JP3625776B2 - 格子定数測定方法およびその測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体レーザ素子に採用される歪み量子井戸構造などのナノメートルオーダーの多層膜構造をもつ試料の格子定数を効率的かつ精度良く測定することができる格子定数測定方法およびその測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年における半導体技術の進歩によって、ナノメートルオーダーの多層膜構造を容易に形成できるようになった。これによって、半導体レーザ素子などでは、たとえば歪み量子井戸構造を持たせたものが実現され、効率のよいレーザ発光特性が得られている。
【0003】
このような歪み量子井戸構造をもつ半導体レーザ素子では、格子の歪み量が実際にどの程度の歪み量となっているかを評価する必要がある。この歪み量は、格子定数を測定することによって評価することができる。格子定数を測定する方法としては、一般的にブラッグ回折による回折像をもとに測定している。
【0004】
格子定数を測定する方法としては、具体的に、まず、評価対象の試料にX線を照射し、回転された試料から回折されたX線回折像をもとに計算機シミュレーションを行って、試料の格子定数を求めるX線回折(XRD)法がある。このX線回折法では、試料が1mm×1mm以上の測定面積を有することが必要とされる。
【0005】
一方、透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)を用いて格子定数を測定する方法としては、図15に示すように、制限視野電子回折(Selected Area Election Diffraction:SAD)法、ナノビーム電子回折(Nano Beam Electron Diffraction:NBD)法や収束電子回折(Convergent Beam Electron Diffraction:CBD)法などがある。これらは、いずれも電子線を試料に照射し、試料を透過した透過電子線による電子回折像を得ようとするものである。
【0006】
制限視野電子回折法は、図15(a)に示すように、収束レンズ133を通過する電子をほぼ平行に維持させて試料112に照射し、対物レンズ135と中間レンズ138との間に配置された制限視野絞り137の微細孔によって制限した微小領域から電子回折像を得るものである。この制限視野電子回折法では、最小測定範囲が200nmφであり、回折斑点の広がりが10−5〜10−6radである。また、解析される格子定数の測定精度は、3桁程度である。
【0007】
また、ナノビーム電子回折法は、図15(b)に示すように、収束レンズ133および収束絞り134によって、ナノメートルオーダーまで絞った収束角の小さい電子線を試料112に照射させることによって電子回折像を得るものである。このナノビーム電子回折法では、最小測定範囲が2nmφ、回折斑点の広がりが10−3〜10−4radである。また、解析される格子定数の測定精度は、2桁程度である。
【0008】
さらに、収束電子回折法は、図15(c)に示すように、収束レンズ133および収束絞り134によって、ナノメートルオーダーまで絞った収束角の大きい電子線を試料112に照射させることによって電子回折像を得るものであり、この電子回折像をもとに計算機シミュレーションを行い、このシミュレーション結果をもとに試料の格子定数を求めるものである。計算機シミュレーションを行うのは、収束電子回折法によって得られる電子回折像は、複雑な回折像となるためである。この収束電子回折法では、最小測定範囲が2nmφ、回折斑点の広がりが10−2〜10−3radである。なお、情報量の多い電子回折像が得られるため、格子定数の測定程度は、4桁程度となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ナノメートルオーダーの多層膜構造をもつ歪み量子井戸活性層の格子定数を測定する場合、測定範囲が5〜50nmとなるため、最小測定範囲が1mm×1mmのX線回折法および最小測定範囲が200nmφの制限視野電子回折法のいずれを用いても、試料の測定範囲が小さすぎて、十分な電子回折像を得ることができず、歪み量子井戸活性層の格子定数を測定することができないという問題点があった。
【0010】
また、ナノビーム電子回折法を用いて歪み量子井戸活性層の格子定数を測定する場合、最小測定範囲が2nmφであるので十分であるが、格子定数測定精度が高くないため、必要十分な精度を得ることができないという問題点があった。
【0011】
さらに、収束電子回折法を用いて歪み量子井戸活性層の格子定数を測定する場合、最小測定範囲が2nmφであり、格子定数測定精度も4桁で高いことから、歪み量子井戸活性層を構成する各層の格子定数を精度高く測定することができるものの、各層の格子定数が周期性をもって構成される歪み量子井戸活性層を精度高く測定するのは困難であるという問題点があった。
【0012】
すなわち、収束電子回折法を用いて歪み量子井戸活性層の各層を精度高く測定することができたとしても、この各層の測定時の条件を同一にした測定を行うのは困難であり、歪み量子井戸活性層全体の特性を精度高く測定することができない。特に、歪み量子井戸活性層では、各層が空間的な歪み分布を持つため、各層の離散的な測定による単なる格子定数の平均では、格子定数の平均的な歪み量を正しく測定することができないという問題点があった。
【0013】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、歪み量子井戸活性層などのナノメートルオーダーの多層膜構造を形成する各層の格子定数の平均値を迅速かつ精度高く測定することができる格子定数測定方法およびその測定装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる格子定数測定方法は、ナノメートルオーダーの多層膜構造をもつ試料に対して平行性の高い電子線束を照射する照射工程と、前記試料から回折した電子回折画像を感光部材に記録する記録工程と、前記記録工程によって記録された電子回折画像を解析し、この解析結果をもとに前記試料の多層膜構造の格子定数を測定する格子定数測定工程とを含むことを特徴とする。
