JP3627711B2 - カラー撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マトリクス状に配列された複数の受光素子及びその前面に所定の色配列を有する色フィルタを備えてなる受光部と、所定の露光時間において前記受光部を露光することにより被写体のカラー画像を生成する制御部とを備えたカラー撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の銀塩式のカメラに代えて、CCD(電荷結合素子)等の固体撮像素子を用いたディジタルカメラが近年普及し始めている。このディジタルカメラに用いられるCCDのダイナミックレンジは、銀塩フィルムのダイナミックレンジに比べて狭いため、ディジタルカメラのダイナミックレンジの拡大のために種々の工夫がなされている。
【0003】
例えば、CCDの感度を変化させながら連続して撮像した複数枚の画像を合成することにより、ダイナミックレンジを実質的に拡大する方法が知られている。しかし、この方法では、各画像の撮像時刻が異なり、画像間で時間遅れが発生する。このため、静止した被写体に対してのみ撮像することができ、また、ディジタルカメラを三脚等の固定台に固定して撮像する必要があった。
【0004】
また、特開平7−79372号公報に開示される電子カメラ装置では、奇数フィールドと偶数フィールドとで露光時間を異ならせることにより、奇数フィールドの画像信号を高感度にするとともに、偶数フィールドの画像信号を低感度にし、奇数フィールドの画像信号に白とびが発生した場合、当該奇数フィールドに隣接する偶数フィールドの画像信号を用いて白とびが発生した画像信号を補間している。これにより、ダイナミックレンジを見かけ上拡張して白とびを補正した画像を得るようにしている。
【0005】
特開平11−220659号公報に開示される撮像装置では、1フィールド期間においてCCDから複数フィールド分の画像信号を読み出して記録し、再生時に記録した複数フィールド分の画像信号を読み出して加算することにより、各CCDを飽和レベル以下に抑えつつ、ダイナミックレンジを拡大している。
【0006】
さらに、特開平11−298801号公報に開示される撮像装置でも、1フィールド期間又は1フレーム期間においてCCDから複数フィールド分の画像信号を読み出して記録し、再生時に、記録した複数フィールド分の画像信号を加算することにより、各CCDを飽和レベル以下に抑えつつ、ダイナミックレンジを拡大している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電子カメラ装置では、露光時間を単に短くすることにより低感度の画像信号を作成しているため、当該画像信号のS/N比が低下する。このため、S/N比の低い画像信号を用いて白とびが発生した画像信号を補間しても、当該補間部分の画質の向上には限界があり、良好な画像を得ることは困難となる。
【0008】
また、従来の各撮像装置は、時間的にずれた露光期間で各フィールドの画像信号を加算するものであるため、画像にブレが生じ、良好な画像を得ることは容易ではない。特に、動体を撮影する場合やディジタルカメラを手持ちして撮影する場合、画像のブレがより顕著となり、画像の画質は劣化してしまう。
【0009】
そこで、本出願人は、適正露光時間である第1の露光時間と、これを分割して作成した第2及び第3の露光時間とを利用して、第1の露光時間において奇数ラインから第1の画像信号を、第2及び第3の露光時間において偶数ラインからそれぞれ第2及び第3の画像信号を得、第2及び第3の画像信号を加算した第4の画像信号を使用して、第1の画像信号の白とび部が検出された場合に当該白とび部を補間する撮像装置を提案した(特願2001−091861号)。
【0010】
この撮像装置は、重複した露光時間内で得られた画像信号を加算した第4の画像信号を用いて、第1の画像信号の白とび部が検出された場合に当該白とび部を補間しているので、ダイナミックレンジを拡張することができるとともに、良好な画質を有する画像を得ることができる。
【0011】
一方、カラー画像を撮像する場合には、CCDの前面側(被写体側)にベイヤー方式等に基づいて色配列された色フィルタ(原色フィルタまたは補色フィルタ)が配設される。例えば、ベイヤー方式に基づいて色配列された原色フィルタを用いて上記の撮像装置によってカラー画像を撮像する場合には、第2及び第3の画像信号は3原色全てが含まれていないことになる(具体的にはR色またはB色の信号が含まれていない)。従って、第2及び第3の画像信号を加算した第4の画像信号を用いて第1の画像信号を補間しているため、カラー画像としては補間精度が充分とはいえず、画像の品位が低下するという課題があった。
【0012】
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、ダイナミックレンジを拡張することができるとともに、良好な画質を有するカラー画像を得ることができる撮像装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の撮像装置は、マトリクス状に配列された複数の受光素子及びその前面に所定の色配列を有する色フィルタを備えてなる受光部と、所定の露光時間において前記受光部を露光することにより被写体のカラー画像を生成する制御部とを備えたカラー撮像装置であって、前記制御部は、第1の露光時間と前記第1の露光時間を分割した第2及び第3の露光時間とを設定する露光時間設定手段と、前記受光素子の内、連続する複数ライン分の受光素子群であって同一複数ライン置きの受光素子群からなる第1の受光部での前記第1の露光時間における各受光素子の蓄積電荷から第1の画像信号を生成し、前記受光素子の内、前記第1の受光部以外の受光素子群からなる第2の受光部での前記第2の露光時間における各受光素子の蓄積電荷から第2の画像信号を生成し、前記第2の受光部での前記第3の露光時間における各受光素子の蓄積電荷から第3の画像信号を生成する画像生成手段と、前記第1、第2及び第3の画像信号を合成して被写体の画像信号を生成する画像合成手段とを備えることを特徴としている。
【0014】
