JP3662468B2 - 使い捨て着用物品 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使い捨ておむつやおむつカバー、トレーニングパンツ、失禁者用パンツ等の使い捨て着用物品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
前後胴周り域のいずれか一方の両側縁部から横方向外方へ延びるテープファスナと、前後胴周り域のいずれか他方の外面に取り付けられたターゲットテープとを有するオープン型の使い捨ておむつは公知である。おむつの一例としては、マジックテープやベルクロテープ等の商品名で知られるフック部材とループ部材とのうちのフック部材を、おむつの後胴周り域の両側縁部から横方向外方へ延びるテープファスナの内面に取り付け、ターゲットテープとなる矩形のループ部材を前胴周り域の外面の所要部位に取り付けてフック部材に対するランディングゾーンを形成する。おむつでは、テープファスナをターゲットテープに係脱可能に止着し、おむつの前後胴周り域を連結する。
【０００３】
そのようなおむつとしては、特開平９−３８１３９号公報、特開平９−１９１９０８号公報、特開平１０−３０９２９９号公報、特開平１０−３２８２３７号公報に開示されている。それら公報に開示のおむつには、ターゲットテープとして非伸縮性のループ部材が取り付けられている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
弾性的な伸縮性を有するおむつでは、ターゲットテープとなる非伸縮性のループ部材を非伸長下にある前後胴周り域の一方の外面に取り付けると、ターゲットテープが位置する前後胴周り域の部位の伸縮性がターゲットテープによって拘束されてしまうので、ターゲットテープを取り付けた部位では、実質的におむつの伸縮性が失われることになる。
【０００５】
本発明の課題は、弾性的な伸縮性を有する着用物品であって、非伸長下にある前後胴周り域の一方の外面に非伸縮性のターゲットテープを取り付けた場合でも、ターゲットテープを取り付けた部位の伸縮性が失われることがない使い捨て着用物品を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の前提は、互いに並行して縦方向へ延びる両側縁部と、互いに並行して横方向へ延びる両端縁部とを有し、着用者の腹部の側に位置する前胴周り域と、前記着用者の背部の側に位置する後胴周り域と、前記前後胴周り域の間に位置する股下域とを備え、前記前後胴周り域のいずれか一方の両側縁部にテープファスナが取り付けられ、前記前後胴周り域のいずれか他方の外面に前記テープファスナを係脱可能に止着する非伸縮性のターゲットテープが取り付けられた使い捨て着用物品である。
【０００７】
前記前提における本発明の特徴は、前記前後胴周り域と前記股下域との少なくとも該前後胴周り域が、前記縦方向と前記横方向との少なくとも該横方向へ弾性的な伸縮性を有し、前記ターゲットテープが、引き裂き可能なミシン目から形成されて前記横方向へ所定寸法離間して前記縦方向へ延びる複数条のスリットを有し、かつ、前記横方向へ実質的に非伸長下にある前記胴周り域に取り付けられていることにある。ここで、実質的に非伸長下にあるとは、胴周り域を全く伸長させない状態と、胴周り域をわずかに伸長させた状態との両者を含む概念である。
【０００８】
本発明の実施の態様の一例としては、前記ターゲットテープが、前記横方向へ互いに離間対向して前記縦方向へ延びる両側縁と、前記縦方向へ互いに離間対向して前記横方向へ延びる上下端縁とを有し、前記スリットが、前記ターゲットテープの上端縁近傍と下端縁近傍との間に延びている。
【０００９】
本発明の実施の態様の他の一例としては、前記ターゲットテープが、前記横方向へ互いに離間対向して前記縦方向へ延びる両側縁と、前記縦方向へ互いに離間対向して前記横方向へ延びる上下端縁とを有し、前記スリットが、前記ターゲットテープの上端縁から下端縁近傍へ延びる第１スリットと、前記ターゲットテープの下端縁から上端縁近傍へ延びる第２スリットとから形成され、前記第１スリットと前記第２スリットとが、前記横方向へ交互に並んでいる。
【００１０】
【００１１】
本発明の実施の態様の他の一例としては、前記ターゲットテープが、前記横方向へ所要寸法離間して前記縦方向へ延びる複数条の接着剤を介して前記着用物品に取り付けられている。
【００１２】
本発明の実施の態様の他の一例としては、前記着用物品が、透液性表面シートと、不透液性裏面シートと、前記表裏面シートの間に介在する吸液性コアとから構成されている。
【００１３】
【発明の実施の形態】
添付の図面を参照して、本発明にかかる使い捨て着用物品の詳細をオープン型の使い捨ておむつを例として説明すると、以下のとおりである。
【００１４】
図１，２は、おむつ１の部分破断斜視図と、図１のおむつ１のＡ−Ａ線端面図とである。おむつ１は、透液性表面シート２と、不透液性裏面シート３と、表面シート２と裏面シート３との間に介在し、表面シート２の内面に接合された吸液性コア４とを基本構成部材とする。