【0015】
この請求項1の発明によれば、照射工程によって、ナノメートルオーダーの多層膜構造をもつ試料に対して平行性の高い電子線束を照射し、記録工程によって、前記試料から回折した電子回折画像を感光部材に記録し、格子定数測定工程によって、前記記録工程によって記録された電子回折画像を解析し、この解析結果をもとに前記試料の多層膜構造の格子定数を測定するようにしている。
【0016】
また、請求項2にかかる格子定数測定方法は、上記の発明において、前記ナノメートルオーダーの多層膜構造は、歪み量子井戸構造であることを特徴とする。
【0017】
この請求項2の発明によれば、前記ナノメートルオーダーの多層膜構造を、歪み量子井戸構造としている。
【0018】
また、請求項3にかかる格子定数測定方法は、上記の発明において、前記歪み量子井戸構造の周期は、5〜50nmであることを特徴とする。
【0019】
この請求項3の発明によれば、前記歪み量子井戸構造の周期を、5〜50nmとし、歪み量子井戸構造のバリア層と井戸層の平均格子定数と平均歪み量を測定するようにしている。
【0020】
また、請求項4にかかる格子定数測定方法は、上記の発明において、前記照射工程は、前記試料の電子線源側に収束絞りを設け、前記試料に対して収束角が0.5mrad以下であって、電子線径が20nmから100nmの微小電子線束を照射することを特徴とする。
【0021】
この請求項4の発明によれば、前記照射工程において、前記試料の電子線源側に収束絞りを設け、前記試料に対して収束角が0.5mrad以下であって、電子線径が20nmから100nmの微小電子線束を照射するようにし、具体的に、平行性のある電子線束を試料に照射できるようにし、歪み量子井戸構造の各層の同時測定を行うようにしている。
【0022】
また、請求項5にかかる格子定数測定方法は、上記の発明において、前記照射工程は、前記ナノメートルオーダーの多層膜と、該多層膜に隣接し、既知の格子定数を有する単一材とに対して前記電子線束を同時に照射することを特徴とする。
【0023】
この請求項5の発明によれば、前記照射工程において、前記ナノメートルオーダーの多層膜と、該多層膜に隣接し、既知の格子定数を有する単一材とに対して前記電子線束を同時に照射するようにしている。
【0024】
また、請求項6にかかる格子定数測定方法は、上記の発明において、前記照射工程後に、前記試料を透過した回折電子のうち非弾性散乱電子をエネルギーフィルタを用いて削除する削除工程をさらに含むことを特徴とする。
【0025】
この請求項6の発明によれば、前記照射工程後に、削除工程が、前記試料を透過した回折電子のうち非弾性散乱電子をエネルギーフィルタを用いて削除するようにしている。
【0026】
また、請求項7にかかる格子定数測定方法は、上記の発明において、前記記録工程は、ダイナミックレンジが10万倍以上であるイメージングプレートを用いて記録することを特徴とする。
【0027】
この請求項7の発明によれば、前記記録工程において、ダイナミックレンジが10万倍以上であるイメージングプレートを用いて記録するようにしている。
【0028】
また、請求項8にかかる格子定数測定方法は、上記の発明において、前記記録工程は、各多層膜の成長方向と同一面方位の回折波を記録することを特徴とする。
【0029】
この請求項8の発明によれば、前記記録工程では、各多層膜の成長方向と同一面方位の回折波を記録するようにしている。
【0030】
また、請求項9にかかる格子定数測定方法は、上記の発明において、前記格子定数測定工程は、前記感光部材に記録された電子回折画像をデジタルデータとして読み取る読取工程と、前記読取工程によって読み取られたデジタルデータをもとに前記回折波の回折強度プロファイルを獲得するプロファイル獲得工程と、前記ナノメートルオーダーの多層膜構造の既知データを含む所定の演算式をもとに、前記回折強度プロファイルに対応する算出回折強度プロファイルを算出するプロファイル算出工程と、前記回折強度プロファイルに最も一致する前記算出回折強度プロファイルを求め、この算出回折強度プロファイルの演算式パラメータから各多層膜を構成する複数の格子定数を決定する格子定数決定工程とを含むことを特徴とする。
【0031】
この請求項9の発明によれば、前記格子定数測定工程において、読取工程によって、前記感光部材に記録された電子回折画像をデジタルデータとして読み取り、プロファイル獲得工程によって、前記読取工程によって読み取られたデジタルデータをもとに前記回折波の回折強度プロファイルを獲得し、プロファイル算出工程によって、前記ナノメートルオーダーの多層膜構造の既知データを含む所定の演算式をもとに、前記回折強度プロファイルに対応する算出回折強度プロファイルを算出し、格子定数決定工程によって、前記回折強度プロファイルに最も一致する前記算出回折強度プロファイルを求め、この算出回折強度プロファイルの演算式パラメータから各多層膜を構成する複数の格子定数を決定するようにしている。
【0032】
また、請求項10にかかる格子定数測定装置は、電子線束を試料に照射し、この試料を透過した回折電子による電子回折像を記録し、この電子回折像を解析して該試料の格子定数を測定する格子定数測定装置において、歪み量子井戸構造をもつ前記試料の電子線源側に収束絞りを設け、前記試料に対して収束角が0.5mrad以下であって、電子線径が20nmから100nmの微小電子線束を照射することを特徴とする。
【0033】
この請求項10の発明によれば、電子線束を試料に照射し、この試料を透過した回折電子による電子回折像を記録し、この電子回折像を解析して該試料の格子定数を測定する際、歪み量子井戸構造をもつ前記試料の電子線源側に収束絞りを設け、前記試料に対して収束角が0.5mrad以下であって、電子線径が20nmから100nmの微小電子線束を照射するようにしている。
【0034】
また、請求項11にかかる格子定数測定装置は、上記の発明において、前記試料を透過した回折電子のうち非弾性散乱電子を削除するエネルギーフィルタをさらに備えたことを特徴とする。
