JP3681146B2 - テレビジョン受信機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビジョン受信機に関する。本発明はまた、ダイバーシティ機能を有するテレビジョン受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、テレビジョン方式は種々のものが実用化されているが、一般に製品化されているテレビジョン受信機は、特定のテレビジョン方式に対応した当該テレビジョン方式専用の受信機として構成されたものである。従って、例えばPAL方式を採る欧州各国にはPAL方式テレビジョン受信機を製品化し出荷する一方、NTSC方式を採る日本国内や米国にはNTSC方式テレビジョン受信機を製品化し出荷する、といったように、初めから各方式毎にテレビジョン受信機を製造しかつ提供するようにしている。
【0003】
しかしながら、このように各方式毎にテレビジョン受信機を提供する形態は、しばしばコストの上昇を招くものであり、製品価格を抑えるのに不利となっている。故に、出来る限り各方式受信機の構成部品ないしは製造工程の共用化を図ることが重要となる。
一方、移動体例えば車両において設置または使用される車載テレビジョン受信機などは、耐マルチパス方式としてのダイバーシティを行う機能を持ち合わせ、受信環境への自動的な追従動作を実現している。
【0004】
しかしながら、PAL方式テレビジョン受信機とNTSC方式テレビジョン受信機とでは、受信するビデオフォーマット信号が異なり、これに伴いダイバーシティ動作を行うための処理も変えなければならないので、ダイバーシティ機能を有するテレビジョン受信機において上述したような方式間における部品等の共用化が容易ではない。
【0005】
詳述するに、PAL方式ビデオフォーマット信号のフィールド周波数は50[Hz],水平周波数は15.625[kHz]であるのに対し、NTSC方式ビデオフォーマット信号のフィールド周波数は59.94[Hz],水平周波数は15.734[kHz]であるので、両者において受信したビデオフォーマット信号とダイバーシティ動作との同期合わせをするための条件が異なる。
【0006】
特にPAL方式ビデオフォーマット信号の垂直同期信号の持続期間長がNTSC方式ビデオフォーマット信号のそれと、無視できないほどに相違しているので、垂直同期信号の検出に基づいてダイバーシティ動作のタイミングを生成する一般の処理では、どちらの方式においても一定のタイミングでダイバーシティ動作を行わせることが困難となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
よって本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、部品や製造工程の共用化を図ることができかつ簡単にして各テレビジョン方式のビデオフォーマット信号に適合した動作を行うことのできるテレビジョン受信機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による受信機は、受信状態に応じてダイバーシティ動作を行うテレビジョン受信機であって、受信信号からコンポジットビデオ信号を復調する復調手段と、テレビジョン方式の1つを指定する指定手段と、前記コンポジットビデオ信号から垂直同期信号の発生を検出し検出信号を出力する検出手段と、前記検出手段から出力される検出信号を遅延させる遅延手段と、前記指定手段により指定されたテレビジョン方式に応じた遅延時間を前記遅延手段に設定する設定手段と、前記遅延手段により遅延された検出信号に基づきアンテナ選定処理を起動する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0009】
上記受信機において、前記検出手段は、前記コンポジットビデオ信号から同期分離されて得られる信号の低域成分を通過させるローパスフィルタと、前記ローパスフィルタの出力を基準値と比較する比較手段と、を備えるようにすることができる。
また、上記受信機において、前記指定手段により指定されるテレビジョン方式は、NTSC方式及びPAL方式を含み、前記設定手段は、前記遅延時間を、NTSC方式が指定された場合の方がPAL方式が指定された場合よりも1/(2fH )(fH は前記コンポジットビデオ信号の水平同期周波数)だけ長く設定するようにすることもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明による一実施例のダイバーシティ型テレビジョン受信機の概略構成を示している。
