JP3688626B2 - 貨物自動車におけるテールゲートリフト - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、トラック等の貨物自動車に取り付けられて、荷台に荷物を積み降ろしするときに使用されるテールゲートリフトに係り、特にシャシフレームで支持された一対のメインアームの回動作動によってテールゲートを昇降せしめると共に、テールゲートを上昇位置で立ち上げてコンテナ等の後面に沿わせて収容するようにしたテールゲートリフトに関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、トラック等の貨物自動車においては、シャシフレームに架装されたコンテナ等への積み降ろし作業の簡便化を図るために、荷台の後部に昇降自在なテールゲート(テーブルまたはプラットフォーム等称されるものを含む。以下、同じ。)を備えたテールゲートリフトが用いられている。また、かかるテールゲートリフトの一種として、貨物自動車のシャシフレームの後部で車幅方向に延びる回動中心軸から車両後方に向かって延び出して配設されて該回動中心軸回りで回動可能に支持された左右一対のメインアームの先端部分にプレート状のテールゲートを取り付けて、該一対のメインアームを昇降駆動源で回動作動せしめることによりテールゲートを昇降作動せしめて、上昇位置でテールゲートをシャシフレーム上に架装されたコンテナ等の床板後方で該床板と略同じ高さで略水平に支持せしめると共に、下降位置でテールゲートを接地させるようにする一方、かかる上昇位置においてテールゲートを開閉駆動源により一対のメインアームに対して回動作動せしめて略水平な開位置から前記コンテナ等の後面に沿って略鉛直に立ち上がる閉位置に導いて保持せしめることにより収容可能とした構造のものが知られており、構造が簡単であること等から広く実用に供されている。
【0003】
ところで、このようなテールゲートリフトにおいて重視される一つのポイントとして、テールゲートを上昇位置で水平にしてコンテナ等の床板後方に配設せしめた際に、テールゲートの前方端縁部をコンテナ等の床板の後方端縁部に対して出来るだけ接近させることが可能であるか否かという視点がある。蓋し、テールゲートの前方端縁部とコンテナ等の床板の後方端縁部の間に大きな隙間が存在すると荷籠のキャスタ等がかかる隙間に入り込むこと等によって荷役の作業性が著しく劣る結果となるからである。
【0004】
しかしながら、かかるテールゲートリフトにおいては、テールゲートの収容に際して、上述の如くテールゲートを上昇位置で水平にしてコンテナ等の床板後方に配設せしめた状態で該テールゲートを前方端縁部に近い支持位置で回動させて立ち上げるようになっていることから、水平にした状態でテールゲートの前方端縁部をコンテナ等の床板の後方端縁部に対して十分に近付けることが難しい場合があったのである。
【0005】
すなわち、テールゲートの前方端縁部をコンテナ等の床板後方端縁部に近接させた状態下でテールゲートを立ち上げると、テールゲートの立上回動軸の位置等によってはテールゲートの前方端縁部がコンテナ等の床板後方端縁部に引っ掛かって支障を来すおそれがある。また、テールゲートを立ち上げて収容する際に、コンテナの後方扉やその施錠機構等がコンテナの後方に突出せしめられる場合があり、例えば多くの貨物トラックのコンテナの観音開き式の後方扉に採用されている上下方向に延びるロックロッド式の施錠機構では、観音扉を開放した状態下ではロックロッドがコンテナ側方に逃げることから、水平にしたテールゲートの前方端縁部をコンテナの床板後方端縁部に対して十分に近接させることが可能であるが、観音扉を閉じることによってロックロッドがコンテナ後方扉の外側に突出配置されることから、上述の如く水平状態でコンテナの床板後方端縁部に近接位置せしめたテールゲートをかかる近接位置で立ち上げると、テールゲートがロックロッドに干渉してしまうという不具合があったのである。
【0006】
なお、このような問題に対処するために、現状では、渡し板(みち板)を、コンテナの後方端縁部に丁番で回動可能に取り付けたり、或いは取外し可能に別途準備する等して、積み降ろし作業時にテールゲートとコンテナ床板の間を渡し板で覆蓋せしめるようにしているが、かかる渡し板を用いた積み降ろし作業においては、強度を確保するために重量が大きくならざるを得ない渡し板をいちいち手作業で回動させたり、或いは着脱する作業が必要とされることから、使用が非常に面倒であり、しかも、渡し板は、数百キロにも至る積み荷の荷籠を走行させると変形するおそれがあり、到底、満足出来るものではなかったのである。
【0007】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景としてなされたものであって、その解決課題とするところは、例えば観音開き式後方扉のロックロッド等のようにコンテナ等の後方に突起物があるためにテールゲートを十分に近接して立ち上げ収納することができない貨物自動車において、テールゲートの立ち上げ収納を可能としながら、荷役作業に際してコンテナ等の床板後方端縁部にテールゲートの前方端縁部を十分に近接させて、コンテナ等の床板とテールゲートの間の隙間を小さく抑えることの出来る新規な構造のテールゲートリフトを提供することにある。
【0008】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0009】
すなわち、本発明の第一の態様は、貨物自動車のシャシフレームの後部で車幅方向に延びる回動中心軸から車両後方に向かって延び出して配設されて該回動中心軸回りで回動可能に支持された左右一対のメインアームの先端部分にプレート状のテールゲートを取り付けて、該一対のメインアームを昇降駆動源で回動作動せしめることにより該テールゲートを昇降作動せしめて、上昇位置で該テールゲートを該シャシフレーム上に架装されたコンテナ等の床板後方で該床板の上面と略同じ高さで略水平に支持せしめると共に、下降位置で該テールゲートを接地させるようにする一方、かかる上昇位置において該テールゲートを開閉駆動源により該一対のメインアームに対して回動作動せしめて略水平な開位置から前記コンテナ等の後面に沿って略鉛直に立ち上がる閉位置に導いて保持せしめることにより収容可能とした貨物自動車におけるテールゲートリフトにおいて、
前記メインアームの上昇側の回動端を制限することにより、前記コンテナ等の床板後方で該床板の上面と略同じ高さで略水平に支持せしめられる最大上昇端まで至らない控上昇端を設定する控ストッパ部材を解除可能に設け、該メインアームの前記上昇位置をそれら最大上昇端と控上昇端で選択設定可能として、かかる控上昇端において前記テールゲートを閉位置に導くことにより該テールゲートが前記コンテナ等の後面から後方に所定量だけ離隔して立上保持されるように為し、
前記テールゲートの車幅方向両側において、それぞれ、該テールゲートを前記シャシフレームに対して昇降可能に連結する複数本のリンク部材からなるリンク機構を、前記メインアームを含む複数本のリンク部材によって構成すると共に、かかる何れかのリンク部材の上昇側の回動端の位置における該シャシフレームとの対向面間に抜き差し可能に前記控ストッパ部材を配設せしめ、
更に、前記リンク機構を構成する前記何れかのリンク部材が当接せしめられることにより、前記メインアームの前記最大上昇端を規定するメインストッパを前記シャシフレームに固設すると共に、該メインストッパにおける該リンク部材の当接面上に前記控ストッパ部材を抜き差し可能に配設したテールゲートリフトを、特徴とする。
【0010】
このような本態様に従う構造とされた貨物自動車におけるテールゲートリフトにあっては、控ストッパ部材を設定/解除することによって、テールゲートの上昇位置が最大上昇端と控上昇端の二段階に設定されることとなる。そして、メインアームの回動作動に基づいて昇降せしめられるテールゲートは、最大上昇端よりも控上昇端において、所定量だけ下方に位置決めされると共に、所定量だけコンテナ等の後方に位置決めされることとなる。それ故、最大上昇端において、水平状態に保持せしめたテールゲートがコンテナ等の後面に十分に近接位置せしめられ得る一方、控上昇端においては、テールゲートをコンテナ等の後面から後方に所定量だけ離隔した位置で開閉作動せしめられることとなる。
