JP3639381B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成手段と、画像形成手段から排出された画像形成済みの用紙を丁合する丁合手段とを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、印刷機等の画像形成手段と、画像形成手段から排出された用紙を丁合するためのソータとを備えた画像形成装置が知られている。前記ソータは用紙を受け入れる複数のビンと、受け入れた用紙を搬送して各ビンに収納させる搬送丁合機構と、受け入れた用紙を通過させて隣のソータに送りだす通過搬送機構とを備えている。前記ソータは2塔以上連結して使用することができる。その場合には、画像形成手段に近い1塔目のソータの各ビンから丁合が行われ、1塔目のソータに入った用紙は1塔目のソータの搬送丁合機構によって各ビンに丁合される。1塔目のソータへの丁合が終了すると、1塔目のソータの通過搬送機構が切り替わり、1塔面に入った用紙は1塔目のソータを経由して2塔目のソータに送りだされる。2塔目のソータに入った用紙は2塔目のソータの搬送丁合機構によって各ビンに丁合される。
【0003】
上述したような複数塔のソータを用いた用紙の画像形成及び丁合においては、1塔目に送り込めるだけの枚数の用紙を画像形成した後、一旦画像形成装置を止める。画像形成されて画像形成装置から排出された所定枚数の用紙が1塔目のソータに送り込まれ、1塔目のソータの最後のビンに用紙が正規に入ったことが確認されてから、1塔目のソータの通過搬送機構を切り替え、画像形成装置を再び始動し、2塔目に用紙が送り込まれるようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
複数塔のソータを用いた従来の用紙の画像形成及び丁合によれば、ソータの全てのビンに用紙が正規に収納されたか否かを確認するために画像形成装置を停止させるので、画像形成要する時間が長くなるという問題があった。そこで、1塔目のソータに丁合されるべき枚数が排出された後に1塔目のソータの通過搬送機構を切り替え、画像形成を中断せずに連続して画像形成を行えば、より早く必要枚数の用紙に画像形成して複数塔のソータに丁合できるはずである。
【0005】
しかしながら、複数塔のソータを連結して上述のように使用する場合には、必ずしも排出された順番にビンに収納されるとは限らず、先に排出された用紙が1塔目のソータ内を下段のビンに向けて搬送されている時に、後に排出された用紙が2塔目の上段のビンにすでに収納されているといった状態が起こりうる。
【0006】
このような状態において、1塔目のソータで用紙のジャムが発生した場合、従来はジャムした用紙よりも後に排出された用紙については、2塔目のソータで正規にビン内に丁合されているにも係わらず、すべて正規な丁合が行われなかったものとして取り扱わねばならなかった。
【0007】
例えば、20ビンを有するソータを2塔使用し、30枚の用紙を一枚づつ丁合する場合を例にとって説明する。画像形成手段において画像形成すべき用紙の枚数を設定し、画像形成を開始する。画像形成手段から順次排出された用紙は、1塔目のソータの搬送丁合機構に送り込まれ、入り口に近い側のビンから順次丁合されていく。16枚目の用紙が1塔目のソータの16ビン目に丁合される時には、17枚目から20枚目の用紙はすでに1塔目のソータ内に送り込まれて搬送丁合機構で搬送されている途中であり、さらに1塔目の通過搬送機構は2塔目のソータに向けて切り替わっており、21枚目から25枚目の用紙は2塔目のソータの上から5ビン目までに丁合が完了している。
【0008】
これは、16枚目の用紙が1塔目のソータの16ビン目に入るまでに搬送丁合機構を移動する長さよりも、2塔目の上から5ビン目に入るまでに搬送丁合機構を移動する長さの方が短いので、16枚目が1塔目の16ビン目に入る時には、21〜25枚目が2塔目の1〜5ビン目に入っているからである。
【0009】
このような状態下で、1塔目のソータの16ビン目でジャムが発生すると、後続の用紙の内、1塔目のソータを通過して2塔目のソータに入った5枚の用紙は、2塔目のソータ内においては上から5ビン目まで正常に丁合されている(又は少なくとも正常に丁合されている可能性がある)にも係わらず、不正規の丁合として扱わなければならなかった。このように、画像形成手段から排出された16枚目以降の用紙、即ち画像形成手段から排出された25枚中の10枚の用紙は、ジャムした用紙として廃棄しなければならなかった。
【0010】
本発明は、複数塔のソータを連結して使用する画像形成装置において、1塔目のソータの最終ビンに対する用紙の丁合が終了する前に、2塔目のソータに用紙が丁合されている場合において、1塔目のソータにおいてジャムが発生しても2塔目のソータへ正常に丁合された用紙をジャムの対象とせずに正常に丁合された用紙として有効に扱うことができ、除去枚数を最小限度に抑えて丁合を続行することができる画像形成装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された画像形成装置は、画像形成手段と、複数塔の丁合手段と、検出手段と、記憶手段と、制御手段を有している。前記画像形成手段は、予め定めた画像形成設定枚数の用紙に画像を形成して順次排出する。前記複数塔の丁合手段は、前記画像形成手段から排出された前記用紙が丁合される複数のビンをそれぞれ有し、前記画像形成手段から排出された前記用紙が順次通過可能となるように直列に連結されて前記画像形成手段に取り付けられる。前記検出手段は、前記画像形成手段から排出された前記用紙のジャムを検出する。前記記憶手段は、前記画像形成設定枚数と、前記用紙が正規に丁合された前記ビンの数を前記丁合手段ごとに表す正規丁合ビン数とを記憶する。前記制御手段は、前記検出手段がジャムを検出した時に前記記憶手段に記憶されている前記画像形成設定枚数と前記正規丁合ビン数との差分から新たな画像形成設定枚数を求め、ジャムが解除された後に、新たな前記画像形成設定枚数に基づいて前記画像形成手段を制御するとともに、ジャムが発生した前記丁合手段においては正規の丁合が行われていない前記ビンから丁合を開始し、ジャムが発生した前記丁合手段の後段の前記丁合手段においては丁合済みの前記ビンの次の前記ビンから丁合が行われるように前記各丁合手段を制御する。
