JP3676121B2 - パラメータ決定装置、パラメータ決定方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークでの通信の際に使用される通信用パラメータを決定するパラメータ決定装置、パラメータ決定方法、および、その方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、特に、ネットワークで規定されている通信のサービス品質(QoS)に関するパラメータを決定するパラメータ決定装置、パラメータ決定方法、および、その方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、一定の通信のサービス品質(QoS:Quality of Service)を要求する動画像や音声等のマルチメディア情報を扱う通信が活発に行われている。このような、QoSを要求する通信の拡大等にともない、QoSの制御および保証が注目を集めている。ユーザにとって、使用するアプリケーションごとにきめ細かくQoS制御を行うことは望ましく、通信ネットワークにおいて、ATM(Asynchronous Transfer Mode)やインタネットで、それぞれQoS制御を行うためのパラメータ(QoSパラメータ)が規定されている。
【0003】
ATMの場合は、ITU−T(International Telecommunication Union-Telecommunication Standardization Sector)やATMフォーラムでこれらのパラメータについて規定している。たとえば、ATMフォーラムでは、ATM Forum Specification,“ATM Forum Traffic Management Specification Version 4.0"において、ユーザが転送するトラヒックの特性であるトラヒックディスクリプタ(トラヒックパラメータ)、および保証するQoSパラメータについて以下のように規定している。
【0004】
トラヒックディスクリプタ:
PCR(Peak Cell Rate) 最大セル転送レート
SCR(Sustainable Cell Rate) 平均セルレート
MBS(Maximum Burst Size) PCR転送できる最大連続セル数
QoSパラメータ:
CLR(Cell Loss Rate) セル廃棄率
maxCTD(max. Cell Transfer Delay) 最大セル転送遅延
p−pCDV(peak-to-peak Cell Delay Variation) 最大セル遅延揺らぎ
【0005】
インタネットの場合も同様に、QoSパラメータについて、IETF(Internet Engineering Task Force)でFlowSpecを規定している。FlowSpecでは、以下に示すように、ATMの場合のトラヒックディスクリプタに相当するTSpecと、QoSパラメータに相当するRSpecが規定されている。なお、これらは、IETF RFC(Request For Comment)2212、S. Shenker, C. Partridge, R. Guerin,“Specification of Guaranteed Quality of Service", 1997に記載されている。
【0006】
TSpec:
P ピークレート
M 最大データグラム長
r トークンバケットからのレート
b トークンバケットの深さ
RSpec:
R 予約帯域
D 最大遅延
【0007】
また、アプリケーションとネットワークプロトコルとの間に位置するミドルウェアにおいて、前述したATMやインタネットのQoS制御を行うためのパラメータを指定できるAPI(Application Programming Interface)を規定したWinSock2が提供されている。なお、WinSock2については、“Windows Sockets 2 Application Programming Interface, Revision 2.2.2", HYPERLINK http://www.sockets.com/winsock2.htm#OverView http://www.sockets.com/winsock2.htm#OverViewおよび「全容が見えたWinSock2」,日経コミュニケーション 1996年6月17日号等に記載されている。
【0008】
図17は、従来におけるWinSock2のアーキテクチャを示す構成図である。WinSock2は、アプリケーションと、ATMやインタネットのベースプロトコルとの間に配置され、アプリケーションからAPIを通じてATMやインタネットのQoSパラメータを入力することができる。入力されたパラメータは、SPI(Service Provider Interface)を介して、対応するネットワークのプロトコルに対して通知される。
【0009】
つぎに、ネットワーク内のQoS制御を行うプロトコルについて説明する。ATMの場合は、ITU−T Q.2931,“Broadband Integrated Service Digital Network(B-ISDN)-Digital subscriber signaling system no. 2(DSS2) User-network interface (UNI) Layer 3 specification for basic call/connection control",1995およびATMフォーラム SIG4.0,“ATM User-Network Interface(UNI) Signaling Specification v4.0",1996に代表されるシグナリング手順においてQoS制御が行われるのが一般的である。
【0010】
図18は、従来におけるシグナリング手順の代表的な一例を示す説明図である。図に示すシグナリング手順において、まず、送信側端末より、前述したトラヒックパラメータおよびQoSパラメータ(許容値および累積値を含む)を含めたSETUPメッセージを送信する。交換機では、現在使用されているリソースを考慮して、QoSに関するパラメータが要求するQoSが確保できるか否かの判定を行う。QoSに関するパラメータが要求するQoSが確保可能であれば、自交換機において必要なリソースを確保し、SETUPメッセージをつぎの交換機に転送する。
【0011】
この手順を交換機ごとに順次行い、受信側端末までSETUPメッセージを転送することができた場合、受信側端末は、このコネクション上において、QoSに関するパラメータが要求するQoSを保証した通信を行うことができると判断して、CONNECTメッセージを送信側端末へ送信する。CONNECTメッセージが交換機によって順次転送され、送信側端末がCONNECTメッセージを受信することにより、端末間でのQoSを保証した通信を行うことができる。
【0012】
図19は、従来における、SETUPメッセージを受信した場合の交換機での受付判定処理の流れを示す概略フローチャートである。交換機での受付判定処理は、CAC(Connection Admission Control)と呼ばれ、種々の方式が検討されている。ここでは、その中の最も一般的な処理について説明する。SETUPメッセージを受信した場合の交換機での受付判定処理において、まず、受信したSETUPメッセージを精査し、トラヒックパラメータおよびQoSパラメータを読み取る(S1)。
【0013】
続いて、読み取ったトラヒックパラメータから自交換機に必要なリソースを算出する(S2)。現在収容しているトラヒックの状態を考慮して、算出したリソースが確保できるか否か、すなわち、受信したSETUPメッセージのトラヒックパラメータで定義されるトラヒックが発生した場合に自交換機で収容することができるか否かを判定する(S3)。受信したSETUPメッセージのトラヒックパラメータで定義されるトラヒックを収容できない場合は、送信側端末にREJECTメッセージを送信し(S8)、処理を終了する。
【0014】
一方、受信したSETUPメッセージのトラヒックパラメータで定義されるトラヒックを収容できる場合は、自交換機におけるQoSパラメータの値を算出し、算出したQoSパラメータの値と、SETUPメッセージ中に示されている前段の交換機までのQoSパラメータの累積値との加算を行う(S4)。
【0015】
