JP3653610B2 - 張力制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輪転機などの連続紙を用いる印刷装置における記録紙搬送系統の張力制御装置に係り、特に、張力制御に用いるダンサローラの変位速度を検出する手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
輪転機などに用いられる連続紙の搬送系統では、見当合わせの高精度化,蛇行抑制,ばたつき抑制などの理由から、用紙に張力を与えて安定化させる。用紙に張力を与える方法としては、記録紙を搬送するインフィードローラおよびアウトフィードローラの回転速度に速度差を付与し、その速度差により記録紙を伸ばす方法がある。
【0003】
しかし、この方法では、僅かな速度差により大きな張力が発生するため、高精度の速度制御が要求される。そこで、インフィードローラからアウトフィードローラまでの搬送路中にダンサローラを配置し張力変動を吸収する方式が、一般に用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ダンサローラは、記録紙に吊り下げられており、用紙張力が上がるとダンサローラ自体が上昇して変動を打ち消し、また用紙張力が下がると下降して用紙張力を一定に保つ。用紙張力は、ダンサローラにかかる力で決定され、錘,ばね力,シリンダ圧などによって調節できる。ダンサローラは、張力変動のたびに位置を変えて張力を安定化するので、張力変動が頻繁にまたはある程度継続的に生じると位置を大幅に変える可能性がある。そのため、広いストロークを確保しなければならない。
【0005】
そこで、ダンサローラをストローク中央の復帰位置に常に戻させるように制御し、次に生じる張力変動に対して可能な限り広いストロークを確保する。ダンサローラの位置は、ダンサローラを支持アームに取り付け、支持アームの支点の回転角を計測すれば検出できるので、この検出値と復帰位置との偏差を無くするように制御する。実際は、支持アームの回転角をエンコーダやポテンショメータなどにより検出し、その検出値に基づいてインフィードモータの回転速度を変速させる。
【0006】
このような状況から、インフィードモータの回転速度を多段階に変速する機構が必要であり、特開平08−039760号公報は、差動歯車式変速装置と多段変速機とを切り替えて、インフィードローラの回転数を複数段に変化させる方式を提案している。この従来例では、複数段の速度制御により、位置偏差が大きい場合に、速度比を大きくして速やかに復帰位置に戻す。また、ダンサローラを短時間で復帰させる方法として、ダンサローラの位置に応じてインフィードモータの速度制御を切り替えることも示している。
【0007】
位置誤差のフィードバックのみで制御する場合、位置検出器の最小分解能の範囲内では不感帯が生じ、この不感帯において、ダンサローラが停止せずに細かく振動する現象が現れる。位置検出器の分解能を高めると、振動を小さくすることはできるが、位置検出器が高価になる欠点がある。この振動は、記録紙のばたつきや見当ずれなどの原因となるので、不感帯境界での速度変動を微小に抑える制御が必要である。
【0008】
特開平05−077407号公報は、定常状態での連続紙の速度,張力を位置制御機構により制御し、加減速時の速度,張力を速度フィードフォワードおよび加速度フィードフォワード制御系により制御し、インフィードローラの速度調整量を決定する方式を示している。
【0009】
さらに、特開平10−181971号公報は、ダンサローラの変位方向検出手段,変位速度検出手段,位置検出手段からの3つの検出値に基づいて、インフィードローラの駆動変速機を調節する方法を示している。この方法によれば、印刷の開始時点から円滑で常に安定した張力制御を実行し、張力が安定するまでの時間を短縮できるとしている。
【0010】
これらの例を含めて、従来の技術では、ダンサローラの位置および変位速度を得る段階において、支持アームの支点周りの回転角度から差分または微分によって、ダンサローラの位置および変位速度を算出していた。
【0011】
しかし、支持アームで検出される変位のほとんどは、原点付近に集中しているので、特に差分を用いる場合は、変化が現れにくい。このため、変位速度を検出するには、検出器の分解能を高くしなければならず、高価な高分解能の検出器が必要であった。
