JP3661358B2 - 液状エポキシ樹脂組成物およびコンクリート構造物の補修・補強方法 - Google Patents

液状エポキシ樹脂組成物およびコンクリート構造物の補修・補強方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、伸度と弾性率がともに優れた液状エポキシ樹脂組成物およびそれを用いたコンクリート構造物の補修・補強方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ樹脂は、耐熱性、高弾性率、寸法安定性および化学薬品耐性のような優れた機械的および化学的特性を有しているため、塗料、電気、土木建築、接着等の用途に幅広く使用されている。
【0003】
土木建築分野では、橋梁、トンネル、建物等のコンクリート構造物の経時劣化、地震による損傷に対する補修や、より大きな地震を想定した耐震基準の見直しなどのための補強のために液状のエポキシ樹脂を用いた工法が用いられる。このような補修・補強には、例えば鋼板を補強箇所の表面に樹脂を用いて貼り付ける鋼板補強方法や、例えば特開昭63−35967に示されるようにFRPを補強箇所の表面に樹脂を用いて貼り付けたりする方法、また、例えば特開平3−224901に示されるように補強箇所の表面に樹脂を含浸した強化繊維を貼り付けて補修・補強を行う方法が開示されている。
【0004】
しかしながら、エポキシ樹脂をこれらコンクリート構造物の補修・補強用途に使用した場合には、垂直面や天井面などに塗布するときに樹脂の垂れ落ちを少なくするために、無機粒子などの揺変性付与材を配合していることが多い。無機粒子を添加したエポキシ樹脂の硬化物は伸度が低くなる。伸度が低いと、荷重による構造物の変形や、熱などによる膨張・収縮に伴って硬化物にクラックが発生したり剥離する恐れが生じる。特に、炭素繊維を用いて補修・補強を行う際には、炭素繊維の優れた引張強度を発現させるために、エポキシ樹脂には炭素繊維の破断伸度以上の伸度が要求される。
【0005】
しかし、樹脂硬化物の伸度を向上させるために、反応性希釈剤、可塑剤、ゴム成分などを添加すると、硬化物の弾性率が低下するため、エポキシ樹脂の優れた特性である高い弾性率を維持しながら伸度を向上させることは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、伸度および弾性率がともに優れた硬化物を与える液状エポキシ樹脂組成物を提供せんとするものであり、また、垂れ落ちもなく作業性に優れ、荷重による構造物の変形や、熱による膨張、収縮に伴って起こるクラックや剥離の発生が惹起しにくいコンクリート構造物の補修・補強方法を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するためにつぎのような手段を採用する。すなわち、本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、少なくとも次の構成要素[A]、[B]および[C]を含有することを特徴とするものである。
【0008】
[A]液状ビスフェノール型エポキシ樹脂
[B]ヒマシ油変性エポキシ樹脂
[C]揺変性付与材
また、本発明のコンクリート構造物の補修・補強方法は、コンクリート構造物の表面に、上述の液状エポキシ樹脂組成物を用いて、強化繊維で構成されたシート、クロスおよびストランドから選ばれた少なくとも一種または補強板を貼り付けた後、該液状エポキシ樹脂組成物を硬化させることを特徴とするものである。また、さらに本発明のコンクリート構造物の補修・補強方法は、コンクリート構造物のヒビ割れ部分に、上述の液状エポキシ樹脂組成物を注入した後、該液状エポキシ樹脂組成物を硬化させることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、伸度と弾性率を同時に満足する優れた硬化物を与える液状エポキシ樹脂組成物について鋭意検討したところ、特定なエポキシ樹脂の組合わせからなる組成物とすると、かかる課題を一挙に解決する硬化物を与えることを究明したものであり、さらに、かかる特定なエポキシ樹脂組成物を用いてコンクリート構造物を補修・補強すると、垂れ落ちもなく作業性に優れ、構造物の変形やクラックや剥離の発生しにくいことを究明したものである。
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
構成要素[A]の液状ビスフェノール型エポキシ樹脂は、適度な硬化物の弾性率および耐熱性を得るために配合する。ここでいう液状ビスフェノール型エポキシ樹脂とは、25℃程度の常温で液状であることをいい、一般的には、その粘度は25℃で10ポイズ以上、1000ポイズ以下、また、その分子量は分子構造上312以上、通常500以下である。
【0011】
また配合量は特に限定されるものではないが、エポキシ樹脂100重量部中30〜90重量部であることが好ましい。
