JP3637406B2 - 染毛剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、染毛効果の高い新規な染毛剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化染毛剤には、第1剤に酸化染料を、第2剤に酸化剤をそれぞれ必須成分として含有する二剤型の酸化染毛剤や、水を加えることで酸素を発生する過酸化物と酸化染料とを必須成分とし、これら必須成分を乾燥粉末状態とするか、又は、これら必須成分を炭化水素(ワセリン、パラフィンワックス等)で非水系のまま練り込んだ状態とした一剤型の酸化染毛剤などが、従来から知られている。このうち、二剤型のものは、使用時に第1剤と第2剤とを混合して用いる。一方、一剤型のものは、使用時に適当量の水を混合して使用する。
【0003】
これら染毛剤に用いられている酸化染料は、染毛処理の初期には、比較的小さい分子径をもち、第1剤と第2剤の混合液中や、水との混合液中では、系内の酸化剤に酸化され重合反応をし、分子径が大きくなる。酸化染料は、初期の分子径が小さい間に毛髪内に浸透し、酸化及び重合が進行して分子径が十分大きくなってからは、毛髪の外には出られなくなるので、シャンプーにも耐えられる堅牢な染毛効果が得られる。
【0004】
これら染毛剤の染毛効果は、主にpH、染毛時間及び染毛剤中の酸化染料の濃度に依存する。
【0005】
即ち、染毛剤の使用時の染液中のpHは、およそ6〜11に調整される。毛髪には、周りのpHが毛髪の主成分のケラチン蛋白の示す等電点より高いときに、膨潤をおこす性質があり、染料が浸透しやすくなる。このとき、pHが高い方が染毛効果が高くなる傾向がある。一方、染料の毛髪内部への浸透は、使用時の染液中での染料濃度が高いほど効果的に進む。従って、所望の色に染め上げるためには、染料濃度とpHの両方の要素を、バランスよく組み立てることが必要となる。また、染毛時間が長ければ長いほど染毛効果は上がると考えられている。
【0006】
しかしながら、一方で、皮膚や毛髪に対する副作用の観点からの考察も必要である。即ち、酸化染料には、濃度を高くすると、接触皮膚炎を引き起こしやすくなると考えられており、また、必要に応じてアルカリ剤を配合してpHをアルカリ領域に調整するため、毛髪を損傷するなどの欠点がある。また、染毛時間を長くすると、染毛剤と皮膚及び毛髪との接触時間が長くなるため、同様な副作用が発生しやすいと考えられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、より緩和された条件、即ち、従来より低い中性に近いpH、より低い染料濃度、或いは、より短い染毛時間で十分な染毛効果が得られ、且つ副作用の少ない染毛剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、酸化染毛剤に、トリエステル化したグリセリンを配合することで、配合しない場合と比べて、色濃く染着し、均一に染まり、染毛効果を著しく高め得ることを見いだした。即ち、トリエステル化したグリセリンを用いることにより、pHに関係なく染毛効果を促進することが出来、アルカリ剤の配合量を増やすことなく、染毛効果を従来のままに保ちながら染料の配合量を減らすことができ、また、同程度の染毛効果を得るために要する時間を短縮することになるので、染毛剤と頭皮が接触する時間が短かくてすむようになることが判明した。本発明は、この知見に基づき、完成されたものである。
【0009】
即ち、本発明は、酸化染料と酸化剤を含む染毛剤であって、少なくとも1種のトリエステル化したグリセリンを配合したことを特徴とする染毛剤を提供するものである。
【0010】
前記トリエステル化したグリセリンを、酸化染毛剤に配合することで、配合前と比べて、色濃く染着し、均一に染まり、染毛効果が著しく向上することを見出した。
【0011】
具体的には、少なくとも1種のトリエステル化したグリセリンを、使用時の染液中の濃度として、0.1〜5重量%となるように配合した染毛剤を提供する。
【0012】
更に具体的には、使用時の染液中の濃度として、酸化染料を0.01〜10重量%、酸化剤を0.01〜10重量%含む上記染毛剤を提供する。
【0013】
更に、上記の染毛剤に、使用時の染液中の濃度として、金属封鎖剤を0.01〜10重量%配合した染毛剤も提供する。
【0014】
更に、使用時の染液中の濃度として、
(i)酸化染料を0.01〜10重量%、
(ii)酸化剤を0.01〜10重量%、
(iii)少なくとも1種のトリエステル化したグリセリンを0.1〜5重量%、
(iv)金属封鎖剤を0.01〜10重量%、
(v)油剤を0.1〜20重量%、
(vi)界面活性剤を0.1〜30重量%及び
(vii)酸化防止剤を0.01〜10重量%
含む染毛剤も提供する。
【0015】
また、上記成分(i)〜(vii)を含む染毛剤に、更に使用時の染液中の濃度として、
(viii)pH調整剤を0.1〜10重量%配合した染毛剤も提供する。
【0016】
また、使用時の染液中の濃度として、
(i)酸化染料を0.01〜10重量%、
(ii)酸化剤を0.01〜10重量%、
(iii)少なくとも1種のトリエステル化したグリセリンを0.1〜5重量%及び
(ix)高分子化合物を0.01〜10重量%
含む染毛剤も提供する。
