JP3650526B2 - 自動演奏装置及び記憶媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)規格での音源標準化規格として定められているGM規格に従った情報に基づいて、演奏音を発音する自動演奏装置、及びそれを実施するための処理ステップをコンピュータが読出可能に格納した記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子キーボードや電子ピアノ等の電子楽器と一体的或いは別体に設けられた所謂自動演奏装置が知られている。
そして、この自動演奏装置と外部装置間で情報を相互に伝達するために決められたデータ転送の規格として、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)規格がある。
MIDI規格では、標準的な送受信のインターフェース回路とデータフォーマットを定義しており、これに準拠した情報(MIDI情報)は、種々のメッセージ情報からなる。
【0003】
具体的には、MIDI情報は、チャンネル・メッセージとシステム・メッセージに大別され、チャンネル・メッセージは、さらにボイス・メッセージとモード・メッセージに分けれらる。また、システム・メッセージは、エクスクルーシブ・メッセージ、コモン・メッセージ、及びリアルタイム・メッセージに分けられる。以下、これらの概要を順に説明する。
【0004】
(1)ボイス・メッセージ
通常の演奏情報は、全てボイス・メッセージに定義されている。このボイス・メッセージには、鍵盤の押鍵及び離鍵に相当するノート・オン・オフ、様々なエフェクトを送るコントロール・チェンジ、音色の切り換えをするプログラム・チェンジ、ベンド情報を送るピッチ・ホイール・チェンジ、及びアフター・タッチが含まれる。
(2)モード・メッセージ
MIDIには、4つのモードがあり、このモードは、ポリ/モノ・モード、及びオムニ・オン/オフの組合せで決定される。このモード・メッセージにて設定されたモードに従って、情報の送受信が行われる。
(3)エクスクルーシブ・メッセージ
メーカ専用のメッセージであり、音色パラメータやシーケンス・データ等、メーカ独自の情報は、全てこのエクスクルーシブ・メッセージにより送られる。
(4)コモン・メッセージ、及びリアルタイム・メッセージ
自動演奏のための制御は、コモン・メッセージ、及びリアルタイム・メッセージによって行われる。
【0005】
これらの(1)〜(4)のメッセージの他に、チューン・リクエスト・メッセージ、接続ケーブルの断線によるトラブルを防ぐアクティブ・センシング・メッセージ、及び初期状態に戻すシステム・リセット・メッセージ等がある。
【0006】
ここで、上述のようなMIDI情報の再現性を高めることを目的として、MIDI規格での音源標準化規格であるGM規格(以下、「MIDI音源規格」とも言う)が定められている。
このMIDI音源規格では、最低同時発音数及びプログラム・チェンジ(プログラム番号)と音色の対応や、リズム・パートでの音程とリズム音の割り当て等について規定されている。
このようなMIDI音源規格に対応した自動演奏装置であれば、メーカを問わず略同じ演奏音を再現することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のMIDI音源規格は、基本的には音色の並びを定めたものであり、音源方式等については定められていない。このため、自動演奏装置のメーカによっては、音色の微妙なニュアンスが再現できない場合がある。
すなわち、ある演奏曲を完全なかたちで再現するためには、音色の並びだけではなく、サウンドコントロールやポルタメント等の様々なパラメータが必要である。しかしながら、MIDI音源規格で定められているのは、基本的には音色の並びのみであるため、微妙な曲のニュアンスを再現することができない。
【0008】
また、音色の数についても、プログラム・チェンジにより”0”〜”127”のプログラム番号で音色の切り換えが可能なようになされているが、すなわち128種類の音色が切り換え可能なようになされているが、それ以上の音色メモリ(音色を記憶しておくメモリ)を有する自動演奏装置では、バンク・セレクトにより、膨大な数の音色をコントロールできるようになされている。したがって、このような自動演奏装置では、MIDI音源規格での音色数だけでは、音の広がりを実現することができない。
【0009】
そこで、MIDI音源規格で定められていない情報(MIDI音源規格に対して不足する情報、以下、「規格外情報」とも言う)を補うために、その規格外情報に対して、各メーカは各々独自の音源規格を設けることで音色の拡張を図っている。
【0010】
