JP3658234B2 - 無線電話システムにおける遅延補正システム - Google Patents

無線電話システムにおける遅延補正システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、TDMA方式を適用した無線電話システムに関するものであり、特に、人口密集地から遠く離れた過疎地域において、無線電話サービスを提供するための遅延補正技術に関する。
近年では、電話サービスは日常生活に欠かせないものとなっており、人口密集地域から遠く離れた過疎地域にまで、電話サービスの提供範囲を拡大することが望まれている。
ところで、極端な過疎地域においては、人口密集地域のような有線のネットワークを構築することは現実的ではないため、TDMA方式の無線電話システムを適用することが期待されている。
【0002】
【従来の技術】
図18に、従来のTDMA方式を適用した無線電話システムの構成例を示す。図18において、基地局装置410は、ISDNインタフェース411を介して基地局制御装置401に接続されており、更に、この基地局制御装置401を介して既存ネットワークに接続されている。
【0003】
また、図18に示した保守管理システム402は、保守管理エリアに設置された各基地局制御装置401とそれぞれ通信回線を介して接続されており、これらの基地局制御装置401およびその配下の基地局装置410を一括して管理する構成となっている。
図18に示した基地局装置410において、TDMALSI412は、送受信処理部413を介して受け取ったTDMAフレームを構成する各チャネルの情報を抽出してISDNインタフェース411を介して基地局制御装置401に送出し、また、ISDNインタフェース411を介して受け取った各チャネルの情報をTDMAフレームに挿入し、送受信処理部413を介して送出する構成となっている。
【0004】
また、図18において、制御チャネル解析部414は、ISDNインタフェース411およびTDMALSI412から受け取った制御チャネルの情報を解析する構成となっており、この解析結果に基づいて、基地局制御処理部415は、TDMALSI412の動作を制御する構成となっている。
一方、図18に示した加入者装置420において、TDMALSI421は、上述したTDMALSI412と同様に、TDMA方式に従って音声変換部422と送受信処理部423との間の情報の授受を制御する構成となっている。
【0005】
また、加入者制御処理部424は、上述した制御チャネル解析部414と同等の制御チャネル解析部425による解析結果に応じて、このTDMALSI421の動作を制御する構成となっている。
ところで、TDMA方式では、例えば、図19(a)に示すように、1フレーム周期をタイムスロットTS1〜TS4からなる送信周期とタイムスロットTS1〜TS4からなる受信周期とに分割し、複数の加入者装置420が、基地局装置410を同期の基準として送受信動作を行い、割り当てられたタイムスロットを利用して基地局装置410との間の通信を行っている。
【0006】
例えば、2つの加入者装置1、2にそれぞれタイムスロット1(TS1)とタイムスロット2(TS2)とを割り当てた場合に、基地局装置410が送信周期のタイムスロット1のタイミングで加入者装置1宛の送信情報S1を送信し、一方、加入者装置2宛の送信情報S2をタイムスロット2のタイミングで送信すれば、これらの送信情報S1および送信情報S2は、加入者装置1および加入者装置2によって、それぞれ受信情報R1および受信情報R2として受信される。
【0007】
また、この場合に、基地局装置410は、受信周期のタイムスロット1のタイミングで受け取った受信情報R1を加入者装置1からの情報として受信し、タイムスロット2のタイミングで受け取った受信情報R2は、加入者装置2からの情報として受信して、それぞれ処理すればよい。
ところで、基地局装置410と加入者装置420との間で授受される情報は、例えば、図19(b)に示す制御情報のように、4ビットのランプビット(R)と16ビットのガードビット(G)とによって、スタートシンボル(SS)、制御信号(CAC)、ユニークワード(UW)およびエラーチェックコード(CRC)を挟んだ構成となっている。
【0008】
都市部のように、基地局が高い密度で設置されている地域に上述したTDMA方式の無線電話システムを適用した場合は、基地局装置410と加入者装置420との間に伝送遅延がほとんどないので、上述したランプビットおよびガードビットによって十分に伝送遅延を吸収し、正常な通話を実現することが可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、過疎地域に無線電話システムを適用する場合には、1つの基地局装置のカバーエリアを拡大する必要がある。
しかしながら、上述した従来の無線電話システムは、都市部などでの周波数帯域の効率利用のために小セル化が進められる中で発展してきたものであり、基地局装置410がごく限られた範囲をカバーエリアとすることを前提とし、加入者装置420との間に伝送遅延が発生することは考慮されていなかった。
【0010】
このため、従来の無線電話システムをそのまま過疎地域に適用しようとすると、基地局装置のカバーエリアは、上述したランプビットおよびガードビットで遅延時間を吸収できる範囲に限定されてしまう。
なぜなら、図20に示すように、基地局から遠く離れた加入者装置1にタイムスロット1(TS1)を割り当て、近傍の加入者装置2にタイムスロット2(TS2)を割り当てた場合などには、加入者装置1と基地局との間の伝送遅延のために、加入者装置1が送信タイミングで送信した情報(図20において符号TS1 を付して示す)と加入者装置2が送信した情報(図20において符号TS2 を付して示す)とが、図において網掛けを付して示すように、基地局装置の受信周期において干渉してしまうからである。
【0011】
このような伝送遅延による干渉を防ぐための技法として、基地局装置から遠方に位置する加入者装置として、遠方型加入者装置を用いる方法が提案されている。
図21に、遠方型加入者装置の構成例を示す。
図21に示した遠方型加入者装置において、TDMALSI421は、送信情報をタイミング調整部431を介して送受信処理部423の処理に供する構成となっており、このタイミング調整部431は、シンボル数設定部432からの指示に応じて、指定されたシンボル数nに相当する時間だけ送信情報を早出しする構成となっている。
【0012】
このタイミング調整部431は、図7に示すように、TDMALSI421によって加入者側における送信周期のタイムスロット(図7においては、タイムスロットTS3 が割り当てられた場合を示した)に送出された送信情報D1を受け取り、そのまま送出する代わりに、次の送信周期において、nシンボル分だけ早いタイミングで送受信処理部423に送出する構成とすればよい。
【0013】
この場合は、この遠方型加入者装置を設置する際などに、基地局装置410からの地図上での距離などに基づいて遅延量を推定し、この遅延量に見合ったシンボル数をシンボル数設定部432に設定しておけばよい。
これにより、以後、この遠方型加入者装置が基地局装置420との間で通信を行う際には、上述したようにして、送信タイミングの調整が行われるから、正常に通信を実行することが可能となる。
【0014】
しかしながら、このような遠方型加入者装置を用いる方法では、加入者装置の設置ごとにシンボル数の設定作業を行う必要があり、また、基地局からの距離に応じて、通常の加入者装置と遠方型加入者装置とを切り替える必要がある。
本発明は、無線電話システムにおいて、加入者装置と基地局装置との間の伝送遅延を自動的に補正可能な遅延補正システムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
