JP3687771B2 - 自動車用インシュレータダッシュ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両のダッシュパネルの室内面側に装着される自動車用インシュレータダッシュに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、図8に示すように、車両のエンジンルームEと車室Rとを区画するダッシュパネル1の室内面側には、エンジンルームEから車室R内への騒音の伝播を防止するために自動車用インシュレータダッシュ2が設置されており、このインシュレータダッシュ2は、充填材を混入した(再生)塩ビシート,(再生)ゴムシート等の遮音材層3と、フエルト,嵩高性不織布,ポリウレタンフォーム等の多孔質基材を素材とした吸音材層4との積層体が一般に使用されている。
【0003】
そして、上記吸音材層4によりエンジンルームEからの騒音を吸音するとともに、ダッシュパネル1と遮音材層3との間の二重壁遮音効果により上記吸音効果と合わせて良好な防音特性を発揮するようにしている。
【0004】
上記インシュレータダッシュ2は、図9に示すように、上方からインシュレータダッシュアッパー部2a,インシュレータダッシュロア部2b,トーボード部2cのようにダッシュパネル1の各パネル部位に添設され、特に、インシュレータダッシュ2は一体物として成形されているため、型抜きを考慮して、成形時はインシュレータダッシュアッパー部2aを点線で示すように展開状に成形しておき、ダッシュパネル1に装着する際、インシュレータダッシュロア部2bとの境界部を境としてインシュレータダッシュアッパー部2aを折曲操作してダッシュパネル1に取り付けているのが実情である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のインシュレータダッシュ2においては、成形型からの型抜きを考慮して、成形時の造形形状は展開状に設定されるため、大型部品であるのに加えて、更に型面スペースが必要となり、金型設備が大型化するとともに、プレス装置の負荷も多くかかり、成形コストの高騰化を招くという不具合があった。
【0006】
更に、成形後インシュレータダッシュアッパー部2aを折曲操作してダッシュパネル1にインシュレータダッシュ2を装着固定するため、ダッシュパネル1への正確な位置決めが難しく、円滑な取付作業性が期待できないという問題点も同時に指摘されている。
【0007】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、車両のダッシュパネルの室内側に装着される自動車用インシュレータダッシュにおいて、成形コストやプレス負荷を軽減することができ、しかも、ダッシュパネルへの取付作業性に優れた自動車用インシュレータダッシュを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願の請求項1に記載の発明は、エンジンルームと車室とを区画するダッシュパネルの室内面側に装着され、遮音材層と吸音材層との積層体からなる自動車用インシュレータダッシュにおいて、前記インシュレータダッシュは、ダッシュパネルアッパー部に装着されるインシュレータダッシュアッパーと、ダッシュパネルロア部に装着されるインシュレータダッシュロアとの上下二分割体から構成されているとともに、インシュレータダッシュアッパーとインシュレータダッシュロアとの接合部は、カウルボックスの室内側に両者が適宜ラップ代で重合していることにより、カウルボックスの室内側が三重壁構造であることを特徴とする。
【0009】
ここで、遮音材層は、高比重の充填材を混入した(再生)塩ビシート,(再生)ゴムシート等、熱成形が可能な熱可塑性シートの中から適宜選択されてよい。
【0010】
一方、吸音材層としては、熱成形が可能で且つ複雑な曲面形状に対応する成形性が要求されることから、ポリエステル繊維,コンジュゲート繊維,熱融着性繊維等が適宜配合割合で絡み合わされた嵩高性不織布、あるいはポリエステル繊維,コンジュゲート繊維に熱可塑性樹脂バインダが適宜割合で混合された嵩高性不織布が適しており、この他に熱成形用フエルト等が使用可能である。
