JP3646655B2 - Iii族窒化物半導体発光ダイオード - Google Patents

Iii族窒化物半導体発光ダイオード Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Si単結晶基板上に緩衝層を介して、格子整合系のpn接合型ダブルヘテロ(DH)接合構造の発光部と素子駆動電流の拡散を促進する電流拡散層とを形成して、高発光強度のIII族窒化物半導体発光ダイオードを得るための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気絶縁性サファイア(α−Al23単結晶)に代替して(Mat.Res.Soc.Symp.Proc.,Vol.468(1977)、481〜486頁参照)、珪素(Si)単結晶(シリコン)を基板としてIII族窒化物半導体からなる発光ダイオード(LED)を構成する技術が開示されている(Electron.Lett.,33(23)(1997)、1986〜1987頁参照)。導電性を有するSi単結晶を基板とすれば、基板裏面に電極を敷設でき、簡便にLEDを構成できる利点がある。また、Si単結晶を基板とすれば、劈開を利用して簡便に個別の素子(チップ)に分割できる利点もある(Appl.Phys.Lett.,72(4)(1998)、415〜417頁参照)。
【0003】
III族窒化物半導体発光素子には、III族窒化物半導体から成るpn接合型のダブルヘテロ(DH)接合構造の発光部が備えられている。発光部とは、p形及びn形クラッド(clad)層に挟持された発光層とから構成される、発光を担う機能部である。従来技術にあって、クラッド層は六方晶(hexagonal)の窒化アルミニウム・ガリウム(AlaGa1-aN、但し0≦a≦1)から構成されている。青色帯或いは緑色帯の短波長可視光を出射するための発光層は、六方晶の窒化ガリウム・インジウム(GabIn1-bN、但し0<b<1)から構成されるのがもっぱらである(特公昭55−3834号公報参照)。
【0004】
ウルツ鉱(wurtzite)結晶型の窒化ガリウム(GaN)のa軸の格子定数は3.189オングストローム(Å)である。また、窒化アルミニウム(AlN)と窒化インジウム(InN)のa軸の格子定数は各々、3.111Å及び3.533Åである(格子定数値は何れも寺本 巌著、「半導体デバイス概論」(1995年3月30日、(株)培風館発行初版、28頁参照)。従って、発光層をなすGabIn1-bN(一般に0<b<1)とクラッド層のAlaGa1-aN(0≦a≦1)とでは格子定数を相違する。即ち、従来のSi単結晶を基板とするIII族窒化物半導体LEDの発光部は、格子定数を異にするIII族窒化物半導体層から構成される格子不整合系の構成となっていた(上記のAppl.Phys.Lett,72(4)(1998)参照)。
【0005】
リン化ガリウム(GaP)等の立方晶結晶基板上にリン化硼素(BP)緩衝層を介して設けたAlGaN混晶系層からなる発光部を利用してIII族窒化物半導体LEDを構成する技術が開示されている(特開平2−288388号公報参照)。また、等軸立方晶のSi単結晶を基板としてInXAlYGa1-X-YN(0≦X、0≦Y、X+Y=1)系LEDを構成する技術も開示されている(特開平10−321911号公報)。Si単結晶を基板とする従来のLEDにあって、発光部を、n形及びp形Al0.2Ga0.8Nからなるクラッド層と、GaNからなる発光層とのpn接合型ヘテロ接合構造から構成する例がある(特開平10−242586号公報明細書)。クラッド層を構成するAl0.2Ga0.8NとGaNとでは格子定数が異なっており、従って、Si単結晶を基板とする従来のLEDの発光部は格子不整合系の構成となっている。
【0006】
III族窒化物半導体レーザーダイオード(LD)では、発光部の上方にIIIV族窒化合物半導体からなるコンタクト(contact)層を設ける構成も知られている(特開平10−242567号公報)。例えば、AlGaN系混晶層からなるクラッド層上にリン化硼素(BP)からなるコンタクト(contact)層を設けてLDを構成する技術が公知となっている(特開平10−242569号公報)。また、Si単結晶基板上に設けたp形Al0.15Ga0.85Nからなる上部クラッド層上にp形窒化ガリウム(GaN)コンタクト層を設ける手段が開示されている(特開平11−40850号公報)。Al0.15Ga0.85NとGaNとでは格子定数は相違している。従って、接触抵抗の低い電極を形成するための良導層として作用し、また、特にLEDにあっては素子駆動電流を発光部の広範囲に亘り拡散するための電流拡散層としての作用をも担うコンタクト層は、従来例では上記の如くクラッド層とは格子整合の関係に無いIII−V族化合物半導体から構成されているのが通常となっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のIII−V族化合物半導体発光素子のpn接合型DH構造の発光部は上記の如く格子不整合系の積層構造となっている。このため、下部クラッド層を下地層として積層された発光層は、格子のミスマッチ(mismatch)に起因して発生するミスフィット転位等の結晶欠陥を多量に含む結晶性に劣るものとなり、発光強度の増大に支障を来している問題点あった。発光層から出射される発光の強度は発光層の結晶性が良好である程、高くなる。従って、高発光強度のIII族窒化物半導体発光素子を得るには、格子の不整合性に起因する結晶欠陥の密度の低い結晶層から発光層を構成する必要がある。
【0008】
また、発光層と上部クラッド層とが格子整合の関係にない場合、上部クラッド層の結晶性も乱れたものとなる。上部クラッド層の内部にミスフィット転位等が多量に含まれていると、転位を介して、素子駆動電流が局所的に且つ集中的に発光層に流通してしまう問題点がある。下地層となす発光層の結晶性が格子の不整合性に因り上記の如く粗悪であると、上層の上部クラッド層の品質も尚更、劣悪なものとなる。このため、発光層の全面の広範囲に亘り、素子動作電流を分配できず、発光面積の拡張に支障を来している。発光層の広範囲に亘り平面的に素子駆動電流を分配するには、結晶品質に優れる発光層上に、これまた結晶性に優れる上部クラッド層を積層する必要がある。
【0009】
