JP3685943B2 - 全自動洗濯機 - Google Patents

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JP3685943B2
JP3685943B2 JP05852299A JP5852299A JP3685943B2 JP 3685943 B2 JP3685943 B2 JP 3685943B2 JP 05852299 A JP05852299 A JP 05852299A JP 5852299 A JP5852299 A JP 5852299A JP 3685943 B2 JP3685943 B2 JP 3685943B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、全自動洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】
全自動洗濯機は、外枠内に防振支持装置によって懸垂支持した外槽内に洗濯兼脱水槽を回転自在に設置し、更にこの洗濯兼脱水槽内の底部に撹拌翼を回転自在に設置し、外槽の底の外側に取り付けた駆動装置によって前記洗濯兼脱水槽および撹拌翼を回転駆動する構成である。
【0003】
駆動装置は、電動機の回転を減速歯車機構を介して撹拌翼に伝達して該撹拌翼を低速で正逆回転させて洗濯駆動し、または、クラッチ機構を介して洗濯兼脱水槽に伝達して該洗濯兼脱水槽を一方向に高速回転させて脱水駆動する。
【0004】
全自動洗濯機は、洗濯物に応じた多様な洗濯方法が要求されており、一般には、布量や布質や汚れの程度に応じて洗濯水量や撹拌翼による撹拌力を変化させることができるようにしている。そして、最近、洗濯兼脱水槽を一方向に回転させて洗濯する遠心力式の洗濯方法も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
全自動洗濯機は、ユーザーの異なる要求に対応するために、異なる機能を備えた複数の機種を提供することが必要になる。しかしながら、複数の機種を生産することは、一般的には、単機種生産に比較して割り高になる。
【0006】
従って、本発明の1つの目的は、複数の機種の全自動洗濯機を比較的割り安に生産することができるようにすることにある。具体的には、ブラシレス直流電動機を組み込んだ駆動装置を使用する全自動洗濯機と誘導電動機を組み込んだ駆動装置を使用する全自動洗濯機を多くの部品や生産設備を共用して製造することができるようにするものである。
【0007】
また、駆動装置は、減速歯車機構とクラッチ機構と電動機を同軸上に配置する配列構成にすることによりユニット化を実現するようにしているが、電動機として誘導電動機を使用するようにすると固定子鉄心と回転子鉄心の間のエアーギャップに高い寸法精度が要求されることから、回転子軸を両側から堅固に支持する構造にすると軸方向の寸法が増加して外槽の下側の空間に設置することが困難になる。
【0008】
本発明の他の目的は、洗濯兼脱水槽と撹拌翼を駆動する駆動装置を小型にユニット化できるようにすることにある。具体的には、例えば、減速歯車機構から突出する入力軸によって電動機の回転子鉄心を高精度に支持することにより、誘導電動機を組み込む駆動装置を小型にユニット化することができるようにすることにある。また、クラッチ機構の構成を工夫することにより駆動装置の軸方向の寸法増加を軽減することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、外槽内に回転自在に設けた洗濯兼脱水槽と、この洗濯兼脱水槽の底の内側に回転自在に設けた撹拌翼と、前記外槽の底の外側に設置されて前記洗濯兼脱水槽および撹拌翼を駆動する駆動装置と、前記外槽を枠体に懸垂支持する支持装置とを備え、前記駆動装置は、洗濯兼脱水槽および撹拌翼の駆動回転軸を中心にして垂直方向に減速歯車機構とクラッチ機構と可逆回転電動機を直列に配列した構成とした全自動洗濯機において、
前記可逆回転電動機は、前記減速歯車機構の外ケースに下向きに開口するように取り付けた電動機ハウジング内に固定子巻線を巻装した固定子鉄心を取り付け、前記電動機ハウジング内に突出する回転軸に積層した回転子鉄心に2次導体を設けて構成した回転子を取り付けることにより誘導電動機を構成し、
前記クラッチ機構は、前記電動機ハウジング内の固定子鉄心に巻装された固定子巻線のエンドコイルに囲まれた前記回転子の上側の空間に位置して該電動機ハウジング内に突出する外側入力軸部を取り巻くように配置し、前記外側入力軸部に軸方向に摺動可能に係合させて前記可逆回転電動機の前記回転子と係合するようにばね力を作用させた摺動子を移動させて回転子との係合を解除し、前記摺動子は、前記回転子と係合状態および係合解除状態において前記エンドコイルに囲まれた前記空間内に位置するように構成する。
【0010】
また、本発明は、外槽内に回転自在に設けた洗濯兼脱水槽と、この洗濯兼脱水槽の底の内側に回転自在に設けた撹拌翼と、前記外槽の底の外側に設置されて前記洗濯兼脱水槽および撹拌翼を駆動する駆動装置と、前記外槽を枠体に懸垂支持する支持装置とを備え、前記駆動装置は、洗濯兼脱水槽および撹拌翼の駆動回転軸を中心にして垂直方向に減速歯車機構とクラッチ機構と可逆回転電動機を直列に配列した構成とした全自動洗濯機において、
前記可逆回転電動機は、前記減速歯車機構の外ケースに下向きに開口するように取り付けた電動機ハウジング内に固定子巻線を巻装した固定子鉄心を取り付け、前記電動機ハウジング内に突出する回転軸に積層した回転子鉄心に2次導体を設けて構成した回転子を取り付けることにより誘導電動機を構成し、
