JP3669605B2 - サブノズルの噴射制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、空気噴射織機において、サブノズルの噴射期間を制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気噴射式織機において、よこ入れは、メインノズルからよこ糸と共に空気を噴射し、当該よこ糸をたて糸開口内に飛走させることによって行われる。このとき、複数のグループのサブノズルは、飛走状態のよこ糸の先端部分に向けて、よこ入れの方向の空気をリレー噴射することによってよこ糸の飛走状態を助ける。
【0003】
ところで、給糸体の切り換わり直後では、織機の主軸の一定の回転角に対するよこ糸の飛走の到達位置がよこ糸飛走の標準状態での前記位置よりも先行する。織機の起動時の負荷の増大や糸種によっては、先行量が大きくなり、サブノズルによるよこ糸搬送が正常に行われず、よこ入れ不良となるという不具合があった。これに対して、サブノズルの設定噴射期間に余裕をもたせることが考えられるが、一時的例えば製織期間全体の1%程度の過渡状態のために余分な噴射期間を設定することは、エアー消費量を無駄に増大させることになる。
【0004】
【発明の目的】
したがって、本発明の目的は、メインノズルから噴射されたよこ糸を、よこ糸の飛走路に沿って並ぶ複数のサブノズルで搬送して、よこ入れを行う空気噴射式織機において給糸体の切り換わり直後サブノズルによるよこ糸搬送を安定化させ、もってよこ入れ不良の発生を防止するとともに、サブノズルによるエアー消費量を減らすことである。
【0005】
【発明の解決手段】
上記目的の下に、本発明はサブノズルの噴射の制御方法において、よこ糸飛走の標準状態、言い換えれば、定常なよこ入れの状態におけるよこ糸搬送用として、サブノズルの標準の噴射期間を設定しておき、給糸体の切り換わりを検出したときに、前記サブノズルの噴射開始タイミングを早めるか、またはこれと同時に噴射終了タイミングを遅らせるようにしている。
【0006】
ここでサブノズルの噴射の制御方法制御方法は、給糸体の切り換わりから一定 の期間にわたり実行する。また、標準の噴射開始タイミングや標準の噴射終了タイミングは、時刻上で、または主軸の回転角度上で予め設定されている。このため、制御は、それらのタイミングを変更することになる。
【0009】
【発明の実施の態様】
図1は、空気噴射式織機のよこ入れ装置1の概要を示している。よこ糸2は、複数例えば2つの糸結びされた給糸体3から供給され、測長貯留装置4によって1ピックのよこ入れに必要な長さだけ測定され、よこ入れ開始時点まで貯留されている。測長貯留装置4は、例えばドラム式のものであり、モータ8で回転糸ガイド5をドラム6の外周に沿って回転させるとともに、ドラム6の外周面で係止ピン7によりよこ糸2を係止しながら少なくとも1ピックのよこ入れに必要な長さ例えば4巻分だけ巻き付けることによって、測長し、かつ貯留する。
【0010】
よこ入れの開始時に、係止ピン7は、解舒タイミングで操作器9により、後退方向に移動することによって、ドラム6の外周面上で、貯留状態のよこ糸2を解舒する。これと同時に、よこ入れノズルとしてのメインノズル13は、解舒状態のよこ糸2を引き込んで、当該よこ糸2を圧力空気とともにたて糸15の開口16中に噴射空気とともに挿入する。
【0011】
なお、解舒制御器10は、織機の主軸11に連結された回転検出器12から回転角θの信号、制御装置22からのよこ糸到達時期の偏差Δθeの信号、その他標準の解舒タイミングθs0、標準の係止タイミングθe0の信号を入力として解舒タイミングθs、係止タイミングθeの信号により係止ピン7の進退運動を制御する。
【0012】
ドラム6からよこ糸2が解舒された状態およびその解舒巻数は、解舒センサ19によって検出される。解舒センサ19は、例えば一対の投光器と受光器との組み合わせによって構成されており、解舒されたよこ糸2による光の遮断によって解舒状態および解舒巻数を検出し、1巻解舒される毎に2つのパルス状の解舒信号S1を発生し、制御装置21c、21dに送る。なお、2つの給糸体3の切り換わり状態は、糸切り換わりセンサ20により、糸切り換わり信号S2として検出されるようになっている。
【0013】
