JP3657380B2 - Low density book paper and method for producing the same - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、嵩高で柔軟な紙質を有する低密度の紙であるにも係わらず、オフセット印刷で印刷が可能な書籍用紙としての特性を有した用紙とその製造方法に関する。
【０００２】
最近の本は、時代的な背景もあり、活字離れが深刻な問題となっており、出版される本の数、頁数の減少を伴ってきている。
従来、書籍としてのイメージは、密度が０．９〜１．０ｇ／ｃｍ³の高密度のものが主流であったが、ここ数年来本の頁数減に伴い、手肉感、高級感、見栄え等の要求により、学術系以外の本文用紙としては、低密度用紙への依存の傾向が強くなっている。
【０００３】
書籍用紙としては、頁のめくり易さ、活字の裏写り、オフセット印刷適性等が重要なファクターとなり、このため内添の填料分比率が多く、オンマシンのカレンダー処理にて高密度化の傾向にある。この為高灰分での低密度用紙の作成には困難が伴う。また、書籍等は持ち運びに便利なように軽くする目的でも用紙の密度を低くする必要がある。
【０００４】
用紙の密度を低くするためには、まず材料となるパルプの選択が第一である。一般に紙は木材パルプを使用して抄造されているが、木材パルプといっても樹種やパルプ化によってその性質は大きく異なる。密度を低くするためには、剛直でなるべく繊維長の長いままのパルプを使用し抄造する事が必要である。
パルプ化もパルプ繊維の剛直度に大きく関係する。紙料調整における叩解は紙の密度アップさせるための処理であり、低密度化では極力叩解を行わない方が良い。
【０００５】
紙を抄造する場合には、パルプの叩解はウェットパートで形成される地合に影響を及ぼす。書籍用紙の場合、地合が悪いとオフセット印刷でのインキムラやインキの乗り等に影響を与える。また、プレスパートでは、出来るだけその線圧を下げ抄造することが望ましいが、湿紙部で出来るだけ紙をプレスしておかないと内部結合強度が低下し、印刷での繊維ムケ、填料脱落、紙粉等のトラブルを誘発するため、プレス条件の選定は難しい。また、オンマシンでのカレンダー処理においても、印刷トラブルを誘発する諸問題が考えられため、適切な条件設定が必要である。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
書籍用紙は、単色〜４色の文字、イラスト、写真等の印刷が付与されて書籍となるため、本発明の課題としては、印刷時の紙粉、インキの掠れ、ベタ部のムケ、給紙での重送等のトラブルの発生防止や、書籍用紙が手触りが良く、紙腰が柔軟で頁捲りがし易く、印刷活字の裏写りがなく、持ち運び容易な軽量の書籍用紙を得ることにある。
【０００７】
従来の抄紙技術及びパルプ配合技術では、同様なフリーネスで５００ｍｌｃｓｆ以上の製紙用パルプを使用しても抄紙機のプレス線圧やオンマシンカレンダー線圧を減じても書籍用紙としての印刷適性、コスト、地合等を満足するには密度が０．６５ｇ／ｃｍ³以上のものしか作成できなかった。だが、パルプの変更で０．６０〜０．６５ｇ／ｃｍ³の密度を維持させるには、エスパルト草やコットン等の非木材繊維を使用する方法はある。
【０００８】
従来の書籍用紙で例えば密度が０．８２〜０．８７ｇ／ｃｍ³の時、内部結合強度は１．７〜２．２ｋｇ・ｃｍであり、密度が０．６〜０．６５ｇ／ｃｍ³と低く内部結合強度１．２ｋｇ・ｃｍ以下と弱いもので印刷適性のあるものは皆無に等しい。本発明は、内部結合強度が０．８〜１．２ｋｇ・ｃｍで、密度が０．６〜０．６５ｇ／ｃｍ³であるにも係わらず、印刷時に上記トラブルの発生がなく、高密度書籍用紙と同等の特性を有した用紙とその製造方法を提供することを目的とする。
【０００９】
【問題を解決するための手段】
