JP3667365B2 - 排気浄化装置 - Google Patents

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  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は,エンジンの排気ガス中の炭化水素を効率良く吸着,脱離させることができる排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来技術】
自動車エンジンの排気ガスを浄化する方法として,白金,ロジウム等の貴金属を触媒として担持した三元系の触媒装置を用いる方法がある。この場合,排気ガス中の炭化水素(HC)は,一般に触媒活性温度350℃を必要とする。しかしながら,エンジン始動時においては,触媒装置が低温にあるため触媒活性温度に達していないため,炭化水素の浄化が殆ど行われない。
【0003】
そこで,これに対応するため,エンジンの排気路に触媒装置を配置すると共に,その下流側にエンジン始動時における未燃焼の炭化水素を吸着するための吸着装置を設けた排気浄化装置が提案されている(特開平4−311618)。
【0004】
上記吸着装置内には,吸着剤が配置されている。そして,エンジン始動時においては,触媒装置から排出される排気ガスを上記吸着装置に導入して上記炭化水素を吸着させる。一方,エンジンの排気ガス温度が上昇したときには,吸着装置への排気ガスの導入は中止する。そして,吸着装置に吸着されている炭化水素を放出させて,これを触媒装置の上流側へ戻し触媒装置において浄化する。
また,排気ガスの炭化水素を吸着するための吸着剤としては,炭化水素吸着性能が優れている点より,ゼオライト系吸着剤が提案されている。
【0005】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の排気浄化装置には,次の問題がある。
即ち,上記排気ガス中の炭化水素は,メタン,エチレン等の低分子量のものから,トルエン等の高分子量のものまで広い範囲で分布している。
そのため,例えば,7〜9Å(オングストローム)などの大きな細孔径の結晶構造を有するゼオライト系吸着剤の場合には,炭化水素吸着力は,トルエン等の比較的大きな分子量の炭化水素に対しては大きいが,メタン等の比較的小さな分子量の炭化水素に対しては小さい。
【0006】
その理由は,上記大きな細孔径のゼオライト系吸着剤は,大きな分子量の炭化水素を主に吸着するため,小さな分子量の炭化水素を吸着し難いためと考えられる。
一方,4〜6Åの小さな細孔径の結晶構造を有するゼオライト系吸着剤の場合には,比較的大きな分子量の炭化水素は細孔内へ入りきれないため吸着されず,小さな分子量の炭化水素のみが吸着される。
【0007】
また,上記従来例においては,吸着装置は排気路とは別個に並列して配置してある。そのため,吸着装置に吸着された炭化水素を放出させる場合には,別途加熱等の手段を必要とする。また,放出した炭化水素を触媒装置の上流側へ戻すための還流ポンプを必要とする。そのため,コストも高い。
【0008】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑み,排気ガス中の炭化水素を効率良く吸着,脱離させることができ,かつ低コストの排気浄化装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題の解決手段】
本発明は,エンジンの排気ガスを浄化する触媒装置を備えた第1流路と,
該第1流路の下流側に位置する第2流路と,
該第2流路内に配設され未燃焼の炭化水素を吸着する吸着装置と,
該吸着装置及び第2流路の下流側に位置する排出路と,
上記吸着装置又は第2流路へ排気ガスを導入するための流路切替弁と,
上記吸着装置において脱離された炭化水素を一部の排気ガスと共に上記触媒装置の上流側に戻す,一方向弁を備えた戻し流路とよりなり,
