JP3635990B2 - Idタグ用リーダライタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はIDタグと電波により通信してデータの授受を行うIDタグ用リーダライタに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、移動体の識別システムとして、高周波の電波を利用したリモートIDシステムがある。これは、リーダライタとIDタグとの間で電波による通信を行い、離れた位置にあるIDタグのデータを読み取ったり、IDタグにデータを書き込んだりするものである。
【0003】
このようなリモートIDシステムにおいて、IDタグとしては、主として、バッテリを搭載していない電源外部依存型のものが用いられている。この電源外部依存型のIDタグに対しては、リーダライタから動作電力用の電波信号を送るようにしており、この電波信号を受信することにより、IDタグは動作する。
【0004】
ところで、IDタグのアンテナはコイルから構成されており、このアンテナ用コイルにリーダライタから発せられた電波信号である磁束が鎖交することにより、IDタグはその電波信号を受信する。このため、IDタグがリーダライタの通信範囲にあっても、IDタグのアンテナ用コイルがリーダライタから電波信号として発せられる磁束と平行で鎖交しない場合には、IDタグは動作せず、通信不能となる。
【0005】
また、IDタグのアンテナ用コイルがリーダライタからの磁束と鎖交しても、その鎖交磁束量によって受信する電力の大きさが異なる。例えば、IDタグがリーダライタから離れていると、アンテナ用コイルに鎖交する磁束量が少なくなって動作に必要な電力が得られない場合がある。逆に、IDタグがリーダライタの近くにあって、アンテナ用コイルに鎖交する磁束量が多い場合には、必要以上に多くの電力が得られ、電力の無駄使いとなる場合がある。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、IDタグのアンテナ用コイルに動作に必要な電力を供給できる状態にあるか否かなどを検出することが可能なIDタグ用リーダライタを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために請求項1記載の発明は、IDタグと通信する際、共振用コンデンサと直列に接続されたコイルからなる送信アンテナのインダクタンス値を周波数同調が完了したときの前記共振用コンデンサの静電容量から求め、このインダクタンス値に基づいてIDタグのアンテナ用コイルとの磁気的結合度を推定する構成を採用したものである。
【0008】
リーダライタがIDタグと通信する場合、リーダライタのアンテナ用コイルとIDタグのアンテナ用コイルとは電磁結合して両者間に相互誘導作用が生じ、それらアンテナ用コイルのインダクタンス値が変化する。この場合、リーダライタにおいて、送信アンテナ用コイルのインダクタンス値は、IDタグの受信アンテナ用コイルとの電磁結合の強弱を表すこととなる。そして、IDタグの送信アンテナ用コイルとの電磁結合の強弱は、リーダライタの送信アンテナ用コイルから電波信号を送信した時、IDタグの受信アンテナ用コイルに誘起される起電力の大きさを示すこととなる。従って、上記構成によれば、リーダライタの送信アンテナ用コイルのインダクタンス値によってIDタグとの通信が可能か否かを判断できる。
【0009】
請求項2記載の発明は、結合度取得手段によって推定された磁気的結合度に応じて送信アンテナの出力を制御する。例えば、IDタグがリーダライタから遠く離れているような場合には、リーダライタの送信出力が大きくされるので、従来ではIDタグと通信できないような場合であっても、通信可能とすることができる。
【0010】
