JP3658942B2 - 画像用データの符号化方法およびその符号化装置ならびに画像用データの復号化方法およびその復号化装置 - Google Patents

画像用データの符号化方法およびその符号化装置ならびに画像用データの復号化方法およびその復号化装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像用データの符号化方法およびその符号化装置ならびに画像用データ復号化方法およびその復号化装置に関する。そして、さらに、詳細に述べれば、特に自然画像を非可逆圧縮で符号化および復号化する際に適用して好適な画像用データの符号化方法や復号化方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からパソコンやゲーム機器等では、マルチカラー画像と呼ばれる画像が使用されている。このマルチカラー画像とは、代表色画像とか限定画像等とも呼ばれているもので、特定の色、すなわち特定のR(赤)、G(緑)、B(青)の値を持つ色に対してインデックスを付与し、そのインデックスのデータを利用して、16色や256色等の限定された代表色で表現するようにした画像のことである。
【0003】
このようなマルチカラー画像のデータは、仮にR、G、Bの各色が8ビット(256種)で表されるとしたら、合計24ビット必要になるのであるが、インデックスそのものも8ビットで表示するようにしているので、相当な圧縮率となっている。そして、マルチカラー画像は、その色の数が限定されていることから、ロスレスでの符号化および復号化、すなわち可逆的な圧縮技術が採用されている。
【0004】
一方、最近のゲーム機等では、その機能の向上とあいまって、描かれるキャラクターや背景に自然画像と呼ばれる画像が使用されることが多くなってきている。この自然画像とは、例えば、R、G、Bを各6ビットで表した場合、その画素を計18ビットで直接表すものである。この18ビットで表すことができる色は計256K色となり、自然画と同等な印象が得られものである。
【0005】
このような自然画像は、マルチカラー画像に比べ、情報容量が膨大になることから、ファイル化する際には必ずと言って良いほど圧縮技術が採用されている。この自然画像、特に動画像の圧縮の際には、その色の数が多いことや伝送時間を考慮し非可逆的な圧縮技術が採用されることが多い。
【0006】
画像用データの圧縮技術としては、画像信号をモデルするモデル化技術と、このモデル化技術により変換された信号系列に実際に符号を割り当てる符号化技術とが存在する。モデル化技術としては、ラン・レングス・モデル、マルコフ・モデル、差分符号化(=Differential Pulse Code Modulationで以下DPCMという)等がある。一方、符号化技術としては、ハフマン符号や算術符号等が知られている。これらの技術の中で、DPCMとは、ある画素値は、それに先行する直前の画素値と近い値を取る確率が高いという画像データの性質を利用したものであり、画像用データの圧縮技術として使用されることが多いものとなっている。また、ゲーム機に使用されるアニメーションでは、複数の画面やキャラクターを重ね合わせて、1つの画面を構成する手法が採用されている。このような重ね合わせの場合、その色の1つとして透明色を使用することが多くなっている。この透明色を使用することによって、その透明色の裏側の色が表示されることになり、画面の面白味を高めている。
【0007】
このような透明色を扱う場合、非可逆で圧縮すると、透明色の情報が失われ、本来なら裏側の色が表示されるものが、色が重なりにじんだ状態となってしまう。このため、従来は透明色を扱う場合、非可逆とせず可逆としたり、透明色用のビットプレーンをもう一枚用意して、透明色のみ可逆とし、その他の部分を非可逆としたりしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来においては、透明色を扱う場合、全体を可逆とするかもしくは透明色用のビットプレーンを一枚追加する必要が生じている。全体を可逆とする場合、圧縮率を高めるのに限界があり、データ量を大幅に削減したいときや伝送時間またはメモリ量を節約したいときには向かないものとなってしまう。また、透明色用のビットプレーンを一枚追加する場合も同様に、その追加ビットプレーンによってデータ量が増加し、伝送時間やメモリ量が増加してしまうことになる。
【0009】
また、DPCMを使用して透明色を含む画像用データを可逆圧縮する場合、従来は、透明色を各色の表す値の範囲のうちいずれか一端側の値をとるようにしている。このため、透明色が即値(=DPCMの際の最初の値)となると、その透明色の後の値との差分値(=DPCMの際の前の値との差)が大きく振れることとなる。さらに、透明色が差分値で表される部分に生じると、その透明色の差分値および次の色の差分値が大きくプラスマイナスに振れることになる。これらの大きな振れは、差分値が大きな値となることであり、符号化の際の効率上好ましいものではない。特に、非線形DPCMによって非可逆圧縮するときは、差分値が大きくなると、非線形化によって透明色の情報が失われてしまい、従来の方法では、透明色を有する画像データをDPCMでかつ非可逆圧縮とすることは不可能となっている。
【0010】
本発明は、透明色用のビットプレーンを追加することなく、透明色を含む画像用データを非可逆圧縮できる画像用データの符号化方法およびその符号化装置ならびに画像用データの復号化方法およびその復号化装置を提供することを目的とする。また、本発明は、透明色を含む画像用データをDPCMで効率よく圧縮伸長できる画像用データの符号化方法およびその符号化装置ならびに画像用データの復号化方法およびその復号化装置を提供することを目的とする。さらに、また本発明は、透明色を含む画像用データをDPCMで非可逆圧縮する際、その画質の劣化を最小限に抑えることができる画像用データの符号化方法およびその符号化装置ならびに画像用データの復号化方法およびその復号化装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明では、各色に対応してそれぞれ割り当てられたデータが複数集まって構成される画像用データを非可逆圧縮して符号化する画像用データの符号化方法において、前記画像用データで複数のマルチカラースプライト面および自然画スプライト面を構成し、前記複数のマルチカラースプライト面のうち任意の1つを透明色に割り当てると共に、その透明色を可逆としている。このように、複数のマルチカラースプライト面のうち任意の一つを透明色に割り当て、全体としては非可逆としているものの透明色を可逆としているので、メモリ量が増大することなく画質も大きく劣化しない。
【0012】
また、請求項2記載の発明では、請求項1記載の画像用データの符号化方法において、前記自然画スプライト面に対応する前記画像用データを即値とその即値に続く複数の差分値とで構成し、前記透明色を可逆とするに際し、前記透明色を表す上記即値と上記差分値とを可逆としている。このため、非可逆圧縮によりデータ量を大幅に削減できる一方、透明色が可逆なので、画質の劣化を抑えることができる。
【0013】
さらに、請求項3記載の発明では、請求項2記載の画像用データの符号化方法において、透明色を表す即値を、各色のデータ値の中間の値とし、透明色を表す差分値を「0」としている。この結果、透明色の影響による画質の劣化を最小限に抑えることができることとなる。
【0014】
また、請求項4記載の発明では、前記自然画スプライト面に対応する画像用データを即値とその即値に続く複数の差分値とで構成し、前記透明色を表す上記即値を、各色のデータ値の中間の値としている。このように、透明色を表す即値を、各色のデータの中間の値としているので、差分値の振れが小さくなり、効率良く圧縮できることとなる。
【0015】
さらに、請求項5記載の発明では、請求項1記載の画像用データの符号化方法において、前記自然画スプライト面に対応する前記画像用データを即値とその即値に続く複数の差分値とで構成し、前記透明色を表す上記差分値を「0」としているので、透明色が入っても差分値の振れは無くなり、効率良く圧縮できることとなる。
【0016】
また、請求項6記載の発明では、請求項2、3、4または5記載の画像用データの符号化方法において、差分値を圧縮し、1つの即値と複数かつ所定数の圧縮された差分値からなる固定長ブロックを形成し、その固定長ブロックを単位としてビデオRAMへ書き込むようにしている。この結果、1つの即値と複数の差分値とが一体化してブロックを構成することとなり、書き込みが効率良くできることとなる。しかも、差分値が圧縮されてVRAMへ書き込まれるので、VRAMの容量が削減され、伝送時間を減少させることができる。
【0017】
さらに、請求項7記載の発明では、各色に対応してそれぞれ割り当てられたデータが複数集まって構成される画像用データを非可逆圧縮して符号化する画像用データの符号化装置において、前記画像用データで複数のマルチカラースプライト面および自然画スプライト面を構成し、前記複数のマルチカラースプライト面のうち任意の1つを透明色に割り当てると共に、その透明色を可逆としている。このように、複数のマルチカラースプライト面のうち任意の一つを透明色に割り当て、全体としては非可逆としているものの透明色を可逆としているので、メモリ量が増大することなく画質も大きく劣化しない。
【0018】
また、請求項8記載の発明では、請求項7記載の符号化装置であって、前記自然画スプライト面に対応する前記画像用データを即値とその即値に続く複数の差分値とで構成し、それらの値を非可逆圧縮して符号化する画像用データの符号化装置において、透明色を表す上記即値と上記差分値とを可逆としている。このため、非可逆圧縮によりデータ量を大幅に削減できる一方、透明色が可逆なので、画質の劣化を抑えることができる。
【0019】
また、請求項9記載の発明では、請求項7記載の画像用データの符号化装置であって、前記自然画スプライト面に対応する前記画像用データを即値とその即値に続く複数の差分値とで構成し、それらの値を符号化する画像用データの符号化装置において、透明色を表す上記即値を、各色のデータ値の中間の値としている。このように、透明色を表す即値を、各色のデータの中間の値としているので、差分値の振れが小さくなり、効率良く圧縮できることとなる。
【0020】
さらに、請求項10記載の発明では、請求項7記載の画像用データの符号化装置であって、前記自然画スプライト面に対応する前記画像用データを即値とその即値に続く複数の差分値とで構成し、それらの値を符号化する画像用データの符号化装置において、透明色を表す上記差分値を「0」としているので、透明色が入っても差分値の振れは無くなり、効率良く圧縮できることとなる。
【0021】
また、請求項11記載の発明では、請求項7記載の画像用データの符号化装置であって、前記自然画スプライト面に対応する前記画像用データを即値とその即値に続く複数の差分値とで構成し、それらの値を非可逆圧縮して符号化する画像用データの符号化装置において、入力されてくる画素が透明色か否かを検出する透明色検出部と、即値が透明色のとき、その値を中間値となる灰色の値に変換すると共にその他の値を通過させる第2透明色変換部と、即値に続く差分値を形成すると共に非線形量子化する圧縮差分値生成器と、生成された差分値がどのような値であろうとその色が透明色であるとその差分値を「0」とすると共に他の色であるときはその差分値を通過させる第1透明色変換部と、
上記第2透明色変換部からの即値および上記第1透明色変換部からの差分値とを入力し差分値発生用の値を生成し、上記圧縮差分値生成器に入力させると共に入力してきた差分値に加え合わせる局部復号器とを設けている。このため、画像全体としては、DPCMを利用して非可逆圧縮され、伝送時間やメモリ量を節約できる一方、透明色は可逆とできしかもその影響を小さくできるので、画質の劣化を最小限に抑えることができる。
【0022】
さらに、請求項12記載の発明では、請求項8、9、10または11記載の画像用データの符号化装置において、差分値を圧縮し、1つの即値と複数かつ所定数の圧縮された差分値からなる固定長ブロックを形成し、その固定長ブロックを単位としてビデオRAMへ書き込むようにしている。この結果、1つの即値と複数の差分値とが一体化してブロックを構成することとなり、書き込みが効率良くできることとなる。しかも、差分値が圧縮されてVRAMへ書き込まれるので、VRAMの容量が削減され、伝送時間を減少させることができる。
【0023】
また、請求項13記載の発明では、符号化された画像用データを非可逆伸長して復号化する画像用データの復号化方法において、前記画像用データで複数のマルチカラースプライト面および自然画スプライト面を構成されており、前記複数のマルチカラースプライト面の1つが透明色を示すときは必ず透明色を復号するようにしている。このように、伸長されてくるデータの一つを透明色に割り当てているので、従来のように、メモリ量が増大することがない。しかも、透明色は必ず透明色として復号するので画質も大きく劣化しない。
【0024】
さらに、請求項14記載の発明では、請求項13記載の画像用データの復号化方法であって、前記自然画スプライト面に対応する前記符号化された画像用データが即値とその即値に続く複数の差分値とで構成され、それらの値を非可逆伸長にて復号化する画像用データの復号化方法において、透明色を表す上記即値と上記差分値とを可逆伸長して復号している。このため、非可逆伸長によりデータ量を大幅に削減できる一方、透明色が可逆なので、画質の劣化を抑えることができる。
【0025】
加えて、請求項15記載の発明では、請求項14記載の画像用データの符号化方法において、透明色を表す即値を、各色のデータ値の中間の値とし、透明色を表す差分値を「0」として処理している。この結果、透明色の影響による画質の劣化を最小限に抑えることができることとなる。
【0026】
また、請求項16記載の発明では、前記自然画スプライト面に対応する前記符号化された画像用データが即値とその即値に続く複数の差分値とで構成され、それらの値を復号化する画像用データの復号化方法において、透明色を表す上記即値を、各色のデータ値の中間の値に変換し、差分値復元用に利用している。このように、透明色を表す即値を、各色のデータの中間の値としているので、差分値の振れが小さくなり、効率良く圧縮できることとなる。
【0027】
また、請求項17記載の発明では、請求項13記載の画像用データの復号化方法であって、前記自然画スプライト面に対応する前記符号化された画像用データが即値とその即値に続く複数の差分値とで構成され、それらの値を復号化する画像用データの復号化方法において、透明色を表す上記差分値を、「0」に変換し差分値復元用に利用している。このように、透明色を表す差分値を「0」としているので、透明色が入っても差分値の振れは無くなり、効率良く圧縮できることとなる。
【0028】
さらに、請求項18記載の発明では、請求項14、15、16または17記載の画像用データの復号化方法において、符号化された画像用データを、1つの即値と複数かつ所定数の圧縮された差分値とで形成される固定長ブロックとしてVRAMから取り出し、復号している。この結果、1つの即値と複数の差分値とが一体化してブロックを構成することとなり、復号の際のVRAMへのアクセス速度が速くなり、復号効率が良くなる。
【0029】
また、請求項19記載の発明では、符号化された画像用データを非可逆伸長して復号化する画像用データの復号化装置において、前記画像用データで複数のマルチカラースプライト面および自然画スプライト面を構成されており、前記複数のマルチカラースプライト面のうち任意の1つが透明色として割り当てられ、復号化された信号が透明色を示すときは必ず透明色を復号するようにしている。このように、伸長されてくるデータの一つを透明色に割り当てているので、従来のように、メモリ量が増大することがない。しかも、透明色は必ず透明色として復号するので画質も大きく劣化しない。
【0030】