【0011】
従って、本態様に係るテールゲートリフトにおいては、荷役作業時に存在しないロックロッド等の突起物が、テールゲートリフトの収容時にコンテナ等の後方端面に存在せしめられる貨物自動車において、荷役作業時にはメインアームを最大上昇端にセットしてコンテナ等の床板と略水平にしたテールゲートの前方端縁部をコンテナ等の床板の後方端縁部に対して十分に近接させて、それら両者の間の隙間を可及的に小さくすることが出来ると共に、荷役作業終了後のテールゲートの収容時にはメインアームを控上昇端にセットして、テールゲートをコンテナ等の後方端面から離隔位置せしめて、コンテナ等の後方端面の突起物を逃げた位置でテールゲートを立ち上げて収容保持せしめることが出来るのであり、その結果、テールゲートを利用したコンテナ等への荷物の積み降ろし作業性の向上と、テールゲートの収容性が両立して高度に達成され得るのである。
【0012】
なお、本態様の適用範囲が、ロックロッドを備えた観音開き式の後方扉を取り付けたコンテナ式の貨物自動車に限定されるものでなく、テールゲートの閉位置においてテールゲートの前方端縁部が近接位置して対向せしめられる床板の後方端縁部から後方に突出する突起物を回避せしめることが要求される各種の貨物自動車に対して何れも適用可能であることは、勿論である。また、メインアームの上昇駆動源やテールゲートの開閉駆動源には、公知の油圧シリンダや空圧シリンダ,或いは電動式駆動源等が適宜に採用され得る。また、本態様において、メインアームの上昇位置は、メインアームの上昇側の回動端が最大上昇端に設定された位置と同回動端が控上昇端に設定された位置とを含んで構成される。
【0013】
また、本態様においては、複数本のリンク部材からなる適当なリンク機構を採用することによってテールゲートの安定性や耐荷重性に対応したテールゲートの支持構造が大きな設計自由度をもって容易に実現可能となる。また、かかるリンク機構を構成する適当なリンク部材の回動位置を控ストッパ部材で制限することによって、テールゲートの控上昇端を簡単な構造で設定することが出来るのであり、かかる控ストッパ部材を抜き差しすることによって、テールゲートの上昇位置を最大上昇端と控上昇端の何れかに容易に且つ速やかに切り換え設定することが可能となるのである。なお、本態様において採用されるリンク機構としては、例えば、特開平11−59255号公報に示される如き3節リンク機構や、実公平6−44749号公報に示される如き4節リンク機構等が有利に適用され得る。
【0014】
また、本態様においては、リンク部材の当接によってテールゲートの上昇位置を最大上昇端と控上昇端に選択的に設定するメインストッパと控ストッパ部材を、何れも、シャシフレームによって直接乃至は間接的に支持せしめることが出来ることから、それら上昇位置を規定するメインストッパおよび控ストッパ部材の耐荷重強度を有利に確保することが可能となるのである。
【0015】
また、本発明の第の態様は、前記第の態様に係る貨物自動車におけるテールゲートリフトにおいて、前記回動中心軸の上方に位置して該回動中心軸と平行に配設された第二の回動中心軸の回りで回動可能に支持された左右一対のテンションアームを、前記左右一対のメインアームの上方に配設せしめて、それらテンションアームとメインアームの各先端部分を連結用ヘッダで連結することによって、左右それぞれにおいて4節リンク機構を構成する一方、かかる左右の連結用ヘッダの間に跨がって前記テールゲートを取り付けて、それら左右の連結用ヘッダを該テールゲートで相互に連結すると共に、該左右の連結用ヘッダで支持されて前記回動中心軸及び前記第二の回動中心軸と平行に車幅方向に延びる第三の回動中心軸の回りで該テールゲートを回動可能に支持せしめ、更に前記テンションアームに当接せしめられるようにして前記控ストッパ部材を配設したことを、特徴とする。このような本態様においては、前記第二又は第三の態様に従う構造とされた貨物自動車が有利に実現され得る。
【0016】
また、本発明の第の態様は、前記第一又は第二の態様に係る貨物自動車におけるテールゲートリフトにおいて、前記控ストッパ部材が抜かれて退避位置に保持されることにより、前記メインアームが該控ストッパ部材で規定されずに前記最大上昇端に位置せしめられた状態下において、前記テールゲートの前記開閉駆動源による閉位置への立ち上げ作動を防止する安全手段を設けたことを、特徴とする。このような本態様においては、メインアームが最大上昇端に位置せしめられた状態で、閉位置への立ち上げ作動が防止されることから、例えば、テールゲートを最大上昇端に保持せしめた状態で誤って閉位置へ立ち上げ作動せしめることに起因するテールゲートの前方端縁部におけるコンテナ等の床板の後方端縁部やそこから突出する突起物等に対する干渉や損傷が防止され得る。なお、かかる安全手段は、機械的機構と電気的機構の何れによっても実現可能であり、例えば、電気的機構による安全手段は、控ストッパ部材の退避位置等を検出するリミットスイッチ等のセンサを組み付けて、控ストッパ部材が退避位置で保持されている状態下においてテールゲートの立ち上げ作動のスイッチ操作を無効とする電気回路等によって実現可能である。
【0017】
また、本発明の第の態様は、前記第の態様に係る貨物自動車におけるテールゲートリフトにおいて、前記控ストッパ部材の抜き差し操作を手動で行うようにすると共に、該控ストッパ部材の抜き差し操作に連動し、該ストッパを抜いて退避位置に保持せしめた状態下で、前記テールゲートを閉位置に立ち上げ作動せしめるための前記開閉駆動源のスイッチをカバーする覆板を、前記安全手段として採用したことを、特徴とする。このような本態様においては、安全手段が簡単な機械的構造をもって実現可能であり、それによって、前記第五の態様に従う構造とされたテールゲートリフトが、簡単な構造で容易に実現され得る。
【0018】
また、本発明の第の態様は、前記第一乃至第の何れかの態様に係る貨物自動車におけるテールゲートリフトにおいて、前記コンテナ等が観音開き式の後方扉を備えていると共に、かかる後方扉を開操作不能にロックするロックロッドが、該コンテナ等の後方扉の外方に突出して配設されており、前記メインアームの最大上昇端で、水平に支持せしめた前記テールゲートの前方端縁部が、該後方扉が開かれた該コンテナ等の床板後方端縁部への近接位置まで導かれる一方、該メインアームの控上昇端で、立ち上げられた該テールゲートが、該後方扉を閉じた該コンテナ等の後面に対して少なくとも該ロックロッドの突出量だけ後方に離隔位置せしめられるようになっていることを、特徴とする。このような本態様においては、テールゲートが、観音開き式の後方扉を閉じたコンテナ等の後面に対して少なくともロックロッドの突出量だけ後方に離隔して立ち上げられて収容状態に保持されることから、ロックロッドを避けたテールゲートの収容が可能となると共に、観音開き式の後方扉の開口時には、水平状態に保持せしめたテールゲートの前方端縁部をコンテナ等の床板後方端縁部に対して十分に近接させて、それら両者間の隙間を十分に小さくすることが出来ることから、荷物の積み降ろし作業性が向上され得るのである。
【0019】
また、本発明の第の態様は、前記第の態様に従う構造とされた貨物自動車におけるテールゲートリフトにおいて、前記テールゲートの前方端縁部に切欠部を設けて、前記メインアームの最大状態端で水平に支持せしめた該テールゲートの前方端縁部において該切欠部により前記コンテナ等の床板から後方に突設された前記ロックロッドの係止部を逃げるようにしたことを、特徴とする。このような本態様においては、テールゲートを最大上昇端で水平状態にしてコンテナ等の床板の後方端縁部に近接させるに際して、テールゲートが近接して対向位置せしめられるコンテナ等の床板の後方端面に係止部が突設されている場合でも、テールゲートの前方端縁部に設けた切欠部でかかる係止部への当接が回避されることにより、テールゲートの前方端縁部をコンテナ等の床板の後方端縁部に対して十分に近接位置せしめることが可能となるのであり、それら両者間の隙間を小さく抑えることが出来るのである。
【0020】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0021】
