JP3678606B2 - 金属修飾アパタイト及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアパタイトに関し、さらに詳しく述べると、アパタイトの奏する生体親和性及び吸着特性に加えて光触媒機能を発現することのできる、特にエレクトロニクスの分野において有用な金属修飾されたアパタイトに関する。本発明は、また、このような金属修飾アパタイトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化チタン等の半導体物質は、光触媒機能を奏することが知られている。すなわち、このような半導体物質では、価電子帯と伝導帯のバンドギャップに相当する波長の光エネルギーをそれが吸収すると、励起により価電子帯の電子が伝導帯に移り、価電子帯に正孔が発生する。伝導帯では、半導体物質の表面になんらかの物質(例えば有機物)が吸着せしめられているとして、それに移ってきた電子が半導体物質表面の有機物に移動してそれを還元し、また、価電子帯では、そこに発生した正孔が電子を奪い取り、有機物の酸化を行う。特に酸化チタンにおいては、価電子帯の正孔が非常に強い酸化力を有しているので、有機物を最終的には水と二酸化炭素に分解してしまう能力がある。このような酸化チタンの光触媒機能(酸化分解機能)を利用して、酸化チタン膜を抗菌剤、殺菌剤、脱臭剤、環境浄化剤などとして使用することが行われている。しかし、酸化チタンそのものは、なんらかの物質をその表面に吸着する特性を有していないので、得られる酸化分解機能には限界がある。
【0003】
一方、カルシウムヒドロキシアパタイトCa10(PO4 6 (OH)2 (以下、CaHAPとも記す)は、歯や骨のような生体硬組織の主成分であり、さまざまなカチオンやアニオンとイオン交換しやく、したがって、高い生体親和性及び吸着特性を有している。カルシウムヒドロキシアパタイトは、したがって、人工歯根、人工骨、人工臓器などの医用材料を始めとして、クロマトグラフィ用吸着剤、化学センサ、イオン交換体、触媒など、幅広い分野への応用について研究が盛んに行われてきている。カルシウムヒドロキシアパタイトは、特に、蛋白質などの有機物を特異的に吸着する能力を有している。
【0004】
最近では、酸化チタン等の半導体物質の電気的特性に着目して特にエレクトロニクスの分野での応用を意図したものではないが、上記したような2種類の物質、すなわち、酸化チタン等の半導体物質とCaHAP等の燐酸カルシウム系化合物を組み合わせて、両者の特性を効果的に引き出すことのできる製品の開発及び研究が行われている。
【0005】
例えば、特開平6−172113号公報には、抗菌性イオンとして少なくとも銀イオンを担持した難溶性燐酸塩(好ましくは、ヒドロキシアパタイト)の表面に、Ti、Zr又はZnの1種以上の金属化合物を被覆介在させたことを特徴とする抗菌剤が開示されている。また、特開平10−33921号公報には、シート状に成形された基材(好ましくは、紙、織布、不織布又はプラスチックフォーム)中に、非晶質燐酸カルシウム(好ましくは、結晶水を含む燐酸三カルシウム)と光半導体組成物(好ましくは、酸化チタン、硫化カドミウム等)とを分散して含むか、さもなければそのような基材に非晶質燐酸カルシウムと光半導体組成物が接着剤を介して接着されていることを特徴とするフィルタが開示されている。
【0006】
より最近では、特開平10−244166号公報において、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル、ガラス、フォームセラミックス、フォームプラスチック等の基材を用意し、その基材の表面に酸化チタンからなる膜を形成するかもしくは酸化チタン粒子からなる基材を用意し、その酸化チタン膜又は酸化チタン粒子の表面に多孔質燐酸カルシウム(好ましくは、ヒドロキシアパタイト、弗化アパタイト等)をコートしたことを特徴とする環境浄化材料、具体的には悪臭の除去や空気中の有害物質又は汚れの分解除去、廃水処理、水の殺菌などを行うための材料が開示されている。このような環境浄化材料は、多孔質燐酸カルシウムの膜が生成しやすいように組成、pH等を調整した疑似体液中に、酸化チタン膜付きの基材又は酸化チタン粒子を浸漬することによって形成することができる。しかしながら、この環境浄化材料の場合には、酸化チタンの膜又は粒子の表面を燐酸カルシウムでコートした構造を有するので、そのコーティングがいかに多孔質であるとはいえ、下地となる酸化チタンにおいて満足し得るほどに十分に高い光触媒機能を発現させることができない。すなわち、十分な量の光が酸化チタンにとどかないので、酸化チタンは不活性なままであり、かえって酸化分解効率の低下を招くおそれがある。