前記減速歯車機構の外ケースへの前記電動機ハウジングの取り付けねじは、電動機の固定子鉄心の内径より内側であり、前記電動機ハウジング内の固定子鉄心に巻装された固定子巻線のエンドコイルに囲まれた前記回転子の上側の空間に位置させて前記固定子鉄心の内側の回転子設置空間を通して締め付け操作可能に構成し、
前記クラッチ機構は、前記エンドコイルに囲まれた前記回転子の上側の空間に位置して前記電動機ハウジング内に突出する外側入力軸部を取り巻くように配置し、前記外側入力軸部に軸方向に摺動可能に係合させて前記可逆回転電動機の前記回転子と係合するようにばね力を作用させた摺動子を移動させて前記回転子との係合を解除するように構成する。
【0011】
また、本発明は、外槽内に回転自在に設けた洗濯兼脱水槽と、この洗濯兼脱水槽の底の内側に回転自在に設けた撹拌翼と、前記外槽の底の外側に設置されて前記洗濯兼脱水槽および撹拌翼を駆動する駆動装置と、前記外槽を枠体に懸垂支持する支持装置とを備え、前記駆動装置は、洗濯兼脱水槽および撹拌翼の駆動回転軸を中心にして垂直方向に減速歯車機構とクラッチ機構と可逆回転電動機を直列に配列した構成とした全自動洗濯機において、
前記可逆回転電動機は、前記減速歯車機構の外ケースに下向きに開口するように取り付けた電動機ハウジング内に固定子巻線を巻装した固定子鉄心を取り付け、外周に磁石を有し、上面に前記クラッチ機構と係合する凹凸部を有し、底部側から中空とした回転子を取り付けることによりブラシレス直流電動機を構成し、
前記クラッチ機構は、前記電動機ハウジング内の固定子鉄心に巻装された固定子巻線のエンドコイルに囲まれた前記回転子の上側の空間内に位置して該電動機ハウジング内に突出する外側入力軸部を取り巻くように配置し、前記外側入力軸部に軸方向に摺動可能に係合させて前記可逆回転電動機の前記回転子と係合するようにばね力を作用させた摺動子を移動させて回転子との係合を解除するように構成する。
【0012】
前記クラッチ機構は、前記電動機ハウジング内の固定子鉄心に巻装した固定子巻線のエンドコイルに囲まれた前記空間に位置させて該電動機ハウジング内に突出する外側入力軸部を取り巻くように配置した環状の電磁コイルを備え、前記外側入力軸部に軸方向に摺動可能に係合させて回転子と係合するようにばね力を作用させた摺動子を電磁コイルの電磁力によって吸引して係合を解除するようにする。
【0014】
前記回転軸は、外輪を圧入した転がり軸受によって支持して前記電動機の回転子を片持ち状態に取り付けるようにする。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の全自動洗濯機の基本構成の概略を示す縦断側面図である。1は、内部機構を内包する枠体である。2は、洗濯兼脱水槽であり、その上縁部に流体バランサー3を備え、底部の内側には回転自在に撹拌翼4を備える。5は、前記洗濯兼脱水槽2を回転自在に内包する外槽であり、底部の外側には駆動装置6を鋼板製の取り付けベース7によって取り付け、外枠1の上端四隅から防振支持装置8によって懸垂支持される。駆動装置6の内部構成については後述する。
【0016】
衣類投入開口9aを設けた上面カバー9は、枠体1の上部開口を覆うように該開口端縁に嵌め込み、フロントパネル10およびバックパネル11と共に取り付けねじ(図示省略)によって枠体1に取り付ける。
【0017】
上面カバー9とフロントパネル10の間に形成されるフロントパネルボックス12には、電源スイッチ13と入力スイッチ群14と表示素子群15と外槽5内の水位に応じた水位信号を発生する水位センサー16とコントロールユニット17を内蔵する。
【0018】
上面カバー9とバックパネル11の間に形成されるバックパネルボックス18には、入水側を水栓19に接続し、出水側を注水口20に接続する給水電磁弁21を内蔵する。注水口20は、洗濯兼脱水槽2の開口に向けて放水するように形成する。
【0019】
上面カバー9に形成した衣類投入開口9aは、蓋22によって開閉自在に覆うようにする。
【0020】
外槽5の底部に形成した排水口5aは、排水電磁弁23を介して排水ホース24に接続し、エアートラップ5bは、エアーチューブ25を介して前記水位センサー16に接続する。
【0021】
枠体1の下端縁には、四隅に脚26を取り付けた合成樹脂製のベース27を装着する。
【0022】
図2は、この全自動洗濯機の具体的な構成を示す縦断側面図であり、その一部は展開して図示している。この全自動洗濯機は、基本的には、図1に示した全自動洗濯機と同一の構成であるので、図1に示した全自動洗濯機の構成部品に相応する構成部品に同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。
【0023】
図3〜図15は、前記駆動装置6の内部構成を詳細に示している。図3は駆動装置の全体を示す縦断側面図であり、図4はその駆動回転軸系の縦断側面図である。
【0024】
図5〜図9は、駆動回転軸系の組み立て工程を示すもので、図5は、外側出力軸部と内側出力軸部の組み合わせ状態を示す縦断側面図、図6は、外側出力軸部と内側出力軸部を組み合わせた出力軸部に歯車ケースを組み合わせた出力軸部を示す縦断側面図、図7は、出力軸部に歯車ケースを組み合わせた組物の結合加工状態を示す縦断側面図、図8は、外側入力軸部と内側入力軸部を組み合わせた入力軸部を示す縦断側面図、図9は、駆動回転軸系の仕上げ加工状態を示す縦断側面図である。
【0025】
図10〜図12は、回転子45の詳細構造を示している。図10は、回転子鉄心構造を示すもので、(a)は上面図、(b)一部縦断側面図、(c)は底面図である。図11は、回転子鉄心に籠型2次導体および冷却羽根をダイカスト成形した構造を示すもので、(a)は上面図、(b)一部縦断側面図、(c)は底面図である。図12は、回転子の外観図であり、(a)は上面図、(b)は縦断側面図、(c)は底面図である。
【0026】
