JP3676071B2 - 湿式画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真方式等で形成された静電潜像を高粘度で高濃度の液体現像剤を用いて顕像化する湿式画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高粘度,高濃度の液体現像剤を使って静電潜像を可視化する画像形成装置が、例えば特開平7−295339号公報や特開平7−295372号公報,特開平7−325488号公報等に開示されている。この画像形成装置は、感光体表面を帯電手段で均一に帯電してから書込手段により画像データにしたがって感光体表面を露光し静電潜像を形成して液体現像装置で可視化する。液体現像装置は、例えばジメチルポリシロキサンオイル等の絶縁性液体からなる現像液溶媒中に顕像化粒子であるトナーが高濃度に分散された100〜10000mPa・sの高粘度の液体現像剤で静電潜像を可視化するものであり、貯蔵タンクに貯蔵した液体現像剤を現像ベルトに均一な厚さで塗布し、表面に現像バイアス電位が印加された現像ベルト上の液体現像剤薄層が感光体に近接して現像領域を通るとき、液体現像剤薄層のトナーにより感光体の静電潜像を現像してトナー像を形成する。現像領域を通過した現像ベルトに残留している液体現像剤を掻き取りブレードで除去して貯蔵タンクに回収している。感光体に形成されたトナー像は転写紙に転写され、転写紙に転写したトナー像を定着して画像を形成する。転写工程終了後の感光体に残留したトナーはクリーニング手段で除去して画像形成工程を終了する。
【0003】
この液体現像剤薄層で感光体の静電潜像を現像するとき、トナー像の潰れを抑制するために現像領域では現像ベルトと感光体は液体現像剤薄層を介して比較的弱い圧力で接触している必要がある(以下、ソフトタッチという)。このソフトタッチを実現するため無端ベルトである現像ベルトを使用し、現像ベルトのたわみを利用している。すなわち、現像ベルトを表層部が摩擦係数の大きな材料、例えばゴム材等で構成された駆動ローラと1又は複数の従動ローラに巻回し、駆動モータにより駆動ローラを回転させ、回転する駆動ローラから現像ベルトに駆動力を与えながら現像ベルトを回転させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように現像領域で現像ベルトと感光体のソフトタッチを実現するためには、現像ベルトの周方向の張力をあまり大きくすることが出来ないために、駆動ローラと現像ベルトとが滑ってしまう現象が発生する。この滑りをなくすために現像ベルトの張力を大きくするとソフトタッチが実現できないばかりか、現像ベルトの周方向に皺が発生したり現像ベルトの耐久強度の問題もあるので、理想的なソフチタッチを実現することが困難となる。また、予期せぬ原因により、液体現像剤や感光体にプリウェット液を使用する場合にはこのプリウェット液等が現像ベルトの内周面に付着した場合には、駆動ローラと現像ベルトの摩擦力が小さくなるために滑りが生じ易くなり、感光体に形成されるトナー像の画質の劣化の原因になってしまう。
【0005】
この発明はかかる短所を改善し、現像ベルトの周方向の張力が弱く、かつ現像ベルトの内周面に液体が入り込んだ状態でも、常に安定した現像ベルトの駆動を実現するとともに液体現像装置の飛躍的な小型化を図ることができる湿式画像形成装置を得ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る湿式画像形成装置は、無端ベルトからなる現像ベルトを移動する駆動力を、像担持体と現像ベルトの接触部を経由して像担持体から伝達しながら、現像ベルトに 100 〜 10000 mPa・sの高粘性を有する液体現像剤を塗布し、現像ベルトに塗布した液体現像剤薄層により像担持体に形成した静電潜像を現像する湿式画像形成装置であって、前記現像ベルトと像担持体との接触部の画像領域外の現像ベルトと像担持体との間には、画像領域において像担持体と現像ベルトとの間に形成される電場の大きさよりも大きい電場を形成することを特徴とする。
【0008】