【００１５】
おむつ１は、着用者の腹部の側に位置する前胴周り域２０と、着用者の背部の側に位置する後胴周り域２２と、前後胴周り域２０，２２の間に位置する股下域２１とを有する。おむつ１は、互いに並行して縦方向へ延び、股下域２１においておむつ１の横方向内方へ向かって弧を画く両側縁部１ａと、互いに並行して横方向へ延びる両端縁部１ｂとを有する。
【００１６】
おむつ１は、表面シート２と裏面シート３とが縦方向と横方向とへ弾性的な伸縮性を有する不織布で形成されている。表面シート２と裏面シート３とは、コア４の周縁から縦方向外方と横方向外方とへ延びるそれらシート２，３の部分が互いに重なり合った状態で間欠的に固着されている。
【００１７】
後胴周り域２２の両側縁部１ａには、横方向外方へ延びるテープファスナ５が取り付けられている。前胴周り域２０における裏面シート３の外面には、テープファスナ５の止着域となるターゲットテープ６が取り付けられている。
【００１８】
テープファスナ５は、その基端部５ｂが表面シート２と裏面シート３との間に介在し、それらシート２，３の内面に接着剤（図示せず）を介して固着されている。テープファスナ５の自由端部５ａの内面には、メカニカルファスナのうちのフック部材７が接着剤（図示せず）を介して取り付けられている。
【００１９】
ターゲットテープ６は、メカニカルファスナのうちのループ部材で形成された横方向へ長い矩形のもので、互いに並行して縦方向へ延びる両側縁６ａと、互いに並行して横方向へ延びる上下端縁６ｂ，６ｃとを有する。ターゲットテープ６には、上下端縁６ｂ，６ｃを縦断して縦方向へ延び、かつ、横方向へ所要寸法離間して並ぶ引き裂き可能な複数条のミシン目８（スリット）が形成されている。ターゲットテープ６は、非伸長状態にある裏面シート３に、隣接するミシン目８各々の間を縦方向へ延びる複数条の接着剤９を介して取り付けられている。接着剤９は、横方向へ所要寸法離間して並んでいる。
【００２０】
図３，４は、前後胴周り域２０，２２を連結させた着用状態で示すおむつ１の斜視図と、図３のＢ−Ｂ線端面図とであり、図３では、テープファスナ５の内面がターゲットテープ６の外面に係脱可能に止着され、胴周り開口１０と左右一対の脚周り開口１１とが形成されている。おむつ１の着用時では、前後胴周り域２０，２２各々が横方向外方へ伸ばされ、それにともなってターゲットテープ６が横方向外方へ引っ張られる。ターゲットテープ６は、横方向外方への張力によってミシン目８において引き裂かれて複数に分割される。
【００２１】
接着剤９各々の間に延びる表面シート２と裏面シート３とは、ターゲットテープ６各々がミシン目８において分割されるので、それらシート２，３の弾性伸縮性がターゲットテープ６によって拘束されることはなく、それらシート２，３を横方向外方へ伸長させることができる。
【００２２】
図３，４では、表面シート２と裏面シート３とがターゲットテープ６各々の間において横方向外方へ伸長し、複数に分割されたターゲットテープ６各々が、テープファスナ５との係合部位を除いて横方向へ所要寸法離間している。おむつ１では、ターゲットテープ６とテープファスナ５との係合を解除すると、表面シート２と裏面シート３とが収縮し、横方向へ離間していたターゲットテープ６各々がつながる。
【００２３】
図５，６は、図１とは異なる態様のおむつ１の斜視図と、前後胴周り域２０，２２を連結させた着用状態で示す図５のおむつ１の斜視図とであり、図６では、テープファスナ５の内面がターゲットテープ６の外面に係脱可能に止着されている。おむつ１は、透液性表面シート２と不透液性裏面シート３との間に吸液性コア４が介在し、縦方向が前胴周り域２０と、後胴周り域２２と、前後胴周り域２０，２２の間に位置する股下域２１とから形成され、互いに並行して縦方向へ延びる両側縁部１ａと、互いに並行して横方向へ延びる両端縁部１ｂとを有する点において図１のそれと同一である。
【００２４】
おむつ１では、裏面シート３が横方向へ弾性的な伸縮性を有するプラスチックフィルムフィルムで形成され、表面シート２が伸長下にある裏面シート３と略同形同大の非伸縮性の不織布で形成されている。表面シート２と裏面シート３とは、裏面シート３を横方向へ伸長させた状態において、コア４の周縁から縦方向外方と横方向外方とへ延びるそれらシート２，３の部分が間欠的に固着されている。コア４は、表面シート２の内面に接合されている。図５では、裏面シート３の伸長状態が解除され、裏面シート３の収縮によって表面シート２も収縮し、裏面シート３と重なる表面シート２の部分に多数の皺が形成されている。
【００２５】
後胴周り域２２の両側縁部１ａには、横方向外方へ延びるテープファスナ５が取り付けられている。前胴周り域２０における裏面シート３の外面には、テープファスナ５の止着域となるターゲットテープ６が取り付けられている。テープファスナ５の内面には、フック部材７が取り付けられている。ターゲットテープ６は、ループ部材で形成された横方向へ長い矩形のもので、前胴周り域２０の略中央部で二つに分断されている。
