JP3674937B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感放射線性樹脂組成物に関し、特に多層配線板の製造において、積み重ねて配置される2つの導体配線間に介在する絶縁層を形成するための材料として好適な感放射線性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリント配線板における高密度化の要請から、導体配線が形成された複数の配線板を絶縁層を介して積み重ねた構成を有する多層配線板の重要性が高まっている。このような多層配線板の製造方法として、表面に導体配線が形成された配線板の表面に絶縁層を形成した後、この絶縁層上に前記導体配線と導通する別の導体配線を形成する工程を繰り返す方法(「積み上げ方式」とも呼ばれる)が提案されている。この積み上げ方式による多層配線板の製造方法の場合、絶縁層を介して積み重ねた2つの導体配線を導通させるために、積層プレス方式の場合と同様にスルーホール(貫通孔)を形成し、その内壁面にめっき処理を施す手法の他、一部の絶縁層のみを貫通するビアホールとも呼ばれる孔をドリルで形成し、その内壁面にメッキ処理を施す手法が行われている。
【0003】
また、絶縁層におけるスルーホールまたはビアホールの形成方法としては、エキシマレーザを利用する方法、加工用レジストを用いて所定のパターンを形成し、絶縁層を適宜の溶剤によりエッチングする方法などが知られている。しかしながら、これらの方法は、複数の孔を同時に形成することができなかったり、多くの工程が必要となるなど生産性の点から好ましい方法ではない。また、上記の各方法は、加工精度の点からも満足な方法ではない。
【0004】
そこで、複数の導体配線間に介在する絶縁層を形成する材料として、感光性樹脂組成物を用い、フォトリソグラフィーによって当該絶縁層に貫通孔を形成する方法が提案されている。この方法によれば、複数の貫通孔を同時に形成することができるので、多層配線板の製造において高い生産効率が得られ、しかも、従来の方法に比べて高い精度で貫通孔を形成することができるので、微細な配線パターンを有する多層配線板を製造する上で有利である。なお、感光性樹脂組成物よりなる絶縁層に形成され、後にめっき処理により電気的な接続を達成するための貫通孔はフォトビアホールと呼ばれている。
【0005】
特開平5−273753号公報には、このような絶縁層を形成する感光性樹脂組成物として、フェノール樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂およびオニウム塩を用いた応用例が提案されている。
【0006】
絶縁層の形成に感光性樹脂組成物を用い、積み上げ方式により多層配線板を製造する方法によれば、プレス処理を行うことなく多層の積層構造を得ることができる上、フォトリソグラフィーにより十分に小径のフォトビアホールを高い精度で形成することができるため、微細な配線パターンを有する多層配線板を好適に製造することができる。
【0007】
積み上げ方式により多層配線板を製造する場合に絶縁層の形成に用いられる感光性樹脂組成物には、以下のような性能が要求される。
(1)得られる絶縁層が優れた解像性を有していること。これにより、微細なパターンに応じた小径のフォトビアホールを高い精度で高密度に形成することができる。
(2)得られる絶縁層が、導体配線の形成に使用される例えば無電解銅めっき液に対して十分に高い耐性(耐めっき液性)を有し、また硬化後は、良好な耐溶剤性および耐水性を有すること。
(3)得られる絶縁層は、その表面に、例えば無電解銅めっき処理により十分な密着性で導体配線を形成し得るものであること。ここで、銅めっきによる導体配線の密着性を向上させるためには、当該絶縁層の表面が粗面化されることが有効であり、粗面化された表面を有する絶縁層においては、粗面化のアンカー効果により、導体配線の絶縁層に対する密着性が大きなものとなる。
(4)フォトビアホールを形成するための現像液としてアルカリ水溶液の使用が可能であること。アルカリ水溶液を現像液として使用できれば、人体や環境に与える悪影響を抑制することができる。
(5)得られる絶縁層は、十分な電気絶縁性を有し、従って電気絶縁に関して高い信頼性が得られ、かつ硬化後は高い耐熱性を有すること。これにより、小型軽量化が進められている電子機器の製造に有利に適用することが可能となる。
【0008】
しかし、従来の感光性樹脂組成物では上記性能の全てを満足する絶縁層を形成することは不可能であった。
例えば、特開平5−273753号公報に提案された感光性樹脂組成物は、絶縁層として、アルカリ現像性、解像性、銅めっきによる導体配線の密着性等は優れているが、光酸発生剤として使用されるオニウム塩が長期的な電気絶縁信頼性に少なからぬ悪影響を与えるという問題を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、特に多層配線板の製造において、優れた解像性を有し、耐めっき液性および導体配線の密着性に優れ、アルカリ水溶液で現像でき、また硬化後は良好な耐溶剤性、耐水性および耐熱性を有する絶縁層を形成でき、従って電気絶縁信頼性の高い多層配線板を効率よく製造できる感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは従来技術における前述のような問題を解消するため、鋭意研究を行った結果、下記のA成分〜D成分を含有する感放射線性樹脂組成物が上記目的を達成することを見い出し、本発明に到達した。
〔A成分〕フェノール樹脂
〔B成分〕アミノ樹脂
〔C成分〕1分子中に複数の架橋性基を有する化合物
〔D成分〕ハロメチル−1,3,5−トリアジン化合物