図1において、この受信機は、例えば車載用として使用可能であり、空間ダイバーシティを実現させるための4つの受信アンテナANT1〜ANT4を備え、各アンテナは切替器(RF−SW)1に電気的に結合されている。
【0012】
切替器1は、4つのアンテナのうちのいずれか1つの受信出力を選択し、選択したアンテナからのRF(Radio Frequency)信号を受信信号としてビデオ信号再生系2に供給する。
ビデオ信号再生系2は、復調手段を担い、切替器1からの受信信号を中間周波数信号に変換するフロントエンドたる同調器(図示せず)と、中間周波数信号を増幅する映像中間周波数信号増幅器21と、増幅器21によって増幅された中間周波数信号をAM(Amplitude Modulation)復調してコンポジットビデオ信号を再生するAM検波回路22とを含む。
【0013】
コンポジットビデオ信号は、図示せぬ種々の再生回路及び増幅回路を経て表示器としてのCRT(Cathode-Ray Tube)2xに供給される。CRT2xは、コンポジットビデオ信号に応じた画像表示をなす。表示器としては、CRT以外にも液晶ディスプレイ等も適用可能である。
映像中間周波数信号増幅器21に供給される受信信号には、ビデオ信号の他に音声信号も含まれており、映像中間周波数信号増幅器21において音声中間周波数信号が取り出されて音声信号再生系3に供給される。
【0014】
音声信号再生系3は、音声中間周波数信号を増幅する音声中間周波数信号増幅器31と、増幅器31によって増幅された中間周波数信号をFM(Frequency Modulation)復調してコンポジット音声信号を再生するFM検波回路32とを含む。
コンポジット音声信号は、図示せぬ種々の再生回路及び増幅回路を経て音響出力器としてのスピーカ3xに供給される。スピーカ3xは、コンポジット音声信号に応じた音声出力をなす。
【0015】
ビデオ信号再生系2からのコンポジットビデオ信号は、クランプ回路40によって、そのシンクチップの直流(DC)電位が一定になるように制御される。クランプされた信号は、波形整形回路41にて所定の基準電圧と比較される。このクランプ回路40と波形整形回路41とによりコンポジットビデオ信号から同期信号が分離され、コンポジット同期信号として出力される。
【0016】
同期分離がなされたコンポジット同期信号は、低域通過フィルタ(LPF)60に供給される。LPF60は、等化パルスによる2fH (fH は水平同期周波数)の成分を排除するために設けられている。したがってLPF60の出力からは、fH の周波数成分が得られることとなる。
LPF60から出力されるfH の成分は、位相同期ループ(PLL)の一部を構成する位相比較器61の一方の入力端に供給される。位相比較器61は、一方の入力信号と他方の入力信号とを比較し、両者の位相差に応じた位相差信号をローパスフィルタ(LPF)62へ出力する。LPF62を経た位相差信号は、制御信号としてVCO(Voltage-Controlled Oscillator)63に供給される。VCO63は、ここでは中心周波数を32fH とし、供給される制御信号に応じてその中心周波数から偏倚させて発振するものとする。その発振出力信号は、マスタークロックとして制御部5に供給される。他方、この発振出力信号は、分周器64にも供給される。分周器64は、VCO63からの発振出力信号を1/32に分周し、fH の周波数を有する信号を制御部5及び位相比較器61の他方の入力端に供給する。位相比較器61,LPF62,VCO63及び分周器64は、いわゆる位相同期ループ(PLL)を形成し、受信したコンポジットビデオ信号の水平同期信号に同期したクロック信号を生成する。
【0017】
さらに、波形整形回路41から出力されるコンポジット同期信号は、反転回路81にも供給される。反転回路81によって反転されたコンポジット同期信号は、ローパスフィルタ(LPF)82を介してレベル比較器83の一方の入力端に供給される。
LPF82の出力信号は、比較器83にて所定の基準電圧レベルVr と比較される。比較器83は、入力信号が基準電圧レベルVr よりも大なるときにのみ高レベルとなる信号を生成し、これを制御部5に供給する。LPF82は、垂直同期信号fv を通過させるように設定されているので、比較器83にて生成された高レベル信号は、垂直同期信号fv と同等の周期を有することになる。このように、反転回路81,LPF82及び比較器83によって、受信信号の垂直同期信号が検知される(以下、比較器83の出力信号を等価垂直同期信号と呼ぶ)。
【0018】
