JP3683172B2 - 液晶表示素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子に関し、特に、らせん構造を有する液晶層を備えた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶表示素子は、薄型で低消費電力であるという特徴を生かして、ワードプロセッサやパーソナルコンピュータなどのOA機器、電子手帳などの携帯情報機器、あるいは液晶モニターを備えたカメラ一体型VTRなどに広く用いられている。特に、反射型液晶表示素子は、携帯性や低消費電力性に優れるだけでなく、屋外での使用にも有利であることから、最近活発に開発されている。
【0003】
しかしながら、このように多くの利点を有しているものの、現在実用化されている反射型液晶表示素子は、その反射率(入射光強度に対する反射光強度の比)が低く、周囲光が比較的暗い場合には、視認性が極端に低下するという問題点を有している。
【0004】
このように反射率が低いことの主要因としては、現在実用化されている反射型液晶表示素子は何れの方式においても偏光子を一枚あるいは二枚用いる構成となっているために、入射光の50%以上がこれらの偏光子により吸収されて表示に利用されることなく損失してしまっている、ということが挙げられる。
【0005】
そこで、偏光子を使用しない反射型液晶表示素子として、特定の波長領域の光を選択的に反射する液晶層(コレステリック液晶層などのらせん構造を有する液晶層)を備えた反射型液晶表示素子が提案されている。
【0006】
コレステリック液晶層がそのらせんピッチに対応した波長の光を選択的に反射する現象は、例えば、Appl.Opt.7巻9号1729ページ(1968年)、Phys.Rev.5巻9号577ページ(1970年)等の文献に記載されている。
【0007】
例えば、右巻きのコレステリック液晶層は、no・p<λ<ne・pの範囲の波長λをもつ右回りの円偏光(右円偏光)のみを選択的に反射し、それ以外の波長の右回りの円偏光や全ての波長の左回りの円偏光(左円偏光)は透過する。ここで、noおよびneは液晶層の常光および異常光に対する屈折率、pは螺旋ピッチ、λは反射波長である。また、このときの反射中心波長λmは、液晶層の平均屈折率をnaとすれば、λm=na・pで表される。一方、左巻きのコレステリック液晶層は、上述した右巻きの場合とは逆に、特定の波長領域の左回りの円偏光のみを選択的に反射する。
【0008】
このように特定の波長領域の光を選択的に反射する液晶層としては、既に挙げたコレステリック液晶層の他に、通常のネマチック液晶材料に光学的に活性なカイラル剤を添加したカイラルネマチック液晶層や、カイラルスメクチック液晶層等が挙げられる。なお、コレステリック液晶層が一般的に雰囲気または紫外線による刺激に対し不安定で信頼性が低いのに対して、カイラルネマチック液晶層は耐光性に優れ、安定であるとともに、らせんピッチの調節が比較的容易であり、選択的に反射する波長領域(以下、「選択反射領域」と記す。)の幅の調節もしやすく材料選択の幅が広いため、実用には一般的にカイラルネマチック液晶層が使用される。
【0009】
これらの液晶層を備えた液晶表示素子においては、液晶層に電圧が印加されることによって、液晶層の配向状態が次のように変化する。まず、電圧が印加されていないときには、液晶層はらせん軸が基板に対して垂直なプレーナー状態である。そして、所定のしきい値を超える電圧が印加されると、液晶層はらせん軸が基板に対してランダム(あるいはほぼ平行)なフォーカルコニック状態となる。
【0010】
上述の液晶層は、可視光領域に選択反射領域を有する場合には、プレーナー状態では可視光を反射し、フォーカルコニック状態では可視光を透過する。従って、上述の液晶層を備えた液晶表示素子は、印加電圧のON/OFFによって液晶層の光学特性を選択反射と透過とに切り替えて表示を行う反射型液晶表示素子として機能する。
【0011】
また、上述の液晶層は、可視光領域に選択反射領域を有しない場合、例えば、赤外領域に選択反射領域を有する場合には、プレーナー状態では可視光を透過し、フォーカルコニック状態では可視光を散乱する。従って、上述の液晶層を備えた液晶表示素子は、印加電圧のON/OFFによって液晶層の光学特性を透過と散乱とに切り替えて表示を行う反射型液晶表示素子として機能する。
【0012】
さらに、上述の液晶層は、プレーナー状態およびフォーカルコニック状態の両方の状態で安定である。このような双安定性を有しているために、上述の液晶層はメモリー性を有しており、書き込み時に印加された電圧による配向状態が、電圧が除去された後にも維持される。
【0013】
しかしながら、上述の液晶表示素子においては、プレーナー状態とフォーカルコニック状態との中間の状態を安定に制御することは難しく、中間調表示や多階調表示を行うことが困難であるという問題がある。
【0014】
この問題を解決するために、特開平10−307288号公報は、画素領域内に複数の樹脂壁を形成し、樹脂壁の密度、配列ピッチおよび形状の少なくとも一つが互いに異なる複数の領域を画素ごとに設ける方法を開示している。
【0015】
この公報に開示されている液晶表示素子においては、画素領域内に樹脂壁が形成されているので、液晶分子の動きは樹脂壁との相互作用により制限される。従って、樹脂壁の密度、配列ピッチまたは形状が互いに異なる複数の領域では、樹脂壁との相互作用により液晶分子の動きが制限される程度がそれぞれ異なる。
【0016】
