JP3636217B2 - 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、複写機、電子写真、プリンタ等の画像形成装置、及びこれに用いられる現像装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
複写機、電子写真、プリンタ等の画像形成装置は、感光ドラムの表面に所望の静電潜像を形成する露光工程と、得られた静電潜像にトナーを付着せしめて顕像化する現像工程と、この現像により生成されたトナー像を所定の転写用紙に転写する転写工程と、転写されたトナー像に熱を加えて定着せしめる定着工程とを経て画像を形成するものであり、前記露光、現像及び転写の各工程は、感光ドラムの周囲に並設された夫々の装置の動作により、感光ドラムの回転に伴って順次行われるようになしてある。
【０００３】
図５は、以上の如き画像形成装置に用いられる従来の現像装置の構成を示す側断面図である。図示の如く現像装置は、２点鎖線により示す感光ドラム10の外周に一側を臨ませたハウジング11の内部に、前記感光ドラム10に近接対向して現像ロール５を備え、該現像ロール５の他側に前記ハウジング11により囲われた現像剤の循環室１を構成し、ハウジング11の他側上部に現像用のトナーＴを収納するトナー収納部（トナーホッパ）６を取り付けてなる。循環室１の内部には、トナー収納部６の取り付け位置の下側に臨ませて攪拌ロール12が、この攪拌ロール12と現像ロール５との間に一対の搬送スクリュー13，14が夫々配してあり、これらの大部分を覆う量の現像剤７が収納されている。
【０００４】
現像ロール５は、非磁性体製の外筒の内側に複数個の固定磁石を周方向に並設してなる公知のマグネットロールである。現像ロール５の外筒は、前記感光ドラム10と平行をなす軸回りに、該感光ドラム10と逆方向に回転駆動されており、更に、攪拌ロール12と搬送スクリュー13，14とは、現像ロール５と平行をなす軸回りに回転駆動されている。
【０００５】
トナー収納部６は、前記ハウジング11内に下向きに開口する補給口60を有し、該補給口60に臨ませて補給ロール61を備えている。この補給ロール61は、水平軸回りに回転駆動されるスポンジロールであり、トナー収納部６に収納されたトナーＴは、補給ロール61の外周に付着し、これの回転に伴って補給口60から適量が導出され、循環室１内部の攪拌ロール12上に補給されるようになしてある。
【０００６】
攪拌ロール12は、図示の如く、回転軸の外側に放射状に突出する複数枚（図においては４枚）の攪拌羽根 12a,12a…を備えてなり、トナー収納部６の補給口60から補給されるトナーＴは、攪拌ロール12の回転に伴う攪拌羽根 12a,12aの回転により現像剤７と攪拌混合され、一側に相隣する搬送スクリュー14に受け渡される。
【０００７】
搬送スクリュー13，14は、回転軸の周囲に螺旋状をなして周設されたスクリュー羽根を全長に亘って備え、循環室１内部の現像剤７をその回転により軸長方向に搬送する作用をなす。搬送スクリュー13，14の間は、仕切り板15により隔絶され、また搬送スクリュー13，14の回転方向は、図示の如く互いに逆方向に設定されており、夫々のスクリュー羽根の回転による現像剤７の搬送が逆方向に生じるようになしてある。これにより循環室１内部の現像剤７は、現像ロール５に相隣する一方の搬送スクリュー13の回転により、該現像ロール５の長手方向に沿って一向きに搬送され、搬送経路の末端において搬送スクリュー14に受け渡されて、該搬送スクリュー14の回転により逆方向に戻る経路を辿って循環する。
【０００８】
このように循環する現像剤７は、磁性粉からなるキャリアの外側にトナーＴを吸着保持させたものであり、搬送スクリュー13による搬送の間に、現像ロール５内部の固定磁石の磁力により現像ロール５の外筒に捉えられ、複数の固定磁石が周方向に形成する磁界の作用により付着状態を保ち、外筒の回転に伴って周方向に搬送される。このように搬送される現像剤７は、感光ドラム10との対向位置において、該感光ドラム10の周面に形成された静電潜像に静電力によりトナーＴを吸着させ、前記静電潜像を顕像化する現像作用をなし、現像ロール５上に残る現像剤７及びトナーＴを失ったキャリアは、回転方向下流側にて外筒に摺接するスクレーパ16により掻き落とされて循環室１に戻る。
【０００９】
前記現像を経てトナー濃度が低下した現像剤７は、搬送スクリュー13の末端において他方の搬送スクリュー14に受け渡され、該搬送スクリュー14の回転による逆方向の搬送の間に、前記攪拌ロール12の回転によりトナー収納部６から補給されるトナーＴと混ぜ合わされ、トナー濃度を回復して搬送スクリュー13に戻されて再使用される。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
図６は、攪拌ロール12の回転によるトナーＴと現像剤７との攪拌動作の説明図である。前述の如く攪拌ロール12は、放射状に突出する攪拌羽根 12a,12a…を有しており、該攪拌羽根 12a,12a…は、その上向き回転域（図の左半部）において現像剤７をすくい上げる作用をなし、トナー収納部６から攪拌ロール12上に補給されるトナーＴは、すくい上げられた現像剤７中に攪拌羽根 12a,12a…の下向き回転域（図の右半部）において取り込まれ、更なる回転により搬送スクリュー14側に押し出される順を繰り返して攪拌されることになる。
【００１１】
以上の如き攪拌は、トナー収納部６からのトナーＴが攪拌ロール12上、特に、その下向き回転域上に補給された場合には良好に行われるが、樹脂製の細粒であるトナーＴは、図５中に示す如く、補給口60からの落下に際し広範囲に拡散し、その一部が搬送スクリュー14の配設域に達する場合がある。前述の如く搬送スクリュー14は、外周に周設されたスクリュー羽根の作用により現像剤７を搬送する動作をなすものであり、搬送スクリュー14の配設域に落下したトナーＴは、十分な攪拌がなされないため、キャリアの周囲に付着することなく現像剤７中に混在する態様にて搬送され、搬送スクリュー13に受け渡されて、更に現像ロール５に捉えられる虞れがあり、この場合、感光ドラム10の周面にトナーＴの固まりが吸着されて転写用紙に転写される結果、定着を経て得られた画像に汚れが生じ、画像品質の悪化を招く要因となっている。
【００１２】
一方、トナー収納部６からのトナーＴの補給が攪拌ロール12上にのみ正しくなされた場合においても、該攪拌ロール12によるトナーＴと現像剤７との攪拌は、前述した如く、攪拌羽根 12a,12a…の上向き回転によりすくい上げられた現像剤７中にトナーＴを取り込む態様にて行われることから、例えば、すくい上げられた現像剤７の量が補給トナーＴに対して不足しているとき、キャリアに付着しないままのトナー（以下生トナーという）が残り、これが搬送スクリュー14側に押し出されて、該搬送スクリュー14の回転により、十分に撹拌されることなく搬送される結果、全く同様に、画像品質の悪化を招くことになる。
【００１３】