本発明は、製紙用パルプ中フリーネス（叩解度：ＪＩＳ−Ｐ８１２１）が５００ｍｌｃｓｆ以上の広葉樹晒クラフトパルプ（ＬＢＫＰ）が９０重量％以上で、該ＬＢＫＰの内フタバガキ類のパルプを５０〜１００重量％含有するパルプ紙料中に、炭酸カルシウムを含有する填料を対絶乾パルプ当り２０〜３０重量％添加して抄紙して得られた低密度書籍用紙とその製造方法であり、該書籍用紙の特性は、密度（ＪＩＳ−Ｐ８１１８）が０．６〜０．６５ｇ／ｃｍ³で、ＴＡＰＰＩＵＭ４０３規定の内部結合強度が０．８〜１．２ｋｇ・ｃｍで、かつ、不透明度（ＪＩＳ−Ｐ８１３８）が８５％以上である。また、特に好ましくは、クラーク剛直度（ＪＩＳ−Ｐ８１４３）が、坪量８３．７ｇ／ｍ²の時、縦目で１３０〜１５０ｃｍ³／１００、横目で６０〜８０ｃｍ³／１００で、坪量６６．３ｇ／ｍ²の時、縦目で７５〜９５ｃｍ³／１００、横目で３５〜５５ｃｍ³／１００の値を有するような柔軟な用紙である。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる製紙用パルプの主材はＬＢＫＰで９０重量％以上であり、かつ、ＬＢＫＰ中に、広葉樹の一種であるラワン材等で代表されるフタバガキ類（学名：ディプターオキャーパス スピーシーズ(DIPTEROCARPUS SPECIES)）のＬＢＫＰパルプを５０〜１００重量％含有させるものであり、代表的なものとしては、インドネシア産のＬＢＫＰでリアウ・アンダラン（RIAU ANDALAN）、インダー・キャット（INDAR CATT）等が挙げられる。
書籍用紙の低密度化のためには、パルプのフリーネスが重要であり、ＪＩＳ−Ｐ８１２１に規定しているカナダ標準濾水度の測定法による値が５００ｍｌｃｓｆ以上にすることが必要である。
【００１１】
本発明になるフタバガキ類より得られるＬＢＫＰと併用される他のパルプとしては、例えば、他のＬＢＫＰ（ユウカリ、オーク、ガム、ポプラ、カエデ等に代表される広葉樹を使用したパルプ）、ＮＢＫＰ（マツ、スギ、ヒノキ等に代表される針葉樹を使用したパルプ）、広葉樹晒サルファイトパルプ（ＬＢＳＰ）、針葉樹晒サルファイトパルプ（ＮＢＳＰ）等の化学パルプ、竹、アバカ、ケナフ、エスパルト、藁、バガス等の非木材パルプが用いられる。これらパルプのフリーネスはＬＢＫＰと同様に５００ｍｌｃｓｆ以上が好ましい。
パルプの叩解に当たっては、各パルプを単独で叩解してもよく、各パルプを混合して叩解してもよい。混合する場合パルプは、各々のフリーネスが５００ｍｌｃｓｆ未満で叩解したものと５００ｍｌｃｓｆ以上のものを混合しても構わないが、総合したフリーネスが５００ｍｌｃｓｆ以上であることが好ましい。叩解方法としては、例えばダブルディスクリファイナー（ＤＤＲ）、シングルディスクリファイナー（ＳＤＲ）、ビーター、デラックスファイナー（ＤＦ）がある。
【００１２】
本発明の書籍用紙には印刷時の不透明性保持、腰の柔軟性維持のため、炭酸カルシウム（重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム）を含有する填料をパルプ絶乾重量に対して２０〜３０重量％であり、その内炭酸カルシウムの占める割合は１０〜１００重量％である。用紙の白色度、不透明度さらには紙の柔軟性付与のために炭酸カルシウムの添加は必要であり、中性抄造の場合抄紙抄き水ｐＨは、炭酸カルシウムにより弱アルカリ性に安定するため、リテンション向上のためにも必要不可欠である。
【００１３】
炭酸カルシウムは、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウムの単独あるいは混合して使用して構わないが、印刷適性、内部結合強度、密度、その他を考慮して選択される。また、炭酸カルシウムと併用される填料としては、通常抄紙系で使用される、タルク、クレー、カオリン、焼成カオリン、酸化チタン、水酸化アルミニウム、合成シリケート、あるいは有機顔料等が用いられる。
【００１４】
本発明の書籍用紙には、通常抄紙で用いられる添加剤、例えば、内添サイズ剤（アルケニルコハク酸無水物（ＡＳＡ）、中性ロジン、アルキルケテンダイマー（ＡＫＤ））、乾燥紙力増強剤（ポリアクリルアミド、澱粉誘導体、ポリビニルアルコール誘導体）、消泡剤、染料、着色顔料、蛍光剤、湿潤紙力向上剤、濾水性向上剤及び歩留まり向上剤を適宜用いることができる。
また、サイズプレスで使用される水溶性接着剤は、澱粉、ＰＶＡその他公知のものが使用できるが、好ましくは通常澱粉が使用される。澱粉としては（酸化澱粉、カチオン化澱粉、エステル化澱粉、ヒドロキシエチル澱粉、酵素変性澱粉）を用いることができる。
この場合、使用する澱粉濃度は、５〜１０％が適当であり、５％より低い澱粉濃度塗抹では、印刷時の繊維ムケや填料の脱落の発生が懸念され、１０％より高い澱粉濃度含浸塗工では、サイズプレスでの含浸塗工が不安定となる懸念がある。
【００１５】