請求項3記載の発明は、結合度取得手段によって推定された磁気的結合度に基づいてIDタグとの通信が可能か否かを判断し、通信不能と判断したとき警告を発するので、未通信のIDタグを残したまま通信動作を終了させてしまうことを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図9および図10に示されたIDタグ1は、小片2の内部に図8に示す電気回路を組込んで構成されている。このIDタグ1の電気回路は、電波信号を送受信するためのアンテナ用コイル3と、共振コンデンサ4と、制御用IC5と、平滑部6とから構成され、共振コンデンサ4、制御用IC5および平滑部6はプリント配線基板7上に搭載されている。
【0012】
上記制御用IC5は、制御部としてのMPU(マイクロプロセッサユニット)8の他、整流部9、変復調部10、メモリ部11などを構成する半導体素子をワンチップ化したものである。ここで、メモリ部11は、一時記憶用の消去可能な不揮発性メモリとしてEEPROMを有している。また、平滑部6は、図示はしないが平滑コンデンサ、ツェナーダイオードなどを有している。
【0013】
そして、上記アンテナ用コイル3は、共振コンデンサ4と並列に接続されて共振回路を構成し、外部の送受信装置であるリーダライタから所定の高周波数の電力用電波信号が送信されてくると、これを受信して整流部9に供給する。整流部9は、平滑部6と共に動作用電源回路を構成するもので、共振回路から送信されてきた電力用電波信号を整流し、平滑部6により平滑化し且つ一定電圧の直流電力(動作用電力)にしてMPU8などに供給する。
【0014】
リーダライタから送信されてくるデータなどの信号は、電力用電波信号に重畳して送信されるようになっており、その信号は、変復調部10により復調されてMPU8に与えられる。MPU8は、メモリ部11が有するROMに記憶された動作プログラムに従って動作するもので、変復調部10から入力される信号に応じた処理を実行し、受信したデータをメモリ部11が有するEEPROMに書き込んだり、メモリ部11からデータを読み出して変復調部10により変調し、アンテナ用コイル3から電波信号として送信したりする。
なお、このようなIDタグ1は、配送システム、在庫管理システム、販売管理システムなどにおいて物品に付されて当該物品を識別するために使用される。
【0015】
IDタグ1と通信するリーダライタとしては、図9および図10に示す手持式リーダライタ12がある。この手持式リーダライタ12は、握り部を兼用する操作部13aの先端に頭部13bを設けてなり、動作用電源として電池14(図5参照)を内蔵している。そして、頭部13bの前面側には液晶からなる表示部15(図5参照)が設けられている。操作部13には、例えば複数のキースイッチ16が設けられ、これらキースイッチ16により動作内容を指示したり、データを入力したりするようになっている。
【0016】
手持式リーダライタ12は、その電気的構成を示す図5のように、主制御部17およびリモート制御部18(読書き手段、共振周波数変更手段に相当)を備えている。そして、主制御部17には、前記キースイッチ16群がスイッチ回路19を介して接続されていると共に、前記表示部15および上位装置(例えばパソコン)との間でデータの授受を行う通信部20などが接続されている。スイッチ回路19は、操作されたキースイッチに応じた信号を主制御部17に送信するものである。また、リモート制御部18はIDタグ1との間でのデータ通信を担当するもので、IDタグ1との間で電波信号を送受信するアンテナ部21、およびブザーなどの警告手段としての発音部22が接続されている。
【0017】
図6は手持式リーダライタ12の主制御部17の構成を概略的に示している。この図6に示すように、主制御部17は、MPU23、動作プログラムを記憶したROM24、データを一時的に記憶するRAM25、リモート制御部18との通信を実行する通信部26などから構成されている。MPU23は、データを処理したり、周辺機器を制御したりするもので、リモート制御部18或いはスイッチ回路19から送られてくる信号に応じた処理を実行すると共に、その実行中の処理内容或いは処理結果などを表示器15に表示するように構成されている。
【0018】
また、図7はリモート制御部18の構成を概略的に示している。この図7に示すように、リモート制御部18は、制御手段としてのMPU27、動作プログラムなどを記憶したROM28、データを一時的に記憶するRAM29、主制御部17との通信を実行する通信部30、送信部31、受信部32などから構成されている。
