JP3646797B2 - ゴルフボール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形後の脱型が改良されたゴルフボール用組成物にて形成された部分又は層を有し、繰り返し打撃耐久性に優れ、特に、低温下でも良好な打感と反発性を有するゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来から、ツーピースゴルフボールの材料として、コアには反発性の優れるポリブタジエンゴムを基材としてメタクリル酸等の共架橋剤及び過酸化物で加熱架橋させたゴムが、カバーには耐衝撃性、耐カット性に優れるサーリン、ハイミランなどの商品名で市販されているアイオノマー樹脂が使用されている。
【0003】
しかし、一般的に飛距離が出て耐久性に優れるツーピースゴルフボールは、ゴルファーにとって非常に大切であるソフトな打球感を犠牲にせざるを得ないものである。
【0004】
そこで、コアを軟らかく、カバーを硬くすることにより、ソフトな打球感を持ったツーピースゴルフボールも開発されてきたが、繰り返し打撃耐久性に劣ったり、反発が不十分であったり、低温下での性能が低下する傾向にあったりと、問題点が多い。
【0005】
近年、様々な検討がされており、コアやカバーを二層構造にし、一層目に反発性を稼ぐ層を、もう一層目に打球感を与える層を設けたゴルフボール等が市場に出回るようになってきている。
【0006】
しかしながら、カバー材として使用されるアイオノマー樹脂、コア材として使用されるポリブタジエン架橋物は、高硬度では反発が優れるものの、硬度が低くなるにつれ反発性が低下してしまう傾向が見られる。また、その他、心地よい打球感を得るためにカバー材中間層として使用されているポリウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマーなどにも更なる反発性、温度に対する硬度の依存性の小ささ等が求められている。
【0007】
そこで、ポリブタジエンゴムにミラブル型シリコーンゴムをブレンドし、過酸化物架橋をさせる試みもなされている(特開昭60−258236号公報)。
【0008】
しかし、シリコーンゴムとポリブタジエンゴムとの分散性等の問題や、不均一反応性の問題で打撃耐久性に問題があったりと、良好な物性を安定して得ることは非常に困難である。
【0009】
また、コア用ゴムやカバー層用樹脂にミラブル型シリコーンゴムをブレンドし、動的架橋をさせる試みもなされてきたものの(特開平8−243191号公報、特開平9−220296号公報)、流動性が極端に低下し、射出成形が困難になる点や、均一分散が困難な点があり、打撃耐久性に問題があったりと実行化は非常に困難である。
【0010】
このように様々な特性をゴルフボールに付加させるためには、新規材料の開発が不可欠で、より高い飛行性能を実現するための反発性のアップと、柔軟且つ幅広い温度領域での安定した物性を示す材料がゴルフボール開発に求められている。
【0011】
従って、本発明は、成形が容易で、幅広い温度領域での安定した柔軟性と高い反発性を有するような材料にて形成されたゴルフボールを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、下記のゴルフボールを提供する。[請求項1] シス1,4結合を40%以上含有するポリブタジエンをベースポリマーとするゴルフボール用組成物にてコアを形成してなるゴルフボールにおいて、上記ゴルフボール用組成物にシリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー及びこれらの複合パウダーから選ばれる少なくとも1種の、予め架橋された硬化物シリコーンパウダーを配合してなることを特徴とするゴルフボール、
[請求項2] シリコーン複合パウダーがシリコーンゴムパウダーの表面をシリコーンレジンで被覆した微粉体である請求項1記載のゴルフボール、
[請求項3] シリコーンゴムパウダーがジメチルポリシロキサン及び/又はメチルフェニルポリシロキサンを架橋した微粉体である請求項1又は2記載のゴルフボール、
[請求項4] シリコーンレジンパウダーがポリオルガノシルセスキオキサン硬化物微粉体である請求項1又は2記載のゴルフボール、
[請求項5] シリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー及びこれらの複合パウダーから選ばれる架橋された硬化物シリコーンパウダーの粒径が0.5〜50μmで、粒径分布が0.1〜100μmである請求項1乃至4のいずれか1項記載のゴルフボール、