本発明の書籍用紙に用いる添加剤としては、パルプ絶乾重量当り、内添サイズ剤としてはＡＫＤを０．１〜０．２重量％、乾燥紙力増強剤としてカチオン化澱粉を０．８〜１．５重量％を用いて抄紙することが好ましい。この場合、ＡＫＤが０．１重量％より少ないと用紙に水性ペン書きした場合の滲みの原因となる恐れがあり、０．２重量％より過剰に添加すると抄紙系の汚れを誘発し、用紙品質低下を招く恐れがある。また、カチオン化澱粉の過剰添加は、用紙の柔軟性と排水ＢＯＤの悪化を招き、少ないとリテンションの悪化、乾燥紙力の低下を招く。
【００１６】
本発明の書籍用紙の低密度化は、先に述べたように、紙料として用いられるＬＢＫＰの内、フタバガキ類のインドネシア産のパルプを５０〜１００重量％を用いることによって成されるが、より低密度化するためには、用紙の製造工程でのトータルプレス線圧を１２０〜１５０ｋｇ／ｃｍと低くし、オンマシンカレンダーの線圧を２０〜４０ｋｇ／ｃｍと弱くすることで行われる。プレス線圧を１２０ｋｇ／ｃｍより弱くすると印刷での繊維とられや填料の脱落となり、線圧を１５０ｋｇ／ｃｍより強くすると用紙の密度が高くなり要求品質を満足しなくなる。また、オンマシンカレンダーの線圧の４０ｋｇ／ｃｍへのアップは、用紙の填料分が多い事による潰れ代の増加による密度アップとなる。また、線圧を２０ｋｇ／ｃｍ以下に下げると表面の荒れを発生させ書籍用紙としての風合いと筆記特性を損なう。
また、密度を低くするための各種薬品の添加や、各種低密度化傾向を促す填料の使用も可能である。
【００１７】
本発明の書籍用紙の特性は、密度（ＪＩＳ−Ｐ８１１８）が０．６〜０．６５ｇ／ｃｍ³で、書籍にした場合同程度の厚みを出すには他の高密度の用紙に較べ軽量でハンドリングが容易となり、ＴＡＰＰＩ ＵＭ４０３規定の内部結合強度が０．８〜１．２ｋｇ・ｃｍであるにもかかわらずオフセット印刷時の繊維とられや填料脱落のない印刷適性があり、填料分を２０〜３０重量％添加することで、クラーク剛直度（ＪＩＳ−Ｐ８１４３）が、坪量８３．７ｇ／ｍ²の時、縦目で１３０〜１５０ｃｍ³／１００、横目で６０〜８０ｃｍ³／１００で、坪量６６．３ｇ／ｍ²の時、縦目で７５〜９５ｃｍ³／１００、横目で３５〜５５ｃｍ³／１００の値を有するような用紙に柔軟性がありページのめくり易さ、読み易さがあり、かつ、不透明度が８５％以上あり印刷後の裏写りのない実用的な書籍用紙となる。
これらの特性を満足させることによって、軽量で、オフセット印刷時の繊維とられや填料脱落のない印刷適性が良好な書籍用紙となる。
【００１８】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明する。
【００１９】
実施例１
国産広葉樹クラフトパルプ（ＬＢＫＰ）４５重量％、
フタバガキ類のインドネシア産ＬＢＫＰ：リアウ・アンダラン（RIAU ANDALAN）４５重量％及びラジャータパイン使用のチリ産針葉樹クラフトパルプ（ＮＢＫＰ）：アラウコ（ARAUCO）１０重量％の混合紙料をカナディアン・スタンダード・フリーネスで５００ｍｌになるまで叩解し、パルプスラリーを作成した。
これらパルプスラリーにパルプ絶乾重量に対して、重質炭酸カルシウムを１０．５重量％、タルクを１０．５重量％、ＡＫＤサイズ剤を０．１３重量％（日本ＰＭＣ株式会社：ＡＳ−２６３）、カチオン化澱粉を１重量％（ナショナルスターチ株式会社：Ｃａｔｏ３２１０）、歩留まり向上剤を０．０３重量％（栗田工業株式会社：ハイホルダー３０１）を添加し、水で希釈して１％スラリーとした。このスラリーを長網式抄紙機にて抄紙し坪量８３．７ｇ／ｍ²の原紙を得た。この時の抄紙条件は、ツィンバ型の３段プレスにてそのトータルプレス線圧は１３０ｋｇ／ｃｍ、バーサルニップ型オンマシンカレンダー線圧は３０ｋｇ／ｃｍであった。
得られた原紙に、固形分濃度７％の熱化学変性澱粉（日本食品化工株式会社：ＭＳ−５３００）のサイズ液を調整し、該サイズ液をサイズプレスで固形分で０．３５ｇ／ｍ²となるように含浸塗工し、書籍用紙を得た。
【００２０】
実施例２
実施例１の国産広葉樹クラフトパルプ（ＬＢＫＰ）を３６重量％、インドネシア産ＬＢＫＰ：リアウ・アンダラン（RIAU ANDALAN）を５４重量％にした以外は実施例１と同様に行った。
【００２１】
実施例３
実施例１の国産広葉樹クラフトパルプ（ＬＢＫＰ）を１８重量％、インドネシア産ＬＢＫＰ：リアウ・アンダラン（RIAU ANDALAN）を７２重量％にした以外は実施例１と同様に行った。
