JP3662660B2 - インクジェットプリンタ用のプリント媒体支持機構 - Google Patents
インクジェットプリンタ用のプリント媒体支持機構 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3662660B2 JP3662660B2 JP06204196A JP6204196A JP3662660B2 JP 3662660 B2 JP3662660 B2 JP 3662660B2 JP 06204196 A JP06204196 A JP 06204196A JP 6204196 A JP6204196 A JP 6204196A JP 3662660 B2 JP3662660 B2 JP 3662660B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- print medium
- guide
- support mechanism
- print media
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J13/00—Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in short lengths, e.g. sheets
- B41J13/10—Sheet holders, retainers, movable guides, or stationary guides
- B41J13/103—Sheet holders, retainers, movable guides, or stationary guides for the sheet feeding section
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J11/00—Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
- B41J11/0045—Guides for printing material
- B41J11/005—Guides in the printing zone, e.g. guides for preventing contact of conveyed sheets with printhead
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Handling Of Sheets (AREA)
- Handling Of Cut Paper (AREA)
- Handling Of Continuous Sheets Of Paper (AREA)
Description
【0001】
【発明の分野】
本発明はプリンタのプリント領域内のプリンタのプリントヘッドに隣接してプリント媒体を支持するための用紙あるいはプリント媒体支持機構に関する。
【0002】
【発明の背景】
図1及び図2には、従来のプリント媒体支持機構20とそれに対応するプリントヘッド22の例を示す。これらの構成要素はWashington州VancouverのDivision of Hewlett-Packard Companyの製造する“DESKJET 560C”カラーインクジェットプリンタの構成要素と同じである。プリント媒体支持機構20は用紙通路の幅全体にわたって横方向に配列された複数の駆動ローラあるいは駆動ローラタイヤ24を有する。駆動ローラ24は用紙通路を横切って横方向に伸びるローラシャフト26に取り付けられている。説明の便宜上、駆動ローラ24の下のプリント媒体支持機構に入る用紙28の一部だけを図示している。用紙は図示しないピンチローラと上側プリント媒体ガイド30によってローラ24に保持される。用紙は上に巻き上がってローラを回り、約180゜方向を変えてローラの上で支持機構から出る。
【0003】
プリントヘッド22はキャリッジ34、カラーカートリッジ36、及び黒カートリッジ38を設けている。プリントヘッド22は下向きに配設されて用紙28にインクを塗布する多数のノズル(図示せず)を有する。プリントヘッドはキャリッジロッド(図示せず)によって一定の高さに支持される。プリントヘッドはその下にある用紙の横方向の幅を繰り返し横切るように設計され、その間にプリント媒体支持機構20がプリントヘッドの下で用紙を縦方向に送るようになっている。
【0004】
プリントヘッド22のノズルは用紙上で用紙通路に対して約1/6インチの長さにわたって縦方向に位置合わせされている。プリント媒体が1回横断するさいにノズルの下に位置する領域を“プリント領域”と呼ぶ。プリント品質を最適化するには、用紙がプリント領域を走行するときの用紙とノズルの距離を厳密に管理することが望ましい。用紙がノズルから離れ過ぎると、精度とプリント品質が低下する。用紙がノズルに近すぎると、用紙がノズルに接触してそこに塗布されているインクのにじみを発生させる可能性がある。用紙は湿ったインクが塗布されたとき屈曲する傾向があるためインクジェットプリンタにおける用紙の位置決めは複雑である。
【0005】
プリンタはプリント媒体に対して用紙を適正に位置決めするためのプリント媒体支持機構を有する。しかし、経済的な製造公差を許容すると、プリンタごとに適正な媒体−プリントヘッド間隔を維持するのが困難な場合がある。従って、プリント媒体支持機構には、特定のプリンタに対する所望のプリンタ−プリントヘッド間隔を確立するための機械的調整を行なうことが多い。これらの調整は製造中あるいは製造直後に行なわれてもよいし、プリンタの最終ユーザーによって購入後に行なわれてもよい。
【0006】
図1及び図2のプリント媒体支持機構20では、用紙の位置決めは参照符号40で示すピボットと呼ばれる部分で行なわれる。ピボット40はローラシャフト26に取り付けられ、その周囲を退避位置と非退避位置の間で枢動する。図1及び図2は、ピボット40が非退避位置にある状態を示す。この位置では、ピボット40は下側プリント媒体ガイドあるいはガイド面42を有し、用紙はこのガイドに載ってプリントヘッド22の下のプリント領域を走行する。プリント中、ピボット40は図示するように非退避位置にあって用紙28を支持する。ピボット40はプリントされた用紙が出力トレーに排出されるとき退避する。図1及び図2にはクラッチ44の構成要素を示す。クラッチ44はここでは説明しない動作論理の制御のもとに適当な時間にピボット40を退避させる機能を実行する。
【0007】
ガイド面42は上側プリント媒体ガイド30の下側支持端の下で、用紙通路を横方向に横切って伸びる。この上の面の垂直方向の位置によって用紙28の垂直方向の位置が決まり、従って用紙28とプリントヘッド22のノズルの距離すなわち間隔が決まる。この間隔を最適化し、製造公差を設けるために、非退避位置へのピボット40の回転を制御することによってガイド面42の上への移動を制限する調整可能なストッパがプリント媒体支持機構20内に設けられる。このストッパによってピボット40とガイド面42の非退避位置が決まる。図1及び図2の機構内のストッパは上側プリント媒体ガイド40から内向きに伸びてピボットが非退避位置に向かって回転するとクラッチ44上のタブ50に当たるフィンガ46(図2)を設けている。ピボット40はクラッチ44とともに回転するため、タブ50はピボット40の回転を制限し、従ってピボットが退避していないときのピボット40の向きとガイド面42の垂直方向の高さを決定する。フィンガを手動調整してタブ50に当たる位置を変化させ、それによってガイド面42の非退避高さを決定することができる。この調整は通常プリンタの製造中に行なわれ、ガイド面42と上側プリント媒体ガイド30の間に指定された最小ギャップを維持しながら、用紙の所望の高さが得られる。指定された最小ギャップは封筒などの考えられる最も厚みのあるプリント媒体がぎりぎりで通過できる程度の大きさである。
【0008】