【0019】
ここで、前記アンテナ部21は、送信アンテナ用コイル33および受信アンテナ用コイル34からなり、送信アンテナ用コイル33は送信部31に接続され、受信アンテナ用コイル34は受信部32に接続されている。これら両アンテナ用コイル33および34は、頭部13b内の前面側(図8および図9で右側)に同じ向きにして前後に並べて近接配置されている。
【0020】
リモート制御部18のMPU27は、発音部22を制御すると共に、IDタグ1との通信を制御する。MPU27は、IDタグ1と通信を行う場合、まず、基準信号を送信部31で変調して電力用電波信号として送信アンテナ用コイル33から送信し、その後、送信すべきデータを電力用電波信号に重畳するように送信部31で変調して送信アンテナ用コイル33から送信する。
【0021】
IDタグ1から送信された電波信号については、これを受信アンテナ用コイル34により受信し、受信部32で復調してデータとして弁別する。そして、リモート制御部18のMPU27は、受信部32で復調されたデータをRAM29に一時的に記憶し、その後、そのデータを通信部30を介して主制御部17側に送信するようになっている。
【0022】
さて、リモート制御部18の送信部31には送信アンテナ用コイル33の共振周波数を送信信号の周波数に自動的に同調させる自動同調機能が備えられており、以下にこの送信部31の自動同調機能について説明する。
【0023】
まず、自動同調の原理について説明する。
図3に示すようなコイルLとコンデンサCと抵抗Rとからなる直列共振回路においてはコイルL(送信アンテナ用コイル33に相当)の両端の電圧差が送信出力となるので、送信周波数と共振周波数とが一致した共振同調時のときは、直列共振回路には最大電流が流れて送信出力は最大となる。このときのコイルLの両端の信号波形は送信信号の波形と90°位相がずれている。これに対して、送信信号と共振信号との周波数がずれた共振非同調時のときは、図3中に破線で示すようにコイルLの両端の電圧は共振同調時に比較して低下しており、このときのコイルLの両端の信号波形の位相ずれは90°から外れている。このため、コイルLからの送信出力は共振同調時に比較して低下してしまう。
【0024】
図4はコイルLの両端電圧の位相差と送信出力との関係を示す。この図4において、位相差が90°のときに送信出力が最大となると共に、位相差が90°からずれる程送信出力が低下していることが分る。また、コイルLの両端の位相ずれと送信出力(共振電流)との間に相関関係があることが分る。従って、コンデンサCの容量を変えて位相ずれを許容範囲内に調節することにより、送信アンテナ用コイル33の共振周波数を送信周波数に調整するという自動同調を実現することができ、共振電流(送信出力)が十分となるように調整することが可能となる。
【0025】
図2は送信部31の構成を概略的に示している。この図2において、送信部31の送信回路35は直列共振回路36と第1のレベル変換回路37とに接続されており、所定周波数の基準信号(送信信号)を直列共振回路36と第1のレベル変換回路37とに出力する。この直列共振回路36は送信アンテナ用コイル33と共振用コンデンサ回路38とを直列接続して構成されている。
【0026】
共振用コンデンサ回路38は基準用コンデンサ39と補正用回路40とを並列接続して構成されており、共振用コンデンサ回路38全体の静電容量は基準用コンデンサ39の静電容量と補正用回路40の静電容量とを加算した値となっている。この補正用回路40は第1〜第nの単位回路41を複数並列接続してなるもので、1つの単位回路41は、コンデンサ41a(補正用コンデンサに相当)とコンデンサ41b(補正用コンデンサに相当)とを直列接続すると共に、当該コンデンサ41bと並列にスイッチ41cを接続して構成されている。従って、各単位回路41のスイッチ41cのオンオフ状態に応じて補正用回路40全体の静電容量、ひいては共振用コンデンサ回路38の静電容量が決定されるようになっている。
【0027】