攪拌羽根 12a,12a…による現像剤７のすくい上げは、攪拌ロール12の回転に伴う遠心力の作用下にて行われ、上向き回転域にて攪拌羽根 12a,12a…上に乗った現像剤７の一部は、図６中に示す如く、下向き回転域への移行の間に外側に飛び出す。従って、トナーＴの取り込み位置となる下向き回転域に十分な量の現像剤７を確保することは難しく、生トナーの発生に伴う画像品質の悪化を招くことになる。この不都合を解消すべく攪拌ロール12の回転速度を下げた場合には、トナーＴと現像剤７との攪拌が十分になされず、攪拌不足により生トナーが残る難点があった。
【００１４】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、トナー収納部から補給されるトナーと現像剤との混ぜ合わせを良好に行わせて、生トナーの発生を有効に防止でき、高い画像品質を安定して確保し得る現像装置と、これを用いてなる画像形成装置を提供することを目的とする。
【００１５】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明の第１発明に係る現像装置は、現像ロールとトナー収納部との間に現像剤の循環室を有し、該循環室の内部に、前記現像ロールに沿って現像剤を搬送する少なくとも一本の搬送スクリューと、前記トナー収納部の補給口から補給されるトナーを現像剤中に混ぜ合わせ、相隣する搬送スクリューに受け渡す攪拌ロールとを備え、前記搬送スクリューにより搬送される現像剤を前記現像ロールに捉える現像装置において、前記補給口から前記攪拌ロールに向けて延設され、該攪拌ロールに相隣する搬送スクリュー上への前記トナーの拡散を阻止する拡散阻止板を備え、また前記攪拌ロールは、その回転軸に放射状をなして突設された攪拌羽根の形成域と、その回転軸に螺旋状をなして周設されたスクリュー羽根の形成域とを、軸長方向に交互に各複数具備しており、前記循環室の底面に立設され、前記攪拌ロールの配設域と前記搬送スクリューの配設域とをこれらの長手方向の両側を余して隔絶する仕切り板を備えることを特徴とする。
【００１９】
更に、第１発明の構成に加えて、前記拡散阻止板の延設端が前記撹拌ロールと前記搬送スクリューとの間にて前記循環室内部の現像剤中に埋没させるべくなしてあること、また、前記仕切り板が前記拡散阻止板と一体化させてあること、また、前記攪拌ロールのスクリュー羽根は、その回転による現像剤の進行方向が、相隣する搬送スクリューの進行方向と逆向きとなるように設定してあること、更には、前記トナー収納部の補給口は、前記攪拌ロールの攪拌羽根の形成域と軸方向に整合する位置に形成してあることを夫々特徴とする。
【００２２】
一方、前記目的を達成するための本発明の第２発明に係る画像形成装置は、感光ドラムと、該感光ドラムの一側に臨ませた現像ロール及びトナー収納部を有する現像装置とを備えてなり、該現像装置は、前記現像ロールと前記トナー収納部との間に現像剤の循環室を有し、該循環室の内部に、前記現像ロールに沿って現像剤を搬送する少なくとも一本の搬送スクリューと、前記トナー収納部の補給口から補給されるトナーを現像剤中に混ぜ合わせ、相隣する搬送スクリューに受け渡す攪拌ロールとを備え、前記搬送スクリューにより搬送される現像剤を前記現像ロールに捉え、前記感光ドラムとの対向位置にて該感光ドラムの表面に付着させ、該表面上の静電潜像を顕像化する画像形成装置において、前記補給口から前記攪拌ロールに向けて延設され、該攪拌ロールに相隣する搬送スクリュー上への前記トナーの拡散を阻止する拡散阻止板を備え、また前記攪拌ロールは、その回転軸に放射状をなして突設された攪拌羽根の形成域と、その回転軸に螺旋状をなして周設されたスクリュー羽根の形成域とを、軸長方向に交互に各複数具備しており、前記循環室の底面に立設され、前記攪拌ロールの配設域と前記搬送スクリューの配設域とをこれらの長手方向の両側を余して隔絶する仕切り板を備えることを特徴とする。
【００２４】
更に、第２発明の構成に加えて、前記拡散阻止板の延設端が前記撹拌ロールと前記搬送スクリューとの間にて前記循環室内部の現像剤中に埋没させるべくなしてあること、また、前記仕切り板が前記拡散阻止板と一体化させてあること、また、前記攪拌ロールのスクリュー羽根は、その回転による現像剤の進行方向が、相隣する搬送スクリューの進行方向と逆向きとなるように設定してあること、更には、前記トナー収納部の補給口は、前記攪拌ロールの攪拌羽根の形成域と軸方向に整合する位置に形成してあることを夫々特徴とする。
【００２５】
【作用】
第１発明又は第２発明においては、トナー収納部の補給口からこれの下側に配された攪拌ロールに向けて拡散阻止板を延設し、この板により補給トナーの搬送スクリュー側への拡散を阻止して、搬送スクリュー上へのトナーの直接的な供給を防止して、生トナーの搬送及びこれに伴う画像品質の悪化を防ぎ、各複数の攪拌羽根の形成域及びスクリュー羽根の形成域を軸長方向に交互に有する攪拌ロールとの相乗作用により生トナーの発生を効果的に防止する。
【００２８】
また第１発明又は第２発明の構成において、拡散阻止板の延設端を撹拌ロールと搬送スクリューとの間にて循環室内部の現像剤中に埋没させ、撹拌ロールの配設域と搬送スクリューの配設域とをこれらの上部において隔絶し、補給口から落下する補給トナーの搬送スクリュー側への拡散をより効果的に防止する。
【００３０】
また、撹拌ロールの配設域と搬送スクリューの配設域とを、上下夫々の側から隔絶する拡散阻止板と仕切り板とを一体化させ、補給トナーの拡散及び撹拌不良の夫々に起因する生トナーの発生の防止とを簡素な構成により実現する。
【００３１】
また、攪拌ロールのスクリュー羽根による現像剤の送りを、相隣する搬送スクリューによるそれと逆方向に行わせて、搬送スクリューによる搬送に伴って外側に拡がる現像剤をスクリュー羽根により確実に捉え、撹拌羽根による撹拌位置に十分な量の現像剤を送り込む。
【００３２】
更に、トナー収納部の補給口を攪拌機能を有する攪拌羽根の形成域と整合する位置に形成して、補給口からのトナー補給を攪拌羽根上にのみ行い、現像剤との確実な攪拌を行わせる。
【００３３】
【実施例】
以下本発明をその実施例を示す図面に基づいて詳述する。図１は、本発明の現像装置の第１の実施例を示す側断面図、図２は、この現像装置の平面断面図である。この現像装置は、図中に２点鎖線により示す感光ドラム10の外周に一側を臨ませたハウジング11の内部に現像剤７の循環室１を構成し、ハウジング11の他側上部にトナー収納部６を取り付けてなり、前記感光ドラム10と共に画像形成装置を構成している。なお感光ドラム10の周囲には、その回転方向に沿って、帯電部、露光部、転写部、クリーナ等が並設されているが、これらは公知の装置であり、夫々の詳細な説明及び図示は省略する。
【００３４】
循環室１の内部には、感光ドラム10の周面に近接対向して現像ロール５が配され、該現像ロール５の他側に搬送スクリュー13 が並設してあり、これらは、感光ドラム10と平行をなす夫々の回転軸回りに図１中に矢符にて示す向きに回転駆動されている。搬送スクリュー13 は、図２に示す如く、回転軸の周囲に螺旋状をなして周設されたスクリュー羽根を全長に亘って備えており、循環室１内部の現像剤７は、図２中に白抜矢符にて示す如く、搬送スクリュー 13 の回転により現像ロール５に沿って一方向に搬送される。