また、現像ベルトと像担持体との接触部の画像領域外の現像ベルトと像担持体との間には、画像領域において像担持体と現像ベルトとの間に形成される電場の大きさよりも大きい電場を形成すると良い。さらに、現像ベルトと像担持体との接触部の画像領域外における像担持体の表面電位の絶対値が画像領域内における表面電位の絶対値の最大値よりも大きいことが望ましい。
【0009】
また、現像ベルトは、現像ベルトに液体現像剤を塗布する塗布手段と現像工程終了後の現像ベルトに残留した液体現像剤を除去する現像剤除去手段及び像担持体の接触する部分で保持すると良い。さらに、塗布手段と現像剤除去手段の双方又は塗布手段を非現像時には像担持体から離れる方向に移動することが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明の画像形成装置は、帯電手段で均一に帯電された感光体に形成する画像に応じた光が書込手段から照射されて静電潜像を形成する。感光体に形成された静電潜像は現像手段で液体現像剤により現像されて可視化される。液体現像剤は、例えばジメチルポリシロキサンオイル等の絶縁性液体を使用したキャリヤ液の中に現像剤粒子であるトナーが高濃度に分散された100〜10000mPa・sの高粘性を有する。この液体現像剤により感光体上に形成された可視画像は転写手段で転写紙に転写された後、定着手段に送られ熱と圧力で定着される。感光体に残留した電位はクエンチングクランプにより消去され、感光体に残留した液体現像剤をクリ−ニング手段で除去して上記処理を繰り返す。
【0011】
現像手段は複数の回転ローラに一定張力で巻回された現像ベルトと、塗布ローラとメータリングブレードにより構成され液体現像剤を貯留する現像剤液溜りと現像剤回収ブレードとを有する。現像ベルトは無端ベルトからなり、幅方向の両端外周面に凸状の段差部を有し、両端の段差部の間に液体現像剤薄層を形成する現像剤保持部を有する。現像剤保持部は導電性を有し、回転ローラを介して転写バイアス電位が印加されている。この転写バイアス電位としては感光体上の潜像電位の最小値と最大値の間の電位が印加されている。段差部はゴム材等の摩擦係数の高い材料で構成され、現像剤保持部からの高さは現像剤保持部に形成する液体現像剤薄層の厚さと同じ程度、例えば2〜10μm程度に形成されている。塗布ローラは表面に模様があるグラビアローラ等からなり、塗布ローラとメータリングブレードにより現像剤液溜りに貯留した液体現像剤を現像ベルトの現像剤保持部に塗布して、現像ベルトに均一な厚さの液体現像剤薄層を形成する。現像剤回収ブレードは現像領域を通った現像ベルトの残留液体現像剤を回収する。
【0012】
この現像装置の現像領域にある現像ベルトの段差部が一定張力で感光体の表面に接触し、感光体の回転力を現像ベルトの段差部に伝達して現像ベルトを回転させている。この状態で、塗布ローラに付着した液体現像剤はメータリングブレードにより均一な厚さに規制されて、現像ベルトの現像剤保持部の表面に液体現像剤薄層として塗布される。この現像ベルトの現像剤保持部に塗布された液体現像剤薄層が現像領域で感光体の表面に接触する。この液体現像剤薄層が感光体の表面に接触するときに、感光体の表面と現像剤保持部の表面との間隔は段差部の高さで規制され、液体現像剤薄層の厚さと同じ程度になっているから液体現像剤薄層を感光体1の表面にソフトタッチすることができる。また、現像ベルトは感光体から摩擦係数の高い材料で構成された段差部に加えられる駆動力で回転するから、現像ベルトが感光体に対して滑ることなしに回転させることができ、現像ベルトの表面速度を感光体の表面速度と同じにすることができる。したがって感光体の移動速度と同じ速度で移動している液体現像剤薄層により感光体に形成された静電潜像を現像することができ、感光体上に良質なトナー像を安定して形成することができる。
【0013】
【実施例】
