JP3637852B2 - こんにゃく食品および製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、従来にない新しい食感、物性を有するのこんにゃく食品およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にこんにゃくの製造は、こんにゃく精粉、荒粉あるいは、こんにゃく芋に水や湯を加えて撹拌しつつこんにゃくグルコマンナンを膨潤させ、なめらかなこんにゃくのりを調製する。このこんにゃくのりにアルカリ剤を加えて混和し、湯中で加温して凝固させ、板こんにゃくなどのこんにゃく製品としている。このようなこんにゃくは、強い弾力感のある緻密な組織が特徴的な食品であるが、逆に食感の単調さや味しみの悪さなどの問題があった。
【0003】
これらの改善のために、例えば、精粉からこんにゃくのりを作る際に、加水後の放置時間を短くしたり、冷水を用いたり、撹拌を少なくする等の加工方法も試みられてきたが、膨潤や撹拌の調整が難しく、その製品も依然として弾力感が強く、食感も単調であり、味しみの大幅な改善もできなかった。
また、こんにゃくの成型方法を工夫して食感や味しみを改善したものや、調味済みのものなど様々な製品が開発されているが、これらは従来のこんにゃく製造技術の延長上にあり、まったく新しい分野のこんにゃく製品というわけではなかった。
【0004】
一方、こんにゃくグルコマンナンは、水溶性食物繊維としてコレステロールの吸着作用などの機能性を有しており、パン類や麺類を始めとして様々な食品への添加が試みられている。
こんにゃくグルコマンナンは水溶性食物繊維として食後の血糖値の上昇抑制や血清コレステロールの低下等の機能があるが、石灰等アルカリにより凝固させたこんにゃくではこの機能が低下することが知られている。
【0005】
そこで、近年では、アルカリ凝固によらず、こんにゃくマンナンの持つ強い粘弾性を活用して、ゼリーやグミキャンディー、練り製品、めんなどに添加して弾性の強い製品を提供したり、たれやソース、クリームなどに増粘剤として添加する例も見られる。また、高い保水性を生かしてソーセージ、ハンバーグ、パンなどへ添加する例も見られる。また、こんにゃくは、保水性に優れた低カロリーの食物繊維であることから、水溶性食物繊維としてコレステロールの吸着作用などの機能性を利用したドリンクやヨーグルトなどに添加利用されている。
【0006】
加糖食品へのこんにゃくグルコマンナンの添加の特許として、例えばプリン、アイスクリーム、ようかん、マーマーレード、ヌガー、ジャムなどの砂糖添加膠状食品にこんにゃく粉またはこんにゃくマンナンを添加した加工品(特公昭56−51740)がある。この方法によれば、こんにゃく粉をあらかじめ、冷水または温水に0.1〜5.0重量%の濃度となるように添加し、糊状を呈するまで5〜60分間撹拌し、その後1〜2時間放置し、十分にこんにゃく粉を水に溶解しておくことが肝要であり、この溶液を添加している。
【0007】
このように、食品にこんにゃくグルコマンナンを添加する方法としては、あらかじめ、なめらかなこんにゃくのりを調製して添加する方法が一般的である。
しかし、こんにゃくグルコマンナンは、巨大な高分子多糖であり、グアガム、タマリンドガム、サイリウムシードガム、ローカストビーンガムなどの他の難消化性多糖類と同様にその水溶液の粘度が非常に高い。こんにゃくグルコマンナンをなるべく多く食品に添加するためには、高濃度ののりが望ましいが、こんにゃくグルコマンナンは2〜3%で強いゲル状となり、既存の食品に添加しにくい場合が多い。
【0008】
このような欠点を改良するために、酵素により多糖類の糖鎖を加水分解して低分子化する方法も知られている(例えば、特開昭63−269993号、特開平2−222659号、特開平4−131089号、特開平09−252792号など)。
【0009】
一方発明者は、こんにゃく原料から得られたこんにゃくのりをアスペルギルス属に属する微生物由来の食品用セルラーゼ剤、例えばセルラーゼY−NC(ヤクルト薬品工業(株))やヘミセルラーゼ「アマノ」(天野製薬(株))などを用いてグルコマンナンの分子内β−グルコシド結合を部分的に加水分解(エンド型)した後、アルカリ剤を混合して加熱凝固させ、こんにゃくを調製した。
【0010】
