JP3677953B2 - 内燃機関の燃料供給制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料供給制御装置において、特に、減速時における成層燃焼から均質燃焼への燃焼状態の切り換えを円滑にする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、減速時に燃料供給を停止し、HCの抑制と燃費向上を図った燃料カット制御を行う燃料供給制御装置が知られている(特開昭54−148929号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかる燃料供給制御装置は、理論空然比近傍で可燃混合気を燃焼させる均質燃焼を前提としていたため、減速時における目標当量比に殆ど変化がなく、燃料カット後のリカバリー時におけるトルク変動がさほど問題とはならなかった。
しかしながら、近年、排気性状及び燃費の向上を目的として開発された、筒内に燃料を直接噴射して点火プラグによって火花点火を行う筒内噴射式内燃機関においては、目標当量比が極めて小さい超希薄燃焼を行う成層燃焼と、目標当量比が比較的大きい均質燃焼と、を機関運転状態に応じて切り換えている。従って、成層燃焼を行っている状態で減速すると、成層燃焼から均質燃焼への切り換えに伴い目標当量比を切り換える必要がある。この場合、従来の燃料供給制御装置をそのまま適用すると、次のような不具合が生じるおそれがある。
【0004】
(1) 成層燃焼から均質燃焼への切り換えと同時に目標当量比を切り換えると、切換時における空気量が過大となるため、トルクが急激に上昇し、減速感を損なうおそれがある。
(2) 排気の一部を吸気系に導入して再循環させる排気再循環装置等のデバイスを備える内燃機関において、成層燃焼から均質燃焼への切換時に、デバイスの応答遅れ等の影響により切換直後の燃焼が不安定になるおそれがある。
【0005】
(3) 成層燃焼から均質燃焼への切換中に目標当量比を変化させた場合には、成層燃焼と均質燃焼との中間の当量比を通過するため、燃料カットを行っていないときには、排気性状が低下するおそれがある。
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、減速時における成層燃焼から均質燃焼への燃焼状態の切り換えを円滑にすることで、切換時におけるトルク変動、燃焼の不安定化及び排気性状の低下を防止した内燃機関の燃料供給制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の発明は、図1に示すように、燃焼室内の可燃混合気を成層状態と均質状態とに切り換えることにより、燃焼状態を成層燃焼と均質燃焼とに切換可能な内燃機関であって、成層燃焼中に減速を行ったときに、減速を開始してから第1の所定時間経過後に燃料供給を停止すると共に、減速を開始してから前記第1の所定時間が経過するまでの間に成層燃焼における目標当量比から均質燃焼における目標当量比に切り換える内燃機関の燃料供給制御装置において、内燃機関の燃料供給制御装置を、機関運転状態を検出する運転状態検出手段Aと、検出された運転状態に応じて目標当量比を演算する目標当量比演算手段Bと、演算された目標当量比に対して目標当量比の変化を徐々に遅らせるように補正する目標当量比補正手段Cと、補正された目標当量比に基づいて成層燃焼から均質燃焼への切換条件が成立したか否かを判定する切換条件判定手段Dと、均質燃焼への切換条件が成立したときに、燃焼状態を成層燃焼から均質燃焼に切り換える燃焼状態切換手段Eと、を含んで構成した。
【0007】
かかる構成によれば、目標当量比は、目標当量比演算手段によって運転状態に応じて設定された後、目標当量比補正手段により目標当量比の変化を遅らせるように補正される。そして、切換条件判定手段により、補正された目標当量比に基づいて成層燃焼から均質燃焼への切換条件が成立したと判定されたときに、燃焼状態切換手段によって成層燃焼から均質燃焼に切り換えられる。
【0008】
従って、成層燃焼から均質燃焼への燃焼状態の切り換えが行われる際に、目標当量比が徐々に変化するので、均質燃焼への切換直後に空気量が過大となることがなく、トルクの急激な上昇が防止される。
