JP3635965B2 - カテーテルチューブの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、病院等の医療機関で用いられるカテーテルチューブの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、病院等の医療機関においては患者の生体内の所定の部位に外部から薬液や造影剤を注入したり、生体内の体液等を取り出すためにカテーテルチューブと称されるチューブ状の医療器具が用いられている。
【0003】
一般に、このカテーテルチューブは、血管や尿道等を利用して生体内に挿入されるようになっていることから、特に挿入時において、途中の血管壁や臓器等を傷つけることなく正確に生体内の所定の箇所まで到達できるような高い操作性と安全性に加え、挿入後の薬液や造影剤の注入性やスムーズな挿入性等が要求されている。
【0004】
そのため、従来のカテーテルチューブは、血管壁や臓器等を傷つけることなく、かつ曲げやすく弾力性に富んたキャップ状のチューブ挿入先端部と、この挿入先端部を生体内に押し込んで所定の箇所まで確実に到達させるために補強されたチューブ状のトルク伝達部とから構成されている。
【0005】
そして、このような従来のカテーテルチューブの製造方法としては、先ず、断面円形をした細長い金属芯線が挿入された樹脂製のチューブ体に対し、その外周全体に亘って耐食性の金属素線からなる金属編組を編組機によって被覆した後、このチューブ体を高温の金型に通過させて加熱軟化させることによってその金属編組をチューブ体の外表面に食い込ませてチューブ体全体を補強する。次に、電気や酸による化学的除去法やカッター等による機械的除去法等を用いてこの金属編組をチューブ体の長さ方向に亘って所定幅で間欠的に除去した後、このチューブ体の外周に樹脂を押出し等によって一括被覆し、その後、上記金属芯線を延伸してチューブ体から引き抜く。その後、このチューブ体を金属編組が除去された部分の端部から複数の分割することで金属編組を備えたトルク伝達部と、金属編組が除去されて弾力性に富んだ挿入先端部とが連続して形成されたカテーテルチューブが複数本同時に製作されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような製造方法にあっては、金属編組を化学的除去法や機械的除去法等によって除去するようになっていることから、大掛かりな装置が必要となる上に除去作業に多大な時間を要するといった問題点がある。しかも、酸による化学的除去の場合にあっては、薬品処理など安全面でさらに大掛かりな設備処理工程を必要とし、また、カッター等による機械的除去にあっては金属編組を予め固定化しておくことが難しく、除去時に残りの編組端部から金属素線がばらけてしまう等の問題がある。
【0007】
尚、金属編組が組み込まれたチューブ状のトルク伝達部と、金属編組を有しないチューブ状の挿入先端部を別々に製作しておき、このトルク伝達部の先端に挿入先端部を溶融接続や接着剤等により接続して製造する方法も提案されているが、このように別部材を相互に接続する方法では、それらの内径や外径の僅かな不整合により、接続部に段部が生じてしまったり、さらに両者の接続面積が小さくなることによって接続強度が低くなってしまい、手術中に挿入先端部が分離して生体内に残ってしまうといったおそれが考えられる。
【0008】
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、製造が容易で品質に優れた新規なカテーテルチューブの製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、金属芯線が挿入された熱可塑性樹脂からなるチューブ体の外周全体に亘って金属編組を連続的に被覆形成してトルク伝達部を連続的に形成した後、その外側から波長1.06μmのレーザー光を照射して上記編組の一部をその長さ方向に亘って間欠的に除去してそのチューブ体の長さ方向に亘って一定幅の挿入先端部を所定の間隔を隔てて複数形成し、その後、上記金属芯線を抜き取った後、上記各挿入先端部の端部で上記チューブ体を複数に分割して上記トルク伝達部の先端部に上記挿入先端部を連続的に形成するようにしたものである。
【0010】
