JP3680148B2 - 空気調和装置の室外機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和装置の室外機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、空気調和装置としては、室外機と室内機を配管接続して構成される、いわゆるセパレート型のものが知られている。また、上記室外機としては、正面や側面から外気を吸い込んで背面へ排気する、水平吹き型のものが知られている。
【0003】
この種の室外機は、水平方向へ空気を吹き出すことから、壁から離して設置しなければならない等、設置の際の制約が大きい。また、歩道などに面して室外機を設置すると、熱交換後の空気が歩行者に向けて吹き出されて不快感を与える場合もあり、この点でも設置時の制約が大きい。
【0004】
このような点を考慮し、例えば特開2000−18649号公報に開示されているような上吹き型の室外機が提案されている。この種の室外機は、正面から空気を吸い込み、熱交換後の空気を上方へ吹き出している。具体的に、この上吹き型室外機では、上下に並んだ2つの斜流ファンが設けられると共に、ケーシングの内部に2つの通路が形成されている。そして、この室外機では、上方の斜流ファンの吹出空気が一方の通路を流れ、下方の斜流ファンの吹出空気が他方の通路を流れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した上吹き型の室外機では、ケーシングの上面にだけ吹出口を設けているため、室外機を小型に維持しようとすると吹出口の開口面積を充分に確保できなくなる。従って、この種の室外機では、ケーシング内の空気通路における通風抵抗が高くなり、ファンの送風能力を充分に発揮させることができなかった。特に、下方に配置されたファンについては、ケーシングの上面に開口する吹出口までの距離が長くなり、このファンの吹出空気が吹出口に至るまでの圧力損失が大きくなるため、充分な送風能力を発揮させられなかった。このため、上記の室外機では、ファンの送風量が不足して充分な空調能力を得ることがでないという問題があった。
【0006】
また、従来の上吹き型室外機では、ケーシング内での通風抵抗が大きく、空気通路における空気流の乱れが増加して送風音の増大を招くという問題もあった。特に、下方に配置されたファンファンから下向きに吹き出された空気は、上方の吹出口へ向けて流れにくい。このため、下方のファンの周方向における圧力分布が大きくなり、これによっても送風音が増大していた。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、熱交換後の空気を上方へも吹き出し可能な室外機について、そのケーシング内における通風抵抗を低減し、送風量を確保して充分な空調能力を発揮させると同時に、送風音の低減を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明が講じた第1の解決手段は、箱状のケーシング(10)に熱交換器(30)と第1送風機(51)と該第1送風機(51)の上方に配置された第2送風機(55)とが収納されている空気調和装置の室外機を対象とする。そして、上記第1送風機(51)及び上記第2送風機(55)は、その回転軸方向から吸い込んだ空気を該回転軸に対して斜め方向又は直交方向へ吹き出すように構成され、上記ケーシング(10)には、その正面に開口する吸込口(26)と、その上面に開口する上面吹出口(21)と、その左右の側面のうち上記第2送風機(55)から空気が下向きに吹き出される側に位置する側面に開口する側面吹出口(23)とが少なくとも形成され、上記第1送風機(51)の吹出空気と上記第2送風機(55)の吹出空気とを個別に流す通路(61,62)を上記ケーシング(10)内に形成するための通路形成部材(70)を備える一方、上記通路形成部材(70)には、上記第1送風機(51)と上記第2送風機(55)の間に位置する仕切り部(72)が設けられ、上記仕切り部(72)の第1の端部(73)は、上記側面吹出口(23)の上下方向の中間部にまで延長され、上記通路形成部材( 70 )の仕切り部( 72 )には、第1の端部( 73 )に向かって上向きに傾斜する傾斜部( 76 )が形成されており、 上記傾斜部( 76 )は、上記仕切り部( 72 )の第1の端部( 73 )に向かって上記第2送風機( 55 )のファンロータ( 52 )から遠ざかっているものである。
【0009】
本発明が講じた第2の解決手段は、上記第1の解決手段において、通路形成部材(70)の仕切り部(72)には、第1の端部(73)とは反対側の第2の端部(74)へ向かって上向きに傾斜する傾斜部(79)が形成されるものである。
【0010】
本発明が講じた第3の解決手段は、上記第1又は第2の解決手段において、第1送風機(51)から下方へ吹き出された空気を上方へ導く通路(64)をケーシング(10)の背面部(11)との間に形成するためのセパレータ板(46)が、上記第1送風機(51)の背面側に設けられるものである。
【0011】
本発明が講じた第4の解決手段は、上記第1,第2又は第3の解決手段において、第1送風機(51)及び第2送風機(55)として斜流ファンが用いられるものである。
【0012】
−作用−
上記第1の解決手段では、ケーシング(10)に熱交換器(30)や送風機(51,55)を収納して空気調和装置の室外機が構成される。送風機(51,55)を運転すると、吸込口(26)を通ってケーシング(10)内に室外空気が取り込まれる。この室外空気は、熱交換器(30)で冷媒と熱交換した後に、上面吹出口(21)や側面吹出口(23)を通ってケーシング(10)から排出される。