また、酸化チタンの上の燐酸カルシウムコーティングに吸着した有機物等も、そのコーティングのもつ吸着力の強さから、酸化チタンのところまで移動することなくそのコーティングの表面に留まっている可能性が高いので、光触媒による酸化分解を被ることがない。そうなると、いずれは吸着平衡に達するので、燐酸カルシウムコーティングの有機物等に対する吸着力が著しく低下することとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記したような従来の技術の現状に鑑みて、カルシウムヒドロキシアパタイトを始めとした各種のアパタイトの奏する触媒機能をさらに発展させて新規な触媒機能を発現させることができ、かつ、同時に、アパタイトに由来する、有機物等の特定の被吸着物質に対する優れた吸着特性を長期間にわたって維持することができる、特にエレクトロニクスの分野において有用な金属修飾されたアパタイトを提供することにある。
【0008】
本発明のもう1つの目的は、本発明による優れた金属修飾されたアパタイトを簡便にかつ高い信頼性をもって製造することのできる方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、このたび、カルシウムヒドロキシアパタイトを始めとしたアパタイトと光触媒作用を有する金属酸化物とを従来の技術とは異なる手法で複合化することによって、すなわち、アパタイト結晶中の金属イオン(例えば、カルシウムヒドロキシアパタイトの場合にはカルシウムイオン)の一部を光触媒作用を有する金属酸化物の金属イオン(例えば、酸化チタンの場合にはチタンイオン)とイオン交換することからなる原子レベルでの複合化技術によって、上記したような課題を解決し得るということを発見した。
【0010】
本発明は、その1つの面において、共沈法によって形成されたものであり、かつ光触媒作用を有する金属酸化物がアパタイト結晶構造中にイオン交換によって形成されていることを特徴とする金属修飾アパタイトにある。
本発明は、そのもう1つの面において、本発明の金属修飾アパタイトを製造するためのものであって、金属酸化物の所定量の金属イオンをあらかじめアパタイトの構成イオンに添加しておいて、両者の共存下において共沈法によって調製することを特徴とする金属修飾アパタイトの製造方法にある。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明による金属修飾アパタイト及びその製造方法は、その好ましい実施の形態に関して説明すると、次の通りである。なお、本発明は下記の実施の形態に限定されるものではないことを理解されたい。
本発明による金属修飾されたアパタイトにおいて、その主体を構成するアパタイトは、基本的に、次のような一般式によって表すことができる。
【0012】
x (BOy z
上式において、Aは、Ca、Co、Ni、Cu、Al、La、Cr、Fe、Mgなどの各種の金属原子を表し、Bは、P、Sなどの原子を表し、そしてXは、水酸基(−OH)、ハロゲン原子(例えば、F、Cl)などである。このようなアパタイトの例としては、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、アパタイト、ヒドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、クロロアパタイト、燐酸三カルシウム、燐酸水素カルシウムなどである。本発明の実施において好適に用いることのできるアパタイトは、上式中のXが水酸基であるヒドロキシアパタイトであり、さらに好ましくは、上式中のXが水酸基でありかつAがカルシウム(Ca)であるカルシウムヒドロキシアパタイト(CaHAP)、すなわち、Ca10(PO4 6 (OH)2 である。したがって、以下における本発明のアパタイトの説明は、特にCaHAPを参照して説明することにする。
【0013】
本発明の金属修飾アパタイトでは、アパタイトと光触媒作用を有する金属酸化物とを共沈法により原子レベルで複合化することによって、アパタイト結晶中の金属イオンの一部を光触媒作用を有する金属酸化物の金属イオンとイオン交換したことが特徴とする。これにより、図1に模式的に示すように、有機物等の特定の被吸着物質(図示せず)の吸着サイトaであるアパタイト領域3と光触媒作用に依存した被吸着物質分解サイトbである金属酸化物領域4とが、同一結晶面上において原子レベルのスケールで混在することができ、したがって、被吸着物質の吸着と分解が同時にかつ均一に効率的に行われる。また、本発明で採用されている共沈法に基づくイオン交換法は、先に参照した従来技術で採用されているゾル−ゲル法による酸化チタン膜の作製では、光触媒活性を示す酸化チタンの結晶構造となすために、500℃近傍の高温度における熱処理が必要であるのとは対照的に、熱処理が不要であり、光触媒活性を示す金属酸化物の結晶構造が形成されていないにもかかわらず、優れた光触媒活性を具現することができる。