その結果、上述の公報に開示されている液晶表示素子においては、実質的なしきい値電圧が互いに異なる複数の領域が画素ごとに存在し、そのことによって中間調表示や多階調表示を行うことが可能となる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平10−307288号公報に開示されている液晶表示素子においては、光重合反応および相分離過程を経て樹脂壁を形成するので、製造工程が複雑になるという問題がある。また、画素領域内に樹脂壁が形成されているので、開口率が低下し、コントラスト比が低下するという問題もある。
【0018】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、中間調表示および多階調表示が可能な液晶表示素子を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明による液晶表示素子は、液晶層と、前記液晶層を挟持するように設けられた一対の基板と、マトリクス状に配列された複数の画素とを有し、前記液晶層は、らせん構造を有し、印加電圧に応じて少なくともプレーナー状態およびフォーカルコニック状態の2つの安定な状態を呈し、前記複数の画素のそれぞれにおいて、前記液晶層の厚さdは連続的に変化し、且つ、前記液晶層はプレーナー状態からフォーカルコニック状態へ転移させる第1しきい値電圧の値が互いに異なる複数の領域を有し、そのことによって上記目的が達成される。
【0020】
前記液晶層の厚さdは、前記らせん構造のらせんピッチPと、1<d/P<15の関係を満足することが好ましい。
【0021】
前記複数の画素のそれぞれにおいて、前記液晶層の厚さdの値がもっとも大きい領域に含まれる前記液晶層をプレーナー状態からフォーカルコニック状態に転移させる前記第1しきい値電圧をVthFmaxとし、前記液晶層の厚さdの値がもっとも小さい領域に含まれる前記液晶層をフォーカルコニック状態からホメオトロピック状態に転移させる第2しきい値電圧をVthHminとするとき、前記液晶層の厚さdは、VthFmaxがVthHminよりも小さくなるように規定されていることが好ましい
【0022】
記一対の基板の前記液晶層側に設けられた一対の配向層を有し、前記一対の配向層のうち、一方は水平配向層であり、他方は垂直配向層である構成を有することが好ましい。
【0023】
前記一対の基板の少なくとも一方が、前記液晶層側に凹凸状の表面を有していてもよい。
【0024】
前記一対の基板の両方が、前記液晶層側に凹凸状の表面を有することが好ましい。
【0025】
前記一対の基板の少なくとも一方は、前記液晶層側の表面が連続する波状に形成されていることが好ましい。
【0026】
以下、本発明の作用を説明する。
【0027】
本発明の液晶表示素子においては、複数の画素のそれぞれにおいて、液晶層の厚さdは連続的に変化し、且つ、液晶層はプレーナー状態からフォーカルコニック状態へ転移させる第1しきい値電圧の値が互いに異なる複数の領域を有しているので、液晶層に所定の電圧を印加することによって、画素内のある領域に含まれる液晶層はプレーナー状態のままで、同じ画素内の他の領域に含まれる液晶層をフォーカルコニック状態に転移させることが可能になる。その結果、らせん構造を有し、印加電圧に応じて少なくともプレーナー状態およびフォーカルコニック状態の2つの安定な状態(双安定性)を呈する液晶層を用いて、面積階調法による中間調表示及び多階調表示が可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明による実施形態の液晶表示素子を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
参考例1
図1に本発明による参考例1の液晶表示素子100を模式的に示す。液晶表示素子100においては、複数の画素がマトリクス状に配列されており、図1は、液晶表示素子100の1画素に対応する部分を模式的に示す断面図である。
【0029】
液晶表示素子100は、液晶層30と、液晶層30を挟持するように設けられた第1基板10および第2基板20とを有しており、第2基板20側から入射する外光を用いて表示を行う反射型液晶表示素子である。
【0030】
第1基板10は、絶縁性基板11上に階段状に形成された樹脂層12aと、樹脂層12aを覆うように形成された画素電極13と、画素電極13上に形成された配向層14とを有している。
【0031】
第1基板10と対向するように設けられた第2基板20は、透明基板21上に形成された対向電極23と、対向電極23上に形成された配向層24とを有している。
【0032】
液晶層30としては、らせん構造を有する液晶層である、コレステリック液晶層、カイラルネマチック液晶層またはカイラルスメクチック液晶層を用いることができる。本参考例においては、液晶層30として、耐光性、安定性、らせんピッチの調節の容易さ、選択反射領域の幅の調節の容易さおよび材料選択の幅の広さの観点から、カイラルネマチック液晶層を用いる。勿論、コレステリック液晶層またはカイラルスメクチック液晶層を用いてもよい。
【0033】
この液晶層30は、らせん軸が基板に対して垂直なプレーナー状態と、らせん軸が基板に対してランダム(あるいはほぼ平行)なフォーカルコニック状態との2つの安定な状態を呈し、所定の第1しきい値電圧以上の電圧が印加されることによってプレーナー状態からフォーカルコニック状態に転移する。液晶層30は、プレーナー状態およびフォーカルコニック状態の両方の状態で安定(双安定)である。このような双安定性を有しているために、上述の液晶層30はメモリー性を有しており、書き込み時に印加された電圧による配向状態が、電圧が除去された後にも維持される。
【0034】