かつ,上記吸着装置は比較的大きな分子量の炭化水素を吸着するための大分子吸着層と,比較的小さな分子量の炭化水素を吸着するための小分子吸着層を有し,
上記炭化水素の脱離時には上流側において上記大分子吸着層の炭化水素を脱離させ,次いで下流側において上記小分子吸着層の炭化水素を脱離させるようにしたことを特徴とする排気浄化装置にある。
【0010】
本発明において最も注目すべきことは,上記吸着装置を上記第2流路内に配設したこと,上記戻し流路に上記一方向弁を備えたこと,及び上記吸着装置は上記大分子吸着層と小分子吸着層とを有することである。
本発明において,上記触媒装置は,白金−ロジウム触媒など,例えば排気ガスのNOX ,HC,COを同時浄化することができる三元系触媒を設けたものを用いる。
【0011】
上記吸着装置は,触媒装置よりも下流側に位置する第2流路内に配設する。そのため,吸着装置は,その全体又は一部分が,第2流路内を流れる排気ガスに曝され,排気ガス中の熱を受け取ることができる。
また,吸着装置と触媒装置の上流側との間には,上記戻し流路が設けてある。この戻し流路には,吸着装置によって脱離された炭化水素を一部の排気ガスと共に触媒装置の上流側にのみ戻し,反対方向にはガス流れを生じさせない,一方向弁が備えてある。
【0012】
この一方向弁は,吸着装置に吸着された炭化水素を脱離させる場合にのみ作動して,開弁する。この作動は,排気ガスの温度,エンジン始動後の所定時間経過後等において,例えばエンジン制御用のECUによって行われる。
上記一方向弁が開弁したときには,炭化水素と一部の排気ガスが触媒装置の上流側に導入され,これを反対側には逆流しない。
【0013】
また,上記流路切替弁は,エンジン始動時には排気ガスを吸着装置を経て排出路へ,吸着炭化水素の脱離時には排気ガスを第2流路を経て排出路へ導出するための開閉弁である。この流路切替弁は,吸着装置の下流側(図1)或いは上流側(図4)或いはこれらの中間部分に配置する。
【0014】
次に,上記吸着装置には,比較的大きな分子量の炭化水素を吸着するための大分子吸着層と,比較的小さな分子量の炭化水素を吸着するための小分子吸着層とを有する。ここに比較的大きな分子量の炭化水素とは,トルエン,キシレンなどの炭化水素を,一方比較的小さな分子量の炭化水素とはメタン,エタン,エチレン,プロピレンなどの炭化水素をいう。
【0015】
勿論,上記大分子吸着層と小分子吸着層とは上記大分子,小分子の炭化水素のみを吸着するものではなく,これらの中間の分子量の炭化水素も大分子吸着層又は小分子吸着層のいずれかに吸着される。また,必要に応じて,後述のごとく中間の分子量の炭化水素を吸着するための中間分子吸着層を設けることもできる。
【0016】
上記大分子吸着層には,例えば6〜9Åの大きい細孔径を有するゼオライト系吸着剤を配置する。一方,小分子吸着層には,例えば3〜6Åの小さい細孔径を有するゼオライト系吸着剤を配置する。中間分子吸着層には,例えば5〜7Åの中間の細孔径を有するゼオライト系吸着剤を配置する。
【0017】
上記大分子吸着層と小分子吸着層とは,排気ガスの流れ方向に沿って配置されていることが好ましい(図1,図2)。これにより,順次,排気ガスの大,小,分子量の炭化水素を効率良く吸着することができる。
また,大分子吸着層は,吸着された炭化水素を脱離させる際に,小分子吸着層よりも上流側に位置するよう,配置することが好ましい(図1,図3)。
【0018】
この場合には,まず上流側において大きい分子量の炭化水素を脱離させ,次いで下流側の小さい分子量の炭化水素を脱離させるので,上流側で脱離した炭化水素が再び下流側の吸着剤に吸着されることがない。そのため,炭化水素を確実に脱離させることができる。
【0019】
次に,上記大分子吸着層と小分子吸着層とは,吸着装置内における排気ガス流れと直交する方向に積層配置され,かつ大分子吸着層が直接に排気ガスと接触する側に配置されている構成とすることもできる。この場合には,排気ガスと直接接続する側に大分子吸着層が配置されているので,脱離時にはまず大分子吸着層に吸着されている大分子量の炭化水素が脱離し,その後小分子吸着層に吸着されている小分子量の炭化水素が脱離される。そのため,炭化水素の脱離が円滑に行われる。