図1に、本発明にかかわる遅延補正システムの原理ブロック図を示す。
【0017】
請求項1の発明は、基地局装置110と少なくとも1つの加入者装置120とが、基地局装置110を同期の基準としたTDMA方式に従って、それぞれに備えられた通信手段101を介して送受信動作を行う無線電話システムに用いられる遅延補正システムにおいて、基地局装置110と少なくとも一つの加入者装置120それぞれとの間の遅延時間を測定する遅延測定手段103を備え、遅延測定手段103によって各加入者装置120について得られた測定結果に基づいて、各加入者装置120それぞれからに関する信号を基地局装置120に備えられた通信手段101によって送受信するタイミングとして、送信周期および受信周期において一つあるいは連続する複数のタイムスロットをそれぞれ割り当て、基地局装置120に備えられる通信手段101は、各加入者装置120に割り当てられたタイムスロットに対応する送信周期のタイムスロットにおいて、各加入者装置120を宛先とする信号を送出する送信手段112と、各加入者装置120に割り当てられた受信周期のタイムスロットにおいて対応する加入者装置120からの信号を受信する受信手段113と、受信手段113が各加入者装置120から受け取った信号のタイミングを遅延させることにより、適切なタイムスロットの先頭位置に合わせることにより、タイムスロットを矯正することを特徴とする。
【0018】
請求項1の発明は、遅延測定手段103が基地局装置110と加入者装置120との間の伝送遅延を測定し、得られた遅延量に応じて、各加入者装置に1あるいは連続する複数のタイムスロットを割り当てる。これにより、例えば、遠方に位置する加入者装置には、その遅延量に応じて複数のタイムスロットを割り当てて、割り当てられた複数のタイムスロットをこの加入者装置との信号の授受に利用することができる。この場合は、基地局装置110側の受信周期において各加入者装置120に割り当てられたタイムスロットでは、対応する加入者装置120からの信号のみが受信手段113によって受信される。したがって、受信情報の時間的位置を加入者装置120に割り当てられたタイムスロットに移動することにより、基地局装置110と加入者装置120との間の伝送遅延を自動的に補正し、基地局装置110内部では、加入者装置120からの受信情報を規定のタイムスロットの情報として処理することができる。
【0023】
請求項2の発明は、請求項1に記載の遅延補正システムにおいて、遅延測定手段103は、加入者装置120に備えられ、遅延量の測定の基準となる測定信号を送出する測定信号送出手段131と、加入者装置120に備えられ、測定信号が送出されてから基地局装置110からの応答が返されるまでの時間に基づいて、基地局装置110との間の信号に関する遅延時間を検出し、測定結果として出力する遅延検出手段132と、基地局装置110に備えられ、測定信号を所定の時間後に折り返して、加入者装置120への応答信号として送出する折り返し手段133とを備えたことを特徴とする。
【0024】
請求項2の発明は、基地局装置110に設けられた折り返し手段133は、加入者装置120に設けられた測定信号送出手段131からの測定信号を例えば1フレームの半分の時間後に折り返し、各加入者装置120に備えられた遅延検出手段135により、基地局装置110からの応答信号が到達したタイミングと期待されるタイミングとのずれから基地局装置110と加入者装置120との間の距離に対応する遅延時間を検出する。このようにして検出された遅延時間は、測定結果として出力され、各加入者装置120にタイムスロットを割り当てる処理に供される。
【0027】
請求項3の発明は、請求項1に記載の遅延補正システムにおいて、基地局装置110は、各加入者装置120に対応して得られた遅延時間に基づいて、それぞれの加入者装置120からの受信信号に適用すべき遅延量を決定し、タイムスロットを矯正する処理にこの遅延量を供する矯正制御手段115を備えたことを特徴とする。
【0028】
請求項3の発明では、遅延測定手段103によって得られた測定結果に基づいて、矯正制御手段115により、各加入者装置120からの受信信号について適用すべき遅延量が決定され、この遅延量に基づいて、タイムスロットに関する矯正処理が行われる。このように、遅延測定結果をタイムスロットの矯正処理に反映させることにより、タイムスロットを矯正する処理を簡易化することができる。
【0029】
図2に、本発明にかかわる別の遅延補正システムの原理ブロック図を示す。
請求項4の発明は、請求項1に記載の遅延補正システムにおいて、遅延測定手段103は、送信周期において連続する2つのタイムスロットを測定信号送信用チャネルとして確保し、この測定信号送信用チャネルにおいて注目する加入者装置120に遅延量を測定するための測定信号を送出する信号挿入手段116と、受信周期において連続する2つのタイムスロットを測定信号受信用チャネルとして確保し、この測定信号受信用チャネルに現れた加入者装置からの応答を受け取る信号分離手段117と、信号分離手段117が加入者装置120からの応答を受け取ったタイミングと、信号挿入手段116が測定信号を送出したタイミングに対応する受信周期のタイムスロットの先頭位置とのずれを加入者装置120に対応する遅延量として検出する第1遅延検出手段118とを備えたことを特徴とする。
【0030】
請求項4の発明は、例えば、基地局装置110に設けられた信号挿入手段116によって制御チャネル内の送信周期に確保した測定信号送信用チャネルに測定信号を挿入し、これに対する加入者装置120からの応答信号を、信号分離手段117により、同じく制御チャネルの受信周期に確保した測定信号受信用チャネルから分離する。ここで、測定信号送信用チャネルおよび測定信号受信用チャネルは、それぞれ送信周期および受信周期において連続した2つのタイムスロットが割り当てられているので、加入者装置120の位置にかかわらず、確実に、信号分離手段117は、加入者装置120からの応答信号を測定信号受信用チャネルにおいて分離し、この応答信号が到達したタイミングを第1遅延検出手段の処理に供することができる。この応答信号が到達したタイミングにに基づいて、第1遅延検出手段118は、測定信号の宛先となった加入者装置120に対応する遅延時間を検出し、この遅延時間に基づいて、該当する加入者装置120に対するタイムスロットの割り当て処理が行われる。
【0031】
請求項5の発明は、図2に示すように、請求項1に記載の遅延補正システムにおいて、遅延測定手段103は、送信手段112および受信手段113が各加入者装置120との間で授受する信号とは異なる周波数帯を用いて、遅延量を測定するための測定信号およびこれに対する応答信号を授受する測定信号通信手段121と、測定信号通信手段121によって測定信号が送出されるタイミングおよび応答信号が返されるタイミングに基づいて、加入者装置120に対応する遅延量を検出する第2遅延検出手段122とを備え、加入者装置120に測定信号の受信に応じて、応答信号を返す測定信号応答手段123を備えたことを特徴とする。
請求項5の発明は、測定信号通信手段121と測定信号応答手段123とが、基地局装置110および加入者装置120に備えられた通信手段101が通話のための信号の授受に利用する周波数とは異なる周波数帯を用いて測定信号の授受を行うことにより、双方の通信手段101が利用する通信チャネルに影響を与えることなく、伝送遅延を測定することができる。
【0032】
図3に、本発明にかかわる別の遅延補正システムの原理ブロック図を示す。
請求項6の発明は、請求項1に記載の遅延補正システムにおいて、加入者装置120側からの位置登録要求を検出し、これに応じて、遅延測定手段103に、要求元の加入者装置120に対応する遅延量の測定動作を開始させる登録要求検出手段124を備えたことを特徴とする。
【0033】