更に、上部クラッド層が格子不整合に起因した結晶欠陥を多量に含む品質的に劣る結晶層であると、その上に、結晶性に優れる電流拡散層を積層するに難を来す。電流拡散層上に設ける電極から供給される素子駆動用電流が、電流拡散層に内在するミスフィット転位等の結晶欠陥を介して局所的に短絡的に上部クラッド層に流通する事態を招き、しいては、発光面積を充分に拡張できない不都合が発生する。
【0010】
高発光強度のIII族窒化物半導体発光素子を得るには、素子駆動用電流を発光層の広範囲に亘り拡散できる結晶性に優れるIII族窒化物半導体層から発光部を構成する必要がある。また、発光層自体も結晶性に優れるIII族窒化物半導体層から構成するのが肝要となる。本発明では、発光部を互いに格子整合の関係にあるIII族窒化物半導体層から構成することにより、格子不整合性に起因して発生する結晶欠陥密度の低い良質のIII族窒化物半導体層から発光部を構成する手段を提供する。また、発光部上に設けるコンタクト層としても好都合に利用できる電流拡散層を発光部の構成層と格子整合するIII−V族化合物半導体層から構成して、格子不整合性に因る結晶欠陥を介しての素子駆動用電流の発光部への短絡的な通流を防止して、発光部へ略均等に電流を分配できる構成とした高発光強度のSi基板系III族窒化物半導体LEDを得る技術手段を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、(1)Si単結晶基板と、該基板表面上に設けられたリン(P)または砒素(As)を構成元素として含むIII−V族化合物半導体からなる緩衝層と、該緩衝層上に設けられた含インジウムIII族窒化物半導体からなる発光層を該発光層に格子整合するp形並びにn形III族窒化物半導体からなるクラッド層で挟持したpn接合型ダブルヘテロ接合構造の発光部と、該発光部上に設けられたIII−V族化合物半導体からなる電流拡散層とを少なくとも備えてなる、III族窒化物半導体LEDを提供する。
【0012】
また本発明では、上記(1)の発明の構成に加えて、(2)クラッド層を、インジウム組成比(インジウム濃度)を異にする複数の相(phase)からなる多相構造の発光層の主体相をなすIII族窒化物半導体に格子整合するIII族窒化物半導体から構成したことを特徴とするIII族窒化物半導体LEDを提供する。
【0013】
また本発明では、上記(1)または(2)の発明の構成に加えて、(3)クラッド層を構成するIII族窒化物半導体と格子整合する、リン(P)または砒素(As)を構成元素として含むIII−V族化合物半導体から電流拡散層を構成したことを特徴とするIII族窒化物半導体LEDを提供する。
【0014】
特に、本発明では、上記(3)に記載の発明の構成に於いて、クラッド層を立方晶を主体としてなる窒化ガリウム・インジウム(GaXIn1-XN、但し0.94≦X≦1)から構成する。この場合、電流拡散層を窒化リン化硼素(BN1-XX、但し0.97≦X≦1)から構成するのが好ましい。
【0015】
また、本発明では、上記(3)に記載の発明の構成に於いて、クラッド層を立方晶を主体としてなる窒化ガリウム・インジウム(GaXIn1-XN:0.43≦X≦1)から構成する。この場合、電流拡散層を窒化砒化硼素(BN1-XAsX、但し0.77≦X≦1)から構成するのが好ましい。
【0016】
また、本発明では、上記(3)に記載の発明の構成に加えて、クラッド層を窒素組成比を0.97とする立方晶を主体としてなる窒化リン化ガリウム(GaN0.970.03)から構成する。或いは、クラッド層を窒素組成比を0.98とする立方晶を主体としてなる窒化砒化ガリウム(GaN0.98As0.02)から構成する。この場合、電流拡散層をリン化硼素(BP)から構成するのが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態では、n形またはp形の低抵抗Si単結晶を基板としてIII族窒化物半導体LED用途の積層構造体を構成する。比抵抗(抵抗率)にして数ミリオーム・センチメートル(mΩ・cm)或いはそれ以下の良導性のSi単結晶は基板として好適に利用できる。例えば、リン(P)或いは砒素(As)またはアンチモン(Sb)を添加した低抵抗のn形Si単結晶を基板として所謂、n−サイドアップ(side−up)型LED用途の積層構造体を構成する。また、例えば、硼素(B)を添加した低抵抗のp形Si単結晶を基板とすれば、p−サイドアップ型のLED用途の積層構造体が構成できる。
【0018】
Si単結晶基板の面方位は{100}、{110}または{111}等から選択できる。これら低ミラー指数面より角度に数度から数十度の範囲で傾斜した面方位を有するSi単結晶も基板として利用できる。{111}結晶面は、{100}結晶面に比較してSi原子が稠密に存在している。このため、{111}−Si単結晶では、リン(P)または砒素(As)のSi単結晶内への拡散、侵入が有効に抑制され、リン(P)または砒素(As)を含むIII−V族化合物半導体からなる緩衝層を成膜するに好都合となる。{311}や{511}等の高次のミラー指数面を有するSi単結晶もリン(P)や砒素(As)のチャネリング(channeling)如きのSi単結晶基板への侵入を抑制するに効果がある。しかし、基板表面の面方位を反映して上層の成長方位も高次なものとなり、個別のLEDへの裁断が複雑となるなどの不都合を生ずる場合がある。
【0019】
Si単結晶基板上に設ける緩衝(buffer)層はリン(P)または砒素(As)を含むIII−V族化合物半導体から構成する。例えば、リン化硼素(BP)または砒化硼素(BAs)などから構成する。その他、緩衝層を構成する材料として、Si単結晶(格子定数=5.4309Å)と同一の格子定数を有する窒化リン化ガリウム混晶(GaN0.020.98)、窒化砒化ガリウム混晶(GaN0.19As0.81)、リン化硼素ガリウム混晶(B0.02Ga0.98P)(特開平11−266006号公報)、及び砒化硼素ガリウム混晶(B0.25Ga0.75As)(特開平11−260720号公報)等から構成できる。また、インジウム(In)を構成元素として含むリン化硼素インジウム混晶(B0.33In0.67P)及び砒化硼素インジウム混晶等(B0.40In0.60As)から構成できる。また、立方晶の窒化リン化インジウム混晶(InN0.490.51)及び窒化砒化インジウム混晶(InN0.58As0.42)から構成できる。これらの混晶は、Si単結晶と格子整合するため、格子不整合に起因する結晶欠陥の少ない良質の緩衝層が構成できる。緩衝層の伝導形は基板伝導形に合致させるのが望ましい。
