JP3660273B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば液晶表示装置などの、マトリクス型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アクティブマトリクス型液晶表示装置は、2枚のガラス基板を対向させて固定し、その間隙に液晶を封入した構造となっている。そして、一方のガラス基板に透明な共通電極が形成され、他方のガラス基板に多数の透明な画素電極が行列状に形成されると共に、各画素電極に個別的に電圧を印加するための回路が形成されている。
【0003】
このアクティブマトリクス型液晶表示装置は、m行n列の画素行列PX(i,j)(i=1〜m,j=1〜n)を有している。この画素行列を表示するために、直交するm本のソースライン、およびn本のゲートラインが設けられているとともに、ソースラインとゲートラインの交点に液晶素子が設けられている。ここで、ソースラインおよびゲートラインは、信号電圧を供給する線路である。また、ソースラインおよびゲートラインには、それぞれソースラインを駆動するためのソース駆動手段、およびゲートラインを駆動するためのゲート駆動手段が接続されている。
【0004】
次に、このアクティブマトリクス型液晶表示装置の動作について説明する。アクティブマトリクス型液晶表示装置では、n本のゲートラインG(j)(j=1〜n)を順次走査し、一定のフレーム周期毎(通常は60Hzから85Hz程度)に1画面の画像表示が行われる。画像表示の際には、通常、液晶表示装置の入力信号駆動データ生成部に入力される、駆動に必要な制御信号が、ソース駆動手段およびゲート駆動手段に送られる。
【0005】
このとき、各画素のデータは、制御信号によって伝送されることになるが、フレーム周波数は一定であるため、高精細化によるパネルの表示画素数や階調深度を増加させようとすると、伝送データが増加することになる。よって、この場合には、伝送周波数を大きくしたり、信号配線数を増やすなどの対応を行うことになるが、これに伴って不要輻射が増大するという問題が生じることになる。
【0006】
この問題に対応するための方法としては、特開平8−179265号公報に、データを圧縮して転送する方法が開示されている。また、データの圧縮の方法としては、例えば特開平9−218667号公報に、シリアル/パラレル変換による圧縮方法が開示されている。
【0007】
また、不要輻射を低減するためには、伝送線路の信号の変化点を減少させることも有効である。例えば特開平5−334206号公報には、並走する信号ライン間のデータを調べることによって不要輻射を低減させる方法として、極性を反転させる方法が開示されている。この方法は、不要輻射を低減する方法としてはかなり有効である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、液晶表示装置の大型化による配線経路やフレームの長さの増大、高精細化による伝送周波数の高周波数化、色深度の向上による階調ビット数の増加による伝送線路の増大等によって、液晶表示装置の不要輻射量がさらに増大している。そのため、不要輻射の低減対策としては前記の方法では不充分となって来ている。
【0009】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、データ信号の伝送路における不要輻射を効果的に低減することが可能な表示装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明に係る表示装置は、マトリクス状に配置された画素部に対してソース信号を供給するソースバスラインを駆動するソース駆動手段と、入力された画像データに基づいて、上記ソース駆動手段に伝送データを供給する駆動データ生成部と、上記駆動データ生成部から上記ソース駆動手段に伝送データを伝送する複数の伝送路とを備え、上記駆動データ生成部が、入力された画像データを、上記複数の伝送路に配分するとともに、各伝送路に配分された伝送データのビット列を、所定のビット数からなる単位ビット列に分け、この単位ビット列に対して所定の論理演算を施した符号化単位ビット列を算出し、元の単位ビット列と符号化単位ビット列とを比較して、変化点の数が少ない方を伝送データとして選択する単位ビット列選択手段を備え、上記ソース駆動手段が、上記駆動データ生成部から伝送された伝送データを上記ソース信号として復号化する復号化手段を備えていることを特徴としている。
【0011】
上記の構成では、まず、駆動データ生成部に画像データが入力されると、該画像データが複数の伝送路に配分されるとともに、各伝送路に配分された伝送データのビット列が、所定のビット数からなる単位ビット列に分けられる。そして、単位ビット列選択手段によって、この単位ビット列に対して所定の論理演算を施した符号化単位ビット列が算出され、元の単位ビット列と符号化単位ビット列とを比較して、変化点の数が少ない方が伝送データとして選択される。このような伝送データが、駆動データ生成部から各伝送路を介してソース駆動手段に伝送され、復号化手段によって復号された後に、ソースバスラインにソース信号が供給される。すなわち、各伝送路において伝送される伝送データの変化点を減少させることができるので、伝送路における信号の極性反転が減少し、不要輻射を低減することが可能となる。
【0012】
また、本発明に係る表示装置は、上記の構成において、上記単位ビット列選択手段において行われる所定の論理演算が、“0”と“1”とが交互に繰りかえされるビット列との排他的論理和である構成としてもよい。
【0013】
上記の構成によれば、単位ビット列に対して、0”と“1”とが交互に繰りかえされるビット列との排他的論理和を施した符号化単位ビット列が算出され、元の単位ビット列と符号化単位ビット列とを比較して、変化点の数が少ない方が伝送データとして選択される。このようにして選択されたビット列の変化点の最大値は、単位ビット列のビット数の2分の1となる。すなわち、各伝送路において伝送される伝送データの変化点の数の最大値を2分の1に減少させることができるので、不要輻射をさらに低減することができる。
【0014】
また、本発明に係る表示装置は、上記の構成において、上記駆動データ生成部が、上記複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数と、上記複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列を極性反転させた極性反転並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数とを比較して、変化点の数が少ない方を伝送データとして選択する極性反転選択手段をさらに備えている構成としてもよい。
【0015】
上記の構成によれば、まず、複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数が算出される。さらに、複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列を極性反転させた極性反転並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数が算出される。そして、極性反転選択手段によって、変化点の数が少ない方が伝送データとして選択される。すなわち、並走ビット列が伝送される際の各ビットの変化を減少させることが可能となる。この際に、上記のように極性反転させた極性反転ビット列との比較を行う場合、伝送データの各ビットの変化点の数の最大値を2分の1に減少させることができるので、不要輻射を大幅に低減することができる。
【0016】
また、本発明に係る表示装置は、上記の構成において、上記駆動データ生成部が、上記複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数と、上記複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列に対して、所定の論理演算を施した符号化並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数とを比較して、変化点の数が少ない方を伝送データとして選択する符号化選択手段をさらに備えている構成としてもよい。
【0017】
上記の構成によれば、まず、複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数が算出される。さらに、複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列に対して所定の論理演算を施した符号化並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数が算出される。そして、符号化選択手段によって、変化点の数が少ない方が伝送データとして選択される。すなわち、並走ビット列が伝送される際の各ビットの時間変化を減少させることが可能となるので、不要輻射をさらに低減することができる。
【0018】
また、本発明に係る表示装置は、上記の構成において、上記符号化選択手段において行われる所定の論理演算が、“0”と“1”とが交互に繰りかえされるビット列との排他的論理和である構成としてもよい。
【0019】
上記の構成によれば、並走ビット列に対して、0”と“1”とが交互に繰りかえされるビット列との排他的論理和を施した符号化並走ビット列が算出され、これに基づいて伝送データの選択が行われる。このようにして選択された並走ビット列が伝送される際の各ビットの変化点の最大値は、並走ビット列のビット数の2分の1となる。すなわち、並走ビット列が伝送される際の各ビットの変化点の数の最大値を2分の1に減少させることができるので、不要輻射をさらに低減することができる
【0020】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0021】
本実施形態に係る液晶表示装置(表示装置)1は、例えば、画像データをデジタル化するためのビデオボードを介して外部情報処理装置と接続されており、図2に示すように、駆動データ生成部2、ソース駆動手段3…、ゲート駆動手段4…、および液晶表示パネル(表示パネル)5を備えた構成となっている。
【0022】
駆動データ生成部2は、上記外部情報処理装置から入力された画像データに基づいて、ソース駆動手段3およびゲート駆動手段4を動作させるための駆動用の信号(駆動データ)を生成する回路である。ここで生成された信号はそれぞれソース駆動手段3およびゲート駆動手段4へ出力される。
【0023】
ソース駆動手段3は、駆動データ生成部2からの信号に基づいて液晶表示パネル5を駆動するために、液晶パネルに垂直に配置されたソースラインに電圧を印加する回路である。このソース駆動手段3によって、それぞれのソースラインに駆動データに基づいた電圧が供給される。
【0024】
ゲート駆動手段4は、駆動データ生成部2からの信号に基づいて液晶表示パネル5を駆動するために、液晶パネルに水平に配置されたゲートラインにアクティブマトリクス駆動用の電圧を印加する回路である。このゲート駆動手段3によって、駆動すべきゲートラインに電圧が印加される。
【0025】
液晶表示パネル5は、ソース駆動手段3およびゲート駆動手段5によって、ソースラインおよびゲートラインに電圧が印加されることによって動作する回路であり、入力された画像データに基づいて画像表示を行う。