さらに、請求項20記載の発明では、請求項19記載の画像用データの復号化装置であって、前記自然画スプライト面に対応する前記符号化された画像用データが即値とその即値に続く複数の差分値とで構成され、それらの値を非可逆伸長にて復号化する画像用データの復号化装置において、透明色を表す上記即値と上記差分値とを可逆伸長して復号している。このため、非可逆伸長によりデータ量を大幅に削減できる一方、透明色が可逆なので、画質の劣化を抑えることができる。
【0031】
また、請求項21記載の発明では、請求項19記載の画像用データの復号化装置であって、前記自然画スプライト面に対応する前記符号化された画像用データが即値とその即値に続く複数の差分値とで構成され、それらの値を復号化する画像用データの復号化装置において、透明色を表す上記即値を、各色のデータ値の中間の値に変換し、差分値復元用に利用している。このように、透明色を表す即値を、各色のデータの中間の値としているので、差分値の振れが小さくなり、効率良く圧縮できることとなる。
【0032】
また、請求項22記載の発明では、請求項19記載の画像用データの復号化装置であって、前記自然画スプライト面に対応する前記符号化された画像用データが即値とその即値に続く複数の差分値とで構成され、それらの値を復号化する画像用データの復号化装置において、透明色を表す上記差分値を、「0」に変換し差分値復元用に利用している。このように、透明色を表す差分値を「0」としているので、透明色が入っても差分値の振れは無くなり、効率良く圧縮できることとなる。
【0033】
また、請求項23記載の発明では、請求項19記載の画像用データの復号化装置であって、前記自然画スプライト面に対応する前記符号化された画像用データが即値とその即値に続く複数の差分値とで構成され、それらの値を非可逆伸長にて復号化する画像用データの復号化装置において、入力されてきた即値となる符号が透明色を表すものか否かを検出する復号第2透明色検出部と、入力されてきた差分値となる符号が透明色を表すものか否かを検出する復号第1透明色検出部と、即値が透明色のときその値を灰色の値に変換すると共にその他の値を通過させる復号第2透明色変換部と、差分値が透明色のときその値を「0」とすると共にその他の値を通過させる復号第1透明色変換部と、上記復号第2透明色変換部からの即値および上記復号第1透明色変換部からの差分値とを入力し差分値復号用の値を生成し、入力してきた差分値に加え合わせる復号器と、即値と差分値が透明色であるとそれらをすべて「0」と灰色以外の透明色を表す値に変換する復号第3透明色変換部とを有している。このため、画像全体としてはDPCMを利用して非可逆伸長され、伸長効率を上げることができると共に、透明色は確実に再現でき、しかも伸長時の影響を小さくできるので画像の劣化を最小限に抑えることができる。
【0034】
加えて、請求項24記載の発明では、符号化された画像用データを、1つの即値と複数かつ所定数の圧縮された差分値とで形成される固定長ブロックとしてVRAMから取り出し、復号している。この結果、1つの即値と複数の差分値とが一体化してブロックを構成することとなり、復号の際のVRAMへのアクセス速度が速くなり、復号効率が良くなる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を図1から図52に基づき説明する。なお、この実施の形態は、アニメーションを再生するシステムで、具体的には、街角に置かれる案内表示機の画像表示部分にアニメーションを表示するものとなっている。そして、このアニメーション再生システムの説明と共に、本発明の実施の形態の画像用データの符号化方法およびその符号化装置ならびに画像用データの復号化方法およびその復号化装置を説明することとする。
【0036】
この実施の形態における画像表示システムは、アニメ作成用パソコン1でアニメーション画像を作成する点において、従来と同一であるが、そのアウトプットとなる画像用データは従来のものとは異なるものとなる。すなわち、図1に示すように、アニメ作成用パソコン1には、基本OS2と、この基本OS2上で動作するアニメーションシナリオ作成用ソフト3とがインストールされている。そして、このアニメーションシナリオ作成用ソフト3を利用してアニメデータ5を作成する。なお、このアニメデータ5の作成には、通常、アニメ作成者が作った各スプライトとなる基絵4が利用される。そして、アニメ作成用パソコン1からアニメデータ5を出力し、そのアニメデータ5をアニメ作成用パソコン1で動作する変換ソフト6中に入れ、画像用データとなる専用アニメデータ7をアウトプットする。その専用アニメデータ7をROM化し、ROM8とした後、小型化された専用プレーヤ9に配付する。なお、ここでの配付は、ROM8で行っているが、専用アニメデータ7を無線や有線を介して専用プレーヤ9に送信するようにしても良い。
【0037】
配付されたROM8は、画像表示装置となる専用プレーヤ9に取り付けられる。専用プレーヤ9は、図2に示すように、MIMのLCD(液晶)からなる表示部10と、CPUメモリ(=中央処理装置)11と、専用グラフィックLSI12と、プログラムROM13と、外部情報源14からの指示を受けCPUメモリ11に伝えるデータ受信回路15と、専用グラフィックLSI12に接続されるVRAM16と、外部のアンプやスピーカ17に音を供給するサウンド回路18と、表示部10を駆動制御する表示部用LSI19とから構成される。なお、プログラムROM13と共に64Kビット程度のSRAMを設けるようにしても良い。
【0038】
なお、外部情報源14は、専用プレーヤ9の外部にあって、専用プレーヤ9の表示内容を大極的に制御するものとなっている。すなわち、外部情報源14は、アニメーションの流れを変えたり(=シナリオを切り替える)、特定のスプライトを特定の位置へ表示するような指示を与えることができるものとなっている。また、プログラムROM13には、CPUメモリ11が専用アニメデータ7から特定のデータを取り込み、フレーム単位の表示の制御をするためのプログラムと、外部情報源14からの指令を受け取り、フレーム単位の表示の流れを切り替えたり、指示された特定のスプライトを指定された特定の位置へ表示する処理を行うためのプログラムとが格納されている。
【0039】
なお、この実施の形態では、ROM8は、2Mバイトで、テレビ画面で言えば、数10秒に相当する容量を有するものとなっている。また、CPUメモリ11は、8ビットCPUで、内部に512バイトのワークメモリを有し、一方、プログラムROM13は256Kビットとなっている。なお、これらの部材としては、ここに示した数値のものに限定されず、他の値を有するものを適宜採用することができる。
【0040】
ここで、専用グラフィックLSI12は、CPUメモリ11によって各画面間のシーケンスの制御を受ける一方、各画面内での一連のスプライトの表示については、ROM8中のデータを見に行ってそのデータに基づいて、そのスプライトの一連の動きを制御するようになっている。なお、表示部10としては、3.3インチ、4インチ、5インチ、5.6インチ等各種の大きさのものとすることができる。また、必要によってはブラウン管タイプ等、液晶以外の表示体を採用することができる。さらに、VRAM16は、2画面分を取り込めるものとなっており、5インチの表示部では2Mビット、4インチや3.3インチでは1Mビットとなっている。2画面としたのは、1画面を表示用として、もう1画面を書き込み用としたためである。この2画面方式により書き込み途中のちらつきをなくし、画質を向上させている。また、サウンド回路18は、8ビット、8KHz、1チャンネルのものとなっているが、他の値のものを適宜採用できる。
【0041】
専用グラフィックLSI12の構造は、図3に示すとおりとなっている。すなわち、プログラマブルなダウンローダの機能を有する小型プロセッサ部12aと、小型プロセッサ部12aから転送される圧縮画像データを復号するデコーダ12bと、デコーダ12bからのデータを拡大、縮小したりマスク等の特殊効果を実行すると共に、小型プロセッサ部12aからの命令を授受しかつデコーダ12bや後述するランダムインターフェイス12dの制御を行うイフェクタ12cと、イフェクタ12cから出力された画像データをVRAM16に書き込むランダムインターフェイス12dと、表示部10の表示動作のための基本タイミング信号を発生すると共にその基本タイミングに合わせてVRAM16から画像データを読み出すシリアルインターフェイス12eと、自然画像の伸長やブレンド処理やパレット変換機能等を有するコンポーザ12fとからなっている。そして、この専用グラフィックLSI12は、CPUメモリ11の実行指示に基づき、ROM8内の当該番地のデータを読む作業を行う。なお、専用グラフィックLSI12内の各部についての詳細な機能、動作については後述する。また、専用グラフィックLSI12内の小型プロセッサ部12aを除く部分がビデオディスプレイプロセッサ部となっている。
【0042】
ROM8のデータ構造は、図5(A)に示すように、CPUメモリ11が解釈実行するシナリオデータが入っている外部プロセッサ制御データ部8aと、専用グラフィックLSI12内の小型プロセッサ部12aが解釈実行するフレーム内スプライト表示プログラム等のプログラムとデータが入っている内部プロセッサ制御プログラム部8bと、専用グラフィックLSI12内のビデオディスプレイプロセッサ部がアクセスしデータをダウンロードする圧縮画像データが入っている画像データ部8cとに主に区分けされている。そして、内部プロセッサ制御プログラム部8bには、小型プロセッサ部12aを動作させるMC(マイクロコントローラ)プログラム8dと、レジスタ部およびパレットRAM部に関するデータとなるレジスタデータ8eとが入っている。また、画像データ部8cには、後述するマルチカラー画像の圧縮データとなるマルチカラー圧縮画像データ8fと、自然画的な画像の圧縮データとなる自然画圧縮画像データ8gとが入っている。
【0043】
なお、外部プロセッサ制御データ部8aには、図5(B)に示すように、各フレーム20の時間軸方向の制御を行うデータが書き込まれている。なお、各フレーム20は、通常1秒で25枚現れる速度で切り替わって行く。一方、内部プロセッサ制御プログラム部8bには、1つのフレーム20内のスプライト(詳細は後述)の表示位置を制御するMCプログラム8d等が書き込まれている。
【0044】
ここで、専用グラフィックLSI12の動作を図4(A)に基づいて簡単に説明する。CPUメモリ11が専用グラフィックLSI12に、ROM8の例えば[XXXXH]番地からの実行を指示すると、小型プロセッサ部12aは、ROM8の[XXXXH]番地からのデータを実行する。ROM8には、[XXXXH]番地から順にMCプログラム8dと、レジスタデータ8eと、画像データ部8c内の圧縮画像データとが書き込まれており、順次実行されていく。
【0045】
具体的には、図4(B)に示すように、例えば、CPUメモリ11が100番地からの実行を指示すると、小型プロセッサ部12aは、ROM8の100番地からのデータを実行する。例えば、スプライトが「A」「B」「C」の文字であるとすると、まず、「A」を表示するための100番地の“A”MCプログラムを実行する。この実行は、「A」を表示するための各種パラメータをイフェクタ12bのレジスタ部にセットした後、VRAM16に「A」の伸長された圧縮画像データをダウンロードすることにより行われる。同様にして文字「B」、文字「C」の画像用データがビデオディスプレイプロセッサ部のレジスタ部やVRAM16へダウンロードされる。
【0046】
以上のような関係を専用アニメデータ7を主体として見ると、図6に示すような関係となる。すなわち、ROM8とされた専用アニメデータ7は、CPUメモリ11およびプログラムROM13からなるCPUファームウェア31と、専用グラフィックLSI12のハードウェア仕様32とを制御する構成となる。この結果、この画像表示システムに使用される専用プレーヤ9は、CPUファームウェア31と、専用グラフィックLSI12のハードウェア仕様32と、専用アニメデータ7との連携により各種の表示機能を実現するものとなっている。
【0047】
次に、この表示機能の仕組みについて説明する。なお、今後使用する「スプライト」なる語句は、アニメーションの1つのフレーム20内の画像の構成要素を指すものとする。例えば、[A」「B」「C」等の文字、リンゴや柿等の絵、三角や四角等の幾何学図形等が相当する。また、「スプライト画面」とは、そのような「スプライト」を表示する画面のことを言う。
【0048】
一般的に、アニメーションにおける各画面となる各フレーム20は、複数のスプライト画面より構成される。すなわち、マルチカラー画像からなるマルチカラースプライトと、自然画的な画像となる自然画像スプライトとで構成される。この2種類のスプライトは、専用グラフィックLSI12内の小型プロセッサ部12aが自主的に動いて描画されたり(後述のアクティブモード)、CPUメモリ11と小型プロセッサ部12aとが協力して描画されたり(後述のパッシブモード)する。なお、マルチカラースプライトの中には、外部情報源14の指示に従って、CPUメモリ11が特定位置に描画する特定画像スプライトも含まれる。この実施の形態のアニメーション画面は、例えば、図7に示すように、複数のマルチカラースプライトと、自然画像スプライトを有する構成とされる。またときには、上述した特定画像スプライトも有する場合がある。そして、これらの各スプライトが重なった場合、最も前面にきたスプライトが優先表示されるようになっている。ただし、自然画像スプライトを除く各スプライトは、後述するパレットにそれぞれ「透明」となるパレット色を有しているので、その「透明」を利用して、後側の画面の色が出せるようになっている。
【0049】
ここで、2つのマルチカラースプライトは、共にアニメ用で主にキャラクタによるアニメーション等に使用している。両マルチカラースプライトは、自然画像スプライトに比べて色数は少ないが、その分画像データが小さいので、多数のキャラクタを表示する画面に向いている。しかも、この両マルチカラースプライトは15色、30色、45色、60色のいずれかの色数を選択して使用できるものとなっているが、この実施の形態では15色を採用している。
【0050】
一方、特定画像スプライトは、CPUメモリ11によって描画され、外部情報源14によって直接制御されるものとなっているが、その性質は、マルチカラースプライトとなっている。なお、この特定画像スプライトの表示位置は、他の各スプライトと異なり、画面の中央や端など一定の場所に設定されているが、他のマルチカラースプライトと同様に移動や重ね合わせ、拡大、縮小等ができるものとしても良い。
【0051】
また、自然画像スプライトは後述するように色数が多く高詳細表示が可能となっている。このため、主に自然色を使った背景などに使用される。
【0052】
ここで、マルチカラースプライトは、それぞれ32K色中15色の色をもてるパレットテーブルを有している。そして、この3つの画面で最高60色を発色できるようになっている。32K色となるのは、色の3原色である赤(R)、緑(G)、青(B)の値を各5ビットで現しているためである。すなわち、合計15ビットとなり、32K色の色となるのである。各画面M1,M2,SCは、この32K色の中の15色を特定したパレットテーブルをそれぞれ有している。これは、この実施の形態で使用しているハードウェアは、4ビットのスプライト画面しか扱えないものとなっているため、最大16通りの色となるが、そのうち1つを透明としているためである。
【0053】
一方、自然画像スプライトは、256K色を同時に発色できるダイレクトカラー方式となっている。これは、R,G,Bを各6ビットで計18ビットで現し、その値を直接表示するものとなっているためである。
【0054】