【００２６】
ターゲットテープ６には、上端縁６ｂ近傍と下端縁６ｃ近傍との間を縦方向へ延びる複数条のスリット８が形成されている。スリット８は、ターゲットテープ６の横方向へ所要寸法離間して並んでいる。ターゲットテープ６は、非伸長状態にある裏面シート３に、隣接するスリット８各々の間を縦方向へ延びる複数条の接着剤９を介して取り付けられている。
【００２７】
おむつ１の前胴周り域２０では、図６に示すように、ターゲットテープ６のスリット８が横方向外方へ広がるので、接着剤９各々の間に延びる表面シート２と裏面シート３とをターゲットテープ６のスリット８の広がる寸法だけ横方向外方へ伸長させることができる。
【００２８】
ターゲットテープ６は、前胴周り域２０の略中央部で二つに分断されている。ゆえに、前胴周り域２０の略中央部に延びる裏面シート３の部位１２は、その弾性伸縮性がターゲットテープ６によって拘束されることはなく、表面シート２と裏面シート３とを部位１２において横方向外方へ伸長させることができる。
【００２９】
図７，８は、図１，５とは異なる態様のおむつ１の斜視図と、前後胴周り域２０，２２を連結させた着用状態で示す図７のおむつ１の斜視図とであり、図８では、テープファスナ５の内面がターゲットテープ６の外面に係脱可能に止着されている。おむつ１は、透液性表面シート２と不透液性裏面シート３との間に吸液性コア４が介在し、縦方向が前胴周り域２０と、後胴周り域２２と、前後胴周り域２０，２２の間に位置する股下域２１とから形成され、互いに並行して縦方向へ延びる両側縁部１ａと、互いに並行して横方向へ延びる両端縁部１ｂとを有する点において図１，５のそれと同一である。
【００３０】
おむつ１では、表面シート２と裏面シート３とが横方向へ弾性的な伸縮性を有する不織布で形成されている。表面シート２と裏面シート３とは、コア４の周縁から縦方向外方と横方向外方とへ延びるそれらシート２，３の部分が互いに重なり合った状態で間欠的に固着されている。コア４は、表面シート２の内面に接合されている。
【００３１】
後胴周り域２２におけるおむつ１の両側縁部１ａには、横方向外方へ延びるテープファスナ５と横方向内方へ延びる剥離テープ１４とが取り付けられている。前胴周り域２０における裏面シート３の外面には、テープファスナ５の止着域となるターゲットテープ６が取り付けられている。
【００３２】
テープファスナ５の内面には、粘着剤１３が塗布されている。ターゲットテープ６は、プラスチックフィルムで形成された横方向へ長い矩形のものである。おむつ１の非着用時では、テープファスナ５が粘着剤１３を介して剥離テープ１４に剥離可能に止着される。おむつ１の着用時では、テープファスナ５が粘着剤１３を介してテープファスナ５の外面に止着される。
【００３３】
ターゲットテープ６には、上端縁６ｂから下端縁６ｃ近傍へ延びる第１スリット８ａと、ターゲットテープ６の下端縁６ｃから上端縁６ｂ近傍へ延びる第２スリット８ｂとが形成されている。第１スリット８ａと第２スリット８ｂとは、ターゲットテープ６の横方向へ交互に並んでいる。ターゲットテープ６は、非伸長状態にある裏面シート３に、隣接する第１，２スリット８ａ，８ｂ各々の間を縦方向へ延びる複数条の接着剤９を介して取り付けられている。
【００３４】
おむつ１の前胴周り域２０では、図８に示すように、ターゲットテープ６のスリット８が横方向外方へ広がるので、接着剤９各々の間に延びる表面シート２と裏面シート３とをターゲットテープ６のスリット８の広がる寸法だけ横方向外方へ伸長させることができる。
【００３５】
表面シート２としては、非伸縮性または伸縮性の不織布に親水処理を施したものを使用することが好ましい。また、非伸縮性または伸縮性の不織布の他に、非伸縮性または伸縮性の開孔プラスチックフィルムを使用することもできる。
【００３６】
裏面シート３としては、伸縮性を有するプラスチックフィルムや伸縮性を有する不織布の他に、それぞれ伸縮性を有するプラスチックフィルムと不織布とのラミネートシートを使用することができる。また、裏面シート３としては、非伸縮性のプラスチックフィルムと非伸縮性の不織布との間に弾性伸縮性を有する天然ゴムや合成ゴム等のエラストマーからなるシートや弾性糸が介在する複合シートを使用することもできる。裏面シート３に使用する不織布は、疎水性であることが好ましい。
【００３７】
不織布としては、スパンレース、ニードルパンチ、メルトブローン、サーマルボンド、スパンポンド、ケミカルボンド等の不織布を使用することができる。
【００３８】
コア４は、フラッフパルプと高吸収性ポリマー粒子との混合物であり、所要の厚みに圧縮され、全体がティシュペーパ等の透水性シート（図示せず）によって被覆されている。シート２，３の固着やコア４の接合には、ホットメルト接着剤等の接着剤や粘着剤、または、熱溶着の技術を利用することができる。
【００３９】