先ず、図1〜2には、本発明の一実施形態としてのテールゲートリフト10が示されている。このテールゲートリフト10は、基体ユニット12、アームユニット14およびテールゲートとしてのプラットフォーム16を含んで構成されており、貨物自動車としての搬送トラック18におけるシャシフレーム20の後部に取り付けられることによって、搬送トラック18の荷台22に載置されるコンテナ24に対して荷物を積み降ろしするとき等に使用されるようになっている。なお、以下の説明において、原則として、車両の上下方向や車両の前後方向とは、図2における上下方向や左右方向をいうものとし、また、時計回り方向や反時計回り方向とは、図2における時計回り方向や反時計回り方向をいうものとする。
【0022】
より詳細には、基体ユニット12は、シャシフレーム20の後部で車幅方向に延びるようにして配設されるロッド形状のシャフト26と、該シャフト26に連結された第一の油圧シリンダ28と、これらシャフト26および第一の油圧シリンダ28をシャシフレーム20の後部で保持せしめる基体フレーム30を含んで構成されている。この基体フレーム30は、略平面視コ字形状を有しており、車幅方向で所定の離隔距離をもって対向位置せしめられる略矩形平板形状の一対の側壁部32,32と、両側壁部32,32の各後方端部の間に跨る略矩形平板形状の後壁部34からなり、シャシフレーム20の後部に対して図示しない取付部材等を介して固着されることにより、シャシフレーム20と車両の上下方向(図2中、上下方向)で所定の離隔距離をもって対向位置せしめられている。
【0023】
また、シャフト26は、両側壁部32,32における車両前方(図2中、左)側の対向面間に跨って配設されており、該シャフト26の両端部が両側壁部32,32に貫通して固着されずに支持されていることにより、基体フレーム30に対して回動可能に支持されている。また、シャフト26は、シャシフレーム20から車両下方に向かって突設され,両側壁部32,32間において側壁部32と略平行に配される支持板(図示せず)に貫通して非固着状態で支持されており、シャシフレーム20に対しても回動可能に支持されている。
【0024】
更にまた、第一の油圧シリンダ28は、シリンダ部36と、このシリンダ部36から進退出するロッド38を含んで構成されており、シリンダ部36の一端側が後壁部34に隣接する側壁部32の下方に、シリンダ部36の他端側が車両前方に位置する側壁部32の上方に位置せしめられた斜めの状態で、両側壁部32,32の対向面間の略中間部分においてシリンダ部36の一端が枢軸37を介して両側壁部32,32等に支持されることによって、基体フレーム30に回動()可能に支持されており、ロッド38が車両前方の斜め上方に向かって進退出されるようになっている。
【0025】
また、シャフト26の長手方向略中間部分には、一対の連結片40,40が溶着されている。そして、かかる一対の連結片40,40の突出先端部間に跨って配設され,且つシャフト26と平行に延びる枢軸42に対して、第一の油圧シリンダ28におけるロッド38の先端が係止されている。これにより、シャフト26,第一の油圧シリンダ28および基体フレーム30からなる基体ユニット12は、第一の油圧シリンダ28のシリンダ部36でロッド38を進退駆動せしめることにより、シャフト26が中心軸回りで往復回動されるようになっている。
【0026】
また、アームユニット14は、一対のリンク機構44,44を含んで構成されており、各リンク機構44がシャシフレーム20の後部において車幅方向に離隔して並置されていると共に、両リンク機構44,44の各一方の先端部が基体ユニット12に連結されている一方、両リンク機構44,44の各他方の先端部が後述するプラットフォーム16に連結されており、基体ユニット12とプラットフォーム16の間に架設されている。
【0027】
かかるリンク機構44は、メインアームとしてのリンクアーム46やテンションアーム48,作動片50,リンク基板52を備えている。作動片50は、一対の平板形状の基板を所定隙間を隔てて対峙せしめた構造とされており、基体フレーム30の両側壁部32,32から車幅方向外方に突出されるシャフト26の先端部を両基板に貫通せしめて、シャフト26に対し溶接等で固着されることにより、シャフト26と一体的に回動されるようになっている。
【0028】
また、リンクアーム46は、略矩形の長手ロッド形状を呈しており、リンクアーム46の一端部が一対の基板からなる作動片50の隙間に挿入されて、作動片50(一対の基板)に支持され,且つシャフト26と平行に延びる枢軸54を介して、作動片50に回動可能に支持されている。また、作動片50には、一対の基板の対向面間に跨って受片56が設けられており、この受片56でリンクアーム46の下端部が支持されている。これにより、リンクアーム46は、受片56によって作動片50回りの下方への回動端が制限されることにより、作動片50,50と共にシャフト26と一体的に回動されるようになっている。なお、シャフト26の各先端部が基体フレーム30の側壁部32から車幅方向外方に向かって所定の長さ突出されていると共に、作動片50がシャフト26の各突出先端部に対して固着されていることにより、作動片50、延いてはリンクアーム46と基体フレーム30の側壁部32が、車幅方向において所定の離隔距離をもって対向配置されている。
【0029】
また、テンションアーム48は、それぞれ、外形形状の異なる二つの平板を溶接等でつなぎ合わせた屈曲平板形状を有しており、基体フレーム30の側壁部32とリンクアーム46(作動片50)の対向面間においてリンクアーム46および側壁部32と略平行に設けられていると共に、基体フレーム30の側壁部32においてシャフト26および作動片50の枢軸54よりも上方(図2中、上方)に位置して支持され,且つシャフト26と平行に延びる枢軸58を介して、テンションアーム48の一端が回動可能とされている。
【0030】
更にまた、これらリンクアーム46およびテンションアーム48における基体フレーム30(作動片50)との接続部位と反対側の各端部は、リンク基板52に連結されている。このリンク基板52は、略コ字状断面とされており、車幅方向で離隔される一対の側壁の対向面間にリンクアーム46およびテンションアーム48の基体フレーム30との接続部位と反対側の各端部を挿入せしめており、リンク基板52の底壁に近設されて両側壁に支持される第一の枢軸60を介して、リンクアーム46の端部を回動可能に連結していると共に、第一の枢軸60よりもリンク基板52の底壁から離隔した位置で両側壁に支持される第二の枢軸62を介して、テンションアーム48の端部を回動可能に連結している。なお、第一及び第二の枢軸60,62は、シャフト26と平行に延びるようにしてリンク基板52に配設されている。これにより、テンションアーム48は、基体フレーム30およびリンク基板52を介してリンクアーム46と関連して基体フレーム30の枢軸58回りに回動されるようになっている。
【0031】
要するに、本実施形態において、リンク機構44は、リンクアーム46およびテンションアーム48からなる複数本のリンク部材と、作動片50およびリンク基板52、更には基体フレーム30の側壁部32を含んで、4節リンク機構を構成しており、基体ユニット12における第一の油圧シリンダー28を駆動させてシャフト26を往復回動させると、作動片50の回動作動に伴い車両の上下方向へ回動されるようになっている。なお、このことからも明らかなように、シャシフレーム20の後部で車幅方向に延びる回動中心軸が、シャフト26で構成されている一方、該回動中心軸の上方に配設されてテンションアーム48を回動可能に支持せしめる第二の回動中心軸が、基体フレーム30に支持される枢軸58によって構成されている。また、一対のリンクアーム46,46、延いては一対のリンク機構44,44を回動作動せしめる昇降駆動源が、第一の油圧シリンダ28を含んで構成されている。
【0032】