さらに制御部5には、外部入力切換情報やPAL/NTSC識別情報などが与えられる。外部入力切換情報は、図示せぬシステム操作部等から得られ、例えば本受信機が1つのソースとして車載ナビゲーションシステムに組み込まれている場合には、他のソース例えばCD−ROMプレーヤによる地図情報の表示から本受信機によるテレビ放送画像の表示へと切り換わったこと或いはその反対に切り換わったことを示す情報に相当する。
【0019】
PAL/NTSC識別情報は、本受信機がPAL方式のテレビジョン信号を扱うかNTSC方式のテレビジョン信号を扱うかを設定するものであり、例えば図示の如き構成を伴うスイッチ5s によって設定できる。詳述すると、スイッチ5s の一方の端子は、一端に給電される抵抗器の他端に接続され、スイッチ5s の他方の端子は、接地される。抵抗器とスイッチの共通接続点からは、スイッチ5s が開放されたときに高レベルの信号が得られ、スイッチ5s が閉成されたときに低レベルの信号が得られる。したがって、この2状態をPAL/NTSCの識別情報として使用することで制御部5はいずれの方式を取り扱うべきかを検出できる。なお、本実施例では、かかる高レベルの信号をPAL設定信号と定義し、低レベル信号をNTSC設定信号と定義する。
【0020】
制御部5は、供給された信号及び与えられた情報に基づいて受信機各部の制御を行う。かかる制御には、コンポジットビデオ信号の垂直帰線期間における受信アンテナ選定処理の他、このアンテナ選定処理を起動するためのQVパルスを生成するQVパルス生成処理などが含まれる。
1.QVパルスの生成処理
図2(a)にNTSC方式のテレビジョン信号を受信した時のコンポジット同期信号を示し、図2(b)にPAL方式のテレビジョン信号を受信した時のコンポジット同期信号を示す。両図には、ダイバーシティ動作にとって特に関連深い垂直同期信号及びその前後の部分を示している。
【0021】
(a)と(b)とを比較すると、NTSC信号を受信した時の垂直同期信号の持続期間が、PAL方式のテレビジョン信号を受信した時の垂直同期信号の持続期間より、等化パルス1周期分すなわち1/(2fH) だけ長いことが分かる。
このことは、両方式に対応可能なダイバーシティ動作を行おうとする場合、この垂直同期信号の持続期間の違いを考慮した制御を行うことが必要になることを意味する。
【0022】
この点について詳述すると、テレビジョンダイバーシティでは、表示している映像が乱れないようにするために、垂直帰線期間中にアンテナの切換動作を行う。この際、受信レベル(受信電界強度)に応じたペデスタルレベルをアンテナ毎に検出し各検出レベルを互いに比較することで最良の受信状態を呈するアンテナを選定することが多い。
【0023】
他方、図示したように、垂直帰線期間内に多重放送信号を挿入することも検討されている。
してみれば、アンテナを順次切り換えて、ペデスタルレベルを検出、比較し、良好なアンテナを選定するいわゆる受信アンテナ選定処理は、両方式の互換性を考慮しないのであれば、垂直同期信号の終端から多重放送信号の発生前までの図中Aの期間内に行えば良いことになる。
【0024】
また、特別な制御を加えることなく両方式での互換性を保証しようとすると、図中Bの期間内で受信アンテナ選定処理を行えば良いのであるが、ランダムノイズやマルチパス等により同期が乱れた場合を考慮してアンテナ選定処理としては余裕をみて予備的に使用する領域(以下、ガード領域と呼ぶ)Cをそのアンテナ選定処理の前後に配すると、共通な処理時間はさらに短くなる。
【0025】
例えば、各アンテナ受信レベルのサンプリング周期を1/(2fH )とし、ガード領域をアンテナ選定処理期間の両サイドから1/(2fH )だけ設けると、ガード領域を設けたことにより±1サンプル分の同期の乱れが生じても該受信レベルのサンプリングを遂行することができるので、アンテナ選定処理に不都合が生じないことになる。
【0026】
しかしながら、車載用として標準的な4本のアンテナでのダイバーシティ動作を行うためには、4つの1/(2fH )周期が必要なので少なくとも図中黒三角の時点でアンテナ選定処理を開始させなければならず、両方式でアンテナ選定処理の開始点を共通にすることはできない。
他方、図中の垂直同期信号の検出を両方式に共通の検出回路で検出すると、方式に関係なくほぼ同時点、例えば図中白三角の時点で検出されることになる。したがって、垂直同期信号の検出から実際のアンテナ選定処理の開始までの時間は一定にはならない。
【0027】
したがって、本実施例では、取り扱うテレビジョン方式を設定可能とし、さらに、NTSC信号を取り扱うときはPAL信号を取り扱うときよりアンテナ選定処理を起動するタイミングを1/(2fH )だけ遅らせるように構成している。図3にその動作原理に従う構成を示す。等価垂直同期信号fv から垂直同期信号の到来を検出し、受信アンテナ選定処理を起動するための起点を示すQVパルスを生成するQVパルス生成回路50には、等価垂直同期信号fv 及びスイッチ5s により得られるPAL/NTSCの識別情報が供給される。