【００２２】
実施例４
実施例１の国産広葉樹クラフトパルプ（ＬＢＫＰ）を全てインドネシア産ＬＢＫＰ：リアウ・アンダラン（RIAU ANDALAN）にした以外は実施例１と同様に行った。
【００２３】
比較例１
実施例１の国産広葉樹クラフトパルプ（ＬＢＫＰ）を５４重量％、インドネシア産ＬＢＫＰ：リアウ・アンダラン（RIAU ANDALAN）を３６重量％にした以外は実施例１と同様に行った。
【００２４】
比較例２
実施例１のインドネシア産ＬＢＫＰ：リアウ・アンダラン（RIAU ANDALAN）をアメリカ産ガム材より得られたＬＢＫＰ：ポート・ハドソン（PORT HUDSON）に代えた以外は実施例１と同様に行った。
【００２５】
実施例５
実施例１のパルプのフリーネスを５５０ｍｌｃｓｆにした以外は、実施例１と同様に行った。
【００２６】
比較例３
実施例１のパルプのフリーネスを４５０ｍｌｃｓｆにした以外は、実施例１と同様に行った。
【００２７】
比較例４
実施例１の填料を、重質炭酸カルシウム１６重量％、タルクを１６重量％とした以外は実施例１と同様に行った。
【００２８】
比較例５
実施例１の填料を、重質炭酸カルシウム８．５重量％、タルクを８．５重量％とした以外は実施例１と同様に行った。
【００２９】
実施例及び比較例で得られた書籍用紙の各々の特性である密度、内部結合強度、クラーク剛直度、印刷適性評価は以下の方法で評価した。結果を表１、表２に示す。
【００３０】
密度：ＪＩＳ−Ｐ８１１８法に準じ測定した。
【００３１】
内部結合強度：ＴＡＰＰＩ ＮＭ４０３に準じ、インターナルボンドテスター（熊谷理機工業株式会社製）を用いて強度を測定した。
【００３２】
クラーク剛直度：ＪＩＳ−Ｐ８１４３法に準じ測定した。
【００３３】
不透明度：ＪＩＳ−Ｐ８１３８法に準じ測定した。
【００３４】
印刷適性評価：ＲＩ−II型印刷試験機を用い、オフセット印刷用インキ（トランス Ｇ：大日本インキ工業株式会社）を０．３ｃｃ使用して簡易印刷試験を行い、繊維の取られのないものを○、繊維とられが少しあるが用紙として実用上問題のないもの△、繊維ムケが多く実用上不可のものを×とした。インキ着肉性については、インキ着肉性に問題のないものを○、インキ着肉性がやや劣るが品質に実用上問題ないものを△、インキ着肉の実用上不可のものを×とした。更に填料の脱落のないものを○、填料脱落は若干あるが用紙として実用上問題のないものを△、填料脱落の著しく実用上不可のものを×とした。
【００３５】
【表１】

【００３６】
【表２】

【００３７】
以上より、実施例１〜４、比較例１〜２の評価結果から明らかなように、内部結合強度が、０．８１〜１．２ｋｇ・ｃｍで、かつ、クラーク剛直度が縦目で１３０〜１５０ｃｍ³／１００、横目で６０〜８０ｃｍ³／１００を維持し、密度を０．６〜０．６５ｇ／ｃｍ³にするには、使用するパルプのＬＢＫＰ中５０〜１００重量％が学名：ディプターオキャーパス スピーシーズ（DIPTEROCRPUS SPECIES） 日本名：フタバガキ類のパルプを使用することが必要である。
【００３８】
また、実施例５及び比較例３の評価結果から明らかなように、密度を０．６〜０．６５ｇ／ｃｍ³にするには、パルプのフリーネスを５００ｍｌｃｓｆ以上にする必要がある。
【００３９】
更に、比較例４、５の評価結果から明らかなように、内添の填料分が規定よりも少ないと特徴である柔軟性が欠如し硬い用紙となり、不透明度も低下する。また、填料分が多いと書籍用紙として必要な印刷適性の面で問題が発生する。
【００４０】
【発明の効果】
本発明の方法によって製造された用紙は、腰が柔軟で、内部結合強度が低い低密度品であるにも係わらず従来の高密度品と同等の印刷適性を有している。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a paper having characteristics as a book paper that can be printed by offset printing, despite the fact that it is a low-density paper having a bulky and flexible paper quality, and a manufacturing method thereof.