また、液晶層30は、プレーナー状態を呈しているときとフォーカルコニック状態を呈しているときとでは、光学特性が異なる。具体的には、例えば、プレーナー状態における液晶層30の選択反射領域を可視光領域に設定すると、液晶層30はプレーナー状態では可視光を選択反射し、フォーカルコニック状態では可視光を透過する。また、液晶層30の選択反射領域を赤外領域に設定すると、液晶層30はプレーナー状態では可視光を透過し、フォーカルコニック状態では可視光を散乱する。
【0035】
本発明による液晶表示素子100においては、複数の画素のそれぞれにおいて、液晶層30の厚さdは互いに異なる複数の値を有し、且つ、液晶層30はプレーナー状態からフォーカルコニック状態へ転移させる第1しきい値電圧の値が互いに異なる複数の領域を有しているので、液晶層に所定の電圧を印加することによって、画素内のある領域に含まれる液晶層はプレーナー状態のままで、同じ画素内の他の領域に含まれる液晶層をフォーカルコニック状態に転移させることが可能になる。その結果、面積階調法による中間調表示及び多階調表示が可能となる。
以下に、さらに詳しく説明する。
【0036】
液晶層30をプレーナー状態からフォーカルコニック状態に転移させる第1しきい値電圧の値は、液晶層30の厚さdに応じた大きさを有することが本願発明者によって実験的に確認されている。より厳密には、この第1しきい値電圧の値は、液晶層30が有するらせん構造のらせんピッチをPとした場合に、らせん旋回数d/Pの値が大きくなるにつれて大きくなり、第1しきい値電圧をVthFとすると、VthF=a・(d/P)+bで表される。ここで、aおよびbは、液晶材料や配向処理等による定数である。
【0037】
本発明による液晶表示素子100においては、図1に示すように、液晶層30は、1画素内に、厚さが互いに異なる領域A1、A2、A3およびA4を有しており、領域A1、A2、A3およびA4における液晶層30の厚さdA1、dA2、dA3およびdA4は、dA1<dA2<dA3<dA4の関係を満足している。
【0038】
さらに、領域A1、A2、A3およびA4における第1しきい値電圧をそれぞれVthFA1、VthFA2、VthFA3およびVthFA4とすると、VthFA1<VthFA2<VthFA3<VthFA4の関係を満足するように、液晶層の厚さd1、d2、d3およびd4は規定されている。
【0039】
上述のように第1しきい値電圧が互いに異なる複数の領域を有する液晶層30は、印加された電圧に応じて、その配向状態が以下のように変化する。
【0040】
まず、液晶層30に電圧が印加されていないとき(VthA1未満の電圧が印加されている場合を含む)は、画素内の全ての領域の液晶層30は、プレーナー状態である。
【0041】
次に、液晶層30にVthA1以上VthA2未満の電圧が印加されたときは、図2に示すように、領域A1に含まれる液晶層30は、プレーナー状態からフォーカルコニック状態に転移する。なお、図2は液晶表示素子100の画素内の液晶分子の配向状態を模式的に示す図である。一方、領域A2、A3およびA4に含まれる液晶層30は、図2に示したように、プレーナー状態のままである。
【0042】
さらに、液晶層30にVthA2以上VthA3未満の電圧が印加されたときは、領域A1およびA2に含まれる液晶層30がフォーカルコニック状態に転移し、領域A3およびA4に含まれる液晶層30はプレーナー状態のままである。
【0043】
また、液晶層30にVthA3以上VthA4未満の電圧が印加されたときは、領域A1、A2およびA3に含まれる液晶層30がフォーカルコニック状態に転移し、領域A4に含まれる液晶層30はプレーナー状態のままである。
【0044】
そして、液晶層30にVthA4以上の電圧が印加されたときは、画素内の全ての領域の液晶層30がフォーカルコニック状態に転移する。
【0045】
このように、本発明による液晶表示素子100においては、ある画素に含まれる液晶層30に所定の電圧を印加することによって、この画素内のある領域に含まれる液晶層30はプレーナー状態のままで、この画素内の他の領域に含まれる液晶層30をフォーカルコニック状態に転移させることができる。
【0046】
従って、この画素における可視光領域の光に対する反射率(以下、「可視光領域の光に対する反射率」を単に「反射率」と記す。)を、画素内の全ての領域の液晶層がプレーナー状態であるときの反射率の値と、画素内の全ての領域の液晶層がフォーカルコニック状態であるときの反射率の値との間の値にすることが可能となるとともに、液晶層30に印加する電圧の大きさを制御し、プレーナー状態を呈している領域とフォーカルコニック状態を呈している領域との面積比を変化させることによって、上述の反射率を制御することが可能となる。その結果、面積階調法による中間調表示および多階調表示が可能となる。
【0047】
液晶表示素子100は、例えば、以下のようにして製造される。
【0048】
まず、図3(a)に示すように、絶縁性基板(例えば、ガラス基板)11上に、第1樹脂層16となるポジ型感光性樹脂(例えば、東京応化工業社製OFPR−800)15をスピンコート法により所望の厚さに塗布する。次に、フォトマスク40を図3(b)に示すように配置して露光を行う。このフォトマスク40の遮光部の形状は、所望する第1樹脂層16の形状(基板法線方向から見た形状)に応じて適宜決定すればよく、典型的には円形または多角形である。続いて、現像液(例えば、東京応化工業社製TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド))を用いて現像を行い、その後、約200℃で約1時間焼成を行うことによって、図3(c)に示すように第1樹脂層16が得られる。本参考例においては、第1樹脂層16が約3μmの厚さを有するように形成する。
【0049】