【0020】
Si単結晶とは格子定数を異にする例えば、リン化硼素(BP)や砒化硼素(BAs)の場合、比較的低温で成長させると、Si単結晶との格子ミスマッチ(mismatch)を緩和して結晶性に優れるIII族窒化物半導体層をもたらす作用を発揮する緩衝層が構成できる。例えば、250℃以上500℃以下の比較的低温で成膜したBP低温緩衝層は、約16%に及ぶSi単結晶との格子ミスマッチ(「日本結晶成長学会誌」、Vol.24,No.2(1997)、150頁参照)を緩和して、ミスフィット転位等の結晶欠陥密度の少ない良質の多層構造体の構成層をもたらすに効果を奏する。低温緩衝の層厚としては、一般に数ナノメータ(nm)から数十nmが適する。薄膜の低温緩衝層にもSi単結晶基板と同一の伝導性が得られる様に不純物ドーピングを施すと、LEDにあっては、順方向電圧(Vf)の低減に効果が挙げられる。BP低温緩衝層上に、低温緩衝層の成長温度よりも高温の750℃〜1200℃で成長させたBP高温層を重層させて全体として緩衝層を構成する技術手段もある(米国特許6069021号参照)。
【0021】
緩衝層上には、pn接合型ヘテロ接合の発光部の一構成層である下部クラッド層を積層する。下部クラッドの伝導形はSi単結晶基板及び緩衝層の伝導形に合致させるのが通例である。クラッド層を緩衝層と格子整合するIII族窒化物半導体から構成すると、格子ミスマッチに起因して発生する結晶欠陥密度が低く結晶性に優れるIII族窒化物半導体から発光部を構成できる。例えば、n形またはp形リン化硼素(格子定数=4.531Å)緩衝層上には、窒素組成比を0.97(=97%)とする立方晶の窒化リン化ガリウム(GaN0.970.03)なる下部クラッド層を積層する。また、BP層とGaN0.970.03の各層を交互に重層させた多層構造からなる緩衝層上に設けたGaN0.970.03からは、緩衝層に格子整合する下部クラッド層を構成できる。この多層構造は、それを構成する各層の層厚(nm)を、発光波長(λ:nm)と屈折率(n)との関係式λ/(4・n)で与えられる値に合致させるとブラッグ反射層(伊賀、小山共著、「面発光レーザ」(1990年9月25日、(株)オ−ム社発行第1版第1刷、118〜119頁参照)としても利用できる。また、砒化硼素(格子定数=4.777Å)緩衝層上には、窒素組成比を0.72とする立方晶のGaN0.720.28を下部クラッド層として積層できる。
【0022】
下部クラッド層上には、下部クラッド層と格子整合するIII族窒化物半導体からなる発光(活性)層を積層する。例えば、BP緩衝層と格子整合を果たす立方晶GaN0.970.03(格子定数=4.538Å)からなる下部クラッド層上には、インジウム(In)組成比を0.10とする窒化ガリウム・インジウム(Ga0.90In0.10N)を発光層として積層する。下部クラッド層と格子整合の関係にあるIII族窒化物半導体から発光層を構成すれば、ミスフィット転位等の結晶欠陥密度の低い結晶性に優れる発光層がもたらされる利点がある。また、例えば、BAs緩衝層と格子整合する立方晶GaN0.720.28(格子定数=4.777Å)上には、インジウム組成比を0.43とするGa0.57In0.43N発光層を積層させる。上記の様な下部クラッド層の構成材料から障壁(barrier)層を、また、発光層構成材料から井戸(well)層を各々、構成してなした単一量子井戸(SQW)または多重量子井戸(MQW)構造を発光層として利用することもできる。この場合、井戸層と障壁層とは互いに格子整合するため、結晶性に優れる井戸層を保有する発光層がもたらされる。このため、発光強度の増大を果たすに効果が奏される。
【0023】
発光層は不純物を故意に添加していないアンドープ(undope)層から構成できる。また、p形及びn形の不純物をドーピングしたIII族窒化物半導体から構成できる。n形或いはp形緩衝層または下部クラッド層を得る場合と同様に、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)や亜鉛(Zn)がp形ドーパントとして使用できる。n形ドーパントの例には、Siや錫(Sn)等の第IV族元素或いは硫黄(S)、セレン(Se)、テルル(Te)等の第VI族元素が使用できる。炭素(C)等の両性不純物もドーパントとして利用できる。緩衝層並びに下部クラッド層には、例えばLEDにあって順方向電圧(Vf)の徒な増加を来さない程度のキャリア濃度を顕現する様に不純物が添加されているのが望ましい。キャリア濃度としては概ね、5×1017cm-3以上、5×1019cm-3以下の範囲が適する。約5×1019cm-3を越える高いキャリア濃度を得んがために多量に不純物をドーピングすると緩衝層或いはクラッド層を構成する結晶層に歪みが発生する場合がある。このため、緩衝層と下部クラッド層間で、或いは下部クラッド層間の良好な格子整合性が維持できなくなり、結晶性に優れる下部クラッド層または発光層を得るに不都合となる。
【0024】
発光層のキャリア濃度としては大凡、5×1016cm-3〜5×1018cm-3の範囲が適する。この範囲のキャリア濃度は、不純物をさして多量にドーピングすることもなく帰結できる。このため、下部クラッド層との格子整合性を乱すことなく良質の発光層がもたらされる。量子井戸構造からなる発光層の場合、酸素(O)を含む高抵抗のIII族窒化物半導体薄層は障壁層等としても利用できる。
【0025】
本発明の第2の実施形態では、発光層を多相構造の含インジウム窒化物半導体から構成する。含インジウム窒化物半導体には、窒化硼素・インジウム(BXIn1-XN、但し0≦X<1)、窒化アルミニウム・インジウム(AlXIn1-XN、但し0≦X<1)、窒化ガリウム・インジウム(GaXIn1-XN、但し0≦X<1)等一般式BαAlβGaγInδN(0≦α、β、γ≦1、0<δ≦1、 α+β+γ+δ=1)で表記されるIII族窒化物半導体が例示できる。また、窒素(N)と窒素(N)とは別の例えば、リン(P)や砒素(As)等の第V族元素を構成元素として含む一般式BαAlβGaγInδ1-ZZ(0≦α、β、γ≦1、0<δ≦1、 α+β+γ+δ=1、0<Z<1)で表記されるIII族窒化物半導体も含インジウム窒化物半導体である。これには、例えば、立方晶の窒化リン化インジウム(InN1-ZZ:0<Z<1)、立方晶の窒化リン化ガリウム・インジウム(GaαInβ1-ZZ、但し0≦α≦1、0<β≦1、α+β=1、0<Z<1)、立方晶の窒化砒化インジウム(InN1-ZAsZ:0<Z<1)、または立方晶の窒化砒化ガリウム・インジウム(GaαInβ1-ZAsZ、但し0≦α≦1、0<β≦1、α+β=1、0<Z<1)等から構成できる。混晶の組成比は下部クラッド層を格子整合を果たせる組成に設定する。
