JP3638184B2 - 共同住宅用火災報知システム及び中継器 - Google Patents

共同住宅用火災報知システム及び中継器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住戸毎に火災感知器、中継器、住戸用受信機、及びインターホン設備を設けて個別監視し、中央の管理人室等に住棟用受信機を設けて集中監視する共同住宅用火災報知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の共同住宅用の火災報知システムにあっては、住戸に設けられた火災感知器が発報すると、住戸内に設置している住宅情報盤(住戸用受信機)やドアホンで警報報知が行われる。同時に住宅情報盤やドアホンを介し直ちに管理人室等の中央に設置された防災情報を集中監視する住棟用受信機に発報信号が送られる。発報信号を受けた住棟用受信機は、例えば出火階及び直上階に設置されている地区ベルを鳴動して火災発生を報知する。
【0003】
また、最近にあっては、地区ベルに代えて音声による警報システムが求められるようになって来ている。例えば特開平4−350800号のシステムにあっては、火災発生時に管理人室等に設置した住棟用受信機からの発報移報信号の送出による制御で、出火階及び直上階等の警報報知を必要とする住戸に対し、玄関先に設置しているドアホン子器のスピーカを住棟用受信機からの音声警報用の信号線に切り替え「ウーウー、火災が発生しました」等の音声警報を出させている。
【0004】
同時に住棟用受信機は、警報報知を必要とする各住戸内に設置している住宅情報盤に対しても発報移報信号を送り、住戸内でも警報報知を行わせる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の共同住宅用火災報知システムにあっては、通常の住宅情報盤は、各住戸の電源で動作しているため、火災感知器が住宅情報盤に接続され電源を供給されて動作するようなシステムにあっては、住戸が空きになっている等で住戸の電源が切られている場合には住宅情報盤及び火災感知器は電源の供給を受けることができず、その住戸での火災は全く監視できないという問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、住戸側で電源が切られていても確実に火災が監視できるようにした共同住宅用火災報知システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。まず本発明は、各住戸に、火災を検出している間だけ発報信号を出力する自己復旧型の火災感知器、火災感知器を感知器回線を介して接続する中継器、及び中継器が火災感知器の発報を受信した際に出力する作動信号を受信して火災警報を行うと共に住戸からの電源供給を受けて動作する住戸用受信機を少なくとも設け、管理人室等の中央に中継器からの火災確定信号を受信して火災警報を行う住棟用受信機を設け、各住戸の火災感知器及び中継器を住棟用受信機からの電源供給により動作するように接続した共同住宅用火災報知システムを対象とする。
【0008】
このような共同住宅用火災報知システムとして本発明にあっては、各住戸の住戸用受信機に、通常時に中継器に有電圧信号を出力し、中継器からの作動信号を受信してタイマを起動してタイムアップした場合及び住戸用受信機への電源供給が停止した場合の各々について、有電圧信号を遮断する受信機回路部を設ける。また中継器には、火災感知器の発報を受信した際に、住戸用受信機からの有電圧信号を検出している場合には住戸用受信機に作動信号を出力し、その後、住戸用受信機からの有電圧信号の遮断を検出した場合には火災確定信号を住棟用受信機に出力し、また火災感知器の発報を受信した際に、住戸用受信機からの有電圧信号の遮断を検出している場合には、直ちに火災確定信号を住棟用受信機に出力して住棟用受信機で火災警報を行わせる中継器回路部を設ける。
【0009】
このように本発明の共同住宅用火災報知システムは、住戸用受信機から中継器への火災確定の移報信号に有電圧信号を使用し、有電圧信号の遮断を中継器で検出した場合に、住戸用受信機から火災確定の移報が行われたと判断しているため、住戸用受信機の停電時による有電圧信号の遮断時にも、火災感知器の発報を受信した際に直ちに火災確定信号を住棟用受信機に出力して住棟用受信機で火災警報を行なわせることができ、住戸側が停電しても住棟用受信機による直接的な監視ができるため、高い信頼性が得られる。
【0010】
住戸用受信機の受信機回路部は、2〜5分程度の時間設定が行われたタイマの起動中に火災確認スイッチの操作を検出した場合は、タイマ設定時間に関係なく直ちに中継器に出力している有電圧信号を遮断して火災確定信号を住棟用受信機に出力させる。即ち、火災確認のために火災確定出力をタイマで遅延させているが、遅延中に居住者による火災確認スイッチの操作があれば、火災確定信号の出力を優先させる。
【0011】
また住戸用受信機の受信機回路部は、タイマの起動中に復旧スイッチの操作を検出した場合は、中継器からの作動信号を受信していないことを条件に復旧処理を行う。このため、火災感知器の誤報により住戸用受信機で火災警報が出された場合でも、火災確定信号を中継器から出力させるまでのタイマ設定時間の間であれば、住戸用受信機側でのリセットができ、火災感知器が誤って発報した場合の中央側および周辺住戸に対する警報報知を未然に防止できる。
【0012】
住戸用受信機の受信機回路部は、具体的には信号線を介して中継器に設けたフォトカプラの発光素子に有電圧信号を出力して発光駆動する。そして、タイマがタイムアップした場合、タイマの起動中に火災確認スイッチの操作を検出した場合及び住戸用受信機への電源供給が停止した場合の各々について、有電圧信号を遮断してフォトカプラの発光駆動を停止する。このため中継器の中継器回路部は、フォトカプラの受光素子の受光出力がなくなったことで、有電圧信号の遮断を検出する。
【0013】
更に本発明は、自己復旧型の火災感知器を使用していることから、住戸用受信機の受信機回路部は、中継器からの作動信号を所定時間、例えば10秒継続して受信した場合に作動信号を自己保持すると共に中継器に保持信号を出力し、一方、中継器からの作動信号を所定時間、例えば10秒継続して受信できなかった場合は作動信号が断たれた時に復旧処理を行う。
【0014】
また中継器の中継器回路部は、火災感知器からの発報信号を受信した際に、住戸用受信機からの有電圧信号を検出している場合は住棟用受信機に対する火災確定信号の出力許容状態を作り出し、この出力許容状態で住戸用受信機からの保持信号を受信して出力許容状態を保持し、更に、この出力許容状態を保持した状態で住戸用受信機からの有電圧信号の遮断を検出した場合に、住棟用受信機に火災確定信号を出力する。
【0015】
続いて中継器の中継器回路部は、住棟用受信機の火災受信に基づいて出力される確認信号(火災代表信号)を受信した場合に、住戸用受信機からの保持信号の入力を遮断すると共に、火災確定信号の出力許容状態の保持を継続し、更に住戸用受信機への作動信号の出力を継続して保持する。