図13〜図15は、噛み合いクラッチ機構47の詳細構造を示している。図13は、噛み合い結合を解いた状態を示す部分的な縦断側面図、図14は、噛み合い結合している状態を示す縦断側面図、図15は、外側回転軸系35を係止するための摺動子と電磁鉄心の噛み合い係合部の断面図である。
【0027】
この駆動装置6は、洗濯兼脱水槽2および撹拌翼4の駆動回転軸を軸心にして垂直方向に減速歯車機構と噛み合いクラッチ機構と可逆回転電動機を同心的に直列に配列した構成である。
【0028】
減速歯車機構は、結合フランジを合わせて取り付けねじ31によって取り付けベース7に取り付けた2つ割りの減速機構外ケース32a,32bの内側にボールベアリング33a,33bによって内外2重構造の駆動回転軸系34を支持する。
【0029】
この駆動回転軸系34は、図4に詳しく示すように、中空の外側回転軸系35とその中空内に配置した内側回転軸系36を備える。
【0030】
外側回転軸系35は、電動機の回転を直に洗濯兼脱水槽2に伝達して該洗濯兼脱水槽2を駆動する回転軸系であり、外ケース32aの外側に伸びて外槽5を貫通した先端部に洗濯兼脱水槽2を結合する外側出力軸部35aと、外ケース32bの外側に伸びた筒部に噛み合いクラッチ機構に係合するセレーション35bを形成し、内側端にフランジ35cを形成した外側入力軸部35dと、その中間に位置して遊星歯車減速機構を収容する歯車ケース部35eを備える。歯車ケース部35eの内周には遊星歯車減速機構の一部を構成する環状歯車35fを固着する。
【0031】
この外側回転軸系35の内側に設ける内側回転軸系36は、電動機の回転を減速して撹拌翼4に伝達して該撹拌翼4を駆動する回転軸系であり、前記外側出力軸部35a内にシール37とメタル軸受38a,38bとグリップ止め輪(プッシュナット)39によって水密および抜け止め状態に設けられ、外側出力軸部35aの先端から洗濯兼脱水槽2内に突出して撹拌翼4が取り付けられる外端部分に取り付けねじ36aが形成され、内端から歯車ケース部35e内に突出して遊星歯車減速機構と結合する内端部分にセレーション36bが形成された内側出力軸部36cと、外側入力軸部35dの内側にボールベアリング40a,40bによって支持され、この外側入力軸部35dの外端から片持ち状態に伸び出た外端部分に電動機回転子嵌着部36dと止めねじ36eが形成され、歯車ケース部35e内に伸びた内端側部分に太陽歯車36fが形成された内側入力軸部36gと、歯車ケース部35e内において前記内側出力軸部36cのセレーション36bに嵌合したキャリア36hに軸支されて前記歯車35f,36fに噛み合って回動して前記キャリア36hに減速した回転力を伝達する遊星歯車36iを備える。
【0032】
ボールベアリング40a,40bは、電動機の回転子軸となる内側入力軸部36gを高精度に支持するために、外側入力軸部35d内に外輪圧入状態に取り付ける。内側入力軸部36gは、後述するように、誘導電動機の回転子を片持ち状態に支持するようになるので、この内側入力軸部36gを支持する軸受は、損失が少なく且つ径方向の大きな荷重を支えるのに好適な転がり軸受の代表的なボールベアリング40a,40bを使用したが、ローラベアリングに置き換えることもできる。
【0033】
このような駆動回転軸系34は、その外側回転軸系35の構成部品を亜鉛電気メッキした鋼板を冷間プレス加工して形成する。そして、先ず、図5に示すように、外側出力軸部35a内に内側出力軸部36cを嵌入してメタル軸受38a,38bで支え、シール37で水密状態にし、グリップ止め輪39により仮押えした出力軸部を構成する。次に、図6に示すように、外側出力軸部35aの内端部に歯車ケース部35eを嵌着して仮組み立てする。
【0034】
このように外側出力軸部35aに歯車ケース部35eを嵌着した仮組み立て物を、図7に示すように、プレス加工機にセットしたダイス101,102,103によって包囲するように支持し、ポンチ104によってグリップ止め輪39を押し込むと共に外側出力軸部35aの端部を押し広げるように加圧することによって該外側出力軸部35aと歯車ケース部35eの嵌合部をメタルフロー結合する。
【0035】
一方、入力軸部は、図8に示すように、外側入力軸部35d内にボールベアリング40a,40bによって内側入力軸部36gを組み付けて構成する。
【0036】
そして、図9に示すように、外側出力軸部35aと歯車ケース部35eの嵌合部をメタルフロー結合してプレス加工機にセットしたダイス101,102によって包囲するように支持した部分組み立て物の歯車ケース35e内に突出したセレーション36bにキャリア36hを嵌着し、このキャリア36hに遊星歯車36iを支持させ、環状歯車35fを嵌入し、その上から入力軸部を逆さにして歯車ケース部35eの開口縁をフランジ35cで覆うように嵌着し、その上から、歯車ケース部35eの開口端を切り裂いて前記フランジ35cの外周縁を抱き込むように内側に折り曲げる環状の切り刃105aを有するポンチ105を押し込むことにより歯車ケース部35eに入力軸部を結合する。
【0037】
電動機は、外ケース32bの下端面に絶縁部材41を介在させて取り付けねじ42によって絶縁状態に取り付けた電動機ハウジング43を下向きに開口させ、開口端から固定子44を嵌入して複数個の切り越し突起43aと折り曲げ爪43bによって挟持するように固定した構成である。具体的には、固定子44は、可逆回転誘導電動機を構成するように、固定子鉄心44aに6極構成の固定子巻線44bを巻装し、固定子鉄心44aの外周面を電動機ハウジング43に嵌入して固定し、その後に、この電動機ハウジング43を外ケース32bの下端面に取り付ける。この固定子44に組する回転子45は、内側入力軸部36gに形成した回転子嵌着部36dに嵌着し、止めねじ36eに螺着した止めナット46によって固定する。