【0026】
上記の如くの含インジウム化合物半導体からなる多相構造の発光層とは、インジウムの組成または濃度を異にする複数のドメイン(domain)或いは相(phase)からなることを指す(特開平10−56202号公報)。多相構造の発光層にあって、空間的に大きな占有率を有する相を主体相(matrix phase)と称する。主体相の中には、微小な結晶粒等の形態をもって存在する相がある。例えば、直径を概して、数nmから数十nmとする量子ドット(dot)状の形態で存在する微結晶体がある。これを従属相(subsidary phase)と仮称する。発光層を多相構造のIII族窒化物半導体層から構成することの利点は高強度の発光が得られることによる(上記の特開平10−56202号公報)。従属相は主体相に比較してインジウム組成または濃度を大とするのが通例である。また、従属相の相互でもインジウム組成または濃度を相違するのが一般である。
【0027】
多相構造からなる発光層では、主体相中に従属的に散在する従属相のインジウム組成比或いは濃度の差異に主に起因して主たる発光に加えて副次的な発光が発生する場合がある。副次的な発光が発生すると単色性を欠いた発光がもたらされ不都合となる。係る様な副次的な発光は、発光層の成長後に於いて適切な冷却速度の冷却過程を経由させて、従属相の大きさ(体積)の画一化を達成することにより回避することができる(特開平10−313133号公報)。
【0028】
また、第2の実施形態では、多相構造をなす主体相に対して格子整合するIII族窒化物半導体からクラッド層を構成する。多相構造発光層内で空間的に占有する体積の微小な従属相に格子整合するIII−V族化合物半導体からクラッド層を構成しても、発光層の全般に対して充分に良好な格子整合性を発揮するクラッド層は構成できない。また、従属相は主体相に比して、インジウム組成比が大であるため、禁止帯幅(band gap)は小さい。このため、従属相と格子整合するIII族窒化物半導体からクラッド層を構成すると、主体相に対する禁止帯幅の差異が、従属相とのそれに比べてより小となる場合がある。このため、主体相に対しては、充分なクラッド作用が発揮できない場合がある。一方、主体相について格子整合をなすIII族窒化物半導体からは、発光層は主体相を主として構成されているため、全般として発光に良好な格子整合性をなすクラッド層が構成できる。また、従属相よりも禁止帯幅を大とする主体相を基準にしてクラッド作用を及ぼすIII−V族化合物半導体からクラッド層を構成すれば、従属相に対してもクラッド作用を果すことができる。従って、本発明の第2の実施形態では、多相構造の発光層の主体相に対し格子整合するIII−V族化合物半導体からクラッド層を構成することとする。此処で云うクラッド層とは、単一(single)ヘテロ構造の発光部では、発光層の一面に接合するクラッド層である。また、ダブルヘテロ(DH)接合構造の発光部では、発光層の両面に接合している上部、下部クラッド層を指す。
【0029】
本発明の第3の実施形態では、発光部上に設ける電流拡散層を、上部クラッド層を構成するIII族窒化物半導体と格子整合する、リン(P)または砒素(As)を構成元素として含むIII−V族化合物半導体から構成する。例えば、n形またはp形のGaN0.970.03(格子定数=4.538Å)からなる上部クラッド層上には同じくn形またはp形のGaN0.970.03からなる電流拡散層を設ける。上部クラッド層と電流拡散層の伝導形は一致させる。また、n形またはp形GaN0.970.03からなる上部クラッド層に格子整合するリン化硼素(BP:格子定数=4.538Å)からn形またはp形の電流拡散層を構成する。上部クラッド層に格子整合する材料から構成された電流拡散層は、格子不整合に起因して発生するミスフィット転位等の結晶欠陥密度の小さい良質の結晶層となる。このため、転位等の結晶欠陥を介して素子駆動用電流が発光部に短絡的に且つ局所的に流通するのを抑制できる。また、発光部の略全面の広範囲に亘りに駆動用電流を拡散でき、しいては発光面積の拡張が達成される。なお、本発明で上部クラッド層と電流拡散層は格子不整合度が±1%、望ましくは±0.5%の範囲で格子整合していればよく、クラッド層ないし電流拡散層の組成は上記の範囲で格子整合する範囲でばらつきがあってもよい。
【0030】
電流拡散層は、素子駆動用電流を発光部の広範囲に均等に分散できる様な低抵抗層であるのが好ましい。キャリア濃度に換算して5×1017cm-3以上で、より好ましくは1×1018cm-3以上で約1×1020cm-3以下とする。約1×1020cm-3を越える高キャリア濃度となる様に不純物が過剰にドーピングされた結晶層は、ドーピング不純物と結晶層の構成原子との原子半径の差異に主に起因して発生する歪や転位等を含むものとなる。素子駆動電流は転位等の結晶欠陥を介して短絡的に発光部へ流入することとなり、発光面積を拡張するに支障を来す。電流拡散層をオーミック電極形成用のコンタクト層を兼用する層として設ける構成を考慮すると、電流拡散層の層厚は大凡、20nm以上であるのが望ましい。約20nm未満の薄層とすると、オーミック電極を構成する金属材料が発光部に侵入して、発光部構成層と直接的に接触してしまう場合がある。このため、素子駆動用電流が電流拡散層内を平面的に拡散して通流するのではなく、発光部へ短絡的に流通する事態を招き、発光面積が充分に拡張されない不都合を生ずる。電極を構成材料の浸透を電流拡散層内に止めておくために、電流拡散層の層厚は約50nm以上とするのがより望ましい。電流拡散層のキャリア濃度と層厚の乗算値(=N×D)が大である程、得られる電流拡散の効果は大きい。換言すれば、キャリア濃度(N:単位cm-3)が高い程、電流拡散層の層厚(D)を薄層としても略同等の電流拡散の効果が得られる。
【0031】