上述した支持機構は約1/6インチのプリント領域中で用紙を支持するように設計されている。しかし、最近のプリンタの設計においては1/2インチ以上といった長いプリント領域を有するプリントヘッドを設けようとする趨勢にある。プリント速度を上げるためにはプリント領域が長い方が望ましい。しかし、このような長さのプリント領域全体にわたって用紙の位置決め精度を維持するのははるかに困難である。これに加えて、インクが与えられる領域では用紙が盛り上がるすなわち(プリントヘッドに向かって)上方に曲がる傾向がある。この傾向は、プリント領域が長い場合インクの塗布される領域がより大きくなるためより顕著である。用紙の盛り上がりが大きくなれば、用紙がプリントヘッドのノズルに当たり、インクによる汚れが生じる。このような干渉を避けるために用紙をプリントヘッドから遠ざけようとするとノズル精度が低下し、全体的なプリント品質が低下する。そこで、用紙の曲がりすなわち盛り上がりをなくすか、あるいは少なくとも大幅に低減するような方法で用紙を制御することが望ましい。従来このような制御を行なうことはできなかった。
【0009】
【発明の概要】
本発明はプリンタの上側プリント媒体ガイドと下側プリント媒体ガイドを用いて用紙がプリンタのプリント領域内を伸びていく際の形状と角度を能動的に制御することによって用紙の曲がりの傾向を低減するものである。より詳細には、この上側及び下側のプリント媒体ガイドの相対位置を垂直方向に調整可能として媒体−プリントヘッド間隔にかかわりなくプリント媒体の所望の形状と角度を得るものである。媒体−プリントヘッド間隔については別の独立した調整を行なって、プリント媒体の形状と角度の最適性を損なうことなく、最適な媒体−プリントヘッド間隔を得ることができるようにする。さらに、上側及び下側のプリント媒体ガイドと媒体−プリントヘッド間隔の調整を製品の製造中に自動化された装置を用いて行なうことができる。
【0010】
【発明の説明】
図3から図7にはプリンタのプリント領域内にある用紙をプリントヘッド102に隣接して支持するための本発明の一実施例のプリント媒体支持機構100を示す。本明細書では“用紙”及び“紙”プリント媒体という用語が頻出するが、上述の構成要素はマイラ、封筒、透明シート、厚紙等他の種類のシート状媒体を支持するのにも用いることに注意しなければならない。従って、“用紙”という用語はこのような他の種類のシート状あるいは紙状媒体を含むものとして広く解釈しなければならない。また、用紙取り扱い機構及びプリント媒体支持機構については、1994年2月28日付けの"Print Medium Handlig System Including Cockle Ribs to Control Pen-to-Print Medium Spacing During Printing"と題された出願及び本願と同時に出願された"Media Handling in an Ink-Jet Printer"と題された別の出願を含む、Hewlett-Packard Companyに譲渡された他の係属中の米国特許出願に詳しく述べられている。
【0011】
プリント媒体支持機構100とプリントヘッド102はキャリッジプレート104に取り付けられている。キャリッジプレート104は以下に説明する構成要素が見えるように図面には必要に応じて切り欠いた状態で示している。キャリッジプレート104は特定のプリンタ(図示せず)内の構成要素を取り付けるように構成されている。
【0012】
プリントヘッド102はカラーカートリッジ106と黒のカートリッジ108を支持するキャリッジ103を有するカラーインクジェットプリントヘッドである。それぞれのカートリッジは下向きに配設されてその下にある用紙110にインク滴を塗布する複数のノズル(図示せず)を有する。プリントヘッドはキャリッジロッド111によって垂直に支持されている。動作時には、プリント媒体支持機構100はプリントヘッドの下の縦方向の用紙通路に沿って用紙110を送り、その間にプリントヘッドがその下にある用紙の横方向の幅を繰り返し横切る。プリントヘッド102は図5及び図6に示すような(垂直な破線の間に伸びる)プリント領域を有する。本実施例では、このプリント領域の長さは約1/2インチである。
【0013】
プリント媒体支持機構100は用紙110を上流から下流への縦方向のプリント媒体パスに沿って送りながら用紙110をプリント領域内でプリントヘッド102に隣接して支持する機能を有する。このために、プリント媒体支持機構100は用紙通路の幅を横切って配置された複数の駆動ローラあるいは駆動ローラタイヤ114を設けている。駆動ローラ114は用紙通路の方向に直角な用紙通路の幅を横切って伸びる長軸を有するローラシャフト116に取り付けられる。用紙110は駆動ローラ114の下でプリント媒体支持機構に入る。用紙はローラを回って巻き上がり、約180゜向きを変えてからローラの上で支持機構を出る。駆動ローラ114はローラシャフト116を介してローラシャフト116の長軸の周囲を回転するように駆動される。駆動ローラはプリント領域の上流側に取り付け、位置決めされ、用紙をプリント領域に送る。
【0014】
上側プリント媒体ガイド118がプリント領域の上流側のプリント領域とローラの間の用紙通路を横切って伸張する。上側プリント媒体ガイド118は用紙通路の下流方向に向かって水平から下向きに傾斜した内面120(図4)を有する。内面120の末端は用紙110に上から接触してこれを支持する下側支持端122(図3及び図4)となっている。
【0015】
プリント媒体支持機構100はローラシャフト116を中心に枢転あるいは回転するように取り付けられたピボット124を有する。ピボット124は上側プリント媒体ガイドから下流側に下側プリント媒体ガイド126を形成する。下側プリント媒体ガイド126は、用紙の下流方向に向かって水平から調整可能な角度で上向きに傾斜して、用紙110に下から接触してこれを支持する上側支持端130を形成する上面128(図4に示す)を有する。下側プリント媒体ガイド126はピボット124とともにプリント領域に対して非退避位置(図示)と退避位置(図示せず)の間を枢転する。退避したとき、下側プリント媒体ガイド126は用紙110から離れた降下位置にある。非退避位置では、下側プリント媒体ガイド126は用紙110に下から接触してこれを支持する。
【0016】
ピボット124が退避していないとき、駆動ローラ114、下側支持端122、及び上側支持端130が連動して用紙110がプリント領域を通過するさいにこれに張力をかけ、その高さと向きを制御する。これを行なうために、下側支持端122と上側支持端130の位置はいずれも駆動ローラの最高点より低い。さらに、上側支持端130は下側支持端122より少し高いことが望ましい。これによって、用紙110はまず駆動ローラ114から下側支持端122までは下向きに送られ、その後下側支持端122から上側支持端130までは少し上向きに送られる。すなわち、上側支持端を上側プリント媒体ガイドの下側支持端より高くなるように調整してプリント領域の下流側でプリント媒体を上向きに傾斜させることができる。これは図1及び図2に示す従来技術では下ガイド面を上側プリント媒体ガイドより低い高さに保ってプリント媒体が通過する最小限のギャップを形成しなければならないのとは対照的である。プリント領域内での用紙の屈曲をこのように制御することによって、高密度のインクが塗布された後の用紙の曲がりを低減することができる。
【0017】
