JP3638076B2 - 水性塗料用水性フッ素樹脂組成物 - Google Patents

水性塗料用水性フッ素樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、常温から100℃以下の比較的低温での架橋が可能であり、耐候性、耐汚染性、作業性に優れた1液架橋型水性塗料用に適したフッ素樹脂水性分散液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、フルオロオレフィンを含む重合体は耐候性に優れるために広く塗料分野に応用されてきたが(特公平4-40365号公報)、これらの塗料は有機溶剤を多量に含むため、それに起因する火災の危険性、人体への有害性、大気汚染等の問題を緩和する水性フッ素樹脂塗料が種々検討されている。
【0003】
しかしそれら水性フッ素樹脂塗料では従来溶剤型塗料のように充分な架橋性を付与することが困難であり、架橋の無い塗膜では耐水性、耐汚染性等の性能が不十分であったり、または自己乳化型ポリイソシアネートを硬化剤とする水性塗料では、使用の直前に2種類の液を混合するために従来の水性塗料より作業性に劣るといった問題があった。
【0004】
水性エマルジョン樹脂から耐溶剤性に優れた塗膜を形成する手段として、特開昭54−110248号公報にはアクリル系共重合体中のカルボニル基とヒドラジン系化合物との反応を利用することが記載されている。
【0005】
また、特開平2−214756号公報には、クロロトリフルオロエチレンとジアセトンアクリルアミドとn−ブチルビニルエーテルとアクリル酸を乳化重合して得た水性分散液にジメチルエタノールアミンとエチレングリコールモノブチルエーテルを添加して水性樹脂液を作成し、それにジヒドラジド化合物を加えて調製した組成物から形成された塗膜が、密着性、耐水性、耐溶剤性および促進耐候性に優れることが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開平2−214756号公報に記載された発明から明らかなように、ジアセトンアクリルアミドに由来するカルボニル基をヒドラジン残基で架橋する水性フッ素樹脂塗料は優れた耐候性を有する。しかし、フルオロオレフィンとカルボン酸ビニルなどの炭化水素系単量体とジアセトンアクリルアミドは共重合しにくいことも知られている。
【0007】
そこで、本発明は、硬化型水性塗料用のフッ素樹脂に所定量のジアセトンアクリルアミドまたはジアセトンメタクリルアミドに由来する構造単位を容易に導入する方法により得られるフッ素樹脂水性分散液に、分子中に2ケ以上のヒドラジン残基を有する化合物を硬化剤として配合した1液架橋型水性塗料用水性フッ素樹脂組成物を提供する。かかる水性フッ素樹脂組成物は1液で保存安定性と常温架橋性を有する水性フッ素樹脂塗料を調製するのに適し、それから得られた塗膜は耐水性、耐汚染性、耐候性に優れるものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、フルオロオレフィンと特定のカルボニル基含有アクリルアミドと脂肪酸ビニルエステルを共重合してなる水系エマルジョンからなる架橋性のフッ素樹脂水性分散液について検討したところ、特定の不飽和カルボン酸を同時に共重合させるとフッ素樹脂中に効率よくカルボニル基を導入できるとの知見を得、さらにこのフッ素樹脂からなるエマルジョンに対して、分子中に2ケ以上のヒドラジン残基を有する化合物を硬化剤として添加した一液型のフッ素樹脂塗料が保存安定性に優れ、かつ常温〜100℃以下での架橋性を有することを見いだし、本発明に至った。
【0009】
すなわち、本発明は、フルオロオレフィン(a)、ジアセトンアクリルアミドまたはジアセトンメタクリルアミド(b)、下記一般式で示される不飽和カルボン酸(c)
CH2=CH−(CH2n−COOH
(nは繰り返し単位数を示し、6〜10の整数をとる。)