請求項6の発明は、遅延測定手段103を登録要求検出手段124による位置登録要求の検出に応じて動作させることにより、位置登録要求に発生に応じて、遅延測定動作および遅延補正動作を開始することができる。
【0034】
請求項7の発明は、請求項1に記載の遅延補正システムにおいて、加入者装置120側からのリンクチャネル確立要求を検出し、これに応じて、遅延測定手段103に、要求元の加入者装置120に対応する遅延量の測定動作を開始させる確立要求検出手段125を備えたことを特徴とする。
【0035】
請求項7の発明は、確立要求検出手段125によるリンクチャネル確立要求の検出に応じて、遅延測定手段103を動作させることにより、リンクチャネル確立要求の発生に応じて、遅延測定動作および遅延補正動作を開始することができる。
請求項8の発明は、請求項1に記載の遅延補正システムにおいて、少なくとも一つの加入者装置120のいずれかを指定して、当該加入者装置120に関する遅延を補正する旨の遅延補正指示を入力する補正指示入力手段127と、遅延補正指示の入力を受け付け、これに応じて、遅延測定手段103に、遅延補正指示で指定された加入者装置120に対応する遅延量の測定動作を開始させる補正指示検出手段126を備えたことを特徴とする。
【0036】
請求項8の発明は、例えば、基地局装置110を管理する外部の装置に設けられた補正指示入力手段127によって入力された遅延補正指示を補正指示検出手段126によって検出し、これに応じて、遅延測定手段103を動作させることにより、無線電話システムの動作とは非同期に、外部からの遅延補正指示に応じて、遅延測定動作および遅延補正動作を開始することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0038】
図4に、遅延補正システムの具体例を示す。
図4において、基地局装置210は、図18に示した基地局装置410に、シフト処理部211、折り返し送出部213およびスイッチ(SW)214を付加し、また、基地局制御処理部415に換えて、基地局制御処理部212を備えた構成となっている。
【0039】
図4に示した基地局装置210において、シフト処理部211は、受信周期において制御チャネル(Dチャネル)に割り当てられた連続する2つのタイムスロットの受信信号を送受信処理部413から受け取り、後述するシフト処理を行った後にTDMALSI412の処理に供する構成となっている。
この基地局装置210において、基地局制御処理部212は、制御チャネル解析部414による解析結果に基づいて、TDMALSI412の制御を行うとともに、制御チャネルとして、受信周期における連続する2つのタイムスロットを確保し、後述する遅延測定処理を制御する構成となっている。
【0040】
ここで、上述したように、タイムスロット2つ分の制御チャネルが確保されていれば、図20に示したように、基地局装置210と加入者装置220との間に伝送遅延が存在する場合にも、加入者装置220側からの受信情報を確実に制御チャネル内に捉えることが可能である。
したがって、シフト処理部211は、例えば、上述したタイムスロット2つ分の制御チャネルにまたがって信号を受信した場合に、例えば、受信信号に含まれているユニークワードの位置などに基づいて、この受信信号の時間的位置をシフトすることにより、一方のタイムスロットに載せ換える構成とすればよい。
【0041】
また、図4に示した折り返し送出部213は、上述した制御チャネルの受信信号を半フレーム後に再び送出し、スイッチ214を介して送受信処理部413側に折り返す構成となっており、このスイッチ214は、基地局制御処理部212からの指示に応じて、TDMALSI412からの送信情報あるいは上述した折り返し送出部213からの折り返し信号を送受信処理部413に送出する構成となっている。
【0042】
一方、図4において、加入者装置220は、図18に示した加入者装置420に、遅延量検出部221およびタイミング調整部223を付加し、また、加入者制御処理部424に換えて、加入者制御処理部222を備えた構成となっている。
【0043】
図4に示した加入者装置220において、遅延量検出部221は、加入者制御処理部222からの指示に応じて、後述するようにして、基地局との間の伝送遅延を示す遅延量を検出して、加入者制御処理部222の処理に供する構成となっている。
また、この加入者装置220において、タイミング調整部223は、図21に示したタイミング調整部431と同様に、加入者制御処理部222からの指示に応じて、指定されたシンボル数だけTDMALSI421からの送信情報を早出しして、送受信処理部423を介して基地局装置210に送出する構成となっている。
【0044】
次に、加入者装置220からの位置登録要求に応じて、基地局装置210と加入者装置220との間の伝送遅延を補正する場合について、遅延量の測定動作および遅延補正動作を説明する。
図5に、遅延測定動作を説明する図を示す。また、図6に、遅延測定動作および遅延補正動作を説明するシーケンス図を、図7に、遅延補正動作を説明する図を示す。
【0045】
図6(a)に示すように、通常の位置登録手順に従って信号の授受が行われ、加入者装置220からの位置登録要求を受信したときに、図4に示した制御チャネル解析部414による解析結果に応じて、基地局装置210の基地局制御処理部212は、遅延測定指示を示す所定の制御信号(fc)を含む制御情報の送出をTDMALSI412に指示するとともに、スイッチ214にTDMALSI412からの送信情報を選択する旨を指示する。
【0046】
このように、制御チャネル解析部414による解析結果に応じて、基地局制御処理部212がTDMALSI412およびスイッチ214を制御することにより、図3に示した登録要求検出手段124の機能を実現し、加入者装置220に遅延測定の開始を指示する遅延測定指示として、上述した所定の制御信号(fc)を含む制御情報を送出することができる。
【0047】
また、この場合は、シフト処理部211、TDMALSI412および制御チャネル解析部414により、基地局装置210において、図2に示した信号挿入手段116および信号分離手段117の機能を実現し、通信手段101に相当する送受信処理部413を介して、加入者装置220との間で測定信号を授受する構成となっている。
【0048】
この制御情報は、基地局装置210と加入者装置220との間の伝送遅延のために、図5(a)に示すように、基地局装置210によって送信されてから時間δの後に加入者装置220において受信される。
このとき、図4に示した加入者制御処理部222は、制御チャネル解析部425による解析結果に応じてTDMALSI421を制御し、受信した制御情報をそのまま自身に割り当てられた送信周期のタイムスロットにおいて送信すればよい。
【0049】
このように、制御チャネル解析部425による解析結果に応じて、加入者制御処理部222がTDMALSI421を制御することにより上述した遅延測定指示の入力に応じて、基地局装置210に測定信号を送出することができる(図5(a)参照)。
また、この場合は、図4に示したTDMALSI421および制御チャネル解析部425により、加入者装置220において、図2に示した信号挿入手段116および信号分離手段117の機能を実現し、通信手段101に相当する送受信処理部423を介して、基地局装置210との間で測定信号を授受する構成となっている。
【0050】
このようにして、加入者装置220から送出された測定信号を受信したときに、制御チャネル解析部414による解析結果に応じて、基地局制御処理部212は、今度は、スイッチ214に折り返し送出部213の出力を選択する旨を指示すればよい。
【0051】
このように、制御チャネル解析部414による解析結果に応じて、基地局制御処理部212がスイッチ214を制御することにより、このスイッチ214と折り返し送出部213とにより上述した測定信号の受信から半フレーム後に、この測定信号が加入者装置220に折り返し送信することができる(図5(a)参照)。