この方法では、一般的で安価な食品用酵素剤であるアスペルギルス・ニガー(Asp. niger)のセルラーゼを用いることができることから、特別の培養装置や培養液を確保する必要がなく、酵素剤処理の程度を調節することで従来のこんにゃくに近いものから寒天の物性に近いものまで、さまざまな食感のこんにゃくが調製可能であった。また、これらを混合したり、層状に組み合せたりすることで、さらに多様な形態のアルカリ凝固こんにゃくの調製が可能であった。この方法により調製したこんにゃくは通常のアルカリ凝固こんにゃくと同様に熱不可逆性のゲルであることから、加熱食品などにも広く適用されることが期待された。さらにこのようにして得られた寒天の物性に近いこんにゃくをさらにマッシュしてから、新しい食品素材として食品に混合することも可能であった。
【0011】
しかし、酵素を用いることから一定の品質の製品を製造するためには、綿密な工程管理が必要であり、中小の製造業者では製造が難しい面もあった。また、本来、極めて大きな高分子であるこんにゃくグルコマンナンを酵素で分解してしまうことから、素材そのものの特徴を充分活用したとはいえない面もあった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、従来のこんにゃく食品とは異なる新しい食感として、こんにゃくグルコマンナン由来の粒状食感を有し、かつこんにゃくグルコマンナンを高濃度に含む場合でも低粘度で取扱性に優れるのりを形成することができるとともに、凝固する場合は粒状感を有するゲルを形成することが可能なこんにゃく食品およびその製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、こんにゃく精粉またはこんにゃくグルコマンナンを含むこんにゃく原料を膨潤させる際に、従来の方法で用いられていた水の代わりに糖水溶液またはタンパク質水溶液を用いることにより、こんにゃくグルコマンナン粒子の膨潤が抑えられ、この限定膨潤を利用することにより、こんにゃくグルコマンナン粒子の特性を生かした粒状感のあるまったく新しいこんにゃく食品が得られることを見出した。
【0014】
すなわち、本発明は次のこんにゃく食品およびその製造方法である。
(1) こんにゃくグルコマンナンを含有するこんにゃく原料を、デキストリン、難消化性デキストリン、でんぷん、溶性でんぷんおよびペクチンから選ばれる三糖類以上の多糖を含む水溶液により、こんにゃくグルコマンナン粒子が粒子状に残るように限定的に膨潤させることを特徴とするこんにゃく食品の製造方法。
(2) こんにゃくグルコマンナンを含有するこんにゃく原料を、デキストリン、難消化性デキストリン、でんぷん、溶性でんぷんおよびペクチンから選ばれる三糖類以上の多糖を含む水溶液により、こんにゃくグルコマンナン粒子が粒子状に残るように限定的に膨潤させた状態で、アルカリ剤を加えて凝固させることを特徴とするこんにゃく食品の製造方法。
(3) 糖類以上の多糖がデキストリンである上記(1)または(2)記載の製造方法。
(4) 上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の製造方法により得られる、こんにゃくグルコマンナン粒子が粒子状に残るこんにゃく食品。
(5) こんにゃくグルコマンナンを含有するこんにゃく原料を、デキストリン、難消化性デキストリン、でんぷん、溶性でんぷんおよびペクチンから選ばれる三糖類以上の多糖を含む水溶液により、こんにゃくグルコマンナン粒子が粒子状に残るように限定的に膨潤させた状態で、アルカリ剤を加えて凝固させて得られるこんにゃく食品であって、こんにゃくグルコマンナン粒子がばらばらに独立しているこんにゃく食品。
(6) こんにゃくグルコマンナンを含有するこんにゃく原料を、デキストリン、難消化性デキストリン、でんぷん、溶性でんぷんおよびペクチンから選ばれる三糖類以上の多糖を含む水溶液により、こんにゃくグルコマンナン粒子が粒子状に残るように限定的に膨潤させた状態で、アルカリ剤を加えて凝固させて得られるこんにゃく食品であって、こんにゃくグルコマンナン粒子が粒子状に残り、かつ粒子同士が結着して一体となっているこんにゃく食品。
(7) 糖類以上の多糖がデキストリンである上記(5)または(6)記載のこんにゃく食品。
【0015】
本明細書においては、特に断らない限り、%は重量基準である。また三糖類以上の糖を多糖という。
【0016】
本発明において用いるこんにゃく原料としては、こんにゃくグルコマンナンを含有するものが制限なく使用でき、例えばこんにゃく精粉、こんにゃく荒粉、こんにゃく芋などがあげられる。
【0017】
本発明において、こんにゃくグルコマンナン粒子の膨潤に用いる多糖としては、デキストリン、難消化性デキストリン、でんぷん、溶性でんぷんおよびペクチンから選ばれる三糖類以上の水溶性の多糖が使用できる。好ましくは、三糖類より分子量の大きな多糖が好ましく、特にデキストリンが好ましい。
