JP3662095B2 - オゾン水濃度測定器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はオゾン水濃度測定器に関するもので、特に、応答速度を速く測定でき、所謂、インラインの連続測定も可能なオゾン水濃度測定器に関するものである。
【0002】
従来、オゾン水濃度の検出法は大別すると、化学薬品を使用する薬品反応法、紫外線吸収度を比較測定する紫外線吸収法、そして起電力や電解液の導電度変化を検出する電気的検出法が代表的なものであるが、何れも一長一短であることが知られている。
【0003】
先ず、化学薬品を使用する方法の代表的なものは、ヨウ化カリを使用する方法で、最も正確な方法として知られているが、一定量のオゾン水をサンプリングし、滴定操作が必要であるので、連続測定は不能であるという問題点を有している。また、この方式の機械化したもので電量測定法も実用化されているが、これも濃度測定値をデジタル表示したもので、一定量のサンプリングとヨウ化カリ液等の試薬を必要としたバッチ操作が必要であることに変わりはない。また、その他インジゴ等の色素を使用した変色試薬法も提案されているが、同様に試薬を必要としたバッチ法であることに変わりはない。
【0004】
次の紫外線吸収法は、オゾンが紫外線領域253.7nm付近に強い吸収スペクトルをもつ現象を利用したもので、気相オゾンの測定には、最も普及している方法である。しかし、オゾン水の測定には、多量の通過オゾン水を必要とし、かつ、気体と異なり、測定用オゾン水によって紫外線カラムに付着するスライム等によって測定値が著しく誤差を生じるため、頻度高く洗浄操作を必要とする問題点があった。
【0005】
最後の電気的検出法においては、現在メンブレン電解液法が最も知られているが、この方法においては、厚み数ミクロンのテフロン(登録商標)薄膜(メンブレン)を通してオゾンが電解液中に流入し、電解液の電導度の変化を読み取る方法であり、この方法の欠点は、先ず応答速度が遅く、とくに停止時からの立ち上がりにかなりの時間を要し、また消耗電解液の補充、汚染メンブレンの定期取り替え等、煩雑な維持・管理を必要とする問題点を有している。
【0006】
上記した種々の方法に比べ、最も簡便で応答速度の早い方法は、裸電極法(英語での表現はBare Electrode Method)であり、通常、金または白金(Pt)の陽極と、銅(Cu)製の陰極をオゾン水中に挿入すると、オゾン水の濃度変化に追従する電圧が発生する現象を利用したものである。しかし、この方法においては、とくに陰極電極の銅(Cu)がオゾン(03)によって酸化されるので、絶えず陰極電極の表面を磨く機構が必要であるという問題点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点に鑑みなされたもので、簡便な装置で、保守・管理が容易で、応答速度を速くオゾン濃度が測定できるオゾン水濃度測定器を提供することを課題としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明の構成は、オゾン水の流入口11aと流出口11bとを有した測定室10内に白金(Pt)又は金(Au)で構成した第一電極S1と、銀(Ag)で構成した第二電極S2とを所定の間隔を設けて対向させて収納し、上記第一電極S1と第二電極S2とからは、両者間の電気的変化量を測定する測定装置Mに連結するリード線L1,L2を該測定室10の外部に延設し、また、上記第一電極S1と第二電極S2とのいずれか一方または双方には、電気的に絶縁した作動杆4の一端を取り付け、この作動杆4の他端側は測定室1 0の通孔31より外に延設して、この作動杆4を往復移動させる駆動源2に連結し、上記通孔31と作動杆4との間には測定室10の気密を確保すると共に、該作動杆4の動きを保証する可曲仕切膜3を設けてなる技術的手段を講じたものである。