次に、この第1樹脂層16上に、同様の方法を用いて第2樹脂層17および第3樹脂層18を積層することによって、階段状の樹脂層12aが得られる。本参考例においては、第2樹脂層17および第3樹脂層18がそれぞれ約3μmの厚さを有するように形成する。第1樹脂層16、第2樹脂層17および第3樹脂層18のそれぞれの形状(基板法線方向から見た形状)は、適宜決定すればよく、典型的には円形または多角形である。なお、本参考例においては、ポジ型感光性樹脂を用いて樹脂層12aを形成するが、勿論、ネガ型感光性樹脂を用いてもよい。
【0050】
続いて、樹脂層12aを覆うように絶縁性基板11上に画素電極(例えばITO層)13を、スパッタリング法により厚さが約100nmとなるように形成する。その後、水平配向層(例えば、JSR社製オプトマーAL−4552)14をスピンコート法により厚さが約50nmとなるように形成し、この水平配向層14にラビング処理を施す。上述のようにして、第1基板10が得られる。
【0051】
次に、以下のようにして第2基板20を製造する。まず、透明基板(例えば、ガラス基板)21上に対向電極(例えばITO層)23をスパッタリング法により厚さが約100nmとなるように形成する。その後、対向電極23上に水平配向層(例えば、JSR社製オプトマーAL−4552)24をスピンコート法により厚さが約50nmとなるように形成し、この水平配向層24にラビング処理を施す。このようにして、第2基板20が得られる。
【0052】
続いて、第1基板10の樹脂層12aが形成されていない領域にスペーサーを配置し、第1基板10と第2基板20とを貼り合わせる。本参考例においては、樹脂層12aが形成されていない領域におけるセルギャップが約15μmとなるように貼り合わせる。
【0053】
その後、貼り合わされた第1基板10と第2基板20との間に、液晶材料を注入し、液晶層30を形成する。液晶層30の材料としては、本参考例においては、ネマチック液晶材料E7(メルク社製)にカイラル剤S−811(メルク社製)を約8.9wt%混合し、らせん構造の自発的ならせんピッチが約1.1μmとなり、選択反射領域が赤外領域となるように設定したカイラルネマチック液晶材料を用いる。
【0054】
また、本参考例においては、画素内の全ての領域の液晶層30がプレーナー状態を呈している場合に黒表示となるように、第1基板10に可視光領域の光を吸収する光吸収層(不図示)が設けられている。光吸収層は、透明基板11の外側(液晶層30側でない側)に設けてもよいし、透明基板11と画素電極13との間に設けてもよい。勿論、画素電極13を、例えば顔料を分散させた有機導電性材料のような光吸収性材料を用いて形成することによって、光吸収層としてもよい。
【0055】
樹脂層12aを構成する第1樹脂層16、第2樹脂層17および第3樹脂層18は、それぞれ約3μmの厚さを有しているので、液晶層30は、1画素内に、液晶層30の厚さがそれぞれ約6μm、約9μm、約12μmおよび約15μmの領域A1、A2、A3およびA4を有している。このように、本参考例においては、領域A1、A2、A3およびA4における液晶層30の厚さは、実質的に第1樹脂層16、第2樹脂層17および第3樹脂層18によって規定されている。また、これらの領域の形状および面積も、第1樹脂層16、第2樹脂層17および第3樹脂層18によって実質的に規定されている。
【0056】
上述のようにして、液晶表示素子100が得られる。図4は、このようにして得られた液晶表示素子100の領域A1、A2、A3およびA4における反射率を縦軸に、液晶層30に印加された電圧を横軸に示す図である。なお、図4における反射率の値は、図5に示すように、液晶層が約6μm、約9μm、約12μmおよび約15μmの厚さを有する液晶表示素子をそれぞれ作製し、基板法線方向と約30°の角度をなす方向から光を入射させ、反射された光を基板法線方向にて受光することによって測定した値である。液晶表示素子の背面側に光吸収層として設けられた黒色吸収板44と基板とはシリコンオイルを用いてマッチングされており、印加する電圧としては、100ms、10kHzのパルス電圧を用いている。反射率の値は、MgSO4標準白色板を用いて測定した値を100%とする。
【0057】
図4に示したように、液晶表示素子100の領域A1、A2、A3およびA4に含まれる液晶層30は、それぞれ互いに異なる第1しきい値電圧を有しており、液晶層30に印加される電圧を制御することによって、以下のように液晶層30の配向状態および光学特性が変化する。
【0058】
まず、液晶層30に電圧が印加されていないときは、画素内の全ての領域の液晶層30は、プレーナー状態であり、入射する可視光を透過する。
【0059】
次に、液晶層30に約6Vの電圧が印加されたときは、領域A1に含まれる液晶層30がフォーカルコニック状態に転移し、入射する可視光を散乱する。一方、領域A2、A3およびA4に含まれる液晶層30はプレーナー状態のままであり、入射する可視光を透過する。
【0060】
さらに、液晶層30に約7.4Vの電圧が印加されたときは、領域A1およびA2に含まれる液晶層30がフォーカルコニック状態に転移し、可視光を散乱する。一方、領域A3およびA4に含まれる液晶層30はプレーナー状態のままであり、可視光を透過する。
【0061】
また、液晶層30に約8.8Vの電圧が印加されたときは、領域A1、A2およびA3に含まれる液晶層30がフォーカルコニック状態に転移し、可視光を散乱する。一方、領域A4に含まれる液晶層30はプレーナー状態のままであり、可視光を透過する。
【0062】
そして、液晶層30に約10.2Vの電圧が印加されたときは、画素内の全ての領域の液晶層30がフォーカルコニック状態に転移し、可視光を散乱する。
【0063】