それら図示例のおむつ１は、それを着用したときに、横方向へ所与倍率で伸長することができる。おむつ１では、非伸長状態にある前後胴周り域２０，２２と股下域２１とを横方向へ伸長させたときの前後胴周り域２０，２２と股下域２１との伸長倍率が３０〜２００％の範囲にあることが好ましい。
【００４０】
ターゲットテープ６は、非伸長下にある前胴周り域２０に取り付けられているが、わずかに伸長させた状態にある前胴周り域２０にターゲットテープ６を取り付けることもできる。ここで、わずかに伸長させるとは、０％を超過しかつ３０％未満の範囲の伸長倍率で前胴周り域２０を横方向へ伸長させることをいう。
【００４１】
テープファスナ５の自由端部５ａの内面には、ループ部材が取り付けられていてもよい。テープファスナ５にループ部材を使用した場合は、ターゲットテープ６としてフック部材を使用する。
【００４２】
おむつ１では、ターゲットテープ６に形成されたミシン目８やスリット８（第１，２スリット８ａ，８ｂ）の横方向への離間寸法や本数に限定はないが、離間寸法が小さく、本数が多いことが好ましい。ミシン目８やスリット８の本数を多くすることで、ターゲットテープ６の横方向外方への伸長寸法が大きくなり、ターゲットテープ６を取り付けた前胴周り域２０の横方向外方への伸長寸法を大きくすることができる。
【００４３】
接着剤９は、ミシン目８やスリット８の間に延びている必要はないが、横方向へ所要寸法離間して延びていることが好ましい。すなわち、ターゲットテープ６が横方向へ不連続に延びる接着剤９を介して取り付けられていればよい。
【００４４】
本発明は、使い捨ておむつ１の他に、おむつカバーやトレーニングパンツ、失禁者用パンツでも実施することができる。
【００４５】
【発明の効果】
本発明にかかる使い捨て着用物品によれば、着用物品が縦方向と横方向との少なくとも横方向へ弾性的な伸縮性を有するものであって、着用物品の前後胴周り域の一方の外面に非伸縮性のターゲットテープを、非伸長下にある着用物品に取り付けた場合でも、ターゲットテープに縦方向へ延びる複数条のスリットが形成されているので、ターゲットテープを取り付けた部位の伸縮性が完全に失われることはない。
【００４６】
引き裂き可能なミシン目がターゲットテープの上下端縁を縦断する場合では、ミシン目において分割されたターゲットテープ各々の間に延びる着用物品の弾性伸縮性がターゲットテープによって拘束されることはなく、ターゲットテープが取り付けられた着用物品の部位を横方向外方へ伸長させることができる。
【００４７】
スリットがターゲットテープの前端縁近傍と後端縁近傍との間を縦方向へ延びる場合、または、スリットがターゲットテープの前端縁から後端縁近傍へ延びる第１スリットとターゲットテープの後端縁から前端縁近傍へ延びる第２スリットとから形成されている場合では、着用物品が横方向外方へ伸長されたときに、ターゲットテープのスリット各々が横方向外方へ広がる。ゆえに、ターゲットテープを取り付けた着用物品の部位を、ターゲットテープのスリットの広がる寸法だけ横方向外方へ伸長させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 おむつの部分破断斜視図。
【図２】 図１のおむつのＡ−Ａ線断面図。
【図３】 前後胴周り域を互いに連結させた着用状態で示す図１のおむつの斜視図。
【図４】 図３のＢ−Ｂ線断面図。
【図５】 図１とは異なる態様のおむつの斜視図。
【図６】 前後胴周り域を互いに連結させた着用状態で示す図５のおむつの斜視図。
【図７】 図１，５とは異なる態様のおむつの斜視図。
【図８】 前後胴周り域を互いに連結させた着用状態で示す図７のおむつの斜視図。
【符号の説明】
１ 使い捨ておむつ（使い捨て着用物品）
１ａ 両側縁部
１ｂ 両端縁部
２ 透液性表面シート
３ 不透液性裏面シート
４ 吸液性コア
５ テープファスナ
６ ターゲットテープ
６ａ 両側縁
６ｂ 上端縁
６ｃ 下端縁
８ ミシン目，スリット
８ａ 第１スリット
８ｂ 第２スリット
９ 接着剤
２０ 前胴周り域
２１ 股下域
２２ 後胴周り域
【発明の属する技術分野】
本発明は、使い捨ておむつやおむつカバー、トレーニングパンツ、失禁者用パンツ等の使い捨て着用物品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
前後胴周り域のいずれか一方の両側縁部から横方向外方へ延びるテープファスナと、前後胴周り域のいずれか他方の外面に取り付けられたターゲットテープとを有するオープン型の使い捨ておむつは公知である。おむつの一例としては、マジックテープやベルクロテープ等の商品名で知られるフック部材とループ部材とのうちのフック部材を、おむつの後胴周り域の両側縁部から横方向外方へ延びるテープファスナの内面に取り付け、ターゲットテープとなる矩形のループ部材を前胴周り域の外面の所要部位に取り付けてフック部材に対するランディングゾーンを形成する。おむつでは、テープファスナをターゲットテープに係脱可能に止着し、おむつの前後胴周り域を連結する。
【０００３】