[請求項6] 上記ゴルフボール用組成物中にシリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー及びこれらの複合パウダーから選ばれる架橋された硬化物シリコーンパウダーが0.5〜50質量%配合されてなる請求項1乃至5のいずれか1項記載のゴルフボール、
[請求項7] シリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー及びこれらの複合パウダーから選ばれる架橋された硬化物シリコーンパウダーが球状である請求項1乃至6のいずれか1項記載のゴルフボール、
[請求項8] シリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー及びこれらの複合パウダーから選ばれる架橋された硬化物シリコーンパウダーが官能基を有するものである請求項1乃至7のいずれか1項記載のゴルフボール。
【0013】
即ち、本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ゴルフボール用組成物中にシリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー、シリコーン複合パウダーといったポリシロキサン構造を有する微粉体を適量配合すること、より詳細には従来例で提案されたようなミラブル型シリコーンゴムを材料と架橋させるのではなく、最初から材料中に硬化物としてのパウダーを配合し、型付け成形・射出成形で作成するための離型性を大幅に改良することができ、良好な飛び性能及び繰返し打撃耐久性に優れる上、非常にソフトな打球感を得ることのできるゴルフボールが得られることを知見した。
【0014】
この場合、シリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー及びこれらの複合パウダーから選ばれる少なくとも1種を、上記ゴルフボール用組成物(センターボール、コア、カバー、カバー層、ワンピース(1P)ゴルフボール等の各種材料)に配合すること、好ましくは、上記パウダーを材料中に0.5質量%から50質量%配合することにより、この材料で形成されたゴルフボールは、従来のゴルフボール材料ではなし得なかった優れた成形性、高反発性、低温特性を得ることができ、良好な飛び性能及び繰返し打撃耐久性に優れながらも非常にソフトな打球感を得ることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
【0015】
以下、本発明について更に詳しく説明すると、本発明のゴルフボールは、上述したように、シリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー、及びこれらの複合パウダーから選ばれる少なくとも1種の硬化物パウダーが必須成分として配合されるものである。
【0016】
ここで、シリコーンゴムパウダーとしては、例えば、ビニル基を0.05モル%以上付加した直鎖状のジメチルポリシロキサン及び/又はメチルフェニルポリシロキサンに、メチルハイドロジェンポリシロキサンを架橋剤として架橋した高重合立体構造を持つ微粉体及びそれらの変性物を好適に使用することができる。シリコーンゴムパウダーとしては、真比重がおおよそ0.97のパウダーが好適で、例えば、信越化学工業株式会社製のKMP597,598,594,595といった球状タイプのものやX−52−875といった不定形のものを好適に用いることができる。
【0017】
シリコーンレジンパウダーとしては、例えば、シロキサン結合が(RSiO3/2nで表される三次元網目状に硬化したポリオルガノシルセスキオキサン硬化物微粉体及びそれらの変性物を好適に使用することができる。ここで、上記式中、Rは主にCH3、C65、長鎖アルキル基であることが推奨される。シリコーンレジンパウダーとしては、真比重がおおよそ1.3のパウダーを好適に使用することができ、例えば、信越化学工業株式会社製のKMP590,X−52−1186,X−52−854といった球状パウダーや、同社製X−52−821,X−52−830,X−52−831といったビニル基、エポキシ基、アミノ基などで変性されたタイプのものを好適に使用することができる。
【0018】