【0017】
上記染毛剤中、少なくとも1種のトリエステル化したグリセリンを、使用時の染液中の濃度として、好ましくは、0.2〜3重量%、より好ましくは、0.5〜2重量%の濃度のなるように配合するのがよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は剤型を特に限定することなく、公知の剤型、例えば、液状、ペースト状等の二剤型のもの、粉末、練り状等の一剤型のものを任意に選択できる。
【0019】
使用時の染液とは、使用時に調製した状態の染液をいう。例えば、二剤型の場合、第1剤と第2剤を混合したときの混合液、一剤型の場合、粉末や練り状のものに適当量の水を加え混合して得られる混合液、即ち、使用時の状態となったものをいう。
【0020】
トリエステル化したグリセリン
トリエステル化したグリセリンとしては、各種のものが使用できるが、例えば、本発明においては、下記一般式(1):
【0021】
【化1】
Figure 0003637406
【0022】
(但し、式中、Rは、C2-20の飽和又は不飽和脂肪酸を示す。)
で表されるグリセリンとC2-20の飽和又は不飽和脂肪酸とのトリエステルが好ましく使用できる。式(1)中、本発明において、Rは、全て同一であるのが好ましい。
【0023】
2-20の飽和又は不飽和脂肪酸とは、C2-20の直鎖又は分枝鎖の飽和又は不飽和脂肪酸、具体的には、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニン酸等の飽和脂肪酸、オレイン酸、クロトン酸、カプロレイン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸がある。好ましくは、C2-18の飽和又は不飽和脂肪酸がよい。
【0024】
グリセリンとC2-20の飽和又は不飽和脂肪酸とのトリエステルの、好ましい具体例としては、トリアセチルグリセリル(トリアセチルグリセリン)、トリカプリル酸グリセリン、トリカプリン酸グリセリン、トリミリスチン酸グリセリン、トリパルミチン酸グリセリン、トリクロトン酸グリセリン、トリミリストレイン酸グリセリン、トリオレイン酸グリセリン等が挙げられる。
【0025】
より好ましくは、トリアセチルグリセリル、トリカプリル酸グリセリン、トリカプリン酸グリセリン、トリオレイン酸グリセリン、トリミリスチン酸グリセリンが挙げられる。
【0026】
上記式(1)で表される化合物は、公知であるか、若しくは、常法に従って製造できる。
【0027】
上記のトリエステル化したグリセリンを、1種或いは2種以上配合することができる。上記の少なくとも1種のトリエステル化したグリセリンの配合量としては、広い範囲から選択できるが、一般には、使用時の染液中の濃度として、0.1〜5重量%、好ましくは、0.2〜3重量%、より好ましくは、0.5〜2重量%配合するのがよい。
【0028】
酸化染料
酸化染料としては、特に限定することなく、公知のものを広く使用できる。より具体的には、次のものを例示することができる。
【0029】
5−アミノオルトクレゾール、硫酸5−アミノオルトクレゾール、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、1−アミノ−4−メチルアミノアントラキノン、3,3’−イミノジフェノール、塩酸2,4−ジアミノフェノール、塩酸トルエン−2,5−ジアミン、塩酸ニトロパラフェニレンジアミン、塩酸パラフェニレンジアミン、塩酸N−フェニルパラフェニレンジアミン、塩酸メタフェニレンジアミン、オルトアミノフェノール、カテコール、酢酸N−フェニルパラフェニレンジアミン、1,4−ジアミノアントラキノン、2,6−ジアミノピリジン、硫酸2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、ジフェニルアミン、トルエン−2,5−ジアミン、トルエン−3,4−ジアミン、α−ナフトール、ニトロパラフェニレンジアミン、パラアミノフェニルスルファミン酸、パラアミノフェノール、パラニトロオルトフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、パラメチルアミノフェノール、ピクラミン酸、ピクラミン酸ナトリウム、ピクリン酸、2−ヒドロキシ−5−ニトロ−2’,4’−ジアミノアゾベンゼン−5−スルホン酸ナトリウム、ヒドロキノン、ピロガロール、N−フェニルパラフェニレンジアミン、フロログルシン、ヘマテイン、没食子酸、メタアミノフェノール、メタフェニレンジアミン、硫酸2−アミノ−5−ニトロフェノール、硫酸オルトアミノフェノール、硫酸オルトクロルパラフェニレンジアミン、 硫酸4,4’−ジアミノジフェニルアミン、硫酸トルエン−2,5−ジアミン、硫酸ニトロパラフェニレンジアミン、硫酸パラアミノフェノール、硫酸パラニトロオルトフェニレンジアミン、硫酸パラニトロメタフェニレンジアミン、硫酸パラフェニレンジアミン、硫酸パラメチルアミノフェノール、硫酸メタアミノフェノール、硫酸メタフェニレンジアミン等。
【0030】
上記染料を、単独で或いは2種以上を混合して用いる。
【0031】
酸化染料の配合量としては、酸化染料の種類、希望の染着の程度等によって、適宜選択され、任意の量で配合することができるが、使用時の染液中の濃度として、上記酸化染料の少なくとも1種を、0.01〜10重量%、好ましくは、0.01〜6重量%配合するのがよい。