【0020】
また,上記吸着装置には,上記大分子吸着層と小分子吸着層との間に,比較的中間的な分子量の炭化水素を吸着するための1個又は複数個の中間分子吸着層を有することが好ましい。この場合には,各吸着層に分子量の大きさに応じて炭化水素をそれぞれ効率的に吸着でき,また効率的に脱離させることができる。
【0021】
【作用及び効果】
本発明の排気浄化装置においては,エンジンから排出された排気ガスはまず第1流路に設けた触媒装置に入り,次いで第2流路に入る。そして,エンジン始動時においては,上記流路切替弁を作動させて,排気ガスの全量を吸着装置に導入する。
【0022】
これにより,排気ガス中の炭化水素は,吸着装置において,比較的大きな分子量の炭化水素が大分子吸着層に,比較的小さな分子量の炭化水素が小分子吸着層に吸着される。炭化水素が吸着された排気ガスは,吸着装置より排出路に排出される。
【0023】
一方,触媒装置を流出して来た排気ガスが,触媒装置における炭化水素浄化の触媒活性温度以上,例えば350℃以上に上昇したときには,上記流路切替弁を作動させて吸着装置への排気ガス導入を停止し,第2流路より排出路へ排気ガスを排出する。
【0024】
次いで,上記一方向弁を開弁して,吸着装置と触媒装置の上流側との間の戻し流路を連通させる。これにより,上記一方向弁を介して,吸着装置から触媒装置上流側に一部の排気ガスが流れる。この排気ガスは既に高温に達しているため,吸着装置に吸着されている炭化水素を脱離させると共にこれを触媒装置上流側へ移送する。触媒装置の上流側へ移送された炭化水素は,エンジンからの排気ガスと共に触媒装置に入り,既に高温に達している触媒装置において炭酸ガスと水とに分解,浄化され,第2流路を経て排出路へ排出される。
【0025】
上記のごとく,本発明においては,比較的大きな分子量の炭化水素と,比較的小さな分子量の炭化水素は,それぞれ大分子吸着層又は小分子吸着層に吸着され,また上記のごとく脱離される。そのため,分子量の大小に関係なく全ての炭化水素を効率良く吸着,脱離することができる。
【0026】
また,吸着装置は第2流路内に配設されているので,エンジン始動時後において排気ガス温度が上昇していく過程においても,常時第2流路より排気ガスの熱を受け取ることができる。
そのため,吸着装置は,第2流路の外部に配置されている場合に比較して急速に温度上昇する。
【0027】
それ故,炭化水素の脱離時期においては,吸着装置より,短時間内に,効率良く炭化水素を脱離させることができる。
また,脱離させた炭化水素及び一部の排気ガスは,上記一方向弁によって,自動的に触媒装置の上流側に戻されるので,そのための還流ポンプ及びその動力も必要としない。そのため,排気浄化装置のコストも低い。
【0028】
上記のごとく,本発明によれば,排気ガス中の炭化水素を効率良く吸着,脱離させることができ,低コストの排気浄化装置を提供することができる。
【0029】
【実施例】
実施例1
本発明の実施例にかかる排気浄化装置につき,図1〜図3を用いて説明する。
本例の排気浄化装置は,図1に示すごとく,エンジン12からの排気ガスを浄化する触媒装置15を備えた第1流路21と,該第1流路21の下流側に位置する第2流路22と,該第2流路22の内部に配設されエンジンにおける未燃焼の炭化水素を吸着する吸着装置3とを有する。
【0030】
また,上記吸着装置3,第2流路22の下流側に位置する排出路24と,上記吸着装置3又は第2流路22へ排気ガスを導入するための流路切替弁26と,上記吸着装置3において脱離された炭化水素を一部の排気ガスと共に上記触媒装置15の上流側に戻す,一方向弁42を備えた戻し流路25とを有する。
更に,上記吸着装置3は,図1〜図3に示すごとく,比較的大きな分子量の炭化水素を吸着するための大分子吸着層31と,比較的小さな分子量の炭化水素を吸着するための小分子吸着層32とを有する。
【0031】