【0038】
回転子45は、先ず、図10に示すように、回転子鉄心45aとして外側鉄心45a1と内側鉄心45a2を積層する。外側鉄心45a1と内側鉄心45a2は、その間に絶縁樹脂層を形成するための間隙45a3を発生するような寸法とする。外側鉄心45a1は、その外周縁に籠型2次導体をダイカストするスロット45a4を備え、トルク変動を抑制するためにスキュー状態に積層する。内側鉄心45a2は、その中心に内側入力軸部36gの端部に形成した回転子嵌着部36dを嵌入する回転軸嵌合穴45a5と、その周囲に4個のストレート丸穴45a6を備え、ストレート状態に積層する。
【0039】
なお、内側鉄心45a2の回転軸嵌合穴45a5は、内側鉄心45a2の精度確保と回り止めのために、積厚の約80%を真円形状に形成し、残りの約20%を角穴形状に形成する。また、外側鉄心45a1の内周面と内側鉄心45a2の外周面は、凹凸面の組み合わせとすることにより、間隙45a3に絶縁樹脂層を注入して結合したときに回り止めとなるようにする。また、外側鉄心45a1と内側鉄心45a2の積厚は、コア積層枚数を同一にすることにより寸法差を少なくし、その後のダイカストやモールド成形時のバリ発生を抑制するようにする。
【0040】
このようにして構成した回転子鉄心45aは、図11に示すように、外側鉄心45a1に対してアルミニウムダイカスト45bにより、籠型2次導体45b1と冷却羽根45b2,45b3を一体的に成形する。
【0041】
次いで、図12に示すように、絶縁樹脂を外側鉄心45a1と内側鉄心45a2の間の間隙45a3に注入して両者を結合する絶縁樹脂層45c1を形成すると共に下側の端面に伸ばして回転検出センサー用の回転磁石受け部45c2を形成し、この回転磁石受け部45c2に永久磁石45dを嵌着する。また、この絶縁樹脂層45c1は、回転子鉄心45aの上側の端面に伸ばして該端面に後述する噛み合いクラッチ機構の摺動子を噛み合い/解除自在に係合させる噛み合い凹凸部45c3を形成する。
【0042】
このようにして構成した回転子45は、内側入力軸部36gに形成した電動機回転子嵌着部36dに嵌着し、止めナット46を締め付けて電動機回転子嵌着部36dに固着する。回転子45の丸穴45a6は、この締め付け作業における回り止めに利用する。
【0043】
噛み合いクラッチ機構47は、その一部を図13〜図15に詳しく示すように、外側回転軸系35を電動機の回転子45に噛み合い係合によって結合して該外側回転軸系35に回転子45の回転力を伝達して回転させ、または噛み合い係合を解いて該外側回転軸系35を回り止めするように係止する。
【0044】
この噛み合いクラッチ機構47は、駆動装置6の軸方向の全体寸法を小さくするために、環状の電磁コイル47aを内包する環状の電磁鉄心47bを前記取り付けねじ42によって電動機ハウジング43の内側に共締めして取り付け、固定子巻線44bのエンドコイルによつて囲まれた内側空間に外側入力軸部35dを取り巻くように設置する。外側入力軸部35dに形成したセレーション35bに軸方向に摺動可能に係合させた絶縁樹脂製の摺動子47cは、コイルばね47dによって前記回転子45の噛み合い凹凸部45c3に係合するように押し下げ、前記電磁コイル47aの電磁力によってコイルばね47dの押し下げ力に逆らって摺動子47cを引き上げることにより噛み合いを解除して電磁鉄心47bに吸着して回り止める。
【0045】
摺動子47cは、前記電磁鉄心47bによって吸引する鉄製の吸着子47eを一体的に樹脂成形して設け、前記噛み合い凹凸部45c3に嵌入して噛み合わせる噛み合い突起47fを樹脂成形により一体的に形成する。
【0046】
摺動子47cの吸着子47eを電磁鉄心47bに吸着したときに該摺動子47cを係止して回り止めするために、図15に詳しく示すように、電磁鉄心47bの吸着面には複数本の放射状の係止溝47b1を形成し、吸着子47eには前記係止溝47b1に嵌入する複数本の放射状の係止突条47e1を形成する。係止溝47b1は、係止突条47e1を係止する側壁面が奥方向に1〜2度の傾斜で広がるように形成し、係止突条47e1は、係止溝47b1の側壁面に当接する側面が先端方向に1〜2度の傾斜で広がるように形成することにより、噛み合い係合させたときに抜け止め方向の分力が発生するようにする。
【0047】
電動機ハウジング43の下端は、カバー48を嵌着して覆う。そして、このカバー48に回転検出センサーの回転検出素子(感磁素子)49を取り付け、この回転検出素子49を前記回転子45の永久磁石45dの回転軌道に対向させて設置する。
【0048】
このような駆動装置6は、取り付けベース7を取り付けねじ50によって外槽5の底の外側に取り付ける。また、この駆動装置6の外側は、前記取り付けねじ50によってこの駆動装置6と一緒に取り付けた外カバー51によって覆うようにする。
【0049】
図16は、この全自動洗濯機の電気的構成を示すブロック図である。
【0050】
コントロールユニット17は、マイクロコンピュータ17aを中心にして構成し、電源回路17bと、ゼロクロス信号発生回路17cと、リセット回路17dと、電源リレー17eと、給水電磁弁21と排水電磁弁23と噛み合いクラッチ機構の電磁コイル47aと電動機の固定子巻線44bへの給電を制御する半導体交流スイッチング素子(FLS)群やダイオード群で構成した駆動回路17fと、クロック信号を発生する発振回路17gと、ブザー17hとを備える。
【0051】
電源回路17bは、制御回路用の低圧直流電圧を生成し、ゼロクロス信号発生回路17cは、半導体スイッチング素子を制御するための基準信号を生成し、リセット回路17dは、電源投入時にマイクロコンピュータ17aを所定の初期状態にリセットするリセット信号を生成し、発信回路17gは、マイクロコンピュータ17aを動作させるクロック信号を生成する。