下側支持端122の調整を可能にするために、プリント媒体支持機構は非退避位置に回転するとピボット124に当接する下側プリント媒体ガイドストッパあるいはピボットストッパを有する。このピボットストップは、下側プリント媒体ガイドが非退避位置まで枢転したとき上側プリント媒体ガイド118に対する下側プリント媒体ガイド126の垂直方向の位置を設定し、それによってプリント媒体の所望の形状と角度を設定あるいは確立するように調整することができる。本実施例では、ピボットストッパは厚みの変化する可動カム140を設けている。カム140は好適にはキャリッジプレート104の下に取り付けられた回転可能なストップホイールあるいはカムホイールである。ピボット124から当接部146が伸びてピボット124が退避していないときカムホイール140に接触する。カムホイール140はキャリッジプレート104に上から回転可能に取り付けられている。カムホイール140は下面148を有し、この下面148と当接部146の接触点の高さはホイールの厚みの変化のために変化する。カムホイールの厚みあるいはその下面が当接部146に接触する点の垂直方向の高さによって下側プリント媒体ガイド126の垂直方向の位置が決まる。カムホイール140を回転させてこの接触点におけるその下面の高さを変化させ、それによって下側プリント媒体ガイド126の垂直方向の位置を調整することができる。カムホイール140を約1mmの厚みの変動を持たせて製造して下側支持端122を垂直方向に約0.7mm調整することができる。さらに、カムホイール140はその外周部に歯150を有し、これによってプリント媒体支持機構の製造中に下側プリント媒体ガイドの非退避位置の自動調整を行なうことができる。
【0018】
プリント領域内での用紙110の形状と角度は少なくとも部分的には用紙の両面に対して働く上側及び下側のプリント媒体ガイドの支持状態によって決まる。上述したカムホイールの調整を用いてプリンタの組み立て後の下側支持端122と上側支持端130の関係を最適化し、それによってプリンタのプリント領域における最適なすなわち所望のプリント媒体形状及び角度を得ることができる。プリント媒体の形状と角度は調整中に用紙がプリント領域を通過するときの形状を測定することによって決定される。すなわち、レーザー測定装置を用いてプリント領域内の5つの異なる点における用紙の高さが測定される。これらの点は、好適には上側支持端130の真上及び上側支持端130から上流側及び下流側に2mm及び4mmの位置である。これらの点に直線を合わせて、平均的な用紙の向きと高さが表わされる。これらの測定値に応じて、カムホイール140を調整してプリント媒体の所望の向きが得られる。本実施例では、カムホイールはプリント領域における平均用紙角度が水平から約0.25゜(下流側に上向きに傾斜する)±2゜になるように調整される。
【0019】
所望のプリント媒体形状及び角度が設定された後、別の機構によって媒体−プリントヘッド間隔が設定される。すなわち、キャリッジロッド111がそのいずれかの端部にある1対の偏心ブッシュによってキャリッジプレート104に取り付けられている。ブッシュ160はキャリッジプレート104の対応する穴162内でその中心の周囲を回転するように適合させた外径を有する。キャリッジロッド111はこれらのブッシュ内にその中心軸が穴162の中心より少し後にくるように取り付けられる。ブッシュが回転することによってキャリッジロッド111従ってキャリッジ103が上昇あるいは下降する。ブッシュの回転を容易にするためにエンドプレート164がブッシュに取り付けられている。エンドプレート164はキャリッジ103の高さを調整するための外部機構を係合させるための歯166を有する。キャリッジロッドとそれに対応する偏心ブッシュによって上側及び下側のプリント媒体ガイドに対するプリンタのプリントヘッドの垂直方向の位置決めを調整し、それによってピボットストッパの調整によってすでに設定されているプリント媒体の形状と角度を変化させることなくプリントヘッドを用紙からの所望の間隔に設定するための媒体−プリントヘッド間隔調整手段が形成される。本実施例では、この機構を調整することによって0.055インチの公称媒体−プリントヘッド間隔が得られる。
【0020】
図5及び図6には、ピボット124とキャリッジロッド111の異なる調整方法を示す。図5において、ピボット124は第1の非退避位置に示されており、キャリッジロッド111は第1の高さに示されている。図6において、カムホイール140はその厚みの大きい部分が当接部146に接触するように回転された状態にある。これによって下側支持端130が図5に示す位置から下降する。図6には、ブッシュ160が回転してキャリッジロッド111を下降させた状態を示している。
【0021】
上述した構成要素を設けることによって、プリント媒体の形状と媒体−プリントヘッド間隔の両方を正確にまた独立的に調整することができる。本発明の方法は、上側及び下側のプリント媒体ガイドを互いに垂直方向に調整してプリント領域におけるプリント媒体の所望の形状及び角度を設定するステップを有する。また、これとは別に上側及び下側のプリント媒体ガイドに対するプリンタのプリントヘッドの垂直方向の位置決めを調整して、上側及び下側のプリント媒体ガイドの垂直方向の調整によって設定されているプリント媒体の形状と角度を変化させることなくプリントヘッドを用紙からの所望の間隔に設定するステップを有する。また、本発明の他のステップでは、下側プリント媒体ガイドのストッパを調整して、下側プリント媒体ガイドが非退避位置まで枢転したときの上側プリント媒体ガイドに対する下側プリント媒体ガイドの垂直方向の位置を設定し、それによってプリント媒体の所望の形状と角度を得る。本実施例では、これはまずプリント媒体の形状と角度を測定し、次にカムを外部のアクチュエータによって移動あるいは回転させて用紙を所望の形状と角度にすことによって自動的に行なわれる。
【0022】
本発明は従来技術に比べて多くの利点を有する。重要な利点の一つとして、プリント媒体の形状と角度を媒体−プリントヘッド間隔と無関係に制御することができる。これによって、インクが塗布された後の盛り上がりが最小限になるようなプリント媒体形状を得ることができる。プリント媒体の形状及び角度の調整はプリント媒体支持機構のプリント媒体形状とピボットに影響する最も大きい位置誤差の1つを有する部分を用いて行なわれる。さらに、組み立て後にピボットを調整することによって、部品公差及び組み立て公差をなくすことができる。これによって、調整を自動化して組み立てコストを低減することができる。また、この調整によって、エンドユーザーがプリント媒体の形状や位置を調整する必要がなくなる。この調整は工場で一度行なうだけでその後は不要である。
【0023】
以上本発明の構造と方法の特徴を具体的に説明した。しかし、本発明はここに説明した具体的な態様には限定されない。なぜなら、ここに開示した手段は本発明を実施するための好適な態様を示すに過ぎないためである。従って、本発明は特許請求の範囲を当該装置の一般的原理に照らして適切に解釈した場合にそれに該当するあらゆる態様や変更を包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のプリント媒体支持機構とそれに対応するプリントヘッドを上から見た斜視図である。
【図2】図1に示す従来のプリント媒体支持機構とプリントヘッドの側面図である。
【図3】本発明のプリント媒体機構とそれに対応するプリントヘッドの一実施例を上から見た斜視図である。
【図4】図3に示すプリント媒体支持機構の側面図である。
【図5】第1の調整された設定状態にある図3に示すプリント媒体支持機構の拡大側面図である。
【図6】第2の調整された設定状態にある図3に示すプリント媒体支持機構の拡大側面図である。
【図7】本発明の実施例の調整可能なストッパの下から見た斜視図である。
【符号の説明】
20:従来のプリント媒体支持機構
22:プリントヘッド
24:駆動ローラ
26:ローラシャフト
28:用紙
30:上側プリント媒体ガイド
34:キャリッジ
36:カラーカートリッジ
38:黒カートリッジ
40:ピボット
42:下側プリント媒体ガイド
44:クラッチ
46:フィンガ
50:クラッチ44上のタブ
100:プリント媒体支持機構
102:プリントヘッド
103:キャリッジ
104:キャリッジプレート
106:カラーカートリッジ
108:カートリッジ
110:用紙
111:キャリッジロッド
114:駆動ローラ