また、発光層から出射される発光を外部に効率的に取り出すために、発光波長に対応するよりも大きな禁止帯幅の材料から構成するのが望ましい。III−V族化合物半導体にあって、V族構成元素をリン(P)または砒素(As)とする半導体結晶は、アンチモン(Sb)を構成元素とする結晶に比較して高い禁止幅を有している(寺本 巌著、「半導体デバイス概論」(1995年3月30日、(株)培風館発行初版、28頁参照)。従って、リン(P)または砒素(As)をV族構成元素として含有するIII−V族化合物半導体からは発光を外部に透過する窓(window)層の役目も担う電流拡散層を好都合に構成できる。
【0032】
本発明の第4の実施形態では、特に、クラッド層を立方晶を主体としてなる窒化ガリウム・インジウム(GaXIn1-XN)から構成する。この場合、電流拡散層を窒化リン化硼素(BN1-XX)から構成するのが好ましい。立方晶を主体としてなるとは、立方晶の占有する体積が全体の概ね、90%以上であることをいう。他の構成要素は六方晶(hexagonal)のGaInN結晶である。結晶層内の立方晶の体積占有率は、例えば精密X線回折法を利用して解析できる。立方晶のGaXIn1-XNと立方晶BN1-XXの格子定数が合致する範囲は、GaXIn1-XNにあって0.94≦X≦1の範囲であり、また、BN1-XXにあって0.97≦X≦1の範囲である。クラッド層と格子整合の関係にある結晶層から、ミスフィット転位等の結晶欠陥密度の小さい良質の電流拡散層が構成できる。このため、結晶性に優れる電流拡散層が構成できるため、素子駆動電流の発光部への短絡的な流通を抑制して、発光部の略全面に均等の駆動用電流を拡散するに効果が奏される。
【0033】
本発明の第5の実施形態では、特に、クラッド層を立方晶を主体としてなる窒化ガリウム・インジウム(GaXIn1-XN)から構成する。この場合、電流拡散層を窒化砒化硼素(BN1-XAsX)から構成してIII族窒化物半導体LEDを得るのが好ましい。立方晶のGaXIn1-XNと立方晶BN1-XAsXの格子定数が合致する範囲は、GaXIn1-XNにあって0.43≦X≦1の範囲であり、また、BN1-XAsXにあって0.77≦X≦1の範囲である。クラッド層と格子整合するBN1-XAsXからは、良質の電流拡散層が構成できるため、素子駆動電流の発光部への短絡的な流通を抑制して、発光部の略全面に均等の駆動用電流を拡散するに効果が奏される。
【0034】
本発明の第6の実施形態では、クラッド層を窒素組成比を0.97とする立方晶を主体としてなる窒化リン化ガリウム(GaN0.970.03)から構成する。この場合、電流拡散層をリン化硼素(BP)から構成して、III族窒化物半導体LEDを得るのが好ましい。リン化硼素(BP)はGaN0.970.03に格子整合をなす閃亜鉛鉱型の結晶(格子定数=4.538Å)であるため、素子駆動用電流を平面的に拡散するに好都合となる電流拡散層を構成できる。また、BPは立方晶の結晶であり、そのバンド(band)構造から電流拡散層に好適なキャリア濃度の結晶層が簡便に得られる利点がある。
【0035】
また、本発明の第7の実施形態では、クラッド層を窒素組成比を0.98とする立方晶を主体としてなる窒化砒化ガリウム(GaN0.98As0.02)から構成する。この場合、電流拡散層をリン化硼素(BP)から構成してIII族窒化物半導体LEDを得るのが好ましい。立方晶のGaN0.98As0.02の格子定数は4.538Å)であり、その上には格子整合関係にあるBP結晶から駆動用電流の平面的な拡散を促す良質の電流拡散層を積層できる。
【0036】
一方、BPは室温での禁止帯幅を約2.0eVとする間接遷移型の半導体である(上記の「半導体デバイス概論」、28頁参照)、従って、例えば波長を450nmとする青色発光或いは波長を520nmとする緑色発光を充分に透過するに至らない。従って、BP結晶層を電流拡散層として発光の取り出し方向に配置する方式のLEDにあっては、BP電流拡散層の層厚を概ね、100nm未満とするのが好ましい。上記の如く、電流拡散層の層厚を減ずるに伴いキャリア濃度を適宣、増加させることとすれば、電流拡散の効果は獲得できる。BP結晶では、価電子帯が縮帯しているバンド構造上の優位さから(生駒 俊明、生駒 英明共著、「化合物半導体の基礎物性入門」(1991年9月10日、(株)培風館発行初版、17頁参照)、p形、n形共々、高キャリア濃度の結晶層が得られ易い。特に、本発明に記載の如く、低温BP緩衝層を介して成長させた高温BP緩衝層では、高濃度の不純物ドーピングは容易に達成できる。
【0037】
本発明に記載の緩衝層、下部及び上部クラッド層、発光層並びに電流拡散層は有機金属熱分解気相成長法(MOCVD法)、ハロゲン(halogen)気相成長(VPE)法、ハイドライド(hydride)VPE法、分子線エピタキシャル成長法(MBE法)等により形成できる。電流拡散層をなすBP結晶層を例えば、トリエチル硼素((C253B)/ホスフィン(PH3)/水素(H2)反応系を利用して成膜する場合、約900℃から約1200℃が適する。より高温で成長すると、単量体のBPの他に、例えば、化学式B132で表される多量体のBPが形成され易くなり、BP単結晶層を得るに不都合となる。BPと格子整合を果たすGaN0.970.03結晶層も略同様の温度範囲を好適として成長できる。
【0038】
本発明に係わる発光部を備えた積層構造体の上面と下面(Si基板裏面)に正、負のオーミック(Ohimic)電極を敷設すれば、LED等のLEDが構成できる。nサイドアップ型用途の積層構造体では、基板はp形のSi単結晶であり、上表面はn形の電流拡散層となるため、正(陽)オーミック電極を基板裏面に、負(陰)オーミック電極を電流拡散層上に設けてLEDを構成する。pサイドアップ型用途の積層構造体では、逆にSi基板裏面にn形オーミック電極を設け、上表面にp形オーミック電極を設けてLEDを構成する。オーミック電極の接触抵抗を減ずるために、電流拡散層上に改めて良導性のコンタクト層を設けることもできる。この場合、オーミック電極はコンタクト層上に敷設する。コンタクト層を電流拡散層に格子整合し、且つ発光波長に対応する遷移エネルギーよりも大きな禁止帯幅を有する材料から構成すると、入力抵抗が低く且つ発光の外部への透光性に優れるIII族窒化物半導体LEDが得られる。
【0039】
【作用】
含インジウムIII族窒化物半導体からなる発光層を挟持するクラッド層は、発光層との格子整合性から格子の不整合性に起因するミスフィット転位などの結晶欠陥の少ない結晶性に優れる発光層をもたらす作用を有する。