【0012】
請求項2に記載された画像形成装置は、請求項1記載の画像形成装置において、前記検出手段は前記用紙の有無を検出し、前記制御手段は所定の基準時刻から始まる所定の基準時間内に前記検出手段が前記用紙を検出しない場合にジャムが発生したと判断することを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載された画像形成装置は、画像形成手段と、複数塔の丁合手段と、切替機構と、検出手段と、記憶手段と、制御手段とを有している。前記画像形成手段は、予め定めた画像形成設定枚数の用紙に画像を形成して順次排出する。前記複数塔の丁合手段は、前記画像形成手段から排出された前記用紙が丁合される複数のビンと、前記ビンの近傍に移動可能に設けられ前記用紙を案内して所望の前記ビンに丁合させる案内手段とをそれぞれ有し、前記画像形成手段から排出された前記用紙が順次通過可能となるように直列に連結されて前記画像形成手段に取り付けられる。前記切替機構は、前記丁合手段が受け入れた前記用紙の搬送方向を、前記用紙を受け入れた前記丁合手段の前記ビン又は隣の前記丁合手段の何れかに選択的に設定する。前記検出手段は、前記画像形成手段から排出された前記用紙のジャムを検出する。前記記憶手段は、前記画像形成設定枚数と、前記用紙が正規に丁合された前記ビンの数を前記丁合手段ごとに表す正規丁合ビン数とを記憶する。前記制御手段は、前記検出手段がジャムを検出した時に前記記憶手段に記憶されている前記画像形成設定枚数と前記正規丁合ビン数との差分から新たな画像形成設定枚数を求め、ジャムが解除された後に、新たな前記画像形成設定枚数に基づいて前記画像形成手段を制御するとともに、ジャムが発生した前記丁合手段においては正規の丁合が行われていない前記ビンから丁合を開始し、ジャムが発生した前記丁合手段の後段の前記丁合手段においては丁合済みの前記ビンの次の前記ビンから丁合が行われるように前記各丁合手段を制御する。
【0014】
請求項4に記載された画像形成装置は、請求項3記載の画像形成装置において、前記検出手段は前記用紙の有無を検出し、前記制御手段は所定の基準時刻から始まる所定の基準時間内に前記検出手段が前記用紙を検出しない場合にジャムが発生したと判断することを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載された画像形成装置は、請求項4記載の画像形成装置において、前記検出手段は前記丁合手段の前記ビンにおける前記用紙の有無を検出することを特徴としている。
【0016】
請求項6に記載された画像形成装置は、請求項4記載の画像形成装置において、前記検出手段は前記切替機構における前記用紙の有無を検出することを特徴としている。
【0017】
請求項7に記載された画像形成装置は、請求項4記載の画像形成装置において、前記記憶手段に記憶される前記正規丁合ビン数は前記各丁合手段の前記案内手段の位置から算出されることを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による画像形成装置の全体構成図である。画像形成装置は、画像形成手段である孔版印刷装置1と、印刷された用紙を丁合する丁合手段である複数塔のソータ2とを備えている。まず、孔版印刷装置1の構成について説明する。
【0019】
孔版印刷装置1は、自身の中心軸線の回りに図示しない機枠に回転可能に支持された円筒状の版胴4を備えている。版胴4の周壁の少なくとも一部は多孔性であり、インクが通過できる。版胴4の外周部にはクランプ機構6がある。クランプ機構6は、孔版原紙8の一端を係止する。
【0020】
版胴4は、中心軸線4aと同軸に設けられたスプロケット10に連結されている。スプロケット10は、無端ベルト12によって版胴駆動機構14の版胴駆動モータ14aの駆動スプロケット11に連結されている。版胴4は、版胴駆動機構14の版胴駆動モータ14aの動力により図中反時計回り方向に、間欠的或いは連続的に回転駆動される。
【0021】
版胴4の胴内には、印刷インキ供給手段16が設けられている。印刷インキ供給手段16は、外周面が版胴4の内周面に接触すべく配設されている。印刷インキ供給手段16は、自身の中心軸18の回りに回転可能なスキージローラ20と、スキージローラ20の外周面に対し所定の間隔をもってそのローラの母線方向に沿って延在するドクターローラ22とを有している。印刷インキ供給手段16は、スキージローラ20が版胴4の回転に同期して版胴4と同方向に回転駆動されることにより、インキ溜まり24の印刷インキを版胴4の内周面に供給する。
【0022】
インキ溜まり24の印刷インキは、スキージローラ20の回転に伴い、スキージローラ20とドクターローラ22との間隙を通過し、その際に計量されてスキージローラ20の外周面に一様な厚さの印刷インキ層を形成する。印刷インキ層は、スキージローラ20の回転に伴って版胴4の内周面に供給されて印刷に供される。スキージローラ20と対向する版胴4の外側位置には、印刷用紙Pを版胴4に押し付けるプレスローラ26が設けられている。
【0023】
版胴4の左斜め下方には、版胴4とプレスローラ26との間に給紙される印刷用紙Pをセットするための給紙台28が設けられている。給紙台28は、セットされた印刷用紙Pの積層量に対応して不図示の駆動装置により上下動される。
【0024】
給紙台28の近傍には給紙機構30がある。給紙機構30は、ゴム等によりなる給紙ローラ32、一対のタイミングローラ34により構成されている。給紙ローラ32は、給紙台28上に積載されている印刷用紙Pの最上のものから一枚づつピックアップしてタイミングローラ34側に搬送する。タイミングローラ34は、印刷時に給紙ローラ32から送られた印刷用紙Pを撓んだ状態で一時保持し、適当なタイミングで版胴4とプレスローラ26との間に印刷用紙Pを送りだす。
