JP3627570B2 - フォークリフトトラックにおける作業機の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォークリフトトラックにおける作業機の制御装置に関し、特に、作業機におけるリフトシリンダと作業機アクチュエータとを制御する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フォークリフトトラックにおいては、図1に示すように、車体1の前部に作業機2を備えており、この作業機2としては、車体1の前部に作業機アクチュエータの一種であるチルトシリンダ3により前後傾動自在となるマスト4を備え、このマスト4に沿ってリフトシリンダ5及びチェーンにより昇降動自在となるリフトブラケット6を備え、このリフトブラケット6にフォーク7を備えた構成となる。
【0003】
そして、この作業機の制御装置としては、図2に示すように、油圧タンク11の作動油を吐出する油圧ポンプ12と、この油圧ポンプ12を駆動するポンプモータ13を備え、この油圧ポンプ12より吐出する作動油の流量を規制して所望の流量をリフトシリンダ5に供給するリフト用比例電磁弁14を備えると共に、油圧ポンプ12より吐出する作動油の流量を規制して所望の流量をチルトシリンダ3に供給するチルト用比例電磁弁15を備える。
【0004】
このリフト用比例電磁弁14は、ソレノイドaとソレノイドbによりスプールを動かして、上昇位置U、停止位置N、下降位置Dにおいて移動するようになり、作動油の流れる方向とバルブ開度変更による作動油の流量を変更して、リフトシリンダ5における上昇、停止、下降を行う。また、チルト用比例電磁弁15は、ソレノイドaとソレノイドbによりスプールを動かして、前傾位置F、停止位置N、後傾位置Bにおいて移動するようになり、作動油の流れる方向とバルブ開度変更による作動油の流量を変更して、チルトシリンダ3における前傾、停止、後傾を行う。
【0005】
そして、これらのリフト用比例電磁弁14の各ソレノイドa,bとチルト用比例電磁弁15の各ソレノイドa,bとは制御コントローラ16に接続しており、この制御コントローラ16より指令信号を受けて制御されている。この制御コントローラ16においては、車体1の運転室内に備えた作業者が操作してリフトブラケット6及びフォーク7の昇降動を行うリフトレバー17とマスト4の前後傾動を行うチルトレバー18とに接続し、このリフトレバー17とチルトレバー18とより各操作量を入力し、これによりポンプモータ13に駆動信号を出力してポンプモータ13の駆動を制御すると共に、これらの操作量に基づいてリフト用比例電磁弁14の各ソレノイドa,bとチルト用比例電磁弁15の各ソレノイドa,bとに指令信号を出力して、リフト用比例電磁弁14とチルト用比例電磁弁15それぞれにおいて所望のバルブ開度となるように制御する。
【0006】
すなわち、作業者がリフトレバー17を操作するとリフトブラケット6及びフォーク7の昇降動を行うようになり、また、作業者がチルトレバー18を操作するとマスト4の前後傾動を行うようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置において、リフトレバーとチルトレバーを同時に操作してリフト用比例電磁弁とチルト用比例電磁弁を介してリフトシリンダとチルトシリンダを作動する、すなわちフォークの昇降動とマストの前後傾動を同時に行う場合、通常、制御コントローラは、リフトレバーとチルトレバーの各操作量よりポンプモータに出力する駆動信号をそれぞれ算出し、この両者の内に大きい値の駆動信号をポンプモータに出力する。これにより、同時操作した際、ポンプモータに大きい値の駆動信号を出力することで、フォークの昇降動とマストの前後傾動の両者を同時に確実に行うようにしていた。
【0008】
かかる従来のフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置にあっては、同時操作した際にポンプモータに大きい値の駆動信号が出力されていたため、ポンプモータにより駆動する油圧ポンプによって回路内に多量の作動油が流れるようになっていた。このため、例えば、チルトレバーを操作してチルトシリンダを作動し、チルトシリンダがストロークエンドに達すると回路内ではリリーフ弁設定圧まで上昇するが、この時、リフトレバーを操作すると、リフト用比例電磁弁に多量の作動油(高圧)が供給されることで、リフト用比例電磁弁のバルブ開度がリフトレバーの操作量に基づいたバルブ開度となっていても、多量の作動油がリフトシリンダに流れ、リフトシリンダにおいて急作動し、フォークが急上昇を起こすおそれがあった。このため、フォーク上に積んだ荷物の崩れといった問題が生じていた。