並びに(b)および(c)以外の炭化水素系単量体(d)を乳化重合して得られた水性分散液であって、(a)、(b)、(c)および(d)がそれぞれ20〜60モル%、0.01〜10モル%、0.01〜5モル%および25〜70モル%であるフッ素樹脂水性分散液に、分子中に2個以上のヒドラジン残基を有するヒドラジン誘導体(e)を配合した1液架橋型水性塗料用水性フッ素樹脂組成物である。
【0010】
本発明で使用するフルオロオレフィンは特に限定されないが、例えば、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ヘキサフルオロイソブテンなどが例示でき、特に、クロロトリフルオロエチレンまたはテトラフルオロエチレンが好ましい。フルオロオレフィンはフッ素樹脂に耐候性を付与するために必要な成分である。フルオロオレフィンの比率は全単量体の20〜60モル%であり、30〜55モルであることが好ましい。比率が20モル%より少ない場合には耐候性が不十分であり、また60モル%より多い場合には造膜性が悪くなるので好ましくない。
【0011】
本発明に使用するジアセトンアクリルアミドまたはジアセトンメタクリルアミドは、フッ素樹脂中にカルボニル基を導入するために使用され、導入されたカルボニル基は分子中に2個以上のヒドラジン残基を有するヒドラジン誘導体(ヒドラジン硬化剤)との反応により架橋構造を形成して塗膜に耐水性や耐汚染性を付与するのに不可欠な成分である。本発明の構成要素以外のカルボニル基含有単量体としてはアクロレインやクロトンアルデヒドが知られているが、これらはヒドラジン硬化剤と水中で共存させた場合の安定性に劣り、フッ素樹脂水性分散液が着色する等の不具合を生じるので好ましくない。ジアセトンアクリルアミドまたはジアセトンメタクリルアミドは着色などの不具合を生じず、また工業的合成が比較的容易であり入手しやすく好ましい。
【0012】
ジアセトンアクリルアミドまたはジアセトンメタクリルアミドは全単量体中の0.01〜10モル%であり、0.1〜5モル%が好ましい。0.01モル%より少ない場合には塗膜の架橋効果が充分に得られないために耐水性等の性能向上が不十分となり、また10モル%より多い場合には塗膜の吸水性が増加するために耐水性の低下を招き好ましくない。
【0013】
本発明に使用する不飽和カルボン酸(c)は下記一般式(1)、
CH2=CH−(CH2n−COOH (1)
(nは繰り返し単位数を示し、6〜10の整数をとる。)
で表される。この不飽和カルボン酸は、乳化重合中の分散液および得られるフッ素樹脂水性分散液を安定化するという作用を有するとともに、カルボニル基含有アクリルアミドを有効にフッ素樹脂中に共重合させるという作用を担う成分である。これらの作用とそれにより得られる効果を各々説明すると、乳化重合中の分散液の安定化作用とは重合の際に不飽和カルボン酸が乳化剤と同様の作用、すなわち反応性アニオン系乳化剤として作用するために非反応性乳化剤の使用量を減らすことが可能となり、非反応性乳化剤によって引き起こされる、塗膜からのブリ−ドやフッ素樹脂自体に吸水性を付与してしまうといった好ましくない作用を低減する。また、導入された不飽和カルボン酸に由来する構造単位は乳化重合で得られたエマルジョンの分散においても分散安定化作用を呈するために、改めて乳化剤を追加する量を減らすことができる。従って、結果として本発明での一般式(1)で表される不飽和カルボン酸の使用は塗膜の耐水性と耐汚染性を向上させる効果をもたらすこととなったものと考えられる。
【0014】
一方、後者の作用に関しては、一般にアクリル系単量体はフルオロオレフィン、脂肪酸ビニルエステル、またはその混合体との共重合性に乏しいことが知られ、特に本発明に使用するカルボニル基含有アクリルアミドは殆ど共重合できない。ところが、かかる共重合系に一般式(1)で表される不飽和カルボン酸を使用するとカルボニル基含有アクリルアミドが有効に樹脂中に共重合でき、それに伴ってヒドラジン硬化剤との架橋部位として作用するフッ素樹脂中のカルボニル基の数が増加して塗膜の架橋性が増大し、その結果、塗膜の耐水性、耐汚染性を向上させるものと推測される。
【0015】