つぎに、この加算値とSETUPメッセージ中に示されているQoSパラメータの許容値との比較を行い(S5)、この加算値が許容値未満である場合は、ステップS2での算出結果に応じたリソースを確保し(S6)、この加算値をSETUPメッセージの累積値として設定し、SETUPメッセージを次段の交換機に転送する(S7)。ステップS5で、加算値が許容値以上である場合は、ステップS8に進み、送信側端末にREJECTメッセージを送信する。
【0016】
一方、インタネットの場合は、ATMにおけるシグナリング手順に代わるものとしてRSVP(Resource Reservation Protocol)がある。図20は、従来のRSVPのシーケンスを示す説明図である。RSVPのシーケンスにおいては、受信側端末から送信端末にTSpecおよびRSpecを含めたReserveメッセージを定期的に送信し、定期的にリソース要求を行う。
【0017】
各中継ルータでは、ATMにおける交換機と同様に、リソース確保の可否を判定する。送信端末は、Reserveメッセージを受信した場合、QoSに関するパラメータが要求するQoSを保証した通信が行えるものと判断して受信側端末にReserve Ack(Acknowledge)メッセージを送信する。受信側端末でReserve Ackメッセージを受信すれば、通信のためのリソースが確保されたことになる。
【0018】
RSVPとATMのシグナリング手順とは、いくつかの異なる部分があるが、その目的および考え方は同一である。異なる部分としては、たとえば、シグナリング手順では、両方向の通信のリソース確保を送信側端末からの起動で行うが、RSVPでは、受信側端末からの起動で片方向(送信側から受信側端末)の通信のリソース確保を行う。また、シグナリング手順では、一度リソースを確保すると、明示的に開放しない限りリソースは確保し続けられるが、RSVPでは、一定時間が経過すると確保しているリソースは開放される。すなわち、リソースの確保を継続するには、定期的にReserveメッセージを送信しなければならない。
【0019】
前述したように、WinSock2等により、ATMやインタネット等のネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを指定し、RSVPやATMのシグナリング手順等のQoS制御を行うプロトコルによってQoSを保証した通信を行うことができる。しかし、どのようにして、ユーザまたはアプリケーションのQoSに関する要求に応じたQoSに関するパラメータの値を決定するか、すなわち、どのようにして、ユーザまたはアプリケーションの曖昧または大まかなQoSに関する要求を、具体的な、ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータの値に変換するかということは規定されていない。
【0020】
ところで、ユーザまたはアプリケーションの曖昧または大まかなQoSに関する要求に応じて通信を行う例として、特開平6−276254号公報に開示された「通信制御装置」がある。図21は、従来の通信制御装置の概要を示す構成図である。この通信制御装置は、上位レイヤ制御部(UC)1と、トランスポートレイヤ制御部(TC)2と、ネットワーク制御部(NC)3−1〜3−nと、を備えている。
【0021】
上位レイヤ制御部1は、トランスポートレイヤより上位の通信制御を行う。トランスポートレイヤ制御部2は、エンドシステム間の通信制御を行うもので、図示しないQoSテーブルを備えている。ネットワーク制御部3−1〜3−nは、それぞれ各種のネットワーク4−1〜4−nに対応し、そのネットワーク種別に応じた通信制御を行う。ネットワーク4−1〜4−nは、たとえば、パケット交換網,ISDN等に対応した通信回線である。図示しないQoSテーブルはネットワーク毎のサービス品質を管理するもので、トランスポートレイヤ制御部2はこのQoSテーブルを参照して上位レイヤから要求されるQoSに応じたネットワークを選択する。
【0022】
この通信制御装置では、前述したATMやインタネットの例とは異なり、ネットワーク内の転送能力を調整するのではなく、ネットワーク毎に提供できるQoSが固定化しており、QoSが固定化されたネットワークの候補の中から通信を行うネットワークを選択する。この通信制御装置によれば、上位レイヤのアプリケーションからQoS(QoSに関する要求)が指定されると、指定されたQoSに対応する適切なネットワークを選択するので、アプリケーションからのQoSに関する要求に応じて動的にネットワークを選択し、効率的な通信制御を行うことができる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術によれば、通信制御装置の場合は、複数の物理的なネットワークの中から通信を行うネットワークを選択するため、きめ細かくQoS制御を行うためには多数の物理的なネットワークを用意しなければならず、システムが複雑になり、コストがかかるという問題点があった。
【0024】
また、WinSock2を用いて、ATMやインタネットで規定されたQoS関するパラメータを指定して通信を行う場合は、ユーザまたはアプリケーションの通信のサービス品質に関する、曖昧または大まかな要求を、ネットワークで規定された通信のサービス品質に関する、詳細なパラメータに変換する規定がされていないため、適切なQoSに関するパラメータを決定することが難しく、ユーザが望む通信のサービス品質が得られない場合があるという問題点があった。
【0025】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、多数の物理的なネットワークを用意する必要をなくし、システムを簡略化してコストを低減し、かつ、適切なQoSに関するパラメータを決定し、ユーザが望む通信のサービス品質を得るパラメータ決定装置、パラメータ決定方法、および、その方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を得ることを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるパラメータ決定装置にあっては、QoSを保証するネットワークとの通信に用いられるパラメータ決定装置であって、アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力する要求入力手段と、前記要求入力手段が入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、前記ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定する決定手段と、前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークで受け付けられて通信が開始された後、ユーザに対して通信のサービス品質についての問い合わせを行う変更要求入力手段と、を具備することを特徴とする。
【0029】
このパラメータ決定装置によれば、アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力し、入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、自動的に、ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定し、通信が開始された後、ユーザに対して通信のサービス品質についての問い合わせを行う。
【0030】
つぎの発明にかかるパラメータ決定装置にあっては、QoSを保証するネットワークとの通信に用いられるパラメータ決定装置であって、少なくとも一つの端末装置から、アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力する要求入力手段と、前記要求入力手段が入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、前記ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定する決定手段と、前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークで受け付けられて通信が開始された後、前記通信のサービス品質に関する要求を送信した端末装置に対して通信のサービス品質についての問い合わせを行う変更要求入力手段と、を具備することを特徴とする。
【0031】