【0012】
本発明の目的は、高分解能であるが非常に高価な位置検出器を用いなくとも、高精度の速度フィードバックを実行し、ダンサローラを迅速に復帰位置に戻らせて、位置検出器の不感帯による復帰位置付近での微小な振動を抑え、記録紙のばたつき,見当合わせずれ,蛇行の少ない張力制御装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、用紙の搬送速度が所定速度になるように回転するアウトフィードローラと、回転速度を微調整可能なインフィードローラと、インフィードローラからアウトフィードローラまでの用紙搬送路中に配置され支持アームにより揺動を規制されたダンサローラと、アウトフィードローラの回転速度を所定速度に制御するとともにダンサローラの変位および変位速度および回転速度に応じてインフィードローラの回転速度を微調整する制御手段とを有し、連続紙の張力を制御する張力制御装置において、ダンサローラの回転軸に当該ダンサローラの回転速度を直接検出し制御手段に出力する速度検出器を設けた張力制御装置を提案する。
【0014】
速度検出器で直接検出した回転速度からダンサローラの変位速度を算出するので、高分解能であるが非常に高価な位置検出器を用いなくとも、高分解能で高精度の速度フィードバックを実行し、ダンサローラを速やかに復帰位置に戻せる。
【0015】
前記制御手段は、支持アームの支点に設置された位置検出器が検出したダンサローラの変位と前記速度検出器が検出したダンサローラの回転速度とに基づきダンサローラの変位速度を算出しインフィードローラの回転速度を微調整する制御手段とすることもできる。
【0016】
ダンサローラの回転速度変動からダンサローラの変位速度を算出するので、位置検出器の不感帯の影響を受けずに、復帰位置付近での微小な振動を確実に抑えて、記録紙のばたつき,見当合わせずれ,蛇行量が少ない張力制御装置を実現できる。
【0017】
本発明は、また、上記目的を達成するために、用紙の搬送速度が所定速度になるように回転するアウトフィードローラと、回転速度を微調整可能なインフィードローラと、インフィードローラからアウトフィードローラまでの用紙搬送路中に配置され支持アームにより揺動を規制されたダンサローラと、アウトフィードローラの回転速度を所定速度に制御するとともにダンサローラの変位および変位速度および回転速度に応じてインフィードローラの回転速度を微調整する制御手段とを有し、連続紙の張力を制御する張力制御装置において、ダンサローラの回転軸に当該ダンサローラの回転速度を直接検出し制御手段に出力する速度検出器を設け、ダンサローラよりも用紙搬送方向下流に在るガイドローラの回転速度を検出し制御手段に出力する速度検出器を設け、制御手段が、支持アームの支点に設置された位置検出器が検出したダンサローラの変位と速度検出器が検出したダンサローラの回転速度とに基づきダンサローラの変位速度を算出し、ガイドローラの回転速度により算出した用紙の搬送速度Vf と直接検出したダンサローラの回転速度により算出した周速とに基づきダンサローラの変位速度のフィードバック量を決定し、当該フィードバック量に基づきインフィードローラの回転速度の微調整させ、ダンサローラの変位速度を制御する制御手段である張力制御装置を提案する。
【0018】
このように制御系統を構成すると、記録紙が張力により伸縮する場合でも、ダンサローラの回転速度変動を正確に捕捉できるようになる。また、速度検出器がダンサローラの直後に設けられているので、記録紙の伸縮に伴う弾性振動,ばたつき,蛇行などの外乱があっても、検出値のずれが少ない。
【0019】
前記支持アームの支点は、ダンサローラに対してインフィードローラ側に設けることが望ましい。
【0020】
このように、張力変動が起きた時に、ダンサローラの回転が加減速される方向と支持アームの回転方向とが逆になるように、支持アームの支点をインフィードローラ側に配置すると、変位が相殺されることがないので、検出感度が良い。
【0021】
前記ダンサローラは、金属の表面に摩擦力の大きい高硬度のゴム層を形成したローラとすると、用紙との滑りを極力抑えながら、慣性を小さくし、応答を速くできる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、図1ないし図5を参照して、本発明による張力制御装置の実施形態を説明する。