本発明は、これらの問題を解消することを、その課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第一の発明は、作動油を吐出する油圧ポンプと、この油圧ポンプを駆動するポンプモータとを備え、油圧ポンプより吐出する作動油の流量を規制して所望の流量を作業機におけるリフトシリンダに供給するリフト用比例電磁弁を備え、ポンプモータに駆動信号を出力してポンプモータの駆動を制御し、かつリフト用比例電磁弁にリフトレバーの操作量に基づいた指令信号を出力してリフト用比例電磁弁の作動を制御するコントローラを備えたフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置において、前記コントローラでは、リフトレバーと作業機レバーとが同時に操作されたことを検知すると、リフトレバー17の操作量よりポンプモータ13に出力する駆動信号と作業機レバーの操作量よりポンプモータ13に出力する駆動信号とをそれぞれ算出し、この両者の駆動信号を比較して大きい値の駆動信号をポンプモータ13に出力すると共に、リフト用比例電磁弁に出力するリフトレバーの操作量に基づいた指令信号を、作業機レバーの操作量に応じて減少して出力するフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置である。
【0010】
第二の発明は、作動油を吐出する油圧ポンプと、この油圧ポンプを駆動するポンプモータとを備え、油圧ポンプより吐出する作動油の流量を規制して所望の流量を作業機におけるリフトシリンダに供給するリフト用比例電磁弁を備え、ポンプモータに駆動信号を出力してポンプモータの駆動を制御し、かつリフト用比例電磁弁にリフトレバーの操作量に基づいた指令信号を出力してリフト用比例電磁弁の作動を制御するコントローラを備えたフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置において、前記コントローラでは、リフトレバーと作業機レバーとが同時に操作されたことを検知すると、リフトレバー17の操作量よりポンプモータ13に出力する駆動信号と作業機レバーの操作量よりポンプモータ13に出力する駆動信号とをそれぞれ算出し、この両者の駆動信号を比較して大きい値の駆動信号をポンプモータ13に出力すると共に、リフト用比例電磁弁に出力するリフトレバーの操作量に基づいた指令信号を、リフトレバーの操作量に基づいたポンプモータに出力する駆動信号と作業機レバーの操作量に基づいたポンプモータに出力する駆動信号との差に応じて減少して出力するフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置である。
【0011】
第三の発明は、第一または第二の発明において、リフトシリンダの負荷を検出する負荷検出手段を備えると共に、前記コントローラでは、リフト用比例電磁弁に減少して出力するリフトレバーの操作量に基づいた指令信号を、負荷検出手段で検出した負荷に応じて変更するフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置である。
【0012】
【作用】
第一の発明によれば、リフトレバーと作業機レバーを同時に操作の際、作業機レバーの操作量によりポンプモータに大きい値の駆動信号が出力され、油圧ポンプによって回路内に多量の作動油が流れても、リフト用比例電磁弁において作業機レバーの操作量に応じて減少した指令信号によりバルブ開度を通常の値より小さくして、リフトシリンダに多量の作動油が供給されるのを防止する。
【0013】
第二の発明によれば、リフトレバーと作業機レバーを同時に操作の際、作業機レバーの操作量によりポンプモータに大きい値の駆動信号が出力され、油圧ポンプによって回路内に多量の作動油が流れても、リフト用比例電磁弁においてリフトレバーの操作量に基づいたポンプモータに出力する駆動信号と作業機レバーの操作量に基づいたポンプモータに出力する駆動信号との差に応じて減少した指令信号によりバルブ開度を通常の値より小さくして、リフトシリンダに多量の作動油が供給されるのを防止する。
