JP3661412B2 - インクジェット記録方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【発明の背景】
発明の分野
本発明は、インクジェット記録方法およびその装置に関し、詳しくは記録媒体に反応液とインク組成物とを付着させて印字を行うインクジェット記録方法およびその装置に関する。
【0002】
背景技術
インクジェット記録方法は、インク組成物の小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法である。この方法は、比較的安価な装置で高解像度、高品位な画像を、高速で印刷可能であるという特徴を有する。通常インクジェット記録に使用されるインク組成物は、水を主成分とし、これに着色成分および目詰まり防止等の目的でグリセリン等の湿潤剤を含有したものが一般的である。
【0003】
一方、インクジェット記録方法として、インク組成物と、インク組成物中の成分を増粘または凝集させる成分を含んだ反応液との二液を持ちいたインク組成物が最近新たに提案されている。
【0004】
例えば、多価金属塩溶液を記録媒体に適用した後、少なくとも一つのカルボキシル基を有する染料を含むインク組成物を適用する方法が提案されている(例えば、特開平5−202328号公報)。この方法においては、多価金属イオンと染料から不溶性複合体が形成され、この複合体の存在により、耐水性がありかつカラーブリードがない高品位の画像を得ることができるとされている。
【0005】
また、少なくとも浸透性を付与する界面活性剤または浸透性溶剤および塩を含有するカラーインクと、この塩との作用により増粘または凝集するブラックインクとを組合せて使用することにより、画像濃度が高くかつカラーブリードがない高品位のカラー画像が得られるという提案もなされている(特開平6−106735号公報)。すなわち塩を含んだ第一の液と、インク組成物との二液を印字することで、良好な画像が得られるとするインクジェット記録方法が提案されている。
【0006】
また、その他にも二液を印字するインクジェット記録方法が提案されている(例えば、特開平3−240557号公報、特開平3−240558号公報)。
【0007】
二液を用いたインクジェット記録方法にあっては、反応液とインク組成物とが接触することで良好な印字が実現できるとされている。反応液とインク組成物とが接触すると、反応液中の反応剤がインク組成物中の着色剤、その他の成分の分散状態を破壊し、それを凝集させると考えられる。これによって、色濃度の高い、にじみ、印刷ムラの少ない画像を実現するものと考えられる。また、カラー画像においては、異なる色の境界領域での不均一な色混じり、すなわちカラーブリードを有効に防止できるとの利点も有する。
【0008】
【発明の概要】
本発明者等は、今般、二液を印字するインクジェット記録方法において、効率のよい二液の記録媒体への印刷方法を見出した。従って、本発明は、二液を用いたインクジェット記録方法であって、効率のよい二液の記録媒体への記録方法の提供をその目的としている。
【0009】
そして、本発明によるインクジェット記録方法は、
記録媒体に反応液とインク組成物との二液の液滴をそれぞれインクジェット記録ヘッドによって吐出し、前記反応液と前記インク組成物とが記録媒体上で接触するよう付着させて印刷を行うインクジェット記録方法であって、
反応液がインク組成物中の成分を凝集させる反応剤を含んでなるものであり、
前記インクジェット記録ヘッドを前記記録媒体上で往復駆動し、かつ往時および復時のいずれのときにあっても前記インク組成物を記録媒体に付着させるが、往時または復時のいずれかのときのみ反応液を記録媒体に付着させるものである。
【0010】
また、本発明によるインクジェット記録装置は、
記録媒体に反応液とインク組成物との二液を付着させて印刷を行うインクジェット記録装置であって、
前記記録媒体を保持し、副走査方向に搬送する記録媒体搬送手段と、
前記反応液の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させる反応液印刷手段と、
記録媒体にインク組成物を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させるインク組成物印刷手段と
前記反応液印刷手段を主走査方向に往復駆動する第一駆動手段と、
前記インク組成物印刷手段を主走査方向に往復駆動する第二駆動手段と、