このパラメータ決定装置によれば、少なくとも一つの端末装置から、アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力し、入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、自動的に、ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定すし、通信が開始された後、ユーザに対して通信のサービス品質についての問い合わせを行う。
【0032】
つぎの発明にかかるパラメータ決定装置にあっては、さらに、前記決定手段が決定したQoSに関するパラメータを前記端末装置に出力する出力手段を具備することを特徴とする。
【0033】
このパラメータ決定装置によれば、決定したQoSに関するパラメータを端末装置に出力し、端末装置側で既存の通信プロトコルを用いて通信を行うことができる。
【0034】
つぎの発明にかかるパラメータ決定装置にあっては、さらに、ネットワークの負荷状態に関する情報を入力する負荷状態入力手段を具備し、前記決定手段は、前記負荷状態入力手段が入力したネットワークの負荷状態に関する情報に基いて、前記QoSに関するパラメータを決定することを特徴とする。
【0035】
このパラメータ決定装置によれば、ネットワークの負荷状態に関する情報を入力し、入力したネットワークの負荷状態に関する情報に基いて、QoSに関するパラメータを決定する。
【0036】
つぎの発明にかかるパラメータ決定装置にあっては、さらに、前記決定手段が決定したQoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークにより受け付けられたか否かを判定する判定手段を具備し、前記決定手段は、前記判定手段で、前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークにより受け付けられなかったと判定された場合、代替のQoSに関するパラメータを決定することを特徴とする。
【0037】
このパラメータ決定装置によれば、決定したQoSに関するパラメータでの通信がネットワークにより受け付けられたか否かを判定し、受け付けられなかったと判定された場合、自動的に代替のQoSに関するパラメータを決定する。
【0038】
つぎの発明にかかるパラメータ決定装置にあっては、さらに、前記判定手段で、前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークにより受け付けられなかったと判定した場合、代替のQoSに関するパラメータを決定することに対するユーザの承認を受けるための承認手段を具備し、前記決定手段は、前記承認手段で承認を受けなかった場合は代替のQoSに関するパラメータを決定しないことを特徴とする。
【0039】
このパラメータ決定装置によれば、QoSに関するパラメータでの通信がネットワークにより受け付けられなかった場合、代替のQoSに関するパラメータを決定することに対するユーザの承認を受け、承認を受けなかった場合は代替のQoSに関するパラメータを決定しない。
【0040】
つぎの発明にかかるパラメータ決定装置にあっては、さらに、前記決定手段が決定したQoSに関するパラメータのユーザによる承認を受けるための承認手段を具備することを特徴とする。
【0041】
このパラメータ決定装置によれば、決定したQoSに関するパラメータのユーザによる承認を受ける。
【0042】
つぎの発明にかかるパラメータ決定装置にあっては、さらに、前記変更要求入力手段は、通信が開始された後、ユーザからの通信のサービス品質の変更要求を入力する機能をさらに具備し、前記決定手段は、前記変更要求入力手段が入力した変更要求に応じたQoSに関するパラメータを決定することを特徴とする。
【0043】
このパラメータ決定装置によれば、通信が開始された後、ユーザからの通信のサービス品質の変更要求を入力し、入力した変更要求に応じたQoSに関するパラメータを決定する。
【0046】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、つぎの発明にかかるパラメータ決定方法にあっては、QoSを保証するネットワークとの通信に用いられるパラメータ決定方法であって、アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力する要求入力工程と、前記要求入力工程で入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、前記ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定する決定工程と、前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークで受け付けられて通信が開始された後、ユーザに対して通信のサービス品質についての問い合わせを行う変更要求入力工程と、を含むことを特徴とする。
【0049】
このパラメータ決定方法によれば、アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力させて、入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、自動的に、ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定させ、通信が開始された後、ユーザに対して通信のサービス品質についての問い合わせを行わせる。
【0050】
つぎの発明にかかるパラメータ決定方法にあっては、QoSを保証するネットワークとの通信に用いられるパラメータ決定方法であって、少なくとも一つの端末装置から、アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力する要求入力工程と、前記要求入力工程で入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、前記ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定する決定工程と、前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークで受け付けられて通信が開始された後、前記通信のサービス品質に関する要求を送信した端末装置に対して通信のサービス品質についての問い合わせを行う変更要求入力工程と、を含むことを特徴とする。
【0051】
このパラメータ決定方法によれば、少なくとも一つの端末装置から、アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力させて、入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、自動的に、ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定させ、通信が開始された後、ユーザに対して通信のサービス品質についての問い合わせを行わせる。
【0052】
つぎの発明にかかるパラメータ決定方法にあっては、さらに、前記決定工程で決定したQoSに関するパラメータを前記端末装置に出力する出力工程を含むことを特徴とする。
【0053】
このパラメータ決定方法によれば、決定したQoSに関するパラメータを端末装置に出力させて、端末装置側で既存の通信プロトコルを用いて通信を行わせることができる。
【0054】
つぎの発明にかかるパラメータ決定方法にあっては、さらに、ネットワークの負荷状態に関する情報を入力する負荷状態入力工程を含み、前記決定工程は、前記負荷状態入力工程で入力したネットワークの負荷状態に関する情報に基いて、前記QoSに関するパラメータを決定することを特徴とする。
【0055】
このパラメータ決定方法によれば、ネットワークの負荷状態に関する情報を入力させて、入力したネットワークの負荷状態に関する情報に基いて、QoSに関するパラメータを決定させる。
【0056】
つぎの発明にかかるパラメータ決定方法にあっては、さらに、前記決定工程で決定したQoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークにより受け付けられたか否かを判定する判定工程を含み、前記決定工程は、前記判定工程で、前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークにより受け付けられなかったと判定された場合、代替のQoSに関するパラメータを決定することを特徴とする。
【0057】
このパラメータ決定方法によれば、決定したQoSに関するパラメータでの通信がネットワークにより受け付けられたか否かを判定させて、受け付けられなかったと判定した場合、自動的に代替のQoSに関するパラメータを決定させる。