【0018】
上記多糖の水溶液とこんにゃく原料とを接触させることにより、こんにゃくグルコマンナンがのり状になることなく、こんにゃくグルコマンナン粒子が粒子状に残るように膨潤の抑制が可能となり、限定的に膨潤させることができる。限定膨潤後のこんにゃくグルコマンナン粒子の大きさは原料のこんにゃくマンナンの粒子の大きさなどに依存するが、通常0.4〜1.7mm、好ましくは0.7〜1.4mmの平均粒子径とすることができる。多糖水溶液を用いることにより粒子が残る理由は明確ではないが、多糖のフィルム性によりこんにゃくグルコマンナン粒子の表面に多糖が付着するとともに、多糖のボディ性によりこんにゃくグルコマンナン粒子同士の結合が阻止され、これにより低濃度でのこんにゃくグルコマンナン粒子の膨潤が制限されている考えられる。
【0019】
上記のようにして限定膨潤させることにより、例えば甘味を付与せずに、しかも通常のこんにゃくに比較してもコストがそれほど増加することもなく、粒状感を有する新しい食感のこんにゃく食品の製造が可能になる。
【0020】
膨潤に用いる多糖として、例えば難消化性のデキストリンを用いた場合、食感の改変と同時に水溶性食物繊維としての機能性をこんにゃく食品に付加することも可能である。
膨潤に用いる多糖として、例えばデキストリンにショ糖やトレハロースを併用した場合、甘味を持つ粒状の食感のこんにゃく食品を製造することも可能である。
膨潤に用いる多糖は1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。
【0021】
多糖液を用いた限定膨潤は、水の代わりに多糖液を用いる以外は従来の方法と同じ方法で行うことができ、例えば多糖液にこんにゃく原料を添加することにより限定膨潤させることができる。多糖液の濃度は糖の種類により異なるが、通常1〜50%、好ましくは2〜35%とするのが望ましい。またこんにゃくグルコマンナンの濃度は通常0.1〜20%、好ましくは0.5〜15%とするのが望ましい。多糖液の温度は0〜100℃、好ましくは10〜80℃とするのが望ましい。膨潤させる時間は5分間〜10時間、好ましくは15分間〜6時間とするのが望ましい。多糖液を加温して膨潤させると、膨潤時間を短縮することができるとともに、殺菌および酵素の失活を同時に行うことができる。
【0022】
例えば、多糖としてデキストリンを用いた場合、デキストリン水溶液の濃度は1〜30%、好ましくは2〜20%、こんにゃくグルコマンナンの濃度は0.1〜20%、好ましくは0.5〜15%、液温は0〜100℃、好ましくは10〜80℃、膨潤させる時間は5分間〜10時間、好ましくは15分間〜6時間とするのが望ましい。
【0023】
多糖液を用いてこんにゃくグルコマンナンを限定膨潤させた後、アルカリ剤を加えて凝固させることにより、従来にない食感のアルカリ凝固こんにゃくの創出も可能である。
上記アルカリ剤としては、食品に添加することが可能なアルカリ性物質が制限なく使用することができる。具体的なものとしては、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、木灰、貝殻カルシウム、卵殻カルシウムなどがあげられる。アルカリ剤の使用量および使用方法は従来と同じであるが、温度が低い方が凝固が遅いため混合操作が容易である。
【0024】
アルカリ剤を加えて凝固させて得られるこんにゃく食品は、こんにゃくグルコマンナン粒子がばらばらに独立した状態とすることもできるし、こんにゃくグルコマンナン粒子が粒子状に残り、かつ粒子同士が結着して一体となっている状態とすることもできるし、これらの中間の状態にすることもできる。この状態の違いは、多糖の濃度を調節することにより、任意に調整することができる。すなわち、多糖水溶液の多糖濃度を高濃度にするほどグルコマンナン粒子の独立性が強くなるので、高濃度の多糖水溶液を用いて限定膨潤させた状態でアルカリ剤を加えて凝固させ、その後ほぐすことにより、粒子同士がばらばらに独立したこんにゃく食品を得ることができる。また低濃度の多糖水溶液を用いて限定膨潤させた状態でアルカリ剤を加えて凝固させると、粒子同士が結着して一体となったこんにゃく食品を得ることができる。
【0027】
従来の水による膨潤では、通常こんにゃくグルコマンナン粒子が崩壊しやすく、撹拌により容易になめらかなのり状となり、限定的に膨潤させることはできない。水を用いた従来の方法では、膨潤時間を調節したり、冷水を使用しても、本発明のように際だって粒状感のあるこんにゃく食品を調製することは不可能である。