また中継器の中継器回路部は、住棟用受信機からの確認信号が断たれた際に、火災確定信号の出力許容状態の保持および住戸用受信機への作動信号の保持の各々を解除する。このため、中継器の保持解除は、住棟用受信機からしかできず、したがって火災感知器が復旧しても中継器の保持は解除されないため、住戸側で火災発報があった後の現場調査等が確実にできる。
【0016】
更に、住戸用受信機の受信機回路部は、中継器に保持信号を出力した後に住棟用受信機からの確認信号に基づく中継器側での保持信号の遮断を検出すると、中継器からの作動信号が断たれた際に初期状態に復旧する。このため住戸用受信機は住棟用受信機から復旧することができ、不在住戸の誤報等に対し住戸内に入らなくとも初期状態に復旧できる。
【0017】
また本発明は、住戸用受信機に対しドアホン子器として設けている戸外表示器の火災灯を制御する。即ち、中継器の中継器回路部は、住戸用受信機から保持信号を受信すると、住戸用受信機の戸外表示器に電源供給兼信号線を介して通常時供給している所定の電源電圧とは異なる電源電圧となる火災信号を出力する。戸外表示器は、通常、電源供給兼信号線によって所定の電源電圧を中継器から受けて動作しており、通常時の電源電圧とは異なる電源電圧の火災信号を検出すると、火災灯を点滅する。
【0018】
また本発明は、各住戸に設けられ、住棟用受信機からの電源供給を受けて動作する自己復旧型の火災感知器を感知器回線を介して接続し、火災感知器の発報を受信した際に作動信号を住戸からの電源供給を受けて動作する住戸用受信機に出力して火災警報を行わせ、更に管理人室等の中央に設けられた住棟用受信機に火災確定信号を出力して火災警報を行わせ、住棟用受信機からの電源供給により動作するように接続した共同住宅用火災報知システムの中継器を提供する。
【0019】
このような中継器として本発明にあっては、火災感知器の発報を受信した際に、住戸用受信機からの有電圧信号を検出している場合には住戸用受信機に作動信号を出力し、その後に住戸用受信機からの有電圧信号の遮断を検出した場合には火災確定信号を住棟用受信機に出力し、また火災感知器の発報を受信した際に、住戸用受信機からの有電圧信号の遮断を検出している場合には、直ちに火災確定信号を住棟用受信機に出力して住棟用受信機で火災警報を行わせる中継器回路部を設けたことを特徴とする。
【0020】
この中継器の中継器回路部は、火災感知器からの発報信号を受信した際に、住戸用受信機からの有電圧信号を検出している場合は住棟用受信機に対する火災確定信号の出力許容状態を作り出し、この出力許容状態で住戸用受信機からの保持信号を受信して火災確定信号の出力許容状態を保持し、この出力許容状態を保持した状態で住戸用受信機からの有電圧信号の遮断を検出した場合に、住棟用受信機に火災確定信号を出力する。
【0021】
続いて中継器回路部は、住棟用受信機の火災受信に基づいて出力される確認信号(火災代表信号)を受信した場合に、住戸用受信機からの保持信号を遮断すると共に、火災確定信号の出力許容状態を継続保持し、更に住戸用受信機への作動信号を継続保持する。
【0022】
【発明の実施の形態】
<目 次>
1.システム構成
2.中継器と住戸用受信機
3.住棟用受信機
4.システム動作
5.断線監視
1.システム構成
図1は本発明の共同住宅用火災報知システムのシステム構成図である。図1において、管理人室などの中央側には、各住戸を集中監視するための住棟用受信機1が設置されている。一方、各住戸A1〜An側には、例えば住戸A1に代表して示すように、中継器2a、住戸用受信機3a及び戸外表示器4aが設けられている。
【0023】
中継器2aからは感知器回線6aが引き出され、1または複数の火災感知器5aを接続している。火災感知器5aは自己復旧型の火災感知器である。即ち自己復旧型の火災感知器5aは、火災による例えば煙を検出している間、感知器回線6aに発報信号としての発報電流を流し、火災による煙を検出できなくなると感知器自身で復旧して発報電流を停止する。
【0024】
住戸用受信機3aは火災感知器5aが発報した際に、中継器2aから感知器作動信号(以下、単に「作動信号」という)E1を受けて警報表示を行う。この作動信号E1の受信に対し、住戸用受信機3aには蓄積用の第1タイマを設けており、例えば10秒間継続して作動信号E1が得られたときに作動信号を保持し、更に中継器2aに対し保持信号E2を出力し、中継器2a側についても保持動作を行わせる。
【0025】
また住戸用受信機3aは、中継器2aからの作動信号E1の受信と同時に2〜5分の時間設定をもつ第2タイマを起動し、第2タイマの起動中に復旧スイッチが操作されなければ、中継器2aに出力している有電圧信号E2を遮断して火災確定を通知する。また第2タイマの起動中に住戸用受信機3aに設けている火災確定スイッチを操作した場合には、第2タイマに関係なく有電圧信号E2を遮断して火災確定を中継器2aに通知する。
【0026】
中継器2aは、火災感知器5aの発報受信を行い、住戸用受信機3aへ作動信号E1を出力した後、住戸用受信機3aから保持信号E2が得られ、続いて有電圧信号E3の遮断による火災確定を検出すると、住棟用受信機1に対し火災確定信号E4を出力する。この火災確定信号E4に対し住棟用受信機1側で火災受信が行われると、確認信号E5が中継器2aに返送される。
【0027】
住棟用受信機1からの確認信号E5を受信した中継器2aは、住戸用受信機3aからの保持信号E2及び有電圧信号E3の遮断に基づく火災確定信号出力の保持状態を継続できるように自己保持し、住戸用受信機3aからの保持信号E2による保持状態を切り離す。
このように中継器2aにおける火災確定信号の出力状態の保持が、住戸用受信機3aからの保持信号E2に基づく保持から住棟用受信機1から受信した確認信号E5に基づく保持に切り替わることで、住戸用受信機3aによる中継器2aの復旧動作を禁止し、中継器2aの復旧動作は住棟用受信機1からの確認信号E4の遮断によってのみできるように切り替える。
【0028】
このため中継器2aから住棟用受信機1に火災確定信号E4が出力されて住棟用受信機1で火災警報表示が行われた後は、中継器2aの復旧は住棟用受信機1からしかできず、住戸用受信機3aによって居住者が復旧処理を行ってしまうことを防止し、例えば火災感知器5aが誤報により発報した場合などの発報住戸の調査などを容易に行うことができる。
【0029】
戸外表示器4aは中継器2aからの火災信号E8を受けて、内蔵している火災灯を点滅する。中継器2aからの火災信号E8は、住戸用受信機3aから保持信号E2を受けた際の保持動作に伴って出力される。
ここで住棟用受信機1と各住戸A1〜Anとの間は、電源線8、火報信号線9、確認信号線10、制御信号線11及び音声警報信号線12で接続されている。即ち、住棟用受信機1からの電源線8には住戸A1〜An側の中継器2a〜2nが接続されており、中継器2a〜2nは住戸からの電源供給ではなく中央側の住棟用受信機1からの電源供給で動作している。
【0030】
このため、住戸側に停電があっても中継器2a〜2nは正常に動作し、且つ感知器回線6a〜6nに接続している自己復旧型の火災感知器5a〜5nによる火災監視が正常にできる。火報信号線9は中継器2a〜2nから出力される火災確定信号E4を住棟用受信機1に送る。確認信号線10は住棟用受信機1で中継器2a〜2nのいずれかからの火災確定信号E4を受信した際の確認信号E5を中継器側に出力する。この確認信号E5としては、具体的には、住棟用受信機1における火災代表信号を使用する。
