外分光光度計(以下「FTIR」と略す)では、固定鏡及び移動鏡を含むマイケルソン型干渉計により時間的に振幅が変動する干渉波を生成し、これを試料に照射してその透過光又は反射光をインターフェログラムとして検出する。そして、これをフーリエ変換することにより、横軸に波数、縦軸に強度(吸光度又は透過率など)をとった吸収スペクトルを得る。
【0003】
FTIRでは一回(一周期)の移動鏡の往復動によって所定の波長範囲全てに亘る吸収スペクトルを取得することができるが、これではS/N比が低いため、インターフェログラムの段階で多数回の移動鏡の往復動に対するデータの積算を行い、積算されたデータに対してフーリエ変換を実行してS/N比の高い吸収スペクトルを算出するのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、FTIRにおいては次のような場合にインターフェログラムに歪みが生じる可能性がある。
(1) 装置の電源を投入した後、光源の温度が変化し、その発光輝度が未だ充分に安定状態に達していないとき
(2) 分析対象の試料を試料室にセットした直後で、測定を開始してから検出器(焦電検出器など)の出力が未だ充分に安定状態に達していないとき
(3) 装置に一時的に強い衝撃が加わり、干渉計の動作に乱れが生じたとき
(4) 回路系に電気的ノイズが一時的に加わり、インターフェログラムにノイズが重畳したとき
【0005】
このような様々な要因によって良好でないインターフェログラムが生じても、従来のFTIRではそのままデータの積算が行われるため、最終的な積算波形データに不良要素が加わることになる。そのため、吸収スペクトルにノイズが重畳したり、ベースラインが変動したり、或いはピークが微分形状に変形したりすることがある。このような場合、再測定を行うか、或いは装置が安定状態になるまで待機する必要がある。特にFTIRの場合には、フーリエ変換演算に時間を要するため一回の分析を行うための所要時間が比較的長く、再測定を行うことになると分析効率を大きく損ねる。また、試料の種類等に依っては再測定が不可能な場合もあり得る。
【0006】
本発明は上記問題を解決するために成されたものであり、その主たる目的とするところは、上記各種要因によるインターフェログラムの歪みやノイズの重畳の影響を排除し、ひいては信頼性の高い吸収スペクトルを取得することができるフーリエ変換赤外分光光度計を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために成された本発明は、干渉波形を繰り返し測定し、それを積算することによって積算波形データを求め、該積算波形データをフーリエ変換して吸収スペクトルを取得するフーリエ変換赤外分光光度計において、
a)繰り返し測定の中で、或る1回の測定により得られた第1の干渉波形とそれに時間的に連続して測定された1乃至複数の第2の干渉波形とについての波形の中央部付近での波形形状の相似度を判定するとともに、該第1及び第2の干渉波形の端部側でのノイズ量を判定することにより、前記第1の干渉波形の信頼性を判定するという判定処理を、前記第1の干渉波形とする干渉波形を時間的にずらしながら繰り返し実行する干渉波形判定手段と、
b)該干渉波形判定手段により信頼性が高いと判断された干渉波形を、繰り返し測定に伴って順次積算する波形積算手段と、
c)該波形積算手段によって積算された積算波形データに基づいて吸収スペクトルを算出するスペクトル算出手段と、
を備えることを特徴としている。
【0008】
すなわち、この発明に係るフーリエ変換赤外分光光度計は、繰り返し測定によって得られた干渉波形を無条件に全て積算するのではなく、その干渉波形の形状判定を行いそれが良好であると判定されたもののみを選択して積算し、不良であると判定された干渉波形は積算に用いることなく廃棄する。具体的には、着目した干渉波形と、それと時間的に連続して測定された1乃至複数の参照する干渉波形との形状を比較する際に、波形の中央部付近での波形形状の相似度を判定するとともに、波形の端部側でのノイズ量を判定する。例えば、それら複数のパラメータに関する比較指標値を統合して1つの指標値を求め、この指標値を予め定めた閾値と比較することによって着目した干渉波形の良否を判定する構成とすることができる。