【0052】
この場合に、図5(a)に示すように、基地局装置220において折り返された測定信号は、更に、上述した時間δだけ遅れて加入者装置220に到達するから、図4に示した遅延量検出部221は、自装置の受信周期と上述した測定信号の受信タイミングとのずれに基づいて、基地局装置210と加入者装置220との間の往復の遅延量を検出することができる。
【0053】
このとき、遅延量検出部221は、加入者制御処理部222から受信周期の開始を示すタイミングを示す信号を受け取ってから、TDMALSI421が上述した折り返し信号を受け取る間での時間を計測し、この計測結果を示す情報を加入者制御処理部222に送出すればよい。
上述したようにして、基地局装置210と加入者装置220との間で測定信号を送受信し、加入者装置220側に設けた遅延量検出部221により、基地局装置210によって折り返された測定信号の受信タイミングのずれを検出することにより加入者制御処理部222を介して、タイミング調整部223による早出しシンボル数を適正に設定することができる。
【0054】
このとき、加入者制御処理部222は、遅延量検出部221から受け取った遅延量に基づいて、この遅延量を相殺するために必要な早出しシンボル数nを求め、この早出しシンボル数nをタイミング調整部223に設定すればよい。
また、これに応じて、タイミング調整部223は、図7に示すように、TDMALSI421から受け取った送信情報D1をそのまま送受信処理部423に送出する代わりに、次の送信周期において、加入者装置220に割り当てられたタイムスロットのタイミングよりも、nシンボルだけ早いタイミングで送信情報D1を送出すればよい。
【0055】
このようにして、nシンボルだけ早出しされた送信情報D1は、加入者装置220から基地局装置210へ伝送される際の伝送遅延によって、ちょうど、基地局装置210の受信周期における適切なタイムスロットにおいて到着するから、TDMALSI412によって正常に処理することができる。
同様にして、以降の送信周期の送信情報(D2、・・・)についても、順次に、次の送信周期に送出すれば、加入者装置220と基地局装置210との間の伝送遅延量にかかわらず、正常な通信を持続することが可能である。
【0056】
また、上述したようにして、タイミング調整部223への早出しシンボル数nの設定が完了したときに、加入者制御処理部222は、遅延補正が完了した旨の制御信号をTDMALSI421を介して基地局装置210に送出し(図6において、遅延補正完了報告として示す)、一方、基地局装置220の基地局制御処理部212は、この制御信号の受信に応じて、遅延補正動作の完了を示す所定の制御信号をTDMALSI412を介して送出して(図6において、遅延補正完了として示す)、遅延補正動作を終了し、通常の処理を続行すればよい。
【0057】
このようにして、位置登録要求に応じて、加入者装置220と基地局装置210との間の伝送遅延量を測定し、この測定結果に応じて、加入者装置220側で遅延補正を行うことにより、1つの基地局装置210が受け持つカバーエリアを飛躍的に拡大することが可能である。
したがって、上述した遅延補正システムを適用することにより、極端な過疎地域に適合する無線電話システムを提供することができる。
【0058】
この場合は、位置登録時に、上述したようにして伝送遅延の補正処理が完了しており、加入者装置220のタイミング調整部223には適切な早出しシンボル数nが設定されているので、その後は、加入者装置220に通話チャネルを割り当てることにより、正常な発着信および通話が可能となる。
例えば、加入者装置220が宅内装置である場合は、最初に位置登録処理が完了した後は、常に正常な通話が可能であり、また、引っ越しなどによって、基地局装置210からの距離が変化した場合には、再度、位置登録処理を行えばよいので、基地局装置210からの距離にかかわらず、同一の加入者装置220を利用することができる。
【0059】
ところで、加入者装置220の新規登録や加入者装置220の移転などは、保守管理システム402によって管理されており、この保守管理システム402側では、加入者装置220ごとに遅延補正が必要であるか否かを把握することが可能であるから、保守管理システム402側から、加入者装置220を指定して、遅延補正動作の実行を指示することができる。
【0060】
この場合に、保守管理システム402は、図6(b)に示すように、基地局制御装置401を介して、該当する基地局装置210に対して、遅延補正処理が必要な加入者装置220を指定する指定情報とともに、遅延補正指示を示す所定の制御信号を送出すればよい。
このとき、基地局装置210の制御チャネル解析部414は、ISDNインタフェース411を介して上述した所定の制御信号を受け取り、この制御信号の解釈結果として遅延補正指示を受け取った旨を指定情報とともに基地局制御処理部212に通知し、これに応じて、基地局制御処理部212は、TDMALSI412を介して、遅延測定指示を示す所定の制御信号を指定された加入者装置220に送出すればよい(図6(b)参照)。
【0061】
これに応じて、上述したようにして遅延測定動作および遅延補正動作が行われる。
この場合は、基地局装置210の基地局制御処理部212は、図6(b)に示すように、加入者装置220からの遅延補正完了報告を基地局制御装置401および保守管理システム402に中継するとともに、遅延補正処理が完了した旨をTDMALSI412を介して加入者装置220に通知して、遅延補正処理を終了すればよい。
【0062】
このようにして、遅延検出処理および遅延補正処理を加入者装置220に分担した場合は、基地局装置210側の処理負担の増大を最小限度に抑えつつ、基地局装置210のカバーエリアを拡大することができる。
この構成の遅延補正システムは、特に、加入者装置220が宅内回線に接続された固定的な装置である無線電話システムにおいて有効である。
【0063】
なぜなら、このような無線電話システムの場合は、加入者装置220を設置した際に、最初の位置登録要求の送出あるいは、保守管理システム402からの遅延補正指示に応じて、上述した遅延測定処理および遅延補正処理を実行すればよいので、加入者装置220側の処理負担の増大もごくわずかである、また、、加入者装置220側のハードウェア量の増大も問題とはならないからである。
【0064】
一方、遅延測定処理を基地局装置210に分担することも可能である。
図8に、遅延補正システムの具体例を示す。
図8に示した基地局装置210は、図18に示した送受信処理部413に加えて、測定用送受信処理部215を備えて構成されており、この測定用送受信処理部215は、上述した通話チャネルの周波数帯域とは異なる所定の周波数帯域(以下、測定用周波数帯と称する)の信号を送受信する構成となっている。
【0065】
なお、図8に示した基地局装置210において、上述した測定用送受信処理部215および送受信処理部413は、共通のアンテナを介して送受信する構成となっている。
【0066】
また、図8に示した基地局装置210において、TDMALSI216および制御チャネル解析部217は、基地局制御処理部212からの指示に応じて、この測定用送受信処理部215によって送受信される信号をTDMA方式に従って制御する構成となっている。
この基地局装置210において、シフト処理部211は、測定用周波数帯において制御チャネル(Dチャネル)に割り当てられた受信周期の連続する2つのタイムスロットの受信信号を測定用送受信処理部215から受け取り、この受信信号に対して上述したシフト処理を行った後に、TDMALSI216の処理に供する構成となっている。
【0067】