特に、A〜C成分と感活性化放射線化合物としてD成分であるハロメチル−1,3,5−トリアジン化合物を組み合わせることにより、硬化後の電気絶縁信頼性が飛躍的に向上することを見い出した。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の感放射線性樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、活性化放射線の照射によりD成分のハロメチル−1,3,5−トリアジン化合物が硬化触媒である遊離酸を発生し、更に必要に応じて80〜120℃に加熱することにより、A成分のフェノール樹脂とB成分のアミノ樹脂間の架橋反応が開始すると同時に、C成分である複数の架橋性基を有する化合物のカチオン重合が開始して、活性化放射線に露光された領域が硬化し、その結果、露光領域と非露光領域との間にアルカリ現像液に対する溶解性の差が生じ、潜在パターンが形成される。さらに、この潜在パターンを現像後、120℃以上の温度で硬化させることにより、A成分のフェノール樹脂と未反応のC成分である架橋性基を有する化合物との間に架橋反応が起こり、めっき液、溶剤等の薬液に対する耐性、耐水性および耐熱性の優れた硬化物が得られる。
【0012】
〔A成分〕
A成分のフェノール樹脂は、分子内にフェノール基、キシレノール基等のフェノール性水酸基を有する任意の重合体であり、ベースポリマーとして使用される。このフェノール樹脂の具体例としては、ポリビニルフェノール、ノボラック樹脂等が挙げられる。ポリビニルフェノールとしては、ビニルフェノール単量体を常法により重合させて得られるもの、あるいはフェノール性水酸基を保護基により保護した状態で重合した後、当該保護基を除去することによって得られるものなど、各種の製法により得られるものを挙げることができる。また、ビニルフェノール単量体に各種の置換基が導入された単量体、例えばビニルクレゾール、2,4−ジメチルビニルフェノール、フッ素化ビニルフェノール、クロル化ビニルフェノール、臭素化ビニルフェノールなどから得られる各種の置換ポリビニルフェノールも使用することができる。
【0013】
このポリビニルフェノールの分子量は特に制限されるものではないが、得られる絶縁層における解像性、現像性、耐めっき液性などの観点から、重量平均分子量が2,000以上、特に2,000〜40,000の範囲にあることが好ましい。
【0014】
一方、ノボラック樹脂は、例えばフェノール性水酸基を有する芳香族化合物(以下、「フェノール類」という。)とアルデヒド類とを、好ましくはフェノール類1モルに対してアルデヒド類0.7〜1モルの割合で酸触媒を用いて付加縮合させることにより得られる。ここで、フェノール類の具体例としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、3,6−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、フロログルシノール、ヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、没食子酸、没食子酸エステル、α−ナフトール、β−ナフトールなどを挙げることができる。
【0015】
アルデヒド類の具体例としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、アセトアルデヒドなどを挙げることができる。酸触媒としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、蓚酸、酢酸などが使用される。
【0016】
ノボラック樹脂は、得られる絶縁層の解像性、現像性、耐めっき液性などの観点から、重量平均分子量が200以上であることが必要であり、特に400〜2,000の範囲のものが好ましい。
【0017】
本発明の組成物に占めるA成分の割合は、得られる絶縁層が十分なアルカリ可溶性を示すような割合であり、具体的には通常、A〜C成分の合計量に対して30〜75重量%、好ましくは40〜70重量%である。この割合が過小であると、得られる絶縁層の未露光部がアルカリ水溶液により十分な現像性を示さず、一方、この割合が過大であると、相対的に他の成分の割合が制限される結果、得られる絶縁層の未露光部が靱性、耐熱性および耐めっき液性の不十分なものとなるおそれがある。
【0018】
〔B成分〕
B成分のアミノ樹脂は1分子中に複数の活性メチロール基を有し、A成分のアルカリ可溶性フェノール樹脂と反応して架橋構造を形成する硬化剤として作用する成分である。
このようなアミノ樹脂としては、(ポリ)メチロール化メラミン、(ポリ)メチロール化グリコールウリル、(ポリ)メチロール化ベンゾグアナミン、(ポリ)メチロール化ウレアなどの、1分子中に複数個の活性メチロール基を有する含窒素化合物;この含窒素化合物中のメチロール基の水酸基の水素原子がメチル基やブチル基などのアルキル基によって置換された化合物;および含窒素化合物またはその置換化合物が一部自己縮合してなるオリゴマー成分を含む化合物が挙げられる。これらアミノ樹脂は単独でまたは2種以上混合して使用することができる。
【0019】
これらアミノ樹脂の市販品としては、例えば三井サイアナミッド(株)製のサイメル300(ヘキサメトキシメチル化メラミン)、サイメル1170(テトラブトキシメチル化グリコールウリル)などのサイメルシリーズの商品、マイコートシリーズの商品、UFRシリーズの商品などがあるが、中でも好ましいのはサイメル300のヘキサメトキシメチル化メラミンである。
【0020】
以上のようなB成分の割合は、得られる絶縁層が光重合開始剤および熱の作用によって十分に硬化するような割合であることが必要であり、具体的にはA成分100重量部に対して10〜60重量部、好ましくは15〜50重量部である。この割合が過小であると、得られる絶縁層は靱性、耐熱性および耐めっき液性が不十分となるおそれがあり、一方この割合が過大であると、得られる組成物による薄膜が十分な現像性を有するものとならないおそれがある。
【0021】
〔C成分〕
C成分は、1分子中に複数の架橋性基を有する化合物であって、架橋性基としてはエポキシ基、チイラニル基、オキセタニル基またはビニルエーテル基が挙げられる。従ってC成分の化合物は、具体的にはエポキシ化合物、オキセタン化合物、チイラン化合物またはビニルエーテル化合物である。それらの混合物もC成分として使用できる。このC成分は、組成物を活性化放射線に露光した際に、カチオン重合して露光領域を硬化させると共に、ポストベーク時に熱で架橋し、耐熱性の高い絶縁層を与える作用を有する。
【0022】
エポキシ化合物