上記の構成によれば、露光時間設定手段によって、第1の露光時間と第1の露光時間を分割した第2及び第3の露光時間とが設定される。画像生成手段によって、受光素子の内、連続する複数ライン分の受光素子群であって同一複数ライン置きの受光素子群からなる第1の受光部での第1の露光時間における各受光素子の蓄積電荷から第1の画像信号が生成され、受光素子の内、第1の受光部以外の受光素子群からなる第2の受光部での第2の露光時間における各受光素子の蓄積電荷から第2の画像信号が生成され、第2の受光部での第3の露光時間における各受光素子の蓄積電荷から第3の画像信号が生成される。そして、画像合成手段によって、第1、第2及び第3の画像信号が合成されて被写体の画像信号が生成される。
【0015】
このとき、第2及び第3の露光時間は第1の露光時間を分割して作成したものであるため、第2及び第3の露光時間は第1の露光時間よりも短く、これにより第2及び第3の画像信号は第1の画像信号に比して飽和しにくいものとなっている。
【0016】
さらに、第2及び第3の露光時間は第1の露光時間を分割して作成したものであるため、第2及び第3の露光時間は第1の露光時間と時間的に重なっており、第1の画像信号と第2及び第3の画像信号とがほぼ同時に撮影された画像信号となり、第2及び第3の画像信号は第1の画像信号に対してブレのない画像信号となる。
【0017】
また、第1の画像信号は、連続する複数ライン分の受光素子群であって同一複数ライン置きの受光素子群からなる第1の受光部での各受光素子の蓄積電荷から生成され、第2及び第3の画像信号は、受光素子の内、第1の受光部以外の受光素子群からなる第2の受光部での各受光素子の蓄積電荷から生成されるため、例えば、ベイヤー方式に基づいて色配列された原色フィルタを用いてカラー画像を撮像する場合にも、第1、第2及び第3の画像信号はそれぞれ3原色全てが含まれていることになる。
【0018】
従って、被写体の画像信号は、露光時間が異なり、且つ、原色(または補色)全てが含まれている第1、第2及び第3の画像信号が合成されて生成されるため、ダイナミックレンジの広い画像の品位の良好な画像信号が得られる。
【0019】
請求項2に記載の撮像装置は、請求項1に記載のカラー撮像装置であって、前記画像生成手段が、前記第1の露光時間において前記第1の受光部により光電変換された信号電荷を第1の画像信号として読み出し、前記第2の露光時間において前記第2の受光部により光電変換された信号電荷を第2の画像信号として読み出し、前記第3の露光時間において前記第2の受光部により光電変換された信号電荷を第3の画像信号として読み出す信号読出し手段を備えることを特徴としている。
【0020】
上記の構成によれば、信号読出し手段によって、第1の露光時間において第1の受光部により光電変換された信号電荷が第1の画像信号として読み出され、第2の露光時間において第2の受光部により光電変換された信号電荷が第2の画像信号として読み出され、第3の露光時間において第2の受光部により光電変換された信号電荷が第3の画像信号として読み出される。従って、信号電荷を読み出すことによって第1、第2及び第3の画像信号が生成されるため、容易に且つ短時間に第1、第2及び第3の画像信号が生成される。
【0021】
請求項3に記載の撮像装置は、請求項1または2に記載のカラー撮像装置であって、前記合成手段が、前記第1の画像信号を用いて前記第2の受光部に対応する画像信号を補間して第4の画像信号を生成する第1補間手段と、前記第2の画像信号を用いて前記第1の受光部に対応する画像信号を補間して第5の画像信号を生成する第2補間手段と、前記第3の画像信号を用いて前記第1の受光部に対応する画像信号を補間して第6の画像信号を生成する第3補間手段とを備え、前記第4、第5及び第6の画像信号を合成して被写体の画像信号を生成することを特徴としている。
【0022】
上記の構成によれば、第1補間手段によって、第1の画像信号を用いて第2の受光部に対応する画像信号が補間されて第4の画像信号が生成される。また、第2補間手段によって、第2の画像信号を用いて第1の受光部に対応する画像信号が補間されて第5の画像信号が生成される。さらに、第3補間手段によって、第3の画像信号を用いて第1の受光部に対応する画像信号が補間されて第6の画像信号が生成される。そして、合成手段によって第4、第5及び第6の画像信号が合成されて被写体の画像信号が生成される。
【0023】
そこで、原色(または補色)全てが含まれている第1、第2及び第3の画像信号から、それぞれ第4、第5及び第6の画像信号が補間されて生成されるため、補間精度が良好となり、画質の良好な画像信号が得られる。
【0024】
また、上述のように第2及び第3の画像信号は第1の画像信号に対してブレのない画像信号であるため、第2及び第3の画像信号から、それぞれ補間されて生成される第5及び第6の画像信号は、第1の画像信号から補間されて生成される第4の画像信号に対してブレのない画像信号となる。
【0025】
従って、第4、第5及び第6の画像信号が合成されて生成される被写体の画像信号は、画質の良好な露光時間の異なる3つの画像信号が合成されることによって得られるため、ダイナミックレンジの広い画質の良好な画像信号となる。
【0026】
請求項4に記載の撮像装置は、請求項1〜3のいずれかに記載のカラー撮像装置であって、前記第2の露光時間が適正露光時間の0.3〜0.9倍であり、前記第3の露光時間が適正露光時間の略1.0倍であることを特徴としている。
【0027】
上記の構成によれば、第2の露光時間は適正露光時間の0.3〜0.9倍であり、第3の露光時間は適正露光時間の略1.0倍であるため、第1、第2及び第3の露光時間はそれぞれ適正露光時間の1.3〜1.9倍、0.3〜0.9倍及び1.0倍となり、第1の露光時間における受光素子の蓄積電荷から生成された第1の画像信号と、第2の露光時間における受光素子の蓄積電荷から生成された第2の画像信号と、第3の露光時間における受光素子の蓄積電荷から生成された第3の画像信号とは露光時間の適度に異なる画像信号となる。そこで、第1、2及び第3の画像信号が合成されて生成される被写体の画像信号は、ダイナミックレンジの広い画像信号となる。
【0028】