【0025】
版胴4の回りで給紙台28の上方には、排版機構48が設けられている。排版機構48は、版胴4の外周面に巻付けられている使用済の孔版原紙を版胴4の回転に伴い剥離して排版収納している。版胴4の回りで給紙機構30と対向する位置には、印刷済用紙分離爪50が設けられている。
【0026】
印刷済用紙分離爪50は、印刷が終了した印刷済用紙を版胴4上から取外すためのものである。印刷済用紙分離爪50により剥がされた印刷済用紙は、排紙装置52によって用紙排出口54側に搬送される。排紙装置52は、ベルトコンベア装置56と吸引装置58とを有し、分離爪50によって版胴4より剥ぎ取られた印刷済用紙を吸引装置58によって吸引しつつベルトコンベア装置56によって用紙排出口54側へ搬送している。
【0027】
用紙排出口54の後方には、スタッカ部としての排紙台60が設けられている。排紙台60は、後述するソータ2を使用しないノンソートモードが選択されているときに、排紙装置52から搬送されるくる印刷済用紙を収納する。
【0028】
排紙装置52の上方には、原紙貯容部62が設けられている。原紙貯容部62は、ロール状に巻成された連続シート状の孔版印刷用原紙8を貯容している。
【0029】
原紙貯容部62と版胴4の間には、製版機構64が設けられている。製版機構64は、サーマルヘッド66とこれに対向するプラテンローラ68とを有している。製版機構64は、原紙貯容部62より供給される孔版原紙8の製版を感熱式に行っている。
【0030】
サーマルヘッド66は、図には示されてないが、横一列に、即ち主走査方向に複数個の発熱素子を一定間隔おきに有している。サーマルヘッド66の発熱素子は、不図示の読取装置にて読み取られた画像情報信号に応じて選択的に発熱する。製版機構64にて製版された製版済孔版原紙は、原紙搬送ローラ対70によって版胴4側に搬送される。製版機構64と版胴4の間には、製版済孔版原紙が版胴4の外周面に所定量巻付けられた時点で孔版原紙8を切断するカッター装置72が設けられている。
【0031】
次に、前記孔版印刷装置1によって印刷された印刷用紙Pを丁合するソータ2の構成について説明する。ソータ2は、外筐をなす筐体74内に、孔版印刷装置1から搬送されてくる印刷済用紙を収納する多数のビンからなるビン列76を備えている。ソータ2は、孔版印刷装置1に対して多段接続が可能な構成とされている。図示の例では、孔版印刷装置1に対し前段の第1ソータ2Aと後段の第2ソータ2Bの2台のソータ2が直列に連結されている。
【0032】
第1ソータ2Aと第2ソータ2Bとは、第1ソータ2Aのみに後述する導入用搬送機構80が設けられる点を除いて同一構成とされている。そこで、第1ソータ2Aについての構成を図2の拡大図を用いて詳細に説明する。
【0033】
ビン列76は、各々が同一の長方形状の板状部材からなる複数のビン78で構成されている。各ビン78は、筐体74の高さ方向(鉛直方向)に一定間隔dおきに層状に整列して筐体74内部の後部寄りに固定配置されている。
【0034】
孔版印刷装置1の用紙排出口54と対向する筐体74の一側面側には、孔版印刷装置1からの印刷済用紙を筐体74内に導入搬送するための導入用搬送機構80が設けられている。導入用搬送機構80は、前段ベルトコンベア装置82と後段ベルトコンベア装置86の2つのベルトコンベア装置を備えている。
【0035】
各々のベルトコンベア装置82,86は、例えばDCモータ等の駆動手段により駆動される。各々のベルトコンベア装置82,86には、印刷済用紙の搬送方向に所定間隔をおいてブロア等のような複数の吸引装置88が配設されている。
【0036】
前段ベルトコンベア装置82は、孔版印刷装置1の用紙排出口54から排出される印刷済用紙を吸引装置88によって吸引しつつ取り込んで後段ベルトコンベア装置86に搬送する。後段ベルトコンベア装置86は、前段ベルトコンベア装置82より取り込んだ印刷済用紙を吸引装置88によって吸引しつつ筐体74の一側面側の上端部の用紙導入口84まで斜め上方に搬送する。
【0037】
筐体74内における用紙導入口84の下部には、筐体74の高さ方向(鉛直方向)に沿ってビン案内用搬送機構92が設けられている。ビン案内用搬送機構92は、導入用搬送機構80と同様に、ベルトコンベア装置94と吸引装置96とを備えており、例えばDCモータ等の駆動手段により駆動される。ビン案内用搬送機構92は、後段ベルトコンベア装置86より用紙導入口84まで搬送された印刷済用紙を吸引装置96によって吸引しつつベルトコンベア装置94により屈曲したコーナー部分でUターンさせた後、ビン列76の鉛直方向の下方に向けて搬送する。尚、ベルトコンベア装置94の頂上部分の外周近傍には、導入用搬送機構80より搬送されてくる印刷済用紙をベルト面に押し付けて密着させるための吹付装置としてファン97が設けられている。
【0038】
ビン列76の上方には、後段に接続される第2ソータ2Bに対して印刷済用紙を搬送するためのソータ通過搬送機構102が設けられている。ソータ通過搬送機構102は、導入用搬送機構80やビン案内用搬送機構92と同様に、ベルトコンベア装置104と吸引装置106とを備えており、例えばDCモータ等の駆動手段により駆動される。ソータ通過搬送機構102は、後段ベルトコンベア装置86より用紙導入口84まで搬送された印刷済用紙を吸引装置106によって吸引しつつベルトコンベア装置104により筐体74の他側面の上端部の用紙排出口108より排出し、第2ソータ2Bの用紙導入口84まで搬送する。尚、ソータ通過搬送機構102は、孔版印刷装置1に対してソータ2が1台のみ接続される場合には不要である。
【0039】
ソータ通過搬送機構102におけるベルトコンベア装置104の出口側には、用紙通過センサ109が設けられている。用紙通過センサ109は、ベルトコンベア装置104上を搬送されて用紙排出口108より第2ソータ2Bの用紙導入口84に導入される印刷済用紙の通過の有無を検出している。
【0040】