【0023】
【実施形態1】
図1は、本発明による張力制御装置の実施形態1を備えた印刷システムの系統構成を示す図である。
【0024】
記録紙1の搬送路は、インフィードローラ21,バックローラ22,インフィードモータ23からなるインフィード部2と、ダンサロール31,支持アーム32,負荷33,位置検出器34,速度検出器35からなる張力制御部3と、画像形成部4,41,42と、アウトフィードローラ51,バックローラ52,アウトフィードモータ53からなるアウトフィード部5と、ガイドローラ61,62,63,64,65と、図示しない前後処理器とから構成されている。記録紙1は、所定の搬送速度Vf で搬送されることになっている。
【0025】
記録紙1は、ロール紙や一定の長さに折りたたんで支給されるボックス紙などの連続紙である。記録紙1は、巻き癖や折り癖などの支給される形態による癖を図示しない前後処理器によって直された後、インフィード部2に供給される。
【0026】
インフィード部2では、記録紙1をインフィードローラ21に巻き付け、充分な接触面積を確保するとともに、バックローラ22により接触圧を加え、インフィードモータ23の回転駆動力が滑りなく効率よく伝達されるようにしてある。
【0027】
インフィードローラ21は、搬送速度Vf を高精度に実現できるように、金属製ローラを用い、ローラ径の寸法精度を高めてある。バックローラ22には、記録紙1との接触幅を得るために、ゴムローラを用いてもよい。
【0028】
張力制御装置3は、ガイドローラ62および63の間に、ダンサローラ31が吊り下げられた構成となっている。ダンサローラ31は、記録紙1の張力,ダンサローラ31の自重,負荷33の力のバランスに応じて上下方向に移動し、記録紙1の張力が常に一定になるように保つ。
【0029】
負荷33は、錘やばねを使用できるが、記録紙1の種類に対応して張力値を変更する場合などを考慮すると、負荷を容易に変更できるシリンダ圧力を用いることが望ましい。
【0030】
ダンサローラ31の揺動は、ダンサローラ31を支える支持アーム32の支点周りの回転角により観測できるので、エンコーダやポテンショメータなどの位置検出器34を設けて、変位を測定する。支持アーム32の回転角は、僅かであるから、位置検出器34は、高い分解能が要求される。そこで、支持アーム32の支点軸にギヤを取り付け、分解能を高めるように構成してもよい。
【0031】
画像形成部4は、電子写真方式によるトナー画像または版胴によるインク画像またはインクジェットによるインク画像などを形成するシステムである。画像形成部4は、ここでは、一段の画像形成部だけを示してあるが、本発明は、画像形成部4を多段のタンデム構成にして多色の画像を重ねたり、記録紙1の両面に画像を形成する場合に、より有効である。
【0032】
アウトフィード部5は、インフィード部2と同様に構成されている。記録紙1をアウトフィードローラ51に巻き付け、充分な接触面積を確保するとともに、バックローラ52によって接触圧を加えると、アウトフィードモータ53の回転駆動力が滑りなく効率よく伝達されるようになっている。アウトフィードローラ51は、搬送速度Vf を高精度に実現できるように、金属製ローラを用いローラ径の寸法精度が高められている。バックローラ52は、記録紙1との接触幅を得るために、ゴムローラを用いてもよい。
【0033】
図示しない前後処理器としては、記録紙1の癖をなくす手段や、画像形成部4よりも用紙搬送方向下流側で記録紙上1に転写されたトナー画像,インク画像を定着し乾燥する定着手段や、記録紙1を切断し排出する切断手段などが考えられる。これらは、印刷方法などに対応して必要なものを備えればよい。
【0034】
図2は、本発明による張力制御装置の実施形態1の系統構成を制御回路とともに示す図である。図2において、37は位置ゲイン、38は速度ゲイン、39は電流ゲイン、cは復帰位置、Vf は搬送速度である。
【0035】
本実施形態1では、記録紙1の張力を次のように制御している。ダンサローラ31の位置は、インフィードローラ21による記録紙1の供給量とアウトフィードローラ51による記録紙1の排出量との差により制御できる。すなわち、インフィードローラ21の回転速度とアウトフィードローラ51の回転速度がそれぞれ独立に可変である必要があり、本実施形態1では、個々に駆動モータを設けて速度差を得ている。