しかしながら、各メーカ独自の音源規格は、各メーカ各々の自動演奏装置に対応するものであり、互換性はない。
すなわち、例えば、ある音色の音量バランスをコントロールするためのパラメータの値が同じであっても、一方のメーカの音源規格では、急激に変化するカーブを示し、他方のメーカの音源規格では、なだらかに変化した後急激に変化するカーブを示す、というような違いがあり、同じパラメータ値とはいっても各メーカ毎に、それに対する変化が異なる場合が多い。
このため、あるメーカの自動演奏装置で、他のメーカの自動演奏装置のために作成された演奏情報(該他のメーカの音源規格に準拠した演奏情報)を再生すると、正しいニュアンスでその演奏曲を再現することができなかった。
【0011】
上述のように、従来では、MIDI音源規格で定められていない仕様については、各メーカ毎に独自の音源規格で各々対応していたため、互換性がなく、自動演奏する自動演奏装置に対して、その装置のメーカとは異なるメーカの音源規格で作成されたMIDI情報を用いると、正しいニュアンスでその演奏曲を再現することができなかった。
【0012】
そこで、本発明は、上記の欠点を除去するために成されたもので、自動演奏情報に含まれる規格外情報が如何なる規格に準拠したものであっても、その演奏音を確実に再現する自動演奏装置、及びこれを実施するための処理ステップをコンピュータが読出可能に格納した記憶媒体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動演奏装置は、所定のデータ転送規格に準拠した自動演奏情報を受信し、その自動演奏情報に基づいて楽音を発生する自動演奏装置であって、上記所定のデータ転送規格で規定されていない上記自動演奏情報に含まれる規格外情報に対応した補正データを、該規格外情報に採用される任意の規格毎に予め記憶した記憶手段と、受信した自動演奏情報に含まれる規格外情報に採用されている任意の規格を判別する判別手段と、上記判別手段の判別結果に基づいた補正データを上記記憶手段から読み出して、該補正データにより上記規格外情報を補正する補正手段とを備え、上記規格外情報に対応した補正データとして、音色毎の音色パラメータの補正カーブを音源規格毎に設けるとともに、音色毎のコントロールデータも音源規格毎に設けるようにしたことを特徴とする。
【0014】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記所定のデータ転送規格は、MIDI規格であり、上記規定外情報は、少なくとも音源についてのパラメータを含むことを特徴とする。
【0015】
第3の発明は、上記第1の発明において、上記任意の規格は、各メーカ独自の上記規定外情報に対する規格であることを特徴とする。
【0016】
第4の発明は、所定のデータ転送規格に準拠した自動演奏情報を受信し、その自動演奏情報に基づいて楽音を発生するための処理ステップをコンピュータが読出可能に格納した記憶媒体であって、該処理ステップは、受信した自動演奏情報に含まれる規格外情報に採用されている任意の規格を判別する判別ステップと、上記所定のデータ転送規格で規定されていない上記自動演奏情報に含まれる規格外情報に対応した補正データが、該規格外情報に採用される任意の規格毎に予め記憶されたメモリから、上記判別ステップの判別結果に基づいた補正データを読み出す読出ステップと、上記読出ステップで読み出された補正データにより、上記規格外情報を補正する補正ステップとを含み、上記規格外情報に対応した補正データとして、音色毎の音色パラメータの補正カーブを音源規格毎に設けるとともに、音色毎のコントロールデータも音源規格毎に設けた自動演奏方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを格納したことを特徴とする。
【0017】
第5の発明は、上記第4の発明において、上記所定のデータ転送規格は、MIDI規格であり、上記規定外情報は、少なくとも音源についてのパラメータを含むことを特徴とする。
【0018】
第6の発明は、上記第4の発明において、上記任意の規格は、各メーカ独自の上記規定外情報に対する規格であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0020】
本発明に係る自動伴奏装置は、例えば、図1に示すような電子楽器100に適用される。
【0021】
この電子楽器100は、自動演奏機能を有するものであり、上記図1に示すように、外部機器(図示せず)に接続されたインターフェース回路102と、鍵盤103に接続されたキースイッチ回路104と、操作パネル112に接続されたパネルスイッチ回路113と、RAM(Ramdom Access Memory)105と、ROM(Read Only Memory)106と、CPU(Central Processing Unit )107と、ディジタル/アナログ(D/A)変換回路109、増幅器(アンプ)110、及びスピーカ110が順次接続された楽音発生回路108とを備えており、これらはバス101により結合されている。