116:ローラシャフト
118:上側プリント媒体ガイド
120:上側プリント媒体ガイド118の内面
122:下側支持端
124:ピボット
126:下側プリント媒体ガイド
130:上側支持端
140:可動カム
146:ピボット124の当接部
150:カムホイール140の歯
160:ブッシュ
162:キャリッジプレート104の穴
164:エンドプレート
166:エンドプレート164の歯
【発明の分野】
本発明はプリンタのプリント領域内のプリンタのプリントヘッドに隣接してプリント媒体を支持するための用紙あるいはプリント媒体支持機構に関する。
【0002】
【発明の背景】
図1及び図2には、従来のプリント媒体支持機構20とそれに対応するプリントヘッド22の例を示す。これらの構成要素はWashington州VancouverのDivision of Hewlett-Packard Companyの製造する“DESKJET 560C”カラーインクジェットプリンタの構成要素と同じである。プリント媒体支持機構20は用紙通路の幅全体にわたって横方向に配列された複数の駆動ローラあるいは駆動ローラタイヤ24を有する。駆動ローラ24は用紙通路を横切って横方向に伸びるローラシャフト26に取り付けられている。説明の便宜上、駆動ローラ24の下のプリント媒体支持機構に入る用紙28の一部だけを図示している。用紙は図示しないピンチローラと上側プリント媒体ガイド30によってローラ24に保持される。用紙は上に巻き上がってローラを回り、約180゜方向を変えてローラの上で支持機構から出る。
【0003】
プリントヘッド22はキャリッジ34、カラーカートリッジ36、及び黒カートリッジ38を設けている。プリントヘッド22は下向きに配設されて用紙28にインクを塗布する多数のノズル(図示せず)を有する。プリントヘッドはキャリッジロッド(図示せず)によって一定の高さに支持される。プリントヘッドはその下にある用紙の横方向の幅を繰り返し横切るように設計され、その間にプリント媒体支持機構20がプリントヘッドの下で用紙を縦方向に送るようになっている。
【0004】
プリントヘッド22のノズルは用紙上で用紙通路に対して約1/6インチの長さにわたって縦方向に位置合わせされている。プリント媒体が1回横断するさいにノズルの下に位置する領域を“プリント領域”と呼ぶ。プリント品質を最適化するには、用紙がプリント領域を走行するときの用紙とノズルの距離を厳密に管理することが望ましい。用紙がノズルから離れ過ぎると、精度とプリント品質が低下する。用紙がノズルに近すぎると、用紙がノズルに接触してそこに塗布されているインクのにじみを発生させる可能性がある。用紙は湿ったインクが塗布されたとき屈曲する傾向があるためインクジェットプリンタにおける用紙の位置決めは複雑である。
【0005】
プリンタはプリント媒体に対して用紙を適正に位置決めするためのプリント媒体支持機構を有する。しかし、経済的な製造公差を許容すると、プリンタごとに適正な媒体−プリントヘッド間隔を維持するのが困難な場合がある。従って、プリント媒体支持機構には、特定のプリンタに対する所望のプリンタ−プリントヘッド間隔を確立するための機械的調整を行なうことが多い。これらの調整は製造中あるいは製造直後に行なわれてもよいし、プリンタの最終ユーザーによって購入後に行なわれてもよい。
【0006】
図1及び図2のプリント媒体支持機構20では、用紙の位置決めは参照符号40で示すピボットと呼ばれる部分で行なわれる。ピボット40はローラシャフト26に取り付けられ、その周囲を退避位置と非退避位置の間で枢動する。図1及び図2は、ピボット40が非退避位置にある状態を示す。この位置では、ピボット40は下側プリント媒体ガイドあるいはガイド面42を有し、用紙はこのガイドに載ってプリントヘッド22の下のプリント領域を走行する。プリント中、ピボット40は図示するように非退避位置にあって用紙28を支持する。ピボット40はプリントされた用紙が出力トレーに排出されるとき退避する。図1及び図2にはクラッチ44の構成要素を示す。クラッチ44はここでは説明しない動作論理の制御のもとに適当な時間にピボット40を退避させる機能を実行する。
【0007】
ガイド面42は上側プリント媒体ガイド30の下側支持端の下で、用紙通路を横方向に横切って伸びる。この上の面の垂直方向の位置によって用紙28の垂直方向の位置が決まり、従って用紙28とプリントヘッド22のノズルの距離すなわち間隔が決まる。この間隔を最適化し、製造公差を設けるために、非退避位置へのピボット40の回転を制御することによってガイド面42の上への移動を制限する調整可能なストッパがプリント媒体支持機構20内に設けられる。このストッパによってピボット40とガイド面42の非退避位置が決まる。図1及び図2の機構内のストッパは上側プリント媒体ガイド40から内向きに伸びてピボットが非退避位置に向かって回転するとクラッチ44上のタブ50に当たるフィンガ46(図2)を設けている。ピボット40はクラッチ44とともに回転するため、タブ50はピボット40の回転を制限し、従ってピボットが退避していないときのピボット40の向きとガイド面42の垂直方向の高さを決定する。フィンガを手動調整してタブ50に当たる位置を変化させ、それによってガイド面42の非退避高さを決定することができる。この調整は通常プリンタの製造中に行なわれ、ガイド面42と上側プリント媒体ガイド30の間に指定された最小ギャップを維持しながら、用紙の所望の高さが得られる。指定された最小ギャップは封筒などの考えられる最も厚みのあるプリント媒体がぎりぎりで通過できる程度の大きさである。
【0008】
上述した支持機構は約1/6インチのプリント領域中で用紙を支持するように設計されている。しかし、最近のプリンタの設計においては1/2インチ以上といった長いプリント領域を有するプリントヘッドを設けようとする趨勢にある。プリント速度を上げるためにはプリント領域が長い方が望ましい。しかし、このような長さのプリント領域全体にわたって用紙の位置決め精度を維持するのははるかに困難である。これに加えて、インクが与えられる領域では用紙が盛り上がるすなわち(プリントヘッドに向かって)上方に曲がる傾向がある。この傾向は、プリント領域が長い場合インクの塗布される領域がより大きくなるためより顕著である。用紙の盛り上がりが大きくなれば、用紙がプリントヘッドのノズルに当たり、インクによる汚れが生じる。このような干渉を避けるために用紙をプリントヘッドから遠ざけようとするとノズル精度が低下し、全体的なプリント品質が低下する。そこで、用紙の曲がりすなわち盛り上がりをなくすか、あるいは少なくとも大幅に低減するような方法で用紙を制御することが望ましい。従来このような制御を行なうことはできなかった。
【0009】
【発明の概要】
本発明はプリンタの上側プリント媒体ガイドと下側プリント媒体ガイドを用いて用紙がプリンタのプリント領域内を伸びていく際の形状と角度を能動的に制御することによって用紙の曲がりの傾向を低減するものである。より詳細には、この上側及び下側のプリント媒体ガイドの相対位置を垂直方向に調整可能として媒体−プリントヘッド間隔にかかわりなくプリント媒体の所望の形状と角度を得るものである。媒体−プリントヘッド間隔については別の独立した調整を行なって、プリント媒体の形状と角度の最適性を損なうことなく、最適な媒体−プリントヘッド間隔を得ることができるようにする。さらに、上側及び下側のプリント媒体ガイドと媒体−プリントヘッド間隔の調整を製品の製造中に自動化された装置を用いて行なうことができる。
【0010】
【発明の説明】