【0026】
この液晶表示パネル5は、2枚のガラス基板を対向させて固定し、その間隙に液晶を封入した構造となっている。そして、一方のガラス基板に透明な共通電極が形成され、他方のガラス基板に多数の透明な画素電極が行列状に形成されると共に、各画素電極に個別的に電圧を印加するための回路が形成されている。
【0027】
また、液晶表示パネル5は、m行n列の画素行列PX(i,j)(i=1〜m,j=1〜n)を有している。この画素行列を表示するために、直交するm本のソースライン、およびn本のゲートラインが設けられているとともに、ソースラインとゲートラインの交点に液晶素子が設けられている。そして、n本のゲートラインG(j)(j=1〜n)が順次走査されることにより、一定のフレーム周期毎(通常は60Hzから85Hz程度)に1画面の画像表示が行われる。
【0028】
駆動データ生成部2は、図1に示すように、ソース信号生成部6、データ圧縮部(データ符号化手段)7、バッファメモリ8、ビットレート演算部(伝送周波数調整手段)9、クロック生成部10、変調データ生成部11、およびゲート信号生成部12を備えた構成となっている。
【0029】
ソース信号生成部6は、画像データに基づいて、ソース駆動手段3におけるソースバッファ14(後述する)およびソース電圧生成部15(後述する)を駆動するための信号を生成する回路である。このソース信号生成部6によって生成されたデータは、データ圧縮部7に出力される。
【0030】
データ圧縮部7は、データの圧縮を行う回路である。このデータ圧縮部7で生成された圧縮データは、バッファメモリ8に出力されるとともに、圧縮状況がビットレート演算部9に出力される。
【0031】
バッファメモリ8は、圧縮データの一時保存を行う回路である。このバッファメモリ8において一時保存された圧縮データは、変調データ生成部11に出力される。
【0032】
ビットレート演算部9は、圧縮状況に基づいて圧縮データの伝送に必要なビットレートを演算し、必要な周波数を計算する回路である。このビットレート演算部9において算出された周波数の情報は、クロック生成部10に出力される。
【0033】
クロック生成部10は、周波数の情報に基づいて圧縮データを伝送するためのクロックを生成する回路である。このクロック生成部10によって生成されたクロックが変調データ生成部11に出力される。
【0034】
変調データ生成部11は、ソース駆動手段3に伝送するデータを生成する回路である。この変調データ生成部11は、クロック生成部14において生成されたクロックと同期して、バッファメモリから読み込んだデータをソース駆動手段3に出力する。
【0035】
ゲート信号生成部12は、表示データに基づいて、ゲート駆動手段4を制御するための制御信号を生成する回路である。このゲート信号生成部12において生成された制御信号とクロックとがゲート駆動手段4に出力される。
【0036】
ソース駆動手段3は、図3に示すように、データ伸長(復号化手段)、ソースバッファ14、およびソース電圧生成部15を備えた構成となっている。
【0037】
データ伸長部13は、駆動データ生成部2において圧縮されたデータを伸長し、各ソースラインに印加する電圧値情報と制御信号とに変換する回路である。このデータ伸長部13において生成された電圧値の情報は、ソースバッファ14に出力される。
【0038】
ソースバッファ14は、1ライン分のデータを保存し、制御信号に基づいて、データをソース電圧生成部15に出力する回路である。ソース電圧生成部15は、液晶表示パネル5におけるソースラインに印加する電圧を生成する回路である。このソース電圧生成部15によって生成された電圧は、各ソースラインに液晶駆動のために印加される。
【0039】
本実施形態の液晶表示装置1は、上記のように構成とすることによって、駆動データ生成部2とソース駆動手段3…との間の伝送データ量を減少させている。これにより、データの伝送線路数の削減、伝送周波数の低周波化による不要輻射の減少、および周波数が変化することによる不要輻射ピークの拡散が実現され、不要輻射が低減されることになる。以下では、本液晶表示装置1の表示動作について、より具体的に説明する。
【0040】
本実施形態1の具体例として、8ビットUXGAフレーム周波数75Hzの液晶表示装置を考える。VESA(The Video Electronics Standards Association) 規格に基づくと、この液晶表示装置は次のような仕様、すなわち、
階調ビット数 各色8ビット
水平ピクセル数 1600ピクセル
垂直ピクセル数 1200ピクセル
ピクセルクロック 202.5MHz
水平周波数 93.750kHz(2160ピクセル)
垂直周波数 75.000Hz(1250ライン)
となる。
【0041】
本実施形態の液晶表示装置1における表示動作は、次のようなシーケンスで行われる。まず、画像データが液晶表示装置1に入力される。この画像データは、まず駆動データ生成部2に入力される。
【0042】
駆動データ生成部2では、入力された画像データがまずソース信号生成部6に入力される。ソース信号生成部6は、入力された画像データに基づいて、ソース駆動手段3におけるソースバッファ14およびソース電圧生成部15を制御するために、1ラインのデータの走査開始を示すスタートパルスSSP、および、出力している電圧をソースバッファに記録している電圧値に切り替えるタイミングを示すラッチパルスLSの制御信号と、各画素のデータとに変換する。
【0043】
8ビットカラーの液晶表示装置の場合、ソース信号生成部6から出力されるデータは、SSP(1ビット)、LS(1ビット)、R0〜R7(赤のデータ,8ビット)、G0〜G7(緑のデータ,8ビット)、およびB0〜B7(青のデータ,8ビット)の合計26ビットで構成される駆動データとなる。この駆動データの1ライン分のダイアグラムを図4に示す。同図において、R0〜R7、G0〜G7、およびB0〜B7のデータの終了タイミングと、LSのパルスタイミングとの間に隔たりがあるのは、ソース駆動手段3における内部処理の遅延があるためである。また、LSのパルス幅が大きいのは、ソース電圧生成部15のデータの切り替えの処理時間を考慮しているからである。本実施形態では、データの終了タイミングとLSのパルスタイミングとの間隔を6クロック、LS幅を3クロックとする。このように変換されたデータがデータ圧縮部7に出力される。
【0044】
データ圧縮部7では、スタートパルスSSPからラッチパルスLSまでの1ライン分のデータを一単位として処理が行われる。本実施形態では、26ビットのデータを、1600クロック(1600ピクセル)+1クロック(SSP幅)+6クロック(データ−LS間隔)+3クロック(LS幅)=1610クロックを一単位として、合計41860ビットのデータが処理されることになる。この1ライン分のデータの圧縮がデータ圧縮部7において行われる。
【0045】
圧縮方法としては、1次元圧縮法、ハフマン符号化法、アリスメトリック符号化法等が挙げられるが、どの圧縮方法を採用してもよく、また、これらの圧縮方法を複合した方法を採用してもよい。本実施形態では、ハフマン符号化法を使用し、以下に1クロック分のデータを符号化していく場合について説明する。
【0046】
ハフマン符号化法は各符号の存在率に基づいて符号化していく方法である。まず、発生率が固定である符号は、SPPが“1”となる符号と、LSが“1”となったときの符合であり、SPPが“1”となる符号の発生率が1610分の1、LSが“1”となる符号の発生率が1610分の3となる。また、データ終了後からLSまでの間の6クロックは全てのデータが“0”となるので、この符号は最低1610分の6の確率で発生する事になる。以上より、圧縮後に最もデータ量が小さくなるのは、R0〜R7、G0〜G7、B0〜B7のデータが全て“0”となる符号で構成される黒べた画面となる。このとき、それぞれの符号の存在率と符号長は次の表1のとおりとなる。この場合の圧縮後のデータ量は1614ビットとなる。
【0047】
【表1】
Figure 0003660273
【0048】
また、最も圧縮後のデータ量が大きくなるのは、R0〜R7、G0〜G7、B0〜B7のデータの“0”、“1”の発生確率が均等に近くなる画面となる。このとき、それぞれの符号の存在率と符号長は次の表2のとおりとなる。なお、表2中において、Xは0又は1を意味するものとする。この場合の圧縮後のデータ量は38510ビットとなる。
【0049】
【表2】
Figure 0003660273
【0050】
以上より、圧縮データは1614〜38510ビットとなる。圧縮後のデータはバッファメモリ8に格納される。そして、圧縮後のデータ量の情報がビットレート演算部9に出力される。
【0051】
ビットレート演算部9は、制御信号に基づいてスタートパルス間の時間を計算し、1ラインの水平周波数を演算する。そして、データ圧縮部7から送られてきた圧縮データのデータ量、および、駆動データ生成部2とソース駆動手段3との間の信号線の数から、クロック周波数が算出される。
【0052】
クロック周波数は、クロック周波数=(水平周波数)×(圧縮データのデータ量(Bit))/(信号線の数)という演算によって求められる。本実施形態の場合、1ラインの周期が93.750kHz、信号線の数を20本とすると、データ量が1614〜38510ビットとなるので、クロック周波数は、7.566MHz〜180.516MHzの間の値をとることになる。このようにして求められたクロック周波数がクロック生成部10に伝送される。
【0053】
クロック生成部10は、ビットレート演算部14より送られてきたクロック周波数に合わせてクロックを生成する。このとき、EMIの低減を図るために、クロックに変調をかける。ただし、変調の結果1ラインのクロック数が減少しないようにする。そして、生成したクロックを変調データ生成部11に出力する。
【0054】
変調データ生成部11は、クロック生成部10で生成されたクロックを使用して、バッファメモリ8に格納された圧縮データを読み出す。このとき、バッファメモリ8の書き込みのクロックと読み出しのクロックとが異なることになる。したがって、バッファメモリ8は書き込みと読み出しとが別のクロックで行える構成とする必要がある。そして、変調データ生成部11は、クロック生成部10で生成したクロックと、それに同期した圧縮データとを、ソース駆動手段3に出力する。
【0055】
ソース駆動手段3は、駆動データ生成部2より送られてきた圧縮データを受け取る。まず、データ伸長部13は、入力された圧縮データに対して、データ圧縮部において行われた符号化の逆の手順を行うことによって復号伸長する。これにより、圧縮データが、SSP,LS,R0〜R7,G0〜G7,B0〜B7のデータに戻される。そして、これらのデータがソースバッファ14に向けて出力される。
【0056】
ソースバッファ14は、スタートパルスSSPに基づいて、各ソースラインに印加する電圧の情報をソースライン毎に保存していく。1ライン分のデータを保存した後に入力されるラッチパルスLSのタイミングで、保存されているデータとラッチパルスとがソース電圧生成部15に出力される。
【0057】
ソース電圧生成部15は、ソースバッファ14から送られてくる情報に基づいて、各ソースラインに供給する電圧を生成し、液晶表示パネル5の各ソースラインに供給する。また、ソースバッファから、次のラッチパルスLSが、送られてくるまで、その電位を維持する機能を持つ。
