JP3650837B2 - 固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫方法と装置 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、湿式排煙脱硫方法と装置に係わり、特に脱硫性能が高く、かつ吸収液を循環するポンプや吸収液を噴霧するノズルの摩耗が少なく、吸収液中のアルミニウム成分、フッ素成分による脱硫性能の低下が小さく、石灰石の粉砕動力が低減でき、排ガス量や排ガス中のSO2濃度の変動に対する制御性に優れ、経済的にボイラ等の燃焼装置から排出される排ガス中の硫黄酸化物を除去する固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫装置と方法に関するものである。
背景技術
火力発電所等において、化石燃料の燃焼に伴って発生する排煙中の硫黄酸化物、中でも特に二酸化硫黄(SO2)は、大気汚染、酸性雨等の地球的環境問題の主原因の一つである。このため、排煙中からSO2を除去する排煙脱硫法の研究および脱硫装置の開発は極めて重要な課題となっている。
上記脱硫法としては、さまざまなプロセスが提案されているが、湿式法が主流を占めている。この湿式法には、吸収剤にソーダ化合物を用いるソーダ法、カルシウム化合物を用いるカルシウム法およびマグネシウム化合物を用いるマグネシウム法などがある。このうち、ソーダ法は吸収剤とSO2との反応性に優れている反面、使用するソーダ類が非常に高価である。このため、発電用の大型ボイラ等の排煙脱硫装置には、比較的安価な炭酸カルシウム等のカルシウム化合物を用いる方法が最も多く採用されている。
このカルシウム化合物を吸収液として用いる脱硫システムは、気液接触方法の違いによりスプレー方式、濡れ壁方式およびバブリング方式の3種類に大別される。各方式ともそれぞれ特徴を有しているが、実績が多く信頼性の高いスプレー方式が世界的にも多く採用されている。このスプレー方式の脱硫システムとしては、従来から排ガスの冷却・除塵を行う冷却塔、吸収液を噴霧して排ガス中のSO2と反応させる脱硫塔、脱硫塔で生成した亜硫酸カルシウムを酸化する酸化塔の3塔で構成されていた。しかし、近年になって脱硫塔に冷却・酸化の機能を持たせた1塔型脱硫塔(タンク内酸化法)の開発が進み、最近では1塔型脱硫システムがスプレー方式の主流になりつつある。
図27に従来技術のスプレー方式による1塔型脱硫装置の一例を示す。1塔型の脱硫塔は、主に塔本体1、入口ダクト2、出口ダクト3、スプレーノズル4、吸収液ポンプ5、循環タンク6、撹拌機7、空気吹き込み装置8、ミストエリミネータ9、吸収液抜き出し管10、石膏抜き出し管11、石灰石供給管12、脱水機13、pH計21等から構成される。スプレーノズル4は水平方向に複数個、さらに高さ方向に複数段設置されている。また、撹拌機7および空気吹き込み装置8は脱硫塔下部の吸収液が滞留する循環タンク6に設置され、ミストエリミネータ9は脱硫塔内最上部あるいは出口ダクト3内に設置される。
ボイラから排出される排ガスAは、入口ダクト2より脱硫塔本体1に導入され、出口ダクト3より排出される。この間、脱硫塔には吸収液抜き出し管10を通じて吸収液ポンプ5から送られる吸収液が複数のスプレーノズル4から噴霧され、吸収液と排ガスAの気液接触が行われる。このとき吸収液は排ガスA中のSO2を選択的に吸収し、亜硫酸カルシウムを生成する。亜硫酸カルシウムを生成した吸収液は循環タンク6に溜まり、撹拌機7によって撹拌されながら、空気吹き込み装置8から供給される空気Bにより吸収液中の亜硫酸カルシウムが酸化され石膏Cを生成する。石灰石Dなどの脱硫剤は石灰石供給管12より循環タンク6内の吸収液に添加される。石灰石Dおよび石膏Cが共存するタンク6内の吸収液の一部は、吸収液ポンプ5によって吸収液抜き出し管10から再びスプレーノズル4に送られ、一部は石膏抜き出し管11より脱水機13に送られ、脱水の後、石膏Cが回収される。また、スプレーノズル4から噴霧された微粒化された吸収液の内、液滴径の小さいものは排ガスAに同伴され、脱硫塔上部に設けられたミストエリミネータ9によって回収される。
しかし、図27に示した従来技術では微粉砕された石灰石が用いられており、下記の問題点がある。
▲1▼吸収液中にはSO2を吸収する炭酸カルシウム(石灰石)のみでなく、吸収には寄与しない石膏が多く含まれているが、脱硫性能を向上させるため吸収液中の石灰石の割合を増加させると石膏の品質が低下し、石膏を利用できなくなる。
▲2▼石灰石を粉砕するための動力エネルギーの消費量が多い。
▲3▼吸収液中にアルミニウム成分、フッ素成分が共存すると石灰石粒子表面に不活性なアルミニウム、フッ素含有化合物が生成し、脱硫性能が低下する。
本発明の目的は、上記問題点を解決し、経済的でかつ高い脱硫性能を達成するための排煙脱硫方法と装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、生成する石膏の品質を低下させないで脱硫性能を向上させる排煙脱硫方法と装置を提供することである。
また、本発明の目的は、石灰石を粉砕するための動力コストを低減する排煙脱硫方法と装置を提供することである。
さらに、本発明の目的は吸収液中の石灰石と生成する石膏とを容易に分離する排煙脱硫方法と装置を提供することである。
また、本発明の目的はボイラなどの燃焼装置の負荷や排ガス中の硫黄酸化物濃度などの変動があっても高い脱硫性能を維持することができる排煙脱硫方法と装置を提供することである。
また、その他の本発明の目的は、以下の本発明の実施例などの説明で明らかになる。
発明の開示
本発明は次のような構成からなるものである。