図1はこの発明の一実施例の構成図である。図に示すように、画像形成装置は感光体1の周囲に配置された帯電手段2と書込手段3と現像装置4と転写手段5とクエンチングクランプ6及びクリ−ニング手段7を有する。この画像形成装置で使用するトナーは正電荷を有しているものを扱う。感光体1は帯電手段2で均一に正帯電されのち形成する画像に応じた光が書込手段3から照射されて静電潜像を形成する。感光体1に形成された静電潜像は現像手段4で液体現像剤により現像されて可視化される。液体現像剤は、例えばジメチルポリシロキサンオイル等の絶縁性液体を使用したキャリヤ液の中に現像剤粒子であるトナーが高濃度に分散された100〜10000mPa・sの高粘性を有する。この液体現像剤により感光体1上に形成された可視画像は転写手段5で転写紙8に転写された後、定着手段(不図示)に送られ熱と圧力で定着される。感光体1に残留した電位はクエンチングクランプ6により消去されたのちに感光体1に残留した液体現像剤をクリ−ニング手段7で除去して上記処理を繰り返す。
【0014】
現像手段4は回転ローラ41,42,43に一定張力で巻回された現像ベルト44と、塗布ローラ45とメータリングブレード46により構成され液体現像剤47を貯留する現像剤液溜り48と現像剤回収ブレード49とを有する。回転ローラ42,43は感光体1と対向する位置に設けられ、現像ベルト44を感光体1に接触させて現像領域を形成する。現像ベルト44は、図2の斜視図に示すように、無端ベルトからなり、幅方向の両端外周面に凸状の段差部441を有し、両端の段差部441の間に液体現像剤薄層を形成する現像剤保持部442を有する。現像剤保持部442は導電性を有し、回転ローラ42,43を介してバイアス印加手段9から転写バイアス電位が印加される。この転写バイアス電位としては感光体1上の潜像電位の最小値と最大値の間の電位が印加されている。段差部441はゴム材等の摩擦係数の高い材料で構成され、現像剤保持部442からの高さは現像剤保持部442に形成する液体現像剤薄層の厚さと同じ程度、例えば2〜10μm程度に形成されている。塗布ローラ45は表面に模様があるグラビアローラ等からなり、塗布ローラ45とメータリングブレード46により現像剤液溜り48に貯留した液体現像剤47を現像ベルト44の現像剤保持部442に塗布して、現像ベルト44に均一な厚さの液体現像剤薄層を形成する。現像剤回収ブレード49は現像領域を通った現像ベルト44に残留している液体現像剤を回収する。
【0015】
上記のように構成された現像装置4で感光体1に形成された静電潜像を現像するとき、回転ローラ42,43の間の現像領域にある現像ベルト44の段差部441が一定張力で感光体1の表面に接触し、感光体1の回転力を現像ベルト44の段差部441に伝達して現像ベルト44を回転させている。この状態で、塗布ローラ45に付着した液体現像剤47はメータリングブレード46により均一な厚さに規制されて、図3の断面図に示すように、現像ベルト44の現像剤保持部442の表面に液体現像剤薄層50として塗布される。この現像ベルト44の現像剤保持部442に塗布された液体現像剤薄層50が現像領域で、図4の断面図に示すように、感光体1の表面に接触する。この液体現像剤薄層50が感光体1の表面に接触するときに、感光体1の表面と現像剤保持部442の表面との間隔は段差部441の高さで規制され、液体現像剤薄層50の厚さと同じ程度になっているから液体現像剤薄層50を感光体1の表面にソフトタッチすることができる。また、現像ベルト44は感光体1から摩擦係数の高い材料で構成された段差部441に加えられる駆動力で回転するから、現像ベルト44が感光体1に対して滑ることなしに回転させることができ、現像ベルト44の表面速度を感光体1の表面速度と同じにすることができる。したがって感光体1の移動速度と同じ速度で移動している液体現像剤薄層50により感光体1に形成された静電潜像を現像することができ、感光体1上に良質なトナー像を安定して形成することができる。
【0016】
上記実施例は段差部441と液体現像剤薄層を形成する現像剤保持部442を有する現像ベルト44を使用した場合について説明したが、現像ベルト44として段差部441と現像剤保持部442を有する現像ベルト44又は現像剤保持部442だけを有する現像ベルト44を使用し、感光体1と現像ベルト44間に形成される電場強度を大きくすることにより感光体1から現像ベルト44に回転駆動力を効率良く伝達することができる。例えば図5の模式図に示すように、感光体1に形成された静電潜像の画像部11の電位を+20V、地肌部12の電位を+560V、現像ベルト44に印加した現像バイアス電位を+200Vとしたとき、画像部11と地肌部12の両方に電場E1,E2が形成され、画像部11と地肌部12のいずれにおいても現像ベルト44に駆動力を伝達することができ、現像ベルト44の回転を効率良く行なうことができる。
