JP3680605B2 - 同期電動機の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、同期電動機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
同期電動機のベクトル制御では、回転磁極座標のd,q軸から負荷角δだけ回転した、回転磁界座標のM,T軸を基準座標に用いて、電動機電流の励磁電流成分とトルク電流成分を制御する。ここで、MT軸は磁束ΦのT軸成分φt が零となるように選ぶ、即ちM軸は磁束の方向と一致する。この時、電機子鎖交磁束ΦはM軸にのみ存在するため(Φ=φm )、結果としてφm を制御することにより磁束の大きさΦが制御される。そして、Φが一定の時、トルクは電機子電流のT軸成分It に比例するため、It を制御することによりトルクが制御される。また、電機子電流のM軸成分Im を零とすることで、磁束と電流が直交し(Φ⊥I)、電動機力率を1に制御できる。この時の座標軸の関係は図2のように示され、電機子側と界磁側の電流、磁束がバランスすることで、力率1で安定に運転できることがわかる。
【0003】
ここで、ベクトル制御により同期電動機を駆動した場合、負荷の大きさにより負荷角δは変化し、また同期電動機を安定に駆動できる範囲は負荷角δが−90度<δ<90度であることがわかっている。特に界磁弱め域で負荷が急変した場合、同期電動機の負荷角が過渡的に安定範囲を越えてしまい制御不能になる問題がある。
【0004】
この問題を解決するため、例えば特開平3−212191 号公報に記載されたものがある。この方法は、負荷運転時に負荷角δが設定値を越えると安定運転の限界と判断し、トルク電流設定値を制限する可変リミッタ回路を具備したものである。しかしながら、負荷角δは磁束オブザーバによる電動機磁束推定値に基づいて演算されているため、負荷角δの演算値には、モータ内のδ真値に対して演算誤差や演算遅れが生じる。このため負荷角δの推定値により安定限界を判断し、電流に制限を加える方式では、安定限界の判断ミスや判断遅れが生じる恐れがある。また、界磁変換器の異常などにより界磁電流が急激に零となる異常時においては、負荷角δが急激に大きくなり90度を越え不安定となるが、上記方法では負荷角δが設定値を越えたことをもってトルク電流指令値を制限しているので、負荷角δを抑制する作用が遅れ、異常処理を行う上で不具合が生じる恐れがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前述した従来方法における問題を考慮してなされたものであり、同期電動機を安定に運転できる制御装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による制御装置は、安定条件を満たすトルク電流の制限(上限)値を界磁電流検出値に基づいて予め演算し、前記制限値でトルク電流指令値を制限することで、同期電動機を安定に運転できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1に、本発明の一実施例である同期電動機可変速システムの構成を示す。図1において、1は速度指令発生器で速度指令を出力する。また、16は同期電動機であり、17は該同期電動機16の速度/位置検出器で、同期電動機の磁極位置と速度を検出し出力する。13は電機子電流検出器で同期電動機16の電機子の交流電流を検出し出力する。15は電機子電圧検出器で同期電動機16に印加される交流電圧を検出し出力する。そして、電機子電流検出器13の出力と電機子電圧検出器15の出力が座標変換器10に入力され、交流信号からdq軸上の直流量への変換が行われ、
dq軸電流検出値、dq軸電圧検出値が出力される。ここで、座標変換に必要な磁極位置θreは速度/位置検出器17より出力され座標変換器10に入力されている。また、14は界磁電流検出器で、同期電動機16の界磁電流を検出し出力する。速度指令発生器1の出力である速度指令と速度位置検出器17より出力される速度検出値の偏差は2の速度制御器に入力され、この偏差に基づき演算されたトルク電流指令が出力される。トルク電流指令は8の座標変換器に入力され、MT軸上の電流指令がdq軸上の電流指令に変換され出力される。ここで、座標変換に必要な負荷角δは7の磁束オブザーバより座標変換器8に入力されており、7の磁束オブザーバは電動機の磁束及び負荷角δを演算するもので座標変換器10より出力されるdq軸電流検出値とdq軸電圧検出値が入力され、負荷角δと磁束Φを出力する。そして、座標変換器8の出力であるdq軸上の電流指令と座標変換器10の出力であるdq軸の電流検出値の偏差は5の電機子電流制御器に入力され、この偏差に基づき演算されたdq軸電圧指令が出力される。dq軸電圧指令と9の座標変換器に入力され、dq軸電圧指令が交流電圧指令に変換され出力される。