【００３６】
トナー収納部６は、前記ハウジング11内に下向きに開口する補給口60を有し、該補給口60に臨ませて補給ロール61を備えている。この補給ロール61は、水平軸回りに回転駆動されるスポンジロールであり、トナー収納部６に収納されたトナーＴは、補給ロール61の回転に伴って補給口60から適量ずつ導出され、循環室１の内部に補給されるようになしてある。
【００３７】
循環室１の内部には、トナー収納部６の補給口60の下側に位置して、本発明の特徴たる攪拌ロール２が配してある。該攪拌ロール２は、前記補給口60から補給されるトナーＴと現像剤７とを攪拌混合し、一側に相隣する搬送スクリュー13に受け渡す動作をなすものであり、搬送スクリュー13 と平行をなす回転軸回りに図１中に矢符にて示す向きに回転駆動されており、図２に示す如く、攪拌羽根2a，2a…の形成域とスクリュー羽根2b，2b…の形成域とを、軸長方向の全長に亘って交互に備えてなる。このような攪拌ロール２と搬送スクリュー 13 との間には、図２に示す如く両端に連通部を有する仕切り板８により隔絶されている。
【００３８】
攪拌羽根2aは、図１に示す如く、回転軸の外側に放射状をなして突設された複数枚（図においては４枚）の板状羽根である。一方スクリュー羽根2b，2b…は、図２に示す如く、回転軸の外周に螺旋状をなして周設されており、このスクリュー羽根2b，2b…の巻き方向は、前記回転による進行方向が、図２中に白抜矢符にて示す如く、相隣する搬送スクリュー13のそれと逆向きとなるように設定してある。
【００３９】
トナー収納部６の補給口60は、図２中に破線により示す如く、下側の前記攪拌ロール２における攪拌羽根2a，2a…の形成域と軸方向に整合する位置にのみ開口を有して形成されており、この補給口60には、本発明の特徴たる拡散阻止板３が取り付けてある。拡散阻止板３は、図１に示す如く、前記補給口60の前壁（搬送スクリュー14側の壁）に上縁部を固定されて下方に延設された板材であり、拡散阻止板３の延設端としての下縁は、前記攪拌羽根2a，2a…の下向き回転域（図１における右半部）の上部に臨ませてある。
【００４０】
前記現像ロール５は、非磁性体製の外筒の内側に複数個の固定磁石を周方向に並設してなるマグネットロールである。搬送スクリュー13の回転により現像ロール５に沿って搬送される現像剤７は、磁性粉からなるキャリアの外側にトナーＴを吸着保持させたものであり、この現像剤７は、前記搬送の間に前記固定磁石の磁力により現像ロール５の外筒に捉えられ、該現像ロール５の回転により周方向に搬送されて、感光ドラム10の周面に静電力によりトナーＴを吸着させ、前記周面に形成された静電潜像顕像化する現像作用をなし、この後に現像ロール５上に残る現像剤７及びトナーＴを失ったキャリアは、回転方向下流側にて外筒に摺接するスクレーパ16により掻き落とされて循環室１に戻る。
【００４１】
以上の如く循環する現像剤７中のトナー濃度は、搬送スクリュー13による搬送の間に、前記現像に伴う感光ドラム10へのトナーＴの移行により徐々に低下し、前記仕切り板８の同側の連通部を経て攪拌ロール２に受け渡される。該攪拌ロール２の動作によりトナー収納部６から補給されるトナーＴと混ぜ合わされて回復し、前記仕切り板８の他側の連通部を経て搬送スクリュー13に戻されて再使用される。
【００４２】
前述の如く攪拌ロール２は、回転軸の外側に放射状に突出する攪拌羽根2a，2a…の形成域と、回転軸の外周に螺旋状に周設されたスクリュー羽根2b，2b…の形成域とを交互に備えており、前記仕切り板８の一側の連通部から送り込まれる現像剤７は、スクリュー羽根 2b ， 2b …の回転により搬送され、下流側に相隣する攪拌羽根 2a ， 2a …の形成域に送り込まれる。攪拌羽根2a．2a…は、このように送り込まれる現像剤７を、その上向き回転によりすくい上げ下向き回転域に取り込んで、トナー収納部６から補給されるトナーＴと攪拌混合する作用をなす。
【００４３】
このように攪拌ロール２に受け渡された現像剤７は、攪拌羽根 2a ， 2a …の形成域の夫々においてトナーＴと攪拌混合されてトナー濃度を回復し、前記仕切り板８の他側にの連通部から搬送スクリュー 13 に戻される。従って搬送スクリュー 13 に戻される現像剤７中における生トナーの混在量を低減し、現像ロール５との接触位置への生トナーの供給を防ぐことができる。
【００４４】
また図２に示す如く、トナー収納部６の補給口60が攪拌ロール２における攪拌羽根2a，2a…の形成域と軸方向に整合する位置に形成してあるため、補給口60からのトナーＴの補給は、現像剤７との混ぜ合わせが実際に行われる攪拌羽根2a，2a…上に主として行われるようになり、生トナーの混在量は更に低減する。
【００５１】
なお、搬送ロール２は、スクリュー羽根2b ， 2b…の配設位置においてのみ搬送作用をなすから、搬送スクリュー13と同等の搬送能力を得るための対策が必要である。このことは、搬送ロール２の回転速度を搬送スクリュー13の回転速度よりも大とすること、スクリュー羽根4bのピッチ又は羽根径を搬送スクリュー13におけるスクリュー羽根のピッチ又は羽根径よりも大とすることにより実現される。
【００５２】
図５は、現像装置の従来例を示す側断面図、図６は、この現像装置の要部の平面図である。この現像装置は、現像ロール５の一側にハウジング11により囲って構成された循環室１の内部に、一対の搬送スクリュー13，14と撹拌ロール２とを現像ロール５の側からこの順に並設した構成となっている。
【００５３】
搬送スクリュー 13 ， 14 のスクリュー羽根の巻き方向は、図４に示す如く同方向であり、また両スクリュー 13 ， 14 は、図３中に矢符により示す如く逆方向に回転駆動されている。これにより現像剤７は、図４中に白抜矢符にて示す如く、搬送スクリュー 13 の回転により現像ロール５に沿って一方向に搬送され、仕切り板 15 の一側において搬送スクリュー 14 に受け渡されて、該搬送スクリュー 14 の回転により逆方向に搬送されることになり、更に仕切り板 15 の他側において搬送スクリュー 13 に戻る経路を辿って循環する。また攪拌ロール２は、攪拌羽根2a，2a…の形成域とスクリュー羽根2b，2b…の形成域とを軸長方向の全長に亘って交互に備え、図３中に矢符にて示す向きに回転駆動されて、相隣する搬送スクリュー14の回転により搬送される現像剤７にスクリュー羽根2b，2b…の回転により逆向きの送りを加え、攪拌羽根2a，2aの配設位置に送り込み、トナー収納部６から補給されるトナーＴと混ぜ合わせる作用をなす。
【００５４】
トナー収納部６の補給口60，60は、図４中に破線により示す如く、前記攪拌羽根2a，2a…の形成域と軸方向に整合する位置に形成してあり、トナー収納部６から補給されるトナーＴが攪拌羽根2a，2a…の形成域に直接的に落下し、夫々の攪拌羽根2a，2aの回転による現像剤７との混ぜ合わせが良好に行われるようにしてある。
【００５５】
本実施例に示す現像装置は、トナー収容部６の補給口60，60…から落下するトナーＴが搬送スクリュー14側へ拡散することを防ぐための拡散阻止板３を備えており、また前記攪拌ロール２と、これに相隣する搬送スクリュー 14 との間は、図４に示す如く両端に連通部を有する仕切り板８により隔絶されている。