【0058】
一方、駆動データ生成部2におけるゲート信号生成部12は、ソース電圧生成部15からのLSの出力タイミングに同期して、ゲート駆動手段4を駆動させる制御信号を生成し、ゲート駆動手段4に対して出力する。この制御信号は、画像データの同期信号に基づいて、切り替え後のソースラインの出力によって表示されるラインのゲートラインをゲート駆動手段4が駆動できるような信号となっている。
【0059】
ゲート駆動手段4は、駆動データ生成部2から送られてきた制御信号に基づいて、液晶表示パネル5のゲートラインに電圧を印加する。これにより、1ラインの表示が行われる。
【0060】
以上のような処理により、1ラインの表示を行う事ができ、これを画面の全ての水平ラインで繰り返すことによって画面全体の表示を行う事ができる。なお、データを1ラインごとに圧縮伸長しているのは、画面の輝度を均一にするためである。これは、1ラインの時間=液晶の充電時間となっており、充電時間が異なると液晶に充電されている電位が変わり、輝度が変わるので画面の輝度均一性が損なわれてしまうからである。
【0061】
しかしながら、データの圧縮伸長に関する処理は、1ライン(水平ライン)ごとに行わなければならないものではなく、以下に示すように、所定のデータブロック毎に処理を行ってもよい。
【0062】
例えば、1水平ライン内のデータが過大な場合、データを1水平ライン内で複数のデータブロックに分割して処理を行う方が効率的になる。これは、処理するデータ量が増加すると、処理のための遅延時間も増大するので、処理を行うハードの規模を大きくする必要が生じるからである。
【0063】
また、1水平ライン内のデータが過少な場合、複数の水平ラインに含まれるデータを1つのデータブロックとして処理するほうが効率的になる。これは、1つのデータブロックに含まれるデータの数が少なすぎる場合には、圧縮率の変化が小さくなり、効率が悪くなるからである。
【0064】
また、大きな液晶モジュールの場合、左側半分と右側半分とを独立して処理している場合や、上下に基板を配置して、奇数と偶数とのデータを独立して処理している場合がある。このように、1水平ラインがハード的に分割される場合は、それぞれに対応するデータブロックに分けて処理を行わざるを得ないことになる。
【0065】
このようなシーケンスによって、データ圧縮を行った上でデータ伝送を行うと、駆動データ生成部2からソース駆動手段3…に到る経路におけるデータ転送量を減らす事ができる。本実施形態では、伝送周波数が202.5MHzから7.566MHz〜180.516MHzへと遅くなり、伝送線路が26本から20本へ減少するので、その分、不要輻射が低減する事ができる。低減量は、計算上では、伝送周波数が平均値である94.041MHzであると仮定すると、パワーは周波数の自乗に比例するので6.7dB程度減少し、伝送線路の減少によって1.1dB程度減少する。また、各ライン間の転送情報量の差分だけ駆動周波数が拡散されるので、伝送周波数の定数倍の周波数で不要輻射量のピークも減少する。また、配線面積を減らす事ができるので、基板等の駆動部品を小型化することができる。
【0066】
〔実施の形態2〕
本発明の実施の他の形態について図5ないし図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、前記した実施の形態1で説明した構成と同様の機能を有する構成には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0067】
本実施形態に係る液晶表示装置(表示装置)1は、実施の形態1と同様に、例えば、画像データをデジタル化するためのビデオボードを介して外部情報処理装置と接続されており、図5に示すように、駆動データ生成部16、ソース駆動手段17…、ゲート駆動手段4…、および液晶表示パネル(表示パネル)5を備えた構成となっている。すなわち、本実施形態に係る液晶表示装置1は、実施の形態1において図2で示した構成と同様の構成となっており、異なる点としては、駆動データ生成部およびソース駆動手段の内部構成が異なっている点である。
【0068】
駆動データ生成部16は、図6に示すように、ソース信号生成部18、EXOR変換部(単位ビット列選択手段)19、極性変換部(極性反転選択手段)20、ゲート信号生成部21を備えた構成となっている。
【0069】
ソース信号生成部18は、画像データからソース駆動手段17を動作させるための制御信号を作成する回路である。このソース信号生成部18によって作成された制御信号は、EXOR変換部19に出力される。
【0070】
EXOR変換部19は、各信号線毎に、制御信号をそのままの状態で伝送する場合と、信号と行列(010101010101…)との排他的論理和をとった場合との信号の変化数を比較する回路である。そして、このEXOR変換部19は、上記の比較の結果、変化点の少ないほうの信号と選択情報とを極性変換部20に出力する。
【0071】
極性変換部20は、伝送で使用する信号線すべてを監視し、各クロックで信号をそのまま伝送した場合と、信号の極性を反転した場合との比較を行う回路である。この極性変換部20において変化点が少ないと判断された方の信号と、その選択情報とが、ソース駆動手段17に出力される。
【0072】
ゲート信号生成部21は、表示データに基づいて、ゲート駆動手段4を制御するための制御信号を生成する回路である。このゲート信号生成部21は、制御信号とクロックとをゲート駆動手段4に出力する。
【0073】
ソース駆動手段17は、図7に示すように、極性復号部22、EXOR復号部23、ソースバッファ24、およびソース電圧生成部25を備えた構成となっている。
【0074】
極性復号部22は、駆動データ生成部16から送られてきたデータに対して、そのデータに含まれる極性情報をもとに復号を行う回路である。この極性復号部22において復号されたデータが、EXOR復号部23に出力される。
【0075】
EXOR復号部23は、極性復号部22のデータに含まれる排他的論理和情報をもとに復号を行う回路である。このEXOR復号部23において復号されたデータは、ソースバッファ24に出力される。
【0076】
ソースバッファ24は、EXOR復号部23から送られてきた1ライン分のデータを一時的に保存する回路である。そして、このソースバッファ24は、制御信号に基づいて、データをソース電圧生成部25に出力する。
【0077】
ソース電圧生成部25は、液晶表示パネル5のソースラインに、液晶駆動のために印加する電圧を生成する回路である。
【0078】
本実施形態の液晶表示装置1は、上記のように構成されることで、駆動データ生成部16とソース駆動手段17…との間の伝送データにおける変化点を減少させることが可能となっている。これにより、不要輻射の発生源となる電圧変化を減少させることができ、不要輻射を低減することができる。以下では、本液晶表示装置の表示動作について、より具体的に説明する。
【0079】
本実施形態の具体例として、8ビットUXGAフレーム周波数75Hzの液晶表示装置を考える。VESA規格に基づくと、この液晶表示装置は次のような仕様、すなわち、
階調ビット数 各色8ビット
水平ピクセル数 1600ピクセル
垂直ピクセル数 1200ピクセル
ピクセルクロック 202.5MHz
水平周波数 93.750kHz(2160ピクセル)
垂直周波数 75.000Hz(1250ライン)
となる。
【0080】
本実施形態の液晶表示装置1における表示動作は、次のようなシーケンスで行われる。まず、画像データが液晶表示装置1に入力される。この画像データは、まず駆動データ生成部16に入力される。
【0081】
駆動データ生成部16では、入力された画像データが、まずソース信号生成部18に入力される。ソース信号生成部18は、入力された画像データに基づいて、ソース駆動手段17におけるソースバッファ24およびソース電圧生成部25を制御するために、1ラインのデータの走査開始を示すスタートパルスSSP、および、出力している電圧をソースバッファ24に記録している電圧値に切り替えるタイミングを示すラッチパルスLSの制御信号と、各画素のデータとに変換する。
【0082】
8ビットカラーの液晶表示装置の場合、ソース信号生成部18から出力されるデータは、SSP(1ビット)、LS(1ビット)、R0〜R7(赤のデータ,8ビット)、G0〜G7(緑のデータ,8ビット)、およびB0〜B7(青のデータ,8ビット)の合計26ビットで構成される駆動データとなる。このように変換されたデータがEXOR変換部19に出力される。
【0083】
EXOR変換部19は、駆動データ生成部16とソース駆動手段17…との間の伝送信号のうち、各ピクセルの情報をあらわすR0〜R7、G0〜G7、B0〜B7の信号ラインのそれぞれについて処理を行う。
【0084】
まず、1本の信号ラインの特定の区間(例えば1ライン分、1つのソース駆動手段分等)のデータのビット変化数(0→1又は1→0に変化した回数)をカウントする。次に同じデータの各ビットに対して、“0101010101…”というような0と1が交互に並ぶデータとの排他的論理和を計算する。そして計算結果のビット変化数をカウントし、ビット変化数の比較を行う。
【0085】
例えば、“1001011000010100001001100”というデータ数列を仮定する。このデータの変化点は13である。このデータ数列と“0101010101010101010101010”の排他的論理和を計算すると、“1100001101000001011100110”となり、このときの変化点は11となる。結果、排他的論理和を取ったほうが変化点が少なくなるので、排他的論理和を取ったほうが選択される。
【0086】
この演算で選択された数列の変化点の最大値は、データ数の2分の1となる。1ラインのピクセル数が1600の場合、通常の伝送では最大1600の変化点が発生するのに対し、上記のような方法によれば、最大800の変化点しか発生しないことになる。そして、このようにして選択された、変化数の少ないほうのデータと、その変換情報とが極性変換部20に出力される。
【0087】
なお、以上では、1本の信号ラインの特定の区間のデータ、すなわち、単位ビット列に対して、“0101010101…”というような0と1が交互に並ぶビット列との排他的論理和を施して符号化単位ビット列を算出する構成となっている。ここで、上記のような“0101010101…”というビット列ではなく、“1010101010…”というビット列を用いてもかまわない。
【0088】
また、単位ビット列に対して、さらに、0と1との数が同数となる任意のビット列との排他的論理和を施して符号化単位ビット列を算出し、最も変化数が少なくなるものを伝送データとして選択するようにしてもよい。この場合、変化数をさらに小さくすることが可能となる場合が生じることになる。
【0089】
なお、変化数の比較を行う手段としては、コンパレータなどを用いることができる。
【0090】
極性変換部20は、駆動データ生成部16とソース駆動手段17…との間の伝送信号のうち、各ピクセルの情報をあらわすR0〜R7、G0〜G7、B0〜B7の信号の、各クロックでのビット変化数をカウントする。極性を反転した場合は、(データビット数)−(ビットの変化数)が変化数となる。
【0091】