【0014】
第三の発明によれば、リフトシリンダの負荷に応じて出力する指令信号を変更することで、フォーク上に積載する荷物の重量によってリフトシリンダの作動状態が変化するのを防止する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明によるフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置の第一の実施の形態について説明する。
フォークリフトトラックにおいては、従来と同様、図1に示すように、車体1の前部に作業機2を備えており、この作業機2としては、車体1の前部に作業機アクチュエータの一種であるチルトシリンダ3により前後傾動自在となるマスト4を備え、このマスト4に沿ってリフトシリンダ5及びチェーンにより昇降動自在となるリフトブラケット6を備え、このリフトブラケット6にフォーク7を備えた構成となる。
【0016】
そして、この作業機の制御装置としては、図2に示すように、油圧タンク11の作動油を吐出する油圧ポンプ12と、この油圧ポンプ12を駆動するポンプモータ13を備え、この油圧ポンプ12より吐出する作動油の流量を規制して所望の流量をリフトシリンダ5に供給するリフト用比例電磁弁14を備えると共に、油圧ポンプ12より吐出する作動油の流量を規制して所望の流量をチルトシリンダ3に供給する作業機アクチュエータ用比例電磁弁であるチルト用比例電磁弁15を備える。
【0017】
このリフト用比例電磁弁14は、ソレノイドaとソレノイドbによりスプールを動かして、リフトシリンダ5のボトム5a側に作動油を供給するようになる上昇位置U、作動油の流れを遮断するようになる停止位置N、リフトシリンダ5のボトム5a側より作動油を油圧タンク11に流すようになる下降位置Dにおいて移動するようになり、作動油の流れる方向とバルブ開度変更による作動油の流量を変更して、リフトシリンダ5における上昇、停止、下降を行う。
【0018】
また、チルト用比例電磁弁15は、ソレノイドaとソレノイドbによりスプールを動かして、チルトシリンダ3のボトム3a側(後側)に作動油を供給するようになる前傾位置F、作動油の流れを遮断するようになる停止位置N、チルトシリンダ3のロッド3b側(前側)に作動油を供給するようになる後傾位置Bにおいて移動するようになり、作動油の流れる方向とバルブ開度変更による作動油の流量を変更して、チルトシリンダ3における前傾、停止、後傾を行う。
【0019】
そして、これらのリフト用比例電磁弁14の各ソレノイドa,bとチルト用比例電磁弁15の各ソレノイドa,bとは制御コントローラ16に接続しており、この制御コントローラ16より指令信号を受けて制御されている。この制御コントローラ16は、CPU、RAM、ROM、クロック、各種のインターフェース等から構成されており、車体1の運転室内に備えた作業者が操作してリフトブラケット6及びフォーク7の昇降動を行うリフトレバー17とマスト4の前後傾動を行う作業機レバーであるチルトレバー18とに接続し、このリフトレバー17とチルトレバー18とより各操作量を入力し、これによりポンプモータ13に駆動信号を出力してポンプモータ13の駆動を制御すると共に、これらの操作量に基づいてリフト用比例電磁弁14の各ソレノイドa,bとチルト用比例電磁弁15の各ソレノイドa,bとに指令信号を出力して、リフト用比例電磁弁14とチルト用比例電磁弁15それぞれにおいて所望のバルブ開度となるように制御する。
【0020】
すなわち、作業者がリフトレバー17を操作するとリフトブラケット6及びフォーク7の昇降動を行うようになり、また、作業者がチルトレバー18を操作するとマスト4の前後傾動を行うようになる。
【0021】
このようになる作業機の制御装置において、前記制御コントローラ16では、リフトレバー17とチルトレバー18とが同時に操作されたことを検知、すなわちリフトレバー17とチルトレバー18とから信号を入力すると、まず、リフトレバー17の操作量よりポンプモータ13に出力する駆動信号Drを算出すると共にチルトレバー18の操作量よりポンプモータ13に出力する駆動信号Dtを算出し、この両者の駆動信号Dr,Dtを比較して大きい値の駆動信号Dをポンプモータ13に出力する。一方、チルトレバー18の操作量よりこの操作量に基づいた指令信号Stを算出し、この指令信号Stをチルト用比例電磁弁15に出力する。また、リフトレバー17の操作量よりこの操作量に基づいた指令信号Srをチルトレバー18の操作量に応じて減少して算出し、これをリフト用比例電磁弁14に出力する。
