JP3632330B2 - 熱可塑性含フッ素グラフト共重合体の製造法 - Google Patents

熱可塑性含フッ素グラフト共重合体の製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性含フッ素グラフト共重合体の製造法に関する。更に詳しくは、シール材の成形材料などとして好適に用いられる熱可塑性含フッ素グラフト共重合体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
含フッ素共重合体は、耐熱性および耐薬品性にすぐれている高分子材料であり、中でも含フッ素共重合体エラストマーは、耐熱性および耐油性が要求されるOリング、パッキン、オイルシール、ガスケット等のシール材あるいはホース等の成形材料として広く用いられている。しかしながら、含フッ素共重合体エラストマーの加硫物は、不溶、不融であるためにバリやスクラップの再利用を困難としている。また、加硫工程自体、多大なエネルギーと精密な工程管理を必要としている。
【0003】
一方、熱可塑性のエラストマーは、加硫工程自体が不要であるため、バリやスクラップの再利用が容易であり、省資源、低廃棄物といった今日の社会的要請に適した材料ということができる。更に、熱可塑性エラストマーは自己補強性を有するため、補強性充填剤の配合が基本的には不要であり、従って充填剤による汚染が問題となるような用途、例えば医療用、食品用、半導体製造装置用等にも好適に用いることができる。
【0004】
現在知られている熱可塑性の含フッ素共重合体エラストマーとしては、次のようなものが挙げられる。
特開昭53−3495号公報:
炭素と結合したヨウ素を有するアイオダイド化合物の存在下に、少なくとも2種のラジカル重合性モノマーを重合させるに際し、アイオダイド化合物の炭素−ヨウ素結合間に少なくとも2種のポリマー鎖セグメントを形成せしめるように、各ポリマー鎖セグメントを構成すべきモノマーを逐次重合させて、ポリマー鎖セグメントの少なくとも1種が含フッ素系ポリマー鎖セグメントである多元セグメント化ポリマー
Figure 0003632330
を得る。得られた多元セグメント化ポリマーは、ゴム弾性にこそすぐれてはいるが、シール材料として実用上重要な特性である耐圧縮永久歪特性の点では必ずしも満足されていない。
【0005】
特公昭61−49327号公報:
2種または3種のポリマー鎖セグメントからなる連鎖と、連鎖の一端に存在するヨウ素原子ならびに他端に存在するアイオダイド化合物から少なくとも1個のヨウ素原子を除いた残渣からなり、ポリマー鎖セグメントの1種(連鎖が2種のポリマー鎖セグメントの場合)あるいは1種または2種(連鎖が3種のポリマー鎖セグメントの場合)は、(1) VdF/HFP/TFE(モル比 45〜90:5〜50:0〜35)ポリマーおよび(2) FAVE/TFE/VdF(モル比 15〜75:85以下:0〜85)ポリマーから選択されたMW3万〜120万のエラストマー性ポリマー鎖セグメントであり、ポリマー鎖セグメントの残余は(3) VdF/TFE(モル比 0〜100:100〜0)ポリマーおよび(4) エチレン/TFE(モル比 40〜60:60〜40)ポリマーから選択されたMW3000〜40万の非エラストマー性ポリマー鎖セグメントであり、エラストマー性ポリマー鎖セグメントと非エラストマー性ポリマー鎖セグメントの重量比が40〜95:60〜5である含フッ素セグメント化ポリマー。この含フッ素セグメント化ポリマーも、ゴム弾性にこそすぐれてはいるが、シール材料として実用上重要な特性である耐圧縮永久歪特性の点では必ずしも満足されていない。
VdF :フッ化ビニリデン
HFP :ヘキサフルオロプロペン
TFE :テトラフルオロエチレン
FAVE:C〜Cのアルキル基を有するパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)
【0006】
特開昭58−206615号公報:
少なくとも1種の含フッ素単量体を含む1種類以上の単量体と、分子内に二重結合とペルオキシ結合を同時に有する単量体とを共重合させて、その分子内にペルオキシ基を含有させ、かつそのガラス転移温度が室温以下である含フッ素弾性共重合体を第1段階で製造し、第2段階において、第1段階で得られた共重合体の水性乳濁液または分散溶媒中で、その融点が130℃以上である結晶性重合体を与える少なくとも1種の含フッ素単量体を含む1種類以上の単量体をグラフト共重合させて、柔軟性を有するフッ素樹脂を製造する。
【0007】