ソータ通過搬送機構102の入口側で用紙導入口84の近傍には、ソータ切替板110、ソータ切替センサ112、ソレノイド114を有するソータ切替機構115が設けられている。ソータ切替板110は、ソータ2Aが受け入れた印刷用紙をソータ2Aのビンに送り込むか、又はソータ2Aを通過させて隣のソータ2Bに送り込むか、その搬送方向を選択的に設定する。ソータ切替板110はソレノイド114によって駆動される。ソータ切替板110の入口側で用紙導入口84の近傍には、印刷用紙の有無を検出する検出手段としてソータ切替センサ112が設けられている。ソータ切替センサ112は、導入用搬送機構80より用紙導入口84に導入搬送される印刷済用紙を検出する。
【0041】
ソータ切替板110は、孔版印刷装置1に接続された第1ソータ2Aへ丁合する印刷済用紙の搬送枚数や丁合の態様を示すモードの設定状態に応じてソレノイド114がオン・オフ動作することにより切替制御される。
【0042】
ビン列76とビン案内用搬送機構92との間の間隙には、ビン列76に沿って移動可能にインデクサ116が設けられている。インデクサ116は、ビン案内用搬送機構92に搬送された印刷用紙を案内し、ビン列76の所望のビン78に挿入させる案内手段である。インデクサ116は、ビン78の幅とほぼ同一の幅を有する矩形状の部材であり、初期状態において最上部のビン78(78A)よりやや上方位置に設定されたホームポジションHP1に待機している。ホームポジションHP1には、インデクサ116の有無を検出するインデクサHPセンサ118が設けられている。
【0043】
インデクサ116は、ビン案内用搬送機構92と並行してビン列76の鉛直方向に設けられた駆動ベルト122を介して例えばDCサーボモータ等の駆動手段に接続されている。このインデクサ116を挟むようにして筐体74の鉛直方向の上下位置には、透過式フォトセンサで構成される検出手段としてのインデクサセンサ124が設けられている。
【0044】
インデクサセンサ124は、インデクサ116上における印刷済用紙Pの有無を検出し、これによってインデクサ116を通過する印刷済用紙Pの未到達や滞留を監視し、ジャムエラーを検出している。ここで、インデクサ116、駆動ベルト122、インデクサセンサ124によってインデクサ昇降機構125が構成される。
【0045】
尚、インデクサセンサセンサ124をフォトインタラプタで構成してインデクサ116に設け、インデクサ116を通過する印刷済用紙Pを検出する構成としてもよい。
【0046】
インデクサ116は、駆動手段をなすDCサーボモータにより駆動ベルト122を介して駆動され、ビン列76の内の所定のビン78に設定される。ビン案内用搬送機構92により搬送されてきた印刷済用紙は、インデクサ116の上面の案内面に案内され、前記ビン78内に入る。そして、印刷済用紙が確実にビン列76のビン78に収納されたことをインデクサセンサ124が検出すると、インデクサ116はホームポジションHP1を基準位置とするビン78間のピッチ単位で移動する。これにより、印刷済用紙は、1枚ずつビン列76の各ビン78に順次挿入されていく。
【0047】
導入用搬送機構80における前段ベルトコンベア装置82の入口側には、切替板126が設けられている。切替板126は、モードの設定状態に応じてソレノイド128がオン・オフ動作することにより切替制御される。具体的には、ノンソートモードに設定されている場合、印刷済用紙を孔版印刷装置1の排紙台60へ搬送するように切替板126の切替えがなされる。これに対し、ソータ2を使用するモードに設定されている場合には、印刷済用紙を第1ソータ2Aへ搬送するように切替板126の切替えがなされる。ここで、切替板126とソレノイド128によって切替機構129が構成されている。
【0048】
最上部のビン78Aにおける導入端側の直上位置には、ロール状に巻回されたシート体130が設けられている。シート体130は、一端が筐体74側に固定され、開放端である先端部分がインデクサ116に取り付けられている。シート体130は、インデクサ116の昇降移動に連動して巻き上げ、巻き戻し動作し、印刷済用紙Pがビン78内に収納された際、後述する整合機構136の副走査整合板140に衝突して跳ね返った場合にビン外に飛び出すのを防止している。
【0049】
ビン列76を構成する各ビン78には、インデクサ116より挿入される印刷済用紙の搬送方向(副走査方向)と、この搬送方向と直交する方向(主走査方向)のそれぞれの方向に沿って、ビン78に挿入された印刷済用紙を所定の整合基準面に揃えて整合させる整合機構136が設けられている。
【0050】
整合機構136は、印刷済用紙の搬送方向と直交する方向に延出した切欠き部内を主走査方向に移動する主走査整合板138と、印刷済用紙の搬送方向に延出した切欠き部内を副走査方向に移動する副走査整合板140とを備えている。
【0051】
主走査整合板138と副走査整合板140が印刷用紙のサイズに応じて移動することにより、インデクサ116よりビン列76の各ビン78に挿入された印刷済用紙が所定の整合基準面に合致するように整合される。
【0052】
以上のように構成された孔版印刷装置1とソータ2とは、孔版印刷装置1の用紙排出口54に対して導入用搬送機構80を取り付けることにより接続される。そして、ソータ2のビン列76に対する印刷用紙の丁合収納動作は、図3に示し、以下に説明する孔版印刷装置1の操作パネル146上に設けられた特定のキー操作により行われる。
【0053】
図3は孔版印刷装置に備えられた操作パネルを示す図である。操作パネル146には、テンキー148、枚数LED150、液晶パネル等の表示器158、ソートモードキー160、モードLED162、スタートキー164、ストップキー166が設けられている。
【0054】
テンキー148は、0〜9の数字キーで構成され、印刷枚数(画像形成設定枚数)等の設定を行う際に押動操作される。枚数LED150は、テンキー148で設定された印刷枚数を表示する。枚数LED150の表示値は、孔版印刷装置1による印刷動作で印刷済用紙が排出されるのに同期して設定値から1ずつ減算して表示される。表示器158は、ジャム等のエラーが発生した場合のエラー表示等を表示する。