【0052】
駆動回路17fは、電動機の固定子巻線44bへの給電制御に関しては、可逆回転制御用の2つの半導体交流スイッチング素子(FLS)17f1,17f2と、直流制動のためのFLS17f3とダイオードブリッジ17f4を備える。FLS17f1は、正回転給電制御用の半導体交流スイッチング素子、FLS17f2は逆回転給電制御用の半導体交流スイッチング素子である。また、電磁コイル47aへの給電制御に関しては、大きな電磁力を発生するのに適した直流駆動電流を流すためのダイオードブリッジ17f5と駆動電流の大きさを制御するための位相制御用FLS17f6を備える。電磁コイル駆動電流は、吸着子47eを吸引する初期段階では大きな電磁力を必要とするために大きな電流とし、吸着後は電流を小さくして発熱を軽減するように制御する。
【0053】
また、マイクロコンピュータ17aは、予め組み込まれた制御処理プログラムに従って、電源スイッチ13,入力スイッチ群14,水位センサー16および回転検出素子49からの入力信号を取り込み、表示素子群15と電源リレー17eと駆動回路17fとブザー17hを制御する。
【0054】
コントロールユニット17のマイクロコンピュータ17aは、電源スイッチ13が投入されると、電源リレー17eをオンして待機状態となる。
【0055】
そして、入力スイッチ群14から洗濯開始を指示されると、入力スイッチ群14によって設定された洗濯脱水モードを確認し、設定された洗濯脱水モードの洗濯脱水工程に入る。
【0056】
図17は、基本的な洗濯脱水モードにおいてマイクロコンピュータ17aが実行する制御処理を示している。
【0057】
ステップ1701
電磁給水弁21を開いて外槽5内に所定の水位まで給水する。この所定の水位は、次のステップでの布量検出に適した水位であり、その水位検出は、水位センサー16から出力される水位検出信号を監視して行う。
【0058】
ステップ1702
布量の検出を行う。この布量検出は、従来と同様に、撹拌翼4を回転させたときの洗濯物の抵抗力の大きさに基づいて行う。そのために、噛み合いクラッチ機構47の電磁コイル47aを付勢して吸着子47eを電磁吸引することにより、摺動子47cをコイルばね47dに逆らって引き上げて該摺動子47cの噛み合い突起47fを電動機の回転子45の噛み合い凹凸部45c3から切り離し、吸着子47eを電磁鉄心47bに吸着し、係止突条47e 1 を係止溝47b 1 に係合することにより外側回転軸系35(洗濯兼脱水槽2)の回転を抑制するように係止する。この状態で、電動機の固定子コイル44bを付勢して回転子45を回転させ、内側入力軸部36gから遊星歯車36iを介して減速した後に内側出力軸部36cに伝達して撹拌翼4を回転させるようにする。そして、駆動を停止したときの惰性回転速度を回転検出素子49からの信号に基づいて検出し、その減衰特性に基づいて布量を検出する。この検出処理は、水位を変えながら行うことにより、布質の検出も可能となる。
【0059】
ステップ1703
布量および布質に応じて洗濯水位を決定し、この洗濯水位まで給水を実行する。 ステップ1704
布量および布質に応じた洗い工程を実行する。この洗い工程は、撹拌翼4を正逆回転させて行う洗い方と洗濯兼脱水槽2を正逆回転させて行う洗い方と洗濯兼脱水槽2を一方向に連続的に回転させて行う洗い方を選択的に実行することができる。
【0060】
撹拌翼4を正逆回転させて行う洗い方は、例えば、木綿の下着や靴下などの洗濯物を強く撹拌して洗濯するのに適している。また、洗濯兼脱水槽2を正逆回転させて行う洗い方は、例えば、シーツやバスタオルなどの大きい洗濯物を撹拌して絡み合いおよび洗濯むらを軽減するように洗濯するのに適している。そして、洗濯兼脱水槽2を一方向に連続的に回転させて行う洗い方は、例えば、ドライマーク衣料などの洗濯物を型崩れしないように洗濯するのに適している。
【0061】
撹拌翼4を正逆回転させる洗い方は、噛み合いクラッチ機構47の電磁コイル47aを付勢して摺動子47cを引き上げて該摺動子47cと回転子45との噛み合いを解き、吸着子47eを電磁鉄心47bに吸着して係止突条47e1を係止溝47b1に係合させて外側入力軸部35dを回り止めして洗濯兼脱水槽2を静止状態にし、回転子45を正逆回転するように固定子コイル44を付勢することにより、この回転を内側入力軸部36g,遊星歯車36i,内側出力軸部36cを介して撹拌翼4に伝達して行う。
【0062】
洗濯兼脱水槽2を正逆回転させる洗い方は、噛み合いクラッチ機構47の電磁コイル47aを消勢して摺動子47cをコイルばね47dによって押し下げて該摺動子47cの噛み合い突起47fを回転子45の噛み合い凹凸部45c3嵌入して噛み合わせて該回転子45と連結状態にし、電動機の回転子45を正逆回転するように固定子コイル44bを付勢することにより、この回転を外側入力軸部35d,歯車ケース部35e,外側出力軸部35aを介して洗濯兼脱水槽2に伝達して行う。このときは、遊星歯車機構は減速機能を失うので、撹拌翼4は、洗濯兼脱水槽2と同期して一体的に回転する。
【0063】
そして、洗濯兼脱水槽2を一方向に連続回転させて行う洗い方は、水位を低めに設定し、噛み合いクラッチ機構47を噛み合わせた連結状態において、電動機を一方向に連続回転させるように固定子コイル44bを付勢することによって実現する。
【0064】
このような3種類の洗い方の選択は、マイクロコンピュータ17aが布量や布質あるいは入力スイッチ群14によって設定された洗濯モードに応じて決定し、噛み合いクラッチ機構47の電磁コイル47aを制御して該噛み合いクラッチ機構47の断続状態を制御することによって行う。また、必要に応じて、これらを組み合わせた洗い方にすることもできる。