【0012】
ここで、インシュレータダッシュアッパー及びインシュレータダッシュロアの目付量としては、ダッシュパネルアッパー部並びにダッシュパネルロア部からの騒音の透過音量等に応じて適宜選択することができ、インシュレータダッシュアッパーをインシュレータダッシュロアに比べてその目付量を大きくしたほうが好ましい。
【0013】
例えば、インシュレータダッシュアッパーにおける遮音材層の目付量6〜9kg/m2 、吸音材層の目付量0.8〜1.4kg/m2 である。一方、インシュレータダッシュロアにおける遮音材層の目付量4〜6kg/m2 、同様に吸音材層の目付量0.8〜1.4kg/m2 の範囲が良い。
【0014】
次いで、本願の請求項2に記載の発明は、ダッシュパネルアッパー部とダッシュパネルロア部との境界部分であるカウルボックスの室内側に、インシュレータダッシュロア,インシュレータダッシュアッパーを重ね合せ、ダッシュパネルに固着されているスタッドボルトをインシュレータダッシュロア,インシュレータダッシュアッパーの各取付孔に挿通させ、スタッドボルトの先端側からクリップを嵌着固定することにより、ダッシュパネルに装着固定されることを特徴とする。
【0015】
ここで、インシュレータダッシュアッパーとインシュレータダッシュロアとの接合部分は、インシュレータダッシュロアの表面にインシュレータダッシュアッパーが位置し、この部位にダッシュパネルの表面に室内側に向くスタッドボルトが突設されており、このスタッドボルトに対してインシュレータダッシュロア並びにインシュレータダッシュアッパーに設けた取付孔を挿通させた後、スタッドボルトの表面側からクリップを装着して固定する。
【0016】
次に、本願の請求項3に記載の発明は、ダッシュパネルアッパー部とダッシュパネルロア部との接合フランジに適宜間隔で差込み片を突設し、インシュレータダッシュロアの上縁部に沿って設けたスリット、あるいは取付孔内に上記差込み片を差し込み、インシュレータダッシュロアをダッシュパネルに保持し、その表面側をインシュレータダッシュアッパーにより被覆装着したことを特徴とする。
【0017】
以上の構成から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、インシュレータダッシュが上下二分割体から構成されているため、インシュレータダッシュアッパー及びインシュレータダッシュロアを別個に成形すれば良いため、成形金型の型面スペースを小型化できるとともに、型抜き方向についてもインシュレータダッシュアッパーとインシュレータダッシュロアをそれぞれ別個に設定できる。また、ダッシュパネルへのインシュレータダッシュアッパー及びインシュレータダッシュロアの位置決め装着時の合せ作業もやり易くなる。
【0018】
更に、インシュレータダッシュアッパーとインシュレータダッシュロアとの接合部は、両者が適宜ラップ代で重合していることにより、ダッシュパネルとこの接合部との間で三重壁構造が採用されているため、遮音機能を高めることができる。
【0019】
また、インシュレータダッシュアッパーとインシュレータダッシュロアとの遮音材層並びに吸音材層の目付量を可変するという構成を採用すれば、エンジンルームからダッシュパネルを通じて車室内側に透過する騒音の透過音量に対応して遮音材層並びに吸音材層の目付量を適宜選択できるため、過剰品質になることがなく、効率的な吸音,遮音機能を達成できる。
【0020】
次に、請求項2に記載の発明によれば、インシュレータダッシュロアとインシュレータダッシュアッパーの接合部に設けたスタッドボルトに対して共締め固定するという構成であるため、インシュレータダッシュアッパーとインシュレータダッシュロアとの取り付けを手際良く行なえる。
【0021】
更に、請求項3に記載の発明によれば、ダッシュパネルの接合フランジに設けた差込み片をインシュレータダッシュロアのスリット内に差し込んだ後、インシュレータダッシュロアの取付部をインシュレータダッシュアッパーにより被覆するという構成であるため、スタッドボルト並びにクリップを廃止できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る自動車用インシュレータダッシュの実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