請求項5に記載の撮像装置は、請求項1または2に記載のカラー撮像装置であって、前記第2の露光時間は前記第3の露光時間より短く、前記合成手段は、前記第1の画像信号を用いて前記第2の受光部に対応する画像信号を補間して第4の画像信号を生成する第1補間手段と、前記第2の画像信号を用いて前記第1の受光部に対応する画像信号を補間して第5の画像信号を生成する第2補間手段とを備え、前記第4及び第5の画像信号を合成して被写体の画像信号を生成することを特徴としている。
【0029】
上記の構成によれば、第1補間手段によって、第1の画像信号を用いて第2の受光部に対応する画像信号が補間されて第4の画像信号が生成される。また、第2補間手段によって、第2の画像信号を用いて第1の受光部に対応する画像信号が補間されて第5の画像信号が生成される。そして、合成手段によって第4及び第5の画像信号が合成されて被写体の画像信号が生成される。
【0030】
そこで、原色(または補色)全てが含まれている第1及び第2の画像信号から、それぞれ第4、及び第5の画像信号が補間されて生成されるため、補間精度が良好となり、得られる画像信号も画質の良好な画像信号となる。
【0031】
また、上述のように第2画像信号は第1の画像信号に対してブレのない画像信号であるため、第2の画像信号から補間されて生成される第5の画像信号は、第1の画像信号から補間されて生成される第4の画像信号に対してブレのない画像信号となる。
【0032】
従って、第4及び第5の画像信号が合成されて生成される被写体の画像信号は、画質の良好な露光時間の異なる2つの画像信号が合成されることによって得られるため、ダイナミックレンジの広い画質の良好な画像信号となる。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る一実施形態であるディジタルカメラの主要部の構成を示すブロック図である。
【0034】
図1に示すディジタルカメラは、被写体からの光を集光するレンズ1と、複数の受光素子が配列され、被写体からの光をそれぞれの受光素子で光電変換し、変換された電荷を蓄積するCCD(電荷結合素子)2(画像生成手段に相当する)と、CCD2を駆動するCCD駆動部3と、CCD2で撮像された画像信号を一時的に格納するメモリ4と、メモリ4に格納された画像信号に所定の処理を施す画像データ処理部5と、カメラを構成する各部に対して制御信号を出力する全体制御部6と、外部からの操作を受け付ける操作部71と、液晶表示素子(LCD)等から構成され種々の情報を表示する表示部72と、一時的に画像データを格納するメモリ8と、メモリカードレコーダ等で構成され圧縮された画像データを格納する記録部9とを備える。
【0035】
撮像レンズ1は、例えば電動式のズームレンズであり、撮像レンズ1の合焦動作及びズーミング動作を行なうレンズ駆動部11を備えている。撮像レンズ1の光軸L上の光束の結像位置には、絞り及び露光制御用のメカニカルシャッタ12を介してCCD2が設けられている。なお、図示していないが、必要に応じて光学式ローパスフィルタ、赤外線カットフィルタ、又は光量調節用のNDフィルタ等が設けられている。CCD2の前面(被写体側)には、所定の色配列を有する色フィルタ13が配設されている。
【0036】
CCD2は、フォトダイオードからなる受光素子PEi,j(i=1〜M,j=1〜N)がマトリクス状に配列されたインタライン転送型CCDである。また、CCD2はタイミングジェネレータ31(信号読出し手段の一部及び露光時間設定手段に相当する)から出力される後述する制御信号SC1に応じて所定の動作を行ない、入射される光を光電変換し、更に蓄積電荷を画像信号として信号処理部32へ出力する。
【0037】
色フィルタ13は、ここではベイヤー(Bayer)方式の色配列を有する原色フィルタである。図2は、色フィルタ13の色配列の説明図である。図2に示すように、まず、高解像度が必要な輝度信号に対する寄与の割合が大きいG(緑)色フィルタが市松状に配列され、残りの部分にR(赤)及びB(青)色フィルタが更に市松状に配列されている。なお、各色フィルタは、CCD2の受光素子PEi,jに対応する位置に配列されている(もしくは、CCD2の受光素子PEi,jと一体に構成されている)。
【0038】
ここで、CCD2について詳細に説明する。図3は、CCD2の構成を示すブロック図である。CCD2は、受光素子PEi,j、垂直転送部211〜21N(信号読出し手段の一部に相当する)、水平転送部22(信号読出し手段の一部に相当する)及び出力部23(信号読出し手段の一部に相当する)を備えている。
【0039】
受光素子PEi,jは、連続する2ライン(2行)分の受光素子群であって2ライン(2行)置きの受光素子群PEi,j(i=4の倍数+(1または2)、j=1〜N)からなる第1の受光部PEAと、第1の受光部PEA以外の受光素子群PEi,j(i=4の倍数+(3または0)、j=1〜N)からなる第2の受光部PEBとから構成されている。
【0040】
各受光素子PEi,jは、フォトダイオードから構成され、露光時間に入射される光を光電変換し、入射光量に応じて蓄積した信号電荷を垂直転送部211〜21Nへ一括で転送する。
【0041】
各垂直転送部211〜21Nは、図3における斜線部及び白抜き部にそれぞれ1受光素子分の信号電荷を転送する能力を有する。すなわち、垂直転送部211〜21Nは、それぞれ、受光素子(M/2)個分(ここで、Mは受光素子PEi,jの行数)の信号電荷を水平転送部22へ転送できるものである。
【0042】
各垂直転送部211〜21Nは、転送された信号電荷を水平転送部22へシリアルに転送する。水平転送部22は、転送された信号電荷をシリアルに出力部23へ転送する。出力部23は、転送される信号電荷に応じた画像信号を出力する。
【0043】
つぎに、上記のように構成されたCCD2の動作について説明する。第1の受光部PEAに配置された各受光素子PEi,j(i=4の倍数+(1または2)、j=1〜N)に蓄積された信号電荷は、垂直転送部211〜21Nへ並列に転送され、垂直転送部211〜21Nにより2ライン分の信号電荷が水平転送部22へ順次転送される。次に、転送された2ライン分の信号電荷が水平転送部22により出力部23へ順次転送され、後述するAフィールドの画像信号(第1の画像信号に相当する)として出力部23から1画素ずつ出力される。