【0022】
この制御コントローラ16におけるリフト用比例電磁弁14へ出力するチルトレバー18の操作量に応じて減少した指令信号の算出について具体的に述べると、リフトレバー17の操作量より、予め設定したリフトレバーの操作量に対するリフト用比例電磁弁へ出力する指令信号である電流値を示したリフト用演算マップを用いて指令信号Srを算出する。このリフト用演算マップは、図3に示すように、複数の関数線を備え、例えば、リフトレバー17を単独で用いた際の通常値である第一関数線A、この第一関数線Aより若干低い値となる第二関数線B、第一関数線Aより大幅に低い値となる第三関数線Cの三つの関数線を備え、この三つ関数線の中からチルトレバー18の操作量に応じて所望の関数線を選択する。これは、チルトレバー18の操作量が小さいあるいはほとんどない場合は第一関数線Aを選択し、チルトレバー18の操作量が普通の場合は第二関数線Bを選択し、チルトレバー18の操作量が大きい場合は第三関数線Cを選択する。そして、このようにして選択した関数線を用いてリフトレバー17の操作量よりリフト用比例電磁弁14へ出力する指令信号Srを算出する。なお、このリフト用演算マップにおける関数線は前述の三つに限定されるものではなく、五つ、六つと多数にして、さらに細かな指令信号Srの算出を行うようにしても良い。
【0023】
このようにリフトレバー17とチルトレバー18の同時操作の際、制御コントローラ16においては、リフト用比例電磁弁14へ出力する指令信号Srをチルトレバー18の操作量に応じて減少して算出し、これを出力することで、仮にチルトレバー18の操作量によりポンプモータ13に大きい値の駆動信号Dが出力され、油圧ポンプ12によって回路内に多量の作動油が流れても、リフト用比例電磁弁14においてはチルトレバー18の操作量に応じて減少した指令信号Srによりバルブ開度が通常の値(リフトレバー17を単独使用した場合の値)より小さくなり、これにより、リフトシリンダ5に供給される作動油が大幅に増加するのを防止することができる。よって、例えば、チルトレバー18を操作してチルトシリンダ3を作動し、チルトシリンダ3がストロークエンドに達すると回路内ではリリーフ弁設定圧まで上昇する。この時、リフトレバー17を操作すると、リフト用比例電磁弁14に多量の作動油(高圧)が供給されるが、ここでバルブ開度が通常時(リフトレバー17単独使用時)より小さくなることで、多量の作動油がリフトシリンダ5に流れることがなく、リフトシリンダ5における急作動及びフォーク7の急上昇の発生をなくすことができる。
【0024】
また、本発明によるフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置の第一の実施の形態の変形例について説明する。
前述した第一の実施の形態とほぼ同様となるが、リフトシリンダ5の負荷を検出する負荷検出手段としての圧力センサを備えて、この圧力センサによりリフトシリンダ5の負荷を検出することで、フォーク7上に積載する荷物の重量を検出する。
【0025】
そして、前記コントローラでは、前述した第一の実施の形態と同様、ポンプモータ13に駆動信号Dを出力すると共に、チルト用比例電磁弁15に指令信号Stを出力し、さらに、リフト用比例電磁弁14にチルトレバー18の操作量に応じて減少した指令信号Srを出力するが、この時のリフト用比例電磁弁14に出力する指令信号Srの算出において、圧力センサで検出したリフトシリンダ5の負荷に応じて指令信号Srを変更する。
【0026】
つまり、前記コントローラにおいては、図3に示したリフト用演算マップを用いてリフト用比例電磁弁14に出力する指令信号Srを算出するが、このリフト用演算マップにおける三つ関数線の中から所望の関数線を選択する際、チルトレバー18の操作量及びリフトシリンダ5の負荷に応じて関数線を選択するようにする。これは、例えば、下記の表1に示すように、チルトレバー18の操作量が小さくかつ負荷が大きい場合等は第一関数線Aを選択し、チルトレバー18の操作量が普通でかつ負荷が中間の場合等は第二関数線Bを選択し、チルトレバー18の操作量が大きくかつ負荷が無い場合は第三関数線Cを選択するといった具合に表1に示した通りに選択し、このようにして選択した関数線を用いてリフトレバー17の操作量よりリフト用比例電磁弁14へ出力する指令信号Srを算出する。