図3から図7にはプリンタのプリント領域内にある用紙をプリントヘッド102に隣接して支持するための本発明の一実施例のプリント媒体支持機構100を示す。本明細書では“用紙”及び“紙”プリント媒体という用語が頻出するが、上述の構成要素はマイラ、封筒、透明シート、厚紙等他の種類のシート状媒体を支持するのにも用いることに注意しなければならない。従って、“用紙”という用語はこのような他の種類のシート状あるいは紙状媒体を含むものとして広く解釈しなければならない。また、用紙取り扱い機構及びプリント媒体支持機構については、1994年2月28日付けの"Print Medium Handlig System Including Cockle Ribs to Control Pen-to-Print Medium Spacing During Printing"と題された出願及び本願と同時に出願された"Media Handling in an Ink-Jet Printer"と題された別の出願を含む、Hewlett-Packard Companyに譲渡された他の係属中の米国特許出願に詳しく述べられている。
【0011】
プリント媒体支持機構100とプリントヘッド102はキャリッジプレート104に取り付けられている。キャリッジプレート104は以下に説明する構成要素が見えるように図面には必要に応じて切り欠いた状態で示している。キャリッジプレート104は特定のプリンタ(図示せず)内の構成要素を取り付けるように構成されている。
【0012】
プリントヘッド102はカラーカートリッジ106と黒のカートリッジ108を支持するキャリッジ103を有するカラーインクジェットプリントヘッドである。それぞれのカートリッジは下向きに配設されてその下にある用紙110にインク滴を塗布する複数のノズル(図示せず)を有する。プリントヘッドはキャリッジロッド111によって垂直に支持されている。動作時には、プリント媒体支持機構100はプリントヘッドの下の縦方向の用紙通路に沿って用紙110を送り、その間にプリントヘッドがその下にある用紙の横方向の幅を繰り返し横切る。プリントヘッド102は図5及び図6に示すような(垂直な破線の間に伸びる)プリント領域を有する。本実施例では、このプリント領域の長さは約1/2インチである。
【0013】
プリント媒体支持機構100は用紙110を上流から下流への縦方向のプリント媒体パスに沿って送りながら用紙110をプリント領域内でプリントヘッド102に隣接して支持する機能を有する。このために、プリント媒体支持機構100は用紙通路の幅を横切って配置された複数の駆動ローラあるいは駆動ローラタイヤ114を設けている。駆動ローラ114は用紙通路の方向に直角な用紙通路の幅を横切って伸びる長軸を有するローラシャフト116に取り付けられる。用紙110は駆動ローラ114の下でプリント媒体支持機構に入る。用紙はローラを回って巻き上がり、約180゜向きを変えてからローラの上で支持機構を出る。駆動ローラ114はローラシャフト116を介してローラシャフト116の長軸の周囲を回転するように駆動される。駆動ローラはプリント領域の上流側に取り付け、位置決めされ、用紙をプリント領域に送る。
【0014】
上側プリント媒体ガイド118がプリント領域の上流側のプリント領域とローラの間の用紙通路を横切って伸張する。上側プリント媒体ガイド118は用紙通路の下流方向に向かって水平から下向きに傾斜した内面120(図4)を有する。内面120の末端は用紙110に上から接触してこれを支持する下側支持端122(図3及び図4)となっている。
【0015】
プリント媒体支持機構100はローラシャフト116を中心に枢転あるいは回転するように取り付けられたピボット124を有する。ピボット124は上側プリント媒体ガイドから下流側に下側プリント媒体ガイド126を形成する。下側プリント媒体ガイド126は、用紙の下流方向に向かって水平から調整可能な角度で上向きに傾斜して、用紙110に下から接触してこれを支持する上側支持端130を形成する上面128(図4に示す)を有する。下側プリント媒体ガイド126はピボット124とともにプリント領域に対して非退避位置(図示)と退避位置(図示せず)の間を枢転する。退避したとき、下側プリント媒体ガイド126は用紙110から離れた降下位置にある。非退避位置では、下側プリント媒体ガイド126は用紙110に下から接触してこれを支持する。
【0016】
ピボット124が退避していないとき、駆動ローラ114、下側支持端122、及び上側支持端130が連動して用紙110がプリント領域を通過するさいにこれに張力をかけ、その高さと向きを制御する。これを行なうために、下側支持端122と上側支持端130の位置はいずれも駆動ローラの最高点より低い。さらに、上側支持端130は下側支持端122より少し高いことが望ましい。これによって、用紙110はまず駆動ローラ114から下側支持端122までは下向きに送られ、その後下側支持端122から上側支持端130までは少し上向きに送られる。すなわち、上側支持端を上側プリント媒体ガイドの下側支持端より高くなるように調整してプリント領域の下流側でプリント媒体を上向きに傾斜させることができる。これは図1及び図2に示す従来技術では下ガイド面を上側プリント媒体ガイドより低い高さに保ってプリント媒体が通過する最小限のギャップを形成しなければならないのとは対照的である。プリント領域内での用紙の屈曲をこのように制御することによって、高密度のインクが塗布された後の用紙の曲がりを低減することができる。
【0017】
下側支持端122の調整を可能にするために、プリント媒体支持機構は非退避位置に回転するとピボット124に当接する下側プリント媒体ガイドストッパあるいはピボットストッパを有する。このピボットストップは、下側プリント媒体ガイドが非退避位置まで枢転したとき上側プリント媒体ガイド118に対する下側プリント媒体ガイド126の垂直方向の位置を設定し、それによってプリント媒体の所望の形状と角度を設定あるいは確立するように調整することができる。本実施例では、ピボットストッパは厚みの変化する可動カム140を設けている。カム140は好適にはキャリッジプレート104の下に取り付けられた回転可能なストップホイールあるいはカムホイールである。ピボット124から当接部146が伸びてピボット124が退避していないときカムホイール140に接触する。カムホイール140はキャリッジプレート104に上から回転可能に取り付けられている。カムホイール140は下面148を有し、この下面148と当接部146の接触点の高さはホイールの厚みの変化のために変化する。カムホイールの厚みあるいはその下面が当接部146に接触する点の垂直方向の高さによって下側プリント媒体ガイド126の垂直方向の位置が決まる。カムホイール140を回転させてこの接触点におけるその下面の高さを変化させ、それによって下側プリント媒体ガイド126の垂直方向の位置を調整することができる。カムホイール140を約1mmの厚みの変動を持たせて製造して下側支持端122を垂直方向に約0.7mm調整することができる。さらに、カムホイール140はその外周部に歯150を有し、これによってプリント媒体支持機構の製造中に下側プリント媒体ガイドの非退避位置の自動調整を行なうことができる。
【0018】
プリント領域内での用紙110の形状と角度は少なくとも部分的には用紙の両面に対して働く上側及び下側のプリント媒体ガイドの支持状態によって決まる。上述したカムホイールの調整を用いてプリンタの組み立て後の下側支持端122と上側支持端130の関係を最適化し、それによってプリンタのプリント領域における最適なすなわち所望のプリント媒体形状及び角度を得ることができる。プリント媒体の形状と角度は調整中に用紙がプリント領域を通過するときの形状を測定することによって決定される。すなわち、レーザー測定装置を用いてプリント領域内の5つの異なる点における用紙の高さが測定される。これらの点は、好適には上側支持端130の真上及び上側支持端130から上流側及び下流側に2mm及び4mmの位置である。これらの点に直線を合わせて、平均的な用紙の向きと高さが表わされる。これらの測定値に応じて、カムホイール140を調整してプリント媒体の所望の向きが得られる。本実施例では、カムホイールはプリント領域における平均用紙角度が水平から約0.25゜(下流側に上向きに傾斜する)±2゜になるように調整される。
【0019】
