JP3652490B2 - 水栓ボックスの取付部材、及び水栓ボックス装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の壁裏に取付けられる水栓ボックスを固定するための取付部材、及び水栓ボックス装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最初に、本発明に係る図面である図1及び図7を参照にして、ユニットバスの概略構成、及びその施工法について簡単に説明する。このユニットバスUは、住宅建築物の屋内のコンクリート面に多数本のジャッキ31を介して防水パン32が水平に支持固定されて、該防水パン32の一側部に浴槽33が設置され、該防水パン32の全周囲に壁板34が立設された構成である。また、浴槽33に給水・給湯するための水栓類は、該浴槽33の側方の壁板34に取付けられ、この水栓類を収容する水栓ボックスBは、該壁板34の裏側に取付けられる。
【0003】
また、施工に際しては、ユニットバスUの組立てを終えた後に、給水・給湯のための管工事が行われるのが通常である。ここで、給水湯管は、ユニットバスUの壁板34と建物壁35との間の隙間36に配管され、この隙間36は、通常100mm程度の狭さである。そして、ユニットバスUの施工は、給水湯管の管工事に先立って行われるために、壁板34の裏側に、給水湯管の端部に接続された水栓を収納する水栓ボックスBを取付けるには、該壁板34の裏側に、水栓ボックスBを取付けるための取付具(取付部材)を予め取付けておき、その壁板34の立設後において、前記隙間36に手を挿入して、壁板34に取付けられている取付具に水栓ボックスBを取付けている。
【0004】
前記ユニットバスUを構成する壁板34の裏側に水栓ボックスBを取付けるための取付部材の一つとして、特開昭63−142134号公報に記載のものが知られている。しかしながら、壁板34に対する水栓ボックスBの取付位置によっては、前記防水パン32、既設配管等の障害物が存在していて、ユニットバスUの壁裏に取付けられた取付部材に水栓ボックスBを取付ける際に、該ボックスBの一部が前記障害物に当たって、前記取付部材に水栓ボックスが取付けられないことがあった。図示の例では、防水パン32のフランジ32aにおける前記建物壁35と平行となる部分が外方に大きく突出していて、該突出部32bが水栓ボックスBに当たるため、従来の取付部材では、水栓ボックスBを壁板34の裏側に取付けることができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した不具合に基いて、建築物の壁裏に障害物が存在する場合においても、該障害物と干渉することなく水栓ボックスを壁裏に取付けることのできる取付部材、及び水栓ボックス装置の提供を課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するための請求項1の発明は、建築物の壁裏に取付けられて、水栓ボックスを固定するための取付部材であって、前記水栓ボックスの前面開口が臨み得る孔部と、該水栓ボックスを係合し得る係合部と、その複数枚を重ね合わせて相互の係合により連結可能にするための板状の被係合部とを備え、前記被係合部の板厚は、前記水栓ボックスの最前部に形成された鍔板の板厚と等しくなっていて、前記水栓ボックスを係合させるための前記係合部は、取付部材どうしを係合させるための係合部を兼用していることを特徴としている。
【0007】
請求項1の発明に係る水栓ボックスの取付部材は、その複数枚を重ね合わせて相互の係合により連結可能な構成になっているので、建築物の壁裏における水栓ボックスの取付部位に障害物が存在する場合には、該障害物との干渉を回避できる寸法(厚さ)となるまで、複数枚の取付部材を重ね合わせて、ビス等の別体の連結部材を用いないで、所定枚数だけ重ね合わせられた取付部材を一体に連結できると共に、複数枚の取付部材の連結も即座に行えて、作業性が高められる。また、取付部材の板状の被係合部の板厚は、前記水栓ボックスの最前部に形成された鍔板の板厚と等しくなっていて、水栓ボックスを係合可能にするために取付部材に設けられた係合部は、取付部材どうしを相互に係合連結するための係合部を兼用しているので、取付部材自体の構造が簡単となり、しかも係合部が一種類であるため、水栓ボックスを係合させたり、取付部材どうしを係合させる際に誤りを生ずることもなく、壁板の立設後において、該壁板と建物壁との間の隙間に手を挿入して、最も上面側(手前側)の取付部材の係合部に水栓ボックスを係合させることにより、障害物を回避して、壁裏に水栓ボックスが取付けられる。