エポキシ化合物は、エポキシ基を分子中に2個以上有する化合物であり、エポキシ基以外の官能基を有していてもよく、またその分子量は、特に限定されないが、通常、70〜20,000である。
このようなエポキシ化合物としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメタクリレート、それらの重合体、およびこれらエポキシ化合物と他の重合性単量体(例えば、スチレン、メチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ブタジエン、ブチルアクリレート等)との共重合体;および各種エポキシ樹脂等を挙げることができる。
【0023】
これらエポキシ化合物の中でも好ましいのは、エポキシ樹脂であり、その例としてはビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等に代表されるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂類;グリシジルエステル型エポキシ樹脂類;芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂類;脂環式エポキシ樹脂類;複素環式エポキシ樹脂類;液状ゴム変性エポキシ樹脂類等を挙げることができる。
【0024】
オキセタン化合物
オキセタン化合物はオキセタニル基を分子内に2個以上有する化合物であり、その例としては、下記の式(A)、式(B)および式(C)で示される化合物を挙げることができる。
【0025】
【化1】
Figure 0003674937
【0026】
〔式(A)、(B)および(C)の各々において、
1はメチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基であり、
2は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基であり、
3は、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、キシリル基等のアリール基;式:
【0027】
【化2】
Figure 0003674937
【0028】
(ここで、xは0〜50の整数である)
で表わされるジメチルシロキサン残基、R2に関して例示したと同様のアルキレン基、フェニレン基、または下記の式(1)〜(5)で表わされる基を示し、
【0029】
【化3】
Figure 0003674937
(ここでyは1〜50の整数である)、
【0030】
【化4】
Figure 0003674937
(ここで、xは単結合または−CH2−、−C(CH32−、−C(CF32−、もしくは−SO2−で示される2価の基である)、
【0031】
【化5】
Figure 0003674937
nは、R3の価数に等しく、1〜4の整数である。〕
【0032】
これらの式(A)〜式(C)で表わされる化合物の具体例としては、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン(東亜合成社製商品名「XDO」)、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル−フェニル〕メタン、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル−フェニル〕エーテル、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル−フェニル〕プロパン、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル−フェニル〕スルホン、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル−フェニル〕ケトン、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル−フェニル〕ヘキサフロロプロパン、トリ〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、テトラ〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、並びに下記の化学式(D)〜(H)で示される化合物を挙げることができる。
【0033】
【化6】
Figure 0003674937
【0034】
以上の他、高分子量の多価オキセタン環を有する化合物も用いることができ、その具体例としては、例えばオキセタンオリゴマー(商品名「Oligo−OXT」東亞合成社製)並びに下記の化学式(I)〜(K)で示される化合物などを挙げることができる。
【0035】
【化7】
Figure 0003674937
(これらの式中、p、qおよびsは、1〜10,000の整数である。)
【0036】
チイラン化合物
チイラン化合物は、分子中にチイラニル基を2個以上有する化合物で、チイラニル基以外の官能基を有していてもよく、またその分子量は、特に限定されないが、通常、70〜20,000である。チイラン化合物は、一般にオキシラン化合物中のオキシラン環の酸素原子を硫黄原子に置換することにより合成される。例えば、 J.M.Charlesworth J. Polym. Sc. Polym.Phys. 17 329 (1979)に示される方法等によりチオシアン酸塩を用いるか、或いは R. D. Schuetz et al., J. Org. Chem. 26 3467 (1961) に示される方法等によりチオ尿素を用いて合成することができる。また、環状カーボネトからの合成方法も、S.Seales et al. J. Org. Chem., 27 2832 (1962) 等に示されている。合成可能なチイラン化合物は、M. Sander, Chem. Rev. 66 297 (1966)中の Table-Iに示されているが、本発明の具体例として、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメタクリレート並びにこれらエポキシ化合物の重合体またはこれらエポキシ化合物と他の重合性単量体(例えばスチレン、ブタジエン、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等)との共重合体;ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等に代表されるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂類;グリシジルエステル型エポキシ樹脂類;芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂類;脂環式エポキシ樹脂類;複素環式エポキシ樹脂類;液状ゴム変性エポキシ樹脂類等のオキシラン環含有化合物のオキシラン環中の酸素原子を硫黄原子に置換したチイラン化合物を挙げることができる。