【0035】
この請求項11の発明によれば、エネルギーフィルタを設け、このエネルギーフィルタによって、試料を透過した回折電子のうち非弾性散乱電子を削除し、非弾性散乱電子によるノイズ成分を除去するようにしている。
【0036】
また、請求項12にかかる格子定数測定装置は、上記の発明において、ダイナミックレンジが10万倍以上であるイメージングプレートを用いて前記電子回折像を記録することを特徴とする。
【0037】
この請求項12の発明によれば、ダイナミックレンジが10万倍以上であるイメージングプレートを用いて前記電子回折像を記録するようにしている。
【0038】
また、請求項13にかかる格子定数測定装置は、上記の発明において、前記イメージングプレートに記録された電子回折像をデジタルデータとして読み取る読取手段と、前記読取手段によって読み取られたデジタルデータをもとに歪み量子井戸構造の膜成長方向と同一面方位の回折波の回折強度プロファイルを獲得するプロファイル獲得手段と、前記歪み量子井戸構造の既知データを含む所定の演算式をもとに、前記回折強度プロファイルに対応する算出回折強度プロファイルを算出するプロファイル算出手段と、前記回折強度プロファイルに最も一致する前記算出回折強度プロファイルを求め、この算出回折強度プロファイルの演算式パラメータから前記歪み量子井戸構造の井戸層とバリア層との歪み値を算出する歪み算出手段とをさらに備えたことを特徴とする。
【0039】
この請求項13の発明によれば、読取手段が、前記イメージングプレートに記録された電子回折像をデジタルデータとして読み取り、プロファイル獲得手段が、前記読取手段によって読み取られたデジタルデータをもとに歪み量子井戸構造の膜成長方向と同一面方位の回折波の回折強度プロファイルを獲得し、プロファイル算出手段が、前記歪み量子井戸構造の既知データを含む所定の演算式をもとに、前記回折強度プロファイルに対応する算出回折強度プロファイルを算出し、歪み算出手段が、前記回折強度プロファイルに最も一致する前記算出回折強度プロファイルを求め、この算出回折強度プロファイルの演算式パラメータから前記歪み量子井戸構造の井戸層とバリア層との歪み値を算出するようにしている。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる格子定数測定方法およびその測定装置の好適な実施の形態について説明する。
【0041】
(実施の形態1)
まず、この発明の実施の形態1について説明する。図1は、この発明の実施の形態1である格子定数測定方法によって測定される試料としての半導体レーザ素子を示す図である。図1において、半導体レーザ素子11は、n−InP基板1上に、順次、n−InPによるバッファ層と下部クラッド層とを兼ねたn−InPバッファ層2、歪みを有するSCH−MQW(Separate Confinement Heterostructure Multi Quantum Well)層によって形成された活性層3、p−InPクラッド層5、InGaAsPキャップ層6が積層された構造を有する。
【0042】
p−InPクラッド層5下部と活性層3とn−InPバッファ層2の上部は、メサストライプ状に加工され、メサストライプの両側は、電流ブロッキング層として形成されたp−InPブロッキング層7とn−InPブロッキング層8によって埋め込まれ、埋込型半導体レーザ素子を実現している。また、InGaAsPキャップ層6の上面には、p側電極10が形成され、n−InP基板1の裏面には、n側電極9が形成される。
【0043】
試料12は、半導体レーザ素子11の長手方向(共振方向)に垂直な面でスライスされる。このスライスされた試料12の厚さは、約100nmである。試料12の照射領域Aは、後述する電子線束が照射される領域である。
【0044】
図2は、試料12の照射領域Aの近傍を示す拡大図である。図2において、活性層3は、バリア層24と井戸層25とが歪みをもって繰り返し積層された多層膜構造のMQW活性層21を有し、MQW活性層21の上下には、光閉じ込め層として機能するSCH層22,23が積層されている。バリア層24と井戸層25とは、GaInAsPによって形成されるが化学量論比は異なる。また、バリア層24の格子定数は、InP(p−InPブロッキング層7)の格子定数に比して小さく、井戸層25の格子定数は、InPの格子定数に比して大きい。照射領域Aは、MQW活性層21とp−InPブロッキング層7とであり、MQW活性層21とp−InPブロッキング層7との境界をほぼ中心にした領域である。なお、必ずしも、この境界を中心にもってくる必要はなく、必要に応じてInPブロッキング層7の領域を狭めてもよい。
【0045】
図3は、試料12の電子回折像を得るための電界放射型透過電子顕微鏡の概要構成を示す断面図である。図3において、この電界放射型透過電子顕微鏡30は、電子銃32から照射された電子線を収束レンズ33などの電磁レンズによって可視光線と同様にして取り扱い、試料12を透過した電子線の電子回折像をチャンバ41内のイメージングプレート40上に感光させる。この場合、可視光線に比して電子線の波長が短いため、光学顕微鏡に比して高倍率の測定が可能となる。また、電磁レンズは、コイルに電流を流したときに凸状に分布する磁界が発生し、電子線に対して凸レンズとして作用するものである。電子銃32内のFE電子源31は、電界放射型であるため、W(タングステン)チップに電界をかけて電子を発生させるものであり、タングステンフィラメントに電流を流して電子を発生させる一般の電子源に比して、電子線径が小さい。
【0046】
FE電子源31から出力された電子線は、図15(b)に示したナノビーム電子回折法とほぼ同様に、収束レンズ33、対物レンズ35、中間レンズ38および投影レンズ39を介して、イメージングプレート40に電子回折像として出力される。収束レンズ33と対物レンズ35との間には収束絞り34が設けられ、収束レンズ33によって収束された電子線束を絞り込む。この収束絞り34と対物レンズ35との間に、試料12が載置され、収束絞り34によって絞り込まれた電子線が照射される。この試料12を透過した電子線は、その後、対物レンズ35,中間レンズ38,投影レンズ39を介してイメージングプレート40上に電子回折像として投影される。