上述のように本発明による液晶表示素子100においては、液晶層30の第1しきい値電圧は画素内において4つの異なる値を有しており、5階調表示が可能である。一般に、液晶層の第1しきい値電圧が画素内においてn個の異なる値を有していると、(n+1)階調表示が実現される。
【0064】
本発明による液晶表示素子100において、ある画素における反射率Rは、液晶層30がプレーナー状態である領域の面積および反射率をSpおよびRpとし、液晶層30がフォーカルコニック状態である領域の面積および反射率をSfおよびRfとすると、R=(Rp・Sp+Rf・Sf)/(Sp+Sf)で表される。従って、各階調における反射率Rの値は、液晶層30の厚さが互いに異なる複数の領域の面積比を適宜設定することによって、制御することができる。表1に、液晶表示素子100のある画素における印加電圧に対する反射率Rの値を示す。なお、表1においては、画素の面積を4とし、領域A1、A2、A3およびA4の面積をそれぞれ1としている。
[表1]
印加電圧 ( ) Rf ( ) Sf ( ) Rp ( ) Sp ( ) 反射率R ( )
0.5 0 0.5 4 0.5
6.0 12.0 1 0.5 3 3.3
7.4 15.0 2 0.5 2 7.0
8.8 15.5 3 0.5 1 10.8
10.2 16.0 4 0.5 0 14.6
らせん構造を形成する液晶層30を備えた本発明による液晶表示素子100においては、液晶層30の厚さdは、らせん構造のらせんピッチPと、1<d/P<15の関係を満足することが好ましい。
【0065】
d/P≦1であると、プレーナー状態での選択反射強度やフォーカルコニック状態での散乱強度が弱くなりすぎ、コントラスト比が低くなるので好ましくない。なお、液晶層の両側に設けられている配向層が両方とも垂直配向層である場合には、d/P≦1であると液晶層はらせん構造を形成しない。
【0066】
また、d/P≧15であると、駆動電圧が高くなりすぎるので好ましくない。この理由を以下に説明する。
【0067】
本発明による液晶表示素子100においては、プレーナー状態からフォーカルコニック状態に転移させた液晶層30を再びプレーナー状態にする際、第1しきい値電圧よりも大きい第2しきい値電圧以上の電圧を印加することによって、液晶層30をフォーカルコニック状態から一旦ホメオトロピック状態に転移させる。なお、ホメオトロピック状態においては、液晶層30のらせん構造がほどけ、液晶分子は基板に対して垂直に配向している。
【0068】
上述の第2しきい値電圧をVthHとすると、第2しきい値電圧VthHはd/Pに比例し、VthH=d・(π2/P)・(k22/(ε0・Δε))1/2で表される。ここで、Pは電圧無印加時(プレーナー状態)におけるらせんピッチ、k22は液晶材料のツイスト弾性率、ε0は真空の誘電率、Δεは比誘電率異方性である。
【0069】
液晶表示素子は液晶層30に電圧を印加するためのドライバを備えるが、40Vを越える電圧を印加するためのドライバは価格が高く、液晶表示素子の製造コストが高くなる。このため、第2しきい値電圧を40V以下にすることが好ましく、本願発明者は、上述の材料を用いた液晶表示素子100において、d/P<15であれば第2しきい値電圧が40V以下になることを実験的に確認している。
【0070】
また、コントラスト比が高い表示を行うためには、複数の画素のそれぞれにおいて、液晶層30の厚さdの値がもっとも大きい領域に含まれる液晶層30をプレーナー状態からフォーカルコニック状態に転移させる第1しきい値電圧をVthFmaxとし、液晶層30の厚さdの値がもっとも小さい領域に含まれる液晶層30をフォーカルコニック状態からホメオトロピック状態に転移させる第2しきい値電圧をVthHminとするとき、液晶層30の厚さdは、VthFmaxがVthHminよりも小さくなるように規定されていることが好ましい。
【0071】
上述のように液晶層30の厚さdが規定されていると、液晶層30に所定の電圧、具体的にはVthFmax以上VthHmin未満の電圧を印加することによって、画素内の全ての領域の液晶層がフォーカルコニック状態を呈することが可能になる。従って、コントラスト比の高い表示が実現される。以下にさらに詳しく説明する。
【0072】
図6は、本参考例の液晶表示素子100の領域A1、A2、A3およびA4における反射率を縦軸に、液晶層30に印加された電圧を横軸に示す図である。図6に示したように、液晶表示素子100の領域A1、A2、A3およびA4に含まれる液晶層30は、それぞれ互いに異なる第1しきい値電圧および第2しきい値電圧を有しており、領域A4における第1しきい値電圧が上述のVthFmaxに相当し、領域A1における第2しきい値電圧が上述のVthHminに相当する。
【0073】
図6からわかるように、液晶表示素子100においては、VthFmaxがVthHminよりも小さい。従って、VthFmax以上VthHmin未満の電圧、具体的には約11V〜約16Vの範囲の電圧を印加することによって、画素内の全ての領域の液晶層30がフォーカルコニック状態を呈することが可能になり、このとき画素内の全ての領域の液晶層30は可視光を散乱する。一方、電圧無印加時および約5V以下の電圧が印加されたときは、画素内の全ての領域の液晶層30はプレーナー状態であり、画素内の全ての領域の液晶層30は可視光を透過する。そのため、ある画素がもっとも明るい状態およびもっとも暗い状態における反射率の値の差を大きくすることができるので、コントラスト比の高い表示が実現される。
【0074】