【0017】
このように感光体1に形成された静電潜像の画像部11の電位を+20V、地肌部12の電位を+560V、現像ベルト44に印加した現像バイアス電位を+200Vとしたとき、地肌部12の電場E2は画像部11の電場E1よりも2倍ほど大きくなる。このようなときに感光体1に地肌面積が非常に多い静電潜像が形成されると、現像ベルト44には十分に大きい駆動力を伝達することができるが、感光体1に形成された静電潜像の画像面積が非常に大きい場合には現像ベルト44に伝達する駆動力が小さくなり、十分な駆動力で現像ベルト44を回転できなくなる可能性がある。そこで、現像ベルト10の現像バイアス電位を感光体1の画像部11の電位と地肌部12の電位の平均値にすると、感光体1に形成された静電潜像の画像パターンに影響されずに一定の駆動力を感光体1から現像ベルト44に伝達することができる。例えば感光体1に形成された静電潜像の画像部11の電位を+20V、地肌部12の電位を+740Vのときに現像ベルト44に印加した現像バイアス電位を+380Vとすると、画像部11の電場E1と地肌部12の電場E2を同じにすることができ、感光体1から現像ベルト44に常に均一な駆動力を与えることができ、現像ベルト44を安定して回転することができる。
【0018】
また、例えば初期プリント前の立ち上げ時や連続プリント時の転写紙間に相当する感光体1に静電潜像が形成されない領域においても現像ベルト44と感光体1との間に電場を形成しておき、感光体1が回転しているときに常に感光体1の回転に従動して現像ベルト44を回転させることにより感光体1と現像ベルト44との間の摩耗を防ぐことができる。例えば感光体1に形成される静電潜像の画像部11の電位が+20V、地肌部12の電位が+740Vのときに、現像ベルト44に常に+380Vの転写バイアス電位を印加しておくと、現像ベルト44を安定して回転することができる。
【0019】
さらに、図6の断面図に示すように、現像ベルト44を、中央に設けた導電層61を挟んで両端部に絶縁層62を介して導電層63を有するハイブリッド構造とし、導電層61と導電層63にそれぞれ独立したバイアス電位を印加するようにしても良い。この場合は、中央に設けた導電層61には通常の現像バイアス電位、例えば+380Vを印加し、両端の導電層63には通常の現像バイアスよりも十分に大きなバイアス電位を印加することにより、感光体1から現像ベルト44に伝達する駆動力を十分に大きくすることができる。したがって現像ベルト44の駆動負荷が大きくなっても現像ベルト44を安定して回転することができる。
【0020】
上記実施例は現像ベルト44を中央の導電層61と両端部に絶縁層62を介して設けた導電層63のハイブリッド構造とした場合について説明したが、図7に示すように、現像ベルト44をハイブリッド構造としなく、感光体1の現像ベルト44の端部と接触する領域13の帯電電位の絶対値を十分に大きくしても、現像ベルト44をハイブリッド構造とした場合と同様に感光体1から現像ベルト44に伝達する駆動力を十分に大きくすることができる。この場合は、帯電手段2へのバイアス印加領域を、図8に示すように、絶縁層21によって中央のバイアス印加領域22と両端のバイアス印加領域23に分割し、バイアス印加領域23に対しては画像部に対応するバイアス印加領域22のバイアス電位よりも十分に高い電位を印加すれば良い。
【0021】