これによって、金属編組を容易確実に除去できるため、従来の機械式のように編組端部がほぐれて品質が悪化したり、化学方式のように大掛かりの処理設備がを要する等といった不都合を効果的に回避することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を実施する好適一形態を添付図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、本発明に係るカテーテルチューブ1の実施の一形態を示す一部破断側面図、図2(A)はそのA−A断面図、図2(B)はそのB−B断面図である。
【0013】
図示するように、このカテーテルチューブ1は、補強されたチューブ状のトルク伝達部2の先端部に、弾力性に富んだ挿入先端部3が連続的に形成された構造となっている。
【0014】
このトルク伝達部2は、図1及び図2(A)に示すように、熱可塑性樹脂からなるチューブ体4の外側に金属素線5からなる金属編組6を被覆すると共に、その外側にさらに同じく熱可塑性樹脂から被覆層7を形成したものであり、この金属編組6がチューブ体4全体を補強して潰れや曲げ抵抗を向上させて良好なトルク伝達性を発揮するようになっている。
【0015】
一方、挿入先端部3は、図1及び図2(B)に示すように、トルク伝達部2のような金属編組6を有しない構造となっており、良好な弾力性及び可撓性を発揮するようになっている。
【0016】
従って、このような構造をした本発明のカテーテルチューブ1にあっては、トルク伝達部2の挿入先端部3がトルク伝達部2より連続してその内径及び外径が完全に一致した構造となっているため、優れた操作性及び挿入性を発揮することが可能となる。
【0017】
次に、このような構造をした本発明のカテーテルチューブ1の製造方法を説明する。
【0018】
先ず、図3に示すように、金属芯線8上に、熱可塑性樹脂を被覆形成してチューブ体4を形成した後、図4に示すように、このチューブ体4の外側全体に亘って編組機(図示せず)を用いて金属編組6を被覆形成する。尚、この金属編組6を構成する金属素線5の材質としては、特に規定するものではなく、公知の金属素線5を用いることができるが、好ましくはステンレス系やチタン−ニッケル合金系やチタン合金系、スズ等の合金系が適している。また、使用する金属芯線8は、その断面形状が円形であれば、その径の大きさは特に限定されるものでない。さらに、チューブ体4や金属編組6の厚さも同様である。
【0019】
次に、このチューブ体4を加熱した金型に通過させて溶融軟化させることで金属編組6の内側をチューブ体4の外周面に食い込ませて固定化した後、このチューブ体4の外側から波長1.06μmのレーザー光を照射して、或いは放電加工により金属編組6の一部を所定の長さ、すなわち、挿入先端部3の長さ分だけ間欠的に複数箇所で除去して図5に示すような状態とする。尚、金属編組6の固定化方法として上述したような方法の他に、金属編組6上に、例えば水分散型PTFEディスパージョン塗布焼き付け処理を施すことにより、固定化させる方法もある。
【0020】
その後、さらにこのチューブ体4の外側に熱可塑性樹脂等からなる被覆層(図示せず)を被覆して金属編組6全体を覆った後、金属芯線8を延伸縮径させてチューブ体4から引き抜いた後、このチューブ体4を図6に示すように各金属編組除去部の端部でそれぞれ分割することで、トルク伝達部2の先端部に弾力性に富んだ挿入先端部3が連続的に形成された本発明のカテーテルチューブ1が得られる。
【0021】
ここで、波長1.06μmのレーザー光を照射して金属編組6の一部を除去する場合、上述したチューブ体4及び被覆層7を構成する熱可塑性樹脂としては、加工性、耐食性等の特性に優れたフッ素系樹脂が用いられることとなり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE),ポリエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE),ポリフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA),四フッ化エチレン六フッ化プロピレン共重合体(FEP),フッ化ビニリデン(PVDF)等であって、さらに着色されていないものが用いられる。すなわち、着色されていないフッ素樹脂は波長1.06μmのレーザー光を透過しやすいからであり、レーザー光の吸収による樹脂への影響を少なくするためである。また、波長1.06μmのレーザー光を用いるのは、金属編組6にレーザー光を吸収させ、金属素線5を瞬時に溶融除去するためである。そして、波長1.06μmのレーザーは一般にYAGレーザーと呼ばれるものであり、特に規定するものではない。さらに、金属芯線8は種々の金属導体を用いることができるが、好ましくは金又は銀メッキされた導体が好ましい。すなわち、金や銀は波長1.06μmのレーザー光を殆ど反射するため、樹脂を透過したレーザー光による導体への影響をなくすことができるためである。