本発明に使用する一般式(1)で表される不飽和カルボン酸を例示するならば、8ーノネン酸、9ーデセン酸、10ーウンデシレン酸、11ードデシレン酸等が例示される。これらは2種以上を併用することもできる。ここでnが6未満であると不飽和カルボン酸の水溶解性が高いために乳化重合の際の分散液の安定性に劣る上に、不飽和カルボン酸の重合収率が低下し、また10を超える場合には重合反応性に劣るといった不具合を生じ好ましくない。ここでこれらのうち10−ウンデシレン酸が、分散液製造時の重合性、製造された分散液の保存安定性が特に良いことから好ましいものとして挙げられる。
【0016】
一般式(1)で表される不飽和カルボン酸は全単量体中の0.01〜5モル%であり、0.1〜3モル%が好ましい。0.01モル%より少ない場合には重合の際の分散液の安定化およびフッ素樹脂水性分散液の安定化作用並びにカルボニル基含有アクリルアミドをフッ素樹脂中に導入するという不飽和カルボン酸成分による効果が不十分であり、また5モル%より多い場合には塗膜の耐水性の低下を招くので好ましくない。
【0017】
また一般式(1)で表される不飽和カルボン酸(c)とカルボニル基含有アクリルアミド(b)の組成比率は(c):(b)=1:0.01〜5であり、0.05〜3が望ましい範囲として規定される。(b)成分の比率が0.01より小さい場合には実質上樹脂に導入される架橋部位が少なく、塗料化した際に架橋効果が充分に得られず、また、5より大きい場合には反応試剤として使用されたカルボニル基含有アクリルアミドの大部分が樹脂に導入されずに塗膜中に未反応単量体としてに残存し、耐水性の低下を招くので好ましくない。
【0018】
本発明に使用するカルボニル基含有アクリルアミドと一般式(1)で表される不飽和カルボン酸以外の炭化水素系単量体としては特に限定されないが、脂肪酸ビニルエステルが最も好ましい炭化水素系単量体として挙げることができる。脂肪酸ビニルエステルを共重合成分として使用すると、得られたフッ素樹脂水性分散液から調製された塗料は、造膜性、塗膜透明性、顔料分散性等において優れた性能を現すことができる。本発明に使用できる脂肪酸ビニルエステルは、特に限定されず、例えば、酢酸ビニル、酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が例示ででる。これらは2種以上を併せて使用することもできる。
【0019】
本発明に使用するカルボニル基含有アクリルアミドと一般式(1)で表される不飽和カルボン酸以外の炭化水素系単量体としては、脂肪酸ビニルエステルの他の単量体を使用することができるが、脂肪酸ビニルエステルと併用することが好ましい。それらを例示するならば、ビニルエーテル類、例えば、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなど、カルボン酸アリルエステル類、例えば、酢酸アリル、プロピオン酸アリル、酪酸アリル、イソ酪酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、シクロヘキサンカルボン酸アリルなど、アリルエーテル類、例えば、メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテルなど、水酸基含有アリルエーテル類、例えば、ヒドロキシブチルアリルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル、グリセリンモノアリルエーテルなど、水酸基含有ビニルエーテル類、例えば、ヒドロキシエチルビニルエ−テル、ヒドロキシブチルビニルエ−テル、ヒドロキシメチルビニルエ−テルなど、α−オレフィン類、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、ポリエチレンオキシド鎖、ポリプロピレンオキシド鎖などの親水性側鎖を持つ不飽和エステル類または不飽和エーテル類(例えば、日本油脂製のアリル化ポリエーテルであるPKA−5003)など、アルコキシシラン含有不飽和化合物、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシビニルシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなど、一般式(1)で表される以外の不飽和カルボン酸またはジカルボン酸、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、マレイン酸など、さらには10−ウンデシレン酸ナトリウム等の不飽和カルボン酸を塩基性物質で中和したもの、スルホン酸含有モノマ−などを挙げることができる。