【0012】
ここで用いることができる液状ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂およびビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましく、例えば、ビスフェノールA型として“エピコート”825(粘度40〜60ポイズ、平均分子量350)、“エピコート”828(粘度120〜150ポイズ、平均分子量378)(以上、油化シェルエポキシ(株)製)や“エポトート”YD−128(粘度120〜150ポイズ、平均分子量378、東都化成(株)製)、“エピクロン”840(粘度90〜110ポイズ、平均分子量370)、“エピクロン”850(粘度110〜150ポイズ、平均分子量378)(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、“スミエポキシ”ELA128(粘度110〜140ポイズ、平均分子量378、住友化学(株)製)、DER331(粘度110〜140ポイズ、平均分子量374、ダウケミカル社製)等、市販されているものが使用できる。また、ビスフェノールF型としては、たとえば“エピコート”806(粘度15〜25ポイズ、平均分子量330)、“エピコート”807(粘度30〜45ポイズ、平均分子量335)(以上、油化シェルエポキシ(株)製)、“エピクロン”830(粘度30〜40ポイズ、平均分子量345、大日本インキ化学工業(株)製)等を使用することができる。
【0013】
構成要素[B]のヒマシ油変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂硬化物の架橋点間距離を大きくし、硬化物に伸度を付与するために配合する
【0015】
ヒマシ油変性エポキシ樹脂は、たとえばヒドロキシカルボン酸であるリシノレイン酸のトリグリセリドを主成分とするヒマシ油をグリシジル化して得られるヒマシ油変性エポキシ樹脂を使用することができる。
【0018】
このようなヒマシ油変性エポキシ樹脂としては、例えば、“ヘロキシ”505(エー・シー・アイ・ジャパン・リミテッド製)や“ACRエポキシ”R−1353(エー・シー・アール(株)製)等、市販されているものが使用できる
【0019】
構成要素[B]のヒマシ油変性エポキシ樹脂の配合量は、特に限定されるものではないが、エポキシ樹脂[A]100重量部に対し1〜20重量部配合したものが好ましく使用される。20重量部より多いと硬化物が軟らかくなりすぎ弾性率が不足する。また、1重量部より少ないと十分な伸度改善効果を達成することができない。
【0020】
構成要素[C]の揺変性付与材としては、シリカ、アルミナ、スメクタイト、カーボンブラック等の無機粒子を使用することができる。
【0021】
かかる揺変性付与材の配合量は、エポキシ樹脂[A]100重量部に対して0.001〜5.0重量部であることが好ましい。すなわち、0.001重量部より少ない場合は十分な揺変性が得られず、天井面や垂直面塗布時に垂れ落ちを起こすため好ましくない。一方、5.0重量部より多い場合は粘度が高くなり取り扱い性が悪くなる。
【0022】
揺変性の尺度としては、25℃におけるチキソトロピー指数が2.0〜8.0であることが好ましい。チキソトロピー指数が2.0より小さいと天井面や垂直面塗布時に垂れ落ちを起こすため好ましくなく、一方、8.0より大きい場合には静置保管中に固形化が起こり、作業性に劣るため好ましくない。ここでいうチキソトロピー指数とは、E型回転粘度計を用いてローターの回転数を変えて測定された粘度の比で表されるものである。すなわち、ローターの回転数を5.0回転/分と0.5回転/分としそれぞれの粘度を測定し、チキソトロピー指数を次式で算出する。
【0023】
チキソトロピー指数=(0.5回転/分時の粘度)/(5.0回転/分時の粘度)
揺変性付与材の大きさは、1次粒子径が好ましくは5〜40nm、さらに好ましくは7〜20nmのものが、また、比表面積では、好ましくは50〜380m2 /g、さらに好ましくは300〜380m2 /gのものが、本発明の前記効果を達成する上からよい。
【0024】
以上の構成要素[A]、[B]、[C]を含有するエポキシ樹脂組成物には、樹脂の粘度制御を目的に、その他低粘度エポキシ樹脂、反応性希釈剤を配合しても構わない。かかる樹脂や薬剤の例としては、たとえばブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、p−sec−ブチルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルグリシジルエーテル、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリオキシアルキレングリコールジグリシジルエーテルなどが、エポキシ樹脂との相溶性、成形物の物性へ悪影響を及ぼさない等の理由から好ましい使用される。これらは各々単独で用いても良いが、もちろん2種類以上混合しても構わない。