【００５６】
図３に示す如く拡散阻止板３は、トナー収納部６の前壁に上縁を固定された板材であり、固定縁から下方に垂下された垂下部3aと、該垂下部3aの下縁に連設された囲繞部3bとを備えてなる。垂下部3aの下縁は、攪拌羽根2a，2a…の下向き回転域の上部に臨ませてあり、これに連設された囲繞部3bは、攪拌ロール２の上側にて前方に延長され、攪拌羽根2a，2aの先端部の外側を囲う態様に４分の１円の形態をなして屈曲せしめられており、該囲繞部3bの先端縁は、攪拌ロール２と搬送スクリュー14との間において、循環室１内部の所定量の現像剤７中に埋没するようになしてある。
【００５７】
図３中の破線は、循環室１の内部を循環する標準的な量の現像剤７の表面（標準面）を示しており、拡散阻止板３の延設端となる囲繞部3bの先端縁の埋没は、図示の如く、囲繞部3bの先端が前記標準面よりも下位置となるように拡散阻止板３の形状寸法を設定することにより実現される。
【００６１】
一方前記仕切り板８は、図３に示す如く、循環室１を構成するハウジング11の底面に立設された板材であり、その上部は、拡散阻止板３の囲繞部3bの下縁に連設されている。また、仕切り板８の平面的な配設は、図４に示す如く、互いに相隣する撹拌ロール２と搬送スクリュー14との間を、これらの軸方向両側の所定長さの連通部分を余して隔絶する態様にてなされている。
【００６２】
以上の構成において、トナー収納部６の補給口60から落下するトナーＴは、拡散阻止板３の作用により、搬送スクリュー14側に拡散することなく攪拌ロール２上に集中して落下する。図３に示す拡散阻止板３は、補給口60と現像剤７の標準面との間を隙間なく囲い、更に、仕切り板８により循環室１の底面に至るまで連続させてあるから、落下中のトナーＴの拡散を略完全に阻止することができる。
【００６３】
このように補給されたトナーＴは、仕切り板８により他部と隔絶された攪拌ロール２の配設域に落下し、仕切り板８の一側の連通部分を経て取り込まれた現像剤７と共に、スクリュー羽根2b，2b…の回転により夫々の下流側の撹拌羽根2a，2a…の回転域に順次送り込まれ、各撹拌羽根2a，2a…の作用により十分に攪拌され、その後、仕切り板８の他側の連通部分を経て搬送スクリュー14の搬送域に送り込まれることとなり、撹拌不足に起因する生トナーの発生を効果的に防ぐことができる。
【００６４】
なお前記仕切り板８は、拡散阻止板３と一体化させる必要はなく、拡散阻止板３と仕切り板８とを別体に設けた構成、更には、仕切り板８のみを設けた構成もまた本発明の範囲に含まれる。第２実施例として図３に示す仕切り板15は、撹拌ロール２としての作用をなす搬送撹拌ロール４と搬送スクリュー13との間に位置し、両者の配設域を両端の連通部位を余して隔絶しており、仕切り板８としての前述した作用を併せて行うものとなっている。
【００６５】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明の第１発明に係る現像装置又は第２発明に係る画像形成装置においては、各複数の攪拌羽根の形成域及びスクリュー羽根の形成域を軸長方向に交互に有する攪拌ロールを備えると共に、この攪拌ロールに向けてトナーの補給口から延設され、攪拌ロールに相隣する搬送スクリュー上への前記トナーの拡散を阻止する拡散阻止板を備えたから、両者の相乗作用により、トナー収納部からの補給トナーが十分な量の現像剤と攪拌されると共に、前記補給トナーの搬送スクリュー側への拡散が阻止されるようになり、生トナーの発生を効果的に防止し、画像品質の向上を図ることができる。
【００６９】
また、拡散阻止板の延設端を循環室内部の現像剤中に埋没させたから、撹拌ロールの周囲が略完全に囲われ、補給トナーの拡散をより効果的に阻止することができる。また、以上の作用をなす拡散阻止板を仕切り板と一体化させたから、部品点数の削減を図ることができる。
【００７０】
また、攪拌ロールのスクリュー羽根による現像剤の送りが、相隣する搬送スクリューによる送りと逆方向に生じるから、搬送スクリューによる搬送に伴って外側に拡がる現像剤を確実に捉え、攪拌羽根上に送り込むことができ、攪拌後の現像剤中における生トナーの混在量を更に低減することができる。
【００７１】
更に、トナー収納部の補給口を攪拌羽根と整合する位置にのみ形成し、補給口からのトナーを実際に攪拌が行われる攪拌羽根上に補給したから、現像剤との確実な混ぜ合わせが可能となって、現像剤中の生トナーの混在量を一層低減でき、画像品質の向上に寄与できる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の現像装置の第１の実施例を示す側断面図である。
【図２】図１に示す現像装置の要部の平面図である。
【図３】本発明の現像装置の第２の実施例を示す側断面図である。
【図４】図３に示す現像装置の要部の平面図である。
【図５】従来の現像装置の側断面図である。
【図６】従来の現像装置による攪拌動作の説明図である。
【符号の説明】
１ 循環室
２ 攪拌ロール
2a 攪拌羽根
2b スクリュー羽根
３ 拡散阻止板
3a 垂下部
3b 囲繞部
５ 現像ロール
６ トナー収納部
７ 現像剤
８ 仕切り板
10 感光ドラム
13 搬送スクリュー
14 搬送スクリュー
60 補給口
Ｔ トナー
【産業上の利用分野】
本発明は、複写機、電子写真、プリンタ等の画像形成装置、及びこれに用いられる現像装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
複写機、電子写真、プリンタ等の画像形成装置は、感光ドラムの表面に所望の静電潜像を形成する露光工程と、得られた静電潜像にトナーを付着せしめて顕像化する現像工程と、この現像により生成されたトナー像を所定の転写用紙に転写する転写工程と、転写されたトナー像に熱を加えて定着せしめる定着工程とを経て画像を形成するものであり、前記露光、現像及び転写の各工程は、感光ドラムの周囲に並設された夫々の装置の動作により、感光ドラムの回転に伴って順次行われるようになしてある。
【０００３】
図５は、以上の如き画像形成装置に用いられる従来の現像装置の構成を示す側断面図である。図示の如く現像装置は、２点鎖線により示す感光ドラム10の外周に一側を臨ませたハウジング11の内部に、前記感光ドラム10に近接対向して現像ロール５を備え、該現像ロール５の他側に前記ハウジング11により囲われた現像剤の循環室１を構成し、ハウジング11の他側上部に現像用のトナーＴを収納するトナー収納部（トナーホッパ）６を取り付けてなる。循環室１の内部には、トナー収納部６の取り付け位置の下側に臨ませて攪拌ロール12が、この攪拌ロール12と現像ロール５との間に一対の搬送スクリュー13，14が夫々配してあり、これらの大部分を覆う量の現像剤７が収納されている。
【０００４】
現像ロール５は、非磁性体製の外筒の内側に複数個の固定磁石を周方向に並設してなる公知のマグネットロールである。現像ロール５の外筒は、前記感光ドラム10と平行をなす軸回りに、該感光ドラム10と逆方向に回転駆動されており、更に、攪拌ロール12と搬送スクリュー13，14とは、現像ロール５と平行をなす軸回りに回転駆動されている。