[0002]
Recent books have a background of the times, and separation of characters has become a serious problem, which has been accompanied by a decrease in the number of published books and pages.
In the past, the main image of books was a high density of 0.9-1.0 g / cm ³ , but with the decrease in the number of pages in the past few years, hand feeling, luxury, and appearance. Due to such demands, the tendency of dependence on low-density paper is increasing as non-scholarly text paper.
[0003]
For book paper, ease of turning pages, print-through of prints, offset printing aptitude, etc. are important factors.Therefore, the ratio of the internal filler is large, and on-machine calendar processing tends to increase the density. is there. For this reason, it is difficult to produce low density paper with high ash content. Also, it is necessary to reduce the density of paper for the purpose of lightening books and the like so that they can be easily carried.
[0004]
In order to reduce the density of the paper, the selection of pulp as a material is first. In general, paper is made using wood pulp, but the nature of wood pulp varies greatly depending on the species and pulping. In order to reduce the density, it is necessary to make paper using a pulp that is rigid and has as long a fiber length as possible.
Pulping is also greatly related to the stiffness of pulp fibers. The beating in the paper material adjustment is a process for increasing the density of the paper, and it is better not to perform the beating as much as possible when the density is lowered.
[0005]
When paper is made, pulp beating affects the formation of wet parts. In the case of book paper, poor texture affects ink unevenness and ink loading in offset printing. Also, in the press part, it is desirable to reduce the linear pressure as much as possible to make paper, but if the paper is not pressed as much as possible in the wet paper part, the internal bond strength will decrease, and fiber spillage, filler loss in printing, Selection of press conditions is difficult because it induces troubles such as paper dust. Also, in the on-machine calendar processing, various problems that can cause printing troubles are considered, and appropriate condition setting is necessary.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Since the book paper is printed with letters, illustrations, photographs, etc. of single color to four colors, it becomes a book. Problems to be solved by the present invention are paper dust at the time of printing, ink splatter, smudge of solid parts, paper feed To prevent the occurrence of troubles such as double-feeding, book paper is comfortable to touch, the paper is flexible and easy to turn pages, there is no print-type show-through, and easy to carry lightweight book paper .
[0007]
With conventional papermaking technology and pulp blending technology, even if papermaking pulp of 500 mlcsf or more with the same freeness is used, even if the press linear pressure or on-machine calendar linear pressure of the paper machine is reduced, the printability, cost, In order to satisfy the formation, etc., only those having a density of 0.65 g / cm ³ or more could be produced. However, in order to maintain the density of 0.60 to 0.65 g / cm ^{3 by} changing the pulp, there is a method using non-wood fibers such as esparto grass or cotton.
[0008]
When for example the density of conventional book paper is 0.82~0.87g / cm ^3, an internal bond strength was 1.7~2.2kg · cm, density of the 0.6~0.65g / cm ³ There is nothing that has a low internal bond strength of 1.2 kg · cm or less and is suitable for printing. In the present invention, the above-mentioned trouble does not occur at the time of printing even though the internal bond strength is 0.8 to 1.2 kg · cm and the density is 0.6 to 0.65 g / cm ^3. An object of the present invention is to provide a sheet having characteristics equivalent to those of the sheet and a method for manufacturing the sheet.
[0009]
[Means for solving problems]
The present invention comprises 90% by weight or more of hardwood bleached kraft pulp (LBKP) having a freeness (pulpability: JIS-P8121) of 500 mlcsf or more in papermaking pulp, and containing 50 to 100% by weight of pulp of the inner leaf of the LBKP A low-density book paper obtained by adding 20 to 30% by weight of a filler containing calcium carbonate to the pulp paper to be produced, and a method for producing the low-density book paper. The density (JIS-P8118) is 0.6 to 0.65 g / cm ³ , the internal bond strength specified by TAPPIUM403 is 0.8 to 1.2 kg · cm, and the opacity (JIS-P8138) is 85%. That's it. Further, particularly preferably, Clark stiffness (JIS-P8143) is, when the basis weight of 83.7 g / m ^2, in grain long 130~150cm ^3/100, sideways in 60~80cm ^3/100, basis weight 66 when .3g / m ^2, grain long in 75~95cm ^3/100, a flexible sheet so as to have a value of 35~55cm ^3/100 sideways.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The main material of the pulp for papermaking used in the present invention is 90% by weight or more in LBKP, and in LBKP, dipterocarp species (scientific name: Diptor ocapus species) represented by Lawan wood, which is a kind of hardwood. DIPTEROCARPUS SPECIES))) LBKP pulp is contained in an amount of 50 to 100% by weight, and typical examples include Indonesian LBKP such as RIAU ANDALAN and INDAR CATT. .