シリコーン複合パウダーとしては、上記シリコーンゴムパウダーの表面を上記シリコーンレジンで被覆した粉末及びそれらの変性物を好適に使用することができる。シリコーン複合パウダーとしては、真比重1.0〜0.98のパウダーが好適で、例えば、信越化学工業株式会社製のKMP600,X−52−1139Gといったものを好適に使用することができる。
【0019】
本発明のシリコーンパウダーは、不定形、球状のもののどちらを使用しても良く、特に球状のものを好適に使用することができる。
【0020】
本発明のパウダーは、ゴルフボール材料として通常主材となっているゴム及び樹脂のいずれにも添加することが非常に容易で、分散性にも優れている。この場合、特に、本発明のパウダーとしては、相溶性向上のため、官能基を有するものを好適に使用することができ、このような官能基としては、ビニル基、エポキシ基、アミノ基等を挙げることができる。
【0021】
本発明のいずれのパウダーも、平均粒径としては通常0.5μm以上、好ましくは0.6μm以上、更に好ましくは2μm以上、上限として50μm以下、好ましくは30μm以下、更に好ましくは15μm以下、最も好ましくは6μm以下であることが推奨される。平均粒径が細かいと、分散工程での飛散が激しく生産に不向きであり、逆に平均粒径が大きい場合、分散が悪く打撃耐久性等を悪化させる場合がある。
【0022】
また、粒径分布としては通常0.1μm以上、好ましくは1μm以上、上限として100μm以下、好ましくは30μm以下、更に好ましくは15μm以下、特に好ましくは10μm以下であるものが好適で、粒径分布は狭いほど均一に分散することができる。
【0023】
本発明のゴルフボールは、上記シリコーンパウダーが少なくとも一層のボール構成層にブレンドされたものであり、上記シリコーンパウダーが適宜量配合されたゴルフボール用組成物にて形成される。
【0024】
この場合、好適配合量としては、パウダーの種類及びベースポリマーの種類に関係なく、べースポリマーの質量を100とした場合、通常0.5質量%以上、特に5質量%以上、上限として50質量%以下、特に30質量%以下とすることができ、配合量が多いと、均一分散が困難になる場合があり、反発性・繰り返し打撃による耐久性を低下させる場合がある。配合量が少ないと、シリコーンパウダーによる改良効果を十分に確認できない場合がある。
【0025】
本発明のゴルフボールは、上記シリコーンパウダーを公知のゴルフボール用組成物に配合して形成するものであるが、このような組成物として、具体的には、糸巻きセンター用ゴムもしくは熱可塑性樹脂、ソリッドゴルフボール用コアもしくはコア層用ゴム又は熱可塑性樹脂、糸巻きゴルフボールもしくはソリッドゴルフボール用最外層(カバー)、内層用ゴム又は熱可塑性樹脂等を挙げることができ、ゴルフボールに使用されている材料であればいずれでも良い。
【0026】
本発明において、これらゴルフボール用組成物のベースポリマーとして、例えば、シス1,4結合を40%以上含有するポリブタジエン、スチレンブロック共重合体、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリオレフィン樹脂、エチレン系アイオノマー樹脂などを挙げることができる。
【0027】
ここで、ゴム組成物として例示されるポリブタジエンは、上述したようにシス1,4結合を40%以上、好ましくは70%以上含有するものであり、このようなポリブタジエンとしては、従来から公知のものを好適に用いることができ、JSR株式会社製BR01等を使用できる。
【0028】
上記ポリブタジエンは、糸巻きゴルフボールのソリッドセンター材やソリッドゴルフボールのコア材、外層(カバー)以外の内層材として好適に使用することができ、例えば、シス1,4結合を40%以上含有するポリブタジエンは、ソリッドセンター材やソリッドゴルフボールのコア材として好適に使用することができる。
【0029】
本発明において、上記シス1,4結合を40%以上含むポリブタジエンを配合する場合には、架橋する目的で、カルボン酸及び/又は金属イオンを含む化合物を好適に使用することができ、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等を好適に使用することができる。
【0030】
スチレンブロック共重合体としては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SB,SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SI,SIS)、又はそれらの水素添加物(SEB,SEBS,SEP,SEPS)等が好適に用いられ、市販品として、例えば、シェル化学社製カリフレックスTR、クレートンG、クラレ社製セプトン等を使用できる。