ここで、各単位回路41においてコンデンサ41aおよびコンデンサ41bの静電容量を同一の静電容量である例えば2Cに設定すると、スイッチ41cのオフ状態では単位回路41の静電容量はCとなり、スイッチ41cのオン状態では単位回路41の静電容量は2Cとなるので、スイッチ42のオンにより単位回路41の静電容量をCから2CにCだけ高めることができる。
【0028】
さて、上記補正用回路40を第1〜第6の単位回路41から構成した場合には、第1〜第6の単位回路41における各コンデンサ41a,41bの静電容量は64C、32C、16C、8C、4C、2Cという関係にそれぞれ設定されている。従って、第1〜第6の単位回路41のスイッチ41cがそれぞれ独立してオンした状態では補正用回路40全体の静電容量は32C、16C、8C、4C、2c、1Cずつ増加することになる。このことは、各単位回路41のスイッチ41cのオンオフ状態の組合せパターンに応じて補正用回路40全体の静電容量を0〜63Cの範囲で1C単位で調整することができることを意味している。
【0029】
この場合、補正用回路40は、第1の単位回路41のスイッチ41cをオンした状態で直列共振回路36が共振同調状態となるように設計されている。これは、補正用回路40の周波数調整可能範囲の中心に直列共振回路36の共振周波数を設計値として設定することにより補正用回路40の静電容量を増加或いは減少させる際に周波数の増減補正を有効に発揮させるためである。
【0030】
なお、上記構成の共振用コンデンサ回路38には分圧回路42が並列接続されている。この分圧回路42はコンデンサ42aとコンデンサ42bとを直列接続してなり、そのコンデンサ42aとコンデンサ42bとの共通接続点の電圧レベルを第2のレベル変換回路43に出力するもので、共振用コンデンサ回路38の静電容量に影響を与えないように小さな静電容量のものが用いられている。
【0031】
第1,第2のレベル変換回路37,43は入力信号を二値化信号に変換するもので、その二値化信号を排他的論理和回路44に出力する。
排他的論理和回路44は、第1,第2のレベル変換回路37,43から入力する二値化信号の排他的論理和を位相差電圧変換回路45に出力する。この排他的論理和回路44は送信回路35からの基準信号と直列共振回路36の共振信号との位相差を示す位相差信号を出力するもので、両方の信号の位相が一致しないときは位相差の大きさおよび位相差方向を示すパルス状の位相差信号を出力する。
【0032】
位相差電圧変換回路45は、排他的論理和回路44から出力される位相差信号を位相差および位相差方向を示す電圧に変換して送信同調ずれ判定回路46(送信同調ずれ取得手段に相当)に出力する。この送信同調ずれ判定回路46は、位相差電圧変換回路45から出力される電圧に基づいて位相差および位相差方向をC(コンデンサ)オンオフコントロール回路47(カウント手段に相当)とMPU27に出力する。そして、Cオンオフコントロール回路47は、補正用回路40の単位回路41のスイッチ41cのオンオフを制御することにより送信アンテナ用コイル33の両端の信号位相差が90°となるように直列共振回路36の静電容量を調整する。また、MPU27は、送信同調ずれ判定回路46からの信号により、周波数同調がなされたか否かを判定する(同調判定手段)。
【0033】
ここで、送信アンテナ用コイル33は、周辺環境、特には該送信アンテナ用コイル33と電磁結合するIDタグ1のアンテナ用コイル3との関係でインダクタンス値が変化し、これに伴い送信アンテナ用コイル33のインダクタンス値が変化する。すなわち、送信アンテナ用コイル33とIDタグ1のアンテナ用コイル3との距離が長くなると、インダクタンス値は増加する。従って、送信アンテナ用コイル33のインダクタンス値を検出することによってIDタグ1との距離を検出したり、或いは、IDタグ1が電力用電波信号から動作可能な電力を受け得る状態にあるか否かを検出することができる。
【0034】