この方法で得られるフッ素樹脂は、架橋処理を必要とせず、成形加工も容易であり、機械的特性の良好な成形物を与え、シール材としても好適に使用し得るが、それの具体例を実施例1についてみると、乳化重合−塩析・水洗−乾燥−溶媒による洗浄−乾燥−グラフト重合(溶液重合)−溶媒の分離・乾燥という一連の煩雑な工程がとられており、製造コストの点からみて決して好ましい方法とはいえない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、熱可塑性の含フッ素共重合体であって、引張強さ、耐圧縮永久歪特性、低温特性 (TR-70) などが改善され、従ってシール材の成形材料などとして好適に使用し得るものの製造法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、(A)一般式 RIn (ここで、Rはフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基であり、nは1または2である)で表わされる飽和含ヨウ素化合物または一般式 InBrmR (ここで、Rはフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基であり、nおよびmはいずれも1または2である)で表わされる含ヨウ素臭素化合物および(B)ヨウ素原子または臭素原子を含有する不飽和フルオロ炭化水素または不飽和炭化水素の存在下に、水溶性無機過酸化物またはそれと還元剤とのレドックス系を一連の反応の触媒として用い、フッ素化単量体およびプロピレンからなる群から選ばれた少なくとも2種のモノマーを共重合させ、得られた共重合体に更にフッ素化単量体およびエチレンからなる群から選ばれた少なくとも1種のモノマーをグラフト共重合させ、熱可塑性含フッ素グラフト共重合体を製造することによって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
重合反応の1段目は、上記(A)飽和含ヨウ素化合物または含ヨウ素臭素化合物および(B)ヨウ素原子または臭素原子を含有する不飽和(フルオロ)炭化水素の存在下に、フッ素化単量体およびプロピレンからなる群から選ばれた少なくとも2種の共重合反応として行われる。
【0011】
フッ素化単量体としては、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロペン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)等が用いられる。これらのフッ素化単量体とプロピレンとから少なくとも2種のものが共重合反応に用いられるが、その内の少なくとも1種は共重合体の結晶性を破壊する性質を有するヘキサフルオロプロペン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)およびプロピレンの中から選ぶ必要があり、これらの単量体は単量体混合物中約10〜80モル%、好ましくは約20〜60モル%の割合で用いられる。
【0012】
前記一般式で表わされる(A)成分の飽和含ヨウ素化合物としては、例えば1,2−ジヨードパーフルオロエタン、1,3−ジヨードパーフルオロプロパン、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,6−ジヨードパーフルオロヘキサン、1,8−ジヨードパーフルオロオクタン等が挙げられ、好ましくは1,4−ジヨードパーフルオロブタンが用いられる。
【0013】
また、前記一般式で表わされる(A)成分の含ヨウ素臭素化合物としては、重合条件下副反応を起して効果を失わないものの中から選ばれ、R基は一般に炭素数1〜10のフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基から選ばれ、いずれの基も−O−、−S−、=NR、−COOH、−SO、−SOH、−POHなどの官能基が結合されていてもよい。
【0014】
かかる含ヨウ素臭素化合物としては、飽和または不飽和の、脂肪族または芳香族の化合物であって、好ましくはnおよびmがそれぞれ1のものが使用される。nおよび/またはmが2のものは、生成する含フッ素エラストマーが3次元構造となるので、加工性が損われない範囲内で使用されることが望まれる。
【0015】