【0020】
カルボニル基含有アクリルアミドと一般式(1)で表される不飽和カルボン酸以外の炭化水素系単量体の全単量体中の比率は25〜70モル%であり、40〜70モル%であることが好ましい。比率が25モル%より少ない場合には塗膜の透明性、造膜性に劣ることがあり、一方、70モル%より多い場合には塗膜の耐候性に劣ることがあり好ましくない。また、カルボニル基含有アクリルアミドと一般式(1)で表される不飽和カルボン酸以外の炭化水素系単量体は、そのうち脂肪酸ビニルエステルを50モル%以上含むことが塗膜の透明性、造膜性の点で特に好ましい。
【0021】
本発明の水性フッ素樹脂組成物は、フッ素樹脂水性分散液に分子中に2個以上のヒドラジン残基を有するヒドラジン誘導体(e)を配合することで得られる。
本発明に使用する分子中に2個以上のヒドラジン残基を有するヒドラジン化合物としては、具体的には、炭素数1〜10のジカルボン酸から誘導されるジヒドラジド類、例えば、カルボヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジドなど、脂肪族の水溶性ジヒドラジン類、例えば、エチレン−1,2,−ジヒドラジン、プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,4−ジヒドラジンなど、またはヒドラジン残基を有するビニル化合物を重合または共重合して側鎖にヒドラジン残基を導入した水溶性ヒドラジン残基含有重合体等が例示される。これらは加熱することで簡単に水溶液にでき、フッ素樹脂水性分散液に配合することができる。なかでもカルボヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジドが好ましい。これらは2種以上を混合して使用することが可能である。
【0022】
これらヒドラジン化合物はフッ素樹脂水性分散液の固形分100重量部に対して0.01〜10重量部を配合して用い、好ましくは0.1〜5重量部である。0.01重量部未満では架橋効果が明確には現れず、また、10重量部を超えて配合した場合は架橋に関与しないヒドラジン化合物が多くなって塗膜の耐水性、透明性、光沢を悪化させるので好ましくない。
【0023】
本発明の水性フッ素樹脂分散液は、フルオロオレフィン(a)、ジアセトンアクリルアミドまたはジアセトンメタクリルアミド(b)、下記一般式で示される不飽和カルボン酸(c)
CH2=CH−(CH2n−COOH
(nは繰り返し単位数を示し、6〜10の整数をとる。)
並びに(b)および(c)以外の炭化水素系単量体(d)を乳化重合して得ることができる。
【0024】
本発明にかかる乳化重合は一般的な乳化重合法を適用すればよい。すなわち水または水を主体とする媒体中に乳化剤によって単量体を乳化し、ラジカル開始剤を使用して反応を行う。
【0025】
この際の媒体としては、水または水と有機溶媒の混合液を用いることができる。ここで有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール、sec-ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール等2価アルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ等のエーテルアルコール類、キシレン等の芳香族または脂肪族炭化水素類、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類などが例示される。これら有機溶剤は単独または2種以上の混合液が使用できる。