前記各手段を制御する制御手段と
を備えてなり、
前記制御手段が、
前記第一駆動手段により前記反応液印刷手段を主走査方向に往復駆動しながら、往時および/または復時に前記反応液印刷手段から反応液を記録媒体に付着させる機能と、
前記第二駆動手段により前記インク組成物印刷手段を主走査方向に往復駆動しながら、往時および/または復時に前記インク組成物印刷手段からインク組成物を記録媒体に付着させる機能と、
前記反応液と前記インク組成物とが前記記録媒体上で接触するよう印刷位置を制御する機能と、そして
往時および復時のいずれのときにあっても前記インク組成物を記録媒体に付着させるが、往時または復時のいずれかのときのみ反応液を記録媒体に付着させる機能と
を有するものである。
【0011】
【発明の具体的説明】
本発明によるインクジェット記録方法は、記録媒体に反応液とインク組成物との二液の液滴をそれぞれインクジェット記録ヘッドによって吐出し、反応液とインク組成物とが記録媒体上で接触するよう付着させて印刷を行う。そしてさらに、本発明にあっては、インクジェット記録ヘッドを記録媒体上で往復駆動し、かつ往時および復時のいずれのときにあっても前記インク組成物を記録媒体に付着させるが、往時または復時のいずれかのときのみ反応液を記録媒体に付着させる。反応液とインク組成物とを用いたインクジェット記録方法にあっては、反応液はインク組成物の前に記録媒体に付着させても、インク組成物の後に付着させてもよいが、好ましくは反応液はインク組成物の前に記録媒体に付着させる。インク組成物の後に反応液を付着させる場合、インク組成物の前に反応液を付着させる場合と同等の画像を得るためには、反応液量を比較的多くしなければならない傾向がある。しかし、反応液量を多くすることは、記録媒体にしわおよびカールが発生しやすくなり好ましくない。一方で、記録ヘッドは一般に記録媒体上を往復駆動されるが、反応液のための記録ヘッドとインク組成物のための記録ヘッドとを並べて設けた場合、往復のいずれにあっても反応液をインク組成物の先に印字するためには、反応液のための記録ヘッドを二つ、インク組成物のための記録ヘッドを挟んで設けなければならない。反応液のために二つの記録ヘッドを設けることは装置を複雑にする。
【0012】
本発明の好ましい態様によれば、インク組成物が顔料と樹脂エマルジョンとを含んでなり、反応剤が多価金属塩である場合、インク組成物の付着重量に対する反応液の付着重量を1.0:0.2〜1.1の比の範囲とすることが好ましく、より好ましくは1.0:0.3〜0.8の比の範囲である。本発明による方法に用いられるインク組成物は、後記するように、好ましくは顔料と樹脂エマルジョンを含んでなる。また、反応液は、好ましくは反応剤として多価金属塩を含んでなる。顔料と樹脂エマルジョンを含んでなるインク組成物と、多価金属塩を反応剤として含んでなる反応液を用いた場合、その付着重量比を上記範囲に置くことで、さらに良好な画像が実現できる。
【0013】
本発明によるインクジェット記録方法を実施するための装置を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の好ましい態様によるインクジェット記録装置の概略構成図である。プリンタ1は、記録媒体2を保持し、これを図中の矢印A方向すなわち副走査方法に搬送する記録媒体搬送手段として、紙送りモータ11およびそれと連動されたプラテンローラ12とを有してなる。さらに、プリンタ1は、キャリッジ21に搭載された反応液タンク22と、反応液を吐出する反応液印刷手段である記録ヘッド23と、インク組成物タンク24と、インク組成物を吐出するインク組成物印刷手段である記録ヘッド25、26、27、および28とがを備えてなる。さらに、このキャリッジ21は、プラテンローラ12の軸と平行に設けられた摺動軸13上を摺動し、図中の矢印B方向すなわち主走査方向に往復運動可能とされる。ここで、記録ヘッド23と、記録ヘッド25、26、27、および28は、両者ともに、キャリッジ21の動きとともに運動するという意味で、両者は一体とされてなる。キャリッジ21はキャリッジベルト14に連結され、このキャリッジベルト14は、キャリッジモータ15とプーリ16とに架設され、モータ15の回転に従いキャリッジ21を往復運動させる。プリンタ1は、さらにキャリッジ21の原点位置を検出するセンサ31を備えてなる。紙送りモータ11、キャリッジモータ15、および記録ヘッド23、25、26、27、および28は、制御回路32に結合され、その動作を制御される。