【0009】
本発明は、第一電極S1を、化学的に非常に反応性の低い白金又は金(Au)で構成したので、該第一電極S1がオゾン水で変質しづらい作用を呈する。また、第二電極S2を銀(Ag)で構成したので、この第二電極S2はオゾン水で直ちに銀(Ag)が酸化され、その表面が酸化銀(Ag20)となり黒変するが、このオゾン酸化された酸化銀(Ag20)は化学的に非常に安定的で、以後の酸化の進行を阻止する作用を呈する。
【0010】
上記白金で構成した第一電極S1と、銀(Ag)(正確には酸化銀(Ag20))で構成した第二電極S2との組み合わせは、実験の結果、オゾン水濃度の変化に対応する起電作用を呈するものであった。
【0011】
上記第一電極S1と第二電極S2とのいずれか一方または双方には、作動杆4乃至第一電極S1と第二電極S2とのいずれか一方または双方を往復移動する駆動源2で往復移動(振動)させるようになしたので、オゾン濃度に対する大きな起電力を応答速度が速く、安定的に取り出せる作用を呈するものである。この作用のメカニズムは必ずしも明確ではないが、この種裸電極の表面での電気的変化量は静止雰囲気ではごく狭い範囲で起電力の飽和現象が発生するが、両電極を移動(振動)することで、起電作用が継続されて大きな起電力を安定して得られるものであると推定できる。
【0012】
次に「請求項2」の発明は、測定器本体1を、仕切体30で測定室10と駆動装置収納室20とに仕切り、上記測定室10には、オゾン水の流入口11aと流出口11bとを設け、また、上記測定室10内には白金(Pt)又は金(Au)で構成した略直線棒状の第一電極S1と、銀(Ag)で構成され大部分が該第一電極S1を等距離に囲む位置に位置する第二電極S2とを収納し、上記第一電極S1と第二電極S2とからは、両者間の電気的変化量を測定する測定装置Mに連結するリード線L1,L2を上記測定室1 0の外部に延設し、また、上記第一電極S1と第二電極S2とのいずれか一方または双方には、電気的に絶縁されると共に上記第一電極S1の軸方向を向く作動杆4の一端を取り付け、この作動杆4の他端側は、上記仕切体30の通孔31より駆動装置収納室20内に延設して該駆動装置収納室20に収納され、該作動杆4を上記第一電極S1の軸方向に往復移動させる駆動源2に連結し、上記通孔31と作動杆4との間には測定室10の気密を確保すると共に、該作動杆4の動きを保証する可曲仕切膜3を設けてなる技術的手段を講じたものである。
【0013】
それ故、本発明は上記作用に加え、第一電極S1と第二電極S2との大部分が等距離に位置するようになしてあり、両者ともに移動(振動)する場合は無論であるが、両電極のいずれか一方のみが移動しても、電極間隔の変化による起電力の変化を抑える作用を呈するものである。
【0014】
次に「請求項3」の発明は、測定器本体1を、その上下の中間部に設けた仕切体30で、上部の測定室10と下部の駆動装置収納室20とに仕切り、該仕切体30の中央には通孔31を設け、上記通孔31には、この通孔31を塞ぐ蛇腹筒よりなる可曲仕切膜3を立設し、この可曲仕切膜3の上端開口部を絶縁性蓋体3aで塞ぎ、上記絶縁性蓋体3a上には、白金(Pt)又は金(Au)で構成した線S1aをコイル状に巻いた略直線棒状の第一電極S1を立設し、さらに、銀(Ag)線を網筒状となした第二電極S2を該第一電極S1と所定の間隙を有して同心状に取り付け、さらに、上記絶縁性蓋体3aの下面側には、上記通孔31内を遊挿する作動杆4の上端を連結し、この作動杆4の下端は前記駆動装置収納室20に収納され該作動杆4を上下方向に往復移動させる駆動源2に連結し、上記第一電極S1と第二電極S2とからは、両者間の電気的変化量を測定する測定装置Mに連結するリード線L1,L2を上記測定室1 0の外部に延設し、上記測定室10にオゾン水の流入口11aと流出口11bとを設けてなる技術的手段を講じたものである。