【0026】
乳化重合時の乳化状態の安定性の向上を目的として、各種分散安定剤が使用できる。ここで分散安定剤としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤等の周知の界面活性剤や、ポリビニルアルコール、メチルセルロース等の水溶性ポリマーが使用できるが、ノニオン系界面活性剤およびアニオン系界面活性剤が重合体との相溶性に優れることから好ましいものとして挙げられる。ノニオン系界面活性剤を使用する場合は親水性と疎水性のバランスを表すHLBが10〜18のものが好ましいものとしてあげられる。これら分散安定剤は単独または2種以上の組合せで使用してもよい。またこれら分散安定剤は、添加量が多いと塗膜の耐水性、耐候性が劣るため総単量体量100重量部に対して20重量部以下の添加が好ましい。さらに好ましくは10重量部以下である。
【0027】
また製造時の媒体および得られた分散液のpHを調節する目的で各種のpH調節剤を用いることができる。使用されるpH調整剤としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、o−リン酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、テトラホウ酸ナトリウム等の無機塩基類、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、アンモニア、ジメチルエタノ−ルアミン等の有機塩基類が例示される。pH調節剤の添加量は、通常乳化重合媒体100重量部当り0.05〜5重量部程度である。これらは重合時の添加、重合後の添加およびその併用が可能である。
【0028】
乳化重合の開始はラジカル重合開始剤の添加により行われるが、重合開始剤の例としては、過硫酸カリウム塩、過硫酸アンモニウム塩等の過硫酸塩、過酸化水素、あるいはこれらと亜硫酸ナトリウム等の還元剤との組合せからなるレドックス開始剤、油溶性パーオキサイドとロンガリット等水溶性還元剤の組み合わせからなるレドックス開始剤、アゾ系開始剤等があげられる。それら重合開始剤のなかっでも、水溶性の開始剤が重合安定性、作業性上好ましく採用される。重合開始剤の添加量は、総単量体量100重量部に対して0.0001〜5重量部である。
【0029】
また乳化重合の反応温度は、主に重合開始剤の種類に応じて最適値が選定されるが、作業性、重合反応安定性から0〜100℃、好ましくは30〜70℃が採用される。
【0030】
本発明の水性フッ素樹脂組成物は、そのままでも塗料としての使用が可能であるが、塗料化に際しては従来より添加されている各種添加剤、すなわち可塑剤、有機溶媒、造膜助剤、分散剤、湿潤剤、顔料、粘度調節剤、レベリング剤、凍結防止剤、防腐剤、消泡剤、紫外線吸収剤や酸化防止剤等の安定剤などを1種または2種以上混合してもよい。
【0031】
さらには本発明のフッ素樹脂水性分散液に塗膜の耐汚染性を向上させるために下記一般式で示されるアルキルシリケ−トを配合することも可能である。
【0032】
【化1】
Figure 0003638076
【0033】
(式中、Xは炭素数1〜8のアルキル基、mは0もしくは11以下の整数で表される繰り返し単位数である。)
ここでアルキルシリケ−トとはテトラアルコキシシランまたはその縮合物であり、具体的に例示すれば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトラ2−メトキシエトキシシラン、テトラ2−エチルヘキシロキシシラン、またはこれらの部分加水分解物を挙げることができる。
【0034】
これらアルキルシリケ−トは水または各種有機溶剤、および2種以上の混合溶媒に溶解または分散した形態での添加が可能であるが、水と乳化剤を使用した分散液、またはエマルジョン塗料に対して一般的に使用される造膜助剤に溶解後に水と乳化剤にて作成した分散液を添加する方法が好ましく採用される。
【0035】