【0014】
記録ヘッド23、25、26、27、および28のノズルプレートの拡大図を図2として示す。記録ヘッド23は反応液印刷手段であり、記録ヘッド25、26、27、および28は、それぞれブラックインク組成物、シアンインク組成物、マゼンタインク組成物、およびイエローインク組成物の印刷手段である。
【0015】
この態様において、記録ヘッド23には長さLにわたってノズルが等間隔をもってならんだノズル列31とノズル列32とが間隔dをもって二列にわたって設けられてなる。さらに、この二列のノズルは、図中にあるように、ノズル間距離の1/2にあたる距離kだけずらして設けられてなる。一方、記録ヘッド25、26、27、および28のノズル群が一列に間隔2kをもって設けられてなる。この態様にあって記録ヘッド25、26、27、および28は、図におけるB1およびB2のいずれにの方向に走査されるときも、すなわち往時および復時のいずれにおいてもインク組成物および反応液を吐出し、記録媒体への印刷を行う。一方、記録ヘッド23は、図におけるB1の方向に走査されるときのみ反応液を印字する。
【0016】
キャリッジ21が図2におけるB1方向に走査されるとき、記録ヘッド23から反応液が、記録ヘッド25、26、27、および28からインク組成物がそれぞれ吐出され、記録媒体に印刷される。ここで、反応液はインク組成物よりも前に記録媒体に印刷されることととなる。そして、ノズル群31からの反応液は、記録ヘッド25、26、27、および28からインク組成物が付着する位置に付着する。そして反応液とインク組成物とはこの位置において反応する。しかし、ノズル群32からの反応液は、記録ヘッド25、26、27、および28からのインク組成物が付着し形成するドットの中間位置に付着する。従って、この位置に反応液と反応するインク組成物は存在しない。
【0017】
B1方向への走査により記録ヘッドがキャリッジの一端に至ると、紙送りモータ11およびそれと連動されたプラテンローラ12とによって記録媒体が長さkだけ図中のA方向に搬送される。ここで、このkは、nを記録ヘッドにおける1インチ当たりのノズル数、すなわちノズル密度(dpi)とすると、1/(2n)インチに相当する。そしてその後、キャリッジ21が図2におけるB2方向に走査される。このとき、記録ヘッド23から反応液は吐出されない。一方、記録ヘッド25、26、27、および28からインク組成物がそれぞれ吐出され、記録媒体に印刷される。ここで、このインク組成物は、B1方向への走査の際に印字されたドット列のそれぞれのドットの中間位置に付着することとなる。この位置には、既に反応液が付着されてなる。そしてこの位置においてインク組成物と反応液とが反応することとなる。
【0018】
以上のような印刷によって、図3に示されるドット間隔がkであるドット列が印刷される。この画像は、上記ノズル密度をndpiとすると、2ndpiの解像度に相当する。
【0019】
引き続き、記録媒体は図中の長さLだけ搬送され、記録ヘッド23、25、26、27、および28は上記印刷を繰り返し、画像を形成する。
【0020】
反応液
本発明において用いられる反応液は、インク組成物中の着色剤などの分散状態を破壊し、着色剤成分などを凝集させる性質を有する反応剤を含有してなる。
本発明において用いられる反応液の例は、反応剤として多価金属塩、ポリアミン、ポリアミン誘導体、酸性液体、カチオン性界面活性剤などを含んでなるものである。
【0021】
反応剤が多価金属塩である場合、その好ましい例としては、二価以上の多価金属イオンとこれら多価金属イオンに結合する陰イオンとから構成され、水に可溶な塩が挙げられる。多価金属イオンの具体例としては、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+、Ba2+などの二価金属イオンAl3+、Fe3+、Cr3+などの三価金属イオンがあげられる。陰イオンとしては、Cl- 、NO3 - 、I-、Br-、ClO3 -よびCH3COO-などがあげられる。
【0022】
とりわけ、Ca2+またはMg2+より構成される金属塩は、反応液のpH、得られる印刷物の品質という二つの観点から、好適な結果を与える。
【0023】
これら多価金属塩の反応液中における濃度は印字品質、目詰まり防止の効果が得られる範囲で適宜決定されてよいが、好ましくは0.1〜40重量%程度であり、より好ましくは5〜25重量%程度である。
【0024】