【0040】
インジウム組成比(インジウム濃度)を異にする複数の相(phase)からなる多相構造の発光層の主体相をなすIII族窒化物半導体に対して、格子整合するIII族窒化物半導体から構成したクラッド層は、発光層の主体相及び従属相の何れにも有効なポテンシャル障壁となる障壁層として作用する。
【0041】
クラッド層を構成するIII族窒化物半導体と格子整合する、リン(P)または砒素(As)を構成元素として含むIII−V族化合物半導体からからなる電流拡散層は、素子駆動用電流を発光部に平面的に拡散させる作用を有する。
【0042】
特に、クラッド層と格子整合をなすリン(P)または砒素(As)含有III−V族化合物半導体から構成した電流拡散層は、素子駆動用電流を発光部に平面的に均等に拡散させ、発光面積の拡張を促す作用を有する。
【0043】
【実施例】
(実施例1)
Si単結晶上にリン化硼素(BP)緩衝層を介して設けた窒化リン化ガリウム混晶(GaN1-XX、但し0≦X≦1)と窒化ガリウム・インジウム(GaXIn1-XN、但し0≦X≦1)からなる格子整合系の発光部を具備したIII族窒化物半導体LEDを例にして本発明を具体的に説明する。本実施例1に係わるLED10の断面模式図を図1に示す。
【0044】
基板101には、硼素(B)ドープp形(111)−Si単結晶を用いた。基板101上にはリン化硼素(BP)からなる低温緩衝層102を堆積した。低温緩衝層102はトリエチル硼素((C253B)/ホスフィン(PH3)/水素(H2)系常圧MOCVD法により、350℃で成長させた。緩衝層102の層厚は約14nmとした。低温緩衝層102の表面には、上記のMOCVD気相成長手段を利用して、950℃でマグネシウム(Mg)をドーピングしたp形BP層を高温緩衝層103として積層した。マグネシウムのドーピング源にはビス−シクロペンタジエニルマグネシウム(bis−(C542Mg)を用いた。高温緩衝層103のキャリア濃度は約7×1018cm-3とした。層厚は250nmとした。
【0045】
高温緩衝層103上には、リン化硼素(BP)と格子整合するリン(P)組成比を0.03(=3%)とするマグネシウムドープp形窒化リン化ガリウム(GaN0.970.03)層を下部クラッド層104として積層した。立方晶GaN0.970.03層は、トリメチルガリウム((CH33Ga)/PH3/アンモニア(NH3)/H2系常圧MOCVD法により1000℃で成長させた。下部クラッド層104のキャリア濃度は約8×1017cm-3とし、層厚は約12nmとした。
【0046】
下部クラッド層104上には、層厚を約10nmとするn形窒化ガリウム・インジウム(Ga1-XInXN)からなる発光層105を積層した。インジウム組成比(=X)は下部クラッド層104を構成するGaN0.970.03層に格子整合を果たす0.10とした。発光層105は、(CH33Ga/シクロペンタジエニルインジウム(C55In)/PH3/NH3/H2系常圧MOCVD法により830℃で成長させた。
【0047】
発光層105の表面上には、(CH33Ga/PH3/NH3/H2系常圧MOCVD法により1000℃で上部クラッド層106を積層した。上部クラッド層106は、立方晶のGa0.90In0.10N発光層105に格子整合する珪素(Si)ドープn形GaN0.970.03層から構成した。上部クラッド層106のキャリア濃度は約8×1017cm-3とし、層厚は240nmとした。立方晶のp形GaN0.970.03下部クラッド104と立方晶Ga0.90In0.10N発光層105と立方晶のn形GaN0.970.03上部クラッド層106とから格子整合系のpn接合型ダブルヘテロ接合構造の発光部108を構成した。
【0048】
上部クラッド層106上には、GaN0.970.03層に格子整合するn形リン化硼素(BP)からなる電流拡散層107を積層させた。電流拡散層107をなすSiドープBP層は、(C253B/PH3/H2系常圧MOCVD法により、1000℃で成長させた。電流拡散層107の層厚は約50nmとし、また、キャリア濃度は約1×1019cm-3に設定した。
【0049】
p形Si単結晶基板101の裏面には、アルミニウム(Al)からなるp形オーミック(Ohmic)電極109を形成した。また、電流拡散層107の表面の中央には、金(Au)からなるn形オーミック電極110を配置した。n形オーミック電極110の直径は約130μmとした。然る後、基板101としたSi単結晶を[211]方向に平行及び垂直な方向に裁断して、一辺を約300μmとするLEDチップ(chip)10となした。
【0050】
両オーミック電極109〜110間にLED駆動用電流を通流した。電流−電圧(I−V特性)は発光部108の良好なpn接合特性に基づく正常な整流特性を示した。I−V特性から求めた順方向電圧(Vf)は約3.1V(但し、順方向電流は20mA)となった。また、逆方向電圧は約15V(但し、逆方向電流は10μA)となった。順方向に20ミリアンペア(mA)の動作電流を通流した際には、発光中心波長を約460nmとする青色光が出射された。発光スペクトルの半値幅は約18nmであった。一般的な積分球を利用して測定されるチップ状態での発光強度は約16マイクロワット(μW)となり、高発光強度のIII族窒化物半導体LEDが提供された。
【0051】
(実施例2)
実施例1に記載の積層構造体に於いて、上部クラッド層(図1の符号106)のみを砒化窒化ガリウム(GaN0.98As0.02)層に変更し、他の構成層は実施例1と同一としてLEDを構成した。上部クラッド層をなすn形砒化窒化ガリウムの砒素組成比は、Ga0.90In0.10N発光層及びBP電流拡散層と同一の格子定数(=4.538Å)となる2%(=0.02)に設定した。上部クラッド層のキャリア濃度は約2×1018cm-3とし、層厚は約200nmとした。
【0052】
その他は実施例1と同様にして形成したLEDの正・負両オーミック電極間に20mAの順方向電流を通流したところ、中心波長を約460nmとする青色光が出射された。順方向電圧(Vf)は約3.1Vとなった。チップ状態での発光強度は約15μWであり、高発光強度のIII族窒化物半導体LEDが提供された。
【0053】
(実施例3)
本実施例3に係わるLED20の断面模式図を図2に示す。