【0032】
酸化剤
酸化剤としては、特に限定することなく、公知のものを広く使用できる。具体的には、例えば、過酸化水素、過酸化物のような、水と接触して酸素を遊離するようなもの等が挙げられる。
【0033】
より具体的には、過酸化水素(通常、10〜35重量%水溶液として使用される。)、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸アンモニウム、過ホウ酸カリウム、過炭酸ナトリウム、臭素酸ナトリウム(これらは、水溶液又は原料のままで配合される。)等が挙げられる。上記酸化剤を、1種又は2種以上混合して用いても良い。
【0034】
酸化剤の配合量としては、酸化染料をすべて酸化できる量であれば、特に限定されないが、使用時の染液中の濃度として、酸化剤を0.01〜10重量%程度、好ましくは、0.1〜5重量%程度配合するのがよい。
【0035】
金属封鎖剤
また、染毛剤中に、金属イオンが存在すると、酸化染料の発色を速めたり、一部の界面活性剤と石ケンをつくって不溶性の物質をつくるので、これを防止するために金属封鎖剤を配合することができる。
【0036】
金属封鎖剤としては、特に限定することなく、公知のものを広く使用できる。具体的には、例えば、エデト酸、エデト酸二ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウムなど挙げられる。これら金属封鎖剤を、1種又は2種以上配合することができる。
【0037】
金属封鎖剤の配合量としては、使用時の染液中の濃度として、上記金属封鎖剤の少なくとも1種を、0.01〜10重量%、好ましくは、0.01〜2重量%配合するのがよい。
【0038】
油剤
染毛剤中に油剤を配合することもできる。油剤としては、特に限定されることなく、従来から染毛剤に使用されている公知のものを広く使用できる。具体的には、例えば、オリブ油、ゴマ油、ヒマシ油、ヤシ油、ホホバ油、流動パラフィン、ワセリン、オレイルアルコール、オレイン酸、ヘキシルデカノール、ミリスチン酸イソプロピル、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、セトステアリルアルコールなどがあげられる。
【0039】
上記油剤を1種又は2種以上配合することができ、油剤の配合量としては、通常配合されている配合量であれば、特に限定されないが、使用時の染液中の濃度として、0.1〜20重量%、好ましくは、0.1〜10重量%になるよう配合されるのが好ましい。
【0040】
界面活性剤
染毛剤中に界面活性剤を配合することもできる。界面活性剤としては、特に限定されることなく、公知のものを広く使用できる。具体的には、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤などが挙げられる。より具体的には、以下の通りである。
【0041】
非イオン性界面活性剤
ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンイソセチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンセトステアリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシブチルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。
【0042】
アニオン界面活性剤
N−アシル−L−グルタミン酸ジエタノールアミン、N−アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、イセチオン酸ナトリウム、ウンデシレノイルアミドエチルスルホコハク酸二ナトリウム、オクチルフェノキシジエトキシエチルスルホン酸ナトリウム、オレオイルザルコシン、オレオイルメチルタウリンナトリウム、カルボキシ化ポリオキシエチレントリデシルエーテル、L−グルタミン酸トリエタノールアミン硬化牛脂脂肪酸アミド、L−グルタミン酸ナトリウム硬化牛脂脂肪酸アミド、L−グルタミン酸ナトリウムヤシ油脂肪酸アミド、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル硫酸ナトリウム、ジウンデシレノイルアミドエチルスルホコハク酸ナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、ステアロイル−L−グルタミン酸二ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレンラウロイルエタノールアミドエステル二ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、セチル硫酸ジエタノールアミン、セチル硫酸ナトリウム、セトステアリル硫酸ナトリウム、デキストラン硫酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、トリデシル硫酸トリエタノールアミン、N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、ポリオキシエチレンウンデシルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンペンタデシルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ジエタノールアミン、ミリスチル硫酸ナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸ナトリウム、ミリストイルメチルアミノ酢酸ナトリウム、ミリストイルメチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸カリウム、ヤシ油脂肪酸・牛脂脂肪酸−L−グルタミン酸ナトリウムアミド、N−ヤシ油脂肪酸−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸−L−グルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシン、ヤシ油脂肪酸サルコシントリエタノールアミン、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸トリエタノールアミン、ヤシ油脂肪酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルアラニンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンカリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸エタノールアミンラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン、ラウロイルサルコシンカリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルβ−アラニンナトリウム液、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム液等が挙げられる。
【0043】
両性界面活性剤
2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウンデシノイル−カルボキシルメトキシエチルカルボキシメチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ウンデシル−N−ヒドロキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液、ステアリルジヒドロキシエチルベタイン、ステアリルジメチルベタインナトリウム、ステアリルベタイン、ビス(ステアリル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリン)クロル酢酸錯体ヤシ油アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ヤシ油アルキルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ヤシ油脂肪酸−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムジナトリウムラウリル硫酸、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸トリメタノールアミン、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム等が挙げられる。
【0044】
カチオン界面活性剤
エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム(1)、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化オクタデシルアンモニウム、塩化オクチルジヒドロキシエチルメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(12〜15)ジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(14〜18)ジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム液、塩化ジ(ポリオキシエチレン)オレイルメチルアンモニウム、塩化ステアリルジヒドロキシエチルベタインナトリウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンザルコニウム液、塩化ベンザトニウム、塩化ベンザトニウム液、塩化ポリオキシエチレン(1)ポリオキシプロピレン(25)ジエチルメチルアンモニウム、塩化ミリスチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化メチルベンゼトニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルピリジニウム液、臭化アルキルイソキノリウム液、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン等が挙げられる。
【0045】