【0037】
これらC成分は、A〜C成分の合計量に対して8〜60重量%であり、好ましくは、10〜50重量%である。C成分の配合割合が少なすぎると、硬化後の樹脂の強度、耐熱性が低下するおそれがあり、また多すぎると、アルカリ現像性が低下するおそれがある。
【0038】
〔D成分〕
D成分は下記一般式(L)〜(N)で表されるハロメチル−1,3,5−トリアジン化合物であり、光重合開始剤として作用する。
一般式(L):
【0039】
【化8】
Figure 0003674937
一般式(M):
【0040】
【化9】
Figure 0003674937
一般式(N):
【0041】
【化10】
Figure 0003674937
【0042】
一般式(L)〜(M)で定義されるアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基などが挙げられる。アルコキシ基、アルコキシカルボニル基またはフッ化アルキル基のアルキル基の例も上記と同様である。また、ハロゲン原子としては、Cl、Br、F等が挙げられる。
これら式で表されるトリハロメチル−1,3,5−トリアジン化合物の具体例をCAS〔アメリカ化学会ケミカルアブストラクトサービス(Chemical Abstract Service)〕登録番号と共に下記に示す。
【0043】
Figure 0003674937
Figure 0003674937
Figure 0003674937
Figure 0003674937
Figure 0003674937
Figure 0003674937
Figure 0003674937
【0044】
中でも好ましいハロメチル−1,3,5−トリアジン化合物は以下の通りである。
Figure 0003674937
【0045】
本発明の組成物におけるD成分の配合割合は、A〜C成分の合計量に対して通常、0.05〜3重量%、好ましくは0.1〜1.5重量%である。この割合が少なすぎると、得られる絶縁層は酸素などの周囲の環境の影響により感度が著しく低下するおそれがあり、一方、多すぎると、他の成分との相溶性に劣る上、塗膜表面における光吸収が大きくなって、硬化深度がとれない等の問題が生じることがある。
【0046】
〔その他の成分または添加剤〕
本発明の感放射線組成物には、必要に応じて各種ゴム成分および溶剤や、接着助剤、充填材、着色剤、粘度調整剤、レベリング剤、消泡剤等の添加剤を添加することができる。
【0047】
即ち、本発明の組成物には硬化物の接着性、強度、粗化面形成性などを補うために液状ゴム、架橋ゴム粒子などのゴム成分を添加することができる。このゴム成分は、A〜D各成分との相溶性または親和性が高いことが必要である。この相溶性または親和性が低いゴム成分を用いると、得られる組成物に粘着性が生じたり、強度や粗化面形成性が不十分になるなどの問題が生じる可能性がある。
【0048】
液状ゴムまたは架橋ゴム粒子としては、公知の各種合成ゴムを挙げることができるが、A成分などに対して高い相溶性または親和性が得られることから、アクリルゴム(ACM)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、アクリロニトリル・アクリレート・ブタジエンゴム(NBA)が好ましく、さらに必要に応じて、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基およびアミノ基より選ばれる少なくとも1種の官能基を有するものも使用することができる。実用上、エポキシ基またはカルボキシル基を有する合成ゴムが好ましく、特にカルボキシル基を有する合成ゴムが好ましい。
【0049】
液状ゴムは公知のいかなる方法で製造されたものであってもよく、その製造には乳化重合、溶液重合、塊状重合、懸濁重合などの各種の方法を用いることができ、重合方式もバッチ式、回分式、連続式のいずれでもよい。こうして得られる液状ゴムにはイオン成分が含まれるが、液状ゴムとしては、イオン成分の含有量が少ないものが好ましく、これにより、高い電気絶縁性を有する絶縁層を形成することができる。液状ゴムを得るための単量体組成物にジエン系単量体が含有される場合には、この組成物の重合は乳化重合法によって容易に実施でき、特に特開昭62−74908号公報に示された方法に従って乳化重合を行えば、イオン成分の含有量の少ない液状ゴムを得ることができる。
【0050】
一方、架橋ゴム粒子については、その粒径が10nm〜1000nmの範囲にあるものが好ましく用いられる。
【0051】
本発明の組成物には、組成物の塗布性、均一性等を向上するために、溶剤を添加することができる。溶剤としては、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、乳酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテート、メトキシメチルプロピオネート、エトキシエチルプロピオネート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエチルエーテルなどの高沸点溶剤が挙げられる。これら溶剤の割合は、組成物の用途や塗布方法に応じて変更することができ、組成物を均一な状態とすることができれば特に限定されるものではないが、得られる液状組成物に対し通常5〜60重量%、好ましくは10〜40重量%である。