【0036】
しかし、記録紙1は、張力制御による張力安定化とともに、画像形成部4の近接点では、画像形成プロセスの速度と搬送速度Vf とを一致させ、見当合わせを高精度に実現する必要がある。そこで、張力制御に必要な速度差をインフィードローラ21により与えるとともに、画像形成部4との近接点の搬送速度を制御する役割をアウトフィードローラ51に持たせている。したがって、アウトフィードローラ51は、ダンサローラ31の揺動に関係なく、搬送速度Vf に追従するように速度を制御される。
【0037】
インフィードローラ21の回転速度は、ダンサローラ31の変位および変位速度および回転速度に応じて微調整される。ダンサローラ31の変位は、支持アーム32の支点の回転角度をギヤで数倍に拡大した後、アブソリュート型エンコーダなどの位置検出器34により検出される。
【0038】
ダンサローラ31は、ダンサローラ31が可動範囲すなわち揺動できる範囲内の所定位置に常に復帰するようにして、張力変動を吸収する際の可動範囲を常に確保しなければならない。そこで、位置検出器34による検出位置をフィードバックしてダンサローラ復帰位置cに収束するように制御する。具体的には、位置検出器34の検出位置とダンサローラ復帰位置cとの差をとり、位置ゲイン37をかけて、インフィードモータ23の搬送速度Vf を修正し、インフィードローラ21の回転速度を微調整し、アウトフィードモータ51の回転速度との速度差を得る。
【0039】
位置フィードバック系統をこのように構成すると、ダンサローラ31は、張力変動を自らの変位によって吸収するので、記録紙1の張力は、ほぼ一定に保たれる。また、ダンサローラ31の位置は、張力変動吸収後、速やかに所定の復帰位置cに復帰するので、離散的に発生する張力変動に対して、変動を吸収する可動範囲が常に確保されるようになる。
【0040】
本実施形態1では、さらにダンサローラ31の変位速度を速度フィードバックしている。位置フィードバックのみでダンサローラ31を制御する場合は、位置検出器34の最小分解能に相当する角度でダンサローラ31が小刻みに振動する現象がある。この現象は、フィードバックによる修正量を算出するときに、ダンサローラ復帰位置から前後1分解能の領域では、ダンサローラ復帰位置cと位置検出器34の検出位置との差が現れないことによる。ダンサローラ31は、この領域に入ってきた時の変位速度が領域から脱出するまで続く。脱出後は、フィードバックによって速度が修正されるが、再び前後1分解能の領域に進入する方向に修正されるので、同様の現象が繰り返される。
【0041】
この振動を解消するために、ダンサローラ31が停止するように、変位速度のフィードバックを考える。変位速度は、変位の検出に用いられている支持アーム32の位置検出器34で検出できる。しかし、その方法は、一定期間中に検出されるパルス数をカウントし変位速度を算出する方式なので、位置検出器の最小分解能の領域では、変位速度を検出できない。
【0042】
図3は、本実施形態1においてダンサローラ31の回転速度変動からダンサローラ31の変位速度を検出する方法を説明する図である。図4は、実施形態1においてダンサローラ31の回転速度変動からダンサローラ31の変位速度を検出する他の方法を説明する図である。図3および図4において、aは変位速度、bは回転速度、Lはアーム長、Rはローラ径である。
【0043】
ダンサローラ31が停止している場合、回転速度bに対して、周速bRがアウトフィードローラ51の搬送速度Vf と一致する。
【0044】
これに対して、張力変動などにより変位速度aでダンサローラ31が上昇する場合、ダンサローラ31の回転速度を検出する速度検出器35は、支持アーム32に固定されているので、変位速度aを検出する。同時に、ダンサローラ31が上昇する速度(変位速度a×アーム長L)の2倍の速度でインフィードローラ21の周速bRが減速するので、その減速分に相当する長さで、ダンサローラ31の回転速度が減速する。したがって、速度検出器35は、支持アームの傾きによる変位速度aとダンサローラ31の回転速度bの変動量との合計を検出する。
【0045】
図3のように、張力変動が起きた時に、ダンサローラ31の回転が加減速される方向と支持アーム32の回転方向とが逆になるように、支持アーム32の支点をインフィードローラ31側に配置すると、変位が相殺されることがないので、検出感度が良い。