また、図8に示した基地局装置210において、遅延測定部218はTDMALSI216からのタイミング信号(後述する)に応じて、後述するようにして、測定用送受信処理部215による受信信号の遅れを測定し、基地局制御処理部212の処理に供する構成となっている。
【0068】
一方、図8に示した加入者装置220は、図18に示した送受信処理部423に加えて、測定用送受信処理部224を備えて構成されており、この測定用送受信処理部224は、上述した通話チャネルの周波数帯域とは異なる所定の周波数帯域(以下、測定用周波数帯と称する)の信号を送受信する構成となっている。
【0069】
なお、図8に示した加入者装置220おいて、上述した測定用送受信処理部224および送受信処理部423は、共通のアンテナを介して送受信する構成となっている。
また、図8に示した加入者装置220において、TDMALSI225および制御チャネル解析部226は、加入者制御処理部222からの指示に応じて、この測定用送受信処理部224によって送受信される信号をTDMA方式に従って制御する構成となっている。
【0070】
次に、加入者装置220からのリンクチャネル確立要求に応じて、基地局装置210と加入者装置220との間の伝送遅延を補正する場合について、遅延量の測定動作および遅延補正動作を説明する。
図5(b)に、遅延測定動作を説明する図を、また、図9に、遅延測定動作および遅延補正動作を説明するシーケンス図を示す。
【0071】
図8に示した加入者制御処理部222は、制御チャネル解析部425による解析結果に応じてリンクチャネル割当を要求する際に、まず、自装置についての伝送遅延の補正が完了しているか否かを判定し、補正が完了していない場合には、TDMALSI225および測定用送受信処理部224を介して、遅延補正が完了していない旨を示す制御信号を含むリンクチャネル確立要求を基地局装置210に送出する(図9参照)。
【0072】
このリンクチャネル確立要求は、上述した遅延測定用の周波数帯の信号であるから、基地局装置210の測定用送受信処理部215によって受信され、シフト処理部211を介してTDMALSI216に入力される。
このときに、制御チャネル解析部217によって得られた解析結果に応じて、基地局制御処理部212は、TDMALSI216に所定の制御信号 fc の送出を指示する。
【0073】
このように、TDMALSI216が、基地局制御処理部212からの指示に応じて動作することにより、基地局装置210に備えられた測定用送受信処理部215により、上述した所定の制御信号fcを要求元の加入者装置220に送出することができる(図9参照)。
一方、この測定信号は、加入者装置220の測定用送受信処理部224によって受信され、TDMALSI225の処理に供される。
【0074】
このとき、制御チャネル解析部226によって得られた解析結果に応じて、加入者制御処理部222は、受信した測定信号に対する応答として、TDMALSI225に上述した制御信号を送信する旨を指示すればよい。
このように、TDMALSI225が加入者制御処理部222からの指示に応じて動作することにより測定信号に対する応答として、加入者装置220に備えられた測定用送受信処理部224を介して上述した所定の制御信号fcを基地局装置210に送出することができる(図9参照)。
【0075】
ここで、基地局装置210と加入者装置220との間の伝送遅延により、上述した測定信号は、図5(b)に示すように、加入者装置220に到達した時点で時間δだけ遅れており、この遅れをそのまま保存した送信タイミングで、加入者装置220側から応答信号が送出される。
したがって、遅延測定部218は、この応答信号が基地局装置210に到達したタイミングと基地局装置210のフレーム周期に基づく受信タイミング(すなわち、測定信号送受信用のチャネルに割り当てたタイムスロットの先頭に相当するタイミング)とのずれを測定すればよい。
【0076】
例えば、TDMALSI216からフレーム周期に基づく受信タイミングを示す信号を受け取り、この信号を受け取った後に、上述した応答信号が測定用送受信処理部215によって受信されるまでの時間を計測して、この時間を遅延量として基地局制御処理部212の処理に供すればよい。
これに応じて、基地局制御処理部212は、遅延測定部218から受け取った遅延量を示す情報を含む制御情報を作成し、TDMALSI216および測定用送受信処理部215を介して加入者装置220に送出すればよい。
【0077】
このように、遅延測定部218によって得られた遅延量を受け取って、基地局制御処理部212とTDMALSI216とが動作することにより基地局装置210において測定した遅延量を加入者装置220に通知することができる(図9においては遅延量通知として示した)。
【0078】
一方、加入者装置220の測定用送受信処理部224によって上述した遅延量通知が受信されたときに、加入者制御処理部222は、制御チャネル解析部226を介して、この遅延量通知に含まれている遅延量を示す情報を受け取り、この遅延量に基づいて、タイミング調整部223に適切な早出しシンボル数を設定すればよい。
【0079】
このように、遅延量通知の受信に応じて、制御チャネル解析部226および加入者制御処理部222が動作することにより、基地局装置220からの遅延量通知に含まれる遅延量に応じた早出しシンボル数を設定して、基地局装置210と加入者装置220との間の伝送遅延を相殺することができる。
【0080】
また、加入者制御処理部222は、上述した早出しシンボル数の設定処理が完了したときに、TDMALSI225を介して遅延補正完了報告(図9参照)を送出し、基地局装置210側からの応答を待って、遅延補正動作を終了し、その後は、通常の通信処理を行えばよい。
一方、基地局制御処理部212は、制御チャネル解析部217による解析結果により、上述した遅延補正完了報告を受け取った旨が示されたときに、加入者装置220への応答として、TDMALSI216を介して遅延補正完了(図9参照)を送出し、遅延補正動作を終了すればよい。
【0081】
その後、基地局制御処理部212は、TDMALSI412を介してリンクチャネル割り当て信号を送出し(図9参照)、通話用周波数帯において加入者装置220に適切な通話チャネルを割り当て、以降は、この通話チャネルを介して加入者装置220から受け取った呼設定要求などに応じて、適切な処理を行えばよい。
【0082】
上述したようにして、基地局装置210と加入者装置220との間の伝送遅延を補正することにより、1つの基地局装置210が受け持つカバーエリアを拡大するとともに、基地局装置210からの距離にかかわらず、同一の構成の加入者装置220を利用することが可能となり、過疎地域に適合した無線電話システムを提供することが可能となる。
【0083】
このように、遅延測定処理と遅延補正処理とを基地局装置210と加入者装置220とが分担して受け持つ構成とした場合は、伝送遅延の補正のために必要なハードウェアおよびソフトウェアの負担を分散させることができる。
この構成は、移動体を対象とした無線電話システムにおける遅延補正システムとして適している。
【0084】
なぜなら、移動体通信システムでは、加入者装置の小型化・軽量化が重要課題であるから、加入者装置のハードウェアおよびソフトウェアの負担をできるだけ軽減することが要求されるからである。
また、通常の通話用周波数帯とは異なる測定用周波数帯を用いて、遅延測定のための測定信号を送受信する構成とした場合は、通話チャネル数を維持しつつ、遅延測定動作を行うことが可能である。
【0085】
次に、基地局装置において伝送遅延を補正する方法について説明する。
図10に、本発明にかかわる遅延補正システムの実施形態を示す。また、図11に、遅延補正動作を説明する図を示し、図12に、遅延測定動作および遅延補正動作を説明するシーケンス図を示す。