【0027】
【表1】
Figure 0003627570
【0028】
これにより、前述した第一の実施の形態と同様、リフトシリンダ5に供給される作動油が大幅に増加するのを防止することができ、リフトシリンダ5における急作動及びフォーク7の急上昇の発生をなくすことができると共に、リフトシリンダ5の負荷に応じて出力する指令信号Srを変更することで、フォーク7上に積載する荷物の重量によってリフトシリンダ5の作動状態が変化するのを防止することもできる。
【0029】
次に、本発明によるフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置の第二の実施の形態について説明する。
作業機の制御装置としては、前述した第一の実施の形態と同様であるが、制御コントローラ16におけるリフト用比例電磁弁14に出力する指令信号Srの算出において、第一の実施の形態と異なる。すなわち、リフト用比例電磁弁14に出力するリフトレバー17の操作量に基づいた指令信号Srを、リフトレバー17の操作量に基づいたポンプモータ13に出力する駆動信号Drとチルトレバー18の操作量に基づいたポンプモータ13に出力する駆動信号Dtとの差に応じて減少して算出し、これをリフト用比例電磁弁14に出力する。
【0030】
この制御コントローラ16におけるリフト用比例電磁弁14へ出力する指令信号Srの算出について具体的に述べると、まず、リフトレバー17の操作量より、予め設定した図4に示すリフトレバーの操作量に対するリフト用比例電磁弁へ出力する指令信号である電流値を示したリフト用演算マップを用いて指令信号Sr1を算出する。このリフト用演算マップには一つの関数線を備え、この関数線はリフトレバー17を単独で用いた際の通常値である。そして、リフトレバー17の操作量より算出したポンプモータ13に出力する駆動信号Drとチルトレバー18の操作量より算出したポンプモータ13に出力する駆動信号Dtとを対比して、この差(Dt−Dr)を求めて、この求めた差より減少値dを算出する。この減少値dの算出は、図5に示す減少値演算マップを用いる。ただし、減少値dの算出は、チルトレバー18の操作量より算出した駆動信号Dtがリフトレバー17の操作量より算出した駆動信号Drより大きい時(Dt>Dr)のみである。そして、前述のリフト用演算マップを用いて算出した指令信号Sr1から減少値dを減算して(Sr1−d)、リフト用比例電磁弁14に出力する最終的な指令信号Srを算出する。
【0031】
このようにリフトレバー17とチルトレバー18の同時操作の際、制御コントローラ16においては、リフト用比例電磁弁14へ出力する指令信号Srを、リフトレバー17の操作量に基づいたポンプモータ13に出力する駆動信号Drとチルトレバー18の操作量に基づいたポンプモータ13に出力する駆動信号Dtとの差に応じて減少して算出し、これを出力することで、前述した第一の実施の形態と同様、仮にチルトレバー18の操作量によりポンプモータ13に大きい値の駆動信号Dが出力され、油圧ポンプ12によって回路内に多量の作動油が流れても、リフト用比例電磁弁14においてはリフトレバー17の操作量に基づいた駆動信号Drとチルトレバー18の操作量に基づいた駆動信号Dtとの差に応じて減少した指令信号Srによりバルブ開度が通常の値(リフトレバー17を単独使用した場合の値)より小さくなり、これにより、リフトシリンダ5に供給される作動油が大幅に増加するのを防止することができ、リフトシリンダ5における急作動及びフォーク7の急上昇の発生をなくすことができる。しかも、リフトレバー17の操作量に基づいた駆動信号Drとチルトレバー18の操作量に基づいた駆動信号Dtとの差が小さくなると、これに対応して減少値dも小さくなり、差がなくなると、減少値dも0となることで、リフトレバー17を単独使用した場合の通常の値とすることができ、これにより、リフトレバー17やチルトレバー18の操作量が変化するごとにリフト用比例電磁弁14へ出力する指令信号Srにおける減少値dを変更することで、常に最適でかつきめの細かな制御を行うことができる。
【0032】
また、本発明によるフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置の第二の実施の形態の変形例について説明する。