例えば、あるラインのn番目のピクセル信号が(R0〜R7,G0〜G7,B0〜B7)=(100101100001010000100110)であり、n−1番目のピクセル信号の出力が(R0〜R7,G0〜G7,B0〜B7)=(001011000010100001001101)とすると変化点は14個となる。n番目の信号は極性反転した場合、(RO〜R7,GO〜G7,BO〜B7)=(011010011110101111011001)となる。このときの変化点は10個となる。結果、極性反転するほうが選択される。
【0092】
この演算での変化点の最大値はピクセル信号のビット数の2分の1となる。つまり、通常の伝送では24ビットの信号に対して24個の変化点が発生するのに対し、上記の方法によれば、最大12個しか変化点が発生しないことになる。そして、変化点の少ないほうの信号と極性反転の情報とがソース駆動手段17に出力される。
【0093】
ソース駆動手段17は、駆動データ生成部16より送られてきたデータを受け取る。まず、極性復号部22は、駆動データ生成部16より送られてきたデータから極性反転の情報を抽出して、その情報をもとに、極性反転がかかっている部分を元に戻す。そして、極性復号部22において元に戻したデータがEXOR復号部23に出力される。
【0094】
EXOR復号部23は、入力されたデータから排他的論理和情報を抽出して、その情報をもとに、排他的論理和がかかっている信号ラインのデータに、“0101010101…”と符号化に使用したものと同じデータとの排他的論理和を計算し、SSP,LS,R0〜R7,G0〜G7,B0〜B7の情報に戻す。戻されたデータはソースバッファ24に出力される。
【0095】
ソースバッファ24は、スタートパルスSSPに基づき、各ソースラインに印加する電圧の情報をソースライン毎に保存していく。そして、1ライン分のデータを保存した後に入力されるラッチパルスLSのタイミングで、保存されているデータとラッチパルスとがソース電圧生成部25に出力される。
【0096】
ソース電圧生成部25は、ソースバッファ24から送られてくる情報に基づいて、各ソースラインに供給する電圧を生成し、液晶表示パネル5のソースラインに供給する。また、ソースバッファ24から、次のラッチパルスLSが送られてくるまで、その電位を維持する機能を持つ。
【0097】
一方、駆動データ生成部16におけるゲート信号生成部21は、ソース電圧生成部25からのLSの出力タイミングに同期して、ゲート駆動手段4を駆動させる制御信号を生成し、ゲート駆動手段4に対して出力する。この制御信号は、画像データの同期信号に基づいて、切り替え後のソースラインの出力によって表示されるラインのゲートラインをゲート駆動手段4が駆動できるような信号となっている。
【0098】
ゲート駆動手段4は、駆動データ生成部16から送られてきた制御信号に基づいて、液晶表示パネル5のゲートラインに電圧を印加する。これにより、1ラインの表示が行われる。
【0099】
以上のような処理により、1ラインの表示を行うことができ、これを画面のすべての水平ラインで繰り返すことによって画面全体の表示を行うことができる。このようなシーケンスによって伝送を行うと、駆動データ生成部16からソース駆動手段17…に到る経路における伝送データの変化点数を減らすことができる。本実施形態では、EXOR変換部19による処理で最大変化点数を2分の1に、極性変換部20による処理でさらに最大変化点数を2分の1に減らすことができるため、最大変化点数が4分の1となる。最大変化点数が4分の1となると最大不要輻射量は約6dB減少する。
【0100】
〔実施の形態3〕
本発明の実施の他の形態について図8ないし図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、前記した各実施の形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0101】
本実施形態に係る液晶表示装置(表示装置)1は、実施の形態1および2と同様に、例えば、画像データをデジタル化するためのビデオボードを介して外部情報処理装置と接続されており、図8に示すように、駆動データ生成部26、ソース駆動手段27…、ゲート駆動手段4…、および液晶表示パネル(表示パネル)5を備えた構成となっている。すなわち、本実施形態に係る液晶表示装置1は、実施の形態1において図2で示した構成、ならびに、実施の形態2において図5で示した構成と同様の構成となっており、異なる点としては、駆動データ生成部およびソース駆動手段の内部構成が異なっている点である。
【0102】
駆動データ生成部26は、図8に示すように、ソース信号生成部28、EXOR1変換部(単位ビット列選択手段)29、EXOR2変換部(符号化選択手段)30、ゲート信号生成部31を備えた構成となっている。
【0103】
ソース信号生成部28は、画像データからソース駆動手段27を動作させるための制御信号を作成する回路である。このソース信号生成部28によって作成された制御信号は、EXOR1変換部29に出力される。
【0104】
EXOR1変換部29は、各信号線毎に、制御信号そのままの状態で伝送する場合と、信号と行列(010101010101…)との排他的論理和をとった場合との信号の変化数を比較する回路である。そして、このEXOR1変換部29は、上記の比較の結果、変化点の少ないほうの信号と選択情報とをEXOR2変換部30に出力する。
【0105】
EXOR2変換部30は、伝送で使用する信号線すべてを監視し、各クロックで、信号に対してEXOR2参照信号(2分の1が“0”で残り2分の1が“1”)との排他的論理和を計算した場合と、信号に対してEXOR2参照信号の極性を反転した信号との排他的論理和を計算した場合との比較を行う回路である。そして、このEXOR2変換部30は、上記の比較の結果、変化点の少ないほうの信号と選択情報とをソース駆動手段27に出力する。なお、このEXOR1変換部29およびEXOR2変換部30は、変化点を抽出することができる構成であれば、かならずしもEXOR回路である必要はなく、例えばコンパレータなどによっても実現することができる。
【0106】
ゲート信号生成部31は、表示データに基づいて、ゲート駆動手段4を制御するための制御信号を生成する回路である。このゲート信号生成部31は、制御信号とクロックとをゲート駆動手段4に出力する。
【0107】
ソース駆動手段27は、図10に示すように、EXOR2復号部32、EXOR1復号部33、ソースバッファ34、およびソース電圧生成部35を備えた構成となっている。
【0108】
EXOR2復号部32は、駆動データ生成部26から送られてきたデータに対して、そのデータに含まれる、EXOR2変換部30において付加された排他的論理和情報をもとに復号を行う回路である。このEXOR2復号部32において復号されたデータがEXOR1復号部33に出力される。
【0109】
EXOR1復号部33は、EXOR2復号部32から入力されるデータに含まれる、EXOR1変換部29において付加された排他的論理和情報をもとに復号を行う回路である。このEXOR1復号部33において復号されたデータがソースバッファ34に出力される。
【0110】
ソースバッファ34は、EXOR1復号部33から送られてきた1ライン分のデータを一時的に保存する回路である。そして、このソースバッファ34は、制御信号に基づいて、データをソース電圧生成部35に出力する。
【0111】
ソース電圧生成部35は、液晶表示パネル5のソースラインに、液晶駆動のために印加する電圧を生成する回路である。
【0112】
本実施形態の液晶表示装置1は、上記のように構成されることで、駆動データ生成部26とソース駆動手段27…との間の伝送データにおける変化点を減少させることが可能となっている。これにより、不要輻射の発生源となる電圧変化を減少させることができ、不要輻射を低減させることができる。以下では、本液晶表示装置の表示動作について、より具体的に説明する。
【0113】
本実施形態の具体例として、8ビットUXGAフレーム周波数75Hzの液晶表示装置を考える。VESA規格に基づくと、この液晶表示装置は次のような仕様、すなわち、
階調ビット数 各色8ビット
水平ピクセル数 1600ピクセル
垂直ピクセル数 1200ピクセル
ピクセルクロック 202.5MHz
水平周波数 93.750kHz(2160ピクセル)
垂直周波数 75.000Hz(1250ライン)
となる。
【0114】
本実施形態の液晶表示装置1における表示動作は、次のようなシーケンスで行われる。まず、画像データが液晶表示装置1に入力される。この画像データは、まず駆動データ生成部26に入力される。
【0115】
駆動データ生成部26では、入力された画像データが、まずソース信号生成部28に入力される。ソース信号生成部28は、入力された画像データに基づいて、ソース駆動手段27におけるソースバッファ34およびソース電圧生成部35を制御するために、1ラインのデータの走査開始を示すスタートパルスSSP、および、出力している電圧をソースバッファ34に記録している電圧値に切り替えるタイミングを示すラッチパルスLSの制御信号と、各画素のデータとに変換する。
【0116】
8ビットカラーの液晶表示装置の場合、ソース信号生成部28から出力されるデータは、SSP(1ビット)、LS(1ビット)、R0〜R7(赤のデータ,8ビット)、G0〜G7(緑のデータ,8ビット)、およびB0〜B7(青のデータ,8ビット)の合計26ビットで構成される駆動データとなる。このように変換されたデータがEXOR1変換部29に出力される。
【0117】
EXOR1変換部29は、駆動データ生成部26とソース駆動手段27…との間の伝送信号のうち、各ピクセルの情報をあらわすR0〜R7、G0〜G7、B0〜B7の信号ラインのそれぞれについて処理を行う。
【0118】
まず、1本の信号ラインの特定の区間(例えば1ライン分、1つのソース駆動手段分等)のデータのビット変化数(0→1又は1→0に変化した回数)をカウントする。次に同じデータの各ビットに対して、“0101010101…”というような0と1が交互に並ぶデータとの排他的論理和を計算する。そして計算結果のビット変化数をカウントし、ビット変化数の比較を行う。
【0119】
例えば、“1001011000010100001001100”というデータ数列を仮定する。このデータの変化点は13である。このデータ数列と“0101010101010101010101010”の排他的論理和を計算すると、“11100001101000001011100110”となり、このときの変化点は11となる。結果、排他的論理和を取ったほうが変化点が少なくなるので、排他的論理和を取ったほうが選択される。
【0120】
この演算で選択された数列の変化点の最大値は、データ数の2分の1となる。1ラインのピクセル数が1600の場合、通常の伝送では最大1600の変化点が発生するのに対し、上記のような方法によれば、最大800の変化点しか発生しないことになる。そして、このようにして選択された、変化数の少ないほうのデータと、その変換情報とがEXOR2変換部30に出力される。
【0121】
なお、以上では、1本の信号ラインの特定の区間のデータ、すなわち、単位ビット列に対して、“0101010101…”というような0と1が交互に並ぶビット列との排他的論理和を施して符号化単位ビット列を算出する構成となっている。ここで、上記のような“0101010101…”というビット列ではなく、“1010101010…”というビット列を用いてもかまわない。
【0122】