圧縮空気の噴射により、よこ糸2は、噴射空気流に乗って、開口16の内部で飛走経路を飛走する。この飛走経路で、複数例えば4グループa、b、c、dのサブノズル14a、14b、14c、14dは、よこ糸2の飛走方向に沿って配置されており、図5に見られるように、よこ糸2の先端の飛走位置に応じて、圧力空気を例えば標準の噴射期間Ta0、Tb0、Tc0、Td0にわたって、順次、リレー噴射を行うことによって、よこ糸2の飛走を補助する。
【0014】
到達センサ17は、よこ入れの良否を検出するためのフィーラであり、反よこ入れ側でよこ糸2の先端を検出することによって、到達信号Seを発生し、制御装置22に送る。
【0015】
よこ糸2の飛走速度の状態は、たて糸2の開口16の内部で飛走経路の途中例えばグループaのサブノズル14aとグループbのサブノズル14bとの間に設けられた到達センサ18で検出することができる。到達センサ18は、飛走中のよこ糸2の先端を検出することによって、よこ糸2の到達信号Sbを発生し、それをグループc、dに対応する制御装置21c、21dに送り込む。
【0016】
よこ糸2が解舒された時点から、到達センサ18の設置位置に到達した時点までの時間と、よこ糸2の解舒長さ(解舒巻数)とが比例関係にあることから、到達センサ18の設置位置へのよこ糸2の到達の時期は、測長貯留装置4の側で、解舒センサ19によって解舒信号S1として検出することもできる。この例で、グループc、dの制御装置21c、21dは、到達信号Sbを用いる代わりに、解舒信号S1を利用している。
【0017】
よこ入れのための圧力空気は、圧力空気源23から供給路24によりタンク兼用の圧力調整器25、電磁弁27を経てメインノズル13に、また供給路24、タンク兼用の圧力調整器26、電磁弁28a、28b、28c、28dを経て各グループa、b、c、dのサブノズル14a、14b、14c、14dにそれぞれ供給される。
【0018】
ここで、制御装置22は、係止ピン7の運動や、メインノズル13の噴射を制御するために、回転検出器12からの回転角θの信号、到達センサ17からの到達信号Seを入力として、解舒制御器10に対して偏差Δθeの信号を発生するほか、電磁弁27の開閉を制御することにより、メインノズル13の噴射期間(噴射開始タイミング、噴射終了タイミング)を調節する。
【0019】
また、制御装置21a、21bは、それぞれグループa、bのサブノズル14a、14bを制御するために、回転検出器12からの回転角θの信号を入力として、電磁弁28a、28bの開閉を制御することにより、定常時に、サブノズル14a、14bの標準の噴射期間Ta0、Tb0(噴射開始タイミングθa0、θb0、噴射終了タイミングθa1、Tb1)を制御する。
【0020】
さらに、制御装置21c、21dは、それぞれグループc、dのサブノズル14c、14dを制御するために、回転検出器12からの回転角θの信号、解舒センサ19からの解舒信号S1を入力として、電磁弁28c、28dの開閉を制御することによって、定常時に、サブノズル14c、14dの標準の噴射期間Tc0、Td0(噴射開始タイミングθc0、θd0、噴射終了タイミングθc1、θd1)を設定するが、必要に応じてそれを変更する。
【0021】
なお、この実施例で、メインノズル13のための制御装置20は、必要に応じて、反よこ入れ側で、よこ糸2の先端の到達時期を到達センサ17によって検出し、その到達信号Seの早まりや遅れに応じて、係止ピン7による係止の解除タイミングやメインノズル13の噴射期間(噴射開始タイミング)を変更することにより、反よこ入れ側の織り端で、よこ糸2の到達タイミングを常に標準の到達タイミングとなるように制御する。
【0022】
次に、図2は、一例として、グループcに対応するサブノズル14cの制御装置21cの構成を示している。制御装置21dの構成は、基本的に制御装置21cと同一である。
【0023】