鎖状の含ヨウ素臭素化合物としては、例えば1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエタン、1−ブロモ−3−ヨードパーフルオロプロパン、1−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブタン、2−ブロモ−3−ヨードパーフルオロブタン、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロ(2−メチルプロパン)、モノブロモモノヨードパーフルオロシクロブタン、モノブロモモノヨードパーフルオロペンタン、モノブロモモノヨードパーフルオロ−n−オクタン、モノブロモモノヨードパーフルオロシクロヘキサン、1−ブロモ−1−ヨ−ド−2−クロロパーフルオロエタン、1−ブロモ−2−ヨード−2−クロロパーフルオロエタン、1−ヨード−2−ブロモ−2−クロロパーフルオロエタン、1,1−ジブロモ−2−ヨ−ドパーフルオロエタン、1,2−ジブロモ−2−ヨードパーフルオロエタン、1,2−ジヨード−2−ブロモパーフルオロエタン、1−ブロモ−2−ヨード−1,2,2−トリフルオロエタン、1−ヨード−2−ブロモ−1,2,2−トリフルオロエタン、1−ブロモ−2−ヨード−1,1−ジフルオロエタン、1−ヨード−2−ブロモ−1,1−ジフルオロエタン、1−ブロモ−2−ヨード−1−フルオロエタン、1−ヨード−2−ブロモ−1−フルオロエタン、1−ブロモ−2−ヨード−1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロパン、1−ヨード−2−ブロモ−1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロパン、1−ブロモ−2−ヨード−3,3,4,4,4−ペンタフルオロブタン、1−ヨード−2−ブロモ−3,3,4,4,4−ペンタフルオロブタン、1,4−ジブロモ−2−ヨードパーフルオロブタン、2,4−ジブロモ−1−ヨードパーフルオロブタン、1,4−ジヨード−2−ブロモパーフルオロブタン、1,4−ジブロモ−2−ヨード−3,3,4,4−テトラフルオロブタン、1,4−ジヨード−2−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブタン、1,1−ジブロモ−2,4−ジヨードパーフルオロブタン、1−ブロモ−2−ヨード−1−クロロエタン、1−ヨード−2−ブロモ−1−クロロエタン、1−ブロモ−2−ヨード−2−クロロエタン、1−ブロモ−2−ヨード−1,1−ジクロロエタン、1,3−ジブロモ−2−ヨードパーフルオロプロパン、2,3−ジブロモ−2−ヨードパーフルオロプロパン、1,3−ジヨード−2−ブロモパーフルオロプロパン、1−ブロモ−2−ヨードエタン、1−ブロモ−2−ヨードプロパン、1−ヨード−2−ブロモプロパン、1−ブロモ−2−ヨードブタン、1−ヨード−2−ブロモブタン、1−ブロモ−2−ヨード−2−トリフルオルメチル−3,3,3−トリフルオロプロパン 、1−ヨード−2−ブロモ−2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロパン、1−ブロモ−2−ヨード−2−フェニルパーフルオロエタン、1−ヨード−2−ブロモ−2−フェニルパーフルオロエタン、3−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブテン−1、3−ヨード−4−ブロモパーフルオロブテン−1、1−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブテン−1、1−ヨード−4−ブロモパーフルオロブテン−1、3−ブロモ−4−ヨード−3,4,4−トリフルオロブテン−1、4−ブロモ−3−ヨード−3,4,4−トリフルオロブテン−1、3−ブロモ−4−ヨード−1,1,2−トリフルオロブテン−1、4−ブロモ−5−ヨードパーフルオロペンテン−1、4−ヨード−5−ブロモパーフルオロペンテン−1、4−ブロモ−5−ヨード−1,1,2−トリフルオロペンテン−1、4−ヨード−5−ブロモ−1,1,2−トリフルオロペンテン−1、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエチルパーフルオロメチルエーテル、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエチルパーフルオロエチルエーテル、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエチルパーフルオロプロピルエーテル、2−ブロモ−3−ヨードパーフルオロプロピルパーフルオロビニルエーテル、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエチルパーフルオロビニルエーテル、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエチルパーフルオロアリルエーテル、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエチルメチルエーテル、1−ヨード−2−ブロモパーフルオロエチルエチルエーテル、1−ヨード−2−ブロモエチルエチルエーテル、1−ブロモ−2−ヨードエチル−2´−クロロエチルエーテル等が挙げられる。