請求項2記載の発明は、前記目標当量比演算手段を、減速を開始してから前記第1の所定時間より短い第2の所定時間経過したときに、演算すべき目標当量比を、成層燃焼における目標当量比から均質燃焼における目標当量比に切り換える制御を行う構成とした。
【0009】
かかる構成によれば、減速が開始されてから第2の所定時間経過したときに、演算すべき目標当量比が均質燃焼における目標当量比に切り換えられるので、例えば、蒸発燃料処理装置や排気再循環装置等のデバイスを備えていても、切換時のデバイスの応答遅れが吸収される。
請求項3記載の発明は、前記切換条件判定手段を、前記第1の所定時間が経過するまでは、成層燃焼から均質燃焼への切換条件の成立を禁止する条件成立禁止手段を含んで構成した。
【0010】
かかる構成によれば、減速が開始されてから第1の所定時間経過するまでは、均質燃焼への切換条件の成立が禁止、即ち、均質燃焼への切り換えが禁止されるので、成層燃焼と均質燃焼との中間の当量比において燃焼が行われることが防止される。
請求項4記載の発明は、前記切換条件判定手段を、前記目標当量比補正手段により補正された目標当量比が所定の当量比しきい値以上になったときに、成層燃焼から均質燃焼への切換条件が成立したと判定する構成とした。
【0011】
かかる構成によれば、補正された目標当量比が所定の当量比しきい値以上になったときに、均質燃焼への切換条件が成立、即ち、均質燃焼への切り換えが行われるので、切換条件判定処理が極めて簡単に行われる。
請求項5記載の発明は、前記条件成立禁止手段を、前記第1の所定時間内は、前記目標当量比補正手段により補正された目標当量比を前記当量比しきい値未満に制限する制限手段を含んで構成した。
【0012】
かかる構成によれば、第1の所定時間内は補正された目標当量比が当量比しきい値未満に制限されるので、第1の所定時間内は目標当量比が小さくなり、均質燃焼への切り換えが行われないため排気性状が向上すると共に、燃料供給を停止したときのトルク変動が抑制される。
請求項6記載の発明は、燃焼室内の可燃混合気を成層状態と均質状態とに切り換えることにより、燃焼状態を成層燃焼と均質燃焼とに切換可能な内燃機関であって、成層燃焼中に減速を行ったときに、減速を開始してから所定時間経過後に燃料供給を停止すると共に、成層燃焼から均質燃焼に燃焼状態を切り換えるべく目標当量比を移行させる内燃機関の燃料供給制御装置において、内燃機関の燃料供給制御装置を、成層燃焼から均質燃焼に燃焼状態を切り換える際に、機関運転状態に応じて演算された目標当量比を徐々に変化させるようにした。
【0013】
かかる構成によれば、成層燃焼から均質燃焼に燃焼状態を切り換える際に、機関運転状態に応じて演算された目標当量比は徐々に変化するので、均質燃焼への切換直後に空気量が過大となることがなく、トルクの急激な上昇が防止される。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1又は6に記載の発明によれば、成層燃焼から均質燃焼への燃焼状態の切換時に、トルクの急激な上昇が防止されるので、減速感の低下を抑制することができる。
請求項2記載の発明によれば、成層燃焼から均質燃焼への燃焼状態の切換時に、デバイスの応答遅れが吸収されるので、切換直後の燃焼を安定させることができる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、成層燃焼から均質燃焼への燃焼状態の切換時に、成層燃焼と均質燃焼との中間の当量比において燃焼が行われることが防止されるので、燃料供給を停止していない状態における排気性状を向上することができる。
請求項4記載の発明によれば、成層燃焼から均質燃焼への切換判定処理が極めて簡単に行われるので、車載制御装置の負担を軽減することができる。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、第1の所定時間が経過するまでは、均質燃焼への切り換えが行われないので、排気性状が向上すると共に、燃料供給を停止したときのトルク変動が抑制されるので、乗心地を向上することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図2は、本発明に係る燃料供給制御装置を筒内噴射式内燃機関に適用した一実施形態を示す。