この制御装置21cは、給糸体3の切り換わり状態の検出器31、よこ糸飛走速度の状態の検出器32、給糸体3の切り換わり状態のときに、バックアップ用の噴射開始タイミングθc2を設定する設定器35、標準時の噴射開始タイミングθc0を設定する設定器36、よこ糸飛走の遅れ状態のときに、バックアップ用の噴射終了タイミングθc3を設定する設定器37、標準の噴射終了タイミングθc1を設定する設定器38、それぞれの検出器31、32からの出力に応じ設定器35、36、設定器37、38を切り換える切り換え器33、34、回転検出器12からの回転角θの信号に応じて、切り換えられた噴射開始タイミングθc0または噴射開始タイミングθc2の指令を出力する噴射開始指令用の比較器39、回転角θに応じて切り換え器34により切り換えられた噴射終了タイミングθc1、θc3の指令を出力する噴射終了指令用の比較器40、これらの比較器39、40からの噴射開始タイミングθc0、θc2、噴射終了タイミングθc1または噴射終了タイミングθc3の指令に応じて、噴射期間Tc0、Tc1、Tc2を設定するフリップフロップ42およびその出力に応じて電磁弁28cを駆動する駆動増幅器43からなる駆動部41によって構成されている。
【0024】
なお、その他のグループa、bに対応する制御装置21a、21bも、上記制御装置21c、21dとほぼ同様の構成であるが、噴射終了のバックアップ制御をしないため、検出器32、設定器37、切り換え器34に相当するものを有していない。
【0025】
図3は、給糸体3の切り換わりの検出器31の一例を示している。給糸体3の切り換わりの検出器31は、再起動信号Sを入力としてこれによりよこ入れの過渡状態を検出するほか、糸切り換わり信号S2を入力としてこれにより給糸体3の切り換わりを検出するために、それらの信号を入力とする2つの一定期間信号発生器44、45、これらの出力を入力とするオアゲート46および上記一定期間信号発生器44の一定期間の設定器47によって構成されている。
【0026】
次に、図4は、よこ糸飛走速度の状態の検出器32の一例を示している。この実施例の検出器32は、噴射終了タイミングθc1の切り換えの必要または不要を判定するために、設定器48によって与えられる基準の回転角θoと回転検出器12からの回転角θの信号とを比較し、回転角θが基準の回転角θoと等しくなったときに出力を発生する比較器49、解舒センサ19からの解舒信号S1のパルスを計数し、パルス数設定器52によって設定されたパルス数に到達したとき、出力を発生するカウンタ51、このカウンタ51の出力の発生時点と比較器49の出力の発生時点とを比較し、カウンタ51からの出力時点が比較器49からの出力時点よりも遅れているときに、このときのよこ入れサイクルのよこ糸2の飛走速度の状態が遅れていると判断し、切り換え指令を発生し、これを切り換え器34に送り込む比較器50により構成されている。
【0027】
図5は、主軸11の回転角θ上で、よこ糸2の飛走位置を各グループa、b、c、dのサブノズル14a、14b、14c、14dの位置と対応させて、よこ糸2の飛走特性を便宜上直線として示している。定常のよこ入れでは、サブノズル14aは、標準の噴射期間Ta0(噴射開始タイミングθa0、噴射終了タイミングθa1)にわたって噴射しており、またサブノズル14bは、噴射期間Tb0(噴射開始タイミングθb0、噴射終了タイミングθb1)にわたって噴射する。さらに、サブノズル14cは、噴射期間Tc0(噴射開始タイミングθc0、噴射終了タイミングθc1)にわたって噴射動作を行っており、サブノズル14dは、噴射期間Td0(噴射開始タイミングθd0、噴射終了タイミングθd1)にわたって噴射を行うことによって、飛走中のよこ糸2によこ入れ方向の空気を噴射している。
【0028】
しかし、よこ入れ途中におけるよこ糸2の飛走速度の状態が遅れた状態として検出されたとき、同じよこ入れサイクルにおいて、制御装置21c、21dによって制御されるサブノズル14c、14dは、それぞれ噴射終了タイミングθc1、θd1をバックアップ用の噴射終了タイミングθc3、θd3に変更することによって、それぞれの噴射期間Tc0、Td0の後に噴射期間Tc1、Td1を付加することにより、全体としてそれらの噴射の期間を遅れ方向に延長する。
【0029】