【0031】
更に本発明の火災報知システムにあっては、住戸用受信機3a〜3n及び戸外表示器4a〜4nにインターホン用のスピーカが設けられていることから、このスピーカを使用して住棟用受信機1から火災受信に対する音声警報を行うようにしている。
住戸側における音声警報の出し方は、例えば出火階とその直上階について音声警報を行う。また住戸用受信機3a〜3nと戸外表示器4a〜4nからの音声警報の出し方としては、出火住戸については住戸用受信機と戸外表示器の両方から音声警報を出し、他の住戸については住戸用受信機のみから音声警報を出す。もちろん、音声警報を行う住戸の形態は必要に応じて適宜に定めることができる。
【0032】
このような住戸側に対する音声警報のため、住棟用受信機1から音声警報の出力先を制御する制御信号線11が引き出されている。制御信号線11は、階別といった警戒区域毎に引き出される。図1は住戸A1〜Anを同一階とした場合を例にとっており、制御信号E6を出力して制御する。
また音声警報信号線12が住戸A1〜Anの住戸用受信機3a〜3n及び戸外表示器4a〜4nに接続されて音声警報信号E7を供給しており、制御信号線11による制御信号E6aに基づいて各スピーカに対する音声警報信号線12の切替接続が行われ、音声信号に基づいた音声メッセージ例えば「ウーウー、火事です、火事です。1階で火災が発生しました。安全を確認して避難してください。」等の警報メッセージが出力される。
【0033】
更に住戸A1〜Anに設けた中継器2a〜2nの間には、断線検出渡り線13が順次接続されている。即ち、中継器2a〜2nのそれぞれには火災感知器5a〜5nを接続した感知器回線6a〜6nの断線検出回路が設けられており、感知器回線の断線を検出すると、後段の中継器に対し断線検出渡り線13を介して断線検出信号を出力する。
【0034】
この感知器回線の断線を検出した中継器2aからの断線検出信号は、断線検出渡り線13を介して最終段の中継器2nに通知され、断線検出信号を受信した最終段の中継器2nの断線検出回路は、住棟用受信機1からの火報信号線9に接続している断線検出用の終端抵抗を切り離して疑似的な断線状態を作り出すことで、住棟用受信機1に対し中継器側での感知器回線の断線を通知できるようにしている。
【0035】
次に図1の本発明による火災報知システムの詳細を、図2、図3及び図4を参照して説明する。
2.中継器と住戸用受信機
図2は図1の住戸A1に設けた中継器2a、住戸用受信機3a及び戸外表示器4aの具体的な実施形態である。
【0036】
中継器2aからは感知器回線6aが引き出され、感知器回線6aに対し自己復旧型の火災感知器5aを並列的に接続している。自己復旧型の火災感知器5a,5aは、火災による例えば煙などを検出すると、感知器回線6a間を低インピーダンスに短絡し、発報電流を流す。感知器回線6aは中継器2aに設けた受信回路14に接続されており、火災感知器5aの発報により発報電流が流れると、受信回路14に設けている受信リレーLを作動する。
【0037】
感知器回線6aに対する電源供給は、住棟用受信機1からの電源線8を定電圧回路16及び保持リレー回路15を介して接続することで行っている。また感知器回線6aの断線検出のため、最終端の火災感知器5aには断線検出用の終端抵抗7が接続されており、感知器回線6a及び終端抵抗7を介して流れる微弱な電流を断線検出回路22で監視し、断線を検出するとリレーDを作動する。この断線検出については後の説明で更に明らかにされる。
【0038】
火災感知器5aの発報により受信回路14の受信リレーLが作動すると、そのリレー接点lが閉じ、住戸用受信機3aに作動信号E1を出力する。また受信回路14の受信リレーLの作動と同時に保持リレー回路15の保持リレーMも作動し、そのリレー接点m1,m2を閉じ、火災確定信号の出力許容状態及び作動信号の保持許容状態を作り出す。
【0039】
住戸用受信機3aには中継器2aからの作動信号E1に対応して受信回路30が設けられ、作動信号E1を受けると受信リレーRを作動する。受信リレーRの作動は制御部32で検出され、火災警報を行う。この火災警報は表示部38の火災灯を点滅し、同時に音声合成回路52を起動して増幅器54により音声信号を増幅し、スピーカ56から例えば「感知器が発報しました。確認してください。誤報の場合は復旧スイッチを押してください。」といった音声メッセージを出力させる。
【0040】
また受信リレーRの作動を検出すると、制御部32は第1タイマ34と第2タイマ36を起動する。第1タイマ34は例えば10秒間の時間設定が行われた蓄積タイマであり、第1タイマ34で設定された10秒間継続して受信リレーRの作動状態が得られると、制御部32は、作動信号E1の受信状態を保持すると共に、保持リレーHを作動し、そのリレー接点hを閉じて、中継器2aに対し保持信号E2を出力する。
【0041】
尚、制御部32は、第1タイマ34で設定された10秒間継続して受信リレーRの作動状態が得られなかった場合には、作動信号E1が断たれ受信リレーRが作動しなくなった時点で、第1タイマ34、第2タイマ36のクリアも含め、住戸用受信機3の各回路部を初期状態に復旧させる。
中継器2aに対する保持信号E2の信号線は、通常時は抵抗48で終端されており、リレー接点hを介して抵抗48にフォトカプラ46のフォトダイオードを並列接続している。このため定常監視状態にあっては、保持信号E2はHレベルになっている。この状態で制御部32が保持リレーHを作動してリレー接点hを閉じると、フォトカプラ46のフォトダイオードの並列接続により保持信号E2はLレベルに立ち下がり、これが保持信号E2として中継器2aに出力される。
【0042】
またリレー接点hを閉じることで中継器2a側からの電源供給によりフォトカプラ46のフォトダイオードが発光駆動され、フォトトランジスタのオンにより制御部32に対するフォトカプラ46の出力がLレベルからHレベルに立ち上がり、これによって制御部32は中継器2aに対する保持信号E2の出力を認識することができる。
【0043】
制御部32は、第2タイマ36が作動信号E1の受信による起動から予め設定した2〜5分の範囲内の所定時間でタイムアップすると、火災確定リレーKを作動し、そのリレー接点kを開き、中継器2aに対し有電圧信号E3の遮断出力を行う。中継器2aに対する有電圧信号E3は、通常時、住戸用受信機3aの電源部62からの電源電圧+12Vであり、火災確定リレーKが作動してリレー接点kが開くと、有電圧信号E3は無電圧に立ち下がる。
【0044】
このような有電圧信号E3の遮断により、中継器2aに対し住戸用受信機3aから火災確定を通知する。火災確定を示す有電圧信号E3の遮断は、制御部32に設けている火災確定スイッチ40を操作した場合にも行われる。即ち、第2タイマ36の起動中に火災確定スイッチ40をオン操作すると、制御部32は、このオン操作を検出して直ちに火災確定リレーTを作動してリレー接点tを開き、中継器2aに対する有電圧信号E3を遮断して、同様に火災確定を通知する。
【0045】