ここで、マルチカラースプライトを複数用意したのは、例えば、案内表示機内の案内人の画像を、背景となるマルチカラー画像の画面に重ねて出すためである。また、自然画スプライトは、例えば美人女性やおいしそうな食べ物を現すためである。さらに、特定画像スプライトは、例えば案内表示機を使用するときに、時刻表示を行わせたり、スロットマシンの画像を表示させ、スロットマシン的機能を付加させたりするものである。このような特定画像スプライトを使用すると、案内表示機の使用価値が上がり、ゲーム感覚での使用も可能となる。
【0055】
各スプライトを有する画面は、図8および図9に示すように、3つのモードと自然画像スプライトが優先される順位指定との組み合わせの中から選択される。図8(A)は、特定画像スプライトが最後に描画される特定画像トップモード、図8(B)は、特定画像スプライトの描画の後にマルチカラースプライトが描画される特定画像セカンドモード、図8(C)は、特定画像スプライトの描画の後、2つのマルチカラースプライトを描画する特定画像ボトムモードとなっている。一方、図9は、例えば、特定画像トップモードの場合に、自然画像スプライトをどの時点で描画するかを決める自然画像スプライトの描画優先順位を指定する場合を示している。このようにして、3つのモードと4つの異なる描画順序指定が行え、計12通りの描画順序が行えるものとなっている。
【0056】
各スプライト画面には、任意の個数のスプライト、例えば、アニメキャラクタを表示させることができる。すなわち、この実施の形態では、スプライトの個数は、ハード的に制限されるのではなく、スプライトの描画処理に要する時間から制限を受けるものとなっている。例えば、各フレームの描画レート(=フレームレート)を25Hzとした場合、4インチフルサイズの16色画面を約5.7枚描画でき、スプライトが1/4のサイズのものであると、約24枚描画が可能となる。ちなみに、自然画像スプライトであると、約3.8枚描画が可能となる。各スプライトの描画優先順位は、各スプライトに任意の優先順位を指定できるようになっている。すなわち、上書きしていく順番を自由に変更することができる。なお、従来のものは、スプライトの数(画面で2つ)およびその各2つの優先順位が決められているようなものが多い状況である。例えば、1画面の中に、スプライトAとスプライトBがあった場合、ある特定のレジスタにスプライトAを、また他の特定のレジスタにスプライトBを記憶させていた。そして、そのレジスタを切り替えて、スプライトA,Bの表示を切り替えていたが、これに対し、この実施の形態では、各スプライトのレジスタは特定されず、書き込みの順を入れ替えることによりスプライトを表示させている。すなわち、早く書き込まれたスプライトが遅く書き込まれたスプライトによって消されていく方式となっている。このように、この実施の形態では、スプライトの数や表示順位に制限がなく、扱いやすいものとなっていると共に、レジスタを軽い、すなわち小型のものとすることができる。
【0057】
各スプライト、例えば、アニメキャラクタのサイズは、マルチカラースプライトでは、横方向で1〜1,008画素で、縦方向は1〜255画素となっている。一方、自然画像スプライトでは、横方向1〜1008ドット(=セル)で、縦方向は1〜255ドットとなっている。これは、この実施の形態では、最大5.6インチの液晶画面、すなわち、960ドット×240ドットの画面を指定しているためである。ここで、自然画像スプライトをドット単位としているのは、画質向上を図るためであり、RGBの3ドット(3セル)で1画素を構成させている。一方、マルチカラースプライトは、RGBが1つとなった代表色からなるパレットを有しており、その単位は、画素すなわち代表色単位となっている。
【0058】
各スプライトの表示位置の指定は、マルチカラースプライトでは、RGBの特定の値からなる1画素単位で可能であり、自然画像スプライトは、水平方向、垂直方向ともに3ドット単位となっている。この3ドット単位の指定は、図10(A)のように3ドットの各ドットでRGBのそれぞれを現し、次のラインは1つずらし、GBRの順で繰り返し、3ライン目は、BRGで繰り返すようになっている。このような表示の仕方をモザイク配列と言い、解像度が低い場合に採用されるものとなっている。モザイク配列でない場合としては、図10(B)のように、水平方向が3ドット、垂直方向1ドット単位(=ストライプ配列)を採用することが考えられる。
【0059】
各スプライトの拡大、縮小は、縦方向と横方向がそれぞれ独立に拡大、縮小させることができる。なお、拡大、縮小の割合は、横方向、縦方向共に連続的にすることも可能であるが、拡大、縮小を行うワークメモリの負荷を小さくするため、横方向の拡大、縮小は段階的に行うものとなっている。
【0060】
すなわち、横方向の拡大、縮小のサイズは、元の横幅が1〜16ドットのときは、1〜1,008ドットで、17〜32ドットのときは、2×n(n:1〜255ただし1,008ドットを超えない)ドットで、33〜48ドットのときは、3×n(n:1〜255ただし1,008ドットを超えない)ドットとなる。このように、16ドットを単位として拡大、縮小が行われる。例えば、元の画素の横幅が160ドットのときは、10×n(n:1〜255、ただし1,008ドットを超えない)となる。これは小型プロセッサ部12aが、16ドットを1つの単位で処理しているためである。ここで、2×n,3×n,10×n等の「2」「3」「10」が横方向の拡大、縮小の単位個数となり、この値は後述するレジスタXDSBNに書き込まれる。
【0061】
以上の表示部分に関する各機能をまとめると次のとおりとなる。すなわち、液晶ドット数(物理ドット数)は、3.3”、4”のとき442(水平方向=H)×238(垂直方向=V)で、5.6”のとき960(H)×240(V)で、この実施の形態ではこれらのいずれかを使用している。表示モード(論理画素数)は、3.3”、4”のとき160(H)×240(V)で、5.6”のとき320(H)×240(V)となっている。表示色は、最大32K色で、画面構成は、マルチカラースプライト面(以下M面という)と、自然画像スプライト面(以下T面という)で構成される。なお、スクロール機能におけるスクロール方向は、縦、横、斜めスクロール可で、分割スクロールは処理時間の範囲で分割数任意とできる。また、スプライト機能におけるスプライト数は、処理時間の範囲で任意にでき、スプライトサイズはウインド設定により任意とすることができる。マルチカラー画像表示機能は、32K色中60色表示が可能で、自然画像表示機能は、6ビット/ドット(18ビット/画素)相当で、最大256K色表示が可能となっている。また、VRAM16のフォーマットは、基本として2面(=2バンク)を持ち、表示用と描画用をバンク切り換えで使用される。パレットRAMは、15色×4バンク分で、各色15ビット(透明色は4色)とされている。さらに、この専用プレーヤ9の表示の基本タイミングは、次のとおりとなっている。すなわち、基本クロックは、25MHz(40ns/クロック=clk),表示フレーム周波数は、50.05Hz(20ms/フレーム),走査ライン数は、270本=line/フレーム, 基本VRAMリード/ライトサイクルは、12.5MHz(80ns/バイト),基本LCD転送サイクルは、25MHz(40ns/ドット)となっている。図11に、以上の表示部10への転送の基本タイミングをまとめて示すこととする。
【0062】
専用グラフィックLSI12は図12に示すようにいくつかのディスプレイモードを有しており、ディスプレイモードの選択により、M面とT面の表示組み合わせ、サイズ等が決まることとなる。ディスプレイモードの選択は、表示部10に使用するLCDの画素数、外付けVRAM16のサイズにより制限される。各モードの設定は、リセット時または専用グラフィックLSI12動作時に、所定のレジスタに所定の値を書き込むことにより行われる。
【0063】
各ディスプレイモードとその表示状態を図13および図14に示す。なお、図中の数字は、画素数を示し、M面をM、T面をTとして表す。ここで、図13(A)および図14(A)に示すモードLO,SOにおけるT面表示モードにおいては、T面のVRAM16を画面いっぱい確保することができない。したがって、次のいずれかのモードを選択し、T面の表示を行う。すなわち、モードLOa,SOaでは、1ラインで2ライン分を補完し、画面いっぱいの表示を行う。一方、モードLOb,SObでは補完をせずに、そのまま表示を行う。よってモードLOの場合は、320×120の領域が、モードSOの場合は、160×120の領域が表示可能となる。
【0064】
各ディスプレイモードとVRAMフォーマットの関係は、図15,16および図17に示すようになっている。ここで、図15は5.6”LCDで2MビットのVRAM16とした場合を示し、図16は5.6”LCDで、1MビットのVRAM16の場合を示す。また、図17は、3.3”または4”のLCDで、1MビットのVRAM16の場合を示している。また、各図において、「M」「T」の後の数字は、2つのバンクの区分を示している。各ディスプレイモードの選択範囲は、LCDの画素数、VRAM16のサイズにより制約を受ける。また、ディスプレイモードの選択により、M面とT面のVRAM16上でのアロケーションが決定される。
【0065】
M面のVRAM16上でのアロケーションフォーマットは、次のとおりである。図18に示すように、マルチカラーピクセル(以下MPIXという)は、2ビットのマルチカラーパレットナンバー(以下MPNという)と、4ビットのマルチカラーコード(以下MCODEという)により構成されている。ここでMPNは画素の属性で、どのプレーンの画素かを示している。MPNは後述する重ね合わせやパレットテーブルの選択に使用される。一方、MCODEは、画素の持つ値を示している。MCODEは4ビット構成なので、16通りの値をとることができる。なお、MCODEが“0”のとき透明色となるようにしている。上述したMPIXが4画素分集まって、マルチカラーデータユニット(以下MDUという)が形成される。MPIXが4画素分で3バイトとなり、これがVRAM16のリード/ライトの基本単位となる。ディスプレイモードの選択により、M面中のMDUの数は異なるものとなる。すなわち、VRAM16上において、図19に示すように、1ラインで240バイトとれる場合のMDUは、1ラインで80個、1ラインで120バイトとれる場合のMDUは、1ラインで40個となる。一方、T面のVRAM16上でのアロケーションフォーマットは、次のとおりである。図20に示すように、実数値ピクセル(以下IPIXという)は、VRAM16上に即値で格納されている画素であり、即値ドットデータI0,I1,I2の3個のデータでIPIXを1画素構成している。I0,I1,I2に赤色、緑色、青色のどのデータが割り当てられるかは、y座標と、x座標で決定される。図22に示すように、In(nは0〜2)が緑色の場合は、拡張ドットデータ(以下EXという)をLSBに拡張し、Inが赤色、または青色の場合は、“0”をLSBに拡張する。ここでEXは、I0,I1,I2を1ビット拡張するものである。そして緑色のみを拡張するが、その緑色をI0,I1,I2のどれに割り当てるかは、そのときの、y座標と、x座標で決定される。
【0066】
図20に示す差分値ピクセル(以下DPIXという)は、VRAM16上に非線形量子化された差分値で格納されている画素で、IPIXの右側に、4画素並んでいる(DPIX0〜DPIX3)。各DPIXは、差分値ドットデータD0,D1,D2の3個のデータで構成され、その3個のデータで1画素が構成されている。差分値ドットデータDO,D1,D2に赤色、緑色、青色のどのデータが割り当てられるかは、そのときのy座標と、X座標で決定される。自然画像データユニット(以下TDUという)は、即値で格納された1画素(IPIX)と、差分値で格納された4画素(DPIX0〜3)のデータから構成されている。そして、1つのTDUは、5画素分で8バイトとなる。これが、VRAM16上のリード/ライトの基本単位となる。ディスプレイモードの選択により、T面中のTDUの数は異なるものとなる。すなわち、VRAM16上において、図21に示すように、1ラインで512バイトとれる場合は、TDUは、1ラインで64個、1ラインで256バイトとれる場合のTDUは、1ラインで32個、1ラインで128バイトとれる場合のTDUは、1ラインで16個となる。
【0067】
次に、専用グラフィックLSI12内の小型プロセッサ部12aを除く部分、すなわちビデオディスプレイプロセッサ部の詳細な機能について説明する。デコーダ12bは、小型プロセッサ部12aより転送される圧縮データを復号する。さらに、デコーダ12bは、マルチカラー画像復号モードと、自然画像復号モードの2つを持っている。マルチカラー画像復号モードでは、1画素4ビット(1セル分)のマルチカラースプライトを復号する。なお、元のデータの符号化方式は、並列算術圧縮方式となっている。一方、自然画像復号モードでは、1画素18ビット(3セル分)相当の自然画像スプライトを復号する。なお、元のデータの符号化方式は、拡張並列算術圧縮方式となっている。これは、並列算術圧縮方式に、グレイコード変換、非線形DPCMを組み合わせたものとなっている。自然画像復号モードでは、DPCMを行うが、このときの参照セルは、圧縮対象セルが、圧縮単位のどこにあるかで異なってくる。また、実装する液晶モジュールの画素配列によっても異なる。さらに、本デコーダ12b内のレジスタ部は、制御レジスタを保有せず小型プロセッサ部12aとイフェクタ12cからの制御信号により動作する。
【0068】
イフェクタ12cでは、デコーダ12bからのデータを拡大/縮小,マスク等の特殊効果を施した後、ランダムインターフェイス12dに転送する。また、小型プロセッサ部12aからの命令の授受、およびデコーダ12bとランダムインターフェイス12dの制御を行う。イフェクタ12cは、さらにVRAM16上のアドレスを決める書き込み機能も有する。この書き込み機能は、図23に示すような仮想書き込み領域(以下仮想領域という)を有している。図23におけるXsizeは、ディスプレイモードと、M面/T面により変化する。この関係を図24に示す。なお、図23および図24中の数字は、全てドット単位となっている。ここで、図25に、復号されたデータが書き込まれる様子を示す。[XWOFF,YWOFF]から始まるセルサイズ[XWSBS×XDSBN,YWSIZ]の領域に復号データが書き込まれていく。この時、マスクMで指定した領域以外にはデータは書き込まれない。
【0069】
イフェクタ12cのマスク機能は、次のとおりとなっている。マスク機能としては、矩形マスクとブラインドマスクとがある。矩形マスクは、図25に示すマスクM1が相当する。[XMOFF,YMOFF]から始まるセルサイズ[XMSIZ,YMSIZ]の領域が、書き込み可能なマスクM1となっているので、図25の斜線部分に実際にデータが書き込まれることとなる。なお、矩形マスクで指定した領域の内側を書き込み可とするか、外側を書き込み可とするかは、MINV(詳細は後述)で指定することとなり、図26に示すように、MINV=0のとき内側が書き込み可となり、MINV=1のとき外側が書き込み可となる(図26の斜線部分)。一方、ブラインドマスクは、図27に示すように、ブラインドカーテンのような機能を持つマスクM2となっている。ブラインドの横と縦の各単位がXBMPとYBMPで指定され、その中の書き込み可能領域がXBMWとYBMWで指定される(図27の斜線部分)。ここでブラインドマスクの指定時に、XBMPおよびXBMWの意味が、復号モードにより異なる。すなわち、マルチカラー画像復号モードでは1セル単位(1画素単位)であり、自然画像復号モードでは、3セル単位(1画素単位)となっている。つまり、XBMW=1を指定すると、マルチカラー画像復号モードでは、1セルの幅を指定したことになり、自然画像復号モードでは、3セルの幅を指定したことになる。これは、最終的な出力結果を、画素単位で統一するためである。
【0070】