所望のプリント媒体形状及び角度が設定された後、別の機構によって媒体−プリントヘッド間隔が設定される。すなわち、キャリッジロッド111がそのいずれかの端部にある1対の偏心ブッシュによってキャリッジプレート104に取り付けられている。ブッシュ160はキャリッジプレート104の対応する穴162内でその中心の周囲を回転するように適合させた外径を有する。キャリッジロッド111はこれらのブッシュ内にその中心軸が穴162の中心より少し後にくるように取り付けられる。ブッシュが回転することによってキャリッジロッド111従ってキャリッジ103が上昇あるいは下降する。ブッシュの回転を容易にするためにエンドプレート164がブッシュに取り付けられている。エンドプレート164はキャリッジ103の高さを調整するための外部機構を係合させるための歯166を有する。キャリッジロッドとそれに対応する偏心ブッシュによって上側及び下側のプリント媒体ガイドに対するプリンタのプリントヘッドの垂直方向の位置決めを調整し、それによってピボットストッパの調整によってすでに設定されているプリント媒体の形状と角度を変化させることなくプリントヘッドを用紙からの所望の間隔に設定するための媒体−プリントヘッド間隔調整手段が形成される。本実施例では、この機構を調整することによって0.055インチの公称媒体−プリントヘッド間隔が得られる。
【0020】
図5及び図6には、ピボット124とキャリッジロッド111の異なる調整方法を示す。図5において、ピボット124は第1の非退避位置に示されており、キャリッジロッド111は第1の高さに示されている。図6において、カムホイール140はその厚みの大きい部分が当接部146に接触するように回転された状態にある。これによって下側支持端130が図5に示す位置から下降する。図6には、ブッシュ160が回転してキャリッジロッド111を下降させた状態を示している。
【0021】
上述した構成要素を設けることによって、プリント媒体の形状と媒体−プリントヘッド間隔の両方を正確にまた独立的に調整することができる。本発明の方法は、上側及び下側のプリント媒体ガイドを互いに垂直方向に調整してプリント領域におけるプリント媒体の所望の形状及び角度を設定するステップを有する。また、これとは別に上側及び下側のプリント媒体ガイドに対するプリンタのプリントヘッドの垂直方向の位置決めを調整して、上側及び下側のプリント媒体ガイドの垂直方向の調整によって設定されているプリント媒体の形状と角度を変化させることなくプリントヘッドを用紙からの所望の間隔に設定するステップを有する。また、本発明の他のステップでは、下側プリント媒体ガイドのストッパを調整して、下側プリント媒体ガイドが非退避位置まで枢転したときの上側プリント媒体ガイドに対する下側プリント媒体ガイドの垂直方向の位置を設定し、それによってプリント媒体の所望の形状と角度を得る。本実施例では、これはまずプリント媒体の形状と角度を測定し、次にカムを外部のアクチュエータによって移動あるいは回転させて用紙を所望の形状と角度にすことによって自動的に行なわれる。
【0022】
本発明は従来技術に比べて多くの利点を有する。重要な利点の一つとして、プリント媒体の形状と角度を媒体−プリントヘッド間隔と無関係に制御することができる。これによって、インクが塗布された後の盛り上がりが最小限になるようなプリント媒体形状を得ることができる。プリント媒体の形状及び角度の調整はプリント媒体支持機構のプリント媒体形状とピボットに影響する最も大きい位置誤差の1つを有する部分を用いて行なわれる。さらに、組み立て後にピボットを調整することによって、部品公差及び組み立て公差をなくすことができる。これによって、調整を自動化して組み立てコストを低減することができる。また、この調整によって、エンドユーザーがプリント媒体の形状や位置を調整する必要がなくなる。この調整は工場で一度行なうだけでその後は不要である。
【0023】
以上本発明の構造と方法の特徴を具体的に説明した。しかし、本発明はここに説明した具体的な態様には限定されない。なぜなら、ここに開示した手段は本発明を実施するための好適な態様を示すに過ぎないためである。従って、本発明は特許請求の範囲を当該装置の一般的原理に照らして適切に解釈した場合にそれに該当するあらゆる態様や変更を包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のプリント媒体支持機構とそれに対応するプリントヘッドを上から見た斜視図である。
【図2】図1に示す従来のプリント媒体支持機構とプリントヘッドの側面図である。
【図3】本発明のプリント媒体機構とそれに対応するプリントヘッドの一実施例を上から見た斜視図である。
【図4】図3に示すプリント媒体支持機構の側面図である。
【図5】第1の調整された設定状態にある図3に示すプリント媒体支持機構の拡大側面図である。
【図6】第2の調整された設定状態にある図3に示すプリント媒体支持機構の拡大側面図である。
【図7】本発明の実施例の調整可能なストッパの下から見た斜視図である。
【符号の説明】
20:従来のプリント媒体支持機構
22:プリントヘッド
24:駆動ローラ
26:ローラシャフト
28:用紙
30:上側プリント媒体ガイド
34:キャリッジ
36:カラーカートリッジ
38:黒カートリッジ
40:ピボット
42:下側プリント媒体ガイド
44:クラッチ
46:フィンガ
50:クラッチ44上のタブ
100:プリント媒体支持機構
102:プリントヘッド
103:キャリッジ
104:キャリッジプレート
106:カラーカートリッジ
108:カートリッジ
110:用紙
111:キャリッジロッド
114:駆動ローラ
116:ローラシャフト
118:上側プリント媒体ガイド
120:上側プリント媒体ガイド118の内面
122:下側支持端
124:ピボット
126:下側プリント媒体ガイド
130:上側支持端
140:可動カム
146:ピボット124の当接部
150:カムホイール140の歯
160:ブッシュ
162:キャリッジプレート104の穴
164:エンドプレート
166:エンドプレート164の歯
Claims (9)
- シート状プリント媒体をプリンタのプリントヘッドに隣接するプリント領域内で支持するプリント媒体支持機構において、
長軸を有する駆動ローラシャフトと、
前記駆動ローラシャフトの長軸を中心に回転する少なくとも1つの駆動ローラであって、前記プリンタの前記プリント領域の上流に配置されて前記シート状プリント媒体を前記プリント領域内に送る駆動ローラと、
前記プリント媒体に上から接触してこれを支持する、前記駆動ローラと前記プリント領域の間に設けられた上側プリント媒体ガイドと、
前記上側プリント媒体ガイドの下流に取り付けられて前記駆動ローラシャフトを中心に前記プリント領域に対する退避位置と非退避位置の間で枢転する下側プリント媒体ガイドであって、非退避位置にあるときは前記プリント媒体に下から接触してこれを支持するように位置決めされ、前記プリント媒体の前記プリント領域における形状は少なくとも部分的には前記プリント媒体の両面に対する前記上側及び下側のプリント媒体ガイドの支持によって設定される下側プリント媒体ガイドと、
非退避位置に枢転したとき前記下側プリント媒体ガイドに働く下側プリント媒体ガイドストッパであって、前記下側プリント媒体ガイドが非退避位置まで枢転したとき前記上側プリント媒体ガイドに対する前記下側プリント媒体ガイドの垂直方向の位置を設定し、それによって所望の形状と角度を設定するように調整可能な下側プリント媒体ガイドストッパと、
前記上側及び下側のプリント媒体ガイドに対する前記プリンタのプリントヘッドの垂直方向の位置を調整し、それによって下側プリント媒体ガイドストッパの調整によって設定されている前記プリント媒体の形状と角度を変化させることなく前記プリントヘッドを前記プリント媒体からの所望の間隔に設定するための媒体−プリントヘッド間隔調整手段と、
を備えたことを特徴とするプリント媒体支持機構。 - 前記ストッパは厚みを変化させた可動カムを設けた請求項1に記載のプリント媒体支持機構。