上記の界面活性剤を、1種又は2種以上配合することができる。該界面活性剤の配合量としては、任意の量を使用できるが、使用時の染液中の濃度として、30重量%程度までではあるが、0.1〜30重量%、好ましくは、0.1〜20重量%配合することができる。
【0046】
酸化防止剤
また、染毛剤の場合、使用する前に酸化染料が酸化され、無用な発色することを抑える目的で、酸化防止剤を配合することができる。
【0047】
酸化防止剤としては、特に限定することなく、公知のものを広く使用できる。具体的には、例えば、チオグリコール酸、チオグリコール酸カルシウム、チオグリコール酸アンモニウム、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸アンモニウム、没食子酸プロピル、トコフェノールなどが挙げられる。これら酸化防止剤を、1種又は2種以上配合することができる。
【0048】
酸化防止剤の配合量としては、使用時の染液中の濃度として、上記酸化防止剤の少なくとも1種を、0.01〜10重量%、好ましくは、0.01〜2重量%配合するのがよい。
【0049】
pH調整剤
pHを調節するためにpH調整剤を配合することもできる。アルカリ性にするためのpH調整剤(アルカリ剤)としては、特に限定することなく、公知のものを広く使用してもよい。具体的には、例えば、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。酸性にするためのpH調整剤としては、特に限定することなく、公知のものを広く使用でき、例えば、リン酸、クエン酸、酒石酸などが挙げられる。これらpH調整剤を、1種又は2種以上配合してもよい。
【0050】
pH調整剤の配合量としては、任意の量が使用できるが、使用時の染液中の濃度として、10重量%程度までではあるが、0.1〜10重量%、好ましくは、0.1〜5重量%程度がよい。
【0051】
高分子化合物
一剤型の場合、上記の成分を高分子化合物に練り込んで粉末、練り状の形態の染毛剤を製造することができる。
【0052】
高分子化合物としては、特に限定することなく、公知のものを広く使用できる。具体的には、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリン酸ナトリウム、キサンタンガム、デキストリン、ローカストビーンガム、カラギーナン等が挙げられる。これら高分子化合物を、1種又は2種以上配合することができる。
【0053】
高分子化合物の配合量としては、使用時の染液中の濃度として、上記高分子化合物の少なくとも1種を、0.01〜10重量%、好ましくは、0.1〜5重量%配合するのがよい。
【0054】
このほか、公知の毛髪保護剤、ゲラニオールなどの着香料、プロピレングリコール;エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ゲラニオール変性アルコール(例えば、95%ゲラニオール変性アルコール、即ち、95%エタノール200Lに対してゲラニオール300gを混和したもの)などの低級アルコール等の溶解剤、カチオン性高分子化合物、色素、紫外線吸収剤、ローション化剤、安定剤、浸透剤、湿潤剤、養毛剤なども、染毛剤の性能を損なわない程度に適宜加えてもよい。
【0055】
本発明の染毛剤において、典型的な組成は以下の通りである。
【0056】
二剤型の染毛剤の場合
使用時の染液中の濃度として、
(i)酸化染料を0.01〜10重量%(好ましくは、0.01〜6重量%)、
(ii)酸化剤を0.01〜10重量%(好ましくは、0.1〜5重量%)、
(iii)少なくとも1種のトリエステル化したグリセリンを0.1〜5重量%(好ましくは、0.2〜3重量%、より好ましくは0.5〜2重量%)、
(iv)金属封鎖剤を0.01〜10重量%(0.01〜2重量%)、
(v)油剤を0.1〜20重量%(好ましくは0.1〜10重量%)、
(vi)界面活性剤を0.1〜30重量%(好ましくは0.1〜20重量%)、
(vii)酸化防止剤を0.01〜10重量%(好ましくは0.01〜2重量%)、
更に必要に応じて、
(vii)pH調整剤を0.1〜10重量%(好ましくは0.1〜5重量%)、
含む染毛剤。
【0057】
一剤型の染毛剤の場合
使用時の染液中の濃度として、
(i)酸化染料を0.01〜10重量%(好ましくは0.01〜6重量%)、
(ii)酸化剤を0.01〜10重量%(好ましくは、0.1〜5重量%)、
(iii)少なくとも1種のトリエステル化したグリセリンを0.1〜5重量%(好ましくは、0.2〜3重量%、より好ましくは0.5〜2重量%)、
(ix)高分子化合物を0.01〜10重量%(好ましくは0.1〜5重量%)、
含む染毛剤。
【0058】
本発明の二剤型酸化染毛剤は、公知の方法、例えば、第1剤、第2剤共に、全成分を配合し混合するか、必要に応じて、一部の成分を配合し加温後攪拌混合し、その後冷却して残りの成分を加え混合することによって製造することができる。また、一剤型酸化染毛剤は、公知の方法、例えば、全成分を配合して均質となるように混合して製造することができる。
【0059】
また、実用するときに一剤型酸化染毛剤のように非水系のものでは、有効成分をマイクロカプセル化して配合したり、糖質などに吸着させた後、極微量の水分で固めたものを粉砕して粉末化したものを用いることもできる。
【0060】