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記係合部は、本体板の周縁部に板厚方向に突出して形成されていると共に、前記被係合部は、本体板の周縁の枠状壁の一部に凹部を設けて形成され、重ね合わせられた複数枚の取付部材は、その周縁部において係合されるために、複数枚の取付部材の連結強度が高められる。更に、請求項3の発明は、請求項1の発明を、「請求項1に記載の取付部材と、自身の最前部に形成された鍔板が前記取付部材の係合部と係合されて、当該取付部材に取付けられる水栓ボックスとから成ることを特徴とする水栓ボックス装置」として把握したものであって、実質的には、請求項1の発明と同一である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、ユニットバスの壁裏に水栓ボックスを取付ける場合を例に挙げて、本発明を更に詳細に説明する。なお、以下の説明において、取付部材を一般的に示す場合には、符号「A」を使用し、互いに重ね合わせられた複数枚の取付部材をそれぞれ特定する場合には、その一般符号「A」に添字を付して、個々の取付部材を区別する。図1は、本発明に係る取付部材Aを複数枚使用して壁裏に水栓ボックスBが取付けられたユニットバスUの断面図であり、図2は、本発明に係る複数枚の取付部材A1,A2 と、水栓ボックスBと、継手プレートPとの分解斜視図であり、図3は、本発明に係る取付部材Aを表裏両面から見た斜視図であり、図4は、ユニットバスUの浴室内側に取付けられる継手プレートPと、水栓ボックスBの取付部材A1 との連結関係を示す斜視図であり、図5は、複数枚の取付部材A1,A2 を用いて壁板34の裏側に水栓ボックスBが取付けられた状態の斜視図であり、図6は、壁板34の背面側に複数枚の取付部材A1,A2 が重ね合わせて取付けられた状態の背面図であり、図7は、図6のX−X線断面図であり、図8は、図6のY−Y線断面図である。最初に、図3、図6ないし図8の各図を参照にして、本発明に係る水栓ボックスBの取付部材Aについて説明する。この取付部材Aは、複数枚を重ね合わせて一体に連結される構造になっていて、各コーナー部が円弧状に形成された略正方形状の平板から成る本体板1の周縁部に全周に亘って枠状壁2が背面側に向けて設けられ、該本体板1の中央部に設けられた円形の孔部3の周縁部に環状壁4が同じく背面側に向けて設けられて、枠状壁2と環状壁4との間に凹部5が形成された構成である。枠状壁2と環状壁4とは、同一高さとなっているため、これらの各端面2a,4aは、同一平面上に位置している。
【0010】
また、前記枠状壁2の相対向する一組の各壁板部の外側には、それぞれ係合板6が一体に設けられて、その先端部は、前記枠状壁2の端面2aよりも背面側に突出していて、当該先端部の内側に係合爪6aが設けられている。前記係合板6は、外方に弾性変形可能である。また、枠状壁2の相対向する他の一組の壁板部の外側には、被係合部形成用の凹部7が設けられて、該凹部7が設けられることにより本体板1の一部が外周面に露出して、本体板1の当該露出部が被係合板部10となっている。このため、枠状壁2を構成する各壁板部の中央部には、係合板6と被係合板部10とが交互に設けられて、この係合板6と被係合板部10とは、2つの取付部材Aを90°だけ向きを変えて(位相をずらして)重ね合わせた場合に、図9に示されるように、一方の取付部材Aの係合板6の係合爪6aと枠状壁2の端面2aとの間に、他方の取付部材Aの被係合板部10が挿入されて、互いに係合し合う関係になっている。
【0011】
また、枠状壁2と環状壁4との間に形成された凹部5には、正方形状をした前記本体板1の対角線方向に沿ってそれぞれリブ8が設けられ、各リブ8における本体板1のコーナー部に寄った部分には、それぞれ円筒体部9が設けられて、該円筒体部9には、ビス下孔9aが貫通して設けられている。このため、本体板1の各コーナー部の内側の部分には、その背面側に向けてそれぞれ円筒体部9が設けられている。また、本体板1の各コーナー部の内側の部分には、前記リブ8を挟んで一対のビス挿通孔11がそれぞれ設けられている。このビス挿通孔11は、図8に示されるように、複数枚の取付部材A1,A2 を重ね合わせて互いに連結した場合において、最も下側の取付部材A1 をユニットバスUの壁板34に固定するために当該ビス挿通孔11に挿通されているビス12の頭部12aが、その上に重ね合わせられている別の取付部材A2 に当たらないように、枠状壁2及び環状壁4の各端面2a,4aよりも相当に低い位置に設けられている。