【0022】
まず、ROM106には、電子楽器100全体を動作制御するための処理プログラムの他、楽音波形データや種々の固定データ、自動演奏データ、及び自動演奏機能のための処理プログラム等が予め記憶されている。
CPU107は、ROM106に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することで、電子楽器100全体の動作制御を行う。このとき、RAM105は、CPU107の作業用メモリとして用いられる。これにより、電子楽器100は、次のように動作する。
【0023】
例えば、鍵盤103及び操作パネル112が操作されると、CPU107は、その操作状態をキースイッチ回路104及びパネルスイッチ回路113により得て、鍵盤103の操作に従った音符情報、及び操作パネル112の操作に従ったリズムや音色等のパラメータ情報等を楽音発生回路108に与える。
楽音発生回路108は、CPU107からの各情報に基づいて、ROM106から楽音波形データを読み出し、その振幅やエンベロープを加工して、D/A変換回路109に導出する。D/A変換回路109により得られる楽音信号は、アンプ110を介してスピーカ111に与えられ、スピーカ111から放音される。
【0024】
また、操作パネル112にて自動演奏のための操作が行われた場合には、CPU107は、その操作に従った自動演奏データをROM106から読み出す。
【0025】
ここで、インターフェース回路102は、自動演奏装置と外部装置の接続規格であるMIDI規格により、この電子楽器100と外部装置間で情報の授受を行うようになされている。これにより、CPU107でROM106に記憶されている自動演奏データを外部出力して、外部装置で自動演奏を行うようにすることも可能となる。また、外部装置からの情報(MIDI情報)を入力として、その情報に従って自動演奏を行うことも可能となる。
【0026】
そこで、CPU107は、操作パネル112での操作に従って、ROM106から読み出した自動演奏データ、又は、インターフェース回路106からのデータ(MIDI情報)を楽音発生回路106に与える。
楽音発生回路108は、CPU107からのデータに対応する楽音波形データをROM106から読み出し、D/A変換回路109に導出する。D/A変換回路109により得られる楽音信号は、アンプ110を介してスピーカ111に与えられ、スピーカ111から放音される。
【0027】
上述のような電子楽器100の最も特徴とするところは、インターフェース回路102を介して入力されるMIDI情報に従って自動演奏を行う際に、そのMIDI情報の音源規格が、どのメーカの規格であるかに応じて、MIDI情報に含まれる各種パラメータを補正することにある。
図2は、このような補正を行って自動演奏するための、電子楽器100の要素的特徴を示したものである。
【0028】
この図2に示すように、ROM106には、n種類の音色(音色1、2、・・・、x、・・・、n)毎の補正カーブ(変化カーブ)データ群T1 、T2 、・・・、Tx 、・・・、Tn が記憶されており、これらの補正カーブデータ群T1 〜Tn は各々同様のデータ構成としている。
【0029】
例えば、音色xの補正カーブデータ群Tx は、m種類の音色パラメータ(音色パラメータ1、2、・・・、y、・・・、m)毎の補正カーブデータPx1、Px2、・・・、Pxy、・・・、Pxmと、コントロールデータの補正カーブデータCx とを含んでいる。
ここでの「音色パラメータ」とは、例えば、音量バランス、フィルタ、エンベロープ、及びビブラート等の音色の特質を変えるための種々のパラメータを示す。また、「コントロールデータ」とは、音色パラメータ以外のパラメータを示し、例えば、ある音色での発音中におけるベンド(装飾音)のかかり具合等を制御するための情報等を含んだものである。
【0030】
また、音色xの補正カーブデータ群Tx において、音色パラメータ毎の補正カーブデータPx1〜Pxmは各々同様のデータ構成としている。
例えば、音色パラメータyの補正カーブデータPxyは、種々のメーカで各々使用されている音源規格(MIDI音源規格(GM規格)で定められていない仕様についてのメーカ独自の規格)A、B、C、・・・毎の補正カーブaxy、bxy、cxy、・・・を含んでいる。また、音色パラメータyのコントロールデータCx についても、音源規格A、B、C、・・・毎の補正カーブax 、bx 、cx 、・・・を含んでいる。