ここで、座標変換に必要な磁極位置θreは速度/位置検出器17より出力され座標変換器9に入力されている。座標変換器9の出力である交流電圧指令は電力変換器11に入力され、交流電圧指令に基づき同期電動機16に交流電圧が印加される。一方、3は磁束指令演算器で、速度/位置検出器17より出力される速度検出値に基づき磁束指令を演算し出力する。そして、磁束指令演算器3の出力と磁束オブザーバ7の出力が4の界磁指令演算器に入力され、ここで界磁電流指令が演算され出力される。そして、界磁指令演算器4の出力である界磁電流指令と界磁電流検出器14の出力である界磁電流検出値の偏差は6の界磁電流制御器に入力され、この偏差に基づき演算された界磁電圧指令が出力される。界磁電流制御器6の出力である界磁電圧指令は界磁変換器12に入力され、界磁電圧指令に基づき同期電動機16に界磁電圧が印加される。18は速度制御器2の出力であるトルク電流指令値を制限する可変リミッタ回路で、リミッタ値演算器19より可変リミッタ値が入力されている。リミッタ値演算器19には界磁電流検出器14の出力である界磁電流検出値が入力されており、界磁電流検出値に基づきリミッタ値が演算され出力されている。
【0008】
次に動作の概要について説明する。まず、同期電動機16の回転速度は速度/位置検出器17により検出され、速度指令発生器1からの指令値との偏差が速度制御器2に加えられ、これにより回転速度は該速度指令に一致するように制御される。そして、前記速度制御ループの内側には図1に示すように電流制御ループが設けられ、電機子電流及び界磁電流は、電機子電流検出器13及び界磁電流検出器14により検出され、電機子電流と界磁電流の各指令値に一致するように電機子電流制御器5及び界磁電流制御器6により制御される。MT座標を用いてベクトル制御を行うためには、負荷角δ及びM軸上の磁束Φを検出する必要がある。このため、磁束オブザーバ7において電機子電流と電機子電圧からモータ磁束推定値φd,φqを演算し、これを用いてδ及びΦが演算される。演算されたδ推定値は座標変換器8に用いられる。また、演算された磁束Φと磁束指令演算器3からの指令値が界磁指令演算器4に加えられ、その出力である界磁電流指令If *に従い界磁電流が制御される。リミッタ値演算器19には界磁電流検出値が入力されており、界磁電流の大きさに基づいてトルク電流指令値の制限値を演算する。そして、該制限値に応じて可変リミッタ回路18のリミッタ値を可変することにより、速度制御器2より出力されるトルク電流指令値を制限する。また、トルク電流指令値がリミッタにかかった場合は、速度制御器2の積分項が飽和しないように積分器の動作を停止させる。
【0009】
次に、実施例における同期電動機の安定運転の原理について説明する。電機子側に対して界磁側の応答は一般に低く、また界磁変換器の出力電圧制限の影響から、トルク電流の変化に対して界磁電流に遅れが生じる。この場合、界磁弱め域でトルクが大きいために、図3に示すように負荷角δが90度近くとなるような領域でトルクが急変した場合を考えると、従来では、電機子側と界磁側のバランスが崩れ、図4に示すようにφd がついには負となり、負荷角δが90度を越え不安定領域に入る恐れがある。ここで、負荷角δが90度以下に制限されるためには、電機子側の電流と界磁電流がバランスしなければならないことに着目し、電機子側のトルク電流指令を次式に従い界磁電流検出値に基づき制限する。
【0010】
【数1】
|It *|=K・Ife …(数1)
K:リミッタ値演算ゲイン
即ち、本発明の原理はトルク電流と界磁電流の関係がバランスするように界磁電流に関係してトルク電流指令を制限するものであり、これにより、界磁電流の遅れにより不安定となることを確実に防止できる。
【0011】
次に本発明の他の実施例を図5を用いて説明する。図において部品番号1〜19は、図1の同じ番号のものと同一である。図1とは、界磁電流検出値に基づきトルク電流指令のリミッタ値を可変することは同じであるが、負荷角δの大きさがある設定値を越えた場合のみで働くようにしたものである。このために、スイッチ回路20を備え、比較レベル設定器21のδの上限設定値と負荷角δを比較器22で比較し、負荷角δが前記設定値を越えた場合のみ、リミッタ値演算器19の出力を用いて、可変リミッタ回路18のリミッタ値を可変する。δが設定値を越えない場合は、リミッタ値設定器23の出力(通常時のトルク電流リミッタ値)を用いて、可変リミッタ回路18のリミッタ値を設定する。このようにすることで、負荷角δが設定値以下の場合では界磁電流による制限を受けないためトルク電流は所定の応答が得られ、設定値を越える領域においてのみ、トルク電流と界磁電流の関係がバランスするようにトルク電流指令を制限することで、界磁電流の遅れによる不安定を確実に防止できる。
【0012】