【0047】
図4は、図3に示した電界放射型透過電子顕微鏡30の収束レンズ33および試料12の近傍を示す断面図である。図4において、FE電子源31から放出された電子線束は、収束レンズ33によって収束され、かつナノビーム電子回折法と同様に、収束絞り34によって微小な電子線束に絞られる。この絞られた電子線束は、FE電子源31から出力されているため、平行性が高いが、収束絞り34の絞り孔から試料までの収束角を0.5mrad以下とし、さらに平行性を維持している。そして、試料12における電子線径を20〜100nmφとしている。この電子線径は、照射領域Aに一致する。
【0048】
電子線束L1は、この実施の形態1における電子線束であり、電子線束L2は、図15(b)に示したナノビーム電子回折法における電子線束である。従来の電子線束L2は、試料12上に収束レンズ33の焦点が一致するように調整されていたが、この実施の形態1における電子線束L1は、一定の照射領域Aが得られるようにし、収束レンズ33の焦点は、試料12と対物レンズ35との間に設定される。この結果、一定の照射領域Aに対して、平行性の高い電子線束L1が照射されることになり、歪み量子井戸構造などの多層膜構造の各層の電子回折像を同時に得ることができる。すなわち、ナノビーム電子回折法によって得ていた一つの格子定数をもつ試料の電子回折像と同様な電子回折像を、多層膜構造の各層に対する複数の電子回折像として同時に得ることができる。この場合、各層の電子回折像は、独立した電子回折像として重畳することになる。
【0049】
なお、試料12は、MQW活性層21を構成する各層の成長方向と同一の面方位である(00l)面(lは、自然数)の回折波のみが強く励起されるブラック条件に合わせる。
【0050】
また、この実施の形態1では、歪み多重井戸構造の周期dを5〜50nm、電子線の波長λを0.0025nm(200kV)、ブラッグ角をθとすると、ブラッグの式、すなわち、
2dsinθ=λ
から、多重量子井戸構造のブラッグ角θは、
θ=sin−1(λ/2d)
で表され、ブラッグ角θは、0.025〜0.25mradとなる。この結果、収束角を0.25mrad以下としている。
【0051】
ここで、図5に示したフローチャートを参照して、この発明の実施の形態1である格子定数測定方法の処理手順について説明する。図5において、まず予めスライスされた試料12を準備しておき、この試料12に対する収束角および試料面の電子線径の調整を含む電界放射型透過電子顕微鏡30の調整を行う(ステップS101)。
【0052】
その後、試料12を電界放射型透過電子顕微鏡30内に載置する(ステップS102)。この試料12の載置の後、FE電子源31から電子線を試料12に対して照射し(ステップS103)、この試料12の電子回折像をイメージングプレート40に記録する(ステップS104)。
【0053】
その後、イメージングプレート40に記録された電子回折像の解析による格子定数測定処理を行い(ステップS105)、本処理を終了する。この電子回折像の解析による格子定数測定処理は、図6に示す格子定数測定装置によって行われる。
【0054】
ここで、イメージングプレート40を電子回折像の記録部材として用いるのは、電子線量に対するダイナミックレンジが大きいからである。一般に、電子回折像の記録には、スロースキャンCCDカメラや電子顕微鏡フィルムが用いられるが、スロースキャンCCDカメラのダイナミックレンジは、3桁程度であり、電子顕微鏡フィルムは、ダイナミックレンジが2桁程度であり、多層膜構造の各層の電子回折像が重畳された場合の分解能を考えると、高次の電子回折像を読み取る必要があり、この場合、少なくともダイナミックレンジが5桁以上必要となる。このダイナミックレンジを5桁以上有する記録部材として、イメージングプレート40があり、この実施の形態1では、イメージングプレート40を、電子回折像の記録部材として用いている。
【0055】
イメージングプレート40は、繰り返し使用可能な輝尽性蛍光体が塗布されたフィルム状の画像センサであり、記録された電子回折像は、レーザ光をスキャン照射することによって、再度蛍光され、この蛍光状態が画像データとして読み取られる。
【0056】
図6は、この発明の実施の形態1である格子定数測定装置の構成を示すブロック図である。図6において、この格子定数測定装置は、イメージングプレート読取装置50と処理装置51とを有する。イメージングプレート読取装置50は、イメージングプレート40に記録された電子回折像をデジタル情報として読み取る。このデジタル情報の読取は、上述したようにレーザ光をスキャン照射することによって得られる。
【0057】
処理装置51は、データ取得部52を有し、データ取得部52は、イメージングプレート読取装置50が読み取った電子回折像の画像データを取得し、記憶部57の生データ57aとして記憶させる。回折強度プロファイル作成部53は、生データ57aをもとに回折位置に対する回折強度のプロファイルを示す回折強度プロファイルを作成し、回折強度プロファイル57bとして記憶部57に記憶する。なお、この回折強度プロファイル57bは、回折位置の座標を逆格子座標に変換して表すようにしてもよい。
【0058】
基準プロファイル算出部54は、試料12に対して予め求められている試料の既知データ57dをもとに、逆格子座標に対する電子回折像の回折強度プロファイルをシミュレーションによって予め算出し、この結果を基準プロファイル57eとして記憶部57に記憶する。なお、試料の既知データ57d、たとえば各層の格子数などは、この電界放射型透過電子顕微鏡30を用いて得られたTEM像によって求めることができる。
【0059】
最適プロファイル生成部55は、基準プロファイル57eのパラメータを変化させ、回折強度プロファイル57bに最もフィッティングするプロファイルを最適プロファイル57cとして生成し、この最適プロファイル57cを記憶部57に記憶する。
【0060】