先ず、筒内噴射式内燃機関(以下「機関」という)10の構成について説明する。ピストン11の頂面(以下「ピストン頂面」という)11aとシリンダヘッド12下面との間には、所定容積を有する燃焼室13が形成される。燃焼室13の上部に位置するシリンダヘッド12の壁面、即ち、シリンダヘッド12の下部に形成されたシリンダヘッド燃焼室13aの壁面には、吸気弁14によって開閉される吸気ポート15、及び、排気弁16によって開閉される排気ポート17が、夫々並列して2つずつ形成される。
【0018】
シリンダヘッド12の両吸気ポート15間には、燃焼室13に噴口を臨ませて燃焼室13内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁18が配設される。また、シリンダヘッド燃焼室13aの壁面の略中央部には、燃料と空気との可燃混合気を火花点火させる点火プラグ19が配設される。
ピストン頂面11aには、燃料噴射弁18と点火プラグ19とを結ぶ線下の位置に、開口部が上面に形成されたキャビティ20が形成される。
【0019】
機関10の燃焼室13には、エアクリーナ21、吸気ダクト22、吸気コレクタ23、吸気ポート15及び吸気弁14を介して空気が吸入される。吸気ダクト22には、吸気ダクト22内の通路の開口面積を変化させる電子制御式のスロットル弁(以下「電制スロットル弁」という)24が介装され、機関運転状態に基づいて制御されるアクチュエータ25を介して、機関への吸入空気流量Qが制御される。
【0020】
そして、低負荷及び中負荷領域では、圧縮行程後期に燃料噴霧をキャビティ20内に噴射して、点火プラグ19下部に可燃混合気を層状に形成して成層燃焼を行い、高負荷領域では、吸気行程中に燃料噴霧を燃焼室13内に噴射して、燃焼室13内に略均質な可燃混合気を形成して均質燃焼が行われる。
また、機関10には、燃料供給系内で発生した蒸発燃料を処理する蒸発燃料処理装置30が併設されている。即ち、燃料タンク31の上部の空間に溜まる蒸発燃料は、機関10の停止中に、蒸発燃料通路32を介してキャニスタ33に導かれ、キャニスタ33内の活性炭等の吸着材33aにより一時的に吸着される。キャニスタ33の上部空間は、パージ通路34を介して吸気コレクタ23に連通される。パージ通路34には、パージ通路34を開閉する電子制御式のパージバルブ35が介装される。
【0021】
さらに、機関10には、排気の一部を吸入系に導入して再循環させる排気再循環装置40が併設される。即ち、機関10の排気ポート17に接続されたEGR通路41を介して排気の一部が吸気コレクタ23に再循環される。EGR通路41には、機関運転状態に応じて再循環される排気の量を制御する電子制御式のEGRコントロールバルブ42が介装される。そして、機関運転状態に応じてEGRコントロールバルブ42を開閉制御することで、吸入負圧を利用して排気が吸気コレクタ23内に導入され、吸入空気と共に燃焼室13内に吸引される。
【0022】
ここで、かかる構成からなる機関10の制御系について説明する。
マイクロコンピュータ内蔵のコントロールユニット50には、アクセルペダルの操作量(以下「アクセル操作量」という)APSを検出するポテンショメータ式のアクセルセンサ51、機関回転速度Ne を検出するクランク角センサ52、機関温度を代表する冷却水温度Tw を検出する水温センサ53、吸入空気流量Qを検出するエアフローメータ54、電制スロットル弁24のスロットル弁開度θを検出するポテンショメータ式のスロットル弁開度センサ55、排気中の酸素濃度を検出するO2 センサ56等の信号が入力される。
【0023】
なお、アクセルセンサ51等の各種センサが運転状態検出手段に相当し、コントロールユニット50が目標当量比演算手段、目標当量比補正手段、切換条件判定手段、燃焼状態切換手段、成立条件禁止手段及び制限手段としての機能を有している。
コントロールユニット50は、入力された各種信号に基づいて検出される運転状態に応じて、電制スロットル弁24の開度θを制御すると共に、点火時期を設定して、設定された点火時期に可燃混合気に火花点火する制御を行う。
【0024】
次に、本実施形態の作用の概要について、図3のタイミングチャートを参照しつつ説明する。このタイミングチャートは、成層燃焼運転中に減速をした場合、成層燃焼から均質燃焼に切り換わる際に、目標当量比及び燃焼状態がどのように切り換わるかを表わしたものである。