そのようなおむつとしては、特開平９−３８１３９号公報、特開平９−１９１９０８号公報、特開平１０−３０９２９９号公報、特開平１０−３２８２３７号公報に開示されている。それら公報に開示のおむつには、ターゲットテープとして非伸縮性のループ部材が取り付けられている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
弾性的な伸縮性を有するおむつでは、ターゲットテープとなる非伸縮性のループ部材を非伸長下にある前後胴周り域の一方の外面に取り付けると、ターゲットテープが位置する前後胴周り域の部位の伸縮性がターゲットテープによって拘束されてしまうので、ターゲットテープを取り付けた部位では、実質的におむつの伸縮性が失われることになる。
【０００５】
本発明の課題は、弾性的な伸縮性を有する着用物品であって、非伸長下にある前後胴周り域の一方の外面に非伸縮性のターゲットテープを取り付けた場合でも、ターゲットテープを取り付けた部位の伸縮性が失われることがない使い捨て着用物品を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の前提は、互いに並行して縦方向へ延びる両側縁部と、互いに並行して横方向へ延びる両端縁部とを有し、着用者の腹部の側に位置する前胴周り域と、前記着用者の背部の側に位置する後胴周り域と、前記前後胴周り域の間に位置する股下域とを備え、前記前後胴周り域のいずれか一方の両側縁部にテープファスナが取り付けられ、前記前後胴周り域のいずれか他方の外面に前記テープファスナを係脱可能に止着する非伸縮性のターゲットテープが取り付けられた使い捨て着用物品である。
【０００７】
前記前提における本発明の特徴は、前記前後胴周り域と前記股下域との少なくとも該前後胴周り域が、前記縦方向と前記横方向との少なくとも該横方向へ弾性的な伸縮性を有し、前記ターゲットテープが、引き裂き可能なミシン目から形成されて前記横方向へ所定寸法離間して前記縦方向へ延びる複数条のスリットを有し、かつ、前記横方向へ実質的に非伸長下にある前記胴周り域に取り付けられていることにある。ここで、実質的に非伸長下にあるとは、胴周り域を全く伸長させない状態と、胴周り域をわずかに伸長させた状態との両者を含む概念である。
【０００８】
本発明の実施の態様の一例としては、前記ターゲットテープが、前記横方向へ互いに離間対向して前記縦方向へ延びる両側縁と、前記縦方向へ互いに離間対向して前記横方向へ延びる上下端縁とを有し、前記スリットが、前記ターゲットテープの上端縁近傍と下端縁近傍との間に延びている。
【０００９】
本発明の実施の態様の他の一例としては、前記ターゲットテープが、前記横方向へ互いに離間対向して前記縦方向へ延びる両側縁と、前記縦方向へ互いに離間対向して前記横方向へ延びる上下端縁とを有し、前記スリットが、前記ターゲットテープの上端縁から下端縁近傍へ延びる第１スリットと、前記ターゲットテープの下端縁から上端縁近傍へ延びる第２スリットとから形成され、前記第１スリットと前記第２スリットとが、前記横方向へ交互に並んでいる。
【００１０】
【００１１】
本発明の実施の態様の他の一例としては、前記ターゲットテープが、前記横方向へ所要寸法離間して前記縦方向へ延びる複数条の接着剤を介して前記着用物品に取り付けられている。
【００１２】
本発明の実施の態様の他の一例としては、前記着用物品が、透液性表面シートと、不透液性裏面シートと、前記表裏面シートの間に介在する吸液性コアとから構成されている。
【００１３】
【発明の実施の形態】
添付の図面を参照して、本発明にかかる使い捨て着用物品の詳細をオープン型の使い捨ておむつを例として説明すると、以下のとおりである。
【００１４】
図１，２は、おむつ１の部分破断斜視図と、図１のおむつ１のＡ−Ａ線端面図とである。おむつ１は、透液性表面シート２と、不透液性裏面シート３と、表面シート２と裏面シート３との間に介在し、表面シート２の内面に接合された吸液性コア４とを基本構成部材とする。
【００１５】
おむつ１は、着用者の腹部の側に位置する前胴周り域２０と、着用者の背部の側に位置する後胴周り域２２と、前後胴周り域２０，２２の間に位置する股下域２１とを有する。おむつ１は、互いに並行して縦方向へ延び、股下域２１においておむつ１の横方向内方へ向かって弧を画く両側縁部１ａと、互いに並行して横方向へ延びる両端縁部１ｂとを有する。
【００１６】
おむつ１は、表面シート２と裏面シート３とが縦方向と横方向とへ弾性的な伸縮性を有する不織布で形成されている。表面シート２と裏面シート３とは、コア４の周縁から縦方向外方と横方向外方とへ延びるそれらシート２，３の部分が互いに重なり合った状態で間欠的に固着されている。
【００１７】
後胴周り域２２の両側縁部１ａには、横方向外方へ延びるテープファスナ５が取り付けられている。前胴周り域２０における裏面シート３の外面には、テープファスナ５の止着域となるターゲットテープ６が取り付けられている。
【００１８】