本発明の好ましい態様においては、反応液に含まれる多価金属塩は、二価以上の多価金属イオンと、これら多価金属イオンに結合する硝酸イオンまたはカルボン酸イオンとから構成され、水に可溶なものである。
【0025】
ここで、カルボン酸イオンは、好ましくは炭素数1〜6の飽和脂肪族モノカルボン酸または炭素数7〜11の炭素環式モノカルボン酸から誘導されるものである。炭素数1〜6の飽和脂肪族モノカルボン酸の好ましい例としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ヘキサン酸などが挙げられる。特に蟻酸、酢酸が好ましい。
【0026】
このモノカルボン酸の飽和脂肪族炭化水素基上の水素原子は水酸基で置換されていてもよく、そのようなカルボン酸の好ましい例としては、乳酸が挙げられる。さらに、炭素数6〜10の炭素環式モノカルボン酸の好ましい例としては、安息香酸、ナフトエ酸等が挙げられ、より好ましくは安息香酸である。
【0027】
反応剤として好ましく用いられるポリアリルアミン及びポリアリルアミン誘導体は水に可溶で、水中でプラスに荷電するカチオン系高分子である。例えば、下記の式(I)、式(II)、および式(III)が挙げられる。
【0028】
【化1】
(式中、X-は塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硝酸イオン、燐酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオン等を表す)
これら以外にもアリルアミンとジアリルアミンが共重合したポリマーやジアリルメチルアンモニウムクロライドと二酸化硫黄との共重合体を使用することもできる。
【0029】
これらポリアリルアミン及びポリアリルアミン誘導体の含有量は、反応液の0.5〜10重量%であることが好ましい。
【0030】
本発明の好ましい態様によれば、反応液は高沸点有機溶媒からなる湿潤剤を含んでいてもよい。高沸点有機溶媒は、反応液の乾燥を防ぐことによりヘッドの目詰まりを防止する。高沸点有機溶媒の好ましい例としては、前記ポリオールとも一部重なるが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トリエタノールアミンなどがあげられる。
【0031】
高沸点有機溶媒の添加量は特に限定されないが、好ましくは0.5〜40重量%程度であり、より好ましくは2〜20重量%程度である。
【0032】
本発明の好ましい態様によれば、反応液は低沸点有機溶剤を含んでいてもよい。低沸点有機溶剤の好ましい例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノールなどがあげられる。特に一価アルコールが好ましい。低沸点有機溶剤は、インクの乾燥時間を短くする効果がある。低沸点有機溶剤の添加量は0.5〜10重量%が好ましく、より好ましくは1.5〜6重量%の範囲である。
【0033】
本発明の好ましい態様によれば、反応液は浸透剤を含んでいてもよい。浸透剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の各種界面活性剤、メタノール、エタノール、iso−プロピルアルコール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルなどがあげられる。
なお、反応液は後記のインク組成物の項で説明するカラー着色剤を添加して着色され、インク組成物の機能を兼ね備えたものとされてもよい。
【0034】
インク組成物
本発明においてインク組成物とは、モノクロ印字を行う場合にはブラックインク組成物を意味し、さらにカラー印字を行う場合にはカラーインク組成物、具体的にはイエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物、更に場合によってブラックインク組成物を意味するものとする。
【0035】
本発明において用いられるインク組成物は、少なくとも着色剤と水とを含んでなる。
【0036】
本発明において用いられるインク組成物に含まれる着色剤としては、染料、顔料のいずれであってもよいが、インク組成物の不溶化あるいは増粘等の作用によって、インク中の着色成分の浸透を抑制する場合は、水性媒体中に溶解している染料よりも分散している顔料の方が有利である。
【0037】
染料としては、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料、など通常インクジェット記録に使用する各種染料を使用することができる。