上記各実施例は現像ベルト44を回転ローラ41,42,43に巻回した場合について説明したが、図9に示すように、弾性を有し非常に小径のスリーブ状の現像ベルト44aを使用しても良い。この場合は、現像ベルト44aの内部には現像ベルト44aを支持する回転ローラを設けずに、現像ベルト44aを感光体1と塗布ローラ45と現像剤回収ブレード49の各接触位置で保持する。そして感光体1の回転力で現像ベルト44aを回転させる。この現像ベルト44aを回転させるときに現像ベルト44aの回転負荷となるのは、塗布ローラ45との接触部と現像剤回収ブレード49との接触部だけであり、これらの現像ベルト44aに対する接触は現像ベルト44aの歪みが復元しようとする復元力により行われているため、その回転負荷はそれほど大きいものではない。そして現像ベルト44aに印加する転写バイアス電位は導体で構成された現像剤回収ブレード49又は塗布ローラ45を介して印加する。
【0022】
このスリーブ状の現像ベルト44aが感光体1と接触する転写領域においては、図10の現像ベルト44aの移動方向に対して直交する方向の断面図に示すように、液体現像剤薄層50を介して現像ベルト44aと感光体1が接触している。そして感光体1の回転力は液体現像剤薄層50中の剪断応力により現像ベルト44aに伝達される。この場合、図11の現像ベルト44の移動方向の断面図に示すように、感光体1表面近傍の液体現像剤薄層50の移動速度v2は感光体1の移動速度v1と等しいが、現像ベルト44a表面近傍の液体現像剤薄層50の移動速度v3は感光体1の移動速度v1よりも若干小さくなる。その結果、現像ベルト44aの移動速度v4も感光体1の移動速度v1よりも若干小さくなる。しかし、液体現像剤薄層50の厚さが2〜10μmと非常に小さく、かつ使用している液体現像剤が100〜10000mPa・sと高粘性を有するから、現像ベルト44aの移動速度v4は感光体1の移動速度v1の差は非常に小さく、精細な画像に関してもほとんど悪影響を及ぼさない程度であり無視することができる。
【0023】
この場合、塗布ローラ45と現像剤回収ブレード49を感光体1から離れる方向に移動できるようにしておくと、現像ベルト44aに万一ベルト寄り等が生じても簡単に補正することができる。例えば図12(a)に示すように、現像ベルト44aの両側にくさび状部材71を設け、現像ベルト44aを感光体1に接した状態で駆動を続けた結果、現像ベルト44aが感光体1の軸方向に片寄った場合、図12(b)に示すように、現像ベルト44aを保持した塗布ローラ45と現像剤回収ブレード49を感光体1から離れる方向に移動する。塗布ローラ45と現像剤回収ブレード49を感光体1から離れる方向に移動すると、現像ベルト44aは感光体1から離れ、現像ベルト44aの端部がくさび状部材71に係合して移動し片寄りを補正する。そののち塗布ローラ45と現像剤回収ブレード49を元の位置に戻すことにより、現像ベルト44aを感光体1に接触させることができる。この現像ベルト44aの片寄りの補正は、現像ベルト44の片寄りがある許容範囲を超えたときに行ったり、例えば4色の独立した現像装置を使用してフルカラーの画像を形成する場合には、各色の現像装置が感光体1から離れるたびに行なえば良い。
【0024】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、現像ベルトを移動する駆動力を像担持体と現像ベルトの接触部を経由して像担持体から伝達するようにしたから、現像ベルトを直接駆動する手段を設ける必要がなく、画像形成装置の機構を単純にして小型化を図ることができる。また、特に複雑な機構を必要とせずに現像ベルトの表面移動速度を像担持体の表面移動速度と同じにすることができ、良質な画像を安定して形成することができる。
【0026】
また、現像ベルトに駆動力を与えるときに、像担持体と現像ベルトの接触部に電場を形成して現像ベルトと像担持体との間に引力を働かせることにより、現像ベルトと像担持体との密着力を高めることができ、像担持体から現像ベルトに駆動力を効率良く伝達することができ、常に安定した駆動力で現像ベルトを回転することができる。さらに、現像ベルトと像担持体との密着力を高め、像担持体に対して現像ベルトが滑ることを防ぐから、現像ベルトや像担持体の摩耗を防止することができ、長期間安定して駆動することができる。
【0027】
また、現像ベルトには像担持体の表面電位の最大値と最小値の平均に相当する電位を印加することにより、現像ベルトと像担持体との接触部に一定の大きさの電場を形成して画像領域全体に渡り一定の密着力を得ることができ、静電潜像パターンに依存せずに常に安定した駆動力を像担持体から現像ベルトに伝達することができる。