住戸用受信機3aの制御部32には、火災確定スイッチ40に加えて更に、復旧スイッチ42と音響停止スイッチ44が設けられている。住戸用受信機3aで作動信号E1を受信して火災警報が行われた際に、第2タイマ36がタイムアップする前に復旧スイッチ42をオン操作すると、作動信号E1を受信していないこと、即ち、受信回路30の受信リレーRの受信作動が行われていないことを条件に、直ちに或いは第2タイマ36のタイムアップ時に、住戸用受信機3aの各回路部を初期状態に復旧させる。
【0046】
これに対し復旧スイッチ42をオン操作しても、受信リレーRの受信作動が行われている場合には、復旧スイッチ42の操作を無効とし、火災確定リレーKの作動でそのリレー接点kを開いて中継器2aに対する有電圧信号E3を遮断して、火災確定を通知する。更に音響停止スイッチ44は、住戸用受信機3aの火災警報中にオン操作することでスピーカ56からの音声メッセージを停止することができる。
【0047】
住戸用受信機3aからの第1タイマ34のタイムアップ時に出力される保持信号E2に対し、中継器2aには保持回路20が設けられている。保持回路20はリレーFのリレー接点f2を介して住戸用受信機3aからの保持信号E2を受け、保持信号E2がLレベルとなったときに動作して、保持リレー回路15に設けている保持リレーMの作動状態を作り出す。
【0048】
即ち、住戸用受信機2aから保持信号E2を受けた後に火災感知器5aが復旧して、これに伴い受信回路14の受信リレーLが復旧しても、保持リレー回路15の保持リレーMの作動状態を継続的に保持する状態を作り出す。また保持回路20は住戸用受信機3aから保持信号E2を受けた際に、戸外表示器4aに対し火災信号E8を出力して火災灯66の点滅を行わせる。火災信号E8の出力は、通常時の電源電圧+12Vをより高い+24Vに切り替えることで行う。
【0049】
中継器2aは、保持信号E2に基づく出力許容状態の保持状態で住戸用受信機2aから出力されている有電圧信号E3の遮断による火災確定を検出すると、住棟用受信機に対し火災確定信号E4を出力する。具体的には、住戸用受信機3aから有電圧信号E3はフォトカプラ18のフォトダイオードに入力されており、通常時は有電圧信号E3によりフォトダイオードの発光駆動が行われ、フォトトランジスタのオンによりフォトカプラ18のインバータ25への出力はLレベルとなっている。
【0050】
このため、インバータ25の出力は、Hレベルであるため、保持リレーMの作動によりリレー接点m2は既に閉じられて出力許容状態となっているものの、火災確定移報リレーSは非作動状態となっている。住戸用受信機3aからの有電圧信号E3の遮断により火災確定の通知を受けると、フォトカプラ18のフォトダイオードの発光が停止してフォトトランジスタがオフとなり、インバータ25に対する入力がLレベルからHレベルに立ち上がる。
【0051】
このためインバータ25の出力がHレベルからLレベルに変化し、リレー接点m2が閉じられて出力許容状態となっていることから、火災確定移報リレーSに電流が流れ、作動する。このため、そのリレー接点s1が閉じ、住棟用受信機1に対する火報信号線9をLレベルに引き込んで火災確定信号E4を出力する。中継器2aから住棟用受信機1に対する火災確定信号E4の送出に対し、住棟用受信機1にあっては後の説明で明らかにするように、警報受信を行うと確認信号E5を返送する。
【0052】
この確認信号E5としては、住棟用受信機1における火災代表信号の出力となる。住棟用受信機1から確認信号E5を受けた中継器2aは、そのとき火災確定移報リレーSの作動により閉じているリレー接点s2を介して確認リレーFを作動し、住戸用受信機3aに対する作動信号E1の信号回線側に設けたリレー接点f1を閉じると共に、住戸用受信機3aからの保持信号E2の入力回路に設けているリレー接点f2を開く。
【0053】
リレー接点f1が閉じることで、このとき保持リレーMのリレー接点m1は既に閉じて作動信号E1の保持状態にあることから、リレー接点f1とリレー接点m1の直列接続回路が形成され、住戸用受信機3aに対し固定的に作動信号E1の出力を保持した状態が作り出される。このため住棟用受信機1から確認信号E5を受けた後に、火災感知器5aの復旧で受信リレーLが非作動となってリレー接点lが開いても、住戸用受信機3aに対する作動信号E1は継続的に出力される。
【0054】
またリレー接点f2が開くことで住戸用受信機3aからの保持信号E2の入力が切り離され、保持回路20は住棟用受信機からの確認信号E5による保持状態に切り替わる。またリレー接点f2が開くと、住戸用受信機3aの保持信号E2の出力回路部に設けているフォトカプラ46のフォトダイオードの発光駆動が停止し、フォトトランジスタがオフすることで制御部32に対するフォトカプラ46の出力がHレベルからLレベルに立ち下がる。
【0055】
これによって制御部32は、中継器2aが住棟用受信機1からの確認信号E5で火災確定出力の保持状態に切り替わったことを認識できる。このフォトカプラ46からのLレベル出力を認識した制御部32は、その後、中継器2aが住棟用受信機1からの確認信号E5の遮断により復旧されて、リレーFのリレー接点f1が開いたときの作動信号E1の遮断による受信リレーRの復旧を受けて初期状態に復旧することができる状態となる。
【0056】
次に戸外表示器4aを説明する。戸外表示器4aは、通常時、火災信号E8を受信するための電源供給兼信号線を介して中継器2aの定電圧回路16が出力する+12Vの供給を受けて動作している。戸外表示器4aには中継器2aから出力される火災信号E8の検出回路64が設けられる。通常時、検出回路64に設けたリレーは非作動であるため、火災灯66は消灯しており、またリレー接点eも図示のように開いている。
【0057】
中継器2aで住戸用受信機3aからの保持信号E2を受けて、保持回路20において保持動作が行われると、戸外表示器4aに対する供給電圧を+12Vから火災信号E8となる+24Vに切り替える。検出回路64は、この供給電圧+24Vを検出してリレーを作動し、火災灯66を点滅させると同時にリレー接点eを閉じる。
【0058】
次に住戸用受信機3a及び戸外表示器4aにおける住棟用受信機1からの音声警報の出力制御を説明する。住戸用受信機3a及び戸外表示器4aには音声出力制御用のリレーBが設けられている。リレーBのそれぞれは、住棟用受信機1からの制御信号E6aにより作動される。即ち、住戸用受信機3aのリレーBはフォトカプラ60を介して制御信号6aを受けて作動し、そのリレー接点bを開いてスピーカ切替リレーGを非作動とし、切替リレー接点gをトランス58を備えた音声警報信号線12側に切り替える。
【0059】
また戸外表示器4aにあっては、中継器2aからの火災信号E8に基づいてリレー接点eが閉じた状態で制御信号E6aによりリレーBを作動して、リレー接点b1をトランス72を備えた音声警報信号線12側に切り替え、同時にリレー接点b2を閉じ、音声警報信号E7をスピーカ70に供給可能とする。このため出火住戸の戸外表示器のみが音声出力することになる。
【0060】