【0055】
ソートモードキー160は、排紙台60を使用して印刷済用紙を収納するノンソートモード、ソータ2を使用して印刷済用紙を収納する3つのモード(ソートモード、グループモード、連続モード)のいずれかを選択する際に押動操作される。ソートモードキー160は、電源投入時から押動操作される毎にノンソートモード、ソートモード、グループモード、連続モード、ノンソートモードの順にループしてモードを切り替える。
【0056】
ここで、ノンソートモードは、孔版印刷装置1の用紙排紙口54から排出された印刷済用紙を排紙台60に直接排紙するモードである。
【0057】
ソートモードは、孔版印刷装置1の用紙排紙口54から排出された印刷済用紙をページ毎にビン78に収納して複数ページからなる印刷物の丁合を行うモードである。
【0058】
グループモードは、孔版印刷装置1の用紙排紙口54から排出された印刷済用紙を原稿毎にいくつかのグループに仕分けてビン78に収納するモードであり、原稿毎に「枚数×組数」の複数仕分けが可能である。
【0059】
連続モードは、印刷物の裏写りを避けるため、孔版印刷装置1の用紙排紙口54から排出された印刷済用紙を各ビン78に1枚ずつ丁合収納するモードである。
【0060】
モードLED162は、ソートモードキー160によって選択されたモード(ソートモード、グループモード、連続モード)を表示している。このモードLED162が未表示の場合は、ノンソートモードが選択されている。
【0061】
スタートキー164は、孔版印刷装置1及びソータ2を動作実行させる際に押動操作される。ストップキー166は、孔版印刷装置1及びソータ2の動作を停止させる際に押動操作される。
【0062】
図4は上述した画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。図において、マイクロプロセッサ等により構成される制御手段(CPU)170は、記憶手段としてのROM172に格納されているプログラム及び設定情報に基づき装置内の各機構を制御する。この制御手段170には、操作パネル146から入力された印刷枚数や各種ソートモード等の設定内容を随時記憶する記憶手段としてのRAM174が接続されている。
【0063】
また、この制御手段170は、版胴駆動機構14に対し回転指令を出力して版胴4を回転制御する。製版機構64に対して孔版原紙8への製版指令を出力する。クランプ機構6には版胴4への孔版原紙8の係止/解除指令を出力する。排版機構48に対しては使用済みの孔版原紙8を版胴4から剥離させる指令を出力する。給紙機構30に対しては、版胴駆動機構14に連動して印刷用紙Pを給紙させる給紙指令を出力する。
【0064】
図4に示すように、ソータ2側にはこのソータ2の各機構の動作を制御する制御手段としての制御装置176が設けられている。この制御装置176と孔版印刷装置1の制御手段170はケーブル等を介して電気的に接続され、制御情報を互いにやり取りする。この制御装置176は、孔版印刷装置1から次々に排紙される印刷済用紙Pをソータ2側で順次取り込むために、孔版印刷装置1の駆動に同期してソータ2の制御を行うもので、制御手段170からの制御指令に基づきソータ2を制御する。
【0065】
またソータ2でエラーが発生した時にはその旨を制御手段170に出力し、制御手段170からの制御指令に基づきエラー時の対応処理を行う。このため、制御装置176は、ソータ2に設けられた導入用搬送機構80、ビン案内用搬送機構92、ソータ通過搬送機構102、ソータ切替機構115、インデクサ昇降機構125、切替機構129、整合機構136等に対してそれぞれ制御指令を出力する。これら各機構への制御指令によって、孔版印刷装置1から排紙された印刷済用紙Pは、後述する所定の形態でソータ2内の各ビン78に丁合される。
【0066】
また、操作パネル146は、孔版印刷装置1側に設けた構成としたが、同様の操作パネルをソータ2側に設け、操作パネルの操作による設定内容を孔版印刷装置1の制御手段170に送出する構成としてもよい。また、操作パネル146を孔版印刷装置1及びソータ2のいずれにも設けた構成にもできる。
【0067】
次に、上記のように構成されたソータ2のソート動作について説明する。
孔版印刷装置1で印刷された印刷済用紙Pを各種ソートモードでソートするときには、ソータ2が使用される。まず、モード切替板126がソータ2側に切り替えられ、ソータ切替板110がビン案内用搬送機構92側に切替えられる。これにより、孔版印刷装置1より排出された印刷済用紙は、導入用搬送機構80を介してビン案内用搬送機構92まで搬送される。
【0068】
そして、印刷済用紙がビン案内用搬送機構92によってインデクサ116まで案内搬送されると、インデクサ116はホームポジションを基準位置としてビン78間のピッチ単位で移動し、各ビン78に対して1枚ずつ印刷済用紙Pを挿入させる。インデクサ116は、ソートモードキー160で選択されたモード(ソートモード、グループモード、連続モード)に応じて所定のビン78に順次移動する。
【0069】
第2ソータ2Bは、より多くの印刷済用紙Pをソートするために用いられる。第1ソータ2Aのソータ切替板110をソータ通過搬送装置102側に切り替えると、第1ソータ2Aに入った印刷済用紙Pはソータ通過搬送装置102を介して後段の第2ソータ2Bに搬送され、第1ソータ2Aにおける作用と同様の作用で第2ソータ2Bの各ビン78に挿入される。
【0070】
そして、第1,第2ソータ2A,2B共に、印刷済用紙Pがビン78に収容された後には、整合機構136が作動して各ビン78上の印刷済用紙Pを一括して整合させる。この後、カバー部材を開けて各ビン78上で整合された状態の印刷済用紙Pを取り出すことができる。
【0071】