図10に示した基地局装置210は、図18に示した基地局装置410にスロット位置矯正部231を付加し、このスロット位置矯正部231を介して、送受信処理部413によって受信された受信情報をTDMALSI412の処理に供する構成となっており、図18に示した基地局制御処理部415に代えて、基地局制御処理部212を備えた構成となっている。
【0086】
この基地局装置210において、遅延測定部218は基地局制御処理部212からの指示に応じて遅延量の測定を行い、測定結果を基地局制御処理部212の処理に供する構成となっている。
また、図10に示したスロット位置矯正部231は、制御チャネル用として確保された2つの連続したタイムスロットについて、上述したシフト処理部211と同様の処理を行うとともに、基地局制御処理部212からの指示に応じて、通話チャネルに割り当てられたタイムスロットについて、後述するスロット位置矯正処理を行う構成となっている。
【0087】
一方、図10に示した加入者装置220は、図18に示した加入者制御処理部424に代えて、加入者制御処理部212を備えた構成となっている。
この場合に、基地局制御処理部212は、制御チャネル解析部424による解析結果に基づいて、例えば、加入者装置220からのリンクチャネル確立要求を受け取ったと判断したときに、遅延測定部218に遅延測定動作の開始を指示するとともに、TDMALSI412を介して所定の制御信号fcを測定信号として送出すればよい(図12参照)。
【0088】
このように、基地局制御処理部212からの指示に応じて、TDMALSI412が動作することにより遅延測定指示の入力に応じて、測定信号を加入者装置220に送出することができる。
また、この測定信号の入力に応じて、加入者装置220の送受信処理部423、制御チャネル解析部425、加入者制御処理部222およびTDMALSI421が動作することにより上述した所定の制御信号が応答信号として、基地局装置210に送出される(図12参照)。
【0089】
図5(b)で説明したように、この応答信号の実際の受信タイミングと基地局装置210におけるフレーム周期に基づく受信タイミングとのずれは、基地局装置210と加入者装置220との間の往復の伝送遅延を示している。
この場合は、遅延測定部218は、通話用の周波数帯を用いて送信された測定信号に対する応答信号の受信タイミングに基づいて、上述したようにして、伝送遅延によるずれを測定し、得られた測定結果を基地局制御処理部212に送出すればよい。
【0090】
これに応じて、基地局制御処理部212は、まず、遅延量を所定の閾値THと比較し、この比較結果に基づいて、通話チャネルとして割り当てるタイムスロットの数を決定し、この割り当て結果とともに必要に応じて遅延量をスロット位置矯正部231に送出する。
このとき、基地局制御処理部212は、例えば、図20に示したランプビットおよびガードビットによって吸収可能な遅延量に相当する閾値THを用い、この閾値TH以下である場合に遅延補正が不要であると判断し、加入者側に割り当てた通話チャネルに対して自装置側で1つのタイムスロットを割り当て、一方、この閾値THを超える遅延量が検出されたときに、加入者側に割り当てた通話チャネルに対して基地局側では2つの連続するタイムスロットを割り当てればよい。
【0091】
1つのタイムスロットを割り当てる旨を割り当て結果として受け取ったときに、図10に示したスロット位置矯正部231は、送受信処理部413による該当タイムスロットの受信情報をそのままTDMALSI412の処理に供すればよい。
一方、2つの連続するタイムスロットを割り当てる旨の割り当て結果を受け取った場合に、スロット位置矯正部231は、次に述べるようにして、伝送遅延の補正を行う。
【0092】
このとき、スロット位置矯正部231は、図11に示すように、送受信処理部413が、通話チャネルとして割り当てられた2つのタイムスロットTS1、TS2にまたがって受信した受信情報R1を受け取り、基地局制御処理部212から受け取った遅延量に基づいて、この受信情報R1の時間的な位置を後方のタイムスロットTS2 に移動し、前方のタイムスロットTS1 は空きとすればよい。
【0093】
このように、基地局制御処理部212からの指示に応じて、スロット位置矯正部231が動作することにより、タイムスロットを矯正する機能を実現し、加入者装置220側の送信周期において送出された送信情報S1に対応する受信情報R1を基地局装置210における受信周期に従ったタイムスロットにおいてTDMALSI412の処理に供することができる。
【0094】
一方、図11に示すように、基地局装置210側からの送信情報S2を、そのままTDMALSI412および送受信処理部413を介して送出すれば、加入者装置220側の受信周期の適切なタイムスロットに到着する。
したがって、上述したように、加入者装置220からの受信情報のタイムスロットを強制的に移動することにより、基地局装置210と加入者装置220との間の伝送遅延を補正することができる。
【0095】
その後、基地局制御処理部212は、TDMALSI412を介して遅延補正処理完了を示す制御信号を加入者装置220に送出するとともに、リンクチャネルを割り当てて遅延補正処理を終了し、次いで、通常の通話処理を開始して、加入者側からの呼設定処理などを行えばよい(図12参照)。
このようにして、1つの基地局装置が受け持つカバーエリアを拡大することが可能となり、また、基地局装置210からの距離にかかわらず、加入者装置220の構成および動作を同一とすることができるから、同一の構成の加入者装置220を用いて、過疎地域に適合した無線電話システムを構築することができる。
【0096】
更に、図10に示した構成では、遅延測定処理および遅延補正処理の両方が、基地局装置210側に集約されているので、加入者装置210の負担を軽減することができるので、この構成の遅延補正システムは、移動体電話システムに特に適している。
【0097】
また、図12に示した遅延補正処理完了を示す制御信号とともに、基地局装置210側で割り当てたタイムスロットの数を加入者装置220側に通知し、加入者制御処理部222が、このタイムスロット数を保持しておき、以降に、リンクチャネル割り当てを要求する際に、このタイムスロット数を基地局装置210に通知する構成とすれば、その後の遅延測定動作を省略することが可能である。
【0098】
その一方、遅延補正処理を基地局側で行う構成においても、遅延測定処理を加入者側に分担することが可能である。
図13に、本発明にかかわる遅延補正システムの別実施形態を示す。また、図14に、遅延測定動作および遅延補正動作を説明するシーケンス図を示す。
【0099】
図13において、基地局装置210は、図8に示した基地局装置210にスロット位置矯正部231を付加し、送受信処理部413によって受信された受信情報をこのスロット位置矯正部231を介してTDMALSI412の処理に供する構成となっている。
また、図13において、加入者装置220は、図8に示したタイミング調整部223に代えて遅延量検出部221を備え、加入者制御処理部222からの指示に応じて、この遅延量検出部221が、TDMALSI225を介して受け取った受信信号に基づいて遅延量を検出し、得られた遅延量を加入者制御処理部222の処理に供する構成となっている。
【0100】
この場合は、通話用の周波数帯とは異なる測定用の周波数帯を用いて、図14に示すように、位置登録処理に先立つ各手順の信号の送受信が行われ、加入者装置220からの位置登録要求信号に応じて、図4および図5(a)において説明したようにして、遅延測定指示および測定信号の送受信が行われる(図14参照)。
このとき、加入者装置220に備えられた遅延量検出部221により、基地局側で折り返された測定信号の受信タイミングと、加入者装置220側の受信周期に基づく受信タイミングとを比較することにより、加入者装置220と基地局装置210との間の伝送遅延による遅延量を検出することができる。