【0052】
本発明の組成物には該組成物が適用される基板に対する接着性を向上させるために接着助剤を添加することができる。接着助剤としては、官能性シランカップリング剤が有効である。ここで、官能性シランカップリング剤とは、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基などの反応性置換基を有するシランカップリング剤を意味し、その例としてはトリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどを挙げることができ、その配合割合は、組成物100重量部当たり2重量部以下が好ましい。
【0053】
本発明の組成物には、その他、充填材、着色剤、粘度調整剤、レベリング剤、消泡剤等の添加剤を添加することができる。充填材としては、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、ベントナイト、ジルコニウムシリケート、粉末ガラスなどを挙げることができる。着色剤としては、アルミナ白、クレー、炭酸バリウム、硫酸バリウムなどの体質顔料;亜鉛華、鉛白、黄鉛、鉛丹、群青、紺青、酸化チタン、クロム酸亜鉛、ベンガラ、カーボンブラックなどの無機顔料;ブリリアントカーミン6B、パーマネントレッド6B、パーマネントレッドR、ベンジジンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどの有機顔料;マゼンタ、ローダミンなどの塩基性染料;ダイレクトスカーレット、ダイレクトオレンジなどの直接染料;ローセリン、メタニルイエローなどの酸性染料、その他を挙げることができる。粘度調整剤としては、ベントナイト、シリカゲル、アルミニウム粉末などを挙げることができる。レベリング剤としては、各種シリコーン系化合物、ポリアルキレンオキシド系化合物などを挙げることができる。消泡剤としては、表面張力の低いシリコン系化合物、フッ素系化合物などを挙げることができる。これら添加剤の割合は、組成物の本質的な特性を損なわない範囲であり、具体的には組成物全体の50重量%以下が適当である。
【0054】
〔組成物の調製〕
本発明の組成物を調製するには、充填材、顔料を添加しない場合には各成分を通常の方法で混合、攪拌するだけでよく、充填材、顔料を添加する場合にはディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミルなどの分散機を用いて分散、混合すればよい。また、必要に応じて、メッシュ、メンブレンフィルターなどを用いてろ過することもできる。
【0055】
〔組成物の用法〕
本発明の組成物は、例えば多層配線板の製造における絶縁層の形成に使用される。本発明の組成物を用いて多層配線板を製造するには、表面に導体配線が形成された配線板の表面に、前記塗布法により本発明の組成物よりなる絶縁性薄膜を形成し、この薄膜に放射線による露光処理および現像液による現像処理を施すことにより、薄膜の非露光領域に例えば前記導体配線に至る貫通孔を形成し、これにより薄膜の非露光領域を導体配線が露出された状態とし、次にこの薄膜の表面に、前記導体配線と導通する新たな導体配線を形成するという一連の工程を1回行うか、または複数回繰り返せばよい。すなわち、表面にn番目の導体配線が形成された配線板の表面に、本発明の組成物を用いて絶縁層を形成し、次にこの絶縁層の表面に、n番目(但し、nは1以上の整数)の導体配線と導通する(n+1)番目の導体配線を、めっき処理などによって形成する工程を1回行うか、または複数回繰り返せばよい。
【0056】
以下に、本発明の組成物を用いて多層配線板を製造する方法について、工程順に更に詳しく説明する。
(1)薄膜形成工程
この薄膜形成工程においては、例えば基板表面に導体配線を形成してなる配線板の表面に、前記導体配線が覆われるように本発明の組成物を塗布し、次いで塗布面を加熱、乾燥して組成物中の溶剤を除去することにより薄膜を形成する。
【0057】
ここで、導体配線が形成される基板の材質は特に限定されるものでなく、例えばガラスエポキシ樹脂、紙フェノール樹脂、セラミック、ガラス、シリコンウエハなどを挙げることができる。また、塗布方法も特に限定されるものではなく、一般的な感光性材料の塗布方法を利用することができる。具体的には、スクリーン印刷、ロールコーティング、バーコーティング、ディップコーティング、カーテンコーティング、スピンコーティング、アプリケーター法などの方法を挙げることができる。また、本発明の組成物を基体フィルム上に流延、製膜し、乾燥させて、いわゆるドライフィルムを作製し、これをラミネーターなどによって基板に貼り合わせることにより薄膜を形成してもよい。この場合、基体フィルムとしては、透光性のあるものが好ましく、このような透光性フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム;延伸ポリプロピレン、ポリスチレンなどのポリオレフィン系フィルムを使用することができる。なお、基体フィルムが透光性フィルムである場合は、基体フィルムを通して露光することにより、前記薄膜を光硬化させることが可能である。
【0058】
塗布後の乾燥条件は、組成物を構成する各成分の種類および配合割合、並びに膜厚などによっても異なるが、通常70〜130℃の温度で5〜20分間程度である。この薄膜の乾燥は、オーブンやホットプレートなどの通常の装置を用いて行われる。なお、乾燥が不十分であると、残留する溶剤によって薄膜の表面にべとつきが生じ、また、基板に対する絶縁層の密着性が低下することがあり、一方、乾燥が過度であると、熱かぶりによって解像性の低下を招くことがある。
【0059】
こうして形成される薄膜の乾燥後の膜厚は、通常10〜100μm、好ましくは30〜70μmである。膜厚が過小であると、十分な絶縁性を有する絶縁層を形成できないことがあり、一方、膜厚が過大であると解像性の低下を招くことがある。
【0060】
(2)露光処理工程