更に住戸用受信機3aには断線検出回路45が設けられ、中継器2aからの作動信号E1の信号線の断線を監視している。この断線監視のため、中継器2a側には断線監視用の抵抗24と直列に断線検出回路22の断線検出リレーDのリレー接点d1を接続しており、作動信号E1の信号線及び抵抗24を流れる微弱な電流が断たれることで断線検出を行う。また中継器2aの断線検出回路22で感知器回線6aの断線を検出したときのリレー接点d1の開放についても、同様にして断線検出を行い、表示部38に断線表示を行わせる。
3.住棟用受信機
図3は図1の火災報知システムに設けた住棟用受信機1の実施形態である。住棟用受信機1は電源部96で作り出されたDC24Vを電源線8により各住戸の中継器2a〜2nに供給している。中継器2a〜2nからの火報信号線9は、受信回路74及び断線検出回路92に接続されている。ここで火報信号線9、受信回路74及び断線検出回路92は、建物の警戒区域例えば階別ごとに設けられており、このため受信回路74は火報信号線9に応じて火災確定信号E4を受信することができる。従って、制御部76は受信回路74からの受信出力を受けることで、出火階を判断することができる。なお図3の実施例にあっては、説明を簡単にするため、特定の階の火災信号線9のみを示している。
【0061】
制御部76は受信回路74による火災確定信号E4の受信出力を受けて、表示部78により火災警報を行う。即ち、表示部78で代表火災灯を点灯し、同時に、火災発生階を示す地区表示灯を点灯する。更に音声合成部86を起動してアンプ87によりスピーカ89から音声警報を行わせる。更に制御部76は、火災代表リレーFAを作動すると同時に、階別に設けている地区リレーR1〜Rnのうち受信した階を示す地区リレー例えば地区リレーR1を作動する。
【0062】
代表火災リレーFAが作動されると、そのリレー接点faが閉じ、中継器側に対し確認信号E5を出力する。またマトリクス回路84に設けている作動した地区リレーR1のリレー接点r1をオンし、予め設定してあるダイオードマトリクスに基づいて出火階及び直上階に対し制御信号E6a,E6bを出力する。同時に音声合成部86を起動し、音声メッセージの音声信号を出力してアンプ88で増幅した後、トランス90を介して音声警報信号線12に音声警報信号E7を出力し、制御信号E6a,E6bにより出火階および直上階の各住戸用受信機、及び出火住戸の戸外表示器からの音声出力を行わせる。
また断線検出回路92は、通常時は火報信号線9及び最終段の中継器2nの火報信号線9間に接続している断線検出用の抵抗に流れる微弱な電流を監視しており、この監視電流が断たれると断線検出出力を制御部76に対し行い、表示部78に火報信号線9の断線表示を行わせる。火報信号線9の断線表示は、中継器2a〜2n側における感知器回線6a〜6nの断線検出の際にも同様にして、断線検出とその表示が行われる。
4.システム動作
図1の火災報知システムにおいて、住戸A1で火災が発生した場合を例にとってシステム動作を説明する。住戸A1で火災が発生すると、感知器回線6aに接続している火災感知器5aが作動し、発報信号を中継器2aに出力する。即ち、図2の中継器2aから明らかなように、火災感知器5aの発報により感知器回線6aに発報電流が流れ、受信回路14の受信リレーLが作動し、リレー接点lを閉じて作動信号E1を住戸用受信機3aに出力する。
【0063】
この受信リレーLの作動と同時に保持リレー回路15の保持リレーMも作動し、そのリレー接点m1,m2を閉じて火災確定信号の出力許容状態及び作動信号E1の保持許容状態を作り出す。
住戸用受信機3aは中継器2aから作動信号E1を受けると、受信回路30の受信リレーRを作動し、受信リレーRの作動を制御部32で検出して、第1タイマ34及び第2タイマ36を起動する。同時に表示部38により警報表示を行い、また音声合成部52を起動してスピーカ56より警報メッセージを出力させる。
【0064】
制御部32は、第1タイマ34で設定された10秒間継続して受信リレーRの作動状態を検出すると、作動信号E1の受信状態を保持すると共に保持リレーHを作動し、そのリレー接点hを閉じて、中継器2aに対しLレベルとなる保持信号E2を出力する。尚、制御部32は、第1タイマ34で設定された10秒間継続して受信リレーRの作動状態が得られなかった場合は、作動信号E1が断たれ受信リレーRが作動しなくなった時点で、第1タイマ34、第2タイマ36のクリアも含め住戸用受信機3aの各回路部を初期状態に復旧させる。
【0065】
保持信号E2を受けた中継器2aは、リレー接点f2を介して保持回路20を作動し、保持リレーMを火災感知器5aが復旧しても非作動とならないように保持する。保持回路20は、同時に戸外表示器4aに対する供給電圧を+12Vから火災信号E8となる+24Vに変化させて火災表示を行わせる。戸外表示器4aの検出回路64は、火災信号E8となる+24Vを検出し、火災灯66を点滅し、またリレーの作動によりリレー接点eを閉じ、リレーBを作動可能状態とする。
【0066】
続いて住戸用受信機3aの制御部32は、2〜5分の範囲内の所定時間を設定した第2タイマ36のタイムアップを監視している。第2タイマ36がタイムアップすると、火災確定リレーKを作動してリレー接点kを開き、中継器2aに対する有電圧信号E3を遮断することで火災確定を通知する。もちろん、第2タイマ36がタイムアップする前に火災確定スイッチ40のオン操作を検出すると、直ちに火災確定リレーTを作動しリレー接点tを開くことで、第2タイマ36に関係なく強制的に有電圧信号E3を遮断して火災確定を中継器2aに通知する。
【0067】
住戸用受信機3aからの有電圧信号E3が火災確定に基づいて遮断されると、フォトカプラ18の出力がそれまでのLレベル出力からHレベル出力に立ち上がり、インバータ25でLレベルに反転されて出力されることで、リレー接点m2は閉じられて出力許容状態となっていることから火災確定移報リレーSに電流が流れ作動する。
【0068】
火災確定移報リレーSが作動するとリレー接点s1が閉じて、Lレベルとなる火災確定信号E4を火報信号線9を介して住棟用受信機1に出力する。またリレー接点s2が閉じ、住棟用受信機1からの確認信号E5の受信可能状態を作り出す。
住棟用受信機1は図3のように、中継器2aからの火災確定信号E4を火報信号線9を介して受信回路74で受け、制御部76は、受信回路74から受信出力を受けることで、表示部78により火災代表表示及び地区表示を行う。同時にリレー回路82の代表火災リレーFAを作動すると同時に、対応する地区リレーR1を作動する。火災代表リレーFAの作動によりそのリレー接点faが閉じ、中継器2aに対し確認信号線10を介して確認信号E5を出力する。
【0069】
この住棟用受信機1からの確認信号E5を受けた図2の中継器2aは、リレーFを作動し、そのリレー接点f1を閉じ、既に閉じているリレー接点m1との直列回路により住戸用受信機3aに対する作動信号E1の出力状態を継続保持する。またリレー接点f2を開くことで住戸用受信機3aからの保持信号E2の入力を切り離し、中継器2aの保持回路20の保持動作を住棟用受信機1からの確認信号E5により行わせる。
【0070】