イフェクタ12cの拡大/縮小機能は、基本として、復号されるブロックのサイズと、書き込まれる領域のサイズを別々に指定することによって実現している。しかし、拡大/縮小の指定方法は、図28に示すようにX方向(=横方向),Y方向(=縦方向)により、扱いが異なっている。例えばX方向の拡大/縮小については、
(a)16=XWSBSならば横同サイズでの書き込み
(b)16>XWSBSならば横縮小書き込み
(c)16<XWSBSならば横拡大書き込み
となり、Y方向の拡大/縮小については、
(a)YDXIZ=YWSIZならば縦同サイズでの書き込み
(b)YDXIZ>YWSIZならば縦縮小書き込み
(c)YDXIZ<YWSIZならば縦拡大書き込み
となる。
【0071】
イフェクタ12cは、各種のコマンド等を保持するレジスタをも有している。各レジスタは、8個から64個のレジスタ部を有しているが、使用している個数は少ないもので1個、多いもので64個となっている。各レジスタの名称とその機能を以下に説明する。レジスタEFFSTTは、8個のレジスタ部を有しており、その中の1個を使用してVRAM16のクリア中のステータスを示す。レジスタEFFCMDは、8個のレジスタ部を有しており、この中の1個を使用して復号の開始や、VRAM16のクリア等のイフェクタ12cに関する制御コマンドを与える。なお、このレジスタEFFCMDは、ステータスが準備状態のときにのみ受け付けられる。
【0072】
レジスタDECMODは、8個のレジスタ部を有しており、その中の1個を利用して復号モードをセットすると共に、マルチカラー画像復号モードの場合は、他のレジスタを利用してパレットナンバー(=MPN)をセットする。なお、MPNは、M面が複数のときにはそのM面毎にセットされる。レジスタXDSBNは、8個のレジスタ部を有しており、この実施の形態では、その中の6つの領域を使用して、復号するブロックのサブブロックの個数(=XDSBN)をセットする。なお、サブブロックの幅は16セル固定で、実際のブロックサイズは16セル×XDSBNの倍数になり、しかもこのレジスタXDSBNは、1〜63の範囲で任意に指定できる。セルサイズでいうと、16セルから1,008セルの範囲で、16セルステップで指定できることになる。レジスタYDSIZは、8個のレジスタ部を有し、この実施の形態では、その8つ全部それぞれに復号するブロックのY方向のセルサイズ(ライン数)をセットする。そして、レジスタYDSIZのそれぞれに書き込まれる値は、1〜255の範囲で任意に指定可能となっている。
【0073】
レジスタXWSBSは、8個のレジスタ部を有しており、この実施の形態ではその8つのそれぞれに復号したブロックを書き込む領域の、サブブロックのサイズを指定する。したがって、実際のブロックサイズは、XWSBS×XDSBNの倍数になる。なお、レジスタXWSBSに書き込まれる値は、1〜255の範囲で任意に指定可能となっている。レジスタYWSIZも8個のレジスタ部を有しており、この実施の形態ではその8つのそれぞれに復号したブロックを書き込む領域のY方向のセルサイズ(ライン数)を指定する。そして、レジスタYWSIZのそれぞれに書き込まれる値は、1〜255の範囲で任意に指定可能となっている。
【0074】
レジスタXMSIZL,XMSIZHは、それぞれ8個のレジスタ部を有し、矩形マスク領域の、X方向のセルサイズを指定すると共に矩形マスク領域の正/反転を指定する。そして、レジスタXMSIZLにローアドレス、レジスタXMSIZHにハイアドレスを指定する。各レジスタXMSIZL,XMSIZHに書き込まれる値は、1〜1,023の範囲で指定できる。さらに、レジスタXMSIZHの1つのレジスタ部に、矩形マスク領域の正/反転を指定するMINVが書き込まれる。MINV=“0”は、矩形マスク正を意味し、矩形マスクの内側が書き込み可能となると共に書き込み領域に境界が含まれることとなる。一方、MINV=“1”は、矩形マスク反転を意味し、矩形マスクの外側が書き込み可能となると共に書き込み領域に境界が含まれないことととなる。
【0075】
さらに、レジスタYMSIZは、8個のレジスタ部を有し、矩形マスク領域の、Y方向のセルサイズを指定する。このレジスタYMSIZに書き込まれる値は、それぞれ1〜255の範囲で指定できる。レジスタXYBMPも8個のレジスタ部を有し、ブラインドマスクのX,Yのオン/オフと、X,Y方向のピッチを指定する。なお、8個のレジスタ部のうち、3個のレジスタ部を使用し、XのオフとX方向のブラインドマスクのピッチを画素単位で指定し、残りの5個のうち3個のレジスタ部を使用し、YのオフとY方向のブラインドマスクのピッチを画素単位で指定する。各ピッチは、2,4,8,16,32,64,128の画素ピッチのいずれかをとることができる。
【0076】
また、レジスタXBMWは、8個のレジスタ部を有し、ブラインドマスクをかける場合の、X方向のマスク幅を画素単位で指定する。レジスタXBMWに書き込まれる値は、0〜128の範囲で指定でき、128以上の値を指定した場合は、128にクリップされる。レジスタYBMWに8個のレジスタ部を有し、ブラインドマスクをかける場合の、Y方向のマスク幅をセル単位(ライン単位)で指定する。レジスタYBMWに書き込まれる値も0〜128の範囲で指定でき128以上の値を指定した場合は、128にクリップされる。なお、ピッチの幅を超えてマスクの幅を指定した場合は、ピッチの幅をマスクの幅と見なしている。
【0077】
レジスタXWOFFL,XWOFFHは、それぞれ8個のレジスタ部を有し、復号したブロックを書き込む領域の、X方向のオフセットをセルアドレスで指定する。そして、レジスタXWOFFLにローアドレス、レジスタXWOFFHにハイアドレスを指定する。この実施の形態では、レジスタXWOFFHの1つのレジスタ部に、正負を示す符号ビットを書き込むXWSIGNを割り当てている。このXWSIGNが“1”であると負の数になり、“0”であると正の数になる。このXWSIGNと他のレジスタ部に書き込まれる値とで、−1,024〜1,023の範囲が指定できることとなる。レジスタYWOFFL,YWOFFHは、それぞれ8個のレジスタ部を有し、復号したブロックを書き込む領域の、Y方向のオフセットをセルアドレスで指定する。そして、レジスタYWOFFLにローアドレス、レジスタYWOFFHにハイアドレスを指定する。この実施の形態では、レジスタYWOFFHの1つのレジスタ部に、正負を示す符号ビットを書き込むYWSIGNを割り当てている。このYWSIGNが“1”であると負の数になり、“0”であると正の数になる。このYWSIGNと他のレジスタ部に書き込まれる値とで、−256〜255の範囲が指定できることとなる。
【0078】
また、レジスタXMOFFL,XMOFFHは、それぞれ8個のレジスタ部を有し、矩形マスクをかける領域の、X方向のオフセットをセルアドレスで指定する。そして、レジスタXMOFFLにローアドレス、レジスタXMOFFHにハイアドレスを指定する。この実施の形態では、レジスタXMOFFHの1つのレジスタ部に、正負を示す符号ビットを書き込むXMSIGNを割り当てている。このXMSIGNが“1”であると負の数になり、“0”であると正の数になる。このXMSIGNと他のレジスタ部に書き込まれる値とで、−1,024〜1,023の範囲が指定できることとなる。さらに、レジスタYMOFFL,YMOFFHは、矩形マスクをかける領域の、Y方向のオフセットをセルアドレスで指定する。そして、レジスタYMOFFLにローアドレス、レジスタYMOFFHにハイアドレスを指定する。この実施の形態では、レジスタYMOFFHの1つのレジスタ部に、正負を示す符号ビットを書き込むYMSIGNを割り当てている。このYMSIGNが“1”であると負の数になり、“0”であると正の数になる。このYMSIGNと他のレジスタ部に書き込まれる値とで、−256〜255の範囲が指定できることとなる。
【0079】
最後に、レジスタTRPTnH,TRPTnLは、指定のM面の画像コードを強制的な透明色(MPN=0,MCODE=0)への置き換えを指定する。これにより任意のM面の画像コードを透明色に置き換えることができる。そして、8本のレジスタ(64ビット=64個のレジスタ部)を割り当て、16エントリ×4テーブルの全てのパレットに対応可能となっている。なお、各レジスタ部に書き込まれるのは、“0”または“1”で、“1”のときに透明色への置き換えが行われる。
【0080】
ランダムインターフェイス12dは、イフェクタ12cから出力された画像データを、VRAM16に書き込む。この書き込みのための画像データ処理回路と、アドレス発生回路(各々図示省略)を有している。そして、次のような各機能を有している。
【0081】
第1は、アドレス変換機能である。イフェクタ12cで矩形マスク,ブラインドマスク、拡大/縮小等の演算が、セルアドレスを用いて行われる。これを、VRAM16に書き込む際に、VRAM16のアドレスに変換する必要がある。このため、まず、M面のマルチカラースプライトの場合(後述するように4画素3バイトフォーマット)と、T面の自然画像スプライトの場合(後述するように5画素8バイトフォーマット)を考慮した変換を行う。その後、得られたX,Yアドレスを、さらに、ディスプレイモードや表示バンクの情報を加味して、実アドレスに変換する。
【0082】
第2は、読み出し書き戻し機能であるリードモデファイライト機能である。VRAM16のデータ構造として、上述したようにマルチカラースプライトの場合(4画素3バイトフォーマット)と、自然画像スプライトの場合(5画素8バイトフォーマット)とを持つが、いずれの場合も、セル単位では、バイト単位規制(=バイトバウンダリ)とはなっていない。したがって、VRAM16にセルデータの書き込みをする場合、VRAM16上のデータを破壊しないために、一旦VRAM16内容の読み出しを行い、マスク処理をして書き戻す必要が生ずる。M面の場合、4画素単位で、T面の場合5画素単位(15ドット単位)でそれぞれリードモデファイライトを行う。
【0083】
ランダムインターフェイス12dの第3の機能は、自然画固定長圧縮機能である。すなわち、TDUの5画素分を8バイトに納めるためのデータ圧縮である。ここでは、TDUの1個分の元データは90ビット(6ビット×3×5画素)でこれを64ビット(=8バイト)に固定長圧縮してVRAM16に保存する。この機能を実行する際、先のリードモデファイライト機能と併用するので、このための、書き込み用圧縮回路と、読み出し用伸長回路(共に図示省略)をランダムインターフェイス12dは有している。圧縮方式は、非線形DPCM方式を採用し、R,G,B別々にDPCMを行う。
【0084】
ここでDPCM演算回路での透明色の影響を最小にするため、次の処理を行う。
【0085】
(a)即値は「32」で演算(灰色として扱う)、すなわち6ビットで表される即値の中央の値としている。
【0086】
(b)差分値は「0」で演算、すなわち前の値をホールドする。
【0087】
なお、DPCM処理の量子化テーブルを図29および図30に示す。図29は非線形量子化変換テーブル(以下FNLQという)で、図30は非線形逆量子化変換テーブル(以下INLQという)である。
【0088】
次に、透明色処理について説明する。まず、M面においては、復号値、VRAM16上ともMCODE=0で表される。一方、T面では、復号値は「62」,「63」として、VRAM16上ではIPIX=0,DPIX=0として表される。ここで非線形DPCMは、非可逆圧縮であり、圧縮したデータは元には戻らない。しかし、透明色が失われると画像が大きく変わってしまうため、透明色は次のように処理している。すなわち、T面での透明色は、DPCM符号化/復号化時に完全可逆とする。また、ハンドリングのし易さを考慮し、「0」でVRAM16を初期化した場合、T面では透明色が復号されるようにしている。
【0089】
ランダムインターフェイス12dの第4の機能は、VRAM初期化機能である。これはVRAM初期化要求があったときに、シリアルインターフェイス12eと連携してVRAM16の初期化を行うものである。表示面のバンクのT面エリアもしくはM面エリアに、全て「0」を転送する。なお、この初期化処理は、Vのブランキング期間に行う。第5の機能は、VRAMリフレッシュ機能である。最後の第6の機能は、シリアルインターフェイス12eからの割り込み受け機能である。シリアルインターフェイス12eは、一定間隔で、表示用のデータ読み出しを行っている。このためランダムインターフェイス12dは、シリアルインターフェイス12eからアドレスセットのための割り込みを受ける。この割り込みを受けた場合は、シリアルインターフェイス12eを優先して、イフェクタ12cを停止しアドレスセットを行う。なお、ランダムインターフェイス12d内には制御レジスタがなく、イフェクタ12cと、シリアルインターフェイス12eからの制御信号により内部のレジスタが動作するようになっている。
【0090】
次に、ランダムインターフェイス12dで行っているDPCM符号化およびDPCM復号化について説明する。なお、コンポーザ12fでも、DPCM復号化を行っている。
【0091】
まず、DPCM符号化について図31から図33に基づいて説明する。この符号化装置40は、透明色を検出する透明色検出部41と、圧縮差分値生成器42と、この圧縮差分値生成器42の出力を入力すると共に透明色検出部41の検出信号を受けて透明色(=「63」,「62」)を差分値で0とする第1透明色変換部43と、透明色検出部41の即値出力を入力すると共に透明色検出部41の検出信号を受けて透明色(「63」,「62」)を即値で灰色(=「32」)とする第2透明色変換部44と、第1透明色変換部43および第2透明色変換部44の各出力を入力し圧縮差分値生成器42へ差分値発生用の値を出力する局部復号器45と、圧縮差分値生成器42の出力を入力しその差分値が「0」のとき「−8」へ変換する第1Z変換部46と、透明色検出部41の即値出力を入力しその即値が「0」のとき「63」へ変換する第2Z変換部47と、第1Z変換部46の出力を入力しその差分値がどのような数値であろうとその差分値を表示するものが透明色であればその差分値を全て「0」に変換する第3透明色変換部48と、第2Z変換部47の出力を入力しその即値が透明色(「63」,「62」)であれば「0」に変換する第4透明色変換部49と、第3透明色変換部48と第4透明色変換部49の各出力を入力し各値をVRAM16へ出力すると共に速度変換する2バイト分の容量を有するバッファ50とから構成されている。なお圧縮差分値生成器42と局部復号器45とで符号器が構成されている。また、バッファ50にはRGB情報が入力されている。さらに、図31および図32においては、「透明色」のことを単に「T」と置き換えて表示することとする。
【0092】
ここで、符号器42は、透明色検出部41の出力から局部復号器45の出力を差し引く差分生成部51と、図29に示す非線形量子化変換テーブル(FNLQ)を有するFNLQ部52とを有する。また、局部復号器45は、量子化された差分値を代表的な差分に戻すための図30に示す非線形逆量子化変形テーブル(INLQ)を有するINLQ部53と、INCQ部53の出力とこの局部復号器45の出力とを加え合わせる復号合成部54と、復号合成部54の出力を図33に示す表に基づいて6ビットにクリップするクリップ部55と、第2透明色変換部44から出力される即値とクリップ部55から出力される復号された差分値を入力する出力部56と、この出力部56に入力してきた赤色、緑色、青色の3つのデータを保存するレジスタ部57とを有している。なお、出力部56には即値と差分値を示す情報が与えられている。
【0093】
この符号化装置40にデコーダ12bで伸長復号されたT面の6ビットからなる画像データが入力してくると、まず透明色検出部41でそのデータが透明色(「63」,「62」)か否かが検出される。最初に入ってくるデータは即値であり、その即値は、第2透明色変換部44と第2Z変換部47へ入力される。第2透明色変換部44においては、その即値が透明色であると「32」(=灰色)に変換し、その他であるとそのまま通過させそれぞれ局部復号器45に入力させる。このように中間の値である「32」に変換するのは差分をなるべく小さくした方が後述する量子化との関係で画質が劣化しないため、他の値との差が平均的に最も小さくなる中間の値としたものである。なお「31」や中間より若干偏った他の値としても良い。