【0058】
つぎの発明にかかるパラメータ決定方法にあっては、さらに、前記判定工程で、前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークにより受け付けられなかったと判定された場合、代替のQoSに関するパラメータを決定することに対するユーザの承認を受けるための承認工程を含み、前記決定工程は、前記承認工程で承認を受けなかった場合は代替のQoSに関するパラメータを決定しないことを特徴とする。
【0059】
このパラメータ決定方法によれば、QoSに関するパラメータでの通信がネットワークにより受け付けられなかった場合、代替のQoSに関するパラメータを決定することに対するユーザの承認を受け、承認を受けなかった場合は代替のQoSに関するパラメータを決定しないようにする。
【0060】
つぎの発明にかかるパラメータ決定方法にあっては、さらに、前記決定工程で決定したQoSに関するパラメータのユーザによる承認を受けるための承認工程を含むことを特徴とする。
【0061】
このパラメータ決定方法によれば、決定したQoSに関するパラメータのユーザによる承認を受けるようにする。
【0062】
つぎの発明にかかるパラメータ決定方法にあっては、前記変更要求入力工程は、通信が開始された後、ユーザからの通信のサービス品質の変更要求を入力する工程をさらに含み、前記決定工程は、前記変更要求入力工程で入力した変更要求に応じたQoSに関するパラメータを決定することを特徴とする
【0063】
このパラメータ決定方法によれば、通信が開始された後、ユーザからの通信のサービス品質の変更要求を入力させて、入力した変更要求に応じたQoSに関するパラメータを決定させる。
【0066】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるコンピュータ読み取り可能な記録媒体にあっては、前記のいずれか一つの発明による方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したことを特徴とする。
【0067】
このコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、前記のいずれか一つの発明による方法をコンピュータに実行させることができる。
【0068】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかるパラメータ決定装置、パラメータ決定方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0069】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかるパラメータ決定装置の分類を示す図表である。実施の形態1にかかるパラメータ決定装置は、ユーザが使用する、または通信用アプリケーションが存在する端末内に配置されるか、ネットワーク機器として、またはネットワーク機器内に配置されるかに分類される。さらに、独立動作、すなわち、ネットワークの負荷状態を考慮せず、ユーザまたはアプリケーションからのQoSに関する要求に基いてQoSに関するパラメータを決定するか、あるいは、ネットワークの負荷状態も考慮に入れてQoSに関するパラメータを決定するかに分類される。
【0070】
実施の形態1では、図1に示すアプローチ1に対応するパラメータ決定装置、すなわち、端末内に配置され、独立動作を行うパラメータ決定装置を例に挙げる。まず、その構成について、図2,図3を参照して説明する。図2は、実施の形態1にかかる端末の概略構成を示す図である。実施の形態1の端末は、ユーザ11が起動する通信用のアプリケーション12と、ネットワーク15とQoSの交渉を行うミドルウェア14と、アプリケーション12とミドルウェア14との間に配置され、QoSに関するパラメータを決定するパラメータ決定装置13と、を備えている。パラメータ決定装置13は、アプリケーション12またはユーザ11からの大まかで曖昧なQoSに関する要求、たとえば、QoSに関するパラメータの一部等を入力し、ネットワーク15で規定されている詳細なQoSに関するパラメータを決定してミドルウェア14に出力する。
【0071】
図3は、図2に示したパラメータ決定装置13の概略構成を示すブロック図である。パラメータ決定装置13は、ユーザ11またはアプリケーション12からの要求を入力する要求入力部61と、QoSに関するパラメータを決定する決定部62と、ミドルウェア14とのデータの入出力のための入出力部63と、決定部62がQoSに関するパラメータを決定することに対するユーザ11からの承認、または、決定部62が決定したQoSに関するパラメータに対するユーザ11からの承認を入力するための承認部64と、決定したQoSに関するパラメータが、ネットワーク15により受け付けられたか否かを判定する判定部65と、通信開始後に、ユーザ11からのQoSの変更要求を入力するための変更要求入力部66と、を備えている。
【0072】
以上の構成において、実施の形態1の動作を、図4〜図7を参照して説明する。図4は、実施の形態1にかかるQoS制御のシーケンスを示す説明図である。実施の形態1にかかるQoS制御のシーケンスにおいて、まず、ユーザ11がアプリケーション12を起動してURL(Uniform Resource Locator)等を設定し、ネットワーク15への接続要求を行う。
【0073】
このとき、同時にQoSに関する要求も行われる。パラメータ決定装置13では、ATMのシグナリング手順等のパラメータ(QoSに関するパラメータ)を決定し、決定したパラメータをミドルウェア14に出力する。ミドルウェア14ではネットワークプロトコルが起動され、ネットワーク側とのQoSの交渉が行われる。ネットワーク側で必要なリソースが確保され、QoSに関するパラメータで規定されるQoSを保証する通信が可能なことを示す通知があった場合は通信を開始する。
【0074】
通信開始後、パラメータ決定装置13は、ユーザ11に対し、通信のサービス品質についての問い合わせを行う。具体的には、リアルタイムの画像や音声の情報を扱う通信が行われているのであれば、「画像および音声の質は現状でよいか?」、ファイル転送等のデータを扱う通信が行われているのであれば、「転送速度は現状で良いか?」というような平易な表現の問い合わせを行い、問い合わせに対する回答を入力する。QoSの変更を要求する回答があった場合は、再度QoSに関するパラメータを決定し、QoSに関するパラメータを変更する。なお、このような問い合わせを行わず、ユーザ11が適宜、QoSの変更を要求する入力を行うようにしてもよい。
【0075】
図5は、実施の形態1にかかる、決定したQoSに関するパラメータでの通信がネットワーク側で受け付けられなかった場合のQoS制御のシーケンスを示す説明図である。最初に決定したQoSに関するパラメータでの通信がネットワーク側で受け付けられなかった場合、パラメータ決定装置13は、代替のQoSに関するパラメータを決定する。
【0076】
QoSが劣化することが予想される場合は、ユーザ11に対して問い合わせを行い、代替のQoSパラメータで通信を行うことに対する承認を受け、ネットワーク15との接続を行う。代替のQoSに関するパラメータを決定できないか、または、ユーザが品質を優先して代替のQoSパラメータの承認を行わなかった場合は、「現在の時間帯は接続不可」等の表示を行う。
【0077】
つぎに、ネットワーク15としてATMを例に挙げ、ネットワークでのプロトコルにおけるQoS制御のためのパラメータ(QoSに関するパラメータ)の決定方法について、図6,図7を参照して説明する。図6は、実施の形態1にかかるQoS制御のためのパラメータの決定方法の一例を示すフローチャートである。
【0078】
ATMの場合のネットワークでのプロトコルにおけるQoS制御のためのパラメータの決定方法にあっては、まず、アプリケーション12のQoSに関する要求に基いて、トラヒックパラメータのPCR(Peak Cell Rate),SCR(Sustainable Cell Rate)およびMBS(Maximum Cell Rate)を仮に決定する。すなわち、仮のQoSに関するパラメータ、またはQoSに関するパラメータの候補を決定する(S11)。ここで、QoSに関するパラメータの候補として、たとえば、最良のQoSを保証するようなQoSに関するパラメータを決定するようにしてもよい。
【0079】