図1は本発明に係る自動車用インシュレータダッシュの第1実施形態におけるインシュレータダッシュアッパーとインシュレータダッシュロアを分離して示す正面図、図2は図1に示す自動車用インシュレータダッシュをダッシュパネルに取り付けた状態を示す断面図、図3,図4は図1に示す自動車用インシュレータダッシュにおけるインシュレータダッシュアッパー並びにインシュレータダッシュロアの成形工程を示す各説明図、図5は図1に示す自動車用インシュレータダッシュにおけるダッシュパネルへの取付構造の説明図である。
【0024】
また、図6,図7は本発明に係る自動車用インシュレータダッシュの第2実施形態を示すもので、図6は自動車用インシュレータダッシュをダッシュパネルに取り付ける状態を示す説明図、図7は自動車用インシュレータダッシュをダッシュパネルを取り付けた状態を示す断面図である。
【0025】
図1乃至図5において、本発明に係る自動車用インシュレータダッシュ10は、インシュレータダッシュアッパー20とインシュレータダッシュロア30との上下二分割体から構成されていることが特徴である。
【0026】
更に詳しくは、上記インシュレータダッシュアッパー20は、高比重のフィラーを充填した(再生)塩ビシート,(再生)ゴムシート等、比較的面密度の高い熱可塑性シート材料を素材とした遮音材層21と、この遮音材層21の裏面に一体化され、所望の吸音機能を有する成形フエルト,成形不織布等の多孔質基材からなる吸音材層22との積層体から構成されており、ダッシュパネルアッパー部40aに取り付けられる。
【0027】
一方、インシュレータダッシュロア30は、インシュレータダッシュアッパー20の遮音材層21並びに吸音材層22と同一材質の遮音材層31と吸音材層32との積層体から構成されており、ダッシュパネルロア部40b及びトーボード部40cに取り付けられる。
【0028】
上記遮音材層21,31の厚みは1.5〜3.5mm、好ましくは2mm程度のものがよく、吸音材層22,32の厚みは20〜40mmの原反(成形不織布)厚みのものが6〜30mmの間で絞り成形されている。特に本実施形態においては、インシュレータダッシュアッパー20とインシュレータダッシュロア30との二分割体から構成されることが特徴であるため、遮音材層21,31、吸音材層22,32の厚み、いわゆる目付量をインシュレータダッシュアッパー20とインシュレータダッシュロア30との間で相違させることにより、エンジンルームEから車室Rにダッシュパネル40を通じて透過する騒音の透過音量に即して効果的に遮音,吸音機能を達成することができる。
【0029】
例えば、インシュレータダッシュアッパー20における遮音材層21の目付量6〜9kg/m2 、吸音材層22の目付量0.8〜1.4kg/m2 である。
【0030】
一方、インシュレータダッシュロア30における遮音材層31の目付量4〜6kg/m2 、同様に吸音材層32の目付量0.8〜1.4kg/m2 の範囲が良い。
【0031】
このように、インシュレータダッシュアッパー20とインシュレータダッシュロア30との上下二分割体から構成することにより、目付量に差異をもたせることができ、過剰品質の防止や効果的な防音機能を達成することができるという作用効果に加えて、インシュレータダッシュアッパー20とインシュレータダッシュロア30とを個別に成形できるため、従来のように大型の金型設備や過度のプレス負荷を必要することがない。
【0032】
例えば、図2ではダッシュパネル40にインシュレータダッシュアッパー20及びインシュレータダッシュロア30をそれぞれ装着した状態を示しているが、インシュレータダッシュアッパー20の型抜き方向を矢印A、インシュレータダッシュロア30の型抜き方向を矢印Bとした場合、図3に示すインシュレータダッシュアッパー20の成形金型50,51では、成形上型51の動作方向を矢印Aと一致させ、同様に、図4に示すインシュレータダッシュロア30の成形金型52,53では、成形上型53の動作方向を矢印Bと一致させれば良く、小型の成形金型50,51,52,53により簡単に成形でき、小型の成形金型で型抜きに支障のない円滑な成形が期待できる。