【0046】
逆に、図4のように、ダンサローラ31の回転が加減速される方向と支持アーム32の回転方向とが同方向になるように、支持アーム32の支点をアウトフィードローラ51側に配置すると、変位が相殺されて、検出感度が悪くなってしまう。
【0047】
したがって、支持アーム32の支点をインフィードローラ31側に配置することが望ましい。このように配置すると、支持アーム32で検出できる変位速度aよりも数倍の倍率で変位速度を検出できるとともに、回転しているダンサローラ31からは常に出力パルスが得られ、パルス間隔の時間を計測して回転速度変動を算出できるなど、微小な速度変動の検出に優れている。
【0048】
ダンサローラ31の回転速度の検出値は、画像形成部4のプロセス速度に一致するようにフィードバック制御され、インフィードローラ31の搬送速度Vf を微調整する。ダンサローラ31の変位速度は、張力変動の程度に応じて変化するから、速度誤差のフィードバックを実行すると、位置誤差のフィードバックのみの制御よりも速やかに復帰位置cに収束させることができる。また、既に述べたように、常に出力パルスが得られるので、より詳細な位置を検出できない不感領域において発生する微小振動を抑制できるようになる。
【0049】
【実施形態2】
図5は、本発明による張力制御装置の実施形態2を備えた印刷システムの系統構成を示す図である。印刷システム全体の系統構成は、実施形態1と同様であるが、ガイドローラ63に速度検出器36を追加してある。速度検出器36は、ダンサローラ31通過後の記録紙1の搬送速度を検出するために設けられており、ここで検出される搬送速度とダンサローラ31の回転速度を検出する速度検出器35からの値とを比較し、速度誤差のフィードバック量を決定する。
【0050】
このように制御系統を構成すると、記録紙1が張力により伸縮する場合でも、ダンサローラ31の回転速度変動を正確に捕捉できるようになる。また、速度検出器36がダンサローラ31の直後に設けられているので、記録紙1の伸縮に伴う弾性振動,ばたつき,蛇行などの外乱があっても、検出値のずれが少ない。
【0051】
【実施形態3】
実施形態1および実施形態2において、ダンサローラ31およびガイドローラ63の回転速度を正確に検出するには、記録紙1とダンサローラ31との間の滑りを極力抑える必要がある。
【0052】
一般に、ダンサローラ31は、記録紙1の巻き付け角が180度と大きく、張力の2倍の押し付け力によって接触するので、滑りが少ない。このため、ダンサローラ31には、搬送精度が得られる金属ローラが用いられる。
【0053】
しかし、ダンサローラ31の慣性が大きい場合や、支持アーム32の剛性,寸法精度などに起因する軸受のずれによって回転負荷が大きくなる場合は、滑りが大きくなるので、ダンサローラ31の表面が、摩擦力の大きいシリコンゴムなどのゴム材料で作られていることが望ましい。
【0054】
ただし、ゴム材料で表面を形成した場合、記録紙1の押圧力によってゴム層が変形すると、正確な値を検出できなくなるおそれがあるので、高硬度のゴム材料を選定し、シリコンコーティングなどにより、ゴム厚を薄くする。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、ダンサローラの回転速度をダンサローラ回転軸に取り付けた速度検出器で直接検出し、ダンサローラの回転速度と記録紙の搬送速度との差を用いて速度フィードバックする。その際、速度検出器で直接検出した回転速度からダンサローラの変位速度を算出するので、高分解能であるが非常に高価な位置検出器を用いなくとも、高分解能で高精度の速度フィードバックを実行し、ダンサローラを速やかに復帰位置に戻せる。
【0056】
また、位置検出器の不感帯の影響を受けずに、復帰位置付近での微小な振動を確実に抑えて、記録紙のばたつき,見当合わせずれ,蛇行量が少ない張力制御装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による張力制御装置の実施形態1を備えた印刷システムの系統構成を示す図である。
【図2】本発明による張力制御装置の実施形態1の系統構成を制御回路とともに示す図である。