【0012】
また、ユニットバスUの壁板34に対して浴室内側から取付けられる継手プレートPは、この部分から給湯管を浴室内に導く部材であって、その背面側に断面円弧状をした複数の舌片13が設けられている。この継手プレートPは、ユニットバスUの壁板34の裏側に取付部材Aを介して固定された水栓ボックスBに複数本のビス14を介して固定される。取付部材Aを構成する本体板1の中央部に設けられた円形の孔部3の内径は、継手プレートPの複数の舌片13を余裕をもって挿入可能な大きさに定められており、前記孔部3の内周面には、4個のビスガイド片15が周方向に沿って等分割された位置に、その厚さ方向に沿った一部が本体板1の前面1aから突出した状態となって設けられている。
【0013】
前記ビスガイド片15の内周面は、凹状のビスガイド部15aとなっていて、前記継手プレートPを水栓ボックスBに固定するためのビス14は、前記ビスガイド部15a内に配置されることにより、本体板1の孔部3の周方向に大きくずれないようにガイドされる。また、継手プレートPの複数の舌片13は、本体板1の孔部3に設けられた相隣接するビスガイド片15の間に配置挿入されることにより、取付部材Aに対して継手プレートPが周方向にずれることなく、その位置が定められる(図6参照)。また、本体板1の孔部3の内周面に設けられた複数のビスガイド片15の厚さ方向に沿った一部を、該本体板1の前面1aから突出させてあるのは、2枚の取付部材A1,A2 を重ね合わせる際に、背面側に配置される一方の取付部材A2 の各ビスガイド片15を、手前側に配置される他方の取付部材A1 の環状壁4の内側に嵌合可能にして、互いに重ね合わせられた複数枚の取付部材A1,A2 が、そのいずれかの辺の方向に沿ってずれないようにするためである。
【0014】
更に、水栓ボックスBは、その本体部16の上端部の前面側に、前記取付部材Aと同一形状の鍔板17が垂直に設けられて、該鍔板17の中央部に、給湯管を挿通するための前面開口(図示せず)が設けられている。また、鍔板17の前面には、取付部材Aの孔部3に嵌合可能な環状壁18(図7及び図11参照)が設けられている。また、図9及び図10に示されるように、水栓ボックスBの鍔板17の板厚(t2)は、取付部材Aの被係合板部10(本体板1)の板厚(t1)と同一となっていて、水栓ボックスBは、その鍔板17を取付部材Aの背面側に重ね合わせると、該鍔板17の相対向する各辺の周縁部におけるリブ19で挟まれた部分が、取付部材Aの係合板6の係合爪6aと、枠状壁2の端面2aとの間に挿入されて、係合される構成になっている。
【0015】
次に、上記取付部材Aを使用して、ユニットバスUの壁裏に水栓ボックスBを取付ける場合について説明する。まず、図4、図7及び図11の各図に示されるように、ユニットバスUの壁板34における水栓ボックスBの取付部位に、前記継手プレートPが隙間なく挿入可能な貫通孔21を穿孔する。次に、壁板34に穿孔された貫通孔21と、取付部材A1 の孔部3とがほぼ同心となるようにして、壁板34の裏側に取付部材A1 を当てがって、その本体板1に設けられた少なくとも2箇所のビス挿通孔11にビス12をそれぞれ挿通して、その先端部を前記壁板34にねじ込むことにより、壁板34の裏側に取付部材A1 を固定する。
【0016】
次に、水栓ボックスBの取付部位に存在する障害物(実施例の場合には、防水パン32の突出部32b)と、該水栓ボックスBとが干渉しない寸法(厚さ)を見計らって、壁板34に固定された取付部材A1 に対して必要枚数の別の取付部材A2 を一体に連結させる。即ち、図2に示されるように、別の取付部材A2 は、既に壁板34に固定される取付部材A1 に対して90°だけ向きが変えられており(位相がずらされており)、壁板34に固定されている取付部材A1 に対して別の取付部材A2 を強く押し付けると、取付部材A2 の枠状壁2の相対向する各壁板部に設けられた被係合板部10によって、図9で2点鎖線で示されるように、壁板34に固定されている取付部材A1 の係合板6が外方に弾性変形され、該被係合板部10の通過後において、外方に弾性変形されていた係合板6は、原形状に復元して、取付部材A2 の各被係合板部10は、取付部材A1 の係合板6の係合爪6aと、その枠状壁2の端面2aとの間に挿入されて、取付部材A1 の係合板6と、取付部材A2 の被係合板部10とが互いに係合する。また、取付部材A2 の本体板1に設けられた各ビスガイド片15の突出部が、取付部材A1 の環状壁4の内周側に嵌合される。