【0009】
本発明では、時間的に直近の時点で測定された干渉波形同士の形状の比較が行われるので、特に光源の輝度変動や検出器の出力変動など、時間経過に伴って安定状態に向かって徐々に変動する要因に対して、より安定状態に近い(つまり過去の干渉波形は安定状態から遠い)干渉波形を利用した良否判定が行える。したがって、干渉波形の良否判定をより適切に行うことができる。
【0010】
【発明の効果】
本発明に係るフーリエ変換赤外分光光度計によれば、干渉波形を積算する以前に信頼性の乏しい干渉波形を排除しているので、積算波形データの信頼性が非常に高まり、正確な吸収スペクトルを取得することができる。したがって、測定途中で一時的に機械的外乱や電気的ノイズが加わった場合でも、測定をやり直すことなく信頼性の高い結果を得ることができる。そのため、再測定の手間が不要になるとともに、一度しか測定できないような試料でも安心して測定が行える。
【0011】
更にまた、本発明に係るフーリエ変換赤外分光光度計によれば、次のような測定が可能となる。すなわち、吸収スペクトルが時間的に変動する不安定な試料を測定する場合、干渉波形が良好でないと判定され続けている間はその干渉波形は積算されないことになるから、試料の状態が安定して初めて積算が開始されることになる。したがって、吸収スペクトルが変動している期間の不安定な状態を除外した結果を得ることができる。また同様に、試料を設置する試料室内部の水蒸気量や二酸化炭素量などの測定環境が不安定である場合には、その変動が解消されて初めて測定が開始されるため、例えば試料室から水蒸気や二酸化炭素のパージを行っているような場合には、水蒸気や二酸化炭素が適宜除去されると同時に自動的に測定を開始させることが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例によるFTIRについて図面を参照して説明する。図1は本FTIRの要部の構成図、図2は図1中のデータ処理部30の要部の機能ブロック図である。
【0013】
図1において、主干渉計は、赤外光源11、集光鏡12、コリメータ鏡13、ビームスプリッタ14、固定鏡15、移動鏡16等から構成され、スペクトル測定を行うための干渉赤外光を発生させる。すなわち、赤外光源11から出射された赤外光は、集光鏡12、コリメータ鏡13を介してビームスプリッタ14に照射され、ここで固定鏡15及び移動鏡16の二方向に分割される。固定鏡15及び移動鏡16にてそれぞれ反射した光はビームスプリッタ14によって再び合一され、放物面鏡21へ向かう光路に送られる。このとき、移動鏡16は前後(図1中の矢印Mの方向)に往復動しているため、合一された光は時間的に振幅が変動する干渉光(インターフェログラム)となる。放物面鏡21にて集光された光は試料室22内に照射され、試料室22に配置された試料23を通過した光は楕円面鏡24により赤外光検出器25へ集光される。
【0014】
一方、コントロール干渉計は、レーザ光源17、レーザ用ミラー18、ビームスプリッタ14、固定鏡15、移動鏡16等から構成され、干渉縞信号を得るためのレーザ干渉光を発生させる。すなわち、レーザ光源17から出射された光はレーザ用ミラー18を介してビームスプリッタ14に照射され、上記赤外光と同様に干渉光となって放物面鏡21の方向へ送られる。このレーザ干渉光は非常に小さな径の光束となって進行するため、光路中に挿入されたレーザ用ミラー19により反射されてレーザ検出器20に導入される。
【0015】
なお、上記主干渉計を中心とする光学部品は気密室10内に配置されており、気密室10内は湿度がコントロールされている。これは、主として、潮解性を有するKBrを基板とするビームスプリッタ14を保護するためである。
【0016】
レーザ検出器20の受光信号、つまりレーザ光干渉縞信号は信号生成部29に入力され、ここで赤外干渉光に対する受光信号をサンプリングするためのパルス信号が生成される。なお、このレーザ光干渉縞信号は安定した移動鏡の摺動制御を行うためにも利用される。赤外光検出器25で得られた受光信号はアンプ26で増幅され、サンプルホールド回路(S/H)27にて上記パルス信号によるタイミングでサンプリングされた後にA/D変換器(A/D)28によりデジタルデータに変換される。データ処理部30では、このデータに対して後述のような処理を実行した後にフーリエ変換演算を行って吸収スペクトルを作成する。