Pulp freeness is important for reducing the density of book paper, and it is necessary that the value measured by the Canadian standard freeness measurement method defined in JIS-P8121 be 500 mlcsf or more.
[0011]
Examples of other pulp used in combination with LBKP obtained from the dipterocarp according to the present invention include, for example, other LBKP (pulp using hardwood typified by Eucalyptus, oak, gum, poplar, maple, etc.), NBKP (pine) , Pulp using coniferous trees represented by cedar, cypress, etc.), chemical pulp such as hardwood bleached sulfite pulp (LBSP), softwood bleached sulfite pulp (NBSP), bamboo, abaca, kenaf, esparto, straw, bagasse, etc. Of non-wood pulp. The freeness of these pulps is preferably 500 mlcsf or more, like LBKP.
In beating the pulp, each pulp may be beaten alone, or each pulp may be mixed and beaten. In the case of mixing, the pulp may be mixed with those having a freeness of less than 500 mlcsf and those having a freeness of 500 mlcsf or more, but the total freeness is preferably 500 mlcsf or more. As a beating method, for example, there are a double disc refiner (DDR), a single disc refiner (SDR), a beater, and a deluxe refiner (DF).
[0012]
For the book paper of the present invention, a filler containing calcium carbonate (heavy calcium carbonate, light calcium carbonate) is used in an amount of 20 to 30 wt. % Of which calcium carbonate accounts for 10 to 100% by weight. Addition of calcium carbonate is necessary to give paper whiteness, opacity and paper flexibility. In the case of neutral papermaking, the pH of the papermaking water is stabilized to weak alkalinity by calcium carbonate. It is also essential for.
[0013]
Calcium carbonate may be light calcium carbonate or heavy calcium carbonate used alone or in combination, but is selected in consideration of printability, internal bond strength, density, and the like. As fillers used in combination with calcium carbonate, talc, clay, kaolin, calcined kaolin, titanium oxide, aluminum hydroxide, synthetic silicate, organic pigments, etc., which are usually used in papermaking systems, are used.
[0014]
The book paper of the present invention includes additives usually used in papermaking, for example, an internal sizing agent (alkenyl succinic anhydride (ASA), neutral rosin, alkyl ketene dimer (AKD)), dry paper strength enhancer ( Polyacrylamide, starch derivatives, polyvinyl alcohol derivatives), antifoaming agents, dyes, color pigments, fluorescent agents, wet paper strength improvers, freeness improvers and yield improvers can be used as appropriate.
Further, as the water-soluble adhesive used in the size press, starch, PVA and other known ones can be used, but preferably starch is usually used. As the starch, (oxidized starch, cationized starch, esterified starch, hydroxyethyl starch, enzyme-modified starch) can be used.
In this case, the starch concentration to be used is suitably 5 to 10%, and if the starch concentration smear is lower than 5%, there is a concern that fiber scumming or filler may fall off during printing. In the construction, there is a concern that the impregnation coating with a size press becomes unstable.
[0015]
Additives used in the book paper of the present invention are 0.1 to 0.2% by weight of AKD as an internal sizing agent, 0.8 to 0.8% of cationized starch as a dry paper strength enhancer, per pulp dry weight. It is preferable to make paper using 1.5% by weight. In this case, if the AKD is less than 0.1% by weight, there is a risk of bleeding when the paper is written with an aqueous pen. There is a risk of lowering. Further, excessive addition of cationized starch causes deterioration of paper flexibility and drainage BOD, and if it is less, it leads to deterioration of retention and reduction of dry paper strength.
[0016]
As described above, the density reduction of the book paper of the present invention is achieved by using 50-100% by weight of Indonesian pulp of dipterocarp among LBKP used as paper stock. In order to reduce the density, the total press linear pressure in the paper manufacturing process is reduced to 120 to 150 kg / cm, and the on-machine calendar linear pressure is decreased to 20 to 40 kg / cm. If the press linear pressure is weaker than 120 kg / cm, the fibers are removed and the filler is dropped during printing, and if the linear pressure is higher than 150 kg / cm, the density of the paper increases and the required quality is not satisfied. Further, increasing the linear pressure of the on-machine calendar to 40 kg / cm results in an increase in density due to an increase in crushing allowance due to a large amount of paper filler. Further, when the linear pressure is lowered to 20 kg / cm or less, surface roughness is generated, and the texture and writing characteristics as book paper are impaired.