【0017】
これにより、取付部材A2 は、ビス12を介して壁板34に固定されている取付部材A1 に対して一体に係合連結されて、壁板34の裏側に固定された各取付部材A1,A2 の総厚は、1枚の取付部材Aの厚さ(T)の2倍である(2T)となる。なお、実施例は、2枚の取付部材Aを使用することにより、水栓ボックスBと防水パン32の突出部32bとの干渉が避けられる例であるが、障害物との関係において、更に取付部材Aを係合連結させることも可能である。
【0018】
そして、壁板34の裏側に2枚の取付部材A1,A2 を重ね合わせて固定した状態で、該壁板34を立設して、ユニットバスUを組み付ける。立設された壁板34と、建物壁35との間には、上記した隙間36が形成される。次に、図11に示されるように、前記隙間36に手を挿入して、水栓ボックスBの鍔板17を取付部材A2 に対して押し付けると、該鍔板17によって取付部材A2 の各係合板6が外方に弾性変形されて、その各係合爪6aの間を鍔板17が通過した後に、各係合板6は、原形状に復元される。
【0019】
このため、図8に示されるように、水栓ボックスBの前面側に設けられた環状壁18が、手前側の取付部材A2 の孔部3に嵌合されると共に、図10に示されるように、正方形状の鍔板17の相対向する各辺の周縁部における相隣接するリブ19で挟まれた部分が、取付部材A2 の係合板6の係合爪6aと、その枠状壁2の端面2aとの間に挿入されて、係合される。これにより、壁板34に固定された手前側の取付部材A2 に水栓ボックスBが係合固定されて、水栓ボックスBの前面開口(図示せず)が取付部材A2 の孔部3に臨み、水栓ボックスBから引き出された給湯管が各取付部材A1,A2 の孔部3に挿通可能となる。なお、必要に応じて、図8に示されるように、水栓ボックスBの鍔板17の各コーナー部に設けられたビス挿通孔22にビス23を挿通して、取付部材A2 の円筒体部9のビス下孔9aに前記ビス23をねじ込むことにより、取付部材A2 に対する水栓ボックスBの固定を確実にできる。なお、図7及び図11における24は、継手プレートPと取付部材A1 との間に介装されるパッキンを示し、図4における25は、継手プレートPから浴室内に引き出される給湯管を挿通するために、該継手プレートPに設けられたガイドパイプを示す。
【0020】
最後に、ユニットバスUの浴室内から、継手プレートPの各舌片13が、取付部材A1 に設けられた相隣接するビスガイド片15の間に挿入配置されるようにして、壁板34に継手プレートPを当接させて、そのビス挿通孔26に挿通されたビス14の先端部を水栓ボックスBの環状壁18の内側に埋設されているナット(図示せず)に螺合させると、図7に示されるように、複数本のビス14を介して水栓ボックスBに対して継手プレートPが固定される。なお、上記施工例では、予め壁板34に2枚の取付部材A1,A2 を重ね合わせて取付けておいて、この壁板34を立設させた後に、背面側の取付部材A2 に水栓ボックスBを係合固定させているが、壁板34には、1枚のみの取付部材Aを取付けておき、壁板34の立設後において、周辺の障害物との関係を見計らって、必要枚数の取付部材Aを、壁板34に取付けられている取付部材Aに係合連結させてもよい。
【0021】
また、上記実施例では、壁板34に取付部材A1 を固定するのに、そのビス挿通孔11に挿通したビス12を壁板34にねじ込んでいるが、図12に示されるように、接着剤27を用いて壁板34に取付部材A1 を接着固定することも可能である。この場合には、取付部材A1 の本体板1の前面1aに接着剤27を塗布しておいて、壁板34の裏面に押し付けるのであるが、その際に、余剰の接着剤27の一部は、取付部材A1 の本体板1に設けられたビス挿通孔11、或いはビス下孔9aの内部に入り込むことがある。しかし、ビス挿通孔11は、環状壁4の端面4aよりも遙に低い位置に設けられ、しかもその数は、ビス下孔9aよりも多いので、余剰接着剤27の大部分は、ビス挿通孔11に流入して、その形成端から枠状壁2と環状壁4との間の凹部5に流れ出るために、その背面側に別の取付部材A2 を重ね合わせる際の支障にならない。
【0022】