そこで、MPU27は、周波数同調が完了したとき、C音オフコントロール回路47から共振用コンデンサ回路38の各スイッチ41cに対するオンオフ情報を得、そのオンオフ情報から共振用コンデンサ回路38の静電容量を求めるようにしている。そして、MPU27は、この共振用コンデンサ回路38の静電容量により送信アンテナ用コイル33のインダクタンス値を演算するようにしている。
【0035】
次に上記構成の作用をIDタグ1からデータを読取る場合に適用して図1に示すフローチャートをも参照しながら説明する。
操作部13aの読取りスイッチが操作されると、リモート制御部18、換言すればそのMPU27はステップS1で「YES」と判断し、次のステップS2で送信アンテナ用コイル33から測定のための小出力の電波信号を出力し、続くステップS3でCオンオフコントロール回路47に自動同調動作指令を与える。
【0036】
自動同調動作指令を与える際、MPU27は、Cオンオフコントロール回路47を制御して補正用回路40の第1の単位回路41のスイッチ41cのみがオンされた状態にセットし、補正用回路40の静電容量が静電容量補正可能範囲の中間に調整されるようにする。
【0037】
ところで、直列共振回路36は、送信回路35からの基準信号の出力に応じた最大電流で共振状態(同調状態)となるように設計されているものの、手持式リーダライタ12の送信アンテナ用コイル33のインダクタンス値は、IDタグ1のアンテナ用コイル3などと磁気的に結合することにより変化する。そして、送信アンテナ用コイル33の共振周波数は、インダクタンスと共振用コンデンサの静電容量により定まるため、送信アンテナ用コイル33のインダクタンス値が変化すると、送信アンテナ用コイル33の共振周波数が変化する。
【0038】
そこで、本実施例では、MPU27は、送信部31の送信同調ずれ判定回路46による判定結果に基づいて送信アンテナ用コイル33の両端の信号位相差を検出することにより、その位相差が基準範囲内か否かを判定する(同調判定手段)。このとき、基準信号と共振信号とが許容範囲を上回る位相差を生じている場合は、共振同調状態ではないと判断し、Cオンオフコントロール回路47に切換指令を与える。これにより、補正用回路40のスイッチのオンオフパターンが短時間で切換えられ、送信アンテナ用コイル33の共振周波数が基準信号の周波数に近付けられてゆく。そして、送信アンテナ用コイル33の両端の位相差が所定の範囲内となったときは、共振同調状態になったと判断する。
【0039】
このようにして共振同調状態になると、MPU27は、ステップS4でCオンオフコントロール回路47の切換情報(補正用回路40のスイッチのオンオフパターン情報)から共振用コンデンサの静電容量を読取り、次のステップS5で送信アンテナ用コイル33のインダクタンス値を推定するための演算を行う(インダクタンス値取得手段)。そして、MPU27は、この演算により求めた送信アンテナ用コイル33のインダクタンス値と基準値とを比較してIDタグ1と通信可能であるか否か、換言すれば送信アンテナ用コイル33とIDタグ1のアンテナ用コイル3との磁気的結合度を推定し、その結合度がIDタグ1に動作用電力を送信できるか否かを判断する(ステップS6;結合度取得手段、判断手段)。
【0040】
次に、IDタグ1と通信可能である場合、MPU27は、ステップS6で「YES」となってステップS7に移行する。そして、MPU27は、このステップS7でインダクタンス値に応じた出力を例えば演算により求め、その出力レベルで送信アンテナ用コイル33から電波信号を出力する。これにより、IDタグ1は動作用電波信号から十分なる動作用電源を取得し、手持式リーダライタ12の要求に応じて識別情報を出力する。手持式リーダライタ12のMPU27は、IDタグ1から識別情報を読取ると(ステップS8)、発音部22を鳴動させて受信した旨を報知し(ステップS9)、エンドとなる。
【0041】
一方、図9に示すように、IDタグ1が手持式リーダライタ12から遠く離れた位置にあったり、図10に示すように、IDタグ1のアンテナ用コイル3が手持式リーダライタ12の送信アンテナ用コイル33から出力される磁束と平行で鎖交する状態にない場合、送信アンテナ用コイル33のインダクタンス値は通信不能を表すレベルとなるので、MPU27は、前記ステップS6で「NO」と判断し、ステップS10に移行する。