焼装置から排出される排ガスと水を主成分とする吸収液を接触させ、排ガス中の硫黄酸化物を吸収した吸収液を中和する中和部位に回収し、該中和部位に硫黄化合物 を吸収した吸収液との反応で得られる反応生成物の粒子 とは物理的に分離可能であり十分な大きさの固体脱硫剤を貯めておき、前記反応生成物および水を主成分とする吸収液を該中和部位に留まる前記固体脱硫剤から分離し 排出し、中和部位から排出した吸収液の少なくとも一 を再び前記燃焼装置からの排ガスと接触させることにより排ガス中の硫黄酸化物を吸収液中に吸収させる湿式排煙脱硫方法であって、
(a)ボイラの負荷、ボイラで燃焼する燃料中の硫黄含有量、排ガス流量、脱硫装置の入口SO2濃度、脱硫装置の出口SO2濃度または中和部位での吸収液のpH値及び
(b)中和部位での圧力損失、吸収液中の固体濃度、吸収液の比重、吸収液の粘度の内の一以上を検知して、
排ガスと接触させるために循環させる吸収液流量、吸収液中に供給する固体脱硫剤供給量、該固体脱硫剤の粒径、中和部位の固体脱硫剤の撹拌速度の内の一以上を調整することにより脱硫装置の出口SO2濃度が所定の設定値の範囲内になるように制御する固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫方法である。
また、本発明は燃焼装置から排出される排ガスと水を主 成分とする吸収液を接触させる吸収部と、該吸収部で排ガス中の硫黄酸化物を吸収した吸収液を回収して、硫黄 化合物を吸収した吸収液との反応で得られる反応生成物 の粒子とは物理的に分離可能であり十分な大きさの固体脱硫剤を含有し、水を主成分とする吸収液を含有する中和部と、該中和部から前記反応生成物の粒子と水を主成 分とする吸収液を前記固体脱硫剤から分離して排出し て、その少なくとも一部を吸収部に供給する循環流路とを備えた固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫装置であって、
(a)ボイラの負荷、ボイラで燃焼する燃料中の硫黄含有量、排ガス流量、脱硫装置の入口SO2濃度、脱硫装置の出口SO2濃度または中和部での吸収液のpH値の検知手 段、及び
(b)中和部での圧力損失、撹拌装置のトルク、攪拌装 置の回転速度、吸収液中の固体濃度、吸収液の比重、吸収液の粘度の内一つ以上を検出する検出手段を設け、
前記検出手段の検出値に基づき、吸収部への吸収液の循環流量、吸収液中に供給する固体脱硫剤供給量、該固体脱硫剤の粒径、中和部の固体脱硫剤の撹拌速度をそれぞれ調整する各調整手段の内の一以上の調整手段と前記調 の作動により脱硫装置の出口SO2濃度が所定の設定値の範囲内になるように制御する制御手段を設けたことを特徴とする固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫装置である。
ここで、中和部位での固体脱硫剤の撹拌速度調節のために用いる石灰石層の撹拌装置としては中和部内に設けられた撹拌羽根またはレーキなどで撹拌する装置または中和部それ自体を回転させる装置などがある。
本発明で用いる固体脱硫剤は、その重量平均粒径(以下、平均粒径と言う。)が0.5mm以上であることが好ましく、平均粒径が0.5mm未満であると脱硫剤の石膏などの酸化反応生成物と分離が容易でなくなり、また粉砕後の石灰石などの固体脱硫剤を排煙脱硫装置に搬送する過程で微粉化することがある。より好ましくは固体脱硫剤の平均粒径は1.0mm以上であることである。また、固体脱硫剤の平均粒径が10mmを超えると排ガス中のSO2を吸収した吸収液を中和する反応活性が低下し、また、排煙脱硫装置の中和部に接続する固体脱硫剤供給管を摩耗させるおそれがある。したがって、本発明の固体脱硫剤は、その平均粒径が0.5mm〜10mmであることが望ましい。なお、本発明において、固体脱硫剤の中には粒径が0.5mm未満の粒径のものも含まれていて良く、前記平均粒径は一応の目安に過ぎず、厳密な粒径を意味するものではない。
本発明では固体脱硫剤はスラリー状にしてあるいは乾燥状のものを気流搬送して中和部に供給することが望ましい。
中和部への固体脱硫剤供給量の制御は定量フィーダや固体脱硫剤粉砕機のオン・オフなどで行い、固体脱硫剤粒度の制御は前記粉砕機の回転数などで行う。
また、本発明の固体脱硫剤としては石灰石が代表的な例であるが、本発明で言う石灰石とは炭酸カルシウムを主要成分とする堆積岩を指し、炭酸マグネシウムを含有するものも本発明では石灰石というものとする。したがって、ドロマイト(主成分CaCO3・MgCO3)も本発明の石灰石に含まれる。また、例えば石灰石には不純物が含有されているが、その不純物が脱硫反応性に影響を与えるので、このような不純物は粉砕することにより、反応性の高いCaCO3を固体表面に露出させることが望ましい。しかし、脱硫反応性が高くても微粒状の固体脱硫剤は石膏などの固体生成物中に混入するので、微粒子は分離除去する必要がある。また固体脱硫剤の粒径が大き過ぎても固体脱硫剤供給部を損傷するおそれがあるので、固体脱硫剤供給部にはフィルターまたはサイクロンを設けて固体脱硫剤の分級をすることが望ましい。
本発明では、排ガス中のSO2は脱硫塔内で吸収液(主成分:水)により吸収され、吸収液中ではH2SO3を生じ、SO2を吸収した吸収液は空気により酸化されてH2SO4(希硫酸)となる。H2SO4は固体脱硫剤(ここでは石灰石とする。また、反応式ではその主成分であるCaCO3とする。)により中和されて固体生成物(ここではCaSO4・2H2O(石膏)とする。)となる。本発明の最大の特徴はH2SO4を含むpHの高い吸収液を中和する際に、生成する石膏の粒径より大きな粒径を有する石灰石を脱硫剤として用いることである。
本発明に基づく排煙脱硫装置内での主な反応を下記に示す。