【０００５】
トナー収納部６は、前記ハウジング11内に下向きに開口する補給口60を有し、該補給口60に臨ませて補給ロール61を備えている。この補給ロール61は、水平軸回りに回転駆動されるスポンジロールであり、トナー収納部６に収納されたトナーＴは、補給ロール61の外周に付着し、これの回転に伴って補給口60から適量が導出され、循環室１内部の攪拌ロール12上に補給されるようになしてある。
【０００６】
攪拌ロール12は、図示の如く、回転軸の外側に放射状に突出する複数枚（図においては４枚）の攪拌羽根 12a,12a…を備えてなり、トナー収納部６の補給口60から補給されるトナーＴは、攪拌ロール12の回転に伴う攪拌羽根 12a,12aの回転により現像剤７と攪拌混合され、一側に相隣する搬送スクリュー14に受け渡される。
【０００７】
搬送スクリュー13，14は、回転軸の周囲に螺旋状をなして周設されたスクリュー羽根を全長に亘って備え、循環室１内部の現像剤７をその回転により軸長方向に搬送する作用をなす。搬送スクリュー13，14の間は、仕切り板15により隔絶され、また搬送スクリュー13，14の回転方向は、図示の如く互いに逆方向に設定されており、夫々のスクリュー羽根の回転による現像剤７の搬送が逆方向に生じるようになしてある。これにより循環室１内部の現像剤７は、現像ロール５に相隣する一方の搬送スクリュー13の回転により、該現像ロール５の長手方向に沿って一向きに搬送され、搬送経路の末端において搬送スクリュー14に受け渡されて、該搬送スクリュー14の回転により逆方向に戻る経路を辿って循環する。
【０００８】
このように循環する現像剤７は、磁性粉からなるキャリアの外側にトナーＴを吸着保持させたものであり、搬送スクリュー13による搬送の間に、現像ロール５内部の固定磁石の磁力により現像ロール５の外筒に捉えられ、複数の固定磁石が周方向に形成する磁界の作用により付着状態を保ち、外筒の回転に伴って周方向に搬送される。このように搬送される現像剤７は、感光ドラム10との対向位置において、該感光ドラム10の周面に形成された静電潜像に静電力によりトナーＴを吸着させ、前記静電潜像を顕像化する現像作用をなし、現像ロール５上に残る現像剤７及びトナーＴを失ったキャリアは、回転方向下流側にて外筒に摺接するスクレーパ16により掻き落とされて循環室１に戻る。
【０００９】
前記現像を経てトナー濃度が低下した現像剤７は、搬送スクリュー13の末端において他方の搬送スクリュー14に受け渡され、該搬送スクリュー14の回転による逆方向の搬送の間に、前記攪拌ロール12の回転によりトナー収納部６から補給されるトナーＴと混ぜ合わされ、トナー濃度を回復して搬送スクリュー13に戻されて再使用される。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
図６は、攪拌ロール12の回転によるトナーＴと現像剤７との攪拌動作の説明図である。前述の如く攪拌ロール12は、放射状に突出する攪拌羽根 12a,12a…を有しており、該攪拌羽根 12a,12a…は、その上向き回転域（図の左半部）において現像剤７をすくい上げる作用をなし、トナー収納部６から攪拌ロール12上に補給されるトナーＴは、すくい上げられた現像剤７中に攪拌羽根 12a,12a…の下向き回転域（図の右半部）において取り込まれ、更なる回転により搬送スクリュー14側に押し出される順を繰り返して攪拌されることになる。
【００１１】
以上の如き攪拌は、トナー収納部６からのトナーＴが攪拌ロール12上、特に、その下向き回転域上に補給された場合には良好に行われるが、樹脂製の細粒であるトナーＴは、図５中に示す如く、補給口60からの落下に際し広範囲に拡散し、その一部が搬送スクリュー14の配設域に達する場合がある。前述の如く搬送スクリュー14は、外周に周設されたスクリュー羽根の作用により現像剤７を搬送する動作をなすものであり、搬送スクリュー14の配設域に落下したトナーＴは、十分な攪拌がなされないため、キャリアの周囲に付着することなく現像剤７中に混在する態様にて搬送され、搬送スクリュー13に受け渡されて、更に現像ロール５に捉えられる虞れがあり、この場合、感光ドラム10の周面にトナーＴの固まりが吸着されて転写用紙に転写される結果、定着を経て得られた画像に汚れが生じ、画像品質の悪化を招く要因となっている。
【００１２】
一方、トナー収納部６からのトナーＴの補給が攪拌ロール12上にのみ正しくなされた場合においても、該攪拌ロール12によるトナーＴと現像剤７との攪拌は、前述した如く、攪拌羽根 12a,12a…の上向き回転によりすくい上げられた現像剤７中にトナーＴを取り込む態様にて行われることから、例えば、すくい上げられた現像剤７の量が補給トナーＴに対して不足しているとき、キャリアに付着しないままのトナー（以下生トナーという）が残り、これが搬送スクリュー14側に押し出されて、該搬送スクリュー14の回転により、十分に撹拌されることなく搬送される結果、全く同様に、画像品質の悪化を招くことになる。
【００１３】
攪拌羽根 12a,12a…による現像剤７のすくい上げは、攪拌ロール12の回転に伴う遠心力の作用下にて行われ、上向き回転域にて攪拌羽根 12a,12a…上に乗った現像剤７の一部は、図６中に示す如く、下向き回転域への移行の間に外側に飛び出す。従って、トナーＴの取り込み位置となる下向き回転域に十分な量の現像剤７を確保することは難しく、生トナーの発生に伴う画像品質の悪化を招くことになる。この不都合を解消すべく攪拌ロール12の回転速度を下げた場合には、トナーＴと現像剤７との攪拌が十分になされず、攪拌不足により生トナーが残る難点があった。
【００１４】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、トナー収納部から補給されるトナーと現像剤との混ぜ合わせを良好に行わせて、生トナーの発生を有効に防止でき、高い画像品質を安定して確保し得る現像装置と、これを用いてなる画像形成装置を提供することを目的とする。
【００１５】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明の第１発明に係る現像装置は、現像ロールとトナー収納部との間に現像剤の循環室を有し、該循環室の内部に、前記現像ロールに沿って現像剤を搬送する少なくとも一本の搬送スクリューと、前記トナー収納部の補給口から補給されるトナーを現像剤中に混ぜ合わせ、相隣する搬送スクリューに受け渡す攪拌ロールとを備え、前記搬送スクリューにより搬送される現像剤を前記現像ロールに捉える現像装置において、前記補給口から前記攪拌ロールに向けて延設され、該攪拌ロールに相隣する搬送スクリュー上への前記トナーの拡散を阻止する拡散阻止板を備え、また前記攪拌ロールは、その回転軸に放射状をなして突設された攪拌羽根の形成域と、その回転軸に螺旋状をなして周設されたスクリュー羽根の形成域とを、軸長方向に交互に各複数具備しており、前記循環室の底面に立設され、前記攪拌ロールの配設域と前記搬送スクリューの配設域とをこれらの長手方向の両側を余して隔絶する仕切り板を備えることを特徴とする。
