JP3652797B2 - コンクリートブロック及び擁壁構造物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、擁壁(護岸壁などと呼ばれるものを含む)を構築するのに用いられるコンクリートブロック及びそのようなコンクリートブロックを用いて構築された擁壁構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
擁壁を構築するのに用いるコンクリートブロックとして、従来種々の形状のものが提案され使用されている。この種のコンクリートブロックは、大別して積みブロック(この明細書では下から順に積み上げて擁壁を構築するブロックを積みブロックと総称する)及び法張りブロックに大別することができる。積みブロックの代表は、間知ブロックと呼ばれるものであり、斜めに積み上げてその背面及びブロック壁内の空所にコンクリートを流し込んで一体化することにより、擁壁を形成する。一方法張りブロックは、板状のブロックで、法面に貼り付けるように配置することによって、擁壁を形成する。
【0003】
法張りブロックは、主として法面の表面の崩落を防止するのに用いられ、ブロックが法面から剥離して落下するのを防止するために、ブロック相互の隙間(目地)をモルタルで埋めたり、ブロックの端部にU字形の金具をモールドしてその金具相互を連結することによって、隣接するブロック相互を連結したり、ブロックに縦横の貫通孔を設けて当該貫通孔に挿通したワイヤ等で隣接するブロック相互を連結したりしている。金具やワイヤなどでブロック相互を連結する構造は、隣接するブロック相互の間に隙間を残し、その隙間に植物を生育させることにより、擁壁に自然に近い環境を付与するとともに、植物の茎や根によってブロックがより安定に法面に定置されるように考慮したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところがこのような構造の擁壁は、護岸壁として用いた場合、水流によって擁壁の底部が浸食されると、しばらくは法面との間の定着力によって保持されるが、底部の浸食が進むに従って擁壁は支持を失い(図9参照)、ある限界まで浸食が進んだとき、擁壁はその背後の土砂とともに一気に崩壊する。このため台風などにより河川が増水したときに、河岸が崩れて河岸の家屋が倒壊するというような惨事が発生するのである。
【0005】
このような理由による擁壁の崩壊は、擁壁の下部が浸食された後も、擁壁がその背後の法面に支持され続けることによって起こるものであり、これは前述した構造の間知ブロック及び法張りブロックの擁壁のすべてにおいて生ずる問題である。このような問題が生じない擁壁として、たとえば井桁ブロックで構築された擁壁や、古くから用いられている蛇篭で構築した擁壁があるが、井桁ブロックの擁壁は大規模な工事が必要であり、また蛇篭の擁壁は構築に手間がかかるうえ、急勾配の擁壁を構築するのが困難で土地の利用率が悪くなるうえ、耐久性にも乏しいという欠点がある。
【0006】
この発明は、上述した従来構造の擁壁の欠点に鑑み、急激かつ大規模な崩落が生じることのない擁壁を容易に構築することができる技術手段を得ることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1のコンクリートブロックは、塊状のブロックの略中心部に前後左右上下方向の3方向に立体交叉する貫通孔3、4、5が設けられていることを特徴とするものである。請求項1のブロックを用いる請求項2の擁壁構造物は、上記構造のコンクリートブロック1の多数個をそれらの貫通孔3、4、5に挿通した索条15で三次元方向に相互に連結してなるものである。
【0008】
請求項3の擁壁構造物は、塊状のブロックの略中心部に互いに略直角方向に立体交叉する2個の貫通孔3、4を設けたブロック2の多数個をその貫通孔3、4に挿通した索条15により二次元方向に連結して底17及びこの底に連結する周壁18が形成されており、上記形成された底及び周壁で画成された空間内に石材、コンクリートブロック、破砕コンクリート塊などの塊状物が充填されているものである。
【0009】
【作用】
上記のように構成された擁壁は、ある程度の可撓性を備えているので、水流で擁壁の下が浸食されたとき、変形してその浸食に従って自重で沈降するから、常に底部が支持された状態となって浸食された部分も塞がれるから、浸食の進行が防止され、また浸食が進んだとき一時に崩落するという危険がない。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明のブロック1、2は、外形が球体、直方体、算盤玉状、自然石を模した形状等の種々の形状とすることが可能で、平面を有する直方体等の形状としたときは、その表面に不定の凹凸を設けて、隣接するブロック相互が密着するのを避け、索条で連結したときに隣接するブロック相互が若干遊動する状態で連結されるように考慮する。
【0011】