ただし、下記反応式(1)〜(3)の反応は本発明を理解し易くするためのもので、本発明の排煙脱硫装置内での反応がすべて反応式(1)〜(3)の反応によるものとは限らない。
(吸収反応)H2O+SO2=H2SO3
(酸化反応)H2SO3+1/2O2=H2SO4
(中和反応)H2SO4+CaCO3+H2O=CaSO4・2H2O+CO2
本発明の脱硫装置の中で石灰石で吸収液を中和する部位において、H2SO4(希硫酸)を含んだ吸収液は石灰石を流動化させながら流れ、上記中和反応が起きて吸収液のpHが増加する。反応して消費された量の石灰石はあらたに前記中和部位に供給される。しかし、吸収液を中和する部位での石灰石量は測定できないため、中和後のpHを測定して石灰石供給量を制御すると石灰石の粒径が変化した際に石灰石ホールドアップ量が多くなりすぎて吸収液が流れにくくなるなど、石灰石供給量の制御が困難である。
これに対して、吸収液のpHのみでなく、石灰石層部の圧力損失(以後、圧損ということがある。)、撹拌装置のトルク、吸収液中の固体濃度、吸収液の比重、吸収液の粘度などを測定することにより石灰石量を正確に推定できる。石灰石流動層の圧損は、石灰石量が増加すると高くなるが、同一石灰石量でも吸収液の比較に影響される。また、吸収液の比重は粘度や吸収液中の固体(ほとんどは石膏粒子である。)濃度と相関がある。一般に、流動層部の圧損(ΔP)は下記の式で表される。
ΔP=(石灰石の比重−吸収液の比重)×石灰石層高×(1−空隙率)
ここで、空隙率は流動時の値であるが、石灰石層高×(1−空隙率)は静止時と流動時では同じであるので、上記式から静止時の石灰石層高を求めることができる。すなわち、石灰石の比重は既知(約2.7)であり、静止時の空隙率は粒子形状に依存するが約0.4であるので、圧損ΔPおよび吸収液の比重を測定すれば石灰石層高が求められる。また、吸収液の比重は吸収液中の粒子濃度(ここでは、ほとんど石膏粒子濃度)または吸収液の粘度と相関があるので、比重の代わりに粒子濃度または吸収液の粘度を測定することも可能である。
図5に石灰石層高と圧損の関係の一例を示すが、吸収液の固体濃度が一定であれば、石灰石層高と圧損は比例する。このように、吸収液の固体濃度(比重)が変化した時の石灰石層高と圧損の関係をあらかじめ求めておくことにより石灰石層高は推定でき、石灰石の供給量および/または石灰石粒径を調整して排ガス量や排ガス中のSO2濃度の変動に対する出口SO2濃度の制御が容易になる。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の実施例1の1塔型湿式排煙脱硫装置の概略図である。
図2は図1の中和部の拡大図である。
図3は図2のA−A線矢視図である。
図4は図2のA−A線矢視図の変形例の図である。
図5には本発明の石灰石層を用いる石灰石層高と圧力損失の関係を示す図である。
図6は図1に示す実施例1の制御のフローチャートの図である。
図7は実施例1の制御の結果を示す図である。
図8は入口ガス条件と脱硫率により求められる石灰石層高Hの設定値を示す図である。
図9は実施例1(実線(a))、実施例2(破線(b))および比較例1(一点鎖線(c))の脱硫率の時間的変化に関するデータを示す図である。
図10は実施例2の1塔型湿式排煙脱硫装置の概略図である。
図11は図10の中和部の拡大図である。
図12は図10に示す実施例2の制御のフローチャートの図である。
図13は比較例1の制御のフローチャートの図である。
図14は実施例3の制御のフローチャートの図である。
図15は比較例2の制御のフローチャートの図である。
図16は実施例3(実線(a))と比較例2(破線(b))における入口SO2濃度とL/Gとの関係を示す図である。
図17は実施例3(実線(a))と比較例3(破線(b))におけるL/Gと脱硫率の関係を示す図である。
図18は実施例4(実線(a))と比較例4(破線(b))における脱硫率90%を得るためのL/Gと入口SO2濃度の関係を示す図である。
図19は本発明の実施例5の1塔式湿式排煙脱硫装置の概略図である。
図20は実施例6、7の中和装置の概略図である。
図21は実施例6(実線(a))、比較例5(破線(b))におけるL/Gのみ変化させて出口SO2濃度を制御した場合の結果を示す図である。
図22は実施例7の出口SO2濃度の変動を示す図である。
図23は実施例8の中和装置として使用する湿式のキルンの概略図である。
図24は実施例9の中和装置として使用する循環タンクの下部に設けたレーキを設置した概略図である。
図25は本発明の実施例10の水平型(横型)の1塔型湿式排煙脱硫装置を用いる場合の概略図である。
図26は本発明の実施例11の酸化塔外置き方式の排煙脱硫装置を用いる場合の概略図である。
図27は従来の技術における1塔型湿式排煙脱硫装置の概略図である。
発明を実施するための最良の形態
本発明は、下記の実施例によって、さらに詳細に説明されるが、下記の例で制限されるものではない。
実施例1
本実施例の装置を図1〜図3に示す。本実施例の湿式排煙脱硫装置は脱硫塔本体1、入口ダクト2、出口ダクト3、スプレーノズル4、吸収液ポンプ5、循環タンク6、撹拌機7、空気吹き込み装置8、ミストエリミネータ9、石灰石供給管12、該供給管12の開閉弁31などから構成されるが、循環吸収液のpHを測定するpH計21、さらに流動している石灰石層19の圧損を測定するための圧力計22、吸収液の比重を測定するための比重計23、分岐管16と分散管17内の接続部分に特定の分散管17のみに吸収液を流すための開閉弁24および中和する部位の石灰石を複数の区画に分離するための仕切り板25を有する。また、脱硫塔入口ダクト2にはガス流量計27が設けられ、脱硫塔入口ダクト2および出口ダクト3にSO2濃度計28がそれぞれ設けられ、前記した圧力計22、比重計23などと共にこれらの計測機器からの出力信号は制御装置30に送信され、その制御用の出力信号は石灰石供給管12の開閉弁31、循環ポンプ5、分散管17の開閉弁24などに出力される。