更に図3の住棟用受信機1にあっては、地区リレーR1の作動によりマトリクス回路84のリレー接点r1をオンし、ダイオードマトリクスで予め定められた火災発生階及びその直上階に対し制御信号E6a,E6bを出力する。火災発生階に対する制御信号E6aは図2の住戸用受信機3a及び戸外表示器4aに与えられ、リレーBを作動する。即ち住戸用受信機3aにあっては、制御信号E6aによりフォトカプラ60のフォトダイオードを発光駆動して、フォトトランジスタのオンによりリレーBを作動し、リレー接点bを開くことでスピーカ切替リレーGを非作動として、リレー接点gを音声警報信号線12側に切り替える。
【0071】
また戸外表示器4aにあっては、リレーBの作動でリレー接点b1によりスピーカ70を音声警報信号線12側に切り替え、同時にリレー接点b2を閉じてトランス72に対する音声警報信号E7の入力を可能とする。出火住戸A1以外の出火階の他の住戸A2〜Anにあっては、住戸用受信機3b〜3nのリレーBのみが作動してスピーカ56を音声警報信号線12側に切り替える。また直上階の住戸用受信機についても、制御信号E6bによりリレーBの作動でスピーカ56を音声警報信号線12側に切り替える。
【0072】
このような制御信号E6a,E6bの出力と共に、図3の住棟用受信機1の制御部76は音声合成部86を起動し、音声信号をアンプ88で増幅した後に、スピーカ90を介して音声警報信号線12に音声警報信号E7として送出する。このため、図2の住戸用受信機3aのスピーカ56及び戸外表示器4aのスピーカ70に住棟用受信機1からの音声警報信号E7が供給され、例えば「ウーウー、火事です、火事です。1階で火災が発生しました。安全を確認して避難してください。」などの音声メッセージの警報出力が行われる。同時に出火階および直上階の他の住戸の住戸用受信機のスピーカからも同じ音声メッセージが出力される。
【0073】
次に住戸側で火災感知器が誤動作により発報した場合の動作を説明する。図2の中継器2aからの感知器回線6aに接続している火災感知器5aが火災以外の原因、例えばストーブやコンロ等の影響により誤動作して発報し、しかも発報状態が10秒以上継続したとする。このような10秒以上続く火災感知器5aの誤動作に対し、通常の火災時と同様に中継器2aの受信動作が行われ、作動信号E1を受けて住戸用受信機3aで警報表示と警報音声の出力が行われる。
【0074】
このとき制御部32は作動信号E1の受信で第1タイマ34及び第2タイマ36を起動し、誤作動状態が10秒以上継続することから、第1タイマ34の10秒継続して受信リレーRの作動状態が得られ、作動信号E1の受信状態を保持すると共に、保持リレーHを作動して中継器2aに対しLレベルとなる保持信号E2を出力して、中継器2aの保持回路20の保持動作が行われる。
【0075】
しかしながら、第2タイマ36のタイムアップ前に住戸内の居住者が非火災であることを確認し、これに基づいて住戸用受信機3aに設けている復旧スイッチ42をオン操作する。復旧スイッチ42がオン操作されると、制御部32は受信リレーRの作動状態を確認する。このとき既に誤報を起こした火災感知器5aは真火災でないことで復旧していることから、受信リレーRは被作動状態となっている。
【0076】
したがって、制御部32は誤報による作動信号E1の受信と判断し、表示部38の警報表示及び音声合成部52による音声出力のそれぞれを停止して初期状態に復旧する。また、復旧に伴い保持リレーHも非作動となってリレー接点hが開き、保持信号E2がHレベルに戻って解除状態となり、保持回路20の動作が復旧することで、一旦保持した保持リレー回路15の保持リレーMも非作動状態に復旧する。
【0077】
このように本発明の火災報知システムにあっては、住戸用受信機3aに設けた2〜5分の時間設定ができる第2タイマ36のタイムアップ前については、復旧スイッチ42の操作により警報受信に対する動作を初期状態に復旧させることができる。
次に住戸用受信機3aに対するAC100Vの供給が断たれた停電状態でのシステム動作を説明する。図2の住戸用受信機3aにおいて、電源部62に対するAC100Vが断たれた停電状態にあっては、電源部62からの電源電圧+12Vの供給を受けている住戸用受信機3aの回路部は全て停止状態となっている。このとき中継器2aに対する有電圧信号E3も無電圧の遮断状態となっているが、有電圧信号E3の遮断状態は中継器2aから見ると住戸用受信機3aから火災確定通知が行われていると同じ状態である。
【0078】
即ち、住戸用受信機3aが停電している状態では、中継器2aに対しては火災確定の通知が住戸用受信機3aから固定的に行われたことと同じ状態となる。このため、中継器2aのフォトカプラ18の出力はHレベルとなり、インバータ25の反転によるLレベル出力で火災確定移報リレーSが作動許容状態となっている。
【0079】
このような住戸用受信機3aの停電状態で火災感知器5aが発報すると、受信回路14の受信リレーLが作動すると同時に、保持リレー回路15の保持リレーMも作動し、そのリレー接点m1,m2を閉じる。リレー接点m2が閉じると、インバータ25のLレベル出力により火災確定移報リレーSは作動許容状態にあるために直ちに作動し、リレー接点s1を閉じて火災確定信号E4を住棟用受信機1に出力する。またリレー接点s2を閉じることで住棟用受信機1からの確認信号E5の受信可能状態を作り出す。
【0080】
中継器2aからの火災確定信号E4の出力に対し、図3の住棟用受信機1における代表火災リレーFAの作動でそのリレー接点faが閉じ、確認信号E5が送り返されて中継器2aのリレーFが作動し、リレー接点f2を切り離して住棟用受信機1からの確認信号E5に基づいた中継器2aの火災確定出力の保持状態が作り出される。
【0081】
また図3の住棟用受信機1における火災確定信号E4の受信に基づく制御信号E6aの出力で戸外表示器4aのリレーBが作動して、リレー接点b1の切替え及びリレー接点b2を閉じることでスピーカ70が音声警報信号線12側に接続され、住棟用受信機1からの音声警報信号E7の供給により音声メッセージを出力することができる。
【0082】
また停電状態にある住戸用受信機3aにあっては、停電によりスピーカ切替リレーGが非作動となってそのリレー接点gを音声警報信号線12側に切り替えている。このため、住棟用受信機1からの音声警報信号E7が住戸用受信機3aのスピーカ56に供給され、住戸用受信機3aからも音声出力を行うことができる。
【0083】
このように本発明の火災報知システムにあっては、住戸用受信機3aに停電が起きても、停電住戸の火災監視を中央の住棟用受信機1側で行うことができ、また音声警報の出力も停電に影響されることなく、通常時と全く同様に行うことができる。
5.断線監視
次に本発明の火災報知システムにおける断線監視を説明する。本発明の火災報知システムにおける断線監視は、次の3つとなる。
【0084】
▲1▼中継器と住戸用受信機の作動信号E1の信号線の断線監視
▲2▼中継器の感知器回線の断線監視
▲3▼中継器と住棟用受信機の間の火報信号線の断線監視
まず図2を参照して、中継器2aと住戸用受信機3aの作動信号E1の信号線の断線監視を説明する。作動信号E1を中継器2aから住戸用受信機3aに送る信号線につき、中継器2a側には断線検出用の抵抗24がリレー接点d1を介して接続されている。このため作動信号E1の信号線には、住戸用受信機3a側からの電源供給により抵抗24で決まる微弱な監視電流が流れている。作動信号E1の信号線が断線すると、抵抗24で決まる微弱な監視電流が断たれ、この監視電流が断たれることを住戸用受信機3aの断線検出回路45で検出し、制御部に断線検出出力を行い、制御部32は表示部38に対し断線表示を行う。