【0031】
ポリウレタン系エラストマーとしては、従来から公知の熱可塑性・熱硬化性ポリウレタン系エラストマーを好適に用いることができ、大日本インキ化学工業株式会社製パンデックス等を使用できる。
【0032】
ポリエステル系エラストマーとしては、従来から公知の熱可塑性ポリエステル系エラストマーを好適に用いることができ、例えば、東レ・デュポン株式会社製ハイトレル等を使用できる。
【0033】
ポリアミド系エラストマーとしては、従来から公知の熱可塑性ポリアミド系エラストマーを好適に用いることができ、例えば、東レ株式会社製ペバックス等を使用できる。
【0034】
ポリオレフィン系エラストマーとしては、従来から公知の動的架橋ポリオレフィン系エラストマーを好適に使用することができ、例えば、モンサント社サントプレーン、水添ポリブタジエンのJSR株式会社製ダイナロン等を好適に用いることができる。
【0035】
ポリオレフィン樹脂としては、線状低密度ポリエチレン、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が好適に用いられる。
【0036】
エチレン系アイオノマー樹脂としては、α−オレフィンとα、β−不飽和カルボン酸との共重合体のカルボキシル基が一価又は二価の金属イオンの中和物、もしくはα−オレフィンと、α、β−不飽和カルボン酸とα、β−不飽和カルボン酸エステルとの共重合体のカルボキシル基と一価又は二価の金属イオンの中和物を好適に用いることができる。
【0037】
この場合、α−オレフィンとしては、炭素数が2〜8のもの、特に炭素数2〜6のものを好適に使用することができる。また、α、β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。更に、α、β−不飽和カルボン酸エステルとしては(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル等の炭素数4〜12程度のエステルが使用でき、特に(メタ)アクリル酸イソブチルが好適である。
【0038】
また、酸含量としては、アイオノマー成分全量の5〜25質量%、特に7〜20質量%、特に10〜15質量%であることが好ましい。(メタ)アクリル酸エステルの含有量としては、アイオノマー成分全量の5質量%以上、特に8質量%以上、上限として45質量%以下、特に30質量%以下とすることが好適である。酸含量が少ないと反発性が悪くなり、多くなると柔軟性に欠ける場合があり、(メタ)アクリル酸エステルの含量が少ないと十分に柔軟な組成物を得るのが困難となり、多いと柔軟過ぎて耐カット性等の性能に劣る場合がある。
【0039】
上記アイオノマー樹脂の金属イオンとしては、Na,Li,Zn,Mg,K,Ca等を挙げることができ、またその中和度は、通常10モル%以上、より好ましくは30モル%以上、上限として90モル%以下、特に80モル%以下とすることができる。中和度が低いと反発性が不十分となり、高いと成形時の流動性に問題が生じる場合がある。
【0040】
また、上記エチレン系アイオノマー樹脂は、通常、ショアD硬度が40〜80、好ましくは45〜75である。
【0041】
本発明で好適に使用できるアイオノマー樹脂としては、例えば、三井・デュポンポリケミカル株式会社製ハイミランや、デュポン社製サーリン、エクソン社製アイオテック等が好適に用いられる。
【0042】
本発明において、上記エチレン系アイオノマー樹脂、オレフィン系樹脂は、3層構造以上の内層材、外層カバー材として好適に使用することができ、特にカバー材として使用することが推奨される。
【0043】
本発明においては、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリオレフィン樹脂、スチレンブロック共重合体はショアD硬度10以上、特に20以上、上限として50以下、特に40以下のものを使用することができる。これら硬度を有する樹脂材料は、糸巻きゴルフボールのソリッドセンター材やソリッドゴルフボールのコア材、3層構造以上の内層材として好適に使用でき、特に内層材として好適に使用することができる。
【0044】