It is also possible to add various chemicals for reducing the density and use fillers that promote various density-decreasing trends.
[0017]
The book paper of the present invention has a density (JIS-P8118) of 0.6 to 0.65 g / cm ³ , and is lighter than other high-density papers to produce the same thickness when used as a book. Handling becomes easy, and despite the internal bond strength specified by TAPPI UM403 being 0.8 to 1.2 kg · cm, there is a printability that does not cause the fibers to be taken off during offset printing and the filler does not fall off. by adding 30 wt%, Clark stiffness (JIS-P8143) is, when the basis weight of 83.7 g / m ^2, in grain long 130~150cm ^3/100, sideways in 60~80cm ^3/100, basis when an amount 66.3 g / m ^2, grain long in 75~95cm ^3/100, courses in 35~55cm ^3/100 is flexible in the sheet so as to have a value of turning pages ease, readability is Yes, and opacity Is 85% or more, and becomes a practical book paper with no show-through after printing.
By satisfying these characteristics, the book paper is light and has good printability without being taken off by fibers during offset printing and without loss of filler.
[0018]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to Examples and Comparative Examples.
[0019]
Example 1
45% by weight of domestic hardwood kraft pulp (LBKP),
Indonesian LBKP of Dipterocarpaceae: 45% by weight of RIAU ANDALAN and Chilean Coniferous Kraft Pulp (NBKP) using Rajatapine: 10% by weight of Arauco (ARAUCO) at Canadian Standard Freeness Beating to 500 ml, a pulp slurry was created.
In these pulp slurries, 10.5% by weight of heavy calcium carbonate, 10.5% by weight of talc and 0.13% by weight of AKD sizing agent based on the absolute dry weight of pulp (Japan PMC Co., Ltd .: AS-263) 1% by weight of cationized starch (National Starch Co., Ltd .: Cato 3210) and 0.03% by weight of a yield improver (Kurita Industry Co., Ltd .: High Holder 301) were added and diluted with water to give a 1% slurry. . This slurry was made with a long net paper machine to obtain a base paper having a basis weight of 83.7 g / m ² . The papermaking conditions at this time were a Zimba type three-stage press with a total press linear pressure of 130 kg / cm and a Versal nip on-machine calendar linear pressure of 30 kg / cm.
A size liquid of thermochemically modified starch (Nippon Food Chemical Co., Ltd .: MS-5300) with a solid content concentration of 7% was prepared on the obtained base paper, and the size liquid was 0.35 g / m ² in solid content with a size press. The book paper was obtained by impregnation coating.
[0020]
Example 2
Example 1 Example 1 was carried out in the same manner as in Example 1 except that 36% by weight of domestic hardwood kraft pulp (LBKP) and 54% by weight of Indonesian LBKP: RIAU ANDALAN were used.
[0021]
Example 3
Example 1 Example 1 was carried out in the same manner as Example 1 except that 18% by weight of domestic hardwood kraft pulp (LBKP) and 72% by weight of Indonesian LBKP: RIAU ANDALAN were used.
[0022]
Example 4
Example 1 The same procedure as in Example 1 was conducted except that domestic hardwood kraft pulp (LBKP) was all Indonesian LBKP: RIAU ANDALAN.
[0023]
Comparative Example 1
Example 1 Example 1 was carried out in the same manner as in Example 1 except that domestic hardwood kraft pulp (LBKP) was 54 wt% and Indonesian LBKP: RIAU ANDALAN was 36 wt%.
[0024]
Comparative Example 2
Example 1 was conducted in the same manner as in Example 1 except that Indonesian LBKP: RIAU ANDALAN was replaced with LBKP: PORT HUDSON obtained from an American gum.
[0025]
Example 5
The same procedure as in Example 1 was conducted except that the pulp freeness of Example 1 was changed to 550 mlcsf.
[0026]
Comparative Example 3
The same procedure as in Example 1 was conducted except that the freeness of the pulp of Example 1 was changed to 450 mlcsf.
[0027]
Comparative Example 4
The same procedure as in Example 1 was carried out except that the filler of Example 1 was 16% by weight of heavy calcium carbonate and 16% by weight of talc.
[0028]
Comparative Example 5
The same procedure as in Example 1 was performed except that the filler of Example 1 was changed to 8.5% by weight of heavy calcium carbonate and 8.5% by weight of talc.
[0029]
The density, internal bond strength, Clark stiffness, and printability evaluation, which are the properties of the book papers obtained in the examples and comparative examples, were evaluated by the following methods. The results are shown in Tables 1 and 2.
[0030]
Density: Measured according to JIS-P8118 method.