この露光処理工程においては、薄膜形成工程によって配線板上に形成された薄膜に、所定のパターンを有するマスクを介して、放射線、例えば波長200〜500nmの紫外線または可視光線を照射することにより、薄膜の光照射領域(露光領域)を光硬化させる。露光処理装置としては、フュージョン、コンタクトアライナー、ステッパー、ミラープロジェクターなどを使用することができる。また放射線光源としては、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、アルゴンガスレーザ、X線発生装置、電子線発生装置などを挙げることができる。薄膜に対する露光量は、薄膜を構成する組成物における各成分の種類および配合割合、並びに膜厚などによっても異なるが、例えば高圧水銀灯を使用する場合は100〜500mJ/cm2 である。
【0061】
(3)硬化促進用加熱工程
この硬化促進用加熱工程においては、露光処理工程後の薄膜を、通常、温度70〜130℃で3〜60分間程度加熱し、これにより露光処理工程における光反応による硬化に加えて、熱反応による薄膜の硬化を促進させる。この加熱工程は、オーブンやホットプレートなどの通常の装置を用いて行われる。なお、この加熱が過度であると、熱かぶりによって解像性の低下を招くことがある。
【0062】
(4)現像処理工程
この現像処理工程においては、非露光領域における組成物を、アルカリ水溶液よりなる現像液に溶解させて除去し、露光領域における硬化組成物のみを残存させることにより、パターン形成を行う。
【0063】
ここで、現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエチルアルコールアミン、トリエチルアルコールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕−5−ノナンなどのアルカリ化合物の水溶液を用いることができる。また、上記のアルカリ類の水溶液にメチルアルコール、エチルアルコールなどの水溶性有機溶剤や界面活性剤を適当量添加した水溶液、または本発明の組成物を溶解する各種有機溶剤を現像液として使用することができる。好ましい現像液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの、濃度0.1〜3.0重量%、特に好ましくは0.5〜1.5重量%の水溶液である。
【0064】
現像方法としては、液盛り法、ディッピング法、パドル法、スプレー現像法などを挙げることができる。現像処理後には、例えば流水洗浄を30〜90秒間行い、エアーガンなどを用いてあるいはオーブン内において乾燥させる。
この現像処理工程によって薄膜の一部が除去されて、例えば貫通孔が形成され、基板表面の導体配線の一部が露出される結果、フォトビアホールを有する絶縁層が形成される。
【0065】
(5)熱硬化および/または後露光工程
本発明の組成物は光硬化性および熱硬化性の両方の性質を有しており、現像処理後、この熱硬化および/または後露光工程を行なうことにより、フォトビアホールを有する絶縁層の硬化が更に促進される。従って、この熱硬化および/または後露光工程は、絶縁層が十分な硬化状態にある時は不要の工程である。熱硬化工程は、ホットプレート、オーブン、赤外線オーブンなどを用いて、絶縁層が熱劣化を起こさない温度条件、好ましくは150〜180℃で30分間〜5時間程度の適当な時間が選択されて行われる。また、後露光工程は、露光処理工程で使用されるものと同様の光源および装置を用いて、例えば100〜1,000mJ/cm2 の露光量で行なわれる。
【0066】
(6)平坦化処理工程
この平坦化処理工程は、例えば平坦でない基板上に形成された絶縁層を研磨処理によって平坦化するための任意の工程であり、絶縁層を平坦化することによって、絶縁層の表面に導体配線を形成する場合に回路加工の精度を向上させることができる。ここで、研磨手段としては、例えばバフロール、ナイロンブラシ、ベルトサンダーなどが使用できる。
【0067】
(7)スルーホール形成工程
このスルーホール形成工程は、部品の挿入や他の配線板との接続、すなわち層間接続を達成するためにスルーホールが必要とされる場合において、数値制御型ドリルマシンなどを用いて機械的に穿孔加工を行う工程である。なお、本発明の組成物を用いた多層印刷版の製造方法では、フォトビアホールによって層間接続を行うことができるので、このスルーホール形成工程は必要がある場合にのみ行われる任意の工程である。
【0068】
(8)粗面化処理工程
この粗面化処理工程は、上記の絶縁層の表面に形成される導体配線の密着性を向上させるために、絶縁層の表面を粗面化処理液によって粗面化する工程である。
粗面化処理液としては、過マンガン酸カリウム水溶液、過マンガン酸カリウムと水酸化ナトリウムとの水溶液などのアルカリ性の処理液、無水クロム酸と硫酸との混酸、その他の強酸化性を有するものが用いられる。これらのうち、過マンガン酸カリウムと水酸化ナトリウムとの水溶液が特に好ましい。粗面化処理を行うには、50〜80℃の温度に維持した処理液中に5〜30分間、絶縁層を浸漬すればよい。なお、粗面化処理後には、必要に応じて絶縁層表面をシュウ酸などの弱酸水溶液で中和した後、流水洗浄を十分に行うことが必要である。
【0069】
この粗面化処理工程によって、絶縁層の表面、フォトビアホールの側壁面およびスルーホールの側壁面は、0.01〜10μmの凹凸形状を有する粗面状態となり、粗面化のアンカー効果によって導体配線を構成する銅めっき層に対して強固な密着力が発揮される。
【0070】
(9)触媒処理工程
この触媒処理工程は、絶縁層の表面およびホールの内壁表面に、次工程において無電解銅めっき処理を行う際の析出核となるめっき触媒を担持させる工程である。ここで、めっき触媒としては、例えばパラジウムなどの金属コロイドを使用することができる。このような金属コロイドを媒体中に分散してなる各種公知の処理液中に絶縁層を浸漬させることにより、触媒の担持処理は達成される。なお、本発明の組成物中にはめっき触媒を含有させることができ、この場合には、この工程を省略することができる。
【0071】
(10)新たな導体配線の形成工程