続いて、これらのパラメータを設定してシグナリング手順を起動し(S12)、ネットワーク15で、トラヒックパラメータに示されたトラヒックに必要なリソースが確保でき、かつ、QoSパラメータを満たす通信が可能か否かを判定する(S13)。ネットワーク15で、必要なリソースが確保でき、かつ、QoSパラメータを満たす通信が可能であれば、このトラフィックパラメータを、決定したトラフィックパラメータとして処理を終了する。一方、必要なリソースが確保できず、またはQoSパラメータを満たす通信が可能でなければ、SCR,MBSの他の候補を決定し(S14)、ステップS12に戻る。
【0080】
図7は、実施の形態1にかかるQoS制御のためのパラメータの決定方法の一例を示す説明図である。一般的に、アプリケーションの転送能力(アプリケーションのQoSに関する要求)によって、PCRについては単純に決定することができるが、SCRおよびMBSについては単純に決定することができない。このため、パラメータ決定装置13は、まず、アプリケーション12のQoSに関する要求に基いてPCRを決定する(図中のPCR=x)。つぎに、SCRおよびMBSについて、できるかぎり大きな値を決定する(図中のSCR=X1,MBS=Y1)。
【0081】
つぎに、シグナリング手順を実行し、ATMの交換機により、これらのトラヒックパラメータで示されるトラヒックを収容できないと判定された場合、すなわち、決定したトラヒックパラメータでの通信が受け付けられなかった場合は、PCRおよびSCRは固定して、MBSの値を、Y1からY2,Y3というように、順に小さくする。MBSの値を小さくすることにより、同一のPCR,SCRであっても、トラヒックのバースト性を抑えることができ、交換機が通信を受け付ける可能性が大きくなる。MBSの値を小さくしても、交換機が通信を受け付けなかった場合は、SCRの値をX1からX2,X3というように順に小さくしながら、同様に、MBSの値を順に小さくしていく。
【0082】
このようにして、最初に交換機で収容でき、かつ、QoSパラメータを満足できる値を検索する。すなわち、この例では、SCR=X1,MBS=Y1からSCR=X4,MBS=Y3までの12の候補を順に設定し、これらの候補の中から最初にネットワーク15に適合する値を使用する。
【0083】
インタネットの場合も同様の方法で、QoSに関するパラメータを決定することができる。インタネットの場合は、ピークレートがPCRに相当し、トークンバケットからのレートがSCRに相当し、トークンバケットの深さがMBSに相当する。また、最大データグラム長は、IPパケットの最大長であり、システムによって固定される。
【0084】
前述したように実施の形態1によれば、ユーザまたはアプリケーションからのQoSに関する要求に基いて、アプリケーションで決めることができなかったネットワークプロトコルのパラメータ(QoSに関するパラメータ)を、ネットワークと交渉しながら適切な値に設定することができるため、WinSock2等のミドルウェアを効果的に使用することができ、ユーザの望むQoSを得ることができる。また、ユーザに対して品質に関する問い合わせを行うため、ユーザの品質重視、接続重視等のポリシーを考慮した、換言すれば、ユーザの希望にそった通信を行うことができる。
【0085】
実施の形態2.
実施の形態2では、図1に示すアプローチ2に対応するパラメータ決定装置、すなわち、ネットワーク機器としてまたはネットワーク機器内に配置され、独立動作を行うパラメータ決定装置を例に挙げる。まず、その構成について、図8の(a),(b)を参照して説明する。図8は、本発明の実施の形態2にかかる通信システムの概略構成を示す図である。
【0086】
実施の形態2にかかる通信システムは、図8の(a)に示すように、パラメータ決定装置22が、複数の端末21a〜21c、および交換機またはルータ等のネットワーク機器23と接続され、ネットワーク内に専用装置として設置される場合と、図8の(b)に示すように、パラメータ決定装置24が、既存の交換機またはルータ等のネットワーク機器25に内蔵される場合とがある。これらは、ともに同様の効果を奏する。なお、パラメータ決定装置24の構成は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。
【0087】
以上の構成において、実施の形態2の動作を、図9,図10を参照して説明する。図9は、実施の形態2にかかるQoS制御のシーケンスを示す説明図であり、図10は、実施の形態2にかかるシグナリング手順で用いるメッセージフォーマットの概略構成を示す図である。なお、通信ネットワークの構成は、図8の(a)に示すものを例に挙げ、ネットワーク20としてATMを例に挙げる。QoS制御のシーケンスにおいて、まず、ユーザまたはアプリケーションは、端末21a〜21cから、シグナリング手順における要求メッセージ、たとえば、SETUPメッセージを送信する。ここで、図10に示すように、ネットワーク20で規定された情報に加えてアプリケーションからのQoSに関する要求をSETUPメッセージに付け加える。
【0088】
ここで、ネットワーク20で規定されているトラヒックパラメータおよびQoSパラメータの中でSCRやMBSといった、アプリケーションまたはユーザが決定できないパラメータについては設定しない。パラメータ決定装置22では、この要求メッセージに付加されたアプリケーションからのQoSに関する要求を解析して、アプリケーションまたはユーザが決定できなかったパラメータを決定する。SETUPメッセージに決定したパラメータを設定して交換機23に送信する。
【0089】
このパラメータでの通信がネットワークに受け付けられない場合、パラメータ決定装置22は、端末21a〜21cのユーザに対して代替案作成の承認を得るための問い合わせを行い、了解がえられれば、代替案を作成して、再度ネットワーク20との交渉を行う。了解が得られない場合は、代替のパラメータの決定を行わず、端末21a〜21cを介して「現在の時間帯は接続不可」等の表示を行う。
【0090】
ここで、トラヒックパラメータの決定方法として、図6,図7を参照して説明した実施の形態1にかかるトラヒックパラメータの決定方法と同様の方法を用いることができる。また、実施の形態1と同様に、通信開始後、パラメータ決定装置22は、端末21a〜21cを介して、ユーザに対する通信のサービスの問い合わせを行い、通信のサービス品質の変更要求があった場合は代替案を作成する。なお、インタネットの場合は、シグナリング手順をRSVP(Resource Reservation Protocol)に置き換えることにより、同様の処理を行うことができる。
【0091】
前述したように実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果に加え、複数の端末に対して一つのパラメータ決定装置を設ければよいため、パラメータ決定装置の管理がしやすい、という効果を奏する。
【0092】
実施の形態3.
実施の形態3にかかる通信システムおよびパラメータ決定装置は、実施の形態2にかかる通信システムおよびパラメータ決定装置と同様の構成を有し、動作の一部が異なる。ここでは、実施の形態3の動作において、実施の形態2と異なる部分についてのみ説明する。図11は、実施の形態3にかかるQoS制御のシーケンスを示す説明図である。実施の形態3にかかるQoS制御のシーケンスにあっては、まず、端末からパラメータ決定装置に対してユーザまたはアプリケーションのQoSに関する要求を伝えるパラメータ決定装置独自のメッセージを送信する。
【0093】
パラメータ決定装置は、受信したメッセージに基いてQoSに関するパラメータを決定し、端末に送信する。端末は、パラメータ決定装置から受信したQoSに関するパラメータを使用して、通常のシグナリング手順に従ってネットワークとのシグナリングを行う。パラメータ決定装置から受信したQoSに関するパラメータでの通信がネットワークにより受け付けられない場合は、再度、パラメータ決定装置に対してQoSに関する要求を伝えるメッセージを送信し、パラメータ決定装置は代替のパラメータを決定する。パラメータ決定装置は、通信開始後、端末からQoSの変更要求を受けた場合も、代替のパラメータを作成して端末に送信する。
【0094】
前述したように実施の形態3によれば、実施の形態2と同様の効果に加え、端末側で既存のネットワークプロトコルを用いてネットワークとの交渉を行うことができ、既存のネットワークプロトコルを有効に活用することができるという効果を奏する。
【0095】
実施の形態4.