これらの含ヨウ素臭素化合物は、適宜公知の方法により製造することができ、例えば含フッ素オレフィンに臭化ヨウ素を反応させることにより、モノブロモモノヨード含フッ素オレフィンが得られる。
【0016】
また、芳香族の含ヨウ素臭素化合物としては、例えばベンゼンの1−ヨード−2−ブロモ、1−ヨード−3−ブロモ、1−ヨード−4−ブロモ、3,5−ジブロモ−1−ヨード、3,5−ジヨード−1−ブロモ、1−(2−ヨードエチル)−4−(2−ブロモエチル)、1−(2−ヨードエチル)−3−(2−ブロモエチル)、1−(2−ヨードエチル)−4−(2−ブロモエチル)、3,5−ビス(2−ブロモエチル)−1−(2−ヨードエチル)、3,5−ビス(2−ヨードエチル)−1−(2−ブロモエチル)、1−(3−ヨードプロピル)−2−(3−ブロモプロピル)、1−(3−ヨードプロピル)−3−(3−ブロモプロピル)、1−(3−ヨードプロピル)−4−(3−ブロモプロピル)、3,5−ビス(3−ブロモプロピル)−1−(3−ヨードプロピル)、1−(4−ヨードブチル)−3−(4−ブロモブチル)、1−(4−ヨードブチル)−4−(4−ブロモブチル)、3,5−ビス(4−ヨードブチル)−1−(4−ブロモブチル)、1−(2−ヨードエチル)−3−(3−ブロモプロピル)、1−(3−ヨードプロピル)−3−(4−ブロモブチル)、3,5−ビス(3−ブロモプロピル)−1−(2−ヨードエチル)、1−ヨード−3−(2−ブロモエチル)、1−ヨード−3−(3−ブロモプロピル)、1,3−ジヨード−5−(2−ブロモエチル)、1,3−ジヨード−5−(3−ブロモプロピル)、1−ブロモ−3−(2−ヨードエチル)、1−ブロモ−3−(3−ヨードプロピル)、1,3−ジブロモ−5−(2−ヨードエチル)、1,3−ジブロモ−5−(3−ヨードプロピル)などの各置換体、パーフルオロベンゼンの1−ヨード−2−ブロモ、1−ヨード−3−ブロモ、1−ヨード−4−ブロモ、3,5−ジブロモ−1−ヨード、3,5−ジヨード−1−ブロモ等の各置換体が用いられる。
【0017】
飽和含ヨウ素化合物を用いるかあるいは含ヨウ素臭素化合物を用いるかの選択は、2段目の重合反応の反応温度や含フッ素グラフト共重合体の成形条件などを考慮して決定される。即ち、約80〜100℃といった高温での反応が必要とされる場合や含フッ素グラフト共重合体を加硫成形する際比較的低速な加硫曲線が必要とされる場合には含ヨウ素臭素化合物が用いられるが、一般的な反応条件では飽和含ヨウ素化合物が用いられる。
【0018】
また、(B)成分の不飽和含ヨウ素または臭素化合物としては、例えばヨードトリフルオロエチレン、パーフルオロ(2−ヨードエチルビニルエーテル)等の不飽和含ヨウ素化合物または2−ブロモ−1,1−ジフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1、パーフルオロ(2−ブロモエチルビニルエーテル)等の不飽和含臭素化合物が挙げられる。含ヨウ素化合物を選ぶかあるいは含臭素化合物を選ぶかは、(A)成分の場合と同じ基準に従って行われるが、これらの中ではヨードトリフルオロエチレンが特に好ましい化合物として挙げられる。
【0019】
(A)成分と(B)成分とは、一般に約2/1〜1/2、好ましくは約1.5/1〜1/1.5のモル比で用いられる。実際には、それぞれの成分の反応性の差を考慮した上で決定することが好ましい。(A)成分と(B)成分の全使用量は、1段目の重合反応で得られる共重合体中にヨウ素および/または臭素をどの程度の割合で存在させることが必要かという点およびこれら両成分の1段目の重合反応における共重合性などによって決定される。例えば、1,4−ジヨードパーフルオロブタンとヨードトリフルオロエチレンの組合せの場合には、ヨウ素が約0.01〜0.05ミリモル/g共重合体の結合量となるように重合反応系に共存させることが好ましい。これ以下のヨウ素結合量では、2段目の重合反応の反応性が低下し、一方これ以上のヨウ素結合量では、1段目の重合反応の反応性が低下するようになる。