ボイラから排出される排ガスAは、入口ダクト2より脱硫塔本体1に導入され、出口ダクト3より排出される。この間、脱硫塔にはポンプ5から吸収液が複数のスプレーノズル4から噴霧され、吸収液と排ガスAの気液接触が行われる。このとき吸収液は排ガスA中のSO2を選択的に吸収し、亜硫酸を生成する。亜硫酸を生成した吸収液滴は、循環タンク6上に設置された集液板14上に落ちる。集液板14上の吸収液は集められ導入管15を通って循環タンク6の底部へ導かれる。その途中に空気吹き込み装置8から吹き込まれた酸化用空気Bにより亜硫酸は酸化されて硫酸となる。導入管15の底部には分岐管16を介して吸収液を均一に上昇させる分散管17が複数取り付けられており、また、各分散管17には複数の分散孔18があけられている。そして分散孔18より吸収液と空気が均一にしかも激しく噴出し、上昇流を形成する。流動している石灰石層19内では硫酸と石灰石の反応により石膏が生成するが、石灰石粒子に比較して石膏粒子が小さいため、石膏粒子や水のみが吸収液の上昇流により循環タンク6上部の吸収液出口20から循環タンク6外に排出し、石灰石が選択的に循環タンク6内にとどまる。
この石灰石層19が存在する部分の詳細な構造を図2、図3に示す。図2は側面図、図3は図2のA−A線断面から見た矢視図である。本実施例では導入管15の底の一側面に分岐管16が接続しており、該分岐管16から循環タンク6の底部全体にまんべんなく伸びた分散管17が複数設けられている。各分散管17は仕切り板25により仕切られることにより吸収液を中和する部位の石灰石を複数の区画に分離している。また、分岐管16と前記各々の中和部位の区画内に設けられた分散管17内の接続部分に設置した開閉弁24により各区画に独立して吸収液を送ることにより、吸収液循環量が低下しても分散孔18からの吸収液の噴出速度を所定以上に維持できるようにしてある。また、各区画内で流動している石灰石層19での圧損および吸収液の比重はそれぞれ圧力計22および比重計23により測定される。圧力計22は一つしか図示していないが各区画内にそれぞれ配置されている。
このようにして中和部位で中和されてpHが回復した吸収液は、図1に示すように、循環タンク6上部の吸収液液面近傍に設けられた吸収液出口20から吸収液抜き出し管10を通って再びスプレーノズル4に送られ、排ガス中のSO2を吸収する。また、吸収液の一部はpH計21に送られ、中和後の吸収液のpHが測定される。さらに、吸収液の一部は脱水機13に送られ、石膏Cが回収される。また、粉砕機(図示せず)により所定に粒径に粉砕された石灰石Dは石灰石供給管12より循環タンク6内に供給される。
循環タンク6の形状が円筒状である場合の図2のA−A線から見た循環タンク6内の導入管15と分岐管16と分散管17および該分散管17に設けられた分散孔18は図4に示す構造とすることができる。なお、図4には図1、図2に示す分散管17の開閉弁24が図示していないが、各分散管17と分岐管16との接続部にはそれぞれ開閉弁が設けられている。
本実施例では循環タンク6内の中和部位の石灰石層19において吸収液の上昇流を形成させることにより石灰石撹拌用の撹拌機および撹拌機の計装などの設備が不要となり、さらにこれに伴う動力も不要となる大きな特徴がある。
本実施例で用いた制御のフローチャートを図6に示す。
脱硫塔入口ダクト2でのガス流量並びに脱硫塔入口ダクト2および出口ダクト3でのSO2濃度から石灰石の消費量(反応して石膏になった量)が求められる。石灰石の消費量の実測値とその計算量とが一致するように実際の石灰石供給量を調整する。一方、脱硫塔入口ダクト2でのSO2濃度、脱硫率の設定値および中和後の吸収液のpHから必要な気液比(L/G:排ガス量と該排ガスと接触する吸収液量の比率)と仕切板25で区画された複数の区画の中から吸収液の供給量(循環量)に応じた使用区画数が求められ、該L/Gとその計算値と一致するように実際に使用する吸収液供給域を調整する。
ここで吸収液供給区画数の調整は仕切板25で区画された複数の中和部位の中の特定の数の区画の開閉弁24を開放し、当該開閉弁24に対応する分散管17の分散孔18から吸収液を噴出させることで、使用する区画と使用しない区画とに分けることで行う。
L/Gと入口SO2濃度との関係の一例を図7に示すが、脱硫塔入口ダクト2でのSO2濃度および脱硫率の設定値が高いほど、また中和後の吸収液のpHが低いほど必要なL/Gは大きくなる。ただし、必要なL/Gとこれらの因子の関係は脱硫塔の構造や排ガス中の微量成分によっても影響されるので、あらかじめ図7に示すような関係を求めておく必要がある。前記脱硫塔でのL/Gは主に吸収液ポンプ5の能力の調整、例えば吸収液ポンプ5の稼働台数制御で行う。
L/Gが変化した場合は、開閉弁24により分散孔18からの吸収液の噴出速度を所定の範囲に維持する。分散孔18からの吸収液の噴出速度が大きすぎると石灰石Dが中和部から石膏Cの粒子と共に流出し、石膏Cの品質が低下する。また、噴出速度が小さすぎると石灰石の流動状態が悪くなり、中和速度(脱硫率(η))が低下する。
このようにして、運転条件を決めても脱硫率(η)が設定値と異なる場合がある。この原因の1つは、脱硫塔入口でのガス流量並びに脱硫塔入口および出口でのSO2濃度から石灰石Dの消費量を求めてもその誤差(ガス流量およびSO2濃度を計測する際の測定機器の誤差)があるため、中和部での石灰石量が変動することである。