【0033】
次に、インシュレータダッシュ10をダッシュパネル40に取り付ける構造について、図2及び図5を基に説明すると、本実施形態では、ダッシュパネル40の固定ポイントには、その表面に室内側に突出するようにスタッドボルト41が適宜箇所に溶接固定されており、このスタッドボルト41と対応するインシュレータダッシュアッパー20及びインシュレータダッシュロア30には、それぞれ取付孔23,33が開設されており、各取付孔23,33内にスタッドボルト41を挿通させた後、スタッドボルト41の先端側からクリップ60を嵌着固定することにより、ダッシュパネル40にインシュレータダッシュアッパー20及びインシュレータダッシュロア30が取り付けられる。
【0034】
また、インシュレータダッシュロア30の上縁とインシュレータダッシュアッパー20の下縁に沿って両者はラップ(ラップ部分を図1中斜線a,bで示す)しているが、ラップ部分の取付構造について詳細に説明すると、図5に示すように、スタッドボルト41に対してまずインシュレータダッシュロア30上縁近傍部分に開設されている取付孔33を挿通させた後、インシュレータダッシュロア30の表面にインシュレータダッシュアッパー20が位置するようにインシュレータダッシュアッパー20の取付孔23をスタッドボルト41内に通した後、スタッドボルト41の先端側からクリップ60を嵌込み固定することにより、ラップ部分が固定される。
【0035】
このように、本発明に係る自動車用インシュレータダッシュ10は、インシュレータダッシュアッパー20とインシュレータダッシュロア30との上下二分割体から構成されているため、従来のように展開状に成形されたものを折曲操作してダッシュパネル40形状に合致させる操作が必要でなく、ダッシュパネル40の形状に予め成形されているインシュレータダッシュアッパー20及びインシュレータダッシュロア30をダッシュパネル40の面形状に合わせてクリップ60を介して固定すれば良いため、取付作業性が著しく向上する。
【0036】
特に、インシュレータダッシュアッパー20とインシュレータダッシュロア30のラップ部分においては、ダッシュパネル40とインシュレータダッシュロア30の遮音材層31及びインシュレータダッシュアッパー20の遮音材層21の三重壁構造となり、特に、カウルボックスという比較的透過音量が大きい部位であることから、三重壁構造を有効に作用させることができ、共締め固定による取付作業性の向上に加えて、音圧上昇の高い部位の遮音性能を高めることができるという付随的な利点もある。
【0037】
次に、図6,図7は本発明に係る自動車用インシュレータダッシュ10の第2実施形態を示すもので、インシュレータダッシュアッパー20とインシュレータダッシュロア30との上下二分割体から構成されるという基本構成は第1実施形態と同一であるが、第1実施形態と相違する点はインシュレータダッシュアッパー20とインシュレータダッシュロア30との接合部分の構造、及びダッシュパネル40に対する取付構造にある。
【0038】
すなわち、ダッシュパネル40は、ダッシュパネルアッパー部40aとダッシュパネルロア部40bとの接合フランジ部42が形成されているが、この接合フランジ42に差込み片43が車幅方向に沿って適宜ピッチ間隔で形成されているとともに、これと対応するようにインシュレータダッシュロア30の上縁近傍部分にはスリット34が開設されている。
【0039】
従って、ダッシュパネル40にインシュレータダッシュロア30及びインシュレータダッシュアッパー20を取り付けるには、ダッシュパネルロア部40b及びトーボードパネル40cの室内面に即してインシュレータダッシュロア30を添設固定するとともに、インシュレータダッシュロア30の上縁部分に設けたスリット34内にダッシュパネル40の接合フランジ42に突設されている差込み片43を挿入することにより、インシュレータダッシュロア30の上縁部分をダッシュパネル40側に保持固定する。