【0013】
上記第1の解決手段において、第1及び第2送風機(51,55)は、軸方向と直交する方向へ空気を吹き出すもの(例えば遠心ファン)、又は軸方向に対して斜め方向へ空気を吹き出すもの(例えば斜流ファン)を構成している。つまり、これらの解決手段において、送風機(51,55)に吸い込まれた空気は、送風機(51,55)の軸方向に対して流れ方向が曲げられた後に吹き出される。
【0014】
また、上記第1の解決手段では、ケーシング(10)内に通路形成部材(70)が設置される。この通路形成部材(70)は、ケーシング(10)内を仕切って2つの通路(61,62)を形成するためのものである。特に、通路形成部材(70)の仕切り部(72)は、第1送風機(51)と第2送風機(55)の間を区分している。そして、ケーシング(10)内に形成された通路(61,62)のうち、一方の通路(61)では第1送風機(51)から吹き出された空気だけが流れ、他方の通路(62)では第2送風機(55)から吹き出された空気だけが流れる。
【0015】
上記第1の解決手段において、通路形成部材(70)の仕切り部(72)は、その第1の端部(73)が側面吹出口(23)にまで延長されるような、所定の形状に形成されている。つまり、本解決手段では、仕切り部(72)の第1の端部(73)が側面吹出口(23)の上下方向の中間部にまで延長されている。このため、第2送風機(55)から下向きに吹き出された空気は、仕切り部(72)によって側面吹出口(23)へ導かれ、第1送風機(51)から吹き出された空気の流れに影響を及ぼすことなくケーシング(10)から排出される。
【0016】
更に、本解決手段では、仕切り部(72)の第1の端部(73)が側面吹出口(23)に位置している。従って、側面吹出口(23)において、仕切り部(72)の上側では第2送風機(55)の吹出空気が通過する一方、仕切り部(72)の下側では第1送風機(51)の吹出空気が通過する。つまり、第1送風機(51)からの吹出空気は、第2送風機(55)から下向きに吹き出された空気の流れに影響されることなく、側面吹出口(23)へと導かれてケーシング(10)から排出される。
【0017】
また、この第1の解決手段では、通路形成部材(70)の仕切り部(72)に傾斜部(76)が形成される。この傾斜部(76)は、第2送風機(55)の下方から第1の端部(73)へ向けて延び、第1の端部(73)に向かって上方へ傾斜するように形成されている。尚、傾斜部(76)については、水平面に対して一定の傾斜角をなす平面で構成してもよく、この傾斜角が第1の端部(73)へ向かうに従って連続的に増加する曲面で構成してもよい。また、この傾斜角が第1の端部(73)へ向かうに従って段階的に増加するように傾斜部(76)を形成し、傾斜部(76)の断面が折れ線を描くようにしてもよい。
【0018】
第2送風機(55)から下向きに吹き出された空気は、その流れの向きが傾斜部(76)によって斜め上向きに変更される。傾斜部(76)によって斜め上方へ導かれた空気は、側面吹出口(23)における仕切り部(72)の上側部分を通過してケーシング(10)の外へ排気される。更に、第1送風機(51)から吹き出されて側面吹出口(23)へ向かう空気の流れもまた、傾斜部(76)によって斜め上方へ導かれる。この斜め上方へ向けて流れる第1送風機(51)の吹出空気は、側面吹出口(23)における仕切り部(72)の下側部分を通過してケーシング(10)の外へ排気される。
【0019】
上記第2の解決手段では、通路形成部材(70)の仕切り部(72)に傾斜部(79)が形成される。この傾斜部(79)は、第2送風機(55)の下方から第2の端部(74)へ向けて延び、第2の端部(74)に向かって上方へ傾斜するように形成されている。尚、傾斜部(79)については、水平面に対して一定の傾斜角をなす平面で構成してもよく、この傾斜角が第2の端部(74)へ向かうに従って連続的に増加する曲面で構成してもよい。また、この傾斜角が第2の端部(74)へ向かうに従って段階的に増加するように傾斜部(79)を形成し、傾斜部(79)の断面が折れ線を描くようにしてもよい。
【0020】
仕切り部(72)の第1の端部(73)側では第2送風機(55)から空気が下向きに吹き出されているのに対し、仕切り部(72)の第2の端部(74)側では第2送風機(55)から空気が上向きに吹き出されている。そして、第2送風機(55)から空気が上向きに吹き出された空気は、第2の端部(74)へ向かって傾斜する傾斜部(79)によって案内され、斜め上方へ向かってスムーズに流される。また、第1送風機(51)から吹き出されて上方へ流れる空気も、仕切り部(72)の傾斜部(79)によって案内され、斜め上方へ向かってスムーズに流される。
【0021】
上記第3の解決手段では、下方に位置する第1送風機(51)の背面側にセパレータ板(46)が設けられる。ケーシング(10)の背面部(11)とセパレータ板(46)の間には、空気の通路(64)が形成される。つまり、この通路(64)と第1送風機(51)の間は、セパレータ板(46)で仕切られている。第1送風機(51)から下向きに吹き出された空気は、ケーシング(10)の背面部(11)とセパレータ板(46)に挟まれた通路(64)を通って上方へ導かれる。その際、この通路(64)はセパレータ板(46)で第1送風機(51)と仕切られている。従って、この通路(64)では、第1送風機(51)の吹出空気流の影響を受けることなく空気が流通する。
【0022】
上記第4の解決手段において、第1送風機(51)と第2送風機(55)は、共に斜流ファンにより構成されている。従って、第1,第2送風機(51,55)からは、その回転軸に対して斜め方向に空気が吹き出される。