また、給糸体3の切り換わりが検出されたときに、よこ入れが過渡状態にあるとき、よこ糸飛走直線の傾きは、標準時よりも大きくなる方向に変化する。つまり、主軸11の回転角θ上で、よこ糸2の飛走速度は、相対的に早くなる。これにともない、制御装置21a、21b、21c、21dは、早い噴射開始タイミングθa2、θb2、θc2、θd2を設定することによって、標準時の噴射期間Ta0、Tb0、Tc0、Td0の前に噴射期間Ta2、Tb2、Tc2、Td2を付加する。このようにして、よこ糸2の飛走状態に応じ、制御装置21a、21b、21c、21dは、標準時の噴射期間Ta0、Tb0、Tc0、Td0に対し、その後ろ側にバックアップ用の噴射期間Tc1、Td1を付加したり、またその前にバックアップ用の噴射期間Ta2、Tb2、Tc2、Td2を加えることにより、それぞれのよこ糸飛走直線に適合した状態で、サブノズル14a、14b、14c、14dの噴射の期間を設定していく。
【0030】
以上の動作を制御装置21cに関して説明する。給糸体3が切り換わり状態にないとき、切り換え器33は、標準時の噴射開始タイミングθc0の信号を比較器39に送り込んでいる。したがって、比較器39は、噴射開始タイミングθc0と回転角θとが一致した時点で、噴射開始タイミングθc0の指令を出力し、駆動部41の内部のフリップフロップ42をセット状態とし、その時点から電磁弁28cを開放状態とする。
【0031】
一方、よこ入れ途中のよこ糸飛走速度の状態が検出器32によって検出され、その結果、標準のよこ糸飛走速度の状態であるものと判断されているとき、切り換え器34は標準時の噴射終了タイミングθc1を比較器40に出力している。したがって、比較器40は、回転角θが噴射終了タイミングθc1に対応する角度値になった時点で、フリップフロップ42をリセットの状態にする。このとき駆動部41は、電磁弁28cを閉じ、サブノズル14cからの空気の噴射を終了する。この結果、サブノズル14cは、標準の噴射期間Tc0について噴射を行っていく。
【0032】
よこ入れ動作中に、比較器49は、基準の回転角θoで出力を出しており、またカウンタ51は、解舒センサ19からの解舒信号S1のパルス数を計数し、設定器52により設定された数値に達した時点でカウントアップの出力を発生し、比較器50に送っている。比較器49の出力発生時点よりもカウンタ51によるカウントアップの時点が遅れたとき、つまりよこ入れ途中で、よこ糸2の飛走速度の状態が標準よりも低くなっているとき、比較器50は、当該よこ入れサイクルに、切り換え指令を発生して、切り換え器34を切り換える。
【0033】
そこで、切り換え器34は、標準の噴射の終了タイミングθc1に代えて、バックアップ用の噴射終了タイミングθc3を比較器40に出力する。したがって比較器40は、制御対象の当該よこ入れサイクルで、その噴射終了タイミングθc1をバックアップ用の噴射終了タイミングθc3として駆動部41を動作させる。同様に、制御装置21dも、標準の噴射期間Td0にバックアップ用の噴射期間Td1を追加し、よこ糸2の飛走速度の遅れに対応する。この結果、2つのグループc、dのサブノズル14c、14dは、標準の噴射期間Tc0、Td0にバックアップ用の噴射期間Tc1、Td1を追加する。
【0034】
給糸体3が切り換わり状態にあるとき、検出器31は、切り換わり状態の指令を出力することによって、切り換え器33を切り換え、標準時の噴射開始タイミングθc0に代えて、バックアップ用の噴射開始タイミングθc2を比較器39に送る。このため、比較器39は、標準時の噴射開始タイミングθc0よりも早い噴射開始タイミングθc2でそれぞれのグループcのサブノズル14cの噴射を開始させる。噴射開始のバックアップ制御は、全てのサブノズル14a、14b、14c、14dについて行われる。
【0035】
なお、よこ入れ開始時期を変更する到達タイミング制御(フィードバック制御)を併用してもよい。例えば、到達タイミングと基準到達タイミングとの偏差を解消する方向に、メインノズル13の噴射開始時期、および/または係止ピン7によるよこ糸解舒時期を変更してもよい。
【0036】
ここで、設定器52による解舒パルスの設定にあたっては、次のことが考慮される。(1)よこ入れ初期では、ばらつきが小さいため、判断を誤る可能性がある。(2)逆に遅すぎると、噴射終了タイミングを遅らせることの効果が給糸側にあるサブノズル14cには充分に反映されないので、よこ入れ不良となるおそれがある。以上のことを考慮すると、設定器52には、1ピックの半分に相当する巻数が解舒されたことを示すパルス数が設定されることが望ましい。実施例の解舒センサ19は1巻のよこ糸が解舒される毎に2つのパルスを出力するので、1ピック4巻とした場合、合計8つのパルスが出力されることになる。よって、設定器52には4が設定されることになる。エアー消費量が最小となるように、標準値を適宜変更しながら試織を繰り返すことにより求める。