【0040】
尚、この場合、インシュレータダッシュロア30の上縁部分を強固にダッシュパネル40側に固定するには、差込み片43の先端部分に上方に向く抜止め片44が形成されているのが良く、また、スリット34に替えて幅狭の取付孔33を使用しても良い。
【0041】
そして、ダッシュパネル40側にインシュレータダッシュロア30を取り付けた後、インシュレータダッシュアッパー20をダッシュパネルアッパー部40aに固定すれば良く、その際、差込み片42やインシュレータダッシュロア30に設けたスリット34をインシュレータダッシュアッパー20により被覆することができ、外観性能やシール性能を低下させることがない。
【0042】
また、所望ならば、インシュレータダッシュアッパー20の下縁裏面側に面ファスナー等を貼り付けておき、インシュレータダッシュロア30の表面対応箇所に設けられた面ファスナーとの係着作用によりインシュレータダッシュアッパー20の下縁側を保持固定するようにしても良い。
【0043】
従って、この第2実施形態によるインシュレータダッシュ10の取付構造によれば、スタッドボルト41やクリップ60を廃止することができ、ダッシュパネル40のフランジ42に差込み片43を形成するというパネル形状を工夫するだけで取付備品を大幅に削減でき、経費節減に伴なうコストダウンを図ることができる。
【0044】
また、取付作業性においてもインシュレータダッシュロア30の上縁部分を差込み片43に差込み操作するだけで良く、取付作業も簡素化できる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明に係る自動車用インシュレータダッシュは以下に記載する格別の作用効果を有する。
【0046】
(1)請求項1に記載の発明によれば、ダッシュパネルの室内側に装着されるインシュレータダッシュを上下二分割体から構成するという構成であるため、成形金型設備を小型化できるとともに、型抜き方向等に規制を受けることなく、インシュレータダッシュの造形形状を自由に設定できるという効果を有する。
【0047】
(2)請求項1に記載の発明によれば、ダッシュパネルの室内側に装着されるインシュレータダッシュを上下二分割体から構成するという構成であるため、インシュレータダッシュを展開状に成形した後、ダッシュパネルの形状に合わせて折曲操作して取り付けるという必要がなく、ダッシュパネルにインシュレータダッシュロア,インシュレータダッシュアッパーを個々に取り付ければ良いため、パネルへの合せ作業もやり易く、取付作業性を向上させることができるという効果を有する。
【0048】
(3)請求項1に記載の発明によれば、インシュレータダッシュを上下二分割体から構成するとともに、インシュレータダッシュアッパーとインシュレータダッシュロアとの接合部は、両者が適宜ラップ代で重合するという構成であるため、特に音圧の高いカウルボックス内で音の洩れやすいフランジ部分に対してインシュレータダッシュロア及びインシュレータダッシュアッパーの各遮音材層とダッシュパネルとで形成される三重壁構造を適用でき、室内側への音洩れを可及的に防止できるという効果を有する。
【0050】
(4)請求項2に記載の発明によれば、ダッシュパネルアッパー部とダッシュパネルロア部との境界部分の近傍位置にスタッドボルトを突設形成し、このスタッドボルトに対してインシュレータダッシュロア,インシュレータダッシュアッパーの各取付孔を挿通させ、スタッドボルトの先端側にクリップを嵌め込み、インシュレータダッシュロアとインシュレータダッシュアッパーとを共締め固定するという構成であるため、インシュレータダッシュロアとインシュレータダッシュアッパーとの取り付けを手際良く行なえ、取付作業性が向上するという効果を有する。
【0051】