【0028】
QVパルス生成回路50は、垂直同期信号検出回路51と選択回路52と遅延回路53及び54とを有する。
垂直同期信号検出回路51は、入力される等価垂直同期信号fv から垂直同期信号の到来を検出し検出信号を発生する。
選択回路52は、この発生した検出信号を1/(2fH )だけ遅延させるか否かを選択する選択手段として動作する。この選択は、スイッチ5s より得られるPAL/NTSCの識別情報に基づいてなされる。すなわち、PAL方式を示す高レベル信号が選択信号として選択回路52に入力されたときには、かかる検出信号は、遅延回路53を介さずにQVパルスとして出力され、NTSC方式を示す低レベル信号が選択信号として選択回路52に入力されたときには、かかる検出信号は、遅延回路53にて1/(2fH )だけ遅延されたQVパルスとして出力される。
【0029】
その後、選択回路52または遅延回路53を経た出力(Qパルス)は、遅延回路54にて実際にアンテナ選定処理を起動するまでの時間分だけ遅延させられQVパルスとして出力される。
次に、図4に、具体的な回路例を示す。QVパルス生成回路50は、4つのD型フリップフロップ500〜503と、所定数のD型フリップフロップ群509と、AND回路504と、EXOR回路505と、NAND回路506と、NOT回路507及び508とで構成される。
【0030】
また、クロック生成部65は、VCO63から入力される32fH のマスタークロックを分周することで1/(2fH )の周期のクロック信号を生成する。QVパルス生成回路50に入力される等価垂直同期信号fv は、この2fH のクロック信号の周期でDフリップフロップ500〜503にてサンプリングされる。このとき、等価垂直同期信号fv は、既に比較手段83にて2値化されているので、各Dフリップフロップでは、低レベル(L)または高レベル(H)を示すいずれかの信号がサンプリングされることになる。
【0031】
Dフリップフロップ500〜502及びAND回路504は、垂直同期信号検出回路51として動作し、ノイズなどによる垂直同期信号の誤検出を抑制するために、連続するサンプルデータを用いて垂直同期信号の発生を検出する。
また、Dフリップフロップ503は、遅延回路53として動作するためのものである。さらに、EXOR回路505と、NAND回路506と、NOT回路507は、選択回路52として動作するためのものである。
【0032】
以下にその動作を説明する。まず、受信信号がPAL方式のものとして設定した場合について説明すると、高レベルの信号がEXOR回路505の一方の入力端に入力されると共にNOT回路507を経た低レベルの信号がNAND回路506の一方の入力端に入力される。この結果、PAL方式設定時は、Dフリップフロップ502、501、500の出力が、それぞれL、H、HとなったときにAND回路504から垂直同期信号の検出を示す高レベルのQパルスが出力される。
【0033】
一方、受信信号がNTSC方式のものとして設定した場合は、低レベルの信号がEXOR回路505の一方の入力端に入力されると共にNOT回路507を経た高レベルの信号がNAND回路506の一方の入力端に入力される。この結果、NTSC方式設定時は、Dフリップフロップ503、502、501、500の出力が、それぞれL、H、H、HとなったときにAND回路504から垂直同期信号の検出を示す高レベルのQパルスが出力される。すなわち、PAL方式が設定されたときより1/(2fH )だけ遅れてQパルスが発生するのである。
【0034】
この様子を示したのが図5の波形図である。
PAL方式が選択されたときは、図中の丸印に対応する2fH のクロック信号の周期長の期間でAND回路504の各入力が高レベルとなりQパルスが出力される。このとき、NAND回路506の出力は常に高レベルであり、PAL方式の場合には、Dフリップフロップ503は垂直同期信号fv の検出には利用されていないことになる。
【0035】
一方、NTSC方式が選択されたときには、図中の三角印に対応する2fH のクロック信号の周期長の期間でAND回路504の各入力が高レベルとなりQパルスが出力される。このときは、Dフリップフロップ503も垂直同期信号fv の検出に利用されており、結果として垂直同期信号の検出が1クロック周期分すなわち1/(2fH )分の時間だけ遅れてなされることになる。
【0036】