また、左右一対のリンク機構44、44は、シャシフレーム20の後部で車幅方向に延びるシャフト26から車両後方に向かって延び出して配設されて該シャフト26の中心軸回りで回動可能に支持されており、これらリンク機構44,44の先端部分に対して、プラットフォーム16が車幅方向に広がるようにして取り付けられている。かかるプラットフォーム16は、略矩形平板形状(換言すれば、プレート状)を有しており、一方の表面が積載荷物の載置面64とされて、必要に応じて滑り止め用の凹凸や突出/引込み可能な積載荷物の落下防止用のストッパ等を備えていると共に、他方の表面が一対のゲートフレーム66,66を備えた作動面68とされている。これらゲートフレーム66,66は、作動面68の一側辺縁部に向かって開口し且つ内部に空間を設けた略偏平な箱状を有しており、作動面68に車幅方向で相互に離隔して並設されている。そして、プラットフォーム16における作動面68の一側辺縁部は、アームユニット14の他端と連結された一対のリンク基板52,52第二の枢軸62回りに回動可能に支持されている。これにより、プラットフォーム16は、一対のリンク機構44,44からなるアームユニット14と連結されており、搬送トラック18の荷台22の後部から外方に延び出して配設されている。なお、上述の説明からも明らかなように、リンクアーム46とテンションアーム48の基体フレーム30との接続部位と反対側の各先端部分を連結する連結用ヘッダが、リンク基板52およびリンク基板52が固着されるプラットフォーム16の一側辺縁部を含んで構成されている。
【0033】
また、左右一対のゲートフレーム66,66の何れか一方の内部には、第二の油圧シリンダ70が収容配置されている。かかる第二の油圧シリンダ70は、シリンダ部72と、このシリンダ部72から進退駆動されるロッド74を含んで構成されており、シリンダ部72の一端側がゲートフレーム66の底壁部付近に位置せしめられている一方、シリンダ部72の他端側が作動面68の付近に位置せしめられていることにより、プラットフォーム16(作動面68)に対して傾斜した状態でゲートフレーム66に収容配置されており、このうち、シリンダ部72は、一端が車幅方向に延びる枢軸76を介して、リンク基板52に対して回動可能に取り付けられており、他端側からロッド74を進退出させる構造になっている。また、ロッド74の先端は、作動面68に固着されるブラケット80に枢軸78を介して回動可能に取り付けられている。なお、ブラケット80は、断面略コ字状を有しており、プラットフォーム16の作動面68に底部を固定して取り付けられていると共に、ブラケット80の両壁部の間に前記枢軸78を取り付け、この枢軸78にロッド74の先端を連結させて配置した構造とされている。
【0034】
これにより、左右何れか一方の内部に第二の油圧シリンダ70を収容配置せしめた一対のゲートフレーム66,66を備えたプラットフォーム16は、第二の油圧シリンダ70のシリンダ部72でロッド74を進退出させると、この進退出動作が枢軸78を介してブラケット80で回転運動に変換されて、リンク基板52における第二の枢軸62回りにブラケット80の回転運動に伴わせて往復回動されることとなる。即ち、ロッド74がシリンダ部72から突出されて行くと、このロッド74の突出に連動してブラケット80が、プラットフォーム16の斜め上方へ徐々に押されて行き、図2にも二点鎖線で示されているように、プラットフォーム16がリンク基板52における第二の枢軸62回りに反時計回り方向へ回動される一方、ロッド74がシリンダ部72内へ徐々に引かれて行くと、ブラケット80がプラットフォーム16の斜め下方へ徐々に引かれて行き、プラットフォーム16がリンク基板52における第二の枢軸62回りに時計回り方向へ回動されるようになっている。なお、本実施形態では、特に図示されていないが、プラットフォーム16におけるゲートフレーム66の内周面や作動面68等には、所定の回動角度以上にプラットフォーム16が回動されることを規制する回動規制部材が設けられており、また、回動規制部材やその他配設される部材の配設位置や形状,大きさ等を適宜に設定することにより、プラットフォーム16がリンク基板52における第二の枢軸62回りに回動作動されるようになっている。このことからも明らかなように、本実施形態では、左右のリンク基板52,52で支持された車幅方向に延びるプラットフォーム16を回動可能に支持せしめる第三の回動中心軸が、両リンク基板52,52における一対の第二の枢軸62,62によって構成されている。
【0035】
また、特に本実施形態において、基体ユニット12、延いてはアームユニット14とシャシフレーム20の対向面間には、ストッパユニット82が配設されている。かかるストッパユニット82は、図3にも示されているように、略平面視U字形状乃至はコ字形状を有するストッパアーム84や該ストッパアーム84と連結された操作ロッド86、更にはシャシフレーム20に固着されたメインストッパとしての一対の第一のストッパブロック88,88等を含んで構成されている。このストッパアーム84は、搬送トラック18のホイールベースの略中間部分において車幅方向に延びるロッド状の横架部90と、横架部90の両端部分から車両後方(図3中、右方向)に向かってシャシフレーム20の端縁部付近までストレートに延びるロッド状の一対の延出部92,92を備えており、延出部92が、略U字状断面乃至は筒形断面とされ筒状の挿通孔をもったブラケット94の複数を介してシャシフレーム20に吊り下げ支持せしめられることにより、シャシフレーム20に車両の前後方向(図3中、左右方向)に移動可能に支持されていると共に、シャシフレーム20と車両の上下方向で僅かな離隔距離をもって対向位置せしめられている。
【0036】
また、ストッパアーム84における各延出部92の車両後方に延びる突出先端部には、控ストッパ部材としての第二のストッパブロック96が固着されている。この第二のストッパブロック96は、全体として平板形状乃至はブロック形状を呈しており、第二のストッパブロック96の上端面が略平坦な形状とされている一方、第二のストッパブロック96の下端面が略平坦な形状とされており、該下端面の一方(車両後方)の端部が角取り形成されている。また、第二のストッパブロック96は、リンク機構44のテンションアーム48とシャシフレーム20の対向面間に配置されている。
【0037】
さらに、ストッパアーム84とシャシフレーム20の対向面間には、一対の第一のストッパブロック88,88が配設されている。これら第一のストッパブロック88,88は、ブロック形状乃至は平板形状を有しており、シャシフレーム20の後部において車幅方向に所定の離隔距離をもって対向位置せしめられてシャシフレーム20に固着されてシャシフレーム20から突設されている。また、特に本実施形態において、第一のストッパブロック88は、第二のストッパブロック96の上方に配置せしめられていると共に、第一のストッパブロック88に対して、第二のストッパブロック96が固着されずに相対移動可能に重ね合わせられている。
【0038】
また、ストッパアーム84の横架部90の略中間部分には、作用ブロック98が配設されている。作用ブロック98は、内周面にガイド溝100を備えた下向きの凹溝形状とされており、横架部90の下面に対して作用ブロック98の底部が溶接等で固着されている。また、このような作用ブロック98のガイド溝100に、大径の滑動ヘッドを有する作用ボルト102が横架部90(作用ブロック98)の軸方向に滑動変位可能に係合されていると共に、ガイド溝100に係合される作用ボルト102の滑動ヘッドから下方に延びる先端部が、略矩形平板形状を有する連結板104の挿通孔106に挿通されてナットで固着されており、以て、連結板104が作用ボルト102と一体的に作用ブロック98のガイド溝100に対して変位可能に配設されている。
【0039】