本発明の染毛剤は、常法に従って染毛処理することができ、染毛時間は、酸化染料の種類、量、希望の染着の程度によって、適宜選択されるが、通常40分程度までである。
【0061】
【発明の効果】
本発明の染毛剤は、酸化染料の染毛効果を高めることにより、より緩和された条件、即ち、より低いpH、より低い染料濃度、或いは、より短い染毛時間で十分な染毛効果が得られる。即ち、アルカリ剤の配合量を増やすことなく、染毛効果を従来のままに保ちながら染料の配合量を減らすことができ、また、同程度の染毛効果を得るために要する時間を短縮することになるので、染毛剤と頭皮が接触する時間を短かくてすむようになる。
【0062】
【実施例】
以下、本発明を実施例を用いて説明するが、本発明は、これら実施例によって限定されるものではない。
【0063】
以下の実施例において、各染毛剤の染毛効果は、トリエステル化したグリセリンを配合する代わりに等量の精製水を配合した染毛剤(以下「比較品」という。)との比較によって決定した。
【0064】
染毛試験は、以下の実施例1〜4及び比較例1においては、脱色山羊毛束:1束(約3g)に第1剤と第2剤とを重量比で等量混合した液6gを塗り付け、20分間染毛後、ぬるま湯で充分すすぎシャンプー後熱風で乾燥した。染毛効果の評価は、肉眼観察によって行った。尚、染液中のトリエステル化したグリセリンの濃度は、第1剤と第2剤を等量混合するので、第1剤中の濃度の1/2になっている。
【0065】
以下に本実施例で使用される略号の意味を示す。
【0066】
NPE:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
PPD:パラフェニレンジアミン
MPD:塩酸メタフェニレンジアミン
PAP:パラアミノフェノール
TGAA:チオグリコール酸アンモニウム
EDTA:エデト酸二ナトリウム
SLS:ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム(26%水溶液)
PTD:パラトルイレンジアミン
OAP:オルトアミノフェノール
MAP:メタアミノフェノール
RE:レゾルシン
CE15:ポリオキシエチレンセチルエーテル(エチレンの平均重合度15)
CE20:ポリオキシエチレンセチルエーテル(エチレンの平均重合度20)
LP:流動パラフィン
なお、以下の実施例において“部”とは、“重量部”を表わし、”%”とは、”重量%”を表わす。
【0067】
実施例1
下記組成の第1剤及び第2剤からなる二剤型染毛剤を、常法に従い調製した。即ち、第1剤においては、全成分を配合し攪拌混合して調製した。また、第2剤においては、過酸化水素水を除く全成分を配合し、70〜75℃程度に加温後、攪拌混合し、その後、室温まで冷却して過酸化水素水を加えて混合して調製した。
【0068】
Figure 0003637406
第1剤の組成については、(1)〜(3)の3種類の量のトリアセチルグリセリルを、各1種類ずつ選択して合計3種類の第1剤を調製し、これら3種類の第1剤を用いて染毛効果の試験を行った。
【0069】
尚、比較品は、トリアセチルグリセリルを加える代わりに、同量の精製水を加えて調製したものである。
【0070】
結果を表1に示す。表1において、染液中のトリアセチルグリセリルの濃度は、第1剤と第2剤を等量混合するので、第1剤中の濃度の1/2になっている。第1剤と第2剤との等量混合物(染液)のpHは、9.75であり、比較品の混合物のpHは、9.77であった。
【0071】
【表1】
Figure 0003637406
【0072】
この表1の結果から、トリアセチルグリセリルを配合することにより、染毛剤の染毛効果が著しく改善されることが明らかになった。
【0073】
実施例2
種々の酸化染料及びトリエステル化したグリセリンを用い、下記組成の第1剤及び第2剤からなる二剤型染毛剤を、実施例1と同様の方法により調製した。
【0074】
Figure 0003637406
Figure 0003637406
尚、第1剤の組成については、染料(染料A〜染料Jまでの計10種類)及びトリエステル化されたグリセリン((1)〜(3)の3種類)を、各1種類づつ選択して、合計30種類の第1剤を調製し、これら30種類の第1剤を用いて染毛効果の試験を行った。
【0075】
比較品は、トリエステル化されたグリセリンを加える代わりに、同量の精製水を加えて調製したものである。
【0076】
結果を下記の表2に示す。
【0077】
【表2】
Figure 0003637406
【0078】
表2の結果により、染料の種類を問わず、トリエステル化したグリセリンを配合することにより、本発明の染毛剤が比較品と比べ、同程度又は優れた効果を得ることが明らかになった。
【0079】
実施例3
トリオレイン酸グリセリン及びトリアセチルグリセリルの配合割合の染毛効果に対する影響を調べるため、トリオレイン酸グリセリンの量を各々0部(比較品)、0.05部、0.25部、0.5部、2.5部、5.0部、7.5部、10.0部及び12.5部に変化させた9種類の第1剤(酸化染料としてPPD及びMAPを使用)を実施例1と同様の方法で調製した。
【0080】
同様な第1剤を、トリアセチルグリセリル(酸化染料:PPD、PAP及びRE)について9種類作成した。
【0081】
これら18種類の染料の第1剤の組成を以下の表3及び表4に示す。なお、表3及び表4において、数値はすべて重量部を表わす。