したがって、PAL方式を選択したときより、NTSC方式を選択したときの方が垂直同期信号の発生を示すQパルスをDフリップフロップ1個分(1/(2fH )分)だけ遅れて発生させることが可能になる。
発生したQパルスは、Dフリップフロップ群509にて所定時間遅延させられ、QVパルスとして出力される。この所定時間は、Qパルスの検出から実際にアンテナ選定処理を開始するまでの時間に相当し、本例では、2fH のクロック信号の3.5周期分としている。
【0037】
また、本実施例では、一例として、Dフリップフロップ500〜503を使い、Dフリップフロップを4個使用した構成を示したが、誤検出を更に抑制したいのであれば、ここで使うDフリップフロップの数を更に増やすことが有効である。
なお、図4の実施例ではQパルスの生成の際に1クロック分の遅延を持たせるように構成したが、要は、NTSC方式の場合がPAL方式に比較してQVパルスが1/(2fH )遅れて発生すれば良いのであるから、例えば、Qパルスの生成時には方式に応じた遅延を掛けず、QVパルスを生成する際に方式に応じた遅延を掛ける、具体的には使用するDフリップフロップの数を変更するようにしても同様の効果が得られる。
【0038】
このようにして得られるQVパルスは、以下に説明されるアンテナ選定処理の起点を示すこととなる。
2.アンテナ選定処理
図6は、アンテナ選定処理回路の構成を示している。この回路は、上述したQVパルスに応答してダイバーシティ動作を行う機能を担うものであり、制御部5内に形成され、AM検波回路22からのコンポジットビデオ信号が供給されこれをサンプリングタイミング毎にディジタル変換するA/D(アナログ/ディジタル)変換器510と、このディジタル出力を取り込んで各サンプリングタイミングのディジタル値の評価を行う評価回路511と、上記QVパルスが供給されこれに基づいたA/D変換器510のためのサンプリングタイミングの発生及びアンテナ切換信号SEL1〜SEL4の発生を行うとともに評価回路511の評価出力が供給されこれに基づいたアンテナ切換信号の発生を行うタイミング生成/アンテナ指定回路512とによって構成される。
【0039】
この回路の各部動作波形は、図7に示される。まず、QVパルスが供給されると、タイミング生成/アンテナ指定回路512は、これに応答して図7に示されるように、A/D変換器510に対して4つのアンテナに対応するサンプリングタイミング信号の発生を開始する。
本例においては、かかるQVパルスが発生する前にはアンテナANT1が選択されていたものとして説明する。まず、図7に示されるように、切替器1へ供給される切換信号SEL1がオン、切換信号SEL2〜SEL4がそれぞれオフとなっている状態で最初のサンプリングタイミング信号がタイミング生成/アンテナ指定回路512から発せられる。サンプリングタイミング信号は、常に、選択されたアンテナによる受信コンポジットビデオ信号のペデスタルレベルをサンプルできるようなタイミングで発せられる。
【0040】
このときA/D変換器510には、アンテナANT1によって受信されたコンポジットビデオ信号が引き続き供給されており、A/D変換器510は、アンテナANT1によって受信されたコンポジットビデオ信号のペデスタルレベルをサンプルして、対応するディジタル信号を出力することとなる(※1参照)。評価回路511は、このアンテナANT1によるA/D変換器510の出力ディジタル信号を取り込み、アンテナの識別データに関連付けて内部メモリにその値を記憶する。
【0041】
かかるレベルの取り込みに続いて、タイミング生成/アンテナ指定回路512は、所定のタイミングで短時間切換信号SEL1をオフ、切換信号SEL2をオン、切換信号SEL3をオフ、切換信号SEL4をオフとし、切替器1をしてANT2の受信出力をビデオ信号再生系2へ供給せしめる。これに同期してサンプリングタイミング信号が発生し、A/D変換器510は、アンテナANT2によって受信されたコンポジットビデオ信号をサンプルすることとなる。したがって、A/D変換器510は、アンテナANT2によって受信されたコンポジットビデオ信号のペデスタルレベルをサンプルして、対応するディジタル信号を出力することとなる(※2参照)。評価回路511は、このアンテナANT2によるA/D変換器510の出力ディジタル信号を取り込み、先に記憶しておいたアンテナANT1によるディジタル信号の値と比較する。評価回路511は、かかる比較の結果、値の大なるディジタル信号を判別し、当該値の大なるディジタル信号の値のみをそれに対応するアンテナの識別データに関連付けて内部メモリに記憶する。
【0042】