テープファスナ５は、その基端部５ｂが表面シート２と裏面シート３との間に介在し、それらシート２，３の内面に接着剤（図示せず）を介して固着されている。テープファスナ５の自由端部５ａの内面には、メカニカルファスナのうちのフック部材７が接着剤（図示せず）を介して取り付けられている。
【００１９】
ターゲットテープ６は、メカニカルファスナのうちのループ部材で形成された横方向へ長い矩形のもので、互いに並行して縦方向へ延びる両側縁６ａと、互いに並行して横方向へ延びる上下端縁６ｂ，６ｃとを有する。ターゲットテープ６には、上下端縁６ｂ，６ｃを縦断して縦方向へ延び、かつ、横方向へ所要寸法離間して並ぶ引き裂き可能な複数条のミシン目８（スリット）が形成されている。ターゲットテープ６は、非伸長状態にある裏面シート３に、隣接するミシン目８各々の間を縦方向へ延びる複数条の接着剤９を介して取り付けられている。接着剤９は、横方向へ所要寸法離間して並んでいる。
【００２０】
図３，４は、前後胴周り域２０，２２を連結させた着用状態で示すおむつ１の斜視図と、図３のＢ−Ｂ線端面図とであり、図３では、テープファスナ５の内面がターゲットテープ６の外面に係脱可能に止着され、胴周り開口１０と左右一対の脚周り開口１１とが形成されている。おむつ１の着用時では、前後胴周り域２０，２２各々が横方向外方へ伸ばされ、それにともなってターゲットテープ６が横方向外方へ引っ張られる。ターゲットテープ６は、横方向外方への張力によってミシン目８において引き裂かれて複数に分割される。
【００２１】
接着剤９各々の間に延びる表面シート２と裏面シート３とは、ターゲットテープ６各々がミシン目８において分割されるので、それらシート２，３の弾性伸縮性がターゲットテープ６によって拘束されることはなく、それらシート２，３を横方向外方へ伸長させることができる。
【００２２】
図３，４では、表面シート２と裏面シート３とがターゲットテープ６各々の間において横方向外方へ伸長し、複数に分割されたターゲットテープ６各々が、テープファスナ５との係合部位を除いて横方向へ所要寸法離間している。おむつ１では、ターゲットテープ６とテープファスナ５との係合を解除すると、表面シート２と裏面シート３とが収縮し、横方向へ離間していたターゲットテープ６各々がつながる。
【００２３】
図５，６は、図１とは異なる態様のおむつ１の斜視図と、前後胴周り域２０，２２を連結させた着用状態で示す図５のおむつ１の斜視図とであり、図６では、テープファスナ５の内面がターゲットテープ６の外面に係脱可能に止着されている。おむつ１は、透液性表面シート２と不透液性裏面シート３との間に吸液性コア４が介在し、縦方向が前胴周り域２０と、後胴周り域２２と、前後胴周り域２０，２２の間に位置する股下域２１とから形成され、互いに並行して縦方向へ延びる両側縁部１ａと、互いに並行して横方向へ延びる両端縁部１ｂとを有する点において図１のそれと同一である。
【００２４】
おむつ１では、裏面シート３が横方向へ弾性的な伸縮性を有するプラスチックフィルムフィルムで形成され、表面シート２が伸長下にある裏面シート３と略同形同大の非伸縮性の不織布で形成されている。表面シート２と裏面シート３とは、裏面シート３を横方向へ伸長させた状態において、コア４の周縁から縦方向外方と横方向外方とへ延びるそれらシート２，３の部分が間欠的に固着されている。コア４は、表面シート２の内面に接合されている。図５では、裏面シート３の伸長状態が解除され、裏面シート３の収縮によって表面シート２も収縮し、裏面シート３と重なる表面シート２の部分に多数の皺が形成されている。
【００２５】
後胴周り域２２の両側縁部１ａには、横方向外方へ延びるテープファスナ５が取り付けられている。前胴周り域２０における裏面シート３の外面には、テープファスナ５の止着域となるターゲットテープ６が取り付けられている。テープファスナ５の内面には、フック部材７が取り付けられている。ターゲットテープ６は、ループ部材で形成された横方向へ長い矩形のもので、前胴周り域２０の略中央部で二つに分断されている。
【００２６】
ターゲットテープ６には、上端縁６ｂ近傍と下端縁６ｃ近傍との間を縦方向へ延びる複数条のスリット８が形成されている。スリット８は、ターゲットテープ６の横方向へ所要寸法離間して並んでいる。ターゲットテープ６は、非伸長状態にある裏面シート３に、隣接するスリット８各々の間を縦方向へ延びる複数条の接着剤９を介して取り付けられている。
【００２７】
おむつ１の前胴周り域２０では、図６に示すように、ターゲットテープ６のスリット８が横方向外方へ広がるので、接着剤９各々の間に延びる表面シート２と裏面シート３とをターゲットテープ６のスリット８の広がる寸法だけ横方向外方へ伸長させることができる。
【００２８】
ターゲットテープ６は、前胴周り域２０の略中央部で二つに分断されている。ゆえに、前胴周り域２０の略中央部に延びる裏面シート３の部位１２は、その弾性伸縮性がターゲットテープ６によって拘束されることはなく、表面シート２と裏面シート３とを部位１２において横方向外方へ伸長させることができる。
【００２９】