【0020】
共重合反応は、乳化重合、けん濁重合、溶液重合、塊状重合等の任意の重合法によって行うことができるが、重合度を高めかつ経済性の面からは乳化重合法が好ましい。乳化重合反応は、過硫酸アンモニウム等の水溶性無機過酸化物またはそれと還元剤とのレドックス系を触媒として、パーフルオロオクタン酸アンモニウム、パーフルオロヘプタン酸アンモニウム、パーフルオロノナン酸アンモニウム等またはそれらの混合物、好ましくはパーフルオロオクタン酸アンモニウムを乳化剤に用いて、一般に圧力約0〜100kg/cmG、好ましくは約10〜50kg/cmG、温度約0〜100℃、好ましくは約20〜80℃の条件下で行われる。その際、重合系内のpHを調節するために、NaHPO、NaHPO、KHPO等の緩衝能を有する電解質物質あるいは水酸化ナトリウムを添加して用いてもよい。また、前記(A)成分および(B)成分は、連鎖移動性を有するため通常は連鎖移動剤の添加は不要であるが、必要に応じてマロン酸エチル、アセトン、イソプロパノール等の連鎖移動剤が適宜用いられる。
【0021】
このようにして1段目の重合反応で得られた共重合体は、更にフッ素化単量体およびエチレンから選ばれた少なくとも1種のモノマーによってグラフト共重合される。1段目の重合反応が乳化重合法または溶液重合法によって行われた場合には、そこに得られた水性ラテックスまたは溶液を冷却し、残モノマーをパージした後、フッ素化単量体およびエチレンの少なくとも1種がそこに添加されて、グラフト共重合される。
【0022】
グラフト共重合されるフッ素化単量体としては、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロペン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン等が用いられる。フッ素化単量体またはエチレンの選択に際しては、熱可塑性共重合体として付与さるべき融点、物理的・化学的性質が当然に考慮される。
【0023】
1段目の重合反応に用いられる単量体と2段目のグラフト反応に用いられる単量体とは、約50/50〜90/10、好ましくは約60/40〜80/20の重量比で用いられる。実際には、目的とするグラフト共重合体に付与さるべきエラストマー性と非エラストマー性とのバランスをいかに設定するかによって決定される。即ち、1段目の重合反応に用いられるモノマーの比率の高い領域では、熱可塑性エラストマーとしての特性が強くなり、一方2段目のグラフト反応に用いられるモノマーの比率が高くなるに従って、柔軟性を有する樹脂としての特性が強くなるので、どちら寄りの特性を求めるかによってこれらモノマー両者間の比率が決定される。
【0024】
2段目のグラフト共重合反応は、1段目の共重合反応と同様に行われる。反応終了後、乳化重合法の場合には凝析により、また溶液重合法の場合は溶媒を留去することにより生成物が反応混合物から分離され、更に水洗または溶媒洗浄および乾燥の工程がとられる。
【0025】
得られた含フッ素グラフト共重合体(グラフトかつブロック共重合体と考えられる)は、熱可塑性重合体であるので、そのままでも射出成形、圧縮成形、ブロー成形等の各種成形法によって、Oリング、オイルシール、チューブ、シート等の各種形態に成形可能であるが、必要に応じてそこに例えばトリ(メタ)アリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、N,N´-m-フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、トリス(ジアリルアミン)-s-トリアジン、亜リン酸トリアリル、1,2-ポリブタジエン、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート等の多官能性不飽和化合物共架橋剤や、それと共に2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(2,4-ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ第3ブチルパーオキサイド、第3ブチルクミルパーオキサイド、第3ブチルパーオキシベンゼン、1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,5,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジヒドロキシパーオキサイド、α,α´-ビス(第3ブチルパーオキシ)-p-ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等の有機過酸化物が併用され、パーオキサイド加硫成形とすることも可能である。また、その際には、目的に応じて例えばカルシウム、マグネシウム、鉛、亜鉛等の2価金属の酸化物または水酸化物を架橋助剤として用いることもできる。更に、放射線架橋することも可能である。