【0085】
次に中継器2aの感知器回線6aの断線監視を説明する。中継器2aから引き出された感知器回線6aに接続した火災感知器5aのうちの終端の火災感知器5aには断線監視用の抵抗7が内蔵されて感知器回線6aの終端に接続され、この抵抗7で決まる微弱な断線監視用の監視電流を感知器回線6aに流している。この監視電流は断線検出回路22で監視されている。
【0086】
感知器回線6aが断線すると、抵抗7で決まる微弱な監視電流が断たれることで断線検出回路22が感知器回線6aの断線を検出して、断線検出リレーDを作動する。断線検出リレーDが作動すると、作動信号E1の信号線側に設けているリレー接点d1を開き、作動信号E1の信号線について疑似的な断線状態を作り出し、これによって住戸用受信機2aに感知器回線6aの断線検出を知らせる。
【0087】
住戸用受信機3aはリレー接点d1による疑似的な断線状態を断線検出回路45で検出し、制御部32により表示部38で断線表示を行う。中継器2aの感知器回線6aの断線検出結果は、更に住棟用受信機1に通知され、住棟用受信機1においても断線表示が行われる。
図4は中継器2a〜2nの感知器回線の断線検出結果を住棟用受信機1に通知するための実施形態である。中継器2a〜2nの各回路は基本的には図2の中継器2aと同じであるが、同じ警戒区域に設置した終端の中継器2nにおける住棟用受信機1に対する火災確定信号E4の出力回路部に、断線監視用の抵抗100を断線検出回路22の断線検出リレーDのリレー接点d2を介して接続している。
【0088】
更に中継器2a〜2nに設けた断線検出回路22は、住棟用受信機1からの電源線8から+24Vの電源電圧を入力する入力端子102と次段の中継器の断線検出回路22に電源電圧+24Vを出力する出力端子104を備えており、感知器回線6aの断線を検出すると入力端子102からの+24Vを出力端子104に供給する。前段に位置する中継器2aの断線検出回路22の出力端子104は、断線検出渡り線13を介して最終段の中継器2nの断線検出回路22の入力端子102にまで途中の中継器を経由して接続されている。
【0089】
尚、図4は中継器2a,2nを示しているが、それ以外の最終段の中継器2nの前段に位置する中継器についても、各断線検出回路22の出力端子104が次段の中継器2aの断線検出回路22の入力端子102に並列的に接続される。
このような中継器2aと最終段の中継器2nに対する断線検出渡り線13の接続により、中継器2aの感知器回線6aが断線して断線検出回路22で断線検出が行われると、入力端子102の電源電圧+24Vが出力端子104に供給され、断線検出渡り線13を介して最終段の中継器2nの断線検出回路22の入力端子102に供給される。
【0090】
このため、入力端子102から電源電圧+24Vを受けた最終段の中継器2nに設けた断線検出回路22の断線検出リレーDが作動し、火報信号線9の終端に接続しているリレー接点d2を開いて、疑似的な断線状態を作り出す。このため図3の住棟用受信機1にあっては、断線検出回路92が火報信号線9の断線を検出し、制御部76は表示部78に断線表示を行わせる。
【0091】
更に火災確定信号E4を住棟用受信機1に送る火報信号線9の断線監視は、図4のように、最終段の中継器2nにリレー接点d2を介して断線監視用の抵抗100を接続し、抵抗100で決まる微弱な電流を火報信号線9に流し、これを図3の住棟用受信機1の断線検出回路92で監視している。火報信号線9で断線があると、住棟用受信機1にあっては、断線検出回路92が断線を検出し、制御部76は表示部78に断線表示を行わせる。
【0092】
火報信号線9の住棟用受信機1における断線表示は、中継器2a〜2nの感知器回線6a〜6nの断線表示と区別できないが、感知器回線6a〜6n側の断線については住戸用受信機3a〜3n側でも同時に断線表示が行われていることから、住戸用受信機3a〜3n側での断線の有無を確認することで火報用信号線8の断線か感知器回線6a〜6n側の断線かを区別することができる。
【0093】
尚、図1のシステム構成は、建物の特定階例えば1階の住戸A1〜Anを例にとっているが、実際には住棟用受信機1に対し複数階の住戸側の設備が階別に分けた住棟用受信機1との間の信号線により同様に接続されたシステム構成をとることになる。また上記の実施形態にあっては中継器2a〜2nは独立に設けているが、戸外表示器4a〜4nや住戸用受信機3a〜3nの筐体内に収納するようにしてもよい。更に、住戸用受信機3aに設けられる第2タイマ36の2〜5分のタイマ時間は、現場で環境に対応させて任意に可変設定することができる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の共同住宅用火報システムによれば、各住戸の火災感知器及び中継器を住棟用受信機からの電源供給により動作するようにしたため、住戸が空き等となっていることで住戸用受信機への電源供給が断たれても、その住戸の火災を確実に監視することができる。
【0095】
また住戸用受信機から中継器への火災確定の移報信号に有電圧信号を使用し、有電圧信号の遮断を中継器で検出した場合に、住戸用受信機から火災確定の移報が行われたと判断しているため、住戸用受信機の停電時による有電圧信号の遮断時にも、火災感知器の発報を受信した際に直ちに火災確定信号を住棟用受信機に出力して住棟用受信機で火災警報を行なわせることができ、住戸側が停電しても住棟用受信機による直接的な監視ができるため、高い信頼性が得られる。
【0096】
更に住戸用受信機の火災確定の出力に基づいて中継器から住棟用受信機に火災確定の移報が行われた後は、中継器における火災確定信号の出力状態の保持の解除は住棟用受信機からしかできず、住戸側で火災発報があった後の現場調査等を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム構成のブロック図
【図2】図2の中継器、住戸用受信機及び戸外表示器の実施形態の回路ブロック図
【図3】図1の住棟用受信機の実施形態の回路ブロック図
【図4】図1の中継器相互間の断線監視機能を実現する実施形態の回路ブロック図
【符号の説明】
A1〜An:住戸
1:住棟用受信機
2a〜2n:中継器
3a〜3n:住戸用受信機
4a〜4n:戸外表示器
5a〜5n:火災感知器(自己復旧型)
6a〜6n:感知器回線
7,24,100:断線検出抵抗
8:電源線
9:火報信号線
10:確認信号線
11:制御信号線
12:音声警報信号線
13:断線検出渡り線
14,30,74:受信回路
15:保持リレー回路
16:低電圧回路
18:フォトカプラ
20:保持回路
22,45,92:断線検出回路
32,76:制御部
34:第1タイマ(10秒)
36:第2タイマ(2〜5分)
40:火災確定スイッチ
42:復旧スイッチ
44:音響停止スイッチ
52,86:音声合成部
56,70,89:スピーカ
62,96:電源部
64:検出回路
66:火災灯
84:マトリクス回路
102:入力端子
104:出力端子