【0017】
データ処理部30は専用のデータ処理装置の構成とすることもできるが、一般的には、その実体は専用の処理ソフトウエアをインストールしたパーソナルコンピュータであって、各種の入力操作を行うためのキーボードやポインティングデバイス(マウスなど)による入力部40や測定結果等を表示するためのモニタ41が接続されている。
【0018】
このデータ処理部30にあっては、図2に示すように、図1中のA/D変換器28の出力に接続されるデータバス31に、第1メモリ32、第2メモリ33、積算用メモリ34、積算処理部35、指標値算出部36が接続されており、指標値算出部36の出力である指標値は指標値判定部37へ与えられ、指標値判定部37は閾値メモリ38に格納されている閾値と指標値との大小関係を判定してその結果を積算制御部39へと出力する。積算制御部39は干渉波形データの積算に関して、データバス31を介するデータの読み出し・書き込みや、そのほかの動作を制御している。
【0019】
第1メモリ32、第2メモリ33及び積算用メモリ34はそれぞれ、移動鏡16の1往復動に対応する1回の測定で得られる数のサンプルから成る干渉波形データを格納する記憶容量を有する。例えば、1回の測定では干渉波形を1000〜10000点のサンプルで構成するものとすることができる。なお、各メモリ32,33,34,38はそれぞれ独立でなく、同一メモリ内の異なる記憶領域を利用したものであってもよいことは言うまでもない。
【0020】
このFTIRでは、閾値メモリ38に格納する判定閾値を予め求めておく必要がある。本実施例のFTIRでは、閾値測定モードの実行指示のボタンを機能的に有しており、このボタン操作に応じて自動的に必要な測定を行って判定閾値の新規登録又は更新を行うようにしている。
【0021】
まず、図4のフローチャートに従って閾値測定モードの動作を説明する。オペレータは、赤外光源11の点灯開始から所定時間が経過して光源輝度が充分に安定し、且つ赤外光検出器25の出力も充分に安定したと想定できる状態において、試料を試料室22内に設置せずに(つまりブランク測定)、入力部40より閾値測定モードの実行指示のボタンを操作する(ステップS1)。図示しない制御部はこの操作を受けて閾値測定モード処理を開始し、連続的に5回の測定を実行して5本の干渉波形を構成するデータを取得する。ここで、5本の干渉波形をIFG1〜IFG5と呼ぶ(ステップS2)。赤外光検出器25により検出される1本の干渉波形は例えば図3(a)に示すような形状となり、これを所定時間間隔でサンプリングすると図3(b)に示すようになる。
【0022】
次に、この5本の干渉波形データIFG1〜IFG5を利用して平均的なノイズ量Ntを算出する(ステップS3)。ノイズ量Nは干渉波形に重畳しているノイズ量を評価する指標値であって、常時同じ領域での計算を行うために、ここでは最低分解が16cm-1である干渉波形の一方の端部16点のデータ(図3(b)参照)を用いる。すなわち、各干渉波形IFG1〜IFG5の一方の端部の16点のデータを取り出してその全体の平均値を算出し、その平均値から先の各点のデータを減じてこれをノイズと看做し、更に5本の干渉波形のノイズの2乗平均の平方根つまりrms値の平均値を計算して、これをノイズ量Ntとする。
【0023】
次に、上記5本の干渉波形データIFG1〜IFG5を利用して時間的に隣接する干渉波形の平均的な相似度Stを算出する(ステップS4)。相似度Sは干渉波形の形状変化を評価する指標値であって、2つの干渉波形の形状変化が小さいほど相似度Sは小さくなる。そこで、吸収スペクトルの概略的な形状を大きく左右する中央部(センターバースト)付近の16点のデータ(図3(b)参照)を用いることとする。すなわち、各干渉波形IFG1〜IFG5の中央(センターバースト)16点のデータについて時間的に隣接する干渉波形の同位置のデータとの差分を計算し、隣接する2本の干渉波形間毎に(全部で4種類)2乗平均の平方根つまりrms値を算出し、その平均値を計算してこれを相似度Stとする。