本参考例の液晶表示素子100においては、図1に示したように、第1基板10上に階段状の樹脂層12aが設けられており、画素内において液晶層30の厚さdの値は不連続に変化する。このように、液晶層30の厚さdの値が不連続に変化する構成を有していると、画素内のある領域における第1しきい値電圧の値と、同じ画素内にあって液晶層30の厚さdが異なる他の領域における第1しきい値電圧の値との差を大きくすることが容易である。従って、液晶層30に印加される電圧の誤差に拘わらず、所望の領域の液晶層30のみをフォーカルコニック状態に転移させることが容易であり、その結果、所望の反射率の値をより確実に得ることが可能となる。
【0075】
上述のように液晶層30の厚さdの値が不連続に変化する構成を有している場合には、液晶層30の厚さdの異なる値の差Δdは、らせん構造のらせんピッチPと、0.5P≦Δdの関係を満足することが好ましい。以下、その理由を説明する。
【0076】
本参考例の液晶表示素子100のように、液晶層の両側に水平配向層が設けられている場合、液晶層の上面および下面近傍の液晶分子は、それぞれの水平配向層の配向規制力に従って特定の方位角方向に配向する。水平配向層の配向規制力の方向は、一般にラビング処理によって規定される。
【0077】
上述のように液晶層の上面および下面近傍の液晶分子はそれぞれ特定の方位角方向に配向するような配向規制力を受けているので、液晶層の厚さが変化してもその方向は変化しない。このため、液晶層のらせん構造のらせん旋回数は連続的に変化できない。一方、らせん構造を有する液晶層の液晶分子の局所的な配向方向は、らせんが半旋回するごとに一致する。このため、液晶層の厚さの変化に伴ってらせん旋回数は不連続に0.5(半旋回)ずつ変化することとなる。
【0078】
従って、例えば、液晶層の厚さが互いに異なる2つの領域においてΔdがらせんピッチの値の半分よりも小さい場合(Δd<0.5Pの場合)、上述の2つの領域においてらせん旋回数が同じであることがあり得るので、上述の2つの領域において第1しきい値電圧の値が同じであることがあり得る。そのため、上述の2つの領域のうちの一方の領域に含まれる液晶層はプレーナー状態のままで、他方の領域に含まれる液晶層をフォーカルコニック状態に転移させることができないことがあり得る。
【0079】
それに対して、液晶層30の厚さdの異なる値の差Δdが、らせん構造のらせんピッチPと、0.5P≦Δdの関係を満足するような構成を有していると、液晶層30の厚さdが互いに異なる複数の領域ごとに第1しきい値電圧の値をより確実に異ならせることができる。従って、所望の階調数の表示がより確実に実現される。
【0080】
なお、上述したように、液晶層の両側に水平配向層が設けられている場合には、液晶層の厚さの変化に伴ってらせん旋回数が連続的に変化することができないので、画素内において局所的にらせんピッチが引き伸ばされている領域や縮められている領域が存在し得る。従って、画素内においてらせんピッチの値にばらつきが生じ得るとともに、らせんピッチの値は液晶層を形成する液晶材料に設定された自発的ならせんピッチの値とは異なり得るが、Δdが自発的ならせんピッチの値の半分以上に大きければ、上述の効果が十分に得られると考えられる。
【0081】
本参考例においては、液晶層30の両側に水平配向層14および24が設けられている場合について説明したが、水平配向層14および24のいずれか一方を垂直配向層としてもよい。このような構成を採用すると、垂直配向層の表面において、液晶層の液晶分子は方位角方向の配向規制力を受けないので、らせん旋回数d/Pは、液晶層の厚さの変化に伴って連続的に変化することができる。従って、液晶層30の厚さdが不連続に変化する場合のΔdが、らせんピッチの値の半分よりも小さくても、液晶層30の厚さdが互いに異なる複数の領域のらせん旋回数および第1しきい値電圧の値は互いに異なる。そのため、Δdが比較的小さい構成とすることによって階調数を多くすることが容易である。なお、液晶層の両側に設けられている配向層の一方が垂直配向層である場合には、らせんピッチの値は、自発的ならせんピッチの値とほぼ同じである。
【0082】
なお、本参考例においては、5階調表示が可能な液晶表示素子について説明したが、階調数はこれに限定されず、所望する階調数に応じて適宜設定すればよい。比較的階調数が少ない場合には、第1しきい値電圧の値が同じである領域が画素内で離散的に分布していると、目視の際に違和感を感じない中間調表示が実現される。
【0083】
例えば、3階調表示が可能な液晶表示素子の場合には、図7に示すように、1画素内に複数の樹脂層12bを離散的に(島状に)形成することによって、上述の効果が得られる。上述の樹脂層12bは、例えば、図8に示すような、1画素に対応する領域内に複数の遮光部43を有するフォトマスク42を用いてフォトリソグラフィプロセスによって形成することができる。フォトマスク42の遮光部43の形状は、図8に示したような円形であってもよいし、多角形であってもよい。
実施形態
図9に本発明による実施形態の液晶表示素子200を模式的に示す。液晶表示素子200は、第1基板10の液晶層側に設けられた樹脂層12cが連続する波状に形成されている点において液晶表示素子100と異なる。以下の図面においては、液晶表示素子100の構成要素と実質的に同一の機能を有する構成要素には同一の参照符号を付し、その説明をここでは省略する。
【0084】
液晶表示素子200においては、第1基板10の液晶層側に設けられた樹脂層12cが連続する波状に形成されており、画素内において、液晶層30の厚さdが連続的に変化する。このように、液晶層の厚さdが連続的に変化する構成を有していると、階調数を多くすることが容易である。以下、さらに詳しく説明する。
【0085】