【0028】
さらに、現像ベルトと像担持体との接触部の画像領域外の現像ベルトと像担持体との間には、画像領域において像担持体と現像ベルトとの間に形成される電場の大きさよりも大きい電場を形成することにより、画像領域外における現像ベルトと像担持体との密着力を十分に高めることができ、画像領域内における密着力のみでは駆動力の伝達が不十分な場合においても、現像ベルトへ十分な駆動力を伝達して安定して回転させることができる。
【0029】
また、現像ベルトと像担持体との接触部の画像領域外における像担持体の表面電位の絶対値を画像領域内における表面電位の絶対値の最大値よりも大きくすることにより、簡単な構成で現像ベルトへ十分な駆動力を伝達して安定して回転させることができる。
【0030】
また、現像ベルトを、液体現像剤を塗布する塗布手段と現像ベルトに残留した液体現像剤を除去する現像剤除去手段及び像担持体の接触する部分で保持することにより、現像ベルトに接触する部分を最小限に抑えることができ、現像ベルトを駆動するときの負荷を低減して安定して回転させることができるとともに現像ベルトの支持機構を簡略化して装置の小型化を図ることができる。
【0031】
さらに、塗布手段と現像剤除去手段の双方又は塗布手段を非現像時には像担持体から離れる方向に移動することにより、エンドレスベルトからなる現像ベルトの周方向の歪みを十分に弱めてベルト寄り等を簡単に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の構成図である。
【図2】現像ベルトの構成を示す斜視図である。
【図3】現像ベルトに塗布された液体現像剤薄層を示す断面図である。
【図4】現像領域の感光体と現像ベルト及び液体現像剤薄層を示す断面図である。
【図5】第2の実施例の動作を示す模式図である。
【図6】第3の実施例の現像ベルトの構成を示す断面図である。
【図7】第4の実施例の感光体と現像ベルトを示す構成図である。
【図8】第4の実施例における帯電手段のバイアス印加領域を示す説明図である。
【図9】第5の実施例の構成図である。
【図10】第5の実施例の現像ベルトの移動方向と直交する方向の断面図である。
【図11】第5の実施例の現像ベルトの移動方向の断面図である。
【図12】第5の実施例におけるベルト寄り補正動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 感光体
2 帯電手段
4 現像装置
9 バイアス印加手段
41,42,43 回転ローラ
44 現像ベルト
45 塗布ローラ
46 メータリングブレード
47 液体現像剤
48 現像剤液溜り
49 現像剤回収ブレード
50 液体現像剤薄層
Claims (4)
- 無端ベルトからなる現像ベルトを移動する駆動力を、像担持体と現像ベルトの接触部を経由して像担持体から伝達しながら、現像ベルトに 100 〜 10000 mPa・sの高粘性を有する液体現像剤を塗布し、現像ベルトに塗布した液体現像剤薄層により像担持体に形成した静電潜像を現像する湿式画像形成装置であって、
前記現像ベルトと像担持体との接触部の画像領域外の現像ベルトと像担持体との間には、画像領域において像担持体と現像ベルトとの間に形成される電場の大きさよりも大きい電場を形成することを特徴とする湿式画像形成装置。 - 前記現像ベルトと像担持体との接触部の画像領域外における像担持体の表面電位の絶対値が画像領域内における表面電位の絶対値の最大値よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の湿式画像形成装置。
- 前記現像ベルトは、現像ベルトに液体現像剤を塗布する塗布手段と現像工程終了後の現像ベルトに残留した液体現像剤を除去する現像剤除去手段及び像担持体の接触する部分で保持される請求項1又は2記載の湿式画像形成装置。
- 前記塗布手段と現像剤除去手段の双方又は塗布手段を非現像時には像担持体から離れる方向に移動する請求項3記載の湿式画像形成装置。
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