【0028】
本発明のこんにゃく食品はそのまま食することもできるし、醤油やマヨネーズなどで味付して食することもできるし、他の食品と混合して食することもできる。また他の食品に添加する食品素材として利用することもできる。
【0029】
本発明による新しい食感のアルカリ凝固こんにゃくは、従来のアルカリ凝固こんにゃくに較べて構造が粗、すなわちポーラスな構造であり、そのためアク抜きが容易で、同時に味しみが極めて良く、従来のこんにゃくにない様々な調味が可能である。
【0030】
糖による限定膨潤後にアルカリ凝固させる方法は、従来の水で膨潤させる方法に較べて膨潤のコントロールが極めて容易であるばかりでなく、同時に限定膨潤後アルカリ凝固により調製したこんにゃくの弾力感もコントロールすることが可能であり、極めて容易に食感のコントロールが可能な技術といえる。
【0031】
例えば、膨潤に用いる多糖液の濃度が低い場合は、粒状感が少なめで弾力感もやや残る従来のこんにゃくのイメージに近い食感の製品となり、多糖液の濃度を高くするにしたがってこんにゃくグルコマンナン粒子の粒状感が増す。例えば、これをアルカリ凝固すれば、かずのこ様の食感を持つこんにゃくが調製できる。さらに多糖液の濃度を高めれば、こんにゃくグルコマンナン粒子の独立感がさらに増加する。例えば、これをアルカリ凝固すれば、たらこ様の食感となり、ついにはこんにゃくグルコマンナン粒子が簡単にほぐれるようにもなり、軽くほぐしたたらこ状のものも調製可能である。
【0032】
このほぐしたたらこ状のこんにゃくは、米粒を模した従来の粒状こんにゃくよりも粒子が細かく、からしマヨネーズ等で調味したり、辛子明太子と混合したり、辛子明太子風に調味したり、昆布に合わせて子持ち昆布風の食品を調製することも可能である。さらに、パスタに和えたりソーセージに添加したりアイスクリームに混合したり様々な食品へ食品素材として利用できる。
【0033】
さらに、こんにゃくグルコマンナン粒子は、こんにゃく芋の栽培や品種等によりその粒子の大きさが様々であるので、こんにゃくグルコマンナン粒子の大きなこんにゃく芋、あるいはふるい等により大きな粒子を選別して用いれば本発明の製造方法やこんにゃく食品の特徴をさらに高めることもできる。
【0034】
本発明によれば、アルカリ剤を使用しない新しいこんにゃく食品も開発できることから、食後の血糖値の上昇抑制や血清コレステロールの低下等の水溶性食物繊維としての機能性が期待できる加工品も開発することができる。
【0035】
本発明の方法により多糖で限定的に膨潤させ粒状感のある状態にした後、さらに加糖すれば、こんにゃくグルコマンナン粒子由来の粒状感を生かしたジャム様のこんにゃく食品を作ることができる。このようにこんにゃくグルコマンナン粒を所定濃度の多糖液で限定的に膨潤させ、さらに加糖することで、つぶ状食感の保存安定性がさらに優れた加工品を調製することができる。
【0036】
また、こんにゃくグルコマンナンを所定濃度の多糖液で限定的に膨潤させ、これをゼラチンや寒天、ペクチン、カラギーナンなどのゲル化剤溶液、あるいはそれらのゼリーに混合することで、粒状食感の保存安定性に優れた多様な食感の食品を提供することもできる。同時に本発明の方法によりゼラチンや寒天、ペクチン、カラギーナン粒子等を限定膨潤させて使用することも可能である。
【0037】
本発明による新しい食感のこんにゃく食品は、パンなどに乗せてそのまま食用とすることもできるし、アイスクリーム、ヨーグルト、ゼリーなどのトッピングや混合用食品素材として使用することもできるし、あるいはジュース、紅茶などの飲料に添加して食することもできる。
【0038】
本発明の限定膨潤によれば、膨潤の程度によりこんにゃくグルコマンナン溶液の粘度を自由にコントロールでき、こんにゃくグルコマンナンを高濃度に含む場合でも低粘度で取扱性に優れるこんにゃく食品を得ることができる。このため、こんにゃくグルコマンナンを種々の食品に混合する場合、従来のなめらかなこんにゃくのりに比較して、高濃度のこんにゃくグルコマンナンを極めて容易に混合できる。さらに、撹拌の方法や程度により、2次的な膨潤の状態が異なり、様々な状態の食品として楽しむことができる。
【0039】
さらに本発明によれば、こんにゃく芋に多糖あるいは多糖液を添加してその限定膨潤を利用したこんにゃく食品やこんにゃく食品素材の製造が可能であり、こんにゃく芋からのグルコマンナン粒子の分離や他成分の分離も可能である。
【0040】