図７，８は、図１，５とは異なる態様のおむつ１の斜視図と、前後胴周り域２０，２２を連結させた着用状態で示す図７のおむつ１の斜視図とであり、図８では、テープファスナ５の内面がターゲットテープ６の外面に係脱可能に止着されている。おむつ１は、透液性表面シート２と不透液性裏面シート３との間に吸液性コア４が介在し、縦方向が前胴周り域２０と、後胴周り域２２と、前後胴周り域２０，２２の間に位置する股下域２１とから形成され、互いに並行して縦方向へ延びる両側縁部１ａと、互いに並行して横方向へ延びる両端縁部１ｂとを有する点において図１，５のそれと同一である。
【００３０】
おむつ１では、表面シート２と裏面シート３とが横方向へ弾性的な伸縮性を有する不織布で形成されている。表面シート２と裏面シート３とは、コア４の周縁から縦方向外方と横方向外方とへ延びるそれらシート２，３の部分が互いに重なり合った状態で間欠的に固着されている。コア４は、表面シート２の内面に接合されている。
【００３１】
後胴周り域２２におけるおむつ１の両側縁部１ａには、横方向外方へ延びるテープファスナ５と横方向内方へ延びる剥離テープ１４とが取り付けられている。前胴周り域２０における裏面シート３の外面には、テープファスナ５の止着域となるターゲットテープ６が取り付けられている。
【００３２】
テープファスナ５の内面には、粘着剤１３が塗布されている。ターゲットテープ６は、プラスチックフィルムで形成された横方向へ長い矩形のものである。おむつ１の非着用時では、テープファスナ５が粘着剤１３を介して剥離テープ１４に剥離可能に止着される。おむつ１の着用時では、テープファスナ５が粘着剤１３を介してテープファスナ５の外面に止着される。
【００３３】
ターゲットテープ６には、上端縁６ｂから下端縁６ｃ近傍へ延びる第１スリット８ａと、ターゲットテープ６の下端縁６ｃから上端縁６ｂ近傍へ延びる第２スリット８ｂとが形成されている。第１スリット８ａと第２スリット８ｂとは、ターゲットテープ６の横方向へ交互に並んでいる。ターゲットテープ６は、非伸長状態にある裏面シート３に、隣接する第１，２スリット８ａ，８ｂ各々の間を縦方向へ延びる複数条の接着剤９を介して取り付けられている。
【００３４】
おむつ１の前胴周り域２０では、図８に示すように、ターゲットテープ６のスリット８が横方向外方へ広がるので、接着剤９各々の間に延びる表面シート２と裏面シート３とをターゲットテープ６のスリット８の広がる寸法だけ横方向外方へ伸長させることができる。
【００３５】
表面シート２としては、非伸縮性または伸縮性の不織布に親水処理を施したものを使用することが好ましい。また、非伸縮性または伸縮性の不織布の他に、非伸縮性または伸縮性の開孔プラスチックフィルムを使用することもできる。
【００３６】
裏面シート３としては、伸縮性を有するプラスチックフィルムや伸縮性を有する不織布の他に、それぞれ伸縮性を有するプラスチックフィルムと不織布とのラミネートシートを使用することができる。また、裏面シート３としては、非伸縮性のプラスチックフィルムと非伸縮性の不織布との間に弾性伸縮性を有する天然ゴムや合成ゴム等のエラストマーからなるシートや弾性糸が介在する複合シートを使用することもできる。裏面シート３に使用する不織布は、疎水性であることが好ましい。
【００３７】
不織布としては、スパンレース、ニードルパンチ、メルトブローン、サーマルボンド、スパンポンド、ケミカルボンド等の不織布を使用することができる。
【００３８】
コア４は、フラッフパルプと高吸収性ポリマー粒子との混合物であり、所要の厚みに圧縮され、全体がティシュペーパ等の透水性シート（図示せず）によって被覆されている。シート２，３の固着やコア４の接合には、ホットメルト接着剤等の接着剤や粘着剤、または、熱溶着の技術を利用することができる。
【００３９】
それら図示例のおむつ１は、それを着用したときに、横方向へ所与倍率で伸長することができる。おむつ１では、非伸長状態にある前後胴周り域２０，２２と股下域２１とを横方向へ伸長させたときの前後胴周り域２０，２２と股下域２１との伸長倍率が３０〜２００％の範囲にあることが好ましい。
【００４０】
ターゲットテープ６は、非伸長下にある前胴周り域２０に取り付けられているが、わずかに伸長させた状態にある前胴周り域２０にターゲットテープ６を取り付けることもできる。ここで、わずかに伸長させるとは、０％を超過しかつ３０％未満の範囲の伸長倍率で前胴周り域２０を横方向へ伸長させることをいう。
【００４１】
テープファスナ５の自由端部５ａの内面には、ループ部材が取り付けられていてもよい。テープファスナ５にループ部材を使用した場合は、ターゲットテープ６としてフック部材を使用する。
【００４２】
おむつ１では、ターゲットテープ６に形成されたミシン目８やスリット８（第１，２スリット８ａ，８ｂ）の横方向への離間寸法や本数に限定はないが、離間寸法が小さく、本数が多いことが好ましい。ミシン目８やスリット８の本数を多くすることで、ターゲットテープ６の横方向外方への伸長寸法が大きくなり、ターゲットテープ６を取り付けた前胴周り域２０の横方向外方への伸長寸法を大きくすることができる。