【００１９】
更に、第１発明の構成に加えて、前記拡散阻止板の延設端が前記撹拌ロールと前記搬送スクリューとの間にて前記循環室内部の現像剤中に埋没させるべくなしてあること、また、前記仕切り板が前記拡散阻止板と一体化させてあること、また、前記攪拌ロールのスクリュー羽根は、その回転による現像剤の進行方向が、相隣する搬送スクリューの進行方向と逆向きとなるように設定してあること、更には、前記トナー収納部の補給口は、前記攪拌ロールの攪拌羽根の形成域と軸方向に整合する位置に形成してあることを夫々特徴とする。
【００２２】
一方、前記目的を達成するための本発明の第２発明に係る画像形成装置は、感光ドラムと、該感光ドラムの一側に臨ませた現像ロール及びトナー収納部を有する現像装置とを備えてなり、該現像装置は、前記現像ロールと前記トナー収納部との間に現像剤の循環室を有し、該循環室の内部に、前記現像ロールに沿って現像剤を搬送する少なくとも一本の搬送スクリューと、前記トナー収納部の補給口から補給されるトナーを現像剤中に混ぜ合わせ、相隣する搬送スクリューに受け渡す攪拌ロールとを備え、前記搬送スクリューにより搬送される現像剤を前記現像ロールに捉え、前記感光ドラムとの対向位置にて該感光ドラムの表面に付着させ、該表面上の静電潜像を顕像化する画像形成装置において、前記補給口から前記攪拌ロールに向けて延設され、該攪拌ロールに相隣する搬送スクリュー上への前記トナーの拡散を阻止する拡散阻止板を備え、また前記攪拌ロールは、その回転軸に放射状をなして突設された攪拌羽根の形成域と、その回転軸に螺旋状をなして周設されたスクリュー羽根の形成域とを、軸長方向に交互に各複数具備しており、前記循環室の底面に立設され、前記攪拌ロールの配設域と前記搬送スクリューの配設域とをこれらの長手方向の両側を余して隔絶する仕切り板を備えることを特徴とする。
【００２４】
更に、第２発明の構成に加えて、前記拡散阻止板の延設端が前記撹拌ロールと前記搬送スクリューとの間にて前記循環室内部の現像剤中に埋没させるべくなしてあること、また、前記仕切り板が前記拡散阻止板と一体化させてあること、また、前記攪拌ロールのスクリュー羽根は、その回転による現像剤の進行方向が、相隣する搬送スクリューの進行方向と逆向きとなるように設定してあること、更には、前記トナー収納部の補給口は、前記攪拌ロールの攪拌羽根の形成域と軸方向に整合する位置に形成してあることを夫々特徴とする。
【００２５】
【作用】
第１発明又は第２発明においては、トナー収納部の補給口からこれの下側に配された攪拌ロールに向けて拡散阻止板を延設し、この板により補給トナーの搬送スクリュー側への拡散を阻止して、搬送スクリュー上へのトナーの直接的な供給を防止して、生トナーの搬送及びこれに伴う画像品質の悪化を防ぎ、各複数の攪拌羽根の形成域及びスクリュー羽根の形成域を軸長方向に交互に有する攪拌ロールとの相乗作用により生トナーの発生を効果的に防止する。
【００２８】
また第１発明又は第２発明の構成において、拡散阻止板の延設端を撹拌ロールと搬送スクリューとの間にて循環室内部の現像剤中に埋没させ、撹拌ロールの配設域と搬送スクリューの配設域とをこれらの上部において隔絶し、補給口から落下する補給トナーの搬送スクリュー側への拡散をより効果的に防止する。
【００３０】
また、撹拌ロールの配設域と搬送スクリューの配設域とを、上下夫々の側から隔絶する拡散阻止板と仕切り板とを一体化させ、補給トナーの拡散及び撹拌不良の夫々に起因する生トナーの発生の防止とを簡素な構成により実現する。
【００３１】
また、攪拌ロールのスクリュー羽根による現像剤の送りを、相隣する搬送スクリューによるそれと逆方向に行わせて、搬送スクリューによる搬送に伴って外側に拡がる現像剤をスクリュー羽根により確実に捉え、撹拌羽根による撹拌位置に十分な量の現像剤を送り込む。
【００３２】
更に、トナー収納部の補給口を攪拌機能を有する攪拌羽根の形成域と整合する位置に形成して、補給口からのトナー補給を攪拌羽根上にのみ行い、現像剤との確実な攪拌を行わせる。
【００３３】
【実施例】
以下本発明をその実施例を示す図面に基づいて詳述する。図１は、本発明の現像装置の第１の実施例を示す側断面図、図２は、この現像装置の平面断面図である。この現像装置は、図中に２点鎖線により示す感光ドラム10の外周に一側を臨ませたハウジング11の内部に現像剤７の循環室１を構成し、ハウジング11の他側上部にトナー収納部６を取り付けてなり、前記感光ドラム10と共に画像形成装置を構成している。なお感光ドラム10の周囲には、その回転方向に沿って、帯電部、露光部、転写部、クリーナ等が並設されているが、これらは公知の装置であり、夫々の詳細な説明及び図示は省略する。
【００３４】
循環室１の内部には、感光ドラム10の周面に近接対向して現像ロール５が配され、該現像ロール５の他側に搬送スクリュー13 が並設してあり、これらは、感光ドラム10と平行をなす夫々の回転軸回りに図１中に矢符にて示す向きに回転駆動されている。搬送スクリュー13 は、図２に示す如く、回転軸の周囲に螺旋状をなして周設されたスクリュー羽根を全長に亘って備えており、循環室１内部の現像剤７は、図２中に白抜矢符にて示す如く、搬送スクリュー 13 の回転により現像ロール５に沿って一方向に搬送される。
【００３６】
トナー収納部６は、前記ハウジング11内に下向きに開口する補給口60を有し、該補給口60に臨ませて補給ロール61を備えている。この補給ロール61は、水平軸回りに回転駆動されるスポンジロールであり、トナー収納部６に収納されたトナーＴは、補給ロール61の回転に伴って補給口60から適量ずつ導出され、循環室１の内部に補給されるようになしてある。
【００３７】
循環室１の内部には、トナー収納部６の補給口60の下側に位置して、本発明の特徴たる攪拌ロール２が配してある。該攪拌ロール２は、前記補給口60から補給されるトナーＴと現像剤７とを攪拌混合し、一側に相隣する搬送スクリュー13に受け渡す動作をなすものであり、搬送スクリュー13 と平行をなす回転軸回りに図１中に矢符にて示す向きに回転駆動されており、図２に示す如く、攪拌羽根2a，2a…の形成域とスクリュー羽根2b，2b…の形成域とを、軸長方向の全長に亘って交互に備えてなる。このような攪拌ロール２と搬送スクリュー 13 との間には、図２に示す如く両端に連通部を有する仕切り板８により隔絶されている。
【００３８】
攪拌羽根2aは、図１に示す如く、回転軸の外側に放射状をなして突設された複数枚（図においては４枚）の板状羽根である。一方スクリュー羽根2b，2b…は、図２に示す如く、回転軸の外周に螺旋状をなして周設されており、このスクリュー羽根2b，2b…の巻き方向は、前記回転による進行方向が、図２中に白抜矢符にて示す如く、相隣する搬送スクリュー13のそれと逆向きとなるように設定してある。
【００３９】
トナー収納部６の補給口60は、図２中に破線により示す如く、下側の前記攪拌ロール２における攪拌羽根2a，2a…の形成域と軸方向に整合する位置にのみ開口を有して形成されており、この補給口60には、本発明の特徴たる拡散阻止板３が取り付けてある。拡散阻止板３は、図１に示す如く、前記補給口60の前壁（搬送スクリュー14側の壁）に上縁部を固定されて下方に延設された板材であり、拡散阻止板３の延設端としての下縁は、前記攪拌羽根2a，2a…の下向き回転域（図１における右半部）の上部に臨ませてある。