また、単位ビット列に対して、さらに、0と1との数が同数となる任意のビット列との排他的論理和を施して符号化単位ビット列を算出し、最も変化数が少なくなるものを伝送データとして選択するようにしてもよい。この場合、変化数をさらに小さくすることが可能となる場合が生じることになる。
【0123】
なお、変化数の比較を行う手段としては、コンパレータなどを用いることができる。
【0124】
EXOR2変換部30は、駆動データ生成部26とソース駆動手段27…との間の伝送信号のうち、各ピクセルの情報をあらわすR0〜R7、G0〜G7、B0〜B7の信号とEXOR2参照信号との排他的論理和の計算結果と、信号とEXOR2参照信号の極性を反転した信号との排他的論理和の計算結果との、それぞれの各クロックにおけるビット変化数をカウントし、ビット変化数の比較を行う。
【0125】
例えば、参照信号が(R0〜R7,G0〜G7,B0〜B7)=(010101010101010101010101)であり、あるラインのn番目のピクセル信号が(R0〜R7,G0〜G7,B0〜B7)=(100101100001010000100110)であり、n−1番目のピクセル信号の出力が(R0〜R7,G0〜G7,B0〜B7)=(001011000010100001001101)とする。EXOR2参照信号との排他的論理和の計算結果は(110000110100000101110011)となり、変化点は16個となる。EXOR2参照信号を極性反転した信号との排他的論理和の計算結果は(001111001011111010001100)となり、変化点は8個となる。結果、変化点の少ない、EXOR2参照信号を極性反転した信号との排他的論理和が選択される。
【0126】
この演算での変化点の最大値はピクセル信号のビット数の2分の1となる。つまり、通常の伝送では24ビットの信号に対して24個の変化点が発生するのに対し、上記の方法によれば、最大12個しか変化点が発生しないことになる。そして、変化点の少ないほうの信号と極性反転の情報とがソース駆動手段27に出力される。
【0127】
なお、以上では、あるラインのn番目のピクセル信号、すなわち、複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列に対して、“0101010101…”というような0と1が交互に並ぶビット列との排他的論理和を施して符号化並走ビット列を算出する構成となっている。ここで、上記のような“0101010101…”というビット列ではなく、“1010101010…”というビット列を用いてもかまわない。
【0128】
また、並走ビット列に対して、さらに、0と1との数が同数となる任意のビット列との排他的論理和を施して符号化並走ビット列を算出し、最も変化数が少なくなるものを伝送データとして選択するようにしてもよい。この場合、変化数をさらに小さくすることが可能となる場合が生じることになる。
【0129】
なお、変化数の比較を行う手段としては、コンパレータなどを用いることができる。
【0130】
ソース駆動手段27は、駆動データ生成部26より送られてきたデータを受け取る。まず、EXOR2復号部32は、駆動データ生成部26より送られてきたデータからEXOR2変換部30において付加された排他的論理和情報を抽出して、排他的論理和情報がかかっている部分を元に戻す。そして、元に戻したデータがEXOR1復号部33に出力される。
【0131】
EXOR1復号部33は、入力されたデータから、EXOR1変換部29において付加された排他的論理和情報を抽出する。そして、その情報をもとに排他的論理和がかかっている信号ラインのデータに対して、“0101010101…”と符号化に使用したものと同じデータとの排他的論理和を計算し、SSP,LS,R0〜R7,G0〜G7,B0〜B7の情報に戻す。戻されたデータはソースバッファ34に出力される。
【0132】
ソースバッファ34は、スタートパルスSSPに基づき、各ソースラインに印加する電圧の情報をソースライン毎に保存していく。そして、1ライン分のデータを保存した後に入力されるラッチパルスLSのタイミングで、保存されているデータとラッチパルスとがソース電圧生成部35に出力される。
【0133】
ソース電圧生成部35は、ソースバッファ34から送られてくる情報に基づいて、各ソースラインに供給する電圧を生成し、液晶表示パネル5のソースラインに供給する。また、ソースバッファ34から、次のラッチパルスLSが送られてくるまで、その電位を維持する機能を持つ。
【0134】
一方、駆動データ生成部26におけるゲート信号生成部31は、ソース電圧生成部35からのLSの出力タイミングに同期して、ゲート駆動手段4を駆動させる制御信号を生成し、ゲート駆動手段4に対して出力する。この制御信号は、画像データの同期信号に基づいて、切り替え後のソースラインの出力によって表示されるラインのゲートラインをゲート駆動手段4が駆動できるような信号となっている。
【0135】
ゲート駆動手段4は、駆動データ生成部26から送られてきた制御信号に基づいて、液晶表示パネル5のゲートラインに電圧を印加する。これによって、1ライン目の表示が行われる。
【0136】
以上のような処理により、1ラインの表示を行うことができ、これを画面の全ての水平ラインで繰り返すことによって画面全体の表示を行うことができる。このようなシーケンスによって伝送を行うと、駆動データ生成部26からソース駆動手段27…に到る経路における伝送データの変化点数を減らすことができる。本実施形態では、EXOR1変換部29による処理で最大変化点数を2分の1に、EXOR2変換部30による処理でさらに最大変化点数を2分の1に減らすことができるため、最大変化点数が4分の1となる。最大変化点数が4分の1となると最大不要輻射量は約6dB減少する。
【0137】
〔実施の形態4〕
本発明の実施の他の形態について図11ないし図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、前記した各実施の形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0138】
本実施形態に係る液晶表示装置(表示装置)1は、前記した各実施の形態と同様に、例えば、画像データをデジタル化するためのビデオボードを介して外部情報処理装置と接続されており、図11に示すように、駆動データ生成部36、ソース駆動手段37…、ゲート駆動手段4…、および液晶表示パネル(表示パネル)5を備えた構成となっている。すなわち、本実施形態に係る液晶表示装置1は、実施の形態1において図2で示した構成などと同様の構成となっており、異なる点としては、駆動データ生成部およびソース駆動手段の内部構成が異なっている点である。
【0139】
駆動データ生成部36は、図12に示すように、ソース信号生成部38、LUT符号化部(データ変換手段)39、ゲート信号生成部40を備えた構成となっている。
【0140】
ソース信号生成部38は、画像データからソース駆動手段37を動作させるための制御信号を作成する回路である。このソース信号生成部38によって作成された制御信号は、LUT符号化部39に出力される。
【0141】
LUT符号化部39は、LUT(ルックアップテーブル)を使用して符号化を行う回路である。このLUT符号化部39において生成された符号化データは、ソース駆動手段37に出力される。
【0142】
ゲート信号生成部40は、表示データに基づいて、ゲート駆動手段4を制御するための制御信号を生成する回路である。このゲート信号生成部31は、制御信号とクロックとをゲート駆動手段4に出力する。
【0143】
ソース駆動手段37は、図13に示すように、LUT復号部41、ソースバッファ42、ソース電圧生成部43を備えた構成となっている。
【0144】
LUT復号部41は、駆動データ生成部36から送られてきたデータに対して、LUTを参照することによって復号を行う回路である。このLUT復号部41で復号されたデータは、ソースバッファ42に出力される。
【0145】
ソースバッファ42は、LUT復号部41から送られてきた1ライン分のデータを一時的に保存する回路である。そして、このソースバッファ42は、制御信号に基づいて、データをソース電圧生成部43に出力する。
【0146】
ソース電圧生成部43は、液晶表示パネル5のソースラインに、液晶駆動のために印加する電圧を生成する回路である。
【0147】
本実施形態の液晶表示装置1は、上記のように構成されることで、データの伝送線路数の削減、および伝送周波数の低周波化により、不要輻射を低減させることができる。以下では、本液晶表示装置の表示動作について、より具体的に説明する。
【0148】
本実施形態の液晶表示装置1における表示動作は、次のようなシーケンスで行われる。まず、画像データが液晶表示装置1に入力される。この画像データは、まず駆動データ生成部36に入力される。
【0149】
駆動データ生成部36では、入力された画像データが、まずソース信号生成部38に入力される。ソース信号生成部38は、入力された画像データに基づいて、ソース駆動手段37におけるソースバッファ42およびソース電圧生成部43を制御するために、1ラインのデータの走査開始を示すスタートパルスSSP、および、出力している電圧をソースバッファ42に記録している電圧値に切り替えるタイミングを示すラッチパルスLSの制御信号と、各画素のデータとに変換する。
【0150】
8ビットカラーの液晶表示装置の場合、ソース信号生成部38から出力されるデータは、SSP(1ビット)、LS(1ビット)、R0〜R7(赤のデータ,8ビット)、G0〜G7(緑のデータ,8ビット)、およびB0〜B7(青のデータ,8ビット)の合計26ビットで構成される駆動データとなる。このように変換されたデータがLUT符号化部39に出力される。
【0151】
LUT符号化部39は、データに含まれる各ピクセルの表示データに対して、あらかじめ作成しておいたLUTを使用して変換を行う。ここで使用するLUTは、画像データが表示しようとしている色に対して、液晶表示パネル5が表現できる色の中で最も近い色に変換するテーブルとなっている。このようなLUTによって変換を行うことによって、使用しない色のデータが削除され、情報が圧縮されることになる。このことについて、以下に詳しく説明する。
【0152】
入力された画像データの表示条件と、液晶表示パネル5の表示条件とは、階調カーブ、コントラスト等の点で異なっている。よって、画像データに忠実な表現を行うためには、画像データに対して上記のようなLUTによる変換を行うことが好ましい。
【0153】
また、このような変換を行うことによって、複数の入力画像データの色が1つの液晶表示装置の色に割り当てられることになるので、情報量が減少することになる。具体的に説明すると、例えば、入力画像データにおける(R,G,B)=(0,0,0),(1,0,0),(0,1,0),(0,0,1)の4つのコードが、液晶表示装置における(R,G,B)=(0,0,0)に変換されるとすれば、コードが3つ分減少することになるので、情報量が減少されることになる。このように、情報量が減少することによって、伝送経路の周波数や伝送信号ラインを減少させることが可能となる。
【0154】
そして、このように変換されたデータがソース駆動手段37に出力される。ここで、画像データは、ブラウン管ディスプレイで表示することを前提に作成されている。そのため、階調カーブがγ=2.2と呼ばれるカーブで表現されることを前提としたデータとなっている。このカーブは、256階調表示可能なモニターであれば、階調xの輝度Vxは、Vx=(x/255)^2.2×(白輝度)で表される。