実施の形態4では、図1に示すアプローチ3に対応するパラメータ決定装置、すなわち、端末内に配置され、ネットワークの負荷状態を考慮してパラメータの決定を行うパラメータ決定装置を例に挙げる。まず、その構成について、図12,図13を参照して説明する。図12は、本発明の実施の形態4にかかる端末の概略構成を示す図であり、図13は、実施の形態4にかかるパラメータ決定装置の概略構成を示すブロック図である。なお、実施の形態4にかかる端末およびパラメータ決定装置は基本的に実施の形態1にかかる端末と同様の構成であるため、図2,図3と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0096】
実施の形態4にかかる端末装置は、パラメータ決定装置13に代えて、パラメータ決定装置31が設けられている。パラメータ決定装置31は、パラメータ決定装置13の構成に加え、ネットワーク15の負荷状態を入力するための負荷状態入力部71を有し、ユーザ11またはアプリケーション12からのQoSに関する要求とともにネットワーク15の負荷状態を考慮してQoSに関するパラメータを決定する。
【0097】
ネットワーク15の負荷状態に関する情報の収集方法としては、たとえば、ITU-T Recommendation X.160 Architecture for customer network management service for public data networksで規定されているCNM(Customer Network Management)技術を適用する方法がある。CNMでは、ネットワークの種々の情報を収集して加入者に提供する図示しないCNMエージェントがネットワーク内に置かれる。このCNMエージェントから端末内のパラメータ決定装置31に対して、ネットワーク15の負荷状態の情報が一定周期で送信される。
【0098】
以上の構成において、実施の形態4の動作を、図14を参照して説明する。なお、実施の形態4の動作は実施の形態1の動作と基本的に同様であるため、同一の部分については、その説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。図14は、実施の形態4にかかるQoS制御のシーケンスを示す説明図である。実施の形態4にかかるQoS制御のシーケンスにあっては、ユーザ11またはアプリケーション12からのQoSに関する要求を入力した場合、入力したQoSに関する要求、および一定周期で送信されるネットワーク15の負荷状態の情報に基いてQoSに関するパラメータを決定する。
【0099】
すなわち、ATMのABR(Available Bit Rate)サービスで行われているように、ネットワーク15の負荷状態のみにより送信するレートを決めるのではなく、ユーザ11またはアプリケーション12からのQoSに関する要求も考慮にいれる。QoSに関するパラメータを決定する際に、ネットワーク15の負荷状態を考慮するため、決定したパラメータでの通信がネットワーク15に受け付けられる確率が高くなり、通信開始までの時間が短縮される。
【0100】
また、ネットワーク15の通信状態を考慮した結果、通信のサービス品質が劣化する可能性がある場合は、QoSに関するパラメータの決定後、ユーザ11に対する問い合わせを行い、承認を受けたときは、決定したパラメータを用いてネットワークプロトコルを実行する。ユーザ11が品質を優先して、決定したパラメータの承認を行わなかったときは、ネットワークプロトコルを実行せず、「現在の時間帯は接続不可」等の表示を行う。
【0101】
前述したように実施の形態4によれば、実施の形態1と同様の効果に加え、QoSに関するパラメータを決定する際にネットワークの負荷状態を考慮するため、決定したQoSに関するパラメータでの通信がネットワークに受け付けられる確率が高くなり、通信開始までの時間が短縮されるという効果を奏する。
【0102】
実施の形態5.
実施の形態5では、図1に示すアプローチ4に対応するパラメータ決定装置、すなわち、ネットワーク機器としてまたはネットワーク機器内に配置され、ネットワークの負荷状態を考慮してパラメータの決定を行うパラメータ決定装置を例に挙げる。まず、その構成について、図15の(a),(b)を参照して説明する。図15は、本発明の実施の形態5にかかる通信システムの概略構成を示す図である。なお、実施の形態5にかかる通信システムは、基本的に実施の形態2にかかる通信システムと同様の構成であるため、図8と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0103】
実施の形態5にかかる通信システムは、図8のパラメータ決定装置22,24に代えて、ユーザまたはアプリケーションからのQoSに関する要求とともにネットワーク20の負荷状態を考慮してQoSに関するパラメータを決定するパラメータ決定装置51,53が設けられている。また、交換機またはルータ等のネットワーク機器23,25に代えて、ネットワーク20の負荷状態に関する情報を定期的にパラメータ決定装置51,53に通知する交換機またはルータ等のネットワーク機器52,54が設けられている。ネットワーク20の負荷状態に関する情報の収集方法は、実施の形態4と同様に、たとえば、CNM技術を適用することができる。なお、パラメータ決定装置51,53の構成は、実施の形態4と同様であるため、その説明を省略する。
【0104】
以上の構成において、実施の形態5の動作を、図16を参照して説明する。なお、実施の形態5の動作は実施の形態2の動作と基本的に同様であるため、同一の部分については、その説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。また、ネットワーク20としてATMを例に挙げ、通信システムの構成は、図15の(a)に示すような、パラメータ決定装置51が交換機52と別個に設けられている例を挙げる。
【0105】
図16は、実施の形態5にかかるQoS制御のシーケンスを示す説明図である。実施の形態5にかかるQoS制御のシーケンスにあっては、端末21a〜21cを介してユーザまたはアプリケーションからのQoSに関する要求を入力した場合、入力したQoSに関する要求、および一定周期で交換機52から送信されるネットワーク20の負荷状態の情報に基いてQoSに関するパラメータを決定する。
【0106】
すなわち、ATMのABRサービスで行われているように、ネットワーク20の負荷状態のみにより送信するレートを決めるのではなく、ユーザまたはアプリケーションからのQoSに関する要求も考慮にいれる。QoSに関するパラメータを決定する際にネットワーク20の負荷状態を考慮するために、決定したパラメータでの通信がネットワーク20に受け付けられる確率が高くなり、通信開始までの時間が短縮される。
【0107】
また、ネットワーク20の通信状態を考慮した結果、通信のサービス品質が劣化する可能性がある場合は、QoSに関するパラメータの決定後、端末21a〜21cを介してユーザに対する問い合わせを行い、承認を受けたときは、決定したパラメータを用いてネットワークプロトコルを実行する。ユーザが品質を優先して、決定したパラメータの承認を行わなかったときは、ネットワークプロトコルを実行せず、「現在の時間帯は接続不可」等の表示を行う。
【0108】
前述したように実施の形態5によれば、実施の形態2と同様の効果に加え、QoSに関するパラメータを決定する際にネットワークの負荷状態を考慮するため、決定したQoSに関するパラメータでの通信がネットワークに受け付けられる確率が高くなり、通信開始までの時間が短縮される、という効果を奏する。
【0109】
【発明の効果】
以上説明したとおり、この発明によれば、アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力し、入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、自動的に、ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定するため、多数の物理的なネットワークを用意する必要をなくし、システムを簡略化してコストを低減し、かつ、適切なQoSに関するパラメータを自動的に決定し、ユーザが望む通信のサービス品質を得ることができ、という効果を奏する。また、通信が開始された後、ユーザに対して通信のサービス品質についての問い合わせを行うため、ユーザの希望に添った通信を行うことができる、という効果も奏する。
【0111】