【0065】
ステップ1705
濯ぎ工程を実行する。この濯ぎ工程は、シャワー脱水濯ぎと溜め濯ぎを組み合わせて実行するようにすると良い。組み合わせ方は、先ず、シャワー脱水濯ぎを行い、その後に溜め濯ぎを行うようにすると良い。
【0066】
シャワー脱水濯ぎは、排水電磁弁23を開いて排水状態とし、撹拌翼4および洗濯兼脱水槽2を高速回転させて脱水運転にした状態で給水電磁弁21を開いて該洗濯兼脱水槽2内に注水するようにして行う。
【0067】
このときの洗濯兼脱水槽2の高速回転させる脱水では、噛み合いクラッチ機構47は、前述した洗濯兼脱水槽2を回転させる洗い方のときと同様に、電磁コイル47aを消勢して摺動子47dを電動機の回転子45に連結状態にして該電動機を所定の方向に高速回転させることにより実現する。
【0068】
溜め濯ぎは、撹拌翼4および洗濯兼脱水槽2を静止状態にして排水電磁弁23を開いて外槽5内の洗い水を排水し、洗濯兼脱水槽2を高速回転させて脱水し、次いで、排水電磁弁23を閉じて給水電磁弁21を開くことによって洗濯兼脱水槽2に注水して外槽5内に濯ぎ水を溜め、撹拌翼4または洗濯兼脱水槽2を回転させて洗濯物を撹拌する動作を繰り返すように行う。
【0069】
ステップ1706
脱水工程を実行する。この脱水工程は、前述した濯ぎ工程における脱水と同様にして行う。
【0070】
マイクロコンピュータ17aは、これらの各ステップにおいて、設定状態および工程進行状態を表示素子群15を制御して表示し、異常が発生したときや洗濯終了時には、ブザー17hを鳴動させて報知するようにする。
【0071】
図18は、ブラシレス直流電動機を使用した駆動装置6の実施形態を示す縦断側面図である。この実施形態は、1つの電動機ハウジングに誘導電動機の固定子鉄心とブラシレス直流電動機の固定子鉄心を選択的に嵌着するように共用し、内側入力軸部を誘導電動機の回転子とブラシレス直流電動機の回転子に共用できるようにしているので、前述した実施形態に対するこの実施形態の特徴は、電動機の構成にある。従って、前述した実施形態と共通の構成部品については、重複する説明を省略する。
【0072】
この実施形態におけるブラシレス直流電動機は、固定子52を固定子鉄心52aに固定子巻線52bを巻装して構成し、固定子鉄心52aを電動機ハウジング43に嵌入して切り越し突起43aと折り曲げ爪43bによって挟持するように固定する。間隔部材53は、この固定子鉄心52aの軸方向の寸法と前述した実施形態における誘導電動機の固定子鉄心44aの寸法の差を補うものである。
【0073】
回転子54は、回転子鉄心(ヨーク)54aの外周に永久磁石磁極54bを取り付け、これらと一体的に成形した絶縁樹脂製の取り付けボス54cによって内側入力軸部36gにおける電動機回転子嵌着部36dに取り付ける。噛み合いクラッチ機構47の摺動子47dに形成した噛み合い突起47fを嵌入する噛み合い凹凸部54dは、取り付けボス54cの上面に該取り付けボス54cと一体的に樹脂成形する。取り付けボス54cは、電動機回転子嵌着部36dに誘導電動機の回転子45と同様に嵌着して取り付けることができるような寸法に形成し、内端側の締め付け端部には、回転子鉄心54aを露出させ、外端側の締め付け端部には、金属リング54eを埋設する。
【0074】
なお、回転子の取り付けボス54cは、電動機回転子嵌着部を短尺にした専用の内側入力軸部を使用することにより、短尺に形成することもできる。
【0075】
また、永久磁石磁極54bは、固定子巻線52bよりも外側に突出するように構成し、この突出部の回転軌道に対向させて磁極検出素子55を設置することにより、回転子54の回転位置を検出するように構成する。この磁極検出素子55は、カバー48に取り付ける。
【0076】
ブラシレス直流電動機は、一般に良く知られているように、固定子巻線52bの各相に対する回転子54の磁極54bの相対位置を検出して該固定子巻線52bの各相に流す駆動電流を制御する構成であるので、詳細な説明は省略する。
【0077】
このブラシレス直流電動機を使用した全自動洗濯機では、前記駆動回路17fには、電動機用直流電源のための整流回路と、固定子巻線52bの各相の電流をPAM制御するインバータ回路を設ける。
【0078】
このような駆動装置6を使用しても前述した実施形態と同様な全自動洗濯機を実現することができる。しかも、ブラシレス直流電動機は、多様な回転制御を行うことができるので、更に木目細かな洗濯工程および脱水工程を行うようにすることができる。
【0079】
ところで、このように電動機ハウジング43および内側入力軸部36gを共用して誘導電動機またはブラシレス電動機を選択的に組み込むには、これらを構成する固定子および回転子の外郭および嵌合部の寸法を考慮しなければならない。同一出力を得るための外郭寸法は、一般的には、誘導電動機の方が大きくなる。そこで、誘導電動機の固定子44および回転子45について検討する。
【0080】
駆動回転軸系34を軸心にして垂直方向に遊星減速歯車機構と噛み合いクラッチ機構と電動機を同心的に直列に配列した構成の駆動装置6は、全自動洗濯機の全体構成を考慮すると、外槽5の底面への取り付け面から下方への突出量が160mm以内となるように構成することが必要になる。そして、この駆動装置6は、駆動回転軸系34の上端部に洗濯兼脱水槽2および撹拌翼4を取り付けて支持することになるので、この駆動回転軸系34を支持するボールベアリング33a,33bは、軸方向に、できる限り大きな間隔で設置することが必要となる。従って、このボールベアリング33a,33bを設置する減速機構外ケース32a,32bは、ボールベアリング33a,33bの軸方向間隔に相当する軸方向寸法となる。
【0081】