格子定数/歪み量算出部56は、最適プロファイル57cをもとに、各層の平均格子定数を決定するとともに、格子定数の歪み量を算出する。この各層の平均格子定数と歪み量とは、格子定数/歪み量データ57fとして記憶部57に記憶される。
【0061】
入力部59は、入力指示などを入力処理する入力手段であり、キーボードやポインティングデバイスなどによって実現される。出力部60は、入力部59によって指示された情報を表示出力あるいはプリント出力する出力手段であり、CRTディスプレイやプリンタなどによって実現される。制御部58は、処理装置51内の各部の全体処理制御を行う。
【0062】
ここで、図7〜図12を参照して、電子回折像の解析による格子定数測定処理(ステップS105)について説明する。まず、この処理では、イメージングプレート読取装置50によって、イメージングプレート40に記録された電子回折像を読み取り(ステップS201)、データ取得部52は、この読み取った電子回折像を生データ57aとして記憶部57に記憶する。
【0063】
その後、回折強度プロファイル作成部53は、生データ57aをもとに回折強度プロファイル57bを作成する(ステップS202)。たとえば、図8は、イメージングプレート40に記憶された試料12の電子回折像であり、図9は、第12次の電子回折像の拡大図である。回折強度プロファイル作成部53は、この図8および図9に示した電子回折像をもとに、回折位置に対する電子回折強度のプロファイルを、図10に示すように生成する。
【0064】
ここで、第0次の電子回折強度は、カウント数で20万であり、第12次の電子回折強度は高々1000程度であり、第12次の電子回折像のプロファイルを描くには、上述したダイナミックレンジが5桁あるイメージングプレート40が用いられる。
【0065】
第12次の電子回折像では、InPを基準として、InPの格子定数に比して小さい格子定数を有するバリア層24が、InPの回折位置に比して大きな回折位置側に現れ、InPの格子定数に比して大きな格子定数を有する井戸層25が、InPの回折位置に比して小さな回折位置に現れる。第12次の電子回折像を採用するのは、バリア層24と井戸層25の格子歪みを高分解能で測定できるからである。さらに高次の電子回折像を採用することが好ましいが、高次の電子回折像では、所望の電子回折強度を得ることができないため、第12次の電子回折像を最適な次数の電子回折像として採用している。
【0066】
その後、基準プロファイル算出部54が基準プロファイルの算出を行う(ステップS203)。この基準プロファイルの算出は、予め処理しておいてもよい。基準プロファイルの算出は、つぎのようにして行われる。まず、回折強度プロファイルで示される電子回折強度Iは、散乱振幅をFとすると、次式(1)に示すように、散乱振幅Fの絶対値の2乗で表すことができる。
【数1】
Figure 0003625776
【0067】
また、この散乱振幅Fは、次式(2)で表され、
【数2】
Figure 0003625776
たとえば、(00l)を回折面とする場合、次式(3)で表すことができる。
【数3】
Figure 0003625776
【0068】
この式(3)では、図11に示すように、(00l)方向に一分子層を単位とする井戸層「A」がm個積層された井戸層25と、(00l)方向に一分子層を単位とするバリア層「B」がn個積層されたバリア層24とがp回繰り返される歪み量子井戸構造(AmBn)pに対する散乱振幅を示している。ここで、dは、(00l)方向に一分子層を単位とする基板(InP)の周期を示し、adは、井戸層「A」の周期を示し、bdは、バリア層「B」の周期を示している。なお、「a」は、井戸層の歪み量を示し、「b」は、バリア層の歪み量を示している。また、式(3)に示したG,G,Gは、それぞれ超格子、A層、B層のラウエ関数である。これによって、具体的な基準プロファイル57eを算出することができる。
【0069】
その後、最適プロファイル生成部55は、基準プロファイル57eを、回折強度プロファイル57bに対してピークフィッティングを行い、最適プロファイル57cを生成する(ステップS204)。さらに、格子定数/歪み量算出部56は、この最適プロファイルをもとに、平均格子定数および歪み量を算出し(ステップS205)、その結果を出力部60から出力し(ステップS206)、ステップS105にリターンする。
【0070】
図12は、第12次における具体的な回折強度プロファイルと最適プロファイルとの関係を示す図である。図12において、太い実線で示した回折強度プロファイルLaは、実際に取得した電子回折像の生データ57aをもとに生成したプロファイルであり、細い実線で示した最適プロファイルLbは、基準プロファイルを回折強度プロファイルLaにピークフィッティングした結果のプロファイルである。このピークフィッティングの結果、井戸層25の平均格子定数が0.5965nm、バリア層24の平均格子定数が0.5816、InP(p−InPブロッキング層7)の平均格子定数が0.5869として求められる。また、井戸層25の平均歪み量は、InPを基準として+1.65(%)として求められ、バリア層24の平均歪み量は、InPを基準として−0.90(%)として求められる。このようにして、平均格子定数と平均歪み量とが求まるのは、上述した式(3)において、パラメータとなっていた「a」、「b」の値が、ピークフィッティングによって決定されるからである。
【0071】
なお、図12において、破線で示した近似プロファイルLcは、最適プロファイルLbを、電子線の広がりを加味して、なまらせたプロファイルであり、回折強度プロファイルLaにさらに近づき、最適プロファイルLbの決定が正しいことを確認することができる。
【0072】
また、図12に示した横軸は、逆格子座標によって示しているが、生データにおける回折位置(ピクセル値)と等価である。すべての結晶構造はそれぞれ二つの格子、すなわち結晶格子と逆格子とをもっている。結晶の回折パターンは、その結晶の逆格子の地図であるからである。したがって、電界放射型透過電子顕微鏡が十分な解像度をもっているならば、逆格子は、現実の空間における結晶構造の地図として把握することができる。実格子内のベクトルは、長さの次元をもつが、逆格子内のベクトルは、1/長さの次元をもつ。逆格子は、その結晶に関係するフーリエ空間の格子であるからである。