【0082】
【表3】
Figure 0003637406
【0083】
【表4】
Figure 0003637406
【0084】
第2剤は、上記表3及び表4に記載の全ての第1剤について、下記の組成のものを実施例1と同様の方法で製造し共通に用いた。
【0085】
Figure 0003637406
上記18種類の染毛剤の染毛効果についての試験結果を以下の表5に示す。
【0086】
【表5】
Figure 0003637406
【0087】
表5から明らかなように、トリオレイン酸グリセリン及びトリアセチルグリセリルは、使用時の染液中での濃度が、0.025%であっても効果があり、0.125%以上で顕著な染毛効果があり、5.0%を越えて配合しても効果は認められるが、染毛効果の著しい向上は認められなかった。
【0088】
実施例4
以下のような液状染毛剤を調製した。
【0089】
Figure 0003637406
第1剤の組成については、(1)〜(3)の3種類の量のトリエステル化したグリセリンを、各1種類ずつ選択して合計3種類の第1剤を調製し、これら3種類の第1剤を用いて染毛効果の試験を行った。
【0090】
尚、比較品は、トリエステル化したグリセリンを加える代わりに、同量の精製水を加えて調製したものである。
【0091】
調製は、第1剤、第2剤とも、全成分を配合し、全体が均質になるまで攪拌混合して調製した。
【0092】
結果を以下の表6に示す。
【0093】
比較例1
以下のような、液状染毛剤を実施例4と同様の方法に従って調製した。
【0094】
Figure 0003637406
第1剤の組成については、(a)〜(e)の5種類の量のエステル化したグリセリンを、各1種類ずつ選択して合計5種類の第1剤を調製し、これら5種類の第1剤を用いて染毛効果の試験を行った。
【0095】
尚、比較品は、エステル化したグリセリンを加える代わりに、同量の精製水を加えて調製したものである。
【0096】
結果を以下の表6に示す。
【0097】
【表6】
Figure 0003637406
【0098】
この表6の結果から、トリエステル化したグリセリンを配合することにより、染毛剤の染毛効果が著しく改善されることが明らかである。
【0099】
実施例5
以下に、液状の染毛剤の組成を示す。実施例4と同様の方法によって製造した。
【0100】
Figure 0003637406
尚、比較品は、トリアセチルグリセリルの代わりに、同量の精製水を加えて調製したものである。本剤の第1剤と第2剤との重量比で等量の混合液(染液)のpHは、9.70であり、比較品の混合液のpHは、9.69であった。
【0101】
実施例6
以下に、ペースト状の染毛剤の組成を示す。
【0102】
Figure 0003637406
調製は、第1剤は、強アンモニア水を除く全成分を配合して70〜75℃程度に加温し、全体が均質になるまで攪拌混合後、室温まで冷却して強アンモニア水を加えて混合しおこなった。第2剤は、実施例1と同様にして調製した。
【0103】
比較品は、トリオレイン酸グリセリン及びトリアセチルグリセリルの代わりに、同量の精製水を用いて調製したものである。本剤の第1剤と第2剤との重量比で等量の混合液のpHは、9.96であり、比較品の混合液のpHは、9.95であった。
【0104】
実施例7
以下に、ペースト状の染毛剤の組成を示す。
【0105】
Figure 0003637406
実施例6と同様の方法によって、製造した。比較品は、トリオレイン酸グリセリンを配合せず、同量の精製水を用いて調製したものである。本剤の第1剤と第2剤との重量比で等量の混合液のpHは、9.90であり、比較品の混合液のpHは、9.91であった。
【0106】
実施例8
以下に、ペースト状の染毛剤の組成を示す。
【0107】
Figure 0003637406
製造は、実施例6と同様の方法に従って行った。比較品は、トリオレイン酸グリセリンを配合せず、同量の精製水を用いて調製したものである。本剤の第1剤と第2剤との重量比で等量の混合液のpHは、9.82であり、比較品の混合液のpHは、9.91であった。
【0108】
実施例9
以下に、粉末タイプの組成物の組成を示す。
【0109】
硫酸パラフェニレンジアミン 10.0g
硫酸メタアミノフェノール 3.0g
カルボキシメチルセルロース 30.0g
過ほう酸ナトリウム 25.0g
デキストリン 32.0g
上記の各化合物を配合し、全体が均質になるまで攪拌混合て調製して、粉末タイプの染毛剤用組成物とした。この粉末状組成物6gに、トリアセチルグリセリル0.28グラム(使用時の染液に対して0.5重量%相当)及び水49.72gを加えた液を染液とした。比較品は上記粉末状組成物6gに水50gを加えて調製した。上記染液のpHは、8.42であり、比較品のpHは、8.41であった。
【0110】
実施例10
以下に、練り状の組成物の組成を示す。
【0111】
硫酸パラフェニレンジアミン 10.0g
硫酸メタアミノフェノール 3.0g
カルボキシメチルセルロース 30.0g
過ほう酸ナトリウム 25.0g
ワセリン/LP(1/1) 64.0g