更にまた、連結板104の作用ボルト102との接続部位と反対側の端部には、操作ロッド86が固着されている。かかる操作ロッド86は、屈曲したロッド形状を呈しており、一方の端部が連結板104の外周縁部に溶接等で固着されていると共に、他方の端部がシャシフレーム20の側辺縁部付近に配されてシャシフレーム20と地面の間を車両の上下方向にストレートに延びる把持部108とされている。また、シャシフレーム20には、操作ロッド86の下端部109を支持せしめる第一の支持板具110および第二の支持板具112が固設されている。これら第一および第二の支持板具110,112は、何れも略屈曲平板形状を呈していると共に、それぞれ、シャシフレーム20から車両下方に向かってストレートに延びる上壁部114,116と、上壁部114,116の下方突出先端部から車両後方に向かって所定の長さで延びる下壁部118,120を含んで構成されており、このうち、第一の支持板具110が、操作ロッド86の把持部108付近に位置せしめられて、第一の支持板具110の下壁部118に操作ロッド86の下端部109を載置して、操作ロッド86の一部を吊り下げ支持せしめている一方、第二の支持板具112が、作用ボルト102と操作ロッド86の把持部108の中間部分に位置せしめられて、第二の支持板具112の下壁部120に操作ロッド86の下端部109を載置して、操作ロッド86の一部を吊り下げ支持せしめている。また、特に第二の支持板具112の下壁部120には、支点ボルト122が軸方向上方に向かって突出されて、操作ロッド86を貫通しており、操作ロッド86と相対的に回動変位可能に配設されている。
【0040】
これにより、操作ロッド86と連結されるストッパアーム84は、操作ロッド86の把持部108を力点とし、把持部108から離れた位置で操作ロッド86に挿通される支点ボルト122を支点とし、更に作用ブロック98のガイド溝100に係止される作用ボルト102を作用点とする梃子の原理を利用して、車両の前後方向に変位可能とされている。即ち、図2〜3にも示されているように、ストッパアーム84の先端に配される第二のストッパブロック96がシャシフレーム20に固設される第一のストッパブロック88と当接された状態から、操作ロッド86の把持部108を車両後方(図2,3中の右方向)に引いて、支点ボルト122を回動中心軸(支点)として作用ボルト102を回動変位せしめることにより、図4〜6にも示されているように、ストッパアーム84が車両前方に変位されるに伴い、第二のストッパブロック96が第一のストッパブロック88と離隔されて退避位置に保持されるようになっている。また、本実施形態では、第二のストッパブロック96の第一のストッパブロック88への当接位置の設定が、図2〜3に示される如く、操作ロッド84の下端部109と第一の支持板具110の上壁部114との当接によって実現される一方、第二のストッパブロック96が第一のストッパブロック88と非当接状態とされて第一のストッパブロック88よりも車両前方に位置せしめられて保持される退避位置の設定が、図4〜6に示される如く、ストッパアーム84の横架部90と第二の支持板具112の上壁部116との当接およびストッパアーム84の延出部92を吊り下げ支持するブラケット94とかかる第二のストッパブロック96との当接によって実現される。
【0041】
また、搬送トラック18のホイールべースの略中間部分には、略矩形箱体形状を有するコントローラ124が配設されている。かかるコントローラ124は、図示しない取付部材等を介してシャシフレーム20に取り付けられており、コントローラ124の内部に第一の油圧シリンダ28および第二の油圧シリンダ70に油圧レベルの上げ下げを指令する電子制御装置等が組み込まれている。また、コントローラ124の一対の側壁部には、それぞれ、車両の上下方向に配される一対の押しボタンスイッチが突設されており、一方(図2中、右)の側壁部における一対の押しボタンスイッチが、第一の油圧シリンダ28を駆動してアームユニット14をシャフト26回りで反時計回り方向に回動作動せしめる上昇スイッチ126と、同シャフト26回りで時計回り方向に回動作動せしめる下降スイッチ128とされており、コントローラ124の一方の側壁部の上方に上昇スイッチ126が設けられていると共に、下降スイッチ128が上昇スイッチ126よりも下方に位置して該側壁部の下方に設けられている。また、コントローラ124の他方(図2中、左)の側壁部における一対の押しボタンスイッチが、第二の油圧シリンダ70を駆動してプラットフォーム16を第二の枢軸62,62回りで反時計回り方向に回動作動せしめる閉スイッチ130と、同第二の枢軸62,62回りで時計回り方向に回動作動せしめる開スイッチ132とされており、コントローラ124の他方の側壁部の上方に閉スイッチ130が設けられていると共に、開スイッチ132が閉スイッチ130よりも下方に位置して該側壁部の下方に設けられている。
【0042】
また、特に本実施形態において、操作ロッド86の把持部108の先端には、覆板としての障壁134が設けられている。かかる障壁134は、略L字断面の屈曲平板形状を有しており、外周面に突設される取付ロッド136が把持部108の先端に溶接等で固着されることにより把持部108に対して固定されている。また、このような障壁134を備えた操作ロッド86の把持部108が、図4〜6にも示さているように、第二のストッパブロック96が退避位置に保持される状態において、コントローラ124の近くに位置せしめられていると共に、障壁134が、コントローラ124に突設される閉スイッチ130を略遮蔽せしめている。要するに、本実施形態では、第二のストッパブロック96における退避位置と第一のストッパブロック88への当接位置の設定を、操作ロッド86の把持部108で手動操作するに伴い、コントローラ124の閉スイッチ130が障壁134で遮蔽される状態と遮蔽されない状態とに切換え作動されるのであり、以て、第二のストッパブロック96が退避位置に保持せしめられた状態では、閉スイッチ130が押圧不能とされていると共に、第二のストッパブロック96が第一のストッパブロック88と当接された状態では、閉スイッチ130が押圧可能とされているのである。
【0043】
また、基体フレーム30の側壁部32と作動片50の対向面間には、リンクアーム46とテンションアーム48の対向面間において、傾き防止ロッド137が配設されている。この傾き防止ロッド137は、ロッド形状を有しており、その略中間部分に配され,且つシャフト26と平行に延びる枢軸139を介して基体フレーム30の側壁部32と作動片50の間で回動可能に支持されている。また、傾き防止ロッド137の一端が、テンションアーム48の一端を支持する枢軸58と基体フレーム30のシャフト26の間に配置されていると共に、傾き防止ロッド137の他端が、リンクアーム46とテンションアーム48の対向面間に配置されている。更にまた、この傾き防止ロッド137は、例えば、図2等に示されているように、リンク機構44のシャフト26回りの回動作動に伴いリンクアーム46とテンションアーム48の対向面間が狭められた際に、傾き防止ロッド137の一端がテンションアーム48の枢軸58に当接されると共に、傾き防止ロッド137の他端がリンクアーム46の上端面に当接されることとなり、それによって、リンクアーム46とテンションアーム48を上下方向で架橋せしめてリンク機構44の耐荷重性能、延いてはリンク機構44の捩じれを防止するようになっている。
【0044】
ところで、搬送トラック18におけるコンテナ24の後方には、観音開き式の後方扉138が設けられている。また、この後方扉138には、ロッド形状を有する一対のロックロッド140,140が車両後方に突出して配設されている。また、コンテナ24の床板後方端縁部142には、両ロックロッド140,140の車両下方に延びる先端部の形状等に対応した切欠部をもった一対の係止部144,144が固設されており、後方扉138を閉じた状態で、これら係止部144,144にロックロッド140,140の先端部を係止させることにより、後方扉138が開操作不能にロックされるようになっている。
【0045】
また、一対のリンク基板52,52等が固着されるプラットフォーム16の前方端縁部146には、山形鋼148が配設されている。この山形鋼148は、前方端縁部146の略全長に亘って延びるようにして前方端縁部146に固着されており、山形鋼148の上面がプラットフォーム16の載置面64と略面一にされている。また、山形鋼148の上面には、一対の切欠部150,150(図6参照)が形成されている。また、特に本実施形態において、切欠部150,150は、ロックロッド140の係止部144よりも一回り大きくされている。
【0046】
次に、上述の如き構造とされたテールゲートリフト10の作動形態を説明する。なお、テールゲートリフト10に取り付けられるプラットフォーム16の静止位置は、主として、(i)図2に示される如き、コンテナ24(後方扉138)の後面に沿って略鉛直に立ち上がる閉位置:Cおよび搬送トラック18の荷台22等と略水平になる開位置:Oと、(ii)図4に示される如き、特定高さの積み降ろし場所や地面等の高さに位置する下降位置:Dと、(iii )図5に示される如き、コンテナ24の床板152と略面一になる上昇位置:Uとに、分けられる。