【0038】
顔料としては、特別な制限なしに無機顔料、有機顔料を使用することができる。無機顔料としては、酸化チタンおよび酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。
【0039】
本発明の好ましい態様によれば、これらの顔料は、分散剤または界面活性剤で水性媒体中に分散させて得られた顔料分散液としてインクに添加されるのが好ましい。好ましい分散剤としては、顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤、例えば高分子分散剤を使用することができる。
【0040】
分散剤または界面活性剤の好ましい例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体が挙げられる。
【0041】
本発明の好ましい態様によれば、これらの共重合体は重量平均分子量が
3.000〜50.000程度であるのが好ましく、より好ましくは5.000〜30.000程度、最も好ましくは7.000〜15.000程度である。
【0042】
分散剤の添加量は、顔料を安定に分散させ、本発明による他の効果を失わない範囲で適宜添加されて良い。本発明の好ましい態様によれば、その使用量は顔料:分散剤として1:0.06〜1:3程度の範囲が好ましく、より好ましくは1:0.125〜1:3程度の範囲である。
【0043】
なお、この顔料分散液に含まれる分散剤および界面活性剤がインク組成物の分散剤および界面活性剤としても機能するであろうことは当業者に明らかであろう。インクへの顔料の添加量は、0.5〜25重量%程度が好ましく、より好ましくは2〜15重量%程度である。
【0044】
本発明において用いられるインク組成物は、分散剤または界面活性剤を含むことができる。分散剤または界面活性剤の例としては、前記樹脂エマルジョンの説明で記載した各種の界面活性剤が挙げられる。
【0045】
本発明の好ましい態様によれば、インク組成物は樹脂エマルジョンを含んでなるのが好ましい。ここで、樹脂エマルジョンとは、連続相が水であり、分散相が次のような樹脂成分であるエマルジョンを意味する。分散相の樹脂成分としては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、などがあげられる。
【0046】
本発明の好ましい態様によれば、この樹脂は親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体であるのが好ましい。また、これらの樹脂成分の粒子径はエマルジョンを形成する限り特に限定されないが、150nm程度以下が好ましく、より好ましくは5〜100nm程度である。
【0047】
これらの樹脂エマルジョンは、樹脂モノマーを、場合によって界面活性剤とともに水中で分散重合することによって得ることができる。例えば、アクリル系樹脂またはスチレン−アクリル系樹脂のエマルジョンは、(メタ)アクリル酸エステル、または(メタ)アクリル酸エステルおよびスチレンを、界面活性剤とともに水中で分散重合させることによって得ることができる。樹脂成分と界面活性剤との混合の割合は、通常10:1〜5:1程度とするのが好ましい。界面活性剤の使用量が前記範囲にあることでより良好なインクの耐水性、浸透性が得られる。界面活性剤は特に限定されないが、好ましい例としてはアニオン性界面活性剤(例えばドデシルベンゼルスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩など)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなど)があげられ、これらを単独または二種以上を混合して用いることができる。また、アセチレングリコール(オレフィンY、ならびにサーフィノール82、104、440、465、および485(いずれもAir Products and Chemicals Inc. 製))を用いることも可能である。また、分散相成分としての樹脂と水との割合は、樹脂100重量部に対して水60〜400重量部、好ましくは100〜200の範囲が適当である。
【0048】
このような樹脂エマルジョンとして、公知の樹脂エマルジョンを用いることも可能であり、例えば特公昭62−1426号、特開平3−56573号、特開平3−79678号、特開平3−160068号、特開平4−18462号などに記載の樹脂エマルジョンをそのまま用いることができる。