【0025】
本発明のエポキシ樹脂組成物には、通常硬化剤を含有せしめる。硬化剤としては、たとえば芳香族アミン、脂肪族アミン、イミダゾール誘導体、イミン、ポリアミドなどの有機化合物を用いることができるが、これらの中でも脂肪族アミンが特に好ましく使用される。これらは成分が単独のアミン化合物でも、複数のアミン化合物の混合物でも使用することができる。
【0026】
かかる硬化剤の具体的な例としては、たとえば脂肪族アミンとして、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、4−アミノメチルオクタメチレンジアミン、3,3’−イミノビス(プロピルアミン)、3,3’−メチルイミノビス(プロピルアミン)、ビス(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス(3−アミノプロピルオキシ)エタン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ビスアミノメチルノルボルナン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンを使用することができる。また、芳香族置換基を有する脂肪族アミンの例としては、たとえばm−キシリレンジアミン、テトラクロロ−p−キシリレンジアミンなどを使用することができる。
【0027】
また、さらに別の硬化剤としては、重合脂肪酸(リノール酸などの不飽和脂肪酸の二量体を主成分とする多価脂肪酸混合物)とエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどのポリアミンの反応から得られるいわゆるポリアミドアミンや、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテルの両末端にアミノアルキル基を導入した化合物、ポリジメチルシロキサンやポリメチルフェニルシロキサンなどのシリコーン化合物の両末端にアミノアルキル基を導入した化合物も好適に用いることができる。
【0028】
また、かかる硬化剤、たとえば脂肪族ポリアミンには、その硬化促進剤として、フェノール化合物を配合してもよい。かかるフェノール化合物としては、ジイソプロピルフェノール、ノニルフェノールなどが好ましく用いられる。
【0029】
本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、2液混合型エポキシ樹脂として好適に用いることができる。好ましい実施形態は、構成要素[A]及び[B]を含むa液と、硬化剤を含むb液とを、使用前に混合して用いる方法である。かかる方法において、構成要素[C]は、a液、b液のいずれか一方、または両方に配合して用いることができる。本発明の液状エポキシ樹脂組成物を2液混合型エポキシ樹脂として用いる場合は、硬化剤を適宜選択することにより加熱硬化させる工法にも、加熱せずに環境温度に放置して硬化する工法にも用いることができる。
【0030】
さらに本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、構成要素[A]、[B]、[C]に、さらに熱活性型硬化剤を配合して、1液型エポキシ樹脂として使用することもできる。この場合は主に加熱硬化する工法に用いられる。
【0031】
本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、コンクリート構造物を補修・補強する用途に好適に用いることができる。
【0032】
例えば、コンクリートに浸透させて、補強板としての鋼板、FRP板、それらを固定するための樹脂との接着力を向上させるためのプライマーとして用いることができる。また、鋼板や“コンクリート工学 vol.33,No.12,25−32(1995)”に例示されるようにFRP等の補強板を補強箇所の表面に貼り付けるための樹脂としても用いることができる。また、例えば“成形加工vol.8,No.5,294−298(1996)”に示されるように、コンクリート構造物の表面に樹脂を塗布し、強化繊維を用いたシート、クロス等を貼り付け、更にその上に樹脂を塗布した後、含浸ローラーがけして強化繊維に樹脂含浸し、必要に応じてこれを繰り返し、樹脂を硬化させることにより補修・補強を行うハンドレイアップ方法における樹脂としても好適に用いることができる。さらに、例えば“建築技術 No.554,77−79(1996)”に示されるように、強化繊維ストランドに樹脂を含浸しながら柱等にスパイラル状に巻き付けて補修・補強を行うフィラメントワインド方法にも用いることができる。かかるコンクリート構造物の補修・補強に用いる強化繊維としては、例えば炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、ステンレス繊維およびシリコーンカーバイド繊維を使用することができるが、これらの繊維を2種以上混合して用いても構わない。これらの強化繊維の中でも、特に軽量で強度および弾性率に優れる炭素繊維が好ましく用いられる。