【0015】
それ故、本発明は上記「請求項2」の作用に加え、第一電極S1を白金または金で構成した線S1aをコイル状に巻いて構成したので、白金などの使用量を少なくして電気的反応を行なう表面積を大きく設定できる作用を呈するものである。
【0016】
また、本発明は第二電極S2が銀(Ag)線を網筒状となしたので、第一電極S1と同じく銀(Ag)の使用量が少なく電気的反応表面積を大きく設定でき、かつ網目をオゾン水が通過可能となるので該第二電極S2によるオゾン水遮蔽が防がれる作用を呈するものである。
【0017】
【発明の実施の態様】
次に、本発明の実施態様を添附図面に従って説明すれば以下の通りである。図中、10が測定室でオゾン水の流入口11aと流出口11bとを有し、測定しようとするオゾン水が流入口11aより流入して、流出口11bより流出するようになしてある。
【0018】
具体的には、「図2」に示すようにオゾン水供液管50の途中に分岐バイパス路51を分岐して、この分岐バイパス路51の途中に該測定室10とポンプ52とを介装してなるが、無論、オゾン水供液管50の途中に直接該測定室10を介装してもよく、さらには、該測定室10をオゾン水供液管50とは全く別個に設けて、別途オゾン水供液管50等のオゾン水を該測定室10内に供送するようになしてもよい。また、本発明は流水中での連続測定を前提としているが、該測定室10内にオゾン水を所定時間滞留させバッチ式測定を行なうようになしてもよい。
【0019】
上記測定室10は耐オゾン水性を有する材質で構成されるのは無論で、本実施態様では塩化ビニール樹脂材で構成したが、テフロン(登録商標)樹脂やステンレス材等を使用してもよく、さらには耐オゾン水性を有さない材質を使用する場合は、内面に耐オゾン水性膜をコーテングしてもよいものである。
【0020】
また、上記測定室10はオゾン水の流入口11aと流出口11bとを除いて密閉状態に形成すればよいが、図示例及び「請求項2」の発明では仕切体30で測定室10と駆動装置収納室20とに仕切ってある。すなわち、測定室10の一部は該仕切体30で構成し、この仕切体30に通孔31を設けてある。また、「請求項3」の発明も同様で、測定器本体1を、その上下の中間部に設けた仕切体30で、上部の測定室10と下部の駆動装置収納室20とに仕切り、該仕切体30の中央に通孔31を設けてある。
【0021】
上記仕切体30は耐オゾン水性を有する材質で構成され、外周に螺条を有した螺子筒部32の下部にフランジ部33を設けて構成し、測定室10は有蓋筒状に構成してその下部を螺子筒部32に螺合してパッキン34で密閉している。
【0022】
上記仕切体30はその中央に通孔31を設け、駆動装置収納室20に連通(但し、後記する可曲仕切膜3で仕切ってある。)してある。駆動装置収納室20は筒状に構成し、その上端に上記仕切体30を、下端に底板35を嵌着してある。なお、駆動装置収納室20の密閉性は要求されないので、上記仕切体30と底板35の嵌着は、圧入、螺合等で行なえばよく、さらには糊着や螺締螺子36、36による螺締程度で一体化すればよい。
【0023】
なお、「請求項2」及び「請求項3」で、上記のように測定室10と駆動装置収納室20とを仕切体30で仕切ったのは、単に本発明のオゾン水濃度測定器をコンパクトな一体的構成物となすためであり、また、メンテナンスを容にするためである。
【0024】
そして、上記測定室10内に白金(Pt)などの白金金属で構成した第一電極S1と、銀(Ag)で構成した第二電極S2とを所定の間隔を設けて対向させて収納してある。
【0025】