【0044】
ここで、各受光素子PEi,jから垂直転送部211〜21Nへの信号電荷の転送方法についてより詳細に説明する。ここでは、便宜上、垂直転送部211について説明する。
【0045】
まず、タイミングジェネレータ31からのシフトパルスSG1aに応答して、第1の受光部PEAの内、R色フィルタに対応する受光素子PRi,1(i=4の倍数+1)の信号電荷が垂直転送部211(図3の斜線部)に転送される。つぎに、タイミングジェネレータ31からの垂直転送パルスSG1bに応答して、垂直転送部211に転送済みの信号電荷が1受光素子分だけ図3の下方(水平転送部22の向き)に(図3の斜線部から白抜き部へ)シフトされる。
【0046】
そして、タイミングジェネレータ31からのシフトパルスSG1cに応答して、第1の受光部PEAの内、G色フィルタに対応する受光素子PRi,1(i=4の倍数+2)の信号電荷が垂直転送部211(図3の斜線部)に転送される。このようにして、垂直転送部211には、第1の受光部PEAのR色フィルタに対応する受光素子PRi,1(i=4の倍数+1、j=1〜N)の信号電荷とG色フィルタに対応する受光素子PRi,1(i=4の倍数+2、j=1〜N)の信号電荷とが交互に配列されることとなる。
【0047】
ついで、垂直転送部211〜21Nにより上記のように配列された2ライン分の(受光素子PRi,j(i=4の倍数+1)と受光素子PRi,j(i=4の倍数+2)とに対応する)信号電荷が水平転送部22へ順次転送されるのである。
【0048】
なお、後述するシフトパルスSG1(図6参照)は、シフトパルスSG1aと、垂直転送パルスSG1bと、シフトパルスSG1cとを纏めて表記したものである。
【0049】
上記の第1の受光部PEAに配置された各受光素子PEi,j(i=4の倍数+(1または2)、j=1〜N)に蓄積された信号電荷の転送タイミングとは別のタイミングで、第2の受光部PEBに配置された各受光素子PEi,j(i=4の倍数+(3または0)、j=1〜N)に蓄積された信号電荷も、上記と同様にして垂直転送部211〜21N及び水平転送部22により転送され、後述するBまたはCフィールドの画像信号(第2、第3の画像信号に相当する)として出力部23から1画素ずつ出力される。
【0050】
上述のように、A,B及びCフィールドの画像信号は、連続する2ライン(2行)分の受光素子群であって2ライン(2行)置きの受光素子群(第1の受光部または第2の受光部)からの信号電荷に応じた画像信号である。なお、CCD2としては、上記のような動作が可能であれば、他の種類のCCDを用いることができる。
【0051】
図1に戻って、信号処理部32は、CCD2から出力された信号を相関二重サンプリング処理やA/D変換処理等の信号処理を施し、ディジタル化された画像データ信号としてメモリ4に出力するものである。
【0052】
メモリ4は、Aフィールドの画像を格納するAフィールドメモリ41と、Bフィールドの画像を格納するBフィールドメモリ42と、Cフィールドの画像を格納するCフィールドメモリ43とを備えている。
【0053】
画像データ処理部5は、A,B及びCフィールドに格納された各画像データを読み出して所定の補間処理を施す画像データ補間部51(第1、第2及び第3補間手段に相当する)と、補間された3つの画像データを合成して1つの画像データを生成する画像データ合成部52(画像合成手段に相当する)と、合成して得られた画像データをR(赤)、G(緑)及びB(青)の3原色の各色ごとにホワイトバランスを調節するホワイトバランス処理部(WB)53と、ホワイトバランスが調節された画像データに所定のγ補正処理を施し各色毎にメモリ8に格納するγ補正部54と、γ補正された画像データ(被写体画像データ)に含まれるR、G及びBの各色の信号を所定の輝度信号及び色差信号に変換し表示部72等に出力する色差マトリックス処理部55と、変換された輝度信号や色差信号を記録媒体91に記録するためにJPEG(Joint Photographic Experts Group)等の圧縮処理を施す画像データ圧縮部56と、表示部72に画像表示するために圧縮処理された輝度信号や色差信号を記録媒体91から読み出して伸張処理を施す画像データ伸張部57とを備えている。
【0054】
ここで、図4を用いて、画像データ補間部51によって行なわれる補間処理について説明する。ここでは、Aフィールドの画像信号を補間する場合について説明する。すなわち、連続する2ライン(2行)分の受光素子群であって2ライン(2行)置きの受光素子群である第1の受光部PEAからの信号電荷に応じた画像信号を用いて、その他の受光素子群である第2の受光部PEBに対応する画像信号を補間する場合について説明する。ここで、画像信号QEi,j(i=1〜M,j=1〜N)を、受光素子PEi,j(i=1〜M,j=1〜N)の信号電荷に対応した画像信号とする。
【0055】
第2の受光部PEBに対応する画像信号QEi,j(i=4の倍数+(3または0)、j=1〜N)の内、色フィルタ13のR及びB色フィルタに対応する位置の画像信号QEi,jは、注目位置に対して距離の近い周囲の6つの画像信号QEi,jを用いて補間する。具体的には、次の(1)式を用いて補間する。
QEi,j=(QEi−2,j−2+QEi−2,j+QEi−2,j+2+QEi+2,j−2+QEi+2,j+QEi+2,j+2)/6 (1)
【0056】
第2の受光部PEBに対応する画像信号QEi,j(i=4の倍数+(3または0)、j=1〜N)の内、色フィルタ13のG色フィルタに対応する位置の画像信号QEi,jは、注目位置に対して距離の近い周囲の4つの画像信号QEi,jを用いて補間する。具体的には、次の(2)または(3)式を用いて補間する。
QEi,j=(QEi−1,j−1+QEi−1,j+1+QEi−2,j+QEi+2,j)/4 (2)
QEi,j=(QEi+1,j−1+QEi+1,j+1+QEi−2,j+QEi+2,j)/4 (3)
【0057】