そして、音色パラメータについての補正カーブaxy、bxy、cxy、・・・は、各々の音色が他の音源規格と同一又はできるだけ近似するような変化カーブからなる。また、コントロールデータについての補正カーブax 、bx 、cx 、・・・も、対応するパラメータのバリューの変化カーブが他の楽音規格と同一又はできるだけ近似するような変化カーブからなる。
【0031】
そこで、CPU107は、インターフェース回路102からのMIDI情報を楽音発生回路108に与えると共に、そのMIDI情報がどのメーカの音源規格に従ったものであるかを認識し、それを示すための情報を規格モードフラグFmod に設定する。
楽音発生回路108は、CPU107からのMIDI情報に従って、自動演奏を構成する楽音データの音色を設定する際、規格モードフラグFmod を参照し、その規格モードフラグFmod に設定された情報に対応した補正カーブをROM106から読み出し、それを用いて設定した音色を補正することで、インターフェース回路102により入力されたMIDI情報が如何なる音源規格のものであっても、正しいニュアンスの演奏音を再現する楽音データを得る。
【0032】
このような動作を実現するために、例えば、ROM106には、MIDI情報による自動演奏機能のための処理プログラムとして、図3に示すようなフローチャートに従った処理プログラムが予め記憶されている。この図3の処理プログラムが、CPU107により読み出され実行されることで、電子楽器100では次のようにしてMIDI情報による自動演奏が行われる。
【0033】
先ず、CPU107は、初期化処理を行う(ステップS201)。
この初期化処理では、例えば、インターフェース回路102により、外部装置からMIDI情報を受信するための処理を行う。
このMIDI情報には、上述したように、各種メッセージを含んだ情報であり、特に、音色の切り換えをするプログラム・チェンジを含むメッセージや、外部装置のメーカ独自の音源規格に準拠した音色パラメータ及びコントロールデータ等を含んだ情報である。
【0034】
次に、インターフェース回路102によるMIDI情報の受信が行われる(ステップS202)。
【0035】
ここで、インターフェース回路102により受信されたMIDI情報が、どのメーカの音源規格に従った情報であるかは、メーカ独自の情報が含まれるエクスクルーシブ・メッセージにより認識することができる。
そこで、CPU107は、インターフェース回路102で受信されたMIDI情報に、エクスクルーシブ・メッセージが含まれるか否か(エクスクルーシブ・メッセージを受信したか否か)を判別する(ステップS203)。
【0036】
ステップS203の判別の結果、エクスクルーシブ・メッセージ受信の場合、CPU107は、そのメッセージにより、MIDI情報がどのメーカの音源規格に従ったものであるかを認識し、それを示すための情報を規格モードフラグFmod に設定して(ステップS204)、次のステップS205に進む。
また、ステップS203の判別の結果、メッセージ受信でなかった場合、CPU107は、そのままステップS205に進む。
【0037】
ステップS205では、CPU107は、インターフェース回路102で受信されたMIDI情報に、音色の切り換えをするプログラム・チェンジが含まれるか否か(プログラム・チェンジを受信したか否か)を判別する。
【0038】
ステップS203の判別の結果、プログラム・チェンジ受信の場合、CPU107は、そのプログラム・チェンジを含むMIDI情報を楽音発生回路108に与える。
【0039】
これを受けた楽音発生回路108は、先ず、そのMIDI情報に含まれるプログラム・チェンジに従って、音色パラメータを切り換えて設定する(ステップS206)。
次に、楽音発生回路108は、規格モードフラグFmod を参照することで、CPU107からのMIDI情報がどの音源規格のものであるかを認識し、それに対応する音色パラメータについての補正カーブをROM106から読み出す。
そして、楽音発生回路108は、ステップS206で設定した音色パラメータに対して、ROM106から読み出した補正カーブを用いた補正を行う(ステップS207)。
【0040】
これにより、例えば、インターフェース回路102で受信されたMIDI情報が、あるメーカの楽音規格Bに準拠した情報であった場合、このMIDI情報に含まれる音色パラメータ(音量バランス、フィルタ、エンベロープ、及びビブラート等、音色の特性を変える各種の音色パラメータ1〜m)は、音色1〜n毎の補正データT1 〜Tn のうち該当する音色の補正カーブにより補正されることになる。具体的には、MIDI情報に含まれる音色xについての音色パラメータyは、補正カーブbxyを用いて補正される。他の音色についての各々の音色パラメータについても同様にして補正される。