【0094】
一方、第2Z変換部47に入力した即値は、その値が「0」であると「63」に変換される。第4透明色変換部49では、その即値が透明色(「63」,「62」)であると「0」に変換する。即値が「0」,「63」,「62」のいずれでもないときは、そのまま通過していく。各即値は、バッファ50で速度変換されると共に1バイト(8ビット)ずつVRAM16へ送られて行く。このようにVRAM16上の即値の透明色を「0」にする(後述するようにVRAM16上の差分値の透明色も「0」にしている)のは、VRAM16を初期化するときに「0」で初期化すれば良く、デバッグが楽になるためである。このような「0」での初期化を行わないときは、第1Z変換部46および第2Z変換部47は、不要となる。
【0095】
即値のためのデータに続いて差分値のためのデータが入力されてくる。そのデータは同様に6ビットであり、まず透明色検出部41によって透明色か否かが検知される。その後、圧縮差分値生成器42の差分生成部51に入力され、先ほどの即値が差し引かれる。その値は、図29の入力値に示すように、「−63」〜「63」(=127種)の値となる。すなわち7ビットの値となる。この値はFNLQ部52に入力され、図29の表に基づいて量子化され、出力される。この出力値は、「−7」〜「7」(=15種)となり4ビットで表されるものとなる。この出力値は、第1透明色変換部43に入力する。そして、その出力値がどのような値であろうと、先に透明色検出部41で透明色であることが検知されていると、第1透明色変換部43で「0」に変換される。
【0096】
このように差分値の透明色を「0」とするのは、画像の場合、隣り合った画素等近傍の画素は同じになり易いという性質を考慮したものである。例えば、3つの画素の赤色の値が「30」「30」「30」と並んでいる場合、その中央に透明色を設定すると、赤色部分の画像データとしては「30」「63」「30」となる。これを通常で圧縮すると「63」と「30」の差が「33」となり、FLNQ部52の出力は「7」となり、INLQ部53の出力は「40」となる。この値は、復号化時や符号化装置40の局部復号器45によって「70」(=30+40)となるがクリップされ「61」となる。次の「30」との差分は「−31」となりFNLQ部52の出力が「−6」となりINLQ部53の出力が「24」となる。この結果、復号化時や符号化時の3つめの値は「37」(=61−24)となり、元の「30」とは画素が異なるものとなり、画質が劣化する。一方、透明の時に差分値を「0」とすると、本来の差分値「7」のものが「0」となり、第3番目の「30」の差分値を形成するための値がやはり「30」となり、第3番目の値の値に対する差分値も「0」となる。このため、第3番目の値を復号するとき「30」が復号され、画質が劣化しなくなる。このように透明色の差分値を「0」とすることによって画質の劣化を防止することができる。
【0097】
第1変換部43を通過したFNLQ部52の出力値は、次の差分値を生成する際の比較値となる値を復号する局部復号器45に入力される。そして、まずINLQ部53によって逆量子化され、図30に示す「−40」〜「40」の7ビットで表される出力値を出力する。その値とレジスタ57内の値(これは先に差分生成部51に入力した値と同じもの)とを復合合成部54で加える。そしてクリップ部55で「0」〜「61」の範囲外の値をクリップし、出力部56に入力させる。その復号された値は、レジスタ部57に保存される。
【0098】
このような作業を赤色、緑色、青色毎に行い、4つの差分値を求める。FNLQ部52で生成され量子化された各差分値は、第1Z変換部46に入力される。そして、その値が「0」ならば「−8」とされる。そして、第1Z変換部46を通過した差分値は、その値がどのようであれ、その差分値が透明であると第3透明色変換部48によって「0」に変換される。この結果、第3透明色変換部48後の値は「−8」〜「7」(=16種)となり、4ビットで表されるものとなる。この4ビットで表される差分値は、バッファ50に入力し、速度変換され、即値と共に1バイト(8ビット)単位でVRAM16へ送出される。
【0099】
1つの即値と4つの差分値で形成される5画素8バイトのTDUがVRAM16へ1バイトずつ送られる。このように1つの即値と4つの差分値からなるTDUを形成しVRAM16へ送ることを繰り返すことによって大容量の画像データを圧縮しつつかつ固定長のブロックでVRAM16へ書き込むことが可能となる。
【0100】
次に、DPCM復号化について図34および図35に基づいて説明する。この復号化装置60は、2バイトの容量を有する復号バッファ61と、VRAM16上の差分値の値が「0」(=透明色)を検出する復号第1透明色検出部62と、VRAM16上の即値が「0」(=透明色)を検出する復号第2透明色検出部63と、差分値の値が「−8」のとき本来の「0」に戻す復号第1Z変換部64と、即値が「63」,「62」のとき本来の「0」に戻す復号第2Z変換部65と、透明色検知に基づき透明色の差分値を「0」とする復号第1透明色変換部66と、透明色検知に基づき透明色の即値を「32」(=灰色)とする復号第2透明色変換部67と、復号される色が透明色ならば全て「62」として表示部10側にはき出す復号第3透明色変換部68と、復号第1透明色変換部66および復号第2透明色変換部67の出力を入力し復号第3透明色変換部68に出力する復号器69とから構成されている。なお、復号バッファ61にはRGB情報が入力されている。また、この実施の形態では入力されてくる差分値の「0」が透明色となっているので、復号第1透明色変換部66は、信頼性確保のための役割をもつ念のために置かれているものとなっている。さらに、図34および図35においては、「透明色」のことを単に「T」と置き換えて表示することとする。
【0101】
復号器69は、復号第1透明色変換部66の出力を入力し、図30に示すINLQを有するINLQ部70と、INLQ部70の出力と既に復号された値とを加える復号合成部71と、図33に示す変換を行うクリップ部72と、クリップ部72および復号第2透明色変換部67の出力を入力し、復号第3透明色変換部68へ出力する出力部73と、出力部73からのデータを保持するレジスタ部74とから構成されている。なお、復号器69は、復号第3透明色変換部68への出力部分を除き符号化装置40内の局部復号器45と全く同一の構成となっている。
【0102】
この復号化装置60にVRAM16から取り出された符号が入力する。この符号は、VRAM16に対しバイトアクセスを行うことにより取り出されるため1バイト(=8ビット)単位となっている。そのデータは、まず復号バッファ61に入力され、速度変換される。
【0103】
入力された符号が6ビットからなる即値であると、その即値は復号第2透明色検出部63で「0」(=透明色)か否かが検出される。その後、復号第2Z変換部65で「63」,「62」を本来の「0」に戻す変換をする。次に、復号第2透明色検出部63で透明色が検出されたことに基づいて復号第2透明色変換部67でその値(=「0」)を「32」(=灰色)に変換する。このように「63」と「62」を「0」とし、「0」を「32」に変換した各値と、何も変換されず通過する値とを出力部73に入力する。そして、レジスタ部74に入力させると共に復号第3透明色変換部68に入力させる。この復号第3透明色変換部68では、復号第2透明色検出部63の透明色検出に基づいて、その即値が透明色であると「62」に変換する。すなわち、「32」(=灰色)には、透明色のものと本来の灰色の2通りがあり、透明色であるものだけを「62」に変換することとなる。即値の赤、緑、青の各色についてそれぞれ以上の作業を行わせる。
【0104】
次に、4ビットからなる差分値が入力されてくると、まず復号第1透明色検出部62によって、「0」(=透明色)か否かが検出される。その後、復号第1Z変換部64で、「−8」を本来の「0」に戻す変換をする。次に、復号第1透明色検出部62で、透明色が検出されたことに基づいて復号第1透明色変換部66で透明色を確実に差分値で「0」とする変換をする。そして、そのように変換された値およびそのまま通過してきた値が復号器69に入力される。
【0105】
復号器69に入力された4ビットからなる差分値は、先に示した復号化装置40の局部復号器45と全く同一な方法により差分値を復号化する。復号された差分値は、復号第3透明色変換部68に入力され、その差分値がどのような値になろうとも、透明色であれば全て「62」に変換される。
【0106】
以上のように、DPCM符号化およびDPCM復号化が行われる。これらにおいて、上述したように5画素で90ビットを5画素8バイトに固定長で圧縮しているので、小さいVRAM16でも多く書き込めると共にVRAM16にアクセスする場合にテーブル(表)が不要となる。しかもランダムアクセスができるのでVRAM16の書き換えが容易となる。しかもこの実施の形態では5画素を単位として圧縮、伸長しているので、アクセス速度と圧縮の効率の面でバランスの良いものとなる。また、VRAM16上で透明色を全て「0」としているのでVRAM16を初期化する際、その「0」で初期化させれば、最初のリードモデファイライトのときにVRAM16から引っ張ってくる値が全て「0」の透明色となる。この結果、表示部10をデバッグする際、透明色によって行うことが容易となる。すなわち、VRAM16全体を単に「0」で初期化させておけば良いからである。さらに、このDPCM符号化およびDPCM復号化では、透明色が可逆となっており、画像の変化がほとんど生じないものとなる。また、DPCM演算の際、即値を全体の中間の値である「32」で演算し、差分値は前の値をホールドすることとなる「0」で演算しているので、DPCM圧縮による画像劣化を最小にすることが可能となっている。
【0107】
次に、シリアルインターフェイス12eについて説明する。シリアルインターフェイス12eは、ディスプレイ動作のための基本タイミング信号(水平同期信号LHSYNCおよび垂直同期信号LVSYNCなど)を発生するものである。これら基本タイミング信号は、リセット動作を除いて、他の機能ブロックの影響を受けることはありえないものとなっている。シリアルインターフェイス12eが発生するタイミング信号が、専用グラフィックLSI12において最強の基準信号となる。また、シリアルインターフェイス12eのもうひとつの役割は、基本タイミング信号およびディスプレイモードにあわせて、VRAM16から画像データを読み出すことにある。各ディスプレイモードにより、いくつかの読み出しパターンを組み合わせて、読み出しを行う。なお、同期信号(LHSYNC,LVSYNC)は内部発生となっており、図36に示すタイミングとなっている。図36において、水平同期信号LHSYNCの1周期(=1H)は、1,850クロックで、垂直同期信号LVSYNCの1周期(=1V)は270ラインとなっている。また、各同期信号のタイミングパルス幅(hs,vs)は、各1クロックとなっている。また、水平ブランク(Hブランク=hb)は、一定せず、垂直ブランク(Vブランク=vb)は30ラインとなっている。
【0108】
シリアルインターフェイス12eによる水平読み出し期間は、VRAM16への読み取りシーケンス(以下VRSという)が複数集まって形成される。そして、ひとつのVRSは、40画素を基本単位としている。このため図37に示すように、横方向に320画素持つディスプレイモードでは、1周期で8回(VRS0〜VRS7)、横方向に160画素持つディスプレイモードでは、1周期で4回(VRS0〜VRS3)となる。なお、VRSの中身は、設定されたディスプレイモードにより異なるものとなる。
【0109】
VRSの中にはマルチカラートランスファーシーケンス(以下MTSという)がある。このMTSは、VRAM16内のマルチカラースプライト画像データを出力用ラインバッファ(図示省略)へ転送するシーケンスとなっている。MTS出力は、マルチカラースプライトと自然画像スプライトを重ね合わせて表示する場合に、マルチカラースプライトを予めラインバッファ(図示省略)へ転送しておくのに用いられる。また、VRSの中には自然画像表示シーケンス(以下TDSという)もある。このTDSは、VRAM16内の自然画像スプライトデータと、出力用ラインバッファ内のマルチカラースプライト画像データを、重ね合わせてLCDへ出力するシーケンスとなっている。各モードにおけるMTSとTDSとの関係は図37に示すようになっている。また、MTSの基本読み出し動作を図38に示し、TDSの基本読み出し動作を図39に示す。なお、VRAM16内に自然画像スプライトの有効データが無い場合でも、TDSにおいて出力用ラインバッファのデータをLCDへ出力している。
【0110】
シリアルインターフェイス12e中にも各種のレジスタが存在する。ディスプレイ選択レジスタ(以下レジスタDSPMODという)は、8個のレジスタ部を有すると共に、ディスプレイモードの選択に使用するもので、外部ピンの設定と本レジスタDSPMODの設定により、ディスプレイモードを決定する。すなわち、外部ピンによってLCDのストライプ配列とモザイク配列とを設定し、DSPMODにディスプレイの各モードを設定し、両者を組み合わせて、各配列およびディスプレイモードを決定している。また、自然画像表示位置レジスタ(以下レジスタTCPOSという)は、8個のレジスタ部を有し、表示モードがモードLO(LOaを除く)もしくはSO(SOaを除く)となったときに、有効になる。そして、表示モードがモードLOb,SObのときには、T面の表示を開始するラインの位置を指定し、表示モードがモードLOa,LOb以外のときおよびモードSOa,SOb以外のときには、T面の表示を開始する画素の位置を指定することとなる。なお、このレジスタTCPOSに書き込まれる値の9ビット目は、先のレジスタDSPMODにも書き込まれる。さらに、この各値の正負を決める符号ビットがレジスタDSPMODの1つに書き込まれている。この符号ビットと各値とで「−512」〜「511」までの値が指定可能となっている。さらに、表示コマンドレジスタ(以下レジスタDSPCMDという)は、8個のレジスタ部を有し、そのうち3つのレジスタ部を利用して次の設定をしている。第1はフラグを書き込むことにより、表示バンクの変更を要求するものである。そして、フラグが書き込まれた後、次のLVSYNC時にバンクの切り換えが行われる。LVSYNC後、書き込まれたフラグは落とされることとなる。そして、符号ビットの「1」で動作状態を表すと共に表示バンクの変更を要求する。第2は、動作状態でVRAM16の表示終了直後の、M面の初期化を要求するものである。第3は、動作状態でVRAM16の表示終了直後のT面の初期化を要求するものである。また、表示状態レジスタ(以下レジスタDSPSTTという)は、8個のレジスタ部を有し、そのうちの5個のレジスタ部を使用しているもので、ディスプレイの状態をモニターするステータスレジスタとなっている。具体的には、VRAM16がクリア中かどうかを示すレジスタ部と、表示バンク切り換え指示後、表示バンクの切り換えが行われたかどうかを示すレジスタ部と、表示に関するブロック(シリアルインターフェイス12eとコンポーザ12f)のレジスタへの書き込みを許可するレジスタ部と、垂直ブランキング期間を示すレジスタ部と、水平ブランキング期間を示すレジスタ部とが存在している。
【0111】
次に、コンポーザ12fについて説明する。コンポーザ12fは自然画固定長DPCM復号機能を有している。すなわち、自然画像スプライトは、VRAM16に5画素8バイト単位で固定長DPCM圧縮され、書き込まれている。コンポーザ12fは、これをDPCM復号する機能を持っている。なお、復号のアルゴリズムは、ランダムインターフェイス12dで述べたものと同様となっている。コンポーザ12fは、またパレット変換機能を保有している。すなわち、マルチカラースプライトについては、6ビットのコード(MPN2ビット+MCODE4ビット)を、パレットRAMを介して、15ビットの色データ(RGB各5ビット)に変換する。さらに、マルチカラースプライトと自然画像スプライトの重ね合わせや、ブレンディング機能を持つ。