(5)請求項3に記載の発明によれば、インシュレータダッシュロアの上縁近傍部分に幅方向に沿ってスリットを適宜間隔で開設し、このスリットをダッシュパネル側の接合フランジに設けた差込み片に挿通保持させることによりインシュレータダッシュロアをダッシュパネル側に保持させ、その後、この部位にインシュレータダッシュアッパーを覆い被せるように取り付ければ良いため、スタッドボルトやクリップ等の取付部品を廃止することができ、取付作業性の向上並びに備品点数削減によるコストダウンを招来できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用インシュレータダッシュの第1実施形態におけるインシュレータダッシュアッパーとインシュレータダッシュロアとを分離して示す正面図。
【図2】図1に示す自動車用インシュレータダッシュをダッシュパネルに取り付けた状態を示す断面図。
【図3】図1に示す自動車用インシュレータダッシュにおけるインシュレータダッシュアッパーの成形工程を示す説明図。
【図4】図1に示す自動車用インシュレータダッシュにおけるインシュレータダッシュロアの成形工程を示す説明図。
【図5】図1に示すインシュレータダッシュにおけるインシュレータダッシュアッパーとインシュレータダッシュロアの接合部分のパネルへの取付構造を示す説明図。
【図6】本発明に係る自動車用インシュレータダッシュの第2実施形態を示すもので、ダッシュパネルとインシュレータダッシュロア,インシュレータダッシュアッパーをそれぞれ示す分解斜視図。
【図7】図6に示すインシュレータダッシュロアとインシュレータダッシュアッパーとをダッシュパネルに取り付けた状態を示す断面図。
【図8】自動車のダッシュパネル近傍部分を示す側面図。
【図9】従来のインシュレータダッシュを示す断面図。
【符号の説明】
10 自動車用インシュレータダッシュ
20 インシュレータダッシュアッパー
21 遮音材層
22 吸音材層
23 取付孔
30 インシュレータダッシュロア
31 遮音材層
32 吸音材層
33 取付孔
34 スリット
40 ダッシュパネル
40a ダッシュパネルアッパー部
40b ダッシュパネルロア部
40c トーボード部
41 スタッドボルト
42 接合フランジ
43 差込み片
44 抜止め片
50,52 成形下型
51,53 成形上型
60 クリップ
E エンジンルーム
R 車室

Claims (3)

  1. エンジンルーム(E)と車室(R)とを区画するダッシュパネル(40)の室内面側に装着され、遮音材層と吸音材層との積層体からなる自動車用インシュレータダッシュ(10)において、
    前記インシュレータダッシュ(10)は、ダッシュパネルアッパー部(40a)に装着されるインシュレータダッシュアッパー(20)と、ダッシュパネルロア部(40b)に装着されるインシュレータダッシュロア(30)との上下二分割体から構成されているとともに、インシュレータダッシュアッパー(20)とインシュレータダッシュロア(30)との接合部は、カウルボックスの室内側に両者が適宜ラップ代で重合していることにより、カウルボックスの室内側が三重壁構造であることを特徴とする自動車用インシュレータダッシュ。
  2. ダッシュパネルアッパー部(40a)とダッシュパネルロア部(40b)との境界部分であるカウルボックスの室内側に、インシュレータダッシュロア(30),インシュレータダッシュアッパー(20)を重ね合せ、ダッシュパネル(40)に固着されているスタッドボルト(41)をインシュレータダッシュロア(30),インシュレータダッシュアッパー(20)の各取付孔(33,23)に挿通させ、スタッドボルト(41)の先端側からクリップ(60)を嵌着固定することにより、ダッシュパネル(40)に装着固定されることを特徴とする請求項1記載の自動車用インシュレータダッシュ。
  3. ダッシュパネルアッパー部(40a)とダッシュパネルロア部(40b)との接合フランジ(42)に適宜間隔で差込み片(43)を突設し、インシュレータダッシュロア(30)の上縁部に沿って設けたスリット(34)、あるいは取付孔(33)内に上記差込み片(43)を差し込み、インシュレータダッシュロア(30)をダッシュパネル(40)に保持し、その表面側をインシュレータダッシュアッパー(20)により被覆装着したことを特徴とする請求項1記載の自動車用インシュレータダッシュ。
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