また、他の原因としては、石灰石供給管12より循環タンク6内に供給される石灰石Dの粒径が変動すること(石灰石自身の粉砕性や粉砕機の粉砕特性の変動)が考えられる。
このような問題を解決するため、本実施例では、脱硫率(η)の実測値と設定値を比較し、さらに圧力計22および比重計23により測定された流動している石灰石層19での圧損(ΔP)および吸収液の比重から石灰石層高Hを式
ΔP=(石灰石の比重−吸収液の比重)×石灰石層高×(1−空隙率)
により計算し、脱硫率および石灰石層高Hの設定値と実測値との差に基づいて石灰石Dの供給量および石灰石Dの粒径を調整する。
ここで、石灰石Dの粒径は粉砕機(図示せず)に供給する石灰石量や粉砕機の運転条件など既知の方法で調整すれば良い。また、石灰石層高Hの設定値は入口ガス条件と脱硫率から予め求めておく必要がある。図8にはその一例を示す。なお、入口ガス条件(ガス流量、脱硫塔入口および出口でのSO2濃度)が所定以上に変動した場合、再度入口ガス条件に基づいて石灰石供給量を調整した。
本実施例に基づく装置により重量平均径2mmの石灰石(石灰石層高H=50cm)を用いて脱硫試験を行った。ただし、脱硫塔入口での排ガス量は一定で、脱硫塔入口および出口でのSO2濃度はそれぞれ1000ppmおよび50ppmとなるように制御した。また、石灰石層高Hは50cmで一定になるように制御した。図9中の実線(a)に脱硫率の時間変化を示す。出口SO2濃度が安定している。また、試験後の石灰石層高Hは試験開始時と同じであった。
実施例2
図10に本実施例の装置を示すが、実施例1と同じ装置および条件で脱硫試験を行った。ただし、本実施例では図1の装置における石灰石層19にさらに流動している石灰石の撹拌を促進するための石灰石層19に空気の吹込装置26および空気の吹込孔27を設けた。図11に中和部位の拡大概念図を示す。本実施例では、石灰石Dの粒径を調整する代わりに、中和部位に供給する空気量を変化させて空気による中和部での石灰石層19の撹拌速度を調整した。なお、空気の代わりに水を吹き込むことも可能である。
本実施例で用いた制御のフローチャートを図12に示す。また、図9中の破線(b)に脱硫率の時間変化を示す。実施例1と同様、安定した脱硫性能が得られ、試験後の石灰石層高Hは試験開始時と同じであった。
比較例1
図27に示した従来技術に基づく装置を用いて脱硫試験を行った。本比較例では、石灰石層高Hが検知できないため、脱硫塔出口のSO2濃度から石灰石の供給量を制御した。図13に本比較例で用いた制御のフローチャートを示す。また、図9中の一点鎖線(c)に脱硫率(η)の時間変化を示す。実施例1および実施例2と比較して、脱硫性能の変動が大きく、試験後の石灰石層高Hは試験開始時の約1.5倍であった。
実施例3
実施例1と同じ装置および条件で脱硫試験を行った。ただし、本実施例では入口ガス条件(ガス流量、脱硫塔入口および出口でのSO2濃度)による石灰石供給量の制御は行わず、石灰石層19での圧損(ΔP)および吸収液の比重から求めた石灰石層高Hに基づいて石灰石の供給量および石灰石粒径を調整するようにした。また、L/Gの調整により吸収液の循環量が変化した際には、中和部位の吸収液供給区画内での吸収液の上昇流の流速が4cm/s以下にならないように開閉弁24により調整した。本実施例で用いた制御のフローチャートを図14に示す。
本実施例でも、実施例1と同様、安定した脱硫性能が得られ(図9中の実線(a)と同一曲線)、試験後の石灰石層高Hは試験開始時と同じであった。また、図17の実線(a)に本実施例の脱硫性能とL/Gの関係を示す。
比較例2
実施例3での中和部位の吸収液供給区画数の調整を行わないことを除き実施例3と同じ装置および条件で脱硫試験を行った。本比較例で用いた制御のフローチャートを図15に示す。
そして、実施例3と比較例2における入口SO2濃度とL/Gとの関係を図16にそれぞれ実線(a)と破線(b)で示す。当然ながら中和部位の吸収液供給区画数の調整を行わない比較例2の場合には同一入口SO2濃度に対するL/Gが実施例3のL/Gより高くなった。
比較例3
実施例3と同じ条件で、図27に示した装置を用いて脱硫性能を調べた。その結果を図17中の破線(b)に示す。図17中の実線(a)に示す実施例3の場合と比較してL/Gが低下した時の脱硫率の低下が大きい。これは、L/Gが低下すると(この時、ガス量は一定なので液量が低下する)、石灰石の流動が不十分になるためと推定される。
実施例4
実施例1と同じ装置で、入口SO2濃度が200〜2,000ppmに変化した時の脱硫性能を調べた。図18中の実線(a)に脱硫率90%を得るためのL/Gと入口SO2濃度の関係を示す。
比較例4
実施例4と同じ条件で、図27に示した装置を用いて脱硫性能を調べた。その結果を図18中の破線(b)に示す。実施例4と比較して入口SO2濃度が低下してもL/Gが低くなりにくい。これは、L/Gが低下すると(このときガス量は一定なので流量が低下する)、石灰石の流動が不十分になるためと推定される。
実施例5
上記実施例1〜4では循環タンク6内で石灰石を流動化させ、1つのタンク内部を区切った装置構造であるが、図19に示すように、脱硫塔本体1とは別に複数の中和装置33を設置し、循環タンク6とは連結管34で接続し、各連結管34に開閉弁24を設置し、中和装置33の底部の図示しない分散管の分散孔(図2、図3と同様のもの)から吸収液を噴出させる。前記分散管の分散孔から吸収液を噴出させる代わりにまたはこれと共に図10、図11に示す空気または水の吹込装置26、空気または水の吹込孔27を設けても良い。また、図示していないが、脱硫塔本体1とは別に設置する中和装置33は複数である必要はなく、単一のものでも良いし、また、単一の中和装置33内部を実施例1(図2、図3参照)と同様に仕切ることも可能である。