【0014】
図1では、金属修飾アパタイト2を基材1の上に薄膜で形成した高機能複合材料10の例が示されているが、本発明の実施の形態はこれのみに限定されるものではない。すなわち、以下においても説明するけれども、本発明の金属修飾アパタイトは基材を有していなくてもよく、あるいは、金属修飾アパタイトの薄膜やフィルム、シート等を作製する時にのみ一時的に使用して、それらの作製が完了した後に取り除いてもよい。
【0015】
また、本発明の金属修飾アパタイトにおいて、アパタイト領域と金属酸化物領域とが同一結晶面上において原子レベルのスケールで混在することは、特にTiイオン交換CaHAPの表面構造モデルを示す図2から容易に理解することができるであろう。
本発明に従いアパタイト結晶中の金属イオンの一部を光触媒作用を有する金属酸化物の金属イオンとイオン交換する場合に、光触媒作用を有する金属酸化物としては、この技術分野において有用性が知られている各種の金属酸化物を使用することができるが、好ましくは、チタン、ジルコニウム、鉄、タングステンなどの金属の酸化物を使用することができ、さらに好ましくは、チタンの酸化物、すなわち、TiO2 を使用することができる。したがって、以下の説明においては、特にTiO2 の使用を参照して本発明を説明する。
【0016】
本発明者らの知見によると、金属酸化物を使用してイオン交換を行う場合、その金属酸化物の金属イオンの含有量は、所望とする結果に応じて広く変更することができるというものの、通常、アパタイト結晶中の金属イオンとの比で、最高で15モル%であり、15モル%を上回ってもより顕著な効果を期待することができない。金属イオンの含有量は、Caイオン等の金属イオン比で一般的には3〜11モル%の範囲であることが好ましく、10モル%前後あるいはそれ以下であることが最も好ましい。
【0017】
本発明の金属修飾アパタイトは、その使途や、製造条件、その他のファクタに応じていろいろな形状及び寸法で提供することができる。適当な形状としては、例えば、粒子、タブレット、ロッド、プレート、ブロック、シート、フィルム、薄膜などを挙げることができる。また、このアパタイトが、シート、フィルム、薄膜などの場合、それらの材料は、単独で使用されてもよく、さもなければ、高機能複合構造体を構成するために、基材と組み合わせて、特に基材の片面又は両面に被覆した形で、使用されてもよい。ここで使用する基材としては、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、例えば、紙(合成紙等も含む)、織布又は不織布、木材、ガラス、金属、セラミックス、プラスチック等の各種の材料の箔、フィルム、シート、板など、その他を挙げることができる。これらの基材は、必要に応じて、多孔質であってもよい。本発明の金属修飾アパタイトは、特に、基材の表面に薄膜として成膜された形で有利に使用することができる。
【0018】
以上に説明したような、金属酸化物がアパタイト結晶構造中に形成されていることを特徴とする本発明の金属修飾アパタイトは、有利には、金属酸化物の所定量の金属イオン、すなわち、その出発原料をあらかじめアパタイトの構成イオン、すなわち、その出発原料に添加しておいて、両者の共存下において共沈法によって合成することができる。
【0019】
この本発明による金属修飾アパタイトの製造方法は、特にTiイオン交換CaHAPの製造工程の前半部分を示す図3から容易に理解することができるであろう。すなわち:
脱炭酸ガス処理をした純水に、CaHAPの出発原料、すなわち、硝酸カルシウムと、酸化チタンの出発原料、すなわち、硫酸チタンの溶液を所定量で混合する。この場合の所定量とは、好ましくは、それをXmetal とした場合、Xmetal = Ti/(Ti+Ca)=0.03〜0.11(モル比)となるような量である。なお、この規定は交換される金属原子がTiで、アパタイトの金属原子(先に一般式で示したアパタイトのAに相当)がCaである場合について示してあるが、本発明の実施において可能なその他の金属の組み合わせにもこの規定が有効である。また、Ti等の金属とCa等の金属の合計濃度は、0.1モルになるように調整するのが好ましい。次いで、得られた混合物に燐酸を添加し、さらにアンモニア水を添加してpHを調整する。このときのpHは、約9であることが好ましい。引き続いて、得られた懸濁液を、好ましくは100℃で6時間にわたってエージングし、さらにろ過する。ろ別した沈殿を純水で洗浄し、さらに乾燥すると、目的とするTiイオン交換CaHAPを得ることができる。これは、そのままで使用してもよく、あるいは適当な基材にスピンコートなどの塗布法、スパッタリングなどの蒸着法、その他の手法に従って適用して薄膜の形態となした後に使用してもよい。