【0023】
【発明の効果】
本発明では、従来の上吹き型室外機とは異なり、上面吹出口(21)だけでなく側面吹出口(23)をもケーシング(10)に開口させている。このため、ケーシング(10)における吹出口(21,23)の開口面積を充分に確保でき、ケーシング(10)の内部における通風抵抗を低減できる。従って、本発明によれば、第1及び第2送風機(51,55)の送風能力を充分に発揮させることができ、送風量を確保して室外機の空調能力を最大限発揮させることができる。
【0024】
また、本発明では、通路形成部材(70)の仕切り部(72)を、その第1の端部(73)がケーシング(10)の側面吹出口(23)の上下方向の中間部にまで延長されるように形成している。従って、本発明によれば、第2送風機(55)から下向きに空気が吹き出される箇所においても、第2送風機(55)からの吹出空気流の影響を受けることなく、第1送風機(51)からの吹出空気をスムーズに側面吹出口(23)へ導くことが可能となる。このため、従来は充分な送風能力を発揮させるのが困難であった第1送風機(51)についても、その送風能力を充分に発揮させることが可能となり、この点でも送風量を確保して室外機の空調能力を向上させることができる。
【0025】
また、本発明によれば、第1送風機(51)からの吹出空気をスムーズに側面吹出口(23)へ導くことが可能であり、第1送風機(51)の周方向における圧力分布を小さくできる。このため、第1送風機(51)の周方向での圧力を均一化でき、第1送風機(51)周辺での圧力分布に起因する送風音を低減できる。
【0026】
また、本発明では、通路形成部材(70)の仕切り部(72)に傾斜部(76)を形成し、この傾斜部(76)によって第1及び第2送風機(51,55)の吹出空気を斜め上方へ案内している。このため、仕切り部(72)の第1の端部(73)が側面吹出口(23)にまで延長されていることと相まって、側面吹出口(23)を通過する第1,第2送風機(51,55)の吹出空気の流れ方向を、何れも斜め上向きとすることができる。つまり、側面吹出口(23)からは、仕切り部(72)の上側と下側の何れの部分においても、空気が斜め上方へ向けて吹き出される。従って、本解決手段によれば、側面吹出口(23)から吹き出された空気流が互いに干渉するのを防止でき、流れの相互干渉に起因する乱れを削減して送風音の低減を図ることが可能となる。
【0027】
上記第2の解決手段では、通路形成部材(70)の仕切り部(72)に傾斜部(79)を形成し、この傾斜部(79)によって第1及び第2送風機(51,55)の吹出空気を斜め上方へ案内している。従って、本解決手段によれば、仕切り部(72)の第1の端部(73)とは反対側の箇所において、第1及び第2送風機(51,55)の吹出空気を斜め上方へ案内して、ケーシング(10)の内部における通風抵抗を低減することができる。
【0028】
上記第3の解決手段によれば、下方に配置された第1送風機(51)の吹出空気を、ケーシング(10)の背面部(11)とセパレータ板(46)とで形成された通路(64)によって、スムーズに上方へ案内することができる。従って、本解決手段によれば、第1送風機(51)の送風量を更に増大させることができ、室外機における送風量を充分に確保することが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0030】
図1に示すように、本実施形態1に係る空気調和装置の室外機は、熱交換器(30)や第1送風機(51)、第2送風機(55)などをケーシング(10)に収納したものであって、全体として直方体状に形成されている。尚、図1は、室外機を背面側の斜め上方から見た状態を示している。
【0031】
上記室外機は、直方体状の箱体であるケーシング(10)を備えている。このケーシング(10)は、奥行きの短い扁平で縦長の直方体状に形成されている。ケーシング(10)の背面部(11)には、図示しないが、上下に延びる補強用の凹溝が多数形成されている。また、ケーシング(10)の底部には、一対の据付脚(13)が設けられている。
【0032】
上記ケーシング(10)の上面部(14)には、上面吹出口(21)が開口している。また、図3にも示すように、上記ケーシング(10)には、その一方の側面部(15)に第1側面吹出口(23)が開口し、他方の側面部(15)に第2側面吹出口(25)が開口している。
【0033】
上面吹出口(21)は、その長辺がケーシング(10)の横幅よりも僅かに短く、その短辺がケーシング(10)の奥行きよりもやや短い長方形状に形成されている。また、上面吹出口(21)には、その全面を覆う格子状の吹出グリル(22)が設けられている。
【0034】
第1側面吹出口(23)は、ケーシング(10)の背面側から見て左側の側面部(15)の上端寄りに開口している。この第1側面吹出口(23)は、その長辺がケーシング(10)の高さの約1/3程度で、その短辺がケーシング(10)の奥行きよりもやや短い長方形状に形成されている。また、第1側面吹出口(23)には、その全面を覆う吹出ルーバ(24)が設けられている。
【0035】
第2側面吹出口(25)は、ケーシング(10)の背面側から見て右側の側面部(15)の上端寄りに開口している。この第2側面吹出口(25)は、その長辺がケーシング(10)の高さの約1/4程度で、その短辺がケーシング(10)の奥行きよりもやや短い長方形状に形成されている。また、第2側面吹出口(25)には、第1側面吹出口(23)と同様に、その全面を覆う吹出ルーバ(24)が設けられている。
【0036】