本実施例の制御のフローチャートは図6と同一である。この場合は図1の分散管17の開閉弁24が図19の連結管34の開閉弁24に相当する。
また、図19の装置において、中和装置33と循環ポンプ5との間に石灰石Dと石膏Cの分離装置を設けても良い。
実施例6
本実施例は図19に示す実施例5のフローの中和装置33の分散管を用いて吸収液の噴出流を形成するかまたは空気の吹き込みを行う代わりに中和装置33内の石灰石層19を撹拌機36により撹拌する場合の実施例であり、中和装置33のみの拡大図を図20に示す。
中和装置33内には重量平均径1mm以上の石灰石が流動層を形成するように充填されている。この石灰石粒子と石膏粒子(重量平均径10〜100μm)とは粒径の差が大きいため容易に分離できる。このため、中和装置33内部の石灰石量は石膏の品質には関係なく、かつ石灰石量が多いほど短時間で吸収液が中和されるため、吸収液と石灰石の比率は9:1〜6:4(重量比)が好ましい。
また、粗い粒径を有する石灰石は撹拌機36で常に吸収液中で撹拌されている。この中和装置33には循環タンク6(図19参照)から吸収液が供給され、また石灰石供給管12から石灰石Dが供給される。また微粒石灰石も必要に応じて石灰石供給管37から供給されるような構成にしても良い。本実施例の制御のフローチャートは図6における「ΔP、比重の入力」を「撹拌機のトルク」に置換したものと同一である。ただし、撹拌機36のトルクと石灰石層高Hとの相関関係を予め求めておく。
本実施例に基づく装置を用いて脱硫試験を行った。ただし、脱硫塔入口での排ガス中のSO2濃度は1000ppmである。中和装置33内には最初に2時間分の排ガスA中のSO2と同モルの石灰石(重量平均径5mm)を入れておき、石灰石供給管12からモル比で排ガス中のSO2の0.97倍の石灰石を供給した。また、循環タンク6に吹き込む空気量は排ガス中のSO2のモル比で30倍とした。
入口SO2濃度が変化した時の脱硫塔の出口SO2濃度の変動を図21中の実線(a)に示す。ただし、中和装置33から出た吸収液のpHをpH計21(図19参照)で測定し、入口SO2濃度が決定した前後のpHがほぼ同じになるように撹拌機36の回転数を制御し、かつ出口SO2濃度を測定してL/Gに変化させて出口SO2濃度を制御した。入口SO2濃度が変化しても出口SO2濃度の変動幅は小さく、短時間で初期の設定値に戻っている。
比較例5
実施例6において、脱硫塔入口SO2濃度が変化しても撹拌機36の回転数を一定とし、L/G(主に吸収液ポンプ5の台数制御などの能力の調整で行う。)のみ変化させて出口SO2濃度を制御した。その結果を図21中の破線(b)に示す。本比較例は実施例6に比較して出口SO2濃度の変動幅が大きく、初期の設定値まで下がるのに時間が長くかかる。
実施例7
実施例6において、脱硫塔入口SO2濃度が変化しても撹拌機36の回転数を一定とし、中和装置33内に重量平均径10μmの石灰石(以下、微粒石灰石と呼ぶ)を供給管37から供給した。ただし、入口SO2濃度が変化した前後のpHがほぼ同じになるように石灰石供給管37から微粒石灰石を添加した。その時の出口SO2濃度の変動を図22に示す。実施例6と同様に、本実施例は入口SO2濃度が変化しても脱硫塔出口SO2濃度の変動幅は小さく、短時間で初期の測定値に戻っている。
実施例8
上記実施例6、7では中和装置33として図20に示したように撹拌機36付きのタンクを用いているが、図20に示す中和装置33としては、図23にその一例を示すように、例えば湿式のキルン38を用いることも可能である。本実施例の場合、図20に示す撹拌機36の回転数の代わりにキルン38自体の回転数を変化させることや、図20に示す中和装置33内の供給液量(タンクレベル)の代わりにキルン38の出口に設置された分配器39を用いて供給液の一部を管路40よりキルン38の入口へ戻すことによりキルン38内部での吸収液の滞留時間を調整することも可能である。
実施例9
上記実施例5〜実施例8では中和装置33を脱硫塔の外部に設置しているが、図24に示すように、循環タンク6の下部にレーキ42を設置し、循環タンク6の内部に粒子状の石灰石Dを入れ石灰石層19を形成し、レーキ42の撹拌速度により脱硫塔出口SO2濃度を制御することも可能である。本実施例では実施例6と同一機能を奏する部材、装置は同一番号を付し、その説明は省略する。
本実施例では、分離装置43を設けている。循環タンク6から排出した石膏Cを含む吸収液はポンプ44により分離装置43に送られ、ここで石膏Cが分離されて、石灰石Dをほとんど含有しない石膏Cを含む液は脱水器13に送られ、石膏Cが脱水・回収される。
上記全ての実施例では、石灰石Dと石膏Cの粒径の差による沈降速度の差を利用して中和部内部に石灰石Dを選択的にとどめているが、他の方法、例えばフルイや慣性力の差を利用した方法で石灰石と石膏を分離することも可能である。また、上記全ての実施例は脱硫塔の下部から排ガスを導入し、上記から排出する構造でかつスプレで吸収液を排ガス中に噴霧する脱硫塔についての実施例であるが、本発明は排ガスの流れ方向や排ガスと吸収液の接触方式(濡れ壁式吸収装置、吸収液中に浸った配管を通して排ガスを吸収液中に導入するバブリング方式など)を変えたもの、排ガスの流れを鉛直方向でない方向に規制した水平型湿式排煙脱硫装置にも有効である。
実施例10
水平型湿式排煙脱硫装置を用いた場合の一例を示す。