【0024】
このようにしてNt及びStを求めたならば、次の計算式に基づき判定閾値Etを求める(ステップS5)。
Et=√(Nt2+St2 )
ノイズ量N及び相似度Sのいずれも小さいほど好ましいから、この判定閾値Etはその値が小さいほど干渉波形の形状が良好であることを示すものである。この判定閾値Etは閾値メモリ38に格納される(ステップS6)。
【0025】
なお、この判定閾値Etは後述のような試料測定時に干渉波形の形状の良否を判定するために重要な基準値である。干渉波形のノイズ量Nや相似度Sはその装置固有の状態の影響を受けるとともに、長期間に亘る経時変化等の影響も受ける。したがって、判定閾値はオペレータが必要と認めるときにいつでも再測定により更新することができる。
【0026】
次に、通常の測定モードでの本装置の動作を図5のフローチャートに従って説明する。測定の実行に先立ち、オペレータは干渉波形の積算処理において不良波形の除外処理を実行するか否かを入力部40により選択指示する。ここで不良波形の除外処理を実行しない旨の選択を行った場合には、従来と同様に、不良波形を含め時間経過に伴って順次測定された全ての干渉波形を積算して積算波形データを求めることになる。
【0027】
測定の開始が指示されると移動鏡16を所定周期で往復動させ、移動鏡16が1往復動する期間に干渉波形が発生する(ステップS11)。積算制御部39の制御の下に、最初の測定で得られた干渉波形データはデータバス31を介して第1メモリ32に格納される。また、それに引き続く2回目の測定で得られた干渉波形データは第2メモリ33に格納される(ステップS12)。
【0028】
不良波形除外処理の実行が設定されている場合には(ステップS13で「Y」)、第2メモリ33に干渉波形データが格納された後、次のようにして第1メモリ32に格納された干渉波形の良否判定が行われる。すなわち、第1メモリ32、第2メモリ33からそれぞれデータが読み出されて指標値算出部36へと送られる。指標値算出部36ではまず両メモリ32,33から読み込まれた2つの干渉波形データの端部16点のデータに基づいてその全体の平均値を算出し、その平均値から各点のデータを減じてこれをノイズと看做し、それらのrms値の平均値を計算することによりノイズ量Nを求める(ステップS14)。次いで、上記2つの干渉波形データについてセンターバーストの16点のデータのそれぞれの差分を計算し、それらのrms値を算出してその平均値を計算することにより相似度Sを求める(ステップS15)。
【0029】
このようにしてN及びSを求めたならば、次の計算式に基づき指標値Eを求める(ステップS16)。上述したように、指標値Eはその値が小さいほど干渉波形の形状が良好であることを示している。
E=√(N2+S2 )
算出された指標値Eは指標値判定部37へと送られ、指標値判定部37ではこの指標値Eを閾値メモリ38に格納されている判定閾値Etと比較し(ステップS17)、判定閾値Et以下である場合には干渉波形が良好であると判断する。積算制御部39は干渉波形が良好である旨の判定結果を受けると、積算用メモリ34から読み出した積算波形データと第1メモリ32に格納されている干渉波形データとを積算処理部35へ送り、対応する各時点毎にそれぞれ加算されたデータを再度積算用メモリ34に書き込む(ステップS18)。更に、第2メモリ33に格納されている干渉波形データを第1メモリ32へと移し、第2メモリ33へ次の測定による干渉波形データを書き込むための準備を整える(ステップS19)。
【0030】
一方、指標値判定部37は、指標値Eが判定閾値Etを越えている場合には干渉波形が不良であって、積算するには不適当であると判断する。このときには、上記ステップS18の積算処理は実行せずに、上記ステップS19における第2メモリ33から第1メモリ32への干渉波形データの移し替えのみを行う。そして、所定回数の測定が実行された等、予め決められた条件での測定が終了したか否かを判定し(ステップS20)、終了していなければ測定を継続して第2メモリ33への干渉波形データの取り込みを行い(ステップS21)、ステップS13へと戻る。所定の処理が終了したならばデータの取り込みを終了し、引き続いて積算用メモリ34に記憶している積算データを用いてフーリエ変換演算を実行する。なお、不良波形除外処理の実行が設定されていない場合には、ステップS13からS18へと飛び、無条件に積算処理を行えばよい。