上記第一電極S1を構成する白金金属としては、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)等が使用でき、特に、白金(Pt)を使用することが、第二電極S2に銀(Ag)を使用するのに特に効果的なものであった。また、上記第二電極S2を構成する銀(Ag)は、銀(Ag)を不動化したものが好ましいが、実用に際してオゾン水を供送すると表面が直ちにオゾン酸化されて酸化銀(Ag20)となり不動化されるので、銀(Ag)そのままのものを使用すれば実質的に同じであった。
【0026】
上記第一電極S1と第二電極S2とは、その間隙を変更すると起電力に差が生ずるので所定の間隔を設けて対向させてある。そして、この第一電極S1と第二電極S2とは夫々板状または棒状のものを使用してもよいが、表面積が大きいほど大きな起電力が得られて有利である。
【0027】
そこで、「請求項2」の発明では、第二電極S2を略直線棒状となし、第二電極S2は大部分がこの第一電極S1を等距離に囲む位置に位置するようになしてある。したがって、第一電極S1の全周面が第二電極S2と同距離条件で対向することになり、効率的な起電力を得られるものである。
【0028】
上記略直線棒状の第一電極S1と、この第一電極S1を囲む第二電極S2とは、第一電極S1が断面円形の柱体またはパイプ体で構成され、第二電極S2は第一電極S1の外径よりその内径を大きく設定した円筒体を使用すればよいが、円筒体で第一電極S1を囲むと、一種の遮蔽板となって流過するオゾン水は均等に第一電極S1に接触しないこともあるので、円筒体を複数分割して夫々に間隔を有して円周上に配置すればよい。また、第二電極S2として直線棒状のものを同一円周上に間隔を設けて第二電極S2と平行に設けるようになしてもよい。なお、「請求項3」のように第二電極S2を金網筒状となすことも無論差し支えない。
【0029】
「請求項3」の発明では、第一電極S1は白金(Pt)または金で構成した線S1aをコイル状に巻いて、少ない白金金属の使用量で広い表面積を得るようになしてある。そして、第二電極S2は表面積を広く設定すると大きな起電力が得られること、及び、第一電極S1をコイル状にしたのでその全周に対向するのが効果的であることから、銀(Ag)線を網筒状となしたものを使用している。
【0030】
上記第一電極S1と第二電極S2とからは、両者間の電気的変化量を測定する測定装置Mに連結するリード線L1,L2を、該測定室10の外部に延設してある。該測定装置M(「図2」参照)としては電流計、電圧計が使用でき、本実施態様では電圧計を使用している。なお、該測定装置Mには必要に応じて、増幅回路、温度補正回路等を付加するのは無論である。
【0031】
また、上記第一電極S1と第二電極S2とのいずれか一方または双方には、電気的に絶縁した作動杆4の一端を取り付け、この作動杆4の他端側は測定室10の通孔31より外に延設し、この作動杆4を往復移動させる駆動源2に連結してある。
【0032】
すなわち、上記第一電極S1と第二電極S2とのいずれか一方または双方は、駆動源2で往復移動、言い換えると振動するようになしてある。なお、この駆動源2は図示例では電磁力で振動を得るものを使用したが、モータとリンク等を使用した従来公知な他の振動発生装置を使用してもよい。
【0033】
上記第一電極S1と第二電極S2とのいずれか一方を駆動源2で往復移動するには、図示例とは異なり、第一電極S1と第二電極S2のいずれか一方を、作動杆4を介して駆動源2に連結し、他方は適宜固定部位に固定して設ければよいのは無論である。
【0034】
上記第一電極S1と第二電極S2との双方を、駆動源2で同調して同時に往復移動する場合は特に問題はないが、一方のみを移動する場合は、第一電極S1と第二電極S2との間隙が移動に伴って変更されると、起電力が波動形となることがある。そこで、「請求項2」の発明では、第二電極S2を第一電極S1から等距離に囲む位置に位置させ、該第一電極S1と第二電極S2とのいずれか一方または双方には、電気的に絶縁されると共に上記第一電極S1の軸方向を向く作動杆4の一端を取り付け、この作動杆4の他端側は、上記仕切体30の通孔31より駆動装置収納室20内に延設して、該駆動装置収納室20に収納され該作動杆4を上記第一電極S1の軸方向に往復移動させるようになして、該第一電極S1と第二電極S2との距離に変化がないようにしてある。