図25に示すような鉛直でない方向に排ガス流路を設けた水平型(横型)の排煙脱硫装置にも本発明は有効である。本実施例では実施例1と同一機能を奏する部材、装置は同一番号を付し、その説明は省略する。本装置では脱硫塔は脱硫塔本体1と入口ダクト2と出口ダクト3とで構成され、入口ダクト2に吸収液のスプレノズル4を設け、導入排ガスに吸収液を噴霧してSO2を吸収液中に吸収させ、これを脱硫塔の下部に設けた循環タンク6に落下させて酸化させるものである。また、出口ダクト3にはミストエリミネータ9を設け、飛散ミスとが脱硫塔外部に排出しないようにする。
ボイラから排出される排ガスAは、入口ダクト2より脱硫塔本体1に導入され、出口ダクト3より排出される。この間、脱硫塔にはポンプ5から吸収液が複数のスプレーノズル4から噴霧され、吸収液と排ガスAの気液接触が行われる。このとき吸収液は排ガスA中のSO2を選択的に吸収し、亜硫酸を生成する。亜硫酸を生成した吸収液滴は、循環タンク6上に設置された集液板14上に落ちる。集液板14上の吸収液は集められ導入管15を通って循環タンク6の底部へ導かれる。その途中に空気吹き込み装置8から吹き込まれた酸化用空気Bにより亜硫酸は酸化されて硫酸となる。導入管15の底部には分岐管16を介して吸収液を均一に上昇させる分散管17が複数取り付けられており、また、各分散管17には複数の分散孔(図示せず)があけられている。そして分散孔より吸収液と空気が均一にしかも激しく噴出し、上昇流を形成する。流動している石灰石層19内では硫酸と石灰石の反応により石膏が生成するが、石灰石粒子に比較して石膏粒子が小さいため、石膏粒子や水のみが吸収液の上昇流により循環タンク6上部の吸収液出口20から循環タンク6外に排出し、石灰石が選択的に循環タンク6内にとどまる。そして、石灰石層19で中和された吸収液は吸収液抜き出し管10を通り、吸収液ポンプ5によりスプレーノズル4に送られる。また、中和後の吸収液の一部は脱水機13に送られ、石膏Cが脱水・回収される。
図25の石灰石層19を循環タンク6内の吸収液中に設ける代わりに循環タンク6の外部に中和装置を設けてこの内部に粒子状石灰石を収納しても良い。
本実施例の制御のフローチャートは図6に示す実施例1と同一である。また、本実施例では入口ガス条件(ガス流量、脱硫塔入口および出口でのSO2濃度)による石灰石供給量の制御は行わず、石灰石層19での圧損(ΔP)および吸収液の比重から求めた石灰石層高Hに基づいて石灰石の供給量および石灰石粒径を調整すると制御のフローチャートを図14に示すものと同一になる。
さらに、本実施例の石灰石層19の流動している石灰石Dの撹拌を促進するために、図10、図11に示すような空気または水の吹込装置26および空気または水の吹込孔27を設けても良い。この場合は、石灰石Dの粒径を調整する代わりに、中和部位に供給する空気量または水量を変化させて空気または水による中和部での石灰石層19の撹拌速度を調整することができ、その場合の制御のフローチャートは図12に示すものと同一である。
なお、本発明の横型吸収塔は図25に示すように吸収塔内のガス流路が水平方向に向いたものに限らず、多少傾斜した鉛直方向でない向きに排ガス流路が設けられた横型吸収塔も含まれる。
実施例11
本発明は図26に示す酸化塔外置き方式の排煙脱硫装置にも適用可能である。酸化塔外置き方式の排煙脱硫装置は、排ガスの冷却・除塵を行う冷却塔(図示せず。)、吸収液を噴霧して排ガス中のSO2と反応させる脱硫塔本体1、脱硫塔本体1で生成した亜硫酸カルシウムを酸化する酸化塔45の3塔で構成される。図26に示す酸化塔外置き方式の排煙脱硫装置内の主な反応式は下記の通りである。
吸収液(主成分:水)が脱硫塔本体1内で排ガス中のSO2を吸収してH2SO3を生じ、これが吸収液中の亜硫酸カルシウム(CaSO3・1/2H2O)と反応して次亜硫酸カルシウム(Ca(HSO3)となる。次亜硫酸カルシウムは中和部で石灰石層19内を通過する過程で石灰石と反応して亜硫酸カルシウムを生成する。この亜硫酸カルシウムが再度スプレノズル4に送られて排ガスA中のSO2を吸収して生じたH2SO3と反応する。一方、亜硫酸カルシウムの一部はタンク46に送られ、そこで硫酸Gを添加されて撹拌機47によりpHが調整された後、酸化塔45に送られる。酸化塔45には空気Bが供給され、下記の反応式に従って亜硫酸が酸化されて石膏(CaSO4・2H2O)が生成する。
(吸収反応)H2O+SO2=H2SO3
CaSO3・1/2H2O+H2SO3
=Ca(HSO32+1/2H2O
(中和反応)Ca(HSO32+CaCO3=CaSO3・1/2H2+CO2
(酸化反応)CaSO3・1/2H2+1/2O2+3/2H2O
=CaSO4・2H2O
本実施例の制御のフローチャートは図6に示す実施例1と同一である。また、本実施例では図14に示す制御のフローチャートを用いる制御または図10、図11に示すような空気または水の吹込装置26および空気または水の吹込孔27を設けて石灰石層19を撹拌する図12に示す制御を実行しても良い。
以上本発明によれば、吸収液の循環量が変化した際にも脱硫性能の低下が無く、安定した脱硫性能が得られる。また、本発明は微粉化処理をしていない固体脱硫剤を用いるので、固体脱硫剤の微粉砕のためのコストが不要であり、経済的に高い脱硫性能が得られ、かつ、ボイラの負荷や燃料中の硫黄分の変動に対する脱硫塔出口での排ガス中のSO2濃度を容易に制御できる。脱硫装置の脱硫性能の変動が小さく、安定した脱硫性能が得られる。

Claims (10)

  1. 焼装置から排出される排ガスと水を主成 分とする吸収液を接触させ、排ガス中の硫黄酸化物を吸収した吸収液を中和する中和部位に回収し、該中和部位に硫黄化合物を吸収した吸収液との反応で得られる反応 生成物の粒子とは物理的に分離可能であり十分な大きさ 固体脱硫剤を貯めておき、前記反応生成物および水を主成分とする吸収液を該中和部位に留まる前記固体脱硫 から分離して排出し、中和部位から排出した吸収液 少なくとも一部を再び前記燃焼装置からの排ガスと接触させることにより排ガス中の硫黄酸化物を吸収液中に吸収させる湿式排煙脱硫方法であって、