次に、本発明の他の実施例を図6を用いて説明する。図において部品番号1〜23は、図5の同じ番号のものと同一である。図5とは、界磁電流検出値に応じてトルク電流指令のリミッタ値を可変する動作の入切判断に、速度信号を用いている点が異なる。ここで、速度を用いる理由は、界磁弱め制御を行う場合、速度の上昇に伴い磁束が減少すると、負荷角δが90度に近づく傾向があり、速度とδに相関があるためである。よって、図5の実施例と同様に、速度が比較レベル設定器21からの設定値以下の場合では界磁電流による制限を受けないためトルク電流は所定の応答が得られ、設定値を越える領域においてのみ、トルク電流と界磁電流の関係がバランスするようにトルク電流指令を制限することで、界磁電流の遅れによる不安定を確実に防止できる。
【0013】
次に、本発明の他の実施例を図7を用いて説明する。図において部品番号1〜23は、図5の同じ番号のものと同一である。図5とは、界磁電流検出値に応じてトルク電流指令のリミッタ値を可変する動作の入切判断に、磁束信号を用いている点が異なる。ここで、磁束を用いる理由は、界磁弱め制御を行う場合、磁束が弱くなるほど負荷角δが90度に近づく傾向があり、磁束とδは相関があるためである。よって、図5の実施例と同様に、磁束が比較レベル設定器21からの設定値以上の場合では界磁電流による制限を受けない。このためトルク電流は所定の応答が得られ、設定値以下の場合においてのみ、トルク電流と界磁電流の関係がバランスするようにトルク電流指令を制限することで、界磁電流の遅れによる不安定を確実に防止できる。
【0014】
図8に本発明の他の実施例を示す。本実施例は、リミッタ値の切替え前後におけるトルク変動を防止したものである。ここで、図4の関係から理解されるように、δが90度以上または以下をd軸磁束φd の極性で判断できることに着目すると、d軸磁束φd を常に正に保持することが安定の条件といえる。従って、トルク電流と界磁電流の関係がこの安定条件を満たすように界磁電流検出値に基づきトルク電流指令を制限すればよい。次に、安定条件を満たすトルク電流指令値を導出する。
【0015】
d軸磁束の演算式より安定(|δ|<90度)であるための条件は次式となる。
【0016】
【数2】
【0017】
数2をd軸電流について解くと次式となる。
【0018】
【数3】
【0019】
また、d軸電流は座標変換により次式となる。
【0020】
【数4】
Id *=−It *sinδ+Im *cosδ …(数4)
数3,数4よりトルク電流について解くと次式となる。
【0021】
【数5】
【0022】
ここで、通常M軸電流は零であるので、これに関する項を無視すると数5の{}内は次式となる。
【0023】
【数6】
【0024】
従って、安定条件(φd>0)を保持するための条件は数5で表され、数6に従い界磁電流に基づいて演算された値を|sinδ|で割った値でトルク電流を制限する必要がある。
【0025】
以上を踏まえ、本発明の他の実施例を図8を用いて説明する。図において部品番号1〜19は、図1の同じ番号のものと同一である。図1と異なる点は、負荷角δのsin 値の絶対値を演算する演算器24を備え、演算器24の出力値でリミッタ値演算器19の出力値を割り算する割算器25を備え、その演算値を可変リミッタ回路18のトルク電流指令リミッタ値としている点である。
【0026】
次に動作について説明する。数6により界磁電流検出値に基づきリミッタ値を演算し、演算した値を|sinδ|で割った値でトルク電流指令値を制限すれば、常に安定条件が満たされるため、脱調など運転不能になることを防ぐことができる。また、|sinδ|で割る結果、負荷角δ→0においてリミッタ値が無限大となるので、安定領域(負荷角δ小)ではリミッタの実際の影響は小さく、不安定領域に近づく(負荷角δ→大)につれリミッタが有効に作用する動作を含んでいることがわかる。また、リミッタ値演算器19の出力を連続的に可変しているため、切替え前後の変動の恐れはない。ここで、数6はダンパの影響を考慮しているため、その分リミッタ値を過渡的に高くでき、トルク制限値を大きくできるが、演算の簡素化のため、ダンパ時定数を無視し、次式で簡単にリミッタ値を計算してもよい。
【0027】
【数7】
【0028】
尚、数6,数7において、Md/Ldは定数誤差が分母と分子で打ち消し合うことより、本方式における電動機定数のずれによる演算誤差の影響は小さく、さらにMd/Ld≒1の近似を行ってもよい。また、負荷角δが大きい所では1/ sinδ≒1でありδの演算誤差の影響も少ない。
【0029】
次に、本発明の他の実施例を図9を用いて説明する。図において部品番号1〜19は、図1の同じ番号のものと同一である。図1とは、速度制御器内の演算処理によりdq軸電流指令が直接出力されており、前記実施例のように可変リミッタ回路18,リミッタ値演算器19によりトルク電流指令値を制限する代りに、d軸電流指令値を制限する点が異なる。