まず、液晶層30の両側に水平配向層が設けられている場合には、液晶層30の厚さdの連続的な変化に伴って、らせん旋回数が0.5ずつ不連続に変化する。従って、樹脂層12cの勾配の緩急に拘わらず、らせん旋回数が0.5ずつ異なる複数の領域が存在し、これらの領域では液晶層30の第1しきい値電圧が互いに異なる。そのため、製造工程において、らせんピッチに応じた精度で画素内における液晶層30の厚さdの変化を制御する必要がなく、階調数を多くすることが容易である。図10は、液晶層30の両側に水平配向層が設けられている液晶表示素子200のある画素における反射率を縦軸に、液晶層30に印加された電圧を横軸に示す図である。図10中の実線51、52、53、54、55、56および57は、図9中の領域a、b、c、d、e、fおよびgにおける反射率を示し、実線50は1画素全体での反射率を示す。
【0086】
また、液晶層30の両側に設けられた配向層の一方を垂直配向層とすると、液晶層30の厚さの連続的な変化に伴って、らせん旋回数も連続的に変化する。従って、さらに階調数を多くすることが可能になるとともに、印加電圧の値の連続的な変化に応じて反射率の値も連続的に変化し、実質的に無段階的な階調表示が可能になる。図11は、液晶層30の両側に設けられた配向層の一方が垂直配向層である液晶表示素子200のある画素における反射率を縦軸に、液晶層30に印加された電圧を横軸に示す図である。図11中の実線58は、1画素全体での反射率を示す。
【0087】
実施形態の液晶表示素子200に設けられている連続する波状の樹脂層12cは、例えば、参考例1の液晶表示素子100に設けられている樹脂層12aと同様にして階段状の樹脂層を形成した後に、スピンコート法によってさらに樹脂材料(例えば、東京応化工業社製OFPR−800)を塗布することにより形成することができる。また、階段状の樹脂層を形成した後に、約200℃で約60分の熱処理を施し、熱だれ現象によって樹脂層を変形させて形成してもよい。
【0088】
また、本実施形態においては、画素電極13が、上述のようにして形成された連続する波状の樹脂層12c上に形成されている。樹脂層12cは基板法線方向に平行な表面を有しないため、画素電極13を形成する際に電極材料を均一に塗布することができ、画素電極13の断線が抑制される。
【0089】
なお、参考例1および本実施形態においては、樹脂層が背面側の第1基板10上に設けられている場合について説明したが、勿論これに限定されず、観察者側の第2基板20上に樹脂層が設けられていてもよい。
【0090】
また、参考例1においては、画素内で液晶層30の厚さdが不連続に変化する構成を有している場合について説明し、実施形態においては、画素内で液晶層30の厚さdが連続的に変化する構成を有している場合について説明したが、これに限定されず、複数の画素のそれぞれにおいて、液晶層30の厚さdが不連続に変化する領域と、液晶層30の厚さdが連続的に変化する領域とが混在してもよい。
参考例2
図12(a)〜(c)に、本発明による参考例2の液晶表示素子300を模式的に示す。図12(a)は、本発明による参考例2の液晶表示素子300の1画素に対応する部分を模式的に示す断面図であり、図12(b)は斜視図であり、図12(c)は、上面図である。液晶表示素子300は、第1基板10および第2基板20の両方が凹凸状の表面を有している点において液晶表示素子100と異なる。以下の図面においては、液晶表示素子100の構成要素と実質的に同一の機能を有する構成要素には同一の参照符号を付し、その説明をここでは省略する。
【0091】
液晶表示素子300においては、図12(a)および(b)に示したように、液晶層30を挟持する第1基板10および第2基板20の両方が、液晶層30側に凹凸状の表面を有している。このような構成を有していると、液晶層30の厚さdが、第1基板10および第2基板20の両方の凹凸状の表面によって規定されるので、比較的少ない製造工程数で比較的多くの階調数とすることが可能である。そのため、製造工程を簡略化(製造工程数を削減)することができ、液晶表示素子の製造コストを低くすることができる。以下、例示しながらさらに詳しく説明する。
【0092】
本発明による液晶表示素子300においては、図12(a)および(b)に示したように、絶縁性基板11上にストライプ状の樹脂層12dが設けられている。また、透明基板20上には、樹脂層12dと交差するようにストライプ状の樹脂層22が設けられている。本参考例においては、樹脂層12dおよび22は、参考例1の液晶表示素子100に設けられた樹脂層12aと同様の方法を用いてそれぞれ約6μmおよび約3μmの厚さを有するように形成されている。
【0093】
上述のように樹脂層12dおよび22が設けられている液晶表示素子300においては、液晶層30は、図12(c)に示すように、1画素内に、液晶層30の厚さが互いに異なる領域B1、B2、B3およびB4を有しており、これらの領域B1、B2、B3およびB4における液晶層30の厚さdB1、dB2、dB3およびdB4の値は、それぞれ約6μm、約9μm、約12μmおよび約15μmである。従って、液晶表素子300においては5階調表示が実現される。
【0094】
一方、上述の樹脂層12dおよび22と同じ厚さを有する樹脂層が一方の基板上に階段状に積層されている液晶表示素子においては、液晶層は、1画素内に、液晶層の厚さが約6μm、約9μmおよび約15μmの領域を有することとなるので、4階調表示が実現される。
【0095】
本発明による液晶表示素子300と上述の液晶表示素子とは、ほぼ同じ工程数の製造工程により製造されるが、液晶表示素子300においては、上述のようにより多階調の表示が実現されている。従って、本発明による液晶表示素子300においては、より少ない製造工程数で所定の階調数の表示が実現される。その結果、製造工程を簡略化(製造工程数を削減)することができ、液晶表示素子の製造コストを低くすることができる。
【0096】