先ず、運転者がアクセルペダルを放すと、アクセル操作量が所定値以下となり減速が開始される。即ち、アクセル操作量が所定値以下となったときに、減速が開始されたと判断される。
【0025】
減速が開始された場合には、基本目標当量比マップを成層燃焼用から均質燃焼用に直ちに切り換えるのではなく、切換制御が開始されてから所定時間DLTFM(第2の所定時間)経過後に基本目標当量比マップを切り換えるようにする。この所定時間DLTFMは、定数としてもよいし、或いは、機関回転速度Neや目標トルクtTc等の機関運転状態に基づいて設定してもよい。このように、減速が開始されてから所定時間DLTFM経過したときに、基本当量比マップを成層燃焼用から均質燃焼用に切り換えるようにすれば、蒸発燃料処理装置30及び排気再循環装置40等のデバイスの応答遅れが吸収でき、デバイスの応答遅れによって切換直後の均質燃焼が不安定になることを防止することができる。
【0026】
次に、機関回転速度Ne及び目標トルクtTcに基づいて基本目標当量比マップを参照して、基本目標当量比TFBYA00を設定する。ここで参照される基本目標当量比マップは、減速が開始されてから所定時間DLTFM経過するまでは成層燃焼用が参照され、所定時間DLTFM経過後は均質燃焼用が参照される。
【0027】
そして、基本目標当量比TFBYA00に対して位相遅れ補正を行い、補正目標当量比TFBYA4を設定する。位相遅れ補正を行う理由は、機関運転状態の変化によって基本目標当量比TFBYA00が変化した場合、基本目標当量比TFBYA00の変化に見合った目標吸入空気流量になるようにスロットル弁を制御しても、スロットル弁の動作遅れや吸気系の容積により吸入空気流量の変化に遅れが生じるのに対して、燃料噴射量は殆ど遅れがなく基本目標当量比TFBYA00の変化に追従できるため、実際の当量比が基本目標当量比の変化に対して遅れが生じるからである。従って、位相遅れ補正を行うことにより、成層燃焼から均質燃焼への切換時のトルク変動を、滑らかにすることができる。
【0028】
最終的な目標当量比TFBYA0は、減速が開始されてから実際に燃料カットが開始されるカットインディレイ時間CFD(第1の所定時間)内には、所定当量比TFBYADFに制限される。即ち、カットインディレイ時間CFD内では、補正目標当量比TFBY4と所定当量比TFBYADFとを比較して、小さい方を目標当量比TFBYA0として設定する。そして、目標当量比TFBYA0が、成層燃焼から均質燃焼に切り換える判定を行う当量比しきい値TFACH以上になったときに、燃焼フラグFSTRR1を均質燃焼に切り換える。このようにすれば、カットインディレイ時間CFD内に、成層燃焼から均質燃焼への燃焼状態の切換が禁止されるので、燃料カットが行われるまでの間の排気性状の低下を防止することができる。
【0029】
図4及び図5は、以上説明した目標当量比及び燃焼状態の実際の切換制御内容を示したフローチャートである。
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様)では、アクセルセンサ51より検出されたアクセル操作量APSに基づいて、機関10が減速中であるか否かを判定する。具体的には、検出されたアクセル操作量APSが所定値以下であるときに、機関10が減速中であると判定し、減速中であれば(Yes)ステップ2へと進み、減速中でなければ(No)ステップ3へと進む。
【0030】
ステップ2では、減速時における燃料カット制御を行う。即ち、図3に示すように、減速開始直後から徐々に基本噴射パルス幅を徐々に減少させ、カットインディレイ時間CFD経過後に基本噴射パルス幅を0にする制御を行うことで、燃料カット制御が行われる。なお、このステップにおける燃料カット制御は、電子制御式燃料噴射装置で一般的に行われているものであり、その制御内容は公知のものである。
【0031】
ステップ3では、減速中でないときの燃料供給制御を行う。即ち、機関回転速度Ne ,吸入空気流量Q等に基づいて基本燃料供給量Tp を設定し、冷却水温度Tw 等を考慮した各種補正を行い有効燃料供給量Te を算出して、有効燃料供給量Te に対応した基本噴射パルス幅でもって燃料噴射を行う。そして、本ルーチンを終了する。
【0032】
ステップ4では、均質燃焼切換フラグFSTR0に「0」をセットする。均質燃焼切換フラグFSTR0は、均質燃焼に切り換える場合には「0」が、成層燃焼を維持する場合には「1」がセットされる。