    (a)ボイラの負荷、ボイラで燃焼する燃料中の硫黄含有量、排ガス流量、脱硫装置の入口SO2濃度、脱硫装置の出口SO2濃度または中和部位での吸収液のpH値及び
    (b)中和部位での圧力損失、吸収液中の固体濃度、吸収液の比重、吸収液の粘度の内の一以上を検知して、
    排ガスと接触させるために循環させる吸収液流量、吸収液中に供給する固体脱硫剤供給量、脱固体脱硫剤の粒径、中和部位の固体脱硫剤の撹拌速度の内の一以上を調整することにより脱硫装置の出口SO2濃度が所定の設定値の範囲内になるように制御することを特徴とする固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫方法。
  2. 前記検知項目の他に、さらに固体脱硫剤の 攪拌装置の回転速度、前記撹拌装置のトルクを検知して、中和部位での石灰石保持量を推定し、吸収液を排ガスとの接触のために循環させる流量、吸収液中に供給する固体脱硫剤供給量、該固体脱硫剤の粒径、中和部位の固体脱硫剤の撹拌速度の内の一以上を調整することにより脱硫装置の出口SO2濃度が所定の設定値の範囲内になるように制御することを特徴とする請求の範囲1記載の固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫方法。
  3. 中和部位内に固体脱硫剤を流動化させるために中和部位の底部から上部へ向けて吸収液の流れを形成させるか、前記吸収液の流れと共にまたはこれとは別に中和部位の底部から上部へ向けて空気または水の流れを形成させることにより行い、前記吸収液の上昇流、空気または水の上昇流により固体脱硫剤の撹拌速度を調整することを特徴とする請求の範囲1または2に記載の固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫方法。
  4. 中和部位内を複数の区画に分割し、各々の区画内で吸収液の上昇流、空気または水の上昇流をそれぞれ独立して形成させ、各々の区画における吸収液、空気または水の上昇流を形成させるかどうかの選択により固体脱硫剤を撹拌する区画の数を決めて固体脱硫剤の撹拌速度を調整することを特徴とする請求の範囲3記載の固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫方法。
  5. 吸収液中に供給する固体脱硫剤供給量は平均粒子径が100μm以下の固体脱硫剤の添加量の調整により行うことを特徴とする請求の範囲1ないし4のいず れかに記載の固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫方法。
  6. 中和部位に選択的にとどまる固体脱硫剤の平均粒子径が0.5mm以上であることを特徴とする請求の範囲1ないし5のいずれかに記載の固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫方法。
  7. 固体脱硫剤が石灰石であり、反応生成物が石膏であることを特徴とする請求の範囲1ないし6のい ずれかに記載の固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫方法。
  8. 焼装置から排出される排ガスと水を主成 分とする吸収液を接触させる吸収部と、該吸収部で排ガス中の硫黄酸化物を吸収した吸収液を回収して、硫黄化 合物を吸収した吸収液との反応で得られる反応生成物の 粒子とは物理的に分離可能であり十分な大きさの固体脱硫剤を含有し、水を主成分とする吸収液を含有する中和部と、該中和部から前記反応生成物の粒子と水を主成分 とする吸収液を前記固体脱硫剤から分離して排出して、 その少なくとも一部を吸収部に供給する循環流路とを備えた固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫装置であって、
    (a)ボイラの負荷、ボイラで燃焼する燃料中の硫黄含有量、排ガス流量、脱硫装置の入口SO2濃度、脱硫装置の出口SO2濃度または中和部での吸収液のpH値の検知手 段、及び
    (b)中和部での圧力損失、撹拌装置のトルク、攪拌装 置の回転速度、吸収液中の固体濃度、吸収液の比重、吸収液の粘度の内一つ以上を検出する検出手段を設け、
    前記検出手段の検出値に基づき、吸収部への吸収液の循環流量、吸収液中に供給する固体脱硫剤供給量、該固体脱硫剤の粒径、中和部の固体脱硫剤の撹拌速度をそれぞれ調整する各調整手段の内の一以上の調整手段と前記調 の作動により脱硫装置の出口SO2濃度が所定の設定値の範囲内になるように制御する制御手段を設けたことを特徴とする固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫装置。
  9. 排ガスを下部から導入し、上部から排出する竪型の排ガス流路または排ガスを上部から導入し下部から排出する竪型の排ガス流路または鉛直でない方向である水平型の排ガス流路を設けたことを特徴とする請求の範囲8記載の固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫装置。
  10. 中和部には重量平均径が0.5mm以上である固体脱硫剤粒子の層を形成させたことを特徴とする請求の範囲8または9記載の固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫装置。
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