【0047】
先ず、図1〜2にも示されているように、プラットフォーム16を、コンテナ24の後面に沿って略鉛直に立ち上がる閉位置:Cに保持せしめた状態から、搬送トラック18の荷台22等と略水平になる開位置:Oに導くには、コントローラ124の開スイッチ132を押圧操作して第二の油圧シリンダ70を駆動し、ロッド74をシリンダ部72内へ徐々に引き込む動作に伴い、プラットフォーム16をリンク基板52における第二の枢軸62回りに時計回り方向へ回動作動せしめて、プラットフォーム16が開位置:Cに到達した時点で開スイッチ132の押圧操作を解除する。
【0048】
また、特に本実施形態では、かかるプラットフォーム16の第二の枢軸62回りの回動作動時に、ストッパユニット82における第一のストッパブロック88と第二のストッパブロック96は、当接した状態に維持されるようになっていると共に、アームユニット14(リンク機構44)のテンションアーム48は、第二のストッパブロック96に当接した状態に維持されるようになっている。即ち、リンク機構44のテンションアーム48の当接面154が、第二のストッパブロック96を介して第一のストッパブロック88に当接されることにより、テンションアーム48が最大上昇端の位置:M(図5参照)まで至らない控上昇端の位置:Wに設定される。これにより、リンクアーム46のシャフト26回りの回動作動における上昇端が、図2に示された位置(控上昇端)に設定されるのであり、この控上昇端では、プラットフォーム16の第二の枢軸2を回動中心軸として閉位置:Cから開位置:O乃至は開位置:Oから閉位置:Cに導く回動作動が、観音開き式の後方扉138に突設されるロックロッド140よりも後方に所定量だけ離隔した位置に制限されることとなる。なお、上述の説明からも明らかなように、本実施形態では、プラットフォーム16を開位置:Oと閉位置:Cに回動作動せしめる開閉駆動源が、第二の油圧シリンダ70によって構成されている。
【0049】
また、プラットフォーム16を、開位置:Oに保持せしめた状態から、図5に示される如き、コンテナ24の床板152と略面一になる上昇位置:Uに導くには、(a)先ず、コントローラ124の下降スイッチ128を押圧操作して第一の油圧シリンダ28を駆動し、ロッド38をシリンダ部36内へ徐々に引き込む動作に伴い、プラットフォーム16を基体ユニット12におけるシャフト26回りに時計回り方向へ所定量だけ回動作動せしめて、下降スイッチ128の押圧操作を解除することにより、プラットフォーム16を開位置:Oから下方に位置する中間位置(図示せず)に保持する。なお、中間位置におけるプラットフォーム16は、搬送トラック18における荷台22乃至はコンテナ24の床板152と略平行な状態に保持される。(b)次に、ストッパユニット82の操作ロッド86における把持部108を手動操作するに伴い、第二のストッパブロック96を第一のストッパブロック88から離隔して退避位置に保持する。(c)そして、コントローラ124の上昇スイッチ126を押圧操作して第一の油圧シリンダ28を駆動し、ロッド38をシリンダ部36から突出させる動作に伴い、前記中間位置に保持されるプラットフォーム16をシャフト26回りに反時計回り方向へ回動作動せしめて、プラットフォーム16が上昇位置:Uに到達した時点で上昇スイッチ126の押圧操作を解除する。
【0050】
また、特に本実施形態では、前記中間位置からプラットフォーム16を上昇位置:Uに導くプラットフォーム16のシャフト26回りの回動作動に際して、アームユニット14(リンク機構44)のテンションアーム48は、第一のストッパブロック88に当接した状態に維持されるようになっている。即ち、上述の如きテンションアーム48における当接面154の第二のストッパブロック96による第一のストッパブロック88への当接制限が解除され、該当接面154が第一のストッパブロック88に当接されることによって、テンションアーム48の上昇端が、最大上昇端の位置:Mに設定されることにより、プラットフォーム16が、コンテナ24の床板152と略面一とされる上昇位置:Uに設定されることとなる。これにより、コンテナ24の後方扉138を、プラットフォーム16が開位置:O乃至は中間位置に保持された状態で開口し、コンテナ24に収容されるキャスタ等を底部に備えた荷物を、プラットフォーム16の載置面64に導くことが可能とされる。更にまた、かかる状態下において、プラットフォーム16の前方端縁部146、延いては山形鋼148が、コンテナ24の床板152(床板後方端縁部142)との間に隙間が略形成されない状態で該床板152と略面一とされると共に、コンテナ24の床板後方端縁部142における一対のロックロッド140の係止部144が、山形鋼148の切欠部150の内側に位置せしめられるようになっている。なお、本実施形態では、上述のようにテンションアーム48の上昇端が第二のストッパブロック96の当接で制限されることによって規制されるリンクアーム46の上昇側回動端が、最大上昇端とされる。
【0051】
そして、プラットフォーム16を、上昇位置:Uに保持せしめた状態から、図4に示される如き、特定高さの積み降ろし場所や地面等の高さに位置する下降位置:Dに導くには、コントローラ124の下降スイッチ128を押圧操作して第一の油圧シリンダ28を駆動し、ロッド38をシリンダ部36内へ徐々に引き込む動作に伴い、プラットフォーム16をリンク基板52における第二の枢軸62回りに反時計回り方向へ回動作動せしめて、プラットフォーム16が下降位置:Dに到達した時点で下降スイッチ128の押圧操作を解除する。これにより、上昇位置:Uにおいてプラットフォーム16の載置面64に載せた荷物等を、目的とする特定高さの積み降ろし場所や地面等に積み降ろすことが可能とされる。また、上記のテールゲートリフト10の構成説明において、特に詳述されていなかったが、かかるテールゲートリフト10には、例えば、実公平6−44749号公報等にも示されているように、荷台22等と略平行にされるプラットフォーム16を第二の枢軸62回りに時計回り方向へ所定角度に回動作動せしめる傾動機構を備えており、それによって、図にもプラットフォーム16の下降位置:Dにおいて二点鎖線で示される如く、荷台22等と略平行にされるプラットフォーム16を第二の枢軸62回りに時計回り方向へ所定角度だけ回動作動せしめて、プラットフォーム16の後方端縁部156を目的とする特定高さの積み降ろし場所や地面等に当接せしめることにより、プラットフォーム16に載置される荷物の積み降ろし作業が有利に実現される。
【0052】
また、下降位置:Dに保持せしめたプラットフォーム16に荷物等を載置してコンテナ24に収容するには、コントローラ124の上昇スイッチ126を押圧操作して第一の油圧シリンダ28を駆動し、ロッド38をシリンダ部36から突出させる動作に伴い、テンションアーム48の当接面154が第一のストッパブロック88に当接した状態下で、プラットフォーム16をシャフト26回りに反時計回り方向へ回動作動せしめて、プラットフォーム16が上昇位置:Uに到達した時点で上昇スイッチ126の押圧操作を解除することにより、下降位置:Dにおいて荷物を載置したプラットフォーム16を上昇位置:Uに保持せしめると共に、予め後方扉138を開口しているコンテナ24に荷物を積み込み、後方扉138を閉じてロックロッド140を係止部144に係止して、後方扉138を開操作不能にロックする。
【0053】
特に本実施形態では、予め第二のストッパブロック96を退避位置に保持せしめることにより、ストッパユニット82の操作ロッド86における把持部108がコントローラ124に近接して、障壁134がコントローラ124の閉スイッチ130を遮蔽することとなり、以て、閉スイッチ130の押圧操作が不能とされることから、上昇位置:Uにおけるプラットフォーム16の急な回動作動が阻止される。なお、このことからも明らかなように、本実施形態では、プラットフォーム16の第二の油圧シリンダ70による閉位置:Cへの立ち上げ作動を阻止せしめる安全手段が、操作ロッド86の把持部108に取り付けられる障壁134によって構成されている。