図2に示すように、ケーシング(10)の正面部(16)には、吸込口(26)が開口している。この吸込口(26)は、ケーシング(10)の正面部(16)よりも僅かに小さい縦長の長方形状に形成されている。
【0037】
上記ケーシング(10)の内部には、仕切板(41)が設けられている。仕切板(41)は、ケーシング(10)の奥行き方向の中央よりもやや正面部(16)寄りの位置に立設されている。この仕切板(41)によって、ケーシング(10)の内部空間が正面側と背面側とに区画される。
【0038】
仕切板(41)で区画された正面側の空間は、上流室(42)を構成している。この上流室(42)は、吸込口(26)によってケーシング(10)の外部と連通されている。一方、仕切板(41)で区画された背面側の空間は、下流室(43)を構成している。この下流室(43)は、上面吹出口(21)、第1側面吹出口(23)、及び第2側面吹出口(25)によってケーシング(10)の外部と連通されている。
【0039】
上記仕切板(41)は、その概ね下半分がケーシング(10)の背面側へ膨出した形状となっている。この仕切板(41)には、その下部に第1送風機(51)用のベルマウス(44)が取り付けられ、その上部に第2送風機(55)用のベルマウス(44)が取り付けられている。これら2つのベルマウス(44)は、それぞれが円形の開口部(45)を形成している。仕切板(41)で仕切られた上流室(42)と下流室(43)とは、この開口部(45)を通じて互いに連通されている。
【0040】
上記ケーシング(10)内の上流室(42)には、熱交換器(30)が設けられている。熱交換器(30)は、所定ピッチで並んだ多数のフィン(31)と、これらフィン(31)を貫通する伝熱管(32)とを備え、いわゆるクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器を構成している。また、熱交換器(30)は、全体として縦長の平板状に形成されている。この熱交換器(30)は、ケーシング(10)の内部において、その正面部(16)の内面に沿って立設されている。また、熱交換器(30)は、正面部(16)に開口する吸込口(26)の全面に亘って設けられている。
【0041】
第1送風機(51)及び第2送風機(55)は、斜流ファンを構成している。各送風機(51,55)は、ファンロータ(52)と、これを駆動するファンモータ(53)とを1つずつ備えいる。各送風機(51,55)のファンモータ(53)は、取付ステー(54)によって固定されている。この状態で、各送風機(51,55)の回転軸は、ほぼ水平姿勢となっている。尚、本実施形態では送風機(51,55)として斜流ファンを用いているが、これに代えてターボファンやラジアルファン等の遠心ファンを用いてもよい。
【0042】
図3にも示すように、ケーシング(10)内において、第1送風機(51)と第2送風機(55)とは、上下に並んで配置されている。その際、第1送風機(51)の上方に第2送風機(55)が設置されている各送風機(51,55)は、それぞれの回転軸が同一鉛直線上に並ぶ姿勢となっている。また、第1送風機(51)は、第2送風機(55)よりもケーシング(10)の背面部(11)寄りに設置されている。
【0043】
第1送風機(51)は、仕切板(41)の下部に取り付けられたベルマウス(44)と同軸に設置される一方、第2送風機(55)は、仕切板(41)の上部に取り付けられたベルマウス(44)と同軸に設置されている。第1,第2送風機(51,55)は、上流室(42)から吸い込んだ空気を下流室(43)へ吹き出す。つまり、上流室(42)が第1,第2送風機(51,55)の吸込側となり、下流室(43)が第1,第2送風機(51,55)の吹出側となる。
【0044】
上記ケーシング(10)内の下流室(43)には、セパレータ板(46)が設けられている(図1,図2を参照)。セパレータ板(46)は、ファンロータ(52)よりも一回り大きな正方形状の薄板であって、第1送風機(51)の背面側に配置されている。また、セパレータ板(46)は、ケーシング(10)の背面部(11)に沿って、該背面部(11)に取り付けられている。セパレータ板(46)をケーシング(10)の背面部(11)に取り付けた状態で、両者の間隔は約40mm程度となっている。セパレータ板(46)の下端には、半円弧部(47)が設けられている。この半円弧部(47)は、仕切板(41)の方へ半円弧状に膨出しており、セパレータ板(46)の全幅に亘って形成されている。
【0045】
下流室(43)には、セパレータ板(46)によって主空気通路(63)と副空気通路(64)とが区画されている。主空気通路(63)は、仕切板(41)とセパレータ板(46)の間に形成されている。副空気通路(64)は、ケーシング(10)の背面部(11)とセパレータ板(46)の間に形成されている。
【0046】
下流室(43)には、更に通路形成板(70)が設けられている。この通路形成板(70)は、背面区画部(71)とエアガイド部(72)とを備えている。そして、通路形成板(70)は、仕切板(41)に取り付けられており、第2送風機(55)の背面側と下方側とを囲っている。
【0047】
上記背面区画部(71)は、ファンロータ(52)よりも一回り大きな四角形状の薄板であって、第2送風機(55)の背面側に配置されている。ただし、背面区画部(71)の下端部は、仕切板(41)へ向かってやや傾斜している。この背面区画部(71)は、ケーシング(10)の背面部(11)や仕切板(41)と概ね並行に設置されている。背面区画部(71)を仕切板(41)に取り付けた状態で、ケーシング(10)の背面部(11)と背面区画部(71)の間隔は約100mm程度となっている。