本画像形成装置における制御動作について図5〜図14に示す流れ図を用いて説明する。尚、説明を簡単にするためにビン列76のビン数を20、印刷する用紙の枚数を示す設定枚数(画像形成設定枚数)を30枚とし、第1ソータ2A及び第2ソータ2Bを使用し、丁合を目的として丁合及び印刷動作を行う場合について説明する。更にこの動作状態において、第1ソータ2Aの16枚目の用紙にジャムが発生し、そのとき既に第2ソータ2Bには5枚の印刷済用紙が収納されていて、操作パネル146の枚数LED150は、残り枚数5を表示していたとする。
【0072】
図5は、待機状態からソート印刷動作に移行する制御手順を示す流れ図である。まず操作パネル146においてソートモードキー160にてソートモードが設定されたか否かを確認し(ステップ111)、次にテンキー148にて設定枚数が設定されたか否かを確認し(ステップ112)、次にスタートキー164が押されたか否かを確認し(ステップ113)、上記条件が満たされたところでソート印刷動作が開始される。
【0073】
図6は、ソート印刷動作の流れ図を示す。ソート印刷動作が開始されると孔版印刷装置1の印刷動作(ステップ114)と、第1ソータ2A及び第2ソータ2Bのソート動作(ステップ115)が、制御手段170の命令により孔版印刷装置1及びソータ2において同時に処理される。
【0074】
図7は、ソート動作の流れ図を示す。ソート動作が開始されると切替板126をソレノイド128によりONし、用紙を第1ソータ2A及び第2ソータ2Bへ搬送するように切り替える(ステップ121)。次に搬送機構(導入用搬送機構80、ビン案内用搬送機構92、ソータ通過搬送機構102)のDCモータをONとし、孔版印刷装置1から排出されてきた印刷済用紙Pを各ソータ2A,2Bの各ビン列76に搬送出来るようにする(ステップ122)。この状態においてサブルーチン1,2,3(SUB1,2,3)の各手順が同時に実行される。印刷済用紙Pが各ビン78に挿入され(ステップ123,124,125)、用紙を全て挿入し終わったら、搬送機構をOFFし(ステップ126)、切替板126をOFFし(ステップ127)、動作を終了する。
【0075】
図8は、サブルーチン1(SUB1)の流れ図を示す。このサブルーチン1は、本画像形成装置において印刷・丁合の実行に必要な各種パラメータを設定した時、印刷済用紙を2塔のソータにどのように割り振るかを決めるための手順である。最初に、設定枚数とビン数(20枚)を比較し(ステップ131)、設定枚数のほうが小さい場合は、レジスタMに設定枚数をセットし(ステップ132)、レジスタBに1をセットする(ステップ133)。設定枚数のほうが大きい場合は、レジスタMにビン数(20枚)をセットし(ステップ134)、レジスタNに設定枚数からレジスタMを引いた値をセットし(ステップ135)、レジスタBに1をセットし(ステップ133a)、レジスタCに1をセットし(ステップ136)、更にサブルーチン4を起動させる(ステップ137)。そしてレジスタAに0をセットし(ステップ138)、終了する。
【0076】
前記レジスタM,N,A,B,CはRAM174中にある。レジスタMには第1のソータ2Aに丁合される用紙の枚数を示すデータが格納される。レジスタNには第2のソータ2Bに丁合される用紙の枚数を示すデータが格納される。レジスタAには、ソータ切替センサ112によって検出された印刷済用紙の数、即ちソータ2に入った印刷済用紙の枚数のデータが格納される。レジスタBには、第1のソータ2Aにおいて丁合の対象となっているビン78の位置を示すデータが格納される。レジスタCには、第2のソータ2Bにおいて丁合の対象となっているビン78の位置を示すデータが格納される。なお、インデクサ116は、印刷済用紙Pが収納されているビン78よりも一つ先のビン78の位置に設定されている。これらの各レジスタM,N,A,B,Cのデータはサブルーチン2及び3で使用する。また今回の設定枚数30に対しては、M=20,N=10,A=0,B=1,C=1となる。
【0077】
図9は、サブルーチン(SUB2)の流れ図を示す。このサブルーチン2は、ソータ切替板110とソータ切替センサ112によって印刷済用紙を1塔目のソータ2Aに入れるか、2塔目のソータ2Bに送るか決めるための手順である。最初に、ソータ切替板110をソレノイド114によりONし、印刷済用紙を第1ソータ2Aに搬送出来るようにする(ステップ141)。次にソータ切替センサ112で用紙の有無を確認し(ステップ142)、印刷済用紙が検出出来ない場合は、その未到達の度合いをタイムアウト処理で監視する(ステップ143)。タイムアウト処理は、例えばジャムが発生した場合等に対応するための手順であり、後に図11の流れ図で詳しく説明する。印刷済用紙を確認出来た場合、レジスタAに1を加算したものをセットする(ステップ144)。次にレジスタAとレジスタMを比較し(ステップ145)、レジスタAがレジスタM未満の場合は、ステップ142に戻る。レジスタAがレジスタMと等しくなった場合、ソータ切替板110をOFFし(ステップ146)、印刷済用紙に第1ソータ2Aを通過させて第2ソータ2Bに搬送出来るようにする。正常動作の場合、設定枚数30枚、M=20であるので、ソータ切替センサ112で、印刷済用紙を20枚第1ソータ2Aへ送り、その後ソータ切替板100を切り替え、残り10枚を第2ソータ2Bへ送り込む。
【0078】
図10は、サブルーチン3(SUB3)の流れ図を示す。このサブルーチン3は、第1のソータ2Aにおけるインデクサ116の作動を決めるための手順である。最初に、インデクサ116をDCサーボモータでBビン目に移動させる(ステップ151)。正常動作の場合、B=1であるので、1段目のビン78Aに移動する事になる。次にインデクサセンサ124で印刷済用紙の有無を確認し(ステップ152)、印刷済用紙が検出出来ない場合は、その未到達の度合いをタイムアウト処理で監視する(ステップ153)。印刷済用紙が確認出来た場合、次にレジスタBとレジスタMを比較し(ステップ154)、レジスタBがレジスタM未満の場合は、レジスタBに1を加算したものをセットし(ステップ155)、ステップ151に戻る。レジスタBがレジスタMと等しくなった場合、インデクサ116を1段目のビン78Aへ移動させる。正常動作の場合、M=20、B=1であるので、第1ソータ2Aにおいて、印刷済用紙はビン列76の1段目のビン78Aから順に挿入され、20段目のビン78に印刷済用紙が挿入されたら、インデクサ116は1段目のビン78Aに戻る。