B及びCフィールドの画像信号についても同様の方法で補間処理が施される。なお、ここでは、各画像信号QEi,jを単純平均することによって補間しているが、その他の方法を用いて補間する形態でもよい。例えば、予め設定された重みを用いて加重平均することによって補間してもよい。また、色フィルタ13のR及びB色フィルタに対応する位置の画像信号QEi,jは、注目位置に対して距離の近い周囲の6つの画像信号QEi,jを用いて補間し、色フィルタ13のG色フィルタに対応する位置の画像信号QEi,jは、注目位置に対して距離の近い周囲の4つの画像信号QEi,jを用いて補間しているが、補間に使用する画素信号の数は上記に限定されず、適宜、選択することが可能である。
【0058】
つぎに、図5を用いて画像データ合成部52によって行なわれる画像データの合成処理について説明する。ここでは、画像データ補間部51によって補間された画像データが各画素について10ビットである場合について説明する。Aフィールドの画像信号に対応する補間後の10ビットの画像データQEAi,jと、Bフィールドの画像信号に対応する補間後の10ビットの画像データQEBi,jと、Cフィールドの画像信号に対応する補間後の10ビットの画像データQECi,jとを加算して、12ビットの画像データQEDi,jを得る。ただし、i=1〜M,j=1〜Nであって、上記演算は対応する位置の画素毎に行なうものである。
【0059】
なお、本実施形態では、A、B及びCフィールドの画像信号に対応する補間後の画像データを加算することによって合成する場合について説明したが、他の方法を用いて合成する形態でもよい。例えば、A、B及びCフィールドの画像信号に対応する補間後の画像データを予め設定された所定の重みを用いて加重平均する形態でもよい。
【0060】
再び、図1に戻って、全体制御部6は、外部から操作された操作部71からの信号に応じて、レンズ駆動部11、メカニカルシャッタ12、CCD駆動部3、画像データ処理部5、記録部9及び測光部10等を制御するものである。
【0061】
操作部71は、電源スイッチ、レリーズボタン、記録/再生等のモード切替スイッチ、画像再生時のコマ送りスイッチ、ズームスイッチ等であって、ディジタルカメラに設けられており、外部より操作されるスイッチ群で構成される。
【0062】
メモリ8は、γ補正部54によりγ補正された各色の画像データを格納するものであり、格納された画像データは色差マトリックス処理部55に出力される。また、図示していないが、撮像日時等の関連情報も画像ファイルのヘッダ情報として、画像データと同時に記録部9により記録媒体91に記録される。
【0063】
測光部10は、レリーズボタンの半押しで撮影準備動作としての測光(その他測距)を行ない、測光値から適性絞り値と、適正露光時間とを設定する。なお、本実施形態においては、後述する図6に示すように適正露光時間T2に基づいて露光時間T1、T3を設定している。
【0064】
なお、上記各スイッチ群及び各部に電力を供給するための電源は図示を省略する。また、上記ディジタルカメラを構成する各部は、必要に応じてCPU、ROM、RAM等で構成されているものとする。
【0065】
次に、上記のように構成されたディジタルカメラの動作について説明する。図6は、図1に示すディジタルカメラのCCD2及びタイミングジェネレータ31の動作を説明するためのタイミングチャートである。なお、図6に示す制御パルスSUB、シフトパルスSG1,SG2は、タイミングジェネレータ31からCCD2へ制御信号SC1として出力される信号である。
【0066】
まず、外部からレリーズボタン(図示省略)が押下されるレリーズ操作が行なわれると、メカニカルシャッタ12が設定された絞り値に応じた開度で開状態とされる。図6では、メカニカルシャッタ12を開閉させる信号をメカニカルシャッタ信号MSとして図示しており、メカニカルシャッタ信号MSがローレベルの間、メカニカルシャッタ12が閉状態であることを示し、ハイレベルの間、メカニカルシャッタ12が開状態であることを示している。
【0067】
上記の状態において、タイミングジェネレータ31は、設定された露光時間を正確に制御するため、時刻tにおいて制御パルスSUBを発生させる。発生された制御パルスSUBに応答して、CCD2の第1の受光部PEA及び第2の受光部PEB、すなわち、全受光素子PEi,jに蓄積されている残留電荷が吐き出される(初期化される)。制御パルスSUBと同期してメカニカルシャッタ信号MSがローレベルからハイレバルに変更される。従って、時刻tを露光時間T1,T2の始点として、第1の受光部PEA及び第2の受光部PEBの露光が開始され、第1の受光部PEAを構成する各受光素子PEi,j(i=4の倍数+(1または2)、j=1〜N)に蓄積されている信号電荷AC及び第2の受光部PEBを構成する各受光素子PEi,j(i=4の倍数+(3または0)、j=1〜N)に蓄積されている信号電荷BCの量が時間とともに増加される(電荷が蓄積される)。
【0068】
次に、タイミングジェネレータ31は、露光時間T2が経過した時刻tにおいてシフトパルスSG1を発生させる。発生されたシフトパルスSG1に応答して、CCD2の第2の受光部PEBを構成する各受光素子PEi,jの信号電荷が垂直転送部211〜21Nへ転送されるとともに、2ラインずつ垂直転送部211〜21Nから水平転送部22へ転送され、第2の受光部PEBの第1の画像信号BFD(Bフィールドの画像信号)が読み出される。その結果、出力部23から出力される画像信号RDとして、第2の受光部PEBの第1の画像信号BFDが出力される。同時にこの第2の受光部PEBに対して時刻tからの新たな露光が開始される。
【0069】
次に、露光時間T3が経過した時刻tにおいて、メカニカルシャッタ信号MSがハイレベル(開状態)からローレベル(閉状態)に変化して、メカニカルシャッタ12が閉状態になると、第1及び第2の各受光部の露光が終了し、第2の受光部PEBの各受光素子PEi,jの信号電荷は、露光時間T3において蓄積された信号電荷となり、第1の受光部PEAの各受光素子PEi,jの信号電荷は、露光時間T1において蓄積された信号電荷となる。
【0070】