【0030】
次に動作について説明する。安定条件(φd>0)を保持するためのd軸電流に関する条件は数3で示されているので、上記リミッタ値演算器19において数3を用いて界磁電流に基づきd軸電流指令値を制限するリミッタ値を演算する。そして、演算したリミッタ値でd軸電流指令値を制限することで、図1と同様の効果が得られる。尚、数3はダンパの影響を考慮しているため、その分リミッタ値を過渡的に高くでき、トルク制限値を大きくできるが、演算の簡素化のため、ダンパ時定数を無視し数8に従いリミッタ値を計算してもよい。
【0031】
【数8】
【0032】
また、さらにMd/Ld≒1と近似してもよい。
【0033】
上記各実施例において、同機電動機が安定に運転できる原理は、トルク電流と界磁電流がバランスするように界磁電流検出値に基づきトルク電流指令値を制限することにより、δの増加を抑制し、常に安定運転を実現するものである。このため、例えば界磁変換器の異常などにより界磁電流が急激に零となる異常時においても、負荷角δが90度を越え不安定となることなく、安定状態を保ちつつ速やかにトルク電流を下げる作用があり、異常処理を行う上で望ましい効果がある。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、安定条件を満たすように、界磁電流検出値に基づいてリミッタ値を演算し、遅れなくトルク電流指令値を制限するように構成したので、脱調など運転不能になることがなく電動機を常に安定に運転できる。また、界磁変換器の異常などにより界磁電流が急激に零となる異常時においても、負荷角δが90度を越え不安定となることがなく、安定状態を保ちつつ速やかにトルク電流を下げる作用があり、異常処理を行う上で望ましい効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す同期電動機可変速制御システムのブロック構成図。
【図2】同期電動機の動作を説明するベクトル図(回転子座標(dq軸)と磁束座標(MT軸)の関係を示す説明図)。
【図3】界磁弱め、負荷印加時のベクトル図。
【図4】界磁弱め、負荷印加時におけるトルク急変時のベクトル図。
【図5】本発明の他の実施例を示す同期電動機可変速制御システムのブロック構成図。
【図6】本発明の他の実施例を示す同期電動機可変速制御システムのブロック構成図。
【図7】本発明の他の実施例を示す同期電動機可変速制御システムのブロック構成図。
【図8】本発明の他の実施例を示す同期電動機可変速制御システムのブロック構成図。
【図9】本発明の他の実施例を示す同期電動機可変速制御システムのブロック構成図。
【符号の説明】
16…同期電動機、18…可変リミッタ回路、19…リミッタ値演算器。
Claims (6)
- 同期電動機の電流を座標変換によりトルク電流成分と励磁電流成分とに変換して制御を行う同期電動機の制御装置において、
界磁電流検出値のみに応じてトルク電流のリミッタ値を演算し、該リミッタ値でトルク電流指令値を制限することを特徴とする同期電動機の制御装置。 - 請求項1記載の同期電動機の制御装置において、前記リミッタ値でトルク電流指令値を制限する場合に、速度信号が予め設定した値を越えた領域でトルク電流指令値を制限することを特徴とする同期電動機の制御装置。
- 請求項1記載の同期電動機の制御装置において、前記リミッタ値でトルク電流指令値を制限する場合に、磁束信号が予め設定した値以下の領域でトルク電流指令値を制限することを特徴とする同期電動機の制御装置。
- 請求項1に記載の同期電動機の制御装置において、
前記トルク電流のリミッタ値の演算を、前記界磁電流検出値とダンパ時定数とを用いた演算によって行い、該リミッタ値でトルク電流指令値を制限することを特徴とする同期電動機の制御装置。 - 同期電動機の電流を座標変換により回転磁極座標(d,q軸)上のd軸電流成分とq軸電流成分とに変換して制御を行う同期電動機の制御装置において、
界磁電流検出値のみに応じてd軸電流のリミッタ値を演算し、該リミッタ値でd軸電流指令値を制限することを特徴とする同期電動機の制御装置。 - 請求項5に記載の同期電動機の制御装置において、
前記d軸電流のリミッタ値の演算を、前記界磁電流検出値とダンパ時定数とを用いた演算によって行い、該リミッタ値でd軸電流指令値を制限することを特徴とする同期電動機の制御装置。
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- 1998-12-28 JP JP37281698A patent/JP3680605B2/ja not_active Expired - Fee Related
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