- 前記ストッパは回転可能なカムホイールを設けた請求項1に記載のプリント媒体支持機構。
- 前記ストッパは回転可能なカムホイールを設け、前記回転可能なカムホイールはその外周部に、前記プリント媒体支持機構の製造中に前記下側プリント媒体ガイドの非退避位置への位置決めの調整を自動的に行なうことを可能にする歯を有する請求項1に記載のプリント媒体支持機構。
- 前記媒体−プリントヘッド間隔調整手段はキャリッジロッドとそれに対応する偏心ブッシュを設けた請求項1に記載のプリント媒体支持機構。
- 前記上側プリント媒体ガイドは下流側に向かって下向きに傾斜して、前記プリント媒体に上から接触する下端にいたる面を設けた請求項1に記載のプリント媒体支持機構。
- 前記下側プリント媒体ガイドは下流側に向かって上向きに傾斜して前記プリント媒体に下から接触する上側支持端に至る面を設け、前記上側支持端は前記プリント媒体を前記プリント領域内で下流側に向かって上向きに傾斜させるように前記上側プリント媒体ガイドより高い位置に調整することができる請求項1に記載のプリント媒体支持機構。
- 前記上側プリント媒体ガイドは下流側に向かって下向きに傾斜して、前記プリント媒体に上から接触する下端に至る面を設け、前記下側プリント媒体ガイドは下流側に向かって上向きに傾斜して前記プリント媒体に下から接触する上側支持端にいたる面を設け、前記駆動ローラは最高点を有し、前記上側プリント媒体ガイドの前記下端と前記下側プリント媒体ガイドの上側支持端はいずれも前記駆動ローラの前記最高点より下に位置し、前記上側支持端は、前記プリント領域内で前記プリント媒体を下流側に向かって上向きに傾斜させるように前記上側プリント媒体ガイドより高い位置に調整可能である請求項1に記載のプリント媒体支持機構。
- 前記ストッパは回転可能なカムホイールを設け、前記回転可能なカムホイールはその外周部に、前記プリント媒体支持機構の製造中に前記下側プリント媒体ガイドの非退避位置への位置決めの調整を自動的に行なうことを可能にする歯を有し、前記上側プリント媒体ガイドは下流側に向かって下向きに傾斜して、前記プリント媒体に上から接触する下端に至る面を設け、前記下側プリント媒体ガイドは下流側に向かって上向きに傾斜して前記プリント媒体に下から接触する上側支持端に至る面を設け、前記駆動ローラは最高点を有し、前記上側プリント媒体ガイドの前記下端と前記下側プリント媒体ガイドの上側支持端はいずれも前記駆動ローラの前記最高点より下に位置する請求項1に記載のプリント媒体支持機構。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US396,189 | 1989-08-21 | ||
US08/396,189 US5489160A (en) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | Print medium support mechanism for ink-jet printers |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08252954A JPH08252954A (ja) | 1996-10-01 |
JP3662660B2 true JP3662660B2 (ja) | 2005-06-22 |
Family
ID=23566227
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06204196A Expired - Fee Related JP3662660B2 (ja) | 1995-02-28 | 1996-02-23 | インクジェットプリンタ用のプリント媒体支持機構 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5489160A (ja) |
EP (1) | EP0729843B1 (ja) |
JP (1) | JP3662660B2 (ja) |
DE (1) | DE69511370T2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3259592B2 (ja) * | 1995-04-21 | 2002-02-25 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェットプリンタ |
US5730537A (en) * | 1997-03-13 | 1998-03-24 | Hewlett-Packard Company | Print media handling and ejection system |
US5803631A (en) * | 1997-06-12 | 1998-09-08 | Hewlett-Packard Company | Print media alignment apparatus and method |
US6089773A (en) * | 1997-12-12 | 2000-07-18 | Lexmark International, Inc. | Print media feed system for an ink jet printer |
US6547384B2 (en) * | 2000-02-15 | 2003-04-15 | Master Mind Co., Ltd. | Printing apparatus and method |
US6406110B1 (en) * | 2000-09-01 | 2002-06-18 | Lexmark International, Inc | Mechanism to automate adjustment of printhead-to-print medium gap spacing on an imaging apparatus |
US6666537B1 (en) | 2002-07-12 | 2003-12-23 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Pen to paper spacing for inkjet printing |
JP5273623B2 (ja) * | 2007-04-05 | 2013-08-28 | マーベル ワールド トレード リミテッド | インクジェットプリンタの動作メカニズム |
JP6186906B2 (ja) * | 2012-09-18 | 2017-08-30 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
US20230331007A1 (en) * | 2020-07-16 | 2023-10-19 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Print apparatus |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5209466A (en) * | 1986-06-20 | 1993-05-11 | Eds Technologies, Inc. | Apparatus and method for forming signature into a V-configuration |
JPH0642855Y2 (ja) * | 1987-02-27 | 1994-11-09 | 株式会社精工舎 | 印字装置 |
US4728963A (en) * | 1987-03-11 | 1988-03-01 | Hewlett-Packard Company | Single sheet ink-jet printer with passive drying system |
US4843338A (en) * | 1987-10-23 | 1989-06-27 | Hewlett-Packard Company | Ink-set printhead-to-paper referencing system |