【0049】
また、市販の樹脂エマルジョンを使用することも可能であり、例えばマイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)、などがあげられる。
【0050】
本発明に使用するインクは、樹脂エマルジョンを、その樹脂成分がインクの
0.1〜40重量%となるよう含有するのが好ましく、より好ましくは1〜25重量%の範囲である。
【0051】
樹脂エマルジョンは、多価金属イオンとの相互作用により、着色成分の浸透を抑制し、さらに記録媒体への定着を促進する効果を有する。また、樹脂エマルジョンの種類によっては記録媒体上で皮膜を形成し、印刷物の耐擦性をも向上させる効果も有する。
【0052】
本発明の好ましい態様によれば、インク組成物はアルギン酸誘導体を含んでなるのが好ましい。アルギン酸誘導体の好ましい例としては、アルギン酸アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)アルギン酸有機塩(例えば、トリエタノールアミン塩)、アルギン酸アンモニウム塩、等が挙げられる。
【0053】
このアルギン酸誘導体のインク組成物への添加量は、好ましくは0.01〜1重量%程度であり、より好ましくは0.05〜0.5重量%程度である。
【0054】
アルギン酸誘導体の添加により良好な画像が得られる理由は確定できないが、反応液に存在する反応剤、特に多価金属塩が、インク組成物中のアルギン酸誘導体と反応し、着色剤の分散状態を変化させ、着色剤の記録媒体への定着が促進されることに起因するものと考えられる。
【0055】
また、本発明に用いられるインク組成物は、無機酸化物コロイドを含んでいてもよい。無機酸化物コロイドの好ましい例としては、コロイダルシリカ、アルミナコロイドがあげられる。これらは、一般的には、SiO2、Al203等の超微粒子を水または有機溶媒中に分散したコロイド溶液である。市販されている無機酸化物コロイドとしては、分散媒が水、メタノール、2−プロパノール、n−プロパノール、キシレンなどであり、SiO2、Al203等の粒子の粒径が5〜100nmであるものが一般的である。また、無機酸化物コロイド溶液のpHは中性領域ではなく酸性またはアルカリ性に調製されているものが多い。これは、無機酸化物コロイドの安定分散領域が酸性側かアルカリ性側に存在するためであり、インク組成物に添加する場合には、無機酸化物コロイドの安定分散領域のpHとインクのpHとを考慮して添加する必要がある。
【0056】
インク組成物中の無機酸化物コロイドの添加量は、0.1〜15重量%となるよう添加するのが好ましく、二種以上の添加も可能である。
【0057】
本発明の好ましい態様によれば、インク組成物は有機溶媒を含んでなるのが好ましい。この有機溶媒は、好ましくは低沸点有機溶剤であり、その好ましい例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノールなどがあげられる。特に一価アルコールが好ましい。低沸点有機溶剤は、インクの乾燥時間を短くする効果がある。
【0058】
また、本発明の好ましい態様によれば、本発明に使用するインク組成物は、さらに高沸点有機溶媒からなる湿潤剤を含んでなることが好ましい。高沸点有機溶媒剤の好ましい例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トリエタノールアミンなどがあげられる。
【0059】
これら湿潤剤の添加量は、インクの0.5〜40重量%が好ましく、より好ましくは2〜20重量%の範囲である。また、低沸点有機溶剤の添加量はインクの0.5〜10重量%が好ましく、より好ましくは1.5〜6重量%の範囲である。
【0060】
本発明の好ましい態様によれば、インク組成物は糖を含有してなるのが好ましい。糖類の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)および多糖類があげられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシシール、(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース、などがあげられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、アルギン酸、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。