【0155】
ところが、液晶表示装置は、性能の良いものでも、黒輝度が白輝度の1/500程度にしかならないため、黒に近い数十階調を表現することが困難となっている。黒輝度が白輝度の1/500となる場合、グレー階調でV0からV15までがこの領域に入ることになる。よって、これらの階調を液晶表示装置で表示する際には、液晶表示装置における黒輝度が最も近い表示状態となるので、これらの階調のデータは全て液晶表示装置における黒の符号に割り当てられる。逆にいうと、これと同数の液晶表示装置で表現可能な色が使われないことになる。
【0156】
また、液晶表示装置は階調変化によって色度がずれるため、このずれ分の補正を行う必要がある。このような補正を行うと、やはり、複数の色データが、液晶表示装置では同じ色で表現されることになるので、使われない符号が生じることになる。
【0157】
ソース駆動手段37は、駆動データ生成部36より送られてきたデータを受け取る。まず、LUT復号部41は、駆動データ生成部36より送られてきたデータに対して、LUT符号化部で削除したデータを付加し、入力画像データに最も近い液晶表示パネル5の色のデータに戻す。そして、戻したデータから、液晶表示パネル5の各ソースラインに印加する電圧と制御信号との情報に変換する。この情報がソースバッファ42に出力される。
【0158】
ソースバッファ42は、スタートパルスSSPに基づき、各ソースラインに印加する電圧の情報をソースライン毎に保存していく。そして、1ライン分のデータが蓄積された後に入力されるラッチパルスLSのタイミングで、保存されているデータとソースラインに印加する電圧とを、その時点で保存されている電圧値に変更する制御信号をソース電圧生成部43に出力する。
【0159】
ソース電圧生成部43は、ソースバッファ42から送られてくる情報に基づいて、各ソースラインに供給する電圧を生成し、液晶表示パネル5のソースラインに供給する。また、ソースバッファ42から、次の電圧値を変更する制御信号が送られてくるまで、その電位を維持する機能を持つ。
【0160】
一方、駆動データ生成部36におけるゲート信号生成部40は、ソースバッファ42における切り替えに同期して、ゲート駆動手段4を駆動させる制御信号を生成し、ゲート駆動手段4に対して出力する。この制御信号は、画像データの同期信号に基づいて、切り替え後のソースラインの出力によって表示されるラインのゲートラインをゲート駆動手段4が駆動できるような信号となっている。
【0161】
ゲート駆動手段4は、駆動データ生成部26から送られてきた制御信号に基づいて、液晶表示パネル5のゲートラインに電圧を印加する。これによって、1ライン目の表示が行われる。
【0162】
以上のような処理により、1ラインの表示を行うことができ、これを画面の全ての水平ラインで繰り返すことによって画面全体の表示を行うことができる。このようなシーケンスによって伝送を行うと、駆動データ生成部26からソース駆動手段27…に到る経路における伝送データの情報量が減少することになるので、伝送経路の周波数や伝送信号ラインを減少させることが可能となる。
【0163】
〔実施の形態5〕
本発明の実施の他の形態について図14ないし図16に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、前記した各実施の形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0164】
本実施形態に係る液晶表示装置(表示装置)1は、前記した各実施の形態と同様に、例えば、画像データをデジタル化するためのビデオボードを介して外部情報処理装置と接続されており、図14に示すように、駆動データ生成部46、ソース駆動手段47…、ゲート駆動手段4…、および液晶表示パネル(表示パネル)5を備えた構成となっている。すなわち、本実施形態に係る液晶表示装置1は、実施の形態1において図2で示した構成などと同様の構成となっており、異なる点としては、駆動データ生成部およびソース駆動手段の内部構成が異なっている点である。
【0165】
駆動データ生成部46は、図15に示すように、ソース信号生成部48、3刺激値変換部49、視覚モデル演算部(視覚モデル変換手段)50、ビット配分部51、量子化部52、ラインメモリ53、バッファメモリ54、ビットレート演算部55、クロック生成部56、変調データ生成部57、およびゲート信号生成部58を備えた構成となっている。
【0166】
ソース信号生成部48は、画像データからソース駆動手段47を動作させるための制御信号を作成する回路である。このソース信号生成部48によって作成された制御信号は、3刺激値変換部49に出力される。
【0167】
3刺激値変換部49は、各ピクセルの情報を、CIE(国際照明委員会:Commission International de l'Eclairage )1931の3刺激値X,Y,Zに変換する。そして、変換されたデータは、視覚モデル演算部50と量子化部52とに出力される。
【0168】
視覚モデル演算部50は、人間の目が、輝度のエッジに対する感度が強く、輝度の絶対値や色度の絶対値に対する感度が弱いという特性を有していることに基づいて、3刺激値の値に必要な精度を演算する。そして、各ピクセルで必要な情報量がビット配分部51に出力される。
【0169】
ビット配分部51は、ピクセルのデータをいくつかまとめてピクセルブロックを作り、それぞれのピクセルブロックに必要な必要ビット数を決定する。各ピクセルブロックにおける必要ビット数のデータが、量子化部52とビットレート演算部55とに出力される。
【0170】
量子化部52は、各ピクセルブロックにおける3刺激値のスケールファクタの値を演算し、各ピクセルにおける3刺激値の値をスケールファクタで除算し、その数値を割り当てられたビット数で量子化する。そして、この量子化部52から、制御信号、スケールファクタ、割り当てビット数、および3刺激値の量子化値が、バッファメモリ54に出力され、3刺激値のYの情報が、ラインメモリ53に出力される。
【0171】
ラインメモリ53は、データ保存用のメモリであり、1ライン分の3刺激値におけるYのデータを保存する。バッファメモリ54は、データ保存用のメモリであり、圧縮データの保存を行うメモリである。このバッファメモリ54は、入力と出力とを別クロックで実行できる必要がある。
【0172】
ビットレート演算部55は、必要ビット数のデータから伝送のビットレートを計算し、さらに、伝送する信号ラインの数からデータ転送に必要なクロック周波数を演算する回路である。このビットレート演算部55によって算出されたクロック周波数の情報が、クロック生成部56に出力される。
【0173】
クロック生成部56は、クロック周波数の情報からクロックを生成する回路である。このクロック生成部56において生成されたクロックは、変調データ生成部57に伝送される。
【0174】
変調データ生成部57は、ソース駆動手段47に伝送するデータを生成する回路である。この変調データ生成部57は、クロック生成部56で生成されたクロックと同期して、バッファメモリ54からデータを読み込み、このデータをソース駆動手段47に出力する。
【0175】
ゲート信号生成部58は、表示データに基づいて、ゲート駆動手段4を制御するための制御信号を生成する回路である。このゲート信号生成部58は、制御信号とクロックとをゲート駆動手段4に出力する。
【0176】
ソース駆動手段47は、図16に示すように、逆量子化部59、3刺激値逆変換部60、ソースバッファ61、およびソース電圧生成部62を備えた構成となっている。
【0177】
逆量子化部41は、駆動データ生成部46から送られてきたデータを、3刺激値に戻す回路である。この逆量子化部41において生成された3刺激値のデータと制御信号とは、3刺激値逆変換部60に出力される。
【0178】
3刺激値逆変換部60は、3刺激値を各ピクセルの情報に戻す回路である。この3刺激値逆変換部60から、各ピクセルの情報と制御信号とがソースバッファ61に出力される。
【0179】
ソースバッファ61は、3刺激値逆変換部60から送られてきた1ライン分のデータを一時的に保存する回路である。そして、このソースバッファ61は、制御信号に基づいて、データをソース電圧生成部62に出力する。
【0180】
ソース電圧生成部62は、液晶表示パネル5のソースラインに、液晶駆動のために印加する電圧を生成する回路である。
【0181】
本実施形態の液晶表示装置1は、上記のように構成されることで、データの伝送線路数の削減、伝送周波数の低周波化による不要輻射の減少、および周波数が変化することによる不要輻射ピークの拡散により、不要輻射を低減させることができる。以下では、本液晶表示装置の表示動作について、より具体的に説明する。
【0182】
本実施形態の液晶表示装置1における表示動作は、次のようなシーケンスで行われる。まず、画像データが液晶表示装置1に入力される。この画像データは、まず駆動データ生成部46に入力される。
【0183】
駆動データ生成部46では、入力された画像データが、まずソース信号生成部48に入力される。ソース信号生成部48は、入力された画像データに基づいて、ソース駆動手段47におけるソースバッファ61およびソース電圧生成部62を制御するために、1ラインのデータの走査開始を示すスタートパルスSSP、および、出力している電圧をソースバッファ61に記録している電圧値に切り替えるタイミングを示すラッチパルスLSの制御信号と、各画素のデータとに変換する。
【0184】
8ビットカラーの液晶表示装置の場合、ソース信号生成部48から出力されるデータは、SSP(1ビット)、LS(1ビット)、R0〜R7(赤のデータ,8ビット)、G0〜G7(緑のデータ,8ビット)、およびB0〜B7(青のデータ,8ビット)の合計26ビットで構成される駆動データとなる。このように変換されたデータが3刺激値変換部49に出力される。
【0185】
3刺激値変換部49は、各ピクセルのR,G,Bデータ、すなわち、各ピクセルの色度データおよび輝度データから、CIE1931の3刺激値X,Y,Zを計算する。ここで、3刺激値のYは、輝度を表している。そして、この3刺激値変換部49から、3刺激値X,Y,Zと制御信号とが、視覚モデル演算部50に送信される。なお、本実施形態では、3刺激値変換部49において変換される3刺激値はX,Y,Zとなっているが、これに限定されるものではなく、例えば、X,x,yやL* ,a* ,b* などを用いても構わない。
【0186】
視覚モデル演算部50は、人間の規覚モデルに基づいて、必要なビット数を計算する。この計算結果は、ビット配分部51に出力される。以下に、この視覚モデル演算部50における演算アルゴリズムについて説明する。
【0187】
人間の目は、脳の働きによって、輝度Yのデータの変化に関して非常に敏感な特性を持っている。この人間の目の特性に基づいて、次に示すようなアルゴリズムによって、必要ビット数が計算される。
1)X、Y、Zの値から人間が認職することができる輝度差を求め、この値をMaskh とする。
2)X、Y、Zの値から液晶表示装置が表示することができる輝度差を求め、この値をMaskm とする。
3)Maskh とMaskm とを比較し、大きいほうをMaskltとする。
4)隣接するピクセルのY値を比較し、Y値の差がMasklt以上ある場合は、その差が表せる桁数までを必要ビット数とする。