そして、タイミングジェネレータ31は、第2の受光部PEBの第1の画像信号BFDの読み出しが終了した時刻tにおいてシフトパルスSG1を発生させる。発生されたシフトパルスSG1に応答して、CCD2の第2の受光部PEBの各受光素子PEi,jの信号電荷BCが垂直転送部211〜21Nへ転送されるとともに、2ラインずつ垂直転送部211〜21Nから水平転送部22へ転送され、第2の受光部PEBの第2の画像信号CFD(Cフィールドの画像信号)が読み出される。その結果、出力部23から出力される画像信号RDとして、第2の受光部PEBの第2の画像信号CFDが出力される。
【0071】
次いで、タイミングジェネレータ31は、第2の受光部PEBの第2の画像信号CFDの読み出しが終了した時刻tにおいてシフトパルスSG2を発生させる。発生されたシフトパルスSG2に応答して、CCD2の第1の受光部PEAの各受光素子PEi,jの信号電荷ACが垂直転送部211〜21Nへ転送されるとともに、2ラインずつ垂直転送部211〜21Nから水平転送部22へ転送され、第1の受光部PEAの画像信号AFD(Aフィールドの画像信号)が読み出される。その結果、出力部23から出力される画像信号RDとして、第1の受光部PEAの画像信号AFDが出力される。
【0072】
本実施形態では、露光時間T2は適正露光時間の0.5倍に、露光時間T3は適正露光時間の1.0倍に予め設定されているものとする(その結果、後述するように露光時間T1は適正露光時間の約1.5倍に設定されることになる)。そのため、露光時間T2において形成された第2の受光部PEBの第1の画像信号BFDを、露光時間T1において形成された第1の受光部PEAの画像信号AFDより約3倍飽和しにくくすることができる。
【0073】
また、露光時間T2,T3は、露光時間T1を分割して作成したものであり、シフトパルスSG1のパルス幅が充分に短く、このパルス幅を無視すると、T1=T2+T3となり、第1の受光部PEAの露光時間T1と第2の受光部PEBの露光時間T2,T3とが時間的に重なっていることになる。従って、第2の受光部PEBの第1及び第2の画像信号BFD,CFDと、第1の受光部PEAの画像信号PEAとが、ほぼ同時に撮影された画像信号となり、第2の受光部PEBの第1及び第2の画像信号BFD,CFDを、第1の受光部PEAの画像信号PEAに対してブレのない画像信号にすることができる。
【0074】
更に、第2の受光部PEBの第1の画像信号BFDが読み出された後に、第2の受光部PEBの第2の画像信号CFDが読み出され、第2の受光部PEBの第2の画像信号CFDが読み出された後に、第1の受光部PEAの画像信号AFDが読み出されているので、露光時間の短い順に各画像信号が読み出され、露光終了から読み出しまでの期間に発生するノイズの影響を少なくすることができる。
【0075】
また、露光時間T2をCCD3に電子シャッタ動作により制御しているので、最も短い露光時間T2を正確に制御することができるとともに、露光時間T1,T3の終点をメカニカルシャッタのメカニカルシャッタ動作により制御しているので、露光時間T1,T3を同時に終了させて第1の受光部PEA及び第2の受光部PEBに入射される光を遮断することができ、充分な読み出し時間を確保して第2の受光部PEBの第1及び第2の画像信号BFD,CFD並びに第1の受光部PEAの画像信号AFDを順に読み出すことができる。
【0076】
なお、露光時間T1、T2、T3は、上記の例に特に限定されず、種々の時間を用いることができるが、合成された画像(被写体画像)信号をダイナミックレンジの広い画像信号となるようにするために、露光時間T2は適正露光時間の0.3〜0.9倍であり、露光時間T3は適正露光時間の略1.0倍であることが好ましい。露光時間T1、T2及びT3が、適正露光時間を中心として適度に異なる露光時間となるからである。また、露光時間T2より露光時間T3が短くなるように、露光時間T2,T3を設定してもよい。この場合には、適正露光時間の画像信号(第2の受光部PEBの第1及び第2の画像信号BFD)がレリーズ操作のタイミングに近い画像信号となるため、シャッタータイミングを優先させた被写体画像信号が得られる。
【0077】
上記のようにして読み出された第2の受光部PEBの第1及び第2の画像信号BFD,CFD並びに第1の受光部PEAの画像信号AFDは、信号処理部32により相関二重サンプリング処理された後に、例えば、10ビットのディジタルデータに変換され、第2の受光部PEBの第1及び第2の画像データBFD,CFD並びに第1の受光部PEAの画像データAFDとして出力される。
【0078】
次に、10ビットの第1の受光部PEAの画像データAFDは、メモリ4のAフィールドメモリ41に格納され、10ビットの第2の受光部PEBの第1の画像データBFDはBフィールドメモリ42に格納され、10ビットの第2の受光部PEBの第2の画像データCFDはCフィールドメモリ42に格納される。
【0079】
そして、画像データ補間部51によって、Aフィールドメモリ41、Bフィールドメモリ42及びCフィールドメモリ43からそれぞれ画像データAFD,BFD及びCFDが読み出され、それぞれ補間処理が施されて全画面に対応する3つの画像データが生成される。そして、画像データ合成部52によって、生成された3つの画像データに合成処理が施され、1つの画像データが生成される。
【0080】
ついで、ホワイトバランス処理部(WB)53によって、この画像データのホワイトバランスが調節され、γ補正部54によって、画像データに所定のγ補正が施され、所望のγ特性を有する画像データに変換され、被写体画像データとしてメモリ3に格納される。
【0081】
そして、被写体画像を表示部72に出力する場合には、色差マトリックス処理部55によって、被写体画像データに含まれるR、G及びBの各色の信号が所定の輝度信号及び色差信号に変換されて、表示部72に出力される。また、変換された輝度信号や色差信号は、画像データ圧縮部56によって、圧縮処理が施され記録媒体91に格納される。また、記録媒体91に格納された画像データを表示部72に画像表示する場合には、画像データ伸張部57によって、読み出され伸張処理が施され、表示部72に出力される。
【0082】