つぎの発明によれば、少なくとも一つの端末装置から、アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力し、入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、自動的に、ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定するため、多数の物理的なネットワークを用意する必要をなくし、システムを簡略化してコストを低減し、かつ、適切なQoSに関するパラメータを自動的に決定し、ユーザが望む通信のサービス品質を得ることができる、という効果を奏する。また、複数の端末装置に対して一つのパラメータ決定装置が設けられる場合は、複数の端末それぞれに対してパラメータ決定装置が設けられている場合に比べてパラメータ決定装置の管理がしやすい、という効果を奏する。また、通信が開始された後、ユーザに対して通信のサービス品質についての問い合わせを行うため、ユーザの希望に添った通信を行うことができる、という効果も奏する。
【0112】
つぎの発明によれば、決定したQoSに関するパラメータを端末装置に出力し、端末装置側で既存の通信プロトコルを用いて通信を行うことができるため、既存の通信プロトコルを有効に活用できる、という効果を奏する。
【0113】
つぎの発明によれば、ネットワークの負荷状態に関する情報を入力し、入力したネットワークの負荷状態に関する情報に基いて、QoSに関するパラメータを決定するため、決定したQoSに関するパラメータでの通信がネットワークに受け付けられる確率が高くなり、通信開始までの時間が短縮され、操作性が向上する、という効果を奏する。
【0114】
つぎの発明によれば、決定したQoSに関するパラメータでの通信がネットワークにより受け付けられたか否かを判定し、受け付けられなかったと判定した場合、自動的に代替のQoSに関するパラメータを決定するため、ネットワークに受け付けられるQoSに関するパラメータを自動的に決定することができ、操作性が向上する、という効果を奏する。
【0115】
つぎの発明によれば、QoSに関するパラメータでの通信がネットワークにより受け付けられなかった場合、代替のQoSに関するパラメータを決定することに対するユーザの承認を受け、承認を受けなかった場合は代替のQoSに関するパラメータを決定しないため、ユーザの希望に添った通信を行うことができる、という効果を奏する。
【0116】
つぎの発明によれば、決定したQoSに関するパラメータのユーザによる承認を受けるため、ユーザの希望に添った通信を行うことができる、という効果を奏する。
【0117】
つぎの発明によれば、通信が開始された後、ユーザからの通信のサービス品質の変更要求を入力し、入力した変更要求に応じたQoSに関するパラメータを決定するため、ユーザの希望に添った通信を行うことができる、という効果を奏する。
【0120】
つぎの発明によれば、アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力させて、入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、自動的に、ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定させるため、多数の物理的なネットワークを用意する必要をなくし、システムを簡略化してコストを低減し、かつ、適切なQoSに関するパラメータを自動的に決定し、ユーザが望む通信のサービス品質を得ることができる、という効果を奏する。また、通信が開始された後、ユーザに対して通信のサービス品質についての問い合わせを行わせるため、ユーザの希望に添った通信を行うことができる、という効果を奏する。
【0121】
つぎの発明によれば、少なくとも一つの端末装置から、アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力させて、入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、自動的に、ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定させるため、多数の物理的なネットワークを用意する必要をなくし、システムを簡略化してコストを低減し、かつ、適切なQoSに関するパラメータを自動的に決定し、ユーザが望む通信のサービス品質を得ることができる、という効果を奏する。また、通信が開始された後、ユーザに対して通信のサービス品質についての問い合わせを行わせるため、ユーザの希望に添った通信を行うことができる、という効果を奏する。
【0122】
つぎの発明によれば、決定したQoSに関するパラメータを端末装置に出力させて、端末装置側で既存の通信プロトコルを用いて通信を行わせることができるため、既存の通信プロトコルを有効に活用できる、という効果を奏する。
【0123】
つぎの発明によれば、ネットワークの負荷状態に関する情報を入力させて、入力したネットワークの負荷状態に関する情報に基いて、QoSに関するパラメータを決定させるため、決定したQoSに関するパラメータでの通信がネットワークに受け付けられる確率が高くなり、通信開始までの時間が短縮され、操作性が向上する、という効果を奏する。
【0124】
つぎの発明によれば、決定したQoSに関するパラメータでの通信がネットワークにより受け付けられたか否かを判定させて、受け付けられなかったと判定した場合、自動的に代替のQoSに関するパラメータを決定させるため、ネットワークに受け付けられるQoSに関するパラメータを自動的に決定することができ、操作性が向上する、という効果を奏する。
【0125】
つぎの発明によれば、QoSに関するパラメータでの通信がネットワークにより受け付けられなかった場合、代替のQoSに関するパラメータを決定することに対するユーザの承認を受け、承認を受けなかった場合は代替のQoSに関するパラメータを決定しないようにするため、ユーザの希望に添った通信を行うことができる、という効果を奏する。
【0126】
つぎの発明によれば、決定したQoSに関するパラメータのユーザによる承認を受けるようにするため、ユーザの希望に添った通信を行うことができる、という効果を奏する。
【0127】
つぎの発明によれば、通信が開始された後、ユーザからの通信のサービス品質の変更要求を入力させて、入力した変更要求に応じたQoSに関するパラメータを決定させるため、ユーザの希望に添った通信を行うことができる、という効果を奏する。
【0129】
つぎの発明によれば、前記のいずれか一つの発明による方法をコンピュータに実行させることができるため、前記の発明による効果をコンピュータにおいて奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1にかかるパラメータ決定装置の分類を示す図である。
【図2】 実施の形態1にかかる端末の概略構成を示す図である。
【図3】 図2に示したパラメータ決定装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】 実施の形態1にかかるQoS制御のシーケンスを示す説明図である。
【図5】 実施の形態1にかかる、決定したQoSに関するパラメータでの通信がネットワーク側で受け付けられなかった場合のQoS制御のシーケンスを示す説明図である。
【図6】 実施の形態1にかかるQoS制御のためのパラメータの決定方法の一例を示すフローチャートである。
【図7】 実施の形態1にかかるQoS制御のためのパラメータの決定方法の一例を示す説明図である。
【図8】 本発明の実施の形態2にかかる通信システムの概略構成を示す図である。
【図9】 実施の形態2にかかるQoS制御のシーケンスを示す説明図である。
【図10】 実施の形態2にかかるシグナリング手順で用いるメッセージフォーマットの概略構成を示す図である。
【図11】 実施の形態3にかかるQoS制御のシーケンスを示す説明図である。
【図12】 本発明の実施の形態4にかかる端末の概略構成を示す図である。
【図13】 図12に示したパラメータ決定装置の概略構成を示すブロック図である。
【図14】 実施の形態4にかかるQoS制御のシーケンスを示す説明図である。
【図15】 本発明の実施の形態5にかかる通信システムの概略構成を示す図である。
【図16】 実施の形態5にかかるQoS制御のシーケンスを示す説明図である。
【図17】 従来におけるWinSock2のアーキテクチャを示す構成図である。
【図18】 従来におけるシグナリング手順の代表的な一例を示す説明図である。