前述した第二の実施の形態とほぼ同様となるが、リフトシリンダ5の負荷を検出する負荷検出手段としての圧力センサを備えて、この圧力センサによりリフトシリンダ5の負荷を検出することで、フォーク7上に積載する荷物の重量を検出する。
【0033】
そして、前記コントローラでは、前述した第二の実施の形態と同様、ポンプモータ13に駆動信号Dを出力すると共に、チルト用比例電磁弁15に指令信号Stを出力し、さらに、リフト用比例電磁弁14にチルトレバー18の操作量に応じて減少した指令信号Srを出力するが、この時のリフト用比例電磁弁14に出力する指令信号Srの算出において、圧力センサで検出したリフトシリンダ5の負荷に応じて指令信号Srを変更する。
【0034】
つまり、前記コントローラにおいては、リフトレバー17の操作量より算出したポンプモータ13に出力する駆動信号Drとチルトレバー18の操作量より算出したポンプモータ13に出力する駆動信号Dtとを対比して、この差(Dt−Dr)を求めて、この求めた差より減少値dを算出するが、この減少値dの算出においては、図6に示す減少値演算マップを用いる。この減少値演算マップはリフトシリンダ5の負荷に応じて変化する、すなわちその傾きが変わるようになる関数線を備え、負荷に応じて関数線の傾きが変わることで、この関数線を用いてリフトレバー17の操作量よりリフト用比例電磁弁14へ出力する指令信号Srを算出する。
【0035】
これにより、前述した第二の実施の形態と同様、リフトシリンダ5に供給される作動油が大幅に増加するのを防止することができ、リフトシリンダ5における急作動及びフォーク7の急上昇の発生をなくすことができると共に、リフトシリンダ5の負荷に応じて出力する指令信号Srを変更することで、フォーク7上に積載する荷物の重量によってリフトシリンダ5の作動状態が変化するのを防止することもできる。
【0036】
なお、前述した第一、第二の実施の形態において、作業機アクチュエータ及び作業機レバーとして、チルトシリンダ3及びチルトレバー18を用いた場合について述べているが、これに限定されるものではなく、他のアタッチメント用シリンダ及びその操作レバー等でも良い。
【0037】
また、前述した第一、第二の実施の形態において、作業機アクチュエータであるチルトシリンダ3に作動油を供給するようになる流量規制手段として比例電磁弁を用いていたが、これに限定されるものではなく、例えば、手動操作弁等を用いても良い。
【0038】
また、前述した第一、第二の実施の形態及びそれぞれの変形例では、リフトシリンダと作業機アクチュエータの一つであるチルトシリンダの二つを同時に操作する場合において説明していたが、三つ以上の複数のものを同時に操作する場合でも同様に行うことができ、これにより同様の効果を得ることもできる。
【0039】
【発明の効果】
リフトレバーと作業機レバーを同時に操作の際、作業機レバーの操作量によりポンプモータに大きい値の駆動信号が出力され、油圧ポンプによって回路内に多量の作動油が流れても、リフト用比例電磁弁において作業機レバーの操作量に応じて減少した指令信号によりバルブ開度を通常の値より小さくして、リフトシリンダに多量の作動油が供給されるのを防止する。これにより、リフトシリンダにおける急作動及びフォークの急上昇の発生をなくすことができ、リフトレバーと作業機レバーの同時操作作業の際のフォーク上に積んだ荷物の崩れといった問題を低減し、安全性や操作性の大幅な向上を図ることができる。
【0040】
また、リフトレバーと作業機レバーを同時に操作の際、作業機レバーの操作量によりポンプモータに大きい値の駆動信号が出力され、油圧ポンプによって回路内に多量の作動油が流れても、リフト用比例電磁弁においてリフトレバーの操作量に基づいたポンプモータに出力する駆動信号と作業機レバーの操作量に基づいたポンプモータに出力する駆動信号との差に応じて減少した指令信号によりバルブ開度を通常の値より小さくして、リフトシリンダに多量の作動油が供給されるのを防止する。これにより、やはり、リフトシリンダにおける急作動及びフォークの急上昇の発生をなくすことができ、リフトレバーと作業機レバーの同時操作作業の際のフォーク上に積んだ荷物の崩れといった問題を低減し、安全性や操作性の大幅な向上を図ることができる。
【0041】