【0073】
この実施の形態1では、半導体レーザ素子における歪み量子井戸構造のように微小領域にナノメートルオーダーの多層膜構造をもつ場合であっても、試料に対する収束角を0.5mrad以下とし、電子線径を20〜100nmとする微小電子線束に調整した電界放射型透過電子顕微鏡を用いることによって、平行性の高い電子線束を試料に対して照射することができ、多層膜構造を構成する各層の格子定数を同時に測定することができ、各層の格子定数を迅速かつ高精度に求めることができる。特に、歪み量子井戸構造の近傍に配置され、井戸層やバリア層の格子定数に近い既知のInPなどの結晶構造が存在する場合、このInPを歪み量子井戸構造の電子回折像と同時に測定することによって、絶対的な格子定数の定規として用いることができ、一層高精度の格子定数を測定することができる。
【0074】
さらに、この実施の形態1では、歪み量子井戸構造を構成する井戸層やバリア層の各層の格子定数を同時に測定しているので、井戸層やバリア層を離散的かつ順次測定する場合に比して、測定条件が安定し、一層高精度に、格子定数、特に平均格子定数および平均歪み量を測定することができる。
【0075】
(実施の形態2)
つぎに、この発明の実施の形態2について説明する。この実施の形態2では、上述した実施の形態1である電界放射型透過電子顕微鏡に、さらにエネルギーフィルタを設けるようにしている。
【0076】
図13は、この発明の実施の形態2である電界放射型透過電子顕微鏡の概要構成を示す断面図である。図13において、この電界放射型透過電子顕微鏡70は、実施の形態1に示した電界放射型透過電子顕微鏡30の中間レンズ38と投影レンズ39との間に、インコラム型のエネルギーフィルタ71を設けている。その他の構成は、実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
【0077】
このエネルギーフィルタ71を設けることによって、弾性散乱電子に比してわずかにエネルギーが低い非弾性散乱電子を除去することができる。これによって、電子回折像のノイズ成分が減少し、一層精度の高い電子回折像を得ることができる。なお、エネルギーフィルタ71としては、インコラム型のエネルギーフィルタを用いている。これによって回折角の大きな電子回折像を得ることができ、一層高次の電子回折像を利用することができる。
【0078】
ここで、エネルギーフィルタ71を設けると、さらに厚い試料12を用いることができる。現時点では、100nm程度の厚さまで試料を薄くする必要がある。これは、試料を厚くすると、非弾性散乱電子によって電子回折像上に強いバックグランドノイズを形成し、解析精度を悪化させるからである。
【0079】
一方、試料を薄くすると、多層膜構造部分に応力緩和が生じ、これによって歪みの緩和が生じ、実際の半導体レーザ素子のMQW活性層に配置される多層膜の格子定数を精度良く測定できなくなる可能性がある。しかし、エネルギーフィルタ71を設け、さらに試料の厚さを厚くすることによって、非弾性散乱電子が少なくなり、歪み緩和もなくなるため、高精度の電子回折像を得ることができる。
【0080】
図14は、この実施の形態2における格子定数測定方法の処理手順を示すフローチャートである。この実施の形態2による処理手順は、図5に示したステップS103とステップS104との間に、さらにエネルギーフィルタ71による非弾性散乱電子の除去処理(ステップS304)が挿入され、その他の処理手順は、実施の形態1と同じである。なお、図14におけるステップ301〜S303は、図5に示したステップS101〜S103に相当し、図14におけるステップS305,S306は、図5に示したステップS104,S105に相当する。
【0081】
この実施の形態2では、エネルギーフィルタを設けて非弾性散乱電子を除去するようにしているので、厚い試料を用いることができ、歪み緩和の少ない試料とすることができることから、さらに精度の高い電子回折像を得ることができる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、照射工程によって、ナノメートルオーダーの多層膜構造をもつ試料に対して平行性の高い電子線束を照射し、記録工程によって、前記試料から回折した電子回折画像を感光部材に記録し、格子定数測定工程によって、前記記録工程によって記録された電子回折画像を解析し、この解析結果をもとに前記試料の多層膜構造の格子定数を測定するようにしているので、ナノメートルオーダーの多層膜構造の格子定数を同時かつ同一条件で測定することができ、多層膜構造を形成する各膜の格子定数を各別に測定する場合に比して迅速かつ精度の高く格子定数を測定することができるという効果を奏する。
【0083】
また、請求項2の発明によれば、前記ナノメートルオーダーの多層膜構造を、歪み量子井戸構造としているので、歪み量子井戸構造の格子定数および歪み量を同時かつ同一条件で測定することができ、迅速かつ精度の高い格子定数を測定することができるとともに、歪み量子井戸構造の平均歪み量を精度高く測定することができるという効果を奏する。
【0084】
また、請求項3の発明によれば、前記歪み量子井戸構造の周期を、5〜50nmとし、歪み量子井戸構造のバリア層と井戸層の平均格子定数と平均歪み量を測定するようにしているので、微細な繰り返し周期をもつ多層膜構造であっても、迅速かつ精度高く、平均格子定数と平均歪み量を測定することができるという効果を奏する。
【0085】
また、請求項4の発明によれば、前記照射工程において、前記試料の電子線源側に収束絞りを設け、前記試料に対して収束角が0.5mrad以下であって、電子線径が20nmから100nmの微小電子線束を照射するようにし、具体的に、平行性のある電子線束を試料に照射できるようにし、歪み量子井戸構造の各層の同時測定を行うようにしているので、歪み量子井戸構造などの多層膜構造を同時に同一条件で測定することができるとともに、解像度の高い電子回折像を得ることができ、結果的に、迅速かつ精度の高い測定を実現することができるという効果を奏する。