【0048】
上記エアガイド部(72)は、第2送風機(55)のファンロータ(52)に沿うように薄板を折り曲げて形成され、第2送風機(55)の下方に配置されている。このエアガイド部(72)は、その一方の側部が背面区画部(71)の下端に連続し、他方の側部が仕切板(41)に当接している。つまり、エアガイド部(72)は、第1送風機(51)と第2送風機(55)の間に設けられる仕切り部を構成している。
【0049】
上記エアガイド部(72)は、図3における左端が第1の端部(73)となり、同図における右端が第2の端部(74)となっている。そして、エアガイド部(72)の第1の端部(73)は、第1側面吹出口(23)にまで延長されている。つまり、エアガイド部(72)の第1の端部(73)は、第1側面吹出口(23)における上下方向の中間部に位置している。
【0050】
上記エアガイド部(72)には、平坦部(75)と、第1傾斜部(76)と、第2傾斜部(79)とが形成されている。図3に現れる断面において、第1傾斜部(76)は平坦部(75)の左端から第1の端部(73)へ向かって上方へ傾斜し、第2傾斜部(79)は平坦部(75)の右端から第2の端部(74)へ向かって上方へ傾斜している。更に、第1傾斜部(76)には、急傾斜部(77)と緩傾斜部(78)とが形成されている。図3に現れる断面において、第1傾斜部(76)の概ね右半分が緩傾斜部(78)を構成し、第1傾斜部(76)の概ね左半分が急傾斜部(77)を構成している。そして、急傾斜部(77)の左端が、エアガイド部(72)の第1の端部(73)となっている。
【0051】
上記エアガイド部(72)の形状について、図4を参照しながら具体的に説明する。この図4は、図3の一部分だけを図示したものである。第2送風機(55)のファンロータ(52)の回転軸を通る鉛直線を基準に説明すると、平坦部(75)は、その左端が上記鉛直線よりも距離L1=70mmだけ左側に位置し、その右端が上記鉛直線よりも距離L2=140mmだけ右側に位置している。また、緩傾斜部(78)の左端、即ち急傾斜部(77)の右端は、上記の鉛直線よりも距離L3=200mmだけ左側に位置している。更に、急傾斜部(77)と緩傾斜部(78)のなす角度θ1は150°となり、緩傾斜部(78)と平坦部(75)のなす角度θ2は160°となり、平坦部(75)と第2傾斜部(79)のなす角度θ3は160°となっている。
【0052】
尚、本実施形態において、第2送風機(55)におけるファンロータ(52)の回転軸は、図3及び図4におけるケーシング(10)の左側の側面部(15)から距離L4=335mmだけ離れている。また、上記ファンロータ(52)の外径は、500mmとなっている。
【0053】
上記通路形成板(70)は、下流室(43)の概ね上半分において、第1空気通路(61)と第2空気通路(62)とを区画形成している(図2参照)。第1空気通路(61)は、ケーシング(10)の背面部(11)と背面区画部(71)の間に形成されている。第2空気通路(62)は、背面区画部(71)と仕切板(41)の間に、背面区画部(71)、エアガイド部(72)、及び仕切板(41)に囲われて形成されている。このように、通路形成板(70)は、第1空気通路(61)及び第2空気通路(62)を形成するための通路形成部材を構成している。
【0054】
ケーシング(10)内の下流室(43)には、圧縮機(33)やレシーバ(34)等の機器が収納されている(図3参照)。これら圧縮機(33)等の機器は、ケーシング(10)の背面側から見て右側の側面部(15)に沿って配置されている。例えば、圧縮機(33)やレシーバ(34)は、ケーシング(10)の底に載置されている。また、制御用のマイコンや動力用の回路を含む電装基板(35)は、圧縮機(33)の上方に配置されている。更に、下流室(43)における圧縮機(33)等の近傍には、冷媒の配管も設置されている。
【0055】
−運転動作−
上記室外機の運転動作について、図5を参照しながら説明する。この図5は、室外機の構成を模式的に図示したものであって、その側面図が図2に相当し、その背面図が図3に相当している。
【0056】
第1,第2送風機(51,55)のファンモータ(53)に通電すると、各送風機(51,55)のファンロータ(52)が、ケーシング(10)の背面側から見て反時計方向に回転する。このように第1,第2送風機(51,55)を運転すると、室外空気が吸込口(26)を通ってケーシング(10)内の上流室(42)へ流れ込む。この空気は、熱交換器(30)の各フィン(31)の間を通過し、その間に伝熱管(32)内の冷媒と熱交換する。尚、熱交換器(30)は、冷房運転時に凝縮器となり、暖房運転時に蒸発器となる。
【0057】
熱交換器(30)の上部を通過した空気は、第2送風機(55)に吸引されて下流室(43)へ吹き出される。第2送風機(55)から吹き出された空気は、主に第2空気通路(62)を流れ、上面吹出口(21)や第1,第2側面吹出口(23,25)を通ってケーシング(10)の外へ吹き出される。
【0058】
その際、第2送風機(55)の第1側面吹出口(23)寄りの部分からは、空気が下向きに吹き出される(図5の背面図を参照)。この下向きの空気流は、主にエアガイド部(72)の急傾斜部(77)によって案内されて、流れの方向が上向きに変えられる。そして、急傾斜部(77)により案内された空気は、第1側面吹出口(23)におけるエアガイド部(72)の上側を通って斜め上方へ送り出される。
【0059】