【0079】
図11は、サブルーチン4(SUB4)の流れ図を示す。このサブルーチン4は、第2のソータ2Bにおけるインデクサ116の作動を決めるための手順である。最初に、インデクサ1162をDCサーボモータでCビン目に移動させる(ステップ161)。正常動作の場合、C=1であるので、1段目のビン78Aに移動する事になる。次にインデクサセンサ124で印刷済用紙の有無を確認し(ステップ162)、印刷済用紙が検出出来ない場合は、その未到達の度合いをタイムアウト処理で監視する(ステップ163)。印刷済用紙が確認出来た場合、次にレジスタCとレジスタNを比較し(ステップ164)、レジスタCがレジスタN未満の場合は、レジスタCに1を加算したものをセットし(ステップ165)、ステップ161に戻る。レジスタCがレジスタNと等しくなった場合、インデクサ116を1段目のビン78Aに移動させる。正常動作の場合、N=10,C=1であるので、第2ソータ3に、印刷済用紙はビン列31の1段目のビン78Aから順に挿入され、10段目のビン78に印刷済用紙が挿入されたら、インデクサC22は1段目のビン78Aに戻る。
【0080】
図12は、前記タイムアウト処理の流れ図を示す。このタイムアウト処理は、ソータ切替センサ112やインデクサセンサ124が所定の基準時刻から所定の基準時間の間に印刷済用紙を検出しない場合、ジャムが発生したと判断する処理手順である。例えば第1ソータ2Aの16段目のビン78でインデクサセンサ124が印刷済用紙の検出を行っていた場合、予め定めた基準時刻からインデクサセンサ124が印刷済用紙を検出するまでの実時間tを計測し、これを予め設定された時間Tと比較し(ステップ171)、経過した時間tが小さい場合は、第図10のステップ152に戻る。経過した時間tが大きい場合は、ジャムエラーが発生したと見なし、印刷機本体1、第1ソータ2A、第2ソータ2Bを動作停止する(ステップ172)。このとき既に、第1ソータ2Aの15段目のビンまで1枚づつ計15枚の印刷済用紙が挿入され、第2ソータ2Bには上から5段目のビンまで1枚づつ計5枚の印刷済用紙が挿入され、ビン案内用搬送機構92のベルトコンベア装置94上には5枚の印刷済用紙が滞留ジャムをしていた。よって枚数LED150には残り設定枚数の5が表示されている。次に表示器158にジャムエラー表示を行う(ステップ173)。次にジャムエラーがクリアされたか否かを監視し(ステップ174)、エラーがクリアされた場合、表示器158のエラー表示をクリアする(ステップ175)。次に設定枚数から(B−1)と(C−1)を差し引いたものを新たな設定枚数としてセットし(ステップ176)、枚数LED150に表示する。この場合、B=16,C=6であるので新たな設定枚数は、10枚となる。これによってベルトコンベア装置94上に滞留していた印刷済用紙枚数が補正される。そしてスタートキー164が押されたか否かを確認し(ステップ177)、スタートキー164が押された事が確認されると、ソート続行動作を開始する。
【0081】
図13は、ソート続行動作の流れ図を示す。この動作は基本的に、図7のソート動作と変わらず、ステップ123で示したサブルーチン1(SUB1)を、ステップ128に示すサブルーチン5(SUB5)に入れ替えたものである。通常動作では、サブルーチン(SUB1)を有する図7の手順に従い、途中ジャムエラー等が発生した場合、サブルーチン5(SUB5)を有する図13の流れ図に従う。
【0082】
図14は、サブルーチン5(SUB5)の流れ図を示す。最初に、レジスタLにMから(B−1)を差し引いた数値をセットし(ステップ181)、次にジャム発生にて新たに設定された設定枚数(10枚)とレジスタLを比較し(ステップ182)、設定枚数のほうが小さい場合はそのまま終了し、設定枚数のほうが大きい場合は、サブルーチン4を起動させ(ステップ183)、その後終了する。レジスタLはRAM174中にある。レジスタLには、ジャム解除後における1塔目のソータ2Aの新たな設定枚数、即ちジャム後の残りの丁合枚数を示すデータが格納される。設定枚数10に対して、L=5,M=20,N=10,A=15,B=16,C=16となる。これにより、印刷・丁合を続行すべき残りの印刷済用紙は、第1のソータ2Aの16段目から20段目の各ビン78に1枚づつ計5枚と、第2のソータ2Bの6段目から10段目の各ビン78に1枚づつ計5枚の合計10枚になる。
【0083】
以上説明した例においては、孔版印刷装置1に直列に連結した2台のソータ2A,2Bを使用し、丁合を目的としてソート印刷動作を行う場合について説明したが、前記タイムアウト処理によるジャムの検出は、複数のビンを有するソータを2塔以上印刷手段に連結して用紙を振り分けるあらゆる動作について有効である。例えば、前記ソートモードの他、グループモード、連続モードの何れのモードにおいても前記タイムアウト処理によってジャムを検出できる。
【0084】
以上説明した例においては、ソータ切替センサ112や2個のインデクサセンサ124によって印刷済用紙の有無を検出し、各箇所においてそれぞれ前記タイムアウト処理を行っていた。しかしながら、前記タイムアウト処理は必ずしもすべてのセンサで行う必要はない。また、印刷済用紙の有無を検出するセンサの位置は実施の形態の例に限定されず、搬送中の印刷済用紙がジャムし易い位置に必要に応じてセンサを設けることができる。
【0085】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置は、複数のビンを有する丁合手段を直列に画像形成装置に連結して行う用紙の印刷・丁合において、前段の丁合手段で用紙のジャムが起こった時に後段の丁合手段にすでに用紙が丁合されているような場合、当初の画像形成設定枚数と用紙が正規に丁合された各丁合手段のビンの数から残りの画像形成設定枚数を計算し、各丁合手段ごとに必要な次のビンから丁合を開始できるように構成されている。よって本発明によれば、複数塔のソータを連結して使用する画像形成装置において、1塔目のソータの最終ビンに対する用紙の丁合が終了する前に、2塔目のソータに用紙が丁合されている場合において、1塔目のソータにおいてジャムが発生しても、2塔目のソータへ正常に丁合された用紙をジャムの対象とせずに正常に丁合された用紙として有効に扱うことができ、除去枚数を最小限度に抑えて丁合を続行することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の実施の形態を示す全体構成図。