【0035】
上記通孔31と作動杆4との間には、測定室10の気密を確保すると共に、該作動杆4の動きを保証する可曲仕切膜3を設けてある。この可曲仕切膜3としては耐オゾン水性を有する材質が必要で、本実施態様ではテフロン(登録商標)樹脂で構成してあるが、シリコン樹脂等を使用してもよい。
【0036】
なお、上記可曲仕切膜3は、作動杆4の動きに支障を与えずに通孔31を塞ぐもので、一枚のダイアフラムを使用してもよいが、図示した実施態様及び「請求項3」の発明では蛇腹筒を使用している。すなわち、上記通孔31には、この通孔31を塞ぐ蛇腹筒よりなる可曲仕切膜3を立設し、この可曲仕切膜3の上端開口部を絶縁性蓋体3aで塞ぐ(エポキシ系接着剤で固着して塞いでいる。)ようにしてある。
【0037】
図示した実施態様及び「請求項3」の発明では、上記絶縁性蓋体3a上に第一電極S1と第二電極S2とを共に立設し、上記絶縁性蓋体3aの下面側に作動杆4の上端を連結してあるので、上記第一電極S1と第二電極S2とは双方が共に同方向に移動することになる。
【0038】
なお、上記蛇腹筒よりなる可曲仕切膜3と通孔31及び絶縁性蓋体3aとの接触部位は気密を保つため、本実施態様では糊着してある。また、図中、L3,L4は駆動源2のリード線を示すものである。
【0039】
【発明の効果】
本発明は上記のごときであるので、第一電極S1を化学的に非常に反応性の低い白金で、第二電極S2を同じく化学的に非常に反応性の低い銀(Ag)がオゾン酸化された酸化銀(Ag20)を使用したので、長期間使用しても安定した測定が行なえるオゾン水濃度測定器を提供できる。
【0040】
上記白金で構成した第一電極S1と、銀(Ag)(正確には酸化銀(Ag20))で構成した第二電極S2との組み合わせは、オゾン水選択起電作用を有するもので、オゾンと共に溶存する他の物質に影響されることの少ないオゾン水濃度測定器を提供できる。
【0041】
本発明は上記第一電極S1と第二電極S2とのいずれか一方または双方を駆動源2で往復移動(振動)させるようになしたので、応答速度が速く、実際には増幅回路を必要としない大きな起電力が得られるオゾン水濃度測定器を提供できる。
【0042】
「請求項2」の発明は、第一電極S1と第二電極S2との大部分が等距離に位置するようにしてあるので、両電極を共に移動(振動)する場合は無論、両電極のいずれか一方のみが移動しても、電極間隔の変化による起電力の変化を抑え、測定結果が安定して読み取り易いオゾン水濃度測定器を提供できる。
【0043】
「請求項3」の発明は、第一電極S1を白金または金で構成した線S1aをコイル状に巻いて構成したので、白金などの使用量を少なくして電気的反応を行なう表面積を大きく設定でき、第二電極S2を銀(Ag)線を網筒状となしたので、第一電極S1と同じく銀(Ag)の使用量が少なく電気的反応表面積を大きき設定でき、かつ網目をオゾン水が通過可能となるので、該第二電極S2によるオゾン水遮蔽が防がれ、より安定した測定が可能なオゾン水濃度測定器を提供できる。
【0044】
また、本発明は、蛇腹筒よりなる可曲仕切膜3を使用したので、第一電極S1と第二電極S2との移動範囲を大きくしても該可曲仕切膜3の損傷の心配がないオゾン水濃度測定器を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明オゾン水濃度測定器の一実施態様を示す要部縦断面図である。
【図2】 本発明オゾン水濃度測定器の使用例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 測定器本体