以下,これらにつき詳しく説明する。
上記流路切替弁26は,第2流路22内において,上記吸着装置3の後端部に開閉可能に配設されている。該流路切替弁26は,エンジン制御装置ECUによって作動されるアクチュエータ41に連結されている。また,アクチュエータ41は,負圧パイプ45,電磁弁451を介して,サージタンク711に連結されている。
【0032】
上記ECUには,エンジン冷却水の温度検出用の水温センサ,第2流路における排気ガス温度検出用の排気温センサなどが電気的に接続されている。
また,戻し流路25は,上記吸着装置3の下流側に開口している。一方向弁42は,戻し流路25の途中に介設されており,上記ECUに電気的に接続されている。なお,図1において,符号11はサージタンク,13は排気マニホールドである。
【0033】
次に,上記吸着装置3は,図2に示すごとく,排気ガスの上流側には吸着剤を有しない無担持層を,中央部分には上記大分子吸着層31を,排気ガスの下流側には小分子吸着層32を有している。即ち,該吸着装置3はセラミック製のハニカム構造体であって,多数の格子部35と,その間に形成された四角状の多数の細孔通路36とよりなる。そして,図3に示すごとく,上記細孔通路36の内壁には,上記のごとく大分子吸着層31と小分子吸着層32が排気ガス流れに沿って順次設けてある。
【0034】
次に作用効果につき説明する。
本例の排気浄化装置においては,図1に示すごとく,エンジン12から排出された排気ガスは,まず第1流路21に設けた触媒装置15に入り,次いで第2流路22に入る。そして,エンジン始動時においては,上記流路切替弁26を作動させて,第2流路22の下流側を閉止し,排気ガスの全量を吸着装置3に導入する。
【0035】
これにより,排気ガス中の炭化水素は,吸着装置3において,比較的大きな分子量の炭化水素が大分子吸着層31に,比較的小さな分子量の炭化水素が小分子吸着層32に吸着される。炭化水素が吸着された排気ガスは吸着装置3より排出路24に排出される。
【0036】
一方,触媒装置より流出した排気ガスの温度が上昇し,第2流路22における排気ガス温度が例えば350℃付近に上昇したときには,これを排気温センサが検出し,ECUによりアクチュエータ41を作動させる。これにより上記流路切替弁26を作動させて,吸着装置3の下流側を閉止し(図1の実線),排気ガスを第2流路22より排出路24へ排出する。
【0037】
また,上記流路切替弁26の作動と併行して,上記一方向弁42をECUにより開弁して,吸着装置3と触媒装置15の上流側との間の戻し流路25を連通させる。これにより,上記一方向弁42を介して,吸着装置3から触媒装置15の上流側に一部の排気ガスが流れ,また,これと反対側の逆流は生じない。そして,この排気ガスは既に高温に達しているため,吸着装置3に吸着されている炭化水素を脱離させると共にこれを触媒装置15の上流側へ移送する。
【0038】
触媒装置15の上流側へ移送された炭化水素は,エンジン12からの排気ガスと共に触媒装置15に入り,既に高温に達している触媒装置15において炭酸ガスと水とに分解,浄化される。また,触媒装置13においては,エンジン15からの排気ガス中のNOX ,CO,HCも浄化される。浄化された排気ガスは第2流路22を経て排出路24へ排出される。
【0039】
上記のごとく,本発明においては,比較的大きな分子量の炭化水素と,比較的小さな分子量の炭化水素は,それぞれ大分子吸着層31又は小分子吸着層32に吸着される。そのため,分子量の大小に関係なく全ての炭化水素を効率良く吸着することができ,また効率良く脱離することができる。
【0040】
また,吸着装置3は第2流路22内に配設されているので,排気ガス温度が上昇していく過程においても,常時第2流路22より排気ガスの熱を受け取ることができる。
そのため,吸着装置3は,第2流路22の外部に配置されている場合に比較して急速に温度上昇する。
【0041】
それ故,炭化水素の脱離時期においては,吸着装置3より,短時間内に,効率良く炭化水素を脱離させることができる。