【0188】
ビット配分部51は、各ピクセルの符号化に使用するビット数を決定する。ここで、駆動データ生成部46とソース駆動手段47との間で、1ラインで伝送可能なビット数を伝送許容ビット数と呼ぶことにする。ビット配分部51は、まず、連続したピクセルをまとめてピクセルグループを作る。そして、必要ビット数に基づいて、各ピクセルグループにビットを振り分ける。各ピクセルグループに対するビットの振り分け手順としては、各ピクセルグループに対して必要ビット数を順に振り分けていき、伝送許容ビット数が無くなった時点で振り分けを終了する。
【0189】
以上のようにして各ピクセルグループに配分されたビット数の情報が、量子化部52に出力される。また伝送許容ビット数の残りがビットレート演算部55に出力される。
【0190】
量子化部52は、データの量子化を行う。まず、各ピクセルグループのX,Y,Zデータそれぞれの最大値を求める。その最大値からスケールファクタを計算する。つまり各ピクセルグループ毎にX,Y,Zの3つのスケールファクタが設定されることになる。次に各ピクセルのX,Y,Zの値を、そのピクセルが所属しているピクセルグループのスケールファクタによって正規化する。次に各ピクセルグループに振り分けられたビット数にしたがって、正規化したデータの上位からビットを取り出す。このデータを仮数XYZデータと呼ぶことにする。
【0191】
そして、スケールファクタ、割り当てビット数、仮数XYZデータ、および制御信号がバッファメモリ54に保存される。また、Yの値を、仮数XYZデータ、およびスケールファクタで逆量子化したデータがラインメモリ53に保存される。
【0192】
ラインメモリ53は、駆動データ生成部46から出力されるYの値が保存されている。このデータは、次のラインの視覚モデルを計算する際に使用される。バッファメモリ54は、伝送するデータを一時的に保管し、変調したクロックと同期させるためのキャッシュの働きをする。
【0193】
ビットレート演算部55は、伝送許容ビット数の時のクロック周期と、ビット配分部51から送られてきた残りのビット数とに基づいて、クロック周期を計算する。計算は、クロック周期=[伝送許容ビット数の時のクロック周期]×[伝送許容ビット数]/([伝送許容ビット数]−[残りビット数])で求められる。このクロック周期をクロック生成部56に伝送する。
【0194】
クロック生成部56は、ビットレート演算部55より送られてきたクロック周期に合わせてクロックを生成する。このとき、EMIの低減を図るためにクロックに変調がかけられる。ただし、変調の結果1ラインのクロック数が減少しないようにする。そして、クロック生成部56で生成されたクロックが変調データ生成部57に出力される。
【0195】
変調データ生成部57は、クロック生成部56で生成されたクロックを使用して、バッファメモリ54に格納された圧縮データを読み込む。このとき、バッファメモリ54の書き込みのクロックと読み出しのクロックとが別のものになる。よって、バッファメモリ54は書き込みと読み出しとが別のクロックで行える構成を取る必要がある。そして、変調データ生成部57は、クロック生成部56で生成されたクロックと、それに同期した圧縮データとをソース駆動手段47に出力する。
【0196】
ソース駆動手段47は、駆動データ生成部46より送られてきた圧縮データを受け取る。まず、逆量子化部59は、圧縮データの仮数XYZデータ、スケールファクタ、および割り当てビット数から、各ピクセルのX,Y,Zのデータに戻す。このX、Y、Zのデータと制御信号とが、3刺激値逆変換部60に出力される。
【0197】
3刺激値逆変換部60では、各ピクセルのX,Y,Zの値からR,G,Bの階調データに戻す。そして、このR,G,Bの階調データが、液晶表示パネル5の各ソースラインに印加する電圧情報にに変換されて、制御信号とともにソースバッファ61に出力される。
【0198】
ソースバッファ61は、スタートパルスSSPに甚づき、各ソースラインに印加する電圧の情報をソースライン毎に保存していく。そして、1ライン分のデータが蓄積された後に入力されるラッチパルスLSのタイミングで、保存されているデータとソースラインに印加する電圧とを、その時点で保存されている電圧値に変更する制御信号をソース電圧生成部62に出力する。
【0199】
ソース電圧生成部62は、ソースバッファ61から送られてくる情報に基づいて、各ソースラインに供給する電圧を生成し、液晶表示パネル5のソースラインに供給する。また、ソースバッファ61から、次の電圧値を変更する制御信号が送られてくるまで、その電位を維持する機能を持つ。
【0200】
一方、駆動データ生成部46におけるゲート信号生成部58は、ソースバッファ61における切り替えに同期して、ゲート駆動手段4を駆動させる制御信号を生成し、ゲート駆動手段4に対して出力する。この制御信号は、画像データの同期信号に基づいて、切り替え後のソースラインの出力によって表示されるラインのゲートラインをゲート駆動手段4が駆動できるような信号となっている。
【0201】
ゲート駆動手段4は、駆動データ生成部46から送られてきた制御信号に基づいて、液晶表示パネル5のゲートラインに電圧を印加する。これによって、1ライン目の表示が行われる。
【0202】
以上のような処理により、1ラインの表示を行うことができ、これを画面の全ての水平ラインで繰り返すことによって画面全体の表示を行うことができる。このようなシーケンスによって伝送を行うと、人間の感覚では認識できないデータを削除することによって、駆動データ生成部26からソース駆動手段27…に到る経路における伝送データの情報量を減少させることができる。よって、伝送経路の周波数や伝送信号ラインを減少させることが可能となる。
【0203】
なお、本発明に係る表示装置は、マトリクス状に配置された画素部に対してソース信号を供給するソースバスラインを駆動するソース駆動手段と、入力された画像データに基づいて、上記ソース駆動手段に伝送データを供給する駆動データ生成部とを備え、上記駆動データ生成部が、入力された画像データに対して、所定のアルゴリズムによって所定のデータブロックごとに符号化し、データブロックごとにそれぞれ異なるデータ量からなる伝送データを生成するデータ符号化手段と、上記データ符号化手段によって符号化されたデータのデータ量に応じて、各データブロックごとに上記伝送データの伝送周波数を調整する伝送周波数調整手段とを備え、上記ソース駆動手段が、上記駆動データ生成部から伝送された伝送データを上記ソース信号として復号化する復号化手段を備えている構成であってもよい。
【0204】
上記の構成では、まず、駆動データ生成部に画像データが入力されると、データ符号化手段によって該画像データが所定のデータブロックごとにそれぞれ異なるデータ量からなる伝送データに符号化される。そして、伝送周波数調整手段によって、各データブロックごとに、符号化されたデータのデータ量に応じて伝送周波数が調整される。このような伝送データが、駆動データ生成部からソース駆動手段に伝送され、復号化手段によって復号された後に、ソースバスラインにソース信号が供給される。すなわち、駆動データ生成部からソース駆動手段に伝送される伝送データの伝送周波数は、各データブロックごとに異なることになり、伝送周波数が分散されることになる。このように伝送周波数が分散されると、伝送周波数の定数倍で発生する不要輻射も分散されることになるので、不要輻射のピーク値を低減することが可能となる。
【0205】
また、本発明に係る表示装置は、上記の構成において、上記データ符号化手段における符号化で用いられるアルゴリズムが、符号化前のデータのデータ量よりも、符号化後のデータのデータ量の方が大きくなる場合を含んでいる構成としてもよい。
【0206】
上記の構成によれば、上記アルゴリズムが、符号化前のデータのデータ量よりも、符号化後のデータのデータ量の方が大きくなる場合を含んでいるので、伝送周波数の分散を大きくすることができる。よって、不要輻射のピーク値を効率的に低減することができる。
【0207】
また、本発明に係る表示装置は、上記の構成において、上記データ符号化手段における符号化で用いられるアルゴリズムが、平均すると、符号化前のデータのデータ量よりも、符号化後のデータのデータ量の方が小さくなる構成としてもよい。
【0208】
上記の構成によれば、上記アルゴリズムが、平均すると、符号化前のデータのデータ量よりも、符号化後のデータのデータ量の方が小さくなるので、駆動データ生成部からソース駆動手段に伝送される伝送データのデータ量を低減することができる。よって、駆動データ生成部からソース駆動手段に伝送データを伝送する伝送路を減少させることが可能となるので、不要輻射を低減することができる。また、データ量が小さくなるということは、伝送周波数が低減されることになるので、不要輻射をさらに低減することができる。ただし、厳密な意味では、データの圧縮は行っておらず、伝送周波数を下げることによって不要輻射を低減している。
【0209】
なお、本発明に係る表示装置は、マトリクス状に配置された画素部からなる表示パネルと、上記画素部に対してソース信号を供給するソースバスラインを駆動するソース駆動手段と、入力された画像データに基づいて、上記ソース駆動手段に伝送データを供給する駆動データ生成部とを備え、上記駆動データ生成部が、入力された画像データにおける各画素データを、上記表示パネルにおいて表現可能な色のうちで最も近い色に変換するデータ変換手段を備えている構成であってもよい。
【0210】
上記の構成では、まず、駆動データ生成部に画像データが入力されると、データ変換手段によって、入力された各画素データが、表示パネルにおいて表現可能な色のうちで最も近い色に変換される。ここで、表示パネルにおいて表現可能な色は、元の画素データで表現される色よりも、その範囲が狭い場合が多い。すなわち、データ変換手段によって変換されたデータは、元の画素データよりも、その情報量が少なくなることになる。そして、このように変換された伝送データが、駆動データ生成部からソース駆動手段に伝送され、ソースバスラインにソース信号が供給される。したがって、駆動データ生成部からソース駆動手段に伝送される伝送データの情報量を減少させることができるので、伝送周波数を低減することが可能となるとともに、必要とされる伝送路の数を減少させることができる。よって、不要輻射を低減することが可能となる。
【0211】
また、本発明に係る表示装置は、マトリクス状に配置された画素部に対してソース信号を供給するソースバスラインを駆動するソース駆動手段と、入力された画像データに基づいて、上記ソース駆動手段に伝送データを供給する駆動データ生成部とを備え、上記駆動データ生成部が、入力された画像データにおける各画素データを、表示画面上で人間がその差異を認識可能な画素値に変換する視覚モデル変換手段を備えている構成であってもよい。
【0212】
上記の構成では、まず、駆動データ生成部に画像データが入力されると、視覚モデル変換手段によって、入力された各画素データが、表示画面上で人間がその差異を認識可能な画素値に変換される。ここで、表示画面上で人間がその差異を認識可能な画素値は、元の画素データの画素値よりも、その範囲が狭い場合が多い。すなわち、視覚モデル変換手段によって変換されたデータは、元の画素データよりも、その情報量が少なくなることになる。そして、このように変換された伝送データが、駆動データ生成部からソース駆動手段に伝送され、ソースバスラインにソース信号が供給される。したがって、駆動データ生成部からソース駆動手段に伝送される伝送データの情報量を減少させることができるので、伝送周波数を低減することが可能となるとともに、必要とされる伝送路の数を減少させることができる。よって、不要輻射を低減することが可能となる。