【００４０】
前記現像ロール５は、非磁性体製の外筒の内側に複数個の固定磁石を周方向に並設してなるマグネットロールである。搬送スクリュー13の回転により現像ロール５に沿って搬送される現像剤７は、磁性粉からなるキャリアの外側にトナーＴを吸着保持させたものであり、この現像剤７は、前記搬送の間に前記固定磁石の磁力により現像ロール５の外筒に捉えられ、該現像ロール５の回転により周方向に搬送されて、感光ドラム10の周面に静電力によりトナーＴを吸着させ、前記周面に形成された静電潜像顕像化する現像作用をなし、この後に現像ロール５上に残る現像剤７及びトナーＴを失ったキャリアは、回転方向下流側にて外筒に摺接するスクレーパ16により掻き落とされて循環室１に戻る。
【００４１】
以上の如く循環する現像剤７中のトナー濃度は、搬送スクリュー13による搬送の間に、前記現像に伴う感光ドラム10へのトナーＴの移行により徐々に低下し、前記仕切り板８の同側の連通部を経て攪拌ロール２に受け渡される。該攪拌ロール２の動作によりトナー収納部６から補給されるトナーＴと混ぜ合わされて回復し、前記仕切り板８の他側の連通部を経て搬送スクリュー13に戻されて再使用される。
【００４２】
前述の如く攪拌ロール２は、回転軸の外側に放射状に突出する攪拌羽根2a，2a…の形成域と、回転軸の外周に螺旋状に周設されたスクリュー羽根2b，2b…の形成域とを交互に備えており、前記仕切り板８の一側の連通部から送り込まれる現像剤７は、スクリュー羽根 2b ， 2b …の回転により搬送され、下流側に相隣する攪拌羽根 2a ， 2a …の形成域に送り込まれる。攪拌羽根2a．2a…は、このように送り込まれる現像剤７を、その上向き回転によりすくい上げ下向き回転域に取り込んで、トナー収納部６から補給されるトナーＴと攪拌混合する作用をなす。
【００４３】
このように攪拌ロール２に受け渡された現像剤７は、攪拌羽根 2a ， 2a …の形成域の夫々においてトナーＴと攪拌混合されてトナー濃度を回復し、前記仕切り板８の他側にの連通部から搬送スクリュー 13 に戻される。従って搬送スクリュー 13 に戻される現像剤７中における生トナーの混在量を低減し、現像ロール５との接触位置への生トナーの供給を防ぐことができる。
【００４４】
また図２に示す如く、トナー収納部６の補給口60が攪拌ロール２における攪拌羽根2a，2a…の形成域と軸方向に整合する位置に形成してあるため、補給口60からのトナーＴの補給は、現像剤７との混ぜ合わせが実際に行われる攪拌羽根2a，2a…上に主として行われるようになり、生トナーの混在量は更に低減する。
【００５１】
なお、搬送ロール２は、スクリュー羽根2b ， 2b…の配設位置においてのみ搬送作用をなすから、搬送スクリュー13と同等の搬送能力を得るための対策が必要である。このことは、搬送ロール２の回転速度を搬送スクリュー13の回転速度よりも大とすること、スクリュー羽根4bのピッチ又は羽根径を搬送スクリュー13におけるスクリュー羽根のピッチ又は羽根径よりも大とすることにより実現される。
【００５２】
図５は、現像装置の従来例を示す側断面図、図６は、この現像装置の要部の平面図である。この現像装置は、現像ロール５の一側にハウジング11により囲って構成された循環室１の内部に、一対の搬送スクリュー13，14と撹拌ロール２とを現像ロール５の側からこの順に並設した構成となっている。
【００５３】
搬送スクリュー 13 ， 14 のスクリュー羽根の巻き方向は、図４に示す如く同方向であり、また両スクリュー 13 ， 14 は、図３中に矢符により示す如く逆方向に回転駆動されている。これにより現像剤７は、図４中に白抜矢符にて示す如く、搬送スクリュー 13 の回転により現像ロール５に沿って一方向に搬送され、仕切り板 15 の一側において搬送スクリュー 14 に受け渡されて、該搬送スクリュー 14 の回転により逆方向に搬送されることになり、更に仕切り板 15 の他側において搬送スクリュー 13 に戻る経路を辿って循環する。また攪拌ロール２は、攪拌羽根2a，2a…の形成域とスクリュー羽根2b，2b…の形成域とを軸長方向の全長に亘って交互に備え、図３中に矢符にて示す向きに回転駆動されて、相隣する搬送スクリュー14の回転により搬送される現像剤７にスクリュー羽根2b，2b…の回転により逆向きの送りを加え、攪拌羽根2a，2aの配設位置に送り込み、トナー収納部６から補給されるトナーＴと混ぜ合わせる作用をなす。
【００５４】
トナー収納部６の補給口60，60は、図４中に破線により示す如く、前記攪拌羽根2a，2a…の形成域と軸方向に整合する位置に形成してあり、トナー収納部６から補給されるトナーＴが攪拌羽根2a，2a…の形成域に直接的に落下し、夫々の攪拌羽根2a，2aの回転による現像剤７との混ぜ合わせが良好に行われるようにしてある。
【００５５】
本実施例に示す現像装置は、トナー収容部６の補給口60，60…から落下するトナーＴが搬送スクリュー14側へ拡散することを防ぐための拡散阻止板３を備えており、また前記攪拌ロール２と、これに相隣する搬送スクリュー 14 との間は、図４に示す如く両端に連通部を有する仕切り板８により隔絶されている。
【００５６】
図３に示す如く拡散阻止板３は、トナー収納部６の前壁に上縁を固定された板材であり、固定縁から下方に垂下された垂下部3aと、該垂下部3aの下縁に連設された囲繞部3bとを備えてなる。垂下部3aの下縁は、攪拌羽根2a，2a…の下向き回転域の上部に臨ませてあり、これに連設された囲繞部3bは、攪拌ロール２の上側にて前方に延長され、攪拌羽根2a，2aの先端部の外側を囲う態様に４分の１円の形態をなして屈曲せしめられており、該囲繞部3bの先端縁は、攪拌ロール２と搬送スクリュー14との間において、循環室１内部の所定量の現像剤７中に埋没するようになしてある。
【００５７】
図３中の破線は、循環室１の内部を循環する標準的な量の現像剤７の表面（標準面）を示しており、拡散阻止板３の延設端となる囲繞部3bの先端縁の埋没は、図示の如く、囲繞部3bの先端が前記標準面よりも下位置となるように拡散阻止板３の形状寸法を設定することにより実現される。
【００６１】
一方前記仕切り板８は、図３に示す如く、循環室１を構成するハウジング11の底面に立設された板材であり、その上部は、拡散阻止板３の囲繞部3bの下縁に連設されている。また、仕切り板８の平面的な配設は、図４に示す如く、互いに相隣する撹拌ロール２と搬送スクリュー14との間を、これらの軸方向両側の所定長さの連通部分を余して隔絶する態様にてなされている。
【００６２】
以上の構成において、トナー収納部６の補給口60から落下するトナーＴは、拡散阻止板３の作用により、搬送スクリュー14側に拡散することなく攪拌ロール２上に集中して落下する。図３に示す拡散阻止板３は、補給口60と現像剤７の標準面との間を隙間なく囲い、更に、仕切り板８により循環室１の底面に至るまで連続させてあるから、落下中のトナーＴの拡散を略完全に阻止することができる。