以上の通り、本発明のこんにゃく食品の製造方法によれば、こんにゃくグルコマンナン粒子由来の粒状の食感を有する加工品が開発可能であり、従来にない、こんにゃくグルコマンナン粒子そのものを生かした新しいこんにゃく食品および加工品を得ることができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明のこんにゃく食品の製造方法は、こんにゃく原料をデキストリン、難消化性デキストリン、でんぷん、溶性でんぷんおよびペクチンから選ばれる三糖類以上の多糖を含む水溶液により、グルコマンナン粒子が粒子状に残るように限定的に膨潤させているので、従来のこんにゃく食品とは異なる新しい食感として、こんにゃくグルコマンナン由来の粒状食感を有し、かつこんにゃくグルコマンナンを高濃度に含む場合でも低粘度で取扱性に優れるのりを形成することができるとともに、アルカリ凝固する場合は粒状感を有するこんにゃくを製造することができる。
【0042】
本発明のこんにゃく食品は、上記製造方法で製造されているので、粒子状の食感を有している。
【0043】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施例について説明する。
【0044】
比較例1
水25mlに食塩を所定の分量加えて食塩水溶液を調製した。この水溶液にこんにゃく精粉0.25g、0.77g、または1.32g(水25mlに対して1.0%、3.0%、または5.0%相当)を加え、70℃で5分間撹拌した後、20℃室温中に6時間放置した。結果を表1に示した。
【0045】
【表1】
Figure 0003637852
【0046】
比較例1では、食塩でも膨潤が抑えられわずかに粒状感が得られる濃度があったが、以下に示す実施例の多糖液を用いた場合に較べると効果は明確でなかった。こんにゃくグルコマンナン粒子の限定膨潤には、ただ単に浸透圧のみではなく、こんにゃくグルコマンナン粒子表面に及ぼすフィルム性のような性質も必要であるためと思われた。
【0047】
比較例2
水25mlにエタノールを所定の分量加えてエタノール水溶液を調製した。この水溶液にこんにゃく精粉0.25g、0.77g、または1.32g(水25mlに対して1.0%、3.0%、または5.0%相当)を加え、70℃で5分間撹拌した後、20℃室温中に6時間放置した。結果を表2に示した。
【0048】
【表2】
Figure 0003637852
【0049】
比較例2では、エタノールでも膨潤が抑えられわずかに粒状感が得られる濃度があったが、以下に示す実施例の多糖液を用いた場合に較べると効果は明確でなかった。こんにゃくグルコマンナン粒子の限定膨潤には、ただ単に溶解性や浸透圧のみではなく、こんにゃくグルコマンナン粒子表面に及ぼすフィルム性のような性質も必要であるためと思われた。
【0050】
参考例1
水25mlにグラニュー糖を所定の分量加えて溶解し糖液を調製した。これらの糖液にこんにゃく精粉0.25g、0.77g、または1.32g(水25mlに対して1.0%、3.0%、または5.0%相当)を加え、70℃で5分間撹拌した後、20℃室温中に6時間放置した。結果を表3に示した。
【0051】
【表3】
Figure 0003637852
【0052】
参考例1では、糖濃度が19.4%以下では、膨潤したこんにゃくグルコマンナンの粒子は明確でなく、わずかの撹拌でのり状になった。糖濃度が35.9%以上では膨潤したこんにゃくマンナン粒子に芯が残り、44.4%ではほとんど膨潤しなかった。30.6%または32.4%ではちょうど粒状感があり、かつ芯がなかった。ただし、糖濃度が高いので甘味が強く、このためジャム、菓子等応用できる食品がある程度制限される。
また、グラニュー糖の代わりに、糖として果糖やトレハロースを用いて同様に行った場合、30.6%または32.4%でやや明瞭でないが粒状感が得られた。
【0053】
参考例2
桑の実果汁77gに30gのグラニュー糖を加え加温溶解して、糖度29.1%の加糖果汁を得た。この果汁を60℃に調節し、こんにゃく精粉2.4gを加え、30分おきに軽く撹拌し、2時間放置した。このこんにゃくゲルにグラニュー糖90gとクエン酸0.6gを加え軽く混合後、湯煎で80℃に加温し、瓶詰め後、100℃で10分間、加熱殺菌した。得られたジャム様のこんにゃく食品は、ペクチンによる通常のジャムよりもやや糸引き性が強くスプーンですくいにくい面があるものの、こんにゃくグルコマンナン粒子が完全に崩壊することなく粒状のまま残り、しかも芯がなく野いちごのような食感であった。
【0054】