本発明において、カバー層を形成する場合のように構成部分に応じて、上述した材料に加え、更に種々の添加剤を配合することができる。具体的には、顔料、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を常用量添加することができる。その際に不活性充填剤として、例えば、酸化亜鉛、硫酸バリウム、二酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム及び炭酸亜鉛等や、ポリエチレンワックス、金属石鹸等をゴルフボールの規格に合った比重調整や着色のために添加することができる。
【0045】
本発明のシリコーンパウダーは、上記ゴルフボール用組成物中に配合してなるものであるが、好適な配合方法としては、通常のゴルフボール部材を配合する際の公知方法を用いれば良く、例えば、ポリブタジエンゴムの場合は、通常使用される混練機、例えばバンバリーミキサーやロール等を用いて混練し、また、熱可塑性樹脂に配合する場合は、通常使用される混練機、例えば一軸又は二軸押出し機、ロール等を用いて混練することができる。
【0046】
コア、中間層、外層の成形方法としては、通常のゴルフボール成形法に則った方法のいずれでも可能で、例えばポリブタジエンゴムを使用するコア成形の場合は、コア用金型に圧縮又は射出成形し、組成物を架橋剤及び共架橋剤が作用するのに十分な温度(例えば架橋剤としてジクミルパーオキサイドを用い、共架橋剤としてアクリル酸亜鉛を用いた場合には約130〜170℃、5〜40分)で加熱硬化してコアを調製することができる。
【0047】
熱可塑性樹脂を中間層、外層(カバー)材として成形する場合についても、通常のゴルフボール成形法に則った方法のいずれでも可能で、例えば、上記方法にて得られたコアをセットした金型中でコアを上記材料で覆って圧縮又は射出成形により成形することができる。
【0048】
以上のようにして得られる各層の形状は特に制限されるものではないが、通常、コアの直径は25mm以上、特に27mm以上、上限として42mm以下、特に40mm以下であることが好ましく、ソリッドセンターの直径は15mm以上、特に20mm以上、上限として40mm以下、特に38mm以下であることが好ましく、これらコアやセンター直径が上記範囲から外れると反発性が不十分となったり、繰返し打撃による耐久性が低下する場合がある。また、公認ゴルフボールの外径に近い1Pボールにするためには、1Pソリッドゴルフボールとしては40mm以上43mm以下であることが好ましい。
【0049】
本発明のゴルフボール用組成物を糸巻きゴルフボールに使用する場合は、ソリッドセンター、糸ゴム層を被覆する中間層又はカバー材として使用することができる。この糸巻きゴルフボールは、ソリッド又はリキッドセンターに糸ゴムを巻き回した糸巻きコアを具備してなるものである。
【0050】
この場合、内層、外層の糸巻きコアの製造は公知の方法に従い、上記センターに糸ゴムを巻き回せばよい。なお、形成される糸ゴム層の厚さは通常1mm以上、特に1.5mm以上、上限として4.4mm以下、特に4.0mm以下にすることが好ましい。上記範囲から外れると反発性の低下や繰返し打撃による耐久性の低下が問題となることがある。
【0051】
本発明のゴルフボール用組成物で3層以上のマルチプルゴルフボールの中間層・外層を形成する場合、層の厚さは0.5mm以上、特に1mm以上、上限として3mm以下、特に2.5mm以下であることが好ましい。上記範囲から外れると反発性の低下や繰返し打撃による耐久性の低下が問題となることがある。
【0052】
この場合、中間層、外層の硬度としては、ショアD硬度15以上、80以下、好ましくは25以上、70以下である。特に、中間層(内層)のショアD硬度として20以上、75以下、好ましくは30以上、60以下、外層(カバー)のショアD硬度として40以上、80以下、好ましくは45以上、65以下であることが推奨される。上記範囲から外れると反発性の低下や繰返し打撃による耐久性の低下、フィーリングの悪化といったことが問題となる場合がある。
【0053】
なお、本発明のゴルフボールは、表面にディンプルが形成されるものであるが、その幾何学的配列としては、8面体、20面体などで、ディンプルの模様としては、スクウエアー型、ヘキサゴン型、ペンタゴン型、トライアングル型などのいかなるものを採用しても差し支えない。
【0054】
また、本発明のゴルフボールは、その直径、重さはゴルフ規則に従い、例えば直径42.67mm以上、重量45.93g以下に形成することができる。
【0055】
【実施例】
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、表中に記載のコアa,b,c,d、中間層3、外層1,2について、図1,2に構造の参考図を付す。