【図2】本発明の画像形成装置の実施の形態におけるソータの拡大図。
【図3】本発明の画像形成装置の実施の形態における操作パネルを示す図。
【図4】本発明の画像形成装置の実施の形態における電気的構成を示すブロック図。
【図5】本発明の画像形成装置の実施の形態において、待機状態からソート印刷動作に移行する制御手順を示す流れ図。
【図6】本発明の画像形成装置の実施の形態におけるソート印刷動作の流れ図。
【図7】本発明の画像形成装置の実施の形態におけるソート動作の流れ図。
【図8】
本発明の画像形成装置の実施の形態において、印刷済用紙を各ソータにどのように割り振るかを決めるための手順を示すサブルーチン1(SUB1)の流れ図。
【図9】本発明の画像形成装置の実施の形態において、印刷済用紙を1塔目のソータ2Aに入れるか2塔目のソータ2Bに送るか決めるための手順を示すサブルーチン(SUB2)の流れ図。
【図10】本発明の画像形成装置の実施の形態において、第1のソータ2Aにおけるインデクサ116の作動を決めるための手順であるサブルーチン3(SUB3)の流れ図。
【図11】本発明の画像形成装置の実施の形態において、第2のソータ2Bにおけるインデクサ116の作動を決めるための手順を示すサブルーチン4(SUB4)の流れ図。
【図12】本発明の画像形成装置の実施の形態においてジャム発生を判断するためのタイムアウト処理の流れ図。
【図13】本発明の画像形成装置の実施の形態におけるジャムエラー解除後のソート続行動作の流れ図。
【図14】本発明の画像形成装置の実施の形態において、ジャムエラー解除後に印刷済用紙を各ソータにどのように割り振るかを決めるための手順を示すサブルーチン5(SUB1)の流れ図。
【符号の説明】
1…画像形成手段としての孔版印刷装置、2,2A,2B…丁合手段としてのソータ、78…ビン、112…検出手段としてのソータ切替センサ、115…ソータ切替機構、124…検出手段としてのインデクサセンサ、170…制御手段、174…記憶手段としてのRAM。
Claims (7)
- 予め定めた画像形成設定枚数の用紙に画像を形成して順次排出する画像形成手段と、
前記画像形成手段から排出された前記用紙が丁合される複数のビンをそれぞれ有し、前記画像形成手段から排出された前記用紙が順次通過可能となるように直列に連結されて前記画像形成手段に取り付けられた複数塔の丁合手段と、
前記画像形成手段から排出された前記用紙のジャムを検出する検出手段と、
前記画像形成設定枚数と、前記用紙が正規に丁合された前記ビンの数を前記丁合手段ごとに表す正規丁合ビン数とを記憶する記憶手段と、
前記検出手段がジャムを検出した時に前記記憶手段に記憶されている前記画像形成設定枚数と前記正規丁合ビン数との差分から新たな画像形成設定枚数を求め、ジャムが解除された後に、新たな前記画像形成設定枚数に基づいて前記画像形成手段を制御するとともに、ジャムが発生した前記丁合手段においては正規の丁合が行われていない前記ビンから丁合を開始し、ジャムが発生した前記丁合手段の後段の前記丁合手段においては丁合済みの前記ビンの次の前記ビンから丁合が行われるように前記各丁合手段を制御する制御手段と、
を有する画像形成装置。 - 前記検出手段は前記用紙の有無を検出し、前記制御手段は所定の基準時刻から始まる所定の基準時間内に前記検出手段が前記用紙を検出しない場合にジャムが発生したと判断する請求項1記載の画像形成装置。
- 予め定めた画像形成設定枚数の用紙に画像を形成して順次排出する画像形成手段と、
前記画像形成手段から排出された前記用紙が丁合される複数のビンと、前記ビンの近傍に移動可能に設けられ前記用紙を案内して所望の前記ビンに丁合させる案内手段とをそれぞれ有し、前記画像形成手段から排出された前記用紙が順次通過可能となるように直列に連結されて前記画像形成手段に取り付けられた複数塔の丁合手段と、
前記丁合手段が受け入れた前記用紙の搬送方向を、前記用紙を受け入れた前記丁合手段の前記ビン又は隣の前記丁合手段の何れかに選択的に設定する切替機構と、
前記画像形成手段から排出された前記用紙のジャムを検出する検出手段と、
前記画像形成設定枚数と、前記用紙が正規に丁合された前記ビンの数を前記丁合手段ごとに表す正規丁合ビン数とを記憶する記憶手段と、
前記検出手段がジャムを検出した時に前記記憶手段に記憶されている前記画像形成設定枚数と前記正規丁合ビン数との差分から新たな画像形成設定枚数を求め、ジャムが解除された後に、新たな前記画像形成設定枚数に基づいて前記画像形成手段を制御するとともに、ジャムが発生した前記丁合手段においては正規の丁合が行われていない前記ビンから丁合を開始し、ジャムが発生した前記丁合手段の後段の前記丁合手段においては丁合済みの前記ビンの次の前記ビンから丁合が行われるように前記各丁合手段を制御する制御手段と、
を有する画像形成装置。 - 前記検出手段は前記用紙の有無を検出し、前記制御手段は所定の基準時刻から始まる所定の基準時間内に前記検出手段が前記用紙を検出しない場合にジャムが発生したと判断する請求項3記載の画像形成装置。
- 前記検出手段は前記丁合手段の前記ビンにおける前記用紙の有無を検出する請求項4記載の画像形成装置。
- 前記検出手段は前記切替機構における前記用紙の有無を検出する請求項4記載の画像形成装置。
- 前記記憶手段に記憶される前記正規丁合ビン数は前記各丁合手段の前記案内手段の位置から算出される請求項4記載の画像形成装置。
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