内部パネリスト73人により味について、評点:1悪い・2少し悪い・3どちらともいえない・4少し良い・5良い、により食味評価を行ったところ、平均値4.1(標準偏差値0.9)の結果であり、好評であった。また、これをアイスクリーム等の冷菓に混合して再凍結した食品も調製可能であった。
【0055】
参考例3
桑の実果汁77gに25g(A)または35g(B)のグラニュー糖を加え加温溶解して、糖度25.1%(A)または32.4%(B)の加糖果汁を得た。これらの果汁をそれぞれ60℃に調節し、こんにゃく精粉2.4gを加え、30分置きに軽く撹拌し、2時間放置した。このこんにゃくゲルにグラニュー糖95g(A)または85g(B)と、クエン酸0.6gとを加え軽く混合後、湯煎で80℃に加温し、瓶詰め後、100℃で10分間、加熱殺菌した。得られたジャム様のこんにゃく食品は、(A)はややこんにゃくのダマがあり、粒状感が弱く、(B)は通常のジャムよりずっと希薄で流れやすく、こんにゃくグルコマンナン粒子に芯が残った。
【0056】
参考例4
桑の実果汁77gに30gのグラニュー糖を加え加温溶解して、糖度29.1%の加糖果汁を得た。この果汁を60℃に調節し、こんにゃく精粉2.4gを加え、30分おきに軽く撹拌し、2時間放置した。このこんにゃくゲル4組にグラニュー糖60g(A)、70g(B)、80g(C)または90g(D)と、クエン酸0.6gとを加え軽く混合後、湯煎で80℃に加温し、瓶詰め後、100℃で30分間、加熱殺菌した。得られたジャム様のこんにゃく食品は、(A)では柔らかめ、(B)では通常のジャム程度のかたさでスプーンですくい易く、(C)および(D)ではやや糸引き性が強くスプーンですくいにくかった。
【0057】
実施例1
水25mlにデキストリン(「マックス1000(以下M1000)」、「パインデックス#100(以下P#100)」、「P#2」、「P#4」、「P#3」または「P#6」松谷化学工業(株)、商標)を所定の分量加えてデキストリン水溶液を調製した。これらの水溶液にこんにゃく精粉0.77g(水25mlに対して3.0%相当)を加え、70℃で5分間撹拌した後、20℃室温中に6時間放置した。結果を表4および表5に示した。
【0058】
【表4】
Figure 0003637852
【0059】
【表5】
Figure 0003637852
【0060】
実施例1では、前記参考例のショ糖(グラニュー糖)が高濃度(30.6%または32.4%)で粒状感が高くしかも芯がないものが得られたのに対して、ずっと低濃度(表4「P#100」では、数%)のデキストリンで粒状感のある状態となった。しかもこんにゃくグルコマンナンの粒状感はショ糖の場合よりもより明快であった。デキストリンは、比較的高分子であり、ショ糖よりもボディやフィルムとしての効果があるためと思われた。
【0061】
実施例2
桑の実果汁77gに20gのグラニュー糖および0、1、2、3または4gのデキストリン(「パインデックス#100」松谷化学工業(株)、商標)を加え加温溶解して、デキストリン濃度が異なる5種類の加糖果汁を得た。これらの果汁を70℃に調節し、こんにゃく精粉2.4gを加え、30分おきに軽く撹拌し、2時間放置した。得られたこんにゃくゲルを再び湯煎で80℃に加温し、それぞれにグラニュー糖70gとクエン酸0.6gとを加え軽く混合した。これを瓶詰めして100℃で30分間、加熱殺菌した。得られたジャム様のこんにゃく食品は、5品とも参考例2よりも糖度が低いため、糸引き性が減少し、スプーンですくい易かった。デキストリン0gのものは粒状感がやや少なくダマも多かったのに対して、デキストリンを1g添加したものは、しっかりした粒状感があり粒子の独立感が感じられた。2g添加したものは、粒子同士の独立感が強くなったが、やや膨潤不足であった。3g、4g添加品では、こんにゃくグルコマンナン粒子の膨潤が強く制限され、膨潤不足であった。
【0062】
実施例3
デキストリン(「パインデックス#100」松谷化学工業(株)、商標)20g(A)または15g(B)に水320gを加えて多糖液を得た。これらの多糖液にこんにゃく精粉10gを加え、80℃に5分間加熱後、2時間放置した。放置後の溶液は、デキストリンによりこんにゃくグルコマンナン粒子の膨潤が抑えられ、粒子の見える流れやすい状態であった。この溶液に水酸化カルシウム0.5gを水20gに溶いて加えてよく混和し、型に流し蒸気で50分間蒸した。湯中で加熱してアク抜き後、厚さ13mmにカットし、さらにさっと湯がいた。得られたこんにゃく(A)は、粒状感が大きく弾力感が少ないかずのこ様のこんにゃくであり、光に当てるとこんにゃくグルコマンナン由来の粒子がキラキラ輝いて見えた。(B)は粒状感はあるが(A)より粒子同士の結着がやや強いこんにゃくであった。