また、第2送風機(55)の下部からは、図5の背面図における右側へ向けて空気が吹き出される。この右向きの空気流は、主にエアガイド部(72)の第2傾斜部(79)によって案内されて、流れの方向が上向きに変えられる。そして、第2傾斜部(79)により案内された空気は、同図における右上方向へ流れ、第2側面吹出口(25)や上面吹出口(21)を通ってケーシング(10)の外へ排出される。
【0060】
一方、熱交換器(30)の下部を通過した空気は、第1送風機(51)に吸引されて下流室(43)へ吹き出される。第1送風機(51)から吹き出された空気は、主空気通路(63)や副空気通路(64)、更には第1空気通路(61)を流れ、上面吹出口(21)や第1,第2側面吹出口(23,25)を通ってケーシング(10)の外へ吹き出される。
【0061】
その際、第1送風機(51)から上方へ吹き出された空気は、図5の側面図に示すように、主空気通路(63)から第1空気通路(61)へ流入し、主に上面吹出口(21)を通ってケーシング(10)の外へ吹き出される。一方、第1送風機(51)から下方へ吹き出された空気は、同図に示すように、流れの向きを変えて主空気通路(63)から副空気通路(64)へ流入する。副空気通路(64)では、空気が上方へ向かって流れる。副空気通路(64)から出た空気は、第1空気通路(61)を流れる空気と合流し、主に上面吹出口(21)からケーシング(10)の外へ吹き出される。
【0062】
また、図5の側面図における第1送風機(51)の左側の部分からは、空気が下向きに吹き出される。この下向きの空気流によって、同図における下流室(43)の左下隅部には、他の場所よりも圧力の高い高圧部(90)が形成される。そして、同図における下流室(43)の左側部では、この高圧部(90)から上方の第1側面吹出口(23)へ向かう空気の流れ(91)が、仕切板(41)の近傍に形成される。
【0063】
この高圧部(90)から上方へ向かう空気の流れ(91)は、エアガイド部(72)の第1傾斜部(76)、特に急傾斜部(77)によって案内されて、流れの方向が斜め上向きに変えられる。第1傾斜部(76)により案内された空気は、第1側面吹出口(23)におけるエアガイド部(72)の下側を通って斜め上方へ送り出される。
【0064】
上述のように、図5の側面図における第2送風機(55)の左側の部分からは、空気が下向きに吹き出されている。そして、第2送風機(55)からの下向きの空気流は、エアガイド部(72)の第1傾斜部(76)によって遮られている。従って、高圧部(90)から上方へ向かう空気の流れ(91)は、第2送風機(55)からの空気流の影響を受けることなく、第1側面吹出口(23)へと導かれる。
【0065】
このように、第1送風機(51)から吹き出された空気は主に第1空気通路(61)を流れ、第2送風機(55)から吹き出された空気は主に第2空気通路(62)を流れる。つまり、各送風機(51,55)から吹き出された空気は、エアガイド部(72)や背面区画部(71)で仕切られた通路を流れることで、その流れが互いに干渉することもなく、吹出口(21,23,25)へ向かってスムーズに導かれる。
【0066】
−実施形態1の効果−
本実施形態1の室外機では、従来の上吹き型室外機とは異なり、上面吹出口(21)だけでなく側面吹出口(23,25)をもケーシング(10)に開口させている。このため、ケーシング(10)における吹出口(21,23,25)の開口面積を充分に確保でき、ケーシング(10)の内部における通風抵抗を低減できる。従って、本実施形態1によれば、第1及び第2送風機(51,55)の送風能力を充分に発揮させることができ、送風量を確保して室外機の空調能力を確実に発揮させることができる。
【0067】
また、本実施形態1では、通路形成板(70)におけるエアガイド部(72)の第1の端部(73)を、第1側面吹出口(23)の上下中間部にまで延長している。このため、第2送風機(55)から下向きに空気が吹き出される第1側面吹出口(23)付近においても、この下向きの空気流の影響を受けることなく、第1送風機(51)から第1側面吹出口(23)へ向かう空気をスムーズに流すことができる。その結果、第1送風機(51)からの吹出空気を、第1側面吹出口(23)へスムーズに導くことが可能となる。従って、本実施形態1によれば、従来は充分な送風能力を発揮させるのが困難であった第1送風機(51)についても、その送風能力を充分に発揮させることが可能となり、この点でも送風量を確保して室外機の空調能力を向上させることができる。
【0068】
更に、本実施形態1によれば、第1送風機(51)からの吹出空気をスムーズに第1側面吹出口(23)へ導くことが可能なため、第1送風機(51)の周方向における圧力分布を小さくできる。つまり、図5の側面図における下流室(43)の左下隅部には高圧部(90)が形成されるものの、この高圧部(90)の圧力を従来よりも低く抑えることができる。従って、本実施形態1によれば、第1送風機(51)の周方向での圧力を均一化でき、第1送風機(51)周辺での圧力分布に起因する送風音を低減できる。
【0069】
また、本実施形態1では、通路形成板(70)のエアガイド部(72)に第1傾斜部(76)を形成し、この第1傾斜部(76)によって第1及び第2送風機(51,55)の吹出空気を斜め上方へ案内している。このため、エアガイド部(72)の第1の端部(73)が第1側面吹出口(23)にまで延長されていることと相まって、第1側面吹出口(23)を通過する第1,第2送風機(51,55)の吹出空気の流れ方向を、何れも斜め上向きとすることができる。つまり、第1側面吹出口(23)からは、エアガイド部(72)の上側と下側の何れの部分においても、空気が斜め上方へ向けて吹き出される。従って、本実施形態1によれば、第1側面吹出口(23)から吹き出された空気流が互いに干渉するのを防止でき、流れの相互干渉に起因する乱れを削減して送風音の低減を図ることが可能となる。