ステップ5では、減速を開始してから所定時間DLTFM経過したか否か、即ち、均質燃焼切換フラグFSTR0が「1」から「0」になってから所定時間DLTFM経過したか否かを判定し、所定時間DLTFM経過したときには(Yes)ステップ6へと進み、所定時間DLTFM経過していないときには(No)ステップ7へと進む。
【0033】
ステップ6では、当量比マップ参照用フラグFSTR1を「0」にセットする。当量比マップ参照用フラグFSTR1は、均質燃焼用マップを参照する場合には「0」が、成層燃焼用マップを参照する場合には「1」がセットされる。
ステップ7では、当量比マップ参照用フラグFSTR1に応じたマップ(均質燃焼用マップ或いは成層燃焼用マップ)を選択し、機関回転速度Ne 及び目標トルクtTcに基づく基本目標当量比TFBYA00を演算する。ここで、目標トルクtTcは、例えば、アクセル操作量APS及び機関回転速度Ne に基づいて設定される。なお、ステップ6の処理が目標当量比演算手段に相当する。
【0034】
ステップ8では、吸入空気流量Qの補正制御が行われる。即ち、図3に示すように、スロットル弁の応答遅れを考慮して、スロットル開度を段階的に減少させる制御を行うことで、実際のスロットル開度が図の点線のように変化するようにする。
ステップ9では、基本目標当量比TFBYA00に対して位相遅れ補正処理を行う。具体的には、補正処理後の補正目標当量比をTFBYA4とすると、次式によって補正が行われる。
【0035】
TFBYA4=FLOAD×TFBYA00
+(1−FLOAD)×TFBYA4(n−1)
ここで、FLOADは、機関運転状態に応じて設定される加重平均係数、TFBYA4(n−1)は、前回の補正目標当量比である。なお、ステップ9の処理が目標当量比補正手段に相当する。
【0036】
ステップ10では、燃焼判定フラグFSTRRに基づき、現在成層燃焼中であるか否かを判定し、成層燃焼運転中のときには(Yes)ステップ11へと進み、均質燃焼運転中のときには(No)本ルーチンを終了させる。なお、燃焼判定フラグFSTRRは、均質燃焼中には「0」に、成層燃焼中には「1」に設定される。
【0037】
ステップ11では、減速を開始してから所定時間CFD経過したか否か、即ち、均質燃焼切換フラグFSTR0が「1」から「0」になってから所定時間CFD経過したか否かを判定し、所定時間CFD経過したときには(Yes)ステップ12へと進み、所定時間CFD経過していないときには(No)ステップ13へと進む。
【0038】
ステップ12では、目標当量比TFBYA0として補正目標当量比TFBYA4をセットする。
ステップ13では、補正目標当量比TFBYA4が所定当量比TFBYADF以上であるか否かを判定し、TFBYA4≧TFBYADF(Yes)のときにはステップ14へと進み、TFBYA4<TFBYADF(No)のときにはステップ12へと進む。
【0039】
ステップ14では、目標当量比TFBYA0として所定当量比TFBYADFをセットする。
即ち、ステップ12〜ステップ14の処理で、補正目標当量比TFBYA4と所定当量比TFBYADFとの小さい方を選択して、最終的な目標当量比TFBFA0としてセットする。なお、ステップ12〜ステップ14の処理が条件成立禁止手段に相当し、特に、ステップ14の処理が制限手段に相当する。
【0040】
ステップ15では、成層燃焼から均質燃焼に燃焼状態を切り換えるか否かを判定する。具体的には、目標当量比TFBYA0が当量比しきい値TFACH以上であるか否かを判定し、TFBYA0≧TFACH(Yes)であればステップ16へと進み、TFBYA0<TFACH(No)であれば本ルーチンを終了する。なお、ステップ15の処理が切換条件判定手段に相当する。
【0041】
ステップ16では、均質燃焼への切換条件が全て成立したので、均質燃焼に切り換えるべく燃焼判定フラグFSTRRを「0」(均質燃焼中)にセットする。そして、図示しない別のルーチンにより、燃焼判定フラグFSTRRに基づく燃焼制御が行われる(燃焼状態切換手段)。