【0063】
実施例4
実施例3で得られたこんにゃく(A)および(B)をさらにだし醤油の調味液に入れて沸騰後、弱火で数分間加熱してから冷却した。得られた味付けこんにゃくは、(A)および(B)共にアクが充分に抜け、かつこんにゃく臭が感じられなかった。従来のこんにゃくは味しみがやや悪いという欠点があったが、本発明による調製品は極めて良く味が染みた従来にない味付けこんにゃくであった。
【0064】
実施例5
デキストリン(「パインデックス#100」松谷化学工業(株)、商標)5g、10g、15g、20g、25g、30または35gに水160gを加えて多糖液を得た。これらの多糖液にこんにゃく精粉5gを加え、80℃に3分間加熱後、2時間放置した。この溶液に水酸化カルシウム0.25gを水10gに溶いて加えてよく混和し、80℃湯中で30分間加熱した。冷却後の離水量を表6に示した。
【0065】
【表6】
Figure 0003637852
【0066】
実施例5では、調製したこんにゃくは5g区でも粒状感の大きな新しい食感のこんにゃくであった。10g区では表面がかずのこ様になりやや粒が独立傾向を示した。15g区では口に含むと粒にほぐれ易くなりたらこ様になった。25g区では完全に粒にほぐれ、まったくこれまでにない極めて新規性の高いこんにゃく加工品となった。30gおよび35g区では完全に粒にほぐれるが粒がやや他より小さく、口に入れると砂の様なイメージがあった。
【0067】
実施例6
実施例5のデキストリンを25g使用したアルカリ凝固こんにゃくを、辛子マヨネーズであえつつ粒子状にほぐしたところ、膨潤前のこんにゃくグルコマンナン粒子に由来する細かい粒子状のこんにゃくが一粒一粒きれいに見えるまったく新しいこんにゃく食品となった。
【0068】
実施例7
実施例5のデキストリンを25g使用したアルカリ凝固こんにゃくと、ほぐした辛子明太子とを6:4の比率で混合した後、こんにゃくを軽くつぶして粒子状にほぐしてさらに混合したところ、まったくもとの明太子の食感と変わらない、新規性のあるこんにゃく入り低コレステロール明太子ができた。
【0069】
実施例8
実施例6のデキストリンを25g使用したアルカリ凝固こんにゃくをあらかじめ完全に粒子状にほぐしてから、細切りした煮昆布と混ぜたところ、子持ち昆布のような新規性のあるこんにゃく入り昆布総菜ができた。
【0070】
実施例9
水25mlにこんにゃく精粉、ペクチン、寒天またはゼラチンを所定の分量加えて1時間室温に放置した後、70℃で30分間加熱して水溶液を調製した。この70℃の水溶液にこんにゃく精粉0.77g(水25mlに対して3.0%相当)を加え、70℃で5分間撹拌した後、そのまま55分間保温した。結果を表7に示した。
【0071】
【表7】
Figure 0003637852
【0072】
実施例9では、後から加えたこんにゃく精粉には粒状感はまったくなく均一になり、1.4%以上では溶液が高粘度であるため後からこんにゃく精粉を均一に混合することは難しかった。ペクチン溶液では粒状感は明確ではなく、2.0%ではペクチンのねとつきが大きくなり判断不能であった。寒天ではどの濃度でもややざらつきのあるゲル状になり粒状感は感じられなかった。ゼラチンでは1%程度でもねっとりとしたゲルではなく、粒状感がややあったが、2%ではこんにゃくグルコマンナン粒子が独立した明確な粒子感があった。ゼラチンは通常2%程度でゼリー化剤として用いられており、比較的高価であるが、ゼラチンタンパク質摂取を兼ねたこんにゃく利用食品への利用が考えられる。
【0073】
実施例10
水25mlにコーンスターチまたは溶性でんぷん(和光純薬製)を所定の分量加えて1時間室温に放置した後、100℃で10分間加熱してでんぷん水溶液を調製した。このでんぷん水溶液を70℃まで冷却し、この水溶液にこんにゃく精粉0.77g(水25mlに対して3.0%相当)を加え、70℃で5分間撹拌した後、20℃の室温中に6時間放置した。結果を表8に示した。
【0074】
【表8】
Figure 0003637852
【0075】
実施例10では、コーンスターチは濃度4.6%以上で全体が白いでんぷんのりのようになり、6.0%、7.4%では白いでんぷんのりの中に膨潤したこんにゃくグルコマンナン粒子が見える状態になった。コーンスターチ濃度10.1%以上では白く固めののり状になり、こんにゃく精粉を混合するのは困難であった。
溶性でんぷんでは、12.6%でも透明な液状であり、4.6%および6.0%でこんにゃくグルコマンナン粒子はよく独立した粒状になった。