【0031】
ここで、各種の誤差要因による上記指標値Eの状態変化について述べる。
(1) 赤外光源11の温度変化によりその輝度が未だ充分に安定していない状態では、特に干渉波形のセンターバースト付近での時間的変化が顕著になるため、相似度Sが大きくなる(つまり相似しない)。これにより、指標値Eは大きくなり干渉波形が不良であると判定される可能性が高い。
(2) 測定開始直後で赤外光検出器25の出力が未だ充分に安定していない状態では、同じく干渉波形のセンターバースト付近での時間的変化が顕著になるため、相似度Sが大きくなる。これにより、指標値Eは大きくなり干渉波形が不良であると判定される可能性が高い。
【0032】
(3) 一時的衝撃などにより干渉計の動作に乱れが生じた場合には、干渉波形にノイズが重畳しノイズ量Nが増加する。また、場合によっては相似度Sも大きくなる。これにより、指標値Eは大きくなり干渉波形が不良であると判定される可能性が高い。
(4) 電気的なノイズが一時的に加わった場合には、同様に干渉波形にノイズが重畳しノイズ量Nが増加する。また、場合によっては相似度Sも大きくなる。これにより、指標値Eは大きくなり干渉波形が不良であると判定される可能性が高い。
【0033】
すなわち、上記2つのパラメータを利用することによって、各種の変動要因に対して不良の干渉波形を確実に見つけ出して積算干渉波形から除外することができる。したがって、フーリエ変換演算後の吸収スペクトルの精度が高まる。
【0034】
なお、上記実施形態は本発明の一例であって、本発明の趣旨の範囲で適宜に修正や変更を行えることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態であるFTIRの要部の構成図。
【図2】 図1中のデータ処理部における要部の機能ブロック図。
【図3】 本実施形態によるFTIRの動作を説明するための波形図。
【図4】 本実施形態によるFTIRにおける閾値測定モードの動作を示すフローチャート。
【図5】 本実施形態によるFTIRにおける通常測定時の干渉波形データ積算処理の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
10…気密室
11…赤外光源
12…集光鏡
13…コリメータ鏡
14…ビームスプリッタ
15…固定鏡
16…移動鏡
17…レーザ光源
18,19…レーザ用ミラー
20…レーザ検出器
21…放物面鏡
22…試料室
23…試料
24…楕円面鏡
25…赤外光検出器
26…アンプ
27…サンプルホールド回路
28…A/D変換器
29…信号生成部
30…データ処理部
31…データバス
32…第1メモリ
33…第2メモリ
34…積算用メモリ
35…積算処理部
36…指標値算出部
37…指標値判定部
38…閾値メモリ
39…積算制御部
40…入力部
41…モニタ

Claims (1)

  1. 干渉波形を繰り返し測定し、それを積算することによって積算波形データを求め、該積算波形データをフーリエ変換して吸収スペクトルを取得するフーリエ変換赤外分光光度計において、
    a)繰り返し測定の中で、或る1回の測定により得られた第1の干渉波形とそれに時間的に連続して測定された1乃至複数の第2の干渉波形とについての波形の中央部付近での波形形状の相似度を判定するとともに、該第1及び第2の干渉波形の端部側でのノイズ量を判定することにより、前記第1の干渉波形の信頼性を判定するという判定処理を、前記第1の干渉波形とする干渉波形を時間的にずらしながら繰り返し実行する干渉波形判定手段と、
    b)該干渉波形判定手段により信頼性が高いと判断された干渉波形を、繰り返し測定に伴って順次積算する波形積算手段と、
    c)該波形積算手段によって積算された積算波形データに基づいて吸収スペクトルを算出するスペクトル算出手段と、
    を備えることを特徴とするフーリエ変換赤外分光光度計。
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