【0042】
MPU27は、ステップS10で発音部22を鳴動させて通信不能の状態にあることを報知してステップS3に戻り、以下前記ステップS4、ステップS5、ステップS6で「N0」、ステップS10、ステップS3の動作を繰り返し実行する。そして、使用者は発音部22の報知音によって通信不能の状態にあることを知り、手持式リーダライタ12をIDタグ1に近付けたり、手持式リーダライタ12の向きを変えたりする。すると、通信可能な状態となるので、MPU27は、ステップS6で「YES」となり、前述のステップS7以降の動作を実行し、エンドとなる。
【0043】
このように本実施例によれば、送信アンテナ用コイル33のインダクタンス値を求めることにより、送信アンテナ用コイル33とIDタグ1のアンテナ用コイル3との磁気的結合度を推定して通信可能か否かを判定することができる。
【0044】
そして、通信可能と判断した場合、インダクタンス値に応じた出力値で電波信号を送信するので、IDタグ1が近くにあるのに大きな出力で電波信号を送信するなどの無駄がなく、省電力となる。
また、通信不能と判断した場合、その旨を警告を発音部22から発するので、手持式リーダライタ12をIDタグ1に近付けたり、その向きを変えたりする等、直ちに通信できるように対応でき、未通信のIDタグ1を残したまま通信を終了するおそれがない。
【0045】
なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限定されるものではなく、以下のような拡張或いは変更が可能である。
インダクタンス値に応じた出力で電波信号を送信する場合、その出力値は演算により求める他、予めインダクタンス値と出力値とをデータとして記憶し、そのデータを参照して求める構成であっても良い。
警告手段は表示部15に表示するものであっても良い。
リーダライタとしては、手持式のものに限られず、固定式のものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における制御内容を示すフローチャート
【図2】送信部の電気的構成の概略を示す回路図
【図3】共振回路の共振状態を説明するための回路図および信号波形図
【図4】コイルの両端の信号位相差と送信出力との関係を示す図
【図5】手持式リーダライタの電気的構成を示すブロック図
【図6】主制御部の電気的構成を示すブロック図
【図7】リモート制御部の電気的構成を示すブロック図
【図8】IDタグの電気的構成を示すブロック図
【図9】IDタグと手持式リーダライタとの通信不能状態の一例を示す図
【図10】IDタグと手持式リーダライタとの通信不能状態の他の例を示す図
【符号の説明】
図中、1はIDタグ、3はアンテナ用コイル、12は手持式リーダライタ、18はリモート制御部(インダクタンス値取得手段、結合度取得手段、判断手段、制御手段)、22は発音部(警告手段)である。

Claims (3)

  1. IDタグに対してデータの読書きを行う読書き手段を備えたIDタグ用リーダライタにおいて、
    前記IDタグと通信する際、共振用コンデンサと直列に接続されたコイルからなる送信アンテナのインダクタンス値を周波数同調が完了したときの前記共振用コンデンサの静電容量から求めるインダクタンス値取得手段と、
    このインダクタンス値取得手段により求められたインダクタンス値に基づいて前記IDタグとの磁気的結合度を推定する結合度取得手段とを具備してなるIDタグ用リーダライタ。
  2. 前記結合度取得手段によって推定された磁気的結合度に応じて前記送信アンテナの出力を制御する制御手段を備えていることを特徴とする請求項1記載のIDタグ用リーダライタ。
  3. 前記結合度取得手段によって推定された磁気的結合度に基づいて前記IDタグとの通信が可能か否かを判断する判断手段と、この判断手段が通信不能と判断したとき警告を発する警告手段とを備えていることを特徴とする請求項1または2記載のIDタグ用リーダライタ。
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