DE3830880A1 (de) * | 1988-09-08 | 1990-03-15 | Mannesmann Ag | Drucker, insbesondere matrixnadeldrucker, mit einer druckkopfabstandseinstelleinrichtung |
JP2528736B2 (ja) * | 1990-10-16 | 1996-08-28 | 三田工業株式会社 | 画像形成装置 |
US5194904A (en) * | 1992-04-15 | 1993-03-16 | Compaq Computer Corporation | Exiting paper deflector apparatus for an image reproduction machine |
US5393151A (en) * | 1993-06-03 | 1995-02-28 | Hewlett-Packard Company | Print medium handling system including cockle ribs to control pen-to-print medium spacing during printing |
US5419644A (en) * | 1993-06-03 | 1995-05-30 | Hewlett-Packard Company | Print medium handling system including cockle springs to control pen-to-print medium spacing during printing |
US5356229A (en) * | 1993-06-03 | 1994-10-18 | Hewlett-Packard Company | Print medium handling system to control pen-to-print medium spacing during printing |
US5469196A (en) * | 1993-06-30 | 1995-11-21 | Hewlett-Packard Company | Print material variable support mechanism |
US5366301A (en) * | 1993-12-14 | 1994-11-22 | Hewlett-Packard Company | Record media gap adjustment system for use in printers |
-
1995
- 1995-02-28 US US08/396,189 patent/US5489160A/en not_active Expired - Lifetime
- 1995-11-01 EP EP95307795A patent/EP0729843B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1995-11-01 DE DE69511370T patent/DE69511370T2/de not_active Expired - Fee Related
-
1996
- 1996-02-23 JP JP06204196A patent/JP3662660B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE69511370T2 (de) | 1999-11-25 |
JPH08252954A (ja) | 1996-10-01 |
EP0729843A1 (en) | 1996-09-04 |
US5489160A (en) | 1996-02-06 |
DE69511370D1 (de) | 1999-09-16 |
EP0729843B1 (en) | 1999-08-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3789966B2 (ja) | プリンタ | |
US7645024B2 (en) | Printhead-to-media spacing adjustment apparatus and method | |
US8374539B2 (en) | Recording apparatus and recording method | |
JP3476934B2 (ja) | プリンタの記録媒体間隙調整装置 | |
JP3662660B2 (ja) | インクジェットプリンタ用のプリント媒体支持機構 | |
US6682190B2 (en) | Controlling media curl in print-zone | |
US8651603B2 (en) | Platen gap adjustment mechanism and printer | |
US20130286066A1 (en) | Printing apparatus and method for adjusting a gap | |
US6450710B1 (en) | Frame system for an ink jet printer | |
JP2003072055A (ja) | インクジェットプリンタ | |
KR20040084010A (ko) | 헤드 갭 조절장치가 적용된 잉크젯프린터 | |
US6250731B1 (en) | Printing apparatus with displaceable carriage guiding member | |
US5820283A (en) | Print media handling system including dual incline support for controlling pen to paper spacing | |
JP3762155B2 (ja) | 排紙装置及びこれを備えた画像形成装置 | |
US6360657B1 (en) | Printer | |
US20100134558A1 (en) | Carriage and recording apparatus provided therewith | |
JPH04135769A (ja) | ピンチローラとキャリッジガイドを組み合わせてなるプリンタ | |
JP4084700B2 (ja) | 記録装置用プラテン支持装置 | |
JP2011025479A (ja) | インクジェットプリンタ及び該インクジェットプリンタに於けるヘッドユニットの組み立て方法 | |
JP2003154724A (ja) | インクジェットプリンタ | |
EP0729842B1 (en) | Media handling in an ink-jet printer | |
EP1291193A1 (en) | Printing apparatus having printhead gap determining mechanism | |
JP2542947Y2 (ja) | 印字装置 | |
JP2003266858A (ja) | キャリッジ | |
JPH03234534A (ja) | インクジェット記録装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050316 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050322 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050324 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090401 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |