JP3639556B2 - VoIPネットワークの輻輳制御システム - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、音声データをIPネットワークを用いて転送する、いわゆるVoIP(Voice over Internet Protocol)技術に関し、中継ルータ内の輻輳を原因として発生するパケット破棄(パケットロス)、揺らぎ等の音声品質劣化要因を極力する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、STM交換による音声通信から、IPネットワーク(IPNW)を用いたVoIP技術による音声通信への移行が急速に進んでいる。図22は、VoIPネットワークの一例を示す図である。図22において、VoIPネットワークは、VoIPゲートウェイ(VoIP-GW),CA(Call Agent:「ゲート・キーパー」とも呼ばれる),中継ルータにより構成される。VoIP−GWは、一般に、既存回線交換網(PSTN:Public Switched Telephone Network)とIPNWとの間に配置され、PSTN側のPCM(Pulse Code Modulation)音声データがパケット化された音声パケットをIPNW側に送出したり、IPNWからのパケットをPCM音声データに変換してPSTN側に送出したりする。音声パケットのIPレイヤの上位レイヤには、RTP/UDPが用いられ、UDP−Port番号を用いて発側ユーザ、着側ユーザが識別される。CAは、PSTNとともに発着信等の呼制御を行う。図22に示すように、IP電話がIPネットワークに直接収容されている場合には(この場合のIP電話はエッジルータを介してIPネットワークに接続される)、CAは、このIP電話に対しH.323に基づく呼制御を行う。このH.323の呼制御において、CAは、VoIP−GWに対し、相手先のVoIP−GWのIPアドレス、UDP−Port、コーデック形式(例えば、G.711,G.723,G.729)等を指示する。一方、CAは、例えば、Megaco(Media Gateway Control)を用いてVoIP−GWを制御する。中継ルータは、VoIP−GW、エッジルータが送受信する音声パケット及びその他データのIPパケットを中継(フォワーディング)する。
【0003】
ところで、音声をIPネットワークを用いて転送する際には、いかにリアルタイム性を保ち、パケットロス、揺らぎ等による音声劣化を少なくするかが重要となる。従来、IPネットワークでは、一般的に、IP−ToS(Type of Service)を用いたDiffserve(Diff-serv:Differentiated Service)、或いは帯域予約制御のためのRSVP(Resource Reservation Protocol)によるQoS(Quality of Service)制御が行われている。
【0004】
図23は、Diffserveによる優先制御を示す図である。Diffserveでは、中継ルータが、所定の優先度(例えば、“高優先”,“中優先”,“低優先”)が割り当てられた複数のキューを持ち、受信パケットをそのヘッダに設定されたToSの値を参照して優先度に応じたキューに振り分け、その後、優先度に従った読み出し制御を実施する。このとき、“高優先”に設定されたパケットは、優先的に読み出され、次ホップへ転送される。これによって、パケットの遅延が抑えられる。VoIPが適用される場合、音声パケットには、“高優先”に相当するToSが設定され、データパケットよりも優先的に転送されるような設定が施される。
【0005】
しかしながら、Diffserveは、音声パケットフローと他のデータフローとを優先度の面で差別化(例えば音声パケットは高優先、他のデータパケットは低優先)して転送する技術であり、通話に必要な音声フロー帯域を通話毎に(音声パケットフロー毎に)保証するものではない。このため、図24に示すように、高優先度に振り分けられるフローに輻輳が発生した場合は、各音声フローにおいてパケットロス(キューのオーバーフローによる音声パケットの廃棄)が発生し、互いの影響で品質劣化を及ぼす可能性があった。
【0006】
一方、RSVPは、IPNWを介したエンド―エンド間で帯域やバッファ等のリソースを確保し、QoS制御を実現する。このため、図25に示すように、エンド−エンド間でコネクションが設定され、このコネクション上を転送されるパケットを中継する全ての中継ルータにてRSVPによる帯域予約制御が実行され、フロー識別、帯域監視等が実行される。
【0007】
しかしながら、VoIPは、低帯域多フロー、呼接続・切断が頻繁なアプリケーションである。このため、RSVPでVoIPを扱うと、中継ルータが頻繁にRSVPの実行及びこれに基づく帯域監視等を実行しなければならないので、中継ルータの負担が大きくなる。また、ネットワークの規模が大きくなり、コネクション上の中継ルータが増える程、RSVPによるQoS制御が大規模化、複雑化する。このように、RSVPによるQoS制御は、スケーラビリティにおいて問題があり、キャリアネットワークのような大規模ネットワークで採用するのは現実的ではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来に比べて簡易な手法で所望の品質を持つ音声通信を提供することができるVoIPネットワークの輻輳制御システムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用する。
【0010】
すなわち、本発明は、VoIPネットワーク中の中継ルータを通過し且つパケットが所定の優先度に従って転送されるパケットフローを監視する監視手段と、新たなパケットフローの発生によって輻輳が発生する場合に、前記新たなパケットフローの発生前に確立し且つ前記所定の優先度で転送されるパケットフローのパケットの転送状態を維持するための輻輳制御を実行する輻輳制御手段と、を含むVoIPネットワークの輻輳制御システムである。
【0011】
本発明は、前記輻輳制御によって、前記新たなパケットフローの優先度が、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更される、ように構成するのが好ましい。
【0012】
また、本発明は、前記輻輳制御によって、前記新たなパケットフローが切断される、ように構成するのが好ましい。
【0013】
本発明によれば、中継ルータを通過する所定の優先度を持つ新たなパケットフローが設定される場合に、輻輳が発生するときには、その新たなパケットフローの優先度を低くしたり、切断したりするための輻輳制御が行われる。これによって、新たなパケットフローが、既に確立している所定の優先度のパケットフローに対して影響(パケットの停滞、オーバーフローによるパケット破棄等)を与えない。このため、既に確立しているパケットフローについては、良好な状態でのパケット転送が実行される。これによって、このパケットフローを転送される音声パケットを用いる通話は、所望の音声品質で提供される。
【0014】
本発明は、前記監視手段が、前記中継ルータを通過し且つ所定の優先度で転送される1以上のパケットフローの使用帯域の合計値を保持し、新たなパケットフローの発生によって、前記合計値が所定の許容値を越える場合に輻輳が発生したと判定する、ように構成するのが好ましい。
【0015】
本発明は、前記中継ルータを通過しパケットが所定の優先度で転送されるパケットフローを特定するためのフロー特定情報を記憶するフロー特定情報記憶手段と、
フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶された1以上のパケットフローの使用帯域の合計値を記憶する合計値記憶手段と、
前記所定の優先度のパケットフローによる使用帯域の許容値を記憶する許容値記憶手段とをさらに含み、
前記監視手段は、前記中継ルータがパケットを受信した場合に、このパケットの優先度を特定し、特定した優先度が前記所定の優先度である場合に、前記フロー特定情報記憶手段を参照し、このパケットのフロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶されていない場合には、このパケットのパケットフローの使用帯域を算出し、算出した帯域値を前記合計値記憶手段に記憶された合計値に加算し、この加算結果が前記許容値記憶手段に記憶された許容値を越えるか否かを判定する、ように構成するのが好ましい。
【0016】
また、本発明は、パケットが前記所定の優先度で転送されるパケットフローの全てが音声パケットフローであり、
前記監視手段は、前記中継ルータが新たに発生した音声パケットフローの音声パケットを受信した場合に、この音声パケットに含まれたRTPペイロードタイプとIPパケット長とに基づいて、この音声パケットの音声パケットフローの使用帯域を算出する、ように構成するのが好ましい。
【0017】
また、本発明は、VoIPネットワークにおける音声パケットフローの設定システムである。このシステムは、VoIPネットワークを通じた通話呼を確立するために、自身と着呼側のVoIPゲートウェイとの間に、発呼側から着呼側へ向かう第1の方向の音声パケットフローを設定する発呼側のVoIPゲートウェイと、
前記通話呼を確立するために、自身と発呼側のVoIPゲートウェイとの間に、着呼側から発呼側へ向かう第2の方向の音声パケットフローを設定する着呼側のVoIPゲートウェイと、
前記第1および第2の方向の各音声パケットフロー上を転送される音声パケットを中継する中継ルータと、を含み、
前記発呼側のVoIPゲートウェイは、前記第1および第2の方向の音声パケットフローが設定される場合に、これらの音声パケットフロー上を転送される音声パケットに設定される所定の優先度を持ち且つこれらの音声パケットフロー上を転送される試験用パケットを前記着呼側のVoIPゲートウェイへ向けて送信し、
前記中継ルータは、自身を通過し且つパケットが前記所定の優先度に従って転送されるパケットフローを監視し、前記試験用パケットが前記着呼側のVoIPゲートウェイを折り返して前記発呼側のVoIPゲートウェイに戻るまでの間にに前記試験用パケットを前記第1および第2の方向で夫々受信し、受信した試験用パケットを用いて前記第1の方向および前記第2の方向の音声パケットフローの設定によって輻輳が発生するか否かを判定し、輻輳が発生する場合には、この試験用パケットに設定された前記所定の優先度を変更して転送し、
前記発呼側のVoIPゲートウェイは、自身に戻ってきた試験用パケットに設定された優先度が変更されている場合には、前記第1の方向の音声パケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に変更する,または前記第1の方向の音声パケットフローを切断し、
前記着呼側のVoIPゲートウェイは、前記第1の方向の音声パケットフローの優先度が前記所定の優先度より低い優先度に変更される場合には前記第2の方向の音声パケットフローの優先度を前記変更後の優先度に設定し、前記第1の方向の音声パケットフローが切断される場合には前記第2の方向の音声パケットフローを切断する。
【0018】
また、本発明は、VoIPゲートウェイであり、このVoIPゲートウェイ装置は、VoIPネットワークを通じた通話呼を確立するために、自身と着呼側のVoIPゲートウェイとの間に発呼側から着呼側へ向かう所定の優先度を持つ新たな音声パケットフローを設定する設定手段と、
設定された音声パケットフロー上を転送される音声パケットを中継する中継ルータで前記新たなパケットフローの設定による輻輳が検出された場合に、前記通話呼の加入者に前記新たなパケットフローの制御内容を問い合わせる問い合わせ手段と、
前記加入者からの回答に従って前記新たな音声パケットフローに設定される優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に設定する,または前記新たな音声パケットフローを切断するための制御手段と、を含む。
【0019】
また、本発明は、VoIPゲートウェイであり、このVoIPゲートウェイ装置は、VoIPネットワークを介した通話呼を確立するために通話の発呼側から着呼側へ向かう第1の方向の音声パケットフローと着呼側から発呼側へ向かう第2の方向の音声パケットフローとが自身と着呼側のVoIPゲートウェイとの間に設定される場合に、前記第1および第2の方向の音声パケットフローに設定される優先度を持ち且つこれらの音声パケットフロー上を転送される試験用パケットを送信する送信手段と、
前記着呼側のVoIPゲートウェイを折り返して自身に戻ってきた試験用パケットを受信する受信手段と、、
受信された試験用パケットに設定された前記所定の優先度が他の優先度に変更されている場合には、前記第1の方向の音声パケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に設定,または第1の方向の音声パケットフローを切断するための制御手段とを含む。
【0020】
また、本発明は、中継ルータであり、この中継ルータは、自身を通過し且つパケットが所定の優先度に従って転送されるパケットフローを監視する監視手段と、
新たなパケットフローの発生によって輻輳が発生する場合に、前記新たなパケットフローの発生前に確立し且つ前記所定の優先度で転送されるパケットフローのパケットの転送状態を維持するための輻輳制御を実行する輻輳制御手段と、を含む。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。実施形態の構成は、例示であり、本発明は、実施形態の構成に限定されない。
【0022】
図1は、本発明が適用されるVoIPネットワークにおいて、輻輳を検出した中継ルータが輻輳した旨をCAへ通知し、通知を受けたCAがVoIP−GWを制御する第1の方法を示す図である。図2,3,4は、図1に示した第1の方法のシーケンスを示す図である。
【0023】
本発明が適用されるVoIPネットワークは、図1に示すように、複数のVoIP−GW(以下、単に“GW”と表記する)と、複数の中継ルータと、CAとを備えている。さらに、VoIPネットワークは、エッジルータを介してIP電話機を収容することもできる。図1は、GW1〜4と、中継ルータ11〜16と、CA5と、複数のIP電話機31および32を収容するエッジルータ6を例示する。
【0024】
VoIPネットワークは、音声パケットの優先制御に係る構成を除き、従来と同様の機能を持つ。即ち、加入者電話間,加入者電話−IP電話間,及びIP電話間の通話(呼:音声回線)を確立させる機能,各GWが、PSTNからのPCM音声データを音声パケットに変換してIPNWに送出したり、IPNWからの音声パケットをPCM音声データに変換してPSTNに送出したりする機能,中継ルータが音声パケットをその宛先に従ってフォワーディングする機能等は、従来と同様である。
【0025】
加入者電話網間,加入者電話−IP電話間,及びIP電話間で通話が行われる場合、VoIPネットワークには、通話の音声パケットを転送するための音声パケットフローが発生する。この音声パケットフロー上を転送される音声パケットのIPヘッダのToSフィールド(Type of Service:図11(A)参照)には、GWにおいて、最高位の優先度(“高優先(H)”)を示す値が原則として(デフォルトとして)設定され、中継ルータにおいて、この優先度に従ったDiffserveによる優先制御が行われる。これによって、音声通信のリアルタイム性が確保されるようになっている。
【0026】
さらに、本発明が適用されるVoIPネットワークでは、以下のようなQoS制御が実施される。例えば、図1に示すように、電話機21−IP電話機32間,電話機22−電話機23間,電話機26−電話機24間,IP電話機31−電話機28間において、通話が夫々行われる場合には、図2のシーケンス図に示すような通話呼を確立するための処理(呼制御及びGWの制御)が行われる。
【0027】
電話機21−IP電話機32間の通話は、電話機21−PSTN間の呼制御,PSTN−CA5間の呼制御,CA5−IP電話機32間の呼制御,及びCA5によるVoIP−GW1の制御によって確立する。このとき、VoIPネットワークでは、GW1−中継ルータ11−中継ルータ13−中継ルータ14−中継ルータ16−エッジルータ6のルートを順方向および逆方向にたどる二つの音声パケットフロー(VoIP)が発生する(図1参照)。
【0028】
また、電話機22−電話機23間の通話が確立することによって、GW1−中継ルータ11−GW2のルートを順方向および逆方向にたどる二つの音声パケットフローが発生する(図1参照)。
【0029】
また、電話機26−電話機24間の通話が確立することによって、GW3−中継ルータ15−中継ルータ14−中継ルータ13−中継ルータ12−GW2のルートを順方向および逆方向にたどる二つの音声パケットフローが発生する(図1参照)。
【0030】
さらに、IP電話機31−電話機28間の通話が確立することによって、VoIPネットワークでは、エッジルータ6−GW4のルートを順方向および逆方向にたどる二つの音声パケットフローが発生する(図1参照)。
【0031】
各中継ルータ11〜16は、所定の優先度が設定され、自身を通過する音声パケットフローによって使用される帯域の合計値を算出し保持する。所定の優先度は、例えば、最高位の優先度“高優先(H)”である。この優先度は、音声パケットフローのみに設定されるようにするのが望ましいが、音声パケットフローとデータパケットフローとの双方に設定されるようにしても良い。但し、説明を簡単にするため、以降の説明では、帯域の合計値を算出・保持する優先度(“高優先”)は、音声パケットフローのみに設定されるものとする。
【0032】
ここで、中継ルータ14に着目すると、中継ルータ14は、電話機21−IP電話機32間の通話(音声パケットフロー)に対する帯域と、電話機26−電話機24間の通話(音声パケットフロー)に対する帯域との合計値を保持する。
【0033】
その後、図3に示すように、電話機25が電話機27に対して音声通話を発呼すると、電話機25とPSTNとの間,PSTNとCA5との間,およびPSTNと電話機27との間で、電話機25と電話機27とを接続する(通話を確立する)ための呼制御が実行される。
【0034】
さらに、CA5は、各GW3,4に対し、対向側GWのIPアドレスおよびUDP−Portを指示する。これによって、GW3とGW4との間で、各中継ルータ15,14,13,12を経由する新たな音声パケットフローが発生する。この新たな音声パケットフローも、他の音声パケットフローと同様に、優先度“高優先(H)”が設定される。
【0035】
各中継ルータ12,13,14,15は、この新たな音声パケットフローによる音声パケット(GW3からの音声パケット,およびGW4からの音声パケット)を検出すると、輻輳判定を行う。輻輳判定は、“高優先(H)”のパケットフローによって使用される帯域の合計値が、各中継ルータにて予め設定されている値(輻輳判定の閾値)を越えるか否かによって行われる。
【0036】
このとき、中継ルータ14において、新たな音声パケットフローの発生により、“高優先(H)”のパケットフローによって使用される帯域の合計値が、輻輳判定の閾値を越えたとする。
【0037】
この場合、中継ルータ14は、輻輳が発生した旨をCA5へ通知する。このとき、中継ルータ14は、輻輳の原因となった新たな音声パケットフローの音声パケット(この例では、GW4からの音声パケット)のヘッダに格納されていた送信元IPアドレス(Source IP address)、宛先IPアドレス(Destination IP address)、送信元UDPポート番号(SourceUDP-Port)、宛先UDPポート番号(DestinationUDP-Port)を抽出し、輻輳通知としてCA5に与える。これにより、CA5において、輻輳の起因となった新たな音声パケットフローが特定される。
【0038】
CA5が輻輳通知を受け付けると、優先度変更シーケンス(図3参照)、または切断シーケンス(図4参照)が実行される。優先度変更シーケンスと切断シーケンスとの何れを実行するかは、予めCA5に設定されている。さらに、優先度変更シーケンスが実施される場合には、優先度変更後の優先度が予めCA5に設定される。
【0039】
図3に示すように、優先度変更シーケンスが実行される場合には、CA5は、中継ルータ14で指定された音声パケットフローに係るGW(GW3,4)に対し、当該音声パケットフローの優先度変更を指示する。この指示は、変更後の優先度を含むようにすることができる。但し、変更後の優先度をGWが予め持つようにしても良い。
【0040】
各GW3,4は、優先度変更の指示をCA5から受け取ると、ユーザ(電話機25,27)に対し、輻輳のために優先度を変更する旨の通知(輻輳メッセージ(優先度変更通知))を与える。その後、各GW3,4は、該当する音声パケットフローの優先度をCA5から指示された優先度へ、例えば“高優先(H)”から“中優先(M)”へ変更する。即ち、GW3,4で音声パケットのToSフィールドに設定される値が、“高優先”より低い優先度“中優先(M)”を指す値に変更される。
【0041】
以上のような優先度変更シーケンスによって、電話機25−電話機27間の音声通話に係る音声パケットフローの優先度は、“高優先”よりも低くなる。このため、中継ルータ14において、“高優先”に振り分けられるパケットフローの帯域が減少し、既に通話状態である高優先の音声パケットフローへの影響が回避される。
【0042】
一方、図4に示すように、切断シーケンスが実行される場合には、CA5は、中継ルータ14で指定された音声パケットフローに係るGW(GW3,4)に対し、この音声パケットフローの切断指示を与える。
【0043】
各GW3,4は、CA5から切断指示を受けとると、ユーザ(電話機25,27)に対して輻輳のため切断する旨の通知(輻輳メッセージ(切断通知))を与える。その後、各GW3,4は、当該音声パケットフローの切断処理を実行し、切断処理が完了した旨をCA5に通知する。通知を受けたCA5は、電話機25と電話機25との間の通話呼を切断するための呼制御を実行する。
【0044】
以上のような切断シーケンスによって、GW3−GW4間の音声通話に係る音声パケットフローは切断され、優先度変更と同様に、既に通話状態である高優先音声パケットフローへの影響が回避される。
【0045】
このため、VoIPネットワーク中を転送される呼接続の度にRSVPのような帯域予約プロトコルを実行することなく、また中継ルータにおいて帯域監視等の複雑な処理を用いずに、比較的簡易な方法を用いて、STM(Synchronous Transfer Mode)交換による転送と同等な音声品質に近づけることができるVoIP転送が実現される。
【0046】
ユーザへの通知(輻輳メッセージの通知方法)は、音声メッセージにより通知する方法,或いは、例えばDTMF(Dual Tone Multifrequency)等の信号を用いて通知する方法を適用することができる。
【0047】
図5は、輻輳を検出した中継ルータが輻輳した旨をVoIP−GWを経由してCAへ通知し、通知を受けたCAがVoIP−GWを制御する第2の方法を示した図であり、図6および図7は、図5に示す第2の方法のシーケンスを示す図である。
【0048】
例えば、図2に示す呼制御及びGW制御によって、図5に示すように、電話機21−IP電話機32間,電話機22−電話機23間,電話機26−電話機24間,IP電話機31−電話機28間において、通話が夫々行われている場合において、新たに電話機25と電話機27との通話呼が確立し、GW3とGW4との間で新たな音声パケットフローが発生したとする。
【0049】
このとき、例えば、中継ルータ14が、GW4またはGW3からの新たな音声パケットフローに係る音声パケットを検出し、第1の方法と同様の輻輳判定を行い、“高優先”の帯域の合計値が閾値を越えた(新たな音声パケットフローを“高優先”に追加できない)と判定したとする。
【0050】
この場合には、中継ルータ14は、輻輳判定に際して検出した音声パケット(図6,7の例ではGW4からの音声パケット)から、輻輳の原因となった音声パケットフローを特定するための情報として、送信元IPアドレス,宛先IPアドレス,送信元UDPポート番号,宛先UDPポート番号を抽出する。
【0051】
そして、中継ルータ14は、送信元/宛先IPアドレス,および送信元/宛先UDPポート番号を含む輻輳通知を、第1の方法と異なり、当該音声パケットの送信元のGW(図6,7の例ではGW4)に与える。
【0052】
GW4は、中継ルータ14からの輻輳通知を、CA5へ転送する。CA5が輻輳通知を受けとると、CA5に予め施された設定に従って、第1の方法と同様の優先度変更シーケンスと切断シーケンスとの一方が実行される。図6は、中継ルータ14による輻輳判定および優先度変更シーケンスを示し、図7は、中継ルータ14による輻輳判定および切断シーケンスを示す。
【0053】
第2の方法では、中継ルータは、輻輳を検出した場合には、その輻輳判定に用いた音声パケットの送信元IPアドレス宛に輻輳通知を送信すれば良い。即ち、第2の方法は、中継ルータが、輻輳通知の宛先として、CA5やGWのIPアドレスを予め保持することを必要としない。
【0054】
図8は、輻輳を検出した中継ルータが輻輳した旨をVoIP−GWへ通知し、通知を受けたVoIP−GWが自律で制御する第3の方法を示した図であり、図9および図10は、図8に示した第3の方法のシーケンスを示した図である。
【0055】
例えば、図2に示す呼制御及びGW制御によって、図8に示すように、電話機21−IP電話機32間,電話機22−電話機23間,電話機26−電話機24間,IP電話機31−電話機28間において、通話が夫々行われている場合において、新たに電話機25と電話機27との通話呼が確立し、GW3とGW4との間で新たな音声パケットフローが発生したとする。
【0056】
このとき、例えば、中継ルータ14が、GW3またはGW4からの新たな音声パケットフローに係る音声パケットを検出し、第1の方法と同様の輻輳判定を行い、“高優先”の帯域の合計値が閾値を越えた(新たな音声パケットフローを“高優先”に追加できない)と判定したとする。
【0057】
この場合には、中継ルータ14は、輻輳判定に際して検出した音声パケット(図9,10の例ではGW4からの音声パケット)から、輻輳の原因となった音声パケットフローを特定するための情報として、送信元IPアドレス,宛先IPアドレス,送信元UDPポート番号,宛先UDPポート番号を抽出する。
【0058】
そして、中継ルータ14は、送信元/宛先IPアドレス,および送信元/宛先UDPポート番号を含む輻輳通知を、第1および第2の方法と異なり、当該音声パケットの送信元および宛先のGW(図9,10の例ではGW3およびGW4)に与える。送信元/宛先GWのIPアドレスは、音声パケットのIPヘッダから割り出すことができる。
【0059】
各GW3,4は、輻輳通知を受け取ると、自身に施された設定に従い、自律的に、当該音声パケットフローに対する優先度変更処理または切断処理を実行する。図9に示すように、各GW3,4は、自律的に優先度を変更する場合には、ユーザ(電話機25,27)に対して輻輳のため優先度を変更する旨の通知(輻輳メッセージ)を与え、優先度変更処理を実行し、優先度を変更した旨をCA5に通知する。
【0060】
一方、図10に示すように、各GW3,4は、自律的に切断を実行する場合には、ユーザ(電話機25,27)に対して輻輳のため切断する旨の通知(輻輳メッセージ)を与え、切断処理を実行し、切断処理が完了した旨をCA5に通知する。CA5は、各GW3,4からの切断処理の完了通知を受け取ると、電話機25−電話機27間の通話呼を切断するための呼制御を行い、通話呼が切断される。
【0061】
第3の方法では、優先度を変更するか、もしくは音声通話を切断するか、更に優先度変更の場合は変更後の優先度を何にするかは、各GWに予め設定される。また、第2および第3の方法は、第1の方法に適用される輻輳メッセージの通知方法を適用することができる。なお、第1〜第3の方法におけるユーザへの輻輳メッセージ(優先度変更/切断通知)の付与は、必須の手順ではない。
【0062】
第3の方法では、中継ルータが、第2の方法と同様に、輻輳通知の宛先アドレスとして、VoIP−GWおよびCAのIPアドレスを予め保持しておく必要がない。さらに、第3の方法は、CA5による輻輳制御のためのVoIP−GW制御を必要としない。
【0063】
図11(A)は、本発明における音声パケットとしてのRTPパケットのフォーマットを示す図である。音声パケットはRTP(Real Time Protocol)を用いて転送される。RTPパケットは、図11(A)に示すように、更にUDP/IPヘッダを付加して転送される。さらに、データリンク層では、図11(B)に示すPPPフレームが用いられ、物理層では、図11(C)に示すイーサネットフレーム(Etherフレーム)が用いられる。
【0064】
図12は、上述した第1〜第3の方法の実施に際して実行される中継ルータにおける輻輳制御方法を示す図である。この輻輳制御方法は、VoIPネットワーク中の各中継ルータにおいて実行される。なお、以下の処理は、例えば、中継ルータに搭載されているプロセッサ(CPU)が所定のプログラムを実行することによって実現することができる。
【0065】
ここで、図20を用いて、中継ルータのDiffserveを実施するための構成の概要を説明する。図20に示すように、中継ルータは、複数の音声パケットフローからのパケットを受信するための複数の入力インターフェイス(入力IF)と、入力IFで受信されたパケットを送出するための複数の出力インターフェイス(出力IF)を持つ。各出力IFは、ToS判定/振分部と、優先度に応じて用意された複数のキュー(図20は、優先度“高優先”,“中優先”及び“低優先”に応じた3つのキューを例示)と、読出制御部とを含む。図20では、高優先に対する読出制御部と、中及び低優先に対する読出制御部とが例示されている。
【0066】
ToS判定/振分部は、複数の入力IFを通じて入力される各パケットのToSフィールドの値に基づいてパケット(パケットフロー)の優先度を判定し、パケットを優先度に応じたキューに振り分ける。読出制御部は、優先度に従った読出制御を行う。例えば、読出制御部は“高優先”のキューにパケットが蓄積されると、それを直ちに読み出して次ホップへ転送する。このように、読出制御部は、高優先のパケットが中及び低優先よりも常に先に送出されるように各キューからのパケットの読出制御を実行する(図23参照)。
【0067】
図12に戻って、中継ルータは、音声パケット(データリンク/物理レイヤのフレームを含む)を受信すると(S1)、パケット転送優先度を、ToS値にて判定する(S2)。即ち、中継ルータのToS判定/振分部は、入力IFで受信された音声パケットが入力されると、この音声パケットからToS値(IPヘッダのToSフィールドに格納されている)を取り出し、このToS値に対応する優先度を、ToS−優先度対応テーブル41から読み出す。読み出された優先度が、この音声パケットに対する優先度となる。なお、ToS−優先度対応テーブルは、中継ルータに搭載された記憶装置上に予め用意されている。
【0068】
読み出された優先度が“中優先(M)”である場合(S2;M)または“低優先(L)”である場合(S2;L)には、音声パケットは、これらの優先度に応じたキューに蓄積され、読出制御部により優先度に応じた読み出しタイミングでキューから読み出され、次ホップに転送される(図20参照)。これに対し、優先度が“高優先(H)”である場合には、帯域値を算出すべきパケットフロー(“高優先使用フロー”)であるものとして、処理がステップS3に進む。
【0069】
ステップS3では、中継ルータは、当該音声パケットが転送される音声パケットフローが高優先使用フローとして登録済みか否かを判定する。具体的には、中継ルータは、音声パケットから、送信元IPアドレス(S−IP),宛先IPアドレス(D−IP),送信元UDPポート番号(S−Port),および宛先UDPポート番号(D−Port)を抽出する。これらの情報は、パケットフローを特定するためのフロー特定情報として機能する。
【0070】
続いて、中継ルータは、獲得されたフロー特定情報が中継ルータ内の記憶装置上に設けられたフロー特定情報の登録テーブル42に格納されているか否かを判定する。
【0071】
ここに、登録テーブル42は、現時点でVoIPネットワークにて発生しており、且つこの中継ルータを通過する“高優先(H)”のパケットフロー(この例では、音声パケットフロー)のフロー特定情報を登録しておくテーブル(記憶領域)である。登録テーブル42は、例えば、CAM(Content Addressabl Memory)を用いて構成することができ、このようにすれば、フロー特定情報の参照の高速化を図ることができる。登録テーブル42は、本発明のフロー特定情報記憶手段に相当する。
【0072】
音声パケットから獲得されたフロー特定情報が登録テーブル42に既に格納されている場合(S3;YES)には、音声パケットは、優先度“高優先(H)”に応じたキューに蓄積され、この優先度に応じた読み出しタイミングでキューから読み出され、次ホップに転送される(図20参照)。
【0073】
音声パケットから獲得されたフロー特定情報が登録領域42に格納されていない場合(S3;NO)には、中継ルータは、この音声パケットの音声パケットフローが新たに発生したものと認識し、この音声パケットフローの使用帯域を算出する。
【0074】
即ち、中継ルータは、ステップS4において、音声パケットのRTPヘッダ内PT(Payload Type:ペイロード・タイプ)フィールドから音声データレート(r0)を導き出す(音声データの帯域を識別する)。例えば、ペイロード・タイプの値が“0”(PT=0)であれば、PCM音声データのコーデック種別はG.711であり、音声データ帯域は64kbit/sである。
【0075】
次に、中継ルータは、当該音声パケットフローの使用帯域r[bit/s]を、下記式を用いて算出する(S5)。
〈式〉使用帯域r=r0*(LIP+LH0)/(LIP−LH1)
但し、上記式において、LIP[Byte]は、音声パケットのIPヘッダ内のTotal Length(IPパケット長)の値である。また、LH0[Byte]は、データリンク層および物理層フレームの各ヘッダ長+各トレイラ長の和である。また、LH1[Byte]は、RTP/UDP/IPヘッダ長の和である。
【0076】
さらに、上記式における“(LIP+LH0)”は、データリンク層/物理層のヘッダおよびトレイラを含めたフレーム長を指す。また、“(LIP−LH1)”は、音声パケット(IPパケット)からRTP/UDP/IPヘッダ長を差し引いた音声データ長を指す。
【0077】
例えば、音声パケットが
PT=0(64kbit/s)
LIP=200Byte
LH0=10(データリンク層がPPPフレームの場合)
LH1=40(IPがIPv4の場合)
であった場合は、
r=64*(200+10)/(200−40)=84[kbit/s]
となる。
【0078】
中継ルータは、新たな音声パケットフローの使用帯域rを算出すると、帯域値保持テーブル43から現状使用帯域の値“R”と、最大許容帯域の値“Rmax”を読み出し、使用帯域rと現状使用帯域Rとの和(R+r)が最大許容帯域Rmaxを越えているか否かを判定する(S6)。
【0079】
帯域値保持テーブル43は、中継ルータに搭載された記憶装置上に作成されており、既に発生している“高優先”の音声パケットフローの使用帯域の合計値としての現状使用帯域Rの値と、“高優先”の使用帯域の最大許容値ととしての最大許容帯域Rmaxとを記憶している。Rmaxの値は、“高優先(H)”の音声パケットがSTMによる音声通信と同等の品質が得られるような状態で転送されるように定められる。帯域値保持テーブルは、本発明の合計値記憶手段及び許容値記憶手段に相当する。
【0080】
中継ルータは、帯域合計値(R+r)が最大許容帯域Rmaxを越えていないと判定した場合(S6;NO)には、帯域合計値(R+r)を新たな現状使用帯域Rとして帯域値保持テーブル43に格納する(現状使用帯域Rの値を上書きする)(S7)。
【0081】
続いて、中継ルータは、この音声パケットフローのフロー特定情報を登録テーブル42に登録する(S8)。その後、当該音声パケットフローの音声パケットは、“高優先(H)”のキューに振り分けられ、“高優先(H)”に従った読み出しタイミングで読み出され、次ホップに転送される。
【0082】
一方、中継ルータは、ステップS6において、帯域合計値(R+r)が最大許容帯域Rmaxを越えていると判定した場合(S6;NO)には、輻輳通知を所定の宛先へ送信する(S10)。
【0083】
その後、中継ルータは、当該音声パケットフローの音声パケットの優先度を変更するか、廃棄する(S11)。例えば、優先度変更シーケンスが実施される場合には、中継ルータは、音声パケットのToSフィールドの値を、音声パケットが“中優先”または“低優先”に振り分けられるように変更し、対応するキューに挿入する。一方、例えば、切断シーケンスが実施される場合には、中継ルータはその音声パケットを廃棄する。但し、中継ルータによる優先度変更とともに、切断シーケンスが実施されるようにしても良く、また、中継ルータによるパケット廃棄とともに優先度変更シーケンスが実施されるようにしても良い。
【0084】
ステップS11の処理は、優先度変更または切断シーケンスの実施によって音声パケットフローに対する設定を変更するまでの間に中継ルータが受信する当該音声パケットフローの音声パケットに対して実行される。
【0085】
ここで、第1の方法が適用される場合には、中継ルータは、自身に予め設定されているCA5のアドレスを取得し、このアドレスを宛先とする輻輳通知を送信する。これに対し、第2の方法が適用される場合には、中継ルータは、音声パケットの送信元IPアドレス(音声パケットの送信元のGWのIPアドレス)を取り出し、このアドレスを宛先とする輻輳通知を送信する。これに対し、第3の方法が適用される場合には、中継ルータは、音声パケットの送信元/宛先IPアドレス(音声パケットの送信元および宛先GWのIPアドレス)を取り出し、これらのアドレスを宛先とする輻輳通知を送信する。
【0086】
これによって、適用される方法(第1〜第3の方法の何れか)に従った優先度変更シーケンスまたは切断シーケンスが実行される。
【0087】
その後、切断シーケンスが実行された場合には、中継ルータは、当該音声パケットフローの音声パケットを受信しなくなる。一方、優先度変更シーケンスが実行された場合には、当該音声パケットフローの音声パケットの優先度は、“中優先(M)”または“低優先(L)”となる。従って、この音声パケットは、ステップS2の判断に従い、その優先度に従って転送される。
【0088】
以上説明したように、中継ルータは、ステップS1〜S9の処理を実行することによって、本発明による監視手段を持つ装置として機能する。また、中継ルータは、少なくともステップS10の処理を実行することによって、本発明による輻輳制御手段を持つ装置として機能する。
【0089】
中継ルータがステップS1〜S11の処理を実行することで、RSVPのような帯域予約制御を実行せずに、中継ルータが自律で音声パケットフローの使用帯域を知ることができる。また、中継ルータが全ての“高優先”の音声パケットフローの合計帯域を監視することができるので、例えば、各フロー毎の使用帯域を監視する方法であるLeaky Bucketアルゴリズムを用いた方法のような複雑な帯域監視制御を実行しなくて済む。このようにして、輻輳制御(QoS制御)における中継ルータの負担が軽減されている。
【0090】
そして、“高優先”の音声パケットフローの発生によって高優先音声パケットフローの使用帯域が所定値(Rmax)を越えた場合には、その音声パケットフローの優先度変更または切断が、第1〜第3の方法の何れかによって、実施される。
【0091】
これによって、“高優先”のキューにて音声パケットが停滞したり(音声パケットの遅延が発生したり)、キューから音声パケットがオーバーフローしてパケットが紛失したりすることが防止される。このため、既に発生している高優先の音声パケットフローに対する影響が発生しない。
【0092】
従って、既に登録されている高優先の音声パケットフローが良好に次ホップへ転送される状態を維持することができ、新たな音声パケットフローが発生する前に確立していた通話呼の品質(QoS)を良好な状態で維持することができる。
【0093】
図13は、パケット転送優先度変更または切断した場合に、各中継ルータにおける高優先音声パケットフロ−の登録を削除する方法を示した図である。図13の例は、電話機25と電話機27との間で通話呼が確立し、中継ルータ14は、GW3からGW4への音声パケットフローを、“高優先”で登録したが、GW4からGW3への音声パケットフローについては輻輳を検出した場合の例を示す。
【0094】
第1〜第3の方法の何れかによって、パケット転送の優先度変更、または切断を実施した各GW3および4は、対向側のGW(GW3に対するGW4,GW4に対するGW3)に対し、パケット転送優先度変更または切断の完了を通知するためのパケット(通知パケット)を送信する。
【0095】
中継ルータ24は、GW3からGW4への通知パケットを検出すると、この通知パケットに対応する高優先音声パケットフローを高優先音声パケット登録(登録テーブル42)から削除し、削除対象の高優先音声パケットフローにて使用していた帯域分を、帯域値保持テーブル43にて保持していた現状使用帯域Rの値から除く(現状使用帯域Rから減じる)。
【0096】
GW4からGW3への音声パケットフローに関しては、中継ルータ14が輻輳を検出した時点で、“高優先”に登録されず、これより低い優先度(例えば、“低優先”)に変更される(優先度変更シーケンスが実施される場合)。このため、各中継ルータ14,13および12は、当該音声パケットフローを“高優先”として登録しない。
【0097】
ところが、その後の優先度変更シーケンス(輻輳制御)でGW4が優先度を変更するまでの間に、他の音声パケットフローが切断され、中継ルータ24にて帯域が空いた場合には、当該音声パケットフローが“高優先”として登録される可能性がある。
【0098】
したがって、各中継ルータ14,13および12は、GW4からGW3への通知パケットを受信した場合に、この通知パケットに対応する音声パケットフローが“高優先”として登録テーブル42に登録されているときには、この音声パケットフローの登録を削除し、この音声パケットフローの帯域を現状合計帯域Rから減じる。
【0099】
これによって、輻輳が検出されたGW4からGW3への音声パケットフローと、逆方向であるGW3からGW4への音声パケットフローの、双方の音声パケットフローにかかわる各中継ルータ内の高優先音声パケット用の帯域を開放することができる。
【0100】
図14(A)および(B)は、中継ルータが優先度変更および切断を自律で判定する方法を示した図である。この方法は、図13に示した方法(中継ルータがGWからの通知パケットに従って登録削除および現状使用帯域を変更する方法)の変形例として説明される。
【0101】
図14(A)に示すように、中継ルータは、“高優先”の音声パケットフローを登録する場所として、登録テーブル42の代わりに、登録テーブル42Aを持つ。 登録テーブル42Aは、音声パケットフロー毎に、“高優先”の音声パケットフローのフロー特定情報とともに、この音声パケットフローにかかわる音声パケットが中継ルータにて継続して受信されていることを示すフラグを保持する。登録テーブル42Aは、本発明のフロー特定情報記憶手段に相当する。
【0102】
中継ルータは、受信したパケットが高優先音声パケットフローとして登録済みであった場合(図14(A)、S3;YES)、および帯域に空きがあったため高優先音声パケットとして登録する場合(図14(A)、S8)に、この“高優先”音声パケットフローに対応する存続中フラグをオンに設定する(S8A)。
【0103】
一方、中継ルータは、一定の周期で、以下の処理(ステップS12〜S15)を実行する。即ち、中継ルータは、周期的に登録テーブル42Aの存続中フラグを確認し(S12)、その状態がオンであった場合(S12;ON)には、その状態をオフに設定する。
【0104】
中継ルータは、上記処理(S12およびS13のループ処理)を登録テーブル42Aに登録された高優先音声パケットフローの全てに対して実施する。このループ処理は、各高優先音声パケットフローについて、パケット受信間隔(例えば20ms(ミリ秒))より大きい間隔をもつ周期(例えば1s(秒))で実行される。
【0105】
ステップS12において、チェック対象の存続中フラグの状態がオフであった場合(S12;OFF)には、中継ルータは、該高優先音声パケットフローを高優先音声パケット登録(登録テーブル42A)から削除し(S14)、この高優先音声パケットフローの使用帯域分を、帯域保持テーブル43の現状使用帯域Rの値から減じる(S15)。図14(B)は、或る音声パケットフローに対する存続中フラグの状態例を示す図である。
【0106】
これによって、中継ルータは、GWからのパケット転送優先度変更または切断の完了を示す通知(通知パケット)が無くても、存続中フラグがオフの音声パケットフローを検出することで、この音声パケットフローに対する優先度変更シーケンスまたは切断シーケンスが実施されたことを知ることができる。そして、中継ルータは、上記判断に基づき、自律的に音声パケットフローの登録削除および現状使用帯域Rの変更を実行することができる。
【0107】
図15は、発側(発呼側)加入者の選択に従った優先度変更シーケンスを示す図であり、図16は、発側(発呼側)加入者の選択に従った切断シーケンスを示す図である。図15および図16に示す方法は、発呼側の加入者が優先制御を実施する第4の方法に相当する。
【0108】
図15および図16において、中継ルータ14が輻輳を検出するまでの過程は、図2及び図3と同じであるので説明を省略する。図15および図16において、発呼側のGW(図に示す例ではGW3)は、中継ルータ(例えば中継ルータ14)にて、“高優先”の音声パケットフローの使用帯域がRmaxを越えた場合(輻輳が検出された場合)には、この中継ルータ14から直接またはCA5を経由して、輻輳通知を受け取る。この輻輳通知は、優先度変更または切断の対象となる音声パケットフローのフロー特定情報を含んでいる。
【0109】
発呼側のGW(GW3)が、輻輳通知を受け取ると、パケット転送優先度変更または切断を実行する前に、発呼側の加入者(図に示す例では電話機25のユーザ)に対して輻輳中である旨(輻輳メッセージ)を通知し、優先度変更または切断の実行を問い合わせる。
【0110】
発呼側の加入者は、輻輳メッセージを受けとった場合には、優先度を変更するか、もしくは音声通話を切断するか、さらに優先度変更の場合は変更後の優先度を何にするかを選択することができる。そして、加入者の選択による回答が、発呼側のGW(GW3)に与えられる。
【0111】
発呼側のGW(GW3)は、加入者からの回答(選択結果)に従って、優先度変更シーケンス(図15)または、切断シーケンス(図16)を実行する。図15は、優先度シーケンスにおける二つの方法を示している。一つ目の方法では、GW3が優先度変更通知を音声パケットフロー上の各中継ルータを経由して着呼側のGW(GW4)に与える。二つ目の方法では、GW3が優先度変更通知をCA5に与え、CA5が着呼側のGW(GW4)に優先度変更通知に基づく優先度変更指示を与える。優先度変更通知/指示は、加入者によって選択された変更後の優先度(例えば、“低優先(L)”)を含んでいる。発呼/着呼側のGWは、音声パケットのToSフィールドに書き込む値を、変更後の優先度に対応する値に変更する。
【0112】
図16は、切断シーケンスにおける二つの方法を示している。一つ目の方法では、GW3が切断通知を音声パケットフロー上の各中継ルータを経由して着呼側のGW(GW4)に与える。二つ目の方法では、GW3が切断通知をCA5に与え、CA5が着呼側のGW(GW4)に切断通知に基づく切断指示を与える。発呼/着呼側のGWは、切断対象の音声パケットフローの切断処理を実行し、切断処理が終了すると、その旨をCA5に与える。CA5は、電話機25と電話機27との通話呼を切断するための呼制御を実行する。
【0113】
第4の方法によれば、発呼側の加入者が、輻輳発生時の通話を優先度を落として継続するか、もしくは切断するかを選択することができる。なお、図15及び図16に示す発呼側のGW3は、本発明による設定手段,問い合わせ手段及び制御手段を含むVoIPゲートウェイ装置として機能する。
【0114】
図17および図18は、CAまたはVoIP−GWにおける輻輳判定方法を示した図である。図17は、CAまたはVoIP−GWによる第1の輻輳判定方法を示す。図18は、CAまたはVoIP−GWによる第2の輻輳判定方法を示す。
【0115】
第1の輻輳判定方法では、VoIP−GWを制御するCA5,またはVoIP−GWは、中継ルータからの輻輳通知を所定回数(1回以上)受信したことを条件に、パケット転送優先度を変更もしくは切断するためにVoIP−GWを制御する。
【0116】
図17に示す例では、CA5または電話機25と電話機27との通話呼について、中継ルータ24がGW4からGW3への音声パケットフローについての輻輳を検出し、これについての輻輳通知を、音声パケットを受信する毎に送信している。なお、図17の例では、中継ルータ24は、輻輳の検出に伴い、音声パケットの優先度変更を実施している。
【0117】
中継ルータ24から送信される輻輳通知は、予め定められた宛先、即ち、CA5またはGW3へ伝達される。CA5またはGW4は、或る音声パケットフローに対する輻輳通知の受信回数が所定回数以上となった場合に、GW4の制御によって、優先度変更または切断シーケンスを実施する。ここで、GWの制御主体がCA5である場合には、第1の方法による優先度変更または切断シーケンスが実施される。一方、GWの制御主体がGWである場合には、第2または第3の方法による優先度変更または切断シーケンスが実施される。
【0118】
このように、優先度変更または切断シーケンスは、音声パケットフローに係るGWの制御主体(CAまたはGW自身)が、輻輳通知を所定回数受信したことをトリガ(契機)として実施されるようにすることができる。
【0119】
これによれば、CAおよびVoIP−GW(GWの制御主体)による輻輳通知の受信回数を2以上に設定することによって、制御主体における輻輳判定の感度を調整することができる。即ち、新たな音声パケットフローの第1番目のパケットでの判定ではなく、ある一定期間、中継ルータにおける高優先帯域の確保を試みることができる。
【0120】
第2の輻輳判定方法では、VoIP−GWを制御するCAおよび自身を制御するVoIP−GWは、中継ルータから、発呼側から着呼側への音声パケットフローが輻輳により高優先転送ができない旨の通知と、着呼側から発呼側への音声パケットフローが輻輳により高優先転送ができない旨の通知の双方の通知を受信したことを条件に、パケット転送優先度を変更もしくは切断するためにVoIP−GWを制御する。
【0121】
図18に示す例では、電話機25と電話機27との通話呼について、中継ルータ14が、GW3(発呼側のGW)からの音声パケットに基づく輻輳通知を、その宛先(GWの制御主体)に対応するCA5またはGW3に与え、GW4(着呼側のGW)からの音声パケットに基づく輻輳通知をCA5またはGW3に与える。
【0122】
そして、CA5またはGW3は、発呼側と着呼側の双方の音声パケットに基づく輻輳通知を受け取った場合に、図17の例と同様に、所定の設定に従って、優先度変更シーケンスと切断シーケンスとの一方を実施する。
【0123】
第2の輻輳判定方法によれば、新たに発生した音声パケットフローの一方(例えば、発呼側から着呼側への音声パケットフロー)が、中継ルータにおいて高優先帯域を確保でき、他方の音声パケットフロー(例えば、着呼側から発呼側への音声パケットフロー)が高優先帯域を確保できなかった場合に、中継ルータは、他方の音声パケットフロー(着呼側から発呼側への音声パケットフロー)について輻輳を検出するまでの間、この音声パケットフローに対する高優先帯域の確保を試み続けることができる。例えば、他の音声パケットフローが切断された場合には、他方の音声パケットフローの高優先帯域を確保することができる。従って、優先度を変更したり切断したりする必要がなくなる。
【0124】
図19(A),(B),(C)は、呼接続直前に試験パケットを用いて輻輳判定する方法を示した図である。発呼側VoIP−GW(図19の例ではGW3)は、呼接続直前に、これから接続する高優先音声パケットフローと同一の送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信元UDPポート、送信先UDPポートによる試験用パケットを生成し、優先度“高優先(H)”で送信する(図19(A),(B),(C)参照)。
【0125】
音声パケットフローにて音声パケットを中継する各中継ルータ(図19の例では各中継ルータ12,13,14および15)は、試験用パケットを受信した時に、輻輳を検出した場合には、この試験用パケットの優先度を変更して転送する(図19(B)参照)。変更後の優先度は、最初の優先度よりも低いもの(例えば“低優先(L)”)が設定される。
【0126】
着呼側VoIP−GW(図19の例ではGW4)は、試験用パケットを受信すると、発呼側VoIP−GWに対して折り返す。これによって、試験用パケットは、逆方向(着呼側→発呼側)の音声パケットフローの試験用パケットとなる。
【0127】
逆側の音声パケットフローにて音声パケットを中継する各中継ルータ(図19の例では各中継ルータ12,13,14および15)は、試験用パケットを受信した時に、輻輳を検出した場合には、この試験用パケットの優先度を変更して転送する(図19(C)参照)。変更後の優先度は、最初の優先度よりも低いもの(例えば“低優先(L)”)が設定される。
【0128】
折り返された試験用パケットを受信した発呼側VoIP−GWは、受信した試験用パケットの優先度(ToS値)が"高優先(H)"であった場合はその後の音声パケットフローの優先度を"高優先(H)"に設定する。これに対し、GWは、折り返された試験用パケットの優先度(ToS値)が"低優先(L)"であった場合には、その後の音声パケットフローの優先度を"低優先(L)"に設定する(変更後の優先度に変更する),あるいは、通話呼の切断の旨を着呼側VoIP−GWへ通知する。
【0129】
このとき、発呼側VoIP−GWにおけるパケット転送優先度変更または切断の判断は、予めVoIP−GWに設定しておく方法と、図16に示す発側加入者の選択に従う方法との何れをも適用することができる。
【0130】
着呼側VoIP−GWは、発呼側VoIP−GWからの通知内容に従って、パケット転送優先度を変更したり、切断したりする。
【0131】
これにより、新たな通話呼の接続前に、この通話呼にかかわる音声パケットフローのパケット転送優先度を確定することができる。また、所望の優先度が得られない場合には、切断することもできる。図19に示した発呼側のGW3は、本発明による送信手段,受信手段及び制御手段を含むVoIPゲートウェイ装置として機能する。
【0132】
上記動作において、各中継ルータは、試験用パケットに対し、新たな高優先音声パケットフローの第1番目のパケットと同じ動作を行えば、試験用パケットとしての特別な動作を必要としない。
【0133】
以上説明したように、本発明によれば、従来に比べて簡易な方法を用いて、各中継ルータが自律分散的に高優先音声パケットフローの帯域を管理・確保する。そして、所定の帯域を越えた音声パケットフローが下位の優先度へ変更されたり、切断されたりする。これによって、各中継ルータ内の高優先音声パケットフロー用キューのオーバフローが防止される(図20参照)。
【0134】
図20は、高優先の音声パケットフローHa〜Heが既に確立している場合において、高優先の音声パケットフローHf〜Hjが夫々発生し、Hf〜Hjを高優先で転送すると輻輳が発生する場合において、Hf〜Hiの優先度が高優先から中または低優先に変更され、Hjが切断された例を示している。
【0135】
従って、既に確立している通話呼の音声パケットフロー(図20のHa〜He)に遅延やパケットロスが発生しない。これによって、これらの音声パケットフローの通話呼についての、IPネットワーク(VoIPネットワーク)における音声品質劣化要因が排除される。
【0136】
すなわち、既に接続されている音声通話を高品質状態に保ち、後から接続した音声通話により中継ルータが輻輳状態になったとしても、優先度変更もしくは切断により、その輻輳を発生させた通話が既接続音声通話の高品質状態に影響を及ぼさない。このようなSTM交換網における輻輳制御方法と同様の概念をVoIP転送に取り入れることができる。
【0137】
この方法を用いるIPネットワークは、音声通話において、従来方法であるSTM交換を用いた帯域保証通信と同等の高品質通信と、更に選択に応じて、ベストエフォート通信との双方を提供可能である(図21参照)。
【0138】
〔その他〕
本発明は、以下のように特定することができる。
(付記1)VoIPネットワーク中の中継ルータを通過し且つパケットが所定の優先度に従って転送されるパケットフローを監視する監視手段と、新たなパケットフローの発生によって輻輳が発生する場合に、前記新たなパケットフローの発生前に確立し且つ前記所定の優先度で転送されるパケットフローのパケットの転送状態を維持するための輻輳制御を実行する輻輳制御手段と、を含むVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記2)前記輻輳制御によって、前記新たなパケットフローの優先度が、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更される、付記1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記3)前記輻輳制御によって、前記新たなパケットフローが切断される、付記1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記4)前記輻輳制御手段は、輻輳通知をVoIPゲートウェイの制御装置に与え、前記制御装置は、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更させる、付記1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記5)前記輻輳制御手段は、輻輳通知をVoIPゲートウェイの制御装置に与え、前記制御装置は、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローを切断させる、付記1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記6)前記輻輳制御手段は、輻輳通知を前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイに与え、前記VoIPゲートウェイは、前記輻輳通知を受け取った場合に、この輻輳通知を自身の制御装置に与え、前記制御装置は、前記VoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更させる、付記1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記7)前記輻輳制御手段は、輻輳通知を前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイに与え、前記VoIPゲートウェイは、前記輻輳通知を受け取った場合に、この輻輳通知を自身の制御装置に与え、前記制御装置は、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記VoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローを切断させる、付記1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記8)前記輻輳制御手段は、輻輳通知を前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイに与え、前記VoIPゲートウェイは、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更する、付記1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記9)前記輻輳制御手段は、輻輳通知を前記新たな音声パケットフローに係るVoIPゲートウェイに与え、前記VoIPゲートウェイは、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記新たな音声パケットフローを切断する、付記1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記10)前記監視手段は、前記中継ルータを通過し且つ所定の優先度で転送される1以上のパケットフローの使用帯域の合計値を保持し、新たなパケットフローの発生によって、前記合計値が所定の許容値を越える場合に輻輳が発生したと判定する、付記1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記11)前記中継ルータを通過しパケットが所定の優先度で転送されるパケットフローを特定するためのフロー特定情報を記憶するフロー特定情報記憶手段と、フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶された1以上のパケットフローの使用帯域の合計値を記憶する合計値記憶手段と、前記所定の優先度のパケットフローによる使用帯域の許容値を記憶する許容値記憶手段とをさらに含み、前記監視手段は、前記中継ルータがパケットを受信した場合に、このパケットの優先度を特定し、特定した優先度が前記所定の優先度である場合に、前記フロー特定情報記憶手段を参照し、このパケットのフロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶されていない場合には、このパケットのパケットフローの使用帯域を算出し、算出した帯域値を前記合計値記憶手段に記憶された合計値に加算し、この加算結果が前記許容値記憶手段に記憶された許容値を越えるか否かを判定する、付記10記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記12)前記監視手段は、前記加算結果が前記許容値記憶手段に記憶された許容値を越えないと判定した場合には、前記パケットのフロー特定情報を前記フロー特定情報記憶手段に登録し、前記加算結果を新たな合計値として前記合計値記憶手段に記憶する、付記11記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記13)パケットが前記所定の優先度で転送されるパケットフローの全てが音声パケットフローであり、前記監視手段は、前記中継ルータが新たに発生した音声パケットフローの音声パケットを受信した場合に、この音声パケットに含まれたRTPペイロードタイプとIPパケット長とに基づいて、この音声パケットの音声パケットフローの使用帯域を算出する、付記10記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記14)前記監視手段は、フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶されたパケットフローの優先度変更または切断が実施された場合に、このパケットフローのフロー特定情報を前記フロー特定情報記憶手段から削除するとともに、このパケットフローの使用帯域の値を前記合計値記憶手段に記憶されている合計値から減じる、付記11記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記15)前記監視手段は、フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶された各パケットフローについて、前記中継ルータが所定期間内にパケットを受信したか否かを確認し、前記所定期間内にパケットを受信していないパケットフローのフロー特定情報を、前記フロー特定情報記憶手段から削除するとともに、このパケットフローの使用帯域の値を前記合計値記憶手段に記憶されている合計値から減じる、付記11記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記16)前記輻輳が発生した場合に、輻輳通知が前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイに与えられ、前記VoIPゲートウェイは、前記新たなパケットフローを用いて通話を行う加入者に問い合わせを行い、前記加入者からの回答に基づいて、前記新たなパケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に設定,または前記新たなパケットフローを切断する、付記1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記17)前記輻輳通知が、前記新たなパケットフローを用いた通話の発呼側のVoIPゲートウェイに与えられ、前記発呼側のVoIPゲートウェイは、前記加入者からの回答に基づいて前記新たな音声パケットフローの優先度を変更または切断した場合に、直接にまたはVoIPゲートウェイの制御装置を介して、自身の制御内容を前記通話の着呼側のVoIPゲートウェイに伝え、
前記着呼側のVoIPゲートウェイは、前記発呼側のVoIPゲートウェイの制御内容に基づいて、前記通話に対応する前記新たなパケットフローと逆側の新たなパケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に設定,または切断する、付記16記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記18)前記制御装置は、所定回数、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更させる、付記4記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記19)前記制御装置は、所定回数、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローを切断させる、付記5記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記20)前記VoIPゲートウェイは、所定回数、前記輻輳通知を受け取った場合に、この輻輳通知を自身の制御装置に与え、前記制御装置は、前記VoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更させる、付記6記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記21)前記VoIPゲートウェイは、所定回数、前記輻輳通知を受け取った場合に、この輻輳通知を自身の制御装置に与え、前記制御装置は、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記VoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローを切断させる、付記7記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記22)前記VoIPゲートウェイは、所定回数、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更する、付記8記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記23)前記VoIPゲートウェイは、所定回数、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記新たな音声パケットフローを切断する、付記9記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記24)前記制御装置は、新たな通話に係る発呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知と、着呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知とを受け取った場合に、前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更させる、付記4記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記25)前記制御装置は、新たな通話に係る発呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知と、着呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知とを受け取った場合に、前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローを切断させる、付記5記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記26)前記VoIPゲートウェイは、新たな通話に係る発呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知と、着呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知とを受け取った場合に、この輻輳通知を自身の制御装置に与え、前記制御装置は、前記VoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更させる、付記6記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記27)前記VoIPゲートウェイは、新たな通話に係る発呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知と、着呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知とを受け取った場合に、この輻輳通知を自身の制御装置に与え、前記制御装置は、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記VoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローを切断させる、付記7記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記28)前記VoIPゲートウェイは、新たな通話に係る発呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知と、着呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知とを受け取った場合に、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更する、付記8記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記29)前記VoIPゲートウェイは、新たな通話に係る発呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知と、着呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知とを受け取った場合に、前記新たな音声パケットフローを切断する、付記9記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。
(付記30)VoIPネットワークを通じた通話呼を確立するために、自身と着呼側のVoIPゲートウェイとの間に、発呼側から着呼側へ向かう第1の方向の音声パケットフローを設定する発呼側のVoIPゲートウェイと、前記通話呼を確立するために、自身と発呼側のVoIPゲートウェイとの間に、着呼側から発呼側へ向かう第2の方向の音声パケットフローを設定する着呼側のVoIPゲートウェイと、前記第1および第2の方向の各音声パケットフロー上を転送される音声パケットを中継する中継ルータと、を含み、前記発呼側のVoIPゲートウェイは、前記第1および第2の方向の音声パケットフローが設定される場合に、これらの音声パケットフロー上を転送される音声パケットに設定される所定の優先度を持ち且つこれらの音声パケットフロー上を転送される試験用パケットを前記着呼側のVoIPゲートウェイへ向けて送信し、前記中継ルータは、自身を通過し且つパケットが前記所定の優先度に従って転送されるパケットフローを監視し、前記試験用パケットが前記着呼側のVoIPゲートウェイを折り返して前記発呼側のVoIPゲートウェイに戻るまでの間にに前記試験用パケットを前記第1および第2の方向で夫々受信し、受信した試験用パケットを用いて前記第1の方向および前記第2の方向の音声パケットフローの設定によって輻輳が発生するか否かを判定し、輻輳が発生する場合には、この試験用パケットに設定された前記所定の優先度を変更して転送し、前記発呼側のVoIPゲートウェイは、自身に戻ってきた試験用パケットに設定された優先度が変更されている場合には、前記第1の方向の音声パケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に変更する,または前記第1の方向の音声パケットフローを切断し、前記着呼側のVoIPゲートウェイは、前記第1の方向の音声パケットフローの優先度が前記所定の優先度より低い優先度に変更される場合には、前記第2の方向の音声パケットフローの優先度を、前記変更後の優先度に設定し、前記第1の方向の音声パケットフローが切断される場合には、前記第2の方向の音声パケットフローを切断する、VoIPネットワークの音声パケットフローの設定システム。
(付記31)VoIPネットワークを通じた通話呼を確立するために、自身と着呼側のVoIPゲートウェイとの間に発呼側から着呼側へ向かう所定の優先度を持つ新たな音声パケットフローを設定する設定手段と、この音声パケットフロー上を転送される音声パケットを中継する中継ルータで前記新たなパケットフローの設定による輻輳が検出された場合に、前記通話呼の加入者に前記新たなパケットフローの制御内容を問い合わせる問い合わせ手段と、前記加入者からの回答に従って前記新たな音声パケットフローに設定される優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に設定する,または前記新たな音声パケットフローを切断するための制御手段とを含むVoIPゲートウェイ。
(付記32)前記加入者からの回答に基づいて前記新たな音声パケットフローの優先度を変更または切断した場合に、直接にまたはVoIPゲートウェイの制御装置を介して、前記制御内容を前記着呼側のVoIPゲートウェイに伝える、付記31記載のVoIPゲートウェイ。
(付記33)VoIPネットワークを介した通話呼を確立するために通話の発呼側から着呼側へ向かう第1の方向の音声パケットフローと着呼側から発呼側へ向かう第2の方向の音声パケットフローとが自身と着呼側のVoIPゲートウェイとの間に設定される場合に、前記第1および第2の方向の音声パケットフローに設定される優先度を持ち且つこれらの音声パケットフロー上を転送される試験用パケットを送信する送信手段と、前記着呼側のVoIPゲートウェイを折り返して自身に戻ってきた試験用パケットを受信する受信手段と、受信された試験用パケットに設定された前記所定の優先度が他の優先度に変更されている場合には、前記第1の方向の音声パケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に設定,またた第1の方向の音声パケットフローを切断するための制御手段とを含む、VoIPゲートウェイ。
(付記34)前記第1の方向の音声パケットフローの優先度を変更または切断した場合に、直接にまたはVoIPゲートウェイの制御装置を介して、前記制御内容を前記着呼側のVoIPゲートウェイに伝える、付記31記載のVoIPゲートウェイ。
(付記35)自身を通過し且つパケットが所定の優先度に従って転送されるパケットフローを監視する監視手段と、新たなパケットフローの発生によって輻輳が発生する場合に、前記新たなパケットフローの発生前に確立し且つ前記所定の優先度で転送されるパケットフローのパケットの転送状態を維持するための輻輳制御を実行する輻輳制御手段と、を含む中継ルータ。
(付記36)前記輻輳制御手段は、前記新たなパケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に変更する、または前記新たなパケットフローを切断するための輻輳通知を出力する、付記35記載の中継ルータ。
(付記37)前記監視手段は、前記中継ルータを通過し且つ所定の優先度で転送される1以上のパケットフローの使用帯域の合計値を保持し、新たなパケットフローの発生によって、前記合計値が所定の許容値を越える場合に輻輳が発生したと判定する、付記35記載の中継ルータ。
(付記38)前記中継ルータを通過しパケットが所定の優先度で転送されるパケットフローを特定するためのフロー特定情報を記憶するフロー特定情報記憶手段と、フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶された1以上のパケットフローの使用帯域の合計値を記憶する合計値記憶手段と、前記所定の優先度のパケットフローによる使用帯域の許容値を記憶する許容値記憶手段とをさらに含み、前記監視手段は、前記中継ルータがパケットを受信した場合に、このパケットの優先度を特定し、特定した優先度が前記所定の優先度である場合に、前記フロー特定情報記憶手段を参照し、このパケットのフロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶されていない場合には、このパケットのパケットフローの使用帯域を算出し、算出した帯域値を前記合計値記憶手段に記憶された合計値に加算し、この加算結果が前記許容値記憶手段に記憶された許容値を越えるか否かを判定する、付記37記載の中継ルータ。
(付記39)前記監視手段は、前記加算結果が前記許容値記憶手段に記憶された許容値を越えないと判定した場合には、前記パケットのフロー特定情報を前記フロー特定情報記憶手段に登録し、前記加算結果を新たな合計値として前記合計値記憶手段に記憶する、付記38記載の中継ルータ。
(付記40)パケットが前記所定の優先度で転送されるパケットフローの全てが音声パケットフローであり、前記監視手段は、前記中継ルータが新たに発生した音声パケットフローの音声パケットを受信した場合に、この音声パケットに含まれたRTPペイロードタイプとIPパケット長とに基づいて、この音声パケットの音声パケットフローの使用帯域を算出する、付記37記載の中継ルータ。
(付記41)前記監視手段は、フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶されたパケットフローの優先度変更または切断が実施された場合に、このパケットフローのフロー特定情報を前記フロー特定情報記憶手段から削除するとともに、このパケットフローの使用帯域の値を前記合計値記憶手段に記憶されている合計値から減じる、付記38記載の中継ルータ。
(付記42)前記監視手段は、フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶された各パケットフローについて、前記中継ルータが所定期間内にパケットを受信したか否かを確認し、前記所定期間内にパケットを受信していないパケットフローのフロー特定情報を、前記フロー特定情報記憶手段から削除するとともに、このパケットフローの使用帯域の値を前記合計値記憶手段に記憶されている合計値から減じる、付記38記載の中継ルータ。
【0139】
【発明の効果】
本発明によれば、従来に比べて簡易な手法で所望の品質を持つ音声通信を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、輻輳を検出した中継ルータが輻輳した旨をCAへ通知し、通知を受けたCAがVoIP−GWを制御する第1の方法を示す図である。
【図2】 図2は、図1に示した第1の方法のシーケンスを示す図である。
【図3】 図3は、図1に示した第1の方法のシーケンス(優先度変更シーケンス)を示す図である。
【図4】 図4は、図1に示した第1の方法のシーケンス(切断シーケンス)を示す図である。
【図5】 図5は、輻輳を検出した中継ルータが輻輳した旨をCAへ通知し、通知を受けたCAがVoIP−GWを制御し呼を切断する第2の方法を示す図である。
【図6】 図6は、図5に示した第2の方法のシーケンス(優先度変更シーケンス)を示す図である。
【図7】 図7は、図1に示した第2の方法のシーケンス(切断シーケンス)を示す図である。
【図8】 図8は、輻輳を検出した中継ルータが輻輳した旨をVoIP−GWを経由してCAへ通知し、通知を受けたCAがVoIP−GWを制御する第3の方法を示す図である。
【図9】 図9は、図8に示した第3の方法のシーケンス(優先度変更シーケンス)を示す図である。
【図10】 図10は、図8に示した第3の方法のシーケンス(切断変更シーケンス)を示す図である。
【図11】 図11(A)は、RTPパケットのフォーマットを示す図であり、図11(B)は、PPPフレームのフォーマットを示す図であり、図11(C)は、イーサネットフレームのフォーマットを示す図である。
【図12】 図12は、中継ルータにおける輻輳制御方法を示した図である。
【図13】 図13は、パケット転送優先度が変更または切断された場合に、各中継ルータにおける高優先音声パケットフロ−の登録を削除する方法が示された図である。