【0022】
一方、放電加工によって金属編組6の一部を除去する場合、チューブ体4を構成する熱可塑性樹脂としては、上述したようにレーザー光の透過等を考慮する必要がないことから、上述したフッ素樹脂の他に、従来から一般的に多用されているもの、例えば、比較的安価なポリウレタン,ポリアミド,ポリアミドエラストマー,エチレンテトラフルオロエチレン等の公知の樹脂も用いても良いが、PTFE等のフッ素樹脂は摩擦抵抗が非常に低いことから、金属芯線8の引抜きを容易に行える上に、内面の潤滑性を大幅に向上させることができるからである。また、放電加工の場合は、上述したように、特に、金属編組6を、具体的にはこの金属編組6を構成する金属素線5の外径の1/2〜1/5程度をチューブ体4の外周面に食い込ませて固定化しておくことが重要である。すなわち、放電加工によって金属編組6を間欠除去した場合に、残された金属編組6がその端部からほぐれることを防止するためである。ここで、食い込み深さが金属素線5径の1/2より深いと放電加工による除去が困難になると共に、放電加工による樹脂への熱的影響が大きくなるからであり、また、これが1/5より浅いと放電加工により除去処理した残りの編組6がその端部から剥がれやすくなるためである。また、この放電加工の場合にあっては、上述したように金属編組6を形成した後、これをチューブ体4側に食い込ませることなく、その上から濃度10〜40wt%のPTFEディスパージョンをコーティングして編組6の外面を40〜70%程度露出した状態でチューブ体4側に固定してから放電加工を行うようにしても良い。この場合、露出度が40%以下では食い込ませた場合と同様に、放電加工による除去が困難になると共に、放電加工による樹脂への熱的影響が大きくなるからであり、また、これが70%以上では露出度が大きすぎて放電加工により除去処理した残りの編組6がその端部から剥がれやすくなるためである。さらに、ここで、PTFEディスパージョンの濃度を10〜50とするのは編組6の固定化を目的とする編組6の露出度を制御しやすくするものであり、濃度が10wt%より薄いと充分な固定化と編組露出量を得るのにコーティング処理を繰り返す必要が生じるからであり、また、濃度が50wt%よりも高いと、編組6が埋まりやすく充分な露出が得られなくなる問題が生じるためである。
【0023】
そして、このような本発明の製造方法によれば、チューブ体を構成する樹脂に悪影響を及ぼすことなく編組のみを良好に除去することができると同時に、その編組が除去された端部から編組を構成する金属素線がほぐれたりすることがなくなるため、高品質なカテーテルチューブを容易に且つ確実に得ることができる。また、本発明方法は、比較的容易に入手することができる市販のYAGレーザー装置、或いは放電加工装置を用いることで容易に行うことができるため、従来のような大掛かりな設備や手間が不要となり、生産性の向上及び製造コストの低減化も同時に達成することができる。
【0024】
尚、本発明方法はカテーテルチューブに対するものであるが、極細同軸ケーブルのシールド線の切断にもYAGレーザーを用いることで、容易に且つ効率的に切断加工することも可能である。
【0025】
【実施例】
以下、本発明方法を実証すべく具体的実施例を説明する。
【0026】
(実施例1)
外径0.6φの銀メッキ軟銅線からなる金属芯線上に、無着色の水分散型PTFEディスパージョン塗布焼き付けを繰り返して厚さ0.03mmのチューブ体を製作した後、このチューブ体の表面にφ0.03mmのSUS素線からなる金属素線16(1本持ち)をピッチ2.5で編組処理して編組を被覆形成し、さらに、この編組上から水分散型PTFEディスパージョン塗布焼き付け処理して200mのチューブ体を作成した。その後、ツインヘッドQスイッチYAGレーザー(NEC製;SL475H/HF )を用い、一定間隔(編組除去長300mm,非除去長2500mmの繰り返し)でチューブ体に対して波長1.06μmのレーザー光を照射したところ、照射部の編組を完全に除去することができ、しかも、編組の端部でほぐれなどの不具合を生ずることはなかった。
【0027】
(実施例2)