したがって、電子楽器100において、発生される自動演奏の楽音の音色は、受信されたMIDI情報に含まれるプログラム・チェンジに従って切り替わり、その切り替わった音色は、楽音規格Bでの音色と同一又は近似したものとなる。
【0041】
上述のようなステップS206、ステップS207の処理後、次のステップS208に進む。
また、ステップS203の判別の結果、プログラム・チェンジ受信でなかった場合には、そのままステップS208に進む。
【0042】
ステップS208では、CPU107は、インターフェース回路102で受信されたMIDI情報に、音色パラメータ以外の他のパラメータ、すなわちコントロールデータが含まれるか否か(その他パラメータを受信したか否か)を判別する。
【0043】
ステップS208の判別の結果、その他パラメータ受信の場合、CPU107は、そのパラメータ(コントロールデータ)を含むMIDI情報を楽音発生回路108に与える。
【0044】
これを受けた楽音発生回路108は、先ず、規格モードフラグFmod を参照することで、CPU107からのMIDI情報がどの音源規格のものであるかを認識し、それに対応するコントロールデータについての補正カーブをROM106から読み出す。
そして、楽音発生回路108は、CPU107からのMIDI情報に含まれるコントロールデータを、ROM106から読み出した補正カーブで補正する(ステップS209)。
【0045】
これにより、例えば、インターフェース回路102で受信されたMIDI情報が、あるメーカの楽音規格Bに準拠した情報であった場合、このMIDI情報に含まれるコントロールデータは、音色1〜n毎の補正カーブデータ群T1 〜Tn のうち該当するコントロールデータの補正カーブにより補正されることになる。具体的には、MIDI情報に含まれる音色xについてのコントロールデータは、補正カーブbx を用いて補正される。他の音色についての各々のコントロールデータについても同様に補正される。
【0046】
このようにして、楽音発生回路108は、MIDI情報に含まれるコントロールデータを補正した後、その補正したコントロールデータに従って、音色パラメータの変更を行う(ステップS210)。
したがって、電子楽器100において、発生される自動演奏の楽音の音色のバリュー変化は、受信されたMIDI情報に含まれるコントロールデータに従って制御され、その制御されたバリュー変化は、楽音規格Bでのバリュー変化と同一又は近似したものとなる。
【0047】
上述のようなステップS209、ステップS210の処理後、ステップS202に戻り、以降の処理ステップが繰り返し行われる。
また、ステップS208の判別の結果、その他パラメータ受信でなかった場合には、そのままステップS202に戻り、以降の処理ステップが繰り返し行われる。
【0048】
上述のように、本実施の形態では、音色毎の音色パラメータの補正カーブを各メーカで採用されている音源規格毎に設けると共に、音色毎のコントロールデータも各メーカで採用されている音源規格毎に設けるようにし、音色パラメータの補正カーブは、各々の音色が他の音源規格と同一又はできるだけ近似するようなカーブとし、コントロールデータの補正カーブも、対応するパラメータのバリュー変化が他の音源規格と同一又はできるだけ近似するようなカーブとした。
これにより、受信したMIDI情報が、どのようなメーカで作成されたものであっても、そのMIDI情報に従った演奏曲を、正しいニュアンスで確実に再現することができる。
【0049】
尚、上述した実施の形態では、受信したMIDI情報がどの楽音規格のものであるかを認識するための情報として、該MIDI情報に含まれるエクスクルーシブ・メッセージを用いたが、例えば、メーカ独自のパラメータや、MIDIのコントロール・チェンジの一つであるノンレジスト・パラメータ(NRPN)、或いは、バンク(BANK)等により、楽音規格の認識を行うようにしてもよい。
【0050】
また、本発明の目的は、上述した実施の形態での電子楽器100に限らず、そのCPU107の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(上記図6を用いて説明した自動演奏機能を実現するための処理ステップ)を記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読みだして実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0051】
【発明の効果】