【0020】
本発明による金属修飾アパタイトは、特にエレクトロニクスの分野において有用であり、具体的には、レストランや公共の施設などに設置される表示デバイス、例えばPDPなどにおいて使用し、セルフクリーニング効果によりメンテナンスフリーとすることができる。また、コンピュータの周辺機器、例えばキーボード、マウス、筐体などに使用して、手垢などの汚れの付着を防止することができる。さらに、タッチパネル、プリンタなどの内部で使用されている光学部品(ミラー、レンズ等)に使用して、光学部品に付着した汚れに原因する光量減衰を抑制することができる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明のその実施例を参照して説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではないことを理解されたい。
例1
Tiイオン交換CaHAPの調製
1リットル(L)の脱炭酸ガス処理をした純水を用意し、窒素雰囲気下、その純水に対して0.1モルの硝酸カルシウムと、異なる量の硫酸チタン溶液を混合し、攪拌した。この場合の硫酸チタンの添加量は、得られる複合材料におけるTi量の影響を調べるため、Xmetal = Ti/(Ti+Ca)が0、0.01、0.03、0.1、0.5及び0.8(モル比)となるように変更した。また、TiとCa合計濃度は0.1モルであった。次いで、得られた混合物に0.06モルの燐酸を添加し、さらに15モル/Lのアンモニア水を添加してpHを9.00となるように調整した。引き続いて、得られた懸濁液をテフロンTM瓶に移し、100℃で6時間にわたってエージングを行った。沈殿が生成した懸濁液をろ過し、分別した沈殿を5Lの純水で洗浄し、さらに70℃のドライオーブン中で12時間にわたって乾燥した。Tiイオン交換なしのCaHAP(以下、CaHAPとも記す)とTiイオン交換されたCaHAP(以下、Ti−CaHAPとも記す)が得られた。
例2
CaHAP及びTi−CaHAPのキャラクタリゼーション
前記例1で調製したCaHAP及びTi−CaHAPを試料として使用して、TEM、XRD、XPS及びFT−IRの各項目についてキャラクタリゼーションを行った。以下に、その結果を説明する。
(1)結晶形態の観察
それぞれの試料の形態をJEOL社製の透過型電子顕微鏡(TEM)を使用して観察した。Ti添加量、すなわち、Xmetal が0.1までの試料は均一な粒子からなることが確認され、また、Ti添加量の増加にともない、HAPの結晶構造が保持されつつ、その形態が楕円形から針状へと変化していることが確認された。さらに、Xmetal が0.1を越えると、HAPの棒状巨大粒子と燐酸チタン水和物と思われる不定形粒子がそれぞれ生成することが明らかとなった。
(2)結晶性の評価
それぞれの試料の結晶性をXRD(X線回折)によりより評価した。その結果、図4のグラフに示したように、Ti添加量の増加にともない結晶性が低下していることが確認された。
(3)表面分析
それぞれの試料のXPSによる表面分析(パーキンエルマー社製の光電子分光装置を使用)及びFT−IRによる表面分析(パーキンエルマー社製のFT−IR装置を使用)から、Tiイオンは粒子内部に多く存在するが、Xmetal =0.1では一部の粒子の表面においてTi−OHとして存在することが明らかとなった。図5は、それぞれの試料のFT−IRスペクトルを示したグラフである。
【0022】
以上のような評価結果から、Xmetal =0.1近傍までの試料においてHAP中へのTiのイオン交換が有効に可能であることが明らかになった。また、この結論は、本例で特に確認したTi−CaHAPはもちろんのこと、本発明の範囲に含まれる他の金属修飾アパタイトに対しても同様に適用し得ることが明らかである。
例3
光触媒活性の評価
前記例1で調製したCaHAP(Xmetal =0)及びTi−CaHAP(Xmetal =0.1)をそれぞれ同じ比表面積を有するタブレットに加圧成形して試料として使用した。合成空気で置換した密封デシケータを用意し、試料とアセトアルデヒド(CH3 CHO)蒸気を気相濃度が200ppm になるまで導入した。次いで、デシケータの上方から光量2.12mWの紫外線光を24時間にわたって照射し、その後、24時間の間隔をあけて同一光量の紫外線光を24時間にわたって照射した。デシケータ中におけるアセトアルデヒドガス及びその分解により発生した炭酸ガス(CO2 )の濃度をガスクロマトグラフィにより測定したところ、CaHAP(Xmetal =0)からなる試料については図6にプロットするような結果が、また、Ti−CaHAP(Xmetal =0.1)からなる試料については図7にプロットするような結果がそれぞれ得られた。なお、それぞれの図において、曲線I及び曲線IIは、それぞれ、アセトアルデヒドガス及び炭酸ガスの濃度を示し、また、ON及びOFFは、それぞれ、紫外線光の照射及び照射停止のタイミングを示す。
【0023】
図6及び図7にプロットした結果から理解されるように、比較例であるCaHAP(Xmetal =0)からなる試料の場合には紫外線光の照射による炭酸ガスの濃度の増加はほとんど認めることができなかった。なお、1回目の紫外線光の照射により炭酸ガスの濃度の若干の増加があったが、これは、2回目の紫外線光の照射によっても変化がないことから、試料中に最初から吸着されていた炭酸ガスに由来するものと理解される。これに対して、本発明例であるTi−CaHAP(Xmetal =0.1)からなる試料の場合、紫外線光の照射の都度に炭酸ガスの濃度の顕著な増加があり、優れた光触媒活性を有することが明らかとなった。
【0024】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、カルシウムヒドロキシアパタイトを始めとした各種のアパタイトの奏する触媒機能をさらに発展させて新規な光触媒機能を発現させることができ、かつ、同時に、アパタイトに由来する、有機物等の特定の被吸着物質に対する優れた特異的吸着特性を長期間にわたって維持することができる金属修飾されたアパタイトを提供することができる。また、本発明によれば、本発明による優れた金属修飾されたアパタイトを簡便にかつ高い信頼性をもって製造することのできる方法も提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による金属修飾アパタイトを含む高機能複合材料の好ましい一例を示した断面図である。
【図2】本発明によるTiイオン交換CaHAPの表面構造モデルを示す模式図である。
【図3】本発明によるTiイオン交換CaHAPの製造工程のうちの前半部分を示したフローシートである。
【図4】本発明によるTiイオン交換CaHAP粒子のX線回折図である。
【図5】本発明によるTiイオン交換CaHAP粒子のFT−IRスペクトル図である。
【図6】CaHAP(Xmetal =0)からなる試料についてのガスクロマトグラフィの結果をプロットしたグラフである。
【図7】Ti−CaHAP(Xmetal =0.1)からなる試料についてのガスクロマトグラフィの結果をプロットしたグラフである。
【符号の説明】
1…基材
2…金属修飾アパタイト膜
3…アパタイト領域
4…金属酸化物領域
10…高機能複合材料

Claims (4)

  1. パタイト結晶構造中のカルシウムの一部が光触媒作用を有するチタン酸化物のチタンで置換されており、前記チタンによるカルシウムの置換が、共沈法に基づくイオン交換によって行われたものであり、前記チタン酸化物の結晶構造を含まず、かつ前記チタン酸化物のチタンと前記アパタイトのカルシウムとが原子レベルで組み込まれていることを特徴とする光触媒機能を備えた金属修飾アパタイト。
  2. 前記チタンのイオンが前記アパタイト結晶中のカルシウムイオンとの比で10モル%以下の量で含まれていることを特徴とする請求項に記載の金属修飾アパタイト。
  3. 前記アパタイトがカルシウムヒドロキシアパタイトであることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属修飾アパタイト。
  4. パタイト結晶構造中のカルシウムの一部が光触媒作用を有するチタン酸化物のチタンで置換されており、前記チタン酸化物の結晶構造を含まず、かつ前記チタン酸化物のチタンと前記アパタイトのカルシウムとが原子レベルで組み込まれている光触媒機能を備えた金属修飾アパタイトを製造する方法であって、
    前記チタンによるカルシウムの置換を共沈法に基づくイオン交換によって行うこと、及び
    前記チタン酸化物の出発原料をあらかじめ前記アパタイトの出発原料、チタンイオンとカルシウムイオンのモル比がTi/(Ti+Ca)=0.03〜0.11となるような量で添加しておいて、両者の共存下において共沈法によって金属修飾アパタイトを調製することを特徴とする金属修飾アパタイトの製造方法。
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