[0031]
Internal bond strength: In accordance with TAPPI NM403, the strength was measured using an internal bond tester (manufactured by Kumagai Riki Kogyo Co., Ltd.).
[0032]
Clark stiffness: Measured according to JIS-P8143 method.
[0033]
Opacity: Measured according to JIS-P8138 method.
[0034]
Evaluation of printing suitability: Using a RI-II type printing tester, a simple printing test was performed using 0.3 cc of ink for offset printing (Trans G: Dainippon Ink Industries Co., Ltd.). ○, fibers are slightly removed, but there is no practical problem as paper. As for ink inking property, “O” indicates that there is no problem with ink inking property, “△” indicates that ink inking property is slightly inferior but there is no practical problem in quality, and “×” indicates that ink inking is impractical. . Further, the case where the filler did not fall off was marked with ◯, the case where there was some filler fall off but there was no problem in practical use as a paper, and the case where the filler fell off was markedly impractical.
[0035]
[Table 1]

[0036]
[Table 2]

[0037]
From the above, as is clear from the evaluation results of Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 2, the internal bond strength is 0.81 to 1.2 kg · cm, and the Clark stiffness is 130 to 150 cm ^3/100, maintaining 60~80cm ^3/100 sideways, to the density 0.6~0.65g / cm ³ is 50 to 100 wt% of LBKP pulp used by scientific name: Diputao CAPS Species (DIPTEROCRPUS SPECIES) Japanese name: Dipterocarp pulp must be used.
[0038]
Further, as is apparent from the evaluation results of Example 5 and Comparative Example 3, the pulp freeness needs to be 500 mlcsf or more in order to make the density 0.6 to 0.65 g / cm ³ .
[0039]
Further, as is apparent from the evaluation results of Comparative Examples 4 and 5, when the amount of the internally added filler is less than the specified amount, the characteristic flexibility is lost and the paper becomes hard, and the opacity is also lowered. In addition, when there is a large amount of filler, a problem arises in terms of printability necessary for book paper.
[0040]
【The invention's effect】
The paper produced by the method of the present invention has a printability equivalent to that of a conventional high-density product, although it is a low-density product that is flexible and has low internal bond strength.

Claims (4)

製紙用パルプ中フリーネスが５００ｍｌｃｓｆ以上のＬＢＫＰが９０重量％以上で、該ＬＢＫＰの内フタバガキ類のパルプを５０〜１００重量％含有し、炭酸カルシウムを含有する填料の添加率が対絶乾パルプ当り２０〜３０重量％で、密度が０．６〜０．６５ｇ／ｃｍ³であることを特徴とする低密度書籍用紙。The LBKP having a freeness of 500 mlcsf or more in papermaking pulp is 90% by weight or more, 50-50% by weight of the inner cover pulp of the LBKP, and the addition rate of filler containing calcium carbonate is 20 per dry pulp A low density book paper having a density of ˜30% by weight and a density of 0.6˜0.65 g / cm ³ . 該書籍用紙のＴＡＰＰＩ ＵＭ４０３規定の内部結合強度が０．８〜１．２ｋｇ・ｃｍで、かつ、ＪＩＳ−Ｐ８１３８規定の不透明度が８５％以上である請求項１記載の低密度書籍用紙。The low-density book paper according to claim 1, wherein the book paper has an internal bond strength defined by TAPPI UM403 of 0.8 to 1.2 kg · cm and an opacity of JIS-P8138 defined by 85% or more. 製紙用パルプ中フリーネスが５００ｍｌｃｓｆ以上のＬＢＫＰが９０重量％以上で、該ＬＢＫＰの内フタバガキ類のパルプを５０〜１００重量％含有するパルプ紙料中に、炭酸カルシウムを含有する填料を対絶乾パルプ当り２０〜３０重量％添加して抄紙し、密度を０．６〜０．６５ｇ／ｃｍ³にすることを特徴とする低密度書籍用紙の製造方法。A pulp paper stock containing 50 to 100% by weight of LBKP with an LBKP having a freeness of 500 mlcsf or more in the pulp for papermaking and containing 50 to 100% by weight of an inner dipterocarp pulp of the LBKP. A method for producing a low-density book paper, characterized in that a paper is made by adding 20 to 30% by weight per unit to a density of 0.6 to 0.65 g / cm ³ . 請求項３の低密度書籍用紙の製造方法において、プレストータル線圧を１２０〜１５０ｋｇ／ｃｍ、マシンカレンダー線圧を２０〜４０ｋｇ／ｃｍで処理する低密度書籍用紙の製造方法。4. The method for producing low-density book paper according to claim 3, wherein the press total linear pressure is 120 to 150 kg / cm and the machine calendar linear pressure is 20 to 40 kg / cm.