2 駆動源
3 可曲仕切膜
3a 絶縁性蓋体
4 作動杆
10 測定室
11a 流入口
11b 流出口
20 駆動装置収納室
30 仕切体
31 通孔
S1 第一電極
S1a 線
S2 第二電極
L1 リード線
L2 リード線
Claims (3)
- オゾン水の流入口(11a)と流出口(11b)とを有した測定室(10)内に白金(Pt)又は金(Au)で構成した第一電極(S1)と、銀(Ag)で構成した第二電極(S2)とを所定の間隔を設けて対向させて収納し、
上記第一電極(S1)と第二電極(S2)とからは、両者間の電気的変化量を測定する測定装置(M)に連結するリード線(L1,L2)を該測定室(10)の外部に延設し、
また、上記第一電極(S1)と第二電極(S2)とのいずれか一方または双方には、電気的に絶縁した作動杆(4)の一端を取り付け、この作動杆(4)の他端側は測定室(10)の通孔(31)より外に延設して、この作動杆(4)を往復移動させる駆動源(2)に連結し、
上記通孔(31)と作動杆(4)との間には測定室(10)の気密を確保すると共に、該作動杆(4)の動きを保証する可曲仕切膜(3)を設けてなるオゾン水濃度測定器。 - 測定器本体(1)を、仕切体(30)で測定室(10)と駆動装置収納室(20)とに仕切り、
上記測定室(10)には、オゾン水の流入口(11a)と流出口(11b)とを設け、 また、上記測定室(10)内には白金(Pt)又は金(Au)で構成した略直線棒状の第一電極(S1)と、銀(Ag)で構成され大部分が該第一電極(S1)を等距離に囲む位置に位置する第二電極(S2)とを収納し、
上記第一電極(S1)と第二電極(S2)とからは、両者間の電気的変化量を測定する測定装置(M)に連結するリード線L1,L2)を上記測定室(10)の外部に延設し、また、上記第一電極(S1)と第二電極(S2)とのいずれか一方または双方には、電気的に絶縁されると共に上記第一電極(S1)の軸方向を向く作動杆(4)の一端を取り付け、この作動杆(4)の他端側は、上記仕切体(30)の通孔(31)より駆動装置収納室(20内に延設して該駆動装置収納室(20)に収納され、該作動杆(4)を上記第一電極(S1)の軸方向に往復移動させる駆動源(2)に連結し、
上記通孔(31)と作動杆(4)との間には測定室(10)の気密を確保すると共に、該作動杆(4)の動きを保証する可曲仕切膜(3)を設けてなるオゾン水濃度測定器。 - 測定器本体(1)を、その上下の中間部に設けた仕切体(30)で、上部の測定室(10)と下部の駆動装置収納室(20)とに仕切り、該仕切体(30)の中央に通孔(31)を設け、
上記通孔(31)には、この通孔(31)を塞ぐ蛇腹筒よりなる可曲仕切膜(3)を立設し、この可曲仕切膜(3)の上端開口部を絶縁性蓋体(3a)で塞ぎ、
上記絶縁性蓋体(3a)上には、白金(Pt)又は金(Au)で構成した線(S1a)をコイル状に巻いた略直線棒状の第一電極(S1)を立設し、さらに、銀(Ag)線を網筒状となした第二電極(S2)を該第一電極(S1)と所定の間隙を有して同心状に取り付け、
さらに、上記絶縁性蓋体(3a)の下面側には、上記通孔(31)内を遊挿する作動杆(4)の上端を連結し、この作動杆(4)の下端は前記駆動装置収納室(20)に収納され該作動杆(4)を上下方向に往復移動させる駆動源(2)に連結し、
上記第一電極(S1)と第二電極(S2)とからは、両者間の電気的変化量を測定する測定装置(M)に連結するリード線(L1,L2)を上記測定室(10)の外部に延設し、
上記測定室(10)にオゾン水の流入口(11a)と流出口(11b)とを設けてなるオゾン水濃度測定器。
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1997
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