このように、時間的に重なってほぼ同時に撮影された、低感度(低S/N比)ではあるが飽和しにくい第2の受光部PEBの第1の画像データBFD及び通常の感度の第2の受光部PEBの第2の画像データCFDと、高感度(高S/N比)の第1の受光部PEAの画像信号AFDとを用いて、ダイナミックレンジを拡張し、かつ良好な画質を有する1枚のカラー静止画像(被写体画像)を得ることができる。
【0083】
すなわち、本実施の形態では、露光時間T2は適正露光時間の0.5倍に設定され、露光時間T1は適正露光時間の約1.5倍に設定されているため、第2の受光部PEBの第1の画像信号BFDを第1の受光部PEAの画像信号AFDより約3倍飽和しにくくなる。
【0084】
また、露光時間T1と露光時間T2,T3とが時間的に重なっているため、第2の受光部PEBの第1及び第2の画像信号BFD,CFDと第1の受光部PEAの画像信号AFDとがほぼ同時に撮影された画像信号となるので、第1の受光部PEAの画像信号AFDに対してブレのない第2の受光部PEBの第1及び第2の画像信号BFD,CFDを得ることができる。
【0085】
更に、露光時間T1,T2,T3はそれぞれ適正露光時間の約1.5倍、0.5倍及び1.0倍となり、第2の受光部PEBの第1の画像信号BFDと、第2の受光部PEBの第2の画像信号CFDと、第1の受光部PEAの画像信号AFDとは露光時間の適度に異なる画像信号となる。そこで、これら3つの画像信号を補間した後に合成されて生成される被写体の画像信号は、ダイナミックレンジの広い画像信号となる。
【0086】
なお、本発明は以下の形態をとることができる。
【0087】
(A)本実施形態においては、第1及び第2の受光部が連続する2ライン分の受光素子群であって2ライン置きの受光素子群である場合について説明したが、連続する複数ライン分の受光素子群であって同一複数ライン置きの受光素子群である形態でもよい。
【0088】
(B)本実施形態においては、A,B,Cフィールドの画像信号が連続する2ライン分の受光素子群であって2ライン置きの受光素子群からの信号電荷に対応する画像信号である場合について説明したが、少なくともBフィールドの画像信号が連続する2ライン分の受光素子群であって2ライン置きの受光素子群からの信号電荷に対応する画像信号である形態であればよい。すなわち、A及びCフィールドの画像信号は、例えば、一般的なインターレース読出しによって得られる画像信号である形態でもよい。この場合に、例えばA’フィールドを奇数ラインとし、C’フィールドを偶数ラインとする形態でもよい。ただし、この場合には、メモリ4と画像データ補間部51との間、または、信号制御部32とメモリ4との間に画像信号を振り分ける機能部が必要となる。
【0089】
メモリ4と画像データ補間部51との間に画像信号を振り分ける信号振り分け部を設ける場合について、信号振り分け部の機能を具体的に説明する。ここで、A’、B’及びC’フィールドの画像信号に対応する画像データREAi,j(i=1〜Mの奇数,j=1〜N)、REBi,j(i=4の倍数+(3または0)、j=1〜N)及びRECi,j(i=1〜Mの偶数,j=1〜N)は、それぞれ、Aフィールドメモリ41、Bフィールドメモリ42及びCフィールドメモリ43に格納されているものとする。
【0090】
信号振り分け部は、A’フィールドの画像信号に対応する画像データREAi,jの内、第1の受光部PEAに含まれる受光素子からの画像データREAi,j(i=4の倍数+1、j=1〜N)と、C’フィールドの画像信号に対応する画像データRECi,jの内、第1の受光部PEAに含まれる受光素子からの画像データRECi,j(i=4の倍数+2、j=1〜N)とをメモリ4から読み出して、画像データ補間部51に出力する。データ補間部51は、これらの画像データを用いて本実施形態と同様の補間処理を行ない画像データ合成部52に供給する第1の受光部PEAでの露光時間T1における画像信号(第1の画像信号)に基づく画像データを生成する。
【0091】
また、信号振り分け部は、B’(=B)フィールドの画像信号に対応する画像データREBi,jをメモリ4から読み出して、画像データ補間部51に出力する。データ補間部51は、これらの画像データを用いて本実施形態と同様の補間処理を行ない画像データ合成部52に供給する第2の受光部PEBでの露光時間T2における画像信号(第2の画像信号)に基づく画像データを生成する。
【0092】
さらに、信号振り分け部は、A’フィールドの画像信号に対応する画像データREAi,jの内、第2の受光部PEBに含まれる受光素子からの画像データREAi,j(i=4の倍数+3、j=1〜N)と、C’フィールドの画像信号に対応する画像データRECi,jの内、第2の受光部PEBに含まれる受光素子からの画像データRECi,j(i=4の倍数+0、j=1〜N)とをメモリ4から読み出して、画像データ補間部51に出力する。データ補間部51は、これらの画像データを用いて本実施形態と同様の補間処理を行ない画像データ合成部52に供給する第2の受光部PEBでの露光時間T3における画像信号(第3の画像信号)に基づく画像データを生成する。
【0093】
(C)本実施形態においては、A,B,Cフィールドの画像信号をそれぞれ補間して得られる3枚の全面画像データを合成する場合について説明したが、A,Bフィールドの画像信号をそれぞれ補間して得られる2枚の全面画像データを合成する形態でもよい。この場合には、合成された画像信号のダイナミックレンジを広くするために、露光時間T1を適正露光時間の1.5〜2.5倍とし、露光時間T2を適正露光時間の約0.5倍とすることが好ましい。露光時間T1及びT2が、適正露光時間を中心として適度に異なる露光時間となるからである。
【0094】
(D)本実施形態においては、A,B,Cフィールドの画像信号をそれぞれ補間して得られる3枚の全面画像データを合成する場合について説明したが、B,Cフィールドの画像信号を階調合成したものとAフィールドの画像信号とを補間合成する形態でもよい。
【0095】