これらの寸法配分から、電動機の軸方向の寸法は、噛み合いクラッチ機構47を含めて、90mm程度となる。誘導電動機は、必要な出力特性(250W程度)を維持しつつ軸方向の寸法を抑制するためには、固定子44および回転子45の径を大きくすれば良い。しかしながら、固定子44および回転子45の鉄心44a,45aを鉄板を打ち抜いて積層して構成するようにすると、径の大きい鉄心44a,45aは高価になる。
【0082】
そこで、この実施形態では、噛み合いクラッチ機構47を誘導電動機の固定子巻線44bのエンドコイルによつて囲まれた空間を活用して外側入力軸部35dを取り巻くように設置するように工夫して該噛み合いクラッチ機構47による軸方向の寸法の制約を緩和することにより、固定子鉄心44aの外径寸法を160mm、内径寸法を98mm、軸方向寸法を25mmとした。
【0083】
固定子鉄心44aの内径寸法は、固定子44を電動機ハウジング43に嵌着した状態で該電動機ハウジング43を外ケース32bの下端面に取り付けねじ42によって取り付けるときの心出し治具の当接基準面を提供し、また、取り付けねじ42が内径寸法の内側に位置するようにしてねじ締め工具挿入空間を提供することができるようにする。
【0084】
これに伴って、この固定子鉄心44aを挟持するために電動機ハウジング43設ける切りお越し突起43aの位置は、この電動機ハウジング43の取付面からの軸方向寸法を34mmとした。
【0085】
このような誘導電動機の代りに取り付けるブラシレス直流電動機は、その固定子52を構成する固定子鉄心52aの外形寸法と内径寸法を誘導電動機の固定子鉄心44aと等しくし、軸方向寸法を小さく構成する。また、回転子54は、このような固定子鉄心52aを使用して構成した固定子52に相応する外径形状となるように構成する。
【0086】
また、生産設備を共用して前述したような誘導電動機またはブラシレス電動機を選択的に組み込むために、特に、誘導電動機の固定子44またはブラシレス電動機の固定子52を嵌着した電動機ハウジング43を取り付けねじ42によって外ケース32bの下端面に心出しした状態に取り付けるときに、固定子鉄心44a,52aの内径面に治具を当接して心出しすることができる。しかも、取り付けねじ42は、内径内に位置しているので、心出しした状態で工具を挿し込んで締め付けることができる。
【0087】
【発明の効果】
本発明は、電動機の固定子を取り付ける電動機ハウジングを誘導電動機の固定子およびブラシレス直流電動機の固定子に共用する構成としたので、誘導電動機を使用した駆動装置を備えた全自動洗濯機とブラシレス直流電動機を使用した駆動装置を備えた全自動洗濯機の2機種を比較的安価に生産することができる。
【0088】
また、本発明の駆動装置は、電動機の回転子を取り付ける内側入力軸部を外側入力軸部の内側に外輪圧入式の転がり軸受で取り付けて回転子を片持ち支持する構成としたので、内側入力軸部の取り付け精度が高くなり、誘導電動機を使用する駆動装置を安価に実現することができるようになった。しかも、クラッチ機構を、減速歯車機構の外ケースに下向きに開口するように取り付けた電動機ハウジング内の固定子鉄心に巻装された固定子巻線のエンドコイルに囲まれた空間に位置して該電動機ハウジング内に突出する外側入力軸部を取り巻くように配置し、前記外側入力軸部に軸方向に摺動可能に係合させて前記電動機の回転子と係合するようにばね力を作用させた摺動子を移動させて回転子との係合を解除するように構成したことにより、駆動装置の軸方向の寸法増加を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全自動洗濯機の基本構成の一実施形態を示す縦断側面図である。
【図2】本発明の全自動洗濯機の具体的な構成を示す縦断側面図であり、その一部は展開して図示している。
【図3】本発明の全自動洗濯機における駆動装置の全体を示す縦断側面図である。
【図4】本発明の全自動洗濯機の駆動装置における駆動回転軸系の縦断側面図である。
【図5】本発明の全自動洗濯機の駆動装置における外側出力軸部と内側出力軸部の組み合わせ状態を示す縦断側面図である。
【図6】本発明の全自動洗濯機の駆動装置における外側出力軸部と内側出力軸部を組み合わせた出力軸部に歯車ケースを組み合わせた出力軸部を示す縦断側面図である。
【図7】本発明の全自動洗濯機の駆動装置における出力軸部に歯車ケースを組み合わせた組物の結合加工状態を示す縦断側面図である。
【図8】本発明の全自動洗濯機の駆動装置における外側入力軸部と内側入力軸部を組み合わせた入力軸部を示す縦断側面図である。
【図9】本発明の全自動洗濯機の駆動装置における駆動回転軸系の仕上げ加工状態を示す縦断側面図である。
【図10】本発明の全自動洗濯機の駆動装置における電動機の回転子鉄心構造を示すもので、(a)は上面図、(b)一部縦断側面図、(c)は底面図である。
【図11】本発明の全自動洗濯機の駆動装置における電動機の回転子鉄心に籠型2次導体および冷却羽根をダイカスト成形した構造を示すもので、(a)は上面図、(b)一部縦断側面図、(c)は底面図である。
【図12】本発明の全自動洗濯機の駆動装置における電動機の回転子の外観図であり、(a)は上面図、(b)は縦断側面図、(c)は底面図である。
【図13】本発明の全自動洗濯機の駆動装置における噛み合いクラッチ機構の噛み合い結合を解いた状態を示す部分的な縦断側面図である。
【図14】本発明の全自動洗濯機の駆動装置における噛み合いクラッチ機構の噛み合い結合状態を示す縦断側面図である。
【図15】本発明の全自動洗濯機の駆動装置における噛み合いクラッチ機構の外側回転軸系を係止するための摺動子と電磁鉄心の噛み合い係合部の断面図である。
【図16】本発明の全自動洗濯機の電気的構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の全自動洗濯機における基本的な洗濯脱水モードにおいてマイクロコンピュータが実行する制御処理フローチャートである。