【0054】
また、上昇位置:Uに保持せしめたプラットフォーム16を、コンテナ24(後方扉138)の後面に沿って略鉛直に立ち上がる閉位置:Cで保持して格納するには、(a)先ず、コントローラ124の下降スイッチ128を押圧操作して第一の油圧シリンダ28を駆動し、ロッド38をシリンダ部36内へ徐々に引き込む動作に伴い、プラットフォーム16をシャフト26回りに時計回り方向へ所定量だけ回動作動せしめて、下降スイッチ128の押圧操作を解除することにより、プラットフォーム16を上昇位置:Oから前述の中間位置に保持せしめる。(b)更に、予め退避位置に保持せしめていた第二のストッパブロック96を、ストッパユニット82の操作ロッド86における把持部108を手動操作して、第一のストッパブロック88に当接して保持せしめると共に、コントローラ124の上昇スイッチ126を押圧操作して第一の油圧シリンダ28を駆動し、ロッド38をシリンダ部36から突出させる動作に伴い、プラットフォーム16をシャフト26回りに反時計回り方向へ回動作動せしめて、テンションアーム48の上昇側の回動端(上端部)を第二のストッパブロック96に当接せしめて控上昇端の位置:Wに設定した状態で上昇スイッチ126の押圧操作を解除することにより、プラットフォーム16を前記中間位置から開位置:Uに保持せしめる。(c)そして、第二のストッパブロック96の第一のストッパブロック88への当接に伴い、障壁134による押圧不能が解除されたコントローラ124の閉スイッチ130を押圧操作して第二の油圧シリンダ70を駆動し、ロッド74をシリンダ部72から突出させる動作に伴い、開位置:Oにおけるプラットフォーム16を第二の枢軸62回りに反時計回り方向へ回動作動せしめて、プラットフォーム16が閉位置:Cに到達した時点で閉スイッチ130の押圧操作を解除する。これにより、プラットフォーム16をコンテナ24(後方扉138)の後面に沿って略鉛直に立ち上がるようにして格納保持することが可能となる。なお、テールゲートリフト10には、かかるプラットフォームの立ち上げ状態において、後方扉138乃至はコンテナ24と、プラットフォーム16を架橋状に連結する係止部材が設けられており、それによって、プラットフォームの立ち上げ状態が有利に保持される。
【0055】
なお、上昇位置:Uに保持せしめたプラットフォーム16を、コンテナ24(後方扉138)の後面に沿って略鉛直に立ち上がる閉位置:Cに保持せしめて格納するには、前述の作動形態に限定されるものでなく、例えば、プラットフォーム16を、第一の油圧シリンダ38により上昇位置:Uから前記中間位置に回動作動せしめて、該中間位置で第二の油圧シリンダ70によりコンテナ24(後方扉138)の後面と略平行に立ち上げて保持せしめると共に、退避位置に保持せしめた第二のストッパブロック96を把持部108の手動操作により第一のストッパブロック88に当接せしめて、コントローラ124の上昇スイッチ126を押圧操作して第一の油圧シリンダ28によりプラットフォーム16をシャフト26回りに反時計回り方向へ回動作動せしめて、テンションアーム48の上昇側の回動端(上端部)を第二のストッパブロック96に当接せしめることにより、プラットフォーム16を、前記中間位置から閉位置:C導いて、コンテナ24(後方扉138)の後面に沿って略鉛直に立ち上げるようにして格納保持せしめることも可能である。
【0056】
上述の如き構造とされたテールゲートリフト10においては、プラットフォーム16を第二の油圧シリンダ70によって開位置から閉位置乃至は閉位置から開位置に導く開閉作動が、テンションアーム48の当接面154が第一のストッパブロック88に当接し最大上昇端の位置:Wに設定されてプラットフォーム16を荷台22と略水平にせしめた位置から、第二のストッパブロック96を第一のストッパブロック88に当接すると共に、第二のストッパブロック96にテンションアーム48の当接面154を当接して該当接面154が第一および第二のストッパブロック88,96の高さ寸法だけ車両下方に下げられた控上昇端の位置:Wで行われることにより、プラットフォーム16がコンテナ24の後面から後方に所定量だけ離隔した位置で開閉作動されるようになっている。
【0057】
それ故、観音開き式の後方扉138に取り付けられるロックロッド140の突出量よりも後方で、プラットフォーム16が開閉作動されることから、ロックロッド140を避けたプラットフォーム16の立ち上げ作動が有利に実現され得ると共に、観音開き式の後方扉138の開口時には、水平状態に保持せしめたプラットフォーム16の前方端縁部146をコンテナ24の床板後方端縁部142に対して十分に近接させて、それら両者間の隙間を小さくすることが出来ることから、荷物の積み降ろし作業性が有利に向上され得るのである。
【0058】
また、本実施形態では、リンク機構44におけるテンションアーム48の当接面154とシャシフレーム20との対向面間に、把持部108による手動操作で抜き差し可能に第二のストッパブロック96を配設せしめたことによって、テンションアーム48の当接面154を最大上昇端の位置:Mと控上昇端の位置:Wに、簡単な構造で且つ確実に選択設定することが出来る。
【0059】
さらに、本実施形態では、第二のストッパブロック96を退避位置に保持して、テンションアーム48の当接面154を最大上昇端に位置せしめて、プラットフォーム16をコンテナ24床板152と近接した状態下において、コントローラ124の閉スイッチ130が障壁134で遮蔽されることにより、プラットフォーム16が閉位置:Cへ立ち上げ作動されることが阻止されることにより、コンテナ24後方から外方に突出するロックロッド140や係止部144と、プラットフォーム16の前方端縁部146(山形鋼148)が、プラットフォーム16の回動変位に伴い接触等することが阻止されることから、誤操作等によるプラットフォーム16の回動作動に伴う危険性が効果的に解消され得る。
【0060】
また、本実施形態では、プラットフォーム16の前方端縁部146に固着される山形鋼148に切欠部150を設けたことにより、山形鋼148、延いてはプラットフォーム16の前方端縁部146がコンテナ24の床板後方端縁部142と近接した際に、ロックロッド140の係止部144と山形鋼148の接触が切欠部150で回避されるようになっていることから、プラットフォーム16とコンテナ24床板152の間の隙間を略完全に埋めるようにして両者を近接させることが出来るのである。
【0061】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これは、あくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0062】
例えば、前記実施形態では、リンク機構44が、リンクアーム46およびテンションアーム48からなる複数本のリンク部材と、作動片50およびリンク基板52、更には基体フレーム30の側壁部32を含んで、4節リンク機構を構成していたが、これに限定されるものでなく、例えば、特開平11−59255号公報等に示される如き3節リンク機構で、本実施形態のリンク機構を構成することも可能である。
【0063】
また、前記実施形態では、第一のストッパブロック88でテンションアーム48の最大上昇端の位置:Mを規定していたが、リンクアーム46の最大上昇端が他の機構によって規定される場合には、第一のストッパブロック88を必ずしも設ける必要はない。その場合には、例えば、第二のストッパブロック96だけをシャシフレーム20におけるリンク機構44(テンションアーム48)の対向面上に抜き差し可能に配設して、リンク機構44が第二のストッパブロック96を介してシャシフレーム20に当接されることにより、リンク機構44(リンクアーム46)の控上昇端の位置が規定可能とされる。
【0064】
また、プラットフォーム16の前方端縁部146に固着される山形鋼148は、必ずしも設けられる必要はない。また、そのような山形鋼148を備えていないプラットフォーム16を採用して、該プラットフォーム16をコンテナ24の床板152と略同じ高さで略水平に支持せしめる際に、プラットフォーム16の前方端縁部146がコンテナ24の床板後方端縁部142と十分に近接せしめられるように、前方端縁部146、延いてはプラットフォーム16の形状や大きさ等が適宜に設定変更され得ると共に、該プラットフォーム16の前方端縁部146には、ロックロッド140のコンテナ24床板152からの突出量を避けるようにして切欠部が形成され得る。