【0076】
実施例11
水25mlにデキストリン(パインデックス#100(P#100)、松谷化学工業(株)、商標)を1.2g,1.6gまたは2.0g加えて、デキストリン水溶液を調製した。これらの水溶液に所定の分量のこんにゃく精粉を加え、70℃で5分間撹拌した後、20℃室温中に6時間放置した。結果を表9に示した。
【0077】
【表9】
Figure 0003637852
【0078】
実施例11では、多糖液に加える精粉濃度1%ではタピオカミルクのように液体の中に膨潤したこんにゃくグルコマンナン粒子が分散している状態であり、3%ではほぼ液部がなくなり、6%以上では粘りがなくさらさらとしたみぞれ様となり、14%では水がないと感じられる状態であった。いずれの精粉濃度でも明確な粒子感があった。従来の水膨潤ではまったく考えられない濃度である精粉濃度14%でも膨潤したゲルにまったく粘り気がなく、容易にスプーンですくうことができる状態であった。
【0079】
参考例5
水25mlにゼラチンを所定の分量加えて1時間室温に放置後、70℃で30分間加熱し水溶液を調製した。これらの70℃の水溶液にこんにゃく精粉0.77g(水25mlに対して3.0%相当)を加え、70℃で5分間撹拌した後、そのまま55分間保温し、1時間室温に放置した。結果を表10に示した。
【0080】
【表10】
Figure 0003637852
【0081】
参考例5では、ゼラチンでは1%程度でも粒状感がややあったが、2%ではこんにゃくグルコマンナン粒子が独立した明確な粒子感があった。ゼラチンは通常2%程度でゼリー化剤として用いらゲル化するが、3.8%もゼラチンの固化は見られず、液体に膨潤不足のこんにゃくグルコマンナン粒子が分散している状態であった。ゼラチンタンパク質摂取を兼ねたこんにゃく利用食品への利用が考えられる。
【0082】
実施例1
デキストリン(「パインデックス#100」松谷化学工業(株)、商標)25gに水160gを加えて多糖液を得た。この多糖液にこんにゃく精粉5g、7.5g、10g、12.5g、15gまたは17.5gを加え、80℃に3分間加熱後、2時間放置した。これらの溶液に水酸化カルシウムを0.25g、0.375g、0.5g、0.625g、0.75gまたは0.875gを水10gに溶いて加えてよく混和し、80℃湯中で30分間加熱した。冷却後の離水量を表11に示した。
【0083】
【表11】
Figure 0003637852

Claims (7)

  1. こんにゃくグルコマンナンを含有するこんにゃく原料を、デキストリン、難消化性デキストリン、でんぷん、溶性でんぷんおよびペクチンから選ばれる三糖類以上の多糖を含む水溶液により、こんにゃくグルコマンナン粒子が粒子状に残るように限定的に膨潤させることを特徴とするこんにゃく食品の製造方法。
  2. こんにゃくグルコマンナンを含有するこんにゃく原料を、デキストリン、難消化性デキストリン、でんぷん、溶性でんぷんおよびペクチンから選ばれる三糖類以上の多糖を含む水溶液により、こんにゃくグルコマンナン粒子が粒子状に残るように限定的に膨潤させた状態で、アルカリ剤を加えて凝固させることを特徴とするこんにゃく食品の製造方法。
  3. 糖類以上の多糖がデキストリンである請求項1または2記載の製造方法。
  4. 請求項1ないしのいずれかに記載の製造方法により得られる、こんにゃくグルコマンナン粒子が粒子状に残るこんにゃく食品。
  5. こんにゃくグルコマンナンを含有するこんにゃく原料を、デキストリン、難消化性デキストリン、でんぷん、溶性でんぷんおよびペクチンから選ばれる三糖類以上の多糖を含む水溶液により、こんにゃくグルコマンナン粒子が粒子状に残るように限定的に膨潤させた状態で、アルカリ剤を加えて凝固させて得られるこんにゃく食品であって、こんにゃくグルコマンナン粒子がばらばらに独立しているこんにゃく食品。
  6. こんにゃくグルコマンナンを含有するこんにゃく原料を、デキストリン、難消化性デキストリン、でんぷん、溶性でんぷんおよびペクチンから選ばれる三糖類以上の多糖を含む水溶液により、こんにゃくグルコマンナン粒子が粒子状に残るように限定的に膨潤させた状態で、アルカリ剤を加えて凝固させて得られるこんにゃく食品であって、こんにゃくグルコマンナン粒子が粒子状に残り、かつ粒子同士が結着して一体となっているこんにゃく食品。
  7. 糖類以上の多糖がデキストリンである請求項5または6記載のこんにゃく食品。
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