【0061】
また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式HOCH2(CHOH)n CH2 OH(ここで、n=2〜5の整数を表す)で表される)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ糖などがあげられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビットなどがあげられる。
【0062】
これら糖類の含有量は、インクの0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜30重量%の範囲が適当である。
その他、必要に応じて、pH調整剤、防腐剤、防かび剤等を添加しても良い。
【0063】
【実施例】
以下本発明を以下の実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるれものではない。
【0064】
反応液およびインク組成物の調製
インク組成物
カーボンブラックMA7 5重量%
(三菱化成株式会社製)
スチレン−アクリル酸共重合体 1重量%
(分散剤)
ボンコート4001 3重量%
(アクリル系樹脂エマルジョン、樹脂成分50%、最低造膜温度5℃、大日本インキ株式会社製)
スクロース 0.7重量%
マルチトール 6.3重量%
グリセリン 10重量%
2−ピロリドン 2重量%
エタノール 4重量%
純水 残量
カーボンブラックと分散剤とを混合し、サンドミル(安川製作所製)中でガラスビーズ(直径1.7mm、混合物の1.5倍量(重量)とともに2時間分散させた。その後、ガラスビーズを取り除き、他の成分を加え、常温で20分間撹拌した。5μmのメンブランフィルターで濾過して、インク組成物を得た。
【0065】
反応液
硫酸マグネシウム・六水和物 25重量%
トリエチレングリコール
モノブチルエーテル 10重量%
グリセリン 20重量%
純水 残量
【0066】
印字評価試験
上記インク組成物および反応液により、図2に示されるノズル構造を有するプリンターを用いて、印刷画像としてベタ印字(10%duty)およびキャラクターを印刷した。また、記録紙としてXerox4024(ゼロックス社製)を用いた。
【0067】
解像度は360dpi、ドット当たりのインク重量は50ngとした。そして、反応液がインク組成物よりも先に印刷される場合の反応液重量を5ng〜60ngと変化させて印刷を行った。
【0068】
得られた印刷物の印字品質を、白抜け、紙しわ、にじみ、および印刷ムラのそれぞれについて、下記の基準で評価した。
白抜け
評価A:顕微鏡観察により白抜けが観察されない。
評価B:目視観察により白抜けが観察されないが、顕微鏡観察により白抜けが観察される。
評価C:目視観察により白抜けが観察される。
紙しわ
評価A:紙のうねりが全く観察されない。
評価B:10mm以下の範囲の紙のうねりが観察される。
評価C:10mm超過の範囲の紙のうねりが観察される。
にじみ
評価A:顕微鏡観察によりにじみが観察されない。
評価B:目視観察によりにじみが観察されないが、顕微鏡観察によりにじみが観察される。
評価C:目視観察によりにじみが観察される。
印字ムラ
評価A:画像が均一に乾燥し、かつ乾燥後も画像の印刷ムラが観察されない。
評価B:画像が不均一に乾燥するが、乾燥後は画像の印刷ムラが観察されない。
評価C:画像が不均一に乾燥し、かつ乾燥後も画像の印刷ムラが観察される。
【0069】
以上の結果は、下記の表に示されるとおりであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による方法を実施するインクジェット記録装置を示す図であって、プリンタ1は、記録媒体2を保持し、これを図中の矢印A方向に搬送する記録媒体搬送手段として、紙送りモータ11およびそれと連動されたプラテンローラ12と、キャリッジ21に搭載された反応液を吐出する記録ヘッド23と、インク組成物を吐出する記録ヘッド25、26、27、および28とを備え、紙送りモータ11、キャリッジモータ26、および記録ヘッド23、25、26、27、および28を制御する制御回路32を有する。