【００４３】
接着剤９は、ミシン目８やスリット８の間に延びている必要はないが、横方向へ所要寸法離間して延びていることが好ましい。すなわち、ターゲットテープ６が横方向へ不連続に延びる接着剤９を介して取り付けられていればよい。
【００４４】
本発明は、使い捨ておむつ１の他に、おむつカバーやトレーニングパンツ、失禁者用パンツでも実施することができる。
【００４５】
【発明の効果】
本発明にかかる使い捨て着用物品によれば、着用物品が縦方向と横方向との少なくとも横方向へ弾性的な伸縮性を有するものであって、着用物品の前後胴周り域の一方の外面に非伸縮性のターゲットテープを、非伸長下にある着用物品に取り付けた場合でも、ターゲットテープに縦方向へ延びる複数条のスリットが形成されているので、ターゲットテープを取り付けた部位の伸縮性が完全に失われることはない。
【００４６】
引き裂き可能なミシン目がターゲットテープの上下端縁を縦断する場合では、ミシン目において分割されたターゲットテープ各々の間に延びる着用物品の弾性伸縮性がターゲットテープによって拘束されることはなく、ターゲットテープが取り付けられた着用物品の部位を横方向外方へ伸長させることができる。
【００４７】
スリットがターゲットテープの前端縁近傍と後端縁近傍との間を縦方向へ延びる場合、または、スリットがターゲットテープの前端縁から後端縁近傍へ延びる第１スリットとターゲットテープの後端縁から前端縁近傍へ延びる第２スリットとから形成されている場合では、着用物品が横方向外方へ伸長されたときに、ターゲットテープのスリット各々が横方向外方へ広がる。ゆえに、ターゲットテープを取り付けた着用物品の部位を、ターゲットテープのスリットの広がる寸法だけ横方向外方へ伸長させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 おむつの部分破断斜視図。
【図２】 図１のおむつのＡ−Ａ線断面図。
【図３】 前後胴周り域を互いに連結させた着用状態で示す図１のおむつの斜視図。
【図４】 図３のＢ−Ｂ線断面図。
【図５】 図１とは異なる態様のおむつの斜視図。
【図６】 前後胴周り域を互いに連結させた着用状態で示す図５のおむつの斜視図。
【図７】 図１，５とは異なる態様のおむつの斜視図。
【図８】 前後胴周り域を互いに連結させた着用状態で示す図７のおむつの斜視図。
【符号の説明】
１ 使い捨ておむつ（使い捨て着用物品）
１ａ 両側縁部
１ｂ 両端縁部
２ 透液性表面シート
３ 不透液性裏面シート
４ 吸液性コア
５ テープファスナ
６ ターゲットテープ
６ａ 両側縁
６ｂ 上端縁
６ｃ 下端縁
８ ミシン目，スリット
８ａ 第１スリット
８ｂ 第２スリット
９ 接着剤
２０ 前胴周り域
２１ 股下域
２２ 後胴周り域
Claims (5)
- 互いに並行して縦方向へ延びる両側縁部と、互いに並行して横方向へ延びる両端縁部とを有し、着用者の腹部の側に位置する前胴周り域と、前記着用者の背部の側に位置する後胴周り域と、前記前後胴周り域の間に位置する股下域とを備え、前記前後胴周り域のいずれか一方の両側縁部にテープファスナが取り付けられ、前記前後胴周り域のいずれか他方の外面に前記テープファスナを係脱可能に止着する非伸縮性のターゲットテープが取り付けられた使い捨て着用物品において、
前記前後胴周り域と前記股下域との少なくとも該前後胴周り域が、前記縦方向と前記横方向との少なくとも該横方向へ弾性的な伸縮性を有し、前記ターゲットテープが、引き裂き可能なミシン目から形成されて前記横方向へ所定寸法離間して前記縦方向へ延びる複数条のスリットを有し、かつ、前記横方向へ実質的に非伸長下にある前記胴周り域に取り付けられていることを特徴とする前記着用物品。 - 前記ターゲットテープが、前記横方向へ互いに離間対向して前記縦方向へ延びる両側縁と、前記縦方向へ互いに離間対向して前記横方向へ延びる上下端縁とを有し、前記スリットが、前記ターゲットテープの上端縁近傍と下端縁近傍との間に延びている請求項１記載の着用物品。
- 前記ターゲットテープが、前記横方向へ互いに離間対向して前記縦方向へ延びる両側縁と、前記縦方向へ互いに離間対向して前記横方向へ延びる上下端縁とを有し、前記スリットが、前記ターゲットテープの上端縁から下端縁近傍へ延びる第１スリットと、前記ターゲットテープの下端縁から上端縁近傍へ延びる第２スリットとから形成され、前記第１スリットと前記第２スリットとが、前記横方向へ交互に並んでいる請求項１記載の着用物品。
- 前記ターゲットテープが、前記横方向へ所定寸法離間して前記縦方向へ延びる複数条の接着剤を介して前記着用物品に取り付けられている請求項１ないし請求項３いずれかに記載の着用物品。
- 前記着用物品が、透液性表面シートと、不透液性裏面シートと、前記表裏面シートの間に介在する吸液性コアとから構成されている請求項１ないし請求項４いずれかに記載の着用物品。
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