なお、上述の実施形態および参考例においては、基板上に設けられた樹脂層によって実質的に液晶層の厚さdが規定される場合について説明したが、これに限定されず、画素内において液晶層の厚さdが互いに異なる複数の値を有する構成とすればよい。
【0097】
また、上述の実施形態および参考例においては、感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィプロセスにより樹脂層を形成したが、樹脂層の形成方法及び材料はこれに限定されない。上述の実施形態のように感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィプロセスにより形成すると、凹凸状表面の形状の制御を容易かつ再現性良く行うことができる。
【0098】
さらに、上述の実施形態および参考例においては、液晶層30を形成する液晶材料として、選択反射領域が赤外領域となるように設定された液晶材料を用いたが、勿論、選択反射領域が可視光領域となるように設定された液晶材料を用いてもよい。選択反射領域が赤外領域であると、可視光を散乱することによって表示を行うので、紙に近い白黒表示が容易に実現される。選択反射領域が可視光領域であると、例えば、選択反射領域がそれぞれ赤、緑および青に相当する波長領域に設定された3つの液晶セルを積層することによりカラー表示が容易に実現される。
【0099】
【発明の効果】
本発明によると、中間調表示および多階調表示が可能であり且つ階調数を容易に増大できる液晶表示素子が提供される。本発明は、らせん構造を有するとともに特定の波長領域の光を選択的に反射する液晶層を備えた反射型液晶表示素子に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による参考例1の液晶表示素子100を模式的に示す断面図である。
【図2】 本発明による参考例1の液晶表示素子100における所定の電圧印加時の液晶層の配向状態を模式的に示す図である。
【図3】 本発明による参考例1の液晶表示素子100が有する樹脂層の製造工程を模式的に示す断面図である。
【図4】 本発明による参考例1の液晶表示素子100のある画素における反射率を印加電圧に対して示すグラフである。
【図5】 本発明による液晶表示素子の反射率の測定方法を模式的に示す図である。
【図6】 本発明による参考例1の液晶表示素子100のある画素における反射率を印加電圧に対して示すグラフである。
【図7】 本発明による参考例1の液晶表示素子100の他の構成を模式的に示す断面図である。
【図8】 本発明による参考例1の液晶表示素子100の他の構成の製造工程において用いるフォトマスク42を模式的に示す図である。
【図9】 本発明による実施形態の液晶表示素子200を模式的に示す断面図である。
【図10】 本発明による実施形態の液晶表示素子200のある画素における反射率を印加電圧に対して示すグラフである。
【図11】 本発明による実施形態の液晶表示素子200のある画素における反射率を印加電圧に対して示すグラフである。
【図12】 本発明による参考例2の液晶表示素子300を模式的に示す図である。(a)は断面図、(b)は斜視図、(c)は上面図をそれぞれ示す。
【符号の説明】
10 第1基板
11 絶縁性基板
12a、12b、12c、12d 樹脂層
13 画素電極
14 配向層
15 感光性樹脂
16 第1樹脂層
17 第2樹脂層
18 第3樹脂層
20 第2基板
21 透明基板
22 樹脂層
23 透明電極
24 配向層
30 液晶層
40、42 フォトマスク
43 遮光部
100 液晶表示素子
200 液晶表示素子
300 液晶表示素子

Claims (7)

  1. 液晶層と、前記液晶層を挟持するように設けられた一対の基板と、マトリクス状に配列された複数の画素とを有し、
    前記液晶層は、らせん構造を有し、印加電圧に応じて少なくともプレーナー状態およびフォーカルコニック状態の2つの安定な状態を呈し、
    前記複数の画素のそれぞれにおいて、前記液晶層の厚さdは連続的に変化し、且つ、前記液晶層はプレーナー状態からフォーカルコニック状態へ転移させる第1しきい値電圧の値が互いに異なる複数の領域を有する液晶表示素子。
  2. 前記液晶層の厚さdは、前記らせん構造のらせんピッチPと、1<d/P<15の関係を満足する請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 前記複数の画素のそれぞれにおいて、前記液晶層の厚さdの値がもっとも大きい領域に含まれる前記液晶層をプレーナー状態からフォーカルコニック状態に転移させる前記第1しきい値電圧をVthFmaxとし、前記液晶層の厚さdの値がもっとも小さい領域に含まれる前記液晶層をフォーカルコニック状態からホメオトロピック状態に転移させる第2しきい値電圧をVthHminとするとき、
    前記液晶層の厚さdは、VthFmaxがVthHminよりも小さくなるように規定されている請求項1または2に記載の液晶表示素子。
  4. 前記一対の基板の前記液晶層側に設けられた一対の配向層を有し、
    前記一対の配向層のうち、一方は水平配向層であり、他方は垂直配向層である請求項1から3のいずれか1つに記載の液晶表示素子。
  5. 前記一対の基板の少なくとも一方が、前記液晶層側に凹凸状の表面を有する請求項1から4のいずれか1つに記載の液晶表示素子。
  6. 前記一対の基板の両方が、前記液晶層側に凹凸状の表面を有する請求項1から5のいずれか1つに記載の液晶表示素子。
  7. 前記一対の基板の少なくとも一方は、前記液晶層側の表面が連続する波状に形成されている請求項1から6のいずれか1つに記載の液晶表示素子。
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