アンテナANT2の評価が終わると、タイミング生成/アンテナ指定回路512は、切換信号SEL1をオン、切換信号SEL2をオフ、切換信号SEL3をオフ、切換信号SEL4をオフとしてQVバルス発生前に選択していたアンテナ(この場合ANT1)の選択状態に戻す。
その後、タイミング生成/アンテナ指定回路512は、同様に次の切換タイミングをもって、短時間切換信号SEL1をオフ、切換信号SEL2をオフ、切換信号SEL3をオン、切換信号SEL4をオフとし、切替器1をしてアンテナANT3の受信出力をビデオ信号再生系2へ供給せしめるようにする。これに同期してサンプリングタイミング信号が発生し、A/D変換器510は、アンテナANT3によって受信されたコンポジットビデオ信号をサンプルすることとなる。したがって、A/D変換器510は、アンテナANT3によって受信されたコンポジットビデオ信号のペデスタルレベルをサンプルして、対応するディジタル信号を出力することとなる(※3参照)。評価回路511は、このアンテナANT3によるA/D変換器510の出力ディジタル信号を取り込み、先に記憶しておいたディジタル信号の値と比較する。評価回路511は、かかる比較の結果、値の大なるディジタル信号を判別し、当該値の大なるディジタル信号の値のみをそれに対応するアンテナの識別データに関連付けて内部メモリに記憶する。
【0043】
アンテナANT3の評価が終わると、タイミング生成/アンテナ指定回路512は、切換信号SEL1をオン、切換信号SEL2をオフ、切換信号SEL3をオフ、切換信号SEL4をオフとして出力QVパルス発生前に選択していたアンテナの選択状態に再び戻す。
ANT4のペデスタルレベルのサンプリング処理も同様に行われる。タイミング生成/アンテナ指定回路512は、同様に次の切換タイミングをもって、短時間切換信号SEL1ないしSEL4をそれぞれオフ、オフ、オフ、オンとし、切替器1をしてアンテナANT4の受信出力をビデオ信号再生系2へ供給せしめるようにする。これに同期してサンプリングタイミング信号が発生し、A/D変換器510は、アンテナANT4によって受信されたコンポジットビデオ信号をサンプルすることとなる。したがって、A/D変換器510は、アンテナANT4によって受信されたコンポジットビデオ信号のペデスタルレベルをサンプルして、対応するディジタル信号を出力することとなる(※4参照)。評価回路511は、このアンテナANT4によるディジタル信号を取り込み、先に記憶しておいたディジタル信号の値と比較し、その結果、値の大なる方を判別し、当該値の大なるディジタル信号の値のみをそれに対応するアンテナの識別データに関連付けて内部メモリに記憶する。
【0044】
アンテナANT4によるディジタル信号に基づく評価が終わると、タイミング生成/アンテナ指定回路512は、切換信号SEL1をオン、切換信号SEL2をオフ、切換信号SEL3をオフ、切換信号SEL4をオフとして出力QVバルス発生前に選択していたアンテナの選択状態に再び戻す。
かくして4本のアンテナ各々のペデスタルレベルのサンプリング処理が終了すると、評価回路511の内部メモリには、アンテナANT1ないしANT4のうちで最も受信レベルの高いアンテナによって受信されたコンポジットビデオ信号のペデスタルレベルの値が、対応するアンテナ識別データとともに記憶されていることになる。
【0045】
評価回路511は、かかる内部メモリの内容を参照し、記憶されたアンテナ識別データに対応するアンテナを選択するようタイミング生成/アンテナ指定回路512に指示を与える。例えば、かかる最終的な評価の結果、最も受信レベルの高いアンテナがアンテナANT3であることが判明した場合には、評価回路511は、アンテナANT3の識別データをタイミング生成/アンテナ指定回路512に送り、タイミング生成/アンテナ指定回路512は、次の切換タイミングをもって、切換信号SEL3のみをオンとする。これにより、切替器1は、アンテナANT3の受信出力をビデオ信号再生系2へ供給せしめてアンテナ選定処理を完了し、以降、次のQVパルスが入力されない限り、かかるアンテナANT3の選択を継続する。
【0046】
再びQVパルスが発せられた場合には、上述した4回のサンプリング処理を、今度はアンテナANT3を起点として行ってアンテナ選定を遂行することとなる。
なお、上述した例では、サンプリング処理の度に評価回路511の内部メモリをその時最も値の大きいディジタル信号にて更新するようにしているが、各サンプリング処理において得られるディジタル信号の値を全て記憶しておき、最後のサンプリング処理の終了後にそれまで記憶した各値を比較し、その中から最も値の大きいディジタル信号の値を判別するようにしても良いことは勿論である。