【0101】
これに応じて、加入者制御処理部222は、遅延量検出部221によって検出された遅延量を含む所定の制御信号を作成し、図14に示すように、遅延量報告信号としてTDMALSI421を介して基地局装置210に送出すればよい。一方、基地局制御処理部212は、この遅延量報告についての解析結果として、制御チャネル解析部217から上述した遅延量を受け取り、この遅延量に基づいて、該当する加入者装置220に割り当てるべきタイムスロットの数を決定し、スロット位置矯正部231の処理に供すればよい。
【0102】
また、基地局制御処理部212は、TDMALSI216を介して、遅延補正処理完了として所定の制御信号を加入者装置220に送出した後に、通話用周波数帯への切り替えを行い、以後は、制御チャネル解析部414による解析結果に応じて、TDMALSI412の動作を制御して、位置登録処理を続行すればよい。
【0103】
同様に、加入者制御処理部222は、基地局装置210からの遅延補正処理完了を示す制御信号の受信に応じて通話用周波数帯への切り替えを行い、以後は、制御チャネル解析部425による解析結果に応じて、TDMALSI421の動作を制御して、位置登録処理を続行すればよい。
このようにして、加入者装置220側で検出された遅延量を基地局装置210側に通知し、基地局装置210に設けられたスロット位置矯正部231によって、基地局装置210と加入者装置220との間の伝送遅延を補正することができる。
【0104】
この場合は、遅延測定処理が加入者装置210に分担されているので、基地局装置210の処理負担を軽減することが可能である。
次に、加入者装置220単独で遅延補正を行う方法について説明する。
図15に、遅延補正システムの具体例を示す。また、図16に、遅延補正動作を表す流れ図を、更に、図17に、遅延補正動作を説明するシーケンス図を示す。
【0105】
図15に示した加入者装置220において、加入者制御処理部222は、制御チャネル解析部425による解析結果に基づいて、TDMALSI421およびタイミング調整部223の動作を制御する構成となっている。
この加入者制御処理部222は、制御チャネル解析部425による解析結果に応じて、TDMALSI421を介してリンクチャネル確立要求を送出し(ステップ301)、その後、ステップ302およびステップ303を繰り返して、基地局装置210側からのリンクチャネル割当応答を待ち、所定の時間が経過したときにタイムアウトが発生したとして、ステップ303の肯定判定とし、遅延補正が必要であると判断する構成となっている。
【0106】
図19に示したランプビットおよびガードビットによって吸収できないほどの伝送遅延がある場合には、加入者装置220側からのリンクチャネル確立要求(図17参照)が、基地局装置210側で正しく受信されないので、基地局装置210からリンクチャネルを割り当てる旨の応答を得ることはできない。
この場合に、加入者制御処理部222は、遅延補正が必要であると判断し(ステップ303の肯定判定)、タイミング調整部223に設定する早出しシンボル数を所定の数だけインクリメントし(ステップ304)、再び、ステップ301に戻って、リンクチャネル確立要求を送出する。
【0107】
このようにして、ステップ303の肯定判定に応じて、加入者制御処理部222が、早出しシンボル数を増加させていくことによりタイミング調整部223による調整量を変化させていくことができる。
このようにして、タイミング調整部223による調整量を変化させていき、このタイミング調整部223の動作により、基地局装置210と加入者装置220との間の伝送遅延が相殺されたときに(図17においては、3回目のリンクチャネル確立要求が受け付けられた場合を示す)、所定の時間内に、基地局装置210側からのリンクチャネル割当応答が返される。
【0108】
このリンクチャネル割当応答の受信に応じて、加入者制御処理部222は、ステップ302の肯定判定とし、タイミング調整部223に設定されている現在の早出しシンボル数nを保存し(ステップ305)、遅延補正処理を終了し、その後、通常の処理手順に従って、位置登録処理などを行えばよい。
また、上述したように、ステップ303の肯定判定に応じて、加入者制御処理部222がステップ301を繰り返し、ステップ302の肯定判定に応じてステップ305に進んで処理を終了することにより、リンクチャネル確立要求の送出タイミングを変化させていったときのリンクチャネル割り当て応答の有無に応じて適切な送出タイミングを決定することができる。
【0109】
このようにして、リンクチャネル確立要求の際に、加入者制御処理部222がタイミング調整部223の動作を制御しつつ、適切な早出しシンボル数を探索する構成とした場合は、加入者装置220側のみで伝送遅延を補正することが可能であるので、図15に示したように、既存の基地局装置410をそのまま利用することができる。
【0110】
また、以降の発呼動作などの際には、加入者制御処理部222は、上述したステップ304において探索結果として保存された早出しシンボル数nを初期値として、タイミング調整部223による調整処理を制御すればよい。
これにより、リンクチャネルの確立までに要する時間を短縮することができる。
【0112】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1の発明によれば、加入者装置と基地局装置との間の伝送遅延量に基づいて、基地局装置側で受信タイムスロット位置を矯正する構成とすることにより、基地局からの距離にかかわらず同一種類の加入者装置を利用可能とするとともに、単一の基地局装置が受け持つカバーエリアを拡大し、過疎地域に適した無線電話システムを提供することができる。この場合は、基地局装置側に遅延補正処理を任せたことにより、加入者装置の処理負担を軽減することが可能であり、移動体を対象とする無線電話システムに適している。
【0114】
また、例えば、基地局装置側に遅延測定処理と遅延補正処理とを集中する構成とすれば、加入者装置側の処理負担を軽減することが可能であり、逆に、請求項2の発明を適用して、加入者装置側に遅延測定処理を分担する構成とすれば、その分、基地局装置の処理負担を軽減することができる。
一方、請求項3の発明を適用して、遅延時間の測定結果をタイムスロット矯正処理における調整量に反映すれば、タイムスロット矯正処理を簡易化することができる。
【0115】
また、請求項4の発明を適用して、加入者装置と基地局装置とにそれぞれ備えられた通信手段が提供する通信チャネルの一部を利用して、遅延測定のための測定信号を送受信する構成とすれば、遅延測定のために追加するハードウェア量の増大を抑えることが可能である。
その一方、請求項5の発明を適用して、遅延測定のための測定信号を送受信するための手段を加入者装置と基地局装置とにそれぞれ備える構成とすれば、通話用に備えられた通信手段が提供する通信チャネルを維持しつつ、遅延測定を行うことができる。
【0116】
また、請求項6または請求項7の発明を適用して、加入者装置側からの要求に応じて、加入者装置と基地局装置との間の伝送遅延量を測定する構成とした場合は、遅延補正が必要な全ての加入者装置について、確実に伝送遅延量を評価し、その補正を行うことができる。
一方、請求項8の発明を適用して、外部からの遅延補正指示を受け付けて遅延測定動作および遅延補正動作を行う構成とすれば、例えば、保守管理システムなどを介して、システム管理者が、遅延補正が必要な加入者装置を指定して、これらの加入者装置に関する遅延測定動作および遅延補正動作を一括して処理することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかわる遅延補正システムの原理ブロック図である。