【図19】 従来における、SETUPメッセージを受信した場合の交換機での受付判定処理の流れを示す概略フローチャートである。
【図20】 従来におけるRSVPのシーケンスを示す説明図である。
【図21】 従来における通信制御装置の概要を示す構成図である。
【符号の説明】
11 ユーザ、12 アプリケーション、13,22,24,31,51,53 パラメータ決定装置、14 ミドルウェア、15,20 ネットワーク、21a,21b,21c 端末、23,25,52,54 ネットワーク機器。
Claims (17)
- QoSを保証するネットワークとの通信に用いられるパラメータ決定装置であって、
アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力する要求入力手段と、
前記要求入力手段が入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、前記ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定する決定手段と、
前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークで受け付けられて通信が開始された後、ユーザに対して通信のサービス品質についての問い合わせを行う変更要求入力手段と、
を具備することを特徴とするパラメータ決定装置。 - QoSを保証するネットワークとの通信に用いられるパラメータ決定装置であって、
少なくとも一つの端末装置から、アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力する要求入力手段と、
前記要求入力手段が入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、前記ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定する決定手段と、
前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークで受け付けられて通信が開始された後、前記通信のサービス品質に関する要求を送信した端末装置に対して通信のサービス品質についての問い合わせを行う変更要求入力手段と、
を具備することを特徴とするパラメータ決定装置。 - さらに、前記決定手段が決定したQoSに関するパラメータを前記端末装置に出力する出力手段を具備することを特徴とする請求項2に記載のパラメータ決定装置。
- さらに、ネットワークの負荷状態に関する情報を入力する負荷状態入力手段を具備し、前記決定手段は、前記負荷状態入力手段が入力したネットワークの負荷状態に関する情報に基いて、前記QoSに関するパラメータを決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のパラメータ決定装置。
- さらに、前記決定手段が決定したQoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークにより受け付けられたか否かを判定する判定手段を具備し、前記決定手段は、前記判定手段で、前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークにより受け付けられなかったと判定された場合、代替のQoSに関するパラメータを決定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のパラメータ決定装置。
- さらに、前記判定手段で、前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークにより受け付けられなかったと判定された場合、代替のQoSに関するパラメータを決定することに対するユーザの承認を受けるための承認手段を具備し、前記決定手段は、前記承認手段で承認を受けなかった場合は代替のQoSに関するパラメータを決定しないことを特徴とする請求項5に記載のパラメータ決定装置。
- さらに、前記決定手段が決定したQoSに関するパラメータのユーザによる承認を受けるための承認手段を具備することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のパラメータ決定装置。
- 前記変更要求入力手段は、通信が開始された後、ユーザからの通信のサービス品質の変更要求を入力する機能をさらに具備し、
前記決定手段は、前記変更要求入力手段が入力した変更要求に応じたQoSに関するパラメータを決定することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のパラメータ決定装置。 - QoSを保証するネットワークとの通信に用いられるパラメータ決定方法であって、
アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力する要求入力工程と、
前記要求入力工程で入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、前記ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定する決定工程と、
前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークで受け付けられて通信が開始された後、ユーザに対して通信のサービス品質についての問い合わせを行う変更要求入力工程と、
を含むことを特徴とするパラメータ決定方法。 - QoSを保証するネットワークとの通信に用いられるパラメータ決定方法であって、
少なくとも一つの端末装置から、アプリケーションおよびユーザのうち少なくとも一方からの通信のサービス品質に関する要求を入力する要求入力工程と、
前記要求入力工程で入力した通信のサービス品質に関する要求に基いて、前記ネットワークで規定されているQoSに関するパラメータを決定する決定工程と、
前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークで受け付けられて通信が開始された後、前記通信のサービス品質に関する要求を送信した端末装置に対して通信のサービス品質についての問い合わせを行う変更要求入力工程と、
を含むことを特徴とするパラメータ決定方法。 - さらに、前記決定工程で決定したQoSに関するパラメータを前記端末装置に出力する出力工程を含むことを特徴とする請求項10に記載のパラメータ決定方法。
- さらに、ネットワークの負荷状態に関する情報を入力する負荷状態入力工程を含み、前記決定工程は、前記負荷状態入力工程で入力したネットワークの負荷状態に関する情報に基いて、前記QoSに関するパラメータを決定することを特徴とする請求項9〜11のいずれか一つに記載のパラメータ決定方法。
- さらに、前記決定工程で、決定したQoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークにより受け付けられたか否かを判定する判定工程を含み、前記決定工程は、前記判定工程で前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークにより受け付けられなかったと判定された場合、代替のQoSに関するパラメータを決定することを特徴とする請求項9〜12のいずれか一つに記載のパラメータ決定方法。
- さらに、前記判定工程で、前記QoSに関するパラメータでの通信が前記ネットワークにより受け付けられなかったと判定された場合、代替のQoSに関するパラメータを決定することに対するユーザの承認を受けるための承認工程を含み、前記決定工程は、前記承認工程で承認を受けなかった場合は代替のQoSに関するパラメータを決定しないことを特徴とする請求項13に記載のパラメータ決定方法。
- さらに、前記決定工程で決定したQoSに関するパラメータのユーザによる承認を受けるための承認工程を含むことを特徴とする請求項9〜13のいずれか一つに記載のパラメータ決定方法。
- 前記変更要求入力工程は、通信が開始された後、ユーザからの通信のサービス品質の変更要求を入力する工程をさらに含み、
前記決定工程は、前記変更要求入力工程で入力した変更要求に応じたQoSに関するパラメータを決定することを特徴とする請求項9〜15のいずれか一つに記載のパラメータ決定方法。 - 前記請求項9〜16のいずれか一つに記載された方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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