また,脱離させた炭化水素及び一部の排気ガスは,上記一方向弁42によって,自動的に触媒装置15の上流側に戻され,またこれと逆方向への流れは生じない。そのため,還流ポンプ及びその動力も必要としない。そのため,排気浄化装置のコストも低い。
【0042】
また,上記吸着時においては,図3(B)に示すごとく,時間と共に,大分子吸着層においては比較的高分子量の炭化水素の吸着量が順次増加し(曲線314),また小分子吸着層においては比較的低分子量の炭化水素の吸着量が順次増加していく(曲線324)。
【0043】
実施例2
本例は,実施例1に示した排気浄化装置を用いて,炭化水素の吸着,脱離を行った具体例を示す。
本例において,上記吸着装置は,コーディエライト製ハニカム構造体を用いた。上記大分子吸着層31,小分子吸着層32はそれぞれ別個に,上記ハニカム構造体に形成した。そして,上記無担持層30,大分子吸着層31,小分子吸着層32を設けた各ハニカム構造体を,図2,図3に示すごとく,直列接続して吸着装置3とした。
【0044】
上記大分子吸着層31及び小分子吸着層32は,ゼオライト粉末とシリカゾルと水とからなるスラリーに,各ハニカム構造体を浸漬し,乾燥することにより形成した。
上記ゼオライト粉末は,大分子吸着層用として細孔径8ÅのMHSZ−765を,小分子吸着層用として細孔径6ÅのMHSZ−420(UPO会社製)を用いた。
【0045】
次に,上記吸着装置を,実施例1に示したごとく,排気浄化装置に組み付け,排気ガス浄化,炭化水素の吸着,脱離の測定を行った。
上記吸着装置における炭化水素の吸着率の測定は,エンジン始動直後40秒間に排出される排気ガス中の炭化水素濃度を,吸着装置3の前後で比較することによって行った。
【0046】
その結果,本例のように大分子吸着層31と小分子吸着層32を設けた場合には,上記40秒間の炭化水素吸着率は73%であった。
これに対して,比較例として,上記小分子吸着層32にも大分子吸着層31を連続して設け,小分子吸着層32を設けなかった場合には64%の吸着率を,逆に小分子吸着層32のみを2つ連続して設けた場合には65%の吸着率であった。
【0047】
上記のごとく,本例によれば,広範囲の分子量の炭化水素を高い効率で吸着することができる。
また,炭化水素の脱離の際には,吸着装置3を第2流路22の内部に設けているので,高効率,短時間で脱離を行うことができた。
【0048】
実施例3
本例は,図4に示すごとく,吸着装置3における大分子吸着層31,小分子吸着層32の順序を変え,また吸着装置3の上流側に流路切替弁26を設けた例を示す。
本例において重要なことは,大分子吸着層31は,吸着された炭化水素を脱離させる際に,小分子吸着層32よりも上流側に位置するよう配置してあることである。
即ち,本例においては,吸着装置3の排気ガス上流側に小分子吸着層32を,下流側に大分子吸着層31を設けてある。また,吸着装置3の上流側を開閉するように流路切替弁26を設けてある。
【0049】
流路切替弁26は,アクチュエータ44に連結されている。アクチュエータ44は,エンジン12の吸気側であるサージタンク11との間に負圧パイプ45を連結している。負圧パイプ45は,前記ECUにより作動する電磁弁451を有する。
【0050】
また,戻し流路25には,実施例1と同様の一方向弁46が介設されている。該一方向弁46は,戻し通路を開閉する開閉弁461を有する。該開閉弁461は,該開閉弁461への負圧の連通を制御するための電磁弁47を介して,負圧パイプ45に接続されている。
その他は実施例1と同様である。
【0051】
本例において,炭化水素を吸着させるに当たっては,流路切替弁26を作動させて,第2流路22の上流側を閉止し,排気ガスの全量を吸着装置3に導入する。これにより,実施例1と同様に排気ガスの炭化水素がそれぞれ,小分子吸着層32,大分子吸着層31に吸着される。
【0052】