【図3】本発明の実施形態1においてダンサローラの回転速度変動からダンサローラの変位速度を検出する方法を説明する図である。
【図4】本発明の実施形態1においてダンサローラの回転速度変動からダンサローラの変位速度を検出する他の方法を説明する図である。
【図5】本発明による張力制御装置の実施形態2を備えた印刷システムの系統構成を示す図である。
【符号の説明】
1 記録紙
2 インフィード部
21 インフィードローラ
22 バックローラ
23 インフィードモータ
3 張力制御部
31 ダンサローラ
32 支持アーム
33 負荷
34 位置検出器
35 回転速度検出器
36 搬送速度検出器
37 位置ゲイン
38 速度ゲイン
39 電流ゲイン
4 画像形成部
41 画像形成部
42 画像形成部
5 アウトフィード部
51 アウトフィードローラ
52 バックローラ
53 アウトフィードモータ
61 ガイドローラ
62 ガイドローラ
63 ガイドローラ
64 ガイドローラ
65 ガイドローラ
a 変位速度
b 回転速度
c 復帰位置
L アーム長
R ローラ径
Vf 搬送速度

Claims (5)

  1. 用紙の搬送速度が所定速度になるように回転するアウトフィードローラと、回転速度を微調整可能なインフィードローラと、前記インフィードローラから前記アウトフィードローラまでの用紙搬送路中に配置され支持アームにより揺動を規制されたダンサローラと、前記アウトフィードローラの回転速度を所定速度に制御するとともに前記ダンサローラの変位および変位速度および回転速度に応じて前記インフィードローラの回転速度を微調整する制御手段とを有し、連続紙の張力を制御する張力制御装置において、
    前記ダンサローラの回転軸に当該ダンサローラの回転速度を直接検出し前記制御手段に出力する速度検出器を設けた
    ことを特徴とする張力制御装置。
  2. 請求項1に記載の張力制御装置において、
    前記制御手段が、前記支持アームの支点に設置された位置検出器が検出した前記ダンサローラの変位と前記速度検出器が検出した前記ダンサローラの回転速度とに基づき前記ダンサローラの変位速度を算出し前記インフィードローラの回転速度を微調整する制御手段である
    ことを特徴とする張力制御装置。
  3. 用紙の搬送速度が所定速度になるように回転するアウトフィードローラと、回転速度を微調整可能なインフィードローラと、前記インフィードローラから前記アウトフィードローラまでの用紙搬送路中に配置され支持アームにより揺動を規制されたダンサローラと、前記アウトフィードローラの回転速度を所定速度に制御するとともに前記ダンサローラの変位および変位速度および回転速度に応じて前記インフィードローラの回転速度を微調整する制御手段とを有し、連続紙の張力を制御する張力制御装置において、
    前記ダンサローラの回転軸に当該ダンサローラの回転速度を直接検出し前記制御手段に出力する速度検出器を設け、
    前記ダンサローラよりも用紙搬送方向下流に在るガイドローラの回転速度を検出し前記制御手段に出力する速度検出器を設け、
    前記制御手段が、前記支持アームの支点に設置された位置検出器が検出した前記ダンサローラの変位と前記速度検出器が検出した前記ダンサローラの回転速度とに基づき前記ダンサローラの変位速度を算出し、前記ガイドローラの回転速度により算出した前記用紙の搬送速度Vf と直接検出した前記ダンサローラの回転速度により算出した周速とに基づき前記ダンサローラの変位速度のフィードバック量を決定し、当該フィードバック量に基づき前記インフィードローラの回転速度を微調整させ、前記ダンサローラの変位速度を制御する制御手段である
    ことを特徴とする張力制御装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の張力制御装置において、
    前記支持アームの支点を前記ダンサローラに対して前記インフィードローラ側に設けた
    ことを特徴とする張力制御装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の張力制御装置において、
    前記ダンサローラが、金属の表面に摩擦力の大きい高硬度のゴム層を形成したローラである
    ことを特徴とする張力制御装置。
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