【0033】
また、本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、かかる補強材を用いなくとも、コンクリート構造物のヒビ割れや隙間等に直接注入して、硬化させることにより、コンクリート構造物の補修・補強を行うことができる。
【0034】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。
【0035】
実施例1
(1)樹脂組成物の調製
下記原料を混練して、a液及びb液をそれぞれ調製した。
【0036】
Figure 0003661358
(2)樹脂硬化物の物性測定
上記a液とb液を3:1の比率(重量比)で混合して得られた樹脂組成物を、23℃で7日間硬化して厚さ2mmの樹脂硬化物の板を作製した。
【0037】
樹脂硬化物よりJIS−K7113に従い、小型1(1/2)号形試験片を切り出し、引張弾性率および伸度を求めたところ、それぞれ3.2GPa、10%以上であった。
【0038】
実施例2
(1)樹脂組成物の調製
下記原料を混練して、a液及びb液をそれぞれ調製した。
【0039】
(a液)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 40重量部
(油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”828;粘度120〜150ポイズ、平均分子量378)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂 35重量部
(油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”807;粘度30〜45ポイズ、平均分子量335)
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル 15重量部
(油化シェルエポキシ(株)製、YED216)
ヒマシ油変性エポキシ樹脂 10重量部
(エー・シー・アイ・ジャパン・リミテッド製、“ヘロキシ”505)
シリカ粒子 3.0重量部
(日本アエロジル(株)製、“アエロジル”380;比表面積380m2 /g、 粒子径7nm)
(b液)
イソホロンジアミン変性物 19.5重量部
(エー・シー・アイ・ジャパン・リミテッド製、“アンカミン”1618)
ノルボルナンジアミン 13.5重量部
(三井東圧ファイン(株)製、“NBDA”)
シリカ粒子 1.5重量部
(日本アエロジル(株)製、“アエロジル”380;比表面積380m2 /g、 粒子径7nm)
(2)樹脂硬化物の物性測定
上記a液とb液を3:1の比率(重量比)で混合して得られた樹脂組成物を、23℃で7日間硬化して厚さ2mmの樹脂硬化物の板を作製した。
【0040】
樹脂硬化物よりJIS−K7113に従い、小型1(1/2)号形試験片を切り出し、引張弾性率および伸度を求めたところ、それぞれ3.1GPa、10%以上であった。
【0041】
比較例1
(1)樹脂組成物の調製
下記原料を混練して、a液及びb液をそれぞれ調製した。
【0042】
(a液)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 60重量部
(油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”828;粘度120〜150ポイズ、平均分子量378)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 5重量部
(油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”1001;25℃で固形、平均分子量950)
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル 25重量部
(油化シェルエポキシ(株)製、YED216)
ダイマー酸変性エポキシ樹脂 10重量部
(油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”871)
シリカ粒子 3.0重量部
(日本アエロジル(株)製、“アエロジル”380;比表面積380m2 /g、 粒子径7nm)
(b液)
イソホロンジアミン変性物 19.5重量部
(エー・シー・アイ・ジャパン・リミテッド製、“アンカミン”1618)
ノルボルナンジアミン 13.5重量部
(三井東圧ファイン(株)製、NBDA)
シリカ粒子 1.5重量部
(日本アエロジル(株)製、“アエロジル”380;比表面積380m2 /g、 粒子径7nm)
(2)樹脂硬化物の物性測定