【0086】
また、請求項5の発明によれば、前記照射工程において、前記ナノメートルオーダーの多層膜と、該多層膜に隣接し、既知の格子定数を有する単一材とに対して前記電子線束を同時に照射するようにしているので、単一材が示す既知の基準格子定数をもとに精度の高い格子定数および歪み量を測定することができるという効果を奏する。
【0087】
また、請求項6の発明によれば、前記照射工程後に、削除工程が、前記試料を透過した回折電子のうち非弾性散乱電子をエネルギーフィルタを用いて削除するようにしているので、電子回折像のノイズ成分となる非弾性散乱電子を少なくすることができるとともに、これに伴い、厚い試料とすることができ、この結果、試料の歪み緩和がなくなり、一層精度の高い格子定数および歪み量を測定することができるという効果を奏する。
【0088】
また、請求項7の発明によれば、前記記録工程において、ダイナミックレンジが10万倍以上であるイメージングプレートを用いて記録するようにしているので、これによって確実に多層膜構造の各層の電子回折像を読み取ることができるという効果を奏する。
【0089】
また、請求項8の発明によれば、前記記録工程では、各多層膜の成長方向と同一面方位の回折波を記録するようにしているので、これによって、繰り返される多層膜構造の各層の電子回折像を得ることができるという効果を奏する。
【0090】
また、請求項9の発明によれば、前記格子定数測定工程において、読取工程によって、前記感光部材に記録された電子回折画像をデジタルデータとして読み取り、プロファイル獲得工程によって、前記読取工程によって読み取られたデジタルデータをもとに前記回折波の回折強度プロファイルを獲得し、プロファイル算出工程によって、前記ナノメートルオーダーの多層膜構造の既知データを含む所定の演算式をもとに、前記回折強度プロファイルに対応する算出回折強度プロファイルを算出し、格子定数決定工程によって、前記回折強度プロファイルに最も一致する前記算出回折強度プロファイルを求め、この算出回折強度プロファイルの演算式パラメータから各多層膜を構成する複数の格子定数を決定するようにしているので、電子回折像から獲得されたプロファイルをもとに、精度高く、各多層膜を構成する格子定数を求めることができるという効果を奏する。
【0091】
また、請求項10の発明によれば、電子線束を試料に照射し、この試料を透過した回折電子による電子回折像を記録し、この電子回折像を解析して該試料の格子定数を測定する際、歪み量子井戸構造をもつ前記試料の電子線源側に収束絞りを設け、前記試料に対して収束角が0.5mrad以下であって、電子線径が20nmから100nmの微小電子線束を照射するようにしているので、ナノメートルオーダーの多層膜構造の格子定数を同時かつ同一条件で測定することができ、多層膜構造を形成する各膜の格子定数を各別に測定する場合に比して迅速かつ精度の高く格子定数を測定することができるという効果を奏する。
【0092】
また、請求項11の発明によれば、エネルギーフィルタを設け、このエネルギーフィルタによって、試料を透過した回折電子のうち非弾性散乱電子を削除し、非弾性散乱電子によるノイズ成分を除去するようにしているので、精度の高い電子回折像を得ることができるとともに、試料を厚くすることができ、この結果、多層膜構造の歪み緩和をなくすことができ、一層精度の高い電子回折像を得ることができるという効果を奏する。
【0093】
また、請求項12の発明によれば、ダイナミックレンジが10万倍以上であるイメージングプレートを用いて前記電子回折像を記録するようにしているので、分解能が高い高次の電子回折像を用いることができ、一層精度の高い格子定数の測定を行うことができるという効果を奏する。
【0094】
また、請求項13の発明によれば、読取手段が、前記イメージングプレートに記録された電子回折像をデジタルデータとして読み取り、プロファイル獲得手段が、前記読取手段によって読み取られたデジタルデータをもとに歪み量子井戸構造の膜成長方向と同一面方位の回折波の回折強度プロファイルを獲得し、プロファイル算出手段が、前記歪み量子井戸構造の既知データを含む所定の演算式をもとに、前記回折強度プロファイルに対応する算出回折強度プロファイルを算出し、歪み算出手段が、前記回折強度プロファイルに最も一致する前記算出回折強度プロファイルを求め、この算出回折強度プロファイルの演算式パラメータから前記歪み量子井戸構造の井戸層とバリア層との歪み値を算出するようにしているので、井戸層とバリア層との平均歪み量を精度高く求めることができ、これによって歪み量子井戸構造をもつ半導体レーザ素子のレーザ特性を特定することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の試料が取り出される半導体レーザ素子の構成と試料の構成を示す図である。
【図2】図1に示した試料の拡大図である。
【図3】この発明の実施の形態1である電界放射型透過電子顕微鏡の概要構成を示す断面図である。
【図4】図3に示した電界放射型透過電子顕微鏡の収束レンズおよび試料の近傍の構成を示す断面図である。
【図5】この発明の実施の形態1である格子定数測定方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態1である格子定数測定装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図5に示した電子回折像の解析による格子定数測定処理手順を示す詳細フローチャートである。
【図8】電子回折像の一例を示す図である。
【図9】図8に示した電子回折像の第12次の電子回折像の拡大図である。
【図10】図8および図9に示した電子回折像の回折強度プロファイルを示す図である。
【図11】基準プロファイルの算出に用いる歪み量子井戸構造の模式図である。
【図12】回折強度プロファイルおよび最適プロファイルの一例を示す図である。
【図13】この発明の実施の形態2である電界放射型透過電子顕微鏡の構成を示す断面図である。