また、上記実施例では、取付部材Aの被係合板部10の板厚(t1)と、水栓ボックスBの鍔板17の板厚(t2)とを等しくして、取付部材Aに設けられた係合板6によって、取付部材Aどうしの係合連結を可能にすると同時に、水栓ボックスBの係合固定も可能にしてあるので、取付部材Aに設けられる係合部が一種類で済み、取付部材A自体の構造が簡単になると共に、取付部材Aどうしを係合連結させたり、水栓ボックスBを係合固定する際の誤りがなくなる利点がある。しかし、取付部材Aどうしを係合連結するための係合部と、取付部材Aに対して水栓ボックスBを係合固定するための係合部とを個別に設けることも可能である。また、取付部材Aどうしの連結は、ビス等の別体の連結部材を使用することも可能であり、更に、複数枚の取付部材Aを重ね合わせて壁板34に固定する場合には、複数枚の取付部材Aを貫通する1本のビスを壁板34にねじ込んでもよい。
【0023】
なお、上記施工例は、ユニットバスの壁裏において、本発明に係る取付部材を使用することにより、当該壁裏に存在する障害物との干渉を避けて、壁裏に水栓ボックスを取付ける例であるが、本発明に係る取付部材は、建築物の一般の壁裏に水栓ボックスを取付ける場合において、当該壁裏に存在する障害物を避けて、水栓ボックスを取付ける場合においても、勿論使用可能である。
【0024】
【発明の効果】
本発明に係る水栓ボックスの取付部材は、複数枚を重ね合わせて相互の係合により連結可能にするための板状の被係合部の板厚が、水栓ボックスの最前部に形成された鍔板の板厚と等しくなっていて、水栓ボックスを係合可能にするために取付部材に設けられた係合部は、取付部材どうしを相互に係合連結するための係合部を兼用しているので、取付部材自体の構造が簡単となり、しかも係合部が一種類であるため、水栓ボックスを係合させたり、取付部材どうしを係合させる際に誤りを生ずることもなく、その複数枚を重ね合わせて一体に連結することにより、壁板の立設後において、該壁板と建物壁との間の隙間に手を挿入して、最も上面側(手前側)の取付部材の係合部に水栓ボックスを係合させることにより、障害物を回避して、壁裏に水栓ボックスが取付けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る取付部材Aを複数枚使用して壁裏に水栓ボックスBが取付けられたユニットバスUの断面図である。
【図2】 本発明に係る複数枚の取付部材A1,A2 と、水栓ボックスBと、継手プレートPとの分解斜視図である。
【図3】 本発明に係る取付部材Aを表裏両面から見た斜視図である。
【図4】 ユニットバスUの浴室内側に取付けられる継手プレートPと、水栓ボックスBの取付部材A1 との連結関係を示す斜視図である。
【図5】 複数枚の取付部材A1,A2 を用いて壁板34の裏側に水栓ボックスBが取付けられた状態の斜視図である。
【図6】 壁板34の背面側に複数枚の取付部材A1,A2 が重ね合わせて取付けられた状態の背面図である。
【図7】 図6のX−X線断面図である。
【図8】 図6のY−Y線断面図である。
【図9】 複数枚の取付部材A1,A2 どうしの係合連結部の拡大断面図である。
【図10】 取付部材A2 と水栓ボックスBとの係合固定部の拡大断面図である。
【図11】 本発明に係る取付部材A1,A2 を使用して、ユニットバスUの壁裏に水栓ボックスBを固定する途中の状態を示す断面図である。
【図12】 接着剤27を用いて壁板34の裏側に取付部材A1 が固定された状態の断面図である。
【符号の説明】
A:取付部材
B:水栓ボックス
U:ユニットバス
3:取付部材の孔部
6:取付部材の係合板
6a:係合爪
10:取付部材の被係合板部
Claims (3)
- 建築物の壁裏に取付けられて、水栓ボックスを固定するための取付部材であって、
前記水栓ボックスの前面開口が臨み得る孔部と、該水栓ボックスを係合し得る係合部と、その複数枚を重ね合わせて相互の係合により連結可能にするための板状の被係合部とを備え、
前記被係合部の板厚は、前記水栓ボックスの最前部に形成された鍔板の板厚と等しくなっていて、
前記水栓ボックスを係合させるための前記係合部は、取付部材どうしを係合させるための係合部を兼用していることを特徴とする水栓ボックスの取付部材。 - 前記係合部は、本体板の周縁部に板厚方向に突出して形成されていると共に、前記被係合部は、本体板の周縁の枠状壁の一部に凹部を設けて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の水栓ボックスの取付部材。
- 請求項1に記載の取付部材と、自身の最前部に形成された鍔板が前記取付部材の係合部と係合されて、当該取付部材に取付けられる水栓ボックスとから成ることを特徴とする水栓ボックス装置。
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