リン(P)ドープn形(111)−Si単結晶基板201上に、ジボラン(B26)/(CH33Ga/アルシン(AsH3)/H2系減圧MOCVD法で400℃で砒化硼素・ガリウム(BXGa1-XAs、但し0≦X≦1)から構成した低温緩衝層202を積層させた。硼素(B)組成比(=X)はSi単結晶に格子整合する0.25とした。低温緩衝層202は約1.3×104パスカル(Pa)の減圧下で成長させた。低温緩衝層202の層厚は約15nmとした。
【0054】
断面透過電子顕微鏡(TEM)法での観察に依れば、成膜時のアズ・グローン(as−grown)状態のB0.25Ga0.75As低温緩衝層202では、Si単結晶基板201との接合面から大凡、3nmに至る上方の領域は単結晶となっていた。また、B0.25Ga0.75As低温緩衝層202とn形Si単結晶基板201とには、剥離は認められず良好な密着性が保持された。低温緩衝層202の上部は非晶質体を主体として構成されていた。
【0055】
0.25Ga0.75As低温緩衝層202上には、上記の減圧MOCVD反応系を利用して、950℃で硼素組成(=X)に組成勾配を付与したSiドープBXGa1 -XP高温結晶層203を積層した。硼素(B)の組成比は、高温緩衝層203の層厚の増加方向に0.02より1.0に直線的に増加させた。即ち、組成勾配高温緩衝層203の表面はリン化硼素(BP)層とした。硼素(B)の組成勾配はMOCVD反応系へのジボランの供給量を経時的に一律に増加させ、逆にトリメチルガリウムの供給量を一律に減少させて付した。層厚は約17nmとした。高温緩衝層203の成長時の反応系の圧力は約1.3×104Paに設定した。BXGa1-XP組成勾配(X=0.02→1.0)緩衝層203の成長時には、ジシラン(Si26)−H2混合ガスを使用してSiをドーピングした。キャリア濃度は約1×1018cm-3に設定した。X線回折分析法での解析に依れば、高温結晶層203は(111)配向性の立方晶のBXGa1-XP(X=0.02→1.0)単結晶層であると認められた。
【0056】
高温緩衝層203としたBXGa1-XP組成勾配層の成膜を終了した後では、B0.25Ga0.75As低温緩衝層202内部の非晶質体の大部分は、as−grown状態でSi単結晶基板201との境界領域に存在していた単結晶層を基として単結晶)化した。また、BXGa1-XP(X=0.02→1.0)高温緩衝層203は、Si単結晶と格子整合する組成のB0.25Ga0.75As(格子定数=5.431Å)からなる低温緩衝層202上に設けたため、剥離することのない連続膜となった。
【0057】
高温緩衝層203上には、(CH33Ga/C55In/NH3/H2系減圧MOCVD法により900℃で、インジウム組成比を1%(=0.01)とするn形窒化ガリウム・インジウム混晶(Ga0.99In0.01N)からなる下部クラッド層204を設けた。下部クラッド層204のキャリア濃度は約5×1018cm-3とし、、層厚は約300nmとした。下部クラッド層204上には、(CH33Ga/C55In/NH3/H2系減圧MOCVD法により900℃で、主体相のインジウム組成比を0.01とし、平均的なインジウム組成比を約0.06とする多相構造のn形発光層205を設けた。発光層205の層厚は約80nmとした。多相構造発光層205上には、上記のMOCVD反応系を利用して、p形のGa0.99In0.01Nからなる上部クラッド層206を積層させてpn接合型DH構造の発光部208を構成した。上部クラッド層206のキャリア濃度は7×1017cm-3とし、層厚は約10nmとした。
【0058】
p形Ga0.99In0.01N上部クラッド層206上には、p形窒化リン化硼素(BN1-XX、但し0.97≦X≦1)層を電流拡散層207として積層した。窒素組成比は上部クラッド層と同一の格子定数(=4.515Å)となる0.02とした。
【0059】
n形Si単結晶基板201の裏面には、アルミニウム(Al)からなるn形オーミック(Ohmic)電極209を形成した。また、電流拡散層207の表面の中央には、金(Au)からなるp形オーミック電極210を配置した。p形オーミック電極210の直径は約130μmとした。然る後、基板201としたSi単結晶を[211]方向に平行及び垂直な方向に裁断して、一辺を約260μmとするLEDチップ(chip)20となした。
【0060】
両オーミック電極209〜210間にLED駆動用電流を通流した。電流−電圧(I−V特性)は発光部208の良好なpn接合特性に基づく正常な整流特性を示した。I−V特性から求めた順方向電圧(Vf)は約3.5V(但し、順方向電流は20mA)となった。また、逆方向電圧は約15V(但し、逆方向電流は10μA)となった。順方向に20ミリアンペア(mA)の動作電流を通流した際には、発光中心波長を約410nmとする青色光が出射された。発光スペクトルの半値幅は約22nmであった。一般的な積分球を利用して測定されるチップ状態での発光強度は約12マイクロワット(μW)となり、高発光強度のIII族窒化物半導体LEDが提供された。
【0061】
(実施例4)
実施例3に記載の積層構造体に於いて、電流拡散層(図2の符号207)のみを砒化窒化硼素(BN1-XAsX、但し0.77≦X≦1)層に変更し、他の構成層は実施例3と同一としてLEDを構成した。電流拡散層をなすマグネシウム(Mg)ドープp形砒化窒化硼素の砒素組成比は、発光層の主体相及び上部クラッド層をなすGa0.99In0.01Nと同一の格子定数(=4.515Å)となる77%(=0.77)に設定した。電流拡散層のキャリア濃度は約2×1018cm-3とし、層厚は約200nmとした。
【0062】
その他は実施例3と同様にして形成したLEDの正・負両オーミック電極間に20mAの順方向電流を通流したところ、中心波長を約410nmとする青色光が出射された。順方向電圧(Vf)は約3.3Vとなった。チップ状態での発光強度は約11μWであり、高発光強度のIII族窒化物半導体LEDが提供された。
【0063】
【発明の効果】
本発明に依れば、Si単結晶基板表面上に、リン(P)または砒素(As)を構成元素として含むIII−V族化合物半導体からなる緩衝層を介して、格子整合関係にあるIII族窒化物半導体層からpn接合型DH接合構造の発光部を設けたので、格子のミスマッチに起因する結晶性の悪化を回避して、良質のIII族窒化物半導体層から発光部を構成することができる。また、発光部上に設ける電流拡散層を発光部を構成するクラッド層に格子整合するIII−V族化合物半導体から構成したので、LED駆動電流を発光部の広範囲に全般に拡散させる効果が得られ、高発光強度のIII族窒化物半導体発光ダイオードを提供できる。