【0037】
図6は、解舒信号S1(4パルス目の出力タイミング)とそのときのよこ糸の到達タイミング(到達角度)との相関関係の実験例を示している。それぞれのよこ入れにおいて、解舒信号S1の出力時点が同じでも、よこ糸2の到達タイミングが必ずしも同じではないことが図6から理解できる。そして、図7、8、9は図6の分布領域を楕円によって表し、これに対し基準タイミング(基準の回転角θo)およびサブノズルオフのタイミング(標準時の噴射終了タイミング)をそれぞれ設定した例を示している。
【0038】
まず、図7は、基準タイミングθoおよびグループc、dのサブノズルのオフタイミングθc1、θd1がそれぞれ最適な値に設定されている状態を示す。すなわち、解舒タイミングが基準タイミングθoと一致する場合の到達タイミングが最も遅いよこ糸を正常に搬送できる程度にグループc、dのサブノズルのオフタイミングθc1、θd1が設定されている状態を示す。斜線部分は、オフタイミングθc1、θd1に設定されたグループc、dのサブノズルが正常によこ糸を搬送できない領域を示す。4パルス目の出力タイミングが、基準タイミングθoより後に出力されたときに、オフタイミングがθc3、θd3に切り換えられるが、図7における基準タイミングθoより右側の楕円部分に対する斜線部分の割合が比較的大きいから、サブノズルオフタイミング制御による省エアー効果はかなり期待できる。
【0039】
次に、図8は、悪い設定例を示している。前記サブノズルオフタイミングθc1、θd1は、解舒タイミングが基準タイミングと一致する場合の到達タイミングの最も遅れたよこ糸をカバーしていない例である。この場合は、解舒タイミングが基準タイミングより早い場合(図8の斜線部分)、サブノズルオフタイミングが延長されず、サブノズル補正オフタイミングで噴射されないので、よこ入れを却って不安定にしてしまい、よこ入れによる停台が増加する。
【0040】
さらに、図9は、省エアー効果の少ない例を示している。ここでは、基準タイミングを大きな値に設定しすぎた場合を示す。このときも、解舒タイミングが基準タイミングθoに一致する場合における到達タイミングの最も遅いよこ入れについて正常なよこ糸搬送が行える程度にサブノズルのオフタイミングθc1、θd1を設定している。しかし、その値は、図7に示す場合の値よりも大きくなるからそれだけエアーを多く消費することになる。さらに、図9における基準タイミングθoより右側の楕円部分に対する斜線部分の割合が小さいから、この点からもサブノズルオフタイミング制御による省エアー効果は期待できない。
【0041】
基準値は、主軸11の回転角θに代えて、係止ピン7による係止解除のタイミングなどよこ入れの開始を示すタイミング信号からの所定の遅延時間後としてよい。このような基準値の定め方は、到達タイミングを一定にするためによこ入れの開始時期を変更する制御と併用する場合に特に有効である。本発明の制御方法は、検出されたよこ糸の到達タイミングを目標値とするために、次回以降のよこ入れサイクルにおいてメインノズル13への圧力を変更する到達タイミング制御に適用してもよい。図10、11に示すように、バックアップオフの期間は、遅延時間によって設定してもよい。この場合、比較器39、40から切り換え器33、34までの間に、遅延回路53、54が介在しており、それらの遅延時間は遅延時間の設定器55、56によってそれぞれ独立に設定されるようになっている。それぞれの切り換え器33、34は、検出器31、32の出力に応じて比較器39、40の出力またはその出力の遅延出力を切り換えて比較器39、40に出力する。
【0042】
多色よこ入れの場合、糸種毎に標準の噴射終了タイミングθc1およびバックアップ用の噴射終了タイミングθc3を設定しておき、図12に示すように、選択器57、58によって糸種に対応する噴射終了時期を出力するようにしてもよい。噴射開始時期についても同様である。
【0043】
よこ糸2の飛走が過渡状態のとき、特に給糸体3の切り換わったとき、噴射開始時期を早めるだけでなく、噴射終了時期も遅らせるようにしてもよい。糸種によっては、よこ糸飛走速度が遅くなるものもあるが、これによって対応できる。