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、以下の実施例中の「部」は、特に断りのない限り「重量部」を示すものである。
【0036】
【実施例】
〔合成例1〕
内容積3.4リットルのステンレス製攪拌機付きオートクレーブ(耐圧50kg/cm2)に、酪酸ビニル338部、ベオバ9(シェル化学製ビニルエステル)262部、10−ウンデシレン酸11部、ジアセトンアクリルアミド5部、イオン交換水780部、過硫酸カリウム2部、炭酸ナトリウム10水和物1部、ニューコール566(日本乳化剤製ノニオン系乳化剤)47部、ニューコール293(日本乳化剤製アニオン系乳化剤)10部を投入して密閉した。そしてオートクレーブを氷水にて冷却し、窒素ガスを5kg/cm2になるようにオートクレーブを加圧した後に脱気する操作を3回繰返した後、約10mmHgまで脱気して溶存空気を除去した。さらにオートクレーブ内にクロロトリフルオロエチレンを338部導入した後に50℃で24時間反応を行った。その後冷却して残存ガスを放出し、アンモニア水にてpH=7.5〜8に調製して固形分45.4%のフッ素樹脂水性分散液を得た。表1に各合成例に使用した単量体および副資材並びに得られた水性分散液の固形分濃度を示す。固形分とは分散液を105℃に保ち重量変化が見られなくなった後の残存物をいう。
【0037】
【表1】
Figure 0003638076
【0038】
略号の説明
CTFE:クロロトリフルオロエチレン
TFE:テトラフルオロエチレン
VBu:酪酸ビニル
V−9:ベオバ9(シェル化学製ビニルエステル)
VAc:酢酸ビニル
VPv:ピバリン酸ビニル
V−10:ベオバ10(シェル化学製ビニルエステル)
EVE:エチルビニルエーテル
VTES:ビニルトリエトキシシラン
PKA:PKA−5003(日本油脂製アリル化ポリエ−テル)
UA:10−ウンデシレン酸
MMA:メタクリル酸メチル
n-BA:n-ブチルアクリレート
AA:アクリル酸
DAAM:ジアセトンアクリルアミド
t-DM:t−ドデシルメルカプタン
KPS:過硫酸カリウム
Na2CO3・10H2O:炭酸ナトリウム10水和物
Newcol 566:ノニオン系乳化剤(日本乳化剤製、HLB=16.0)
Newcol 293:アニオン系乳化剤(日本乳化剤製)
〔合成例2、3〕
合成例1と同様の方法で、表1に示した単量体組成および副資材にてフッ素樹脂水性分散液を得た。
【0039】
〔合成例4〕
ウンデシレン酸を用いない以外は合成例1と同様組成および同様の方法でフッ素樹脂水性分散液を得た。
【0040】
〔合成例5〕
ジアセトンアクリルアミドを用いない以外は合成例1と同様組成および同様の方法でフッ素樹脂水性分散液を得た。
【0041】
〔合成例6〕
合成例1で使用したオートクレーブに、メタクリル酸メチル453部、n−アクリル酸ブチル262部、アクリル酸5.6部、ジアセトンアクリルアミド56部、t−ドデシルメルカプタン1部、イオン交換水780部、過硫酸カリウム2部、炭酸ナトリウム10水和物1部、ニューコール566(日本乳化剤製ノニオン系乳化剤)47部、ニューコール293(日本乳化剤製アニオン系乳化剤)10部を投入して密閉した。そしてオートクレーブを氷水にて冷却し、窒素ガスを5kg/cm2になるようにオートクレーブを加圧した後に脱気する操作を3回繰返した後、約10mmHgまで脱気して溶存空気を除去し、50℃で10時間反応を行った。冷却後にアンモニア水にてpH=7.5〜8に調製して固形分50.6%のアクリル樹脂水性分散液を得た。
【0042】
〔合成例7〕
ウンデシレン酸11部の代わりにアクリル酸6部をもちいて合成例1と同じ条件で重合反応および後処理を行いフッ素樹脂水性分散液を得た。
【0043】
〔実施例および比較例〕