【図14】この発明の実施の形態2である格子定数測定方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】従来の制限視野電子回折法、ナノビーム電子回折法および収束電子回折法を説明する模式図である。
【符号の説明】
1 n−InP基板
2 n−Inpバッファ層
3 活性層
5 p−InPクラッド層
6 InGaAsPキャップ層
7 p−InPブロッキング層
8 n−InPブロッキング層
9 n側電極
10 p側電極
11 半導体レーザ素子
12 試料
21 MQW活性層
22,23 SCH層
24 バリア層
25 井戸層
30,70 電界放射型透過電子顕微鏡
31 FE電子源
32 電子銃
33 収束レンズ
35 対物レンズ
38 中間レンズ
39 投影レンズ
40 イメージングプレート
41 チャンバ
50 イメージングプレート読取装置
51 処理装置
52 データ取得部
53 回折強度プロファイル作成部
54 基準プロファイル算出部
55 最適プロファイル生成部
56 格子定数/歪み量算出部
57 記憶部
57a 生データ
57b 回折強度プロファイル
57c 最適プロファイル
57d 試料の既知データ
57e 基準プロファイル
57f 格子定数/歪み量データ
58 制御部
59 入力部
60 出力部
71 エネルギーフィルタ
A 照射領域
L1,L2 電子線束
La 回折強度プロファイル
Lb 最適プロファイル
Lc 近似プロファイル

Claims (12)

  1. 異なる格子定数が組み合わされたナノメートルオーダーの多層膜構造をもつ試料の電子線源側に収束絞りを設け、前記試料に対して、収束角が0.5mrad以下であって、電子線径が20nmから100nmの電子線束を照射する照射工程と、
    前記試料から回折した電子回折画像を感光部材に記録する記録工程と、
    前記記録工程によって記録された電子回折画像を解析し、この解析結果をもとに前記試料の多層膜構造の格子定数を測定する格子定数測定工程と、
    を含むことを特徴とする格子定数測定方法。
  2. 前記ナノメートルオーダーの多層膜構造は、歪み多重量子井戸構造であることを特徴とする請求項1に記載の格子定数測定方法。
  3. 前記歪み多重量子井戸構造の周期は、5〜50nmであることを特徴とする請求項2に記載の格子定数測定方法。
  4. 前記照射工程は、前記ナノメートルオーダーの多層膜と、該多層膜に隣接し、既知の格子定数を有する単一材とに対して前記電子線束を同時に照射することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の格子定数測定方法。
  5. 前記照射工程後に、前記試料を透過した回折電子のうち非弾性散乱電子をエネルギーフィルタを用いて削除する削除工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の格子定数測定方法。
  6. 前記記録工程は、ダイナミックレンジが10万倍以上であるイメージングプレートを用いて記録することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の格子定数測定方法。
  7. 前記記録工程は、各多層膜の成長方向と同一面方位の回折波を記録することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の格子定数測定方法。
  8. 前記格子定数測定工程は、
    前記感光部材に記録された電子回折画像をデジタルデータとして読み取る読取工程と、
    前記読取工程によって読み取られたデジタルデータをもとに前記回折波の回折強度プロファイルを獲得するプロファイル獲得工程と、
    前記ナノメートルオーダーの多層膜構造の既知データを含む所定の演算式をもとに、前記回折強度プロファイルに対応する算出回折強度プロファイルを算出するプロファイル算出工程と、
    前記回折強度プロファイルに最も一致する前記算出回折強度プロファイルを求め、この算出回折強度プロファイルの演算式パラメータから各多層膜を構成する複数の格子定数を決定する格子定数決定工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の格子定数測定方法。
  9. 試料に電子線束を照射し、この試料を透過した回折電子による電子回折像を記録し、この電子回折像を解析して該試料の格子定数を測定する格子定数測定装置において、
    前記試料の電子線源側に収束絞りを設け、前記試料に対して収束角が0.5mrad以下であって、電子線径が20nmから100nmの微小電子線束を、前記試料の照射面に対してほぼ垂直に照射することを特徴とする格子定数測定装置。
  10. 前記試料を透過した回折電子のうち非弾性散乱電子を削除するエネルギーフィルタをさらに備えたことを特徴とする請求項9に記載の格子定数測定装置。
  11. ダイナミックレンジが10万倍以上であるイメージングプレートを用いて前記電子回折像を記録することを特徴とする請求項9または10に記載の格子定数測定装置。
  12. イメージングプレートに記録された電子回折像をデジタルデータとして読み取る読取手段と、
    前記読取手段によって読み取られたデジタルデータをもとに歪み多重量子井戸構造の膜成長方向と同一面方位の回折波の回折強度プロファイルを獲得するプロファイル獲得手段と、
    前記歪み多重量子井戸構造の既知データを含む所定の演算式をもとに、前記回折強度プロファイルに対応する算出回折強度プロファイルを算出するプロファイル算出手段と、
    前記回折強度プロファイルに最も一致する前記算出回折強度プロファイルを求め、この算出回折強度プロファイルの演算式パラメータから前記歪み多重量子井戸構造の井戸層とバリア層との歪み値を算出する歪み算出手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項9〜11いずれか一つに記載の格子定数測定装置。
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