【図14】 図14は、中継ルータが優先度変更および切断を自律で判定する方法を示した図である。
【図15】 図15は、発側加入者の選択に従い優先度変更もしくは切断するシーケンスを示した図である。
【図16】 図16は、発側加入者の選択に従い優先度変更もしくは切断するシーケンスを示した図である。
【図17】 CAおよびVoIP−GWにおける輻輳通知受信回数による輻輳判定方法を示した図である。
【図18】 図18は、CAおよびVoIP−GWにおける双方向の輻輳通知受信による輻輳判定方法を示した図である。
【図19】 図19は、呼接続直前に試験パケットを用いて輻輳判定する方法を示した図である。
【図20】 図20は、本発明による中継ルータにおけるVoIP転送動作を示した図である。
【図21】 図21は、本発明によるVoIPネットワークにおける輻輳発生例を示した図である。
【図22】 図22は、VoIPネットワーク構成例を示す図である。
【図23】 図23は、従来のDiffserveによるVoIP優先制御を示す図である。
【図24】 図24は、従来のDiffserveによるVoIP優先制御の問題点を示す図である。
【図25】 図25は、従来のVoIPネットワークにおけるQoS制御例を示す図である。
【符号の説明】
1〜4 VoIP−GW(VoIPゲートウェイ装置)
5 CA(制御装置)
6 エッジルータ
11〜16 中継ルータ(監視手段,輻輳制御手段)
21〜28 電話機(加入者電話)
31,32 IP電話機
41 ToS−優先度対応テーブル
42,42A 登録テーブル(フロー特定情報記憶手段)
43 帯域値保持テーブル(合計値記憶手段,許容値記憶手段)
Claims (32)
- VoIPネットワーク中の中継ルータを通過し且つパケットが所定の優先度に従って転送される、ユーザ間で通信される情報を伝送するパケットフローを監視する監視手段と、
ユーザ間の呼設定により前記パケットフローが新たに発生したことが検出され、これによって輻輳が発生したことが検出された場合に、前記新たなパケットフローの発生前に確立し且つ前記所定の優先度で転送されている他のパケットフローのパケットの転送状態を維持するための輻輳制御として前記新たなパケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に変更させる、又は前記新たなパケットフローに関する呼を切断させる輻輳制御手段と、
を含むVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記輻輳制御手段は、輻輳通知をVoIPゲートウェイの制御装置に与え、
前記制御装置は、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更させる、
請求項1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記輻輳制御手段は、輻輳通知をVoIPゲートウェイの制御装置に与え、
前記制御装置は、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローに関する呼を切断させる、請求項1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記輻輳制御手段は、輻輳通知を前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイに与え、
前記VoIPゲートウェイは、前記輻輳通知を受け取った場合に、この輻輳通知を自身の制御装置に与え、前記制御装置は、前記VoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更させる、
請求項1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記輻輳制御手段は、輻輳通知を前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイに与え、
前記VoIPゲートウェイは、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更する、
請求項1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記輻輳制御手段は、輻輳通知を前記新たな音声パケットフローに係るVoIPゲートウェイに与え、
前記VoIPゲートウェイは、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記新たな音声パケットフローに関する呼を切断する、
請求項1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記監視手段は、前記中継ルータを通過し且つ所定の優先度で転送される1以上のパケットフローの使用帯域の合計値を保持し、新たなパケットフローの発生によって、前記合計値が所定の許容値を越える場合に輻輳が発生したと判定する、
請求項1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記中継ルータを通過しパケットが所定の優先度で転送されるパケットフローを特定するためのフロー特定情報を記憶するフロー特定情報記憶手段と、
フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶された1以上のパケットフローの使用帯域の合計値を記憶する合計値記憶手段と、
前記所定の優先度のパケットフローによる使用帯域の許容値を記憶する許容値記憶手段とをさらに含み、
前記監視手段は、前記中継ルータがパケットを受信した場合に、このパケットの優先度を特定し、特定した優先度が前記所定の優先度である場合に、前記フロー特定情報記憶手段を参照し、このパケットのフロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶されていない場合には、このパケットのパケットフローの使用帯域を算出し、算出した帯域値を前記合計値記憶手段に記憶された合計値に加算し、この加算結果が前記許容値記憶手段に記憶された許容値を越えるか否かを判定する、
請求項7記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - パケットが前記所定の優先度で転送されるパケットフローの全てが音声パケットフローであり、
前記監視手段は、前記中継ルータが新たに発生した音声パケットフローの音声パケットを受信した場合に、この音声パケットに含まれたRTPペイロードタイプとIPパケット長とに基づいて、この音声パケットの音声パケットフローの使用帯域を算出する、
請求項7記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記監視手段は、フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶されたパケットフローの優先度変更または切断が実施された場合に、このパケットフローのフロー特定情報を前記フロー特定情報記憶手段から削除するとともに、このパケットフローの使用帯域の値を前記合計値記憶手段に記憶されている合計値から減じる、
請求項8記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記監視手段は、フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶された各パケットフローについて、前記中継ルータが所定期間内にパケットを受信したか否かを確認し、前記所定期間内にパケットを受信していないパケットフローのフロー特定情報を、前記フロー特定情報記憶手段から削除するとともに、このパケットフローの使用帯域の値を前記合計値記憶手段に記憶されている合計値から減じる、
請求項8記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記輻輳が発生した場合に、輻輳通知が前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイに与えられ、
前記VoIPゲートウェイは、前記新たなパケットフローを用いて通話を行う加入者に問い合わせを行い、前記加入者からの回答に基づいて、前記新たなパケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に設定,または前記新たなパケットフローに関する呼を切断する、
請求項1記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記輻輳通知が、前記新たなパケットフローを用いた通話の発呼側のVoIPゲートウェイに与えられ、
前記発呼側のVoIPゲートウェイは、前記加入者からの回答に基づいて前記新たな音声パケットフローの優先度を変更または切断した場合に、直接にまたはVoIPゲートウェイの制御装置を介して、自身の制御内容を前記通話の着呼側のVoIPゲートウェイに伝え、
前記着呼側のVoIPゲートウェイは、前記発呼側のVoIPゲートウェイの制御内容に基づいて、前記通話に対応する前記新たなパケットフローと逆側の新たなパケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に設定,または前記新たなパケットフローに関する呼を切断する、
請求項12記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記制御装置は、新たな通話に係る発呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知と、着呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知とを受け取った場合に、前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更させる、
請求項2記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記制御装置は、新たな通話に係る発呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知と、着呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知とを受け取った場合に、前記新たなパケットフローに係るVoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローに関する呼を切断させる、
請求項3記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記VoIPゲートウェイは、新たな通話に係る発呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知と、着呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知とを受け取った場合に、この輻輳通知を自身の制御装置に与え、
前記制御装置は、前記VoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更させる、
請求項4記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記VoIPゲートウェイは、新たな通話に係る発呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知と、着呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知とを受け取った場合に、この輻輳通知を自身の制御装置に与え、
前記制御装置は、前記輻輳通知を受け取った場合に、前記VoIPゲートウェイを制御して、前記新たなパケットフローに関する呼を切断させる、
請求項5記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記VoIPゲートウェイは、新たな通話に係る発呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知と、着呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知とを受け取った場合に、前記新たなパケットフローの優先度を、前記所定の優先度よりも低い優先度に変更する、
請求項6記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 前記VoIPゲートウェイは、新たな通話に係る発呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知と、着呼側のVoIPゲートウェイを送信元とする新たな音声パケットフローが輻輳によって前記所定の優先度で転送できない旨の輻輳通知とを受け取った場合に、前記新たな音声パケットフローに関する呼を切断する、
請求項7記載のVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - VoIPネットワークを通じた通話呼を確立するために、自身と着呼側のVoIPゲートウェイとの間に、発呼側から着呼側へ向かう第1の方向の音声パケットフローを設定する発呼側のVoIPゲートウェイと、
前記通話呼を確立するために、自身と発呼側のVoIPゲートウェイとの間に、着呼側から発呼側へ向かう第2の方向の音声パケットフローを設定する着呼側のVoIPゲートウェイと、
前記第1および第2の方向の各音声パケットフロー上を転送される音声パケットを中継する中継ルータと、を含み、