L,R:受信リレースイッチ
B:音声出力リレー
D:断線検出リレー
F:確認受信リレー
G:スピーカ切替リレー
H,M:保持リレー
K,T:火災確定リレー
FA:代表火災リレー
R1〜Rn:地区リレー

Claims (10)

  1. 各住戸に、自己復旧型の火災感知器、該火災感知器を感知器回線を介して接続する中継器、及び該中継器が前記火災感知器の発報を受信した際に出力する作動信号を受信して火災警報を行うと共に住戸からの電源供給を受けて動作する住戸用受信機を少なくとも設け、管理人室等の中央に前記中継器からの火災確定信号を受信して火災警報を行う住棟用受信機を設け、前記各住戸の火災感知器及び中継器を住棟用受信機からの電源供給により動作するように接続した共同住宅用火災報知システムにあって、
    前記住戸用受信機に、通常時に前記中継器に有電圧信号を出力し、前記中継器からの作動信号を受信してタイマを起動してタイムアップした場合及び住戸用受信機への電源供給が停止した場合の各々について前記有電圧信号を遮断する受信機回路部を設け、
    前記中継器に、前記火災感知器の発報を受信した際に、前記住戸用受信機からの有電圧信号を検出している場合には住戸用受信機に作動信号を出力し、その後に住戸用受信機からの有電圧信号の遮断を検出した場合には火災確定信号を前記住棟用受信機に出力し、また前記火災感知器の発報を受信した際に、前記住戸用受信機からの有電圧信号の遮断を検出している場合には、直ちに火災確定信号を住棟用受信機に出力して前記住棟用受信機で火災警報を行わせる中継器回路部を設けたことを特徴とする共同住宅用火災報知システム。
  2. 請求項1記載の共同住宅用火災報知システムに於いて、前記住戸用受信機の受信機回路部は、前記タイマの起動中に火災確認スイッチの操作を検出した場合は、タイマ設定時間に関係なく直ちに前記中継器に出力している有電圧信号を遮断することを特徴とする共同住宅用火災報知システム。
  3. 請求項1記載の共同住宅用火災報知システムに於いて、前記住戸用受信機の受信機回路部は、前記タイマの起動中に復旧スイッチの操作を検出した場合は、前記中継器からの作動信号を受信していないことを条件に復旧処理を行うことを特徴とする共同住宅用火災報知システム。
  4. 請求項1又は2記載の共同住宅用火災報知システムに於いて、
    前記住戸用受信機の受信機回路部は、信号線を介して前記中継器に設けたフォトカプラの発光素子に有電圧信号を出力して発光駆動し、前記タイマがタイムアップした場合、タイマ起動中に火災確認スイッチの操作を検出した場合及び住戸用受信機への電源供給が停止した場合の各々について前記有電圧信号を遮断して前記フォトカプラの発光駆動を停止し、
    前記中継器の中継器回路部は、前記フォトカプラの受光素子の受光出力がなくなったことで前記有電圧信号の遮断を検出することを特徴とする共同住宅用火災報知システム。
  5. 請求項1乃至4記載の共同住宅用火災報知システムに於いて、
    前記住戸用受信機の受信機回路部は、前記中継器からの作動信号を所定時間継続して受信した場合に該作動信号を自己保持すると共に前記中継器に保持信号を出力し、前記中継器からの作動信号を所定時間継続して受信できなかった場合に復旧処理を行い、
    前記中継器の中継器回路部は、前記火災感知器からの発報信号を受信した際に、住戸用受信機からの有電圧信号を検出していた場合は前記住棟用受信機に対する火災確定信号の出力許容状態を作り出し、該出力許容状態で前記住戸用受信機からの前記保持信号を受信して前記出力許容状態を保持し、該出力許容状態を保持した状態で前記住戸用受信機からの有電圧信号の遮断を検出した場合に、前記住棟用受信機に火災確定信号を出力し、続いて前記住棟用受信機の火災受信に基づいて出力される確認信号(火災代表信号)を受信した場合に、前記住戸用受信機からの保持信号の入力を遮断すると共に前記出力許容状態を継続保持し、更に住戸用受信機への作動信号を継続保持することを特徴とする共同住宅用火災報知システム。
  6. 請求項5記載の共同住宅用火災報知システムに於いて、前記中継器の中継器回路部は、前記住棟用受信機からの確認信号が断たれた際に、前記火災確定信号の出力許容状態の保持および前記住戸用受信機への作動信号の保持の各々を解除することを特徴とする共同住宅用火災報知システム。
  7. 請求項6記載の共同住宅用火災報知システムに於いて、前記住戸用受信機の受信機回路部は、前記中継器に保持信号を出力した後に住棟用受信機からの確認信号に基づく中継器側での該保持信号の遮断を検出すると、前記中継器からの作動信号が断たれた際に初期状態に復旧することを特徴とする共同住宅用火災報知システム。
  8. 請求項5乃至7のいずれかに記載の共同住宅用火災報知システムに於いて、
    前記中継器の中継器回路部は、前記住戸用受信機から保持信号を受信すると、戸外表示器に電源供給兼信号線を介して通常時供給している所定の電源電圧とは異なる電源電圧となる火災信号を出力し、
    前記戸外表示器は、通常時に電源供給兼信号線により所定の電源電圧を前記中継器から受けて動作しており、通常時の電源電圧とは異なる電源電圧の火災信号を検出すると、火災灯を点滅することを特徴とする共同住宅用火災報知システム。
  9. 各住戸に設けられ、住棟用受信機からの電源供給を受けて動作する自己復旧型の火災感知器を感知器回線を介して接続し、前記火災感知器の発報を受信した際に作動信号を住戸からの電源供給を受けて動作する住戸用受信機に出力して火災警報を行わせ、更に、管理人室等の中央に設けられた住棟用受信機に火災確定信号を出力して火災警報を行わせ、前記住棟用受信機からの電源供給により動作するように接続した共同住宅用火災報知システムの中継器に於いて、
    前記火災感知器の発報を受信した際に、前記住戸用受信機からの有電圧信号を検出している場合には住戸用受信機に作動信号を出力し、その後に住戸用受信機からの有電圧信号の遮断を検出した場合には火災確定信号を前記住棟用受信機に出力し、また前記火災感知器の発報を受信した際に、前記住戸用受信機からの有電圧信号の遮断を検出している場合には、直ちに火災確定信号を住棟用受信機に出力して前記住棟用受信機で火災警報を行わせる中継器回路部を設けたことを特徴とする共同住宅用火災報知システムの中継器。
  10. 請求項9記載の共同住宅用火災報知システムの中継器に於いて、前記中継器の中継器回路部は、前記火災感知器からの発報信号を受信した際に、住戸用受信機からの有電圧信号を検出している場合は前記住棟用受信機に対する火災確定信号の出力許容状態を作り出し、該出力許容状態で前記住戸用受信機からの前記保持信号を受信して前記出力許容状態を保持し、該出力許容状態を保持した状態で前記住戸用受信機からの有電圧信号の遮断を検出した場合に、前記住棟用受信機に火災確定信号を出力し、続いて前記住棟用受信機の火災受信に基づいて出力される確認信号(火災代表信号)を受信した場合に、前記住戸用受信機からの保持信号を遮断すると共に前記出力許容状態を継続保持し、更に住戸用受信機への作動信号を継続保持することを特徴とする共同住宅用火災報知システムの中継器。
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