この場合の一例についてより具体的に説明する。B,Cフィールドの画像信号、すなわち、第2の受光部PEBの第1の画像データBFD(例えば10ビットのデータ)と、第2の受光部PEBの第2の画像データCFD(例えば10ビットのデータ)とを階調合成して、第2の受光部PEBの画像データDFD(11ビットのデータ)を生成する。つぎに、Aフィールドの画像信号、すなわち、第1の受光部PEAの画像データAFD(例えば10ビットのデータ)を2倍して11ビットの画像データAFD2を生成する。そして、第2の受光部PEBの画像データDFD(11ビットのデータ)と第1の受光部PEAの画像データAFD2(11ビットのデータ)とを補間合成して全面画像データを得る。
【0096】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、被写体の画像信号は、露光時間が異なり、且つ、原色(または補色)全てが含まれている第1、第2及び第3の画像信号が合成されて生成されるため、ダイナミックレンジの広い画像の品位の良好な画像信号とすることができる。
【0097】
請求項2に記載の発明によれば、信号電荷を読み出すことによって第1、第2及び第3の画像信号が生成されるため、容易に且つ短時間に第1、第2及び第3の画像信号を生成することができる。
【0098】
請求項3に記載の発明によれば、第4、第5及び第6の画像信号が合成されて生成される被写体の画像信号は、画質の良好な露光時間の異なる3つの画像信号が合成されることによって得られるため、ダイナミックレンジの広い画質の良好な画像信号とすることができる。
【0099】
請求項4に記載の発明によれば、第1、第2及び第3の画像信号は露光時間の適度に異なる画像信号となるため、これらが合成されて生成される被写体の画像信号を、ダイナミックレンジの広い画像信号とすることができる。
【0100】
請求項5に記載の発明によれば、被写体の画像信号が、画質の良好な露光時間の異なる第4及び第5の画像信号が合成されて生成されるため、ダイナミックレンジの広い画質の良好な画像信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態であるディジタルカメラの主要部の構成を示すブロック図である。
【図2】色フィルタの色配列の説明図である。
【図3】CCDの構成を示すブロック図である。
【図4】画像データ補間部によって行なわれる補間処理の説明図である。
【図5】画像データの合成処理の説明図である。
【図6】図1に示すディジタルカメラのCCD及びタイミングジェネレータの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 レンズ
10 測光部
11 レンズ駆動部
12 メカニカルシャッタ
13 色フィルタ
2 CCD(画像生成手段)
211〜21N 垂直転送部(信号読出し手段の一部)
22 水平転送部(信号読出し手段の一部)
23 出力部(信号読出し手段の一部)
3 CCD駆動部
31 タイミングジェネレータ(信号読出し手段の一部及び露光時間設定手段)
32 信号処理部
4 メモリ
5 画像データ処理部
51 画像データ補間部(第1、第2及び第3補間手段)
52 画像データ合成部(画像合成手段)
53 ホワイトバランス処理部
54 γ補正部
55 色差マトリックス処理部
56 画像データ圧縮部
57 画像データ伸張部
6 全体制御部
71 操作部
72 表示部
8 メモリ
9 記録部

Claims (5)

  1. マトリクス状に配列された複数の受光素子及びその前面に所定の色配列を有する色フィルタを備えてなる受光部と、所定の露光時間において前記受光部を露光することにより被写体のカラー画像を生成する制御部とを備えたカラー撮像装置において、
    前記制御部は、第1の露光時間と前記第1の露光時間を分割した第2及び第3の露光時間とを設定する露光時間設定手段と、
    前記受光素子の内、連続する複数ライン分の受光素子群であって同一複数ライン置きの受光素子群からなる第1の受光部での前記第1の露光時間における各受光素子の蓄積電荷から第1の画像信号を生成し、前記受光素子の内、前記第1の受光部以外の受光素子群からなる第2の受光部での前記第2の露光時間における各受光素子の蓄積電荷から第2の画像信号を生成し、前記第2の受光部での前記第3の露光時間における各受光素子の蓄積電荷から第3の画像信号を生成する画像生成手段と、
    前記第1、第2及び第3の画像信号を合成して被写体の画像信号を生成する画像合成手段とを備えることを特徴とするカラー撮像装置。
  2. 前記画像生成手段は、前記第1の露光時間において前記第1の受光部により光電変換された信号電荷を第1の画像信号として読み出し、前記第2の露光時間において前記第2の受光部により光電変換された信号電荷を第2の画像信号として読み出し、前記第3の露光時間において前記第2の受光部により光電変換された信号電荷を第3の画像信号として読み出す信号読出し手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のカラー撮像装置。
  3. 前記合成手段は、前記第1の画像信号を用いて前記第2の受光部に対応する画像信号を補間して第4の画像信号を生成する第1補間手段と、前記第2の画像信号を用いて前記第1の受光部に対応する画像信号を補間して第5の画像信号を生成する第2補間手段と、前記第3の画像信号を用いて前記第1の受光部に対応する画像信号を補間して第6の画像信号を生成する第3補間手段とを備え、前記第4、第5及び第6の画像信号を合成して被写体の画像信号を生成することを特徴とする請求項1または2に記載のカラー撮像装置。
  4. 前記第2の露光時間は適正露光時間の0.3〜0.9倍であり、前記第3の露光時間は適正露光時間の略1.0倍であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカラー撮像装置。
  5. 前記第2の露光時間は前記第3の露光時間より短く、前記合成手段は、前記第1の画像信号を用いて前記第2の受光部に対応する画像信号を補間して第4の画像信号を生成する第1補間手段と、前記第2の画像信号を用いて前記第1の受光部に対応する画像信号を補間して第5の画像信号を生成する第2補間手段とを備え、前記第4及び第5の画像信号を合成して被写体の画像信号を生成することを特徴とする請求項1または2に記載のカラー撮像装置。
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