【0026】
【発明の効果】
本発明に係る熱可塑性含フッ素グラフト共重合体は、引張強さ、耐圧縮永久歪特性、低温特性 (TR-70) などにすぐれた成形物を与える。従って、Oリング、パッキン、オイルシール、ガスケット等のシール材あるいはホース等の成形材料として有効に用いられる。
【0027】
【実施例】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0028】
実施例1
内容積10Lのオートクレーブ内に、パーフルオロオクタン酸アンモニウム10g 、水酸化ナトリウム(pH調整用)2gおよび脱イオン水5Lを仕込み、内部空間を窒素ガスで十分に置換した後、1,4−ジヨードパーフルオロブタン10.0gおよびヨードトリフルオロエチレン4.58gを圧入した。その後、
フッ化ビニリデン [VdF] 22モル%
ヘキサフルオロプロペン [HFP] 70モル%
テトラフルオロエチレン [TFE] 8モル%
よりなる混合ガスを、内圧が20kg/cmGになる迄圧入し、内温を70℃に昇温させた。
【0029】
その後、過硫酸アンモニウム5gを水150mlに溶解させた重合開始剤水溶液をオートクレーブ内に圧入し、重合反応を開始させた。このときの内圧は、32kg/cmGであった。内圧が29kg/cmG迄低下した時点で、VdF/HFP/TFE(モル比47:34:19)混合ガスを分添ガスとして、内圧が30kg/cmGになる迄圧入する操作を、生成ラテックス中の固型分濃度が25重量%になる迄くり返した。所定の固型分濃度になったら、直ちにオートクレーブ内の未反応ガスをパージして反応を停止させた。
【0030】
得られた水性ラテックスの一部に5重量%カリミョウバン水を添加して生成3元共重合体を凝析し、水洗、乾燥した。この3元共重合体について、共重合体組成(19F−NMRによる)、ヨウ素含量(元素分析による)および溶液粘度ηsp/c [1重量%メチルエチルケトン(MEK)またはジメチルアセトアミド(DMA)溶液の比粘度] を測定した。
【0031】
次に、水性ラテックス1700g(3元共重合体として425g)を内容積3Lのオートクレーブ内に仕込み、内部空間を窒素ガスで十分に置換した後VdFを50g仕込み、内温を70℃に昇温させた。更に、VdFを系内の圧力が15kg/cmGになる迄圧入し、内圧が14kg/cmGに低下したら15kg/cmGになる迄VdFを圧入する操作を、生成ラテックス中の固型分濃度が30重量%になる迄くり返した。所定の固型分濃度になったら、直ちにオートクレーブ内の未反応ガスをパージして反応を停止させた。
【0032】
得られた水性ラテックスの全量に5重量%カリミョウバン水を添加して生成グラフト共重合体を凝析し、水洗、乾燥した。500gの収量で得られたこの含フッ素グラフト共重合体について、前記と同様にして共重合体組成および溶液粘度ηsp/cを測定した。また、共重合体の融点測定(DSC法による)も行われた。
【0033】
この含フッ素グラフト共重合体について220℃、6分間の圧縮成形を行い、厚さ2mmのシートおよびP−24 Oリングを成形した。これらの成形物について、常態物性(ASTM D−2240−81によるショアーA硬さの測定およびASTM D−412−83による100%モジュラス、引張強さ、伸びの測定)、圧縮永久歪(線径3.5mmのOリングを50℃または100℃、22時間、25%圧縮したものについて測定)および低温特性(ASTM D−1329によるTR試験)の測定が行われた。
【0034】
比較例1
実施例1において、1段目の重合時に共存させた1,4−ジヨードパーフルオロブタン量を14.98gに変更し、ヨードトリフルオロエチレンは用いられなかった。
【0035】
比較例2
実施例1において、1段目の重合時に共存させたヨードトリフルオロエチレン量を13.73gに変更し、1,4−ジヨードパーフルオロブタンは用いられなかった。
【0036】
実施例2