この新たな導体配線の形成工程は、例えば無電解銅めっき処理を行うことにより、フォトビアホールおよびスルーホールを介して、基板表面に既に形成されている導体配線(第1の導体配線)との電気的接続を実現しながら、絶縁層の表面に新たな導体配線(第2の導体配線)を形成する工程である。新たな導体配線の形成方法としては、例えば以下に示す方法▲1▼〜▲3▼を挙げることができる。
【0072】
方法▲1▼:
触媒が担持された絶縁層表面の全域に無電解銅めっき処理を行って銅めっき層を形成し、必要に応じて、この銅めっき層を電極とする電解銅めっき処理により所望の厚みを有する銅金属層を形成し、この銅金属層上にレジストパターンを形成し、次いで銅金属層をエッチングして導体パターンを形成する。ここで、レジストパターンは、第2の導体配線が形成される領域の他に、第1の導体配線と第2の導体配線との間の層間接続用導体が形成される層間接続用フォトビアホールの位置、すなわち導体ランドが形成されるべき領域にも形成される。この導体ランドの径は、位置ずれ誤差を考慮してフォトビアホールの径よりも大きくすることが好ましい。レジストパターンは、通常、フォトレジストを用いたフォトリソグラフィーによって形成される。また、銅金属層のエッチングは、過硫酸アンモニウム水溶液やアンモニア錯体系のエッチング液により行われる。銅金属層のエッチングを行った後、レジストパターンを所定の方法で剥離除去する。フォトレジストは、必要な解像性およびエッチング液に対する耐性を有し、後に除去できるものであればよい。このようにして、基板の表面の第1の導体配線と導通する第2の導体配線が絶縁層の上に形成される。
【0073】
方法▲2▼:
触媒が担持された絶縁層表面において新たな導体配線を形成すべき領域以外の領域にレジストパターンを形成した後、無電解銅めっき処理および必要に応じて電解銅めっき処理を行うことにより、絶縁層表面において新たな導体配線を形成し、且つフォトビアホールの内壁表面に銅めっき層を形成し、次いでレジストパターンを剥離除去する。この方法においても、導体配線の幅をフォトビアホールの径よりも大きくすることが好ましい。
【0074】
方法▲3▼:
触媒が担持された絶縁層の表面全体に、めっき触媒を含有しない感光性樹脂組成物を塗布して被膜を形成し、この被膜をパターンマスクを介して露光し、次いで現像することにより、この被膜にフォトビアホールを形成すると共に、これに連続する第2の導体配線となる個所の被膜部分を除去し、その上で無電解銅めっきのみを行う。この方法においても、導体配線の幅をフォトビアホールの径よりも大きくすることが好ましい。また、被膜の厚さは、銅めっきによる銅金属層の厚さと同じかやや大きめであることが好ましい。
【0075】
この方法によれば、形成される第2の導体配線は、被膜の除去部分に形成されると共に、残存被膜からなる絶縁膜が元の絶縁層の上に残存し、しかもこの残存被膜と銅金属層の厚さが通常近似しているため、平坦性に優れた外表面を得ることができる。
なお、以上の被膜を形成するための感光性樹脂組成物としては、本発明の組成物を用いることができる。
【0076】
以上の工程(1)〜(10)を繰り返すことにより、さらに多層化することができる。この場合、新たな導体配線の形成工程(10)を実施する際に方法▲1▼〜▲3▼を組み合わせて多層化することもできる。
【0077】
なお、多層配線板の最上層となる絶縁層の表面に導体配線を形成した後、絶縁層と導体配線との密着性を向上させる観点から、ポストベークを行うことが好ましい。最上層以外の絶縁層およびこの絶縁層に係る導体配線に対しては、その後の絶縁層の形成における加熱工程において加熱されるため、特に単独の工程としてポストベークを行う必要はない。
【0078】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、特に明示する場合を除き、「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を示す。
〔A成分〕次の4種を用意した。
【0079】
A1:クレゾールノボラック樹脂〔m−クレゾール:p−クレゾール=6:4(モル比)、重量平均分子量Mw=11,000〕
A2:フェノールノボラック樹脂〔重量平均分子量Mw=6000〕
A3:ポリ(p−ビニルフェノール)〔丸善石化社製、重量平均分子量Mw=3,000〕
A4:ポリ(臭素化p−ビニルフェノール)〔丸善石化社製「マルカリンカーMB」、重量平均分子量Mw=4,000〕
〔B成分〕次のアミノ樹脂3種を用意した。
【0080】
B1:ヘキサメトキシメチル化メラミン〔三井サイテック社製「サイメル300」〕
B2:テトラメトキシメチル化グリコールウリル〔三井サイテック社製「サイメル1170」〕
B3:ベンゾグアナミン樹脂〔三和ケミカル社製「BX−4000」〕
〔C成分〕
C1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、エピコート828)
C2:ノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製、EOCN−100)
C3:2,2‘−[(1−メチルエチリデン)ビス(4,1−フェニレンオキシメチレン)]ビスチイラン
C4:1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン
〔D成分〕次の光重合開始剤3種を用意した。
【0081】
D1:2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシフェニル)−6−トリアジン
D2:2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン
D3:ジフェニルヨードニウム−9,10−ジメトキシアントラセンスルホネート
D4:トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロフォスフェート
【0082】
〔添加剤〕
E:ブタジエン−アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体〔ブタジエン:アクリロニトリル:メタクリル酸=60:35:5(モル比)、数平均分子量Mn=6,000、ガラス転移点Tg=−39℃〕
〔溶剤〕次の有機溶剤2種を用意した。
【0083】