【0064】
特に、クラッド層をインジウム組成比を異にする複数の相からなる多相構造の発光層の主体相をなすIII族窒化物半導体に格子整合するIII族窒化物半導体から構成すると、発光層との格子整合による良好な結晶性を有するIII族窒化物半導体層からクラッド層を構成できると共に、多相構造発光層に対して確実に障壁(クラッド)作用を及ぼすクラッド層を構成することができ、しいては、高発光強度のIII族窒化物半導体発光ダイオードを提供できる。
【0065】
また、クラッド層を構成するIII族窒化物半導体と格子整合する、リン(P)または砒素(As)を構成元素として含むIII−V族化合物半導体から電流拡散層を構成すると、LED駆動電流を発光部の全域に亘り、広範囲に拡散できる電流拡散層を構成することができ、高発光強度のIII族窒化物半導体発光ダイオードを提供できる。
【0066】
特に、立方晶を主体としてなる窒化ガリウム・インジウム(GaXIn1-XN、但し0≦X≦0.90)からなるクラッド層について、電流拡散層を窒化リン化硼素(BP1-XX、但し0≦X≦0.03)から構成すると、LED駆動電流を発光部の広範囲に拡散するに好都合な、格子ミスマッチに起因する結晶欠陥の密度が小さく結晶性に優れるIII族窒化物半導体層から電流拡散層を構成でき、しいては、発光面積を拡張するに効果が奏され、III族窒化物半導体発光ダイオードを提供できる。
【0067】
特に、立方晶を主体としてなる窒化ガリウム・インジウム(GaXIn1-XN:0.43≦X≦1)からなるクラッド層について、電流拡散層を窒化砒化硼素(BAs1-XX、但し0≦X≦0.23)から構成すると、LED駆動電流を発光部の広範囲に拡散するに好都合な、格子ミスマッチに起因する結晶欠陥の密度が小さく結晶性に優れるIII族窒化物半導体層から電流拡散層を構成でき、しいては、発光面積を拡張するに効果が奏され、III族窒化物半導体発光ダイオードを提供できる。
【0068】
特に、窒素組成比を0.97とする立方晶を主体としてなる窒化リン化ガリウム(GaN0.970.03)からなるクラッド層について、電流拡散層をリン化硼素(BP)から構成すると、LED駆動電流を発光部の広範囲に拡散するに好都合な、格子ミスマッチに起因する結晶欠陥の密度が小さく結晶性に優れるIII族窒化物半導体層から電流拡散層を構成でき、しいては、発光面積を拡張するに効果が奏され、III族窒化物半導体発光ダイオードを提供できる。
【0069】
また特に、窒素組成比を0.98とする立方晶を主体としてなる窒化砒化ガリウム(GaN0.98As0.02)からなるクラッド層について、電流拡散層をリン化硼素(BP)から構成すると、LED駆動電流を発光部の広範囲に拡散するに好都合な、格子ミスマッチに起因する結晶欠陥の密度が小さく結晶性に優れるIII族窒化物半導体層から電流拡散層を構成でき、しいては、発光面積を拡張するに効果が奏され、III族窒化物半導体発光ダイオードを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、2に係わるLEDの断面模式図である。
【図2】実施例3、4に係わるLEDの断面模式図である。
【符号の説明】
10、20 LED
101、201 Si単結晶基板
102、202 低温緩衝層
103、203 高温緩衝層
104、204 下部クラッド層
105、205 発光層
106、206 上部クラッド層
107、207 電流拡散層
108、208 発光部
109、209 裏面オーミック電極
110、210 表面オーミック電極

Claims (7)

  1. 珪素(Si)単結晶基板と、該基板表面上に設けられたリン(P)または砒素(As)を構成元素として含むIII−V族化合物半導体からなる緩衝層と、該緩衝層上に設けられた含インジウムIII族窒化物半導体からなる発光層を該発光層に格子整合するp形並びにn形III族窒化物半導体からなるクラッド層で挟持したpn接合型ダブルヘテロ接合構造の発光部と、該発光部上に設けられた窒化砒化硼素(BN 1-X As X 、但し0.77≦X≦1)からなる電流拡散層とを少なくとも備えてなるIII族窒化物半導体発光ダイオード。
  2. クラッド層を、インジウム組成比(インジウム濃度)を異にする複数の相(phase)からなる多相構造の発光層の主体相をなすIII族窒化物半導体に格子整合するIII族窒化物半導体から構成したことを特徴とする請求項1に記載のIII族窒化物半導体発光ダイオード。
  3. クラッド層を構成するIII族窒化物半導体と格子整合する、リン(P)または砒素(As)を構成元素として含むIII−V族化合物半導体から電流拡散層を構成したことを特徴とする請求項1または2に記載のIII族窒化物半導体発光ダイオード。
  4. クラッド層を立方晶を主体としてなる窒化ガリウム・インジウム(GaXIn1-XN、但し0.94≦X≦1)から構成したことを特徴とする請求項3に記載のIII族窒化物半導体発光ダイオード。
  5. クラッド層を立方晶を主体としてなる窒化ガリウム・インジウム(GaXIn1-XN、但し0.43≦X≦1)から構成したことを特徴とする請求項3に記載のIII族窒化物半導体発光ダイオード。
  6. 珪素(Si)単結晶基板と、該基板表面上に設けられたリン(P)または砒素(As)を構成元素として含むIII−V族化合物半導体からなる緩衝層と、該緩衝層上に設けられた含インジウムIII族窒化物半導体からなる発光層を該発光層に格子整合するp形並びにn形III族窒化物半導体からなるクラッド層で挟持したpn接合型ダブルヘテロ接合構造の発光部と、該発光部上に設けられたIII−V族化合物半導体からなる電流拡散層とを少なくとも備え、クラッド層を立方晶を主体としてなる窒化リン化ガリウム(GaN 0.97 0.03 )、または窒化砒化ガリウム(GaN 0.98 As 0.02 )から構成するIII族窒化物半導体発光ダイオード。
  7. 電流拡散層をリン化硼素(BP)から構成したことを特徴とする請求項に記載のIII族窒化物半導体発光ダイオード。
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