【0112】
ここで、ブレンディング演算の出力は、6ビットにクリップしている。また、ディスプレイモードが、モードL1,S1の場合は、M面が存在せず、モードLEの場合は、T面が存在しない。したがって、デフォルトの入力を規制する必要があり、これらの場合は、デフォルト入力として、透明色を選択している。さらに、ドットと画素単位での透明色との重ね合わせ時の透明色の判定は、T面はドット単位、M面は画素単位で行っている。T面を2倍に拡大するモードでも、扱いは同じとしている。そして、透明色との重ね合わせ結果は、図40および図41に示すとおりとなる。ここで、図40は、透明色を含んだT面が手前の場合を示し、図41は、透明色を含んだM面が手前の場合を示している。
【0113】
コンポーザ12fは、さらにライン補完モードの例外処理を行っている。例えば、T面のライン補完をするディスプレイモードの場合、補完するラインは、直前のラインに対して、1ドット左にずらして表示をする。しかし、この場合、エッジのデータが図42に示すようにはみ出したり、不足したりするので、このときの処理を、図42(A)に示すように左端のデータは捨て、図42(B)に示すように右端には黒(「0」)を表示させている。さらに、表示部10のLCDの画素配列への対応を次のように行っている。表示部10がストライプ配列の液晶の場合は、色回しをせず、モザイク配列の液晶が選択された場合に色回しを行っている。また、T面の復号時に、モザイク配列の液晶の場合は、Gドット(=緑色)の位置を、X,Y座標により切り換えを行っている。ストライプ配列の液晶の場合は、Gドットの位置は固定させている。
【0114】
コンポーザ12fのレジスタは、次のとおりとなっている。パレットRAM用レジスタ(以下レジスタPALRAMという)は、M面用のカラーパレットを記憶しておくパレットRAMのためのレジスタで、RGB各5ビットで、32K色の指定が可能となっている。そして128バイト(64ワード)の容量を持っている。すなわち、2バイトで1色分となっている。具体的には、図43に示すように偶数アドレスをもつレジスタ部と奇数アドレスをもつレジスタ部の2つで15ビットのRGB(=1色)を表し、その色に対応する値を4ビットのMCODEとしている。そのMCODEが16個集まって1つのMPNの群が形成される。そして、4つのMPN(MPN0〜MPN3)で計64種の色を表示するようにしている。ただし、各MCODE=0が透明とされているので、実際の色は15×4=60個となっている。なお、書き込み値は5ビットだが、指定値はLSBに「0」を拡張した6ビットとなる。
【0115】
その他のレジスタには、マルチカラースプライトと自然画像スプライトの重なり合った部分の出力選択(各M面,T面,ブレンド画像の選択)を行うものや、マルチカラースプライトと自然画像スプライトに対するブレンディング係数を指定するものや、バックグランド色とのブレンディング係数を指定するものや、バックグランド色を記憶しておくものがある。なお、バックグランドはRGB各5ビットで、32K色の指定が可能となっている。この書き込み値も5ビットだが、指定値はLSBに0を拡張した6ビットとなっている。
【0116】
なお、各ブレンディング係数は、各スプライトが表示される各面毎に指定されるものとなっている。その指定は、この実施の形態では4つの仮想プレーン毎にマルチカラーの係数および自然画像の係数を指定することにより行われる。また、各ブレンディング係数は、すべて共通となっており、0.0625から始まり0.8750までの等間隔の計14種と0.0000および1.000の計16種となっている。
【0117】
以上のように、この専用グラフィックLSI12は、縦方向、横方向、縦横同時の段階的拡大/縮小機能、T面をM面の任意のプレーンに挿入可能な多重画面表示優先順位機能、T面をM面の任意プレーンとブレンドしたりバックグランド色とのブレンドをしたりするブレンディング機能,VRAM16への書き込み時に矩形マスク、縦縞/横縞マスク、ブラインドマスク等をかけるマスク機能等各種の機能を有するものとなっている。
【0118】
そして、このシステムの専用アニメデータ7は、図44に示すような順序で作成される。特定画像スプライトは、市販のシナリオ等を構成できるアニメーション作成用ソフト3を利用して原データ21となる特定画像用データから作成する。なお、この原データ21は、他の画像作成ソフト22によって作成される場合が多い。この原データ21を処理して特定画像データ23を作成する。また、同様にして特定画像を表示するための関連表示データ24が作成される。これらの特定画像データ23と関連表示データ24が変換ソフト6中に入れられる。
【0119】
一方、マルチカラースプライトや自然画像スプライトも同様にして、他の画像作成用ソフト22によって原データ25を作成し、その原データ25となるスプライト画像データをアニメーション作成用ソフト3で処理し、アニメーションデータ26を作成する。これを同様に変換ソフト6に入れ、先のデータ23,24と共に処理し専用アニメデータ7を作成する。なお、この専用アニメデータ7は、キャラクタジェネレータROMデータとも言われる。この専用アニメデータ7をROM化してROM8を得る。
【0120】
変換ソフト6は、特定画像データ23、関連表示データ24およびアニメーションデータ26を取り込む。そして、変換ソフト6は、▲1▼各スプライトが表示されるアニメーションシーケンスの組み合わせを決める(アニメーションフレーミング処理)、▲2▼アニメーションフレーミング処理で決めたアニメーションのパレットを調整して割り当てる、▲3▼特定画像関係の諸特性の指定などのデータの作成を行う。なお、このデータ作成処理は、アニメーション作成用ソフト3内で所定の指示に基づき、データを入れ、この変換ソフト6でそのデータを処理すると、自動的に作成処理ができるようになっている。
【0121】
この変換ソフト6は、また、専用アニメデータ7を生成するために、次のような処理を自動的に行っている。すなわち、▲4▼専用グラフィックLSI12内のビデオディスプレイプロセッサ部が取り込み、処理するための画像データ部8c用の圧縮画像データの生成、▲5▼サウンドデータの符号化、▲6▼CPUメモリ11がプログラムROM13に格納されたプログラムによって取り込み、処理するための外部プロセッサ制御データ部8a用のデータの生成、▲7▼専用グラフィックLSI12内の小型プロセッサ部12aが取り込み、処理するための内部プロセッサ制御プログラム部8b用のプログラム等の生成、▲8▼ROM8内のメモリ配置、の各処理を行っている。なお、この実施の形態では、▲5▼のサウンドデータの符号化は行っていないが、この変換ソフト6はそのデータの生成も可能となっている。このように、この変換ソフト6は、アニメーション作成用ソフト3に入力されたデータを、並び替え、表現替え、置き換えおよび圧縮によって専用アニメデータ7とするものである。ここで表現替えとは、内容は変えずにデータとして表現する形式、値を変えるもので、置き換えとは、特定の機能を表現する際、限られた表現を組み合わせて新たな表現とし、同一機能を達成させるようにしたものである。
【0122】
また、▲6▼の外部プロセッサ制御データ部8a用のデータは、CPUメモリ11やプログラムROM13がこのデータを見て動作するようになっているデータで、一種の制御データとなっている。また、▲7▼の内部プロセッサ制御プログラム部8b用のプログラムとデータは、1画面用の一連のスプライトの動きを制御するデータで、ROM8内のこのデータを専用グラフィックLSI12が見に来て、その結果に基づき、スプライトを動作させるようになるものである。このように、この実施の形態では、CPUメモリ11が専用グラフィックLSI12に「ROM8のある番地を見て、その部分の命令に従い作業をしなさい」との指示を出し、その指示に基づき専用グラフィックLSI12がROM8を見て、そのROM8内のその番地部分に従い処理を実行するようになっている。
【0123】
このアニメーションデータ26は、図45に示すようなスプライトの移動、スプライトの出現と消失、スプライトの拡大、縮小、パレットデータ(=色)の変化および複数のスプライトの前後関係の時間に沿っての記述を有するものとなっている。加えて、アニメーションデータ26は、各画面毎に、最後のコマまで表示した場合、最初に戻るか、または最後のコマを表示し続けるか、または、そのアニメーション画面の表示を止めるかの指示もできるようになっている。
【0124】
具体的に言えば、各スプライトは、ROM8内のデータ、すなわち、アニメーションデータ26内の「シナリオ」と呼ばれる自動実行手順に従って動作する。換言すれば、ROM8の外部プロセッサ制御データ部8a内のシナリオに従って動作する。このシナリオは、この実施の形態では、1/25秒を単位にして進行する。また、重ね合わせのシナリオもアニメーションデータ26内に入っている。
【0125】
すなわち、スプライトのシーケンスは、それぞれシナリオであり、これらのシナリオと、図8および図9に示す各スプライトの描画優先順位に関するシナリオとが合わさって1つのアニメーションが完成する。一方、この関係を、フレーム20から見ると、各シナリオの各瞬間がフレーム20に相当し、各スプライトのシナリオが集まったものが、フレーム20の時間制御に相当することになる。なお、シナリオには、割込シナリオ機能があり、シナリオを変更した後、元のシナリオの中断した箇所に戻ることができる。これは、具体的な表示例で言えば、案内表示機に、正午等の時刻を知らせる鳩等の表示や発車10分前の列車表示を出した後、元の表示に戻るような場合が相当する。
【0126】
また、各アニメーション画面すなわち各フレーム20は、所定の進行速度で表示させることができると共に各アニメーション画面に対し割り込みアニメーションをかけることができる。さらに、各アニメーション画面には、任意のサイズのスプライトを任意の個数、任意の位置に、任意の表示優先順位で表示できる。
【0127】
加えて、先に示したように各マルチカラースプライト(特定画像スプライトを含む)と自然画像スプライトとのブレンド処理表示が可能となっている。ここで、ブレンド処理とは、自然画像スプライトと、他のスプライトが混ざって表示され、半透明の絵柄のように見える処理のことをいう。これは、通常なら上書きされるスプライトによって前に書き込まれたスプライトが消失してしまうのだが、このブレンド処理では、言わば、混ざり合わせの状態となる。なお、このブレンド処理は、その混ざり合わせの割合を変えることができるようになっており、例えばその割合を徐々に変化させることによってボワーと浮き出させたり、スーと消えるような効果を出させることができるようになっている。このブレンド処理は、スプライトごとにオンオフされるので、あるスプライトをオンにすると、そのスプライトが自然画像スプライトに対して半透明、すなわち、混ざり合わせの状態となる。そして、半透明の程度(=ブレンド係数)は、スプライトが表示される面ごとに指定でき、その値は0.0000と1.0000を除いた14段階のブレンド係数によって指定できるものとなっている。この14段階は、4ビット16種のうち2種をスイッチ機能に割り当てているため、14種としたものである。なお、このブレンド係数の段階は、細かさを出しにくい液晶を表示部10として採用しているため、10〜32段階の範囲が好ましいものとなる。
【0128】
なお、各スプライトの画像圧縮は、先に述べたとおりであるが、さらに次のような構成となっている。まず、各スプライトは横16画素で、縦は任意画素の圧縮単位に分割されて圧縮される。これは、ハードウェアのゲート数を小さくするためである。なお、横、縦それぞれ16画素の圧縮単位に分割されて圧縮されるようにしても良い。これらの圧縮単位への分割は、変換ソフト6によって行われる。
【0129】
各マルチカラースプライトの圧縮は、並列算術圧縮方式の2次元的な可逆圧縮となっている。一方、自然画像スプライトは、復号するとほぼ元のデータに戻る非可逆圧縮となっている。これは、自然画像スプライトについては、色数が多いため、若干の色の再現性が落ちてもそれ程の影響はなく、圧縮率を重視したためである。
【0130】
次に、CPUメモリ11と、専用グラフィックLSI12と、プログラムROM13の間の連携動作について説明する。
【0131】
この連携動作には、パッシブモードとアクティブモードの2つのモードが存在する。ここで、パッシブモードは、専用グラフィックLSI12が外部のCPUメモリ11等の指示に従って動作するモードを指し、アクティブモードは、専用グラフィックLSI12がその内部の小型プロセッサ部12aを使って自主的に動作するモードを指している。なお、アクティブモードでは、CPUメモリ11は使われず、ROM8に格納された内部プロセッサ制御プログラム部8bを順次解釈し連続画像を表示すると共に、後述するイベント応答機能(=キーボード入力等)によって簡単な対話性を持たせることができるようになっている。また、パッシブモードでは、時間進行および表示画像(=アニメーション)については、外部のコントローラが管理、すなわちこの実施の形態ではCPUメモリ11が管理している。なお、このパッシブモードでは、フレーム内の一連のスプライトの画像生成には、プロセッサ部12aを使用することもできるようになっている。
【0132】
なお、図2に示す専用プレーヤ9は、専用グラフィックLSI12を制御するCPUメモリ11を有しており、パッシブモードで動作する装置となっている。このような専用プレーヤ9ではなく、すなわち、CPUメモリ11のような専用グラフィックLSIを制御する機能を持たない装置の場合、アクティブモードで動作する装置となる。
【0133】
まず、パッシブモードの動作の概要について説明する。CPUメモリ11は、ROM8のデータまたは外部情報源14から入力されるコマンド列を解釈し、専用グラフィックLSI12を駆動する。コマンド解析用のプログラムは、プログラムROM13に格納されている。専用グラフィックLSI12の小型プロセッサ部12aは、ROM8に格納されたアニメーションデータ26、特定画像データ23および関連表示データ24、すなわち、シナリオデータと画像(音声)データを使ってCPUメモリ11から指示されたフレームの画像を生成する。一方、CPUメモリ11は、外部情報源14からの命令を受け、特定画像スプライト中の特定画像表示のため、専用グラフィックLSI12を駆動させ、その特定画像表示を行わせる。
【0134】
このパッシブモードは、次のプログラムの集合となっている。なお、個々のプログラムの実行制御は、小型プロセッサ部12aの仕事で、また、個々のプログラムは、停止(HALT)命令で終了するものとなっている。
【0135】
(1)タイトル初期化プログラム(HALTで終了)
(2)フレーム描画プログラム
▲1▼フレーム初期化プログラム
▲2▼バックフレーム描画プログラム(HALTで終了)
イ)イメージユニット初期化プログラム
ロ)イメージユニット描画プログラム
a)単一スプライト描画プログラム
▲3▼フロントフレーム描画プログラム(HALTで終了)
イ)イメージユニット初期化プログラム
ロ)イメージユニット描画プログラム
a)単一スプライト描画プログラム
▲4▼表示パラメータセット/表示プログラム(HALTで終了)