【0047】
かくして本実施例では、指定されたテレビジョン方式が変更されても、アンテナ選定処理の起動信号たるQVパルスを、コンポジットビデオ信号の垂直同期信号終端に対して常に一定のタイミングで発生させることができる。よってQVパルス発生以降の各処理を共用化することができる。
なお、上記実施例においては、コンポジットビデオ信号のレベル検出に基づいて受信アンテナを切り替える空間ダイバーシティ動作を挙げたが、他のダイバーシティ動作に適用しても良い。
【0048】
さらに、上記実施例において、図3、図4に挙げた構成はハードウェアによるものであるが、これに限らず、マイクロコンピュータによって実行させるソフトウェアによっても等価な構成を実現することもできる。
この他にも、上記実施例においては種々の手段を限定的に説明したが、当業者の設計可能な範囲にて適宜改変することも可能である。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、各テレビジョン方式のビデオフォーマット信号に適合した動作を行うことのできるテレビジョン受信機を容易に提供することができ、部品や製造工程の共用化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるダイバーシティ型テレビジョン受信機の概略的構成を示すブロック図である。
【図2】図1の受信機においてコンポジットビデオ信号から同期分離されて得られるNTSC方式及びPAL方式コンポジット同期信号の各概略的形態を示すタイムチャートである。
【図3】図1の受信機におけるQVパルス生成回路50の概略的構成を示すブロック図である。
【図4】図3のQVパルス生成回路50の詳細な構成を示す回路図である。
【図5】図4の回路動作を説明するための当該回路各部の動作波形を示すタイムチャートである。
【図6】図1の受信機において制御部に形成されるアンテナ選定処理回路の基本的構成を示すブロック図である。
【図7】図6の回路動作を説明するための当該回路各部の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
ANT1〜ANT2 受信アンテナ
1 切替器
2 ビデオ信号再生系
21 映像中間周波増幅器
22 AM検波回路
2x CRT
3 音声信号再生系
31 音声中間周波増幅器
32 FM検波回路
3A 歪み検出回路
3x スピーカ
40 クランプ回路
41 波形整形回路
5 制御部
5s ディップスイッチ
60 LPF
61 位相比較器
62 LPF
63 VCO
64 分周器
81 反転回路
82 LPF
83 レベル比較器
50 QVパルス生成回路
51 垂直同期信号検出回路
52 選択回路
53,54 遅延回路
500〜503 D型フリップフロップ
504 AND回路
505 EX−OR回路
506 NAND回路
507,508 NOT回路
509 D型フリップフロップ段
510 A/D変換器
511 評価回路
512 タイミング生成/アンテナ指定回路

Claims (3)

  1. 受信状態に応じてダイバーシティ動作を行うテレビジョン受信機であって、
    受信信号からコンポジットビデオ信号を復調する復調手段と、
    テレビジョン方式の1つを指定する指定手段と、
    前記コンポジットビデオ信号から垂直同期信号の発生を検出し検出信号を出力する検出手段と、
    前記検出手段から出力される検出信号を遅延させる遅延手段と、
    前記指定手段により指定されたテレビジョン方式に応じた遅延時間を前記遅延手段に設定する設定手段と、
    前記遅延手段により遅延された検出信号に基づきアンテナ選定処理を起動する制御手段と、
    を備えたことを特徴とするテレビジョン受信機。
  2. 前記検出手段は、
    前記コンポジットビデオ信号から同期分離されて得られる信号の低域成分を通過させるローパスフィルタと、
    前記ローパスフィルタの出力を基準値と比較する比較手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載のテレビジョン受信機。
  3. 前記指定手段により指定されるテレビジョン方式は、NTSC方式及びPAL方式を含み、
    前記設定手段は、前記遅延時間を、NTSC方式が指定された場合の方がPAL方式が指定された場合よりも1/(2fH )(fH は前記コンポジットビデオ信号の水平同期周波数)だけ長く設定することを特徴とする請求項1または2記載のテレビジョン受信機。
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