合成例1〜7で得られた本発明の実施例の樹脂水性分散液1〜3と比較例の樹脂水性分散液4〜7を水で希釈してそれぞれ固形分が45%の樹脂水性分散液となるように調整し、それを用いて表2に示す配合にて硬化剤を加えた本発明の実施例1〜5の水性塗料と本発明の樹脂水性分散液に硬化剤を加えない比較例および比較例の樹脂水性分散液に硬化剤を加えた比較例7〜10の水性塗料を作成した。それらの水性塗料を6mm厚のスレート板(溶剤系硬化型フッ素樹脂塗料セフラルコートに酸化チタンを顔料として配合した塗料で下塗りしたスレート板)と3mm厚のガラス板に塗布して室温で7日間乾燥させて得た塗膜に対して表3に示した項目の試験を実施した。
【0044】
【表2】
Figure 0003638076
【0045】
硬化剤および造膜助剤の「部」は分散液の固形分100部に対する値。
ADH:アジピン酸ジヒドラジド(以下大塚化学製)
GDH:グルタル酸ジヒドラジド
CH :カルボヒドラジド
*1:造膜助剤はCS−12(チッソ製)。
【0046】
*2:増粘剤はアデカノールUH−420(旭電化製)で、「部」は増粘剤を除いた重量100部に対する値。
【0047】
【表3】
Figure 0003638076
【0048】
・ゲル分率
ガラス板上に作製した塗膜を2cm角に切り出してその重量を測定する。その塗膜をテトラヒドロフラン(THF)に24時間浸漬後、60℃にて3時間乾燥した塗膜の重量を測定した。
【0049】
ゲル分率(%)=(THF浸漬後の重量(g)/浸漬前の重量(g))×100
・耐水性
スレート板上に作製した塗膜を50℃の水に24時間浸漬した後に、外観変化を観察して膨れの有無等外観変化を目視にて判定した。
【0050】
○:膨れ等の外観変化なし、△:一部膨れあり、×:膨れ等の外観変化大
・耐汚染性
カ−ボン/水の10%分散液をスレート板上に作製した塗膜に滴下し、20℃飽和蒸気圧下で1日、40℃で3時間乾燥し、ガ−ゼを用いて滴下部を拭き取った後のカ−ボンの残存度合いを目視にて観察した。
【0051】
○:カ−ボンの痕跡が殆どなし、△:カーボンの痕跡が少し認められる、×:カ−ボンの痕跡が濃く残存して拭き取れない
・耐候性評価
スレート板上に作製した塗膜の60゜光沢を未処理状態と、サンシャインウェザーメーターにて3000時間処理した後に測定し、次式にて光沢保持率を求めて耐候性を評価した。
【0052】
光沢保持率%=(3000時間後の光沢/未処理塗膜の光沢)×100
○:光沢保持率80%以上、×:光沢保持率80%未満
【0053】
【発明の効果】
本発明のフッ素樹脂水性分散液を形成しているフッ素樹脂は分子中に充分な数のカルボニル基を有するので、該フッ素樹脂水性分散液にジヒドラジド化合物を配合して調製される水性フッ素樹脂組成物は、1液架橋性でありながら、それから得られる塗膜が耐候性、耐水性、耐汚染性に優れるという顕著な効果を奏する。

Claims (5)

  1. フルオロオレフィン(a)、ジアセトンアクリルアミドまたはジアセトンメタクリルアミド(b)、下記一般式で示される不飽和カルボン酸(c)
    CH2=CH−(CH2n−COOH
    (nは繰り返し単位数を示し、6〜10の整数をとる。)
    並びに(b)および(c)以外の炭化水素系単量体(d)を乳化重合して得られた水性分散液であって、(a)、(b)、(c)および(d)がそれぞれ20〜60モル%、0.01〜10モル%、0.01〜5モル%および25〜70モル%であるフッ素樹脂水性分散液に、分子中に2個以上のヒドラジン残基を有するヒドラジン誘導体(e)を配合した1液架橋型水性塗料用水性フッ素樹脂組成物
  2. (b):(c)のモル組成比が0.01〜5:1である請求項1記載の水性フッ素樹脂組成物
  3. フルオロオレフィンがクロロトリフルオロエチレンまたはテトラフルオロエチレンである請求項1記載の水性フッ素樹脂組成物
  4. 不飽和カルボン酸が10−ウンデシレン酸である請求項1記載の水性フッ素樹脂組成物
  5. 分子中に2個以上のヒドラジン残基を有するヒドラジン誘導体(e)は、固形分換算で100重量部のフッ素樹脂水性分散液に対し0.01〜10重量部を配合されている請求項1記載の水性フッ素樹脂組成物
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