このパッシブモードでは、各フレーム20の進行をCPUメモリ11が管理している。CPUメモリ11は、専用グラフィックLSI12の小型プロセッサ部12aに指示し、描画プログラム開始アドレスをセットし、実行開始を指示する。小型プロセッサ部12aは、ROM8にアクセスし、その中のデータを読み、ビデオディスプレイプロセッサ部に実行命令を出し、実行させる。その後、CPUメモリ11は、専用グラフィックLSI12の小型プロセッサ部12aの状態をポーリングすることで、描画プログラムの実行終了を待つ。小型プロセッサ部12aは、一連の描画プログラムを自動的に実行し、最後の停止(HALT)命令を実行した所で停止する。一方、各スプライトのフレーム進行(=シナリオ)は、アニメーションデータ26としてROM8の外部プロセッサ制御データ部8aに格納されており、CPUメモリ11がそのアニメーションデータ26の構造を解析しながら適時そのシナリオを実行する。
【0136】
CPUメモリ11は、小型プロセッサ部12aに指示した後は、他の処理を実行しているかまたは休止しており、小型プロセッサ部12aが処理を終了すると、CPUメモリ11は、再度小型プロセッサ部12aに命令を出す。これを繰り返すことによりアニメーションが実行される。このように、パッシブモードでは、CPUメモリ11がフレーム20の進行やリピートも含めた時間の管理を行う一方、専用グラフィックLSI12の小型プロセッサ部12aは、各スプライトを描画する機能を受けもっている。ここで、CPUメモリ11は、1/25秒間隔で各フレームを動作させる制御も行っている。
【0137】
一方、小型プロセッサ部12aは、ビデオディスプレイプロセッサ部に指示し、例えば、goコマンドで作業開始を伝える。ビデオディスプレイプロセッサ部は、ROM8から圧縮された画像データを取り込む。その間、小型プロセッサ部12aは、ビデオディスプレイプロセッサ部の作業終了を待っている。このように、小型プロセッサ部12aが、ビデオディスプレイプロセッサ部を制御している。
【0138】
このような関係を図46および図47に示す。CPUメモリ11は、ROM8の外部プロセッサ制御データ部8aからシナリオに関するデータを読み込み、専用グラフィックLSI12の小型プロセッサ部12aにフレーム20内表示プログラムの読み込みとその実行を指示する。小型プロセッサ部12aは、ROM8にアクセスし、内部プロセッサ制御プログラム部8bからその表示プログラムを読み込み、そのプログラムに基づき、ビデオディスプレイプロセッサ部に画像データの取り込みを指示する。この指示に基づき、ビデオディスプレイプロセッサ部は、ROM8の画像データ部8cから圧縮画像データを取り込む。なお、ROM8とのやりとりの中では、この圧縮画像データの取り込みが最も時間がかかるものとなっている。また、特定画像に関する表示については、CPUメモリ11が直接ビデオディスプレイプロセッサ部を制御している。
【0139】
パッシブモードにおいて、ROM8が専用プレーヤ9に組み込まれると、まず、タイトル初期化プログラムが動作する。このタイトル初期化プログラムは、異なるROM8毎に、組み込み時の最初に1回のみ行われるもので、ディスプレイモード設定、自然画像スプライトの表示モード指定および表示部10のパネルに合わせた色具合のセットがなされる。なお、アクティブモードの場合も同様なタイトル初期化プログラムが実行される。
【0140】
その後、パッシブモードの具体的な動きは次のとおりとなる。まず、図48に示すフローに基づき、スプライト描画プログラムについて説明する。スタートすると、イフェクタ12cにROM8から読み込んだパラメータをセットし初期化を行う。初期化が終了すると、表示部10へのスプライトの復号を開始する。そして、復号の終了により1つのスプライトの描画が完了する。これを他のスプライトについても同様に行う。なお、ROM8から読み込まれたデータは、VRAM16に2画面分記憶され、そのVRAM16から所定のデータがシリアルインターフェース12eへ読み込まれることとなる。
【0141】
次に、各フレーム20(=1画面)の描画プログラムについて説明する。このフレーム描画プログラムは、バックフレーム描画プログラムとフロントフレーム描画プログラムの2つから構成される。ここで、バックフレームとは、CPUメモリ11が、それ自身で専用グラフィックLSI12のビデオディスプレイプロセッサ部を制御して描画するスプライトの集まりより、さらに奥に存在するスプライトの集まりを言い、フロントフレームとは、CPUメモリ11が、それ自身で専用グラフィックLSI12のビデオディスプレイプロセッサ部を制御して描画するスプライトの集まりより、さらに手前に存在するスプライトの集まりを言う。
【0142】
通常、バックフレーム、例えば、、マルチカラースプライトの1つを描画し、次に特定画像スプライトを描画し、最後にフロントフレーム、例えば、マルチカラースプライトの他の1つを描画する。なお、この描画の際の各スプライトの採用は適宜変更できる。この実施の形態では、特定画像、例えば時刻の表示は一義的に制御されるものとなっているため、CPUメモリ11で直接制御されている。すなわち、通常は、CPUメモリ11でROM8内の開始アドレスが指定されると、フレーム描画プログラムが動き出し、後の処理は小型プロセッサ部12aで管理されることになるが、特定画像スプライトの特定画像表示のみは、CPUメモリ11が直接実行する。
【0143】
バックフレームの描画は、表示面の属性を持つ基本単位のオブジェクトとなるスプライトを、そのフレーム20内に存在する数だけ描画することにより実行される(図49参照)。なお、各スプライトの描画においても、最初にイフェクタ12cのパラメータのセットが行われる。また、CPUメモリ11と、専用グラフィックLSI12とROM8のデータとの関係および具体的な描画動作は図4に示すとおりとなっている。
【0144】
フロントフレームの描画は、図50に示すように、スプライトの描画を終えた後、表示部10の切り替えのタイミングを待つ。すなわち、表示パラメータセットのためのデータを送出しても良い時間帯であるか否かを判断するINH(禁止)判断工程を入れている。もし、送出しても良い時間帯であれば、VRAM16に蓄えられていた画像用データの所定部分をシリアルインターフェース12eに送出すると共に、イフェクタ12cはパラメータをセットし、表示画面を切り替える。そして、VRAM16内に蓄えられていた2枚目の表示画面用の画像データを表示部10に送出する。もし、送出禁止状態であれば、送出しても良い時間帯になるまで待つことになる。なお、1枚の画面のみを描画するときは、バックフレーム描画フローチャートや、後述するバックとフロントの各描画間の描画処理工程が不要となり、図50に示すフローのみとなる。
【0145】
図48から図50に示す描画フローチャートをまとめた一連のフローを図51および図52に示す。まず、スタートすると、VRAM16をクリアするコマンドが出され、VRAM16がクリアされる。その後、複数のスプライトが集合したスプライトを描画するステップに入る。最初に図48の「パラメータセット」と「初期化開始」を一体化した「スプライト初期化パラメータセット」のステップを行う。次に、スプライトを描画するためのパラメータをセットする「スプライト描画パラメータセット」のステップを実行する。この後、描画コマンドが入力され、その入力が確認されると図49に示すバックフレーム描画フローが実行される。そして必要な数のスプライトを描画した後、停止(HALT)命令によって描画を停止する。
【0146】
ここでスプライト描画時の初期化においては、イフェクタ12cにブラインドマスクや単純マスクウインドウの各パラメータがセットされる。スプライト描画パラメータセットでは、イフェクタ12cに、書き込みウインドウの各パラメータや画像の圧縮拡大についてのパラメータや使用するパレット番号等がセットされる。ここで、ブラインドマスクとは、窓に付けるブラインドのようなマスクで、ブラインドマスクと重なる部分だけが描画されることとなり、単純マスクとは、矩形のマスクで、この単純マスク内のみもしくは外のみが描画されることとなる。
【0147】
バックフレーム描画が終了した後、CPUメモリ11が直接に専用グラフィックLSI12のビデオディスプレイプロセッサ部を制御してスプライトを描画する工程が実行される。なお、この実施の形態では、CPUメモリ11が直接に制御処理するのは特定画像スプライトの描画となっている。
【0148】
その後、フロントフレーム描画が、スタートする。すると、まず図51と同様な「スプライト初期化パラメータセット」および「スプライト描画パラメータセット」が行われる。そして、描画コマンドが入力し、確認されると、図50に示すフロントフレーム描画フローが実行される。そして、図50の「INH」の工程となる「アクセス可否」の判断ステップでOKの場合、表示パラメータをシリアルインターフェース12eやコンポーザ12fにセットする。表示パラメータとしては、例えば、自然画像スプライトの表示位置やブレンド処理におけるブレンド係数等がある。表示パラメータセット後、表示バンク、すなわちVRAM16内の2つのバンクを画面のちらつきが出ないタイミングで切り替え、停止する。
【0149】
次に、アクティブモードの動作について説明する。このアクティブモードは、専用グラフィックLSI12を制御するCPUメモリ11等の制御部がない場合に行うモードである。このため、自走型のアプリケーションを使用するものとなっている。そして、次の各プログラムの集合で構成され、それぞれのプログラムは自発的に制御を移行する。すなわち、各プログラムには、停止(HALT)が指定されていないため、永続的にプログラムが実行される。
【0150】
(1)タイトル初期化プログラム(パッシブモードと同一)
(2)フレーム描画プログラム
▲1▼フレーム初期化プログラム(パッシブモードと同一)
▲2▼描画プログラム(パッシブモードと同様)
▲3▼表示パラメータセット/イベント処理プログラム
これらのプログラムによってアクティブモードが実行される。
【0151】
このアクティブモードの中で特殊なのは、イベント処理プログラムで、具体的には描画プログラムの終了後の表示画面の切替のタイミングで、次の処理を行うものである。すなわち、a)時間待ち(コマ落とし)、b)サウンド同期(再生終了待ち)、c)I/Oポート入力による分岐の3つとなっている。そして、これらのイベントを組み合わせることも可能となっている。
【0152】
ここで、時間待ち(コマ落とし)とは、所定時間(この時間は垂直同期時間単位で設定させる)、同じ画像を表示するものである。サウンド同期(再生終了待ち)とは、ある画面に流れていたサウンドが終了するまで、表示の切替を保留するものである。I/Oポート入力とは、専用グラフィックLSI12への動作命令をI/Oポートによって入力可能とするもので、8ビットの入力状態により所定のプログラムへ分岐される。この分岐は、表示が切り替わった後に実行される。このI/Oポート入力の例としては、“0”ビットの入力で他のアニメにとぶようにしたり、いずれかのキー入力があるまで現画面を保持させるようにしたり、メニュー的な表示をさせたりするものである。
【0153】
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施可能である。例えば、上述の実施の形態では、案内表示機用の画像表示システムおよび画像表示装置を示したが、本発明は、他の画像表示システムや画像表示装置、例えば、アミューズメント機械、自動販売機、ファーストフード店でのメニュー装置等にも適用することができる。また、表示画面の構成として、性質の異なる複数のスプライトからなる画面とせず、マルチカラースプライトのみや自然画像スプライトのみとする等各種の画面構成を適宜採用することができる。
【0154】
また、上述の実施の形態のようにROM8を配布するのではなく、専用プレーヤ9内に、フラッシュメモリあるいはワンタイムプログラマブルROM(OTP)を設け、書き込みツール、例えばパソコンや書き込みアダプター等を使用してフラッシュOTPにROM8に相当するデータを書き込むようにしても良い。この場合、プログラムROM13に相当する部分は、外部のホスト(図時省略)が受け持ち、インターフェースを介してそのホストとCPUメモリ11とがデータをやり取りするようにしても良い。このような変更を行った装置の他、各種の画像表示装置や画像表示システムに本発明を採用することができる。
【0155】
さらに、専用アニメデータの配布として、ROM8の他に、ページャ回線や通信衛星等を使用した無線方式、またISDNなどのディジタル回線やCATV等に利用される光ファイバーを使用した有線方式等各種の配信方法を適宜採用することができる。
【0156】
また、固定長圧縮するブロックの画素数は5個ではなく、4個以下としたり6個以上としても良い。なお、アクセス速度と圧縮効率を考えると、4個以上で64個以下が好ましい。また、ブロックとしては、画素が1列に並ぶブロックではなく、縦横にそれぞれ複数列となるブロック、例えば、縦横8列ずつの64個の色素からなるブロック等としても良い。また、固定長圧縮される自然画像としては、R,G,B各6ビットからなるものではなく、他の数値のビットからなる自然画像でも良い。しかし、圧縮率の点を考慮するとR,G,B各色が4ビット以上のものに適用するのが好ましい。
【0157】
さらに、DRAM16を2バンク構成ではなく、1バンク構成としたり、3バンク以上のバンク構成としても良い。また、マルチカラー画像のときのブロックの単位を4画素3バイトにするのではなく、他の画素数のブロックとしても良い。さらに、マルチカラー画像の1画素分を4ビット16色ではなく、3ビットや5ビット等の他のビット数のものとしても良い。加えて、M面の構成を1面とする場合は、マルチカラーデータユニット(MDU)中のMPNの部分を無くすようにしても良い。
【0158】
また、VRAM16への非可逆の固定長圧縮を行う際、透明色をデータの1つに割り当てこの透明色を可逆とすることを行っているが、この方法を実行する場合、DPCMではなくラン・レングスやDCT 等他の圧縮方法を採用しても良い。さらに、VRAM16への書き込みや読み取りの場合に、非可逆となる非線形DPCMを採用しているが、透明色を表す即値を中間の値、例えば灰色にしたり、透明色を表す差分値を「0」にしたりすることは、可逆なDPCMに適用しても良い。
【0159】
【発明の効果】
以上説明したように、各請求項記載の発明では、透明色の扱いに工夫を凝らしているので、透明色用のビットプレーンを追加する必要がなくなったり、DPCMで効率良く圧縮伸長できたり、DPCMによる非可逆圧縮しても画質の劣化が生じない等の効果を有するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像表示システムおよび画像表示装置を説明するための図である。
【図2】図1の画像表示装置の詳細構成を示す図である。
【図3】図2の画像表示装置に使用される専用グラフィックLSIの構成を示す図である。
【図4】図2の画像表示装置に使用される専用グラフィックLSIの構成および動作を説明するための図で、(A)はその概要を示し、(B)は具体的構造および動作の具体例を説明するための図である。
【図5】図1のROM8内のデータ構造を説明するための図で、(A)はデータ構造を示す図で、(B)はシナリオデータ部の役割を説明するための図である。
【図6】図1の専用アニメデータとファームウェアとの関係を説明するための図である。
【図7】図1の画像表示装置の表示画面の構成を示す図である。
【図8】図7のマルチカラースプライトと特定画像スプライトの関係を示す図で、(A)は特定画像スプライトが最前列に配置される特定画像トップモードを示し、(B)は同スプライトが2番目の位置に配置される特定画像セカンドモードを示し、(C)は同スプライトが最後列に配置される特定画像ボトムモードを示している。
【図9】図7の自然画的な自然画像スプライトが各場所に配置される様子を示す図である。
【図10】図7に示される自然画像スプライトの画像表示状態を説明するための図で、(A)は水平、垂直両方向とも3ドットの単位のモザイク配列を示し、(B)は水平方向が3ドット単位で、垂直方向が1ドット単位で表示するストライプ配列を示す図である。
【図11】図3の専用グラフィックLSIによる基本タイミングを説明するための図である。