MMP:3−メトキシプロピオン酸メチル
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート<実施例1〜7、比較例1〜4(組成物の調製)>
下記表1に示す処方に従って、上記のA〜D成分、並びに必要に応じて添加剤および溶剤を配合し、得られた配合物の各々を、ヘンシェルミキサーにより混合・攪拌を行うことにより、感放射線性樹脂組成物を調製した。
【0084】
【表1】
Figure 0003674937
【0085】
<組成物および絶縁層の性能評価、並びに多層配線板の製造>
(1)感光特性評価テスト基板の作製および評価
銅金属層が一面に形成されたガラスエポキシ樹脂よりなる板状体をテストピースとして用い、前記面上に、実施例1〜7および比較例1〜4で調製された組成物の各々をスピンコータを用いて塗布し、熱風オーブン内において90℃で10分間乾燥することにより、乾燥後の膜厚が約50μmの薄膜を形成した。
【0086】
こうして得られたテストピースの各々について、その薄膜に対し、直径が各々25μm、50μm、75μm、100μm、150μmまたは200μmの穿孔パターンが形成されたテスト用ガラスマスクを介して露光を行った。露光処理は、コンタクトアライナー(ミカサ電機社製「ML−3型」)を用い、コンタクト(密着露光)で1,000mJ/cm2 の露光量で行った。
【0087】
露光処理後のテストピースを120℃で5分間加熱処理した後、0.75%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液中に180〜300秒間浸漬して揺動させることにより現像処理を行い、銅金属層に至る貫通孔、すなわちフォトビアホールを有する絶縁層を形成した。その後、この絶縁層が形成されたテストピースの各々を水洗し乾燥した。この時、直径75μmの貫通孔が完全に形成されたものを良好、それ以外のものを不良として現像性を評価した。
【0088】
次に、絶縁層が形成されたテストピースの各々を、熱風オーブン内において温度150℃で60分間加熱することにより硬化させ、その後、熱硬化したテストピースを、65℃の温度に維持された過マンガン酸カリウム−水酸化ナトリウム水溶液(過マンガン酸カリウム濃度3%、水酸化ナトリウム濃度2%)中に10分間浸漬することにより、絶縁層の表面に対して粗面化処理を行い、その後、テストピース表面を濃度5%のシュウ酸水溶液中に室温で5分間浸漬することにより中和処理し、さらに十分に水洗した。
【0089】
このテストピースの各々について、絶縁層の表面状態を走査型電子顕微鏡により観察してその粗面化処理の状態を評価した。評価の方法は、絶縁層表面が十分に粗面化されて微細な凹凸が形成されている場合を「良好」とし、それ以外を「不良」とした。
【0090】
また、テストピースの各々を塩化パラジウム系の触媒液中に室温で6分間浸漬することにより、粗面化された絶縁層の表面および貫通孔の内面にめっき触媒を担持させ、さらに触媒活性化液中に室温で8分間浸漬して、めっき触媒を活性化させた。その後、テストピースの各々を水洗した後、室温で20分間にわたって無電解銅めっき処理を行った。この処理では、触媒液、触媒活性化液および無電解銅めっき液として「OPCプロセスMシリーズ」(奥野製薬(株)製)のものを用いた。次に、硫酸銅−硫酸水溶液(硫酸銅濃度210g/L、硫酸濃度52g/L、pH=1.0)よりなる電解銅めっき液を用い、3.0mA/dmの電流密度で電解銅めっき処理を行い、合計の厚みが約20μmの銅金属層を絶縁層の表面全体にわたって形成し、その後、このテストピースを150℃で1時間加熱処理した。
【0091】
これらのテストピースの表面に1cm間隔の切り込みを形成し、端面からピールテスターで剥離させることにより、銅金属層のピール強度(JIS C 6481)を測定した。このピール強度は、10cm引き剥がした中での最頻値であり、800g/cm以上の強度を示したものを合格とした。
【0092】
(2)耐電食性の評価
100μm配線ピッチの電食評価用櫛形電極基板〔BT(ビスマレイミドトリアジン)レジン製、10×10cm角〕上に50μm膜厚の絶縁層を(1)感光特性評価テスト基板の作製および評価方法に準じて形成し、電食評価用基板を作成した。この電食評価用基板を85℃×85%RHの恒温恒湿槽に入れ、基板に100Vの直流電流を継続的に印可しながら、その絶縁抵抗値を記録した。絶縁抵抗が108ohmを切るまでの時間を求め、耐電食時間(hr)とした。
以上の結果を表2に示す。この表から明らかなように、実施例1〜7は、何れも現像性、粗面状態、ピール強度等の性能が良好であり、かつ耐電食時間が長く、耐電食性に優れていた。一方、比較例1〜4は、現像性、粗面状態、ピール強度等の性能は良好であるが、耐電食性に劣っていた。即ち、本発明の組成物は現像性、粗面状態、ピール強度等の諸性能を落とさずに耐電食性が向上したことが判る。
【0093】
【表2】
Figure 0003674937
【0094】
【発明の効果】
本発明に係る感放射線性樹脂組成物は、アルカリ可溶性フェノール樹脂およびアミノ樹脂と共に、1分子中にエポキシ基、オキセタニル基、チラニイル基またはビニルエーテル基等の架橋性基を複数有する化合物を必須成分として含有することにより、特に多層配線板の製造において、例えば小径のフォトビアホールを高い精度で且つ形成することができる優れた解像性を有し、アルカリ水溶液により現像することができ、耐めっき液性および導体配線の密着性に優れ、また硬化後は良好な耐溶剤性、耐水性および耐熱性を有する絶縁層を形成することができる。従って本発明の組成物を使用することにより、電気絶縁信頼性の高い多層配線板を効率よく製造することができる。

Claims (1)

  1. 下記のA成分〜D成分を含有することを特徴とする絶縁層形成用感放射線性樹脂組成物。
    〔A成分〕フェノール樹脂
    〔B成分〕アミノ樹脂
    〔C成分〕1分子中に複数の架橋性基を有する化合物
    〔D成分〕ハロメチル−1,3,5−トリアジン化合
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