【図2】記録ヘッド23、25、26、27、および28のノズルプレートの拡大図である。記録ヘッド23にはノズルが等間隔をもってならんだノズル列31とノズル列32とが間隔dをもって二列に長さLにわたって設けられてなる。さらに、この二列のノズルは、図中にあるように、ノズル間距離の1/2にあたる距離kだけずらして設けられてなる。記録ヘッド25、26、27、および28のノズル群が一列に間隔2kをもって長さLにわたって設けられてなる。
【図3】図2に示された記録ヘッドによって印刷されたドット列を示す図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド
2 記録媒体
12 プラテンローラ
21 キャリッジ
23 反応液を吐出する記録ヘッド
25、26、27、および28 インク組成物を吐出する記録ヘッド
Claims (6)
- 記録媒体に反応液とインク組成物との二液の液滴をそれぞれインクジェット記録ヘッドによって吐出し、前記反応液と前記インク組成物とが記録媒体上で接触するよう付着させて印刷を行うインクジェット記録方法であって、
反応液がインク組成物中の成分を凝集させる反応剤を含んでなるものであり、
前記記録ヘッドにおける、インク組成物を吐出するノズルのノズル密度がndpiであるとき、反応液を吐出するノズルのノズル密度が2ndpiであり、
前記インクジェット記録ヘッドを前記記録媒体上で往復駆動し、かつ往時および復時のいずれのときにあっても前記インク組成物を記録媒体に付着させるが、往時のときのみ反応液を記録媒体に付着させて、前記インク組成物を記録媒体に付着させる前に、前記反応液を記録媒体に付着させ、そして
前記記録ヘッドの往時の印刷と復時の印刷との間に、記録媒体を副走査方向に1/(2n)インチ搬送して、2ndpiの解像度の画像を印刷する、インクジェット記録方法。 - 前記インク組成物が顔料と樹脂エマルジョンとを含んでなり、反応剤が多価金属塩である場合、インク組成物の付着重量に対する反応液の付着重量を1.0:0.2〜1.1の比とする、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 反応液が反応剤として多価金属塩および/またはポリアリルアミンを含んでなるものであり、インク組成物が、着色剤、樹脂エマルジョン、および水性溶媒を少なくとも含有してなるものである、請求項1または2に記載のインクジェット記録方法。
- 前記着色剤が顔料である、請求項3に記載のインクジェット記録方法。
- 記録媒体に反応液とインク組成物との二液を付着させて印刷を行うインクジェット記録装置であって、
前記記録媒体を保持し、副走査方向に搬送する記録媒体搬送手段と、
前記反応液の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させる反応液印刷手段と、
記録媒体にインク組成物を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させるインク組成物印刷手段と
前記反応液印刷手段を主走査方向に往復駆動する第一駆動手段と、
前記インク組成物印刷手段を主走査方向に往復駆動する第二駆動手段と、
前記各手段を制御する制御手段と
を備えてなり、
前記反応液印刷手段および前記インク組成物印刷手段が、ノズル群を備えたインクジェット記録ヘッドであり、
前記インク組成物印刷手段のノズル密度がndpiであるとき、前記反応液印刷手段のノズル密度が2ndpiであり、
前記制御手段が、
前記第一駆動手段により前記反応液印刷手段を主走査方向に往復駆動しながら、往時に前記反応液印刷手段から反応液を記録媒体に付着させる機能と、
前記第二駆動手段により前記インク組成物印刷手段を主走査方向に往復駆動しながら、往時および復時に前記インク組成物印刷手段からインク組成物を記録媒体に付着させる機能と、
前記反応液と前記インク組成物とが前記記録媒体上で接触するよう印刷位置を制御する機能と、そして
往時および復時のいずれのときにあっても前記インク組成物を記録媒体に付着させるが、往時のときのみ反応液を記録媒体に付着させて、前記インク組成物を記録媒体に付着させる前に、前記反応液を記録媒体に付着させる機能と、
前記記録ヘッドの往時の印刷と復時の印刷との間に、記録媒体を副走査方向に1/(2n)インチ搬送する機能と
を有するものである、インクジェット記録装置。 - 前記反応液印刷手段と、前記インク組成物印刷手段とが一体とされてなる、請求項5に記載のインクジェット記録装置。
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