上記a液とb液を3:1の比率(重量比)で混合して得られた樹脂組成物を、23℃で7日間硬化して厚さ2mmの樹脂硬化物の板を作製した。
【0043】
樹脂硬化物よりJIS−K7113に従い、小型1(1/2)号形試験片を切り出し、引張弾性率および伸度を求めたところ、それぞれ2.9GPa、10%以上であった。
【0044】
比較例
(1)樹脂組成物の調製
下記原料を混練して、a液及びb液をそれぞれ調製した。
【0045】
Figure 0003661358
(2)樹脂硬化物の物性測定
上記a液とb液を3:1の比率(重量比)で混合して得られた樹脂組成物を、23℃で7日間硬化して厚さ2mmの樹脂硬化物の板を作製した。
【0046】
樹脂硬化物よりJIS−K7113に従い、小型1(1/2)号形試験片を切り出し、引張弾性率および伸度を求めたところ、それぞれ3.2GPa、1.3%であった。
【0047】
比較例
(1)樹脂組成物の調製
下記原料を混練して、a液及びb液をそれぞれ調製した。
【0048】
(a液)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 50重量部
(油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”828;粘度120〜150ポイズ、平均分子量378)
ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル 50重量部
(共栄社化学(株)製、“エポライト”400P)
シリカ粒子 4.0重量部
(日本アエロジル(株)製、“アエロジル”380;比表面積380m2 /g、 粒子径7nm)
(b液)
イソホロンジアミン変性物 24.7重量部
(エー・シー・アイ・ジャパン・リミテッド製、“アンカミン”1618)
ノルボルナンジアミン 8.6重量部
(三井東圧ファイン(株)製、NBDA)
(2)樹脂硬化物の物性測定
上記a液とb液を3:1の比率(重量比)で混合して得られた樹脂組成物を、23℃で7日間硬化して厚さ2mmの樹脂硬化物の板を作製した。
【0049】
樹脂硬化物よりJIS−K7113に従い、小型1(1/2)号形試験片を切り出し、引張弾性率および伸度を求めたところ、それぞれ2.1GPa、10%以上であった。
【0050】
【表1】
Figure 0003661358
【0051】
【発明の効果】
本発明により、優れた伸度、弾性率を有する硬化物を与える液状エポキシ樹脂組成物を提供できる。また、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いてコンクリート構造物の補修・補強を好適に行うことができる。

Claims (11)

  1. 少なくとも次の構成要素[A]、[B]および[C]を含有することを特徴とする液状エポキシ樹脂組成物。
    [A]液状ビスフェノール型エポキシ樹脂
    [B]ヒマシ油変性エポキシ樹脂
    [C]揺変性付与材
  2. 前記構成要素[B]が、エポキシ樹脂[A]100重量部に対し1〜20重量部配合されてなる請求項に記載の液状エポキシ樹脂組成物。
  3. 前記構成要素[C]が、無機粉体である請求項1〜のいずれかに記載の液状エポキシ樹脂組成物。
  4. 前記無機粉体が、シリカ粒子である請求項に記載の液状エポキシ樹脂組成物。
  5. 前記構成要素[C]が、エポキシ樹脂[A]100重量部に対し0.001〜5.0重量部配合されてなる請求項1およびのいずれかに記載の液状エポキシ樹脂組成物。
  6. コンクリート構造物の表面に、請求項1〜のいずれかに記載の液状エポキシ樹脂組成物を用いて、強化繊維で構成されたシート、クロスおよびストランドから選ばれた少なくとも一種を貼り付けた後、該液状エポキシ樹脂組成物を硬化させることを特徴とするコンクリート構造物の補修・補強方法。
  7. 前記強化繊維が、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、ステンレス繊維およびシリコーンカーバイド繊維よりなる群の中から選ばれた少なくとも一種である請求項6に記載のコンクリート構造物の補修・補強方法。
  8. コンクリート構造物の表面に、請求項1〜のいずれかに記載の液状エポキシ樹脂組成物を用いて、補強板を貼り付けた後、該液状エポキシ樹脂組成物を硬化させることを特徴とするコンクリート構造物の補修・補強方法。
  9. 前記補強板が、FRPである請求項8に記載のコンクリート構造物の補修・補強方法。
  10. 前記補強板が、鋼板である請求項8に記載のコンクリート構造物の補修・補強方法。
  11. コンクリート構造物のヒビ割れ部分に、請求項1〜のいずれかに記載の液状エポキシ樹脂組成物を注入した後、該液状エポキシ樹脂組成物を硬化させることを特徴とするコンクリート構造物の補修・補強方法。
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