上記の各化合物を配合し、均質になるまで混合し、練り状タイプの染毛剤用組成物とした。この練り状組成物6gに、トリカプリル酸グリセリン1.40g(使用時の染液に対して2.5重量%相当)及び水48.60gを加えた液を染液とした。比較品は上記練り状組成物6gに水50gを加えて調製した。また、上記染液のpHは、8.50であり、比較品のpHは、8.53であった。
【0112】
実施例11
実施例5〜10で得られた染液について染毛試験を行った。
【0113】
実施例5〜8で得られた被検品については、第1剤と第2剤を重量比で等量混合したものを染液として用い、実施例9及び10については、各組成物を水、トリエステル化したグリセリンを用いて溶解した上記染液を使用して、染毛効果試験を行った。
【0114】
即ち、本発明の染液と比較品の各々6gを、脱色山羊毛1束(約3g)に各々塗り付け、20分間染毛後ぬるま湯で十分にすすぎ、シャンプーした後、熱風で乾燥して目的とする染毛を得た。得られた染毛について、本発明の染液と比較品による染色の濃さと染色の均一性(毛先まで均一に染まっているかどうか)を肉眼で観察した。結果を、以下の表7に示す。
【0115】
【表7】
Figure 0003637406
【0116】
上記表7の結果から、本発明の染液は、染色の濃さ及び染色の均一性に関し、トリエステル化したグリセリンを含まない比較品より、優れていることが確認された。
【0117】
実施例12
本発明の染毛剤の染毛時間に対する効果を調べるために、以下のような実験を行った。
【0118】
Figure 0003637406
尚、標準品は、第1剤中のトリエステル化したグリセリンを加える代わりに同量の精製水を加えて実施例1と同様の方法によって調製した。また、トリエステル化したグリセリン((1)〜(3)までの3種類)を、1種類づつ選択して実施例1と同様に3種類の第1剤を調製し、これら3種類の第1剤を用いて以下の染毛効果の試験を行った。第2剤も、実施例1と同様に調製した。
【0119】
即ち、第1剤と第2剤を重量比で等量混合したものを染液として用いた。標準品6gを、脱色山羊毛1束(約3g)に塗り付け、30分間染毛後ぬるま湯で十分にすすぎ、シャンプーした後、熱風で乾燥した。この染毛度と同じ染毛度になる時間を、本発明の各染液について測定した。結果を、以下の表8に示す。
【0120】
【表8】
Figure 0003637406
【0121】
上記表8の結果から、本発明の染液は、標準品に比べ、短時間で同等の染毛度を得ることができた。
【0122】
実施例13
本発明の染毛剤の酸化染料の濃度に対する効果を調べるために、以下の実験を行った。
【0123】
Figure 0003637406
標準品の第1剤は、a=3.0部、b=0部配合し、実施例4と同様に調製した。第2剤も実施例4と同様に調製した。第1剤と第2剤を重量比で等量混合したものを染液として用いた。標準品6gを、脱色山羊毛1束(約3g)に塗り付け、30分間染毛後ぬるま湯で十分にすすぎ、シャンプーした後、熱風で乾燥した。種々のトリアセチルグリセリルの配合量の場合について、標準品の染毛度と同じ染毛度になるために必要なPPDの配合量を、測定した。結果を、以下の表9に示す。
【0124】
【表9】
Figure 0003637406
【0125】
上記表9の結果から明らかなように、本発明のトリアセチルグリセリルを配合した染液は、標準品に比べ、少量の染料で同等の染毛度を得ることができる。

Claims (7)

  1. 酸化染料と酸化剤を含む染毛剤であって、C2-20の直鎖又は分枝鎖の飽和又は不飽和脂肪酸でトリエステル化した、少なくとも1種のトリエステル化したグリセリン(但し、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリンおよびトリ−2−エチルヘキシル酸グリセリンを除く)を、使用時の染液中の濃度として、0.1〜5重量%となるように配合したことを特徴とする染毛剤。
  2. 少なくとも1種のトリエステル化したグリセリンを、使用時の染液中の濃度として、0.2〜3重量%となるように配合したことを特徴とする請求項1に記載の染毛剤。
  3. 使用時の染液中の濃度として、酸化染料を0.01〜10重量%、酸化剤を0.01〜10重量%含むことを特徴とする請求項1に記載の染毛剤。
  4. 更に、使用時の染液中の濃度として、金属封鎖剤を0.01〜10重量%含むことを特徴とする請求項1又は3に記載の染毛剤。
  5. 使用時の染液中の濃度として、(i)酸化染料を0.01〜10重量%、(ii)酸化剤を0.01〜10重量%、(iii)少なくとも1種のトリエステル化したグリセリンを0.1〜5重量%、(iv)金属封鎖剤を0.01〜10重量%、(v)油剤を0.1〜20重量%、(vi)界面活性剤を0.1〜30重量%及び(vii)酸化防止剤を0.01〜10重量%含むことを特徴とする請求項4に記載の染毛剤。
  6. 更に、使用時の染液中の濃度として、(viii)pH調整剤を0.1〜10重量%含むことを特徴とする請求項5に記載の染毛剤。
  7. 使用時の染液中の濃度として、(i)酸化染料を0.01〜10重量%、(ii)酸化剤を0.01〜10重量%、(iii)少なくとも1種のトリエステル化したグリセリンを0.1〜5重量%及び(ix)高分子化合物を0.01〜10重量%含むことを特徴とする請求項3に記載の染毛剤。
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