【００６３】
このように補給されたトナーＴは、仕切り板８により他部と隔絶された攪拌ロール２の配設域に落下し、仕切り板８の一側の連通部分を経て取り込まれた現像剤７と共に、スクリュー羽根2b，2b…の回転により夫々の下流側の撹拌羽根2a，2a…の回転域に順次送り込まれ、各撹拌羽根2a，2a…の作用により十分に攪拌され、その後、仕切り板８の他側の連通部分を経て搬送スクリュー14の搬送域に送り込まれることとなり、撹拌不足に起因する生トナーの発生を効果的に防ぐことができる。
【００６４】
なお前記仕切り板８は、拡散阻止板３と一体化させる必要はなく、拡散阻止板３と仕切り板８とを別体に設けた構成、更には、仕切り板８のみを設けた構成もまた本発明の範囲に含まれる。第２実施例として図３に示す仕切り板15は、撹拌ロール２としての作用をなす搬送撹拌ロール４と搬送スクリュー13との間に位置し、両者の配設域を両端の連通部位を余して隔絶しており、仕切り板８としての前述した作用を併せて行うものとなっている。
【００６５】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明の第１発明に係る現像装置又は第２発明に係る画像形成装置においては、各複数の攪拌羽根の形成域及びスクリュー羽根の形成域を軸長方向に交互に有する攪拌ロールを備えると共に、この攪拌ロールに向けてトナーの補給口から延設され、攪拌ロールに相隣する搬送スクリュー上への前記トナーの拡散を阻止する拡散阻止板を備えたから、両者の相乗作用により、トナー収納部からの補給トナーが十分な量の現像剤と攪拌されると共に、前記補給トナーの搬送スクリュー側への拡散が阻止されるようになり、生トナーの発生を効果的に防止し、画像品質の向上を図ることができる。
【００６９】
また、拡散阻止板の延設端を循環室内部の現像剤中に埋没させたから、撹拌ロールの周囲が略完全に囲われ、補給トナーの拡散をより効果的に阻止することができる。また、以上の作用をなす拡散阻止板を仕切り板と一体化させたから、部品点数の削減を図ることができる。
【００７０】
また、攪拌ロールのスクリュー羽根による現像剤の送りが、相隣する搬送スクリューによる送りと逆方向に生じるから、搬送スクリューによる搬送に伴って外側に拡がる現像剤を確実に捉え、攪拌羽根上に送り込むことができ、攪拌後の現像剤中における生トナーの混在量を更に低減することができる。
【００７１】
更に、トナー収納部の補給口を攪拌羽根と整合する位置にのみ形成し、補給口からのトナーを実際に攪拌が行われる攪拌羽根上に補給したから、現像剤との確実な混ぜ合わせが可能となって、現像剤中の生トナーの混在量を一層低減でき、画像品質の向上に寄与できる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の現像装置の第１の実施例を示す側断面図である。
【図２】図１に示す現像装置の要部の平面図である。
【図３】本発明の現像装置の第２の実施例を示す側断面図である。
【図４】図３に示す現像装置の要部の平面図である。
【図５】従来の現像装置の側断面図である。
【図６】従来の現像装置による攪拌動作の説明図である。
【符号の説明】
１ 循環室
２ 攪拌ロール
2a 攪拌羽根
2b スクリュー羽根
３ 拡散阻止板
3a 垂下部
3b 囲繞部
５ 現像ロール
６ トナー収納部
７ 現像剤
８ 仕切り板
10 感光ドラム
13 搬送スクリュー
14 搬送スクリュー
60 補給口
Ｔ トナー
Claims (10)
- 現像ロールとトナー収納部との間に現像剤の循環室を有し、該循環室の内部に、前記現像ロールに沿って現像剤を搬送する少なくとも一本の搬送スクリューと、前記トナー収納部の補給口から補給されるトナーを現像剤中に混ぜ合わせ、相隣する搬送スクリューに受け渡す攪拌ロールとを備え、前記搬送スクリューにより搬送される現像剤を前記現像ロールに捉える現像装置において、前記補給口から前記攪拌ロールに向けて延設され、該攪拌ロールに相隣する搬送スクリュー上への前記トナーの拡散を阻止する拡散阻止板を備え、また前記攪拌ロールは、その回転軸に放射状をなして突設された攪拌羽根の形成域と、その回転軸に螺旋状をなして周設されたスクリュー羽根の形成域とを、軸長方向に交互に各複数具備しており、前記循環室の底面に立設され、前記攪拌ロールの配設域と前記搬送スクリューの配設域とをこれらの長手方向の両側を余して隔絶する仕切り板を備えることを特徴とする現像装置。
- 前記拡散阻止板の延設端は、前記撹拌ロールと前記搬送スクリューとの間にて前記循環室内部の現像剤中に埋没させるべくなしてある請求項１記載の現像装置。
- 前記仕切り板は、前記拡散阻止板と一体化させてある請求項２記載の現像装置。
- 前記攪拌ロールのスクリュー羽根は、その回転による現像剤の進行方向が、相隣する搬送スクリューの進行方向と逆向きとなるように設定してある請求項１乃至３のいずれかに記載の現像装置。
- 前記トナー収納部の補給口は、前記攪拌ロールの攪拌羽根の形成域と軸方向に整合する位置に形成してある請求項１乃至請求項４のいずれかに記載の現像装置。
- 感光ドラムと、該感光ドラムの一側に臨ませた現像ロール及びトナー収納部を有する現像装置とを備えてなり、該現像装置は、前記現像ロールと前記トナー収納部との間に現像剤の循環室を有し、該循環室の内部に、前記現像ロールに沿って現像剤を搬送する少なくとも一本の搬送スクリューと、前記トナー収納部の補給口から補給されるトナーを現像剤中に混ぜ合わせ、相隣する搬送スクリューに受け渡す攪拌ロールとを備え、前記搬送スクリューにより搬送される現像剤を前記現像ロールに捉え、前記感光ドラムとの対向位置にて該感光ドラムの表面に付着させ、該表面上の静電潜像を顕像化する画像形成装置において、前記補給口から前記攪拌ロールに向けて延設され、該攪拌ロールに相隣する搬送スクリュー上への前記トナーの拡散を阻止する拡散阻止板を備え、また前記攪拌ロールは、その回転軸に放射状をなして突設された攪拌羽根の形成域と、その回転軸に螺旋状をなして周設されたスクリュー羽根の形成域とを、軸長方向に交互に各複数具備しており、前記循環室の底面に立設され、前記攪拌ロールの配設域と前記搬送スクリューの配設域とをこれらの長手方向の両側を余して隔絶する仕切り板を備えることを特徴とする画像形成装置。
- 前記拡散阻止板の延設端は、前記撹拌ロールと前記搬送スクリューとの間にて前記循環室内部の現像剤中に埋没させるべくなしてある請求項６記載の画像形成装置。
- 前記仕切り板は、前記拡散阻止板と一体化させてある請求項７記載の画像形成装置。
- 前記攪拌ロールのスクリュー羽根は、その回転による現像剤の進行方向が、相隣する搬送スクリューの進行方向と逆向きとなるように設定してある請求項６乃至請求項８のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナー収納部の補給口は、前記攪拌ロールの攪拌羽根の形成域と軸方向に整合する位置に形成してある請求項６乃至請求項９のいずれかに記載の画像形成装置。
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