【0070】
また、本実施形態1では、通路形成板(70)のエアガイド部(72)に第2傾斜部(79)を形成し、この第2傾斜部(79)によって第1及び第2送風機(51,55)の吹出空気を斜め上方へ案内している。従って、本実施形態1によれば、エアガイド部(72)の第2の端部(74)付近において、第1及び第2送風機(51,55)の吹出空気を斜め上方へ案内して、ケーシング(10)の内部における通風抵抗を低減することができる。
【0071】
また、本実施形態1によれば、下方に配置された第1送風機(51)の吹出空気を、ケーシング(10)の背面部(11)とセパレータ板(46)とで形成された副空気通路(64)によって、スムーズに上方へ案内することができる。従って、本実施形態1によれば、第1送風機(51)の送風量を更に増大させることができ、室外機における送風量を充分に確保することが可能となる。
【0072】
【発明の実施の形態2】
本発明の実施形態2は、上記実施形態1の室外機において、その構成の一部を変更したものである。ここでは、本実施形態2について、図6〜図8を参照しながら、上記実施形態1と異なる点を説明する。
【0073】
図6に示すように、本実施形態2のケーシング(10)では、その背面側から見て右側の側面部(15)に吹出口が形成されていない。つまり、本実施形態2において、上記実施形態1における第2側面吹出口(25)は形成されおらず、ケーシング(10)の背面側から見て左側の側面部(15)にだけ第1側面吹出口(23)が形成されている。
【0074】
図7にも示すように、本実施形態2の第1側面吹出口(23)は、その開口面積が上記実施形態1のものよりも拡大されている。具体的に、この第1側面吹出口(23)は、その長辺がケーシング(10)の高さの約2/3程度とされている。
【0075】
本実施形態2の仕切板(41)は、その全体が平板状に形成されている。つまり、この仕切板(41)は、実施形態1のものとは異なり、その上部から下部に亘る全体が1つの平面を形成している。そして、本実施形態2では、第1送風機(51)と第2送風機(55)が同一平面上に設置されている(図7参照)。即ち、本実施形態2の第1送風機(51)は、実施形態1のように第2送風機(55)よりもケーシング(10)の背面部(11)側へオフセットされておらず、各送風機(51,55)と背面部(11)との距離は等しくなっている。
【0076】
図8にも示すように、本実施形態2のエアガイド部(72)は、その第2傾斜部(79)が図8における右斜め上方へ延長されており、その第2の端部(74)が上面吹出口(21)の近傍に位置している。また、このエアガイド部(72)の第2傾斜部(79)は、傾斜の異なる3つの斜面によって構成されている。
【0077】
また、本実施形態2では、エアガイド部(72)の形状を変更したことに伴い、上記実施形態1よりも背面区画部(71)を大型に形成している(図6参照)。つまり、本実施形態2の背面区画部(71)は、上記実施形態1のものよりもケーシング(10)の背面側から見て右側へ拡大されており、延長された第2傾斜部(79)の全長に亘って連続するような形状とされている。
【0078】
本実施形態2のケーシング(10)内には、圧縮機(33)やレシーバ(34)等の周りを囲う遮蔽板(81)が設けられている。つまり、本実施形態2では、遮蔽板(81)によってケーシング(10)内に閉空間の機械室(82)が区画され、この機械室(82)に圧縮機(33)やレシーバ(34)等が収納される。そして、遮蔽板(81)は、送風機(51,55)から吹き出された空気流を遮り、吹出空気が圧縮機(33)等へ直接に吹きつけられるのを防止する。
【0079】
また、本実施形態2において、電装基板(35)は、ケーシング(10)の側面部(15)に沿って、その上部に設置されている。つまり、この電装基板(35)は、側面部(15)のうち上記実施形態1では第2側面吹出口(25)が開口していた箇所に沿って配置されている。
【0080】
本実施形態2の室外機において、第1送風機(51)の吹出空気と第2送風機(55)の吹出空気とは、殆ど混合することなく別々に吹出口(21,23)へ向けて流れる。つまり、第2送風機(55)から吹き出された空気は、通路形成板(70)と仕切板(41)で囲われた第2空気通路(62)を流れ、上面吹出口(21)や第1側面吹出口(23)からケーシング(10)の外部へ吹き出される。一方、第1送風機(51)から吹き出された空気は、第1空気通路(61)を流れて上面吹出口(21)や第1側面吹出口(23)からケーシング(10)の外部へ吹き出される。また、本実施形態2では、第1側面吹出口(23)を上下方向に拡大しているため、第1送風機(51)の吹出空気のうちの比較的多くが、第1側面吹出口(23)を通過してケーシング(10)の外部へ排出される。
【0081】
−実施形態2の変形例−
本実施形態2では、第2送風機(55)のファンロータ(52)を上記実施形態1と同じ方向(図8における反時計方向)へ回転させているが、これに代えて次のようにしてもよい。
【0082】
つまり、第2送風機(55)のファンロータ(52)の形状を変更し、このファンロータ(52)を図8における時計方向へ回転させてもよい。この場合、第2送風機(55)からは、その図8における右側において空気が下向きに吹き出される。この下向きに流れる空気は、エアガイド部(72)の第2傾斜部(79)によって案内されて、その流れ方向が上向きに変更される。また、エアガイド部(72)の第2傾斜部(79)の下方では、第1送風機(51)から吹き出された空気が、第2送風機(55)から吹き出された空気の影響を受けることなく流通する。