【図18】本発明の全自動洗濯機においてブラシレス直流電動機を使用した駆動装置の縦断側面図である。
【符号の説明】
2…洗濯兼脱水槽、4…撹拌翼、5…外槽、6…駆動装置、31…取り付けベース、32a,32b…減速機構外ケース、34…駆動回転軸系、35…外側回転軸系、36…内側回転軸系、40a,40b…ボールベアリング、42…取り付けねじ、43…電動機ハウジング、44…固定子、44a…固定子鉄心、45…回転子、47…噛み合いクラッチ機構、47a…電磁コイル、47b…電磁鉄心、47c…摺動子、47d…コイルばね、47e…吸着子、47f…噛み合い突起。

Claims (5)

  1. 外槽内に回転自在に設けた洗濯兼脱水槽と、この洗濯兼脱水槽の底の内側に回転自在に設けた撹拌翼と、前記外槽の底の外側に設置されて前記洗濯兼脱水槽および撹拌翼を駆動する駆動装置と、前記外槽を枠体に懸垂支持する支持装置とを備え、前記駆動装置は、洗濯兼脱水槽および撹拌翼の駆動回転軸を中心にして垂直方向に減速歯車機構とクラッチ機構と可逆回転電動機を直列に配列した構成とした全自動洗濯機において、
    前記可逆回転電動機は、前記減速歯車機構の外ケースに下向きに開口するように取り付けた電動機ハウジング内に固定子巻線を巻装した固定子鉄心を取り付け、前記電動機ハウジング内に突出する回転軸に積層した回転子鉄心に2次導体を設けて構成した回転子を取り付けることにより誘導電動機を構成し、
    前記クラッチ機構は、前記電動機ハウジング内の固定子鉄心に巻装された固定子巻線のエンドコイルに囲まれた前記回転子の上側の空間に位置して該電動機ハウジング内に突出する外側入力軸部を取り巻くように配置し、前記外側入力軸部に軸方向に摺動可能に係合させて前記可逆回転電動機の前記回転子と係合するようにばね力を作用させた摺動子を移動させて回転子との係合を解除し、前記摺動子は、前記回転子と係合状態および係合解除状態において前記エンドコイルに囲まれた前記空間内に位置するように構成したことを特徴とする全自動洗濯機。
  2. 外槽内に回転自在に設けた洗濯兼脱水槽と、この洗濯兼脱水槽の底の内側に回転自在に設けた撹拌翼と、前記外槽の底の外側に設置されて前記洗濯兼脱水槽および撹拌翼を駆動する駆動装置と、前記外槽を枠体に懸垂支持する支持装置とを備え、前記駆動装置は、洗濯兼脱水槽および撹拌翼の駆動回転軸を中心にして垂直方向に減速歯車機構とクラッチ機構と可逆回転電動機を直列に配列した構成とした全自動洗濯機において、
    前記可逆回転電動機は、前記減速歯車機構の外ケースに下向きに開口するように取り付けた電動機ハウジング内に固定子巻線を巻装した固定子鉄心を取り付け、前記電動機ハウジング内に突出する回転軸に積層した回転子鉄心に2次導体を設けて構成した回転子を取り付けることにより誘導電動機を構成し、
    前記減速歯車機構の外ケースへの前記電動機ハウジングの取り付けねじは、電動機の固定子鉄心の内径より内側であり、前記電動機ハウジング内の固定子鉄心に巻装された固定子巻線のエンドコイルに囲まれた前記回転子の上側の空間に位置させて前記固定子鉄心の内側の回転子設置空間を通して締め付け操作可能に構成し、
    前記クラッチ機構は、前記エンドコイルに囲まれた前記回転子の上側の空間に位置して前記電動機ハウジング内に突出する外側入力軸部を取り巻くように配置し、前記外側入力軸部に軸方向に摺動可能に係合させて前記可逆回転電動機の前記回転子と係合するようにばね力を作用させた摺動子を移動させて前記回転子との係合を解除するように構成したことを特徴とする全自動洗濯機。
  3. 外槽内に回転自在に設けた洗濯兼脱水槽と、この洗濯兼脱水槽の底の内側に回転自在に設けた撹拌翼と、前記外槽の底の外側に設置されて前記洗濯兼脱水槽および撹拌翼を駆動する駆動装置と、前記外槽を枠体に懸垂支持する支持装置とを備え、前記駆動装置は、洗濯兼脱水槽および撹拌翼の駆動回転軸を中心にして垂直方向に減速歯車機構とクラッチ機構と可逆回転電動機を直列に配列した構成とした全自動洗濯機において、
    前記可逆回転電動機は、前記減速歯車機構の外ケースに下向きに開口するように取り付けた電動機ハウジング内に固定子巻線を巻装した固定子鉄心を取り付け、外周に磁石を有し、上面に前記クラッチ機構と係合する凹凸部を有し、底部側から中空とした回転子を取り付けることによりブラシレス直流電動機を構成し、
    前記クラッチ機構は、前記電動機ハウジング内の固定子鉄心に巻装された固定子巻線のエンドコイルに囲まれた前記回転子の上側の空間内に位置して該電動機ハウジング内に突出する外側入力軸部を取り巻くように配置し、前記外側入力軸部に軸方向に摺動可能に係合させて前記可逆回転電動機の前記回転子と係合するようにばね力を作用させた摺動子を移動させて回転子との係合を解除するように構成したことを特徴とする全自動洗濯機。
  4. 請求項1〜3の1項において、前記クラッチ機構は、前記電動機ハウジング内の固定子鉄心に巻装した固定子巻線のエンドコイルに囲まれた前記空間に位置させて該電動機ハウジング内に突出する外側入力軸部を取り巻くように配置した環状の電磁コイルを備え、前記外側入力軸部に軸方向に摺動可能に係合させて回転子と係合するようにばね力を作用させた摺動子を前記電磁コイルの電磁力によって吸引して係合を解除するようにしたことを特徴とする全自動洗濯機。
  5. 請求項1〜4の1項において、前記回転軸は、外輪を圧入した転がり軸受によって支持して前記電動機の回転子を片持ち状態に取り付けるようにしたことを特徴とする全自動洗濯機。
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