本発明は上述したように、本発明によれば、所定のデータ転送規格(MIDI規格等)で規定されていない規格外情報(音色についてのパラメータやコントロールデータ等)に対応した補正データを、規格外情報に対する任意の規格(各メーカ独自で採用している規格等)毎に予め用意し、自動演奏情報を受信して楽音を発生する際に、受信した自動演奏情報に含まれる規格外情報がどの規格のものであるかを判別し、その判別された規格に対応して補正を行う補正データとして、音色毎の音色パラメータの補正カーブを音源規格毎に設けるとともに、音色毎のコントロールデータも音源規格毎に設けて、上記規格外情報を補正するようにした。このように構成したことにより、受信した自動演奏情報に含まれる規格外情報が、如何なる規格に準拠して作成されたものであっても、他の音源規格と同一又はできるだけ近似した補正を行うことが可能となり、その楽音を正しいニュアンスで確実に再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した電子楽器の構成を示すブロック図である。
【図2】上記電子楽器の特徴的な構成を説明するためのブロック図である。
【図3】上記電子楽器で実行されるMIDI情報の補正処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
102 MIDIのインターフェース回路
106 ROM
107 CPU
108 楽音発生回路
mod 規格モードフラグ
1 〜Tn 補正カーブデータ群
x1、Px2、・・・、Pxy、・・・、Pxm、Cx 補正カーブデータ
xy、bxy、cxy、・・・、ax 、bx 、cx 、・・・ 補正カーブ

Claims (6)

  1. 所定のデータ転送規格に準拠した自動演奏情報を受信し、その自動演奏情報に基づいて楽音を発生する自動演奏装置であって、
    上記所定のデータ転送規格で規定されていない上記自動演奏情報に含まれる規格外情報に対応した補正データを、該規格外情報に採用される任意の規格毎に予め記憶した記憶手段と、
    受信した自動演奏情報に含まれる規格外情報に採用されている任意の規格を判別する判別手段と、
    上記判別手段の判別結果に基づいた補正データを上記記憶手段から読み出して、該補正データにより上記規格外情報を補正する補正手段とを備え、
    上記規格外情報に対応した補正データとして、音色毎の音色パラメータの補正カーブを音源規格毎に設けるとともに、音色毎のコントロールデータも音源規格毎に設けるようにしたことを特徴とする自動演奏装置。
  2. 上記所定のデータ転送規格は、MIDI規格であり、上記規格外情報は、少なくとも音源についてのパラメータを含むことを特徴とする請求項1記載の自動演奏装置。
  3. 上記任意の規格は、各メーカ独自の上記規格外情報に対する規格であることを特徴とする請求項1記載の自動演奏装置。
  4. 所定のデータ転送規格に準拠した自動演奏情報を受信し、その自動演奏情報に基づいて楽音を発生するための処理ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記憶媒体であって、該処理ステップは、
    受信した自動演奏情報に含まれる規格外情報に採用されている任意の規格を判別する判別ステップと、
    上記所定のデータ転送規格で規定されていない上記自動演奏情報に含まれる規格外情報に対応した補正データが、該規格外情報に採用される任意の規格毎に予め記憶されたメモリから、上記判別ステップの判別結果に基づいた補正データを読み出す読出ステップと、
    上記読出ステップで読み出された補正データにより、上記規格外情報を補正する補正ステップとを含み、
    上記規格外情報に対応した補正データとして、音色毎の音色パラメータの補正カーブを音源規格毎に設けるとともに、音色毎のコントロールデータも音源規格毎に設けた自動演奏方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  5. 上記所定のデータ転送規格は、MIDI規格であり、上記規格外情報は、少なくとも音源についてのパラメータを含むことを特徴とする請求項4記載の記憶媒体。
  6. 上記任意の規格は、各メーカ独自の上記規格外情報に対する規格であることを特徴とする請求項4記載の記憶媒体。
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CH700453A1 (fr) * 2009-02-26 2010-08-31 Guillaume Hastoy Procédé d'enregistrement de piano acoustique à distance et en différé.

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