【0044】
噴射終了を遅くする期間Tc1、Td1は、複数の対象サブノズル群に共通の値としてもよい。
【0045】
以上の実施例は、よこ入れの途中におけるよこ糸飛走速度の遅れに対応して、噴射期間Tc0、Td0を遅らせる噴射終了のバックアップ制御を行っているが噴射期間(Tc0+Tc1)、(Td0+Td1)を標準の噴射期間として設定すれば、噴射期間を遅らせるための制御は省略できる。このとき、図2においてよこ糸飛走速度の状態の検出器32、バックアップ用の設定器37、切り換え器34は、省略するとともに、標準の設定器38による標準の噴射終了タイミングθc1を噴射終了タイミングθc3として設定する。これによって、標準時の噴射の期間は、噴射期間(Tc0+Tc1)、(Td0+Td1)となる。
【0046】
本発明は、また下記のように変形しながら実施することもできる。(1給糸体3が切り換わったとき、噴射開始タイミングを早めるだけでなく、噴射終了タイミングも遅らせるようにしてもよい。というのも、糸種によっては、よこ糸飛走速度の状態が遅くなることもあるからである。(2)噴射期間を早く設定するための噴射期間は、複数のサブノズル群に共通の値として設定することもできる。また、給糸体3の切り換わり時の制御は、噴射開始タイミングを早めたり、あるいは、噴射開始タイミングを早めるとともに噴射終了タイミングを遅らせるようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明では、給糸体の切り換わり時において、サブノズルの噴射開始、または噴射開始・噴射終了のタイミングを変更することにより、サブノズルの噴射期間を不必要に長くすることなく安定したよこ糸搬送が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】よこ入れ装置のブロック線図である。
【図2】サブノズルの制御装置のブロック線図である。
【図3】過渡状態の検出器のブロック線図である。
【図4】よこ糸飛走速度の状態の検出器のブロック線図である。
【図5】よこ糸飛走直線のグラフである。
【図6】解舒タイミングと到達タイミングの説明図である。
【図7】解舒タイミングと到達タイミングの説明図である。
【図8】解舒タイミングと到達タイミングの説明図である。
【図9】解舒タイミングと到達タイミングの説明図である。
【図10】他の実施例のブロック線図である。
【図11】他の実施例のブロック線図である。
【図12】他の実施例のブロック線図である。
【符号の説明】
1 よこ入れ装置
10 解舒制御器
11 主軸
12 回転検出器
13 メインノズル
14a、14b、14c、14d サブノズル
17 到達センサ
18 到達センサ
19 解舒センサ
20 糸切り換わりセンサ
21a、21b、21c、21d 制御装置
22 制御装置
27 電磁弁
28a、28b、28c、28d 電磁弁
31 検出器
32 検出器
33 切り換え器
34 切り換え器
35 設定器
36 設定器
37 設定器
38 設定器
39 噴射開始指令用の比較器
40 噴射終了指令用の比較器
41 駆動部

Claims (2)

  1. よこ入れの定常状態でのよこ糸搬送用としてサブノズルの標準の噴射期間を設定しておき、給糸体の切り換わり直後に織機の主軸の一定の回転角に対するよこ糸の飛走の到達位置が、標準状態でのよこ糸飛走における到達位置よりも先行するよこ入れにおいて
    給糸体の切り換わりの検出信号に基づいて、給糸体の切り換わりから一定の期間、前記サブノズルの噴射開始タイミングを早めることを特徴とするサブノズルの噴射制御方法。
  2. よこ入れの定常状態におけるよこ糸搬送用としてサブノズルの標準の噴射期間を設定しておき、給糸体の切り換わりの検出信号に基づいて、前記サブノズルの噴射開始タイミングを早めると同時に、噴射終了タイミングを予め設定されている期間だけ遅らせること特徴とするサブノズルの噴射制御方法。
JP13621697A 1997-05-09 1997-05-09 サブノズルの噴射制御方法 Expired - Fee Related JP3669605B2 (ja)

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