前記発呼側のVoIPゲートウェイは、前記第1および第2の方向の音声パケットフローが設定される場合に、前記通話呼の確立前に、これらの音声パケットフロー上を転送される音声パケットに設定される所定の優先度を持ち且つこれらの音声パケットフロー上を転送される試験用パケットを前記着呼側のVoIPゲートウェイへ向けて送信し、
前記中継ルータは、自身を通過し且つパケットが前記所定の優先度に従って転送されるパケットフローを監視し、前記試験用パケットが前記着呼側のVoIPゲートウェイを折り返して前記発呼側のVoIPゲートウェイに戻るまでの間に前記試験用パケットを前記第1および第2の方向で夫々受信し、受信した試験用パケットを用いて前記第1の方向および前記第2の方向の音声パケットフローの設定によって輻輳が発生するか否かを判定し、輻輳が発生する場合には、この試験用パケットに設定された前記所定の優先度を変更して転送し、
前記発呼側のVoIPゲートウェイは、自身に戻ってきた試験用パケットに設定された優先度が変更されている場合には、前記第1の方向の音声パケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に変更して前記通話呼を確立,または前記第1の方向の音声パケットフローを設定することなく前記通話呼の切断処理を行い、
前記着呼側のVoIPゲートウェイは、前記第1の方向の音声パケットフローの優先度が前記所定の優先度より低い優先度に変更された場合には前記第2の方向の音声パケットフローの優先度を前記変更後の優先度に設定して前記通話呼を確立し、前記第1の方向の音声パケットフローが設定されない場合には前記第2の方向の音声パケットフローを設定することなく前記通話呼の切断処理を行う、
VoIPネットワークの音声パケットフローの設定システム。 - VoIPネットワークを通じた通話呼を確立するために、この通話呼で使用される自身と着呼側のVoIPゲートウェイとの間に発呼側から着呼側へ向かう所定の優先度を持つ新たな音声パケットフローを設定する設定手段と、
設定された前記新たな音声パケットフロー上を転送される音声パケットを中継する中継ルータで前記新たなパケットフローが検出され、これによる輻輳の発生が検出された場合に、この中継ルータからの輻輳通知を受け取り、前記通話呼の加入者に前記新たなパケットフローの制御内容を問い合わせる問い合わせ手段と、
前記加入者からの回答に従って前記新たな音声パケットフローに設定される優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に設定する,または前記新たな音声パケットフローに関する呼を切断するための制御手段と、
を含むVoIPゲートウェイ。 - VoIPネットワークを介した通話呼を確立するために通話の発呼側から着呼側へ向かう第1の方向の音声パケットフローと着呼側から発呼側へ向かう第2の方向の音声パケットフローとが自身と着呼側のVoIPゲートウェイとの間に設定される場合に、前記通話呼の確立前に、前記第1および第2の方向の音声パケットフローに設定される優先度を持ち且つこれらの音声パケットフロー上を転送される試験用パケットを送信する送信手段と、
前記着呼側のVoIPゲートウェイを折り返して自身に戻ってきた試験用パケットを受信する受信手段と、
受信された試験用パケットに設定された前記所定の優先度が他の優先度に変更されている場合には、前記第1の方向の音声パケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に設定して前記通話呼を確立,または第1の方向の音声パケットフローを設定することなく前記通話呼の切断処理を行うための制御手段と、
を含むVoIPゲートウェイ。 - 自身を通過し且つパケットが所定の優先度に従って転送される、ユーザ間で通信される情報を伝送するパケットフローを監視する監視手段と、
ユーザ間の呼設定により前記パケットフローが新たに発生したことが検出され、これによって輻輳が発生したことが検出された場合に、前記新たなパケットフローの発生前に確立し且つ前記所定の優先度で転送されている他のパケットフローのパケットの転送状態を維持するための輻輳制御として前記新たなパケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に変更させる、又は前記新たなパケットフローに関する呼を切断させる輻輳制御手段と、
を含む中継ルータ。 - 前記監視手段は、前記中継ルータを通過し且つ所定の優先度で転送される1以上のパケットフローの使用帯域の合計値を保持し、新たなパケットフローの発生によって、前記合計値が所定の許容値を超える場合に輻輳が発生したと判定し、
前記中継ルータを通過しパケットが所定の優先度で転送されるパケットフローを特定するためのフロー特定情報を記憶するフロー特定情報記憶手段と、
フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶された1以上のパケットフローの合計値を記憶する合計値記憶手段と、
前記所定の優先度のパケットフローによる使用帯域の許容値を記憶する許容値記憶手段とをさらに含み、
前記監視手段は、前記中継ルータがパケットを受信した場合に、このパケットの優先度を特定し、特定した優先度が前記所定の優先度である場合に、前記フロー特定情報記憶手段を参照し、このパケットのフロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶されていない場合には、このパケットのパケットフローの使用帯域を算出し、算出した帯域値を前記合計値記憶手段に記憶された合計値に加算し、この加算結果が前記許容値記憶手段に記憶された許容値を越えるか否かを判定し、
前記監視手段は、前記加算結果が前記許容値記憶手段に記憶された許容値を越えないと判定した場合には、前記パケットのフロー特定情報を前記フロー特定情報記憶手段に登録し、前記加算結果を新たな合計値として前記合計値記憶手段に記憶する、
請求項23記載の中継ルータ。 - 前記監視手段は、前記中継ルータを通過し且つ所定の優先度で転送される1以上のパケットフローの使用帯域の合計値を保持し、新たなパケットフローの発生によって、前記合計値が所定の許容値を超える場合に輻輳が発生したと判定し、
パケットが前記所定の優先度で転送されるパケットフローの全てが音声パケットフローであり、前記監視手段は、前記中継ルータが新たに発生した音声パケットフローの音声パケットを受信した場合に、この音声パケットに含まれたRTPペイロードタイプとIPパケット長とに基づいて、この音声パケットの音声パケットフローの使用帯域を算出する、請求項23記載の中継ルータ。 - 前記監視手段は、前記中継ルータを通過し且つ所定の優先度で転送される1以上のパケットフローの使用帯域の合計値を保持し、新たなパケットフローの発生によって、前記合計値が所定の許容値を超える場合に輻輳が発生したと判定し、
前記中継ルータを通過しパケットが所定の優先度で転送されるパケットフローを特定するためのフロー特定情報を記憶するフロー特定情報記憶手段と、
フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶された1以上のパケットフローの 合計値を記憶する合計値記憶手段と、
前記所定の優先度のパケットフローによる使用帯域の許容値を記憶する許容値記憶手段とをさらに含み、
前記監視手段は、前記中継ルータがパケットを受信した場合に、このパケットの優先度を特定し、特定した優先度が前記所定の優先度である場合に、前記フロー特定情報記憶手段を参照し、このパケットのフロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶されていない場合には、このパケットのパケットフローの使用帯域を算出し、算出した帯域値を前記合計値記憶手段に記憶された合計値に加算し、この加算結果が前記許容値記憶手段に記憶された許容値を越えるか否かを判定し、
前記監視手段は、フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶されたパケットフローの優先度変更または切断が実施された場合に、このパケットフローのフロー特定情報を前記フロー特定情報記憶手段から削除するとともに、このパケットフローの使用帯域の値を前記合計値記憶手段に記憶されている合計値から減じる、
請求項23記載の中継ルータ。 - 前記監視手段は、前記中継ルータを通過し且つ所定の優先度で転送される1以上のパケットフローの使用帯域の合計値を保持し、新たなパケットフローの発生によって、前記合計値が所定の許容値を超える場合に輻輳が発生したと判定し、
前記中継ルータを通過しパケットが所定の優先度で転送されるパケットフローを特定するためのフロー特定情報を記憶するフロー特定情報記憶手段と、
フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶された1以上のパケットフローの合計値を記憶する合計値記憶手段と、
前記所定の優先度のパケットフローによる使用帯域の許容値を記憶する許容値記憶手段とをさらに含み、
前記監視手段は、前記中継ルータがパケットを受信した場合に、このパケットの優先度を特定し、特定した優先度が前記所定の優先度である場合に、前記フロー特定情報記憶手段を参照し、このパケットのフロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶されていない場合には、このパケットのパケットフローの使用帯域を算出し、算出した帯域値を前記合計値記憶手段に記憶された合計値に加算し、この加算結果が前記許容値記憶手段に記憶された許容値を越えるか否かを判定し、
前記監視手段は、フロー特定情報が前記フロー特定情報記憶手段に記憶された各パケットフローについて、前記中継ルータが所定期間内にパケットを受信したか否かを確認し、前記所定期間内にパケットを受信していないパケットフローのフロー特定情報を、前記フロー特定情報記憶手段から削除するとともに、このパケットフローの使用帯域の値を前記合計値記憶手段に記憶されている合計値から減じる、
請求項23記載の中継ルータ。 - VoIPネットワーク中の中継ルータを通過し且つユーザ間の通信に使用されるRTP (Real Time Protocol) パケットが所定の優先度に従って転送されるパケットフローを監視する監視手段と、
ユーザ間の呼設定により前記パケットフローが新たに発生したことが検出され、これによる輻輳の発生が検出された場合に、前記新たなパケットフローの発生前に確立し且つ前記所定の優先度で転送されている他のパケットフローのパケットの転送状態を維持するための輻輳制御として前記新たなパケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に変更させる輻輳制御手段と、
を含むVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - VoIPネットワーク中の中継ルータを通過し且つユーザ間の通信に使用されるRTP (Real Time Protocol) パケットが所定の優先度に従って転送されるパケットフローを監視する監視手段と、
ユーザ間の呼設定により前記パケットフローが新たに発生したことが検出され、これによる輻輳の発生が検出された場合に、前記新たなパケットフローの発生前に確立し且つ前記所定の優先度で転送されている他のパケットフローのパケットの転送状態を維持するための輻輳制御として前記新たなパケットフローに関する呼を切断させる輻輳制御手段と、を含むVoIPネットワークの輻輳制御システム。 - 自身を通過し且つユーザ間の通信に使用されるRTP (Real Time Protocol) パケットが所定の優先度に従って転送されるパケットフローを監視する監視手段と、
ユーザ間の呼設定により前記パケットフローが新たに発生したことが検出され、これによる輻輳の発生が検出された場合に、前記新たなパケットフローの発生前に確立し且つ所定の優先度で転送されている他のパケットフローのパケットの転送状態を維持するための輻輳制御として前記新たなパケットフローの優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に変更させる輻輳制御手段と、
を含む中継ルータ。 - 自身を通過し且つユーザ間の通信に使用されるRTP (Real Time Protocol) パケットが所定の優先度に従って転送されるパケットフローを監視する監視手段と、
ユーザ間の呼設定により前記パケットフローが新たに発生したことが検出され、これによる輻輳の発生が検出された場合に、前記新たなパケットフローの発生前に確立し且つ所定の優先度で転送されるパケットフローのパケットの転送状態を維持するための輻輳制御として前記新たなパケットフローに関する呼を切断させる輻輳制御手段と、
を含む中継ルータ。 - VoIPネットワークを通じた呼を確立するために、この呼で使用される自身と着呼側のVoIPゲートウェイとの間に発呼側から着呼側へ向かう所定の優先度を持つ新たなRTP (Real Time Protocol) パケットフローを設定する設定手段と、
前記呼の設定により設定された前記新たなRTPパケットフロー上を転送されるパケットを中継する中継ルータで前記新たなRTPパケットフローが検出され、これによる輻輳の発生が検出された場合に、この中継ルータから輻輳通知を受け取り、前記呼の加入者に前記新たなパケットフローの制御内容を問い合わせる問い合わせ手段と、
前記加入者からの回答に従って前記新たなRTPパケットフローに設定される優先度を前記所定の優先度よりも低い優先度に設定する、または前記新たなRTPパケットフローに関する呼を切断するための制御手段と、
を含むVoIPゲートウェイ。
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