【0056】
[実施例,比較例]
表1に従い配合したコア配合物をバンバリーミキサーで混練後、155℃,15分にて、通常の製法に従ってコアを成形した。
【0057】
表1中、コアdは、予めTSE2287UをロールにてTC−8に0.5質量部練り込んだものを他のコア配合材料中に配合した。
【0058】
表1中、使用した材料は、以下の通りである。
BR01:JSR株式会社製ポリブタジエンゴム
H3046:東レ・デュポン株式会社製ポリエステル系エラストマー
「ハイトレル」ショアD硬度30
H4047:東レ・デュポン株式会社製ポリエステル系エラストマー
「ハイトレル」ショアD硬度40
H1706:三井・デュポンポリケミカル株式会社製Zn系アイオノマー樹脂
酸含量15% ショアD硬度62
H1605:三井・デュポンポリケミカル株式会社製Na系アイオノマー樹脂
酸含量15% ショアD硬度62
AM7318:三井・デュポンポリケミカル株式会社製Na系アイオノマー樹脂
酸含量18% ショアD硬度65
AM7317:三井・デュポンポリケミカル株式会社製Zn系アイオノマー樹脂
酸含量18% ショアD硬度65
H1601:三井・デュポンポリケミカル株式会社製Na系アイオノマー樹脂
酸含量10% ショアD硬度60
H1557:三井・デュポンポリケミカル株式会社製Zn系アイオノマー樹脂
酸含量12% ショアD硬度58
TSE2287U:東芝シリコーン株式会社製ミラブル型シリコーンゴム
J1SA硬度80
TC−8:東芝シリコーン株式会社製2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン 50%ペースト状
KMP597:信越化学工業株式会社製シリコーンゴムパウダー
球状、平均粒径5μm、粒径分布1〜10μm、
真比重0.97、含水率0.1%
X−52−830:信越化学工業株式会社製シリコーンレジンパウダー
球状、平均粒径2μm、粒径分布1〜8μm、
真比重1.3、含水率1% エポキシ基含有
KMP600:信越化学工業株式会社製シリコーン複合パウダー
球状、平均粒径5μm、粒径分布1〜15μm、
真比重1.00、含水率0.1%
XER−91:JSR株式会社製官能基含有架橋ゴム粒子
平均粒径0.07μm、カルボキシル基変性架橋NBR
IM−301:武田薬品工業株式会社製カルボキシル基変性アクリルモノマー
重合体「コアシェルポリマー」平均粒径0.1〜0.7μm
【0059】
【表1】
Figure 0003646797
【0060】
表2,3の配合に従って中間層・外層用樹脂を二軸押出し機にてブレンド配合した。
【0061】
比較例6のコアに関しては、ポリブタジエンとミラブル型シリコーンゴムを併用配合した後、架橋硬化させて成形した。
【0062】
比較例7の中間層に関しては、ミラブル型シリコーンゴムなので下記の方法で成形した。即ち、TSE2287UにTC−8を0.5部ロールにて練り込み、シート状に引き伸ばしたものを予め作成したコアに被覆し、コア成形用プレス機で170℃,10分一次加硫を行い、取り出した後に、200℃,4時間二次加硫を行った。出来上がったコアを比較例7のシリコーン中間層コアとした。
【0063】
これらコアに表中に記載のカバー(外層)を形成し、ゴルフボールを製造した。
【0064】
得られたゴルフボールについて、下記の通り評価を行った。結果を表2,3に示す。
*硬度は100kg荷重時のコアのたわみ量(mm)とした。
*初速度はUSGA初速度測定機により23℃及び3℃での初速度を測定した。
*飛距離は23℃及び3℃での飛距離(キャリー・トータル)をツルーテンパー社製打撃試験機にて、ドライバー(#1W)ヘッドスピード45m/sで実打した結果とした。
*傾きは室温(23℃)と低温(3℃)における初速度の相関線の傾き値を示す。
*打撃耐久性はツルーテンパー社製打撃試験機にて、ドライバー(#1W)ヘッドスピード40m/sで300回を上限として繰返し実打した時の割れ個数と割れ回数の平均値とした。
*打感は室温(23℃)及び低温(3℃)でのドライバー、アイアン(#5アイアン)、パターでのフィーリングについて、5名の上級アマチュアに下記基準にて評価してもらった。
◎:非常に軟らかく心地よい
○:軟らかく良い
△:普通
×:硬く感じる
【0065】
【表2】
Figure 0003646797
【0066】
【表3】
Figure 0003646797
【0067】