外径0.6φの銀メッキ軟銅線からなる金属芯線上に、無着色のペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PAT)を厚さ0.05mmで押し出し被覆してチューブ体を製作した後、このチューブ体の表面にφ0.03mmのSUS素線からなる金属素線16(1本持ち)をピッチ2.5で編組処理して編組を被覆形成して長さ200mのチューブ体を作成した。その後、ツインヘッドQスイッチYAGレーザー(NEC製;SL475H/HF )を用い、一定間隔(編組除去長300mm,非除去長2500mmの繰り返し)でチューブ体に対して波長1.06μmのレーザー光を照射したところ、実施例1と同様に、照射部の編組を完全に除去することができ、しかも、編組の端部でほぐれなどの不具合を生ずることはなかった。
【0028】
(比較例1)
外径0.6φの銀メッキ軟銅線からなる金属芯線上に、赤色に着色したペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PAT)を厚さ0.05mmで押し出し被覆してチューブ体を製作した後、このチューブ体の表面にφ0.03mmのSUS素線からなる金属素線16(1本持ち)をピッチ2.5で編組処理して編組を被覆形成して長さ200mのチューブ体を作成した。その後、ツインヘッドQスイッチYAGレーザー(NEC製;SL475H/HF )を用い、一定間隔(編組除去長300mm,非除去長2500mmの繰り返し)でチューブ体に対して波長1.06μmのレーザー光を照射したところ、照射部の編組を完全に除去することができたが、同時にチューブ体を構成するPAT樹脂も溶融してしまい、金属素線が露出してしまった。
【0029】
(実施例3)
外径1.04φの銀メッキ軟銅線からなる金属芯線上に、ポリアミドエラストマー(PEBAX5533)を厚さ0.10mm被覆してチューブ体を製作した後、このチューブ体200℃で加熱しながらその表面にφ0.04mmのSUS素線からなる金属素線16(1本持ち)をピッチ4.5で編組処理して編組を形成すると共に、その編組の1/3をチューブ体に食い込ませて長さ200mのチューブ体を作成した。その後、放電加工装置を用い、このチューブ体に対して一定間隔(編組除去長300mm,非除去長2500mmの繰り返し)でアーク放電を行ったところ、放電部の編組を完全に除去することができ、しかも、編組の端部でほぐれなどの不具合を生ずることはなかった。
【0030】
(実施例4)
外径1.40φの銀メッキ軟銅線からなる金属芯線上に、水分散型PTFEディスパージョン塗布焼き付けを繰り返して厚さ0.03mmのチューブ体を製作した後、このチューブ体の表面にφ0.04mmのSUS素線からなる金属素線16(1本持ち)をピッチ2.5で編組処理して編組を形成すると共に、さらにその編組上から濃度30wt%の水分散型PTFEディスパージョン塗布焼き付け処理し、編組を約60%露出した長さ200mのチューブ体を作成した。その後、実施例3と同様に、放電加工装置を用い、チューブ体に対して一定間隔(編組除去長300mm,非除去長2500mmの繰り返し)でアーク放電を行ったところ、放電部の編組を完全に除去することができ、しかも、編組の端部でほぐれなどの不具合を生ずることはなかった。
【0031】
(比較例2)
外径1.40φの銀メッキ軟銅線からなる金属芯線上に、水分散型PTFEディスパージョン塗布焼き付けを繰り返して厚さ0.03mmのチューブ体を製作した後、このチューブ体の表面にφ0.04mmのSUS素線からなる金属素線16(1本持ち)をピッチ2.5で編組処理して編組を形成すると共に、さらにその編組上から濃度65wt%の水分散型PTFEディスパージョン塗布焼き付け処理し、編組を約20%露出した長さ200mのチューブ体を作成した。その後、実施例3と同様に、放電加工装置を用い、チューブ体に対して一定間隔(編組除去長300mm,非除去長2500mmの繰り返し)でアーク放電を行ったところ、放電部の編組を完全に除去させると、その熱によってチューブ体を構成するPTFE樹脂が焼けてしまい、金属芯線にまで穴が生じてしまった。
【0032】
(比較例3)
外径1.40φの銀メッキ軟銅線からなる金属芯線上に、ポリアミドエラストマー(PEBAX5533)被覆して厚さ0.03mmのチューブ体を製作した後、このチューブ体を200℃で加熱しながらその表面にφ0.04mmのSUS素線からなる金属素線16(1本持ち)をピッチ4.5で編組処理して編組を形成すると共に、その編組を1/10チューブ体側に食い込ませて長さ200mのチューブ体を作成した。その後、実施例3と同様に、放電加工装置を用い、チューブ体に対して一定間隔(編組除去長300mm,非除去長2500mmの繰り返し)でアーク放電を行ったところ、放電部の編組を完全に除去することができたが、残りの編組端部から金属素線がばらけてしまった。