【0065】
また、第二のストッパブロック96の駆動機構は、例示の如き、手動操作による梃子の原理を利用した操作ロッド86に限定されるものでなく、例えば、モータ等を用いて、第二のストッパブロック96を自動的に駆動せしめることも可能である。
【0066】
また、かかる操作ロッド86の代わりにワイヤ等を用いて第二のストッパブロック96を駆動せしめても良い。具体的には、例えば、第二のストッパブロック96の駆動機構を、チューブ内挿式のワイヤと、該第二のストッパブロック96を一方向に付勢する付勢手段と、該付勢手段に抗して前記ワイヤで引っ張り、付勢手段乃至はワイヤを引っ張り位置に保持せしめる係止手段を含んで構成し、該ワイヤを付勢力が及ぼされる位置と前記引っ張り位置とに駆動せしめて、第二のストッパブロック96に往復駆動力を作用せしめることにより、第二のストッパブロック96が第一のストッパブロック88への当接位置と退避位置とに駆動され得る。特にこのようなワイヤ等を利用することにより、第二のストッパブロック96の駆動機構をロッド等に比してシャシフレーム20等における狭い部分にも湾曲等させて配設することが可能となり、以て、第二のストッパブロック96を含んで構成されるストッパユニット82、延いてはテールゲートリフト10の各種自動車への適用範囲の更なる拡張が図られ得る。
【0067】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施形態が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0068】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた貨物自動車におけるテールゲートリフトにおいては、メインアームの上昇側の回動端を控ストッパ部材によって2段階の位置に設定したことにより、テールゲートを、例えば、観音開き式の後方扉に取り付けられるロックロッド等のコンテナ後方に突起物がある貨物自動車において、コンテナ後方にある突起物を避ける位置で立ち上げることが出来ると共に、テールゲートとコンテナ床板を略水平にしたコンテナ扉の開口時には、テールゲートをコンテナ床板に対して十分に近接させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての搬送トラックに取り付けられるテールゲートリフトを示す斜視モデル図である。
【図2】図1に示されるテールゲートリフトの一作動形態を示す側面説明図である。
【図3】図2に対応するテールゲートリフトの一作動形態を示す底面説明図である。
【図4】図1に示されるテールゲートリフトの一作動形態を示す側面説明図である。
【図5】図1に示されるテールゲートリフトの一作動形態を示す側面説明図である。
【図6】図4または図5に対応するテールゲートリフトの一作動形態を示す底面説明図である。
【符号の説明】
10 テールゲートリフト
16 プラットフォーム
18 搬送トラック
20 シャシフレーム
24 コンテナ
26 シャフト
28 第一の油圧シリンダ
46 リンクアーム
70 第二の油圧シリンダ
96 第二のストッパブロック
152 床板

Claims (6)

  1. 貨物自動車のシャシフレームの後部で車幅方向に延びる回動中心軸から車両後方に向かって延び出して配設されて該回動中心軸回りで回動可能に支持された左右一対のメインアームの先端部分にプレート状のテールゲートを取り付けて、該一対のメインアームを昇降駆動源で回動作動せしめることにより該テールゲートを昇降作動せしめて、上昇位置で該テールゲートを該シャシフレーム上に架装されたコンテナ等の床板後方で該床板の上面と略同じ高さで略水平に支持せしめると共に、下降位置で該テールゲートを接地させるようにする一方、かかる上昇位置において該テールゲートを開閉駆動源により該一対のメインアームに対して回動作動せしめて略水平な開位置から前記コンテナ等の後面に沿って略鉛直に立ち上がる閉位置に導いて保持せしめることにより収容可能とした貨物自動車におけるテールゲートリフトにおいて、
    前記メインアームの上昇側の回動端を制限することにより、前記コンテナ等の床板後方で該床板の上面と略同じ高さで略水平に支持せしめられる最大上昇端まで至らない控上昇端を設定する控ストッパ部材を解除可能に設け、該メインアームの前記上昇位置をそれら最大上昇端と控上昇端で選択設定可能として、かかる控上昇端において前記テールゲートを閉位置に導くことにより該テールゲートが前記コンテナ等の後面から後方に所定量だけ離隔して立上保持されるように為し、
    前記テールゲートの車幅方向両側において、それぞれ、該テールゲートを前記シャシフレームに対して昇降可能に連結する複数本のリンク部材からなるリンク機構を、前記メインアームを含む複数本のリンク部材によって構成すると共に、かかる何れかのリンク部材の上昇側の回動端の位置における該シャシフレームとの対向面間に抜き差し可能に前記控ストッパ部材を配設せしめ、
    更に、前記リンク機構を構成する前記何れかのリンク部材が当接せしめられることにより、前記メインアームの前記最大上昇端を規定するメインストッパを前記シャシフレームに固設すると共に、該メインストッパにおける該リンク部材の当接面上に前記控ストッパ部材を抜き差し可能に配設したことを特徴とする貨物自動車におけるテールゲートリフト。
  2. 前記回動中心軸の上方に位置して該回動中心軸と平行に配設された第二の回動中心軸の回りで回動可能に支持された左右一対のテンションアームを、前記左右一対のメインアームの上方に配設せしめて、それらテンションアームとメインアームの各先端部分を連結用ヘッダで連結することによって、左右それぞれにおいて4節リンク機構を構成する一方、かかる左右の連結用ヘッダの間に跨がって前記テールゲートを取り付けて、それら左右の連結用ヘッダを該テールゲートで相互に連結すると共に、該左右の連結用ヘッダで支持されて前記回動中心軸及び前記第二の回動中心軸と平行に車幅方向に延びる第三の回動中心軸の回りで該テールゲートを回動可能に支持せしめ、更に前記テンションアームに当接せしめられるようにして前記控ストッパ部材を配設した請求項に記載のテールゲートリフト。
  3. 前記控ストッパ部材が抜かれて退避位置に保持されることにより、前記メインアームが該控ストッパ部材で規定されずに前記最大上昇端に位置せしめられた状態下において、前記テールゲートの前記開閉駆動源による閉位置への立ち上げ作動を防止する安全手段を設けた請求項1又は2に記載のテールゲートリフト。
  4. 前記控ストッパ部材の抜き差し操作を手動で行うようにすると共に、該控ストッパ部材の抜き差し操作に連動し、該ストッパを抜いて退避位置に保持せしめた状態下で、前記テールゲートを閉位置に立ち上げ作動せしめるための前記開閉駆動源のスイッチをカバーする覆板を、前記安全手段として採用した請求項に記載のテールゲートリフト。
  5. 前記コンテナ等が観音開き式の後方扉を備えていると共に、かかる後方扉を開操作不能にロックするロックロッドが、該コンテナ等の後方扉の外方に突出して配設されており、前記メインアームの最大上昇端で、水平に支持せしめた前記テールゲートの前方端縁部が、該後方扉が開かれた該コンテナ等の床板後方端縁部への近接位置まで導かれる一方、該メインアームの控上昇端で、立ち上げられた該テールゲートが、該後方扉を閉じた該コンテナ等の後面に対して少なくとも該ロックロッドの突出量だけ後方に離隔位置せしめられるようになっている請求項1乃至4の何れか1項に記載のテールゲートリフト。
  6. 前記テールゲートの前方端縁部に切欠部を設けて、前記メインアームの最大上昇端で水平に支持せしめた該テールゲートの前方端縁部において該切欠部により前記コンテナ等の床板から後方に突設された前記ロックロッドの係止部を逃げるようにした請求項に記載のテールゲートリフト。
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