【0083】
尚、本変形例において、エアガイド部(72)の第1の端部(73)付近では、第2送風機(55)から空気が上向きに吹き出される。従って、本変形例において、エアガイド部(72)の第1の端部(73)を第1側面吹出口(23)にまで延長する必要はない。これは、第1の端部(73)を第1側面吹出口(23)まで達していなくても、第1送風機(51)から第1側面吹出口(23)へ向かう空気の流れが第2送風機(55)からの空気流によって阻害されることはないからである。
【0084】
【発明のその他の実施の形態】
上記実施形態では、薄板を折り曲げてエアガイド部(72)を形成し、このエアガイド部(72)に平坦部(75)、第1傾斜部(76)、及び第2傾斜部(79)を設けているが、これに代えて、エアガイド部(72)を次のように構成してもよい。ここでは、本変形例を上記実施形態1に適用した場合について説明する。
【0085】
つまり、図9に示すように、薄板を湾曲させることでエアガイド部(72)を形成してもよい。この場合、エアガイド部(72)は、図9に現れる断面が下に凸となった円弧状の曲線を描くように形成される。具体的に、エアガイド部(72)は、図9における底部よりも左側の部分が第1傾斜部(76)を構成し、同図における底部よりも右側の部分が第2傾斜部(79)を構成している。第1傾斜部(76)では、エアガイド部(72)の第1の端部(73)へ近づくにつれて傾斜角α1が連続的に大きくなってゆく。一方、第2傾斜部(79)では、エアガイド部(72)の第2の端部(74)へ近づくにつれて傾斜角α2が連続的に大きくなってゆく。尚、この傾斜角は、図9におけるエアガイド部(72)の断面の接線が水平方向となす角度を意味する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1に係る室外機の外観及び内部構成を示す概略斜視図である。
【図2】 図1又は図3におけるA-A断面を示す室外機の概略断面図である。
【図3】 図1又は図2におけるB-B断面を示す室外機の概略断面図である。
【図4】 図3の要部を示す室外機の概略断面図である。
【図5】 実施形態1に係る室外機の構成を模式的に示す概略構成図である。
【図6】 実施形態2に係る室外機の外観及び内部構成を示す概略斜視図である。
【図7】 図6又は図8におけるC-C断面を示す室外機の概略断面図である。
【図8】 図6又は図7におけるD-D断面を示す室外機の概略断面図である。
【図9】 その他の実施形態における図4相当図である。
【符号の説明】
(10) ケーシング
(11) 背面部
(23) 第1側面吹出口
(25) 第2側面吹出口
(26) 吸込口
(30) 熱交換器
(46) セパレータ板
(51) 第1送風機
(55) 第2送風機
(61) 第1空気通路
(62) 第2空気通路
(63) 主空気通路
(64) 副空気通路
(70) 通路形成板(通路形成部材)
(72) エアガイド部(仕切り部)
(73) 第1の端部
(74) 第2の端部
(76) 第1傾斜部
(79) 第2傾斜部

Claims (4)

  1. 箱状のケーシング(10)に熱交換器(30)と第1送風機(51)と該第1送風機(51)の上方に配置された第2送風機(55)とが収納されている空気調和装置の室外機であって、
    上記第1送風機(51)及び上記第2送風機(55)は、その回転軸方向から吸い込んだ空気を該回転軸に対して斜め方向又は直交方向へ吹き出すように構成され、
    上記ケーシング(10)には、その正面に開口する吸込口(26)と、その上面に開口する上面吹出口(21)と、その左右の側面のうち上記第2送風機(55)から空気が下向きに吹き出される側に位置する側面に開口する側面吹出口(23)とが少なくとも形成され、
    上記第1送風機(51)の吹出空気と上記第2送風機(55)の吹出空気とを個別に流す通路(61,62)を上記ケーシング(10)内に形成するための通路形成部材(70)を備える一方、
    上記通路形成部材(70)には、上記第1送風機(51)と上記第2送風機(55)の間に位置する仕切り部(72)が設けられ、
    上記仕切り部(72)の第1の端部(73)は、上記側面吹出口(23)の上下方向の中間部にまで延長されており、
    上記通路形成部材( 70 )の仕切り部( 72 )には、第1の端部( 73 )に向かって上向きに傾斜する傾斜部( 76 )が形成されており、
    上記傾斜部( 76 )は、上記仕切り部( 72 )の第1の端部( 73 )に向かって上記第2送風機( 55 )のファンロータ( 52 )から遠ざかっている空気調和装置の室外機。
  2. 請求項1に記載の空気調和装置の室外機において、
    通路形成部材(70)の仕切り部(72)には、第1の端部(73)とは反対側の第2の端部(74)へ向かって上向きに傾斜する傾斜部(79)が形成されている空気調和装置の室外機。
  3. 請求項1又は2に記載の空気調和装置の室外機において、
    第1送風機(51)から下方へ吹き出された空気を上方へ導く通路(64)をケーシング(10)の背面部(11)との間に形成するためのセパレータ板(46)が、上記第1送風機(51)の背面側に設けられている空気調和装置の室外機。
  4. 請求項1,2又は3に記載の空気調和装置の室外機において、
    第1送風機(51)及び第2送風機(55)として斜流ファンが用いられている空気調和装置の室外機。
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