【図12】図2の画素表示装置のディスプレイモードの種類と内容を一覧にした図である。
【図13】図2の画像表示装置の各ディスプレイモードとその表示状態を示す図で、(A)はモードLOa、(B)はモードLOb、(C)はモードLI、(D)はモードLEをそれぞれ示す図である。
【図14】図2の画像表示装置の各ディスプレイモードとその表示状態を示す図で、(A)はモードSOaを、(B)はモードSObを、(C)はモードSIをそれぞれ示す図である。
【図15】図2の画像表示装置の各ディスプレイモードとVRAMフォーマットの関係を示す図で、(A)はモードLOaとモードLObを、(B)はモードLIをそれぞれ示す図である。
【図16】図2の画像表示装置の各ディスプレイモードとVRAMフォーマットの関係を示す図で、モードLEの場合を示す図である。
【図17】図2の画像表示装置の各ディスプレイモードとVRAMフォーマットの関係を示す図で、(A)はモードSOaとモードSObを、(B)はモードSIをそれぞれ示す図である。
【図18】図2の画像表示装置のVRANで扱われるマルチカラースプライト用のマルチカラーデータユニット(MDU)の構成を説明するための図である。
【図19】図2の画像表示装置のVRAM上でのMDUの配列を説明するための図である。
【図20】図2の画像表示装置のVRAMで扱われる自然画像スプライト用の自然画データユニット(TDU)の構成を説明するための図である。
【図21】図2の画像表示装置のVRAM上でのTDUの配列を説明するための図である。
【図22】図2の画像表示装置のVRAMで扱われる自然画像スプライト用の自然画データユニット(TDU)の構成中の即値(IPIX)の拡張を説明するための図である。
【図23】図3の専用グラフィックLSI中のイフェクタの仮想書き込み機能を説明するための仮想書き込み領域図である。
【図24】図2の画像表示装置の各ディスプレイモードと有効表示領域のXサイズとの関係を一覧にして示した図である。
【図25】図3の専用グラフィックLSI中のイフェクタの機能の1つであるデータの書き込みと矩形マスクの指定を説明するための図である。
【図26】図3の専用グラフィックLSI中のイフェクタの機能の1つである矩形マスクの書き込み可能領域を説明するための図である。
【図27】図3の専用グラフィックLSI中のイフェクタの機能の1つであるブラインドマスクの指定方法を説明するための図である。
【図28】図3の専用グラフィックLSI中のイフェクタの機能の1つである拡大、縮小の指定方法の例を示す図である。
【図29】図3の専用グラフィックLSI中のイフェクタの機能の1つである固定長圧縮の際に用いられる非線形量子変換テーブル(FNLQ)を示す図である。
【図30】図3の専用グラフィックLSI中のイフェクタの機能の1つである固定長圧縮および伸長の際に用いられる非線形逆量子変換テーブル(INLQ)を示す図である。
【図31】図3の専用グラフィックLSI中のランダムインターフェース内に設けられる符号化装置の構成を示す図である。
【図32】図31の符号化装置の各構成部材の動作内容を一覧にした図である。
【図33】図31の符号化装置および図34の復号化装置中のクリップ部の入出力値を示す図である。
【図34】図3の専用グラフィックLSI中のランダムインターフェース内に設けられる復号化装置の構成を示す図である。
【図35】図34の復号化装置の各構成部材の動作内容を一覧にした図である。
【図36】図3の専用グラフィックLSI中のシリアルインターフェースの同期信号を説明するための図で、(A)は水平同期関係を示す図で、(B)は垂直同期関係を示す図である。
【図37】図3の専用グラフィックLSI中のシリアルインターフェースのVRAM読み出しシーケンスを説明するための図である。
【図38】図3の専用グラフィックLSI中のシリアルインターフェースのマルチカラートランスファーシーケンスを説明するための図である。
【図39】図3の専用グラフィックLSI中のシリアルインターフェースの自然画表示シーケンスを説明するための図である。
【図40】図3の専用グラフィックLSI中のコンポーザの透明色との重ね合わせを示す図で、T面が手前の場合を示す図である。
【図41】図3の専用グラフィックLSI中のコンポーザの透明色との重ね合わせを示す図で、M面が手前の場合を示す図である。
【図42】図3の専用グラフィックLSI中のコンポーザのライン補完モードのエッジ処理を示す図で、(A)は左端のエッジ処理を、(B)は右端のエッジ処理をそれぞれ示す図である。
【図43】図3の専用グラフィックLSI中のパレットRAMの構成を示す図である。
【図44】図1の専用アニメデータの作成手順を示す図である。
【図45】図1に示される専用アニメデータ内のアニメーションデータの機能を説明するための図である。
【図46】図2に示される、ROMと、CPUメモリと、専用グラフィックLSIの小型プロセッサ部およびビデオディスプレイプロセッサ部との連携関係を示す図である。
【図47】図2に示される、CPUメモリと、小型プロセッサ部と、ビデオディスプレイプロセッサ部との動作状況を示す図である。
【図48】図2に示される専用プレーヤが実行するフロー中のスプライト描画フローチャートである。
【図49】図2に示される専用プレーヤが実行するフロー中のバックフレーム描画フローチャートである。
【図50】図2に示される専用プレーヤが実行するフロー中のフロントフレーム描画フローチャートである。
【図51】図2に示される専用プレーヤが実行するフレーム初期化およびバックフレーム描画のフローチャートである。
【図52】図2に示される専用プレーヤが実行するフロントフレーム描画および表示のフローチャートである。
【符号の説明】
1 アニメ作成用パソコン
2 基本OS
3 アニメーションシナリオ作成用ソフト
4 基絵
5 アニメデータ
6 変換ソフト
7 専用アニメデータ
8 ROM
9 専用プレーヤ
10 表示部
11 CPUメモリ
12 専用グラフィックLSI
12a 小型プロセッサ部
12b デコーダ(ビデオディスプレイプロセッサ部の一部)
12c イフェクタ(ビデオディスプレイプロセッサ部の一部)
12d ランダムインターフェイス(ビデオディスプレイプロセッサ部の一部)
12e シリアルインターフェイス(ビデオディスプレイプロセッサ部の一部)
12f コンポーザ(ビデオディスプレイプロセッサ部の一部)
13 プログラムROM
16 VRAM
19 表示部用LSI
41 透明色検出部
42 圧縮差分値生成器
43 第1透明色変換部
44 第2透明色変換部
45 局部復号器
62 復号第1透明色検出部
63 復号第2透明色検出部
66 復号第1透明色変換部
67 復号第2透明色変換部
68 復号第3透明色変換部
69 復号器

Claims (24)

  1. 各色に対応してそれぞれ割り当てられたデータが複数集まって構成される画像用データを非可逆圧縮して符号化する画像用データの符号化方法において、
    前記画像用データで複数のマルチカラースプライト面および自然画スプライト面を構成し、
    前記複数のマルチカラースプライト面のうち任意の1つを透明色に割り当てると共に、その透明色を可逆としたことを特徴とする画像用データの符号化方法。
  2. 前記自然画スプライト面に対応する前記画像用データを即値とその即値に続く複数の差分値とで構成し、
    前記透明色を可逆とするに際し、前記透明色を表す上記即値と上記差分値とを可逆としたことを特徴とする請求項1記載の画像用データの符号化方法。
  3. 前記透明色を表す即値を、各色のデータ値の中間の値とし、前記透明色を表す差分値を「0」としたことを特徴とする請求項2記載の画像用データの符号化方法。
  4. 前記自然画スプライト面に対応する画像用データを即値とその即値に続く複数の差分値とで構成し、
    前記透明色を表す上記即値を、各色のデータ値の中間の値としたことを特徴とする請求項1記載の画像用データの符号化方法。
  5. 前記自然画スプライト面に対応する前記画像用データを即値とその即値に続く複数の差分値とで構成し、
    前記透明色を表す上記差分値を「0」としたことを特徴とする請求項1記載の画像用データの符号化方法。
  6. 前記差分値を圧縮し、1つの即値と複数かつ所定数の前記圧縮された差分値からなる固定長ブロックを形成し、その固定長ブロックを単位としてビデオRAMへ書き込むようにしたことを特徴とする請求項2、3、4または5記載の画像用データの符号化方法。
  7. 各色に対応してそれぞれ割り当てられたデータが複数集まって構成される画像用データを非可逆圧縮して符号化する画像用データの符号化装置において、
    前記画像用データで複数のマルチカラースプライト面および自然画スプライト面を構成し、
    前記複数のマルチカラースプライト面のうち任意の1つを透明色に割り当てると共に、その透明色を可逆としたことを特徴とする画像用データの符号化装置。
  8. 前記自然画スプライト面に対応する前記画像用データを即値とその即値に続く複数の差分値とで構成し、それらの値を非可逆圧縮して符号化する画像用データの符号化装置において、
    透明色を表す上記即値と上記差分値とを可逆としたことを特徴とする請求項7記載の画像用データの符号化装置。
  9. 前記自然画スプライト面に対応する前記画像用データを即値とその即値に続く複数の差分値とで構成し、それらの値を符号化する画像用データの符号化装置において、
    透明色を表す上記即値を、各色のデータ値の中間の値としたことを特徴とする請求項7記載の画像用データの符号化装置。
  10. 前記自然画スプライト面に対応する前記画像用データを即値とその即値に続く複数の差分値とで構成し、それらの値を符号化する画像用データの符号化装置において、
    透明色を表す上記差分値を「0」としたことを特徴とする請求項7記載の画像用データの符号化装置。
  11. 前記自然画スプライト面に対応する前記画像用データを即値とその即値に続く複数の差分値とで構成し、それらの値を非可逆圧縮して符号化する画像用データの符号化装置において、
    入力されてくる画素が透明色か否かを検出する透明色検出部と、即値が透明色のとき、その値を中間値となる灰色の値に変換すると共にその他の値を通過させる第2透明色変換部と、即値に続く差分値を形成すると共に非線形量子化する圧縮差分値生成器と、
    生成された差分値がどのような値であろうとその色が透明色であるとその差分値を「0」とすると共に他の色であるときはその差分値を通過させる第1透明色変換部と、
    上記第2透明色変換部からの即値および上記第1透明色変換部からの差分値とを入力し差分値発生用の値を生成し、上記圧縮差分値生成器に入力させると共に入力してきた差分値に加え合わせる局部復号器とを有することを特徴とする請求項7記載の画像用データの符号化装置。
  12. 前記差分値を圧縮し、1つの即値と複数かつ所定数の前記圧縮された差分値からなる固定長ブロックを形成し、その固定長ブロックを単位としてビデオRAMへ書き込むようにしたことを特徴とする請求項8、9、10または11記載の画像用データの符号化装置。
  13. 符号化された画像用データを非可逆伸長して復号化する画像用データの復号化方法において、
    前記画像用データで複数のマルチカラースプライト面および自然画スプライト面を構成されており、
    前記複数のマルチカラースプライト面の1つが透明色を示すときは必ず透明色を復号するようにしたことを特徴とする画像用データの復号化方法。
  14. 前記自然画スプライト面に対応する前記符号化された画像用データが即値とその即値に続く複数の差分値とで構成され、それらの値を非可逆伸長にて復号化する画像用データの復号化方法において、
    透明色を表す上記即値と上記差分値とを可逆伸長して復号することを特徴とする請求項13記載の画像用データの復号化方法。
  15. 前記透明色を表す即値を、各色のデータ値の中間の値とし、前記透明色を表す差分値を「0」として処理することを特徴とする請求項14記載の画像用データの復号化方法。
  16. 前記自然画スプライト面に対応する前記符号化された画像用データが即値とその即値に続く複数の差分値とで構成され、それらの値を復号化する画像用データの復号化方法において、透明色を表す上記即値を、各色のデータ値の中間の値に変換し、差分値復元用に利用したことを特徴とする請求項13記載の画像用データの復号化方法。
  17. 前記自然画スプライト面に対応する前記符号化された画像用データが即値とその即値に続く複数の差分値とで構成され、それらの値を復号化する画像用データの復号化方法において、透明色を表す上記差分値を、「0」に変換し差分値復元用に利用したことを特徴とする請求項13記載の画像用データの復号化方法。
  18. 前記符号化された画像用データを、1つの前記即値と複数かつ所定数の圧縮された前記差分値とで形成される固定長ブロックとしてVRAMから取り出し、復号することを特徴とする請求項14、15、16または17記載の画像用データの復号化方法。
  19. 符号化された画像用データを非可逆伸長して復号化する画像用データの復号化装置において、
    前記画像用データで複数のマルチカラースプライト面および自然画スプライト面を構成されており、
    前記複数のマルチカラースプライト面のうち任意の1つが透明色として割り当てられ、復号化された信号が透明色を示すときは必ず透明色を復号するようにしたことを特徴とする画像用データの復号化装置。
  20. 前記自然画スプライト面に対応する前記符号化された画像用データが即値とその即値に続く複数の差分値とで構成され、それらの値を非可逆伸長にて復号化する画像用データの復号化装置において、
    透明色を表す上記即値と上記差分値とを可逆伸長して復号することを特徴とする請求項19記載の画像用データの復号化装置。
  21. 前記自然画スプライト面に対応する前記符号化された画像用データが即値とその即値に続く複数の差分値とで構成され、それらの値を復号化する画像用データの復号化装置において、
    透明色を表す上記即値を、各色のデータ値の中間の値に変換し、差分値復元用に利用したことを特徴とする請求項19記載の画像用データの復号化装置。
  22. 前記自然画スプライト面に対応する前記符号化された画像用データが即値とその即値に続く複数の差分値とで構成され、それらの値を復号化する画像用データの復号化装置において、
    透明色を表す上記差分値を、「0」に変換し差分値復元用に利用したことを特徴とする請求項19記載の画像用データの復号化装置。
  23. 前記自然画スプライト面に対応する前記符号化された画像用データが即値とその即値に続く複数の差分値とで構成され、それらの値を非可逆伸長にて復号化する画像用データの復号化装置において、
    入力されてきた即値となる符号が透明色を表すものか否かを検出する復号第2透明色検出部と、入力されてきた差分値となる符号が透明色を表すものか否かを検出する復号第1透明色検出部と、即値が透明色のときその値を灰色の値に変換すると共にその他の値を通過させる復号第2透明色変換部と、差分値が透明色のときその値を「0」とすると共にその他の値を通過させる復号第1透明色変換部と、上記復号第2透明色変換部からの即値および上記復号第1透明色変換部からの差分値とを入力し差分値復号用の値を生成し、入力してきた差分値に加え合わせる復号器と、即値と差分値が透明色であるとそれらをすべて「0」と灰色以外の透明色を表す値に変換する復号第3透明色変換部とを有することを特徴とする請求項19記載の画像用データの復号化装置。
  24. 前記符号化された画像用データを、1つの前記即値と複数かつ所定数の圧縮された前記差分値とで形成される固定長ブロックとしてVRAMから取り出し、復号することを特徴とする請求項20、21、22または23記載の画像用データの復号化装置。
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