参考例に見られるように、外層アイオノマーにシリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー、及びシリコーン複合パウダーを適量添加したスリーピース、ツーピースゴルフボールは、比較例5のツーピースゴルフボールに対しては勿論のこと、比較例1,2の粉末未添加品スリーピースゴルフボールに比べ反発性に優れ、飛び性能に優れた結果となった。
【0068】
また、低温下での性能〔反発性(温度と初速度の相関線の傾き値)・飛距離・ソフトフィーリング〕にも優れ、繰返し打撃による割れ耐久性にも効果的であることが確認された。これは、過去に検討されてきたものと同様の外層(カバー)にジエン系架橋ゴム粉末を添加した比較例3、カルボキシル基変性アクリルモノマー重合体の比較例4スリーピースゴルフボールよりもはるかに優れていることが確認された。比較例7の中間層にミラブル型シリコーンゴムを使用した場合と、比較例6のコアにミラブル型シリコーンゴムとポリブタジエンと共に硬化させた場合とでは、反発性が不十分で飛距離が出ず、且つ繰返し打撃による打撃耐久性が著しく悪いことが判明した。
【0069】
また、本発明の上記優れた成形性、ボール性能効果は、参考例5、実施例1といった中間層材の熱可塑性ポリエステルエラストマー(参考例5)や、コアゴム材にシリコーンゴムパウダー(実施例1)を配合することでも同様の効果が得られた。
【0070】
【発明の効果】
本発明のゴルフボールは、成形後の脱型が改良されるという優位性が得られる上、繰り返し打撃耐久性に優れ、特に、低温下でも良好な打感と反発性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るスリーピースゴルフボールを示す参考図である。
【図2】本発明の他の実施例に係るツーピースゴルフボールを示す参考図である。
【符号の説明】
a スリーピースゴルフボールコア
b スリーピースゴルフボールコア
c ツーピースゴルフボールコア
d ツーピースゴルフボールコア
1 外層(スリーピースゴルフボール)
2 外層(ツーピースゴルフボール)
3 中間層(スリーピースゴルフボール)

Claims (8)

  1. シス1,4結合を40%以上含有するポリブタジエンをベースポリマーとするゴルフボール用組成物にてコアを形成してなるゴルフボールにおいて、上記ゴルフボール用組成物にシリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー及びこれらの複合パウダーから選ばれる少なくとも1種の、予め架橋された硬化物シリコーンパウダーを配合してなることを特徴とするゴルフボール。
  2. シリコーン複合パウダーがシリコーンゴムパウダーの表面をシリコーンレジンで被覆した微粉体である請求項1記載のゴルフボール。
  3. シリコーンゴムパウダーがジメチルポリシロキサン及び/又はメチルフェニルポリシロキサンを架橋した微粉体である請求項1又は2記載のゴルフボール。
  4. シリコーンレジンパウダーがポリオルガノシルセスキオキサン硬化物微粉体である請求項1又は2記載のゴルフボール。
  5. シリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー及びこれらの複合パウダーから選ばれる架橋された硬化物シリコーンパウダーの粒径が0.5〜50μmで、粒径分布が0.1〜100μmである請求項1乃至4のいずれか1項記載のゴルフボール。
  6. 上記ゴルフボール用組成物中にシリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー及びこれらの複合パウダーから選ばれる架橋された硬化物シリコーンパウダーが0.5〜50質量%配合されてなる請求項1乃至5のいずれか1項記載のゴルフボール。
  7. シリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー及びこれらの複合パウダーから選ばれる架橋された硬化物シリコーンパウダーが球状である請求項1乃至6のいずれか1項記載のゴルフボール。
  8. シリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー及びこれらの複合パウダーから選ばれる架橋された硬化物シリコーンパウダーが官能基を有するものである請求項1乃至7のいずれか1項記載のゴルフボール。
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