【0213】
また、本発明に係る表示装置は、上記の構成において、上記視覚モデル変換手段が、入力される画像データにおける各画素データの輝度値を算出し、隣接する画素との輝度値の差を求め、この輝度値の差と、表示画面上で人間がその差異を認識可能な輝度値の差とを比較することによって、該画素データに必要とされる情報量が設定され、この情報量とな るような画素値に変換する構成としてもよい。
【0214】
人間の視覚は、輝度の変化に関して非常に敏感な特性を有している。ここで、上記の構成のように、隣接する画素との輝度値の差を考慮することによって、画素データの変換を行えば、人間が認識できない範囲で情報量を低減することができる。
【0215】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る表示装置は、マトリクス状に配置された画素部に対してソース信号を供給するソースバスラインを駆動するソース駆動手段と、入力された画像データに基づいて、上記ソース駆動手段に伝送データを供給する駆動データ生成部と、上記駆動データ生成部から上記ソース駆動手段に伝送データを伝送する複数の伝送路とを備え、上記駆動データ生成部が、入力された画像データを、上記複数の伝送路に配分するとともに、各伝送路に配分された伝送データのビット列を、所定のビット数からなる単位ビット列に分け、この単位ビット列に対して所定の論理演算を施した符号化単位ビット列を算出し、元の単位ビット列と符号化単位ビット列とを比較して、変化点の数が少ない方を伝送データとして選択する単位ビット列選択手段を備え、上記ソース駆動手段が、上記駆動データ生成部から伝送された伝送データを上記ソース信号として復号化する復号化手段を備えている構成である。
【0216】
これにより、各伝送路において伝送される伝送データの変化点を減少させることができるので、伝送路における信号の極性反転が減少し、不要輻射を低減することが可能となるという効果を奏する。
【0217】
また、本発明に係る表示装置は、上記単位ビット列選択手段において行われる所定の論理演算が、“0”と“1”とが交互に繰りかえされるビット列との排他的論理和である構成としてもよい。
【0218】
これにより、上記の構成による効果に加えて、選択されたビット列の変化点の最大値は、単位ビット列のビット数の2分の1となる。すなわち、各伝送路において伝送される伝送データの変化点の数の最大値を2分の1に減少させることができるので、不要輻射をさらに低減することができるという効果を奏する。
【0219】
また、本発明に係る表示装置は、上記駆動データ生成部が、上記複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数と、上記複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列を極性反転させた極性反転並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数とを比較して、変化点の数が少ない方を伝送データとして選択する極性反転選択手段をさらに備えている構成としてもよい。
【0220】
これにより、上記の構成による効果に加えて、並走ビット列が伝送される際の各ビットの変化を減少させることが可能となる。この際に、上記のように極性反転させた極性反転ビット列との比較を行う場合、伝送データの各ビットの変化点の数の最大値を2分の1に減少させることができるので、不要輻射を大幅に低減することができるという効果を奏する。
【0221】
また、本発明に係る表示装置は、上記駆動データ生成部が、上記複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数と、上記複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列に対して、所定の論理演算を施した符号化並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数とを比較して、変化点の数が少ない方を伝送データとして選択する符号化選択手段をさらに備えている構成としてもよい。
【0222】
これにより、上記の構成による効果に加えて、並走ビット列が伝送される際の各ビットの時間変化を減少させることが可能となるので、不要輻射をさらに低減することができるという効果を奏する。
【0223】
また、本発明に係る表示装置は、上記符号化選択手段において行われる所定の論理演算が、“0”と“1”とが交互に繰りかえされるビット列との排他的論理和である構成としてもよい。
【0224】
これにより、上記の構成による効果に加えて、並走ビット列が伝送される際の各ビットの変化点の数の最大値を2分の1に減少させることができるので、不要輻射をさらに低減することができるという効果を奏する
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態に係る液晶表示装置が備える駆動データ生成部の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 上記液晶表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】 上記液晶表示装置が備えるソース駆動手段の概略構成を示すブロック図である。
【図4】 1ライン分の駆動データの概要を示すダイアグラムである。
【図5】 本発明の実施の他の形態に係る液晶表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図6】 上記液晶表示装置が備える駆動データ生成部の概略構成を示すブロック図である。
【図7】 上記液晶表示装置が備えるソース駆動手段の概略構成を示すブロック図である。
【図8】 本発明の実施のさらに他の形態に係る液晶表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図9】 上記液晶表示装置が備える駆動データ生成部の概略構成を示すブロック図である。
【図10】 上記液晶表示装置が備えるソース駆動手段の概略構成を示すブロック図である。
【図11】 本発明の実施のさらに他の形態に係る液晶表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図12】 上記液晶表示装置が備える駆動データ生成部の概略構成を示すブロック図である。
【図13】 上記液晶表示装置が備えるソース駆動手段の概略構成を示すブロック図である。
【図14】 本発明の実施のさらに他の形態に係る液晶表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図15】 上記液晶表示装置が備える駆動データ生成部の概略構成を示すブロック図である。
【図16】 上記液晶表示装置が備えるソース駆動手段の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 液晶表示装置
2・16・26・36・46 駆動データ生成部
3・17・27・37・47 ソース駆動手段
4 ゲート駆動手段
5 液晶表示パネル
6・18・28・38・48 ソース信号生成部
7 データ圧縮部(データ符号化手段)
8・54 バッファメモリ
9・55 ビットレート演算部(伝送周波数調整手段)
10・56 クロック生成部
11・57 変調データ生成部
12・21・31・40・58 ゲート信号生成部
13 データ伸長部(復号化手段)
14・24・34・42・61 ソースバッファ
15・25・35・43・62 ソース電圧生成部
19 EXOR変換部
20 極性変換部(極性反転選択手段)
22 極性復号部
23 EXOR復号部(単位ビット列選択手段)
29 EXOR1変換部(単位ビット列選択手段)
30 EXOR2変換部(符号化選択手段)
32 EXOR2復号部
33 EXOR1復号部
39 LUT符号化部(データ変換手段)
41 LUT復号部
49 3刺激値変換部
50 視覚モデル演算部(視覚モデル変換手段)
51 ビット配分部
52 量子化部
53 ラインメモリ
59 逆量子化部
60 3刺激値逆変換部

Claims (5)

  1. マトリクス状に配置された画素部に対してソース信号を供給するソースバスラインを駆動するソース駆動手段と、
    入力された画像データに基づいて、上記ソース駆動手段に伝送データを供給する駆動データ生成部と、
    上記駆動データ生成部から上記ソース駆動手段に伝送データを伝送する複数の伝送路とを備え、
    上記駆動データ生成部が、
    入力された画像データを、上記複数の伝送路に配分するとともに、各伝送路に配分された伝送データのビット列を、所定のビット数からなる単位ビット列に分け、この単位ビット列に対して所定の論理演算を施した符号化単位ビット列を算出し、元の単位ビット列と符号化単位ビット列とを比較して、変化点の数が少ない方を伝送データとして選択する単位ビット列選択手段を備え、
    上記ソース駆動手段が、
    上記駆動データ生成部から伝送された伝送データを上記ソース信号として復号化する復号化手段を備えていることを特徴とする表示装置。
  2. 上記単位ビット列選択手段において行われる所定の論理演算が、“0”と“1”とが交互に繰りかえされるビット列との排他的論理和であることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 上記駆動データ生成部が、
    上記複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数と、上記複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列を極性反転させた極性反転並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数とを比較して、変化点の数が少ない方を伝送データとして選択する極性反転選択手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1または2記載の表示装置。
  4. 上記駆動データ生成部が、
    上記複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数と、上記複数の伝送路に対して同じタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列に対して、所定の論理演算を施した符号化並走ビット列と、次のタイミングで入力されるビットからなる並走ビット列との変化点の数とを比較して、変化点の数が少ない方を伝送データとして選択する符号化選択手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1、2、または3記載の表示装置。
  5. 上記符号化選択手段において行われる所定の論理演算が、“0”と“1”とが交互に繰りかえされるビット列との排他的論理和であることを特徴とする請求項4記載の表示装置。
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