【図2】 本発明にかかわる別の遅延補正システムの原理ブロック図である。
【図3】 本発明にかかわる別の遅延補正システムの原理ブロック図である。
【図4】 遅延補正システムの具体例を示す図である。
【図5】 遅延測定動作を説明する図である。
【図6】 遅延測定動作および遅延補正動作を説明するシーケンス図である。
【図7】 遅延補正動作を説明する図である。
【図8】 遅延補正システムの具体例を示す図である。
【図9】 遅延測定動作および遅延補正動作を説明するシーケンス図である。
【図10】 本発明にかかわる遅延補正システムの実施形態を示す図である。
【図11】 遅延補正動作を説明する図である。
【図12】 遅延測定動作および遅延補正動作を説明するシーケンス図である。
【図13】 本発明にかかわる遅延補正システムの別実施形態を示す図である。
【図14】 遅延測定動作および遅延補正動作を説明するシーケンス図である。
【図15】 遅延補正システムの具体例を示す図である。
【図16】 遅延補正動作を表す流れ図である。
【図17】 遅延補正動作を説明するシーケンス図である。
【図18】 従来のTDMA方式の無線電話システムの構成例を示す図である。
【図19】 TDMA方式を説明する図である。
【図20】 伝送遅延による障害を説明する図である。
【図21】 遠方型加入者装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
101 通信手段
102 測定指示入力手段
103 遅延測定手段
110、210、410 基地局装置
112 送信手段
113 受信手段
115 矯正制御手段
116 信号挿入手段
117 信号分離手段
118 第1遅延検出手段
120、220、420 加入者装置
121 測定信号通信手段
122 第2遅延検出手段
123 測定信号応答手段
124 登録要求検出手段
125 確立要求検出手段
126 補正指示検出手段
127 補正指示入力手段
131 測定信号送出手段
132 遅延検出手段
133 折り返し手段
211 シフト処理部
212、415 基地局制御処理部
213 折り返し送出部
214 スイッチ(SW)
215、224 測定用送受信処理部
216、225、412、421 TDMALSI
217、226、414、425 制御チャネル解析部
218 遅延測定部
221 遅延量検出部
222、424 加入者制御処理部
223、431 タイミング調整部
231 スロット位置矯正部
401 基地局制御装置
402 保守管理システム
411 ISDNインタフェース
413、423 送受信処理部
422 音声変換部
432 シンボル数設定部

Claims (8)

  1. 基地局装置と少なくとも1つの加入者装置とが、前記基地局装置を同期の基準としたTDMA方式に従って、それぞれに備えられた通信手段を介して送受信動作を行う無線電話システムに用いられる遅延補正システムにおいて、
    前記基地局装置と前記少なくとも一つの加入者装置それぞれとの間の遅延時間を測定する遅延測定手段を備え
    前記遅延測定手段によって前記各加入者装置について得られた測定結果に基づいて、前記各加入者装置それぞれに関する信号を前記基地局装置に備えられた通信手段によって送受信するタイミングとして、送信周期および受信周期において一つあるいは連続する複数のタイムスロットをそれぞれ割り当て
    前記基地局装置に備えられる通信手段は、
    前記各加入者装置に割り当てられたタイムスロットに対応する送信周期のタイムスロットにおいて、前記各加入者装置を宛先とする信号を送出する送信手段と、
    前記各加入者装置に割り当てられた受信周期のタイムスロットにおいて対応する加入者装置からの信号を受信する受信手段とを備え、
    前記受信手段が前記各加入者装置から受け取った信号のタイミングを遅延させることにより、適切なタイムスロットの先頭位置に合わせることにより、タイムスロットを矯正する
    ことを特徴とする遅延補正システム。
  2. 請求項1に記載の遅延補正システムにおいて、
    前記遅延測定手段は、
    前記加入者装置に備えられ、遅延量の測定の基準となる測定信号を送出する測定信号送出手段と、
    前記加入者装置に備えられ、前記測定信号が送出されてから前記基地局装置からの応答が返されるまでの時間に基づいて、前記基地局装置との間の信号に関する遅延時間を検出し、測定結果として出力する遅延検出手段と、
    前記基地局装置に備えられ、前記測定信号を所定の時間後に折り返して、前記加入者装置への応答信号として送出する折り返し手段とを備えた
    ことを特徴とする遅延補正システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の遅延補正システムにおいて、
    前記基地局装置は、
    前記各加入者装置に対応して得られた遅延時間に基づいて、それぞれの加入者装置からの受信信号に適用すべき遅延量を決定し、前記タイムスロットを矯正する処理にこの遅延量を供する矯正制御手段を備えた
    ことを特徴とする遅延補正システム。
  4. 請求項1に記載の遅延補正システムにおいて、
    遅延測定手段は、
    送信周期において連続する2つのタイムスロットを測定信号送信用チャネルとして確保し、この測定信号送信用チャネルにおいて注目する加入者装置に遅延量を測定するための測定信号を送出する信号挿入手段と、
    受信周期において連続する2つのタイムスロットを測定信号受信用チャネルとして確保し、この測定信号受信用チャネルに現れた加入者装置からの応答を受け取る信号分離手段と、
    前記信号分離手段が前記加入者装置からの応答を受け取ったタイミングと、前記信号挿入手段が測定信号を送出したタイミングに対応する受信周期のタイムスロットの先頭位置とのずれを前記加入者装置に対応する遅延量として検出する第1遅延検出手段とを備えた
    ことを特徴とする遅延補正システム。
  5. 請求項1に記載の遅延補正システムにおいて、
    前記遅延測定手段は、
    前記送信手段および前記受信手段が前記各加入者装置との間で授受する信号とは異なる周波数帯を用いて、遅延量を測定するための測定信号およびこれに対する応答信号を授受する測定信号通信手段と、
    前記測定信号通信手段によって前記測定信号が送出されるタイミングおよび前記応答信号が返されるタイミングに基づいて、前記加入者装置に対応する遅延量を検出する第2遅延検出手段とを備え、
    前記加入者装置に前記測定信号の受信に応じて、前記応答信号を返す測定信号応答手段を備えた
    ことを特徴とする遅延補正システム。
  6. 請求項1に記載の遅延補正システムにおいて、
    加入者装置側からの位置登録要求を検出し、これに応じて、前記遅延測定手段に、要求元の加入者装置に対応する遅延量の測定動作を開始させる登録要求検出手段を備えた
    ことを特徴とする遅延補正システム。
  7. 請求項1に記載の遅延補正システムにおいて、
    加入者装置側からのリンクチャネル確立要求を検出し、これに応じて、前記遅延測定手段に、要求元の加入者装置に対応する遅延量の測定動作を開始させる確立要求検出手段を備えた
    ことを特徴とする遅延補正システム。
  8. 請求項1に記載の遅延補正システムにおいて、
    前記少なくとも一つの加入者装置のいずれかを指定して、当該加入者装置に関する遅延を補正する旨の遅延補正指示を入力する補正指示入力手段と、
    前記遅延補正指示の入力を受け付け、これに応じて、前記遅延測定手段に、前記遅延補正指示で指定された加入者装置に対応する遅延量の測定動作を開始させる補正指示検出手段を備えた
    ことを特徴とする遅延補正システム。
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