ブロック1の貫通孔3、4、5は、図2に示すように、平行移動して開閉される側板6、7に、型組みしたときに先端相互が当接するピン8、9を設けることによって形成できる。成形時に上下方向となる貫通孔は、図2に示すように型枠の底板11からキャビティの2分の1の高さのピン12を立設し、そのピンの上端に逆方向の抜き勾配を設けた繋ぎピン13の先端を定着して成形することによって形成できる。繋ぎピン13は、たとえば通しボルト14等によって底面から立設したピン12の頂部に固定する構造とし、脱型時には当該通しボルト14を取り外すことによって繋ぎピン13を上方に抜き取る。各ピンの基部(側板及び底板との連接部)及び繋ぎピンの上端には、円錐部8a、9a、12a、13aを設けて、成形されたブロックの貫通孔3、4、5の開口端がラッパ状に成形されるようにするのが好ましい。このラッパ状の開口端は、貫通孔3、4、5に索条を挿通する作業を容易にするとともに、ブロックの繋ぎ目において、索条がブロック相互の間に挟まれて擦られることにより生ずる損傷を避けるのに有効である。
【0012】
このようにして成形されたブロック1は、その1個を施工現場に吊り降ろし、貫通孔3、4、5にそれぞれ索条を挿通して、次に隣接するブロックを吊り降ろしながら、その貫通孔に隣接するブロックに挿通した索条を挿通しながら、前後左右上下方向にブロック1を配置し、かつ積み上げることにより、保護しようとする法面に沿って所望容積の構造物を構築する。この場合において、使用するブロックの形状や寸法を複数種のものとし、それらを交互に連結するようにすれば、ブロック相互の間に植物が生えるためのまた魚の住処となる隙間が形成される。またこのようにして構築された構造物は、その厚さ(法面に直交する方向の寸法)を上方へいくほど狭くする(厚さ方向に配置するブロックの数を少なくする)ことにより、より安定な擁壁を構築することができる。
【0013】
ブロックを連結する索条15としては、チェンやステンレスワイヤなどの金属材からなるもののほか、アラミド繊維製のロープのような強靭な合成樹脂製ロープを用いることができる。
【0014】
このようにしてブロック1を索条15で三次元方向に多数連結して形成された擁壁16は、その底部が水流等によって浸食されたとき、自重によって沈下していくから、浸食された部分が沈下したブロックによって保護されて浸食が進行するのが防止される。擁壁16は、索条15により個々に若干動き得る状態で連結された多数のブロックによって構成されているので、底部が浸食されたとき、その浸食に従って変形して沈降していくから、一気に崩壊するというようなことが起こらない。
【0015】
以上の実施の形態におけるブロック1は、三方向の貫通孔3、4、5を設けたものであるが、前述したと同様な型枠により、二方向の貫通孔3、4を設けたブロック2(図6)を成形することができる。この二方向に貫通孔3、4を有するブロックは、多数のブロックを網目状に配置した索条15によって二次元方向に連結していくことができる。そして連結するブロックの配置方向を所望の箇所で横方向から上下方向に変換することにより、図7に示すように、二次元的に連結された多数のブロックから形成される底17と周壁18とを形成できる。
【0016】
このような方法で所望面積の底17の周囲に、ブロックを積み上げながら周壁18を形成しつつ、周壁18で囲まれた内部に割石、栗石、適宜な形状のコンクリートブロック、古いコンクリート建造物を破壊した際に生じたコンクリートブロック塊などを投入して所望高さにすることにより、擁壁16を形成することができる。
【0017】
このとき、内部に投入した割石等の重さで周壁18が膨らむのを防止するために、周壁18の途中の適宜箇所を対向する周壁部分に連結する複数本の索条(テンションワイヤ)を設けるのが有効である。また、周壁の上辺部分においてブロック1の配置方向を周壁の内側水平方向にして索条15で連結しながら前記割石等を投入した空間を閉鎖するように天井19を形成することにより、擁壁16を形成することができる。
【0018】
このようにして形成された擁壁16も、前述した図5の擁壁と同様に、底部が浸食されたとき変形して沈降することが可能であるから、図5と同様な作用効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施態様のブロックの斜視図
【図2】ブロック成形用型枠の例を示す模式的な断面図
【図3】上下方向の貫通孔を成形するピンの接続部の拡大断面図
【図4】ブロックの配置態様を示す斜視図
【図5】図4の態様で構築された擁壁の模式的な断面側面図
【図6】二方向の貫通孔を有するブロックの斜視図
【図7】図6のブロックの配置態様を示す斜視図
【図8】図7の態様で構築された擁壁の模式的な断面側面図
【図9】間知ブロックで構築された擁壁の模式的な断面側面図
【符号の説明】
1 ブロック
2 ブロック
3 貫通孔
4 貫通孔
5 貫通孔
15 索条
17 底
18 周壁
19 天井

Claims (3)

  1. 塊状のブロックの略中心部に前後左右上下方向の3方向に立体交叉する貫通孔(3,4,5)が設けられていることを特徴とする、コンクリートブロック。
  2. 請求項1のコンクリートブロック(1)の多数個をそれらの貫通孔(3,4,5)に挿通した索条(15)で三次元方向に相互に連結してなる、擁壁構造物。
  3. 塊状のブロックの略中心部に互いに略直角方向に立体交叉する2個の貫通孔 (3,4) を設けたブロック (2) の多数個をその貫通孔 (3,4) に挿通した索条 (15) により二次元方向に連結して、底 (17) 及びこの底に連結する周壁 (18) が形成されており、当該底及び周壁で画成された空間内に石材、コンクリートブロック、破砕コンクリート塊などの塊状物が充填されていることを特徴とする、擁壁構造物。
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