次に,炭化水素の脱離の際には,ECUの指令により,負圧パイプ45の電磁弁451を開き,上記サージタンク11の負荷を利用して,アクチュエータ44,流路切替弁26を作動させ,吸着装置3の上流側を閉止する。そして,排気ガスを第2流路22より排出路24へ排出する。
【0053】
また,一方向弁46を,上記と同様にサージタンク11の負圧を利用して,電磁弁47,開閉弁461を介して開く。これにより,吸着装置3内に,吸着装置3の下流側より排気ガスが一部導入され,該排気ガスは戻し流路25を介して触媒装置15の上流側へ戻される。
【0054】
このとき,該排気ガスは,排気路24より,大分子吸着層31に入り,ここにとける大分子量の炭化水素を脱離させ,次いで小分子吸着層32から小分子量の炭化水素を脱離させ,触媒装置15の上流側へ移送する。
その他は実施例1と同様である。
本例においても,実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0055】
実施例4
本例は,図5,図6に示すごとく,吸着装置における大分子吸着層,小分子吸着層の積層配置について述べる。
即ち,本例の吸着装置においては,大分子吸着層310,小分子吸着層320が,排気ガスの流れと直交する方向に積層配置されている。また,大分子吸着層310が排気ガスと直接接触するよう配置してある。つまり,吸着装置のハニカム構造体において,その格子部35の表面に小分子吸着層320が 更にその上に大分子吸着層310が担持してある。
【0056】
本例においては,図6(B)に示すごとく時間経過と共に,大分子吸着層310に比較的高分子量の炭化水素が順次吸着され(曲線315),また小分子吸着層320に比較的高分子量の炭化水素が順次吸着(曲線316)されていく。一方,脱離の際には,まず大分子吸着層310に吸着されていた大分子量の炭化水素が,次いで小分子吸着層320に吸着されていた小分子量の炭化水素が,脱離される。
その他は,実施例1と同様であり,実施例1と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における排気浄化装置の説明図。
【図2】実施例1における吸着装置の一部切欠斜視図。
【図3】実施例1における大分子吸着層,小分子吸着層及び炭化水素吸着状況の説明図。
【図4】実施例3における排気浄化装置の説明図。
【図5】実施例4における吸着装置の要部断面図。
【図6】実施例4における大分子吸着層,小分子吸着層及び炭化水素吸着状況の説明図。
【符号の説明】
11...エンジン,
15...触媒装置,
21...第1流路,
22...第2流路,
24...排出路,
25...戻し流路,
26...流路切替弁,
3...吸着装置,
31,310...大分子吸着層,
32,320...小分子吸着層,
42...一方向弁,

Claims (2)

  1. エンジンの排気ガスを浄化する触媒装置を備えた第1流路と,
    該第1流路の下流側に位置する第2流路と,
    該第2流路内に配設され未燃焼の炭化水素を吸着する吸着装置と,
    該吸着装置及び第2流路の下流側に位置する排出路と,
    上記吸着装置又は第2流路へ排気ガスを導入するための流路切替弁と,
    上記吸着装置において脱離された炭化水素を一部の排気ガスと共に上記触媒装置の上流側に戻す,一方向弁を備えた戻し流路とよりなり,
    かつ,上記吸着装置は比較的大きな分子量の炭化水素を吸着するための大分子吸着層と,比較的小さな分子量の炭化水素を吸着するための小分子吸着層を有し,
    上記炭化水素の脱離時には上流側において上記大分子吸着層の炭化水素を脱離させ,次いで下流側において上記小分子吸着層の炭化水素を脱離させるようにしたことを特徴とする排気浄化装置。
  2. 請求項1において,上記大分子吸着層と小分子吸着層とは吸着装置内における排気ガス流れと直交する方向に積層配置され,かつ大分子吸着層が直接に排気ガスと接触する側に配置されていることを特徴とする排気浄化装置。
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