実施例1の1段目の重合反応で得られた水性ラテックス1700g(3元共重合体として425g)を内容積3Lのオートクレーブ内に仕込み、内部空間を窒素ガスで十分に置換した後TFE/エチレン(モル比55:45)混合ガス100gを仕込み、系内を70℃に昇温させた。以下実施例1と同様に操作し(ただし、VdFの代わりにTFE/エチレン混合ガスが用いられた)、500gの収量で含フッ素グラフト共重合体を得た。
【0037】
得られた含フッ素グラフト共重合体は、有機溶媒不溶性のため、その共重合組成はC,H,Fの元素分析および物質収支から算出された。また、シートおよびOリングへの圧縮成形は、300℃で6分間行われた。
【0038】
比較例3
実施例2において、1段目の重合時に共存させた1,4−ジヨードパーフルオロブタン量を14.98gに変更し、ヨードトリフルオロエチレンは用いられなかった。
【0039】
実施例3
実施例1において、初期仕込みガスおよび分添ガスがVdF/クロロトリフルオロエチレン[CTFE](モル比80:20)混合ガスにそれぞれ変更され、また分添圧力が20〜19kg/cmGに変更された。
【0040】
比較例4
実施例3において、1段目の重合時に共存させたヨードトリフルオロエチレン量を13.73gに変更し、1,4−ジヨードパーフルオロブタンは用いられなかった。
【0041】
実施例4
実施例1において、1段目の重合時に共存させた1,4−ジヨードパーフルオロブタンの代わりに1−ブロモ−2−ヨードテトラフルオロエタンが6.75g用いられ、またヨードトリフルオロエチレンの代わりに1−ブロモ−2,2−ジフルオロエチレンが3.14g用いられた。
【0042】
比較例5
実施例1において、1段目の重合時に共存させた1,4−ジヨードパーフルオロブタンの代わりに1−ブロモ−2−ヨードテトラフルオロエタンが10.13g用いられ、ヨードトリフルオロエチレンは用いられなかった。
【0043】
以上の各実施例および比較例での測定結果は、原料仕込み量(割合)と共に次の表に示される。
【0044】
Figure 0003632330
Figure 0003632330
Figure 0003632330
【0045】
以上の結果から、次のようなことがいえる。
(1)重合反応1段目において、それぞれ1種類の含ヨウ素化合物しか用いられなかった比較例1および2と比べて、これらの含ヨウ素化合物が併用された実施例1では、硬さを極端に上昇させることなく、引張強さ、耐圧縮永久歪特性および低温特性(TR−70)の改善が図られている。因みに、重合反応1段目で得られた共重合体中のヨウ素含量が各々等しくなるように、各含ヨウ素化合物について使用量の調整が行われている。
(2)実施例2と比較例3との対比においても、上記(1)と同様の関係が成立する。更に実施例2では、100℃での圧縮永久歪が大幅に改善されている。
(3)実施例3と比較例4との対比においても、実施例3では圧縮永久歪の改善がみられる。
(4)実施例4と比較例5との対比においても、上記(1)と同様の関係が成立する。

Claims (2)

  1. (A)一般式 RIn (ここで、Rはフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基であり、nは1または2である)で表わされる飽和含ヨウ素化合物または一般式 InBrmR (ここで、Rはフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基であり、nおよびmはいずれも1または2である)で表わされる含ヨウ素臭素化合物および(B)ヨウ素原子または臭素原子を含有する不飽和フルオロ炭化水素または不飽和炭化水素の存在下に、水溶性無機過酸化物またはそれと還元剤とのレドックス系を一連の反応の触媒として用い、フッ素化単量体およびプロピレンからなる群から選ばれた少なくとも2種のモノマーを共重合させ、得られた共重合体に更にフッ素化単量体およびエチレンからなる群から選ばれた少なくとも1種のモノマーをグラフト共重合させることを特徴とする熱可塑性含フッ素グラフト共重合体の製造法。
  2. 1段目の共重合体反応に用いられるモノマーとして、ヘキサフルオロプロペン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)およびプロピレンの少なくとも1種が用いられる請求項1記載の熱可塑性含フッ素グラフト共重合体の製造法。
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