さらに、フォーク上に積載する荷物の重量によってリフトシリンダの作動状態が変化するのを防止することもでき、フォーク上の荷物の有無による操作フィーリングが異なるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フォークリフトトラックの概略説明図である。
【図2】フォークリフトトラックにおける作業機の制御装置の構成図である。
【図3】制御コントローラにおいて記憶するリフト用演算マップの図表である。
【図4】制御コントローラにおいて記憶する他のリフト用演算マップの図表である。
【図5】制御コントローラにおいて記憶する減少値演算マップの図表である。
【図6】制御コントローラにおいて記憶する他の減少値演算マップの図表である。
【符号の説明】
1…車体、2…作業機、3…チルトシリンダ、3a…ボトム、3b…ロッド、4…マスト、5…リフトシリンダ、5a…ボトム、6…リフトブラケット、7…フォーク、11…油圧タンク、12…油圧ポンプ、13…ポンプモータ、14…リフト用比例電磁弁、15…チルト用比例電磁弁、16…制御コントローラ、17…リフトレバー、18…チルトレバー。

Claims (3)

  1. 作動油を吐出する油圧ポンプ12と、この油圧ポンプ12を駆動するポンプモータ13とを備え、油圧ポンプ12より吐出する作動油の流量を規制して所望の流量を作業機におけるリフトシリンダ5に供給するリフト用比例電磁弁14を備え、ポンプモータ13に駆動信号を出力してポンプモータ13の駆動を制御し、かつリフト用比例電磁弁14にリフトレバー17の操作量に基づいた指令信号を出力してリフト用比例電磁弁14の作動を制御するコントローラ16を備えたフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置において、
    前記コントローラ16では、リフトレバー17と作業機レバーとが同時に操作されたことを検知すると、リフトレバー17の操作量よりポンプモータ13に出力する駆動信号と作業機レバーの操作量よりポンプモータ13に出力する駆動信号とをそれぞれ算出し、この両者の駆動信号を比較して大きい値の駆動信号をポンプモータ13に出力すると共に、リフト用比例電磁弁14に出力するリフトレバー17の操作量に基づいた指令信号を、作業機レバーの操作量に応じて減少して出力することを特徴とするフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置。
  2. 作動油を吐出する油圧ポンプ12と、この油圧ポンプ12を駆動するポンプモータ13とを備え、油圧ポンプ12より吐出する作動油の流量を規制して所望の流量を作業機におけるリフトシリンダ5に供給するリフト用比例電磁弁14を備え、ポンプモータ13に駆動信号を出力してポンプモータ13の駆動を制御し、かつリフト用比例電磁弁14にリフトレバー17の操作量に基づいた指令信号を出力してリフト用比例電磁弁14の作動を制御するコントローラ16を備えたフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置において、
    前記コントローラ16では、リフトレバー17と作業機レバーとが同時に操作されたことを検知すると、リフトレバー17の操作量よりポンプモータ13に出力する駆動信号と作業機レバーの操作量よりポンプモータ13に出力する駆動信号とをそれぞれ算出し、この両者の駆動信号を比較して大きい値の駆動信号をポンプモータ13に出力すると共に、リフト用比例電磁弁14に出力するリフトレバー17の操作量に基づいた指令信号を、リフトレバー17の操作量に基づいたポンプモータ13に出力する駆動信号と作業機レバーの操作量に基づいたポンプモータ13に出力する駆動信号との差に応じて減少して出力することを特徴とするフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置。
  3. 前記リフトシリンダ5の負荷を検出する負荷検出手段を備えると共に、前記コントローラ16では、リフト用比例電磁弁14に減少して出力するリフトレバー17の操作量に基づいた指令信号を、負荷検出手段で検出した負荷に応じて変更したことを特徴とする請求項1または請求項2記載のフォークリフトトラックにおける作業機の制御装置。
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