このような処理によれば、減速を開始してから所定時間CFD経過し、かつ、基本目標当量比TFBYA00に対して位相遅れ補正を行った補正目標当量比TFBYA4が当量比しきい値TFACH以上になったときに、減速時における成層燃焼から均質燃焼への燃焼状態の切換条件が成立したと判定される。従って、目標当量比TFBYA0が徐々に切り換わるので、燃焼状態の切換中のトルク変動を滑らかにすることができる。また、目標当量比TFBYA0を演算するマップを切り換えるタイミングを遅延することにより、蒸発燃料処理装置や排気再循環装置等のデバイスの応答遅れを吸収することができ、切換直後の燃焼が不安定になることが防止される。さらに、減速時に燃料カットが行われるまでの間、均質燃焼への切り換えが禁止されるので、排気性状の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の請求項1のクレーム対応図
【図2】 本発明の一実施形態を示すシステム構成図
【図3】 同上の制御内容を示すタイミングチャート
【図4】 同上の制御内容を示すフローチャート
【図5】 同上の制御内容を示すフローチャート
【符号の説明】
10 筒内噴射式内燃機関
13 燃焼室
18 燃料噴射弁
50 コントロールユニット
51 アクセルセンサ
52 クランク角センサ

Claims (6)

  1. 燃焼室内の可燃混合気を成層状態と均質状態とに切り換えることにより、燃焼状態を成層燃焼と均質燃焼とに切換可能な内燃機関であって、成層燃焼中に減速を行ったときに、減速を開始してから第1の所定時間経過後に燃料供給を停止すると共に、減速を開始してから前記第1の所定時間が経過するまでの間に成層燃焼における目標当量比から均質燃焼における目標当量比に切り換える内燃機関の燃料供給制御装置において、
    機関運転状態を検出する運転状態検出手段と、検出された運転状態に応じて目標当量比を演算する目標当量比演算手段と、演算された目標当量比に対して目標当量比の変化を徐々に遅らせるように補正する目標当量比補正手段と、補正された目標当量比に基づいて成層燃焼から均質燃焼への切換条件が成立したか否かを判定する切換条件判定手段と、均質燃焼への切換条件が成立したときに、燃焼状態を成層燃焼から均質燃焼に切り換える燃焼状態切換手段と、を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置。
  2. 前記目標当量比演算手段は、減速を開始してから前記第1の所定時間より短い第2の所定時間経過したときに、演算すべき目標当量比を、成層燃焼における目標当量比から均質燃焼における目標当量比に切り換える制御を行う構成である請求項1記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  3. 前記切換条件判定手段は、前記第1の所定時間が経過するまでは、成層燃焼から均質燃焼への切換条件の成立を禁止する条件成立禁止手段を含んで構成された請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  4. 前記切換条件判定手段は、前記目標当量比補正手段により補正された目標当量比が所定の当量比しきい値以上になったときに、成層燃焼から均質燃焼への切換条件が成立したと判定する構成である請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  5. 前記条件成立禁止手段は、前記第1の所定時間内は、前記目標当量比補正手段により補正された目標当量比を前記当量比しきい値未満に制限する制限手段を含んで構成された請求項4記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  6. 燃焼室内の可燃混合気を成層状態と均質状態とに切り換えることにより、燃焼状態を成層燃焼と均質燃焼とに切換可能な内燃機関であって、成層燃焼中に減速を行ったときに、減速を開始してから所定時間経過後に燃料供給を停止すると共に、成層燃焼から均質燃焼に燃焼状態を切り換えるべく目標当量比を移行させる内燃機関の燃料供給制御装置において、
    成層燃焼から均質燃焼に燃焼状態を切り換える際に、機関運転状態に応じて演算された目標当量比を徐々に変化させることを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置。
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