【0033】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、チューブ体を構成する樹脂に悪影響を及ぼすことなく編組のみを良好に除去することができると同時に、その編組が除去された端部から編組を構成する金属素線がほぐれたりすることがなくなるため、高品質なカテーテルチューブを容易に且つ確実に得ることができる。また、本発明方法は、比較的容易に入手することができる市販のYAGレーザー装置、或いは放電加工装置を用いることで容易に行うことができるため、従来のような大掛かりな設備や手間が不要となり、生産性の向上及び製造コストの低減化も同時に達成することができる等といった優れた効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカテーテルチューブの実施の一形態を示す一部破断側面図である。
【図2】(A)は図1中A−A断面図である。
(B)は図1中B−B断面図である。
【図3】金属芯線上にチューブ体を被覆形成した状態を示す全体概略図である。
【図4】図3に示すチューブ体の全体に金属編組を被覆形成した状態を示す全体概略図である。
【図5】図4に示すチューブ体の金属編組の一部を間欠的に除去した状態を示す全体概略図である。
【図6】図5に示すチューブ体を複数に分割してカテーテルチューブを得た状態を示す全体概略図である。
【符号の説明】
1 カテーテルチューブ
2 トルク伝達部
3 挿入先端部
4 チューブ体
5 金属素線
6 金属編組
7 被覆層
8 金属芯線

Claims (5)

  1. 金属芯線が挿入された熱可塑性樹脂からなるチューブ体の外周全体に亘って金属編組を連続的に被覆形成してトルク伝達部を連続的に形成した後、その外側から波長1.06μmのレーザー光を照射して上記編組の一部をその長さ方向に亘って間欠的に除去してそのチューブ体の長さ方向に亘って一定幅の挿入先端部を所定の間隔を隔てて複数形成し、その後、上記金属芯線を抜き取った後、上記各挿入先端部の端部で上記チューブ体を複数に分割して上記トルク伝達部の先端部に上記挿入先端部を連続的に形成するようにしたことを特徴とするカテーテルチューブの製造方法。
  2. 上記熱可塑性樹脂として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE),ポリエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE),ポリフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA),四フッ化エチレン六フッ化プロピレン共重合体(FEP),フッ化ビニリデン(PVDF)のうち、いずれか着色されていないフッ素樹脂を用いたことを特徴とする請求項1に記載のカテーテルチューブの製造方法。
  3. 金属芯線が挿入された熱可塑性樹脂からなるチューブ体の外周全体に亘って金属編組を連続的に被覆形成した後、このチューブ体を加熱軟化してその外面に上記編組をその厚さの1/2〜1/5程度食い込ませて固定化させてトルク伝達部を連続的に形成し、その後、上記編組の一部を放電加工によってその長さ方向に亘って間欠的に除去してそのチューブ体の長さ方向に亘って一定幅の挿入先端部を所定の間隔を隔てて複数形成した後、上記金属芯線を抜き取ると共に上記各挿入先端部の端部で上記チューブ体を複数に分割して上記トルク伝達部の先端に上記挿入先端部を連続的に形成するようにしたことを特徴とするカテーテルチューブの製造方法。
  4. 金属芯線が挿入された熱可塑性樹脂からなるチューブ体の外周全体に亘って金属編組を連続的に被覆形成した後、この金属編組上に、金属編組がその厚さの40〜70%程度露出するように濃度10〜50wt%のPTFEディスパージョンをコーティングして固定化させてトルク伝達部を連続的に形成し、その後、上記編組の一部を放電加工によってその長さ方向に亘って間欠的に除去してそのチューブ体の長さ方向に亘って一定幅の挿入先端部を所定の間隔を隔てて複数形成した後、上記金属芯線を抜き取ると共に上記各挿入先端部の端部で上記チューブ体を複数に分割して上記トルク伝達部の先端に上記挿入先端部を連続的に形成するようにしたことを特徴とするカテーテルチューブの製造方法。
  5. 上記金属芯線として金又は銀メッキされた導体を用いたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカテーテルチューブの製造方法。
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